JP4657442B2 - 換気フィルタ用の密封接続装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に核産業で使用される換気フィルタ用の密封接続装置に関するものである。より正確には、換気路における過酷な環境において使用される装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
核産業では、汚染されたガスを、例えば、閉じ込められたチャンバの内部の換気路でフィルタリングするために、フィルタ媒体を備えた多くのフィルタが使用されている。Very High Efficiency (VHE)フィルタとHigh Efficiency (HE)フィルタは、特によく知られている。
このようなフィルタは、密封状態において取り付けられなければならない。汚染されたガスは全てこのフィルタを通過しなければならない。
一般に、フィルタは、例えばガスケットのような密封系の補助を得て、ハウジング内に緊締されている。
従来技術において、フィルタは、該ハウジング内の、例えばプレート上に取り付けられ、換気路のフランジに対して押圧されている。
フィルタは、該プレートに大きな圧力をかけるバネ手段によって押圧されるため、密封が確実に得られる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この圧力は、地震が発生した際にフィルタをその場所に保持するには不十分である。
この従来のフィルタ接続装置は、大きな欠点を抱えている。
前記密封接続を得るために、フィルタがフランジに対して押圧される力は、最初の段階にて大きくなくてはならない。
しかし、一般に、この力はプライヤまたは遠隔操作手段によって生ずるものである。
次に、フィルタの交換作業中（この作業自体も、一般に遠隔操作によって実行される）に、フィルタは、ハウジング内にて前記換気路のフランジとプレートの間に押し込められなければならない。
これは、例えば、周囲に設けられているガスケットのような、その密封系に対して摩擦による劣化が生ずることを意味する。
本発明は、これらの欠点を軽減した新規の密封接続装置を提案する。該装置は、バネ手段によって張力下にあるプレートを使用した、上述の現在あるシステムを改良した形態であると考えられる。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記の欠点に鑑み、本発明は、
前記フィルタを受容するべく設計された円筒形ハウジングを有し、前記ハウジングがその第2端部において、換気路フランジと固定され、その第1端部がコンパニオンフランジ上に取り付けられ、前記コンパニオンフランジが弾性状態において、引張力下にある保持手段により、軸引張力下に保持され、
前記ハウジングと同軸であり、これに固定されているシースを有し、前記コンパニオンフランジが、前記シースの周囲を密封状態において、軸方向に向かって滑動し、前記シース上には、前記引張力下にある保持手段が配置されており、また、前記シースには、そこから外側方向に突出した3つのホイールが固定されており、
カムは、ある長さにかけて前記シースを包囲し、また、各々がらせん状セグメントの形状の3つのランプを有するリングによって構成されており、前記ランプが、ホイールの各々を受容し、前記カムの回転を受容して、前記コンパニオンフランジを軸方向に並進運動させ、
前記カムを回転させる手段を有する装置を提供する。
固定シースに接続された3つのホイールを包囲しながら、該ランプしたカムを回転させると、該カムがハウジングの第1端部（底部）方向に滑動でき、ある特定量のゆるみがなくなって、コンパニオンフランジの第1端部（底部）へ向かって移動する。
コンパニオンフランジの引き込みは、該コンパニオンフランジがハウジングの第1端部に向かって滑動することにより、また実際には、張力下にある保持手段を圧縮することにより、密封結合部分が損傷してしまう状態で擦られることなく、新しいフィルタを設置することができる。
【０００５】
新しいフィルタが設置されたら、カムを反対方向に回転させて、カムを、ハウジングの第2端部（頂部）へ向けて滑動させ、フランジに対して該フィルタを押圧するコンパニオンフランジを「解放する」。コンパニオンフランジを軸方向の張力下に保持する手段によって、十分な圧力が得られる。
該保持する手段はプレストレストバネからなっていてもよく、また、コンパニオンフランジの第1端部に対向して配置されたプレストレストバネワッシャからなっていてもよい。
カムによって提供される機械的利点を有する手段により、本発明の装置は、プライヤのような少ない機能品で、または使用の遠隔操作装置で、換気路のフランジに対してフィルタを押圧するのに必要な押圧力で制することができる。従来技術のものよりも大きな押圧力により、換気路の密封と地震とに耐える双方のフィルタの能力を向上させる。
当然このような方法において、本発明の装置はグローブボックスを介して、簡単に手作業を行うことができる。
従って、このような装置は遠隔的にも簡単に操作することができる。これにより、換気回路が密封され、フィルタが耐震性を持つようになる。最後に、このような装置はそのコンパクト性を特徴とする。
本発明の装置のシースは、有益にも、その第1端部に、フランジような接続手段によって換気路の延長を可能にする円筒形リムを備えている。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明を具体的に説明する。
図面は、ブラケット1、つまり、フィルタ2が密封状態で収納される垂直軸円筒形ハウジングを示している。該フィルタ2は、密封系3、例えば両面が支持面であるＯリングを備えている。当然のことながら、前記ハウジングの軸の方向は、本発明の装置の動作を変更することがなければ、水平または傾斜したものであってよい。
ハウジング1内のフィルタ2を適切に配置および操作するには、手動で、または、バネが装填されたプライヤのような工具手段で操作される。
フィルタ2は、本発明の装置を外した後に配置される。
ブラケット、すなわち、ハウジング1の頂部（第2端部）は、換気路のフランジ4に固定されている。
【０００７】
該ハウジング1の底部（第1端部）は、コンパニオンフランジ5に取り付けられている。実際、前記コンパニオンフランジは、スペーサを形成する要素を備えた手段によって頂部板5'、そして底部板5"によって構成されている。
該コンパニオンフランジ5は、コンパニオンフランジ5の下のシース7上にて垂直方向に作用する圧縮応力が予め備えられたバネワッシャ6の手段によって、垂直方向の張力下に置かれている。
該シース7は、ハウジング1と同軸上に位置するようにネジ止めされている。前記シースには、前記換気路が（図1の底部まで）延長することができるようにするために、環状の円筒形リム8が設けられている。ホイール9を固定するために、該シース7には３つの固定ネジが取り付けられている。このホイールは、該シース7から、放射状外方向に向かって、水平軸上に突出している。該ホイール9は、カム11内に開口された、らせん状の傾斜路（ランプ）10に受容される。
該カム11を駆動するための駆動装置12は、連動、かつ、遠隔操作が可能なレバーを備えている。
このレバーは、コンパニオンフランジ5の底部板5"にて、指状突起（positioning finger）手段によって確保することができる。
カム11を適切な方向（図2では右回り）へ回すことにより下降することが理解されるであろう。ゆるみj分がなくなると、カム11はコンパニオンフランジ5の底部板5"の上にもたれ、バネ6の押圧によって、該コンパニオンフランジを下方向に向かって駆動させる。そして、フィルタの交換には、ガスケット3をこすることなく容易に行える。
例証の方法で、本発明の装置では、重さ約1kgのVHEフィルタには約35kgfの垂直方向の押圧力が生ずることがわかる。
特に、このような装置は、VHEフィルタと、大気圧以下の圧力で稼動し、閉じ込められたチャンバの内部の換気路とを密封状態で接続するために、遠隔装置にて可能である。
【０００８】
本発明の独創性は、コンパクトである点と、また、前記フィルタを前記換気路の前記フランジに対して押圧させるため、これまで密封接続を得るために必要であった大きな力を、伝達のために要するかなりの範囲にまで遠隔操作にて緩和できる能力を備えている点である。
前記コンパニオンフランジを引き込むために、またはコンパニオンフランジを押圧状態に置くために必要な力が、前記カムの前記ランプによって、また、前記カムを回転させる駆動装置のレバー効果によって生じ、機械的利点を備えた手段により減じられることが理解されるべきであろう。
【０００９】
【発明の効果】
本発明の換気フィルタ用の密封接続装置は、耐震性に富み、グローブボックスを介して簡単に手作業で操作でき、遠隔操作が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図2の線I-Iで切ったセクションを部分的に示す本発明の装置の正面図である。
【図２】図１の線II-IIで切った、本発明の装置の断面図である。
【図３】カム上に配置されたホイール用の、回転トラック、すなわちランプを示す、装置の１部分の別の正面図である。
【符号の説明】
１ 円筒形ハウジング
２ 換気フィルタ
４ 換気路フランジ
５ コンパニオンフランジ
６ バネワッシャ（張力下に保持する手段）
７ シース
８ 円筒形リム
９ ホイール
１０ ランプ
１１ カム
１２ カム駆動手段

Claims (3)

1. 換気路上で使用する換気フィルタ（2）用の密封接続装置であって、
   前記装置が、
   前記フィルタ（2）を受容するべく設計された円筒形のハウジング（1）を有し、軸を有する前記ハウジングがその第2端部において換気路フランジ（4）と固定され、その第1端部がコンパニオンフランジ（5）上に取り付けられ、前記コンパニオンフランジ（5）が、弾性状態において、張力下に保持する手段により軸方向張力下に保持されており、
   前記ハウジング（1）と同軸であって、該ハウジング（1）に固定されているシース（7）を有し、前記コンパニオンフランジ（5）が該シース（7）の周囲を軸方向に滑動し、前記シース（7）と前記コンパニオンフランジ（5）との間には密封系が配置され、前記シース（7）上には前記張力下に保持する手段（6）が配置されており、また、前記シース（7）には、そこから外側方向に突出した3つのホイール（9）が固定されており、
   ある長さに亘って前記シース（7）を該シースと同軸で包囲するとともに、らせん状部分の3つのランプ（10）を備えるリングによって構成されるカム（11）を有し、このらせん状部分は前記シース（7）と同軸であって、前記ランプ（10）が前記ホイール（9）の各々を受容し、前記ハウジングの前記軸の回りに前記カム（11）を回転させて、前記コンパニオンフランジ（5）を軸方向に移動させており、
   前記保持する手段には、前記カムを回転させて前記コンパニオンフランジを前記ハウジングの第2端部から第1端部方向へ滑動させる前に予め圧縮応力がかけられており、該保持する手段によって、前記コンパニオンフランジを押圧状態に置くために必要な力が低減されるようになっており、
   さらに、前記カム（11）を回転させる手段を有することを特徴とする装置。
2. 前記コンパニオンフランジ（5）の軸方向張力下に保持する手段が、前記コンパニオンフランジ（5）の第1端部に対向して配置され、圧縮応力が予めかけられたバネワッシャ（6）を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
3. 前記シース（7）が、前記換気路を延長できるようにするために、その第1端部に円筒形のリム（8）を有することを特徴とする請求項１または２に記載の装置。

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