JP4663967B2 - 燃料電池 - Google Patents

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    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質の両側にそれぞれ電極を設けた電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータとを設けた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質(電解質膜)の両側に、それぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設した電解質・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質・電極構造体およびセパレータを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)は、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
上記の燃料電池では、セパレータの面内に、アノード側電極に対向して燃料ガスを流すための燃料ガス流路(反応ガス流路)と、カソード側電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路(反応ガス流路)とが設けられている。さらに、この種の燃料電池では、反応ガス流路に反応ガスである酸化剤ガスおよび燃料ガスを流すための連通孔が、電解質・電極構造体およびセパレータの積層方向に貫通して設けられた内部マニホールドが採用されている。
【0005】
例えば、特許文献1に開示されている固体高分子電解質型燃料電池では、図13に示すように、燃料電池を構成するセパレータ1の矢印X方向の一端縁部には、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給側連通孔2aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給側連通孔3aとが設けられている。
【0006】
セパレータ1の矢印X方向の他端縁部には、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出側連通孔2bと、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出側連通孔3bとが設けられている。このセパレータ1のカソード側電極(図示せず)に対向する面1aには、例えば、矢印X方向に延在する複数本の溝部からなる酸化剤ガス流路4が設けられるとともに、この酸化剤ガス流路4は、酸化剤ガス供給側連通孔2aと酸化剤ガス排出側連通孔2bとに連通している。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−266910号公報(段落[0025]、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、酸化剤ガス供給側連通孔2aがセパレータ1の矢印X方向の一端縁部右側に設けられているため、酸化剤ガスが前記酸化剤ガス供給側連通孔2aから鉛直方向(矢印X方向)に向かって酸化剤ガス流路4に導入される際、特に燃料ガス供給側連通孔3aの近傍(矢印X方向の一端縁部左側)にこの酸化剤ガスを十分に供給することが困難である。
【0009】
これにより、実質的に酸化剤ガスを酸化剤ガス供給側連通孔2aから電極面に導く通路(酸化剤ガス流路4の一部)の本数が制限されてしまい、該通路で酸化剤ガスの圧損が増加する。従って、酸化剤ガス供給用のコンプレッサ等が大型化し、設備全体の小型化および軽量化を図ることができないという問題が指摘されている。しかも、電極面内に反応ガスが均一に供給されず、発電性能が低下するおそれがある。
【0010】
さらに、セパレータ1では、矢印X方向に交差する矢印Y方向両端側の2つの辺1bに連通孔が設けられていない。このため、各辺1bは外気に曝され易く、この辺1b側の通路内で結露が発生し、結露水の滞留により発電性能の低下が惹起されてしまう。
【0011】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、セパレータの小型化を図るとともに、発電性能を有効に維持することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池では、電解質・電極構造体に対向するセパレータ面内に形成された反応ガス流路に、少なくとも酸化剤ガスまたは燃料ガスである反応ガスを供給および排出するため、前記セパレータに積層方向に貫通して反応ガス供給側連通孔および反応ガス排出側連通孔が設けられるとともに、少なくとも前記反応ガス供給側連通孔または前記反応ガス排出側連通孔(以下、単に連通孔ともいう)は、前記セパレータの角部を跨いで2辺方向にそれぞれ長尺状に延在する第1および第2直線部を備えている。
【0013】
このように、連通孔がセパレータの2辺方向に延在する第1および第2直線部を備えているため、反応ガスは異なる方向から反応ガス流路に供給される際に互いに衝突し、前記反応ガス流路内に均一に分散される。このため、電極面に対して反応ガスを均一かつ確実に供給することが可能になる。しかも、反応ガスを異なる方向から反応ガス流路に供給することができ、前記反応ガスを前記連通孔から電極面まで導く通路の範囲が、従来構造に比べて有効に増加し、前記電極面の全領域にわたって前記反応ガスを均一に供給することが可能になる。従って、通路内での反応ガスの圧損が有効に低減され、反応ガスを供給するコンプレッサ等が大型化することがなく、かつセル構造の薄型化が図られる。
【0014】
しかも、セパレータの角部を含んで該セパレータの周辺に連通孔が配置されており、セパレータ面内のスペースを有効に利用することができ、前記セパレータの電極面利用率が向上する。これにより、燃料電池全体の小型化および軽量化が可能になる。
【0015】
また、第1直線部と第2直線部とが、セパレータの角部を挟んで互いに離間することにより、前記第1および第2直線部間にリブ部が設けられている。このため、セパレータの角部は、リブ部によって良好に補強され、前記セパレータの強度が向上する。
【0016】
さらに、リブ部には、スタック締め付けボルトまたは位置決めノックを挿入するための孔部が形成されており、セパレータ面内を効率的に使用することができ、燃料電池全体の小型化が容易に図られる。
【0017】
さらにまた、セパレータには、冷却媒体を供給および排出するために積層方向に貫通して冷却媒体供給側連通孔および冷却媒体排出側連通孔(以下、単に連通孔ともいう)が設けられるとともに、反応ガス供給側連通孔、反応ガス排出側連通孔、前記冷却媒体供給側連通孔および前記冷却媒体排出側連通孔は、電解質・電極構造体の電極面を囲繞して延在している。
【0018】
従って、電極面が外気により直接冷却されることがなく、前記電極面内での結露の発生を有効に阻止することができる。これにより、加湿水を有効に活用することが可能になるとともに、電極面内の結露水量を低減して発電性能の低下を防止することができる。しかも、各連通孔を囲繞してシール部材が設けられる場合には、セパレータ面内にシールの面圧が作用し難い部位が存在することがなく、前記セパレータ面内に均一なシール面圧が付与される。
【0019】
また、電解質・電極構造体とセパレータとは、水平方向に積層されている。このため、連通孔には、電極面よりも低い部分が存在し、前記連通孔に結露水が滞留しても、反応ガス流路内が結露水で満たされることがない。従って、結露水の排出性が向上するとともに、電極面内に水が蓄積することがなく、発電性能を良好に維持することが可能になる。
【0020】
さらに、セパレータの角部に、反応ガス流路と反応ガス供給側連通孔および反応ガス排出側連通孔とを連通するバッファ部が設けられている。このため、反応ガスは、反応ガス供給側連通孔から反応ガス流路を通って反応ガス排出側連通孔に円滑に流れることができる。
【0021】
さらにまた、セパレータの平面形状は略四角形に設定されるとともに、少なくとも一方の反応ガス供給側連通孔と一方の反応ガス排出側連通孔とは、前記セパレータの対角位置のそれぞれの角部を跨いで設けられている。これにより、反応ガスは、セパレータ面内を良好に流れることが可能になる。
【0022】
また、セパレータの平面形状は略四角形に設定されるとともに、少なくとも一方の反応ガス流路は、セパレータ面内に略U字状に設けられ、一方の前記反応ガス流路に連通する一方の反応ガス供給側連通孔と一方の反応ガス排出側連通孔とは、前記セパレータの互いに隣接する角部を跨いで設けられている。従って、セパレータ面内には、略直線状の他、略U字状の反応ガス流路が有効に形成される。
【0023】
さらに、セパレータの平面形状は略正方形に設定されるとともに、セパレータ面内には、少なくとも一方の反応ガス供給側連通孔と一方の反応ガス排出側連通孔とに近接して入口バッファ部と出口バッファ部とが設けられ、反応ガス流路は、前記入口バッファ部と前記出口バッファ部との間に略直線状に設けられている。ここで、略直線状とは、反応ガスの流れ方向に沿って曲線状や波状にうねりを有するものを含む。このため、反応ガス流路内での反応ガスの圧損が可及的に低減されるとともに、略正方形状の電極面積に対してセパレータの外周寸法を小さく設定することができ、前記セパレータの保温性が向上する。
【0024】
さらにまた、少なくとも反応ガス流路の入口側端部位置または出口側端部位置は、少なくとも反応ガス供給側連通孔または反応ガス排出側連通孔の前記反応ガス流路に向かって突出する端部位置と実質的に同一位置に設定されている。
【0025】
ここで、例えば、反応ガス供給側連通孔の端部が、反応ガス流路の入口側端部位置より前記反応ガス流路の内方に突出すると、この反応ガス供給側連通孔の端部から前記反応ガス流路内に反応ガスが流れないおそれがある。従って、端部位置を設定することにより、略直線状の反応ガス流路の流れ方向に直交する幅方向に対して、反応ガスを均一に流すことができ、良好な発電機能を確保することが可能になる。
【0026】
また、反応ガス供給側連通孔は、反応ガス排出側連通孔よりも開口断面積が大きく設定されている。反応ガス排出側連通孔側では、反応ガスが消費されて反応ガス流量が減少している。このため、反応ガス排出側連通孔の開口断面積を反応ガス供給連通孔の開口断面積よりも小さく設定することによって、反応ガスの円滑な流れが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10の要部分解斜視図であり、図2は、前記燃料電池10の一部断面図である。
【0028】
燃料電池10は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)14と、前記電解質膜・電極構造体14を挟持する長方形(略四角形)状の第1および第2セパレータ16、18とを備える。電解質膜・電極構造体14と第1および第2セパレータ16、18との間には、後述する連通孔の周囲および電極面(発電面)の外周を覆って、ガスケット等のシール部材19が介装されている。
【0029】
電解質膜・電極構造体14と第1および第2セパレータ16、18とは、水平方向(矢印A方向)に積層されており、その積層方向に交差する矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給側連通孔20と、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出側連通孔22とが設けられる。
【0030】
酸化剤ガス供給側連通孔20は、第1セパレータ16の一端縁部上部の角部を跨いで矢印B方向および矢印C方向(2辺方向)にそれぞれ長尺状に延在する第1および第2直線部20a、20bを一体的に備える。燃料ガス排出側連通孔22は、第1セパレータ16の一端縁部下部の角部を跨いで矢印B方向および矢印C方向(2辺方向)にそれぞれ長尺状に延在する第1および第2直線部22a、22bを一体的に備える。
【0031】
電解質膜・電極構造体14と第1および第2セパレータ16、18の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給側連通孔24と、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出側連通孔26とが設けられる。燃料ガス供給側連通孔24および酸化剤ガス排出側連通孔26は、第1セパレータ16の他端縁部上部および下部の角部を跨いで矢印B方向および矢印C方向(2辺方向)にそれぞれ長尺状に延在する第1直線部24a、26aおよび第2直線部24b、26bを備える。
【0032】
電解質膜・電極構造体14と第1および第2セパレータ16、18の下端縁部には、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体を供給するための冷却媒体供給側連通孔28が設けられるとともに、上端縁部には、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出側連通孔30が設けられる。
【0033】
電解質膜・電極構造体14は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜(電解質)32と、該固体高分子電解質膜32を挟持するアノード側電極34およびカソード側電極36とを備える。アノード側電極34およびカソード側電極36は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布された電極触媒層とをそれぞれ有する。
【0034】
図1および図3に示すように、第1セパレータ16のカソード側電極36に対向する面16aには、前記カソード側電極36に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路(反応ガス流路)38が形成される。酸化剤ガス流路38は、酸化剤ガス供給側連通孔20および酸化剤ガス排出側連通孔26に近接して設けられる第1および第2バッファ部40a、40bと、前記第1および第2バッファ部40a、40bに連通する複数本の酸化剤ガス流路溝42とを備える。
【0035】
第1および第2バッファ部40a、40bは、複数本の断続流路溝やエンボス部等により構成されている。酸化剤ガス流路溝42は、互いに平行して面16a内に延在するとともに、それぞれ屈曲形成されている。
【0036】
図4に示すように、第2セパレータ18のアノード側電極34に対向する面18aには、前記アノード側電極34に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス流路(反応ガス流路)48が形成される。燃料ガス流路48は、燃料ガス供給側連通孔24および燃料ガス排出側連通孔22に近接して設けられる第1および第2バッファ部50a、50bと、前記第1および第2バッファ部50a、50bに連通する複数本の酸化剤ガス流路溝52とを備える。
【0037】
第1および第2バッファ部50a、50bは、複数本の断続流路溝やエンボス部等により構成されている。酸化剤ガス流路溝52は、互いに平行して面18a内に延在するとともに、それぞれ屈曲形成されている。
【0038】
図1に示すように、第2セパレータ18の面18aとは反対の面18bには、冷却媒体流路58が設けられる。この冷却媒体流路58は、鉛直方向(矢印C方向)に平行に延在する所定本数の直線流路溝60を設けている。直線流路溝60の両端は、冷却媒体供給側連通孔28と、冷却媒体排出側連通孔30とに連通している。シール部材19の中央部には、アノード側電極34およびカソード側電極36に対応して開口部62が形成されている(図1参照)。
【0039】
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
【0040】
図1に示すように、燃料電池10内には、水素含有ガス等の燃料ガスと、酸素含有ガスである空気等の酸化剤ガスと、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体とが供給される。矢印A方向に連通している酸化剤ガス供給側連通孔20に供給された酸化剤ガスは、図1および図3に示すように、第1セパレータ16の酸化剤ガス流路38に導入される。
【0041】
具体的には、酸化剤ガス供給側連通孔20には、酸化剤ガス流路38を構成する第1バッファ部40aが連通しており、この酸化剤ガス供給側連通孔20から前記第1バッファ部40aに酸化剤ガスが供給される。第1バッファ部40aは、酸化剤ガス流路溝42に連通しており、酸化剤ガスは、前記酸化剤ガス流路溝42を介して電解質膜・電極構造体14を構成するカソード側電極36に沿って供給される。
【0042】
一方、燃料ガスは、矢印A方向に連通している燃料ガス供給側連通孔24から燃料ガス流路48に導入される。この燃料ガス流路48は、図4に示すように、燃料ガス供給側連通孔24に連通する第1バッファ部50aを備えており、燃料ガスは、前記第1バッファ部50aを介して酸化剤ガス流路溝52に供給される。燃料ガスは、酸化剤ガス流路溝52を流れることにより、電解質膜・電極構造体14を構成するアノード側電極34に沿って供給される。
【0043】
従って、各電解質膜・電極構造体14では、カソード側電極36に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極34に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる(図2参照)。
【0044】
次いで、カソード側電極36に供給されて消費された酸化剤ガスは、第2バッファ部40bを介して酸化剤ガス排出側連通孔26に排出される(図3参照)。同様に、アノード側電極34に供給されて消費された燃料ガスは、第2バッファ部50bを介して燃料ガス排出側連通孔22に排出される(図4参照)。
【0045】
また、図1に示すように、冷却媒体供給側連通孔28に供給された冷却媒体は、第2セパレータ18の冷却媒体流路58に導入される。この冷却媒体は、直線流路溝60に沿って鉛直上方向に移動し、電解質膜・電極構造体14を冷却した後、冷却媒体排出側連通孔30に排出される。
【0046】
この場合、第1の実施形態では、酸化剤ガス供給側連通孔20が、第1セパレータ16の一端縁部上部の角部を跨いで2辺方向(矢印B方向および矢印C方向)にそれぞれ長尺状に延在する第1および第2直線部20a、20bを備えている。このため、図3に示すように、酸化剤ガス供給側連通孔20に供給された酸化剤ガスは、第1直線部20aから第1バッファ部40aに鉛直下方向に向かって導入されるとともに、第2直線部20bから前記第1バッファ部40aに対して水平方向に向かって導入される。
【0047】
従って、酸化剤ガスは、第1バッファ部40aに異なる方向から供給される際に互いに衝突し、前記第1バッファ部40a内に均一に分散される。これにより、第1セパレータ16の面16a内では、酸化剤ガスを酸化剤ガス流路38の全体にわたり良好に供給することができ、実質的に前記酸化剤ガスを酸化剤ガス供給側連通孔20から電極面64(図3参照)まで導く通路の範囲が、従来構造に比べて大幅に増加し、前記電極面64の全領域にわたって前記酸化剤ガスを均一に供給することが可能になる。このため、通路内、すなわち、酸化剤ガス流路38内での酸化剤ガスの圧損が有効に低減され、酸化剤ガス供給用のコンプレッサ等が大型化することがなく、かつ燃料電池10全体の薄型化が容易に図られる。
【0048】
しかも、第1セパレータ16の各角部を含んで前記第1セパレータ16の4辺に酸化剤ガス供給側連通孔20、酸化剤ガス排出側連通孔26、燃料ガス供給側連通孔24、燃料ガス排出側連通孔22、冷却媒体供給側連通孔28および冷却媒体排出側連通孔30が設けられている。これにより、第1セパレータ16の面内スペースが有効に利用できるとともに、前記第1セパレータ16の電極面利用率が向上する。このため、燃料電池10全体の小型化および軽量化が可能になるという効果が得られる。
【0049】
さらにまた、第1セパレータ16の電極面64の周囲が酸化剤ガス供給側連通孔20、酸化剤ガス排出側連通孔26、燃料ガス供給側連通孔24、燃料ガス排出側連通孔22、冷却媒体供給側連通孔28および冷却媒体排出側連通孔30により囲まれている。従って、電極面64が外気により直接冷却されることがなく、この電極面64内での結露の発生を有効に阻止することができる。このため、酸化剤ガスや燃料ガス等の反応ガスの加湿水を有効に活用することが可能になるとともに、電極面64内での結露水量を低減し、燃料電池10の発電性能の低下を防止することができる。
【0050】
さらに、酸化剤ガス排出側連通孔26は、2辺方向(矢印B方向および矢印C方向)にそれぞれ延在する第1および第2直線部26a、26bを設けている。その際、燃料電池10は、積層方向が水平方向に設定されており、図3に示すように、第1直線部26aは、電極面64よりも低い位置に設定され、酸化剤ガス排出側連通孔26に結露水が滞留しても、酸化剤ガス流路38内が結露水で満たされることはない。これにより、結露水の排出性が向上するとともに、電極面64内に水が蓄積することがなく、燃料電池10の発電性能を良好に維持することが可能になる。
【0051】
なお、第2セパレータ18側では、上記の第1セパレータ16側と同様の効果が得られるため、その詳細な説明は省略する。
【0052】
また、第1の実施形態では、第1バッファ部40a、50aおよび第2バッファ部40b、50bは、長方形状に構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、第1バッファ部40aに代替して円形状の第1バッファ部40aaを採用してもよい。さらに、四角形の他、多角形等の種々の形状に選択可能である。
【0053】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータ70の正面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10を構成する第1セパレータ16と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3〜至第8の実施形態においても、同様にその詳細な説明は省略する。
【0054】
第1セパレータ70では、矢印B方向の一端縁部に酸化剤ガス供給側連通孔72と燃料ガス排出側連通孔74とが設けられる。酸化剤ガス供給側連通孔72および燃料ガス排出側連通孔74は、矢印B方向に長尺状に延在する第1直線部72a、74aと、矢印C方向に長尺状に延在する第2直線部72b、74bとを個別に備える。第1直線部72a、74aと第2直線部72b、74bとは、第1セパレータ70の上下両角部で分離構成されるとともに、各角部には、補強用リブ部76が形成される。
【0055】
第1セパレータ70の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔78と酸化剤ガス排出側連通孔80とが設けられる。燃料ガス供給側連通孔78および酸化剤ガス排出側連通孔80は、矢印B方向および矢印C方向にそれぞれ長尺状に延在する第1直線部78a、80aおよび第2直線部78b、80bを個別に備える。第1直線部78a、80aと第2直線部78b、80bとは、互いに分離構成されており、第1セパレータ70の上下両角部に対応してリブ部76が形成される。
【0056】
このように構成される第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、第1セパレータ70の四隅にリブ部76が形成されている。従って、リブ部76により第1セパレータ70の四隅が良好に補強され、前記第1セパレータ70の強度が向上するという利点がある。
【0057】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータ82の正面説明図である。
【0058】
第1セパレータ82では、矢印B方向の一端縁部に酸化剤ガス供給側連通孔84と燃料ガス排出側連通孔86とが設けられる。酸化剤ガス供給側連通孔84および燃料ガス排出側連通孔86は、矢印B方向に長尺状に延在するとともに、第1セパレータ82の角部に向かって傾斜突起を有する第1直線部84a、86aと、矢印C方向に長尺状に延在するとともに、前記第1セパレータ82の角部に向かって傾斜突起を有する第2直線部84b、86bとを個別に備える。第1直線部84a、86aと第2直線部84b、86bとは、第1セパレータ82の上下両角部で分離構成されるとともに、各角部には、補強用リブ部88が形成される。
【0059】
第1セパレータ82の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔90と酸化剤ガス排出側連通孔92とが設けられる。燃料ガス供給側連通孔90および酸化剤ガス排出側連通孔92は、矢印B方向および矢印C方向にそれぞれ長尺状に延在するとともに、第1セパレータ82のそれぞれ角部に向かって傾斜突起を有する第1直線部90a、92aおよび第2直線部90b、92bを個別に備える。第1直線部90a、92aと第2直線部90b、92bとは、互いに分離構成されており、第1セパレータ82の上下両角部に対応してリブ部88が形成される。
【0060】
このように構成される第3の実施形態では、第1直線部84a、86a、90a、92aおよび第2直線部84b、86b、90b、92bは、それぞれ第1セパレータ82の四隅に向かって傾斜突起を有している。このため、酸化剤ガス供給側連通孔84、燃料ガス排出側連通孔86、燃料ガス供給側連通孔90および酸化剤ガス排出側連通孔92の開口面積を拡大することができ、電極面利用率(第1セパレータ82の平面積に対する電極面面積)が有効に向上するという効果が得られる。
【0061】
図8は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータ100の正面説明図である。
【0062】
第1セパレータ100では、矢印B方向の一端縁部に酸化剤ガス供給側連通孔102と燃料ガス排出側連通孔104とが設けられる。酸化剤ガス供給側連通孔102および燃料ガス排出側連通孔104は、矢印B方向に長尺状に延在する第1直線部102a、104aと、矢印C方向に長尺状に延在する第2直線部102b、104bとを個別に備える。
【0063】
第1直線部102a、104aと第2直線部102b、104bとは、第1セパレータ100の上下両角部で分離構成されるとともに、各角部には、補強用リブ部105が形成される。リブ部105には、スタック締め付け用ボルト孔(または位置決めノック孔)としての孔部106が形成される。
【0064】
第1セパレータ100の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔108と酸化剤ガス排出側連通孔110とが設けられる。燃料ガス供給側連通孔108および酸化剤ガス排出側連通孔110は、矢印B方向および矢印C方向にそれぞれ長尺状に延在する第1直線部108a、110aおよび第2直線部108b、110bを個別に備える。
【0065】
第1直線部108a、110aと第2直線部108b、110bとは、互いに分離構成されており、第1セパレータ100の上下両角部に対応してリブ部105が形成される。リブ部105には、スタック締め付け用ボルト孔(または位置決めノック孔)としての孔部106が形成される。
【0066】
このように構成される第4の実施形態では、第2の実施形態と同様の効果が得られる他、第1セパレータ100の四隅に孔部106が形成されており、この孔部106を用いて燃料電池全体の締め付けや位置決め等を行うことができる。
【0067】
図9は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータ120の正面説明図である。
【0068】
第1セパレータ120の矢印B方向の一端縁部には、酸化剤ガス供給側連通孔122と、冷却媒体供給側連通孔124と、燃料ガス排出側連通孔126とが設けられるとともに、矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔128と、冷却媒体排出側連通孔130と、酸化剤ガス排出側連通孔132とが設けられる。酸化剤ガス供給側連通孔122および燃料ガス排出側連通孔126は、矢印B方向に延在する第1直線部122a、126aと、矢印C方向に延在する第2直線部122b、126bとを一体的に備える。第1直線部122a、126aは、第1セパレータ120の略中央部に向かって比較的長尺状に構成されている。
【0069】
燃料ガス供給側連通孔128および酸化剤ガス排出側連通孔132は、同様に矢印B方向に延在する第1直線部128a、132aと、矢印C方向に延在する第2直線部128b、132bとを一体的に備える。第1直線部128a、132aは、第1セパレータ120の略中間部に向かって比較的長尺状に構成されている。
【0070】
第5の実施形態では、第1直線部122a、126aおよび第1直線部128a、132aは、第1セパレータ120の略中間部に向かって比較的長尺状に構成されている。従って、酸化剤ガス供給側連通孔122と酸化剤ガス排出側連通孔132とは互いに近接して配置されるとともに、燃料ガス供給側連通孔128と燃料ガス排出側連通孔126とは互いに近接して配置され、燃料ガスの圧損を良好に低減することができるという効果が得られる。
【0071】
図10は、本発明に関連する燃料電池を構成する第1セパレータ140の正面説明図である。
【0072】
この第1セパレータ140では、矢印B方向の一端縁部に酸化剤ガス供給側連通孔20と、酸化剤ガス排出側連通孔26とが設けられるとともに、矢印B方向の他端縁部に燃料ガス供給側連通孔24と、燃料ガス排出側連通孔22とが設けられる。
【0073】
第1セパレータ140の面140aには、酸化剤ガス流路(反応ガス流路)142が形成される。酸化剤ガス流路142は、酸化剤ガス供給側連通孔20および酸化剤ガス排出側連通孔26に近接して、すなわち、第1セパレータ140の矢印B方向の一端縁部の上下に位置して、第1および第2バッファ部144a、144bを備える。第1および第2バッファ部144a、144bは、複数本の酸化剤ガス流路溝146を介して連通しており、前記酸化剤ガス流路溝146は、略U字状の通路を構成している。
【0074】
図11は、本発明に関連する燃料電池を構成する第1セパレータ150の正面説明図である。
【0075】
この第1セパレータ150は、上述した第1セパレータ120と第1セパレータ140とを合わせた構成であり、矢印B方向の一端縁部に酸化剤ガス供給側連通孔122、冷却媒体供給側連通孔124および酸化剤ガス排出側連通孔132が設けられる。第1セパレータ150の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔128、冷却媒体排出側連通孔130および燃料ガス排出側連通孔126が設けられる。
【0076】
図12は、本発明の第の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータ160の正面説明図である。
【0077】
第1セパレータ160は、略正方形状に設定されるとともに、前記第1セパレータ160の矢印B方向の一端縁部には、酸化剤ガス供給側連通孔162と燃料ガス排出側連通孔164とが設けられる。
【0078】
酸化剤ガス供給側連通孔162は、矢印B方向に長尺状に延在する第1直線部162aと矢印C方向に長尺状に延在する第2直線部162bとを一体的に備える。燃料ガス排出側連通孔164は、矢印B方向に長尺状に延在する。
【0079】
第1セパレータ160の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス供給側連通孔166と酸化剤ガス排出側連通孔168とが設けられる。燃料ガス供給側連通孔166および酸化剤ガス排出側連通孔168は、矢印B方向および矢印C方向にそれぞれ長尺状に延在する第1直線部166a、168aおよび第2直線部166b、168bを一体的に備える。
【0080】
酸化剤ガス供給側連通孔162は、酸化剤ガス排出側連通孔168よりも開口断面積が大きく設定されるとともに、燃料ガス供給側連通孔166は、燃料ガス排出側連通孔164よりも開口断面積が大きく設定される。
【0081】
第1セパレータ160の図示しないカソード側電極に対向する面160aには、酸化剤ガス流路(反応ガス流路)170が形成される。酸化剤ガス流路170は、酸化剤ガス供給側連通孔162および酸化剤ガス排出側連通孔168に近接して設けられる第1および第2バッファ部172a、172bと、前記第1および第2バッファ部172a、172bに連通して矢印B方向に互いに並行に延在する複数本の略直線状の酸化剤ガス流路溝174とを備える。ここで、略直線状とは、酸化剤ガス(反応ガス)の流れ方向に沿って曲線状や波状にうねりを有するものを含む。
【0082】
酸化剤ガス流路170の入口側端部位置T1は、酸化剤ガス供給側連通孔162の矢印B方向に向かって突出する第1直線部162aの端部位置と実質的に同一位置に設定される。同様に、酸化剤ガス流路170の出口側端部位置T2は、酸化剤ガス排出側連通孔168の矢印B方向に向かって突出する第1直線部168aの端部位置と実質的に同一位置に設定される。
【0083】
このように構成される第の実施形態では、酸化剤ガス流路170が第1および第2バッファ部172a、172b間に略直線状に延在する複数本の酸化剤ガス流路溝174を設けている。このため、酸化剤ガス流路170内での酸化剤ガスの圧損が可及的に低減されるとともに、特に、電極面積が略正方形状に設定される際に、第1セパレータ160の外周寸法を可及的に小さく設定することができ、前記第1セパレータ160の保温性が向上するという利点がある。
【0084】
さらに、酸化剤ガス流路170の入口側端部位置T1が、酸化剤ガス供給側連通孔162の前記酸化剤ガス流路170に向かって突出する第1直線部162aの端部位置と実質的に同一位置に設定されている。ここで、第1直線部162aの端部が、酸化剤ガス流路170の入口側端部位置T1よりも前記酸化剤ガス流路170の内方に突出していると(図12中、ニ点鎖線参照)、この端部から前記酸化剤ガス流路170内に酸化剤ガスが流れないおそれがある。
【0085】
従って、第1直線部162aの端部位置が、酸化剤ガス流路170の入口側端部位置T1と同一位置に設定されることにより、前記酸化剤ガス流路170の幅方向(酸化剤ガス流路溝174の流れ方向に直交する方向)に対して酸化剤ガスを均一に流すことができ、良好な発電機能を確保することが可能になる。
【0086】
一方、酸化剤ガス排出側連通孔168においても同様に、第1直線部168aの端部位置が、酸化剤ガス流路170の出口側端部位置T2と実質的に同一位置に設定される。これにより、酸化剤ガス流路170から酸化剤ガス排出側連通孔168全体にわたって酸化剤ガスが円滑に排出される。
【0087】
さらにまた、酸化剤ガス供給側連通孔162は、酸化剤ガス排出側連通孔168よりも開口断面積が大きく設定されている。この酸化剤ガス排出側連通孔168の近傍では、酸化剤ガスが消費されて流量が減少している。このため、酸化剤ガス排出側連通孔168の開口断面積を酸化剤ガス供給側連通孔162よりも小さく設定することによって、酸化剤ガスの円滑な流れが可能になる。
【0088】
同様に、燃料ガス供給側連通孔166は、燃料ガス排出側連通孔164よりも開口断面積が大きく設定されており、消費されて流量が減少した燃料ガスを前記燃料ガス排出側連通孔164に円滑に排出することができる。その際、排出される燃料ガスの流量が酸化剤ガスに比べて相当に少なくなっており、燃料ガス排出側連通孔164の開口断面積を可及的に小さく設定することができる。
【0089】
なお、第1〜第の実施形態では、酸化剤ガスおよび燃料ガスである反応ガスの流れ方向が上方から下方に向かって設定されているが、これとは逆に前記反応ガスを下方から上方に向かって流すように構成してもよい。
【0090】
また、積層方向を水平方向に設定しているが、この積層方向を鉛直方向に設定してもよい。
【0091】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池では、少なくとも反応ガスの供給または排出用の連通孔が、セパレータの2辺方向に延在する第1および第2直線部を備えているため、反応ガスは異なる方向から反応ガス流路に供給される際に互いに衝突し、前記反応ガス流路内に均一に分散される。このため、電極面に対して反応ガスを均一かつ確実に供給することが可能になる。しかも、反応ガスを連通孔から電極面まで導く通路の範囲が、従来構造に比べて大幅に増加する。従って、通路内での反応ガスの圧損が有効に低減され、反応ガスを供給するコンプレッサ等が大型化することなく、かつセル構造の薄肉化が容易に図られる。
【0092】
しかも、セパレータの角部を含んで前記セパレータの周辺に連通孔が配置されるため、前記セパレータの電極面利用率が有効に向上する。これにより、燃料電池全体の小型化および軽量化が可能になる。
【0093】
また、セパレータの周辺に配置された連通孔を介して電極面が囲まれており、前記電極面が外気により直接冷却されることがなく、該電極面内での結露の発生を阻止することができる。このため、電極面内の結露水量を低減して発電性能の低下を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視図である。
【図2】 前記燃料電池の一部断面図である。
【図3】 前記燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図4】 前記燃料電池を構成する第2セパレータの正面説明図である。
【図5】 円形のバッファ部を設けた前記第1セパレータの正面説明図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図8】 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図9】 本発明の第5の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図10】 本発明に関連する燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図11】 本発明に関連する燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図12】 本発明の第の実施形態に係る燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図13】 特許文献1に係るセパレータの正面説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池
14…電解質膜・電極構造体
16、18、70、82、100、120、140、150、160…セパレータ
19…シール部材
20、72、84、102、122、162…酸化剤ガス供給側連通孔
20a、20b、22a、22b、24a、24b、26a、26b、72a、72b、74a、74b、78a、78b、80a、80b、84a、84b、86a、86b、90a、90b、92a、92b、102a、102b、104a、104b、108a、108b、110a、110b、122a、122b、126a、126b、128a、128b、132a、132b、162a、162b、166a、166b、168a、168b…直線部
22、74、86、104、126、164…燃料ガス排出側連通孔
24、78、90、108、128、166…燃料ガス供給側連通孔
26、80、92、110、132、168…酸化剤ガス排出側連通孔
28、124…冷却媒体供給側連通孔
30、130…冷却媒体排出側連通孔
32…固体高分子電解質膜
34…アノード側電極
36…カソード側電極
38、142、170…酸化剤ガス流路
40a、40aa、40b、50a、50b、144a、144b、172a、172b…バッファ部
42、52、146、174…酸化剤ガス流路溝
48…燃料ガス流路
76、88、105…リブ部
106…孔部

Claims (8)

  1. 電解質の両側にそれぞれ電極を設けた電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータとを備え、前記電解質・電極構造体に対向するセパレータ面内に形成された反応ガス流路に、少なくとも酸化剤ガスまたは燃料ガスである反応ガスを供給および排出するため、前記セパレータに積層方向に貫通して反応ガス供給側連通孔および反応ガス排出側連通孔が設けられた燃料電池であって、
    前記セパレータの平面形状は略四角形に設定されるとともに、
    少なくとも一方の前記反応ガス供給側連通孔と一方の前記反応ガス排出側連通孔とは、前記セパレータの対角位置のそれぞれの角部を跨いで設けられ、
    少なくとも前記反応ガス供給側連通孔は、前記セパレータの角部を跨いで2辺方向にそれぞれ長尺状に延在する第1および第2直線部を備え、前記第1および第2直線部から前記反応ガス流路に供給される前記反応ガスが互いに衝突するとともに、
    前記セパレータの前記角部には、前記反応ガス流路と前記反応ガス供給側連通孔および前記反応ガス排出側連通孔とを連通する入口側バッファ部および出口側バッファ部が設けられ、前記反応ガス流路は、前記入口側バッファ部と前記出口側バッファ部との間に独立した複数の流路溝を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記第1直線部と前記第2直線部とは、前記セパレータの前記角部を挟んで互いに離間することにより、該第1および第2直線部間にリブ部が設けられることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項2記載の燃料電池において、前記リブ部には、スタック締め付けボルトまたは位置決めノックを挿入するための孔部が形成されることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータには、冷却媒体を供給および排出するために積層方向に貫通して冷却媒体供給側連通孔および冷却媒体排出側連通孔が設けられるとともに、
    前記反応ガス供給側連通孔、前記反応ガス排出側連通孔、前記冷却媒体供給側連通孔および前記冷却媒体排出側連通孔は、前記電解質・電極構造体の電極面を囲繞して延在することを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記電解質・電極構造体と前記セパレータとは、水平方向に積層されることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項記載の燃料電池において、前記セパレータの平面形状は略正方形に設定されるとともに、
    前記セパレータ面内には、少なくとも一方の前記反応ガス供給側連通孔と一方の前記反応ガス排出側連通孔とに近接して入口バッファ部と出口バッファ部とが設けられ、
    前記反応ガス流路は、前記入口バッファ部と前記出口バッファ部との間に略直線状に設けられることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項記載の燃料電池において、少なくとも前記反応ガス流路の入口側端部位置または出口側端部位置は、少なくとも前記反応ガス供給側連通孔または前記反応ガス排出側連通孔の前記反応ガス流路に向かって突出する端部位置と実質的に同一位置に設定されることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記反応ガス供給側連通孔は、前記反応ガス排出側連通孔よりも開口断面積が大きく設定されることを特徴とする燃料電池。
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