JP4659402B2 - 生分解性即席食品用容器の製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、容器本体10の厚さは、1〜5mmであることが好ましい。
本発明に係る容器本体10は、例えば、成型装置30により成形される。成型装置30は、雄金型31と雌金型32とを備えている。雌金型32は、上面に複数の略円柱状の凹部33を有するとともに、凹部33を2分して分離することができる直方体をしている。雄金型31は、下面に雌金型32の凹部33と相補的な略円柱状の凸部34を備えている板状をしている。なお、凸部34の上部は、雌金型32の凹部33を塞ぐように雌金型32の凹部33の直径より大きくなっているとともに、凸部34の上部以外は、成型領域を形成するように雌金型32の凹部33の直径より小さくなっている。さらに、凸部34の上部には、成型領域と連結されている複数の縦方向の通気溝35を形成している。
一方、Tダイを備えた押出機等に熱可塑性樹脂等を供給し、Tダイから溶融押出して、所定の厚さのシート7を作製する。なお、所定の厚さは、30〜500μmであることが好ましい。
フランジ部の厚さの10%以上の高さであり、かつ、フランジ部の外側よりやや大きい直径である円状の凸部を有する遮蔽板6を、容器本体10の上方から被せ、フランジ部の外側側面の10〜100%を覆う。
このとき、遮蔽板6がフランジ部外側側面に沿って突出しているので、遮蔽版6とフランジ部との隙間を通って、フランジ部の上面まで熱溶融性を有する防水性材料が塗布されないため、フランジ部と蓋材2とのイージピール性が妨げられることはない。またこのように塗布することで、熱溶融性を有する防水性材料が耐水性を有する熱可塑性樹脂に被覆されていない全ての面に塗布できるので、澱粉発泡体が外気と触れる場所が無く、澱粉が湿気で変形する等の問題が生じない。
フランジ部の上面に蓋材2を熱板等でヒートシールし、生分解性即席食品用容器1とした。
(1)本体成型工程(図5、6、7及び8参照)
本発明に係る容器本体10を、成型装置30により成形した。成型装置30は、雄金型31と雌金型32とを備えている。雌金型32は、上面に複数の円錐台形状(上部口径94mm、下部口径66mm、高さ109mm)の凹部33を有するとともに、凹部33を2分して分離することができる直方体をしている。雄金型31は、下面に雌金型32の凹部33と相補的な円錐台形状(上部口径90mm、下部口径62mm、高さ105mm)の凸部34を備えている板状をしている。なお、凸部34の上部は、雌金型32の凹部33を塞ぐように、口径100mmとしている。さらに、凸部34の上部には、成型領域と連結されている4つの縦方向の通気溝35を形成している。
Tダイを備えた押出機(商品名:押出しシートTダイ、イプロス製)にポリ乳酸70重量%と生分解性芳香族ポリエステル30重量%とを混合して供給し、Tダイから溶融押出して、厚さ150μmのシート7を作製した。
さらに、容器本体10を雌金型42から取り出して、シート7の周縁部を融点以上に加熱しながら折り込んで、フランジ部の外側側面に熱融着して、熱可塑性樹脂層5を形成させた。
フランジ部の厚さの100%の高さであり、かつ、フランジ部の外側よりやや大きい直径である円状の凸部を有する遮蔽板6を、容器本体10の上方から被せ、フランジ部の外側側面の100%を覆った。
フランジ部の上面に蓋材2(紙(80μm)/アルミニウム(7μm)/脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステルとの混合物(50μm))を熱板で150℃、0.7秒、4kg/cm2でヒートシールし、実施例1に係る生分解性即席食品用容器とした。
フランジ部の上面及び外側側面には、熱可塑性樹脂層5が形成されている容器本体10に代えて、フランジ部の上面、外側側面及び下面には、熱可塑性樹脂層15が形成されている容器本体20を作製し、さらに、塗布工程で、凸部を有する遮蔽板6に代えて、フランジ部の下面の一部を覆う開口を有する遮蔽板16を使用した以外は実施例1と同様にして、実施例2に係る生分解性即席食品用容器を得た(図13参照)。
外面塗布工程で、凸部を有する遮蔽板6に代えて、フランジ部の上面を覆う平坦な板状の遮蔽板26を使用した以外は実施例1と同様にして、比較例1に係る生分解性即席食品用容器を得た(図14参照)。
フランジ部の上面及び外側側面には、熱可塑性樹脂層5が形成されている容器本体10に代えて、フランジ部の上面に熱可塑性樹脂層25が形成されているが、外側側面に形成されていない容器本体を使用した以外は実施例1と同様にして、比較例2に係る生分解性即席食品用容器を得た(図15参照)。
フランジ部の上面及び外側側面には、熱可塑性樹脂層5が形成されている容器本体10に代えて、フランジ部の上面に熱可塑性樹脂層が形成されているが、外側側面に形成されていない容器本体を使用した以外は実施例2と同様にして、比較例3に係る生分解性即席食品用容器を得た。
(1)イージピール性
蓋材のつまみ部を1kgの引張力で上向きに引っ張った。そのときの様子を評価した。その結果を表1に示す。
○:密封されており、うまく開封できる
×:密封されていなかったり、うまく開封できない
(2)安全性及び変形性
パネラー10名によって、湯(80℃、300cm3)を入れた容器本体から湯を飲んでもらい、官能評価を行った。さらに、湯を飲んでいる際に容器本体が変形するかどうかを評価した。その結果を表1に示す。
○:舌又は唇を傷つけるときがなく、容器本体も変形しない
×:舌又は唇を傷つけるときがあったり、容器本体が変形する
(3)防湿性
生分解性即席食品用容器の内部に塩化カルシウム50gを入れ、40°C、90%R.H.の雰囲気下に放置したときの重量変化より1日当たり透過する水分量を測定した。その結果を表1に示す。
○:防湿性有り(80g/m2 ・day.未満)
×:防湿性無し(80g/m2 ・day.以上)
(4)生分解性
JIS K6950「プラスチック−活性汚泥による好気性生分解度試験方法」により容器本体を評価した。その結果を表1に示す。
○:分解
×:非分解
2 12 蓋材
3、13 防水性材料層
4、14 容器本体
5、15、25 熱可塑性樹脂層
6、16、26 遮蔽板
7 シート
10、20 容器本体
30 成型装置
31、41 雄金型
32、42 雌金型
33、43 凹部
34、44 凸部
35 通気溝
36 ノズル
40 形成装置
Claims (3)
- 底板部と当該底板部の周縁に設けられた周壁部とからなり、前記周壁部の上端にはフランジ部が開口部縁から外側に向かって所定の距離を有し、かつ、所定の厚さを有するように形成されている、澱粉発泡体からなる容器本体と、
前記フランジ部の上面に接着されることによって、容器本体の内部を密封する蓋材とを備える生分解性即席食品用容器の製造方法であって、
澱粉を主体とする原料を発泡させて容器本体に成型する本体成型工程と、
前記容器本体の内面と、フランジ部の少なくとも上面及び外側側面とには、耐水性及び生分解性を有する熱可塑性樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
凸部を有する遮蔽板でフランジ部の外側側面の全部又は一部を覆いながら、前記容器本体の外面には、生分解性及び熱溶融性を有する防水性材料を塗布する塗布工程と、
前記蓋材をフランジ部の上面に接着することによって、容器本体の内部を密封する密封工程とを含むことを特徴とする生分解性即席食品用容器の製造方法。 - 底板部と当該底板部の周縁に設けられた周壁部とからなり、前記周壁部の上端にはフランジ部が開口部縁から外側に向かって所定の距離を有し、かつ、所定の厚さを有するように形成されている、澱粉発泡体からなる容器本体と、
前記フランジ部の上面に接着されることによって、容器本体の内部を密封する蓋材とを備える生分解性即席食品用容器の製造方法であって、
澱粉を主体とする原料を発泡させて容器本体に成型する本体成型工程と、
前記容器本体の内面と、フランジ部の上面、外側側面及び下面とには、耐水性及び生分解性を有する熱可塑性樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
開口を有する遮蔽板でフランジ部の下面の全部又は一部を覆いながら、前記容器本体の外面には、生分解性及び熱溶融性を有する防水性材料を塗布する塗布工程と、
前記蓋材をフランジ部の上面に接着することによって、容器本体の内部を密封する密封工程とを含むことを特徴とする生分解性即席食品用容器の製造方法。 - 前記樹脂層形成工程で、熱可塑性樹脂層を含むシートを成型した後、当該シートを用いて、前記容器本体の内面と、フランジ部の少なくとも上面及び外側側面とに、熱可塑性樹脂層を形成する請求項1又は2に記載の生分解性即席食品用容器の製造方法。
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JP2000142783A (ja) * | 1998-11-05 | 2000-05-23 | Chiba Flour Milling Co Ltd | 生分解性を有する高温防水性容器及びその製造方法 |
WO2003070592A1 (fr) * | 2002-02-21 | 2003-08-28 | Nissei Kabushiki Kaisha | Contenant a couvercle ajuste |
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