JP4662643B2 - 券及び券の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は券及び券を製造する方法に係わり、さらに詳しくは、地紋を備えた証券、乗車券又はくじ券などの券及び地紋を備えた証券、乗車券又はくじ券などの券の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、基紙上に地紋が備えられ、地紋を介して記録情報が形成された証券、乗車券又はくじ券などの券が知られている。
これらの券の地紋は、券の偽造や改ざんを防止するために基紙上に印刷されており、複数枚発行されたある種類の券においては、全数にわたって単色の同じ模様などからなる地紋が印刷されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の券に印刷された地紋は、複数の券の全数にわたって単色の同一パターンの地紋からなるので、一方の券の券片を他方の券の一部分に貼り付けて券を改ざんされるおそれがある。
例えば、数字が印字されたくじ券においては、必要な番号をはずれ券の番号の中から選択して切り取り、この券片を当たり券に近い番号をもつはずれ券に地紋が合致し、かつ段差ができないように巧妙な技術を使って貼り付けてはずれ券を当たり券に改ざんされるおそれがある。
【0004】
また、同様な方法で、例えば、乗車券類においては、複数枚の短区間の乗車券から長区間の乗車券や特急券に改ざんされてしまうおそれがあり、有価証券の場合でも、数字などを改ざんされてしまうおそれがある。
特に、巧妙な技術で改ざんされた券は、肉眼ではこの券が改ざんされたものかどうかを判定することすら困難になる場合が想定される。
【0005】
以上のように、従来の券に形成された地紋は、複数枚発行されたある種の券の全数にわたって同じものなので、券の記録情報を巧妙な技術で貼り替えれば、地紋が完全に合致するので、比較的簡単に改ざんされてしまうおそれがある。
本発明は上記の問題点を鑑みて創作されたものであり、券を改ざんされても、改ざんされたことを容易に判定できる券及び券の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、複数枚、製造される券であって、前記券は一方の面に第1の地紋と第2の地紋とを有し、前記複数枚の券の各券ごとに、前記第2の地紋が前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成されていることを特徴とする券によって解決される。
【0007】
本発明によれば、複数枚、製造される券の各券ごとに、改ざんされるのを防止するために第2の地紋が第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成されている。
本発明の券が例えばくじ券に利用されて、はずれ券同士で数字などを貼り替えてはずれ券を当たり券に改ざんされる場合を想定してみる。
【0008】
この場合、複数枚のくじ券の各くじ券ごとに、第2の地紋が第1の地紋に対して位置を変えて配置されているので、券片と券片が貼り付けられた券とで第1の地紋を合致させたとしても、第2の地紋は合致しない。
従って、券が改ざんされることを防止できるとともに、券が改ざんされた場合、第2の地紋が合致しているかどうかを確認することにより、改ざんされた券かどうかを容易に判定することができる。
【0009】
上記した券において、前記第2の地紋の色の濃さを、カモフラージュするように、前記第1の地紋の色の濃さより薄くしていることを特徴とする。
また、上記した券において、単位面積当たりの前記第1の地紋のパターンの総面積を、単位面積当たりの前記第2の地紋のパターンの総面積より大きくしたことを特徴とする。
【0010】
証券、乗車券又はくじ券などに地紋を形成している主な目的は、券自体が偽造されることを防止するためであることから、肉眼で券を視認した場合、複数の券にわたって、同じ地紋を視認できるようにするのが好ましい。このような意味においては、券を肉眼で視認した場合、複数の券の各券ごとに第1の地紋に対して位置を変えて形成された第2の地紋は容易に視認できない方が好ましい。
【0011】
好ましい形態においては、第2の地紋の色の濃さを、カモフラージュするように、第1の地紋の色の濃さより薄くすることにより、肉眼で第2の地紋を視認しようとしても、いわゆる、視覚の「だまされ」が生じて第1の地紋のみが目立って視認されるようになるので、第2の地紋を視認するのが困難になり、第2の地紋が存在していることが分からなくなる。
【0012】
例えば、第1の地紋を規則的な図柄で形成し、第2の地紋を不規則な図柄で形成し、しかも、第1の地紋及び第2の地紋の色の濃度や第1の地紋及び第2の地紋の単位面積当たりのパターンの総面積、すなわち、地紋を形成する印刷の面積の比を、第2の地紋<第1の地紋となるようにすることで、第2の地紋が形成されていること自体が目視により確認しにくくなる。
【0013】
これにより、悪意の第三者が第1の地紋のみを合わせて切り貼りしたとしても、ルーペなどで第1の地紋を観察することで第2の地紋のずれを確認でき、容易に改ざんしたものであることが分かる。
このとき、第1の地紋の色の濃度を第2の地紋の色の濃度の例えば2倍以上とするか、第1の地紋の地紋の印刷の面積を第2の地紋の印刷の面積の例えば4倍以上とすることで、悪意の第三者に対し、より効果的に第2の地紋が存在していることを分からなくすることができる。
【0014】
また、上記した券において、前記第1の地紋と前記第2の地紋とは色が異なっていることを特徴とする。
また、上記した券において、前記第1の地紋の色と前記第2の地紋の色とは補色の関係にあることを特徴とする。
すなわち、さらに、好ましい形態においては、色が濃く、パターンの総面積が大きな第1の地紋と、色が薄く、パターンの総面積が小さい第2の地紋とで色を変え、かつこれらの色が補色の関係にあるようにする。
【0015】
これにより、第2の地紋から反射された第2の地紋の色を示す光の一部が第1の地紋から反射された第1の地紋の色を示す光の一部によって中和されて白色光となるので、元々、色が薄く、目視で確認しずらい第2の地紋の色がさらに薄くなり、さらに、第2の地紋が存在していることを分からなくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本発明の実施の形態の券を示す平面図であって、複数のくじ券のうちの第1のくじ券を示す平面図、図1(b)は本発明の実施の形態の券を示す平面図であって、複数のくじ券のうちの第2のくじ券を示す平面図、図1(c)は、図1(a)のA部に図1(b)のB部を貼り付けた様子を示す部分平面図である。
【0017】
本発明の実施の形態の券は、複数枚、製造されるくじ券であり、図1(a)及び(b)にはそのうちの2枚を例として示している。
図1(a)に示すように、複数枚、製造されるくじ券のうち、第1のくじ券20は、基材10上の全面にわたって、格子状の第1の地紋12と右下がりの直線や曲線からなる第2の地紋14とが形成されている。これらの地紋12,14を介してくじ券の「当たり」「はずれ」を特定する記録情報16である6桁の数字が印字又は印刷されて形成されている。なお、記録情報16が形成される領域のみに第1及び第2の地紋が形成されるようにしてもよい。
【0018】
この種類のくじ券の当たり番号は「123456」であり、くじ券20は「3」の部分が「5」であるので、はずれ券であることがわかる。
また、図1(b)に示すように、複数枚、製造されるくじ券のうち、第2のくじ券20aは、基材10a上に全面にわたって、格子状の第1の地紋12aと右下がりの曲線やジグザグ線からなる第2の地紋14aとが形成されている。これらの地紋12a,14aを介して、くじ券20aの「当たり」「はずれ」を特定する記録情報16aである6桁の数字が印字又は印刷されて形成されている。第2のくじ券20aも当たり番号と異なるのではずれ券である。
【0019】
なお、基材20,20aとして、基紙やプラスチックフィルムを用いることができる。
ここで、くじ券20の第2の地紋14とくじ券20aの第2の地紋14aとが配置されている位置について説明する。
第1のくじ券20の第2の地紋14は、直線や曲線からなる彩紋であり、全ての線が第1の地紋12の格子点を通過するようにして右下に傾いて配置されている。一方、第2のくじ券20aの第2の地紋14aは、曲線とジグザグ線からなる彩紋であり、右下に傾いて配置されているが、これらの線の中には第1の地紋12aの格子点を通過していないものがある。
【0020】
すなわち、第1のくじ券20の第2の地紋14と第2のくじ券20aの第2の地紋14aとは線の種類の組み合わせが異なり、かつ線のピッチが異なって形成されている。
つまり、第1のくじ券20と第2のくじ券20aとで、それぞれの第2の地紋14,14aの配置位置を第1の地紋12,12aを基準にして比較すると、第1の地紋12,12aに対して相対的に位置を変えて配置されていることになる。
【0021】
また、第1のくじ券20と第2のくじ券20aとにおいて、それぞれ第2の地紋(14,14a)の色の濃さが第1の地紋(12,12a)の色の濃さより薄くなるようにして形成されている。ここで、第1の地紋(12,12a)の色の濃さを第2の地紋(14,14a)の色の濃さの2倍以上とすることが好ましい。
【0022】
さらに、第1の地紋(12,12a)の色と第2の地紋(14,14a)の色とが異なるようにするのが好ましい。ここで、さらに好適には、第1の地紋(12,12a)の色と第2の地紋(14,14a)の色とが補色の関係になるようにするのが好ましい。例えば、第1の地紋12,12aの色を赤色や橙色にした場合は、第2の地紋14,14aの色を青緑系の色にすればよく、その他、黄色と青、紫と黄緑、緑と赤紫など補色の関係にある色の組み合わせを使用することができる。
【0023】
さらに、また、第1の地紋(12,12a)の単位面積当たりのパターンの総面積、すなわち、印刷されたインキ層の総面積が、第2の地紋(14,14a)のインキ層の総面積より大きくなるようにするのが好ましい。ここで、さらに好適には、第1の地紋(12,12a)のインキ層の総面積を第2の地紋(14,14a)のインキ層の総面積の4倍以上になるようにすればよい。
【0024】
つまり、第1の地紋(12,12a)のみが目だって視認されるように、例えば、地紋が線からなる場合には、第1の地紋(12,12a)が第2の地紋(14,14a)より、その線の幅を太くしたり、その線のピッチを小さくしてより密なパターンにすればよい。
以上のように、最も好ましい形態においては、第1の地紋(12,12a)は、色が濃い第1の色のインキ層からなり、規則的な図柄で、かつそのパターンの総面積が大きく形成され、一方、第2の地紋は、色が薄い、第1の色の補色である第2の色のインキ層からなり、不規則な図柄で、かつそのパターンの総面積が第1の地紋より小さくなるようにして形成すればよい。
【0025】
このような2枚のくじ券がある場合、第1のくじ券20の「5」の領域に第2のくじ券20aの「3」の領域を切り取り、巧妙な技術を使って貼り付けて、はずれ券を当たり券に改ざんされるおそれがある。
図1(c)は、このような場合を想定して、第2のくじ券20aの「3」の領域B(図1(b)の右図の「3」が配置されている4つの格子部分)を切り取り、この券片を第1のくじ券20の「5」の領域Aにお互いの第1の地紋12,12aが合致するようにして切り貼りをした結果を示している。
【0026】
このようにして、はずれ券である第1のくじ券20の券片を別のはずれ券である第2のくじ券20aに貼り付ける場合、お互いの第1の地紋(12と12a)同士は同一の格子模様からなるので、位置合わせをすれば合致する可能性があるが、図1(c)のC部及びD部に示すように、お互いの第2の地紋(14と14a)同士は線の種類とピッチが異なっているので、これらは絶対に合致しないことが理解される。
【0027】
本発明の実施の形態の券を複数枚、製造する場合、所定の枚数、例えば50枚〜100枚の間で、それぞれの第2の地紋が第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成されているようにするのが好ましい。第2の地紋の配置位置がお互いに異なる券の枚数を増やせば増やすほど、同じ位置に配置された第2の地紋を備えた券を入手するのが困難になり、改ざん防止の効果を向上させることができることは言うまでもない。
【0028】
また、本実施の形態では、複数の券の間で第1の地紋が同一になるように形成したが、第2の地紋のように異なるようにして形成してもよい。この場合、肉眼で券を視認したとき、複数の券の間で同様な地紋が視認できる程度に第1の地紋を異なるようにすることが好ましい。なぜならば、複数の券の間で、肉眼で明確に異なるような地紋を形成した場合、偽造品かどうかの見分けがつかなくなるおそれがあるからである。
【0029】
本発明の実施の形態では、本実施の形態の券をくじ券に利用した例を示したが、第1及び第2の地紋の上に種々の記録情報を印字又は印刷することにより、各種の証券や乗車券などにも利用することができる。
以上説明したように、本実施の形態の券によれば、複数枚、製造される券の各券ごとに、第2の地紋の第1の地紋に対する位置が変えられているので、はずれ券に他のはずれ券の券片を貼り付けて改ざんしても、少なくとも第2の地紋が合致しないので、改ざんされたくじ券であるかどうかを容易に判定することができる。
【0030】
また、第2の地紋の色の濃さを第1の地紋の色の濃さより薄くし、好ましくは、これらの色をお互いに違う補色の関係にある色とし、さらに、好適には、第1の地紋のパターンの総面積が第2の地紋のそれより大きくなるようにしている。
これにより、いわゆる、視覚の「だまされ」が生じて第1の地紋のみが目だって視認され、改ざん防止用の第2の地紋を視認するのが困難になる。すなわち、実際に存在する第2の地紋を、カモフラージュするようにして、目視では容易に確認できないようにしている。
【0031】
従って、悪意の第三者は第2の地紋が形成されていることに気がつかず、第1の地紋に合わせて改ざんするので、改ざんされた券を容易に特定することができる。
また、好適には、第1の地紋の色と第2の地紋の色とを補色の関係になるように色を組み合わせる。これにより、第2の地紋から反射された第2の地紋の色を示す光の一部が第1の地紋から反射された第1の地紋の色を示す光の一部によって中和されて白色光となるので、元々、色が薄い第2の地紋の色がさらに薄くなって第2の地紋を視認するのがさらに困難になる。
【0032】
従って、悪意の第三者に対し、券に改ざんを防止するための第2の地紋が備えられていることをさらに分からなくすることができる。
次に、本発明の実施の形態の券を複数枚製造する方法を説明する。
図2(a)は本発明の実施の形態の券の製造方法を示す部分平面図である。図2(b)は第2の地紋を形成するための基本パターンの一部を示す部分平面図である。
【0033】
図2に示すように、まず、ロール状の基材30を引き出して、基材10b上に必要に応じて下地層(図示せず)を形成する。
その後、基材10bの最終的に複数の券になる区画された複数の領域(20b〜20j・・・)に、例えば格子状の第1の地紋(図1(a)の右図の12)を凹版印刷で形成する。このとき、例えば、赤色又は橙色のインキを用いて印刷する。なお、図2(a)は、基材10bの区画された複数の領域のうち、6つの領域のみを例示しており、実際にはこれより多くの区画された領域があることはいうまでもない。
【0034】
その後、基材10bの区画された複数の領域(20b〜20j・・・)にそれぞれ第2の地紋パターン(図1(a)の右図の14)を形成する。
このとき、図2(b)に示すように、曲線、直線及びジグザク線がランダムのピッチで形成された例えばコンピュータなどの記憶装置に記憶された基本パターン40の中から、例えば、Eパターンが20bに、Fパターンが20cに、Gパターンが20dという具合に複数のパターンを選択し、この複数のパターンがそれぞれの領域(20b〜20j・・・)の基本位置から繰り返して印刷されるように印刷版を作成し、それぞれの領域(20b〜20j・・・)に印刷で第2の地紋を形成する。
【0035】
例えば、ある種類の券を量産する場合、そのうち、所定の枚数、例えば50〜100枚単位でこれらの券ごとに第2の地紋の線の種類やそのピッチが異なるように印刷すればよい。このとき、基本パターン40から実質的に同じパターンにならないように50〜100個のパターンを選択し、これが基材10bの複数の領域に(20b〜20j・・・)に印刷されるような印刷版を作成すればよい。
【0036】
これにより、複数の券に切断分離される複数の領域(20b〜20j・・・)にそれぞれ形成された第2の地紋が、それぞれの領域(20b〜20j・・・)ごとに第2の地紋の線の種類やそのピッチが異なって形成される。すなわち、基材10bの複数の領域(20b〜20j・・・)の各領域ごとに,第2の地紋14,14aが第1の地紋12,12aに対して相対的に位置を変えて形成される。
【0037】
このとき、第2の地紋の色の濃さが第1の地紋の色の濃さより薄くなるよにして印刷する。また、第1の地紋のパターンの色が赤色又は橙色である場合、第2の地紋の色はこれの補色である青緑系の色にすることが好ましい。さらに、また、第1の地紋のパターンの総面積が第2の地紋のパターンの総面積より大きくなるようにして印刷するのが好ましい。
【0038】
次いで、それぞれの基紙10bの領域(20b〜20j・・・)に、券の種類や用途に合わせて記録情報を印字又は印刷する。例えば、くじ券を製造する場合は、くじ券の「当たり」「はずれ」を特定するための数字からなる記録情報(図1(a)の左図の16)を印字又は印刷する。
次いで、必要に応じて、第1及び第2の地紋や記録情報を保護する透明の保護層〈図示せず)を形成する。
【0039】
次いで、基材10bをそれぞれの領域(20b〜20j・・・)に切断分離することにより、本発明の実施の形態の券を複数枚、製造することができる。
以上、実施の形態により、この発明の詳細を説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明を逸脱しない要旨の範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。
【0040】
例えば、第1の地紋及び第2の地紋として、発明の理解を容易にするため、格子模様や曲線や直線からなる単純な彩紋を例示したが、偽造や改ざんの防止効果を向上させるために、花柄模様などの複雑な彩紋にするのが好ましい。
また、第1及び第2の地紋として、絵柄、文字、マーク、図柄又は記号などやこれらを組み合わせたものを用いてもよい。また、これらを種々組み合わせることにより、第2の地紋が複数の券の間で異なるようにしてもよい。
【0041】
また、第2の地紋ばかりではなく、第1の地紋も複数の券の各券ごとに位置を変えて配置してもよく、この場合、例えば、図2(b)の基本パターンを90°回転させた基本パターンを用意し、第2の地紋を形成する工程と同様に、印刷版を作成して基材の区画された領域にそれぞれ印刷すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数枚、製造される券の各券ごとに、改ざんされるのを防止するために第2の地紋が第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成されている。
本発明の券が例えばくじ券に利用されて、はずれ券同士で数字などを貼り替えてはずれ券を当たり券に改ざんされた場合、少なくとも第2の地紋の配置位置が複数の券の間で異なっているので、券片と券片が貼り付けられた券とで第1の地紋が合致する場合でも、第2の地紋は合致しない。また、第2の地紋の色の濃さを第1の地紋の色の濃さより薄くすることにより、肉眼で視認しても視覚の「だまされ」が生じて容易には第2の地紋を視認することができなくなる。
【0043】
従って、悪意の第三者が第1の地紋が合致するようにして、はずれ券同士で貼り替えを行っても、貼り付けた券片の端部をルーペなどで視認すると、券片の第2の地紋と券片を貼り付けられた券の第2の地紋とが合致していないことを確認することができ、このくじ券が改ざんされたものであるかどうかを容易に判定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の実施の形態の券を示す平面図であって、複数の券のうちの第1の券を示す平面図、図1(b)は本発明の実施の形態の券を示す平面図であって、複数の券のうちの第2の券を示す平面図、図1(c)は図1(a)のA部に図1(b)のB部を貼り付けた様子を示す部分平面図である。
【図2】図2(a)は本発明の実施の形態の券の製造方法を示す部分平面図、図2(b)は第2の地紋を形成するための基本パターンの一部を示す部分平面図である。
【符号の説明】
10,10a,10b:基材
12,12a:第1の地紋
14,14a:第2の地紋
16,16a:記録情報
20,20a:くじ券
20b〜20j:基紙上の区画された領域
30:ロール状の基材
40:地紋の基本パターン
E:領域20bに形成される第2の地紋の基本パターン
F:領域20cに形成される第2の地紋の基本パターン
G:領域20dに形成される第2の地紋の基本パターン

Claims (13)

  1. 複数枚、製造される券であって、
    前記券が一方の面に第1の地紋と第2の地紋とを有し、
    前記複数枚の券の各券ごとに、前記第2の地紋が前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成され、前記第2の地紋の色の濃さを、カモフラージュするように、前記第1の地紋の色の濃さより薄くしたことを特徴とする券。
  2. 前記第1の地紋の色と前記第2の地紋の色とが異なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の券。
  3. 複数枚、製造される券であって、
    前記券が一方の面に第1の地紋と第2の地紋とを有し、
    前記複数枚の券の各券ごとに、前記第2の地紋が前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成され、前記第1の地紋の色と前記第2の地紋の色とが補色の関係にあるようにしたことを特徴とする券。
  4. 前記第1の地紋の単位面積あたりのパターンの総面積を、前記第2の地紋の単位面積あたりのパターンの総面積より大きくしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の券。
  5. 前記複数枚の券のうち、任意の第1の券の一部分の券片を、任意の第2の券の一部分に配置した場合、前記券片と前記第2の券との間で、前記第1の地紋が合致し、かつ前記第2の地紋が合致しないようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の券。
  6. 前記複数枚の券のうち、任意の第1の券の一部分の券片を、任意の第2の券の一部分に配置した場合、前記券片と前記第2の券との間で、前記第1の地紋と前記第2の地紋が合致しないようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の券。
  7. 前記券は、基紙又はプラスチックフィルムからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の券。
  8. 前記券は、証券、乗車券又はくじ券に利用されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の券。
  9. 母体基材上に区画された複数の領域に地紋を形成する工程と、前記複数の領域を前記母体基材から切断分離して複数枚の券を製造する工程とを有する券の製造方法であって、
    前記地紋を形成する工程が、第1の地紋と第2の地紋とを形成する工程を含み、
    前記複数の領域ごとに、前記第2の地紋を、前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成し、
    前記地紋を形成する工程において、前記第2の地紋の色の濃さが前記第1の地紋の色の濃さより薄くなるようにしたことを特徴とする券の製造方法。
  10. 前記第2の地紋を形成する工程において、前記複数の領域にそれぞれ前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成する第2の地紋を、地紋の基本パターンから複数選択して前記複数の領域に印刷することを特徴とする請求項9に記載の券の製造方法。
  11. 前記地紋を形成する工程において、前記第1の地紋の色と前記第2の地紋の色とが異なるようにして形成することを特徴とする請求項9又は10のいずれか1項に記載の券の製造方法。
  12. 母体基材上に区画された複数の領域に地紋を形成する工程と、前記複数の領域を前記母体基材から切断分離して複数枚の券を製造する工程とを有する券の製造方法であって、
    前記地紋を形成する工程が、第1の地紋と第2の地紋とを形成する工程を含み、
    前記複数の領域ごとに、前記第2の地紋を、前記第1の地紋に対して相対的に位置を変えて形成し、
    前記地紋を形成する工程において、前記第1の地紋の色と前記第2の地紋の色とが補色の関係になるようにしたことを特徴とする券の製造方法。
  13. 前記基材は、基紙又はプラスチックフィルムからなることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の券の製造方法。
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