以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下では、情報処理システムの1例として、ゲームシステムを挙げる。
図1は、本発明の実施の形態におけるゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、このゲームシステムは、テレビジョンモニタ1、情報処理装置20、及び、マットスイッチ40、を具備する。テレビジョンモニタ1と情報処理装置20とは、AVケーブル3により接続される。情報処理装置20には、ACアダプタ5により、直流電源電圧が与えられる。ただし、ACアダプタ5に代えて、電池(図示せず)により、直流電源電圧を与えることもできる。
情報処理装置20のハウジング上面には、電源スイッチ24が設けられる。マットスイッチ40には、6つのシート状スイッチ(後述)が内蔵される。電源スイッチ24がオンされると、情報処理装置20は、マットスイッチ40に内蔵されるシート状スイッチのオン/オフ情報を受けて、その情報に従った情報処理を実行する。
マットスイッチ40の最上層を構成する表面シート42には、6つのシート状スイッチに対応して、6つの踏み領域46,48,52,54,50,56が描かれる。従って、ゲームプレイヤは、この踏み領域46,48,52,54,50,56を踏み付けることで、対応するシート状スイッチをオンにすることができる。例えば、踏み領域46,48,52,54,50,56は、スクリーン印刷により、表面シート42に形成される。
図2は、図1のマットスイッチ40の構造を示す分解斜視図である。なお、図2において、図1と同様の部分については同一の参照符号を付している。図2に示すように、マットスイッチ40は、裏面シート190、布シート180、パッド160,162,164,166,168,170、布シート140,142,144,146,148,150、下部電極シート110、絶縁性のスペーサ100、上部電極シート70、緩衝シート60、及び、表面シート42、を含む。
最下層には、裏面シート190が設けられ、裏面シート190の上層には、布シート180が設けられ、布シート180の上層には、パッド160〜170が設けられ、パッド160〜170の上層には、布シート140〜150が設けられ、布シート140〜150の上層には、下部電極シート110が設けられ、下部電極シート110の上層には、スペーサ100が設けられ、スペーサ100の上層には、上部電極シート70が設けられ、上部電極シート70の上層には、緩衝シート60が設けられ、緩衝シート60の上層(マットスイッチ40の最上層)には、表面シート42が設けられる。
下部電極シート110には、導電領域112,114,116,118,120,122,124,126,128,130,132,134,136が形成される。スペーサ100には、導電領域112〜122の各々に対応する領域に、複数の孔102が形成される。上部電極シート70には、下部電極シート110の導電領域112〜122に対応して、導電領域72,74,76,78,80,82が形成される。さらに、上部電極シート70には、導電領域84,86,88,90,92,94が形成される。下部電極シート110の導電領域112〜122と上部電極シート70の導電領域72〜82とが、スペーサ100を挟んで、対向するように、下部電極シート110、スペーサ100、及び、上部電極シート70、が積層される。従って、導電領域112〜136は、下部電極シート110の上面に形成され、導電領域72〜94は、上部電極シート70の下面に形成される。なお、導電領域72〜94は、上部電極シート70の下面に形成されるため、図2では、導電領域72〜94を破線で表している。
ここで、下部電極シート110、スペーサ100、及び、上部電極シート70、はスイッチ層300を構成する。また、下部電極シート110の導電領域112と、上部電極シート70の導電領域72と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。下部電極シート110の導電領域114と、上部電極シート70の導電領域74と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。下部電極シート110の導電領域116と、上部電極シート70の導電領域76と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。下部電極シート110の導電領域118と、上部電極シート70の導電領域78と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。下部電極シート110の導電領域120と、上部電極シート70の導電領域80と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。下部電極シート110の導電領域122と、上部電極シート70の導電領域82と、スペーサ100のこれらに対応する領域(複数の孔102を含む。)と、でシート状スイッチが形成される。例えば、以上のようなシート状スイッチは、メンブレンスイッチである。
なお、表面シート42及び裏面シート190は、例えば、非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシートである。また、緩衝シート60及びスペーサ100は、例えば、厚さ約4ミリメートルのスポンジシートである。また、電極シート70,110は、例えば、ポリプロピレン製の透明シートである。また、布シート140〜150及び布シート180は、例えば、布製の薄地のシートである。また、パッド160〜170は、例えば、厚さ約8ミリメートルのポリウレタン製のパッドである。
図3は、図2のスイッチ層300の説明図である。図3(a)は、図2の上部電極シート70の平面図、図3(b)は、図2のスペーサ100の平面図、図3(c)は、図2の下部電極シート110の平面図、である。なお、図3(a)〜図3(c)において、図2と同様の部分については同一の参照符号を付している。
図3(a)に示すように、導電領域72〜94は、上部電極シート70の下面に、格子状の導電体パターンを形成することにより、形成される。また、導電領域72,74,76,78,80,82のそれぞれからは、上部電極シート70の上側の縁部中央に向かって、導電領域84,86,88,90,94,92が延設される。導電領域84〜94は、上部電極シート70の下面に、格子状の導電体パターンを形成すること(図示せず)により、形成される。
図3(c)に示すように、導電領域112〜122は、下部電極シート110の上面に、格子状の導電体パターンを形成することにより、形成される。また、導電領域112と導電領域114とは、導電領域126により接続され、導電領域112と導電領域116とは、導電領域124により接続され、導電領域116と導電領域114とは、導電領域136により接続される。導電領域120と導電領域118とは、導電領域130により接続され、導電領域120と導電領域122とは、導電領域134により接続され、導電領域118と導電領域122とは、導電領域132により接続される。導電領域114と導電領域118とは、導電領域128により接続され、この導電領域128は、下部電極シート110の上側の縁部中央に延びている。導電領域124〜136は、下部電極シート110の上面に、格子状の導電体パターンを形成すること(図示せず)により、形成される。
ここで、図3(a)と図3(b)とを比較して分かるように、上部電極シート70の導電体パターンと、下部電極シート110の導電体パターンと、は交差する方向に形成されている。また、図3(a)〜図3(c)から分かるように、スペーサ100には、導電領域112,72に対応する領域、導電領域114,74に対応する領域、導電領域116,76に対応する領域、導電領域118,78に対応する領域、導電領域120,80に対応する領域、及び、導電領域122,82に対応する領域、に複数の孔102が形成される。
図4は、図3(c)の導電領域112,124,126の詳細な説明図である。なお、図4において、図3(c)と同様の部分については同一の参照符号を付している。図4に示すように、導電体パターン115、及び、格子状の導電体パターン113、を下部電極シート110の上面に形成することにより、導電領域112,124,126を形成する。例えば、導電体パターン115、及び、格子状の導電体パターン113、を下部電極シート110の上面に、スクリーン印刷することにより、導電領域112,124,126を形成する。
導電体パターン115は、導電体パターン113と比較して、粗いパターンとなっている。従って、導電体パターン115として、例えば、カーボンより導電率が高いが高価である銀を使用し、導電体パターン113として、例えば、銀より安価なカーボンを使用できる。他の導電領域114〜136及び導電領域72〜94も同様に、導電体パターン115及び格子状の導電体パターンにより形成される。ただし、上記のように、下部電極シート110の格子状の導電体パターン113と、上部電極シート70の格子状の導電体パターン113と、は交差する方向に形成される(図3(a)及び図3(c)参照)。
さて、図2の説明に戻る。布シート140〜150は、対応するパッド160〜170を覆うように、布シート180に縫い付けられる。この場合、パッド160〜170は、対応する踏み領域46〜56の下部に位置するように配置される。このようにして、パッド160〜170を固定することにより、パッド層310が形成される。
図5は、図2のパッド層310の説明図である。なお、図5において、図2と同様の部分については、同一の参照符号を付している。図5に示すように、パッド160を覆うように、布シート140を、布シート180に、糸312で縫い付ける。他のパッド142〜150も同様にして、対応する踏み領域48〜56の下部に位置するように配置され、かつ、固定される。
図6は、図1のマットスイッチ40のA−A線による断面図である。なお、図6において、図1、図2、及び、図5、と同様の部分については同一の参照符号を付している。図6に示すように、最下層の裏面シート190の上層に、パッド層310(シート180、パッド160、及び、シート140により構成される。)が形成される。さらに、パッド層310の上層に、スイッチ層300(下部電極シート110、スペーサ100、及び、上部電極シート70により構成される。)が形成される。さらに、スイッチ層300の上層に、緩衝シート60が設けられる。さらに、緩衝シート60の上層(マットスイッチ40の最上層)に、表面シート42が設けられる。
以上のように積層された裏面シート190、パッド層310、スイッチ層300、緩衝シート60、及び、表面シート42、は布製テープ30により縁どられ、糸44で縫い付けられる(図1参照)。このようにして、マットスイッチ40が構成される。布製テープ30は、例えば、バイアステープである。
なお、上記のように、布シート140は、パッド160を覆うように、布シート180に、糸312で縫い付けられる。また、上記のように、下部電極シート110の上面に形成された導電領域112と、上部電極シート70の下面に形成された導電領域72と、はスペーサ100を挟んで対向している。従って、ゲームプレイヤが、表面シート42を踏み付けると、スペーサ100が収縮するため、孔102を介して、下部電極シート110の導電領域112と上部電極シート70の導電領域72とが接触して、スイッチがオンになる。
図7は、図1のマットスイッチ40及び情報処理装置20のB−B線による断面図である。なお、図7において、図1及び図6と同様の部分については同一の参照符号を付している。図7に示すように、情報処理装置20のカバー22とベース23とで、マットスイッチ40の縁部を挟む。この場合、カバー22の内面に下向きに突出して形成されたボス25が、ベース23の内面に上向きに突出して形成されたボス26に挿入される。そして、ボス26の内部から、ビス29をボス25に螺合することにより、カバー22とベース23とが接合される。さらに、ビス28を、マットスイッチ40に貫通させ、ベース23の内面に上向きに突出して形成されたボス27に螺合して、マットスイッチ40を、情報処理装置20に取り付ける。なお、マットスイッチ40を、カバー22とベース23とで挟み込んでいるが、これも、マットスイッチ40を情報処理装置20に固定する役割を果たす。また、カバー22及びベース23により、情報処理装置20のハウジングが構成される。カバー22及びベース23は、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂製である。
図8は、図1のマットスイッチ40の裏面図である。なお、図8において、図1及び図2と同様の部分については同一の参照符号を付している。図8に示すように、裏面シート190の表面には、滑り止め51,53,55,57が取り付けられる。この場合、滑り止め57,55,53,51は、踏み領域46,48,52,54に対応する位置に取り付けられる。滑り止め57,55,53,51は、例えば、合成ゴム製である。
図9は、図1の情報処理装置20の電気的な構成を示す図である。なお、図9において、図1及び図2と同様の部分については同一の参照符号を付している。図9に示すように、情報処理装置20は、高速プロセッサ200、ROM(read only memory)256、バス254、コネクタ257、画像信号出力端子250、及び、音信号出力端子252、を含む。
高速プロセッサ200には、バス254が接続される。バス254には、ROM256が接続される。従って、高速プロセッサ200は、バス254を介して、ROM256にアクセスすることができるので、ROM256に格納されたゲームプログラムをリードして実行でき、また、ROM256に格納された画像データ及び音データをリードして処理し、画像信号及び音信号を生成して、画像信号出力端子250及び音信号出力端子252に出力することができる。
マットスイッチ40の導電領域128は、コネクタ257を介して、抵抗素子258の一方端に接続される。抵抗素子258の他方端は、電源Vcc及びコンデンサ271の一方端に接続される。コンデンサ271の他方端は、接地される。
一方、マットスイッチ40の導電領域84は、コネクタ257を介して、抵抗素子259の一方端に接続される。抵抗素子259の他方端(ノードN1)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ270の一方端に接続される。コンデンサ270の他方端は、接地される。マットスイッチ40の導電領域88は、コネクタ257を介して、抵抗素子260の一方端に接続される。抵抗素子260の他方端(ノードN2)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ269の一方端に接続される。コンデンサ269の他方端は、接地される。マットスイッチ40の導電領域86は、コネクタ257を介して、抵抗素子261の一方端に接続される。抵抗素子261の他方端(ノードN3)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ268の一方端に接続される。コンデンサ268の他方端は、接地される。
マットスイッチ40の導電領域90は、コネクタ257を介して、抵抗素子262の一方端に接続される。抵抗素子262の他方端(ノードN4)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ267の一方端に接続される。コンデンサ267の他方端は、接地される。マットスイッチ40の導電領域92は、コネクタ257を介して、抵抗素子263の一方端に接続される。抵抗素子263の他方端(ノードN5)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ266の一方端に接続される。コンデンサ266の他方端は、接地される。マットスイッチ40の導電領域94は、コネクタ257を介して、抵抗素子264の一方端に接続される。抵抗素子264の他方端(ノードN6)は、高速プロセッサ200の入力ポート及びコンデンサ265の一方端に接続される。コンデンサ265の他方端は、接地される。
ここで、ノードN1〜ノードN6の各々に接続されるラインは、高速プロセッサ200の内部で、プルダウンされる。
以上により、マットスイッチ40の下部電極シート110の導電領域112〜122には、抵抗素子258を介して電源電圧が与えられる。また、マットスイッチ40の上部電極シート70の導電領域72〜82は、ノードN1〜ノードN6を介して、プルダウンされる。従って、ゲームプレイヤにより、踏み領域46が踏み込まれると、導電領域112と導電領域72とが接触して電流が流れる(踏み領域46に対応するシート状スイッチがオンになる。)。同様に、ゲームプレイヤにより、踏み領域48〜56が踏み込まれると、対応するシート状スイッチがオンになる。
以上のようにして、踏み領域46〜56に対応するシート状スイッチがオンになると(踏まれた状態)、対応するノードN1〜N6が、ハイ(high)レベルになる。一方、踏み領域46〜56に対応するシート状スイッチがオフのときは(踏まれていない状態)、対応するノードN1〜N6は、ハイインピーダンス状態となる。
高速プロセッサ200は、ROM256に格納されたゲームプログラムを実行し、画像信号を生成して画像信号出力端子250に出力する。これにより、ゲーム画面が、テレビジョンモニタ1に表示される。また、高速プロセッサ200は、ROM256に格納されたゲームプログラムを実行し、音楽や効果音等の音信号を生成して音信号出力端子252に出力する。これにより、音楽や効果音等が、テレビジョンモニタ1のスピーカ(図示せず)から出力される。
ゲームプレイヤは、テレビジョンモニタ1に表示されたゲーム画面に従って、マットスイッチ40を踏み込むと、踏み込まれた踏み領域46〜56に対応するシート状スイッチがオンになる。高速プロセッサ200は、マットスイッチ40の各シート状スイッチのオン/オフ情報を受けて、ゲームプログラムが指示する情報処理を実行して、ゲームを進行させる。
図10は、図9の高速プロセッサ200のブロック図である。図9に示すように、この高速プロセッサ200は、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)201、グラフィックプロセッサ202、サウンドプロセッサ203、DMA(direct memory access)コントローラ204、第1バス調停回路205、第2バス調停回路206、内部メモリ207、A/Dコンバータ(ADC:analog to digital converter)208、入出力制御回路209、タイマ回路210、DRAM(dynamic random access memory)リフレッシュ制御回路211、外部メモリインタフェース回路212、クロックドライバ213、PLL(phase−locked loop)回路214、低電圧検出回路215、第1バス218、及び、第2バス219、を含む。
CPU201は、メモリ(内部メモリ207、又は、ROM256)に格納されたゲームプログラムに従い、各種演算やシステム全体の制御を行う。CPU201は、第1バス218及び第2バス219のバスマスタであり、それぞれのバスに接続された資源にアクセスが可能である。
グラフィックプロセッサ202は、第1バス218及び第2バス219のバスマスタであり、内部メモリ207、又は、ROM256に格納されたデータを基に、画像信号を生成して、画像信号出力端子250へ出力する。グラフィックプロセッサ202は、第1バス218を通じて、CPU201により制御される。また、グラフィックプロセッサ202は、CPU201に対して、割込み要求信号220を発生する機能を有する。
サウンドプロセッサ203は、第1バス218及び第2バス219のバスマスタであり、内部メモリ207、又は、ROM256に格納されたデータを基に、音信号を生成して、音信号出力端子252へ出力する。サウンドプロセッサ203は、第1バス218を通じて、CPU201により制御される。また、サウンドプロセッサ203は、CPU201に対して、割込み要求信号220を発生する機能を有する。
DMAコントローラ204は、ROM256から、内部メモリ207へのデータ転送を司る。また、DMAコントローラ204は、データ転送の完了を通知するために、CPU201に対する割込み要求信号220を発生する機能を有する。DMAコントローラ204は、第1バス218及び第2バス219のバスマスタである。DMAコントローラ204は、第1バス218を通じてCPU201により制御される。
内部メモリ207は、マスクROM、SRAM(static random access memory)、及び、DRAMのうち、必要なものを備える。バッテリによるSRAMのデータ保持が必要とされる場合、バッテリ217が必要となる。DRAMが搭載される場合、定期的にリフレッシュと呼ばれる記憶内容保持のための動作が必要とされる。
第1バス調停回路205は、第1バス218の各バスマスタからの第1バス使用要求信号を受け付け、調停を行い、各バスマスタへの第1バス使用許可信号を発行する。各バスマスタは、第1バス使用許可信号を受領することによって第1バス218に対するアクセスが許可される。ここで、第1バス使用要求信号及び第1バス使用許可信号は、図10では、第1バス調停信号222として示されている。
第2バス調停回路206は、第2バス219の各バスマスタからの第2バス使用要求信号を受け付け、調停を行い、各バスマスタへの第2バス使用許可信号を発行する。各バスマスタは、第2バス使用許可信号を受領することによって第2バス219に対するアクセスが許可される。ここで、第2バス使用要求信号及び第2バス使用許可信号は、図10では、第2バス調停信号223として示されている。
入出力制御回路209は、外部入出力装置や外部の半導体素子との通信等を入出力信号を介して行う。入出力信号は、第1バス218を介して、CPU201からリード/ライトされる。また、入出力制御回路209は、CPU201に対して、割込み要求信号220を発生する機能を有する。
この入出力制御回路209は、入力ポートに接続され、マットスイッチ40からのオン/オフ信号を受け付ける。
タイマ回路210は、設定された時間間隔に基づき、CPU201に対する割込み要求信号220を発生する機能を有する。時間間隔等の設定は、第1バス218を介してCPU201によって行われる。
ADC208は、アナログ入力信号をデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、第1バス218を介してCPU201によってリードされる。また、ADC208は、CPU201に対して、割込み要求信号220を発生する機能を有する。
PLL回路214は、水晶振動子216より得られる正弦波信号を逓倍した高周波クロック信号を生成する。
クロックドライバ213は、PLL回路214より受け取った高周波クロック信号を、各ブロックへクロック信号225を供給するのに十分な信号強度へ増幅する。
低電圧検出回路215は、電源電圧Vccを監視し、電源電圧Vccが一定電圧以下のときに、PLL回路214のリセット信号226、その他のシステム全体のリセット信号227を発行する。また、内部メモリ207がSRAMで構成されており、かつ、SRAMのバッテリ217によるデータ保持が要求される場合、電源電圧Vccが一定電圧以下のときに、バッテリバックアップ制御信号224を発行する機能を有する。
次に、図1のマットスイッチ40の他の構成例を説明する。図11は、図1のマットスイッチ40の他の構成の分解斜視図である。なお、図11において、図2と同様の部分については同一の参照符号を付している。図2のマットスイッチ40では、裏面シート190の上層にパッド層310を設け、パッド層310の上層にスイッチ層300を設け、スイッチ層300の上層に緩衝シート60を設け、緩衝シート60の上層に表面シート42を設けたのに対して、図11のマットスイッチ40では、裏面シート190の上層に緩衝シート60を設け、緩衝シート60の上層にスイッチ層300を設け、スイッチ層300の上層にパッド層310を設け、パッド層310の上層に表面シート42を設けている。
次に、図2のパッド層310の他の構成例を説明する。この例では、図2及び図11において、布シート180に代えて、これと同様の形状の非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシートを使用し、かつ、布シート140〜150に代えて、これらと同様の形状の非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシートを使用する。従って、両者の接合は、溶着により行う。この点を具体例を挙げながら説明する。
図12は、図2のパッド層310の他の構成例の説明図である。図12(a)は、パッド層310の他の構成例の表面図、図12(b)は、パッド層310の他の構成例の裏面図である。図12(a)及び図12(b)に示すように、非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシート400が、パッド160を覆うように、非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシート410に溶着される。このようにして、パッド160が、踏み領域46に対応する位置に固定される。この場合、溶着部402と非溶着部404とが交互に形成されるように、溶着が実行される。溶着は、例えば、超音波溶着である。なお、他のパッド162〜170も同様にして、シート410に固定される。
次に、図2のパッド層310のさらに他の構成例を説明する。この例では、図2及び図11において、布シート180に代えて、これと同様の形状の非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシートを使用し、かつ、布シート140〜150に代えて、これらと同様の形状の非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシートを使用する。従って、両者の接合は、溶着により行う。ただし、布シート140〜150に代わる各シートには、孔が形成される。この点を具体例を挙げながら説明する。
図13は、図2のパッド層310の他の構成例の説明図である。図13(a)は、パッド層310の他の構成例の表面図、図13(b)は、パッド層310の他の構成例の裏面図である。図13(a)及び図13(b)に示すように、非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシート420が、パッド160を覆うように、非フタル酸系のポリビニルクロライド製のシート410に溶着される。このようにして、パッド160が、踏み領域46に対応する位置に固定される。この場合、溶着は、非溶着部を形成することなく行われるので、図12と異なって、隙間のない溶着部406が形成される。ただし、シート420には複数の孔408が形成される。溶着は、例えば、超音波溶着である。なお、他のパッド162〜170も同様にして、シート410に固定される。
ここで、シート420に孔408を形成する変わりに、シート410に孔を形成してもよい。この場合、その孔は、シート410において、パッド160が配置される領域内に形成される。なお、シート410及びシート420の双方に、孔を形成してもよい。
次に、マットスイッチ40の使用例を説明する。この場合、踏み領域46〜56と、それらに対応するシート状スイッチと、を同義に用いる。なお、踏み領域が踏み込まれたということは、対応するシート状スイッチがオンになったということである。
さて、例えば、1人でゲームを行う場合は、プレイヤは、踏み領域46,48,50あるいは踏み領域52,54,56のいずれかを使用する。また、例えば、2人でゲームを行う場合は、第1のプレイヤが、踏み領域46,48,50を使用し、第2のプレイヤが、踏み領域52,54,56を使用することができる。従って、情報処理装置20は、踏み領域46,48,50のオン/オフ情報は、第1のプレイヤの操作情報として認識でき、踏み領域52,54,56のオン/オフ情報は、第2のプレイヤの操作情報として認識できる。もちろん、この逆も可能である。また、例えば、踏み領域46,48,50を左足用とし、踏み領域52,54,56を右足用とすることができる。
また、例えば、踏み領域46をカーソルを左に移動させるときに踏み込み、踏み領域48をカーソルを右に移動させるときに踏み込み、踏み領域50を決定ボタンとして使用することができる。つまり、情報処理装置20は、踏み領域46が踏み込まれたときに、テレビジョンモニタ1に表示されたカーソルを左に移動させ、踏み領域48が踏み込まれたときに、テレビジョンモニタ1に表示されたカーソルを右に移動させ、踏み領域50が踏み込まれたときに、所定の処理の実行を開始することができる。
また、例えば、情報処理装置20は、各踏み領域46〜56を、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトと対応させて、踏み領域46〜56が踏み込まれたときに、対応するオブジェクトを変化させることができる。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の組み合わせの踏み領域が踏み込まれたときに、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトを変化させることができる。また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の組み合わせの踏み領域から足が離れたときに(例えば、プレイヤがジャンプしたとき)、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトを変化させることができる。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の踏み領域(単数でもよいし、複数でもよい)が、所定時間当たりに踏み込まれた回数をカウントして、そのカウント値に応じて、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトを変化させることができる。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56が踏み込まれていない状態を、処理の待ち状態とすることができる。従って、この場合、情報処理装置20は、踏み領域46〜56が踏まれたときに、所定の処理を実行する。また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56が踏み込まれている状態を、処理の待ち状態とすることができる。従って、この場合、情報処理装置20は、踏み領域46〜56から足が離れたときに、所定の処理を実行する。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の踏み領域(単数でもよいし、複数でもよい)が踏み込まれている時間に応じて、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトを変化させることができる。また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の踏み領域(単数でもよいし、複数でもよい)が踏み込まれていない時間に応じて、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトを変化させることができる。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の踏み領域(単数でもよいし、複数でもよい)が踏み込まれたときに、テレビジョンモニタ1にオブジェクトを出現させることができる。また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56のうちの所定の踏み領域(単数でもよいし、複数でもよい)が踏み込まれていないときに、テレビジョンモニタ1にオブジェクトを出現させることができる。
ここで、テレビジョンモニタ1に表示されたオブジェクトの変化には、例えば、オブジェクトの位置の変化、形態の変化、若しくは、色の変化、又は、それらの組み合わせ、等が含まれる。
また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56が踏み込まれたときに、所定の情報処理を開始することができる。また、例えば、情報処理装置20は、踏み領域46〜56から足が離されたときに、所定の情報処理を開始することができる。ここで、所定の情報処理には、例えば、テレビジョンモニタ1に表示された画像の録画、再生、処理、音(例えば、音楽、効果音、等)の発生、処理、ゲーム処理、等の様々な情報処理が含まれる。
さて、以上のように、本実施の形態では、パッド層310は、裏面シート190の上層に設けられるため、パッドを覆うシート(布シート140〜150、シート400,420)が取り付けられるシート(布シート180、シート410)が、床面に直接接触することはない。このため、シート180,410)をシート180,410に取り付けたことが起因となって、マットスイッチ40が破損することを極力防止できる。
また、本実施の形態では、シート140〜150,180は、布製であるため、通気性を有する(図5参照)。このため、踏み込み動作が行われた場合、シート140〜150とシート180とで囲まれた空間(パッド160〜170が存在する空間)の空気は、シート140〜150,180を通して、その空間から外部へ流れ出ることができる。このため、踏み込み動作により、シート140〜150とシート180とで囲まれた空間の圧力が高くなることを抑制できる。その結果、内部の圧力が高くなることに起因して、シート140〜150,180が、破損することを極力防止できる。
また、本実施の形態では、シート420には、孔408が形成されているため、通気性を有する(図13参照)。このため、踏み込み動作が行われた場合、シート420とシート410とで囲まれた空間(パッド160〜170が存在する空間)の空気は、シート420の孔408を通して、その空間から外部へ流れ出ることができる。このため、踏み込み動作により、シート420とシート410とで囲まれた空間の圧力が高くなることを抑制できる。その結果、内部の圧力が高くなることに起因して、シート410,420が、破損することを極力防止できる。
また、本実施の形態では、シート400とシート410とで囲まれる空間と、その外部の空間と、の間で、空気が流通可能なように、かつ、パッド160〜170を覆うように、シート400は、シート410に取り付けられる(図12参照)。つまり、図12に示すように、溶着部402と非溶着部404とが交互に形成されるように、シート400がシート410に溶着される。
このため、踏み込み動作が行われた場合、シート400とシート410とで囲まれた空間(パッドが存在する空間)の空気は、その空間から外部へ、非溶着部404を介して流れ出ることができる。従って、踏み込み動作により、シート400とシート410とで囲まれた空間の圧力が高くなることを抑制できる。その結果、内部の圧力が高くなることに起因して、シート400,410が、破損することを極力防止できる。
さらに、本実施の形態では、足裏と直接接触する表面シート42の下に緩衝シート60を設けているため、踏み込み動作による衝撃が緩和され、スイッチ層300の破損を極力防止できる(図2参照)。
また、本実施の形態では、床面と直接接触する裏面シート190の上に緩衝シート60を設けているため、踏み込み動作による床面への押圧を起因としたスイッチ層300の破損を極力防止できる(図11参照)。
さらに、本実施の形態では、上部電極シート70の格子状の導電体パターン113と、下部電極シート110の格子状の導電体パターン113と、が交差する方向に形成されるため、同一方向に形成される場合と比較して、上部電極シート70の導電体パターン113と下部電極シート110の導電体パターン113とが接触し易くなって、踏み込み動作を感度良く検知できる(図3参照)。
さらに、本実施の形態では、カーボンより導電率が大きい銀を導電領域80〜92,112〜136に形成しているため、カーボンのみで導電領域80〜92,112〜136を形成する場合と比較して、踏み込み動作をより感度良く検知できる。一方、銀より安価なカーボンを主体として導電領域を形成しているため、コストを考慮して、高価な銀の使用量を調整できる(図4参照)。
さらに、本実施の形態では、シート状スイッチは、平面方向に複数設けられる(図3参照)。このため、複数の人間が、同一のマットスイッチ40を使用することができる。この場合、複数の人間が、同時にシート状スイッチを踏み込むこともできる。また、1人の人間が、両足を使用して、同時に又は交互にシート状スイッチを踏み込むことができる。また、シート状スイッチごとに異なる機能を持たせることができる。以上の結果、マットスイッチ40の利用の幅が広がる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
(1)上記では、シート状スイッチの数を6つとした。しかし、シート状スイッチの数はこれに限定されない。シート状スイッチは、1つでもよいし、また、6つ以外の複数でもよい。また、シート状スイッチの配置は、上記のものに限定されるものではなく、任意の配置とすることができる。
(2)上記では、導電体パターン113は格子状としたが、これに限定されるものではなく、任意のパターンを採用できる。また、導電体パターン115は、上記のものに限定されるものではなく、任意のパターンを採用できる。
(3)上記では、導電体パターン113と導電体パターン115とにより、導電領域72〜92,112〜136を形成したが、導電体パターン113だけで形成することもできるし、また、導電体パターン115だけで形成することもできる。
(4)上記では、緩衝シート60を設けたが、必ずしも設ける必要はない。また、マットスイッチ40を構成する各層に加えて、さらに、任意の層を加えることもできる。
(5)上記では、シート状スイッチを、導電領域72〜82とスペーサ100と導電領域112〜124とで構成したが、シート状スイッチの構成はこれに限定されるものではない。例えば、スペーサ100に相当するものを、上部電極シート70又は下部電極シート110のいずれかに取り付けた構成とすることができる。
(6)上記では、マットスイッチ40に情報処理装置20を取り付けているが、必ずしも取り付ける必要はなく、分離していてもよい。
(7)上記では、情報処理システムの1例として、ゲームシステムを挙げたが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、トレーニングシステムや疑似体験システム等に適用できる。
(8)図9の高速プロセッサ200として、任意の種類のプロセッサを使用できるが、本件出願人が既に特許出願している高速プロセッサ(商品名:XaviX)を用いることが好ましい。この高速プロセッサは、例えば、特開平10−307790号公報およびこれに対応するアメリカ特許第6,070,205号に詳細に開示されている。