JP4657589B2 - 送信電力制御装置およびw−cdma基地局装置 - Google Patents

送信電力制御装置およびw−cdma基地局装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力のベースバンド信号を周波数変換して電力増幅し、その送信電力を自動的に制御する送信電力制御装置と、それを備えたW−CDMA(広帯域符号分割マルチアクセス)基地局装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の送信電力を自動的に制御する送信出力制御装置においては、ベースバンド処理部から入力されたディジタル信号は、D/A変換され周波数変換部でRF信号に変換される。このRF信号は可変利得増幅器と電力増幅器で構成される可変利得高周波電力増幅部で増幅され送信信号として出力され、この送信信号の一部は結合部で取り出され検波部に導かれ得られた送信電力に比例した検波電圧と予め送信電力を測定し校正された電力設定電圧値との比較電圧を可変利得増幅器の利得制御端子に入力するフィードバック・ループを持ち、送信電力の制御を行う構成を基本としており、上記検波部にはダイオードを用いたダイオード検波回路、ログアンプ、または二乗回路を用いた電力検波回路が一般的に用いられる。
【0003】
上記の基本構成に加えて、可変利得高周波電力増幅部の入力に第2の結合部を介した検波部を追加し得られた入力電力値、送信出力電力値、および設定電力値との比較を行い、可変利得増幅部を制御し、入力電力の大きさに依存することなく、可変利得増幅部の温度変動および経年変化の補償すると同時に送信電力の制御する構成がとられていた。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、上記の基本構成に加えて、ベースバンド信号入力部に平均電力計算部を加えて、ベースバンド信号から平均電力値を計算によって求め、設定電力値との比較を行い、可変減衰器を制御し、前記可変減衰器と電力増幅器から成る高周波電力増幅部でベースバンド信号の誤差電力の補正を行う構成がとられていた(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−295054号公報
【特許文献2】
特開2001−44929号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
W−CDMA通信システムにおける基地局装置の送信機においては、伝送すべきビットが無い場合には送信を停止する不連続送信の機能を持ち、トラヒック量が少なく制御チャンネルのみに近い場合、また、W−CDMA通信システムにおける基地局装置の立ち上げ時などの制御チャンネルのみの送信時は、チップ単位の時間(例えば0.26S)で送信電力が繰り返してON/OFFすることが起こり得る。
【0007】
このような場合、基地局装置の送信機に用いる従来のログアンプまたは二乗回路を電力検波回路に使用した送信電力制御装置では、電力検波回路が短時間にON/OFFする送信信号波形に追従できなく正常な送信電力を検知できないために正しく送信電力の制御が行われない。実際には、応答速度の遅い検波回路を使用した電力制御回路では、OFF時間も含めた電力制御であることから、全ON/OFF時の平均電力として制御され、結果としてON区間の送信電力を大きく制御することになる。システム全体の観点においては、上記の繰り返してON/OFFする条件での最大送信電力をシステムとしての最大送信電力とするために、通常時の送信電力にはマージンを持たせ、送信電力の制御範囲を狭めざるを得なく、結果的には回線容量の減少に繋がる。
【0008】
また、二乗回路を用いた電力検波回路において、入力電力の変動を高速動作の可変減衰器を配置することによって一定範囲内に制御し、検波回路としての追従速度の改善が可能であるが、この場合は特殊な可変減衰器が必要、かつ、可変減衰器と二乗検波回路の帰還回路が必要となり、回路の複雑化が欠点となる。
【0009】
一方、ダイオード検波回路を使用した送信電力制御装置では電力検波回路の追従速度には問題ないが、検波回路のダイナミックレンジが狭く(20〜30dB)、ダイナミックレンジとして50dB程度が要求されるW−CDMA通信システムにおける基地局装置に用いる送信電力制御装置には使用されていない。
【0010】
また、元来、ダイオード検波回路やログアンプは、通常正弦波入力に対して設計されており、他の波形の信号入力に対しては固定周期で繰り返されるものについてのみ一定のクレストファクタ(瞬時の最大値と平均値の比)を適用して校正を行い、電力値を得ることができる。したがって、ダイオード検波回路、ログアンプを用いた電力検波回路においては入力信号波形が想定された一定のものである必要がある。すなわち、クレストファクタが一定である必要がある。しかしながら、W−CDMA通信システムを初めとし、OFDM(OrthogonalFrequency Division Multiplexing)などのディジタル通信システムの高周波送信機においては、多数の位相変調された信号の合成として送信する必要があるために、合成波形は複雑な不定周期の信号波形となり、固定クレストファクタでの送信電力の校正は不可能である。
【0011】
したがって、W−CDMA通信システムにおける基地局装置の送信機において、ダイオード検波回路、ログアンプ、または二乗回路を電力検波回路に用いた送信電力制御装置で構成した場合には、クレストファクタを原因とする電力校正誤差が発生することになる。
【0012】
特許文献1および特許文献2にある出力電力制御回路付き高周波送信機においても、検波信号の応答速度、ダイナミックレンジ、クレストファクタの問題を解決するものではなく、以上のように、W−CDMA通信システムにおける基地局装置の送信機への適用に対し、従来のダイオードを用いたダイオード検波回路、ログアンプ、または二乗回路を電力検波回路に使用した送信電力制御装置では、検波信号の応答速度、ダイナミックレンジ、クレストファクタの問題を全て解決することはできない。
【0013】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、送信電力を高精度に制御可能な送信出力制御装置を得ること、さらに、この送信出力制御装置をW−CDMA通信システムにおける基地局装置の送信機に適用することによって規定の最大送信電力に対してマージンを小さくし、送信電力の制御範囲を拡大することで回線容量の増大を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
入力のベースバンド信号を高周波信号に周波数変換する周波数変換部と、前記周波数変換部の出力を増幅する可変利得高周波電力増幅部と、前記可変利得高周波電力増幅部の送信出力信号を検出し、その検波電力値を得る第1の検波部と、前記ベースバンド信号の検波電力値を求める第2の検波部と、前記ベースバンド信号の平均電力値を求める平均電力計算部と、前記第1の検波部の出力値と前記第2の検波部の出力値と前記平均電力計算部の出力値とから送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と送信電力設定値の比較演算を行うことにより制御信号を出力する比較演算部とを備え、前記制御信号に基づいて前記可変利得高周波電力増幅部を制御するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1における送信電力制御装置を以下、図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1における送信電力制御装置の回路ブロック構成図であり、ディジタル信号処理され入力されたベースバンドI相信号およびベースバンドQ相信号は、D/A変換器1およびD/A変換器2でそれぞれアナログ信号に変換され、搬送波信号を発生する局部発振器、π/2移相器、乗算器で構成された周波数変換部3で高周波信号に周波数変換(直交変調)される。この周波数変換部3の出力は、利得制御端子からの制御による可変利得で増幅する可変利得高周波電力増幅部4に入力され電力増幅され送信出力信号として出力され、この送信出力信号の一部は結合器5で取り出されて、第1の検波部6で送信出力信号の検波電力値を得る。ここで得られた検波電力値は、A/D変換器7を介して比較演算部8aに入力される。
【0016】
また、入力ベースバンドI相信号および入力ベースバンドQ相信号は、第2の検波部9と平均電力値計算部10に入力され、第2の検波部9ではシミュレーションによって入力ベースバンド信号の検波電力値を求め、平均電力値計算部10で入力ベースバンド信号の平均電力値が求められ、これら入力ベースバンド信号の検波電力値と平均電力値は比較演算部8aに入力される。
【0017】
ここで、図2は比較演算部8aの内部構成の一例を示し、第1の検波部6で得られた送信出力信号の検波電力値と第2の検波部9で得られた入力ベースバンド信号の検波電力値との比(利得)に、平均電力計算部10で得られた入力ベースバンド信号の平均電力値を乗じて送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と予め送信電力を測定し校正された送信電力設定値を比較演算することにより得た制御出力は、D/A変換器11を介して可変利得高周波電力増幅部4の制御端子に入力し、送信電力の制御が行われる。なお、上記第1の検波部および第2の検波部の出力は対数変換されたものとし、平均電力値と電力設定値についても対数変換されたものを扱うとして、図2の内部では積除算を和差算に変換して演算を行う。
【0018】
W−CDMAを初めとし、OFDMなどのディジタル通信システムにおける基地局装置に用いる送信電力制御装置においては、多数のチャンネルのベースバンド信号をディジタルデータとして合成した信号が入力され、このD/A変換前のベースバンド信号のディジタルデータを用いた計算によって、第2の検波部9で入力ベースバンド信号の電力は容易に高精度で求めることが可能であり、可変利得高周波電力増幅部4で増幅後の送信出力までの利得を制御できれば、高精度な送信電力での送信が可能となる。
【0019】
この利得は、第1の検波部6の出力と第2の検波部9の出力との比として得ることができ、それぞれの検波部に用いる使用可能な検波回路は2点間の利得を得るために、検波を行う2点において同様波形を同様に検波し、応答速度、ダイナミックレンジ、直線性・クレストファクタに付いて揃った特性(同等の電気的特性)を持つ必要があるが、それぞれの点における高い電力精度と高速応答の検波の必要はない。
【0020】
応答速度の遅い検波回路を使用した従来の送信電力制御装置では、ON区間の送信電力を所望よりも大きく制御してしまうことに対し、利得制御を行う本実施の形態1では応答速度の遅い検波回路を検波部に使用した場合にも、瞬時のON/OFFに応答すること無く、安定した動作が行われる。
【0021】
但し、上記2点における信号はベースバンド信号とRF信号で、信号波形が異なっているため、上記クレストファクタの条件には合致しなく、通常の検波回路では実現不可能であるが、ベースバンド信号によりRF信号はディジタル信号処理により推定可能であるので、第2の検波部9でシミュレーションを行う方法にて実現可能である。
【0022】
上述したように、本実施の形態1の構成をとることで、高い電力精度と高速応答の検波回路を用いずとも高精度な送信電力制御が可能となる送信電力制御装置が得られるとともに、W−CDMA通信システムにおける基地局装置に用いる送信機に適用することで、規定の最大送信電力に対してマージンを小さくし、送信電力の制御範囲を拡大することで回線容量を増大させることができる。
【0023】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2における送信電力制御装置を以下、図面に基づいて説明する。図3は実施の形態2における送信電力制御装置の回路ブロック構成図であり、ディジタル信号処理され入力されたベースバンドI相信号およびベースバンドQ相信号は、D/A変換器1およびD/A変換器2でそれぞれアナログ信号に変換され、搬送波信号を発生する局部発振器、π/2移相器、乗算器で構成された周波数変換部3bで高周波信号に周波数変換(直交変調)される。この周波数変換部3bの出力は、利得制御端子からの制御による可変利得で増幅する可変利得高周波電力増幅部4に入力され電力増幅され送信出力信号として出力され、この送信出力信号の一部は結合器5で取り出されて、第1の検波部6で送信出力信号の検波電力値を得る。ここで得られた検波電力値は、A/D変換器7を介して比較演算部8bに入力される。
【0024】
また、周波数変換部3bの出力を合成した信号の一部は結合器12で取り出されて、第2の検波部13で可変利得高周波電力増幅部4の入力信号の検波電力値を得て、A/D変換器14を介して比較演算部8bに入力される。
【0025】
また、周波数変換部3bから出力されたI相信号、Q相信号の一部は、それぞれ結合器15、結合器16で取り出されて、第3の検波部17、第4の検波部18で変調後合成前のI相信号、Q相信号の検波電力値を得て、A/D変換器19、A/D変換器20を介して比較演算部8bに入力され、平均電力値計算部10で入力ベースバンド信号の平均電力値が求められ、比較演算部8bに入力される。
【0026】
ここで、図4は比較演算部8bの内部構成の一例を示し、第1の検波部6で得られた送信出力信号の検波電力値と第2の検波部13で得られた可変利得高周波電力増幅部4の入力信号の検波電力値との比(利得A)と、第3の検波部17、第4の検波部18で得られた変調後のI相信号、Q相信号の検波電力値の合成電力と平均電力計算部10で得られた入力ベースバンド信号の平均電力値の比(利得B)との積、すなわち、ベースバンド信号入力部から送信信号出力部までの利得に平均電力計算部10で得られた入力ベースバンド信号の平均電力値を乗じて送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と予め送信電力を測定し校正された送信電力設定値を比較演算することにより得た制御出力は、D/A変換器11を介して可変利得高周波電力増幅部4の制御端子に入力し、送信電力の制御が行われる。
【0027】
なお、上記第1の検波部および第2の検波部の出力は対数変換されたものとし、平均電力値と電力設定値についても対数変換されたものを扱うとし、周波数変換部3bから出力されたI相信号、Q相信号それぞれの検波電力は比較演算部8b内で合成され対数変換した電力値を得るようにして、図4の内部では積除算を和差算に変換して演算を行う。
【0028】
また、図5は比較演算部8bの内部構成の他の一例を示し、入力ベースバンド信号より求める平均電力値は使用せず、周波数変換部3bのI相信号、Q相信号の変調後の信号が正弦波であることからクレストファクタ=1(瞬時の最大値と平均値の比が等しい)で、第3の検波部17と第4の検波部18によって精度良く絶対電力値を得られ、周波数変換部3bの出力から可変利得高周波電力増幅部4の出力までの利得を得て、この利得と第3の検波部17、第4の検波部18で得られた変調後のI相信号、Q相信号の検波電力値の合成電力値とを乗ずることで送信信号電力値が求まり、送信電力制御が可能となる。
【0029】
本実施の形態2では、周波数変換部3bの利得の随時測定が可能となる場合を示し、周波数変換部3bの利得と可変利得高周波電力増幅部4の利得とをそれぞれを2点以上の複数の検波電力値から得る構成である。この構成の場合、周波数変換部3bから可変利得高周波電力増幅部4の送信出力までの利得の内、可変利得高周波電力増幅部4の送信出力までの利得を各検波電力測定値の演算によって制御することにより、高精度な送信電力制御が可能となる。
【0030】
この利得は送信出力を検波する第1の検波部6に加えて、周波数変換後のRF信号の検波を行う第2の検波部13の追加によって、両検波部の出力の比として得ることができ、それぞれの検波部に使用可能な検波回路は2点間の利得を得るために、検波を行う2点において同様波形を同様に検波し、応答速度、ダイナミックレンジ、直線性・クレストファクタに付いて揃った特性(同等の電気的特性)を持つ必要があるが、それぞれの点における高い電力精度かつ高速応答の検波の必要はない。
【0031】
応答速度の遅い検波回路を使用した従来の電力制御回路では、ON区間の送信電力を所望よりも大きく制御してしまうことに対し、利得制御を行う本実施の形態2では応答速度の遅い検波回路を使用した場合でも、瞬時のON/OFFに応答する必要は無く、安定した動作が行われる。したがって、検波回路には、ログアンプまたは、二乗回路を用いた電力検波回路が使用可能となる。
【0032】
上述したように、本実施の形態2の構成をとることで、高い電力精度と高速応答の検波回路を用いずとも高精度な送信電力制御が可能となる送信電力制御装置が得られるとともに、W−CDMA通信システムにおける基地局装置に用いる送信機に適用することで、規定の最大送信電力に対してマージンを小さくし、送信電力の制御範囲を拡大することで回線容量を増大させることができる。
【0033】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3における送信電力制御装置を以下、図面に基づいて説明する。図6は実施の形態3における送信電力制御装置の回路ブロック構成図であり、ディジタル信号処理され入力されたベースバンドI相信号およびベースバンドQ相信号は、D/A変換器1およびD/A変換器2でそれぞれアナログ信号に変換され、搬送波信号を発生する局部発振器、π/2移相器、乗算器で構成された周波数変換部3aで高周波信号に周波数変換(直交変調)される。この周波数変換部3aの出力は、利得制御端子からの制御による可変利得で増幅する可変利得高周波電力増幅部4に入力され電力増幅され送信出力信号として出力され、この送信出力信号の一部は結合器5で取り出されて、第1の検波部6で送信出力信号の検波電力値を得る。ここで得られた検波電力値は、A/D変換器7を介して比較演算部8cに入力される。
【0034】
また、周波数変換部3aの出力信号の一部は結合器12で取り出されて、第2の検波部13で可変利得高周波電力増幅部4の入力信号の検波電力値を得て、A/D変換器14を介して比較演算部8cに入力され、平均電力値計算部10で入力ベースバンド信号の平均電力値が求められ、この平均電力値は比較演算部8cに入力される。
【0035】
本実施の形態3では、周波数変換部3aの利得が固定値で既知となっていることを前提条件とし、図7は比較演算部8cの内部構成の一例を示し、第1の検波部6で得られた送信出力信号の検波電力値と第2の検波部13で得られた可変利得高周波電力増幅部4の入力信号の検波電力値との比(利得)に、周波数変換部3aの利得値(固定値)と平均電力計算部10で得られた入力ベースバンド信号の平均電力値を乗じて送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と予め送信電力を測定し校正された送信電力設定値を比較演算することにより得た制御出力は、D/A変換器11を介して可変利得高周波電力増幅部4の制御端子に入力し、送信電力の制御が行われる。
【0036】
なお、上記第1の検波部および第2の検波部の出力は対数変換されたものとし、周波数変換部3aの利得値と電力設定値についても対数変換されたものを扱うとして、図7の内部では積除算を和差算に変換して演算を行う。
【0037】
本実施の形態3では、周波数変換部3bの利得が固定値で既知となる場合を示し、周波数変換部3aから可変利得高周波電力増幅部4の送信出力までの利得の内、残る可変利得高周波電力増幅部4の送信出力までの利得を各検波電力測定値の演算によって制御することにより、高精度な送信電力制御が可能となる。
【0038】
この利得は送信出力を検波する第1の検波部6に加えて、周波数変換後のRF信号の検波を行う第2の検波部13の追加によって、両検波部の出力の比として得ることができ、それぞれの検波部に使用可能な検波回路は2点間の利得を得るために、検波を行う2点において同様波形を同様に検波し、応答速度、ダイナミックレンジ、直線性・クレストファクタに付いて揃った特性(同等の電気的特性)を持つ必要があるが、それぞれの点における高い電力精度かつ高速応答の検波の必要はない。
【0039】
応答速度の遅い検波回路を使用した従来の電力制御回路では、ON区間の送信電力を所望よりも大きく制御してしまうことに対し、利得制御を行う本実施の形態2では応答速度の遅い検波回路を使用した場合でも、瞬時のON/OFFに応答する必要は無く、安定した動作が行われる。したがって、検波回路には、ログアンプまたは、二乗回路を用いた電力検波回路が使用可能となる。
【0040】
上述したように、本実施の形態3の構成をとることで、高い電力精度と高速応答の検波回路を用いずとも高精度な送信電力制御が可能となる送信電力制御装置が得られるとともに、W−CDMA通信システムにおける基地局装置に用いる送信機に適用することで、規定の最大送信電力に対してマージンを小さくし、送信電力の制御範囲を拡大することで回線容量を増大させることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、入力のベースバンド信号を高周波信号に周波数変換する周波数変換部と、前記周波数変換部の出力を増幅する可変利得高周波電力増幅部と、前記可変利得高周波電力増幅部の送信出力信号を検出し、その検波電力値を得る第1の検波部と、前記ベースバンド信号の検波電力値を求める第2の検波部と、前記ベースバンド信号の平均電力値を求める平均電力計算部と、前記第1の検波部の出力値と前記第2の検波部の出力値と前記平均電力計算部の出力値とから送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と送信電力設定値の比較演算を行うことにより制御信号を出力する比較演算部とを備え、前記制御信号に基づいて前記可変利得高周波電力増幅部を制御することで、高い電力精度と高速応答の検波回路を用いずとも高精度な送信電力制御が可能となる送信電力制御装置が得られるとともに、W−CDMA通信システムにおける基地局装置に用いる送信機に適用することで、規定の最大送信電力に対してマージンを小さくし、送信電力の制御範囲を拡大することで回線容量を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における送信電力制御装置の回路ブロック構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における比較演算部の内部構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2における送信電力制御装置の回路ブロック構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態2における比較演算部の内部構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態2における比較演算部の内部構成を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3における送信電力制御装置の回路ブロック構成図である。
【図7】 本発明の実施の形態3における比較演算部の内部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 D/A変換器
2 D/A変換器
3a 周波数変換部
4 可変利得高周波電力増幅部
5 結合器
6 第1の検波部
7 A/D変換器
8a 比較演算部
9 第2の検波部
10 平均電力計算部
11 D/A変換器

Claims (4)

  1. 入力のベースバンド信号を高周波信号に周波数変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部の出力を増幅する可変利得高周波電力増幅部と、
    前記可変利得高周波電力増幅部の送信出力信号を検出し、その検波電力値を得る第1の検波部と、
    前記ベースバンド信号の検波電力値を求める第2の検波部と、
    前記ベースバンド信号の平均電力値を求める平均電力計算部と、
    前記第1の検波部の出力値と前記第2の検波部の出力値と前記平均電力計算部の出力値とから送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と送信電力設定値の比較演算を行うことにより制御信号を出力する比較演算部とを備え、
    前記制御信号に基づいて前記可変利得高周波電力増幅部を制御することを特徴とする送信電力制御装置。
  2. 入力のベースバンド信号を高周波信号に周波数変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部の出力を増幅する可変利得高周波電力増幅部と、
    前記可変利得高周波電力増幅部の送信出力信号を検出し、その検波電力値を得る第1の検波部と、
    前記可変利得高周波電力増幅部の入力信号を検出し、その検波電力値を得る第2の検波部と、
    前記周波数変換部から出力されたI相信号を検出し、その検波電力値を得る第3の検波部と、
    前記周波数変換部から出力されたQ相信号を検出し、その検波電力値を得る第4の検波部と、
    前記ベースバンド信号の平均電力値を求める平均電力計算部と、
    前記第1から第4の検波部の出力値と前記平均電力計算部の出力値とから送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と送信電力設定値の比較演算を行うことにより制御信号を出力する比較演算部とを備え、
    前記制御信号に基づいて前記可変利得高周波電力増幅部を制御することを特徴とする送信電力制御装置。
  3. 入力のベースバンド信号を高周波信号に周波数変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部の出力を増幅する可変利得高周波電力増幅部と、
    前記可変利得高周波電力増幅部の送信出力信号を検出し、その検波電力値を得る第1の検波部と、
    前記可変利得高周波電力増幅部の入力信号を検出し、その検波電力値を得る第2の検波部と、
    前記ベースバンド信号の平均電力値を求める平均電力計算部と、
    前記周波数変換部の利得が固定値で既知の場合に、この利得値と前記第1の検波部の出力値と前記第2の検波部の出力値と前記平均電力計算部の出力値とから送信出力電力値を求め、この送信出力電力値と送信電力設定値の比較演算を行うことにより制御信号を出力する比較演算部とを備え、
    前記制御信号に基づいて前記可変利得高周波電力増幅部を制御することを特徴とする送信電力制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の送信電力制御装置を具備したことを特徴とするW−CDMA基地局装置。
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