JP4660173B2 - マグネットシステムおよびmri装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マグネットシステム(magnet system)およびMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に関し、とくに、静磁場を形成するマグネットと、このマグネットの静磁場内に配置されて勾配磁場を発生する勾配磁場コイル(coil)とを有するマグネットシステム、および、そのようなマグネットシステムを用いるMRI装置に関する。
MRI装置は、マグネットシステムを通じて収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を再構成する。マグネットシステムは、静磁場を形成するマグネットと、静磁場内に配置された勾配磁場コイルおよびRF(radio frequency)コイルを有する。
勾配磁場コイルは、パルス(pulse)の連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する。このとき、ローレンツ(Lorentz)力による勾配磁場コイルの変形によって振動と騒音が発生するので、それを抑制するために、勾配磁場コイルの高剛性化や振動吸収体の付加等が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−219113号公報(第7頁、図4−6)
高速撮影のために入力パルスが高速化されると、それに伴って勾配磁場コイルの振動と騒音が強大になるので、上記のような対策では効果的に抑制することが困難である。
そこで、本発明の課題は、勾配磁場コイルの入力条件に適応した振動抑制が行われるマグネットシステム、および、そのようなマグネットシステムを備えたMRI装置を実現することである。
上記の課題を解決するためのひとつの観点での発明は、静磁場を形成するマグネットと、このマグネットの静磁場内に配置されパルスの連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する勾配磁場コイルとを有するマグネットシステムであって、前記勾配磁場コイルの入力電流の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、前記入力電流の周波数スペクトルに応じて定まる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する支持手段と、を具備することを特徴とするマグネットシステムである。
上記の課題を解決するための他の観点での発明は、マグネットシステムを通じて収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を再構成するMRI装置であって、前記マグネットシステムは、静磁場を形成するマグネットと、前記マグネットの静磁場内に配置されRF磁場を発生するRFコイルと、前記マグネットの静磁場内に配置されパルスの連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する勾配磁場コイルと、前記勾配磁場コイルの入力電流の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、前記入力電流の周波数スペクトルに応じて定まる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する支持手段と、を具備することを特徴とするMRI装置である。
前記支持手段は、前記勾配磁場コイルの振動伝達関数のピークの周波数を前記入力電流の周波数スペクトルの信号強度が相対的に小さくなる周波数に一致させる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持することが、勾配磁場コイルの振動を効果的に抑制する点で好ましい。
前記マグネットは筒状構造物であってその内部空間に静磁場を形成し、前記勾配磁場コイルは筒状構造物であって前記マグネットの内部空間に同軸的に配置されることが、筒状のマグネットシステムとする点で好ましい。
前記支持手段は、前記マグネットの内面と前記勾配磁場コイルの外面との間に位置が可変な支点を有することが、勾配磁場コイルの支持条件の変更が容易な点で好ましい。
前記支点は前記勾配磁場コイルの軸方向において位置が可変であることが、勾配磁場コイルの振動伝達関数の変更が容易な点で好ましい。
本発明によれば、マグネットシステムは、静磁場を形成するマグネットと、このマグネットの静磁場内に配置されパルスの連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する勾配磁場コイルとを有するマグネットシステムであって、前記勾配磁場コイルの入力電流の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、前記入力電流の周波数スペクトルに応じて定まる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する支持手段とを具備するので、勾配磁場コイルの振動抑制が勾配磁場コイルの入力条件に適応して行われるマグネットシステム、および、そのようなマグネットシステムを備えたMRI装置を実現することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、本発明は発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1にMRI装置のブロック(block)図を示す。本装置は発明を実施するための最良の形態の一例である。本装置の構成によって、MRI装置に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
同図に示すように、本装置はマグネットシステム100を有する。マグネットシステム100の内部空間(ボア:bore)に、撮像の対象1がクレードル(cradle)500に搭載されて搬入および搬出される。
マグネットシステム100は主磁場コイル(coil)部102、勾配コイル部106およびRFコイル部108を有する。これら各コイル部は概ね円筒状の形状を有し、互いに同軸的に配置されている。勾配コイル部106は、本発明における勾配磁場コイルの一例である。RFコイル部108は、本発明におけるRFコイルの一例である。
勾配コイル部106は、マグネットシステム100内で支持部104によって支持されている。支持部104による勾配コイル部106の支持条件は、支持条件調節部120によって調節される。
支持条件調節部120を備えたマグネットシステム100は、発明を実施するための最良の形態の一例である。支持条件調節部120を備えたマグネットシステム100の構成によって、マグネットシステムに関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。支持条件調節部120を備えたマグネットシステム100は、また、本発明におけるマグネットシステムの一例である。マグネットシステムについては後にあらためて説明する。
主磁場コイル部102はマグネットシステム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向は概ね対象1の体軸の方向に平行である。すなわちいわゆる水平磁場を形成する。主磁場コイル部102は例えば超伝導コイルを用いて構成されるが、それに限らず常伝導コイル等を用いてもよい。
勾配コイル部106は、互いに垂直な3軸すなわちスライス(slice)軸、位相軸および周波数軸の方向において、それぞれ静磁場強度に勾配を持たせるための3つの勾配磁場を生じる。
静磁場空間における互いに垂直な座標軸をx,y,zとしたとき、いずれの軸もスライス軸とすることができる。その場合、残り2軸のうちの一方を位相軸とし、他方を周波数軸とする。また、スライス軸、位相軸および周波数軸は、相互間の垂直性を保ったままx,y,z軸に関して任意の傾きを持たせることも可能である。本装置では対象1の体幅の方向をx方向とし、体厚の方向をy方向とし、体軸の方向をz方向とする。
スライス軸方向の勾配磁場をスライス勾配磁場ともいう。位相軸方向の勾配磁場を位相エンコード(encode)勾配磁場ともいう。周波数軸方向の勾配磁場をリードアウト(read out)勾配磁場ともいう。リードアウト勾配磁場は周波数エンコード勾配磁場と同義である。このような勾配磁場の発生を可能にするために、勾配コイル部106は3系統の勾配コイルを有する。以下、勾配磁場を単に勾配ともいう。
RFコイル部108は静磁場空間に対象1の体内のスピン(spin)を励起するためのRF磁場を形成する。以下、RF磁場を形成することをRF励起信号の送信ともいう。また、RF励起信号をRFパルス(pulse)ともいう。
励起されたスピンが生じる電磁波すなわち磁気共鳴信号は、RFコイル部108によって受信される。受信信号は周波数ドメイン(domain)すなわちフーリエ(Fourier)空間についてのサンプリング(sampling)信号となる。
位相軸方向および周波数軸方向の勾配により、磁気共鳴信号のエンコードを2軸で行えば、磁気共鳴信号は2次元フーリエ空間についてのサンプリング信号として得られ、スライス勾配をも利用してエンコードを3軸で行えば3次元フーリエ空間についての信号として得られる。各勾配は、2次元あるいは3次元フーリエ空間における信号のサンプリング位置を決定する。以下、フーリエ空間をkスペース(k−space)ともいう。
勾配コイル部106には勾配駆動部130が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部106に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾配コイルに対応して、3系統の駆動回路を有する。
RFコイル部108にはRF駆動部140が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部108に駆動信号を与えてRFパルスを送信させ、対象1の体内のスピンを励起する。
RFコイル部108には、また、データ(data)収集部150が接続されている。データ収集部150は、RFコイル部108が受信した受信信号をディジタルデータ(digital data)として収集する。
支持条件調節部120、勾配駆動部130、RF駆動部140およびデータ収集部150にはシーケンス(sequence)制御部160が接続されている。シーケンス制御部160は、支持条件調節部120ないしデータ収集部150をそれぞれ制御して磁気共鳴信号の収集を遂行する。以下、磁気共鳴信号の収集をスキャン(scan)ともいう。
シーケンス制御部160は、例えばコンピュータ(computer)等を用いて構成される。シーケンス制御部160はメモリ(memory)を有する。メモリはシーケンス制御部160用のプログラム(program)および各種のデータを記憶している。シーケンス制御部160の機能は、コンピュータがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
データ収集部150の出力側はデータ処理部170に接続されている。データ収集部150が収集したデータがデータ処理部170に入力される。データ処理部170は、例えばコンピュータ等を用いて構成される。データ処理部170はメモリを有する。メモリはデータ処理部170用のプログラムおよび各種のデータを記憶している。
データ処理部170はシーケンス制御部160に接続されている。データ処理部170はシーケンス制御部160の上位にあってそれを統括する。本装置の機能は、データ処理部170がメモリに記憶されたプログラムを実行することによりを実現される。
データ処理部170は、データ収集部150が収集したデータをメモリに記憶する。メモリ内にはデータ空間が形成される。このデータ空間はkスペースに対応する。データ処理部170は、kスペースのデータを逆フ−リエ変換することにより画像を再構成する。
データ処理部170には表示部180および操作部190が接続されている。表示部180は、グラフィックディスプレー(graphic display)等で構成される。操作部190はポインティングデバイス(pointing device)を備えたキーボード(keyboard)等で構成される。
表示部180は、データ処理部170から出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操作部190は、使用者によって操作され、各種の指令や情報等をデータ処理部170に入力する。使用者は表示部180および操作部190を通じてインタラクティブ(interactive)に本装置を操作することが可能である。
図2に、スキャン用のパルスシーケンス(pulse sequence)の一例を示す。このパルスシーケンスはスピンエコー(SE: Spin Echo)法によるパルスシーケンスである。
同図において、(1)はRFパルスのシーケンスを示す。(2)−(4)はいずれも勾配磁場のシーケンスを示す。(5)は磁気共鳴信号のシーケンスを示す。勾配磁場のシーケンスのうち、(2)はスライス勾配(3)は位相エンコード勾配勾配、(4)は周波数エンコード勾配、である。なお、静磁場は一定の磁場強度で常時印加されている。以下同様である。
先ず、90°パルスによるスピン励起が行われ、所定の時間後に180°パルスによるスピンの反転が行われる。90°励起はスライス勾配Gsの下での選択励起である。スピンの励起と反転の間に位相エンコード勾配Gpおよび周波数エンコード勾配Grが所定のシーケンスで印加され、スピンの反転後に周波数エンコード勾配Grが所定のシーケンスで印加され、磁気共鳴信号MRすなわちエコーが読み出される。
このようなパルスシーケンスが、繰り返し時間TRで所定回数繰り返され、そのつど、エコーが読み出される。繰り返しのたびにエコーの位相エンコードが変更され、所定回数の繰り返しによって、2次元kスペース全体についてのエコー信号収集が行われる。なお、スライス方向にも位相エンコードを行うときは、3次元kスペースについてのエコー信号収集が行われる。2次元kスペースのエコーデータを2次元逆フーリエ変換することにより2D画像が再構成される。3次元kスペースのエコーデータを3次元逆フーリエ変換することにより2D画像が再構成される。
図3に、スキャン用のパルスシーケンスの他の例を示す。このパルスシーケンスはファーストスピンエコー(FSE: Fast Spin Echo)法によるパルスシーケンスである。
同図において、(1)はRFパルスのシーケンスを示す。(2)−(4)はいずれも勾配磁場のシーケンスを示す。(5)は磁気共鳴信号のシーケンスを示す。勾配磁場のシーケンスのうち、(2)はスライス勾配、(3)は位相エンコード勾配勾配、(4)は周波数エンコード勾配である。
先ず、90°パルスによるスピン励起が行われ、その後所定の時間間隔で180°パルスによるスピンの反転が繰り返される。スピンの励起および反転はスライス勾配Gsの下での選択励起および反転である。スピンの励起および反転に合わせて位相エンコード勾配Gpおよび周波数エンコード勾配Grが所定のシーケンスで印加され、磁気共鳴信号MRすなわちエコーが複数回読み出される。
このようなパルスシーケンスが、繰り返し時間TRで所定回数繰り返され、そのつど、エコーが読み出される。繰り返しのたびにエコーの位相エンコードが変更され、所定回数の繰り返しによって、2次元kスペース全体についてのエコー信号収集が行われる。なお、スライス方向にも位相エンコードを行うときは、3次元kスペースについてのエコー信号収集が行われる。2次元kスペースのエコーデータを2次元逆フーリエ変換することにより2D画像が再構成される。3次元kスペースのエコーデータを3次元逆フーリエ変換することにより2D画像が再構成される。
マグネットシステム100について説明する。図4に、マグネットシステム100の要部を支持条件調節部120とともに示す。同図に示すように、主磁場コイル部102は、コイル容器200の中に収容されている。主磁場コイル部102が超伝導コイルであるときは、コイル容器200は、主磁場コイル部102を液体ヘリウム(He)等の寒剤ともに収容するクライオスタット(cryostat)となる。
コイル容器200は、外壁と内壁の間に密閉された中空部を持つ例えばアルミニウム(Al)等の非磁性金属の円筒体である。以下、主磁場コイル部102を内蔵したコイル容器200をマグネット200ともいう。マグネット200は、本発明におけるマグネットの一例である。
勾配コイル部106も円筒体であって、マグネット200の内部空間に同軸的に配置される。勾配コイル部106の内側にはRFコイル部108が配置されるが図示を省略する。マグネット200の内部空間の中心部の、例えば直径300mmの球形領域が撮影領域となる。
支持部104は、マグネット200の内面と勾配コイル部106の外面の間に設けられ、マグネット200の内面を利用して勾配コイル部106を固定するようになっている。支持部104は、図5に示すような支持具142を複数個用いて構成される。支持具142は軸方向に伸縮可能なものであり、例えば、ピストン(piston)棒402とそれを油圧等によって進退させるシリンダ(cylinder)404で構成される。
このような支持具142が、勾配コイル部106の軸方向における所定の複数の個所ごとに、円周に沿って所定個数ずつ設けられる。円周方向における配置は1列状の配置またはジグザグ(jig zag)状の配置である。
支持条件調節部120は、周波数分析部122、支点決定部124、支点切換部126および圧力発生部128を有する。圧力発生部128としては例えば油圧コンプレッサ(compressor)等が用いられる。
周波数分析部122は、シーケンス制御部160から入力される信号の周波数スペクトル(spectrum)を求める。周波数スペクトルは例えばFFT(Fast Fourier Transform)等によって求められる。周波数分析部122は、本発明における周波数分析手段の一部である。
入力信号は勾配コイル部106の入力電流であり、例えば、図2または図3に示したような、SE法またはFSE法のパルスシーケンスによる勾配磁場用のパルス列電流が、周期TRで繰り返されるものとなる。
入力電流が、SE法のパルスシーケンスによるものである場合は、FFTにより、例えば図6に示すような周波数スペクトルが得られ、FSE法のパルスシーケンスによるものである場合は、例えば図7に示すような周波数スペクトルが得られる。
入力電流の周期性により、周波数スペクトルは周期性を持つ。以下、図6の周波数スペクトルをSE法の周波数スペクトルともいい、図7の周波数スペクトルをFSE法の周波数スペクトルともいう。
支点決定部124は、周波数スペクトルに応じて支点位置を決定する。支点位置とは支持部104によって勾配コイル部106を支持する位置である。支点切換部126は、決定された支点位置に基づいて、支持部104による勾配コイル部106の支点を切り換える。支点の切換は、支持部104における複数の支持具142のうち、決定された支点位置における支持具142だけに圧力発生部128の圧力を供給することによって行われる。
支点決定部124、支点切換部126、圧力発生部128および支持部104は、本発明における支持手段の一例である。この支持手段は、マグネット200の内面と勾配コイル部106の外面との間に位置が可変な支点を有するので、勾配磁場コイルの支持条件を変更することが容易である。
支点切換により、例えば図8に示すように、勾配コイル部106の両端部を支持する支点間の距離すなわち支持スパン(span)を変えることができる。支持スパンが変化すると、勾配コイル部106の振動伝達関数が変化する。支点は勾配コイル部106の軸方向において位置が可変なので、支持スパンの変更による振動伝達関数の変更が容易である。
図9に、振動伝達関数のグラフ(graph)を示す。太線のグラフは支持スパンが大きい(例えば1120mm)場合であり、細線のグラフは支持スパンが小さい(例えば960mm)場合である。グラフのピーク(peak)は共振点を表す。共振点での振動は、例えば500Hz付近では図10に示すような横振動となる。
図9に示したように、支持スパンの変更に伴って振動伝達関数が変化し、共振周波数が変化する。これを利用すれば、勾配コイル部106の入力電流の周波数スペクトルに応じて共振周波数を移動させることにより、勾配コイル部106を振動しにくくすることができる。
すなわち、勾配コイル部106の入力電流の周波数スペクトルの周期性により、スペクトルには信号強度の小さいところが周期的に現れる。そこで、勾配コイル部106の共振周波数をスペクトルの信号強度が小さい周波数に合わせることにより勾配コイル部106を振動しにくくすることができる。
一例を図11に示す。同図は、SE法の周波数スペクトルに勾配コイル部106の振動伝達関数のグラフを重ねたものである。同図における丸囲みの部分について、周波数軸を拡大したものを図12に示す。同図に示すように、太線のグラフがピークとなる周波数は、周波数スペクトルの信号強度が最小になる周波数に一致している。周波数スペクトルの信号強度が最小になる部分はノイズ(noise)に相当する部分であり、実質的にスペクトルが存在しない部分である。このため、振動伝達関数のピークがここにあっても勾配コイル部106は共振することがない。したがって、勾配コイル部106の駆動時の振動が抑制される。
太線グラフの振動伝達関数は勾配コイル部106の支持スパンを大きくすることによって得られる。したがって、図6のような周波数スペクトルが得られたときは、支持スパンが例えば1120mmとなるように支持部104を調節すればよい。
他の例を図13に示す。同図は、FSE法の周波数スペクトルに勾配コイル部106の振動伝達関数のグラフを重ねたものである。同図に示すように、細線のグラフがピークとなる周波数は、周波数スペクトルの信号強度が周期的に低下する周波数に一致している。周波数スペクトルの信号強度が周期的に低下する部分はノイズに相当する部分であり、実質的にスペクトルが存在しない部分である。このため、振動伝達関数のピークがここにあっても勾配コイル部106は共振することがない。したがって、勾配コイル部106の駆動時の振動が抑制される。
細線グラフの振動伝達関数は勾配コイル部106の支持スパンを小さくすることによって得られる。したがって、図7のような周波数スペクトルが得られたときは、支持スパンが例えば960mmとなるように支持部104を調節すればよい。
他のパルスシーケンスについても、そのパルスシーケンスにおける勾配パルス列の周波数スペクトルに応じて、上記の要領で支点を調節することにより、勾配コイル部106の駆動時の振動を抑制することができる。
なお、支点の位置とそれに対応する振動伝達関数の関係は予め測定等によって求められ、支点決定部124に記憶されている。また、支点位置の決定は、入力信号をそれぞれの振動伝達関数に当てはめて勾配コイル部106の振動をそれぞれ計算し、振動が最小になる振動伝達関数を特定し、それに対応する支点を求めるようにしてもよい。
図14に、以上のような支点調節を含む本装置の動作のフロー(flow)図を示す。同図に示すように、ステップ(step)11でスキャンパラメータ(scan parameter)入力が行われる。スキャンパラメータ入力は操作者によって行われる。
次に、ステップ13で、勾配コイル入力電流の周波数スペクトルを計算する。この計算は周波数分析部122によって行われる。このとき、周波数分析部122には、シーケンス制御部160から、スキャンパラメータに基づく勾配コイル入力電流が入力される。
次に、ステップ15で、勾配コイルの支点を決定する。支点の決定は支点決定部124によって行われ、勾配コイル部106の振動伝達関数のピークを周波数スペクトルの信号強度の小さいところに移動させるための支点が決定される。
次に、ステップ17で、支点調節を行う。支点調節は支点切換部126で支持部104の支持具142への油圧供給を切り換えることによって行われる。これによって、勾配コイル部106は、決定どおりの支点で支持される。
その後に、ステップ19でスキャンを行い、ステップ21で画像再構成を行い、ステップ23で画像表示を行う。スキャン時に勾配コイル部106が駆動されても、振動が発生しにくいので騒音が発生しにくく、また、勾配コイル部106の振動に伴う画質の劣化も生じない。
本発明を実施するための最良の形態の一例のMRI装置のブロック図である。 パルスシーケンスの一例を示す図である。 パルスシーケンスの一例を示す図である。 マグネットシステムの要部を示す図である。 支持具の一例を示す図である。 勾配コイル入力電流の周波数スペクトルを示すグラフである。 勾配コイル入力電流の周波数スペクトルを示すグラフである。 勾配コイルを支持する支点を示す図である。 勾配コイルの振動伝達関数を示すグラフである。 勾配コイルの振動のモードを示す図である。 周波数スペクトルと振動伝達関数を示すグラフである。 周波数スペクトルと振動伝達関数を示すグラフである。 周波数スペクトルと振動伝達関数を示すグラフである。 本発明を実施するための最良の形態の一例のMRI装置の動作のフロー図である。
符号の説明
1 対象
100 マグネットシステム
102 主磁場コイル部
104 支持部
106 勾配コイル部
108 RFコイル部
120 支持条件調節部
130 勾配駆動部
150 RF駆動部
150 データ収集部
160 シーケンス制御部
170 データ処理部
180 表示部
190 操作部
500 クレードル
200 コイル容器
122 周波数分析部
124 支点決定部
126 支点切換部
128 圧力発生部
142 支持具

Claims (8)

  1. 静磁場を形成するマグネットと、このマグネットの静磁場内に配置されパルスの連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する勾配磁場コイルとを有するマグネットシステムであって、
    前記勾配磁場コイルの入力電流の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、
    前記入力電流の周波数スペクトルに応じて定まる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する支持手段と、
    を具備し、
    前記支持手段は、前記勾配磁場コイルの振動伝達関数のピークの周波数を前記入力電流の周波数スペクトルの信号強度が相対的に小さくなる周波数に一致させる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する、
    ことを特徴とするマグネットシステム。
  2. 前記マグネットは筒状構造物であってその内部空間に静磁場を形成し、
    前記勾配磁場コイルは筒状構造物であって前記マグネットの内部空間に同軸的に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のマグネットシステム。
  3. 前記支持手段は、前記マグネットの内面と前記勾配磁場コイルの外面との間に位置が可変な支点を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載のマグネットシステム。
  4. 前記支点は前記勾配磁場コイルの軸方向において位置が可変である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のマグネットシステム。
  5. マグネットシステムを通じて収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を再構成するMRI装置であって、
    前記マグネットシステムは、
    静磁場を形成するマグネットと、
    前記マグネットの静磁場内に配置されRF磁場を発生するRFコイルと、
    前記マグネットの静磁場内に配置されパルスの連なりとして与えられる入力電流に基づいて勾配磁場を発生する勾配磁場コイルと、
    前記勾配磁場コイルの入力電流の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、
    前記入力電流の周波数スペクトルに応じて定まる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する支持手段と、
    を具備し、
    前記支持手段は、前記勾配磁場コイルの振動伝達関数のピークの周波数を前記入力電流の周波数スペクトルの信号強度が相対的に小さくなる周波数に一致させる支持条件で前記勾配磁場コイルを支持する、
    ことを特徴とするMRI装置。
  6. 前記マグネットは筒状構造物であってその内部空間に静磁場を形成し、
    前記勾配磁場コイルは筒状構造物であって前記マグネットの内部空間に同軸的に配置される、
    ことを特徴とする請求項5に記載のMRI装置。
  7. 前記支持手段は、前記マグネットの内面と前記勾配磁場コイルの外面との間に位置が可変な支点を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のMRI装置。
  8. 前記支点は前記勾配磁場コイルの軸方向において位置が可変である、
    ことを特徴とする請求項に記載のMRI装置。
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