JP4666833B2 - 種子床、その製造方法及び播種方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、種子床、その製造方法及びそれを用いた播種方法に関する。本発明は、詳細には、荒廃地を緑化することを狙いとする緑化技術に属し、さらに、現在地球規模で進行している温暖化に伴う砂漠化を防止するために、特に、乾燥荒廃地を緑化することを狙いとする緑化技術分野に属する。換言すれば、CO2の吸収に効果的な自然林に近い機能を持つ森林を、荒廃地、特に、乾燥荒廃地に造成しようとするもので、言わば地球環境の保全技術である。苗木を植える感覚で「種子床を植える」ことによる樹林化の技術である。
【0002】
【従来の技術】
現在実施されている地球環境保全のための緑化技術は苗木植栽であり、降雨量が多い熱帯〜亜熱帯地域に限られて行われ、乾燥荒廃地では行われていない。それは、降雨量が多い地帯では植栽された樹木の成長が良好で、建材用として、また製紙原料として有用な木材を効率的に栽培・採取できるからである。また、生育に好ましい立地条件が多く、営利的な商業造林が成り立つからである。しかし、苗木を植栽する場合、乾燥荒廃地では、植栽後に給水管理が必要であり、これを長年続けなければならず、また、施工時期が限られるなど経済的に採算が取れない。このほか、失敗が多いこと、生育が不良であることなどから、乾燥荒廃地においては地球環境保全を目的とした緑化は全く行われていないのが現状である。
【0003】
荒廃した地球環境を修復するには、営利的な熱帯降雨林の植栽造林だけでなく、荒廃乾燥地における緑化も大変重要な課題である。特に、荒廃乾燥地では旱魃により多くの人々が飢餓に陥っており、貧困救済や生命環境の維持・保全のための緑化が大変緊急性の高い課題となっている。
【0004】
しかしながら、乾燥荒廃地において、森林を造成する技術は見られない。乾燥荒廃地における森林は、根系形態が自然林に近いものであれば生き残れるが、植栽した樹木は根系が短く、水分の吸収範囲が狭いことから乾燥で容易にかれてしまう。そこで、乾燥枯死を防ぐために潅水をしなければならないが、水がない所であるので、潅水には莫大な経費を要する。更に、多量に潅水すると塩分が集積して塩分により枯死するなどの問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以下の課題を解決することができる種子床を提供することを目的とする。(1)導入樹木の根系が天然性木の根系のように、長く、深くなるよう助成すること。(2)発芽・初期成育を促し、乾燥による稚樹の枯損を減少させること。(3)植栽ではできない通年施工を可能にすること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、肥料成分を含む、水もちと水はけを有した耐水性の植生基盤材から成形されており、縦方向に貫通した穴を一箇所又は適数箇所設けてある、適当な長さの柱状物に、前記縦方向に貫通した穴に種子を充填したことを特徴とする種子床が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は以下の観点から開発されたものである。
(1)樹木の根系を天然樹木の根系のように長く伸長させるには、植栽によらず種子から生育させることを考え、種子床を造成した。
(2)痩せた荒廃地でも定着できるような発芽生育に好ましい条件を備えた種子床を考案した。
(3)種子床には、根系が天然性木の根系のように地中に深くスムースに伸長するよう縦方向に穴をあけた。この穴により、根系が渦巻くことなく地中に深く侵入することを確認した。
(4)発芽・初期成育を促し、乾燥による稚樹の枯損を減少させるために、保水性を高めるのに好ましい資材を混合した。また、肥料分を混合し初期成長を促した。
(5)植栽ではできない通年施工を可能にするため、数種の種子を仕込んだ種子床を現地へ埋設すると、現地の環境が発芽生育に適した状況になるまで種子は発芽せずに生命を維持する。そして、発芽の適期を迎えた種類・種子から活動が始まる。つまり、数種の種子を混合することでその場の立地条件に適した数種の樹木が発芽生育すると言った利点を有している。また、数種の種子を混合することは、多様性に富む群落の造成に大変有利になる。
【0008】
本発明の種子床は、肥料成分を含む、水もちと水はけを有した耐水性の植生基盤材を用いて、縦方向に貫通した穴を一箇所又は適数箇所設けて、適当な長さの柱状物に成形し、前記柱状物を乾燥し、そして前記縦方向に貫通した穴に種子を充填することにより製造できる。
【0009】
上記の植生基盤材は、植生の生育に必要な粘性土と有機質資材と肥料と、バインダーと適量の水と団粒化剤(高分子凝集剤)を添加攪拌して団粒化させて製造される。これを種子床の基盤材とし、縦方向に貫通穴を1箇所〜数箇所設けた柱状の種子床を加圧成形して、柱状物を成形し、そして乾燥する。縦方向に貫通した穴へ、保水材と共に1種又は数種の種子を充填した種子床を、緑化対象地である施工面に穴を掘り埋設する。即ち「種子床を植える」ことで、播種した樹木の発芽及び初期生育を促し、また、現地の植生環境に適合した樹種の成立を促すことから、樹木成立の確実性を高めることができる。なお、種子類は発芽適期の異なる数種の種子を用いることが好ましい。このような場合には、発芽の適期を迎えた種類・種子から活動が始まり、その場の立地条件に適した数種の樹木が順次発芽生育することができるからである。
【0010】
粘性土は、保肥性、保水性(水もち)、及び通気性を有し植物の生育に必要な資材であり、特に限定はないが、施工地近傍にある粘土主体の土壌、又は河川、湖沼、ダム湖等の浚渫土、砕石場排泥、浄水場排泥等の天然土壌及び排泥、更にゼオライト、ベントナイト、アタパルジャイト等の鉱産粘土成分を単独又は混合して用いる事が出来る。粘性土は本発明の骨格成分であり、その主成分は天然土壌又は排泥を用いる事が望ましく、植生基盤材中に約80〜95重量%(乾燥重量基準)で用いられ、保肥性、透水性等とより確実にする為、鉱産粘土成分が植生基盤材中に約0.3〜2重量%(乾燥重量基準)で添加される。粘性土は他の資材と共に高分子凝集剤により団粒化し、植生基盤材に対して保水性(水もち)、透水性(水はけ)、通気性及び耐水性を付与する。
【0011】
有機質資材も特に限定はなく施工地近傍で入手可能な材料で良い。具体的には有機堆肥、イナワラ等の植物残滓、樹皮及びその叩解品、ピートモス、ココピート、椰子繊維等使用出来、更にポリエステル、ナイロン、ビニロン、アセテート、キュプラ等の合成、人造繊維も用いる事が出来る。これらの有機質資材は植生基盤材中に約3〜10重量%の量で使用される。
【0012】
粘性土、有機質資材などを団粒化し、透水性、保水性及び通気性をより付与された植生基盤材は貫通穴を有する円筒状に成形される。成形後、その形状を保持する為、又は、耐水性を一層向上させる為、バインダーが添加される。使用出来るバインダーは、デンプン系糊材、カルボキシメチルセルローズ系化合物、ポリビニルアルコール系化合物などの親水性バインダー、及び、ポリ酢酸ビニル及びその共重合体、アクリルポリマー及びその共重合体、天然及び合成ゴム系のエマルジョン又はラテックス、更には、アスファルト乳剤などの疎水性バインダーが挙げられる。これらのバインダーは、一般に、種子床を成形、乾燥した後に、その造膜性及び接合性により、植生基盤材の形状を保持することができると共に、植生基盤材に耐水性を付与し、降雨水等による種床の水漬による崩壊などを防止する働きを有している。上記のバインダーのうち、親水性バインダーは、植生基盤材の保水性を改良するので、乾燥地における種子床の施工において特に有利である。一方、疎水性バインダーは植生基盤材の耐水性を改良するので、降雨水等による種床の水漬による崩壊を防止することができる。バインダーの混合量は、施工地の降雨量、湧水量を考慮して決められるが、通常、植生基盤材中に0.3〜3重量%(乾燥重量基準)で用いられる。
【0013】
更に、本発明では、透水性、保水性及び通気性を向上させる為、団粒化して植生基盤材を得る。団粒化剤としては高分子凝集剤が使用され、例えば、商品名サンフロック(三洋化成工業製)、商品名ハイセット(第一工業製薬製)商品名ハイモロック(ハイモ製)及び商品名スミフロック(住友化学工業製)等の製品より適宜選択し使用出来る。団粒化剤の混合量は植生基盤材中に約0.1重量%(乾燥重量基準)前後である。
【0014】
本発明では、更に、種子床の保水力を増強する為に、高吸水性高分子化合物を添加してもよい。高吸水性高分子化合物としては商品名サンウエットGT−1,IM5000、IM1000(三洋化成工業製)、商品名サーモゲル(興人製)、商品名PNVA NA−010(昭和電工製)等が好適に使用出来る。植生基盤材中の混合量は各高吸水性高分子化合物の吸水倍率にもよるが、通常、0.01〜0.1重量%(乾燥重量基準)で良い。
【0015】
更に、施工対象地にもよるが、通常、植物の生育に必要な初期栄養分を確保するために、適当な、例えば、高度化成肥料、化成肥料、緩効性肥料、例えば、グリーンマップ及びグリーンマップII(日本合同肥料製)、被覆肥料、熔成リン肥等の肥料成分が植生基盤材に適当量添加混合される。
【0016】
上記の資材を下記に詳述する方法で成形、乾燥する事により、保水性、通水性及び通気性に優れ、且つ、降雨等の遭遇しても容易に型くずれ、崩壊しない耐水性を有する種子床を製造する事が出来る。
【0017】
種子床にはその縦方向(長手方向)に一個、又は数個の貫通する穴が空けられる。貫通穴には「種より植える」樹木種子が、適当な混合材、例えば、バーミュキュライト、パーライト等の保水性があり、且つ軽量な資材と混合し充填される。又、施工現場で種子を貫通穴へ充填する場合は、水分の補給を兼ねて種子とバーミュキュライト相当品と混合し粘土汁として充填しても良い。貫通穴にバーミュキュライト等と共に混合充填させた種子は、貫通穴中に確実に保持され、且つ水分の種子への補給が容易になされる為に、発芽に好適な環境に存在する事が出来る。発芽を開始した種子は、発芽場所が比較的深い所であっても、軽量で、然も空隙が多いバーミュキュライト等の層を通芽するだけで良いので、容易に地上部へ出芽出来る。又、根も容易に伸長、通根出来る。
【0018】
貫通穴を有する種子床の形状、及び貫通穴の径は播種する種子性質、種子形状、播種数等により適宜選択出来るが、通常、種子床の直径は5〜15cm、高さ5〜20cmで、貫通穴の径は1〜3cmで、1〜5個設けられる。種子を充填した円筒状種子床の上下面は通芽・通根性を有するシート、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等の水溶性プラスチックよりなるフイルム、例えば、商品名ハイロセン(ポリビニルアルコールフィルム(日本合成化学製))、ポリ乳酸、脂肪酸ポリエステル、ポリカプロラクトン、β−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸の共重合体、デンプンとポリビニルアルコールと脂肪酸ポリエステルとの混合物等の生分解性プラスチックよりなるフイルム、例えば、商品名ビオノーレ(昭和高分子製)、商品名マタービー(日本合成化学製)、商品名レイシア(三井化学製)、又は水分により崩壊する紙等で被覆するか、又は、水溶性高分子化合物、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の樹脂でコートするとよい。このようにすれば、種子床の移送時に、種子が混合された種子層が種子床から滑落するのを防止することができるからである。したがって、通芽・通根性を有するシート又は樹脂コートは施工後、早い時期に消失するようなものであってよい。
【0019】
更に、種子床の側面は非通根性のフイルム等で被覆されるか又は樹脂でコートされた保護膜を有することも好ましい。これは、施工時に草本類の繁茂している場合、草本類が種子床の栄養分を吸収しようとして侵入し、樹木種子の発芽、生育を阻害する事を防止する為である。非通根性のフイルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等の汎用プラスチックフィルム、及びより望ましくは生分解性フイルムで、種子床の上下面に用いるものより高分子量で、フィルム厚が厚いものが好ましく、樹脂コート剤としては、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル酸系、ポリウレタン系コーティング剤、及び、生分解性プラスチックのエマルジョン、例えば、商品名マタービーのエマルジョン(日本合成化学工業製)、脂肪酸ポリエステルのエマルジョンが好ましい。これらのフイルム又は樹脂コートは、発芽後、根が張った後(例えば、1年後)に消失、分解するようなものであると、樹木の生育を阻害することがないので好ましい。
【0020】
本発明で種子床に充填される樹木種子は、特に限定はなく、市場で入手可能な種子を使用する事が出来、更には、施工地近傍より採取出来る種子を用いる事も出来る。樹木種子は、適宜、その耐乾性、耐湿性、耐暑性、耐寒性、耐陰性、耐陽性及び耐潮性等の性質を考慮し組み合わせ使用する事が出来る。又、組み合わせ中一種は先駆樹木を選択する事が望ましい。
【0021】
本発明の1つの態様では,通芽・通根性を有するシート又は樹脂コートが上下に設けられ、側面に保護膜を設けた種子床は、施工面に適宜の間隔、例えば100cmの格子状に掘られた植穴に、貫通穴を上下にして、埋め込まれる。この際、一つの種子床に数種の異なった性質を有する種子を混合充填して適宜の間隔で埋め込み、播種してもよいし、又は一つの種子床に一種類の種子を充填し、性質が異なった単一種子が各々充填された複数の種子床を適宜の配置、適宜の間隔で播種しても良い。植穴は種子床の上部が若干露出する程度の深さが良い。本発明のこの態様による緑化技術で施工した場合、先ず、植穴に固定された種子床に降雨又は灌水等により水分が供給されると、種子床上下面を覆っていた通芽・通根性を有するシート又は樹脂コートが溶解除去され種子床に水分が補給される。種子床は保水能が高い為、供給水を有効に保持し、バーミュキュライト等の層中の種子に適当な発芽水分環境を提供する。発芽に適当な温度、環境条件を待って種子は発芽を開始する。発芽した種子は、種子層が軽量で且つ空隙が多いバーミュキュライト等を有するため、容易に芽を上方に、根を下方へ伸長させる事が出来、ついには種子床より出芽、成育を開始する。この際、種子床自体は植穴に確実に固定され、風、降雨等により簡単には移動しないため、移動による発芽生育障害を起こし難い。適度な種子床に含有される初期栄養分の供給により、更に、草本類が存在しても種子床の側面が、保護膜で被覆されているため栄養分を草本類に吸収される事なく、播種された樹木種子は、種子より育てた場合特有の、主根、支持根を頑健に伸ばし、且つ枝根を十分に広げながら健全に成育する。
【0022】
種子床は適度な耐水性を有しており、出芽、出根後、ある程度の期間、降雨等の影響を受けず形状を保持し、即ち、通水性、保水性、及び通気性を保持し、発芽、生育を確実にするが、根の発達により、又、側面よりの草本類の根の侵入を防止していた保護フイルムの分解と共に、逐次通根により根圏中に包含されてしまう。このように、種子より育てる本発明による緑化技術は、簡便であり、高度な管理を必要とせず、且つ、十分な根張りが得られる事により、健全に成木へと成長する確率が高い。
【0023】
「種を植える」、本発明による種子床を用いた緑化方法は、従来の造林等で慣用されてきた緑化技術の欠点を克服する事が出来る。
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の種子床、その製造方法及び種子床を用いた播種方法を説明する。図1には、本発明の種子床の1態様の斜視図、図2にはその平面図、図3にはその断面図が示されている。種子床1は、植生基盤材から成形された柱状物2の縦方向に貫通した穴3を設けてある。この穴に種子4が保水材とともに充填されている。
【0025】
図4には、本発明の種子床を製造するための成形器の斜視図が示されている。この成形器5は形器6と押し出し器7とにより構成されており、押し出し器7は形器6内で上下するよう組み付けられている。図5には、種子床のための柱状物成形の手順を示す図が示されている。先ず、団粒化した植生基盤材8を容器に入れ、成形器5を差し込む。差し込むことにより成形器5の押し出し器7は上方に持ち上げられ形器6内へ団粒化した植生基盤材8が加圧充填される(図5(a))。次ぎに図5(b)〜(d)に示すように、容器内より持ち上げ、押し出し器7を下げることにより形器6内へ加圧充填された植生基盤材8は形状を維持した状態で取り出すことが出来る。これを乾燥して、種子床のための柱状物が得られる。このように得られた柱状物に種子を保水材とともに充填することにより種子床を得ることができる。
【0026】
図6には、本発明の種子床を播種する手順を示す図である。先ず、施工地に穴を掘り、縦方向の貫通した穴3が水平面に対して垂直方向に配向するように種子床を埋設する。
【0027】
【実施例】
以下実施例にて詳説する。
実施例1
(1)種子床製造法及び播種方法
(イ)柱状物の使用材料は以下の通りである。
ただし、粘土鉱物(ゼオライト)、植物繊維(樹皮叩解物)、高吸水性樹脂(サンウェットGT−1)、高分子凝集剤(サンフロックAL210P)及びポリビニルアルコール(ゴーセノールN−300)の合計量は30Lである。
上記材料をモルタルミキサーで適量の水分を添加し数分間撹拌して団粒化させた。団粒化した基材は流動性が無くなり、成形が容易になる。
【0028】
(ロ)成形方法:図4に示すとおりの成形器を用いて、図5に示す手順で柱状物を成形した。成形された柱状物は直径10cm、高さ15cmの円筒状で、縦方向に直径1.5cmの貫通穴を4個を有した。
以上の方法で作製した柱状物を乾燥させた後、貫通穴へバーミュキュライトと数種の樹木種子を充填し、貫通穴の上下を水溶性の紙でシールし、柱状物の側面に非通根性の生分解性プラスチックフィルムを被覆し、種子床を得た。
【0029】
(ハ)播種法:深さ10cm〜30cmの播種穴を掘り、中央に種子床を縦方向に置き種子床の頭が少し出る程度に土を埋め戻した。
施工地は種子の流亡が予想される傾斜地を選定したが、降雨による侵食や種子床の流亡は見られず、順調に発芽生育した。また、種子床の貫通穴を通り地山への旺盛な根系の伸長が観察され、種子床の設置により導入樹木の根系が天然性木の根系のように、長く、深く伸長することを確認した。
【0030】
(2)種子床への直播による樹木生育試験
(イ)試験条件
(i)供試種子床:上記のとおり作製した種子床を用いた。
(ii)樹木種子:バーミュキュライトにアカマツ、ヤシャブシ、ヤマハンノキの種子各々10粒を混合し、種子床に充填した。また、別の穴にコナラ3粒を充填した。
(iii)試験地:平均勾配35度、マサ土質地山
(iv)播種条件:種子床を1m間隔で格子状に100個を播種した。
(v)播種時期:平成11年5月
【0031】
(ロ)結果
平成13年6月に調査した結果、種子床は降雨による流亡もなく当初の形状を維持しており、各種子床から3〜5本の樹木が順調に発芽、成育していた。
各樹木の平均樹高(20本平均)は、アカマツ25cm、ヤシャブシ93cm、ヤマハンノキ109cm、コナラ52cmであったが、各樹種の生長は、立地環境に応じて優占木、淘汰木が明らかになってきた。法面下部や湿潤な個所においてはヤマハンノキが優占し、法面上部の比較的乾燥している所ではアカマツやヤシャブシが優先する傾向がみられた。また、コナラは平均的に広い範囲に分布していた。
次に、種子床に生育した樹木を数個掘り取り根系の伸長状態を調べたところ、主根(垂直根)が貫通穴を通り太く長く伸長し、地山深くに侵入している状況が観察された。種子床に貫通穴を開けてない対照区の根系の発達は細く不良で、地山への根系の侵入は貫通穴のある区に比べて極めて少ないことが確認された。
【0032】
実施例2:生育後の根系の伸長状態について
本例では、本発明の効果を苗木植栽法(造林技術)と比較し確認した。
実施例1で作製された種子床の穴部にヤシャブシ、ヤマハンノキの種子をバーミュキュライトに混合し充填した。種子等が充填された種子床を深さ20cmの植え穴に埋め込み上部が見え隠れする程度に覆土した。
種子量は各種子床当たりヤシャブシ20粒、ヤマハンノキ20粒である。一方、苗床で育苗されたヤシャブシ、ヤマハンノキの苗を本葉が2〜3枚展開した段階で、本発明の種子床の播種と同時期の11年5月に施工した。また、肥料成分も本発明種子床と同量になるよう施肥し、深さ20cmの植え穴にヤシャブシ、ヤマハンノキの苗を各5本植え付けた。
本発明種子床区と苗木植付け区は、各々10区設けランダムに配置した。
「結果」:施工後15ヶ月目の根長及び状況を調べた。
ヤシャブシ 25cm 太い垂直根が発達 主根が消失 細根多い、短い、浅い
ヤマハンノキ 30cm 太い垂直根が発達 主根が消失 細根多い、短い、浅い
なお、主根長は10本の平均値である。
【0033】
本発明による種子床中に播種された種子の発芽に要した日数は、ヤシャブシは15日、ヤマハンノキは16日である。播種当年のヤシャブシの平均樹高生長は15cm、ヤマハンノキの平均樹高生長は18cmで、施工15ヵ月後の掘り取り時の平均樹高はヤシャブシ45cm、ヤマハンノキ55cmであった。これに対し苗木植付け区では、苗高15cmの子苗を用いたが、植付け後3ヶ月間は上長成長は殆ど見られず、晩夏〜初秋にかけて樹勢が回復してきた。そして、15ヶ月後の苗木植付け区の平均樹高は、ヤシャブシ53cm、ヤマハンノキ59cmであった。
施工15ヵ月後に掘り取り、付着泥を洗浄、除去し根の状況を観察した。その結果、本発明種子床区の根系は、樹木の地上部を支える支持根となる主根(垂下根)が良く発達し、太く長い根系が地山深くまで侵入している状況が観察された。特に、主根は種子床に開けた貫通穴に沿って鉛直方向に深く伸長し、天然性樹木に極めて近い根系構造となっていることが確認された。
【0034】
一方苗木植付け区における根系は、苗木植付け時に生じる根系の切断や根系の丸まりなどにより、天然性樹木の根系構造とは全く違った形態になっている状況が観察された。最も大きな根系の変化は、樹木の地上部を支える支持根となる主根(垂下根)の発達が全く見られず、主根が失われてしまっている点である。また、細根が多く見られるが根は細く短いこと、根系の侵入深度が浅いこと、根系の伸長範囲が狭いことなど、天然性樹木の根系構造とかなり違った根系形態になっていることが確認された。
【0035】
実施例3:施工時期による成立の差違
一般に種子の発芽生育は、種子自体がもつ固有の生理作用にしたがって、自然条件の変化に適合して行われると言われている。例えば、発芽生育条件が満たされなければ種子のまま生命は維持されているが、条件が満たされれば直ちに活動を開始するのである。種子床を用いて種子からの樹林化を図る場合、この自然の流れに従って発芽生育が行われるのである。これに対し、苗木を植栽した場合は、植栽時点より、周囲の立地条件が満たさせている場合が少ないので、植栽時期や施工場所が著しく制限されることになる。そこで、施工時期が樹木成立に及ぼす影響について検討した。
【0036】
1.試験方法
(イ)種子床及び苗木植栽:
種子床は実施例1の方法で作製し、実施例2と同様にヤシャブシ、ヤマハンノキの種子をバーミュキュライトと共に充填した。苗木植栽は、苗床で1年間育てた樹高15cm〜20cmの苗木を用いた。
【0037】
(ロ)試験区:
2ヶ月毎に、種子床区と苗木植付け区を各々3区設置し、施工を行った。尚、試験は平成11年3月より開始し、平成12年1月に終了した。
2.結果
種子床区、苗木植付け区の樹木成立状況を次表に示す。
尚、本数「本/種子床」、樹高「cm」は3区の平均値である
【0038】
尚、本数「本/種子床」、樹高「cm」は3区の平均値である
【0039】
苗木植栽法は不適期に植栽すると苗が枯死するので、適期植栽が施工の必須条件であることが解る。種子床を用いた「種子床の植栽法」では、発芽に適した時期を種子が生理的に選択して発芽するために、年間を通して施工が可能であることが解る。
【0040】
なお、ヤシャブシの平成12年6月観察結果をみると、平成11年7月施工区の平均樹高が平成11年5月施工区の樹高に比較して減少しているが、これは次年度に発芽した稚樹の樹高を含むためである。また、9月以降の施工区では全て冬期を越してからの発芽である。苗木植付けの場合、苗木の根系を痛めない様に十分配慮して植栽しても、根系の切断、根先の乾燥枯死、根系の丸まり等が生じるため、根系の形態が天然成木と比べて極めて貧弱になる。特に、主根の伸長が十分でなく、細く短い根になってしまう状況が見られる。苗木植栽法は、適期に移植すると、施工後1〜2年間は播種したものより樹高は高いが、根系の発達に問題を残しているため、将来の成長が抑制される可能性が高いと言われている。
【0041】
今回の各種の実験において、種子床を草地に施工したところ、草本植物の根系が種子床に侵入し草本の生育が良好になり木本植物が被圧される現象が現れたが、種子床の側面に樹脂をコーティングし非通根性のフィルムを形成したところ、種子床中への草本植物の根系の侵入を阻止することができることを認めた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の種子床を用いると、(1)導入樹木の根系が天然性木の根系のように、長く、深くなるよう助成する、(2)発芽・初期成育を促し、乾燥による稚樹の枯損を減少させる、(3)植栽ではできない通年施工を可能にするなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の種子床の1態様の斜視図を示す。
【図2】図1の種子床の平面図を示す。
【図3】図1の種子床の断面図を示す。
【図4】本発明の種子床を製造するための成形器の斜視図を示す。
【図5】種子床のための柱状物成形の手順を示す図を示す。
【図6】本発明の種子床を播種する手順を示す図である。
【符号の説明】
1…種子床
2…柱状物
3…貫通した穴
4…種子
5…成形器
6…形器
7…押し出し器
8…植生基盤材
Claims (3)
- 肥料成分を含む、水もちと水はけを有した耐水性の植生基盤材から成形されており、縦方向に貫通した穴を一箇所又は適数箇所設けてある、適当な長さの柱状物に、前記縦方向に貫通した穴に種子を充填した種子床であって、柱状物成形のためバインダーとして親水性バインダー又は疎水性バインダーを含むバインダーを使用することを特徴とする種子床。
- 前記柱状物の上下の面へ通芽・通根性のシートを貼り又は通芽・通根性の樹脂でコートしたことを特徴とする、請求項1に記載の種子床。
- 前記柱状物の側面を非通根性のフイルムで被覆し又は樹脂でコートして保護膜を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の種子床。
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