JP4665564B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラビング時に生じた異物等に起因するシミやムラなどの表示不良を防止した、液晶表示装置の製造方法に関する。
一般に液晶表示装置は、RGBの色を配したカラーフィルタ基板と、トランジスタを配したTFT基板とが貼り合わせされてセルが形成され、そのセルの中に液晶が注入されることで構成されている。そして、このカラーフィルタ基板やTFT基板(以下、これらについて、単に「基板」と記載する)には、その内面側に、配向膜が塗布される。
一般的な配向膜は、ポリイミドとポリイミドの前駆体であるポリアミック酸であり、配向膜の塗布方法としては、通常、凸版印刷法やスピンコート法が採用されている。そして、基板に塗布された配向膜は、オーブンで170〜250℃、10分〜3時間程度をかけて焼成される。この焼成の目的は、ポリイミドを用いた場合では、溶媒を飛ばして膜の緻密化を図ることにあり、ポリアミック酸を用いた場合では、溶媒を飛ばすこと、および、ポリアミック酸を加水分解してポリイミドにすることにある。
また、配向膜が基板上に形成される位置は、液晶表示装置の製法上、基板の中心部分だけに限られる。なお、基板が多面取りの大型基板、すなわちダイシングにより個片化される単一基板を多数個有してなる基板(大型基板)の場合、個々の単一基板毎に、その中心部分にのみ配向膜が形成される。よって、このように形成された配向膜の周辺には、基板表面がむき出しとなった部分が存在する。基板の中心部分のみに配向膜が形成される理由は、配向膜周囲にTFT基板とモジュール端子とを接続する引き出し配線が位置すること、および、2枚の基板を貼り合わせるためのシール材を塗布する部位が必要となるためである。なお、基板むき出し部分の最表面の材質は、Cr・Al・Mo・ITO膜などの配線金属材料や、SiNx・SiOx、有機絶縁膜などの絶縁膜材料、ガラスなどである。
この配向膜付きの基板には、次に、配向膜分子の方向を一方向に整列するためのラビング処理がなされる。ラビング処理とは、ラビング布を巻きつけたロールで、配向膜を擦る工程である。このとき、配向膜表面と共に配向膜周辺に位置する基板むき出し部も、同時に擦られることになる。なお、ラビング布材としては、コットン・レーヨンなどが一般的である。そして、この物理現象をともなうラビング処理では、どうしても配向膜の削れ屑が問題となる。削れの程度は、配向膜硬度・布材硬度・ラビング条件(ロールの押し付け量・ロール回転数・テーブルまたはロール移動速度)によって、差が有るが、削れ屑が問題であることに変わりはない。
ラビング処理の後、基板は洗浄処理される。その目的は、ラビング布から抜けた繊維(ラビングカス)や配向膜の削れ屑(ポリイミドカス)の除去である。なお、配向膜の削れ屑(ポリイミドカス)は、通常は一旦配向膜を処理したラビング布に付着した後、配向膜が形成されていない基板表面上に再度付着しあるいは吸着される。また、このとき、ラビング布から抜けた繊維(ラビングカス)も、配向膜が形成されていない基板表面上に共に付着しあるいは吸着される。
このラビング処理後の洗浄処理として、例えば特許文献1には、第1にエアーナイフ等で異物を除去し、第2に純水で基板表面を覆い、第3に洗浄剤で洗浄する工程を有する、基板の洗浄方法が開示されている。
また、特許文献2には、基板中央部から周辺部に向かって表面に純水を流し、配向膜表面の吸着活性を落とす工程と、その後純水シャワー処理によって洗浄を行う工程とを有する液晶表示装置の製造方法が開示されている。
特開平7−77677号公報 特許第3198504号公報
しかしながら、前記特許文献1の基板の洗浄方法では、特に洗浄剤を用いて洗浄処理を行っているため、リンスを十分に行わなければならず、そのため生産効率が低下するといった課題があり、さらには、下地層のシランカップリング剤溶出防止のため、装置構成が複雑になってしまうといった課題もある。
一方、前記特許文献2の液晶表示装置の製造方法では、基板中央部から周辺部に向かって洗浄水を拡げるようにしているため、基板がそのまま単位基板となる1面取りの基板や、単位基板を2〜3枚取る程度の基板(比較的大きなサイズとなる大型の単位基板を1〜3枚程度有した基板)に対しては、有効であるものの、中・小型の単位基板を多数(例えば5枚以上)有した基板に対しては、ノズルが多数必要となることなどから、この方法を適用するのは困難である。すなわち、ノズルシャワーの噴射角を60〜120°にして洗浄水を基板に拡げるため、中・小型の基板を多数有した基板では、ノズルシャワーが互いに干渉し合わないように構成する必要があるなど装置の構造が複雑になり、またその制御も非常に難しいものとなってしまい、結果として実用性が極めて低いものとなる。また、この製造方法では、基本的に基板を搬送しながら処理を行うことなく、停止させた状態で処理を行うため、生産効率が低いといった課題もある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、溶剤や界面活性剤などの洗浄剤を用いることなく、比較的簡易な装置構成により、生産効率を低下させることなくシミやムラなどの表示不良を良好に防止した、液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の知見を得、この知見を基に、本発明を完成させた。
一般に、ラビング直後の配向膜(ポリイミド膜)の表面は、分子レベルで見ると結合の切断、分子鎖の伸張等再配列が行われたことにより、非常に活性な状態にある。そして、このような活性な状態にある分子の切断箇所や再配列箇所は、ラビング時に生じるラビングカスやポリイミドカス等の吸着サイトとなってしまい、これらを吸着することでシミ・ムラを生じさせ、結果的に表示不良を引き起こしていると考えられる。
このような表示不良を抑制・回避する方法としては、配向膜表面が吸着サイトとして機能する活性な状態にあるとき、この配向膜表面にラビングカスやポリイミドカス等の異物を接触させないことが考えられ、その一つの手法としては、ラビング後の配向膜表面を不活性にすることが考えられる。なお、ラビングカスやポリイミドカス等の異物は、前記したように主に配向膜が形成されていない基板表面上に、付着しあるいは吸着されている。
ラビング後の配向膜表面を不活性にする方法としては、大気中に長時間放置し、表面を水和する方法が考えられる。しかし、この方法では、パネル製造上、スループット面、クリンルーム大気中に含まれるクリンルーム構成材に起因するシロキサン類・フタル酸エステル類、その他プロセス部材に起因した洗浄液・シール材他の有機物などが、大気中から配向膜表面に僅かながら付着することが考えられ、したがって、この方法は配向ムラを抑制・回避する方法としては得策ではない。
そこで、本発明では、強制的に配向膜の吸着活性を落とすことで配向膜表面にラビングカスやポリイミドカス等の異物が吸着するのを速やかに防止し、これによってシミやムラなどの表示不良を防止した。
すなわち、本発明の液晶表示装置の製造方法は、基板上に配向膜を塗布し、これをラビング処理した後の洗浄工程における最初の洗浄処理として、前記基板を搬送しつつ、比抵抗が5MΩ・m以下の純水を、前記基板の搬送方向と直交する方向に沿ってほぼ均一な流量でカーテン状に流下させ、前記純水を基板表面に膜状に載せる処理工程を備え、前記処理工程において、前記純水の流下時における前記純水の飛び出し方向を、前記基板の移送方向に一致させると共に、前記純水の流下時における前記基板の移送方向での前記純水の流速を、前記基板の移送速度にほぼ一致させることを特徴としている。
この液晶表示装置の製造方法によれば、純水をカーテン状に流下させて基板表面に膜状に載せるようにしているので、濡れムラが防止される。また、純水が基板表面に載せられることで、この純水の基板表面上での流動が抑えられるため、この純水の流動によってラビングカスやポリイミドカス等の異物が配向膜表面に移動し、ここに付着しあるいは吸着してしまうことが抑えられる。また、純水が濡れムラなく基板表面に膜状に載せられるので、配向膜表面で水和が起こり、吸着サイトとして機能する活性な状態からその機能を失活した状態となる。よって、この処理工程の後の洗浄処理において基板上の前記異物が配向膜表面に移動しても、ここに吸着してしまうことが防止される。
特に、純水として比抵抗が5MΩ・m以下のものを使用するので、この純水がある程度の導電性を有していることから、ラビング直後の配向膜表面で分子の切断や再配列によって静電気的な吸着サイトが形成された場合にも、この吸着サイトから電荷を除去することで静電気的な活性も失活させることができる。
また、溶剤や界面活性剤などの洗浄剤を用いることなく純水を用いているので、リンスを十分に行う必要がないことから生産効率が良く、さらに、処理を搬送しつつ行う点からも生産効率が良好となる。また、単に純水をカーテン状に流下させるだけなので、装置構成も比較的簡易となる。
また、前記の製造方法においては、前記純水の流下時における飛び出し方向を、前記基板の移送方向に一致させるのが好ましく、その場合に、前記純水の流下時における基板の移送方向の速度を、前記基板の移送速度にほぼ一致させるのが好ましい。
このように純水の流下方向を基板の移送方向に一致させれば、基板表面に純水を流下させた際、この純水と基板との間の相対的な動きが少なくなることで、基板表面上に純水を静かに載せることが可能になり、したがって純水の流動によって前記異物が配向膜表面に付着しあるいは吸着してしまうことが抑えられ、さらには、配向膜表面での水和がより速やかに起こるようになる。
また、純水の流下時における基板の移送方向の速度を基板の移送速度にほぼ一致させれば、純水と基板との間の相対的な動きがより少なくなる。
また、前記の製造方法においては、前記基板が多面取りの基板であってもよい。
前記基板が例えば中・小型の単位基板を多数有したものの場合であっても、本発明では、基板中央部から周辺部に向かって洗浄水を拡げるノズルを用いることなく、純水をカーテン状に流下させる装置さえあればよいため、装置構成が簡易であり、その制御も非常に容易となる。したがって、基板に対して単位基板がどのように配置されていても、その対応が可能かつ容易となる。
以下、本発明の液晶表示装置の製造方法を詳しく説明する。
図1は、本発明の液晶表示装置の製造方法を実施するための、装置の一例の概略構成を示す図であり、図1中符号1は基板洗浄装置である。この基板洗浄装置1は、基板W上に配向膜を塗布し、これをラビング処理した後の洗浄を行うためのもので、前洗浄処理を行うための第1処理室2と、ブラッシング処理を行うための第2処理室3と、超音波洗浄を行うための第3処理室4と、エアーナイフ洗浄等を行うための第4処理室5と、乾燥処理を行うための第5処理室6とを順次連設して備えたものである。なお、この基板洗浄装置1には、前記各処理室2〜6間に通じて基板Wを搬送するための搬送ローラ7が一列に設けられており、これによって基板Wは、各処理室2〜6間をこの順に通り抜けるようになっている。
第1処理室2は、ラビング処理後の基板Wに対し、最初の洗浄処理を行うための処理室であって、純水をカーテン状に流下させる水供給装置8を備えた処理室である。水供給装置8は、一部を側断面視した図2に示すように、直方体状の箱体9と、この箱体9内に設けられたオーバーフロー容器10とを有してなるものである。箱体9の底面側の一つの長辺には、該長辺方向に沿ってスリット11が形成されており、このスリット11は、純水を流下させるための流出口となっている。
オーバーフロー容器10は、箱体9の長辺方向に沿って第1の隆起部12aと第2の隆起部12bとを形成したもので、第1の隆起部12aと箱体9との間に第1の貯留部13aを形成し、これら二つの隆起部12a、12b間に第2の貯留部13bを形成したものである。二つの隆起部12a、12bは、側面視山形状のもので、第1の隆起部12aの方が第2の隆起部12bに比べ高く形成されており、それぞれ、前記スリット11の長さ方向において均一な高さとなるように形成されている。このような構成のもとに前記第1の貯留部13aおよび第2の貯留部13bは、スリット11の長さ方向では均一な深さ形状を有したものとなっている。なお、前記第1、第2の貯留部13a、13bは、いずれもその側方に箱体9の側板(図示せず)が配設されていることにより、これら貯留部13a、13bに貯留された純水は、側方に流れ出ないようになっている。
第2の隆起部12bは、前記スリット11側に形成されたもので、この第2の隆起部12bの、第2の貯留部13bと反対の側の傾斜面14の下端縁上には、前記スリット11が形成されている。また、箱体9の、前記第1の貯留部13aを形成する側板には配管15が接続されており、この配管15にはポンプ(図示せず)を介して純水貯留槽16が接続されている。純水貯留槽16には、比抵抗が5MΩ・m以下に調整された純水が貯留されている。
このような構成のもとに水供給装置8では、配管15を介して純水貯留槽16から純水が供給されると、この純水が一旦第1の貯留部13aに溜められる。そして、さらに純水が供給され続けると、第1の貯留部13aを溢れ出した純水が第1の隆起部12aを乗り越えてオーバーフローし、第2の貯留部13bに溜められる。さらに、純水が供給され続けると、第2の貯留部13bでも純水が溢れ出し、第1の隆起部12aを乗り越えてオーバーフローし、その傾斜面14を流れ落ちてスリット11から流下(流出)する。
このとき、前述したように二つの貯留部13a、13bは、スリット11の長さ方向で均一な深さ形状を有したものとなっているので、スリット11から流下する純水の流量は、スリット11の長さ方向においてほぼ均一になる。
なお、第2の隆起部12bにおける傾斜面14の傾斜角は、後述するように供給する純水と基板Wとの間の相対的な速さを決める因子となるため、予め適宜な傾斜角となるよう設定されている。
また、このような構成からなる水供給装置8は、図2中矢印で示す基板Wの搬送方向と直交する方向に前記スリット11の長さ方向が一致するよう配置され、かつ、該スリット11が基板Wの搬送方向側に位置するように、すなわち、第1の貯留部13aが基板Wの搬送方向における後方側となり、第2の貯留部13bが基板Wの搬送方向における前方側となるように配置される。このような配置構成により、水供給装置8から供給される純水の水平方向における流下方向(流動方向)、すなわち流下時における飛び出し方向は、基板Wの搬送方向に一致するようになっている。
また、水供給装置8は、当然ながらこれが搬送ローラ7上で搬送される基板Wと干渉しない高さに配設されるが、その際、スリット11の高さ位置については、基板Wの表面に対し、例えば5〜20mm程度、好ましくは10mm程度の間隔をあけた高さとなるように配設する。このように、基板Wの表面から比較的僅かな間隙でスリット11の高さ位置を設定することにより、スリット11から流下した純水は、基板Wの表面上に強い衝撃をもって落下することなく、静かに落下し、結果として基板Wの表面上に静かに載るようになる。
このような構成の水供給装置8を用い、ラビング処理後の基板Wに対して最初の洗浄処理を行うには、図1に示したように、搬送ローラ7によって基板Wを矢印方向に搬送させる。また、純水貯留槽16には、前述したように比抵抗を5MΩ・m以下、本実施形態では1MΩ・m以下で好ましくは0.2〜0.5MΩ・m程度に調整した純水を、貯留しておく。このように比抵抗を特に1MΩ・m以下に調整しておくことにより、後述するように配向膜表面の静電気的な活性を確実に失活させることができる。
ここで、このような純水としては、半導体の製造工場等で使用される比抵抗が18MΩ・m程度の超純水に対し、COバブラーなどによって比抵抗を前記の値に調整したものが好適に用いられる。このようにして比抵抗調整した純水を用いれば、この純水中の微粒子濃度や微生物濃度、有機物濃度については、超純水と同程度に維持されたものとなり、これら微粒子等に起因する配向ムラやさらにはこれに起因するシミ・ムラが確実に防止されるため、好ましい。
そして、前述したように純水貯留槽16から水供給装置8に純水を供給し続けることにより、スリット11から純水を流下させておく。すると、この純水は、スリット11の長さ方向においてほぼ均一な流量となっていることから、純水は基板Wの搬送方向と直交する方向に沿ってほぼ均一な流量でカーテン状に流下するものとなる。このように純水を流下させた状態のもとで基板Wを搬送し、スリット11の下を通過させる。すると、スリット11から流下した純水は、基板Wの表面に静かに落下することで、該表面上に膜状に載る。
このとき、純水貯留槽16からの水供給装置8への純水の供給量については、この供給量によって決まる水供給装置8から基板Wへの純水の供給が、前述したようにスリット11の長さ方向において流量にムラがなくカーテン状になされ、これによって基板Wの表面に純水が膜状に静かに載るような流量とする。
例えば、スリット11の長さを450mmとした場合に、水供給装置8への供給量(すなわち水供給装置8からの供給量)を10〜20リットル/分程度とする。また、このときの基板Wの搬送速度については、例えば1800mm/分とする。なお、基板Wの幅については、当然ながらスリット11の長さと同等以下とされ、前記したようにスリット11の長さを450mmとした場合に、基板Wの幅は例えば400mm程度としている。
また、水供給装置8から供給する(流下させる)純水の、水平方向における流速については、基板Wの搬送速度とほぼ一致するように調整しておく。すなわち、純水貯留槽16から水供給装置8に供給する純水の流量と、前記第2の隆起部12bにおける傾斜面14の傾斜角を適宜に設定しておくことにより、基板Wに供給される純水の水平方向における流速と、基板Wの搬送速度とほぼ一致させ、これによって両者の相対速度をほぼゼロにする。これにより、基板W上に供給した純水が、基板Wの表面上にてほとんど流動することなく、静かに膜状に載った状態を実現することができる。
このようにして、水供給装置8のスリット11から基板Wの表面に純水をカーテン状に流下(落下)させ、該表面上に膜状に載せると、純水が基板Wの幅方向(スリット11の長さ方向)に沿って均一な流量で流下することから、濡れムラを生じることなく、基板Wの表面を純水で均一に濡らすことができる。
また、純水を基板Wの表面に載せることで、この純水の基板W表面上での流動を抑えることができ、したがってこの純水の流動によってラビングカスやポリイミドカス等の異物が配向膜表面に移動し、ここに付着しあるいは吸着してしまうことを抑えることができる。
また、純水を濡れムラなく基板Wの表面に膜状に載せるので、配向膜表面で水和を起こさせ、吸着サイトとして機能する活性な状態から、その機能を失活した状態にすることができる。よって、この第1の処理室2での処理工程に続く第2の処理室3以降での処理(洗浄処理)において、基板W上の前記異物が配向膜表面に移動しても、ここに吸着してしまうことを防止することができる。したがって、異物吸着による配向ムラに起因して、シミやムラなどの表示不良が生じるのを防止することができる。
特に、純水として比抵抗が5MΩ・m以下のものを使用しているので、この純水がある程度の導電性を有していることから、ラビング直後の配向膜表面で分子の切断や再配列によって静電気的な吸着サイトが形成されている場合にも、この吸着サイトから電荷を除去することで静電気的な活性も失活させることができる。
なお、前記異物が配向膜表面に移動し、ここに付着しても、該異物が前述したように電気的、または化学的に吸着することなく、単に物理的に載っているだけであるので、第2の処理室3以降での洗浄処理により、これを容易に除去することができる。
また、このような洗浄処理によれば、溶剤や界面活性剤などの洗浄剤を用いることなく純水を用いているので、リンスを十分に行う必要がないことから生産効率が良く、さらに、処理を搬送しつつ行う点からも生産効率が良好となる。また、単に純水をカーテン状に流下させるだけなので、装置構成も比較的簡易となる。
この第1処理室2に続く第2処理室3〜第5処理室6については、基本的に従来と同様の処理を行うものである。
すなわち、図1に示したようにブラッシング処理を行うための第2処理室3は、第1処理室2で配向膜表面が失活させられた後、搬送ローラ7で搬送されてきた基板Wの裏面を、回転ブラシ17によってブラッシング処理する。このブラッシング処理中においては、基板Wの表面に、給水管18から比抵抗が18MΩ・m程度の超純水を供給する。このように超純水を供給することで、特に基板Wの表面に付着した主に大きな異物を除去することができる。ここで、この超純水の供給による異物の除去に際しては、前述したように第1処理室2において配向膜表面が失活させられていることから、異物がたとえ配向膜表面上を通っても、ここに吸着されることなく、超純水によって基板Wの外に洗い流される。なお、前記給水管18には配管19が接続されており、この配管19にはポンプ(図示せず)を介して超純水を貯留する超純水貯留槽20が接続されている。
超音波洗浄を行うための第3処理室4では、ブラッシング処理後の基板Wの表面を、キャビテーション・ジェット21によって処理し、さらにこれに続いて高周波(メガヘルツ)の超音波を付与するメガソニック超音波22による処理を行う。これらの超音波処理においても、超純水貯留槽20から配管19を介して基板Wの表面上に超純水を供給しつつ行う。キャビテーション・ジェット21では、主に中程度の異物を除去し、メガソニック超音波22では、主に小さい異物を除去する。
エアーナイフ洗浄等を行うための第4処理室5では、超音波処理後の基板Wの表面に対し、スプレイ管23から超純水を噴出して基板W表面の最終的な洗浄を行う。続いて、加圧空気源(図示せず)に接続されたエアーナイフ24により、洗浄済みの基板Wの表面に向けて加圧空気を吹き付け、基板Wの表面の水切りを行う。
乾燥処理を行うための第5処理室6では、水切り後に基板Wを乾燥炉やホットプレートで加熱乾燥することにより、基板Wの表面に残留した僅かな水分も十分に除去する。
このような基板洗浄装置1を用いた液晶表示装置における基板の洗浄方法によれば、前述したように特に第1処理室2において、配向膜表面をラビング直後の活性な状態から失活した状態にするので、この第1の処理室2での処理はもちろん、その後の洗浄処理においても異物が配向膜表面に吸着することを防止することができる。したがって、本発明の製造方法によれば、特に異物吸着による配向ムラに起因して、シミやムラなどの表示不良が生じるのを防止することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、水供給装置8の構成については、図2に示した構成に限定されることなく、純水を、基板Wの搬送方向と直交する方向に沿ってほぼ均一な流量でカーテン状に流下させ、前記純水を基板Wの表面に膜状に載せることができる装置であれば、どのような仕様のものも用いることができる。
また、純水の流下時における流速についても、基板Wの表面に膜状に載せることができれば、基板との間である程度の相対速度を持たしてもよい。
さらに、第2処理室3以降の洗浄処理の具体的内容についても、前記実施形態に限定されることなく、従来公知の洗浄処理を任意に組み合わせて行うことができる。
本発明の製造方法に係る基板洗浄装置の一例の概略構成図である。 一部を側断面視した水供給装置の概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…基板洗浄装置、2…第1処理室、8…水供給装置、9…箱体、
10…オーバーフロー容器、11…スリット、14…傾斜面、16…純水貯留槽

Claims (2)

  1. 基板上に配向膜を塗布し、これをラビング処理した後の洗浄工程における最初の洗浄処理として、
    前記基板を搬送しつつ、比抵抗が5MΩ・m以下の純水を、前記基板の搬送方向と直交する方向に沿ってほぼ均一な流量でカーテン状に流下させ、前記純水を基板表面に膜状に載せる処理工程を備え、
    前記処理工程において、前記純水の流下時における前記純水の飛び出し方向を、前記基板の移送方向に一致させると共に、前記純水の流下時における前記基板の移送方向での前記純水の流速を、前記基板の移送速度にほぼ一致させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記基板が多面取りの基板であることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置の製造方法。
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