JP4666183B2 - 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット - Google Patents

密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット Download PDF

Info

Publication number
JP4666183B2
JP4666183B2 JP2008045917A JP2008045917A JP4666183B2 JP 4666183 B2 JP4666183 B2 JP 4666183B2 JP 2008045917 A JP2008045917 A JP 2008045917A JP 2008045917 A JP2008045917 A JP 2008045917A JP 4666183 B2 JP4666183 B2 JP 4666183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
nozzle
pod
gas
curtain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008045917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008135791A (ja
Inventor
勉 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2008045917A priority Critical patent/JP4666183B2/ja
Publication of JP2008135791A publication Critical patent/JP2008135791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4666183B2 publication Critical patent/JP4666183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、半導体製造プロセス等において、ポッドと呼ばれる搬送容器に内部保持されたウエハを半導体処理装置間にて移送する際に用いられる、所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムに関する。より詳細には、ウエハを収容する密閉容器たる所謂FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれるポッドが載置され、当該ポッドの蓋を開閉して該ポッドに対するウエハの移載を行うFIMSシステムにおいて、該ポッド内部の清浄化を行うパージ機構を有したFIMSシステム、即ち蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット関する。
以前、半導体製造プロセスは、半導体ウエハを取り扱う部屋内部を高清浄化したいわゆるクリーンルーム内において行われていた。しかしウエハサイズの大型化への対処とクリーンルームの管理に要するコスト削減の観点から、近年では処理装置内部、ポッド(ウエハの収容容器)、及び当該ポッドから処理装置への基板受け渡しを行う微小空間のみを高清浄状態に保つ手法が採用されるに至っている。
ポッドは、その内部に複数のウエハを平行且つ隔置した状態で保持可能な棚と、外面を構成する一つの一面にウエハ出し入れに用いられる開口部とを有する略立方体形状を有する本体部と、その開口部を閉鎖する蓋とから構成される。この開口部の形成されている面がポッドの底面ではなく一側面(微小空間に対して正対する面)に配置されたポッドは、FOUP(front-opening unified pod)と総称され、本発明はこのFOUPを用いる構成を主たる対象としている。
上述した微小空間は、ポッド開口部と向かい合う第一の開口部と、第一の開口部を閉鎖するドアと、半導体処理装置側に設けられた第二の開口部と、第一の開口部からポッド内部に侵入してウエハを保持すると共に第二の開口部を通過して処理装置側にウエハを搬送する移載ロボットとを有している。微小空間を形成する構成は、同時にドア正面にポッド開口部が正対するようポッドを支持する載置台を有している。
載置台上面には、ポッド下面に設けられた位置決め用の穴に嵌合してポッドの載置位置を規定する位置決めピンと、ポッド下面に設けられた被クランプ部と係合してポッドを載置台に対して固定するクランプユニットとが配置されている。通常、載置台はドア方向に対して所定距離の前後移動が可能となっている。ポッド内のウエハを処理装置に移載する際には、ポッドが載置された状態でポッドの蓋がドアと接触するまでポッドを移動させ、接触後にドアによってポッド開口部からその蓋が取り除かれる。これら操作によって、ポッド内部と処理装置内部とが微小空間を介して連通することとなり、以降ウエハの移載操作が繰り返して行われる。この載置台、ドア、第一の開口部、ドアの開閉機構、第一の開口部が構成された微小空間の一部を構成する壁等を含めて、FIMS(front-opening interface mechanical standard)システムと総称される。
ここで、通常、ウエハ等を収容した状態でのポッド内部は、高清浄に管理された乾燥窒素等によって満たされており、汚染物質、酸化性のガス等のポッド内部への侵入を防止している。しかし、ポッド内のウエハを各種処理装置に持ち込んで所定の処理を施す際には、ポッド内部と処理装置内部とは常に連通した状態に維持されることとなる。移載ロボットが配置される室の上部にはファン及びフィルタが配置され、当該室内部には、通常、パーティクル等が管理された清浄空気が導入されている。しかし、このような空気がポッド内部に侵入した場合、空気中の酸素或いは水分によってウエハ表面が酸化される恐れがあった。
特開平11−145245号公報 特開2003−007799号公報
半導体素子の小型化・高性能化に伴って、従来はそれほど問題とならなかった、ポッド内部に侵入した酸素等による酸化が留意され始めている。これら酸化性の気体は、ウエハ表面或いはウエハ上に形成された各種層に極薄の酸化膜を形成する。このような酸化膜の存在により、微細素子が所望の特性を確保できない可能性が出てきている。対策として、酸素分圧等が制御されていない気体のポッド外部からポッド内部への侵入を抑制することが考えられる。具体的な方法として、特許文献1には、FIMSシステムにおけるポッド開口部に隣接する領域に気体の供給ノズルと吸引ノズルとを設けてポッド開口部を略閉鎖する気流膜を形成する構成が示されている。当該気流膜の形成により、外部気体のポッド内部への侵入を防止している。
半導体製造装置において、処理装置内部においては、エッチング工程等ウエハ上に形成された各種配線等を汚染する気体を用いた工程が実施される場合がある。この場合、処理装置内部からポッド内部への当該気体の侵入を抑制する方法が特許文献2に開示されている。当該方法も、ファンを用いて、FIMSシステムにおけるポッド開口部正面に気流膜を形成し、処理装置からポッド内部への気体の流入を防止している。当該方法は、当然ポッド内部に対する酸素流入を抑制する上でも効果的と考えられる。
しかしながら、これら方法を実用化した場合、実際には、ポッド開口を開放した直後から、ポッド内部での顕著な酸素分圧の増加が確認された。従って、上述の要求を満たす上で、これら方法、構成には更なる改善を施す必要がある。本発明は、以上の背景に鑑み、ポッド開放後においても、ポッド内部における酸素等酸化性の気体の分圧を所定の低いレベルに抑制することを可能とする、密閉容器たるポッドの蓋開閉システムに用いられるパージパイプユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る蓋開閉システムは、被収容物を内部に収容可能であってその一つの面に開口を有する略箱状の本体と、本体から分離可能であって開口を塞いで本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器から蓋を取り外すことによって開口を開放して被収容物の挿脱を可能とする、蓋の開閉システムであって、収容容器が載置される載置台と、載置台に隣接して開口と正対する略矩形状の開口部と、蓋を保持可能であると共に開口部を閉止可能であり、蓋を保持して開口部を開放することにより開口と開口部とを連通させるドアと、を有する該蓋開閉システムに供せされるパージ用パイプユニットであって、開口部において載置台が配置される側と反対側において、略矩形状の開口部の一辺である第1の辺の外側に配置されて該第1の辺の対辺である第2の辺に向かって不活性ガスを略線状に放出可能なカーテンノズルと、カーテンノズルの少なくとも一部を覆いカーテンノズルのノズル開口部の周囲のガスがカーテンノズルから放出される不活性ガス流に巻き込まれることを防止するカバーと、を有することを特徴としている。
なお、上述したカバーは、不活性ガスを放出するカーテンノズルのノズル開口の周囲空間を規定し且つカーテンノズルによる不活性化ガスの放出方向に開口するノズルカバーであることが好ましい。また、上述したカバーは、略矩形上の開口部の上記第1の辺及び第2のとは異なる辺各々の外側に配置されて、開口部に関し載置台が配置される側と反対側において、カーテンノズルから放出されるガス流の領域空間を画成する一対の板状体を更に有することが好ましい。また、上述したパージ用パイプユニットにおいては、カーテンノズルよりも収容容器内部側に配置されてカーテンノズルから放出される不活性ガス流に向かうガス流成分を有すること無く収容容器内部に向かう方向に不活性ガスを噴出することが可能な不活性ガス供給ノズルを更に有することが好ましい。更に、上述したパージ用パイプユニットにおいては、該略矩形状の開口部の上記第1及び第2の辺とは異なる辺各々に平行に配置され前記収容容器内部に向かう方向に、不活性ガスを噴出可能なノズル開口が設けられている一対の管状ノズルから構成される不活性ガス供給ノズルを更に有することが好ましい。
本発明によれば、ガスカーテン自体を構成する不活性ガス流内の不活性ガス濃度を高濃度に維持することを可能とする。例えば、カーテンノズルから気体を噴出させた場合、当該気体はカーテンノズルの開口近傍に存在する他の気体を巻き込み、混合気となって気体流を形成することが知られている。即ち、ガスカーテン形成時に当該ガスがノズル周囲に存在する気体を巻き込むことにより、ガスカーテンを構成する不活性ガスの濃度が低下し、該ガスカーテンから酸化性気体がポッド内部に供給される恐れがある。本発明によれば、ノズル開口部をノズルカバーにて覆い、ノズル開口部近傍に存在する気体をも高濃度の不活性ガスとしている。従って、これら不活性ガスを巻き込んでもガスカーテン内に酸化性気体を巻き込むことが無くなり、ポッド内部に対する酸化性気体の侵入を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、ポッド開口部に隣接し且つ該開口を閉鎖する位置に不活性ガス流によるガスカーテンが形成され、且つポッド内部に対して不活性ガスの供給が為されるように構成することができる。また、ポッド内部に対する不活性ガスの供給は、該ガスカーテンに影響を与えないように、所定の方向性を付与して行われる。即ち、ガスカーテンによってポッド外部からポッド内部への気体の侵入を抑制すると同時に、ポッド内部に不活性ガスを供給することでポッド内部の不活性ガスの濃度を一定に維持することとしている。これら効果を組み合わせることにより、ポッドが開口された状態であっても、ポッド内部の酸化性気体の分圧は常に所定の低圧力に維持される。また、これら効果を組み合わせることにより、単にポッド内部に不活性ガスを供給することによって該ポッド内部への酸化性気体の侵入を防止する多大な不活性ガスを必要とする場合と比較して、極僅かな量の不活性ガスによって同等以上の酸化性気体の低分圧維持効果が得られる。
以下に図面を参照し、本発明の実施形態に付いて説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る蓋開閉装置(FIMS、以下ロードポートと称する。)の要部についての概略構成を示すものであり、ポッド及び該ポッドの蓋を開放した状態でこれを保持するロードポートの要部の断面を側面より見た状態を示す図である。なお、ポッドには、ウエハを支持する棚、蓋とポッドとの間に配置されるシール部材等、各種構成が本来含まれ、また、ドア及びポッドを支持する台にも種々の構成が付随している。しかし、これら構成は本発明と直接の関係を有さないため、ここでの詳細な図示および説明は省略する。なお、後述するウエハ1は本発明における被収容物に、ポッド2は収容容器に、本体部2aは基本的な形状が箱体であることから略箱上の形状を有するとして定義される本体に、また、ポッド2の開口2bは基本形状が矩形であることから略矩形状として定義される開口に対応する。また、収容容器が載置される載置台は、後述する台53が対応する。
図1Aにおいて、ポッド2における本体部2aの内部には、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間が形成されている。本体部2aは、水平方向の囲いを画成している面の1つの面に開口部を有し、全体として箱状の形状を有する。また、ポッド2は、本体部2aの開口部2bを密閉するための蓋4を備えている。本体部2aの内部に水平に保持されたウエハ1を鉛直方向に重ねる為の複数の段を有する棚(不図示)が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。ポッド2は、開口側が、後述するロードポートの搬送室におけるロードポート部側に設けられたロードポート開口部10と対向し繋がっている。蓋4は、通常開口部10を閉止しているポートドア6に保持され、不図示の駆動機構により移動し、ポッド2の開口部が搬送室52(空間として図示)との連通状態を得ている。
図1Bは、図1Aにおける矢印1B方向からロードポート開口部10を見た状態の概略構成を示している。また、図1Aにおいて点線1Cで囲んだ部分を図1Cに拡大して示している。搬送室52の内壁であってロードポート開口部10の上方には、カーテンノズル12が取り付けられている。カーテンノズル12は、ノズル本体12a、第一のノズル開口12b及び第二のノズル開口12cを有している。ノズル本体12aは、図1Bに示すように、一方向(図1A及び図1Cにおける紙面に垂直は方向)に延在する、ロードポート開口部10の開口幅よりも大きな長さを有する略中空上のパイプ状部材からなる。また、ノズル本体12aの中空内部には、外部領域から当該内部に不活性ガス等を導入するための、略パイプ状のガス導入経路13が接続されている。ガス導入経路13の一端は図に示すようにノズル本体12aと接続されており、他端は不図示の不活性ガス導入系と接続されている。不活性ガス導入系は、所定圧力のガス供給源より、所定流量の不活性ガスを当該ガス導入系13に供給可能となっている。
ノズル本体部12aの下側領域には、ポッド開口部2bの開口面と平行な方向に不活性ガス流を形成するための第一のノズル開口12bが形成されている。第一のノズル開口12bはノズル本体部12aの延在方向に延びるスリット状の開口であり、ロードポート開口部10の開口幅よりも大きな長さを有する。従って、図1Bに示すように、該第一のノズル開口12bから噴出される不活性ガス流は、ロードポート開口部10aの開口全域を覆うようなガスカーテン14を形成する。不図示のガス供給系からガス導入経路13を介してノズル本体部12aに供給される不活性ガスは、ロードポート開口部10を十分に閉鎖可能なガスカーテン14を形成するに充分な圧力と量となるように調整されている。
ノズル本体部12aには更に第二のノズル開口12cが形成されている。第二のノズル開口12cは、ノズル本体部の下側領域内であって、開口方向がロードポート開口部10及びポッドの開口部2bを介してポッド内部に向かうような角度でノズル本体部12aに形成されている。即ち、第二のノズル開口12cは、開口方向が、ポッド2の内部に収容されるウエハ1におけるポッド開口側の端部に不活性ガス流が指向されるように、その開口方向が形成されている。即ち、第二のノズル開口12cから放出される不活性ガス流は、ポッド2の内部空間にむけて噴出されることとなる。従って、ポッド開口部2bはガスカーテン14によって空間的に略閉鎖状態とされているため、ポッド2の内部には、ポッド空間外部に対して該空間内部を不活性ガスによって陽圧となる状態が形成される。
以上の第一のノズル開口12b及び第二のノズル開口12cの相乗効果、即ち、ガスカーテン14によるポッド内部への外部気体の侵入の防止及びポッド内部陽圧化による外部気体の進入抑制効果の相乗によって、ポッド内部への酸化性気体の侵入を効果的に抑制することが可能となる。なお、本実施の形態においては、各々のノズル開口はスリット状として形成することとしているが、点状の開口を所定直線上に所定間隔で併設することとしても良い。また、本実施の形態においては、第一のノズル開口12b及び第二のノズル開口12cを単一のノズル本体部12aに形成することとしている。しかし、供給すべき不活性ガスの圧力、流量を考慮して、各々独立分離された本体部に形成することとしても良い。また、この場合、ポッド内部に不活性ガスを供給するためのノズル本体にポッド内部に向かい且つ異なった向きに形成された複数のノズル開口を設けることとしても良い。或いは、当該ノズル本体を、延在方向を軸として回転可能として、ノズル開口から向かうことが可能なポッド開口全域に対して不活性ガスを供給可能としても良い。
なお、本実施形態においては、ポッド内部に対して不活性ガスを指向するに際して、以下の点に留意すべきである。具体的には、不活性ガスの指向方向に関して、ガスカーテン14を形成する不活性ガスの噴出し方向と対向する成分を有さないように、指向方向を設定することが必須となる。従って、ガスカーテンは単なる気体の流れによって形成されるものであり、これとは別の気体流が該ガスカーテンの流れの方向と対向する成分が存在する場合、ガスカーテンの形成を妨げ、気流の乱れを形成して外部気体のポッド内部への侵入を可能ならしめ、また、助長する恐れがある。例えば、ポッドの下面からポッド内部に対して所謂パージガスを供給する構成が知られている。当該構成に対して本実施形態に係るガスカーテンをそのまま適用した場合、当該パージガスの噴出し方向にはガスカーテンに対向する成分が存在する。従って、少なくともパージガスの噴出し方向からガスカーテンに対向する成分を略取り除く必要がある。例えば、パージガスの吹き出し口をポッドの開口部からポッド奥に離れた位置に配置することで、吹き出し口から噴出したガスは直上のウエハに殆ど全てがぶつかり、殆どのガスの流れはウエハの延在面方向となる。当該配置であれば、好適にガスカーテンを形成することが可能となる。
本実施形態の変形例として、第二のノズル開口を別系統の不活性ガス供給系として配置した場合を示す。図2は、図1Cと同様の視図であり、本実施形態に係るガス供給ノズルを拡大して示すものである。FIMSシステムにおいては、ポッド内部のどの棚にウエハが存在するかを判定する所謂マッピングセンサが配置されている。当該マッピングセンサは、例えばウエハの延在面と平行に配置された一対の投光及び受光用のセンサからなる。実際の検知操作においては、ウエハの存在領域を挟んでこれらセンサが移動し、ウエハによるセンサ光の遮蔽の有無によってウエハの存否を検出している。即ち、これら投光及び受光用のセンサはポッド内部に導入され、ウエハの並置方向に駆動されている。従って、これらセンサに不活性ガス供給用のノズル16を配置することによりポッド内部への不活性ガス供給が可能となる。
しかしながら、当該センサがウエハの存在領域に存在する状態でガスカーテン14を形成した場合、マッピングセンサ15にガスカーテン14が遮られることが考えられる。この場合、ガスカーテン14を形成する気流の乱れによって、本来ポッド内部に侵入させたくない外部気体がポッド内部に巻き込まれる可能性も存在する。従って、当該構成においては、ガスカーテン14がマッピングセンサ15とぶつかって気流の乱れが生じたとしても影響の少ない位置、即ち、マッピングセンサ15における各センサがポッドの最下端に位置した状態にてガスカーテンの形成を成すことが好ましい。当該構成によれば、マッピングセンサ15から供給される不活性ガスがガスカーテン14に与える影響は殆ど無く、且つマッピングセンサの存在自体もガスカーテンに対する影響を極力低下させておくことが可能となる。従って、上述した、ガスカーテンによる空間遮蔽効果と不活性ガス供給による外部気体の進入抑制効果とを好適に得ること可能となる。
次に、本発明の更なる実施形態について説明する。なお本実施形態に関して、先に述べた実施形態における構成要素と同一の機能、作用効果を呈する構成要素については同一の参照符号を用いて説明することとする。該実施形態を示す図8Aは図1Aと同様の視図にて該実施形態に係る蓋開閉装置を示すものであり、図8Bは図8A中において矢印8B方向から該装置におけるロードポート開口部10を見た状態の概略構成を示している。また、図8Cは図8A中において矢印8C方向から一枚のウエハ及び該ウエハが延在する平面を見た状態を示している。本実施形態においても、ガスカーテン14を形成するカーテンノズル12と、ロードポート内部に向かう不活性ガス流を形成するノズルとを別体とする、即ち第二のノズル開口を有する不活性ガス供給系をガスカーテンノズル12とは別個に配することとしている。本実施形態においては、該第二のノズル開口を有する構成として一対のパージノズル21を配している。
パージノズル21は一方向に延びる管状のパージノズル本体21aを有し不図示のパージガス供給系と接続されている。該パージノズル本配21aは、ロードポート開口部10に関してポッド2が載置される載置台とは異なる側(反対側)に位置し、該開口部10の(左右の)両側辺の外側、即ち該開口部外側に隣接して該側辺と平行に延在するように一対として配置される。パージノズル本体部21aには、ポッド2におけるウエハ1の収容間隔と一致し且つ各々のウエハ1間の間と一致するようにパージノズル開口部21bが複数個その延在方向に等間隔で配置されている。また、パージノズル開口部21bは、ウエハ1の中心部に向かうようにも形成されている。
本実施形態によれば、カーテンノズル12用及びパージノズル21用の2系統の不活性ガスの供給系が必要となり、且つロードポート開口部10の周囲に複数の管状部材を配置するという設計上の変更が必要となる。しかし、本実施形態によれば、ガスカーテンの効果を得ると同時に、各ウエハ1の表面に対して均等にパージガスを供給することが可能となるという効果、及び不活性ガスを供給する際に最も抵抗が少なく且つガス流を乱すことなくポッド2の内部全域に対して不活性ガスを供給することが可能となる。従って、蓋の開閉によって大気が進入したポッド2の内部に対して、更なる大気の侵入をガスカーテンにて抑制しつつ該ポッド内部の大気(酸素)の分圧を不活性パージガスによって迅速且つ効果的に低減してゆくことが可能となる。
なお、本実施形態においては、ポッド2内部において鉛直方向に並べて支持されるウエハ1の配置方向と平行な方向、即ち、ロードポート開口部10におけるカーテンノズル12が配置される辺及びその対辺とは異なる2辺即ち側辺と平行に配置される管状の部材をパージノズル21として用いている。また、該パージノズル21におけるノズル開口は該管状部材の延在方向に所定間隔を空けて複数個設けられており、各々特定の方向に向けて不活性ガスを噴出すこととしている。しかしながらノズル開口の配置は当該配置に限定されず、側辺と平行等特定の方向に沿って略線状の形状を有する不活性ガス流を形成することが可能であれば、ノズル開口の配置、形状、更にはパージノズルの形状は本実施形態に限定されない。
次に、本発明の第二の実施形態に係る蓋開閉装置の主要部について、図1Cと同様の様式にて、ガスカーテンノズルを示す図3を参照し、以下に説明する。なお、図1Cにおいて図示した構成と略同様の機能、作用効果を呈する構成に関しては、同一の参照符号を用いて以下の説明を行うこととする。また、本実施形態において、カーテンノズル12については、第二のノズル開口12cを有さない点以外は第一の実施形態において述べたカーテンノズル12と同様の構造を有することからここでの説明は省略する。本実施形態において、カーテンノズル12は、本体部12aを覆うように形成されたノズルカバー18によって覆われている。ノズルカバー18は、カーテンノズル12を収容可能な内部空間18aを有し、且つカーテンノズル12と略相似する形状を有する内部形状を構成する部材からなる。
ノズルカバー18は、下側領域に設けられたカバー開口18bを更に有する。また、カーテンノズル12はノズルカバー18の内部空間18aの内部に配置され、第一のノズル開口12bとカバー開口18bとはガスカーテン14の形成方向において整列するように配置される。その際、第一のノズル開口12bがノズルカバー18の内部空間18aに収容されるように、ノズルカバー18とカーテンノズル12との位置関係が設定される。
また、本実施の形態においては、ガス導入経路13に対して、ノズルカバー18の内部空間18aと連通する連通開口13aを設けてある。当該連通開口13aを配することにより、本実施形態においては、単一のガス導入系を介して、ノズルカバー18内及びカーテンノズル12内に対して不活性ガスを導入することを可能としている。なお、内部空間18aからの不活性ガスの放出は基本的には必要ではなく、第一のノズル開口12bの開口周囲を不活性ガスで満たすことができれば良い。従って、連通開口13aから内部空間18aに流す不活性ガスの量は、当該ノズルカバー18で覆われた空間を満たすだけの量であれば良い。
なお、本実施の形態においては、ロードポート開口部10が形成された壁の内面を、ノズルカバー18を構成するための一部として用いており、ノズルカバー18は上面部及び上面部端面と接続された側面部の二面からなる部材として示されている。しかし、ノズルカバー18をカーテンノズル本体部12aと同様に略パイプ状の部材から構成することとしても良い。また、カーテンノズル全体を覆う様式とするのではなく、第一のノズル開口12bの周囲空間のみを覆う様式としても良い。また、ノズルカバー内部空間18aに不活性ガスを供給する経路に関しては、ガス導入経路13とは異なる経路を別個に設け、これを用いることとしても良い。従って、ノズルカバーについては、カーテンノズルにおける開口部分の周囲空間を規定し包含する形状を有し且つガスカーテンを形成するためにカーテンノズルの開口部分から噴出される不活性ガス流の流路に応じた領域が開放された形状を有すれば、種々の形状、構成よりこれを構築することが可能である。
本実施形態に係る蓋開閉装置によれば、ガスカーテン14を形成するためのカーテンノズル12をノズルカバーにて覆い、第一のノズル開口12b近傍に存在する気体をも高濃度の不活性ガスとしている。従って、これら不活性ガスを巻き込んでもガスカーテン14内に酸化性気体を巻き込むことが無くなり、ポッド内部に対する酸化性気体の侵入を効果的に抑制することが可能となる。
次に図4を参照し、本発明の第三の実施形態に付いて説明する。図4は、図1C或いは図3と同様の視図にて、本発明の第三の実施形態に係る蓋開閉装置の主要部を示している。本実施形態においては、第一の実施形態にて用いた第二のノズル開口12cによるポッド内部に対する不活性ガスの導入、及び第二の実施形態にて用いたノズルカバーによるガスカーテンに対する酸化性気体の混入の防止、の両効果を得ることを目的としている。具体的には、図1C示したカーテンノズル12に対して、図3に示したノズルカバー18を付加している。
なお、具体的なカーテンノズル12の構造及びノズルカバー18の構造については、前述した第一及び第二の実施形態において述べた構造と略同一であることから、個々の構成に関するここでの詳述は省略することとする。本実施形態においては、第二のノズル開口12cの開口部周囲もノズルカバー18によって不活性ガスに覆われることとなる。その結果、ポッド内部に導入される不活性ガスに関しても、純度の維持が図られることとなる。従って、前述した、ガスカーテンによる空間遮蔽効果と不活性ガス供給による外部気体の進入抑制効果、及びガスカーテンに対する酸化性ガスの混入防止効果に加え、更にポッド内部への導入気体の純度維持が図ることが可能となる。
なお、以上に述べた本実施の形態においては、カーテンノズルがロードポート開口上部に位置することとして述べている。しかし、本発明の実施形態は、当該配置に限定されない。ポッド開口及びロードポート開口部は、ウエハ等被収容物を効率的に移載する観点から、通常、その角部に丸みを付けて構成した略矩形状を有している。カーテンノズルは、当該矩形状の一辺に沿って、且つ矩形の外側に配置され、更に不活性ガスの噴出し方向が当該一辺の対辺側に向けて放出されていれば、何れの辺に沿わせることとしても良い。また、不活性ガスの流れは、噴出し方向と垂直な断面において凡そ連続しており、実質的にカーテンを構成可能であれば即ち開口部を覆う略線状であれば、ノズル開口のスリット、点、或いはこれらの組み合わせの何れであっても良い。また、不活性ガスは常にポッドの内部に向かう方向(ポッドの中心、或いはポッドの開口形成面と対向する面に向かう方向)に沿ってポッド内に導入されることが好ましい。従って、カーテンノズルが沿って配置される辺に隣接し、且つカーテンノズルよりもポッド内部に近い位置に当該ガスの吹き出し口を配置することが好ましい。
ここで、前述した実施形態におけるノズルカバーは、ガスカーテンを形成する際に当該ガス流れが周囲の大気を巻き込むことを防止する意図からカーテンノズル等の周囲に配されることとしている。しかし、カバーの様式はノズルカバーに限定されず、例えばガスカーテンにおけるガス流の拡散を防止するタイプのノズルカバーを配し、ガスカーテンによるポッド内部に向かう外気の流れを抑制することとしても良い。当該タイプのノズルカバーを有した構成を本発明の更なる実施形態として以下に説明する。なお本実施形態に関して、先に述べた実施形態における構成要素と同一の機能、作用効果を呈する構成要素については同一の参照符号を用いて説明することとする。該実施形態を示す図9A、図9B及び図9Cは、前述した図8A、図8B及び図8Cと同様の視図にて該実施形態に係る蓋開閉装置を示すものである。また、前述した実施形態における各構成要素と同一の機能、作用効果を呈する構成要素に関しては同一の参照符号を用いて図中に示すこととし、その詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、図8A等に示したカーテンノズル12及びパージノズル21に加え、カバー23がロードポート開口部10の周囲に配置されている。該カバー23は、同一幅を有する3枚の板状体23a、23b及び23cから構成されている。各々の板状体は、ロードポート開口部10が形成されている壁において、載置台が配置されている側の壁面とは反対側の面から、該壁面に垂直であって且つロードポート開口部10の両側辺及び上辺と平行となるように突出している。側辺側板状体23a、23b、及び上辺側板状体23cは、各々交差する端部において接続されており、ロードポート開口部10の下辺側に開くコの字形状を形成する。当該コの字はロードポート開口部10の周囲に起立するように配置されており、カーテンノズル12及びパージノズル21は各々コの字形状における内側部分に収容される。
本実施形態によれば、上辺側板状体23cによってカーテンノズル12から供給される不活性ガス流14に対する酸化性気体の巻き込みが低減或いは防止される。即ち、上辺側板状体23cは、当該効果を得ることが主目的であり、上記第二の実施形態に示すノズルカバーの形状からなっていても良い。従って、ガスカーテンに関しての当該効果を得る上では、該カバーは、カーテンノズルの少なくとも一部を覆うようにして不活性ガスを放出するカーテンノズルのノズル開口の開口領域の周囲空間を規定することにより、酸化性気体がガスカーテン流に巻き込まれることを防止できる構成とされていればよい。不活性ガス流14は通常はカーテンノズル12から離れるに従って拡散し、単位体積あたりのガス濃度が下がってカーテンとしての効果が低減する。本実施形態においては側辺側板状体23a、23bの存在によってこれら板状体が存在する方向への不活性ガスの拡散を防止し、不活性ガス流により得られる効果を不活性ガス流のより下流側まで好適に維持することが可能となる。また、当該側辺側板状体の存在によって、パージノズル21が不活性ガス流を生成する際における該ガス流による酸化性気体の巻き込みの低減或いは防止も行うことも可能となる。
なお、本実施形態において、側辺側板状体23a、23bはロードポート開口部10の両側辺と各々平行となるように配置されている。しかし、ガス拡散を防止する観点から、ロードポート開口部10の下辺に近づくに従って板状体とロードポート開口部側辺との距離が近づくように、ロードポート開口部側辺に対して平行ではなく傾けて配置するようにしても良い。これにより、下辺に近づくに従って側辺側板状体23a、23bの間を流れるガス流が開口部中心方向に集められることとなり、ガス流の一部が徐々に拡散で失われるとしても噴出直後と同じガスの流れを開口部下辺位置でも維持することができる。更には、該開口部形成面から離れるに従って側辺側板状体23a、23bの間の距離が各々接近するように、板状体の突出方向を該形成面の垂線に対しても傾斜を持たせることとしても良い。側辺側板状体23a、23bの突出方向を搬送室52(図1参照)の方向おいて互いに収束するような方向に傾斜させれば、拡散しようとするガス流を開口部が形成されている方向に戻すことができ、ガス流を開口部全域で均一な流れに維持することができる。また、これら傾斜は板状体の全域に渡って設ける必要は無く、特定部分に設けることとしても良い。この場合、特に不活性ガスの濃度の低下が懸念されるガスカーテンにおけるガス流下流側、に設けることがより好ましい。
また、本実施形態の更なる変形として、図10Cに示すように、板状体の開口部が形成された壁面との接合部とは異なる端部において該壁面と平行であって且つコの字の内側に突き出す庇状の板状体を付加することとしても良い。当該形態を図9A、9B及び9Cと同様の様式にて図10A、10B及び10Cに示す。本実施形態においては、側辺側板状体23a、23bの端部に各々板状体の庇25a、25bが固定されている。当該庇の存在により、ガスカーテンにおける不活性ガスの拡散を更に好適に抑制し、ガス流を板状体に囲まれた領域に留めて流すことが可能となる。なお、当該庇25a、25bの幅は、当該庇がロードポート開口部10の開口大きさを狭めないように設定されている。また、当該庇は上述したロードポート開口部10の側辺に対して傾けて設けて配置された側辺側板状体23a、23bに対して固定することとしても良い。具体的には、ロードポート開口部10における所定位置よりガスカーテンの下流側において、側辺側板状体が各々接近するように傾斜を開始し、これら板状体の間が所謂絞り込まれる状態とすることがより好ましい。また、上辺側板状体23cに対しても庇を設けることとしても良い。流れに沿ってガス流の一部が徐々に失われるとしても、これにより吹き出し直後と同じガスの流れを開口部下辺位置でも維持することができる。
次に、本発明を実施した実際の蓋開閉システムであるFIMSシステム、及び当該システムを用いた半導体ウエハ処理装置について説明する。なお、本実施例においては、先に第一の実施形態で述べたカーテンノズル12を用いた場合について述べることとする。図5は、所謂ミニエンバイロメント方式に対応した半導体ウエハ処理装置50の概略構成を示す図である。半導体ウエハ処理装置50は、主にロードポート部(FIMSシステム、蓋開閉装置)51、搬送室52、および処理室59から構成されている。それぞれの接合部分は、ロードポート側の仕切り55aおよびカバー58aと、処理室側の仕切り55bおよびカバー58bとにより区画されている。半導体ウエハ処理装置50における搬送室52では塵を排出して高清浄度を保つ為、その上部に設けられたファン(不図示)により搬送室52の上方から下方に向かって空気流を発生させている。これで塵は常に下側に向かって排出されることになる。
ロードポート部51上には、シリコンウエハ等(以下、単にウエハと呼ぶ)の保管用容器たるポッド2が台53上に据え付けられる。先にも述べたように、搬送室52の内部はウエハ1を処理する為に高清浄度に保たれており、更にその内部にはロボットアーム54が設けられている。このロボットアーム54によって、ウエハはポッド2内部と処理室59の内部との間を移送される。処理室59には、通常ウエハ表面等に薄膜形成、薄膜加工等の処理を施すための各種機構が内包されているが、これら構成は本発明と直接の関係を有さないためにここでの説明は省略する。
ポッド2は、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間を有し、いずれか一面に開口部を有する箱状の本体部2aと、該開口部を密閉するための蓋4とを備えている。本体部2aの内部にはウエハ1を一方向に重ねる為の複数の段を有する棚が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。なお、ここで示した例においては、ウエハ1を重ねる方向は、鉛直方向となっている。搬送室52のロードポート部51側には、開口部10が設けられている。開口部10は、ポッド2が開口部10に近接するようにロードポート部51上で配置された際に、ポッド2の開口部と対向する位置に配置されている。また、搬送室52には内側における開口部10付近には、後述するオープナ3が設けられている。
図6Aおよび6Bは、従来の装置におけるオープナ3部分を拡大した側断面図および搬送室52側からオープナ3見た正面図をそれぞれ示している。図7は、オープナ3を用いてポッド2から蓋4を取り外した状態についてその側断面概略を示している。オ−プナ3は、ドア6とドアアーム42とを備えている。ドア6には固定部材46が取り付けられており、ドア6は、当該固定部材46を介してドアアーム42の一端に対して回動可能に連結されている。ドアアーム42の他端は、エアー駆動式のシリンダ31の一部であるロッド37の先端部に対して、枢軸40を介して、当該枢軸40に対して回転可能に支持されている。
ドアアーム42の該一端と該他端との間には、貫通穴が設けられている。当該穴と、オープナ3を昇降させる可動部56の支持部材60に固定される固定部材39の穴とを不図示のピンが貫通することにより、支点41が構成されている。従って、シリンダ31の駆動によるロッド37の伸縮に応じて、ドアアーム42は支点41を中心に回動可能となる。ドアアーム42の支点41は、昇降が可能な可動部56に設けられる支持部材60に固定されている。ドア6は保持ポート11aおよび11bを有していて、ポッド2の蓋4を真空吸着で保持できる。
これら構成によってウエハ1の処理を行う際には、まず搬送室開口部10に近接するように台53上に配置して、ドア6により蓋4を保持する。なお、ドア6の表面には不図示の係合機構が、また蓋4の表面には不図示の被係合機構が各々配置されており、蓋4及びドア6各々の表面同士が当接しあった状態においてこれら機構が作動することにより、ドア6による蓋4の保持が行われる。ここで、シリンダ31のロッドを縮めるとドアアーム42が支点41を中心に搬送室開口部10から離れるように移動する。この動作によりドア6は蓋4とともに回動して蓋4をポッド2から取り外す。その状態が図7に示されている。その後、可動部56を下降させて蓋4を所定の待避位置まで搬送する。
搬送室開口部10の上部には本発明に係る、カーテンノズル12が配置されている。ポートドア6により蓋4の取り外し動作が行われた後に、該カーテンノズル12によりガスカーテン14の形成及びポッド内部に対する不活性ガスの供給が同時に行われる。なお、清浄ガスの供給に伴って搬送室52等の内部圧力が大きく変動することがないように、ガス供給の操作に対応して、搬送室の吸引排気等、各種の排気操作を同時に行うことが好ましい。
また、本実施例においては、FOUP及びFIMSを対象として述べているが、本発明の適用例はこれらに限定されない。内部に複数の被保持物を収容するフロントオープンタイプの容器と、当該容器の蓋を開閉して該容器より被保持物の挿脱を行う系であれば、本発明に係る蓋開閉装置を適用し、容器内部の酸化性雰囲気の分圧を低圧に維持することが可能である。また、容器内部を満たすガスとして、不活性ガスではなく所望の特性を有する特定のガスと用いる場合に、本発明に係る蓋開閉システムを用いて、当該容器内部の該特定のガスの分圧を高度に維持することも可能である。
本発明によれば、ガスカーテンによる空間遮蔽効果と不活性ガス供給による外部気体の進入抑制効果を得る、或いはエアカーテンに対する酸化性ガスの混入防止効果を得、更にはガスカーテンにポッド内部への導入気体の純度維持が図ることが可能となる。また、本発明は、既存のFIMSシステムに対して給気パイプ等を付加するのみで実施可能であり、規格化されたシステムに対して安価且つ簡便に取り付けることが可能である。
本発明の第一の一実施の形態係る蓋開閉システム、即ちロードポート、ポッド、ポッド用の蓋およびオープナの一部に関し、これらのポッド開口に垂直な切断面の概略構成を示す図である。 図1に示したロードポート開口部10を矢印1B法からから見た状態を示す図である。 図1に示したカーテンノズル12を及びその周辺の構成について領域1Cに囲まれる領域を拡大して示す図である。 第一の実施形態に係る蓋開閉システムの変形例を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る蓋開閉システムにおいて主要部を拡大して示す図である。 本発明の第三の実施の形態係る蓋開閉システムにおいて主要部を拡大して示す図である。 本発明が適用される一般的な半導体ウエハ処理装置の概略構成を示す全体側面図である。 図5に示す装置にける従来のオープナおよびその近傍の構成を拡大し、これを側面から見た状態の概略構成を示す図である。 図6Aに示す構成を、搬送室側から見た場合の概略構成を示す図である。 ウエハのパージ操作を示した、オープナ等を側面から見た状態の概略構成を示す図であって、パージ準備が完了した際の状態を示した図である。 本発明の更なる実施の形態係る蓋開閉システム、即ちロードポート、ポッド、ポッド用の蓋およびオープナの一部に関し、これらのポッド開口に垂直な切断面の概略構成を示す図である。 図8Aに示したロードポート開口部10を矢印8B法からから見た状態を示す図である。 図8Aに示したポッド2、ロードポート開口部10及びその周辺構成を矢印8Cから見た状態を示す図である。 本発明の更なる実施の形態係る蓋開閉システム、即ちロードポート、ポッド、ポッド用の蓋およびオープナの一部に関し、これらのポッド開口に垂直な切断面の概略構成を示す図である。 図9Aに示したロードポート開口部10を矢印9B法からから見た状態を示す図である。 図9Aに示したポッド2、ロードポート開口部10及びその周辺構成を矢印9Cから見た状態を示す図である。 本発明の更なる実施の形態係る蓋開閉システム、即ちロードポート、ポッド、ポッド用の蓋およびオープナの一部に関し、これらのポッド開口に垂直な切断面の概略構成を示す図である。 図10Aに示したロードポート開口部10を矢印10B法からから見た状態を示す図である。 図10Aに示したポッド2、ロードポート開口部10及びその周辺構成を矢印10Cから見た状態を示す図である。
符号の説明
1:ウエハ、 2:ポッド、 3:オープナ、 4:蓋、 6:ドア、 10: ロードポート開口部、 12:ガスカーテンノズル、 13:ガス導入経路、 14:ガスカーテン、 15:マッピングセンサ、 16:不活性ガス供給用ノズル、 18:ノズルカバー、 21:パージノズル、 23:カバー、 25:庇、 31:エアー駆動式シリンダ、 37:ロッド、 39:固定部材、 40:枢軸、 41:支点、 46:固定部材、 50: 半導体処理装置、 51: ロードポート、 52: 搬送室、 53:台、 54:ロボットアーム、 56:可動部

Claims (6)

  1. 被収容物を内部に収容可能であって一面に開口を有する箱状の本体と、前記本体から分離可能であって前記開口を塞いで前記本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器から前記蓋を取り外すことによって前記開口を開放して前記被収容物の挿脱を可能とする、前記蓋の開閉システムであって、
    前記収容容器が載置される載置台と、
    前記載置台に隣接して前記開口と正対する矩形状の開口部と、
    前記蓋を保持可能であると共に前記開口部を閉止可能であり、前記蓋を保持して前記開口部を開放することにより前記開口と前記開口部とを連通させるドアと、前記ドアが配置される空間の上部に配置されて前記空間内に上方から下方に向かう気体の流れを発生するファンと、を有する前記蓋の開閉システムに用いられるパージ用パイプユニットであって、
    前記開口部において前記載置台が配置される側とは反対側において、前記開口部における前記矩形の開口部の一辺である上辺の外側に配置されて前記上辺の対辺である下辺に向かって不活性ガスを線状に放出可能なノズル開口を有するカーテンノズルと、
    前記開口部に関して前記載置台が配置される側と反対側において、前記開口部における前記上辺及び前記両側辺各々の外側において前記開口部を構成する壁より突出するように配置される上部板状体及び一対の側辺側板状体の接合体として前記開口部の下辺側に開口するコの字形状を形成し、前記カーテンノズルを前記コの字形状の内側部分に収容するカバーと、を有することを特徴とするパージ用パイプユニット。
  2. 前記側辺側板状体各々の前記壁との接合部と反対側の端部に接続されて、前記コの字形状内側に対して前記開口部の開口大きさを狭めない範囲で突き出す庇状の板状体、を更に有することを特徴とする請求項1に記載のパージ用パイプユニット。
  3. 前記開口部に関して前記載置台が配置される側と反対側において、前記矩形状の開口部の両側辺の外側であって、且つ前記コの字形状のカバーの内側部分に配置されて前記収容容器の内部に向けて不活性ガスを放出可能な一対のパージノズル、を更に有し、
    前記パージノズルは前記カーテンノズルより前記壁に近い位置に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のパージ用パイプユニット。
  4. 前記一対の側辺側板状体各々の前記壁からの突出方向が前記壁の垂線に対して傾斜を有し、前記突出方向の延長線上において互いに収束することを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載のパージ用パイプユニット。
  5. 前記一対の側辺側板状体各々は、前記開口部における所定位置より前記不活性ガスの流れの下流方向において各々が接近するように間隔が絞り込まれる領域を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載のパージ用パイプユニット。
  6. 前記カーテンノズルを内部に設けられた内部空間に収容し、前記カーテンノズルが前記不活性ガスを放出するノズル開口と整列するカバー開口を有するノズルカバーを更に有し、
    前記ノズルカバーは前記カーテンノズルに前記不活性ガスを供給するガス導入経路の一部も収容し、前記ガス導入経路は前記ノズルカバー内部に前記不活性ガスを供給するための連通開口を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のパージ用パイプユニット。
JP2008045917A 2005-11-30 2008-02-27 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット Active JP4666183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008045917A JP4666183B2 (ja) 2005-11-30 2008-02-27 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005346083 2005-11-30
JP2008045917A JP4666183B2 (ja) 2005-11-30 2008-02-27 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006314202A Division JP4278676B2 (ja) 2005-11-30 2006-11-21 密閉容器の蓋開閉システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008135791A JP2008135791A (ja) 2008-06-12
JP4666183B2 true JP4666183B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=39560354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008045917A Active JP4666183B2 (ja) 2005-11-30 2008-02-27 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4666183B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5381054B2 (ja) * 2008-12-02 2014-01-08 シンフォニアテクノロジー株式会社 ロードポート
JP6511783B2 (ja) * 2014-11-21 2019-05-15 Tdk株式会社 ガスパージユニットおよびガスパージ装置
JP6429015B2 (ja) * 2014-12-26 2018-11-28 Tdk株式会社 ガスパージユニットおよびガスパージ装置
JP6380754B2 (ja) * 2014-12-26 2018-08-29 Tdk株式会社 ガスパージユニットおよびガスパージ装置
JP6597875B2 (ja) * 2018-12-07 2019-10-30 Tdk株式会社 ガスパージユニットおよびガスパージ装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663934A (ja) * 1992-08-21 1994-03-08 Ueda Sekkai Seizo Kk 石材加工装置用エアカーテン方式による粉塵抑止装置
JP2003045933A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Semiconductor Leading Edge Technologies Inc ロードポート、基板処理装置および雰囲気置換方法
JP2004022674A (ja) * 2002-06-13 2004-01-22 Tokyo Electron Ltd 被処理体の導入ポート機構及びこれを用いた処理システム
JP2004235516A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Trecenti Technologies Inc ウエハ収納治具のパージ方法、ロードポートおよび半導体装置の製造方法
JP2004260172A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Samsung Electronics Co Ltd ウェーハ処理装置及び方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663934A (ja) * 1992-08-21 1994-03-08 Ueda Sekkai Seizo Kk 石材加工装置用エアカーテン方式による粉塵抑止装置
JP2003045933A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Semiconductor Leading Edge Technologies Inc ロードポート、基板処理装置および雰囲気置換方法
JP2004022674A (ja) * 2002-06-13 2004-01-22 Tokyo Electron Ltd 被処理体の導入ポート機構及びこれを用いた処理システム
JP2004235516A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Trecenti Technologies Inc ウエハ収納治具のパージ方法、ロードポートおよび半導体装置の製造方法
JP2004260172A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Samsung Electronics Co Ltd ウェーハ処理装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008135791A (ja) 2008-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4278676B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システム
JP4301456B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システム
JP4309935B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システム及び当該システムを用いた基板処理方法
JP4264115B2 (ja) 被収容物の処理方法及び当該方法に用いられる蓋開閉システム
JP4251580B1 (ja) 被収容物搬送システム
JP5448000B2 (ja) 雰囲気置換装置
JP4012190B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システム及び開閉方法
JP4666183B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システムに用いられるパージ用パイプユニット
JP6226190B2 (ja) パージシステム、及び該パージシステムに供せられるポッド及びロードポート装置
JP5048590B2 (ja) 基板処理装置
JP2015142008A (ja) ロードポート装置
JP6206126B2 (ja) 密閉容器の蓋開閉システム及び当該システムを用いた基板処理方法
JP7417023B2 (ja) Efem
JP2021136386A (ja) 基板収納容器
TW202322257A (zh) 轉移晶圓基底的系統、降低相對濕度方法及減少氣流方法
JPH04299513A (ja) 縦型炉

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101228

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4666183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150