JP4654476B2 - 添加剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な添加剤組成物及びその製造方法に関する。また、本発明は、前記添加剤組成物を含む樹脂組成物にも関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンを初めとするグリーンポリマーは、地球環境問題の深刻さが増す中で、近年非常に重要になってきている。ポリオレフィンの応用範囲を広げるために、ポリオレフィン自身の物性を向上させる研究が盛んに行われている。
一方、ポリオレフィン中に機能性成分を添加して、ポリオレフィンの性能を向上させることも有力な手段であり、各方面から注目されている。ところが、ポリオレフィンは疎水性であり、水溶性や親水性の各種の機能性成分はそのままではポリオレフィンとの親和性が悪く、ポリマー中に分散することが困難である。
例えば、特開平10−203906号公報には、カリックスアレーン類に抗菌性金属イオンを包接担持させた抗菌剤が開示され、この抗菌剤は有機ポリマーとの親和性が良いことも記載されている。また、ポリマー中への分散を目的としたものではないが、特開平3−249941号公報には、カリックスアレーン類に2価金属塩を包接させた脱臭組成物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、水溶性や親水性の各種の機能性成分を含む添加剤組成物及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、前記添加剤組成物を含む樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、カリックスアレーン類の固体中に、機能性成分を均一分散することにより、有機ポリマーとの親和性に優れる添加剤組成物が得られることを見いだし、本発明を完成した。また、本発明者らは、この添加剤組成物を有機ポリマー中に含ませることにより、有機ポリマーに種々の機能を付与できることを見出した。
【0005】
すなわち、本発明は、下記一般式(1):
【化3】
Figure 0004654476
(式中、R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、カルボキシ基、スルホン酸基又は置換基を有しても良いアミノ基を表し、R4 は、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又はアシル基を表し、nは0〜10の整数、mは0〜10の整数、lは0〜10の整数を表し、かつn+m+lは4〜10の整数を表す。また、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ、n、m及びlの各単位によって、互いに異なっても良い。M+kは金属イオン、NH4 + イオン又は有機カチオンを表し、+kはイオンの価数であり、kは1〜6の整数を表す。Z-iは陰イオンを表し、−iは陰イオンの価数であり、iは1〜6の整数を表す。xは0〜10の整数、yは0〜10の整数を表し、x×k=i×y+nである。)
で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類と、前記カリックス(n+m+l)アレーン類の固体中に均一分散された機能性成分とを含む添加剤組成物である。
【0006】
本発明において、カリックス(n+m+l)アレーン類は、一般式(1)において、M+kは1価の金属イオン、NH4 + イオン又は有機アンモニウムを表し、すなわち、kは1を表すものであることが好ましい。
本発明において、カリックス(n+m+l)アレーン類は、一般式(1)において、M+kはアルカリ金属イオン、NH4 + イオン又は有機アンモニウムを表し、すなわち、kは1を表すものであることがより好ましい。
【0007】
本発明において、カリックス(n+m+l)アレーン類は、一般式(1)において、mは0であり、かつn+m+lは4、6又は8を表し、R1 及びR3 は水素を表し、R2 は置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基を表すものであることが好ましい。
また、本発明において、カリックス(n+m+l)アレーン類は、一般式(1)において、mは1以上の整数であり、かつn+m+lは4、6又は8を表し、R1 及びR3 は水素を表し、R2 は置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基を表すものであることも好ましい。
【0008】
本発明において、機能性成分は目的に応じて、例えば、染料、顔料、抗菌抗カビ剤、結晶核剤、UV吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、発泡剤、発泡助剤、酸化防止剤、難燃剤、受酸剤、ゴム加硫剤、架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、補強剤、安定剤、カップリング剤、付香剤、重合開始剤、触媒、相溶化剤、重合抑制剤、重合禁止剤、分散剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、不安定剤、消泡剤、凍結防止剤、凝固剤、感熱剤、硬化剤等から少なくとも1種選ぶとよい。
【0009】
また、本発明は、上記の添加剤組成物を製造する方法であって、
機能性成分の水及び/又はアルコールを含む溶媒、又はこれらと混合し得る溶媒の溶液或いは懸獨液と、
下記一般式(2):
【化4】
Figure 0004654476
(式中、R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、カルボキシ基、スルホン酸基又は置換基を有しても良いアミノ基を表し、R4 は、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又はアシル基を表し、nは1〜10の整数、mは0〜10の整数、lは0〜10の整数を表し、かつn+m+lは4〜10の整数を表す。また、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ、n、m及びlの各単位によって、互いに異なっても良い。M+kは金属イオン、NH4 + イオン又は有機カチオンを表し、+kはイオンの価数であり、kは1〜6の整数を表す。Z-iは陰イオンを表し、−iは陰イオンの価数であり、iは1〜6の整数を表す。xは1〜10の整数、yは0〜10の整数を表し、x×k=i×y+nである。)
で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液とを混合して、沈殿物を得て、
得られた固形分を濾過することを含む製造方法である。
【0010】
さらに、本発明は、上記添加剤組成物又は上記方法により得られた添加剤組成物を含む樹脂組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の添加剤組成物では、前記一般式(1)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類の固体中に、機能性成分が均一分散されて含まれる。
一般式(1)において、R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、カルボキシ基、スルホン酸基又は置換基を有しても良いアミノ基を表す。
【0012】
置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、tert−オクチル基等が挙げられる。これらのうち、炭素数10程度までの低級アルキル基、例えば、イソプロピル、tert−ブチル基等が好ましい。また、アリル、1−プルペニル基等が挙げられる。
また、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル、カルボキシブチル基等のカルボキシ置換アルキル基、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル等のアルコキシカルボニルアルキル基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ置換アルキル基、スルホメチル、スルホエチル、スルホプロピル、スルホブチル基等のスルホン酸アルキル基、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル基等のアミノ置換アルキル基、フェネチル基等のアリール置換アルキル基が挙げられる。
【0013】
置換基を有しても良いアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、クメニル、4−ビフェニリル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。置換基を有しても良いアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、メトキシエトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、弗素、塩素、臭素原子が挙げられる。アシル基としては、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等が挙げられる。置換基を有しても良いアミノ基としては、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ基等が挙げられる。
また、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ、n、m及びlの各単位によって、互いに異なっても良い。
【0014】
4 は、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又はアシル基を表す。これらの具体例としては、いずれも、R1 、R2 及びR3 についてのものと同様の基が挙げられる。
【0015】
nは0〜10の整数、mは0〜10の整数、lは0〜10の整数を表し、かつn+m+lは4〜10の整数を表す。
【0016】
+kは金属イオン、NH4 + イオン又は有機カチオンを表し、+kは金属イオン、NH4 + イオン又は有機カチオンの価数であり、kは1〜6の整数を表す。M+kが表す金属イオンの金属としては、例えば、Li、K、Na、Ca、Al、Cu、Ti、Cr、Fe、Mg、Co、Ga、Pb、Mn、Mo、Ni、Zn、Zr等が挙げられる。また、M+kが表す有機カチオンとしては、例えば、第一級アンモニウム、第二級アンモニウム、第三級アンモニウム、第四級アンモニウムが挙げられる。より具体的には、C4 9 NH3 + 、(C2 5 2 NH2 + 、(C2 5 3 NH+ 、(C2 5 4 + + NH3 CH2 CH2 NH3 + 、ピロジニウム等が挙げられる。これらのうち、容易に添加剤を得ることができる点から、M+kが1価の金属イオンであることが好ましく、アルカリ金属イオン又はNH4 + イオンであることがより好ましい。
【0017】
-iは陰イオンを表し、−iは陰イオンの価数であり、iは1〜6の整数、好ましくは1〜3の整数を表す。陰イオンとしては、例えば、Cl- 、Br- 、I- 、SO4 2-、NO3 - 、ClO3 - 、OH- 、OCOCH3 - 、CO3 2-、CN- 、BF4 - 、HCO3 - 、H2 PO4 - 、HPO4 2-、PO4 3-、CNS- 、IO3 - 、SH- 、C2 4 2-、ClO4 - 等が挙げられる。これらのうち、Cl- 、Br- 、OCOCH3 - 、BF4 - 、H2 PO4 - 、HPO4 2-、PO4 3-等が好ましい。
xは0〜10の整数、yは0〜10の整数を表し、x×k=i×y+nである。
【0018】
本発明において、一般式(1)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のうち、mが0であり、かつn+m+lが4、6又は8であり、R1 及びR3 が水素であり、R2 が置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基であるものが好ましい。R2 が、例えば、イソプロピル、n−ペンチル、n−オクチル、tert−ブチル基等の低級アルキル基、又はフェニル基であるものがより好ましい。
【0019】
また、本発明において、一般式(1)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のうち、mが1以上の整数であり、かつn+m+lが4、6又は8であり、R1 及びR3 が水素であり、R2 が置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基であるものも好ましい。この場合に、R2 が、例えば、イソプロピル、n−ペンチル、n−オクチル、tert−ブチル基等の低級アルキル基、又はフェニル基であるものがより好ましく、R4 が、例えば、n−プロピル、n−ブチル基等の低級アルキル基、アセチル基又はフェニル基であるものがより好ましい。
【0020】
本発明において、機能性成分は目的に応じて、例えば、染料、顔料、抗菌抗カビ剤、結晶核剤、UV吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、発泡剤、発泡助剤、酸化防止剤、難燃剤、受酸剤、ゴム加硫剤、架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、補強剤、安定剤、カップリング剤、付香剤、重合開始剤、触媒、相溶化剤、重合抑制剤、重合禁止剤、分散剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、不安定剤、消泡剤、凍結防止剤、凝固剤、感熱剤、硬化剤等から少なくとも1種選ぶとよい。もちろん、機能性成分はこれらに限定されることなく、目的に応じて種々の成分を選択することが可能である。水溶性や親水性の各種の機能性成分をカリックス(n+m+l)アレーン類の固体中に分散することができる。従来、水溶性や親水性の機能性成分は、ポリオレフィン等の有機ポリマー中に分散することが困難であったが、本発明の添加剤組成物は有機ポリマー中に分散可能であり、有機ポリマーに種々の機能を付与することができる。
【0021】
また、本発明の添加剤組成物には、2種以上の機能性成分を含ませることが可能である。2種以上の機能性成分を含ませることにより、機能性成分の相乗効果が得られ、ハイパーフォーマンスの添加剤となる。
【0022】
機能性成分としては、公知の各種の成分を用いることができるので、代表的なものを例示するにとどめる。以下は機能性成分についての例示であり、これらに限定されることはない。
【0023】
染料、顔料としては、例えば、Copper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium salt等のフタロシアニン系染料、トリフェニルメタン染料、アゾ染料、ポリメチン染料等のカチオン系染料、アリザリン染料等の媒染系染料、パーマネントレッド、ファーストエロー等のアゾ顔料、ナフトールエロー等のニトロソ顔料、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジン顔料、酸性染料、硫化染料、建染染料、アゾイック染料が挙げられる。
【0024】
抗菌抗カビ剤としては、例えば、バイナジン、プリベントール、チアベンダゾール、チアゾリン系化合物、ジチオカルバメート系化合物、Na−ペンタクロロフェネート、ジメチルジチオカルバミン酸塩が挙げられる。
【0025】
結晶核剤としては、例えば、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t −ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸ビス(4−t −ブチルフェニル)ナトリウム、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトールが挙げられる。
【0026】
UV吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート等のサリチル酸系;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系などのUV吸収剤が挙げられる。
【0027】
帯電防止剤としては、例えば、各種の非イオン系、アニオン系、カチオン系、両性系帯電防止剤が挙げられる。
滑剤としては、例えば、各種の高級脂肪族系アルコール、脂肪族アマイド系滑剤、脂肪族エステル系滑剤が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、各種のリン酸エステル系、フタル酸エステル系などの可塑剤が挙げられる。
【0028】
発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの無機発砲剤;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ニトロソ化合物、ベンゼン・スルホニル・ヒドラジド等のスルホニル・ヒドラジド化合物、p−トルエン・スルホニル・セミカルバジドなどの発泡物質などが挙げられる。また、発泡助剤としてサリチル酸、尿素系化合物などが挙げられる。
【0029】
酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系;ジラウリル 3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系;トリフェニルホスファイト等のリン酸系などの酸化防止剤が挙げられる。
【0030】
難燃剤としては、例えば、各種のホウ酸系難燃化合物、リン系難燃化合物、チッソ系難燃化合物、ハロゲン系難燃化合物、有機系難燃化合物、コロイド系難燃化合物が含まれる。
【0031】
ホウ酸系難燃化合物としては、例えば、ホウ酸亜鉛水和物、メタホウ酸バリウム、ほう砂などのホウ酸を含有する化合物が挙げられる。
リン系難燃化合物としては、例えば、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン、赤燐、リン酸エステル、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(モノクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリアリルフォスフェート、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス・β−クロロプロピルホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、テトラキス(2−クロロエチル)エチレン・ジフォスフェート、ジメチルメチルフォスフェート、トリス(2−クロロエチル)オルトリン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合有機リン酸エステル、エチレン・ビス・トリス(2−シアノエチル)ホスフォニウム・ブロミド、ポリリン酸アンモニウム、β−クロロエチルアッシドフォスフェート、ブチルピロフォスフェート、ブチルアッシドフォスフェート、ブトキシエチルアッシドフォスフェート、2−エチルヘキシルアッシドフォスフェート、メラミンリン酸塩、含ハロゲンフォスホネート、フェニル・フォスフォン酸などのリンを含有する化合物が挙げられる。
【0032】
その他無機系難燃化合物としては、例えば、硫酸亜鉛、硫酸水素カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アンチモン、硫酸エステル、硫酸カリウム、硫酸コバルト、硫酸水素ナトリウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸ナトリウム、硫酸ニッケル、硫酸バリウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸金属化合物;硫酸アンモニウムなどのアンモン系難燃化合物、フェロセンなどの酸化鉄系燃焼触媒、硝酸銅などの硝酸金属化合物、酸化チタンなどのチタンを含有する化合物、スルファミン酸グアニジンなどのグアニジン系化合物、その他、ジルコニウム系化合物、モリブデン系化合物、錫系化合物、炭酸カリウムなどの炭酸塩化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸和金属及びその変性物が挙げられる。
【0033】
チッソ系難燃化合物としては、例えば、トリアジン環を有するシアヌレート化合物などが挙げられる。
【0034】
ハロゲン系難燃化合物としては、例えば、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルオキシド、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス・ジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、エチレンビス・テトラブロモフタルイミド、ジブロモエチル・ジブロモシクロヘキサン、ジブロモネオペンチルグリコール、2,4,6-トリブロモフェノール、トリブロモフェニルアリルエーテル、テトラブロモ・ビスフェノールA誘導体、テトラブロモ・ビスフェノールS誘導体、テトラデカブロモ・ジフェノキシベンゼン、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ポリ(ペンタブロモベンジル・アクリレート)、トリブロモスチレン、トリブロモフェニルマレイニド、トリブロモネオペンチル・アルコール、テトラブロモジペンタエリスリトール、ペンタブロモベンジルアクリレート、ペンタブロモフェノール、ペンタブロモトルエン、ペンタブロモジフェニルオキシド、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモジフェニルエーテル、オクタブロモフェノールエーテル、オクタジブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルオキシド、マグネシウムヒドロキシド、ジブロモネオペンチルグリコールテトラカルボナート、ビス(トリブロモフェニル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミン、臭化スチレン、ジアリルクロレンデートなどのハロゲンを含有する難燃化合物が挙げられる。
【0035】
その他の有機系化合物としては、例えば、無水クロレンド酸、無水フタル酸、ビスフェノールAを含有する化合物、グリシジルエーテルなどのグリシジル化合物、ジエチレングリコール、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、変性カルバミド、シリコーンオイル、オルガノシロキサン等のシリコーン化合物が挙げられる。
【0036】
コロイド系難燃化合物としては、例えば、従来から使用されている難燃性を持つ水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水和金属化合物、アルミン酸化カルシウム、2水和石膏、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ砂、カオリンクレーなどの水和物、硝酸ナトリウムなどの硝酸化合物、モリブデン化合物、ジルコニウム化合物、アンチモン化合物、ドーソナイト、プロゴパイトなどの難燃性化合物のコロイドが挙げられる。
【0037】
受酸剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
【0038】
ゴム加硫剤、架橋剤としては、例えば、硫黄、コロイド硫黄、モルホリン・ジスルフィドなどの硫黄変性化合物、p−キノンジオキシムなどのオキシム化合物、ポリジニトロベンゼンなどのニトロソ化合物、ヘキサメチレンジアミン・カルバメートなどのポリアミン化合物、第三ブチルヒドロペルオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
【0039】
加硫促進剤、加硫促進助剤としては、例えば、ジフェニル・グアニジンなどのグアニジン系、n−ブチルアルデヒド−アニリン縮合品などのアルデヒド−アミン系、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルデヒド−アンモニア系、2−メルカプトベンゾチアゾールなどのチアゾール系、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミドなどのスルフェンアミド系、チアカルバニリドなどのチオ尿素系、テトラチウラム・モノスルフィドなどのチウラム系、ジメチル・ジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチオカルバメート系などが挙げられる。
【0040】
スコーチ防止剤としては、例えば、無水フタル酸、サリチル酸、N−ニトロソ・ジフェニルアミンなどが挙げられる。
【0041】
粘着付与剤としては、例えば、クマロン・インデン樹脂、ポリエチレングリコール、ナフテン系樹脂、p−第3ブチルフェノール・アセチレン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テルペン・フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、フェノール系樹脂、ロジン系樹脂、ポリブテン、アタクチック・ポリプロピレン、ポリブタジエン、シス−1,4−ポリイソプレンゴム、水添ポリイソプレンゴム、水素添加ロジンのペンタエリスリトール・エステルなどのロジン誘導体、フタル酸系共縮合品、アクリル酸系ポリマー、メタクリル酸系ポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシル化スチレンブタジエンポリマー、カルボキシル化ビニルポリマー、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、無水マレイン酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、天然ゴム、イソプレンゴムなどのゴム系ポリマーなどが挙げられる。
【0042】
補強剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、クレー、タルクなどが挙げられる。
安定剤としては、例えば、金属石けん、有機錫化合物などが挙げられる。
【0043】
カップリング剤には、例えば、シランカップリング剤やチタネート系カップリング剤が含まれる。例えば、シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(ポリエチレンアミノ)プロピルトリメトキシシラン、、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、メチルアミノエトキシプロピルジアルコキシシラン、N’−ビニルベンジル−N−トリメトキシリプロピルエチレンジアミン塩などが挙げられる。
【0044】
チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフェート)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
【0045】
上記の他に、カップリング剤として、メタクリレート・塩化クロム複合体などのクロム系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなどのアルミニウムカップリング剤などが挙げられる。
【0046】
付香剤としては、例えば、アセトフェノン、サリチル酸メチル、バニリン、エチル・バニリン、クマリン、ムスク・アンブレット、ムスク・キシレン、けい皮アルデヒド、シトラール、シトロネラール、酢酸ゲラニル、ゲラニオール、オイゲノール、テルピネオール、リナロール、ラベンダ油などが挙げられる。
【0047】
重合開始剤としては、例えば、ベンジル系化合物、ベンゾイン系化合物などが挙げられる。
【0048】
触媒としては、例えば、過酸化ベンゾイルなどの有機系、リン酸などの無機系、ニッケル、錫、亜鉛、カドニウム、マグネシウム、水銀などの金属系、塩化アルミニウムなどの塩化物、酸化アルミニウムや酸化マンガンなどの酸化物などが挙げられる。
【0049】
相溶化剤としては、例えば、アクリル系マクロマー、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
【0050】
重合抑制剤、重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノンなどのキノン化合物、p−メトキシフェノール、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのカルバミン酸化合物などが挙げられる。
【0051】
分散剤としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、カルボン酸、脂肪酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノンイオン性界面活性剤、アルキルアミン塩などのカチオン性界面活性剤、アルキルベタインなどの両性界面活性剤、その他フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
乳化剤としては、例えば、オレイン酸石けん、ポリオキシエチレン誘導体、カゼイン、レシチンなどが挙げられる。
【0052】
湿潤剤としては、例えば、ノニールフェノキシ(エチレンオキシ)エタノールなどなどが挙げられる。
不安定剤としては、例えば、有機酸エステル、ホルマリン、硫酸アンモニウム、メルカプトベンゾチアゾールの金属塩などが挙げられる。
消泡剤としては、例えば、ポリエーテル化合物、非イオン活性剤、ポリグリコール化合物、シリコーン化合物などが挙げられる。
【0053】
凍結防止剤としては、サリチル酸ナトリウム、ジメチルアミンカゼイン、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
凝固剤としては、多価金属塩、シクロヘキシルアミンの無機酸塩もしくは有機酸塩、硝酸カルシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。
感熱剤としては、ポリビニルメチルエーテル、シリコーン変性ポリエーテルなどのシリコーン系感熱剤、ポリアルキレンオキシド誘導体系感熱剤、2−メルカフトベンゾイミダゾールなどなどが挙げられる。
【0054】
硬化剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチレン・トリアミン、トリエチレン・テトラミン、テトラエチレン・ペンタミン、変性ヘキサメチレン・ジアミン、N−アミノエチル・ピペラジン、ジプロピレントリアミン、3,3-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、複素環状ジアミン、脂肪族アミン・アダクト、ケチミン、変性ポリアミン、脂肪族ポリエーテルポリアミン、ポリオキシプロピレンアミンなどの脂肪族ポリアミン、ポリアミド、ポリアミン・アダクトなどの変性ポリアミド・アミン、m−フェニレン・ジアミン、p,p'−ジアミン・ジフェニルメタン、p,p'−ジアミン・ジフェニル・スルホン、メタキシレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの芳香族ポリアミン、ジシアン・ジアミド、2−ジメチルアミノ・フェノールなどのフェノール誘導体、スピロアセタールジアミン、ポリオキシエチレンジアミン、スピログアナミン、ポリクリコールアミン、3級アミン、3フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯塩などの3フッ化ホウ素系錯塩、イミダゾール化合物、テトラヒドロ無水フタル酸などの無水フタル酸化合物、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水クレンド酸、アルケニルこはく酸無水物などのこはく酸系化合物、チオ尿素誘導体、オクチル第一錫、メルカプタン系化合物、ヒドラジド系化合物、ジブチルスズジアセテート等の有機錫化合物などが挙げられる。
【0055】
一般式(1)のカリックス(n+m+l)アレーン類中への機能性成分の含有量は、その使用目的等にもよるので特に限定されないが、例えば、カリックス(n+m+l)アレーン類100重量部に対して、機能性成分0.1〜1000重量部程度である。
【0056】
本発明において、カリックス(n+m+l)アレーン類の固体中に均一分散された機能性成分の大きさは1μmより小さいことが好ましい。
【0057】
本発明において、機能性成分は、カリックス(n+m+l)アレーン類の分子間に保持されている形態が挙げられる。
【0058】
次に、本発明の製造方法について説明する。
この方法において、機能性成分の水及び/又はアルコールを含む溶媒、又はこれらと混合し得る溶媒の溶液或いは懸獨液(B)と、前記一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液(A)とを混合して、沈殿物を得る。
【0059】
溶液(A)は、例えば、一般式(2)においてn=0であるカリックス(n+m+l)アレーン類をアルコールを含む溶媒に懸濁させて、これに塩基を加えることにより、対応する一般式(2)におけるn=1〜10であるカリックス(n+m+l)アレーン類の溶液として得られる。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等が用いられる。アルコールを含む溶媒とは、アルコールを主体として、塩基を加えることによりカリックス(n+m+l)アレーン類を溶解させ得る溶媒である。通常、アルコール単独溶媒を用いるとよい。
塩基としては、例えば、KOH、NaOH等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア水、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、(C2 5 4 + OH- 等の有機アミン類が用いられる。KOH、NaOHが安価、取扱も容易であり好ましい。
【0060】
溶液或いは懸獨液(B)は、機能性成分の性質に応じて機能性成分を水及び/又はアルコールを含む溶媒、又はこれらと混合し得る溶媒に溶解又は懸濁させることにより得られる。カリックス(n+m+l)アレーン類中への機能性成分の均一分散の観点からは、機能性成分が溶解状態となっていることが好ましい。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等が用いられる。水及び/又はアルコールと混合し得る溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、THF、DMSO、DMF、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アリルエチルケトンなど)等が用いられる。
【0061】
溶液或いは懸獨液(B)と溶液(A)との混合は、両者を単に混合してもよい。しかしながら、機能性成分を水に溶解させた場合には、混合により直ぐに沈殿を生じるので、溶液(B)中に溶液(A)を滴下すると良い。機能性成分のカリックス(n+m+l)アレーン類中への均一分散性が得られる。
【0062】
溶液或いは懸獨液(B)と溶液(A)との混合により沈殿を生じない場合には、沈殿を得る操作を行う。
例えば、混合溶液を酸で中和することにより沈殿物が得られる。また、混合溶液に、水及び/又はアルコールと混合し得る有機貧溶媒を添加することにより沈殿物が得られる。有機貧溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル等が用いられる。あるいは、有機貧溶媒の代わりに水を添加するとよい場合もある。また、混合溶液の溶媒を蒸発することによっても沈殿物が得られる。これらの沈殿操作は、適宜選択するとよい。
【0063】
次に、得られた固形分を濾過して、通常、乾燥を行う。沈殿物を得た後、濾過の前に、沈殿物を酸で中和してもよい。また、濾過の後、必要により固形分を洗浄する。乾燥は、適切な条件で行えばよいが、例えば、30〜400℃程度で、0.5〜24時間程度行えばよい。
【0064】
添加物組成物の製造に際して用いる一般式(2)のカリックス(n+m+l)アレーン類と機能性成分の量は、目的とする添加物組成物を考慮して決定すればよく特に限定されないが、例えば、式(2)のカリックス(n+m+l)アレーン類100重量部に対して、機能性成分0.1〜1000重量部程度である。
【0065】
また、添加剤組成物に2種以上の機能性成分を含ませたい場合には、機能性成分の溶液或いは懸獨液(B)を調製する際に2種以上の機能性成分を用いるとよい。
以上の操作により、本発明の添加剤組成物を製造することができる。
【0066】
さらに、本発明は、上記添加剤組成物を含む樹脂組成物にも関する。
樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−p−キシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリアクリレート又はポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系プラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ジエン系プラスチック、ポリウレタン系プラスチック、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、シリコーン等の熱可塑性樹脂;
【0067】
フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのホルムアルデヒド樹脂、アクロレイン系樹脂、ホスホニトリルジハロゲン化物系重合体誘導体、ジマレイミドによる硬化樹脂、シクロペンタジエンからの熱硬化性樹脂、環状尿素樹脂による架橋反応物、トリアジン系樹脂等の熱硬化性樹脂;
塩化ゴム、セルロース系プラスチック、タンパク質系プラスチック等の天然物プラスチックなどが挙げられる。
【0068】
また、樹脂として、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム等の各種ゴム;ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル樹脂等を過酸化物等で橋架けして得られる橋架け物、上記の熱可塑性樹脂同士のブレンド物、熱硬化性樹脂同士のブレンド物、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のブレンド物などを用いることもできる。
樹脂は適宜選択するとよい。
【0069】
上記添加剤組成物は、有機ポリマーとの親和性が良く、有機ポリマーと容易に混練でき、添加剤が均一分散された樹脂組成物が得られる。特に、ポリオレフィン、PMMA、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ABS、PEEK、ポリスチレン、PVCといった非極性の樹脂に添加剤を包含させる場合に、本発明の利点が大きい。また、この樹脂組成物は、公知の成形加工法により各種用途に応じて成形することができる。
【0070】
樹脂中の上記添加剤組成物の含有量は、その樹脂の使用目的等にもよるので特に限定されないが、例えば、樹脂100重量部に対して、添加剤組成物0.01〜60重量部程度である。
【0071】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
【0072】
得られた着色粉体につき、全自動X線回折装置 MXP3(マックサイエンス社製、連続定格:3kW、管電圧:20〜60kV、管電流:2〜80mA、X線管:Cu)を用いてX線回折を測定した。この測定チャートを図1に示す。また、4-tert−ブチルカリックス(6) アレーン単独についてのX線回折チャートを図2に示す。図1及び図2より、着色粉体のX線回折パターンは、4-tert−ブチルカリックス(6) アレーン単独のものに比べ変化した。4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンの結晶格子間にフタロシアニンが導入されたことが確認された。
【0073】
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.2gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。結晶化温度は、DSC測定(理学電機(株)製、THERMOFLEX TAS 300システム、超高感度示差走査熱量計 DSC 8230D)により求めた。
【0074】
[実施例2]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物が析出したが、酢酸でこの混合液のpHを7くらいにしてから、沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0075】
[実施例3]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLのメタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して透明な溶液を調製した。酢酸でこの溶液のpHを7くらいにしたところ、溶液から青色に着色した固体が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0076】
[実施例4]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLのメタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して透明な溶液を調製した。この溶液に、2000mLのトルエンを撹拌しながら滴下したところ、溶液から青色に着色した固体が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0077】
[実施例5]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLのメタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して透明な溶液を調製した。この溶液に、2000mLのトルエンを撹拌しながら滴下して、溶液から青色に着色した固体が沈殿した。酢酸でこの混合液のpHを7くらいにしてから、沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0078】
[実施例6]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLのメタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して透明な溶液を調製した。この溶液から溶媒およそ2800mLを蒸発させて、固形物を得た。この固形物を集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0079】
[実施例7]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。溶液Aを環流温度まで加熱して、200 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを3000mLの蒸留水に溶かした溶液を激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。滴下が終了後、環流温度でさらに2時間撹拌して、その後室温まで冷却した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。また、ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。
【0080】
[実施例8]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLのメタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して透明な溶液を調製した。この溶液を環流温度まで加熱して、酢酸で溶液のpHを7くらいにしたところ、溶液から青色に着色した固体が沈殿した。環流温度でさらに3時間撹拌してから、内容物を室温まで冷却した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体について実施例1と同様の操作を行ったところ、この粉体は疎水性で、水への色素溶出がなかった。この粉体は有機溶媒中によく分散し安定な分散液を与えた。この粉体はポリプロピレンによく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0081】
[実施例9]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのローダミン−6Gを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した赤色着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
【0082】
得られた着色粉体につきX線回折を測定した。この測定チャートを図3に示す。図3及び前述の図2より、着色粉体のX線回折パターンは、4-tert−ブチルカリックス(6) アレーン単独のものに比べ変化した。4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンの結晶格子間にローダミン−6Gが導入されたことが確認された。
【0083】
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのキシレン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い赤色ポリプロピレンを与えた。
【0084】
[実施例10]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。2000gの5重量%のチタニアゾル水溶液を激しく撹拌しながら、これに溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した白色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた白色粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体2gをポリプロピレン98gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感のある乳白色ポリプロピレンを与えた。
【0085】
[実施例11]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。50gの抗カビ剤バイナジンを2000mLのエタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。これに、2000mLの蒸留水を撹拌しながら添加して、固形分を沈殿させた。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体1gをポリプロピレン99gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高いポリプロピレンを与えた。
【0086】
(抗カビ試験1)
実施例11で合成した添加剤を、ポリプロピレンに対して0.2 重量%添加したテストピース(a) を作成した。一方、バイナジンそのものをポリプロピレンに対して0.2 重量%添加したテストピース(b) を作成した。
テストピース(a) 及び(b) を同時に、風呂場に一ヶ月間放置した。その結果、テストピース(b) ではポリプロピレンの表面にカビが一面に繁殖していたのに対して、テストピース(a) ではサンプルの表面にわずかしかカビが繁殖していなかった。
【0087】
(抗カビ試験2)
実施例11で合成した添加剤を、市販アクリル塗料に対して1重量%添加したテストピース(c) を作成した。一方、バイナジンそのものをポリプロピレンに対して1重量%添加したテストピース(d) を作成した。
テストピース(c) 及び(d) を同時に、風呂場に一ヶ月間放置した。その結果、テストピース(d) では塗料の表面にカビが一面に繁殖していたのに対して、テストピース(c) ではサンプルの表面にわずかしかカビが繁殖していなかった。
【0088】
[実施例12]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gの核剤リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t −ブチルフェニル)ナトリウムを2000mLのエタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。これに2000mLの蒸留水を撹拌しながら添加して、固形分を沈殿させた。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高いポリプロピレンを与えた。
【0089】
(核剤としての効果)
実施例12で合成した添加剤を、ポリプロピレンに対して0.05重量%添加したテストピース(e) を作成した。一方、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t −ブチルフェニル)ナトリウムそのものを、ポリプロピレンに対して0.05重量%添加したテストピース(f) を作成した。テストピース(e) の結晶化温度は ℃であり、テストピース(f) より8 ℃高かった。
【0090】
[実施例13]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gの紫外線吸収剤バイオソープ−582(共同薬品製)を2000mLのベンゼンに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下して、固形分を沈殿させた。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.5gをポリプロピレン99.5gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高いポリプロピレンを与えた。このポリプロピレンについて、SEM観察を行ったところ、紫外線吸収剤の分散性が向上したことが確認された。
【0091】
[実施例14]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(4) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、8gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。
【0092】
[実施例15]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、16gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。
【0093】
[実施例16]
100 gの4-iso-プロピルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、10.9gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。
【0094】
[実施例17]
100 gの一般式(2)におけるn=0、m=3、l=3、R1 =R3 =H、R2 =tert−Bu、R4 =COCH3 である4-tert−ブチルカリックス(6) アレーン誘導体を1000mLのメタノールに懸濁させて、10.6gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのCopper(II)phthalocyanine tetrasulfonic acid tetrasodium saltを2000mLの蒸留水に溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性で、この粉体を蒸留水に添加して3か月間放置したところ、水への色素溶出がなかった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。ポリプロピレンに対して0.2 重量%の粉体を添加することによって、樹脂の結晶化温度が13℃上昇し、本複合物は核剤の効果を有することが確認された。
【0095】
[実施例18]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。100 gのフタロシアニンブルー顔料を2000mLの蒸留水に懸濁分散して、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.5gをポリプロピレン99.5gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感の高い青色ポリプロピレンを与えた。
【0096】
[実施例19]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。80gのローダミン−6Gと20gの核剤リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t −ブチルフェニル)ナトリウムを2000mLのエタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。この溶液に2000mLの蒸留水を攪拌しながら添加して、固形分を沈殿させた。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.2gをポリプロピレン99.8gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、極めて透明感の高い赤色ポリプロピレンを与えた。
【0097】
[実施例20]
100 gの4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンを1000mLのメタノールに懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で撹拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。80gのローダミン−6Gと20gの紫外線吸収剤バイオソープ−582を2000mLのエタノールに溶かして、これを激しく撹拌しながら、溶液Aを滴下した。この溶液に2000mLの蒸留水を攪拌しながら添加して、固形分を沈殿させた。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した着色粉体を食塩を混合してボールミールで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、着色粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた着色粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体0.5gをポリプロピレン99.5gに混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、耐光性の高い赤色ポリプロピレンを与えた。
【0098】
[実施例21]
(難燃剤組成物の製造)
100gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを300gのメタノールと700gのアセトン混合系に懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で攪拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。難燃剤としての硫酸亜鉛100gを5000gの水に溶かして、これを激しく攪拌しながら、溶液Aを滴下したところ、固形分が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩と共にボールミルで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体20gとポリプロピレン100gを混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散し、透明感のある組成物を与えた。
【0099】
(難燃性の効果)
ポリプロピレン100重量部に対して、上記難燃剤組成物を20重量部添加したテストピースを作製した。このテストピースをUL耐炎性試験規格に基づき試験を実施した。その結果、UL-94-V1レベルの耐炎性を示すことが分った。
またさらに、ポリプロピレン100重量部に対して、上記難燃剤組成物を20重量部と、シリカ(日本シリカ製VN-3)5重量部とを添加したテストピースを作製した。このテストピースをUL耐炎性試験規格に基づき試験を実施した。その結果、UL-94-V0レベルの耐炎性を示すことが分った。耐炎性の向上は偶然の結果であった。
【0100】
[実施例22]
(難燃剤組成物の製造)
20gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを60gのメタノールと140gのアセトン混合系に懸濁させて、2.4gのKOHを添加して室温で攪拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。難燃剤としてのコロイド状の水酸化アルミニウム100gを5000gの水に展開して、これを激しく攪拌しながら、溶液Aを滴下したところ、固形分が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩と共にボールミルで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体25gとポリプロピレン100gを混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散した組成物を与えた。
【0101】
(難燃性の効果)
ポリプロピレン100重量部に対して、上記難燃剤組成物を25重量部添加したテストピースを作製した。このテストピースをUL耐炎性試験規格に基づき試験を実施した。その結果、UL-94-V1レベルの耐炎性を示すことが分った。
【0102】
[実施例23:塩酸発生抑制関連]
(受酸剤の製造)
5gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを15gのメタノールと35gのアセトン混合系に懸濁させて、0.6gのKOHを添加して室温で攪拌して透明な溶液を調製した(溶液A)。受酸剤としてのコロイド状の炭酸カルシウム100gを5000gの水に展開して、これを激しく攪拌しながら、溶液Aを滴下したところ、固形分が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩と共にボールミルで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体15gとポリ塩化ビニル100gを混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散した組成物を与えた。
【0103】
(塩酸発生抑制効果)
ポリ塩化ビニル100重量部に対して、上記難燃剤組成物を15重量部添加したテストピースを作製した。このテストピースを650℃に保った加熱管にて30分間燃焼させ、発生した煙中に含まれるHCl発生量を測定した。その結果、テストピースのPVC組成物1g当たり90mgのHCl量であった。
【0104】
[実施例24]
(粘着付与剤関連)
100gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを300gのメタノールと700gのアセトン混合系に懸濁させて、12gのKOHを添加して室温で攪拌して透明な溶液を調整した(溶液A)。粘着付与剤としての重量平均分子量2万のポリエチレングリコール100gを2000gの水に溶かして、これを激しく攪拌しながら、溶液Aを滴下したところ、固形分が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩と共にボールミルで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体2gとポリプロピレン100gを混合して押出機でストランドにしたところ、よく分散して、透明感のある組成物を与えた。
【0105】
[実施例25]
(硬化剤関連)
100gの4-tert−ブチルカリックス(8) アレーンを700gのアセトンに懸濁させて、50gの硬化剤としてのトリエチルアミンを添加して室温で攪拌して透明な溶液を調整した(溶液A)。溶液Aを激しく攪拌しながら水700gを滴下したところ、固形分が沈殿した。沈殿物を濾過して集め、80℃、24時間乾燥した。乾燥した粉体を食塩と共にボールミルで粉砕した後、食塩を水で洗浄して除去して、粉体を80℃、24時間乾燥して目的の複合物を得た。
得られた粉体は疎水性であった。この粉体1gを10mLのトルエン中に添加・攪拌したところ、よく分散し安定な分散液を与えた。この粉体10gとビスフェノールA系エポキシ樹脂100gとを混合して50℃で6時間、その後100℃で2時間、後架橋させたところ、よく分散して、透明感のある組成物を与えた。
【0106】
(ポットライフ)
上記得られた粉体20gとビスフェノールA系エポキシ樹脂100gの混合物のポットライフ(100℃)を測定したところ、前記混合物は2時間にて硬化が始まった。別途、トリエチルアミン10gとビスフェノールA系エポキシ樹脂100gの混合物のポットライフ(100℃)を同様に測定したところ、この混合物は30分にて硬化が始まった。
【0107】
以上の実施例は、本発明の新規な添加剤組成物及びその製造方法の例示である。これら実施例以外にも、目的に応じた種々の機能性成分を用いて添加剤組成物を製造することができる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、水溶性や親水性の各種の機能性成分を含む新規な添加剤組成物及びその製造方法が提供される。この添加剤組成物は、エンプラ並の高い安定性を有する。また、この添加剤組成物は、ポリオレフィン等の有機ポリマーとの親和性が良く、樹脂中に均一分散することができる。従って、種々の機能性成分を含むハイパーフォーマンスの樹脂組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の複合物のX線回折測定チャートである。
【図2】 4-tert−ブチルカリックス(6) アレーンのX線回折測定チャートである。
【図3】 実施例9の複合物のX線回折測定チャートである。

Claims (16)

  1. 機能性成分の水及び/又はアルコールを含む溶媒、又はこれらと混合し得る溶媒の溶液或いは懸獨液と、下記一般式(2):
    Figure 0004654476
    (式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、カルボキシ基、スルホン酸基又は置換基を有しても良いアミノ基を表し、Rは、置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又はアシル基を表し、nは1〜10の整数、mは0〜10の整数、lは0〜10の整数を表し、かつn+m+lは4〜10の整数を表す。また、R、R 及びRはそれぞれ、n、m及びlの各単位によって、互いに異なっても良い。M+kは金属イオン、NH イオン又は有機カチオンを表し、+kはイオンの価数であり、kは1〜6の整数を表す。Z−iは陰イオンを表し、−iは陰イオンの価数であり、iは1〜6の整数を表す。xは1〜10の整数、yは0〜10の整数を表し、x×k=i×y+nである。)
    で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液とを混合して、沈殿物を得て、得られた固形分を濾過することを含む、添加剤組成物を製造する方法。
  2. 機能性成分の水を含む溶媒の溶液或いは懸獨液を攪拌しながら、これに一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液を滴下して沈殿物を得て、得られた固形分を濾過することを含む、請求項に記載の製造方法。
  3. 沈殿物を得た後、沈殿物を酸で中和し、得られた固形分を濾過する、請求項に記載の製造方法。
  4. 機能性成分のアルコールを含む溶媒の溶液或いは懸獨液を、一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液と混合して、その後、酸で中和することにより沈殿物を得て、得られた固形分を濾過し、これを乾燥することを含む、請求項に記載の製造方法。
  5. 機能性成分のアルコールを含む溶媒の溶液或いは懸獨液を、一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液と混合して、その後、これに水及び/又はアルコールと混合し得る有機貧溶媒、又は水を添加することにより沈殿物を得て、得られた固形分を濾過し、これを乾燥することを含む、請求項に記載の製造方法。
  6. 機能性成分のアルコールを含む溶媒の溶液或いは懸獨液を、一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液と混合して、その後、溶媒を蒸発することにより沈殿物を得て、得られた固形分を濾過し、これを乾燥することを含む、請求項に記載の製造方法。
  7. 沈殿物を得た後、沈殿物を酸で中和し、得られた固形分を濾過する、請求項又はに記載の製造方法。
  8. 機能性成分のアルコールと混合し得る溶媒の溶液或いは懸獨液を攪拌しながら、これに一般式(2)で示されるカリックス(n+m+l)アレーン類のアルコールを含む溶媒の溶液を滴下して沈殿物を得て、得られた固形分を濾過し、これを乾燥することを含む、請求項に記載の製造方法。
  9. 請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の方法により得られた添加剤組成物。
  10. 一般式(2)において、M +k はアルカリ金属イオン、NH イオン又は有機アンモニウムを表し、すなわち、kは1を表す、請求項9に記載の添加剤組成物。
  11. 一般式(2)において、mは0であり、かつn+m+lは4、6又は8を表し、R 及びR は水素を表し、R は置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基を表す、請求項9または10のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  12. 一般式(2)において、mは1以上の整数であり、かつn+m+lは4、6又は8を表し、R 及びR は水素を表し、R は置換基を有しても良い飽和又は不飽和のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基を表す、請求項9または10のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  13. 機能性成分は、染料、顔料、抗菌抗カビ剤、結晶核剤、UV吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、発泡剤、発泡助剤、酸化防止剤、難燃剤、受酸剤、ゴム加硫剤、架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、補強剤、安定剤、カップリング剤、付香剤、重合開始剤、触媒、相溶化剤、重合抑制剤、重合禁止剤、分散剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、不安定剤、消泡剤、凍結防止剤、凝固剤、感熱剤及び硬化剤から少なくとも1種選ばれる、請求項9〜12のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  14. 2種以上の機能性成分を含む、請求項9〜13のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  15. カリックス(n+m+l)アレーン類の固体中に均一分散された機能性成分の大きさは1μmより小さい、請求項9〜14のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  16. 請求項9〜15のうちのいずれか1項に記載の添加剤組成物を含む、樹脂組成物。
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JPH03249941A (ja) * 1990-02-27 1991-11-07 Toyo Ink Mfg Co Ltd 脱臭組成物
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