JP4654363B2 - 黒鉛化細線の製造方法 - Google Patents

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Description

この出願の発明は、黒鉛化細線の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、良好な導電性と触媒担持性能を有する黒鉛化細線の製造方法に関するものである。
フラーレンの存在は1985年に外国の研究者によって実験的に証明されたが、その構造モデルは、すでに1970年に日本において知られていた。このように、これまでフラーレンの研究では日本は常に世界をリードしてきた。代表的なフラーレンとしてはC60が知られているが、C60以外にもC70、C76、C78、C82、C84、C240、C540、C720等の種々のフラーレンが知られている。このフラーレンの分野における技術の進歩は極めて速く、新しいフラーレン系の化合物が次々と紹介されている。最近では、代表的なフラーレンであるC60結晶を真空熱処理することによってフラーレンや非晶質炭素からなる殻(シェル)構造を生成する方法(非特許文献1)や、液−液界面析出法によってフラーレンウィスカー(炭素細線)を作製する方法等もこの出願の発明者らによって提案されている(たとえば、特許文献1,2および非特許文献2,3)。
一方、炭素の壁構造を持つチューブとしては、カーボンナノチューブが知られている。このカーボンナノチューブはグラフェンシートを円筒状に丸めた構造のものである。このようなカーボンナノチューブの構造とは相違して、この出願の発明者らは、フラーレン針状結晶等の対称性が空間群によって規定される3次元的な周期構造を有するフラーレンウィスカー(FW)やフラーレンナノウィスカー(FNW)から生成されるチューブ状のフラーレンシェルチューブの作製方法を見出し、新しい機能性材料として報告している(特許文献3)。これらの材料は、水素吸蔵体、触媒担体、フィルター材料、半導体など、幅広い用途での利用が期待される。
特開2003−1600号公報 特願2003−348667号出願 特願2003−346117号出願 H.Sakuma,M.Tachibana,H.Sugiura,K.Kojima,S.Ito,T.Sekiguchi,Y. Achiba,J.Mater.Res.,12(1997)1545. K.Miyazawa, Y.Kuwasaki, A.Obayashi and M.Kuwabara, ″C60 na nowhiskers formed by the liquid-liquid interfacial precipitation method″,J. Mater.Res.,17[1](2002)83. Kun´ichi Miyazawa ″C70 Nanowhiskers Fabricated by Forming Liquid /Liquid Interfaces in the Systems of Toluene Solution of C70 and Isop ropyl Alcohol″,J.Am.Ceram.Soc.,85[5](2002)1297.
しかしながら、発明者らが提案した上記の材料については、今後の大きな発展が期待されているものの、より最良のものへのアプローチは依然として未踏のものであった。
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの背景よりなされたものであって、高い導電性と触媒担持性能を必要とする燃料電池触媒担持材料のほか、フィールドエミッタへの適用、または自動車、航空機などに搭載される電子機器の軽量化などに有用な新しい機能性材料の製造方法を提供することを課題としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、フラーレン細線を1Pa以下または不活性ガス雰囲気中で800℃以上の温度で熱処理した後、トルエンまたはベンゼン中で残留フラーレンを溶出させて黒鉛化細線を得ることを特徴とする黒鉛化細線の製造方法を提供する。
第2には、850℃〜1150℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする黒鉛化細線の製造方法を提供する。
第3には、フラーレン細線は、フラーレンの針状結晶からなることを特徴とする黒鉛化細線の製造方法を提供する。
第4には、フラーレンが、C60フラーレン、C70以上の高次のフラーレン、フラーレン誘導体、金属内包フラーレンからなる群より選択される黒鉛化細線の製造方法を提供する。
この出願の第1から第4の発明の黒鉛化細線の製造方法によれば、高い導電性と触媒担持性能を必要とする燃料電池触媒担持材料のほか、フィールドエミッタへの適用、または自動車、航空機などに搭載される電子機器の軽量化などに有用な黒鉛化細線を得ることができる。
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
この出願の発明では、各種のフラーレン細線を800℃以上の温度で真空中または不活性ガス下で熱処理することにより黒鉛化細線を製造する。フラーレン細線はフラーレンの針状結晶からなる細線である。細線とは、一般にウィスカ−、ナノウィスカ−、ナノファイバー、ワイヤと呼ばれるものを含む。フラーレンとしては、C60フラーレン、C70以上の高次のフラーレン、フラーレン誘導体、金属内包フラーレンが挙げられる。フラーレン誘導体としては、各種のフラーレン(C60、C70、C82など)に各種の官能基を結合したもの、およびそれらに各種の金属を内包させたものであってよい。具体的には、C60、C70、C82を初めとするフラーレンに、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリール基、アシル基、アセチル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン基、シアノ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホニル基、アシル基などの置換基を1つ以上有するもの、あるいは、それらがさらに、遷移金属や希土類金属を内包するものが例示される。中でも、C60のマロン酸ジエチルエステル誘導体、C60のN−メチルピロリジン誘導体、C60のフェロセン誘導体、およびC60の白金誘導体が好ましいものとして挙げられる。
上記のフラーレンを単独または組み合わせて、フラーレン細線の構成成分としてもよく、その組み合わせはどのようなものであってもよい。また、その組成比については限定されない。
熱処理の対象とするこれら各種フラーレン細線やフラーレン誘導体細線については、前記の特許文献1,2としてこの出願の発明者らが提案しているような、フラーレン、またはフラーレン誘導体(またはフラーレン誘導体とフラーレン)をトルエン、キシレン、ベンゼン、ヘキサン、ペンタン、CS2等の第1溶媒に溶解し、この溶液に第1溶媒より溶解度が低く、しかも互いに直ちに混合しないペンタノ−ル、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール系の第2溶媒を加え、これを常温近辺の温度(3℃〜30℃)に保ちながら第1溶媒と第2溶媒の液−液界面にてフラーレン細線やフラーレン誘導体細線を析出させる、いわゆる液−液界面析出法により調製することができる。
フラーレン細線やフラーレン誘導体細線は、真空中または不活性ガス雰囲気下において熱処理を行うが、ここでの真空度は1Pa以下の圧力とし、不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガスなどが考慮される。熱処理温度は好適な範囲として800℃以上が考慮され、好ましくは850℃〜1100℃が考慮される。
熱処理後には、トルエン、ベンゼンなどの有機溶剤を用いて残留フラーレンを溶出して、より良質な黒鉛化細線を得ることができる。
黒鉛化細線は、様々な直径および長さのものとすることができるが、とくに直径が10nm〜100μm程度で、長さが100nm以上のものとして得ることが可能である。この細線の端部は尖鋭化されていてもよい。黒鉛化細線は、中空構造を持っていてもよく、この場合には、細線端部が開口もしくは閉鎖していてもよいし、内部が充填されていてもよい。
以下に実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
液−液界面析出法に従って、まず、純度99.5%のフラーレン(C60)を飽和させたトルエン30mlにイソプロピルアルコール30mlを静かに添加する。この溶液を室温(15℃〜21℃)で約50時間保持してフラーレン細線を作製した。次いで、作製されたフラーレン細線を透明石英管に真空度10-1Paで真空封入し、マッフル炉にて900℃に保持して30分間程度熱処理した後、トルエン中で超音波照射して、黒鉛化細線を得た。
作製された黒鉛化細線の光学顕微鏡の写真を図1に示した。
図2(a)には、黒鉛化細線のラマン分光分析の結果を、図2(b)にはラマン分光分析部位を示した。図2(a)からは、二つのピークが明瞭に確認できた。1585cm-1付近のピークがGピーク、1350cm-1付近のピークがDピークと呼ばれるもので、これらはいずれもグラファイト化炭素に特徴的なピークである。
作製した黒鉛化細線の走査電子顕微鏡(SEM)の写真を図3,図4に示した。図3から、中空構造を持つ中空黒鉛化細線であることが確認され、図4から、黒鉛化細線の先端が尖鋭化していることが確認された。
この出願の発明で得られる黒鉛化細線は、高い導電性と触媒担持性能を必要とする燃料電池触媒担持材料のほか、自動車、航空機などに搭載される電子機器の軽量化などが期待でき、産業上においても有効に活用することができる。
この出願の発明の実施例において製造された黒鉛化細線の光学顕微鏡の写真である。 (a)この出願の発明の実施例おいて製造された黒鉛化細線のラマン分光分析の結果である。(b)黒鉛化細線のラマン分光分析の部位を示した写真である。 この出願の発明の実施例において製造された中空構造を持つ黒鉛化細線の走査電子顕微鏡(SEM)の写真である。 この出願の発明の実施例において製造された黒鉛化細線端部の走査電子顕微鏡(SEM)の写真である。

Claims (4)

  1. フラーレン細線を1Pa以下または不活性ガス雰囲気中で800℃以上の温度で熱処理した後、トルエンまたはベンゼン中で残留フラーレンを溶出させて黒鉛化細線を得ることを特徴とする黒鉛化細線の製造方法。
  2. 850℃〜1150℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする請求項1に記載の黒鉛化細線の製造方法。
  3. フラーレン細線は、フラーレンの針状結晶からなることを特徴とする請求項1または2に記載の黒鉛化細線の製造方法。
  4. フラーレンが、C60フラーレン、C70以上の高次のフラーレン、フラーレン誘導体、金属内包フラーレンからなる群より選択される請求項3に記載の黒鉛化細線の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000220039A (ja) * 1998-11-20 2000-08-08 Showa Denko Kk 両端の鋭角な炭素質繊維及びその製造方法
JP2003001600A (ja) * 2001-04-18 2003-01-08 Univ Tokyo 炭素細線及び炭素細線の製造方法

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