JP4662541B2 - 電気制御式レール給油装置 - Google Patents
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Description
また、実公平3−14448号公報では、注油舌17は長さが極めて短く車輪に短片状にしか塗油できないため、グリースの引き延ばしを考慮しても、車輪からレールに連続的に塗油できない欠点があった。
また、本発明は、電動給油ポンプから、走行車輪を介して急カーブやポイントの必要部分のレールに連続的にムラなく塗油ができるようにした電気制御式レール給油装置を提供するものである。
本発明電気制御式レール給油装置は、上記課題を達成するため、図示するように、請求項2の発明は、請求項1の発明において、 前記オイルシール624が、フェルト板、ゴム板(多孔質板を含む)等の板製で、トング板621の両端6213、6213に固着されて、レールヘッド101の側面1011に密着されることにより、トング板621両端からのグリースの漏れを防止できるようにしたものである。
本発明において、電動給油ポンプ40は、ギア式ポンプのほか粘性油を圧送できるポンプであればよい。
また、本発明において、電子制御装置20は、タッチパネルを設けたコンピュータ制御の制御装置で、作動時間、吐出時間、逆転時間、通過回数、攪拌回数、攪拌時間などを設定できるようにしたものである。
また、本発明において、列車検出装置10は、投光器からの光が列車に反射して戻ってきた反射光を受光部により検出するタイプのもの、投光器から受光部に入射している光が列車の通過により遮断されることにより検出するタイプのものいずれでもよい。
また、本発明において、トング62は、1枚又は複数枚を重合した薄板バネ製で、列車の通過時において、レールの振動に拘わらず、レールヘッド側面との間に常に一定微小間隙を維持して注油できるようにするため、凸部6211と平面部6212を交互にそれぞれ複数個設けて構造の強化をはかったものである。
また、本発明において、トング62の両側端には、オイルシール624が設けられて油洩れを防止している。 オイルシール624は、板状のフェルト板、ゴム板(多孔質板を含む)等を使用する必要がある。
また、本発明において、各塗油器60の配置は、図2に示すように、先行する列車の車輪に1組目の2個の塗油器60(A)、60(B)で塗油し、後続する列車の車輪に異なる配置の他の1組の2個の塗油器60(C)、60(D)で塗油すること、或いは、同じ列車であっても、最初の車輪には、1組目の塗油器で塗油し、後続する他の車輪には他の組の塗油器で塗油することにより、それぞれの車輪の異なった位置の塗油部分が、車輪の回転により、進行方向のレールの異なる部分に引き延ばされて塗油され、レールには連続的にムラなく塗油されることが好ましい。
本発明電気制御式レール給油装置は、1条のレール100に対し、1個の列車検出装置10、1個の電子制御装置20、1個のオイルタンク30、1個の電動給油ポンプ40、1個の電動三方切替バルブ50、4個の塗油器60(A)、60(B)、60(C)及び60(D)、一式の給油配管70を備えている。
列車検出装置10は、レール100から若干離して設置した投光器、レール100、通路を介して対向するようにフェンスの上端部に設けた受光部とからなる。
投光器は、発光ダイオードから受光部の光電素子に常時光を照射し、列車が進入すると投光器と受光部の間の光が遮断されて、列車の進入が検出されるように形成されている。
また、投光器は、発光ダイオードから常時光を照射し、列車が進入し投光器からの光を反射して受光部に入射すると、列車の進入が検出されるように形成されたものでもよい。
電子制御装置20は、タッチパネル式表示部21とコンピュータ制御装置22からなる。
タッチパネル式表示部21は、電動給油ポンプ40の作動時間、吐出時間、逆転時間、通過回数、オイルタンク30内の撹拌装置の攪拌回数、攪拌時間等を表示画面で設定できるように形成されている。
コンピュータ制御装置22は、タッチパネル式表示部21の設定により コンピュータが電動給油ポンプ40、電動三方切替バルブ50、オイルタンク30の撹拌装置へ作動・停止信号を送るように形成されている。
オイルタンク30は、グリースとオイルの分離を防ぐために撹拌装置を設けている。
電動給油ポンプ40は、ギアポンプでモータにより正・逆転駆動するようになっている。
電動三方切替バルブ50は、電磁作動部と回転式三方切替バルブとからなり、電磁作動部は、電子制御装置20からの信号を受けると作動し、三方切替バルブを切り替えできるように形成されている。
各塗油器60は、図3乃至図11に示すように、箱体61と、トング(舌板)62と、フレーム63と、絞り弁65とを備えている。
箱体61は、図9に示すように、前板614、後板615、両側板616、616及び底板617からなっている。
箱体61は、上方を開放した長溝611を形成すると共に、前板614の表面の中央下部に、長溝611に連通した螺孔6111を設けた座板618を固着している。
後板615は、上端に、断面丸形の紐状ゴムシール6151を嵌着している。 図4に示すように、ゴムシール6151は、レール100のウエブ102側への油洩れを防止するため、レールヘッド101の下面1013に当接するものである。
底板617は、両端にレールベース103の上面である傾斜面1031に合わせた脚部6171、6171と結合している。
フレーム63は、図8に示すように、箱体61の前板614の両側に、2組取り付けられ、各フレーム63は、図3、図4乃び図8に示すように、フレーム板631、クランプ632、クランプ棒633、押しボルト634からなる。
各フレーム板631は、図8に示すように、上部に螺孔6312、下部に通し孔6311を設けると共に、孔6311の上部にレール100のベース103の側面1033に当接する当接部6313を設けている。
各クランプ632は、レール100のベース103の側面1032に嵌着する喰い込み6321を設けると共に、その下部はクランプ棒633と結合している。
各クランプ棒633は、螺刻部部分6330を設け、フレーム板631の通し孔6311に通し、ナット6331で螺着するものである。
フレーム63は、図8に示すように、レールベース103の一方の側面1032に嵌めたクランプ632と、これに固着したクランプ棒633をフレーム板631の穴6311を介し、ナット6331でねじ締めして、レールベース103の他方の側面1033に接する位置でフレーム板631が立設できるようにしている。
各押しボルト634は、フレーム板631の螺孔6312に螺合するもので、ナット6341と共に、箱体61の前板614を、レール100のウエブ102方向に押しつけて、箱体61を固定するように形成されている。
トング62は、図3乃至図11に示すように、トング板621、螺棒622、ナット623、オイルシール624、板パッキン625からなっている。
トング板621は、図9乃至図11に示すように、上端厚み約1ミリメートル、下端厚み約1.9ミリメートルの舌板状薄板金属バネで、一定間隔毎に、平面部6212と凸部6211が交互に複数個設けられ、凸部6211がレールヘッド101の側面1011に当接し、平面部6212がレールヘッド101の側面1011に対し、約1ミリメートル前後の微小間隙ができるように形成されて、図10に示すように、トング板621の平面部6212とレールヘッド101の側面1011との間の間隙が、レールヘッド101の振動に対し、常に一定間隙を維持して注油できるように構造を強化している。
螺棒622は、トング板621の前面下部に固着して突出している。
ナット623は、図4に示すように、座金6231を介して、螺棒622に螺着するものである。
オイルシール624は、図9及び図10に示すように、グリースオイルが洩らないようにしたフェルト板、ゴム板等(多孔質板を含む)の板製で、トング板621の両端6213、6213後面に固着されている。
トング板621と螺棒622は、図9に示すように、箱体61の長溝611に嵌入すると共に、前板614の上端に設けた複数個の溝型切欠6141に嵌入できるように配置されている。
板パッキン625は、図10及び図11に示すように、長方形の板状合成樹脂製又はゴム製のもので、螺棒622を嵌入できる孔6251を設け、トング板621の前面に当接するようにして、前板614の溝型切欠6141からのオイル洩れを防止できるように形成されている。
また、トング62は、図4乃至図7及び図11に示すように、トング板621の凸部6211の上端6201を、レールヘッド101の側面1011又は側面1012に接して上下できるように、板パッキン625を介して、切欠6141を上下して、螺棒622とナット623でねじ締めされるように形成されている。
絞り弁65は、油通路6511の油の流量を加減するコック式弁で弁箱651とコック652とハンドル653及び油流入口654からなっており、箱体61の座板618の螺孔6111にねじ締めされている。
本発明の電気制御式レール給油装置は、列車が進入して投光器と受光器の間の光を遮断または投光器からの光を反射して検知すると、電子制御装置20は、予めタイマ設定された吐出時間だけ電動給油ポンプ40のモータを作動させ、電動給油ポンプ40によりオイルタンク30のグリースを、電動三方切替バルブ50を介して塗油器60(A)、60(B)又は60(C)、60(D)に圧送し、圧送されたグリースは予め絞り弁65で給油量を設定された塗油器60(A)及び60(B)のトング62とレール100頭部の側面1011の間隙からレール100に注油され、さらに、通過列車の車輪の回転により、レール100の進行方向に引き延ばされて塗油される。
前記タイマに設定された吐出時間が経過すると、電子制御装置20は、予め設定された逆転時間だけ電動給油ポンプ40のモータを逆回転させ、塗油器60(A)、60(B)からの余剰のグリースの注油が防止される。
前述した4個の塗油器60は、2個づつ交互に使用されるが、走行車輪上のグリースの引き延ばしが通常2倍長さになるので、トング長さをTとすれば、直径Dの車輪の全周長さπDに塗油するためには、
4T+11T=πD となり、
15T = πD から
T=πD/15 となる。
今、車輪径を800ミリメートルとすれば、各塗油器60のトング62の長さTは、 T=800π/15 から 約170ミリメートル以上あればよい。
各塗油器60の配置は、トングの長さ約175ミリメートルの塗油器60を4個配置し、電動三方切替バルブで2個づつ切り替えて使用すれば、800ミリメートルの車輪径の列車の走行車輪は、図12(a)に示すように、塗油器60(A)、60(B)により、走行車輪200(A)の2カ所に塗油され、後続する列車の車輪、又は、同じ列車でも後続する車輪では、走行車輪200(B)は、図12(b)に示すように、異なる2カ所の塗油器60(C)、60(D)により、2カ所に塗油され、塗油されたグリースの車輪上の引き延ばしを考慮すると、走行車輪に適正量の塗油がされ、それぞれの走行車輪の回転により、進行方向のレールの隣接する位置に引き延ばし塗油される。
20 電子制御装置
30 オイルタンク
40 電動給油ポンプ
50 電動三方切替バルブ
60 塗油器
61 塗油器の箱体
62 塗油器のトング
621 トング板
6211 トングの凸部
6212 トングの平面部
6213 トング板の両端
624 トングのオイルシール
65 絞り弁
100 レール
101 レールヘッド
1011 レールヘッド側面
200 列車の車輪
Claims (2)
- レール100上を走行する列車の車輪200のフランジ部に向けて注油間隙を開口した複数個の塗油器60をレール100に設け、前記塗油器60を電動給油ポンプ40を介してオイルタンク30に連通し、さらに、前記電動給油ポンプ40をタイマ機構を備えた電子制御装置20を介して列車検出装置10に電気的に接続し、列車検出装置10の信号で、塗油器60のトング62の注油間隙からレール100のレールヘッド101の側面1011に注油するようにした電気制御式レール給油装置において、前記塗油器60のトング62が、トング板621とオイルシール624とからなり、トング板621が薄板金属バネ製で、複数の平面部6212と凸部6211とを交互に形成し、凸部6211がレールヘッド101の側面1011に当接し、平面部6212がレールヘッド101の側面1011に対して注油のための微小隙間を維持できるようにすると共に、トング板621の両端に一対のオイルシール624を固着して、適正量を給油できるようにしたことを特徴とした電気制御式レール給油装置。
- 前記オイルシール624が、フェルト板、ゴム板(多孔質板を含む)等の板製で、トング板621の両端6213、6213に固着されて、レールヘッド101の側面1011に密着されることにより、トング板621両端からのグリースの漏れを防止できるようにしたことを特徴とした請求項1記載の電気制御式レール給油装置。
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