JP4665585B2 - 光送信機、光受信機及び光通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば、店頭における商品説明、博物館や展覧会における展示品説明、建築物等のランドマーク表示、広告表示、遊園地等の遊戯施設混雑状態表示など、様々な用途に利用できる光送信機、光受信機及び光通信システムに関する。
従来から、商品や展示品などに関する情報の提示、あるいは、建築物等のランドマーク表示、広告表示、遊園地等の遊戯施設混雑状態表示などは、もっぱら、紙、垂れ幕、看板またはプレートなど(以下、便宜的に「情報提示物」という。)の上に書かれた文字情報の形で行われていた。
しかし、このような文字主体の情報提示は、(1)情報提示対象物の数が多い場合、看板等の情報提示物の数も多くなり、肝心の対象物が目立たなくなるうえ、情報提示物と情報提示対象物との対応関係が把握しにくく、誤った情報理解、例えば、商品Aの情報を商品Bの情報と誤解してしまうことがある。(2)また、情報提示物の上に書かれた文字情報は、通常の視力を有する人であれば誰でも読み取ることができるため、特定の人だけを対象とした限定的情報(例えば、商品の仕入価格や最大値引率等)を提示する場合は、符牒化して書込むなどの保全策を講じるが、あまり複雑な符牒化は使い勝手が悪いことから簡単なものにせざるを得ず、情報の保全効果が低下して容易に読み取られるおそれがある。
そこで、本件出願人は、先に、光空間伝送による情報伝送を利用することによって、情報提示対象品とその提示情報との対応関係を明確にして情報把握の誤解をなくすことができる「情報伝送方式、情報伝送方法、撮像装置及び情報伝送方法」を提案している(特許文献1参照)。以下、この提案に係る技術を、従来技術という。
従来技術の原理は、概略、次のとおりである。なお、説明の都合上、光送信機から光受信機に送る送信情報TXを「01011000」の8ビットのビット列とする。
光送信機は、まず、予め決められているMビットの二つの拡散符号(C0及びC1という)を用いて、送信情報TXの各ビットを拡散符号化する。拡散符号C0、C1とは、自然界の光などの外乱光の点滅パターンと異なる繰り返しパターンを持つ符号のことをいう。たとえば、M=5、C0=00101、C1=11010などとすることができる。
今、拡散符号C0を送信情報TXの論理0に割り当て、拡散符号C1を送信情報TXの論理1に割り当てることにすると、拡散後の送信情報TXは、C0、C1、C0、C1、C1、C0、C0、C0の並びになる。つまり、8ビットのビット列(01011000)である送信情報TXが、M×8ビットの信号(00101,11010,00101,11010,11010,00101,00101,00101)に拡散されたことになる。なお、( )内のカンマは送信情報TXの各ビットを示すための便宜的な区切り記号である。
光送信機は、上記拡散後の送信情報TXの各ビットの論理(0/1)に従って、LED等の単一の発光素子を点滅させ、当該論理情報を持つ情報光を空間に発射する。この情報光は、M×8ビットの信号(00101,11010,・・・・)の各ビットの論理が“0”のときに暗(輝度ゼロまたは所定値以下の輝度)となり、論理が“1”のときに明(暗に対して明と視認される輝度または所定値以上の輝度)となる単一の点滅光(情報光)である。
一方、光受信機は、光送信機の点滅光を受光素子で受光し、その受光信号を二値信号に変換して逆拡散する。逆拡散に用いられる拡散符号は、光送信機の拡散符号C0、C1と同じものである。この逆拡散では、二値信号のビット列をMビットずつに区切り、二つの拡散符号C0、C1との一致/不一致を判定し、一致した方の拡散符号に対応する論理に変換するという処理を行う。具体的には、ある区分のビット列が「00101」である場合は、このビット列は一方の拡散符号C0に一致するので、拡散符号C0の論理(=0)に変換し、また、他のある区分のビット列が「11010」である場合は、このビット列は他方の拡散符号C1に一致するので、拡散符号C1の論理(=1)に変換するという処理をすべての区分について繰り返し実行する。
これにより、最終的に、M×8ビットの点滅パターン(00101,11010,00101,11010,11010,00101,00101,00101)が、8ビットの受信情報RX(01011000)に復元され、したがって、前記の送信情報TXを受信側で再生することができる。
特開2003−179556号公報
このように、従来技術においては、LED等の光の点滅を利用して情報を送信することができるので、たとえば、昨今、注目を集めている可視光通信(可視光通信とは:http://www.vlcc.net/about.html参照)などに応用することができ、室内照明や街路灯あるいは看板照明などの既存光源を利用して周囲に任意の情報を送信することができる点で有益ではあるが、送信可能な情報量の点で未だ改善すべき余地がある。
すなわち、従来技術では、単一の点滅光によって情報を送信しているため、たとえば、前記の例示のように、送信情報TXのビット数を拡散符号のビット数M倍した点滅時間が必要となるからである。
したがって、本発明の目的の一つは、発光素子の数をN個にして情報送出量をN倍に増やすこと、また、本発明の目的の二は、N個の点滅光(情報光)を受信側で正しく分離識別できるようにすることにある。
請求項1記載の発明は、光学ズーム部と、前記光学ズーム部を介して受光したN個の情報光を電気信号に変換する二次元撮像デバイスと、前記二次元撮像デバイスによって撮影された撮影画像の中から基準拡散符号の画素を検出し、その検出結果に従って基準拡散符号のサンプリング点を決定するとともに、その基準拡散符号のサンプリング点を起点にして他の拡散符号のサンプリング点を順次に決定するマッチング部と、N個の拡散符号を生成する拡散符号生成部と、前記サンプリング点の各々から出力された電気信号を二値化し、当該二値化した各々の信号を前記拡散符号生成部において生成された各拡散符号によって逆拡散することで受信情報の各ビットを出力するN個の逆拡散部と、前記N個の逆拡散部の出力を組み合わせて受信情報を復元する情報復元化回路とを備えたことを特徴とする光受信機である。
請求項2記載の発明は、前記N個の逆拡散部は、前記サンプリング点の信号の直流分及び低周波成分を取り出して該直流分及び低周波成分からなる基準信号を生成する平均値抽出部と、前記サンプリング点の信号と前記拡散符号生成部からの拡散符号と前記基準信号とを入力するとともに前記基準信号よりも前記サンプリング点の信号が大きいときには前記拡散符号をそのまま出力し、前記基準信号よりも前記サンプリング点の信号が小さいときには拡散符号を反転出力する極性切替部と、前記極性切替部からの信号を積分してその積分値のサンプルホールド値を出力する積分部と、前記積分部の出力を二値化して受信情報の各ビットとして出力する二値化部とを有することを特徴とする請求項1記載の光受信機である。
請求項3記載の発明は、光送信機と光受信機とで構成される光通信システムであって、前記光送信機は、送信情報をNビットずつに区切って多値化する多値化部と、N個の拡散符号を生成する拡散符号発生部と、前記多値化された送信情報の各ビットを前記拡散符号発生部において生成された各拡散符号によって符号拡散するN個の拡散部と、各々の拡散部からの信号で駆動されるN個の発光部とを備え、前記光受信機は、請求項1または2に記載の光受信機を含むことを特徴とする光通信システムである。
本発明によれば、発光素子の数をN個にして情報送出量をN倍に増やすことができるとともに、N個の点滅光(情報光)を受信側で正しく分離識別できる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、光送信機1の構成図である。この図において、光送信機1は、多値化回路2、拡散符号発生回路3、拡散部4(i)及び発光部5(i)を備える。なお、iは1〜Nであり、Nは2を越える整数である。以下同様とする。多値化回路2は、シリアルのビット列で与えられる送信情報TXをNビット、たとえば、5ビットずつに区切ってパラレルの信号列に変換して出力する。今、送信情報TXのビットの並びを「1010110011・・・・」とする。これに5ビットずつの区切り記号(,)を入れると、「10101,10011,・・・・」となる。多値化回路2では、各区切り毎のビット列をパラレル変換する。すなわち、「10101」を一度に出力し、次いで、「10011」を一度に出力し・・・・という動作を所定の周期(上記の5ビットの区切り周期)毎に繰り返す。
図2は、光送信機1の信号タイムシーケンス図である。この図に示すように、送信情報TXのビットの並びは「1010110011・・・・」であり、多値化回路2によってパラレル変換されたビットの並びは、同図中のTX(i)で示されている。たとえば、送信情報TXの区切り周期をT1、T2・・・・とすると、周期T1では、図面の上から下に向かって論理1、論理0・・・・論理1が並び、周期T2では、図面の上から下に向かって論理1、論理0・・・・論理1が並び、周期T3では、図面の上から下に向かって論理1、論理1・・・・論理0が並び、周期T4では、図面の上から下に向かって論理0、論理1・・・・論理0が並んでいる。これらの並びは、同一時間上であり、したがって、これらのTX(i)は、送信情報TXのビット列をパラレルに並べ替えたものである。
再び、図1において、拡散符号発生回路3は、N個の拡散符号C(i)を発生する。拡散符号C(i)は、たとえば、7ビットの符号であり、冒頭の従来技術でも述べたように、自然界の光などの外乱光の点滅パターンと異なる繰り返しパターンを持つ符号である。なお、従来技術の拡散符号はC0とC1の二つであったが、本実施形態の拡散符号C(i)は、二よりも多いN個である点で相違する。
さて、N個の拡散符号C(i)は、上記のとおり、自然界の光などの外乱光の点滅パターンと異なる繰り返しパターンを持つ符号であればよいが、後述のN個の情報光P(i)の受信側での分離識別を容易にするために、N個の拡散符号C(i)のそれぞれを異なる符号としておくことが望ましい。
そのためには、N個の拡散符号C(i)をそれぞれ個別に生成してもよいが、本実施形態では、図2に示すように、基準となる一個の拡散符号を所定量ずつ(たとえば、1ビットずつ)ずらしながらN個の拡散符号C(i)を生成するようにした。このようにすると、保持すべき拡散符号の数が1個で済むため、メモリ等の記憶容量を削減でき、コストダウンを図ることができる。
このように、基準となる一個の拡散符号を所定量ずつ(たとえば、1ビットずつ)ずらしながらN個の拡散符号C(i)を生成するようにした場合、拡散符号のビット数は、原理上は少なくともNビットであればよい。Nは拡散部や発光部の数(すなちわ、情報光の数)である。本実施形態の場合、拡散符号のビット数は7であるから、N=7まで、つまり、拡散部や発光部を最大7個まで設けることができる。なお、この数(N=7)は説明上の便宜に過ぎない。Nの数(したがって、拡散符号のビット数)は、送信すべき情報量に応じて決めればよく、たとえば、数十ないしは数百またはそれ以上であってもよい。
N個の拡散部4(i)は、パラレル変換された信号TX(i)の各ビットの論理に応じて、対応する拡散符号(i)をそのまま出力したり、反転させて出力したりする。たとえば、拡散部4(1)に注目すると、この拡散部4(1)には、信号TX(1)と拡散符号(1)が入力されているので、信号TX(1)の論理が“1”のときには拡散符号(1)をそのまま出力し、信号TX(1)の論理が“0”のときには拡散符号(1)を反転させて出力する。
N個の発光部5(i)は、高応答性の発光素子(たとえば、LED)とその駆動回路で構成されている。発光素子は、それぞれの発光部5(i)毎に1個であってもよいが、より強力な光を出すために、複数の発光素子を組み合わせて各発光部5(i)に設けてもよい。各々の発光部5(i)には、対応する拡散部4(i)からの信号が加えられており、発光部5(i)は、図2に示すように、その信号の論理(0/1)に対応して点滅する情報光P(i)を空間に発射する。
ここまでをまとめると、本実施形態の光送信機1は、シリアル例の送信情報TXをNビットずつに区切ってパラレル変換する多値化回路2と、N個の拡散符号C(i)を生成する拡散符号発生部3と、パラレル変換された送信情報TX(i)の各ビットの論理に対応して拡散符号C(i)をスルーで出力したり、反転出力したりするN個の拡散部4(i)と、各々の拡散部4(i)からの信号で駆動されるN個の発光部5(i)とを備え、N個の発光部5(i)を同時に点滅させることによって、N個の情報光P(i)を空間に発射する。
ここで、本実施形態の光送信機1における情報送出量は、情報光P(i)の数Nに相当して、単純計算で冒頭の従来技術のN倍になる。これは、図2を参照すれば、本実施形態では、単位時間T1、T2、T2・・・・毎にN個の情報光P(i)を同時に発射しているのに対して、冒頭の従来技術では単一の点滅光(情報光)しか発射していないからである。
このように、本実施形態の光送信機1によれば、発光素子の数をN個にして情報送出量をN倍に増やすことができる。
次に、上記の光送信機1と対で用いられる光受信機6を説明する。
図3は、光受信機6の構成図である。この図において、光受信機6は、N個の受光部7(i)、拡散符号発生回路8、N個の逆拡散部9(i)、情報復元回路10及び同期回路11を備える。N個の受光部7(i)は、光送信機1から発射されたN個の情報光P(i)をそれぞれ受光し、二値化して出力する。
N個の受光部7(i)は、それぞれN個の情報光P(i)を個別に受光する必要がある。つまり、第1の受光部7(1)で第1の情報光P(1)を受光し、第2の受光部7(2)で第2の情報光P(2)を受光し、・・・・第Nの受光部7(N)で第Nの情報光P(N)を受光する必要がある。
しかし、このような一対一の受光(複数の情報光の分離受光)は、たとえば、N個の情報光P(i)が光ビームのような指向性を持ち、且つ、その光ビームの軸上に一つの受光部が位置するといった一定の条件を満たさない限り困難であり、条件を満たさない場合には、一つの受光部で複数の情報光を同時に受光してしまうことになるため、受信情報を正しく復元できないおそれがあるが、ここでは、説明の便宜上、N個の情報光P(i)がN個の受光部7(i)に一対一の関係で受光されているものとして説明を続ける。複数の情報光の分離受光に関する解決策については、後で詳しく説明する。
さて、N個の受光部7(i)は、光の強さを電気信号に変換する光電変換素子で構成されている。このような素子の代表はフォトダイオードであるが、これに限らず、たとえば、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの二次元撮像デバイスであってもよい。かかる二次元撮像デバイスは行列方向にマトリクス配列された多数の画素を備え、各々の画素から光の強さに対応した電気信号を出力するからである。
拡散符号発生回路8は、N個の拡散符号C(i)を発生する。このN個の拡散符号C(i)も、自然界の光などの外乱光の点滅パターンと異なる繰り返しパターンを持つ符号であって、且つ、光送信機1の拡散符号発生回路8で生成されるN個の拡散符号C(i)と同じものである。
なお、この拡散符号発生回路8で生成されるN個の拡散符号C(i)も個別に生成してもよいが、本実施形態では、光送信機1と同様に、保持すべき拡散符号の数を1個にしてメモリ等の記憶容量を削減し、コストダウンを図るために、基準となる一個の拡散符号を所定量ずつ(たとえば、1ビットずつ)ずらしながらN個の拡散符号C(i)を生成することにする。
N個の逆拡散部9(i)には、情報光P(i)を二値化した信号と拡散符号C(i)が入力される。逆拡散部9(i)は、情報光P(i)を二値化した信号と拡散符号C(i)とを比較してそれら二つの信号の位相が同じであれば、論理“1”を出力し、逆位相であれば論理“0”を出力する。すなわち、光送信機1のN個の拡散部4(i)と反対の操作(逆拡散)を行い、Nビットずつのパラレルの信号RX(i)を生成する。情報復元化回路10は、そのパラレルの信号RX(i)をシリアルの信号列に変換し、冒頭の送信情報TXと同じ内容の受信情報RXを復元する。なお、同期回路11は、拡散符号C(i)の生成周期と送信側の拡散符号の生成周期(図2のT1、T2、T3・、T4・・・)とを同期させるためのものである。
ここまでをまとめると、本実施形態の光受信機6は、光送信機1からのN個の情報光P(i)をN個の受光部7(i)で個別に受光して二値化信号に変換し、N個の逆拡散部9(i)で、光送信機1のN個の拡散部4(i)と逆の操作を行って、Nビットのパラレル信号RX(i)に変換し、さらに、その信号RX(i)をシリアル信号に変換してそれを受信情報RXとして出力する。したがって、送信情報TXと同じ内容の受信情報RXを復元できるので、光を利用した比較的近距離の通信システム、たとえば、店頭における商品説明、博物館や展覧会における展示品説明、建築物等のランドマーク表示、広告表示、遊園地等の遊戯施設混雑状態表示など、様々な用途に利用できる可視通信などのシステムに応用することができる。
さて、上記のシステムを実用化するためには、先に説明した課題(複数の情報光の分離受光)を解決しなければならない。
図4は、この課題を解決した光受信機6の要部構成図である。受光部7(2)には、本来受光すべき情報光P(2)の他に様々な不要な光が入り込んでいる。たとえば、隣接する情報光P(1)、P(3)やその他の外乱光Paなどが入り込んでいる。受光部7(2)は、これらの光を足し合わせた値(P(1)+P(3)+Pa)に相当する大きさの信号PJ(2)を出力する。信号PJ(2)は、単純な二値信号(1/0)ではなく、振幅が様々に変化する多値のアナログ信号である。
逆拡散部7(2)は、平均値抽出回路12、極性切替回路13、積分及びサンプルホールド(S/H)回路14(積分回路)、二値化回路15を含む。平均値抽出回路12は、信号RJ(2)の直流分及び低周波成分のみを取り出し、それを基準信号REF(2)として極性切替回路13と積分及びサンプルホールド回路14に出力する。
極性切替回路13には、拡散符号生成回路8からの拡散符号C(2)も入力されており、極性切替回路13は、信号RJ(2)に対して、拡散符号C(2)=1のときは、拡散符号C(2)をそのまま信号RK(2)として出力し、拡散符号C(2)=0のときは、拡散符号(C2)を反転し信号RK(2)として出力する。正転/反転の判断レベルは基準信号REF(2)である。
積分及びサンプルホールド回路14は、信号RK(2)を積分(1サンプルホールド期間の面積積分)し、その積分値をサンプルホールドして信号RS(2)として二値化回路15に出力する。二値化回路15は、信号RS(2)を二値化信号RX(2)に変換して情報復元回路10に出力し、情報復元回路10は、この二値化信号RX(2)と不図示の他の二値化信号RX(1)、RX(3)・・・・RX(N)とを一緒にしてシリアル変換し、元の送信情報TXと同じ内容の受信情報RXを復元する。
ここで、本来の情報光P(2)以外の不要光〔情報光P(1)、P(3)及び外乱光Paなど〕は、積分及びサンプルホールド回路14の出力信号RS(2)の段階で取り除かれる。これは、本来の情報光P(2)の拡散符号と他の情報光P(1)、P(3)の拡散符号が違っているからであり、また、外乱光Paは拡散符号そのものを持たないからである。
一般に、拡散通信における拡散ゲインGKは、式(1)で与えられる。
GK=20LogM(dB) ・・・・(1)
但し、Mは、拡散符号のビット数
また、拡散変調した信号を多重したときの多重ノイズ量GNは、式(2)で与えられる。
GN=20LogN(dB) ・・・・(2)
但し、Nは多重数
したがって、拡散多重通信におけるノイズマージンGYは、
GY=GK−GN(dB)
=20LogM−20LogN
=20Log(M/N) ・・・・(3)
但し、全ての多重信号が同一レベルのとき
となり、この式(3)に、本実施形態の拡散符号ビット数M=7と情報光数N=3とを代入すると、
GY=20Log(7/3)
=7.3(dB) ・・・・(4)
となる。式(4)は、本実施形態の構成によれば、まだ、7dB以上のマージンがあり、したがって、そのマージン分だけ、本来の情報光P(2)以外の不要光(情報光P(1)、P(3)及び外乱光Paなど)の影響を排除できることを示している。
次に、先の課題(複数の情報光の分離受光)を解決するための他の実施形態(第二の実施形態)を説明する。
図5は、第二の実施形態の光送信機20の正面外観図である。この図において、光送信機20は、3×3個のボックスを1単位のブロックにして、そのブロックを複数個(図では6個)組み合わせて構成されている。一つ一つのボックスが情報光を空間に発射する発光部である。したがって、図示の例の光送信機20は、全部で3×3×6=54個、すなわち、N=54個の発光部を備える。
ボックス内の文字列(アルファベット大文字+二桁の数字)は、次の意味がある。先頭のアルファベット大文字(A〜I)は、拡散符号の種類を表している。つまり、この例では、第Aの拡散符号(以下、CodeA)から第Iの拡散符号(以下、CodeI)までの9種類の拡散符号を使用する。
二桁の数値の上位桁はブロック位置を表し、下位桁はブロック内のボックス(発光部)の位置を表している。具体的には、00は上段左ブロックの上段左に位置する発光部を表し、01は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、02は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、03は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、04は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、05は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、06は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、07は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、08は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
同様に、10は上段中ブロックの上段左に位置する発光部を表し、11は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、12は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、13は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、14は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、15は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、16は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、17は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、18は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
同様に、20は上段右ブロックの上段左に位置する発光部を表し、21は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、22は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、23は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、24は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、25は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、26は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、27は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、28は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
同様に、30は下段左ブロックの上段左に位置する発光部を表し、31は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、32は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、33は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、34は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、35は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、36は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、37は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、38は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
同様に、40は下段中ブロックの上段左に位置する発光部を表し、41は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、42は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、43は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、44は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、45は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、46は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、47は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、48は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
同様に、50は下段右ブロックの上段左に位置する発光部を表し、51は同ブロックの上段中に位置する発光部を表し、52は同ブロックの上段右に位置する発光部を表し、53は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、54は同ブロックの中段中に位置する発光部を表し、55は同ブロックの中段左に位置する発光部を表し、56は同ブロックの下段左に位置する発光部を表し、57は同ブロックの下段中に位置する発光部を表し、58は同ブロックの下段左に位置する発光部を表している。
このように、図示の光送信機20は、54個の発光部を備え、これらの発光部の各々から、9種類の拡散符号CodeA〜CodeIで変調された54個の情報光を同時に空間に発射する。以下、これらの情報光をボックス内の文字列(A00、A01・・・・)で識別することにする。
図6は、上記の光送信機20と対で用いられる光受信機21の外観図である。なお、ここでは、光受信機21に汎用のデジタルカメラを利用したものを示すが、これに限定されない。CCDやCMOSなどの二次元撮像デバイスを備えた撮像機器であればよく、より詳細には、9種類の拡散符号CodeA〜CodeIで変調された54個の情報光を画素単位または複数画素の集まり単位で受光することができ、且つ、それらの受光信号を個別に信号処理できる信号処理機能を備えた撮像機器であればよい。
特に限定しないが、光受信機21は、手持ちに適した形状のボディ22の前面に沈胴式のレンズ鏡筒23、ストロボ発光窓24、ファインダ前面窓25及び録音用の集音穴26などを配置すると共に、ボディ22の上面に撮影用のシャッターボタン27及び電源スイッチ28などを配置し、さらに、ボディ22の背面に音声出力用の拡声穴29、ファインダ後面窓30、モード切り換えスイッチ31、ズーム操作スイッチ32、MENUボタン33、カーソルキー34、SETボタン35、DISPボタン36及び液晶モニター37などを配置し、加えて、ボディ22の底面にカバー38を設け、このカバー38を開くことによってボディ22の内部に実装されたバッテリ39やカード型メモリまたはカード型ハードディスクなどの大容量の外部メモリ40を着脱できるようになっている。
図7は、光受信機21の内部ブロック図である。この図において、光受信機21は、機能毎に、音声入力系41、撮像系42、制御系43、音声出力系44、画像記憶系45、表示系46及び操作系47などに分類することができる。
これらの系毎に説明すると、音声入力系41は、ボディ前面の集音穴26の後ろに配置されたマイク48と、このマイク48で拾った音を増幅するアンプ49と、アンプ49で増幅されたアナログの音声信号をデジタル信号に変換するA/D変換部50と、デジタル変換された音声信号を一時的に記憶する音声メモリ51とを備える。
撮像系42は、ボディ前面のレンズ鏡筒23に収められたズーム機能及びオートフォーカス機能付の撮影レンズ群52と、この撮影レンズ群52を通過した被写体像を二次元の画像信号に変換するCCDやCMOSなどからなる二次元撮像デバイス53と、この二次元撮像デバイス53からの画像信号に対して所要の画像処理を施す映像処理部54と、画像処理後の画像信号を一時的に記臆する画像メモリ55とを備えるとともに、レンズ鏡筒23の不図示のフォーカス機構を駆動するフォーカス駆動部56と、同ズーム機構を駆動するズーム駆動部57と、ボディ前面のストロボ発光窓24に設けられたストロボ58と、このストロボ58を駆動するストロボ駆動部59と、これらの各部(二次元撮像デバイス53、映像処理部54、フォーカス駆動部56、ズーム駆動部57、ストロボ駆動部59)を制御するための撮影制御部60とを備える。
制御系43は、上記の各系を制御して光受信機21の動作を集中的にコントロールするワンチップマイクロプロセッサを用いた制御回路61(マッチング手段)と、この制御回路61の動作に必要な各種プログラムを不揮発的に記憶するプログラムメモリ62と、ユーザ固有のデータなどを不揮発的且つ書き換え可能に記憶するユーザデータメモリ63とを備える。
音声出力系44は、制御回路61から適宜に出力される音声データをアナログの音声信号に変換するD/A変換部64と、この音声信号を増幅するアンプ65と、増幅された音声信号を拡声するためにボディ背面の拡声穴29の近くに設けられたスピーカ66とを備える。
画像記憶系45は、画像データや音声データまたはその他のデータを外部メモリ40に書き込んだり、外部メモリ40から読み出したりするメモリ入出力部67と、それらのデータを書き換え可能に記憶する外部メモリ40とを備える。
表示系46は、制御回路61から適宜に出力される表示データを所定の表示フォーマット(液晶モニター37の解像度に適合した表示フォーマット)に変換する表示制御部68と、表示制御部68の出力信号を表示するためにボディ背面に設けられた液晶モニター37とを備える。
操作系47は、ボディ上面のシャッターボタン27や背面のモード切り換えスイッチ31、ズーム操作スイッチ32、MENUボタン33、カーソルキー34、SETボタン35及びDISPボタン36などを含む操作入力部69と、この操作入力部69からの操作信号を制御回路61に入力するための入力回路70とを備える。
図8は、二次元撮像デバイス53の撮像面の拡大図である。この図において、行方向と列方向にマトリクス配列された多数の升目は、二次元撮像デバイス53の撮像面に並べられた画素を模式化して表したものである。フォーカスが適正な場合、撮影レンズ群52を通過した被写体からの光はこの撮像面上に焦点を結び、したがって、撮像面に被写体像が投影(結像)される。撮像面の各々の画素(升目の一つ一つ)は、自己の画素面積に照射された光の強さに応じた電気信号(画素信号)を生成出力する。二次元撮像デバイス53は、それらの画素信号を線順次に読み出して1枚の画像信号として出力する。したがって、たとえば、撮像面の画素が640×480個であった場合、1枚の画像信号は640×480個の画素信号から構成される。
図9は、光受信機21の動作フローチャートを示す図である。光受信機21の電源スイッチ28をオンにすると、モード切り換えスイッチ31の現在のポジションを調べて再生モードであるか、撮影モードであるかを判断する(ステップS11)。「再生モード」の場合は、所定の“再生モード処理”を実行する(ステップS12)。再生モード処理とは、外部メモリ40から撮影済の画像データを読み出し、それを液晶モニター47に再生表示するモードのことである。
一方、「撮影モード」の場合は、まず、“光通信”を行うか否かを判定する(ステップS13)。光通信とは、前記の光送信機20(図5参照)からの多数の光情報を受光し、その情報を復元して液晶モニター47に表示することをいう。ユーザは、光通信を行いたい場合はモード切り換えスイッチ31を「撮影モード」ポジションにし、且つ、予め定められている所定のボタン操作(たとえば、カーソルキー34を所定方向に所定回数押した後、SETボタン35を押すなどの操作)を実行する。
光通信を行わない場合は、“通常の撮影モード処理”を実行する(ステップS14)。通常の撮影モード処理とは、液晶モニター47に映し出されたスルー画像を見ながら構図を調整し、所望の構図が得られたときにシャッターボタン27を押し下げ操作して撮影を行い、その撮影データを圧縮処理して外部メモリ40に記録するという一連の処理を実行するモードのことをいう。
さて、光通信を行う場合、ユーザは「撮影モード」の状態のまま、対象物(図5の光送信機20)にレンズ鏡筒23を向け、液晶モニター47にその対象物の全体が収まるように構図を調整する。このとき、対象物の全体が液晶モニター47に収まりきらない場合や小さすぎる場合にはズーム操作スイッチ32を調整して撮影画角を広げたり(広角にしたり)、狭くしたり(望遠にしたり)してもよい。
適当な構図が得られた段階で、ユーザによって、所定のボタン操作(たとえば、カーソルキー34を所定方向に所定回数押した後、SETボタン35を押すなどの操作)が実行されると、まず、マッチング処理を行い(ステップS15:マッチング手段)、次いで、対象物(図5の光送信機20)からの情報の読み取りを行い(ステップS16)、最後に、その情報を液晶モニター47に表示する(ステップS17)。
マッチング処理とは、先の課題(複数の情報光の分離受光)を解決するためのものである。すなわち、図5の光送信機20は、多数(図示の例では54個)の発光部を平面上に配列しており、一方、光受信機21も、多数の画素をマトリクス状に配列した二次元撮像デバイス53を備えているが、発光部の数及び配列の仕方と、二次元撮像デバイス53の画素の数及び配列の仕方は当然ながら一致せず、しかも、光送信機20から光受信機までの距離も一定しないため、光受信機21で「複数の情報光の分離受光」を行うための何らかの処理を必要とするからである。
図10は、光送信機20から光受信機21までの距離を示す図である。この図において、光送信機20から距離L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7離れた各々の位置に、光受信機21を所持したユーザ71〜77が立っているものとする。すべてのユーザ71〜77は光送信機20の点滅に気が付いており、且つ、その光の点滅が任意の情報を含む光通信であることも承知しているものとする。さて、すべてのユーザ71〜77が自分の光受信機21を光受信機21に向け、所定のボタン操作を行って光通信を開始したとすると、各人の光受信機21の液晶モニター47には距離L1〜L7に応じて大きさが異なる画像が映し出される。
映し出される画像の大きさは、距離L1で最も大きく、距離L2、L3、L4・・・・になるにつれて徐々に小さくなり、距離L7で最も小さくなる。なお、ここでは、説明を簡単化するためにズーム操作は行わないものとする。
図11は、距離L1における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。(a)に示すように、上段左の発光部の光情報が“A00”、上段中の発光部の光情報が“B01”、上段右の発光部の光情報が“C02”、中段左の発光部の光情報が“D03”、中段中の発光部の光情報が“E04”、中段右の発光部の光情報が“F05”、下段左の発光部の光情報が“G06”、下段中の発光部の光情報が“H07”、下段右の発光部の光情報が“I08”であるとする。すなわち、各々の発光部が異なる9個の拡散符号(CodeA〜CodeI)で変調されているものとする。ここで、CodeAはマッチング処理において基準となる拡散符号である。
光送信機20に最も近い距離L1では、光受信機21の二次元撮像デバイス53によって、光送信機20のすべての発光部が充分な大きさで撮像される。このため、(b)に示すように、二次元撮像デバイス53によって撮影された画像には、CodeAの非検出画素Uの中にCodeAの検出画素Dの塊(図示の例では3×3画素)が存在することになる。このような場合は、検出領域Dの中心をCodeAのサンプリング点とし、そのCodeAのサンプリング点を起点にして順次にCodeBのサンプリング点、CodeCのサンプリング点、CodeDのサンプリング点・・・・を決定していけばよい。
図12は、距離L2における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。この図において、前記の距離L1よりもやや遠い距離L2では、CodeAの検出画素Dの塊が距離L1のときよりも小さくなる。たとえば、(b)に示すように、2×2画素程度になることがある。CodeAのサンプリング点は、この狭い範囲(2×2画素程度の範囲)のどこかに存在するが、情報が少なく、確実なCodeAのサンプリング点を決めにくい。そこで、このような場合には、とりあえず2×2画素のうちの一つの画素(たとえば、完全にハッチングで覆われた画素)の中心を暫定的なCodeAのサンプリング点とし、この暫定サンプリング点を起点にして順次にCodeBのサンプリング点、CodeCのサンプリング点、CodeDのサンプリング点・・・・を決定する。そして、それらのサンプリング点を使用して誤りが多ければ、他の検出画素Dに暫定サンプリング点を移動して上記の動作を繰り返す。
図13は、距離L3における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。距離L2よりもさらに遠い距離L3では、一つの発光部と一つの画素が一対一に対応することがある。このような場合は、各検出画素Dの中心をCodeAのサンプリング点とし、そのCodeAのサンプリング点を起点にして順次にCodeBのサンプリング点、CodeCのサンプリング点、CodeDのサンプリング点・・・・を決定していけばよい。
図14は、距離L4における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。距離L3よりもさらに遠い距離L4では、(b)に示すように、CodeAの検出画素DとCodeAの非検出画素Uの出現比率が行方向で1対3になることがある。この場合、発光部と画素の割合は行方向で2対3であり、CodeAのサンプリング点は、検出画素Dのハッチング中心で与えられるので、そのCodeAのサンプリング点を起点にして順次にCodeBのサンプリング点、CodeCのサンプリング点、CodeDのサンプリング点・・・・を決定していけばよい。
図15は、距離L5における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。距離L4よりもさらに遠い距離L5では、CodeAの検出画素Dと非検出画素Uの比が行方向で2対1になることがある。この場合、発光部と画素の割合は行方向で1対2であり、CodeAのサンプリング点は、検出画素Dのハッチング中心で与えられるので、そのCodeAのサンプリング点を起点にして順次にCodeBのサンプリング点、CodeCのサンプリング点、CodeDのサンプリング点・・・・を決定していけばよい。
図16は、距離L6における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。距離L5よりもさらに遠い距離L6では、すべての画素がCodeAの検出画素Dとなることがある。この場合、各画素に対してすべての拡散符号(CodeA〜CodeI)で相関をとることになる。なお、距離L6よりもさらに遠い距離L7の場合にも、図16と同様の関係になるが、この場合は、各画素に、隣の繰り返しパターンが入ってくるため、再生不能として取り扱う(たとえば、エラーメッセージを表示してユーザに告知する)。
図17は、マッチング処理のフローチャートを示す図である。この図において、マッチング処理を開始すると、まず、全画素で基準の拡散符号(CodeA)のマッチングをとる(ステップS15a)。そして、非検出領域Uの中に連続した検出領域Dが存在するか否かを判定し(ステップS15b)、存在していなければ、非検出領域Uと検出領域Dの比から重なり具合を計算し(ステップS15c)、その計算結果に基づいてマッチングパターンを選択する(ステップS15d)。
一方、非検出領域Uの中に連続した検出領域Dが存在している場合には、次に、非検出領域Uと検出領域Dの比が期待した比になっているか否かを判定し(ステップS15e)、期待した比になっていれば、検出領域Dの中央をCodeAのマッチング点とし(ステップS15f)、そのマッチング点を起点にして他のCodeのマッチング点を決定する(ステップS15g)。または、期待した比になっていなければ、検出領域Dの画素の一つをCodeAのマッチング点とし(ステップS15h)、そのマッチング点を起点にして他のCodeのマッチング点を決定する(ステップS15i)。
このように、第二の実施形態によれば、光受信機21の二次元撮像デバイス52で撮影された光送信機20の撮影画像の中から基準拡散符号(CodeA)の画素(検出画素D)を検出し、その検出結果に従ってCodeAのサンプリング点を決定するとともに、そのCodeAのサンプリング点を起点にして他の拡散符号(CodeB〜CodeI)のサンプリング点を順次に決定するので、光送信機20からの距離(但し、L1〜L6の間)に関わらず、複数の情報光を正しく分離識別して、光送信機20からの情報を光受信機21で復元再生することができる。したがって、たとえば、店頭における商品説明、博物館や展覧会における展示品説明、建築物等のランドマーク表示、広告表示、遊園地等の遊戯施設混雑状態表示など、様々な用途に利用できる光送信機、光受信機及び光通信システムの実用化に供することができる。
第1の実施形態の光送信機1の構成図である。 光送信機1の信号タイムシーケンス図である。 第1の実施形態の光受信機6の構成図である。 複数の情報光の分離受光を可能にした光受信機6の要部構成図である。 第二の実施形態の光送信機20の正面外観図である。 光送信機20と対で用いられる光受信機21の外観図である。 光受信機21の内部ブロック図である。 二次元撮像デバイス53の撮像面の拡大図である。 光受信機21の動作フローチャートを示す図である。 光送信機20から光受信機21までの距離を示す図である。 距離L1における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 距離L2における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 距離L3における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 距離L4における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 距離L5における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 距離L6における光送信機20の発光部と光受信機21の画素との関係図である。 マッチング処理のフローチャートを示す図である。
符号の説明
C(i) 拡散符号
P(i) 情報光
S15 ステップ(マッチング手段)
TX 送信情報
1 光送信機
2 多値化回路
3 拡散符号発生部
4(i) 拡散部
5(i) 発光部
6 光受信機
7(i) 受光部
8 拡散符号発生部
9(i) 逆拡散部
10 情報復元化回路
12 平均値抽出回路
13 極性切替回路
14 積分及びサンプルホールド回路(積分回路)
15 二値化回路
53 二次元撮像デバイス
61 制御回路(マッチング手段)
21 光受信機

Claims (3)

  1. 光学ズーム部と、
    前記光学ズーム部を介して受光したN個の情報光を電気信号に変換する二次元撮像デバイスと、
    前記二次元撮像デバイスによって撮影された撮影画像の中から基準拡散符号の画素を検出し、その検出結果に従って基準拡散符号のサンプリング点を決定するとともに、その基準拡散符号のサンプリング点を起点にして他の拡散符号のサンプリング点を順次に決定するマッチング部と、
    N個の拡散符号を生成する拡散符号生成部と、
    前記サンプリング点の各々から出力された電気信号を二値化し、当該二値化した各々の信号を前記拡散符号生成部において生成された各拡散符号によって逆拡散することで受信情報の各ビットを出力するN個の逆拡散部と、
    前記N個の逆拡散部の出力を組み合わせて受信情報を復元する情報復元化部と
    を備えたことを特徴とする光受信機。
  2. 前記N個の逆拡散部は、
    前記サンプリング点の信号の直流分及び低周波成分を取り出して該直流分及び低周波成分からなる基準信号を生成する平均値抽出部と、
    前記サンプリング点の信号と前記拡散符号生成部からの拡散符号と前記基準信号とを入力するとともに前記基準信号よりも前記サンプリング点の信号が大きいときには前記拡散符号をそのまま出力し、前記基準信号よりも前記サンプリング点の信号が小さいときには拡散符号を反転出力する極性切替部と、
    前記極性切替部からの信号を積分してその積分値のサンプルホールド値を出力する積分部と、
    前記積分部の出力を二値化して受信情報の各ビットとして出力する二値化部と
    を有することを特徴とする請求項1記載の光受信機。
  3. 光送信機と光受信機とで構成される光通信システムであって、
    前記光送信機は、
    送信情報をNビットずつに区切って多値化する多値化部と、
    N個の拡散符号を生成する拡散符号発生部と、
    前記多値化された送信情報の各ビットを前記拡散符号発生部において生成された各拡散符号によって符号拡散するN個の拡散部と、
    各々の拡散部からの信号で駆動されるN個の発光部と
    を備え、
    前記光受信機は、
    請求項1または2に記載の光受信機を含む
    ことを特徴とする光通信システム。
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