JP4665026B2 - 鉄道車両用伝送装置及び伝送中継器 - Google Patents
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Description
また、本発明により、伝送路を接続し、複数の伝送中継器が伝送路に衝突回避のための専用パケットを流し、各伝送中継器が専用パケットに従いデータをリピートするポートを適切に制御することにより、CSMA/CD方式のネットワークにおいてもデータの衝突を回避し、かつ接続段数の制約をなくし、さらに低遅延でデータをリピートすることができる鉄道車両用伝送装置及び伝送中継器を提供することができる。
図1は、本発明の1つの実施の形態の鉄道車両用伝送装置における伝送路の構成を示し、図2は伝送中継器の構成を示している。本実施の形態の鉄道車両用伝送装置において、複数の伝送中継器1a〜1n各々は3ポート以上(自号車がデータ授受しない場合は2ポート以上)の伝送送受信器ポート4a、4b、4cと、各伝送ポートのデータリピートを制御し、また伝送中継器間の専用パケットを制御する伝送中継器制御装置2と、自号車のデータ送信/受信を行う複数の伝送局5と、複数の伝送中継器1a〜1n間をバス状に接続する伝送路3a〜3(n−1)から構成されている。
これから伝送制御を開始する合図として、最上流局である伝送中継器1aがリセットパケットを伝送路3aを通じて下流に流す。他の伝送中継器1b〜1eはリセットパケットを受信すると、自局に送信権がないと判断し送信を抑制する。また、下流側に対しリセットパケットを送信する。
送信権を有する最上流局の伝送中継器1aが自装置内の伝送局5からのデータ1を送信する。送信権のない伝送中継器1b〜1eは、データ1を下流側にリピート送信すると共に、自伝送中継器内の伝送局5に対してもリピート送信する。ほぼ同時に全伝送局5がデータ1を受信することになる。
伝送中継器1aはデータ1の送信が終了すると、送信権を下流側に渡すためトークンパケットを下流側に送信する。この時点で伝送中継器1aは送信権がない状態に移行する。伝送中継器1bはトークンパケットを受信すると下流側へはリピート送信せず、伝送中継器1bが送信権を得る。
送信権を得た伝送中継器1bが自装置内の伝送局5からのデータ2を送信する。送信権のない伝送中継器1a、1c〜1eは、データ2をリピート送信すると共に、各自装置内の伝送局5に対してもリピート送信する。
下流側に向かい、送信権移動とデータ送信を繰り返す。ここで、伝送中継器1dから最下流の伝送中継器1eにトークンパケットを送信し、伝送中継器1eが送信権を得る。
送信権を得た最下流の伝送中継器1eが自装置内の伝送局5からのデータ3を送信する。
伝送中継器1eはデータ送信が終了すると、最下流局であるので、送信権が一巡したことを示すために上流側に向かいリターンパケットを送信し、送信権なしの状態に移行する。中間局である伝送中継器1b〜1dはこのリターンパケットを上流側に順次リピートする。最上流の伝送中継器1aは、リターンパケットを受信すると送信権が一巡したと判断し、再度(1)のステップから送信権制御を開始する。
自伝送中継器1に送信権がない場合、伝送中継器制御装置2は自伝送中継器内の伝送局5a〜5dに、送信を抑制するためPAUSE_Aパケット(IEEE802.3xにて規定:Aは送信を抑制する時間を示す)を連続的に送信する。送信周期はPAUSE時間[A]よりも短い値とする。
伝送中継器1が送信権を有し、伝送局5aに対し送信を許可する場合には、伝送中継器制御装置2は伝送局5aに対し、送信を許可するPAUSE_Bパケット(時間B=0を指定すると送信許可となる)を送信する。PAUSE_Bパケットを受け取った伝送局5aは送信許可状態となる。他の伝送局5b〜5dはPAUSE_Bパケットを受け取らないため、ステップ(1)のPAUSE_Aパケットの送信禁止状態のままとなる。
送信を許可された伝送局5aはデータ1を送信する。伝送中継器制御装置2は伝送局5aからのデータ1を他の伝送局5b〜5d及び上流側伝送中継器/下流側伝送中継器にリピート送信する。なお、伝送局5aが送信を許可されても、送信するデータがない場合は送信しない。この場合は、一定時間後に次のステップ(4)の状態に移行する。
伝送中継器制御装置2は、伝送局5aより設定されたデータパケットを受信したら、伝送局5aに対して送信禁止のPAUSE_Aパケットを送信する。この瞬間、伝送局5a〜5dは送信禁止状態となる。
次に伝送中継器制御装置2は、伝送局5bに対して送信を許可するPAUSE_Bパケットを送信する。PAUSE_Bパケットを受け取った伝送局5bは送信許可状態となる。
次に、本発明の第2の実施の形態の鉄道車両用伝送装置について説明する。第2の実施の形態は、幹線伝送送受信器と複数の伝送送受信器と自局データの送受信を行う伝送局を有し、各伝送送受信器のデータリピート制御と各伝送中継器間の専用パケットを作成しネットワークを制御する伝送中継器制御装置を具備した伝送中継器11a〜11nと各伝送中継器間を接続する伝送路13a〜13(n−1)から成り、伝送路をバス状に接続することを特徴とする。また、各伝送中継器には、第1の実施の形態の送信権巡回制御方法を拡張し、使用することで、衝突を回避し定周期性を向上させるものである。
最初に、伝送中継器11a側をネットワークの上流、11g側をネットワークの下流側と規定する。なお、上流/下流の定義は逆であってもかまわない。また、ネットワークが有効である範囲内で上流側の端の伝送中継器11aが最上流として伝送の親局動作をする。
伝送中継器11aは、必要なデータの送信後に送信権を移動するためのトークンパケットを発行する。伝送中継器11bは、伝送中継器11aからのトークンを受信し、送信権を確保する。送信権を確保した伝送中継器11bは、送信データがあればデータを送信後、下流の伝送中継器11cにトークンパケットを発行する。このようにして、順次送信権が巡回される。
ta時間経過を検出した伝送中継器11cは、現在送信中のデータ終了後直ちに送信権を下流の伝送中継器11dに移す。
伝送中継器11dは、トークンを伝送中継器11cから受信するが、その時には既に時間taが経過しているので、自局データを送信せずに直ちにさらに下流に送信権を移す。
伝送中継器11eは、トークンを伝送中継器11dから受信するが、その時には既に時間taが経過しているので、自局データを送信せずに直ちに下流の伝送中継器11fに送信権を移す。
伝送中継器11fは、制御指令を送信する伝送局なので、トークンを伝送中継器11eから受信すると、制御指令「データ1」を送信する。この制御指令「データ1」は、リピートされ、各伝送中継器11a〜11eに届く。
伝送中継器11fは、制御指令データを送信した後にリセットパケットを発行する。このリセットパケットは各伝送中継器11a〜11eに届き、送信権が一巡して伝送中継器11aに戻る。
いま、伝送中継器11dが送信権を持ち、そのデータ送信中にリミット時間taを経過したとする。
リミット時間ta(制御指令データ送信周期―1パケット最大時間)を経過すると、制御指令を送信する伝送中継器11aは、現在送信権を有している伝送中継器11dに対し送信権を保留にするSTOPパケットを送信する。伝送中継器11dからのデータ1は、上流に向かう経路でリピートされるため、伝送中継器11aが発行するSTOPパケットと衝突することはない。また、制御指令を送信する伝送中継器が伝送中継器11fの場合でも、経路が異なるため伝送中継器11dからのデータと衝突することはない。
伝送中継器11aは、ネットワークが空いたことを確認し、所定の送信周期で制御指令データ「データ2」を送信する。他の伝送中継器11b〜11fはほぼ同時にこの「データ2」を受信することができる。
伝送中継器11aは、制御指令データ「データ2」を送信し終えると、下流に対し送信権巡回を再開させるためのリリースパケットを発行する。リリースパケットは、送信権を保留している伝送中継器にのみに有効なパケットであり、送信権を保留していない伝送中継器は、このリリースパケットをリピート送信する。送信権を有している伝送中継器11dはリリースパケットを受信すれば、送信権保留の状態から送信権保持状態に戻る。
送信権保持状態に戻った伝送中継器11dは、「データ3」を送信する。なお、送信すべきデータがない場合には、次のステップに移る。
必要なデータを送信し終えた伝送中継器11dは送信権を伝送中継器11eへ移すため、トークンパケットを発行する。
次に、本発明の第3の実施の形態の鉄道車両用伝送装置について説明する。本実施の形態は、車両間を跨ぎ各伝送中継器間を接続する主系、従系の幹線伝送路と各車両内の伝送中継器間を接続する系間伝送路にて梯子状の伝送路を構成し、梯子状伝送路の横方向にあたる主系伝送路と従系伝送路を幹線伝送路とし、各伝送中継器がこれらの幹線伝送路と梯子状伝送路の縦方向にあたる系間伝送路とを使用してデータのリピートを行い、また、各伝送中継器が第1の実施の形態の送信権巡回制御を拡張した伝送制御を行うことで、衝突を回避し、低遅延でデータをリピートすることを特徴とする。
図19に示すように、1号車には主系伝送中継器21aと従系伝送中継器21a’が設置され、主系幹線伝送路23aと従系幹線伝送路23a’にて2号車の主系伝送中継器21bと従系伝送中継器21b’とのそれぞれと結ばれている。また主系伝送中継器21aと従系伝送中継器21a’との間は系間伝送路23a”にて結ばれている。2号車から6号車までには伝送中継器21b,21b’〜21f,21f’が設置され、幹線伝送路23b,23b’〜23e,23e’と系間伝送路23a”〜23f”にて梯子状に接続されている。
図20を用いて、ネットワークが正常で伝送中継器21aが送信権を有している場合について説明する。伝送中継器21aは、幹線伝送路23aにて下流の伝送中継器21bと、また系間伝送路23a”にて従系の伝送中継器21a’に「データ1」を同時に送信する。各伝送中継器は、基本的にデータを受信した場合は受信したポート以外の全ポート(幹線伝送路、系間伝送路、伝送局)にデータをリピート送信する。ただし、このままでは各伝送中継器はそれに接続されている幹線伝送路と系間伝送路から同じ「データ1」を受信するため、「データ1」の複製ができてしまう。これを避けるため、各伝送中継器は、幹線伝送路と系間伝送路から同一の「データ1」を受信した場合は、先着で受信したデータを優先し、リピート動作に入る。
図21を用いて、主系伝送中継器21cが故障した場合のデータの流れについて説明する。
図22を用いて、伝送中継器21cが送信権を有している場合について説明する。
次に、図23を用いて伝送中継器1bが故障した場合のデータの流れ方について説明する。
図24に示すように、リセットパケットは、これから送信権を巡回する合図として最上流の主系伝送中継器21aが発行する。また、各伝送中継器は、リセットパケットを受信したら、現在実行中の動作を停止し、トークン待ちの状態に移行する。これにより、ネットワークの初期化を行う。
トークンパケットは、送信権を移行させるパケットであり、上流から下流に流れる。ここでは、図25を用いて伝送中継器21aから伝送中継器21bに送信権が移る場合を説明する。
図26に示すように、伝送中継器21aが伝送中継器21bに対してトークンパケットを発行してから、一定時間以内にトークンACKパケットが返って来ない場合には、伝送中継器21aは伝送中継器21bが故障、又は伝送路に異常があると判断し、トークンパケットの迂回を行う。
図27に示すように、送信権を得た伝送中継器21b’は、データ送信後下流に対し送信権の移行を行う。伝送中継器21b’は、下流の伝送中継器21c’にトークンパケットを発行する。トークンを受信した伝送中継器21c’は、従系の伝送中継器のため、主系に送信権を戻すことが可能か確認のため、トークンパケットを伝送中継器21cに発行する。伝送中継器21cからトークンACKパケットを受信すると、送信権を保持せずに伝送中継器21cに送信権を渡す。
図28に示したように、上記の動作をまとめると、伝送中継器21bが故障時には、トークンパケットは伝送中継器21a→21a’→21b’→21c’→21c→21d→21e→21fと流れることになる。このうち、伝送中継器21a’と伝送中継器21c’は送信権を保持しないこととなり、ネットワーク負荷の増加を最小限にすることができる。
図29に示すように、トークンパケットが最下流の伝送中継器21fまで流れ、この伝送中継器21fがデータ送信を終了すると、送信権が一巡したことを知らせるために、伝送中継器21fはリターンパケットを発行する。リターンパケットは、リセットと同様に順次上流側にリピートされ、最終的に最上流局である伝送中継器21aまで伝わる。
次に、本発明の第4の実施の形態の鉄道車両用伝送装置について説明する。本実施の形態の鉄道車両用伝送装置は、車両間を跨ぎ各伝送中継器間を接続する主系幹線伝送路と従系幹線伝送路と各車両内の伝送中継器間を接続する系間伝送路にて梯子状の伝送路を構成し、梯子状伝送路の横方向にあたる主系幹線伝送路と従系幹線伝送路は通常時使用されるバス状幹線伝送路とし、各伝送中継器は正常時にはこの伝送路を使ってデータのリピートを行い、梯子状伝送路の縦方向にあたる伝送路は系間伝送路とし、伝送中継器又は伝送路に異常が発生した場合に伝送中継器はこの伝送路を利用してデータのリピートを行い、さらに、各伝送中継器には、第1の実施の形態と同様の送信権巡回制御を行うことで、衝突を回避し、低遅延でデータをリピートすることを特徴とする。
まず、図33を用いてネットワークが正常の場合のネットワーク構成を説明する。正常時には、主系伝送中継器31a〜31gで1つのネットワーク(1)を構成し、従系伝送中継器31a’〜31g’で1つのネットワーク(2)を構成する。ネットワーク(1)とネットワーク(2)は独立しているため、ネットワーク(1)には列車制御用のデータ、ネットワーク(2)にはITサービス用のデータと異なるデータを流し、ネットワークの容量を大きくすることができる。もちろん、ネットワーク(1)とネットワーク(2)で同じ種類のデータを流してもよい。
図34に示すように主系伝送中継器31cが故障した場合は、伝送中継器31cの両端の伝送中継器31b,31dが伝送中継器31cの故障を検出する。このときネットワーク(1)は、伝送中継器31a−31bのネットワーク(1)’と伝送中継器31d−31e−31f−31gのネットワーク(1)”に分断される。伝送中継器31b,31dはネットワーク(1)を再構成するために系間伝送路33b”,33d”にデータをリピートする。
図35に示すように従系伝送中継器31b’,31d’は系間伝送路からデータを受信すると、主系伝送路、つまりネットワーク(1)に異常が発生したと判断し、従系ネットワーク(2)を分断し、主系ネットワーク(1)の再構成を行う。
図36に示すように、伝送中継器31cの故障により伝送中継器31a−31b−31b’−31c’−31d’−31d−31e−31f−31gと迂回した伝送路を復旧させるため、伝送中継器31b,31dはチェック用の専用パケットを一定周期で伝送中継器31cに送信する。
図37に示すように従系伝送中継器31b’,31d’は、系間伝送路からデータを受信すると、主系伝送路であるネットワーク(1)に異常が発生したと判断し、従系ネットワーク(2)を分断し、主系ネットワーク(1)の再構成を行う。
図38に示すように伝送中継器31cが故障した時には、トークンパケットは伝送中継器31a→31b→31b’→31c’→31d’→31d→31e→31f→31gと流れる。伝送中継器31b’は上流の伝送中継器31a’に対してはトークンパケットを流さずにリセットパケットのみ流す。伝送中継器31d’は下流の伝送中継器31e’に対してはトークンパケットを流さずにリセットパケットのみ流す。リセットパケットを受け取った伝送中継器31e’は自動的にリセットパケットのリピートを伝送中継器31f’に行う。以上の結果、伝送中継器31a’,31e’,31f’,31g’には送信権が渡らないが主系データの共有は可能となる。
図39に示すように従系伝送中継器31b’,31d’は、系間伝送路からデータを受信すると、主系伝送路であるネットワーク(1)に異常が発生したと判断し、従系ネットワーク(2)を分断し、主系ネットワーク(1)の再構成を行う。
図48に示すように伝送中継器31aが発行したリセットパケットは、伝送中継器31a→31b→31b’→31c’→31d’→31d→31e→31f→31gとリピートされると共に伝送中継器31b’から上流の伝送中継器31a’に対しても、また伝送中継器31d’から下流の伝送中継器31e’に対してもリピートされる。
まず、トークンパケットは、伝送中継器31a→31b→31b’→31c’→31d’→31d→31e→31f→31gの順に一筆書きの順路で流れる。
図41に示すように、伝送中継器31gは末端であるため、データ送信後リターンパケットを発行する。このリターンパケットは、リピートされて伝送中継器31g→31f→31e→31d→31d’の順に伝送中継器31d’まで戻る。従系の伝送中継器31d’はネットワークに分岐が発生していることが判断できるため、リターンパケットを受信した場合、上流側にリピートせずに一旦止める動作を行う。
リターンパケットを受信した伝送中継器31d’は、上流へリターンを戻す代わりに分岐している下流にトークンパケットを発行する。伝送中継器31d’が発行したトークンパケットは、伝送中継器31d’→31e’→31f’→31g’と伝わっていく。
図42に示すようにトークンを受け取った伝送中継器31g’は末端であるため、データ送信後リターンパケットを発行する。リターンパケットはリピートされ、伝送中継器31g’→31f’→31e’→31d’→31c’→31b’の順に伝送中継器31b’まで戻る。伝送中継器31d’は伝送中継器31d,31e’にトークン発行済みのため、今度はリターンを止めずに上流にリピートする。従系の伝送中継器31b’は、ネットワークが分岐していることが判断できるため、リターンパケットを受信した場合には上流側にリピートせずに一旦止める動作を行う。
リターンパケットを受信した伝送中継器31b’は、伝送中継器31bヘリターンを戻す代わりに分岐している上流側にトークンパケットを発行する。伝送中継器31b’が発行したトークンパケットは伝送中継器31a’に伝わる。
図43に示すようにトークンを受け取った伝送中継器31a’は末端であるため、データ送信後リターンパケットを発行する。このリターンパケットはリピートされ、伝送中継器31a’→31b’→31b→31aと戻る。伝送中継器31b’は、伝送中継器31c’,31a’にトークン発行済みのため、今度はリターンを止めずに上流にリピートする。リターンパケットが伝送中継器31aに戻ることで、送信権が一巡する。
伝送中継器31cが故障した状態での各局の状態は、伝送中継器31aが最上流局となり、伝送中継器31a’,31g,31g’が最下流局となり、他の局が中間局となる。
次に、本発明の第5の実施の形態の鉄道車両用伝送装置について説明する。図44に示すように、第5の実施の形態の鉄道車両用伝送装置は、幹線伝送送受信器と複数の伝送送受信器と自局データの送受信を行う伝送局を有し、各伝送送受信器のデータリピート制御と各伝送中継器間の専用パケットを作成しネットワークを制御する伝送中継器制御装置を具備した伝送中継器41a〜41nと、各伝送中継器間を接続する伝送路43a〜43(n−1)とから成り、伝送中継器41a〜41n各々には、第1の実施の形態の送信権巡回制御方法を拡張し、使用することで、衝突を回避し定周期性を向上させることを特徴とする。
図46を参照して、最初に、伝送中継器41a側をネットワークの上流、伝送中継器41h側をネットワークの下流側と規定する。なお、上流/下流の定義は逆であってもかまわない。また、ネットワークが有効である範囲内で上流側の端の伝送中継器41aが最上流として伝送の親局動作をする。
図46を参照して、伝送中継器41aは、送信伝送局番号と自局番号が不一致のため、列車の走行制御に必要な制御指令のみを送信する。
同じく図46を参照して、伝送中継器41aは、列車の走行制御に必要な制御応答送信完了後、送信権を下流に移行するためのトークンパケットを発行する。
図47を参照して、伝送中継器41bも、送信伝送局番号と自局番号が不一致のため、列車の走行制御に必要な制御応答のみを送信し、下流に送信権を移行する。
同じく図47を参照して、伝送中継器41cは、送信伝送局番号と自局番号が一致するため、制御応答送信後、モニタデータやサービスデータなどの列車の走行制御に必要な制御応答以外のデータも送信する。
図48を参照して、伝送中継器41cは、全データ送信後、送信権を下流に移行するためのトークンパケットを発行する。
2 伝送中継器
3a,3b,…,3(n−1) 伝送路
4a,4b,4c,4d 伝送送受信器
5,5a,5b,5c,5d 伝送局
6,6a,6b,6c,6d 伝送局
11a,11a’,11b,11b’,…,11n,11n’ 伝送中継器
12 伝送中継器制御装置
13a,13a’,13b,13b’,…,13(n−1),13(n−1)’ 幹線伝送路
13a”,13b”,…,13n” 系間伝送路
14a,14b,…,14d 伝送送受信器
15a,15b 伝送局
16a,16b 伝送局
21a,21a’,21b,21b’,…,21n,21n’ 伝送中継器
22 伝送中継器制御装置
23a,23a’,23b,23b’,…,23(n−1),23(n−1)’ 幹線伝送路
23a”,23b”,…,23n” 系間伝送路
24a,24b,…,24d 伝送送受信器
25a,25b 伝送局
26a,26b 伝送局
31a,31a’,31b,31b’,…,31n,31n’ 伝送中継器
32 伝送中継器制御装置
33a,33a’,33b,33b’,…,33(n−1),33(n−1)’ 幹線伝送路
33a”,33b”,…,33n” 系間伝送路
34a,34b,…,34d 伝送送受信器
35a,35b 伝送局
36a,36b 伝送局
41,41a,41b,41c,…,41n 伝送中継器
42 伝送中継器制御装置
43a,43b,43c,…,43(n−1) 伝送路
44a,44b 幹線伝送送受信器
45a,45b 伝送送受信器
46a,46b 伝送局
Claims (4)
- 各車両に搭載され他の車両から伝送されてきたデータを受信すると共に、リピート送信する伝送中継器と、前記各車両の伝送中継器間を接続する幹線伝送路との各々を主系、従系二重に備え、同一車両内に設置された前記伝送中継器間を接続する系間伝送路を備え、前記幹線伝送路と系間伝送路で梯子状の伝送路を形成した鉄道車両用伝送装置であって、
前記各車両の伝送中継器は、
前記他の車両の伝送中継器とデータの送受信を行う幹線伝送送受信器と、
同一車両内の伝送中継器とデータの送受信を行う系間伝送送受信器と、
前記同一車両内の伝送中継器の状態から前記幹線送受信器と前記系間伝送送受信器の切り替えを行いネットワークを構築する伝送中継器制御装置と、
前記伝送中継器制御装置とデータの送受信を行う伝送送受信器と、
前記伝送送受信器に接続されデータの授受を行う伝送局とを備え、
前記伝送中継器制御装置は、他の主系伝送中継器又は主系幹線伝送路に異常が発生した場合には、異常発生伝送中継器又は伝送路の前後の系間伝送路を有効として迂回構成をとることにより主系側のネットワークを優先し、従系側のネットワークを分断し、かつ前記分断される従系側のネットワークにも主系データをリピート送信すると共に送信権用専用パケットを流して従系側伝送中継器も主系側ネットワークに組み込む制御を行うことを特徴とする鉄道車両用伝送装置。 - 各車両に搭載され他の車両から伝送されてきたデータを受信すると共に、リピート送信する伝送中継器と、前記各車両の伝送中継器間を接続する幹線伝送路との各々を主系、従系二重に備え、同一車両内に設置された前記伝送中継器間を接続する系間伝送路を備え、前記幹線伝送路と系間伝送路で梯子状の伝送路を形成した鉄道車両用伝送装置における伝送中継器であって、
前記他の車両の伝送中継器とデータの送受信を行う幹線伝送送受信器と、
同一車両内の伝送中継器とデータの送受信を行う系間伝送送受信器と、
前記同一車両内の伝送中継器の状態から前記幹線送受信器と前記系間伝送送受信器の切り替えを行いネットワークを構築する伝送中継器制御装置と、
前記伝送中継器制御装置とデータの送受信を行う伝送送受信器と、
前記伝送送受信器に接続されデータの授受を行う伝送局とを備え、
前記伝送中継器制御装置は、他の主系伝送中継器又は主系幹線伝送路に異常が発生した場合には、異常発生伝送中継器又は伝送路の前後の系間伝送路を有効として迂回構成をとることにより主系側のネットワークを優先し、従系側のネットワークを分断し、かつ前記分断される従系側のネットワークにも主系データをリピート送信すると共に送信権用専用パケットを流して従系側伝送中継器も主系側ネットワークに組み込む制御を行うことを特徴とする鉄道車両用伝送装置における伝送中継器。 - 各車両に搭載され他の車両から伝送されてきたデータを受信すると共に、リピート送信する伝送中継器と、前記各車両の伝送中継器間を接続する幹線伝送路との各々を主系、従系二重に備え、同一車両内に設置された前記伝送中継器間を接続する系間伝送路を備え、前記幹線伝送路と系間伝送路で梯子状の伝送路を形成する鉄道車両用伝送装置であって、
前記各車両の伝送中継器は、
前記他の車両の伝送中継器とデータの送受信を行う幹線伝送送受信器と、
同一車両内の伝送中継器とデータの送受信を行う系間伝送送受信器と、
前記同一車両内の伝送中継器の状態から前記幹線伝送送受信器と前記系間伝送送受信器の切り替えを行いネットワークを構築する伝送中継器制御装置と、
前記伝送中継器制御装置とデータの送受信を行う伝送送受信器と、
前記伝送送受信器に接続されデータの授受を行う伝送局とを備え、
前記伝送中継器制御装置は、他の主系伝送中継器又は主系幹線伝送路に異常が発生した場合に、異常発生伝送中継器又は幹線伝送路の前後の系間伝送路を有効として迂回構成をとることにより主系側のネットワークを優先し、従系側のネットワークを分断し、かつ前記分断される従系側のネットワークにも主系データをリピート送信し、従系側伝送中継器にもデータの受信を可能にする制御を行うことを特徴とする鉄道車両用伝送装置。 - 各車両に搭載され他の車両から伝送されてきたデータを受信すると共に、リピート送信する伝送中継器と、前記各車両の伝送中継器間を接続する幹線伝送路との各々を主系、従系二重に備え、同一車両内に設置された前記伝送中継器間を接続する系間伝送路を備え、前記幹線伝送路と系間伝送路で梯子状の伝送路を形成する鉄道車両用伝送装置における伝送中継器であって、
前記他の車両の伝送中継器とデータの送受信を行う幹線伝送送受信器と、
同一車両内の伝送中継器とデータの送受信を行う系間伝送送受信器と、
前記同一車両内の伝送中継器の状態から前記幹線伝送送受信器と前記系間伝送送受信器の切り替えを行いネットワークを構築する伝送中継器制御装置と、
前記伝送中継器制御装置とデータの送受信を行う伝送送受信器と、
前記伝送送受信器に接続されデータの授受を行う伝送局とを備え、
前記伝送中継器制御装置は、他の主系伝送中継器又は主系幹線伝送路に異常が発生した場合に、異常発生伝送中継器又は幹線伝送路の前後の系間伝送路を有効として迂回構成をとることにより主系側のネットワークを優先し、従系側のネットワークを分断し、かつ前記分断される従系側のネットワークにも主系データをリピート送信し、従系側伝送中継器にもデータの受信を可能にする制御を行うことを特徴とする鉄道車両用伝送装置における伝送中継器。
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