JP4661651B2 - 投写画像の位置調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のプロジェクタからの投写画像を投写面に投写して一画面を構成するマ
ルチプロジェクションディスプレイに用いられる投写画像の位置調整方法、投写画像の位
置調整装置、投写画像の位置調整プログラム及びマルチプロジェクションディスプレイに
関する。
複数のプロジェクタからの投写画像を投写面にタイリング投写またはスタッキング投写
するマルチプロジェクションディスプレイが知られている。このようなマルチプロジェク
ションディスプレイにおいては、各投写画像の投写面上での位置調整の精度が投写画像の
品質に大きな影響を与える。
たとえば、タイリング投写を例にとった場合、位置調整の精度が低いと、各投写画像間
に不連続な継ぎ目が生じたり、重畳領域がぼやけて見えてしまうなど、投写画像の品質が
大幅に劣化してしまうという問題がある。
これに対処するためにはマルチプロジェクションディスプレイにおいて、各投写画像間
の位置調整が必須となるが、この位置調整をユーザが手作業で行うと、多くの手間と時間
を要し、また、位置調整作業に熟練した技術が必要となるといった問題がある。
このため、位置調整を自動化する技術が従来から種々提案されている(たとえば、特許
文献1、特許文献2参照)。
特許文献1に開示された技術は、投写面上に投写された複数のテストパターン画像(山
形波形の輝度分布を有している)をカメラで撮像して、その撮像画像データから複数のテ
ストパターンの代表位置(山形波形の中心位置)をそれぞれ求め、求められたそれぞれの
代表位置に基づき、各テストパターン画像の間隔及び各テストパターン画像を結ぶ線分と
隣接画面との交点位置の水平方向と垂直方向の双方または一方における間隔を求め、それ
らの間隔を用いて、どのような位置ずれがあるかを測定するというものである。
また、特許文献2に開示された技術は、隣接する投写画像の境界部分に沿って黒表示部
を有しその内側に白表示部を有する2つの調整用パターンを2つのプロジェクタによって
表示して重畳部分に暗線を表示させる。そして、黒表示部の幅を漸減させ、それをカメラ
で撮像して、その撮像画像データから暗線の幅変化を観測し、暗線の消失位置を境界位置
として記憶させる。そして、この境界位置に個々の投写装置から投写される投写画像の輪
郭を合わせるように位置調整を行う。
特開2001−356005号公報 特開2002−365718号公報
特許文献1に開示された技術は、投写画像の解像度よりも低い解像度を有する撮像装置
を用いて位置ずれの検出が可能であると考えられる。しかしながら、位置ずれを求めるた
めに複雑な画像解析処理が必要となる。このため、高い処理能力を有する画像データ処理
装置が必要であるとともに、演算量が多いために高速な位置ずれの調整を行えないという
問題がある。
また、特許文献2に開示された技術は、投写画像の画素単位の解像度を有する高解像
度の撮像装置を用いないと高精度に境界位置を求めることができないという問題がある。
本発明は、投写面上に投写される複数のプロジェクタからの投写画像の位置調整を少な
い演算量で高速かつ高精度に行うことを可能とする投写画像の位置調整方法、投写画像の
位置調整装置、投写画像の位置調整プログラム及びマルチプロジェクションディスプレイ
を提供することを目的とする。
(1)本発明の投写画像の位置調整方法は、2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整方法であって、
前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステップと、
前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラストを算出し、
算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する第2ステップ
と、
前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3ステップと、を有し、
前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
前記コントラストは、前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値と最小の画素値との差で表わされ、
前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整方法においては、各位置において撮像された撮像画像データに基づいて算出されたコントラストを評価値として用いて投写画像の位置調整を行うようにしている。各位置において撮像された撮像画像データにおいて、最大の画素値を有する画素と最小の画素値を有する画素のそれぞれの画素値の差をコントラストとして算出することにより、各位置におけるコントラストを容易にかつ適切に求めることができる各画素値は各色成分を掛け算することによって、各画素の画素値の差を明確に表すことができコントラストを適切に求めることができる。各画素値は各色成分を掛け算することによって、各画素の画素値の差を明確に表すことができコントラストを適切に求めることができる。これにより、最大の画素値を有する画素と最小の画素値を有する画素を正確にかつ容易に特定することができ、撮像装置の露出設定など環境因子に左右されない適切な位置調整を行うことができる。

(2)前記(1)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記第2ステップは、
前記2つの調整用画像のうち少なくとも一方の調整用画像を1画素単位で水平方向または
垂直方向に移動させて、前記調整用画像を1画素単位で移動させるごとに前記コントラス
トを算出することが好ましい。
これによって、調整用画像を1画素単位で移動させた各位置におけるコントラストを算
出することができ、取得した1画素単位の各位置におけるコントラストを評価値として用
いて位置調整を行うことにより、1画素単位の高精度な位置調整が可能となる。
(3)前記(1)または(2)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記パタ
ーンは、1画素に対応する幅の線画を有することが好ましい。
このように、2つの調整用画像のパターンを1画素の幅を有する線画とすることにより
、パターンの重畳により出現する特徴を調整用画像の1画素単位の移動ごとに観測するこ
とができる。これによって、1画素単位での評価値を適切に算出することができ、1画素
単位の精度での位置調整が可能となる。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法においては、前
記第3ステップは、前記評価値が最大となる位置を前記2つの投写画像の最適投写位置と
して前記2つの投写画像の位置調整を行うことが好ましい。
この場合、評価値としてはコントラストを用いているので、各位置において撮像された
撮像画像データから算出されたコントラストが最大となる位置を2つの投写画像の最適投
写位置として前記2つの投写画像の位置調整を行うようにしている。前述したように、2
つの調整用画像が適切に位置調整されるとコントラストがより高くなり、コントラストは
位置調整の度合いを判断する指標として用いることができる。これにより、コントラスト
が最大となる位置を2つの投写画像の最適投写位置として前記2つの投写画像の位置調整
を行うことにより、適切な位置調整が可能となる。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法においては、前
記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であることが好ましい。
このように、特徴を画素値で表すことにより、特徴を客観的な値として表すことができ
る。なお、本発明の実施形態では、画素値は輝度値であるとしている。
(6)前記(5)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記コントラストは、
最大の画素値を有する画素と最小の画素値を有する画素のそれぞれの画素値の差であるこ
とが好ましい。
このように、各位置において撮像された撮像画像データにおいて、最大の画素値を有す
る画素と最小の画素値を有する画素のそれぞれの画素値の差をコントラストとして算出す
ることにより、各位置におけるコントラストを容易にかつ適切に求めることができる。
(7)前記(6)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記各画素の画素値は
、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることが好ましい。
このように、各色成分を掛け算することによって、各画素の画素値の差を明確に表すこ
とができる。これにより、最大の画素値を有する画素と最小の画素値を有する画素を正確
にかつ容易に特定することができ、前記コントラストを適切に求めることができる。
(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法においては、前
記第2ステップは、前記2つの調整用画像が同じ位置関係となる状態で複数回の撮像を行
って前記評価値を算出することが好ましい。
このように、複数回の撮像により得られる撮像画像データを用いて評価値を算出するこ
とにより、撮像装置のノイズの影響を低減した高精度な評価値を得ることができる。たと
えば、複数回の撮像により得られる撮像画像データを用いて算出された評価値の平均値を
求めて、その平均値を求めるべき評価値とすることが考えられる。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法においては、前
記第3ステップは、2つのプロジェクタのうち少なくとも一方のプロジェクタの電気光学
変調装置における画像形成領域の有効画像表示領域の位置を画素単位で移動させることに
より前記2つの投写画像の位置調整を行うことが好ましい。
このように、プロジェクタが元々有している機能を利用することによって投写画像を画
素単位で移動させることができる。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法においては、
前記撮像装置は、当該撮像装置における撮像素子の1つの画素が前記2つのプロジェクタ
から投写される2つの投写画像によって形成される画像の1つ以上の画素に対応する解像
度を有することを特徴とする投写画像の位置調整方法。
このように、本発明においては複数のプロジェクタによってスクリーン上に形成される
画像よりも低解像度の撮像装置を使用して高精度な位置調整を実現することができる。
(11)本発明の投写画像の位置調整方法は、2つのプロジェクタから重畳領域を有す
るように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する
投写画像の位置調整方法であって、前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写された
ときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調
整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステ
ップと、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写
面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の画
素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた評
価値として出力する第2ステップと、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調
整を行う第3ステップとを有することを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整方法においては、各位置において撮像された撮像画像デー
タからその位置における最大の画素値(輝度値)を評価値として用いて投写画像の位置調
整を行うようにしている。
具体的には、各位置において撮像された撮像画像データから各位置における最大の画素
値を有する画素を探し、当該画素の画素値をその位置における最大画素値として取得する
。そして、取得した各位置における最大画素値の中で最も値の大きな最大画素値を有する
位置を前記2つの投写画像の最適投写位置としている。
このように、画素値(輝度値)を評価値として用いるのは、2つの調整用画像が適切に
位置調整されると、高い画素値(輝度値)を有する高輝度領域が現れるからであり、コン
トラスト同様、画素値(輝度値)を位置調整の度合いを判断する指標として用いることが
できるからである。また、画素値(輝度値)を評価値として用いることにより、コントラ
スト同様、撮像装置の露出設定など環境因子に左右されない適切な位置調整を行うことが
できる。
なお、(11)に記載の投写画像の位置調整方法においても、前記(2)〜(5)、(
8)〜(10)の投写画像の位置調整方法と同様の特徴を有することが好ましい。
前記(11)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記第2ステップは、前記
2つの調整用画像のうち少なくとも一方の調整用画像を1画素単位で水平方向または垂直
方向に移動させて、前記調整用画像を1画素単位で移動させるごとに前記最大の画素値を
取得することが好ましい。
これによって、調整用画像を1画素単位で移動させた各位置における最大の画素値を取
得することができ、取得した1画素単位の各位置における最大の画素値を評価値として用
いて位置調整を行うことにより、1画素単位の高精度な位置調整が可能となる。
前記(11)に記載の投写画像の位置調整方法においては、前記各画素の画素値は、前
記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められることが好ましい。
このように、各色成分を掛け算することによって、各画素の画素値の差を明確に表すこ
とができる。これにより、各位置における最大の画素値を有する画素を正確にかつ容易に
特定することができる。
(12)本発明の投写画像の位置調整装置は、2つのプロジェクタから重畳領域を有す
るように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する
ための投写画像の位置調整装置であって、前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写
されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2
つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能
な調整用画像データ出力装置と、前記投写面に投写された前記2つの調整用画像を撮像可
能な撮像装置と、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの
前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラ
ストを算出し、算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力す
る評価値算出装置と、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調
整制御装置とを有することを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整装置においても(1)に記載の投写画像の位置調整方法と
同様の効果が得られる。なお、この投写画像の位置調整装置においても前記(2)〜(1
0)の投写画像の位置調整方法と同様の特徴を有することが好ましい。
(13)本発明の投写画像の位置調整装置は、2つのプロジェクタから重畳領域を有す
るように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する
投写画像の位置調整装置であって、前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写された
ときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調
整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整
用画像データ出力装置と、前記投写面に投写された前記2つの調整用画像を撮像可能な撮
像装置と、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投
写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の
画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた
評価値として出力する評価値算出装置と、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位
置調整を行う位置調整制御装置とを有することを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整装置においても前記(11)に記載の投写画像の位置調整
方法と同様の効果を得ることができる。なお、(13)に記載の投写画像の位置調整装置
においても、前記(2)〜(5)、(8)〜(10)の投写画像の位置調整方法と同様の
特徴を有することが好ましい。
(14)本発明の投写画像の位置調整プログラムは、2つのプロジェクタから重畳領域
を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調
整する投写画像の位置調整プログラムであって、前記2つの調整用画像が適切な位置関係
で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する
前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与
える第1ステップと、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたと
きの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコン
トラストを算出し、算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出
力する第2ステップと、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3
ステップとを有することを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整プログラムにおいても(1)に記載の投写画像の位置調整
方法と同様の効果が得られる。なお、この投写画像の位置調整プログラムにおいても前記
(2)〜(10)の投写画像の位置調整方法と同様の特徴を有することが好ましい。
(15)本発明の他の投写画像の位置調整プログラムは、2つのプロジェクタから重畳
領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用い
て調整する投写画像の位置調整プログラムであって、前記2つの調整用画像が適切な位置
関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有
する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタ
に与える第1ステップと、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させ
たときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データに
おける各画素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に
関連付けられた評価値として出力する第2ステップと、前記評価値に基づいて前記2つの
投写画像の位置調整を行う第3ステップとを有することを特徴とする。
本発明の投写画像の位置調整プログラムにおいても前記(11)に記載の投写画像の位
置調整方法と同様の効果を得ることができる。なお、(15)に記載の投写画像の位置調
整プログラムにおいても、前記(2)〜(5)、(8)〜(10)の投写画像の位置調整
方法と同様の特徴を有することが好ましい。
(16)本発明のマルチプロジェクションディスプレイは、複数のプロジェクタを有し
、前記複数のプロジェクタからの投写画像が重畳領域を有するように投写面に投写可能な
マルチプロジェクションディスプレイであって、前記複数のプロジェクタにおける2つの
プロジェクタから投写された2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記
重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に
対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像デー
タ出力装置と、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前
記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラス
トを算出し、算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する
評価値算出装置と、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調整
制御装置とをさらに有することを特徴とする。
複数のプロジェクタを有するマルチプロジェクションディスプレイがこのような構成を
有することにより、各プロジェクタから投写される投写画像の位置調整を少ない演算量で
高速かつ高精度に行うことができる。なお、このマルチプロジェクションディスプレイに
おいても前記(2)〜(10)の投写画像の位置調整方法と同様の特徴を有することが好
ましい。
前記(16)に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいては、前記複数のプ
ロジェクタからの複数の投写画像が重畳領域を有するように投写面にタイリング投写可能
に構成されることが好ましい。
このように、複数のプロジェクタから投写される投写画像のうち隣接する投写画像同士
に重複領域を有してタイリング投写するようなマルチプロジェクションディスプレイにお
いても、各プロジェクタからの投写画像の位置調整を少ない演算量で高速かつ高精度に行
うことができる。
前記(16)に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいては、前記複数のプ
ロジェクタからの複数の投写画像が重畳領域を有するように投写面にスタッキング投写可
能に構成されるようにすることも可能である。
このように、複数のプロジェクタから投写される投写画像を同じ投写領域内に重ねて投
写するいわゆるスタッキング投写するようなマルチプロジェクションディスプレイにおい
ても、各プロジェクタからの投写画像の位置調整を少ない演算量で高速かつ高精度に行う
ことができる。
(17)本発明のマルチプロジェクションディスプレイは、複数のプロジェクタを有し
、前記複数のプロジェクタからの投写画像が重畳領域を有するように投写面に投写可能な
マルチプロジェクションディスプレイであって、前記複数のプロジェクタにおける2つの
プロジェクタから投写された2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記
重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に
対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像デー
タ出力装置と、前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前
記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画
素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けら
れた評価値として出力する評価値算出装置と、前記評価値に基づいて前記2つの投写画像
の位置調整を行う位置調整制御装置とをさらに有することを特徴とする。
複数のプロジェクタを有するマルチプロジェクションディスプレイがこのような構成を
有することにより、各プロジェクタから投写される投写画像の位置調整を少ない演算量で
高速かつ高精度に行うことができる。なお、(17)のマルチプロジェクションディスプ
レイにおいても、前記(2)〜(5)、(8)〜(10)の投写画像の位置調整方法と同
様の特徴を有することが好ましい。また、(17)のマルチプロジェクションディスプレ
イにおいても、タイリング投写やスタッキング投写が可能に構成することもできる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[実施形態1]
図1は実施形態1に係る投写画像の位置調整方法が適用されるマルチプロジェクション
ディスプレイの構成を示す図である。本発明は、フロント投写方式のマルチプロジェクシ
ョンディスプレイ、リア投写方式のマルチプロジェクションディスプレイのいずれにも適
用可能であるが、以下に示す各実施形態では、リア投写式のマルチプロジェクションディ
スプレイを例にとって説明する。また、図1に示すマルチプロジェクションディスプレイ
は、説明をわかりやすくするため、水平方向に並べられた左右2台のプロジェクタPJ1
,PJ2を有し、それぞれのプロジェクタPJ1,PJ2は、それぞれの投写画像の一部
に重畳領域を有するように投写面としてのスクリーンSCR上でタイリング投写可能に設
置されるものとする。なお、図1はスクリーンSCR及びプロジェクタPJ1,PJ2を
上方から見た図である。
図1に示すマルチプロジェクションディスプレイは、2台のプロジェクタPJ1,PJ
2と、2台のプロジェクタPJ1,PJ2からの投写画像の位置調整を行う機能を有する
投写画像の位置調整装置1とを有している。
なお、プロジェクタPJ1,PJ2は、外部からの操作により、スクリーンSCR上に
おける投写画像の表示位置を内部的に1画素単位で水平・垂直方向に移動可能であるとす
る。また、外部からの操作によって画像の表示位置を移動させることができない場合には
、たとえば、画像データ出力装置(パーソナルコンピュータなど)において、表示すべき
画像自体を1画素単位で水平・垂直方向に移動させたものを各プロジェクタPJ1,PJ
2に与えることで対応できるものとする。
投写画像の位置調整装置1は、一部に重畳領域を有した状態でスクリーンSCR上にタ
イリング投写された調整用画像CG1,CG2(一例として図4参照)を撮像可能な撮像
装置11と、2つの調整用画像CG1,CG2(一例として図3参照)に対応する調整用
画像データCGD1,CGD2をプロジェクタPJ1,PJ2に出力可能な調整用画像デ
ータ出力装置12と、撮像装置11からの撮像画像データに基づいて、調整用画像に対す
る評価値を算出する評価値算出装置13と、該評価値算出装置13による評価結果に基づ
いて、プロジェクタPJ1,PJ2からの投写画像の最適な投写位置を取得して、取得し
た位置に基づいて投写画像の位置調整を行う位置調整制御装置14とを有している。
なお、実施形態1に係る投写画像の位置調整方法においては、2つの調整用画像CG1
,CG2のうち一方の調整用画像(プロジェクタPJ1が投写する調整用画像CG1とす
る)を固定し、他方の調整用画像(プロジェクタPJ2が投写する調整用画像CG2とす
る)をスクリーンSCRで垂直方向(上下方向)に移動させることにより、最適な投写位
置を検出するものとする。
図2は投写画像の位置調整装置1の構成を詳細に示す図である。調整用画像データ出力
装置12は、プロジェクタPJ1,PJ2に対するそれぞれの調整用画像データCGD1
,CGD2を生成する調整用画像データ生成部121と、生成された調整用画像データC
GD1,CGD2を、対応するプロジェクタPJ1,PJ2に出力する調整用画像データ
出力部122とを有している。
撮像装置11は、スクリーンSCR上に投写されたプロジェクタPJ1,PJ2からの
調整用画像データCGD1,CGD2に対応する調整用画像CG1,CG2を撮像して、
その撮像画像データを出力する。なお、この撮像装置11は、当該撮像装置11の撮像素
子の1つの画素が、この場合、2つのプロジェクタPJ1,PJ2のそれぞれの投写画像
により形成されるタイリング画像の1つ以上の画素に対応する解像度のものでよい。この
ため、本発明においては、解像度の低い安価な撮像装置を使用することができる。
評価値算出装置13は、撮像装置11がスクリーンSCR上の調整用画像CG1,CG
2を撮像することによって得られた撮像画像データを入力する撮像画像データ入力部13
1、入力した撮像画像データを記憶する撮像画像データ記憶部132、調整用画像CG1
,CG2の位置関係に基づく評価値(詳細については後述する)を算出する評価値算出部1
33、調整用画像CG2の移動による位置と算出された評価値とを対応させて記憶する位
置・評価値記憶部134とを有している。
位置調整制御装置14は、プロジェクタPJ1,PJ2の投写画像位置を1画素単位で
移動制御可能な投写画像位置制御部141と、評価値算出装置13における位置・評価値
記憶部134に記憶された位置とその位置に対する評価値とを入力し、評価値のうちの最
大の評価値とその位置(最大評価位置という)を取得し、取得した最大の評価値に対する
最大評価位置を最大評価位置記憶部142に記憶させる位置・評価値取得部143と、位
置・評価値取得部143で取得された最大の評価値とそのときの最大評価位置とに基づい
て、前記投写画像位置制御部141に移動制御情報を与える制御部144とを有している
図3は水平方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR
上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG1,CG2の一例を模式的に示す図である
。図3(a)には調整用画像CG1が示され、図3(b)には調整用画像CG2が示され
ている。図3に示す調整用画像CG1,CG2は、プロジェクタPJ1,PJ2からの各
投写画像のスクリーンSCR上での垂直方向の位置調整を行うための調整用画像である。
なお、前述したように、調整用画像CG1,CG2は、2つのプロジェクタPJ1,P
J2のそれぞれに対応した調整用画像として生成して、生成された2つの調整用画像を対
応するプロジェクタPJ1,PJ2に与えることもできるが、調整用画像として1つの調
整用画像を生成し、その1つの調整用画像を分割してそれぞれ対応するプロジェクタPJ
1,PJ2に与えるようにすることもできる。これは、後に説明する各実施形態に係る投
写画像の位置調整方法において用いられる調整用画像についても同様である。
調整用画像CG1,CG2は、調整用画像CG1,CG2が適切な位置関係でスクリー
ンSCR上に投写されたときに、その重畳領域において所定の特徴としての高輝度領域が
出現するようなパターンを有することが好ましい。
すなわち、2つの調整用画像CG1,CG2は、一方の調整用画像CG1が第1の色に
よる第1のパターンを有し、他方の調整用画像CG2が第2の色による第2のパターンを
有し、第1の色及び第2の色は、第1のパターンと第2のパターンとが重畳したときに、
特徴としての白色などの高輝度領域が出現するように、前記2つの調整用画像それぞれに
おける赤色成分、緑色成分、青色成分の画素値が設定されることが好ましい。
たとえば、調整用画像CG1における第1の色としては、相対的に強い赤色成分と相対
的に弱い緑色成分を有する色とし、調整用画像CG2における第2の色としては、相対的
に強い青色成分と相対的に弱い緑色成分を有する色とする。具体的には、調整用画像CG
1における第1の色については、R(赤)・G(緑)・B(青)の色成分の画素値(階調値
)を、R=255、G=160、B=0と設定し、調整用画像CG2における第2の色に
ついては、R(赤)・G(緑)・B(青)の色成分の画素値(階調値)は、R=0、G=1
60、B=255と設定しておく。なお、背景の色は黒が望ましい。また、本発明の各実
施形態で用いられる画素値は輝度値を表しているものとする。
なお、調整用画像CG1,CG2の重畳領域における画素値を白色(R=255、G=
255、B=255)とするには、理想的には、調整用画像CG1,CG2のG(緑)成
分は128とすべきであるが、実際には、プロジェクタPJ1,PJ2や撮像装置のガン
マ特性や照明条件などの影響によって、撮像画像データの輝度特性が変化する場合がある
。このため、実施形態1では、G(緑)=160と設定してある。このように、G(緑)
の値は、その時の条件になどに適宜最適な値に設定することが可能である。
また、上述の例では、RとBの画素値をそれぞれ255または0に固定して、Gを最適
な値に可変設定するようにしたが、GとBの画素値をそれぞれ255または0に固定して
、Rを最適な値に可変設定するようにしてもよく、また、RとGの画素値をそれぞれ25
5または0に固定して、Bを最適な値に可変設定するようにしてもよい。ただし、撮像装
置はG(緑)に対して感度が高いのが一般的であるので、G(緑)を最適な値に可変設定
することが好ましい。
また、調整用画像CG1,CG2のそれぞれのパターン(第1のパターン及び第2のパ
ターン)は、水平方向の複数本の直線からなる線画によるパターンとなっている。そして
、それぞれの線の幅(太さ)は、図3の破線枠の拡大図に示すように、プロジェクタPJ
1,PJ2における電気光学変調装置(液晶変調装置という)の1画素に対応し、また、
各線の間隔は、プロジェクタPJ1,PJ2における液晶変調装置の20画素分に対応し
ているものとする。
次に、実施形態1に係る投写画像の位置調整方法について説明する。ここで、プロジェ
クタPJ1,PJ2におけるそれぞれの液晶変調装置の解像度は、水平1280画素×垂
直720画素とし、撮像装置11の解像度は、水平1280画素×垂直1024画素とす
る。
まず、ユーザによって2つの調整用画像CG1,CG2を、手動操作で可能な範囲の位
置調整を行っておく。なお、ユーザの手動作操作による位置調整により設定された位置を
初期位置と呼ぶことにする。
そして、この初期位置からの最終的な微調整を行って最適投写位置を決める。以下に、
本発明の実施形態1に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順につ
いて説明する。
まず、調整用画像データ出力装置12によって、スクリーンSCRにおける左側の投写
画像を投写するプロジェクタPJ1に対して調整用画像データCGD1を出力するととも
に、右側の投写画像を投写するプロジェクタPJ2に対して調整用画像データCGD2を
出力する。これらの調整用画像データCGD1,CGD2のうち、調整用画像データCG
D1は、R=255、G=160、B=0の画素値を有し、調整用画像データCGD2は
、R=0、G=160、B=255の画素値を有している。
図4は図3に示す調整用画像CG1,CG2を一部に重畳領域を有してスクリーンSC
R上に投写させた状態を模式的に示す図である。図4に示すように、スクリーンSCR上
には、プロジェクタPJ1によるR=255、G=160、B=0の画素値を有する調整
用画像CG1と、プロジェクタPJ2によるR=0、G=160、B=255の画素値を
有する調整用画像CG2とが一部に重畳領域を有して投写される。なお、図4における調
整用画像CG1と調整用画像CG2は、位置調整がなされる前の状態であるとする。
調整用画像CG1,CG2をスクリーンSCR上に投写したあと、調整用画像CG1,
CG2のいずれか一方を垂直方向に1画素単位で位置を移動させて行く。前述したように
、実施形態1では、調整用画像CG1を固定して、調整用画像CG2の位置を1画素単位
で移動させるものとする。なお、調整用画像CG2の1画素単位での移動は、プロジェク
タPJ2の液晶変調装置における画像形成領域の有効画像表示領域の位置を画素単位で移
動可能な機能を用いることによって容易に行うことができる。
前記手動操作による位置調整により設定された初期位置から、プロジェクタPJ2の投
写する調整用画像CG2を垂直方向(上方向とする)に10画素移動させた位置(これを
処理開始位置とする)とする。次に、該処理開始位置から調整用画像CG2を下方向に1
画素単位で20画素だけ順次移動させる操作を行う。
なお、上述したように、手動操作により設定された初期位置から、プロジェクタPJ2
の投写する調整用画像CG2を垂直方向に10画素移動させた位置を処理開始位置とし、
該処理開始位置から20画素の移動を行うのは、手動操作により設定された初期位置は、
手動操作であってもある程度の正確さを有しており、その初期位置を基準にして上下方向
に10画素程度の範囲内に最適投写位置が存在する確率が高いからである。このような操
作を行うことにより、より効率的に最適投写位置を見つけることができる。
一方、撮像装置11では、調整用画像CG2の1画素単位の移動に伴って、スクリーン
SCR上の調整用画像CG1,CG2を撮像し、その撮像画像データを出力する。この撮
像画像データは、撮像画像データ入力部131に入力され、撮像画像データ記憶部132
に記憶される。そして、評価値算出部133は、撮像画像データ記憶部132に記憶され
た撮像画像データを用いて、調整用画像CG2の1画素単位の位置ごとに評価値の算出を
行う。
本発明の実施形態1に係る投写画像の位置調整方法においては、各位置ごとのコントラ
ストを評価値とする。コントラストは、前述した処理開始位置から調整用画像CG2を1
画素単位で移動させるごとに求める。すなわち、本発明の実施形態1に係る投写画像の位
置調整方法では、処理開始位置から調整用画像CG2を1画素単位で20画素分だけ移動
させるごとにコントラストを算出する処理を行う。
各位置におけるコントラストは、各位置ごとに撮像された撮像画像データにおいて、最
大の画素値(輝度値)を有する画素と最小の画素値(輝度値)を有する画素のそれぞれの
画素値の差によって求められるものとする。
具体的には、各位置において得られた撮像画像データの各画素におけるRGBの画素値
(0〜255)を掛け算して得られた値の最大値を有する画素と最小値を有する画素を探
し、両者の差をその位置におけるコントラストとする。
すなわち、ある位置iにおける撮像画像データの各画素におけるRGBの画素値を掛け
算して得られた最大の画素値を(R・G・B)maxで表し、ある位置iにおける撮像画
像データの各画素におけるRGBの画素値を掛け算して得られた最小の画素値を(R・G
・B)minで表すものとすれば、その位置iの撮像画像データにおけるコントラストC
iは、
Ci=(R・G・B)max−(R・G・B)min・・・・・(1)
と求めることができる。
たとえば、ある位置iにおける撮像画像データにおいて、最大の画素値を有する画素に
おけるR,G,Bの画素値がR=255,G=255,B=255であって、最小の画素
値を有する画素のR,G,Bの画素値が仮にR=0,G=0,B=0であったとすれば、
その位置iにおけるコントラストCiは、Ci=(255×255×255)−(0×0
×0)と求めることができる。
ここで、(1)式において、最大の画素値及び最小の画素値を求める際、RGBの各画
素値をそれぞれ掛け算するのは、掛け算することにより、各画素間の画素値の差をより明
確に表すことができ、最大の画素値及び最小の画素値を有する画素を適切に特定すること
ができるからである。
たとえば、ある位置での撮像画像データにおいて、RGBの画素値がR=255、G=
255、B=255の画素と、R=255、G=255、B=254との画素が存在した
場合、これらの画素値を平均すると、前者の画素の画素値は255であり、後者の画素の
画素値は、約254.666となり、両者の画素値に大きな差が認められず、どちらを最
大の画素値を有する画素とするかを特定することが難しくなるからである。
これに対して、RGBの各画素値をそれぞれ掛け算すると、前者の画素の画素値は、2
55×255×255=16581375であり、後者の画素の画素値は、255×25
5×254=16516350であるので、両者の画素値に大きな差を認めることができ
る。このため、最大の画素値の画素の特定を適切に行うことができる。これは、最小の画
素値を有する画素を特定する場合にも同様のことがいえる。
コントラストは、2つの調整用画像CG1,CG2が適切な位置に重なったときに最大
となる。これは、2つの調整用画像CG1,CG2が適切に重なったときは、いわゆる「
ボケ」の範囲が狭く光が集中するため、明るい画素はより明るくなり、同様に、暗い画素
は他の光を受けないのでより暗くなるからである。逆に、2つの調整用画像CG1,CG
2の重なりが適切でないと、いわゆる「ボケ」の範囲が広く光がより広範囲に分散してし
まうため、コントラストが低くなる。
図5は2つの調整用画像CG1,CG2の位置調整操作を行った際の、各位置における
画素値(R×G×B)のヒストグラムを示す図である。すなわち、図5は位置調整操作を
行った結果、位置調整のずれの度合いとコントラストとの関係を示すものである。
図5(a)は2つの調整用画像CG1,CG2のずれが無く適切な位置合わせがなされ
た状態(これを「±0」と表す)であり、図5(b)は調整用画像CG2が調整用画像C
G1に対して上方向に1画素ずれた状態(これを「+1」と表す)であり、図5(c)は
調整用画像CG2が調整用画像CG1に対して上方向に2画素ずれた状態(これを「+2
」と表す)である。また、図5(d)は調整用画像CG2が調整用画像CG1に対して下
方向に1画素ずれた状態(これを「−1」と表す)であり、図5(e)は調整用画像CG
2が調整用画像CG1に対して下方向に2画素ずれた状態(これを「−2」と表す)であ
る。
なお、図5(a)〜(e)において、横軸は各位置における画素値(R×G×B)を示
し、縦軸は画素値(R×G×B)の度数(画素の個数)であり、この図5においては、リ
ア投写式によるマルチプロジェクションディスプレイにおいて、スクリーンSCRのリア
側投写面を撮像した撮像データを用いた例である。したがって、暗い画素すなわち画素値
の小さい画素が多い。
また、図5において、各画素の画素値の取り得る範囲としては、R×G×B=0からR
×G×B=255×255×255まで、すなわち、0から1600万以上の大きな値と
なるが、図5においては、図示の都合上、値を小さくするような処理を行うことにより、
画素値を35000までの範囲で表すようにしている。
ここで、コントラストは最大の画素値と最小の画素値の差で表すとしているので、画素
値の分布が横軸方向に広いほどコントラストが高いことを表している。すなわち、図5か
らわかるように、調整用画像CG1,CG2のずれが上下方向に大きいほどコントラスト
が低く、調整用画像CG1,CG2の位置ずれのない状態(±0)では最もコントラスト
が高くなっている。
たとえば、2つの調整用画像CG1,CG2のずれが無く適切な位置合わせがなされた
状態(±0)では最小の画素値は0、最大の画素値は16920であるので、コントラス
トCは16920となる。また、調整用画像CG2が調整用画像CG1に対して上方向に
2画素ずれた状態(+2)では、最小の画素値は0、最大の画素値は11431であるの
で、コントラストCは11431である。また、調整用画像CG2が調整用画像CG1に
対して下方向に2画素ずれた状態(−2)では、最小の画素値は0、最大の画素値は12
310であるので、コントラストCは12310である。
これらのことから、それぞれの位置における調整用画像CG1,CG2のコントラスト
の高さを2つの調整用画像CG1,CG2が適切に重なっているか否かを判定するための
指標として用いることができる。すなわち、コントラストを算出した結果、算出されたコ
ントラストが高いということは、2つの調整用画像CG1,CG2がより適切に重なって
いるということである。
以上説明したように、調整用画像CG2を1画素ずつ移動させることによって2つの調
整用画像CG1,CG2の位置合わせを行う操作において、各位置におけるコントラスト
を算出する処理を行う。
実施形態1に係る投写画像の位置調整方法では、各位置におけるコントラストを図2に
示す評価値算出部133によって算出して、算出された各位置ごとのコントラストを各位
置ごとの評価値として、位置・評価値記憶部134でそのときの位置に対応つけて記憶す
る。そして、位置調整制御装置14の位置・評価値取得部143は、位置・評価値記憶部
134に記憶された内容から、最大の評価値(コントラスト)を有する位置を最大評価位
置として取得して、取得した最大評価位置を最大評価位置記憶部142に記憶させる。
この最大評価位置記憶部142に記憶された位置は、最大の評価値を有する位置であり
、調整用画像CG1の各線と調整用画像CG2の各線とが垂直方向において最適な投写位
置関係で重畳していることを示すものであり、その位置関係においてプロジェクタPJ1
,PJ2で投写を行えば、それぞれの投写画像が垂直方向における最適投写位置で投写可
能となることを示している。
したがって、その最大評価位置をプロジェクタPJ2の投写画像の投写位置とするよう
に、投写画像位置制御部141が位置調整を行う。これによって、プロジェクタPJ1,
PJ2のそれぞれの投写画像は、垂直方向において適切に位置調整がなされた最適投写位
置となり、重畳領域で不連続な継ぎ目が生じたりぼやけたりすることのない高品質な画像
を表示することができる。
図6は、干渉因子の1つである撮像装置11の露出設定を「48」、「64」、「80
」、「96」、「112」、「128」としたときの調整用画像の位置調整操作とそのと
きのコントラストとの関係を示す図である。図6において、横軸は位置、縦軸は評価値と
してのコントラストを表している。なお、図6は、処理開始位置「1」から位置「11」
までの10画素分の移動を行うことによって最適な位置を取得することを試みた実験結果
であり、位置「1」から位置「11」までの各位置において算出されたコントラストが示
されている。この実験では、位置「6」が最適な投写位置であるとする。
図6に示す各位置に対するコントラストは、図2における評価値算出部133によって
算出され、算出されたコントラストは、各位置に対応付けられて評価値算出装置13の位
置・評価値記憶部134に記憶される。
図6からもわかるように、いずれの露出設定の場合も位置「6」において最大の評価値
すなわち最大のコントラストとなる。すなわち、コントラストは、撮像装置11の露出設
定に影響されずに、最適な投写位置で最大の値となることがわかる。したがって、コント
ラストを評価値として用いることで、撮像装置11の露出設定に影響を受けない高精度な
位置調整が可能となる。
このように、撮像装置11の露出設定に影響を受けないということは、マルチプロジェ
クションディスプレイを使用する空間の照明などの変化にも影響を受けにくいということ
であり、いわゆる干渉因子の影響を受けにくい高精度な位置調整が行えるということを示
している。
また、実施形態1に係る投写画像の位置調整方法において用いられる撮像装置11の解
像度は水平1280画素×垂直1024画素としており、100万画素前後の低い解像度
のものであっても、それよりも高解像度の投写画像(ここでは、1台分のプロジェクタの
解像度を水平1280×垂直720としている)を1画素単位で位置調整することができ
る。
図7は実施形態1に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順を概
略的に示すフローチャートである。図7における個々のステップの処理についてはすでに
説明したので、ここでは全体的な処理の流れについて簡単に説明する。
まず、プロジェクタPJ1,PJ2によって調整用画像CG1,CG2をスクリーンS
CR上に投写する(ステップS1)。そして、ユーザによって、プロジェクタPJ1,P
J2の投写する調整用画像CG1,CG2を、手動操作で可能な範囲の位置調整を行った
のち、調整用画像CG1,CG2のうちの一方の調整用画像(調整用画像CG2としてい
る)の位置を処理開始位置「1」に設定し(ステップS2)、この状態でスクリーンSCR
上に投写された調整用画像CG1,CG2を撮像する(ステップS3)。
次に、撮像によって得られた撮像画像データからそのときの位置におけるコントラスト
を算出し(ステップS4)、算出されたそのときの位置におけるコントラストを評価値と
して、その評価値(コントラスト)を位置に対応つけて記憶する(ステップS5)。
そして、位置をインクリメントし(ステップS6)、インクリメント後の位置が、最大
移動位置を超えたか否かを判定し(ステップS7)、最大移動位置を超えていなければ、
ステップS3に戻り、ステップS3以降の処理を行う。一方、最大移動位置を超えた場合
は、ステップS5で記憶された各位置ごとの評価値(各位置ごとのコントラスト)の中か
ら最大の評価値(コントラスト)を有する位置を取得し(ステップS8)、ステップS8
で取得した位置を最大評価位置として最大評価位置記憶部142に記憶させる(ステップ
S9)。
そして、その最大評価位置をプロジェクタの投写画像の投写位置とするように、プロジ
ェクタの位置調整を行う(ステップS10)。これによって、プロジェクタPJ1,PJ2
のそれぞれの投写画像は垂直方向において最適な位置関係となる。
以上説明したように、実施形態1によれば、各位置ごとに得られたコントラストの中か
ら最大の評価値(コントラスト)の得られた位置を最大評価位置とし、その最大評価位置
をプロジェクタPJ2の投写画像の投写位置とするように、プロジェクタPJ2の位置調
整を行う。
なお、以上説明した実施形態1に係る投写画像の位置調整方法では、調整用画像CG1
,CG2のうち、調整用画像CG1を固定し調整用画像CG2を移動させることによって
、調整用画像CG2の位置を決めるようにしたが、逆に、調整用画像CG2を固定し調整
用画像CG1を移動させるようにしてもよいことは勿論である。
[実施形態2]
前述の実施形態1では、各位置におけるコントラストを各位置における評価値として用
い、最大のコントラストを有する位置を最大評価位置として、その最大評価位置をプロジ
ェクタPJ2の投写画像の投写位置とするように位置調整を行うようにしたが、各位置に
おける最大の画素値(輝度値)を評価値として取得して、取得した各位置における最大の
画素値(各位置における最大画素値という)の中から最も大きな値の最大画素値を有する
位置を最大評価位置として、その最大評価位置をプロジェクタPJ2の投写画像の投写位
置とするように位置調整を行うこともできる。
以下、実施形態2について簡単に説明する。なお、実施形態2において使用する調整用
画像CG1,CG2は実施形態1と同じものであるとし、その位置調整操作も実施形態1
と同じであるとする。
また、実施形態2に係るマルチプロジェクションディスプレイの構成も図1及び図2の
構成を使用することができる。ただし、実施形態2に係るマルチプロジェクションディス
プレイにおいては、評価値算出装置13における評価値算出部133は、各位置において
撮像された撮像画像データから各位置における最大の画素値を有する画素を探し、当該画
素の画素値をそのときの位置における最大画素値として取得する機能を有する。また、位
置・評価値記憶部134は、評価値算出部133で取得されたそのときの位置における最
大画素値をそのときの位置における評価値として、その評価値を位置に対応つけて記憶す
る。
図8は実施形態2に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順を概
略的に示すフローチャートである。
図8において、ステップS11〜S13は図7のステップS1〜S3と同じ処理である
ので、ステップS14以降の処理について説明する。すなわち、ステップS13によって
得られた撮像画像データからそのときの位置における最大画素値を取得し(ステップS1
4)、取得された最大画素値をそのときの位置における評価値として、その評価値を位置
に対応つけて記憶させる(ステップS15)。
そして、位置をインクリメントし(ステップS16)、インクリメント後の位置が、最
大移動位置を超えたか否かを判定し(ステップS17)、最大移動位置を超えていなけれ
ば、ステップS13に戻り、ステップS13以降の処理を行う。一方、最大移動位置を超
えた場合は、ステップS15で記憶された各位置ごとの評価値(各位置ごとの最大画素値
)の中から最も大きな値の最大画素値を有する位置を取得し(ステップS18)、ステッ
プS18で取得した位置を最大評価位置として最大評価位置記憶部142に記憶させる(
ステップS19)。
そして、その最大評価位置をプロジェクタの投写画像の投写位置とするように、プロジ
ェクタの位置調整を行う(ステップS20)。これによって、プロジェクタPJ1,PJ
2のそれぞれの投写画像は垂直方向において最適な位置関係となる。
各位置における最大画素値は、各位置での撮像画像データの各画素におけるRGBの値
を掛け算して得られた画素値の中で最大の画素値であり、これは、前述のコントラストを
算出するための(1)式における「(R・G・B)max」を用いることができる。
なお、実施形態1で説明したように、2つの調整用画像CG1,CG2が適切に重なっ
たときは、いわゆる「ボケ」の範囲が狭く光が集中するため、明るい画素はより明るくな
るので、画素値(輝度値)の大きさを2つの調整用画像CG1,CG2が適切に重なって
いるか否かを判定するための指標として用いることができる。したがって、各位置におけ
る画素値(輝度値)を評価値として用いることによっても、コントラストを評価値として
用いた場合と同様に、適切な位置調整が可能となる。
なお、以上説明した実施形態2に係る投写画像の位置調整方法では、調整用画像CG1
,CG2のうち、調整用画像CG1を固定し調整用画像CG2を移動させることによって
、調整用画像CG2の位置を決めるようにしたが、逆に、調整用画像CG2を固定し調整
用画像CG1を移動させるようにしてもよいことは勿論である。
[実施形態3]
前述の実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法では、水平方向に並べ
られた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からのそれぞれの投写画像の垂直方向(上下方
向)の位置調整を行う場合について説明したが、実施形態3に係る投写画像の位置調整方
法では、水平方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からのそれぞれの投写
画像の水平方向(左右方向)の位置調整について説明する。
図9は水平方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR
上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG3,CG4の一例を模式的に示す図である
。この場合の調整用画像としては、図9(a),(b)に示すような調整用画像CG3,
CG4を用いる。
この調整用画像CG3,CG4に対応する調整用画像データCGD3,CGD4は、図
2に示す調整用画像データ生成部121により生成される。そして、調整用画像データ生
成部121によって生成された調整用画像データCGD3,CGD4が調整用画像データ
出力部122により各プロジェクタPJ1,PJ2に与えられることで、スクリーンSC
R上には図9に示すような調整用画像CG3,CG4が投写される。
これら調整用画像CG3,CG4も前述の調整用画像CG1,CG2と同様、各調整用
画像CG3,CG4が適切な位置関係でスクリーンSCRに投写されたときに、その重畳
領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有している。調整用画像CG3,C
G4は垂直方向の線画からなるパターンを有するものとする。なお、線画の太さ(幅)や
線画間の間隔などは調整用画像CG1,CG2と同様であるとする(図9の破線枠参照)
図10は図9に示す調整用画像CG3,CG4を一部に重畳領域を有してスクリーンS
CR上に投写させた状態を模式的に示す図である。図10に示すように、スクリーンSC
R上には、プロジェクタPJ1による調整用画像CG3と、プロジェクタPJ2による調
整用画像CG4とが一部に重畳領域を有して投写される。なお、図10における調整用画
像CG3と調整用画像CG4は、位置調整がなされる前の状態であるとする。
実施形態3に係る投写画像の位置調整方法においても、2つの調整用画像CG3,CG
4のうち一方の調整用画像(プロジェクタPJ1が投写する調整用画像CG3とする)を
固定し、他方の調整用画像(プロジェクタPJ2が投写する調整用画像CG4とする)を
スクリーンSCR上で水平方向(左右方向)に移動させることにより、最適投写位置を検
出するものとする。なお、調整用画像CG4の1画素単位での移動は、プロジェクタPJ
2の液晶変調装置における画像形成領域の有効画像表示領域の位置を画素単位で移動可能
な機能を用いることによって容易に行うことができる。
実施形態3に係る投写画像の位置調整方法は、投写画像の位置調整装置1(図2参照)
を用いて、実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法とほぼ同様の手順で
行うことができるので、ここでは簡単に説明する。
まず、ユーザによって、プロジェクタPJ1,PJ2の投写する調整用画像CG3,C
G4を手動操作で可能な範囲で位置調整を行った状態から、プロジェクタPJ2の投写す
る調整用画像CG4を水平方向(左方向とする)に10画素だけ移動させた位置を処理開
始位置とし、該処理開始位置から調整用画像CG4を右方向に1画素単位で20画素だけ
順次移動させる操作を行う。なお、評価値の算出方法など最適な投写位置を設定するため
の処理は実施形態1及び実施形態2において説明したと同様に行うことができるのでその
説明は省略する。
なお、実施形態3に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順は、
実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法の説明で用いたフローチャート
(図7及び図8参照)において、調整用画像CG1,CG2を調整用画像CG3、CG4
と置き換えることで、図7及び図8のフローチャートを適用することができる。
また、実施形態3に係る投写画像の位置調整方法では、調整用画像CG3,CG4のう
ち、調整用画像CG3を固定し調整用画像CG4を移動させることによって、調整用画像
CG4の位置を決めるようにしたが、逆に、調整用画像CG4を固定し調整用画像CG3
を移動させるようにしてもよいことは勿論である。
[実施形態4]
前述の実施形態1〜実施形態3に係る投写画像の位置調整方法では、水平方向に並べら
れた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からのそれぞれの投写画像の垂直方向(上下方向
)及び水平方向(左右方向)の位置調整を行う場合について説明したが、実施形態3の説
明で用いた調整用画像CG3,CG4により垂直方向に並べられた2つのプロジェクタP
J1,PJ2からのそれぞれの投写画像の水平方向の位置調整を行うこともできる。
以下、調整用画像CG3,CG4により垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ
1,PJ2からのそれぞれの投写画像の水平方向の位置調整について説明する。
実施形態4に係る投写画像の位置調整方法が適用されるマルチプロジェクションディス
プレイは、図1で示した2台のプロジェクタPJ1,PJ2が垂直方向に並べて設置され
た点が図1と異なるだけであるので、実施形態4に係る投写画像の位置調整方法が適用さ
れるマルチプロジェクションディスプレイについての構成は図示を省略する。
なお、プロジェクタPJ1はスクリーンSCRにおける垂直方向の上側の投写画像を投
写し、プロジェクタPJ2はスクリーンSCRにおける垂直方向の下側の投写画像を投写
するものとする。また、プロジェクタPJ1,PJ2からのそれぞれの投写画像は、一部
に重畳領域を有するようにスクリーンSCR上でタイリング投写される。
図11は垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSC
R上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG3,CG4の一例を模式的に示す図であ
る。図11(a)には調整用画像CG3が示され、図11(b)には調整用画像CG4が
示されている。
図12は図11に示す調整用画像CG3,CG4を一部に重畳領域を有してスクリーン
SCRに投写させた状態を模式的に示す図である。図12に示すように、スクリーンSC
Rには、プロジェクタPJ1による調整用画像CG3と、プロジェクタPJ2による調整
用画像CG4とが一部に重畳領域を有して投写される。なお、図12における調整用画像
CG3と調整用画像CG4は、位置調整がなされる前の状態であるとする。
実施形態4に係る投写画像の位置調整方法においても、2つの調整用画像CG3,CG
4のうち一方の調整用画像(プロジェクタPJ1が投写する調整用画像CG3とする)を
固定し、他方の調整用画像(プロジェクタPJ2が投写する調整用画像CG4とする)を
スクリーンSCRで水平方向(左右方向)に移動させることにより、最適投写位置を検出
するものとする。
実施形態4に係る投写画像の位置調整方法は、投写画像の位置調整装置1(図2参照)
を用いて、実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法とほぼ同様の手順で
行うことができるので、ここでは簡単に説明する。
まず、ユーザによって、プロジェクタPJ1,PJ2の投写する調整用画像CG3,C
G4を手動操作で可能な範囲で位置調整を行った状態から、プロジェクタPJ2の投写す
る調整用画像CG4を水平方向(左方向とする)に10画素移動させた位置を処理開始位
置とし、該処理開始位置から調整用画像CG4を右方向に1画素単位で20画素だけ順次
移動させる操作を行う。なお、評価値の算出方法など最適な投写位置を設定するための処
理は実施形態1及び実施形態2において説明したと同様に行うことができるのでその説明
は省略する。
なお、実施形態4に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順は、
実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法の説明で用いたフローチャート
(図7及び図8参照)において、調整用画像CG1,CG2を調整用画像CG3、CG4
と置き換えることで、図7及び図8のフローチャートを適用することができる。
また、実施形態4に係る投写画像の位置調整方法では、調整用画像CG3,CG4のう
ち、調整用画像CG3を固定し調整用画像CG4を移動させることによって、調整用画像
CG4の位置を決めるようにしたが、逆に、調整用画像CG4を固定し調整用画像CG3
を移動させるようにしてもよいことは勿論である。
[実施形態5]
前述の実施形態4に係る投写画像の位置調整方法では、垂直方向に並べられた2つのプ
ロジェクタPJ1,PJ2からのそれぞれの投写画像の水平方向(左右方向)の位置調整
を行う場合について説明したが、実施形態1及び実施形態2の説明で用いた調整用画像C
G1,CG2を用いることにより垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ
2からのそれぞれの投写画像の垂直方向(上下方向)の位置調整を行うこともできる。
図13は垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2から調整用画像CG
1,CG2を一部に重畳領域を有してスクリーンSCR上に投写させた状態を模式的に示
す図である。なお、図13における調整用画像CG1と調整用画像CG2は、位置調整が
なされる前の状態であるとする。
なお、実施形態5に係る投写画像の位置調整方法においても、2つの調整用画像CG1
,CG2のうちプロジェクタPJ1が投写する調整用画像CG1を固定し、プロジェクタ
PJ2が投写する調整用画像CG2をスクリーンSCR上で垂直方向(上下方向)に移動
させることにより、最適投写位置を検出するものとする。
そして、ユーザによって、プロジェクタPJ1,PJ2の投写する調整用画像CG1,
CG2を手動操作で可能な範囲で位置調整を行った状態から、プロジェクタPJ2の投写
する調整用画像CG2を垂直方向(上方向とする)に10画素移動させた位置を処理開始
位置とし、該処理開始位置から調整用画像CG2を下方向に1画素単位で20画素だけ順
次移動させる操作を行う。なお、評価値の算出方法など最適な投写位置を設定するための
処理は実施形態1及び実施形態2において説明したと同様に行うことができるのでその説
明は省略する。
なお、実施形態5に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置調整手順は、
実施形態1及び実施形態2に係る投写画像の位置調整方法の説明で用いた図7及び図8の
フローチャートを適用することができる。
また、実施形態5に係る投写画像の位置調整方法では、調整用画像CG1,CG2のう
ち、調整用画像CG1を固定し調整用画像CG2を移動させることによって、調整用画像
CG2の位置を決めるようにしたが、逆に、調整用画像CG2を固定し調整用画像CG1
を移動させるようにしてもよいことは勿論である。
以上、実施形態1から実施形態5で説明したように、調整用画像CG1,CG2及び調
整用画像CG3,CG4を用いることにより、マルチプロジェクションディスプレイにお
ける水平方向及び垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からの投写画
像に対する水平方向及び垂直方向の位置調整を高速かつ高精度に行うことができる。
すなわち、2つのプロジェクタPJ1,PJ2からの投写画像に対して、調整用画像C
G1,CG2を用いることにより、水平方向及び垂直方向に並べられた2つのプロジェク
タPJ1,PJ2のそれぞれ垂直方向の位置調整を高速かつ高精度に行うことができ、ま
た、調整用画像CG3,CG4を用いることにより、水平方向及び垂直方向に並べられた
2つのプロジェクタPJ1,PJ2のそれぞれ水平方向の位置調整を高速かつ高精度に行
うことができる。
そして、実施形態1から実施形態5に係る投写画像の位置調整方法を必要に応じて、適
宜、組み合わせることで、水平方向にm台、垂直方向にn台のm台×n台のプロジェクタ
を用いたマルチプロジェクションディスプレイにおける各プロジェクタのそれぞれの投写
画像の位置調整を高速かつ高精度に行うことができる。
たとえば、図14はm=4,n=4すなわち4台×4台の合計16台のプロジェクタP
J1,PJ2,・・・を有したマルチプロジェクションディスプレイであり、このような
マルチプロジェクションディスプレイにおいても、水平方向及び垂直方向に隣接して並ぶ
2台のプロジェクタを一組として、実施形態1から実施形態4に係る投写画像の位置調整
方法で説明したような位置調整操作を行うことにより、全てのプロジェクタの投写画像の
位置調整を短時間にしかも高精度に行うことができる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、前述の各実施形態では、リア投写
式のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、図1に示すように、撮像装置11を
視聴者とは反対側すなわちプロジェクタPJ1,PJ2側に設置した場合を例にしたが、
リア投写式のマルチプロジェクションディスプレイであっても、撮像装置11は視聴者側
に設置するようにしてもよい。
また、本発明は、リア投写式のマルチプロジェクションディスプレイに限られるもので
はなく、フロント投写式のマルチプロジェクションディスプレイにおいても適用できるこ
とは勿論である。
また、前述の各実施形態では、各プロジェクタPJ1,PJ2からの投写画像をスクリ
ーンSCR上でタイリング投写する場合について説明したが、タイリング投写だけでなく
、各プロジェクタPJ1,PJ2からの投写画像を同じ投写領域に重ね合わせる、いわゆ
るスタッキング投写を行う場合にも適用することができる。
また、前述の各実施形態では、調整用画像CG1における第1の色については、R(赤
)・G(緑)・B(青)の色成分の画素値(階調値)を、R=255、G=160、B=0
と設定し、調整用画像CG2における第2の色については、R(赤)・G(緑)・B(青)
の色成分の画素値は、R=0、G=160、B=255と設定したが、2つの調整用画像
が適切な位置関係で投写されたときに、スクリーンSCRを撮像して得られる撮像画像デ
ータにおいて所定の特徴が取得できればよいので、2つの調整用画像CG1,CG2の画
素値は前述の値に限られるものではない。
また、調整用画像CG1,CG2及び調整用画像CG3、CG4におけるそれぞれの線
の間隔は20画素としたが、これも20画素に限られるものではない、ただし、10画素
以上とすることが好ましい。
また、評価値の算出は、2つの調整用画像が同じ位置関係となる状態で複数回の撮像を
行い、その複数の撮像データを用いて評価値を算出することが好ましい。このように、複
数回の撮像により得られる撮像画像データを用いて評価値を算出することにより、撮像装
置のノイズの影響を低減した高精度な評価値を得ることができる。なお、この場合、複数
回の撮像により得られる撮像画像データを用いて算出された評価値の平均値を求めて、そ
の平均値を求めるべき評価値とすることが考えられる。
また、前述の各実施形態では、複数のプロジェクタのうちの2台のプロジェクタについ
て位置調整を行うという説明であったが、これは、最低でも2台のプロジェクタを一組と
して位置調整を行うということであり、複数台もしくは複数組のプロジェクタからの投写
画像を同時に位置調整することをも含むものである。
たとえば、2台×2台の4台のプロジェクタを用いたマルチプロジェクションディスプ
レイであれば、上段の2台のプロジェクタを一組とし、この上段の一組のプロジェクタか
らの投写画像の水平方向の位置調整を行うと同時に下段の2台のプロジェクタを一組とし
、この下段の一組のプロジェクタからの投写画像の水平方向の位置調整を行うことも可能
である。このように、複数台もしくは複数組のプロジェクタからの投写画像を同時に位置
調整することによって、マルチプロジェクションディスプレイが図14に示すように多数
のプロジェクタによって構成される場合、位置調整を効率よく行うことができ、位置調整
時間を大幅に短縮することができる。
また、前述の各実施形態では、スクリーンSCRに投写される画像を撮像して得られた
撮像画像データに基づいて評価値を求めて位置調整を行う例について説明したが、これに
限らず、たとえば、奥行きを小さくするために投写距離を稼ぐ目的で反射鏡を使用するよ
うなリア投写式のマルチプロジェクションディスプレイにも起用できる。この場合、反射
鏡としてハーフミラーを用い、そのハーフミラーの裏側に撮像装置を設置して、その撮像
画像を用いて位置調整を行うことも可能である。
このように、本発明では、複数の投写画像の位置調整を2つの調整用画像を用いて行う
際、2つの調整用画像の最終的な投写画像(たとえば、フロント投写式のマルチプロジェ
クションディスプレイにおいてはフロント投写用のスクリーンに投写される画像あるいは
リア投写式のマルチプロジェクションディスプレイにおいてはリア投写用スクリーンのフ
ロント側表示面に表示される画像など)を撮像して得られた撮像画像を用いるのではなく
、投写画像の光路上の任意の断面における投写画像を撮像して得られた撮像画像データに
基づいて位置調整を行うことも可能である。
また、前述の各実施形態で用いたプロジェクタは、RGB3原色の3板式のプロジェク
タを想定したものとして説明したが、本発明は4原色以上の多原色タイプのプロジェクタ
にも適用可能となるものである。
また、前述の各実施形態では、複数台のプロジェクタからの投写画像を水平方向または
垂直方向に配置(投写)するために、プロジェクタを物理的に水平方向または垂直方向に
並べたが、プロジェクタの物理的位置を変更するのではなく、レンズシフトなどの投写位
置変更機能を用いてもよいことは勿論である。
また、前述の各実施形態では、調整用画像CG1,CG2及び調整用画像CG3、CG
4として、水平方向、垂直方向の直線からなるパターンを用いたが、調整用画像CG1,
CG2及び調整用画像CG3、CG4のパターンとしては、線画を有するものであれば、
種々のパターンを用いることができる。
図15は調整用画像のパターンの変形例(その1)を示す図、図16は調整用画像のパ
ターンの変形例(その2)を示す図、図17は調整用画像のパターンの変形例(その3)
を示す図である。
図15(a)は傾きを有した直線のパターンからなる調整用画像の例、図15(b)の
(i),(ii)は線の間隔に周期性を有したパターンからなる調整用画像の例、図15(c
)の(i),(ii)は曲線によるパターンからなる調整用画像の例、図15(d)は破線に
よるパターンからなる調整用画像の例である。
また、図16(a)は線の太さに周期性を有したパターンからなる調整用画像の例、図
16(b)は図形によるパターンからなる調整用画像の例、図16(c)は文字によるパ
ターンからなる調整用画像の例、図16(d)は隣り合う線の長さや模様に変化をもたせ
たパターンからなる調整用画像の例、図16(e)はイラストなどによるパターンからな
る調整用画像の例である。
また、図17(a)は線にグラデーションを有するパターンからなる調整用画像の例、
図17(b)は同じ線の上下方向で色を異ならせたパターンからなる調整用画像の例、図
17(c)は隣り合う線で色を異ならせたパターンからなる調整用画像の例である。
これら図15〜図17で示す以外にも、たとえば、色を反転させたパターン、時間軸上
で色を変化させたパターン、時間軸上で形状を変化させたパターン、これら各種のパター
ンや図15〜図17を組み合わせてなるパターンなど種々のパターンを調整用画像として
用いることができる。
また、以上説明した本発明を実現するための処理手順が記述された投写画像の位置調整
プログラムを作成し、その投写画像の位置調整プログラムを各種の記録媒体に記録させて
おくこともできる。したがって、本発明は、その投写画像の位置調整プログラムの記録さ
れた記録媒体をも含むものである。また、ネットワークからその投写画像の位置調整プロ
グラムを得るようにしてもよい。
実施形態1に係る投写画像の位置調整方法が適用されるマルチプロジェクションディスプレイの構成を示す図。 投写画像の位置調整装置1の構成を詳細に示す図。 水平方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG1,CG2の一例を模式的に示す図。 図3に示す調整用画像CG1,CG2を一部に重畳領域を有してスクリーンSCR上に投写させた状態を模式的に示す図。 2つの調整用画像CG1,CG2の位置調整操作を行った際の各位置における画素値(R×G×B)のヒストグラムを示す図。 干渉因子の1つである撮像装置の露出設定を変化させたときの調整用画像の位置調整操作とその時の評価値(コントラスト)の関係を示す図。 実施形態1に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置制御手順を概略的に示すフローチャート。 実施形態2に係る投写画像の位置調整方法における投写画像の位置制御手順を概略的に示すフローチャート。 水平方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG3,CG4の一例を模式的に示す図。 図9に示す調整用画像CG3,CG4を一部に重畳領域を有してスクリーンSCR上に投写させた状態を模式的に示す図。 垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2からスクリーンSCR上にそれぞれ別々に投写された調整用画像CG3,CG4の一例を模式的に示す図。 図11に示す調整用画像CG3,CG4を一部に重畳領域を有してスクリーンSCR上に投写させた状態を模式的に示す図。 垂直方向に並べられた2つのプロジェクタPJ1,PJ2から調整用画像CG1,CG2を一部に重畳領域を有してスクリーンSCR上に投写させた状態を模式的に示す図。 4台×4台の合計16台のプロジェクタを有したマルチプロジェクションディスプレイを示す図。 調整用画像のパターンの変形例(その1)を示す図。 調整用画像のパターンの変形例(その2)を示す図。 調整用画像のパターンの変形例(その3)を示す図。
符号の説明
1・・・投写画像の位置調整装置、11・・・撮像装置、12・・・調整用画像データ
出力装置、13・・・評価値算出装置、14・・・位置調整制御装置、CG1,CG2,
CG3,CG4・・・調整用画像、PJ1,PJ2・・・プロジェクタ、SCR・・・ス
クリーン

Claims (14)

  1. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整方法であって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステップと、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラストを算出し、
    算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する第2ステップ
    と、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3ステップと、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記コントラストは、前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値と最小の画素値との差で表わされ、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  2. 請求項1に記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記第2ステップは、前記2つの調整用画像のうち少なくとも一方の調整用画像を1画素単位で水平方向または垂直方向に移動させて、前記調整用画像を1画素単位で移動させるごとに前記コントラストを算出することを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  3. 請求項1または2に記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記パターンは、1画素に対応する幅の線画を有することを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記第3ステップは、前記評価値が最大となる位置を前記2つの投写画像の最適投写位置として前記2つの投写画像の位置調整を行うことを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記第2ステップは、前記2つの調整用画像が同じ位置関係となる状態で複数回の撮像を行って前記評価値を算出することを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記第3ステップは、2つのプロジェクタのうち少なくとも一方のプロジェクタの電気光学変調装置における画像形成領域における有効画像表示領域の位置を画素単位で移動させることにより前記2つの投写画像の位置調整を行うことを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の投写画像の位置調整方法において、
    前記撮像装置は、当該撮像装置における撮像素子の1つの画素が前記2つのプロジェクタから投写される2つの投写画像によって形成される画像の1つ以上の画素に対応する解像度を有することを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  8. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整方法であって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステップと、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた評価値として出力する第2ステップと、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3ステップと、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整方法。
  9. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整するための投写画像の位置調整装置であって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像データ出力装置と、
    前記投写面に投写された前記2つの調整用画像を撮像可能な撮像装置と、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラストを算出し、
    算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する評価値算出装置と、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調整制御装置と、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記コントラストは、前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値と最小の画素値との差で表わされ、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整装置。
  10. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整装置であって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像データ出力装置と、
    前記投写面に投写された前記2つの調整用画像を撮像可能な撮像装置と、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた評価値として出力する評価値算出装置と、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調整制御装置と、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整装置。
  11. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の
    位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整プログラムであって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用
    画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステップと、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラストを算出し、
    算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する第2ステップと、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3ステップと、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記コントラストは、前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値と最小の画素値との差で表わされ、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整プログラム。
  12. 2つのプロジェクタから重畳領域を有するように投写面に投写される2つの投写画像の
    位置を2つの調整用画像を用いて調整する投写画像の位置調整プログラムであって、
    前記2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに与える第1ステップと、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた評価値として出力する第2ステップと、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う第3ステップと、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とする投写画像の位置調整プログラム。
  13. 複数のプロジェクタを有し、前記複数のプロジェクタからの投写画像が重畳領域を有するように投写面に投写可能なマルチプロジェクションディスプレイであって、
    前記複数のプロジェクタにおける2つのプロジェクタから投写された2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像データ出力装置と、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データのコントラストを算出し、
    算出されたコントラストを前記特徴に関連付けられた評価値として出力する評価値算出装置と、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調整制御装置と、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記コントラストは、前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値と最小の画素値との差で表わされ、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  14. 複数のプロジェクタを有し、前記複数のプロジェクタからの投写画像が重畳領域を有するように投写面に投写可能なマルチプロジェクションディスプレイであって、
    前記複数のプロジェクタにおける2つのプロジェクタから投写された2つの調整用画像が適切な位置関係で投写されたときに前記重畳領域において所定の特徴が出現するようなパターンを有する前記2つの調整用画像に対応する2つの調整用画像データを前記2つのプロジェクタに出力可能な調整用画像データ出力装置と、
    前記2つのプロジェクタから前記2つの調整用画像を投写させたときの前記投写面を撮像して得られる撮像画像データに基づいて前記撮像画像データにおける各画素の画素値の中で最大の画素値を取得し、取得した最大の画素値を前記特徴に関連付けられた評価値として出力する評価値算出装置と、
    前記評価値に基づいて前記2つの投写画像の位置調整を行う位置調整制御装置と、を有し、
    前記特徴は、前記撮像画像データにおける画素値であり、
    前記各画素の画素値は、前記撮像画像データを構成する各色成分の積で求められる値を用いることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
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