JP4660635B2 - 保育ブロックを使用した緑化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は保育ブロックを用いた緑化方法に関するものであり、より詳しくは、温暖化に伴う地球規模の砂漠化を防止するのみならず乾燥荒廃地を緑化させるために使用できる保育ブロックを用いた緑化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
地球環境保全のための従来の緑化手法としては、苗木植栽が一般的である。降水量の多い熱帯乃至亜熱帯地域においては良好な植栽結果が報告されているものの、乾燥荒廃地では、土中からの根系吸収水分量が僅かであるのに対し、枝葉からは高温や風により強制的に水分が奪われるため、植栽木の多くが枯死する。
【0003】
また、乾燥荒廃地において従来の苗木植栽を行うと、潅水を長年継続して行わなくてはならないことに加えて、生育が不良であり、経済的採算が取れないため、乾燥荒廃地における緑化は殆ど行われていないのが現状である。
【0004】
荒廃した地球の生態環境を再生するには、熱帯降雨林の植栽造林だけでなく、乾燥地帯の荒廃地の緑化が重要な解決課題であるのみならず、乾燥地帯では早魅により多くの人々が飢餓に陥っており、貧困の救済や食糧生産のできる生態環境の再生を現実化するための緑化手法の開発が、緊急かつ重要課題になっているのが現状である。
【0005】
とりわけ、苗木植栽法が乾燥地帯造林手法として適用できない実質的な一要因は、根系形態の不自然さにある。天然林の根系は、太くて長い根系が地中深くまで侵入するのに対し、人工植栽林の根系は、細くて短い根系が地表面近くを這い、地中に深く侵入しないことが認められており、このことから、植栽木は水分の吸収範囲が狭く、乾燥で容易に枯死してしまうものと考えられる。
【0006】
すなわち、乾燥枯死を防ぐために潅水を継続する必要があるものの、乾燥地帯では採水が極めて困難であるとともに潅水事業には莫大な経費を要するという問題がある。さらに、多量に潅水すると塩分が地表に集積し、この集積した塩分により植物が枯死する問題が起きている。
【0007】
本発明は上述した実状に鑑みなされたものであり、その目的は、つぎの(1)乃至(4)の課題を解決できる保育ブロックを使用した緑化方法を提供するにある。
(1) 導入樹木の根系が天然性木の根系のように、太く長い根系が、地中に深く伸長するように助成すること。
(2) 導入樹木の発芽及び初期成育を促し、乾燥による稚樹の枯損を減少させること。
(3) 潅水を行わないことを基本とする「播種による植生導入」を行うこと。
(4) 苗木植栽ではできない通年施工を可能にすること。
【0008】
なお、従来の係る保育ポットとしては、肥料成分を含有する植生基盤材を原材として上下方向の貫通穴2複数を有する練炭状に型成形された種子床(以下、I型ブロック10aという、図8参照、)と該種子床を使用した緑化方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−47307号公報、(図1乃至図3)
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明が採用した手段は、叙上の特許請求の範囲の欄に記載のとおりある。
【0011】
すなわち、本発明は、肥料成分を含有する植生基盤材を柱形状に型成形してなる保育ブロックであって、上下方向の未貫通穴と、該未貫通穴に連続する上下方向の貫通溝を有し、前記未貫通穴の内部若しくはその上部、または、前記貫通溝の内部若しくはその上部に、種子が装填又は播種されるものを使用する緑化方法であって、施工地面上に穴あけ器等を用いて植栽穴を掘削し、この植栽穴の底部に連続する小径の穴を形成するとともに、前記植栽穴の中に、前記播種用保育ブロックを、前記貫通穴又は貫通溝が上下方向に配向するように埋設した後、前記植栽穴の底部に連続する前記小径の穴内に、前記根系を更に深く伸長させるようにすることを特徴とする緑化方法である
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、つぎのア)乃至カ)の観点から鋭意開発されたものである。
ア)導入樹木の根系を天然性樹木の根系のように太く長く伸長させるには、苗木植栽を行わず、種子から生育させ根系を地中深くに誘導伸長させることを考え、保育ブロックを造成した。
イ)乾燥に弱い発芽直後の稚樹が痩せた荒廃地に定着できるよう、発芽生育に好ましい条件を備えた保育ブロックを考案した。
ウ)根系を天然性木の根系のように地中深く誘導伸長させるために、保育ブロックに縦方向に適度な深さの溝を設けた。この溝に沿って溝の中を垂下根(直根)が地中に深く伸長することを、また、水平根が保育ブロックブに設けた縦溝から周囲の土中に容易に伸長することを確認した。また、水平根の伸長が旺盛になるほど垂下根の伸長量が増し、垂下根が重力方向により速く伸長することを確認した。
エ)発芽及び初期成育を促し、乾燥による稚樹の枯損を減少させるために、稚樹の根系が保育ブロック中に伸長させる必要がある。このため、保育ブロック作成時に酸素保持剤を添加混合したところ、粘性土に中に根系が密度高く侵入すること確認した。また、肥料養分を保育ブロック外に流出分散させないように、水で溶解し難い肥料を混合すると肥料分が目的植物のみに吸収され、初期成長が促されることを確認した。
オ)苗木植栽ではできない通年施工を可能にするため、種子を装着した保育ブロックを時期を変えて現地に埋設したところ、現地の気象条件が発芽に不適な時期においては種子は発芽せず生命を維持するが、発芽・生育の適期を迎えると種子は活動を開始し生育することを確認した。
カ)植物成立の確実性を高めるため、一個の保育ブロックに植物の種子を数粒播き小群落として成立させることを考え実施したところ、植物間に競争と保護の作用が働くため初期生長が促進された。また、多様性に富む群落の造成により植物導入の確実性が高まると考え、2〜4種類の種子を混合して保育ブロックで一緒に生育させたところ、稚樹の生育が促進され、植物成立の確実性を高めるために有利であることを認めた。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、本明細書において、土壌や植生基盤材などを成形してなり、上面に種子を播種して本発明で使用される保育ポット内に収容または上面に裁置される小径の塊状体をその商品名である「花子」ということがある。
【0014】
図1(a)は第1実施例の保育ブロック10b(以下、II型ブロックという)の平面図、図1(b)は同保育ブロック10bの断面図である。図2(a)は第2実施例の保育ブロック10c(以下、III型ブロックという)の平面図、図2(b)は同保育ブロック10cの断面図である。図3(a)は第3実施例の保育ブロック10d(以下、IV型ブロックという)の平面図、図3(b)は同保育ブロック10dの断面図である。
【0015】
図において、本発明で使用される保育ブロック10は、土壌、有機質資材、肥料養分、土壌改良材などを混合した植生基盤材を加圧成型したものであり、実質的には、(i)上下方向の貫通穴2と未貫通穴4を有し、該未貫通穴4の底面に連続する貫通穴4aを有する練炭状の保育ブロック(図1参照)、又は、(ii)前記未貫通穴4に連続する上下方向の貫通溝6を有する保育ブロック(III型ブロック、IV型ブロック)にグループ化でき、前記貫通穴2の内部若しくはその上部、前記未貫通穴4の内部若しくはその上部、貫通溝6の内部若しくはその上部、のいずれかに、土壌や植生基盤材などに混ぜ込んだ種子を装填又は播種するようになっている。
【0016】
保育ブロック10に設けた播種用の穴には、2種類以上の種子を混合充填することも、また、1種類の種子を充填することもできる。播種に当たっては、予め発芽率をチェックしておき、保育ブロック10当たり3〜10本の個体が成立するように播種量を決める。本発明においては、植物成立の確実性を高めるため、一個の保育ブロック10に立地条件に適した植物の種子を数粒播き小群落として成立させることを特徴としており、これにより、植物間に競争と保護の作用が働き初期生長が促進でき、また、多様性に富む群落の形成など、植物導入の確実性の向上が図れる。
【0017】
前記土壌もまた特に限定するものではないが、施工地の近傍に存する粘性土壌、湖沼や河川のダム等の堆積泥土、砕石場排泥、浄水場排泥等の他、ゼオライト、ベントナイト、アタパルジャイト等の鉱産粘土成分の単独又は2種以上の混合物などを例示することができるが、保肥性、保水性の高い粘性土壌を使用することが好ましい。土壌は、植生基盤材全体当たり50〜80重量%(乾燥重量比)の割合に配合されるが、その配合割合は適宜設計変更可能な事項である。
【0018】
なお、粘土分の少ない砂質土を使用する場合には、高吸水性高分子化合物が添加される。好適な高吸水性高分子化合物としては、例えば商品名を「サンウエットGT−1、IM5000,IM1000(三洋化成工業製)」、「サーモゲル(興人製)」、「PNVANA−010(昭和電工製)」などを挙げることができる。使用する高吸水性高分子化合物は、概ね、植生基盤材全体当たり0.01〜0.1重量%(乾燥重量基準)の割合で混合される。ただし、その混合割合は、使用する高吸水性高分子化合物の吸水倍率によって適宜変更される事項である。
【0019】
つぎに、前記肥料成分としては、有機質堆肥、イネやムギわら、トウモロコシ等の植物残津、樹皮や枝条の粉砕物、ピートモス、コンポスト、オガクズ、ココピート、椰子繊維などを挙げることができるが、その種類及びを配合割合を特に限定するものではない。保育ブロックの保肥性、保水性、通気性が改善でき、根系の伸長が盛んになる。なお、施工地近傍で入手可能な有機質堆肥を用いると、施工コストを削減できるから好ましい。
【0020】
なお、例えば、商品名を「グリーンマップ」、「グリーンマップII」、「ノンストレス(日本合同肥料製)」とする周囲に流亡し難い環境保全型の肥料を配合することができる。かかる肥料が配合されると、肥料分が水で溶解し保育ブロック中の養分を周囲の雑草等に奪われることが少なく、目的植物に集中的に吸収されるので、肥料効率が高まり、導入植物の生育を促進することができる。
【0021】
つぎに、前記土壌改良材としては、パーライト、炭、酸素発生剤、アルギン酸ソーダ、保水剤、団粒化剤等を挙げることができるが、その種類及び配合割合などを特に限定するものではない。土壌改良材を配合することにより、保育ブロック中の空気量の改善や微生物活性を高めることができる。
【0022】
つぎに、本発明で使用される保育ブロックの形状を説明する。保育ブロック10の全体形状は径が5〜20cm、高さ5〜20cmの円形又は方形の柱状物であるが、その寸法形状などは、適用植物、荒廃地の立地条件への適合性を考慮して適宜設計変更される事項である。
【0023】
未貫通穴4の寸法形状などもまた、播種する種子の性質、種子の形状、播種数等により適宜選択される事項であり、通常、穴径は1〜3cm、深さ1〜5cmであり、その数量は1〜20個であり、貫通溝6は播種用の未貫通穴4に接し、その溝幅が1mm〜10mmとなるように設けられる。保育ブロック10の直径が大きく、未貫通穴4の数は少なく、より深く形設されることが好ましい。
【0024】
本発明で使用される保育ブロック10は、好ましくは、土壌硬度が山中式土壌硬度計指数で25mm〜28mmとなるよう加圧成型される。この範囲の硬さに基盤材が加圧成型されていると、保水性、通気性、保肥性、耐侵食性に優れた保育ブロックを製造することができるからである。
【0025】
すなわち、6ヵ月〜20ヶ月間はほぼその形状を保持し、その後は根系の生長とともに自然に劣化崩壊し、自然土に戻せる。土壌を強く加圧しすぎると、土壌の透水性や通気性が不良になり、根系が土壌中に侵入し難くなる傾向がある。
【0026】
未貫通穴4に接した上下方向の貫通溝6を備えた保育ブロック10c、10d(上記(ii))によると、透水性や保水性及び通気性の向上を図るために用いていた団粒化剤を使用しなくても、当該保育ブロックの中に根系を伸長させることができ、これにより、植物の生育を促進させることができるから好ましい。
【0027】
なお、本発明で使用される保育ポット10は、製造に際して、バインダーとしてアスファルト乳剤やアクリルポリマーなどの化学的資材が使用されていないので生態環境を汚染することもない。
【0028】
一般に、土壌を強く加圧すると、土壌の透水性や通気性が不良になり根系が土壌中に侵入しないが、本発明では、保育ブロック10周囲に設けた上下に貫通する幾筋もの縦溝(貫通溝6)により、加圧成型した保育ブロック中に根系が伸長することができる。
【0029】
圧縮成形時に、貫通穴2と、未貫通孔4を同時形成したり、側壁に上下方向の所望深さの貫通溝6を設けると、上記(i)(ii)の保育ブロックが形成できる。なお、上記貫通穴2のいずれかを、未貫通孔4を後付け削設すれば上記(i)の保育ブロックが製造できるし、上記(i)の保育ブロックの側壁に上下方向の所望深さの貫通溝6を設けると、上記(ii)の保育ブロック10c、10dが製造できることは無論のことである。
【0030】
つぎに、本発明で使用される保育ブロック10を使用した緑化方法を添付図面を参照しながら説明する。ただし、発明で保育ブロック10に充填される植物の種子は、特に限定はなく、木本植物(潜在自然植生、先駆樹種)、草本植物など市場で入手可能な種子のほか、施工地近傍より採取できる郷土植物の種子を用いることができる。
【0031】
施工地にホールカッターを用いて形成した植栽穴12の中に、保育ブロック10を、貫通溝6が垂直方洵に配向するように収容、埋設した後、種子穴に種子を入れた後、1〜2cm厚に覆土し、必要に応じてマルチ14を行う。マルチ材としては、石(砂利)、礫、枯れ草、バークおよびこれらに類するものが例示できる。
【0032】
植栽穴12の中に保育ポット10を単独収容しても良く、また、図4〜図6に示すように、その複数を段積みして収容することもできる。段積みに際しては、I型〜IV型ブロックをどの順番に積み重ねるかは適宜設計変更可能な事項である。
【0033】
なお、種子を挿入した保育ブロックを覆土した後にマルチ14を施すと、土壌表面からの蒸発量を防ぐことができるから好ましく(図4参照)、また、保育ブロック設置後、保育ブロックの地上部に筒状物16を設置すると、動物害、雑草の被圧、飛砂の害を防止できるから好適であり(図7参照)、また、植栽穴12の底面にマルチシート18を布設し、その上に保育ブロック複数を段積みできる(図5参照)こと無論である。また、植栽穴12から下方に向く例えば小径のドリル削孔12aが掘削されていると(図6参照)、根系を更に深く伸長させることができるから好ましい。
【0034】
種子の播き付けは、埋設した保育ブロックの種子穴に直接種子を播き覆土する方法、予め種子をセットしておいた保育ブロックを埋設し薄く覆土する方法、埋設した保育ブロックの種子穴に予め製造しておいた種子基体(「花子」)を挿入し薄く覆土する方法のいずれかの方法で実施される。
【0035】
なお、保育ブロックに形成した播種用の穴に、2種類以上の種子を混合充填しても良いし、一種類の種子を充填しても良い。播種量は、予め発芽率をチェックしておき、保育ブロック当たり3〜10本の個体が成立するように選択することが好ましい。
【0036】
通常、植栽穴12に挿入した保育ブロック10の上面部が地表面と同じ高さになるように配設し、乾燥地では地表面よりもやや低めに、また、湿潤地では畝の頂部に配設することが好ましい。植栽穴の施工間隔は、苗木植栽に準じるが、一般に、乾燥地帯で大きな植栽穴を掘ったり耕うんすると、土壌の疎孔隙が増し土が乾燥して植栽苗木が枯死する傾向がある。
【0037】
本発明の緑化方法では、保水能の高い現地の土壌構造を崩さずに植生を導入することを考慮して、ホールカッターと保育ブロックを組み合わせて施工するため、土壌構造を破壊することが少なく、その土地本来の土中水分の流れを維持しながら植生導入を図ることができる。また、保育ブロックは、ホールカッターで開けた植栽穴の土層面から徐々に供給される土中水分を効率的に吸収することができ、また、導入植物の根系は保育ブロックと地山の土層面との隙間を下降して伸長するので、稚樹の枯損回避に有利になる。
【0038】
従来の苗木植栽による緑化方法にあっては、特に、乾燥地にて従来のように苗木植栽を行うと、根系の吸水量と蒸散量とのバランスが当初から崩れるために潅水を行うことが必須であった。これに対して、本発明となる保育ブロックを用いた緑化方法によると、保育ブロックの構成資材が保水能の高い粘土質土壌を主体としていること、地山の土層構造を崩さず地山から湧出する水分を保育ブロックが有効に吸収し利用することとが互いに相まって、根系の吸水量と蒸散量とのバランスをとりながら植物を生育させることができるので、潅水が不要になるのである。
【0039】
未貫通穴4に植物種子を播種する方法としては、通常、種子を土壌、ピートモス、バーミュキュライト、パーライト等と混合して充填する方法、予め土壌やピートモスで固形化した種子を未貫通穴4へ挿入する方法や、種子を土壌、ピートモス、バーミュキュライト、パーライト等と混合、充填した「花子」を未貫通穴4へ挿入する方法がある。
【0040】
保育ブロック10に設けた貫通穴4aや貫通溝6の中は湿度が高まり発芽に好適な環境を形成するので、種子は保育ブロック10中で容易に発芽できる。また、発芽を開始した種子は、同時に根系が伸長するが、主根(垂下根)は縦方向に貫通した溝に沿って重力方向に深く伸長し、側根(水平根)は縦溝の中から水平方向に周囲に広く伸長発達する。このように、本発明では、縦方向の貫通溝6を一箇所又は適数箇所に設けてあることから、自然林に近い根系形状に早期に誘導でき、伸張させることができる。
【0041】
【実施例】
以下実施例にて詳説する。
【0042】
実施例1:
(1)保育ブロック製造法及び緑化方法
(イ)柱状物の使用材料は以下の通りである。
使用材料:粘性土壌70ットル
有機質資材(バーク堆肥):30リットル
肥料(ノンストレス):500グラム
土壌改良材(石炭炭):10リットル
上記材料を適量の水分を添加しモルタルミキサーで数分間撹拝した後、保育ブロック製造機で圧縮成形する。
【0043】
(口)圧縮成形の方法:図4に示すとおりの圧縮成型機の型を用いて、図5に示す手順で柱状物を製造する。成型された柱状物は直径10cm、高さ15cm円筒状で、縦方向に貫通した溝を4本、種子播種用穴を4個有した。
【0044】
(ハ)緑化方法:砂地にホールカッターで深さ30cm〜40cmの栽植穴を開けた後、各栽植穴の中に砂土を埋め戻しながら保育ブロックを縦方向に挿入し保育ブロックの頭が周囲より1cm程低くなるように設置した。種子と肥土とを混合した成型物を播種用の穴に入れ1cm覆土した。
【0045】
(2)保育ブロックを用いた樹木の生育試験
(イ)試験条件
(i)供試保育ブロック:上記のとおり作製した保育ブロックを用いた。
(ii)供試植物:ニレ、クヌギ、ヤマモミジの3種。各樹種につき30個の保育ブロックを作成し、各保育ブロック当たり、ニレ10粒、ヤマモミジ10粒、アベマキ4粒を播いた。
(iii)試験地:砂地
(iv)実験区:保育ブロックを用いる区、保育ブロックを粉状に砕いた区、保育ブロックを用いない区の3区を設定した。
(v)播種時期:平成14年5月
【0046】
(口)結果
施工は5月に行い、施工後の生育状態を観察した。保育ブロックを用いない区では樹木の成立は極めて少なく保育ブロック当たり0〜1本であったが、保育ブロック区では各樹種とも成立本数は多く、4〜8本であった。施工3ヶ月後の各樹木の平均樹高(20本平均)は、ニレ25cm、アベマキ20m、ヤマモミジ30cmであった。これに対し、保育ブロックを粉状に砕いた区では、ニレ20cm、アベマキ15cm、ヤマモミジ15cmであった。また、施工3ヶ月後に掘り取り根系を調査したところ、保育ブロック区では主根が保育ブロックの貫通した縦溝の中を重力方向に向って砂中に深く伸長し、側根は四方に向けて保育ブロックの縦溝の中央部から水平方向に伸長していることを確認した。保育ブロックを粉状に砕いた区では、根系の数は多いが、根系は細く短いものが多く、また、砂中に深く侵入していないことを認めた。
【0047】
実施例2:保育ブロック施工と苗木植栽法(一般造林技術)との比較検討
(イ)試験条件
(i)供試保育ブロック:上記のとおり作製した保育ブロックを用いた。
(ii)供試植物:クヌギ
(iii)試験地:粘質の真砂土
(iv)実験区:保育ブロックを用いる区、ポット苗を植栽する区の2区を設定した。
(v)施工時期:平成13年11月
本例では、本発明で使用される保育ブロックと苗木植栽法(一般造林技術)との初期の樹高生長に対する効果を比較検討した。
【0048】
ホールカッターで開けた栽植穴に実施例1で作製された保育ブロックを挿入し、播種用の穴にクヌギの種子を4粒入れ1cm厚に覆土した。苗木植栽区では1年前に養成した樹高40cm〜50cmのポット苗を用いて植栽した後、わらマルチを行った。植栽苗木は30本、保育ブロックは30個とした。
【0049】
(ロ)結果:施工1年後の当年伸長量を調べた。
平均年間伸長量を比較すると、苗木植付け区の年伸長量は7cm±5cmであったのに対し、本発明で使用される保育ブロック区では35cm±10cmとなり、明らかな差が見られた。また、根系の伸長状況にも大きな差が見られ、植栽苗木の根系は主根(垂下根)の発達が見られず、また側根も細く短いのに対し、保育ブロック区の根系は、太い直根が発達し、伸長範囲が著しく広いことが観察された。また、主根は、貫通溝に沿って重力方向に深く伸長し、また、側根(水平根)が四方に向けて保育ブロックの縦溝の中から水平方向に伸長していることが観察された。
【0050】
苗木植付け区における根系は、苗木植付け時に生じる根系の切断や根系の丸まりなどにより、天然性樹木の根系構造とは全く違った形態になっている状況が観察された。最も大きな根系の変化は、樹木の地上部を支える支持根となる主根(垂下根)が発達せず、主根が失われてしまっている点である。また、細根が多く見られるが根は細く短いこと、根系の侵入深度が浅いこと、根系の伸長範囲が狭いことなど、天然性樹木の根系構造とかなり違った根系形態になっていることが確認された。
【0051】
本発明保育ブロック区の根系は、樹木の地上部を支える支持根となる主根(垂直根)が良好に発達し、太く長い根系が地山深くまで侵入している状況が観察された。特に、主根は保育ブロックに設けた縦溝に沿って鉛直方向に深く伸長した。このように、本発明で使用される保育ブロック区の根系形態は、天然性樹木に極めて近い根系構造となっていることを確認した。
【0052】
実施例3:施工時期と樹木の成立についての検討
I、苗木植栽の場合
植栽時に根系の吸水量と葉の蒸散量とのバランスが崩れ易いので、このバランスの崩れが少ない時期にのみ植栽が行われる。つまり、苗木植栽が行える時期は著しく制限されている。これに対し、播種の場合には、発芽は温度、酸素、水分などに左右され、これらの発芽条件が満たされなければ種子は発芽しないで土中で生命を維持している。そして、発芽条件が満たされれば発芽が開始される。保育ブロックに播種した種子もこの自然の流れに従って発芽生育が行われる。
【0053】
そこで、保育ブロックを用いた場合の施工時期と樹木の成立について検討した。
【0054】
II、試験方法
(イ)保育ブロックヘの播種
保育ブロックは実施例1の方法で作製し、砂地に埋設した後、播種用の穴に樹木の種子10粒を播き1cm厚に覆土した。繰り返しを5とした。供試植物にはアカマツ、ニセアカシアの2種類を用いた。播種は、3月、6月、8月、11月の4時期に行った。播種は平成13年3月より開始し、平成13年11月に終了した。
【0055】
(口)試験区
試験区は、保育ブロック区、対照区(保育ブロックを用いない区)の2区を設定した。
(ハ)結果
播種1年後の成立率(成立本数÷播種粒数÷発芽率)を次表に示す。
(1)アカマツ
保育ブロック区;
3月播種:85%、6月播種:81%、8月播種:55%、11月播種:78%
対照区;
3月播種:71%、6月播種:63%、8月播種:38%、11月播種:36%(2)ニセアカシア
保育ブロック区;
3月播種:88%、6月播種:79%、8月播種:61%、11月播種:73%
対照区;
3月播種:76%、6月播種:64%、8月播種:33%、11月播種:45%
【0056】
保育ブロックを用いた区の成立本数は、保育ブロックを使用しない区に比べ、明らかに多くなった。また、保育ブロックを用いた区においては年間を通して成立本数が著しく低下する時期は見られず、年間を通じてほぼ安定して成立する結果を得た。このことは、種子を何時播いても、種子の流亡などがなければ、種子は発芽に適した時期がくれば発芽し生育することを示している。つまり、苗木植栽は施工時期が限定されて短いのに対し、本発明で使用される保育ブロックを用いれば、ほほ通年施工が可能であることが解る。
【0057】
なお、播種時期と成立本数との関係をみると、8月施工と11月施工の成立本数は、保育ブロックを用いた区と保育ブロックを使用しない区では大きな差が見られる。これは、保育ブロックの保水性が高いことから種子が早期に発芽し根系が地中深く伸長したために稚樹の枯死が少なくなったものと考えられる。
【0058】
実施例4:保育ブロックを用いた応用施工の検討
保育ブロックの有効性を効果的に使用することについて、次のことを検討した。
(1) ストーンマルチとの組み合わせ
(2) 埋設シートとの組み合わせ
(3) 植生シートマルチとの組み合わせ
(4) 牛乳パックとの組み合わせ、筒状物との組み合わせ
(5) 植栽苗木との組み合わせ
(6) 「花子(コーティング種子、ペレット種子)」との組み合わせ
【0059】
【発明の効果】
本発明によると、
(1)貫通した縦溝により重力方向に伸長する垂下根の伸長・発達を促すことができ、その結果、(i)土壌保全機能の向上、(ii)乾燥枯死の回避、(iii)山地保水機能(水源涵養)の向上、(iv)長寿命の保持などが期待できる。
(2)保育ブロックは保水性が高いので、乾燥による幼植物の枯死の回避に役立ち、幼植物の定着率が高まり、初期生育が促進され、総生産量を増す。
【0060】
また、(3)保育ブロックは保肥力が高いので、肥料分の周囲への流亡を防ぎ、幼植物に集中的に養分が与えることができるので、幼植物の生育が促進される。
(4)小群落として成立させることから、自然界における「競争の原理と保護の原理」が働き、生育が著しく促進でき、同時に、生物多様性の維持向上、施工の確実性の高揚に有効である。
【0061】
さらに、(5)散水管理が不要で、通年施工ができ、施工が簡単で容易に行えるから、これらにより、保育ブロックの適用範囲は極めて広く、植栽が困難である広大な乾燥地帯などに対しも適用が可能である。
(6)主資材は土壌と有機物であり、土壌は河川堆積土などを用いることができること、有機物資材には農作物の殻、生ごみ堆肥などを用いるので、自然のエネルギー循環の流れを換えるものではなく、また、生態環境を乱すものではないことが相まって、荒廃した生態系の回復を助け、その持続性を支えるものとして期待できる。
(7)苗木作りや施工後の潅水管理が不要であるので施工経費の削減が図れる。
(8)根系を更に深く伸長させることができるため、稚樹の枯死を少なくできる。
など、極めて実効性に優れた作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明で使用されるII型ブロックを模式的に示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図2】図2(a)は本発明で使用されるIII型ブロックを模式的に示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線に沿った断面図である。
【図3】図3(a)は本発明で使用されるIV型ブロックを模式的に示す平面図であり、図3(a)のC−C線に沿った断面図である。
【図4】図4は、本発明の緑化方法を説明するための概略図であり、植栽穴の中にI型ブロックを収容し、その上にIII型ブロックが載置されており、さらに、III型ブロックの地上部はマルチ材にてマルチされている。
【図5】図5は、本発明の緑化方法を説明するための概略図であり、植栽穴の底面に備えた埋設シートの上に、I型ブロック2個を収容し、最上段にIII型ブロックを載置した3段積みになっている。なお、III型ブロックに代えて例えばIV型ブロックを載置した3段積みになっている場合も、図5と実質同一であるから、これを援用する。
【図6】図6は、本発明のまた他の緑化方法を説明するための概略図である。植栽穴の底に、植栽穴よりも小径のドリル削孔が掘削されている。
【図7】図7もまた本発明の他の緑化方法を説明するための概略図である。保育ブロックの地上部に、保育ブロックよりも大径の筒状物が設置されている。
【図8】図8(a)は従来のI型ブロックを模式的に示す平面図であり、図8(b)は図8(a)のD−D線に同保育ブロックの断面図である。
【符号の説明】
2 貫通穴
4 未貫通穴
4a 貫通穴
6 貫通溝
10 保育ブロック
10a I型ブロック
10b II型ブロック
10c III型ブロック
10d IV型ブロック
12 植栽穴
12a 小径のドリル削孔
14 マルチ
16 筒状物
18 マルチシート

Claims (1)

  1. 肥料成分を含有する植生基盤材を柱形状に型成形してなる保育ブロックであって、上下方向の未貫通穴と、該未貫通穴に連続する上下方向の貫通溝を有し、前記未貫通穴の内部若しくはその上部、または、前記貫通溝の内部若しくはその上部に、種子が装填又は播種される保育ブロックを使用する緑化方法であって、
    施工地面上に穴あけ器等を用いて植栽穴を掘削し、この植栽穴の底部に連続する小径の穴を形成するとともに、前記植栽穴の中に、前記播種用保育ブロックを、前記貫通穴又は貫通溝が上下方向に配向するように埋設した後、前記植栽穴の底部に連続する前記小径の穴内に、前記種子からの根系を更に深く伸長させ得るようにしたことを特徴とする緑化方法。
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