発明の詳細な説明
関係する出願の相互参照
本発明は、以下に示す米国特許仮出願の優先権を主張するものである。
出願番号第60/354,692「LED Based Lighting Systems」2002年2月6日出願
出願番号第60/401,964「LED Based Lighting Systems」2002年8月8日出願
出願番号第60/401,965「Methods and Apparatus for Controlling Addressable Systems」2002年8月8日出願
出願番号第60/415,897「Methods and Apparatus for Illuminating Environments」2002年10月3日出願
発明の分野
本発明は、発光(Lighting)の分野に関し、より詳細にはプロセッサ制御発光(Processor controlled lighting)の分野に関する。
背景
ディジタル発光技術の到来によって、米国特許第6,016,038号、同第6,150,774号および同第6,166,496号に記載されているように、発光ダイオード(LED)ベース発光デバイスの発光ネットワーク(lighting network)を創出することがだんだんと普及し始めている。これらのシステムを用いて幻想的な発光効果(lighting effect)を創出ことが可能であり、このような発光効果を、ネットワークを介して連係させ、例えば、玄関や廊下にレインボーチェイス(rainbow chase)を生成することができる。これらの発光システムは、通常はネットワークを介して制御されるが、非ネットワーク応用も多数あり、そのような場合には、情報パケットを含むデータストリームが発光デバイスに伝達される。発光デバイスのそれぞれは、すべての情報パケットを見ることができるが、その特定のデバイスにアドレス指定されたパケットにのみ応答する。適切にアドレス指定された情報パケットが到着すると、発光デバイスは、指令(command)を読み取って、実行することができる。このような配設には、発光デバイスのそれぞれがアドレスを有することが必須であり、これらのアドレスは、ネットワーク上の他の発光デバイスに対して固有である必要がある。このようなアドレスは、通常は、設置時に各発光デバイス上のスイッチを設定することによって設定される。スイッチの設定には、時間がかかるとともに誤りが発生しやすい。
劇場、エンターテインメント、小売店および、カジノ、テーマパーク、店舗、モール、その他などの建築現場用の発光システムには、精巧な発光機器と、それに加えてそれらの発光体(lights)を制御するネットワークとが必要である。設計者にとって最も煩わしい作業の1つが、すべての発光体を配置した後に発生し、それが機器構成である。これには、各機器または発光器具(light fixture)の場所まで行くこと、スイッチまたはダイアルを用いて各ユニットのネットワークアドレスを決定して設定すること、次いで発光ボードまたはコンピュータ上で設定および対応する要素を決定することを含む。通常、この作業は2人で達成し、距離に応じてトランシーバを使用し、工程中には多くのやりとりを行う。十分な計画と連係を行うことによって、このアドレス選択と設定は、事前に行うことができるが、それでも多大な時間と労力を要する。
この作業は、場所によっては何時間もかかることがある。例えば、新しい遊園地の乗り物が数百の発光器具を使用し、それぞれの発光器具がネットワーク上で制御され、互いに、またどの単一位置からも見通しがきかないことがある。各々を識別して、発光体とその設定との対応づけを発光制御ボード上で行わなくてはならない。この工程中に混同や混乱が起こりやすい。
現在、ネットワーク化発光デバイスはアドレスを有し、それは、ダイアル、ディップスイッチまたはボタンなどの一連の物理的スイッチによって設定される。これらのデバイスは、個々に固有のアドレスに設定しなくてはならず、この工程は煩わしいものとなる可能性がある。この工程を省き、システムをよりユーザーフレンドリにすることは有用なことである。
これらの発光システムに関連して、他にいくつかの問題がある。そのような発光システムの多くが間接照明、一般照明、その他に使用されるのに対して、そのようなシステムの中には、直視型用途に使用されるものがある。すなわち、観察者は、発光システムから放出される光(例えば、光で建物の外周の輪郭を描くための建物上の強調発光)を直接見ている。一般に、このような発光システムには、システムの末端近くで光放射におけるギャップがあり、1つの発光システムを別のものと隣接して整列すると、光がほとんど、あるいはまったく生成されないギャップが生じる。連続する光の線を生成する試みから、長い線状の発光システムを、列またはその他のパターンに配置することを必要とする、敷設物(installation)が多くある。光におけるギャップは、そのような応用例から注意をそらせやすい。
これらのシステムに関連する別の問題は、LEDが直接見えるときには、発光体と観察者の間に十分な距離が生じるまでは、LEDが不連続な光放射体として見えることである。観察者が、発光システムから比較的遠くに離れている場合でも、発光システムは、非常に明るい、または輝かしい発光効果を生成しない傾向がある。
これらの発光システムに関連する別の問題は、各発光体の始点および終点において、通信および電力が、ハウジングの端部を通過して、接続箱中に供給されることである。3つの電線、すなわち電力、接地およびデータが、各端部を通過して、次いで器具の全長にわたって通される。ハウジング内の各発光要素は、電力とデータを得るために、この3つの電線にタップで接続される。発光体の装着は、それが接続箱を用いて行われるために、非常に高価である。各発光体は、壁またはその他の装着面に装着するために、2つの接続箱を必要とするとともに、箱間に電線および導管を通して、2つの発光ユニットを互いに接続できるようにする必要がある。
概要
本発明の一態様は、照明デバイスのアドレスを設定するように構成したデバイスを目的としている。例えば、数百のLEDベース発光デバイスを有する発光敷設物が多くあり、これらの発光デバイスは、ネットワークを介して接続することができる。発光制御情報は、このネットワーク上で送ることが可能であり、発光デバイスのそれぞれが、アドレス指定された命令(instructions)を待つようにすることができる。データは、データストリームの形態としてもよく、この場合には、発光制御情報が、すべての発光デバイスに伝達される。データストリームは、パケットに分割してもよく、この場合には、各パケットがアドレスを含む。データフォーマットの別の例は、データストリーム内のデータの位置が、そのアドレスを示す場合(例えば、DMXプロトコル)である。発光デバイスが、それ自体に対してアドレス指定されたデータパケットを受け取ると、発光デバイスは、命令を読み取って実行することができる。この技法は、米国特許第6016,038号に教示されている。すべての発光デバイス上のディップスイッチを設定するのではなく、発光デバイスを本発明の原理によるプログラミングデバイスに取り付けて、その発光デバイスにアドレスをロードするのが、はるかに容易で迅速である。これは、アドレスを生成して、次いでそのアドレスを発光デバイスに送る形態をとってもよい。
本発明の原理による発光システムのアドレスの設定方法には、プログラミングデバイスを発光システムにプラグ接続することを含めることができる。このプログラミングデバイスは、発光システムに給電することもできる。プログラミングデバイスを取り付けたときに、発光デバイスに電源投入してもよい。プログラミングデバイスのユーザーインターフェイス上のノブを回転して、プログラム、プログラムパラメータ、またはアドレスモードを選択することができる。プログラムを選択した後に、次いで、パラメータを選択して設定することができる。アドレスモードを選択した後に、アドレスを選択して設定することができる。プログラミングデバイスは、自動的にアドレスを増分させることによって、敷設物内にある多数の発光システムの迅速設定を行うこともできる。
発光デバイスを、プログラミングすることによって、アドレス設定、プログラム選択、パラメータ設定またはその他の設定などの活動をログ記録することもできる。これは、後になって情報を検索するのに有用である。例えば、多くの発光デバイスは、固有の識別子(例えば、一連番号)を有し、この一連番号を、アドレス設定およびアドレス設定への変更といっしょに検索することができる。この情報は、たとえば、発光ネットワークを稼働させる中央コンピュータから検索可能である。この情報は、一連番号によってネットワーク上にある特定の発光デバイスの位置を特定するのに使用することもできる。これは、例えば、発光デバイスを交換する必要がある場合に有用である。発光デバイスをネットワークから除去する場合には、中央コントローラまたはマスタコントローラが、ネットワークを監視しており、その発光デバイスが除去されたことを認識することができる。次の発光デバイスを、その他の発光デバイスに対して類似の場所でシステムに取り付けたときに、中央システムまたはマスタデバイスが、自動的にアドレスを設定することができる。製造日時、較正情報、色設定またはその他情報などの、その他の情報も、発光デバイスから検索することができる。発光ネットワークがこの情報を使用することもできる。例えば、ネットワークは、発光デバイスからの情報を検索することができる。その後に、発光デバイスが故障すると、それを交換することができる。新しい発光デバイスは、新バージョンのものであり、その結果、元のデバイスよりも、はるかに明るくすることができる。ネットワークシステムは、元の発光デバイスから取り込んだ情報を、交換デバイスから取り込んだ情報と比較して、次いでそれに応じて交換デバイスを調整することができる。
別の態様は、実質的に線形回路基板を提供すること、該回路基板に沿って複数の光源を配置すること、前記回路基板および前記光源を実質的に線形のハウジング内に配置すること、該ハウジング用に光透過型カバーを提供すること、および前記発光システムの第1のユニットが、ハウジング間のギャップなしに前記発光システムの第2のユニットに端と端を付けて接続することを可能にする、接続機構を提供することを含む、発光方法およびシステムに関する。実施態様によっては、光源がLEDである。実施態様によっては、プロセッサおよびLEDが、同一の回路基板上にある。実施態様によっては、接続機構が穴であり、この穴が、ハウジングの端部以外の場所でケーブルがハウジングから出ることを可能にする。実施態様によっては、プロセッサが、特定用途向けIC(ASIC)である。実施態様によっては、ASICを、データストリームを受信、送信するように構成する。実施態様によっては、ASICが、それ自体にアドレス指定されたデータに応答して、データストリームの少なくとも1つのビットを修正し、修正データストリームを伝送する。
本明細書に開示する方法およびシステムは、複数の発光システムを直列構成で配置すること、およびそれらのすべてを、前記発光システムのそれぞれのASICへのデータストリームによって制御することをさらに含み、各発光システムが、前記ストリーム中のデータの、先頭の非修正ビットに応答し、そのデータのビットを修正し、前記ストリームを次のASICに伝送する。
実施態様によっては、発光システムが、蛍光発光体に類似するように構成されたハウジングを備えることができる。このハウジングの形状は、とりわけ、線形、曲線、屈曲、枝分かれ、または「T」形もしくは「V」形とすることができる。
本方法およびシステムは、発光システムの通信機構を提供することをさらに含み、前記発光システムは、前記発光システムの外部にある供給源からのデータに応答する。このデータは、発光システムの外部にある単一供給源から供給してもよい。信号源は、無線信号源とすることができる。実施態様によっては、信号源が、環境条件を検知するセンサを含み、発光システムの制御は、前記環境条件に応答する。実施態様によっては、信号源が、発光システム用の編集された発光プログラムに基づいて信号を生成する。
実施態様によっては、発光システムの制御は、オブジェクト指向コンピュータプログラムにおけるオブジェクトとして発光システムユニットを割り当てることに基づいて行う。実施態様によっては、コンピュータプログラムは、オーサリングシステムである。実施態様によっては、オーサリングシステムは、仮想システム内の属性を、発光システムの実世界属性に関係づける。実施態様によっては、実世界属性が、発光システムの発光ユニットの位置を含む。実施態様によっては、コンピュータプログラムが、コンピュータゲームである。その他の実施態様においては、コンピュータプログラムは、音楽プログラムである。
本明細書において提供する方法およびシステムの実施態様においては、発光システムが、電源を含む。実施態様によっては、電源が、力率制御(power-factor-controlled)電源である。実施態様によっては、電源が、2段階電源である。実施態様によっては、力率補正が、エネルギー蓄積キャパシタおよびDC/DC変換器を含む。実施態様によっては、PFC(力率制御)およびエネルギー蓄積キャパシタが、バスによってDC/DC変換器と分離されている。
本明細書において提供する方法およびシステムの実施態様においては、発光システムが、少なくとも1つのそのような発光ユニットを建物上に配置することをさらに含む。実施態様によっては、発光ユニットを、建物上に配列にして配置する。実施態様によっては、この配列を、数字、単語、文字、ロゴ、ブランド、および記号の少なくとも1つの表示を容易にするように構成する。実施態様によっては、この配列を、時間ベース効果を伴う光ショー(light show)を表示するように構成する。
本明細書において提供する方法およびシステムの実施態様においては、発光システムを、車両、自動車、ボート、マスト、帆、飛行機、翼、噴水、滝または類似の品目の上に配置することができる。他の実施態様においては、発光ユニットは、デッキ、階段、ドア、窓、屋根の輪郭、見晴らし台(gazebo)、ジャングルジム、ブランコ、すべり台、木小屋(tree house)、クラブハウス、ガレージ、物置、プール、スパ、家具、雨傘、カウンタ、キャビネット、池、歩道、樹木、フェンス、街灯、彫像またはその他の物体の上に配置することができる。
実施態様によっては、本明細書に記載する発光ユニットは、アルコーブまたは類似の施設の中に引っ込めるように構成する。
本明細書に開示する方法およびシステムは、少なくとも1つの回路を含む回路基板;およびLED、複数のLEDまたは多色LEDを含む照明源、を含むプラットホームを含む、発光システムであって、前記照明源がプラットフォームと関連し、かつ回路基板上に装着されており、前記照明源が少なくとも1つの回路、電線、バス、導体、または複数の導体と関連し、この導体が、少なくとも1つのデータ導体および少なくとも1つの電力導体を含み、電線が、絶縁変位システム(insulation displacement system)を介して回路と電気的に関連している、前記発光システムを含む。
本明細書において開示する方法およびシステムは、複数の発光システムであって、複数の発光システムが電気的に関連し、電気的な関連が、少なくとも1つの導体を含み、その導体が絶縁変位システムを介して複数の発光システムのそれぞれと関連している、前記複数の発光システムを含む。
実施態様によっては、複数の発光システムが、光学部品と関連し、この光学部品との関連が、光学的関連を含み、かつ光学部品との関連が、機械的関連を含む。
実施態様によっては、光学部品が、押し出し材料を含み、この材料が、ポリカーボネートを含み、このポリカーボネートは半透明であり、光学部品が、さらにガイド構造をさらに含み、プラットフォームが前記ガイド構造と機械的に関連しており、ガイド構造は、光学部品の内部表面上にあり、複数の発光システムが、前記ガイド構造と機械的に関連している。
本明細書において開示する方法およびシステムは、LED、LED色制御可能システム、2つのLED、2列のLED、2列の多色LED、またはプラットフォームと関連するLEDを含む、様々な構成のLEDの1つまたは2つ以上;アドレス指定可能コントローラ;押し出し光学部品、ポリカーボネート光学部品、2重ローブ光学部品、上部および下部ローブ、半透明、透明などの、光学部品を含む、発光システムであって、前記光学部品はプラットフォームガイドを含む、前記発光システムを含む。
実施態様によっては、LED照明システムが、光学部品と光学的に関連しており、複数のLED照明システムが、光学部品と関連し、複数のLED照明システムが、独立して制御され、複数のLED照明システムが、多色照明システムである。実施態様によっては、光学的関連によって、光学部品の少なくとも一部が、実質的に均一に照明され、その部分が、上部ローブの少なくとも一部であり、光学部品の少なくとも一部が、上部ローブであり、LED照明システムが、ビーム角度内で光の大部分を投写し、ビーム角度が、2列のLEDによって放出される光によって形成され、ビーム角度が、光学部品の内部表面上に光を投写するように位置合わせされており、この位置合わせが、光学部品の上部ローブの実質的に均一な照明を生成するように最適化されている。
その他の実施態様は、隆起部材を含み、この隆起部材が、金属、プラスチック、またはセラミックを含む。実施態様によっては、隆起部材は、光学部品と機械的に関連し、かつ下部ローブと関連して、発光システムに剛性を与える。実施態様によっては、隆起部材は、取付けデバイスに結合するように適合されており、取付けデバイスは、発光システムを別のシステムに取り付けるように適合されており、他のシステムは、壁、建物、建物の外部を含む。実施態様において、本方法およびシステムは、少なくとも1つの端部キャップ、光学部品の第1端と関連する第1の端部キャップ、光学部品の第2端と関連する第2の端部キャップを含み、第1および第2の端部キャップは、光学部品に対して気密封止されて耐水性発光アセンブリを形成する。実施態様によっては、端部キャップは、内部表面上にプラットフォームガイドを含み、プラットフォームは、プラットフォームガイドと関連し、第1および第2の端部キャップの少なくとも1つが、ガス交換口を含む(発光システム内に実質的に乾燥雰囲気をもたらすために、発光システムの内部からのガスを交換する方法を追加)。
実施態様において、第1および第2の端部キャップの少なくとも1つは、膨張機構を含み、この膨張機構は、隆起部材を捕捉して、隆起部材と光学部品および端部キャップの少なくとも1つとの膨張差を許容するように適合されている。実施態様によっては、端部キャップが、ケーブル封止部分を含み、ケーブル封止部分は、電線を発光システムの内部に通過させるように適合されており、ケーブル封止部分は、気密封止されており、ケーブル封止システムは、電線歪み解放システムをさらに含む。実施態様において、端部キャップは、透明材料、半透明材料、光学部品と実質的に同一の材料、またはポリカーボネート材料をして含み、発光システムが、上部ローブおよび端部キャップの少なくとも上部を、実質的に均一に照明し、それによって第2の発光システムが、発光システムと整列されて、実質的に均一な照明の相互接続を形成することができる。
本明細書において提供する方法およびシステムは、また、それぞれが複数の光源を有する複数の発光ユニットを含む、自己回復発光システムを提供すること、発光ユニットを制御するために、発光ユニットの少なくともいくつかと関連する少なくとも1つのプロセッサを提供すること、データをそれぞれの発光ユニットにアドレス指定するためのネットワーク機能を提供すること、発光ユニットの問題を特定するための診断機能を提供すること、および前記診断機能によって特定された問題を自動的に補正するために、少なくとも1つのプロセッサの動作を修正する、回復機能を提供することを含む。
本開示を目的として、本明細書で使用するときには、「LED」の用語は、電気信号に応答して放射を生成することのできる、任意の発光ダイオードまたはその他の種類のキャリア注入/接合ベースシステムを含むものと理解すべきである。すなわち、用語LEDは、それに限定はされないが、電流に応答して発光する種々の半導体ベース構造、発光ポリマー、発光ストリップ、エレクトロルミネセンスストリップ、その他を含む。
特に、LEDの用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル、および種々の部分の可視スペクトル(一般に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)の、1つまたは2つ以上において放射線を生成するように構成可能な、すべての種類の発光ダイオード(半導体および有機発光ダイオードを含む)を指すものである。LEDのいくつかの例としては、それに限定はされないが、様々な種類の赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、橙色LED、および白色LED(以下に詳細に述べる)が挙げられる。LEDは、所与のスペクトルに対して、様々な帯域幅(例えば、狭帯域、広帯域)を有する放射を生成するように構成することができることも理解すべきである。
本発明によるシステムにおける、LED(単数または複数)は、白色、紫外、赤外、またはその電磁スペクトル範囲内のその他の色を含む、任意の色とすることができる。本明細書で使用する場合には、「LED」の用語は、限定なしに、すべてのタイプの発光ダイオード、発光ポリマー、電流に応答して光を生成する半導体ダイ、有機LED、エレクトロルミネセンスストリップ、およびその他の同様なシステムを含むことをさらに理解すべきである。一実施態様においては、「LED」は、個々に制御される複数の半導体ダイを有する単一発光ダイオードを指すことがある。また、用語「LED」は、LEDのパッケージの種類を限定しないことを理解すべきである。用語「LED」は、パッケージLED、非パッケージLED、表面実装LED、チップ・オン・ボードLEDおよびその他すべての構成のLEDを含む。用語「LED」は、また、LEDからのエネルギーを異なる波長に変換することのできる、材料(例えば、リン)でパッケージされるか、またはそれと関連するLEDを含む。
例えば、本質的に白色光を生成するように構成されたLED(例えば、白色LED)の1つの実装にはある数のダイを含めてもよく、これらのダイは、組み合わせて混合すると本質的に白色を形成する、異なるスペクトルのルミネセンスをそれぞれが放射する。別の実現形態においては、白色光LEDを、第1のスペクトルを有するルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換するリン材料と関連させることができる。このような実現形態の一例においては、比較的短い波長と狭帯域スペクトルとを有するルミネセンスが、リン材料を“励起して(pump)”、このリン材料が、いくぶん広いスペクトルを有する、より長い波長の放射線を放射する。
用語LEDは、LEDの物理的および/または電気的パッケージタイプを限定しないことも理解すべきである。例えば、上述のように、LEDは、それぞれが異なる波長の放射線(例えば、個別に制御可能であるか、あるいは可能でない)を放出する複数のダイを有する単一の発光デバイスを指すことがある。また、LEDは、そのLED(例えば、ある種の白色LED)の一体部分とみなすことのできるリンと関連させることができる。一般的には、LEDの用語は、パッケージLED、非パッケージLED、表面実装LED、チップ・オン・ボードLED、ラジアルパッケージLED、パワーパッケージLED、ある種の容器および/または光学要素(例えば、拡散レンズ)などを含むLEDを指している。
「光源(light source)」という用語は、種々の発光源の、任意の1種または2種以上を指すものと理解すべきであり、そのような発光源としては、それに限定はされないが、上述のLEDベース光源、白熱源(例えば、フィラメントランプ、ハロゲンランプ)、蛍光源、リン光源、高輝度放電源(例えば、ナトリウムランプ、水銀ランプ、およびメタルハライドランプ)、レーザー類、その他の種類のルミネセンス源、エレクトロルミネセンス源、パイロルミネセンス源(例えば、火炎)、キャンドルルミネセンス源(例えば、ガスマントル、カーボンアーク発光源)、ホトルミネセンス源(例えば、ガス状放電源)、電子飽和を使用する陰極ルミネセンス源、電流ルミネセンス源(galvano-luminescent sources)、結晶ルミネセンス源、キネルミネセンス源(kine-luminescent sources)、熱ルミネセンス源、トリボルミネセンス源、ソノルミネセンス源(sonoluminescent sources)、放射ルミネセンス源、およびルミネセンスポリマーが挙げられる。
任意の光源を、可視スペクトル内、可視スペクトル外、またはその両者の組み合わせにおいて、電磁放射線を生成するように構成することができる。したがって「光(light)」および「放射線(radiation)」の用語は、本明細書においては同義で使用する。さらに、光源(light source)には、1つまたは2つ以上のフィルタ(例えば、色フィルタ)、レンズ、またはその他の光学構成要素を、一体構成要素として含めることができる。また、光源は、それに限定はされないが、表示および/または照明を含む、種々の応用に合わせて構成することができることを理解すべきである。「照明源(illumination source)」とは、内部空間または外部空間を効果的に照明するのに十分な強度を有する放射線を生成するように、特に構成された光源である。
LEDシステムとは、1種の照明源である。本明細書で使用する場合には、「照明源」とは、すべての照明源を含むことを理解すべきであり、そのような照明源としては、LEDシステム、ならびにフィラメントランプ、火炎などのパイロルミネセンス源、ガスマントルなどのキャンドルルミネセンス源およびカーボンアーク発光源を含む白熱光源、ならびにガス状放電、蛍光源、リン光源、レーザー類、エレクトロルミネセンスランプなどのエレクトロルミネセンス源、発光ダイオード、および電子飽和を使用する陰極ルミネセンス源を含む光ルミネセンス源、ならびに電流ルミネセンス源(galvano-luminescent sources)、結晶ルミネセンス源、キネルミネセンス源(kine-luminescent sources)、熱ルミネセンス源、トリボルミネセンス源、ソノルミネセンス源(sonoluminescent sources)、および放射ルミネセンス源を含むその他のルミネセンス源がある。照明源には、原色を生成することのできるルミネセンスポリマーも含まれる。
「照明する」という用語は、照明源によって、ある周波数の放射線を生成することを意味すると理解すべきである。「色」という用語は、あるスペクトル範囲内の任意の周波数を意味すると理解すべきである。すなわち、本明細書において使用する場合に、「色」とは、可視スペクトルだけでなく、赤外および紫外領域のスペクトル、およびその他の領域の電磁スペクトルの周波数も包含することを理解すべきである。
用語「スペクトル」は、1つまたは2つ以上の光源によって生成される放射の、任意の1つまたは2つ以上の周波数(または波長)を意味すると理解すべきである。したがって、用語「スペクトル」は、可視領域の周波数だけでなく、赤外領域、紫外領域、およびその他の領域の全電磁スペクトルの周波数を意味することを理解すべきである。また、ある特定のスペクトルは、比較的狭い帯域(本質的に少ない周波数または波長成分)または比較的広い帯域(種々の相対強度を有するいくつかの周波数または波長成分)を有することができる。また、ある特定のスペクトルは、1つまたは2つ以上のスペクトルの混合(例えば、それぞれ複数の光源から放射される放射の混合)の結果であり得ることも認識すべきである。
本開示の目的に対しては、用語「色」は、用語「スペクトル」と同義で使用する。しかしながら、用語「色」は、一般には、観察者が知覚可能な放射の特性を基本的に指して使用する(但し、このような使用は、この用語の範囲を限定することを意図するものではない)。したがって、用語「異なる色」は、異なる波長成分および/または帯域幅を有する、異なるスペクトルを暗に意味する。また、用語「色」は、白色光および非白色光の両方に関係して使用できることを認識すべきである。
用語「色温度」は、本明細書においては、一般に、白色光と関係して使用するが、このような用法は、この用語の範囲を限定することを意図するものではない。色温度は、本質的には、白色光の特定の色成分または濃淡(例えば、赤みがかった、青みがかった)を意味する。ある特定の放射サンプルの色温度は、従来方法によると、問題の放射サンプルと本質的に同一のスペクトルを放射する黒体放射体の、ケルビン絶対温度(K)によって特性が表される。一般に、白色光の色温度は、約700度K(一般に人の眼に見える最初と考えられる)から10,000度K以上までの範囲に入る。
低い色温度は、一般的に、赤色成分の強い、または“暖かい雰囲気”の白色光を示し、一方、高い色温度は、一般的に、青色成分の強い、または“冷たい雰囲気”の白色光を示す。例として、木を燃やす火の色温度は、約1,800度Kであり、従来型の白熱電球の色温度は約2848度K、早朝の日光の色温度は約3,000度K、また曇った昼間の空の色温度は約10,000度Kである。色温度が約3,000度Kの白色光の下で見る色彩画像は、比較的赤みがかった色調を有するが、それに対して色温度が約10,000度Kの白色光の下で見る同じ色彩画像は、比較的青みがかった色調を有する。
「発光ユニット」および「発光器具(lighting fixture)」という用語は、本明細書においては同義で使用し、同種または異種の1つまたは2つ以上の光源を含む装置を意味する。ある特定の発光ユニットは、光源(単数または複数)用の取付具の配置、筐体/ハウジングの配置および形状、および/または電気的または機械的な接続形態の、様々な種類の任意の1つを選ぶことができる。さらに、ある特定の発光ユニットは、光源(単数または複数)の動作と関係する他の種々の構成要素(例えば、制御回路)に、随意に関連づける(例えば、含める、結合する、および/またはいっしょにパッケージする)ことができる。「LEDベース発光ユニット」とは、上述したような、1つまたは2つ以上のLEDベース光源を、単独またはその他の非LEDベース光源との組み合わせで含む、発光ユニットを意味する。
用語「プロセッサ」または「コントローラ」は、本明細書においては同義で使用し、1つまたは2つ以上の光源の動作に関係する、種々の装置を表す。プロセッサまたはコントローラは、多くの方法で実現することが可能であり、例えば、ソフトウエア(例えば、マイクロコードまたはファームウエア)を使用して本明細書で述べた様々な機能を実行するようにプログラムされた1つまたは2つ以上のマイクロプロセッサを使用する、専用ハードウエアによる方法、あるいは、いくつかの機能を実行する専用ハードウエアと、その他の機能を実行するようにプログラムされたマイクロプロセッサおよび関連する回路とを組み合わせる方法などである。
種々の実現形態において、プロセッサまたはコントローラは、1つまたは2つ以上の記憶媒体(本明細書においては、総称的に「メモリ」と呼ぶ、例えば、RAM、PROM、EPROM、およびEEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープなどの、揮発性および不揮発性コンピュータメモリ)と関連づけることができる。いくつかの実現形態においては、記憶媒体に、1つまたは2つ以上のプログラムを符号化して、このプログラムが、1つまたは2つ以上のプロセッサおよび/またはコントローラ上で実行されると、本明細書で述べた機能の少なくともいくつかを実行するようにすることができる。本明細書で述べた本発明の様々な観点を実現するように、様々な記憶媒体は、プロセッサまたはコントローラ内で固定してもよく、または可搬型として、そこに記憶された1つまたは2つ以上のプログラムをプロセッサまたはコントローラ中にロードしてもよい。用語「プログラム」または「コンピュータプログラム」は、本明細書においては、一般的な意味で、記憶された命令順序の検索によることを含み、1つまたは2つ以上のプロセッサまたはコントローラをプログラムするのに使用することができる、任意の種類のコンピュータコード(例えば、ソフトウエアまたはマイクロコード)を意味して使用する。
用語「アドレス指定可能(addressable)」は、本明細書においては、それ自体を含む、複数の装置用の情報(例えば、データ)を受け取り、それに対する特定の情報に選択的に応答するように構成された、デバイス(例えば、光源一般、発光ユニットまたは発光器具、1つまたは2つ以上の光源または発光ユニットに関連するコントローラまたはプロセッサ、その他の非発光関係デバイス、その他)を意味する。用語「アドレス指定可能」は、ネットワーク化環境(または、以下にさらに記載する、「ネットワーク」)と関係して頻繁に使用し、このネットワーク化環境では、複数デバイスが、なんらかの通信媒体(単数または複数)を介して互いに結合されている。
一実施態様においては、ネットワークに結合された1つまたは2つ以上のデバイスが、ネットワークに(例えば、マスター/スレーブ関係で)結合された1つまたは2つ以上のその他のデバイス用のコントローラとしての役割を果たすことができる。別の実施態様においては、ネットワーク化環境には、ネットワークに結合されたデバイスの1つまたは2つ以上を制御するように構成された、1つまたは2つ以上の専用コントローラを含めることができる。一般に、ネットワークに結合された複数のデバイスは、それぞれ、通信媒体(単数または複数)上にあるデータにアクセスすることができるが、ある特定のデバイスは、それに割り当てられた1つまたは2つ以上の特定の識別子(例えば、「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換する(すなわち、それからデータを受信し、かつ/またはそれにデータを送信する)ように構成することにおいて、「アドレス指定可能」にすることができる。
本明細書において使用する、用語「ネットワーク」は、任意の2つまたは3つ以上のデバイス間、および/またはネットワークに結合された複数のデバイス間での(例えば、デバイス制御、データ記憶、データ交換などのための)情報の移送を容易にする、2つまたは3つ以上のデバイス(コントローラまたはプロセッサを含む)の任意の相互接続を意味する。ただちに認識すべきこととして、複数デバイスを相互接続するのに適するネットワークの様々な実現形態には、様々なネットワークトポロジの任意のものを含めるとともに、様々な通信プロトコルの任意のものを使用することができる。さらに、本発明による様々なネットワークにおいて、2つのデバイス間の任意の1つの接続は、その2つのシステム間の、専用の接続、またはその代わりに非専用接続を表すことができる。2つのデバイスのための情報を運ぶことに加えて、そのような非専用接続は、その2つのデバイスのいずれかに必ずしも指定されていない情報を運ぶことができる(例えば、オープンネットワーク接続)。さらに、本明細書で述べる、デバイスの様々なネットワークは、1つまたは2つ以上の無線、有線/ケーブル、および/または光ファイバーリンクを使用して、ネットワーク全体の情報移動を容易にすることができることをすぐに認識すべきである。
本明細書に記述する発光システムは、発光システムによって表示される発光効果を変更および/または選択するのに使用するユーザーインターフェイスも含む。ユーザーインターフェイスとプロセッサとの間の通信は、有線または無線通信によって達成することができる。本明細書において使用する場合には、用語「ユーザーインターフェイス」は、ユーザーとデバイス(単数または複数)との間の通信を可能にする、人のユーザーまたはオペレータと、1つまたは2つ以上のデバイスとの間のインターフェイスを意味する。本発明の様々な実現形態において使用することのできるユーザーインターフェイスの例としては、それに限定はされないが、スイッチ、ヒューマン・マシンインターフェイス、オペレータインターフェイス、ポテンショメータ、ボタン、ダイアル、スライドスイッチ、マウス、キーボード、キーパッド、様々な種類のゲームコントローラ(例えば、ジョイスティック)、トラックボール、ディスプレイスクリーン、様々な種類のグラフィカルユーザーインターフェイス(GUIS)、タッチスクリーン、マイクロホン、および人が生成する何らかの形態の刺激を受け取り、それに応じた信号を生成するその他の種類のセンサがある。
本発明の前記およびその他の目的は、添付の図面を参照する、以下に示す本発明のさらに詳細な説明から、より完全に理解されるであろう。
詳細な説明
以下の記述は、本発明の説明のためのいくつかの実施態様に関する。当業者であれば、本発明の多数の変形形態を構想することができるが、そのような変形形態および改良形態は、本開示の範囲内に入るものと考える。すなわち、本発明の範囲は、いかなる方法においても、以下に示す開示によって限定されることはない。
特にLEDベース光源に関係するいくつかの実施態様を含めて、本発明の様々な実施態様を以下に記述する。しかしながら、本発明は、いかなる特定の実現方法にも限定されないこと、および本明細書において明示的に記述する様々な実施態様は、第一に説明を目的とするものであることを理解すべきである。例えば、本明細書に記述する様々な概念は、LEDベース光源、LEDを含まないその他の種類の光源を含む様々な環境、LEDとその他の種類の光源を組み合わせて含む環境、および非発光関係デバイスのみ、または様々な種類の光源を組み合わせで含む環境において好適に実現することができる。
図1は、本発明の一実施態様による発光環境におけるデバイスとして役立つ、発光ユニット100の一例を示す。図1と関係して以下に記述するものと類似するLEDベース発光ユニットのいくつかの例は、例えば、2000年1月18日付でMuellerらに授与された、「Multicolored LED Lighting Method and Apparatus」という名称の米国特許第6,016,038号および2001年4月3日付けでLysらに授与された、「Illumination Components」という名称の米国特許第6,211,626号に示されている。
本発明の様々な実施態様において、図1に示す発光ユニット100は、単独で使用するか、または発光ユニットのシステム(例えば、図2と関係して以下にさらに詳細にのべる)内の、その他の類似の発光ユニットといっしょに使用することができる。単独で、または他の発光ユニットと併用して使用することによって、発光ユニット100は、それに限定はされないが、屋内または屋外の空間照明一般、物体または空間の間接または直接照明、劇場またはその他のエンターテインメントベース/特殊効果照明、装飾照明、安全指向照明、車両照明、陳列および/または商品(例えば、宣伝および/または小売り/消費者環境用)の照明、照明と通信の組み合わせシステム、その他を含む様々な用途とともに、様々な表示および情報目的に使用することができる。
さらに、図1と関係して記述したものと類似の、1つまたは2つ以上の発光ユニットは、それに限定はされないが、様々な形状と電気的/機械的結合配設(交換モジュールまたは「レトロフィット」モジュールまたは従来式ソケットまたは器具で使用するように適合されたバルブを含む)を有する、様々な形態の発光体モジュールまたはバルブを含む、様々な製品と共に、様々な消費者用および/または家庭用製品(例えば、夜間灯、おもちゃ、ゲームまたはゲーム部品、エンターテイメント部品またはシステム、食器、電気製品、台所用品、洗濯用製品、その他)に実装することができる。
一実施態様において、図1に示す発光ユニット100は、1つまたは2つ以上の光源104A、104B、104Cおよび104Dを含み、この光源の1つまたは2つ以上を、1つまたは2つ以上の発光ダイオード(LED)を含むLEDベース光源とすることができる。この実施態様の一観点においては、光源104A、104B、104Cおよび104Dの任意の2つまたは3つ以上を、異なる色(例えば、それぞれ赤、緑、および青)の放射を生成するように適合させることができる。図1は4つの光源104A、104B、104Cおよび104Dを示しているが、発光ユニットは、この点において限定はされるものではなく、本質的に白色光を含む、様々な異なる色の放射を生成するように適合された、異なる数および様々な種類の光源(すべてのLEDベース光源、LEDベースおよび非LEDベース光源の組み合わせ、その他)を、以下に詳述するように、発光ユニット100内で使用することができることを認識すべきである。
図1に示すように、発光ユニット100にプロセッサ102を含め、このプロセッサを、光源104A、104B、104Cおよび104Dを駆動する1つまたは2つ以上の制御信号を出力して、光源から様々な強度の光を生成するように構成することができる。例えば、一つの実現形態においては、プロセッサ102の構成を、各光源用の少なくとも1つの制御信号を出力して、各光源が生成する光の強度を独立して制御するように構成することができる。光源を制御するために、プロセッサが生成することのできる制御信号のいくつかの例としては、それに限定はされないが、パルス変調信号、パルス幅変調信号(PWM)、パルス振幅変調信号(PAM)、パルス変位変調信号、アナログ制御信号(例えば、電流制御信号、電圧制御信号)、前記信号の組み合わせおよび/または変調、またはその他の制御信号がある。1つの観点では、プロセッサ102は、その他の専用回路(図1には示さず)を制御して、この専用回路が光源を制御して、それぞれの光源の強度を変化させることができる。
この仕様による発光システムは、効率的な方法でLEDを動作させることができる。標準的なLED性能特性は、LEDが消費する電流量に依存する。最適効果は、最大の明るさ(brightness)を生じるレベルよりも低い電流において得られる。LEDは、一方で適当な寿命を維持しながら、LEDが供給する明るさを増大させるために、通常は、その最も効率的な動作電流よりはるかに上で駆動される。その結果として、PWM信号の最大電流値が可変のときに、効率を向上させることができる。例えば、所望の光出力が最大要求出力よりも小さい場合に、電流最大および/またはPWM信号幅を低減することができる。これは、例えば、パルス振幅変調(PAM)になることがあるが、LEDを駆動するのに使用する電流の幅および振幅を変化させて、LED性能を最適化することができる。
一実施態様においては、発光システムは、LEDを通過する電流の振幅制御のみを提供するように適合させることができる。本明細書に挙げた実施態様の多くが、LEDの駆動のためのPWMおよびPAMの使用について記述するが、当業者であれば、本明細書に記述したLED制御を達成するのに多くの技法があることを理解するであろう。したがって、本発明の範囲は、いずれの制御技法によっても限定されるものではない。いくつかの実施態様においては、パルス周波数変調(PFM)または、PWMとPAMの一方または両方との組み合わせなどのパルス変位変調(PDM)などの、その他の技法を使用することが可能である。
パルス幅変調(PWM)は、実質的に一定の電流をある時間LEDに供給することを意味する。時間またはパルス幅が短いほど、結果として得られる光において、観察者が観察する明るさは低くなる。人の眼は、受容する光をある時間にわたって積分するために、LEDを通過する電流は、パルス間隔に無関係に同一光レベルを生成することができるにもかかわらず、人の眼には短いパルスは、長いパルスよりも、「より薄暗く(dimmer)」知覚されることになる。PWM技法は、LEDを駆動するための好ましい技法と考えられるが、本発明はそのような技法に限定はされるものではない。発光システムに2つまたは3つ以上のカラーLEDが設けられるときには、これらの色を混合して、LEDの強度または知覚強度を変化させることによって、多くの色の変更形態を生成することができる。一実施態様においては、3色のLED(例えば、赤、緑および青)を提示して、これらの色のそれぞれをPWMで駆動して、その見かけの強度を変化させる。このシステムは、数百万の色(例えば、PWMチャネルのそれぞれに8ビット制御を使用するときに、1670万色)の生成を可能にする。
一実施態様においては、LEDは、PWMで変調するとともに、LEDを駆動する電流の振幅を変調する(パルス振幅変調またはPAM)ことによって変調する。LED効率は、最大値に増大し、続いて効率が低下する。通常、LEDは、許容できる寿命を維持しながらより高い明るさを得るために、その最大効率を超える電流レベルで駆動する。この目的は、一般に、許容できる寿命を維持しながら、LEDからの光出力を最大化することである。一実施態様においては、低い強度が望ましいときには、LEDを低い電流最大値で駆動をすることができる。ここでもPWMを使用することができるが、所望の光出力に応じて、最大電流強度を変化させることもできる。例えば、最大動作点から光出力の強度を低減するために、最大効率が得られるまで、電流の振幅を低下させることができる。LED明るさをさらに低減することが望ましい場合には、PWM起動を低減して、みかけの明るさを低減することができる。
発光ユニット100の一実施態様においては、図1に示す光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上に、いっしょにプロセッサ102によって制御される、複数のLEDまたはその他の種類の光源(例えば、様々な並列および/または直列接続のLEDまたはその他の種類の光源)の群を含めることができる。さらに、光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上に、それに限定はされないが、様々な可視色(本質的に白色光を含む)、白色光の様々な色温度、紫外、または赤外を含む、様々なスペクトル(すなわち、波長または波長帯域)の任意のものを有する放射を生成するように適合された、1つまたは2つ以上のLEDを含めることができる。
図1に示す発光ユニット100の別の実施態様においては、発光ユニット100を、広範囲の可変色放射を生成するように構築、かつ配設することができる。例えば、発光ユニット100を、光源の2つまたは3つ以上によって生成されるプロセッサ制御可変強度光が、結合して混合色光(様々な色温度を有する本質的に白色光を含む)を生成するように、特に配設することができる。特に、混合色光の色(または色温度)を、それぞれの光源の強度の、1つまたは2つ以上を(例えば、プロセッサ102によって出力される1つまたは2つ以上の制御信号に応答して)変えることによって、変化させることができる。さらに、プロセッサ102は、制御信号を光源の1つまたは2つ以上に供給して、様々な静的または時間変化(動的)多色(または複数色温度)発光効果を生成するように、特に構成(例えばプログラム)することができる。
図1に示すように、発光ユニット100に、様々な情報を記憶する、メモリ114を含めることができる。例えば、メモリ114を使用して、プロセッサ102によって実行する(例えば、光源のための1つまたは2つ以上の制御信号を生成する)ための1つまたは2つ以上の発光プログラムとともに、可変色放射を生成するのに有用な様々な種類のデータ(例えば、以下に詳述する較正情報)を記憶することができる。またメモリ114は、発光ユニット100を識別するために局所的またはシステムレベルで使用することのできる、1つまたは2つ以上の特定の識別子(例えば、一連番号、アドレス、その他)を記憶することができる。様々な実施態様において、そのような識別子を、例えば製造業者が事前プログラムしてもよく、またその後に(例えば、発光ユニットに設置したなんらかの種類のユーザーインターフェイス、発光ユニットが受信する1つまたは2つ以上のデータまたは制御信号、またはその他によって)変更可能または変更不可にすることができる。別の選択肢として、そのような識別子を、現場における発光ユニットの最初の使用時に決定して、ここでもその後に変更可能または変更不可にすることができる。
図1の発光ユニット100における複数光源の制御、および(例えば、図2に関係して以下に記述するような)発光システムにおける複数発光ユニット100の制御に関係して発生する1つの問題は、実質的に同様の光源間の光出力における、場合によっては知覚可能な差があることに関係する。例えば、2つの実質的に同一の光源が、それぞれ同一の制御信号で駆動されているとすると、各光源による光出力の実際の強度が、知覚的に異なる可能性がある。光出力におけるこのような差は、例えば、光源間のわずかな製造差、生成される放射のそれぞれのスペクトルを様々に変化させる光源の時間経過による通常の劣化、その他を含む、様々な要因によるものである可能性がある。本発明の目的では、それに対する制御信号と、結果として得られる強度との間の特定の関係が未知である光源を、「未較正の」光源と呼ぶ。
図1に示す発光ユニット100において1つまたは2つ以上の未較正の光源を使用すると、予期できないか、または「未較正の」色または色温度を有する光が生成される結果となる可能性がある。例えば、それぞれが、ゼロから255(0〜255)の範囲の調整可能なパラメータを有する対応する制御信号によって制御される、第1の未較正赤色光源および第1の未較正青色光源を含む、第1の発光ユニットを考える。この例の目的に対しては、赤色制御信号がゼロに設定されると、青色光が生成され、これに対して、青色制御信号がゼロに設定されると、赤色光が生成される。しかしながら、両方の制御信号が非ゼロ値から変えられる場合には、様々な知覚的に異なる色が生成される(例えば、この例においては、少なくとも、紫色の多くの異なる濃淡が可能である)。とりわけ、おそらく特に望ましい色(例えば、ラベンダ色)は、125の値を有する赤色制御信号と、200の値を有する青色制御信号とによって得られる。
次に、第1の発光ユニットの第1の未較正赤色光源と実質的に同様の、第2の未較正赤色光源と、第1の発光ユニットの第1の未較正青色光源と実質的に同様の、第2の未較正青色光源とを含む、第2の発光ユニットを考える。上述のように、未較正赤色光源の両方が、それぞれ同一の制御信号によって駆動される場合でも、各赤色光源による光出力の実際の強度は、異なって知覚される可能性がある。同様に、未較正青色光源の両方が、それぞれ同一の制御信号で駆動されているとしても、各青色光源による光出力の実際の強度は、異なって知覚される可能性がある。
前記のことを考慮すると、複数の未較正光源を、発光ユニットにおいて組み合わせて使用し、上述のような混合色光を生成する場合には、異なる発光ユニットによって同一の制御条件の下で生成される光の、観察される色(または色温度)は知覚的に異なる可能性がある。具体的には、再び、上記の「ラベンダ」例を考える。第1の発光ユニットによって125の赤色制御信号と200の青色制御信号とで生成される「第1のラベンダ」は、第2の発光ユニットによって125の赤色制御信号と200の青色制御信号とで生成される「第2のラベンダ」と知覚的に異なる可能性がある。さらに一般的には、第1および第2の発光ユニットは、それらの未較正光源のために、未較正の色を生成する。
前述の観点において、本発明の一実施態様においては、発光ユニット100は、任意の時間における較正された(例えば、予測可能、再生可能な)色を有する光の生成を容易にするための較正手段を含む。1つの観点においては、この較正手段は、異なる発光ユニットにおいて使用される同様の光源間の知覚できる差を補償するように、発光ユニットの少なくともいくつかの光源の光出力を調整するように構成する。
例えば、一実施態様において、発光ユニット100のプロセッサ102は、光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上を制御して、その結果、光源(単数または複数)用の制御信号に実質的に所定の方法で対応する較正された強度で、放射を出力するように構成する。異なるスペクトルおよびそれぞれの較正された強度を有する放射を混合する結果として、較正された色が生成される。この実施態様に1つの観点においては、各光源に対する少なくとも1つの較正値を、メモリ114に記憶し、プロセッサを、それぞれの較正値を対応する光源用の制御信号に適用して、その結果、較正された強度を生成するように、プログラムする。
この実施態様の1つの観点において、1つまたは2つ以上の較正値を、(例えば、発光ユニット製造/試験フェーズ中に)1度決定して、それをプロセッサ102による使用のためにメモリ114に記憶することができる。別の観点においては、例えば、1つまたは2つ以上の光センサを使用して1つまたは2つ以上の較正値を動的に(例えば、時折り)導くように、プロセッサ102を構成することができる。様々な実施態様において、光センサ(単数または複数)は、発光ユニットに結合された1つまたは2つ以上の外部構成要素とするか、またはその代わりに、発光ユニット自体の部分として一体化することができる。光センサは、発光ユニット100に一体化されるか、またはその他の方法で関連づけられて、発光ユニットの動作と関係してプロセッサ102によって監視される、信号源の一例である。そのような信号源のその他の例を、図1に示す信号源124と関係して、以下にさらに考察する。
プロセッサ102によって実現可能な、1つまたは2つ以上の較正値を導く1つの例示的な方法として、基準制御信号を光源に適用し、その光源が生成する放射の強度を(例えば、1つまたは2つ以上の光センサによって)計測することがある。次いで、プロセッサは、計測された強度と(例えば、基準制御信号に応じて名目的に期待される強度を表す)少なくとも1つの基準値との比較を行うようにプログラムすることができる。このような比較に基づいて、プロセッサは、その光源に対する1つまたは2つ以上の較正値を決定することができる。特に、プロセッサは、基準制御信号に適用したときに、光源が、その基準値に対応する強度(すなわち、「期待」強度)を有する放射を出力するように、較正値を導くことができる。
様々な観点において、所与の光源に対して、全範囲の制御信号/出力強度について1つの較正値を導出することができる。その代わりに、所与の光源に対して、複数の較正値を導出して(すなわち、ある数の較正値「サンプル」を得て)、それらの較正値を、異なる制御信号/出力強度範囲にわたってそれぞれ適用して、非線形較正関数を区分線形方式で近似することもできる。
別の観点においては、やはり図1に示すように、発光ユニット100には、任意に1つまたは2つ以上のユーザーインターフェイス118を含めて、これを設けることによって、多数のユーザー選択可能設定または機能(例えば、発光ユニット100の光出力を概略制御すること、発光ユニットによって生成しようとする事前プログラムされた様々な発光効果を変更および/または選択すること、選択された発光効果の様々なパラメータを変更および/選択すること、発光ユニットのアドレスまたは一連番号などの固有の識別子を設定すること、その他)を容易にすることができる。様々な実施態様において、ユーザーインターフェイス118と発光ユニットとの間の通信は、有線もしくはケーブル伝送、または無線伝送によって達成することができる。
一実現形態において、発光ユニットのプロセッサ102は、ユーザーインターフェイス118を監視して、光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上を、少なくとも部分的にインターフェイスのユーザー操作に基づいて制御する。例えば、プロセッサ102を、光源の1つまたは2つ以上を制御する1つまたは2つ以上の制御信号を発生させることによって、ユーザーインターフェイスの操作に応答するように、構成することができる。別の選択肢として、プロセッサ102を、メモリに記憶された1つまたは2つ以上の事前プログラムされた制御信号を選択すること、発光プログラムを実行することによって生成される制御信号を修正すること、新規の発光プログラムをメモリから選択して実行すること、あるいはその他の方法で、光源の1つまたは2つ以上によって生成される放射に影響を与えることによって応答するように、構成することができる。
特に、一実現形態においては、ユーザーインターフェイス118を、プロセッサ102への電力を中断する1つまたは2つ以上のスイッチ(例えば、標準の壁スイッチ)で構成することができる。この実現形態の1つの観点では、プロセッサ102は、ユーザーインターフェイスによって制御されているときの電力を監視して、ユーザーインターフェイスの操作に起因する電力遮断の期間に少なくとも部分的に基づいて、光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上を制御するように、構成する。上述のように、プロセッサは、例えば、メモリに記憶された1つまたは2つ以上の事前プログラムされた制御信号を選択すること、発光プログラムを実行することによって生成される制御信号を修正すること、新規の発光プログラムをメモリから選択して実行すること、あるいはその他の方法で、光源の1つまたは2つ以上によって生成される放射に影響を与えることによって応答するように、特に構成することができる。
LEDベース発光システムは、非ネットワーク化モードにおいて使用するためのいくつかの発光動作を事前プログラムすることができる。例えば、発光デバイス上のスイッチは、発光デバイスがソリッドカラー、すなわち数分間の間に可視スペクトル全体にわたって照明の色を変化させるプログラム、または照明特性を迅速に変化させるか、もしくはストロボ光を出すように設計されたプログラムを生成するように、設定することができる。一般に、発光システムのアドレスを設定するのに使用するスイッチは、システムを、事前プログラム非ネットワーク化発光制御モードに設定するのにも使用することができる。各発光制御プログラムには、スイッチ設定によって調整される調整可能パラメータも含めることができる。これらの機能のすべては、本発明の原理によるプログラミングデバイスを使用して設定することもできる。例えば、ユーザーインターフェイスをプログラミングデバイスに設けることによって、発光システムにおいてプログラムの選択を可能とすること、発光システムにおいてプログラムのパラメータを設定すること、発光システムにおいて新規のプログラムを設定すること、または発光システムにおいて別の設定を行うことができる。
本発明の原理によるプログラミングデバイスを介して発光システムと通信することによって、プログラムを選択して、調整可能パラメータを設定することができる。次いで、発光デバイスは、スイッチを設定する必要なく、そのプログラムを実行することができる。そのようなプログラム選択のためのスイッチを設定することの別の問題は、スイッチが、直感的なユーザーインターフェイスを提供しないことである。ユーザーは、マニュアルにある表を調べて、特定のプログラムに対する固有のスイッチ設定を見つけなくてはならないことがあるのに対して、本発明の原理によるプログラミングデバイスには、ユーザーインターフェイススクリーンを含めることができる。ユーザーインターフェイスは、プログラム、プログラムパラメータ、または照明デバイスに関するその他の情報を表示することが出来る。プログラマーは、照明装置からの情報を読み取り、この情報をユーザーインターフェイススクリーン上に提供することができる。
また図1は、発光ユニット100が、1つまたは2つ以上の他の信号源124からの1つまたは2つ以上の信号を受け取るように構成できることを示している。一実施態様において,発光ユニットのプロセッサ102は、信号(単数または複数)122を、単独で、または他の制御信号(例えば、発光プログラムを実行することによって生成される信号、ユーザーインターフェイスからの出力、その他)と組み合わせて使用して、光源104A、104B、104Cおよび104Dの1つまたは2つ以上を、ユーザーインターフェイスに関して上述したのと同様な方法で、制御することができる。
例として、発光ユニット100には、また、センサおよび/または変換器および/または信号源124として作用する、その他の信号発生装置(以後、まとめてセンサと呼ぶ)を含めることができる。センサは、有線または無線伝送システムを介してプロセッサ102と関連づけることができる。ユーザーインターフェイスおよびネットワーク制御システムと同様に、センサ(単数または複数)は、プロセッサに信号を供給し、プロセッサは、メモリ114から新しいLED制御信号を選択する、LED制御信号を修正する、制御信号を生成する、またはLED(単数または複数)の出力を変更することによって、応答することができる。
プロセッサ102が受け取って処理することのできる信号(単数または複数)122の例としては、それに限定はされないが、1つまたは2つ以上の音響信号、ビデオ信号、電力信号、様々な種類のデータ信号、ネットワーク(例えば、インターネット)から得られる情報を表す信号、ある検出可能/検知状態を表す信号、発光ユニットからの信号、変調光からなる信号、その他がある。様々な実現形態において、信号源(単数または複数)124は、発光ユニット100から遠隔場所に設置するか、または発光ユニットの構成要素として含めることができる。例えば、一実施態様においては、1つの発光ユニット100からの信号を、ネットワークを介して別の発光ユニット100に送ることもできる。
図1の発光ユニット100に使用するか、またはそれと関係して使用することのできる、信号源の例としては、ある刺激に応答して1つまたは2つ以上の信号を生成する様々なセンサまたは変換器の任意のものがある。そのようなセンサの例としては、それに限定はされないが、熱感受性(例えば、温度、赤外線)センサ、湿度センサ、運動センサ、ホトセンサ/光センサ(例えば、1つまたは2つ以上の特定のスペクトルに感度を有するセンサ)、音もしくは振動センサ、またはその他の圧力/力変換器(例えば、マイクロホン、圧電デバイス)、その他などの様々な種類の環境状態センサがある。
信号源124のさらなる例としては、電気信号もしくは特性(例えば、電圧、電流、電力、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス、その他)、または化学的/生物学的特性(例えば、酸性度、1つまたは2つ以上の特定の化学物質または生体、バクテリア、その他の)を監視する、様々な計量/検出装置があり、信号または特性の計測値に基づいて、1つまたは2つ以上の信号122を供給する。信号源124のさらに別の例としては、様々な種類のスキャナ、画像認識システム、音声またはその他の音響認識システム、人工知能およびロボットシステム、その他がある。
信号源124は、また、発光ユニット100、プロセッサ102、または多くの利用可能な信号生成装置の任意のもの、例えば、メディアプレーヤー、MP3プレイヤー、コンピュータ、DVDプレイヤー、CDプレーヤー、テレビジョン信号源、カメラ信号源、マイクロホン、スピーカ、電話、セルラー電話、インスタントメッセンジャ装置、SMS装置、無線装置、パーソナルオーガナイザデバイス、およびその他多数とすることもできる。
一実施態様において、図1に示す発光ユニット100には、また、光源104A、104B、104Cおよび104Dによって生成される放射を光学的に処理する、1つまたは2つ以上の光学装置(optical facilities)130を含めることができる。例えば、1つまたは2つ以上の光学装置は、生成される放射の、空間分布および伝播方向の、一方または両方を変更するように、構成してもよい。特に、1つまたは2つ以上の光学装置は、生成された放射の拡散角度を変更するように構成することができる。この実施態様の1つの観点では、1つまたは2つ以上の光学装置130は、生成される放射の、空間分布および伝播方向の一方又は両方を(例えば、ある電気的および/または機械的刺激に応答して)、可変的に変更するように特に構成することができる。発光ユニット100に含めることのできる光学装置の例としては、それに限定はされないが、反射材料、屈折材料、半透明材料、フィルタ、レンズ、鏡、および光ファイバがある。また、光学装置130には、燐光材料、ルミネセンス材料、または生成された放射に応答するか、またはそれと相互作用することのできる、その他の材料を含めることもできる。
やはり図1に示すように、発光ユニット100には、発光ユニット100を多種多様なその他のデバイスのどれにでも容易に結合できるようにする、1つまたは2つ以上の通信ポート120を含めることができる。例えば、1つまたは2つ以上の通信ポート120は、複数の発光ユニットを、ネットワーク発光システムとして一緒に結合することを容易にし、このネットワーク化発光システムでは、少なくともいくつかの発光ユニットが、アドレス指定可能であり(例えば、固有の識別子またはアドレスを有し)、ネットワーク全体にわたって移動する特定のデータに応答する。発光ユニット100には、プログラミング装置と通信するように適合された、通信ポート120を含めることもできる。この通信ポートは、有線または無線伝送によってデータを受け取るように適合させることができる。本発明の一実施態様においては、通信ポート120を介して受け取った情報は、アドレス情報と関係づけることが可能であり、発光ユニット100は、メモリ114内のアドレス情報を受け取り、次いでそれを記憶するように適合させることができる。発光ユニット100は、ネットワークデータからデータを受け取るときには、記憶されたアドレスを、その使用するアドレスとして使用するように適合させることができる。例えば、発光ユニット100を、ネットワークデータが伝達されるネットワークに接続することができる。発光ユニット100は、ネットワーク上で伝達されるデータを監視し、発光システム100のメモリ114内に記憶されたアドレスに対応すると、「聞こえる」(hear)データに応答することができる。メモリ114は、それに限定はされないが、不揮発性メモリを含む、任意の種類のメモリとすることができる。当業者であれば、ネットワークを介してアドレス指定可能な発光器具に通信する、多くのシステムおよび方法があり(例えば、米国特許第6、016、038号)、本発明は特定のシステムまたは方法に限定されないことを理解するであろう。
一実施態様においては、発光ユニット100は,所与の発光プログラムを選択し、発光プログラムのパラメータを修正し、そうでない場合には、選択もしくは修正を行うか、またはプログラミングデバイスから受け取るデータに基づく、ある発光制御信号を生成するように適合させることができる。
特に、ネットワーク化発光システム環境においては、(例えば、図2と関係して)以下にさらに詳細に述べるように、データはネットワークを経由して伝達されるので、ネットワークに結合された各発光ユニットのプロセッサ102を、それに関係する(例えば、ある場合には、ネットワーク化発光ユニットのそれぞれの識別子によって記述される)特定のデータ(例えば、発光制御命令)に応答するように構成することができる。所与のプロセッサが、それに宛てられた特定のデータを識別すると、プロセッサは、データを読出し、そして例えば、受け取ったデータに応じて、そのプロセッサの光源が生成する発光条件を、(例えば、その光源への適当な制御信号を生成することによって)変更することができる。1つの観点において、ネットワークに結合された、各発光ユニットのメモリ114に、例えば、プロセッサ102が受け取るデータと対応する、発光制御信号の表をロードすることができる。プロセッサ102が、ネットワークからデータを受け取ると、プロセッサは、表を調べて、受け取ったデータに対応する制御信号を選択し、それに従って発光ユニットの光源を制御することができる。
この実施態様の1つの観点では、所与の発光ユニットのプロセッサ102は、ネットワークに結合されているかどうかにかかわらず、(例えば、米国特許第6,016、038号および第6,211、626号に記述されているように)発光業界においていくつかのプログラム可能発光用途に従来から使用されている、発光指令プロトコルである、DMXプロトコルで受信される、発光命令/データを解釈するように構成することができる。しかしながら、本発明の目的に対して好適な発光ユニットは、この意味で限定されるものではなく、様々な実施態様による発光ユニットは、他の種類の通信プロトコルに応答して、発光ユニットのそれぞれの光源を制御するように構成することができることを認識すべきである。
一実施態様においては、図1の発光ユニット100は、1つまたは2つ以上の電源108を含み、かつ/またはそれに結合することができる。様々な観点において、電源(単数または複数)108の例としては、それに限定はされないが、AC電源、DC電源、バッテリ、太陽電池式電源、熱電式または機械式電源、その他が挙げられる。さらに、1つの観点では、電源(単数または複数)108には、外部電源から受け取る電力を、発光ユニット100の動作に好適な形態に変換する、1つまたは2つ以上の電力変換装置を含めるか、またはそれに関係づけることができる。
図1に明示はしていないが、発光ユニット100は、本発明の様々な実施態様による、いくつかの異なる構造構成の内の、任意の構成で実現することができる。例えば、所与の発光ユニットは、様々な光源(単数または複数)の装着配置、光源を部分的または完全に包囲する筐体/ハウジング配置および形状、および/または電気的および機械的接続構成の内の、任意のものとすることができる。特に、発光ユニットは、従来型ソケットまたは取付器具(例えば、エジソン型スクリューソケット、ハロゲン取付器具、蛍光取付器具、その他)内に、電気的かつ機械的に係合する、交換品または「レトロフィット」として、構成することができる。
さらに、上記の1つまたは2つ以上の光学要素は、発光ユニット用の筐体/ハウジング装置に部分的にまたは完全に一体化することができる。さらに、所与の発光ユニットは、任意に、光源(単数または複数)の動作に関係する、様々な他の構成要素(例えば、プロセッサおよび/またはメモリなどの制御回路、1つまたは2つ以上のセンサ/変換器/信号源、ユーザーインターフェイス、ディスプレイ、電源、電力変換装置、その他)と関連づける(例えば、含める、結合する、かつ/または一緒に充填する)ことができる。
図2は、本発明の一実施態様による、ネットワーク化発光システム200の例を示す。図2の実施態様においては、図1に関係して上述したものと同様の、ある数の発光ユニット100が、互いに一緒に結合されて、ネットワーク化発光システムを形成している。しかしながら、図2に示す発光ユニットの特定の構成および配設は、説明の目的だけのものであり、本発明は図2に示す特定のシステムトポロジに限定されないことを認識すべきである。
したがって、発光ユニット100は、発光ユニット100がネットワークデータに応答するように、ネットワークと関連している。例えば、プロセッサ102は、ネットワークに関連するアドレス指定可能プロセッサとすることができる。ネットワークデータは、有線または無線ネットワークを介して伝達することが可能であり、アドレス指定可能プロセッサは、それ自体に関係する指令のデータストリームを、「聞いている」ことができる。プロセッサに、それ自体にアドレス指定されたデータが「聞こえる」と、プロセッサはデータを読み取り、受け取ったデータに応じて、発光条件を変更することができる。例えば、発光ユニット110内のメモリ114には、プロセッサ102が受け取るデータに対応する、発光制御信号の表をロードしておくことができる。プロセッサ102がネットワーク、ユーザーインターフェイス、またはその他の供給源からデータを受け取ると、プロセッサは、データに対応する制御信号を選択して、それに従ってLED(単数または複数)を制御することができる。また、受け取ったデータによって、プロセッサ102によって実行する発光プログラムを開始させるか、または発光プログラムもしくは制御データを修正するか、あるいはそうしない場合には発光ユニット100の光出力を制御することもできる。
さらに、図2には明示していないが、ネットワーク化発光システム200は、柔軟に構成することによって、1つまたは2つ以上のユーザーインターフェイス、ならびにセンサ/変換器などの1つまたは2つ以上の信号源を含めることができることを認識すべきである。例えば、1つまたは2つ以上のユーザーインターフェイスおよび/または(図1に関係して上述したような)センサ/変換器などの1つまたは2つ以上の信号源は、ネットワーク化発光システム200の発光ユニットの、任意の1つまたは2つ以上と、関連づけることができる。別の選択肢として(または前記に加えて)、1つまたは2つ以上のユーザーインターフェイスおよび/または1つまたは2つ以上の信号源は、ネットワーク化発光システム200内の「スタンドアローン」構成要素として実現することができる。スタンドアローン構成要素であろうと、特に1つまたは2つ以上の発光ユニット100と関連していようとも、これらのデバイスは、ネットワーク化発光システムの発光ユニットによって「共有」することができる。言い換えると、1つまたは2つ以上のユーザーインターフェイスおよび/または1つまたは2つ以上のセンサ/トランスジューサは、ネットワーク化発光システム内の「共有資源」を構成し、この共有資源は、システムの発光ユニットの任意の1つまたは2つ以上を制御することに関係して使用することができる。
図2の実施態様に示すように、発光システム200には、1つまたは2つ以上の発光ユニットコントローラ(以後は「LUC」)208A、208B、208Cおよび208Dを含めることが可能であり、各LUCは、それに結合された1つまたは2つ以上の発光ユニット100と通信すること、およびそれらを全体的に制御する役割を負っている。図2には、所与のLUCに直列に結合された、3つの発光ユニット100を示してあるが、本発明は、この意味で限定されるものでなく、異なる数の発光ユニットを、所与のLUCに、多種多様な構成で、多種多様な通信媒体およびプロトコルを使用して、結合することができることを認識すべきである。
図2にシステムにおいて、各LUCは、中央コントローラ202に結合し、この中央コントローラは、1つまたは2つ以上のLUCと通信するように構成されている。図2では、スイッチングまたは結合デバイスによって、中央コントローラに結合された3つのLUCを示してあるが,様々な実施態様によれば、異なる数のLCUを、中央コントローラ202に結合できることを認識すべきである。さらに、本発明の様々な実施態様によれば、多種多様な通信媒体およびプロトコルを使用して、LUCと中央コントローラを様々な構成で互いに結合して、ネットワーク化発光システム20を形成することができる。さらに、LUCと中央コントローラの相互接続、および発光ユニットのそれぞれのLUCへの相互接続は、異なる方法で(例えば、異なる構成、通信媒体、およびプロトコルを使用して)達成できることを認識すべきである。
例えば、本発明の一実施態様によれば、図2に示す中央コントローラ202は、LUCとのイーサネット(登録商標)ベース(Ethernet-based)の通信を実現するように構成することが可能であり、LUCは、発光ユニット100とのDMXベース通信を実現するように構成することができる。特に、この実施態様の1つの観点では、各LUCを、アドレス指定可能なイーサネット(登録商標)ベースコントローラとして構成し、それによって、イーサネット(登録商標)ベースプロトコルを使用して、特定の固有アドレス(または固有のアドレス群)を介して中央コントローラ202に対して識別可能とすることができる。この方法によると、中央コントローラ202は、結合されたLUCのネットワーク全体にわたってイーサネット(登録商標)通信をサポートするように構成することが可能であり、各LUCは、それ自体を対象とする通信に応答することができる。そうすると、各LUCは、それに結合された1つまたは2つ以上の発光ユニットに、中央コントローラ202とのイーサネット(登録商標)通信に基づいて、例えば、DMXプロトコルを介して、発光制御情報を伝達することができる。
より具体的には、一実施態様によれば、図2に示すLUC208A、208B、208Cおよび208Dは、発光制御情報を発光ユニット100に送ることができる前に、LUCが解釈する必要のある高レベル指令を、LUCに伝達するように、中央コントローラ202を構成可能であるという点において、「インテリジェント」に構成することができる。例えば、発光システムオペレータは、発光ユニット相互の特定の配置が与えられた場合に、発光ユニットから発光ユニットへ、伝播する虹色(「レインボーチェイス」)が現われるように、色変更効果を生成したいと思うことがある。この例においては、オペレータは、これを実現するために中央コントローラ202に簡単な命令を与えて、中央コントローラが、イーサネット(登録商標)ベースプロトコル高レベル指令(Ethernet-based protocol high-level command)を使用して1つまたは2つ以上のLUCに通信して、「レインボーチェイス」を生成することができる。この指令には、例えば、タイミング、強度、色相、彩度またはその他の関係のある情報を含めることができる。所与のLUCがそのような指令を受け取ると、そのLUCは、適当な発光制御信号を生成するように、その指令を解釈し、次いで、この発光制御信号を、それ自体が制御する1つまたは2つ以上の発光ユニットに、様々な信号方式(例えば、PWM)の任意のものを介してのDMXプロトコルを使用して、伝達することができる。
ここでも、本発明の一実施態様による発光システムにおいて、複数の異なる通信実現形態(例えば、イーサネット(登録商標)/DMX)を使用する前述の例は、説明の目的だけのものであり、本発明はこの特定の例に限定はされないことを認識すべきである。
図3は、発光ユニット100と通信可能に関連するプログラミングデバイス300を示している。このプログラミングデバイス300には、プロセッサ302、プロセッサ302と関連するユーザーインターフェイス304、プロセッサ302と関連する通信ポート306、およびプロセッサ302と関連するメモリ308を含めることができる。通信ポート306は、データ信号を発光ユニット100に伝達するように配設するとともに、発光ユニット100を、そのデータ信号を受け取るように適合させることができる。例えば、通信ポート306を、有線伝送を介してデータを伝達するように配設するとともに、発光ユニット100の通信ポート120を、その有線伝送を受信するように配設することができる。同様に、通信ポートを、無線伝送を介して通信するように配設することもできる。
プログラミングデバイスプロセッサ302は、ユーザーインターフェイス304を使用してプロセッサ302内のアドレスを生成するように、ユーザーインターフェイス302と関連づけることができる。このユーザーインターフェイス304を使用してプロセッサに信号を伝達することが可能であり、プロセッサは、アドレスを生成するか、またはメモリ308からアドレスを選択することができる。一実施態様においては、ユーザーインターフェイスを使用して、開始アドレスを生成または選択することが可能であり、次いで、プログラミングデバイスを、次のアドレスを自動的に生成するように配設することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーインターフェイス上で選択をすることによって新しいアドレスを選択することができ、次いで、そのアドレスを発光ユニット100に伝達することができる。
アドレスの伝送に続いて、新しいアドレスを選択または生成して、次の発光ユニット100に伝送することができる。もちろんのこと、新しいアドレスの選択および/または生成の、実際のタイミングは重要ではなく、実際には、先行のアドレスを伝送する以前、またはその他の適当な時に生成することができる。このアドレス生成の方法は、ユーザーが2つ以上の発光システム100にアドレス指定したい場合に、有用である。例えば、ユーザーは、100個の発光システム100の列を有して、そのような発光システムの1番目に、1000のアドレス番号を含めることを望むことがある。ユーザーは、プログラミングデバイス上でアドレス1000を選択して、プログラミングデバイスに、その発光システムにそのアドレスを伝達させることができる。次いで、プログラミングデバイスは、自動的に次のアドレスを、所望の数列で生成する(例えば、1001とする)ことができる。次いで、この新規に生成されたアドレス(例えば、1001)を、列内の次の発光システムに伝達することができる。これによって、新アドレスを反復して選択することがななくなり、ユーザーに対して1つまたは2つ以上のステップを自動化する。アドレスは、任意所望のパターンで(例えば、2、3、その他ずつ増分させて)選択/生成することができる。
プログラミングデバイスは、選択/生成されたアドレスをそのメモリ中に記憶して、後に呼び出して発光システムに伝送するように、配設することができる。例えば、ユーザーが、プログラムすべきある数の発光システムを有しており、そのユーザーは自分がプログラムしようとする発光ユニットを前もって知っているので、プログラミングデバイスのメモリを、一組のアドレスを用いてプログラムしたいと思うことがある。そのユーザーは、計画した配置を有しており、アドレスを選択し、それをメモリに記憶し、次いで、メモリに配置すべき新アドレスを選択するのが望ましい場合がある。このようなアドレスを選択、記憶するシステムは、メモリ中に長いアドレスの列を配置することがある。次いで、ユーザーは、自分がそれにアドレスをロードした順番で、発光システムにアドレス情報を伝送し始めることができる。
プログラムデバイス300には、ユーザーインターフェイス304を含め、ユーザーインターフェイスは、プロセッサ302と関連付けることができる。ユーザーインターフェイス304は、インターフェイス、ボタン、スイッチ、ダイアル、スライドスイッチ、符号変換器、アナログ/ディジタル変換器、ディジタル/アナログ変換器、ディジタル信号発生器、またはその他のユーザーインターフェイスとすることができる。ユーザーインターフェイス304は、アドレス情報、プログラム情報、発光ショー情報、または証明デバイスを制御するのに使用する、その他の情報もしくは信号を受容することができる。このデバイスは、ユーザーインターフェイス情報を受け取ると、発光デバイスと通信することができる。ユーザーインターフェイス情報は、メモリ内に記憶して、メモリから照明デバイスに伝達することもできる。ユーザーインターフェイス204には、また、情報表示のためのスクリーンを含めることもできる。このスクリーンとしては、スクリーン、LCD、プラズマスクリーン、背面照明ディスプレイ、エッジ照明ディスプレイ、モノクロスクリーン、カラースクリーン、スクリーン、またはその他任意の種類のディスプレイとすることができる。
本明細書において示す実施態様の多くは、発光ユニット100内のアドレスを設定することに関係する。しかしながら、本発明の原理による方法またはシステムは、モード、設定、プログラムまたは発光ユニット100内のその他の設定を選択することに関係する。また、一実施態様は、モード、設定、プログラムまたは発光ユニット100内のその他の設定を修正することにも関係する。一実施態様においては、プログラミングデバイスを使用して、発光ユニット100内のプログラムされたモードを選択することができる。例えば、ユーザーは、プログラミングデバイスを使用してモードを選択し、次いで、その選択を発光ユニット100に伝達し、次いで、発光ユニット100は、対応するモードを選択することができる。プログラミングデバイス300は、発光ユニット100内のモードと対応するモードに、事前設定することができる。例えば、発光ユニット100は4つの事前プログラムされたモード:カラーウォッシュ(color wash)、静的赤色、静的緑色、静的青色、および不規則色生成を有することができる。
プログラミングデバイス300は、利用可能な同じ4つのモード選択を有し、それによって、ユーザーが、プログラミングデバイス300上で選択を行い、次いで、その選択を発光ユニット100に伝達できるようにすることができる。選択を受け取ると、発光ユニット100は、プロセッサ102によって実行するために、メモリから対応するモードを選択することが出来る。一実施態様においては、プログラミングデバイスは、そのメモリ中に記憶されたモードインジケータを有しており、その結果、このモードインジケータが、特定のモードまたは発光プログラムなどを指示することができる。例えば、プログラミングデバイスは、メモリ内に記憶されて、選択を指示するモードインジケータを有し、このようなモードインジケータの伝達によって、インジケータに対応する、発光システムにおけるモードが、開始または設定されることになる。本発明の一実施態様には、プログラミングデバイス300を使用して利用可能な選択を、発光システムメモリ114から読み取り、次いで、利用可能な選択をユーザーに提示することを含めることができる。次いで、ユーザーは、所望のモードを選択して、選択を発光ユニットに伝達して返すことができる。一実施態様においては、発光システムは、この選択を受け取り、対応するモードの実行を開始することができる。
一実施態様においては、プログラミングデバイス300を使用して、発光モード、プログラム、設定またはその他を、発光ユニット100にダウンロードすることができる。発光ユニット100は、そのメモリ114中に発光モードを記憶することができる。発光ユニット100を、ダウンロード時にモードを実行するように配設するか、またはモードを、後に選択できるようにすることができる。例えば、プログラミングデバイス300は、1つまたは2つ以上の発光プログラムをそのメモリ308に記憶しておくことができる。ユーザーは、プログラミングデバイス上で、発光プログラムの1つまたは2つ以上を選択し、次いで、プログラミングデバイス300に、選択されたプログラム(単数または複数)を発光ユニット100にダウンロードさせることができる。次いで、発光ユニット100は、そのメモリ114内に発光プログラム(単数または複数)を記憶することができる。発光ユニット100および/またはダウンロードされたプログラム(単数または複数)は、発光システムのプロセッサ102が、ダウンロードされたプログラムの1つを自動的に実行するように、配設することができる。
本明細書において使用する限り、「有線」伝送および/または通信の用語は、電線、ケーブル、光、またはデバイスが物理的に接続されている、その他任意の種類の、通信を包含するものと理解すべきである。本明細書において使用する限りでは、「無線」伝送および/または通信の用語は、音響、RF、マイクロ波、IR、およびデバイスが物理的に接続されていないその他のすべての通信および/または伝送システムを包含するものと理解すべきである。
図4を参照すると、それぞれの場合に、光通信設備120を備える様々な構成を、発光ユニット100に提供することができる。構成としては、(実施態様によっては、曲線でもよい)線形構成404、円形構成402、楕円形構成414、または様々な構成402、404の収集が挙げられる。また、発光ユニット100には、赤色、緑色、および青色のLEDを含む、多種多様な色のLEDを、様々な混合物として含めて、混色を生成するとともに、1つまたは2つ以上のその他のLEDを含めて、変化する色および白色光の色温度を創出することができる。例えば、赤色、緑色および青色を、琥珀色、白色、UV、橙色、IRまたはその他のLEDの色と混合することができる。琥珀色LEDと白色LEDを混合して、それによって変化する色、および白色の色温度を提供することができる。LED色の任意の組み合わせによって、LEDが赤色、緑色、青色、琥珀色、白色、橙色、UVであろうと、またはその他の色であろうと、全域の色を生成することが可能である。本明細書全体を通して記述した様々な実施態様は、発光ユニット100におけるLEDのすべての可能な組み合わせを包含しており、その結果、変化する色、強度、彩度、および色温度の光を、要求に応じてプロセッサ102の制御の下で生成することができる。LEDと、リンなどのその他の機構との組み合わせも、本明細書に包含されている。
加法混色の広色域(wide gamut)を生成する能力のために、光に対する、赤色、緑色および青色の混合物を提案したが、そのような系の、全体色彩品質または演色(color rendering)能力は、すべての用途に対して理想的であるわけではない。このことは、主として、現行の赤色、緑色および青色発光装置の狭い帯域幅のせいである。しかしながら、比較的広帯域の供給源は、例えば、標準CRI指標で計測するときに、可能な良好な演色を生成する。場合によっては、このことは、現在は利用不可能なLEDスペクトル出力を必要とすることがある。しかしながら、光の広帯域源は、利用可能となるであろうことはわかっており、そのような広帯域源は、本明細書において記述する発光ユニット100に対する光源として包含されている。
さらに、白色LEDの追加(通常は、青色またはUVLEDにリン機構を追加)によって、「比較的良好な」白色が得られるが、そのような供給源から制御可能または選択可能な色温度においては、なお限定的である。赤色、緑色および青色混合物への白色の追加によって、利用可能な色の色域を増大させることはできないが、それによって、混合物に対してより広帯域の源を加えることができる。この混合物に琥珀色源を追加すると、色域を「埋める(filling in)」ことによって、色彩をさらに改善することができる。
光源同士を発光ユニット100として組み合わせると、可視スペクトルを埋めるのを助けて、所望の光のスペクトルを忠実に再生することができる。これらには、広帯域の日光等価物、または他の光源もしくは望ましい光特性に対応する、比較的離散形の波形を含む。望ましい特性としては、それが特定の波長が吸収または減衰される環境を含むという理由から、スペクトルの部分を除去する能力が含まれる。例えば、水は、光の最も非青色および非緑色を吸収かつ減衰させて、そのために、水中用途では、発光ユニット100用の青色源および緑色源を組み合わせる発光体が便益をもたらす。
琥珀色および白色光源は、色温度選択可能白色光源を提供することが可能であり、ここで生成された光の色温度は、黒体曲線に沿って、2つの光源の色度座標(chromaticity coordinates)を接続する線分によって、選択することができる。色温度選択は、光源に特定の色温度値を設定するのに有用である。
橙色は、そのスペクトル特性を白色LEDベース光源と組み合わせて使用して、発光ユニット100から、制御可能な色温度光を提供することができる、もう1つの色である。
白色光とその他の色の光を、発光ユニット100の光源として組み合わせると、多くの商業用および家庭用用途、例えば、プール内、スパ、自動車、建築インテリア(商業用および住居用)、間接照明用途、例えば、アルコーブ照明、商業用店頭(point of purchase)照明、販売促進、おもちゃ、美容、信号系、航空、海洋、医療、海中、宇宙、軍事、消費者、キャビネット下照明、オフィス家具、景観、キッチン、ホームシアター、浴室、洗面所、ダイニングルーム、デッキ、ガレージ、ホームオフィス、家庭用製品、居間、墓碑照明、博物館、写真、美術用途、およびその他多数のための、多目的発光体を提供することができる。
なお図4を参照すると、発光ユニット100は、多数の異なる形態に配置することができる。したがって、1つまたは2つ以上の光源104A〜104Dに、ハウジウング内のプロセッサ102を配置することができる。ハウジングは、円形または楕円形などの点光源402に類似するものなど、様々な形状をとることができる。そのような点光源402は、ランプまたは円筒形器具(cylindrical fixture)などの従来型発光器具に設置することができる。発光ユニット100は、点光源402を直線に設置するか、または円筒形ハウジングのような実質的に線形のハウジング内に位置するボード上に、光源104A〜104Dを、実質的に直線に配置することによって、実質的に線形配置に構成することが可能である。線形発光ユニット404は、他の線形要素404またはその他の形状の要素と、端と端を付けて配置することによって、様々な形状の複数の発光ユニット100からなる比較的長い線形発光システムを製作することができる。
ハウジングは、曲げることによって曲線発光ユニット408を形成することが可能である。同様に、枝部「T」または「Y」を用いて接合部を作成することによって、分枝発光ユニット410を作成することができる。曲げ発光ユニット412には、1つまたは2つ以上の「V」要素を含めることができる。点光源402、線形404、曲線形408、分枝形410および屈曲形412の発光ユニットの様々な構成の組み合わせを使用して、任意の形状の発光システム、例えば文字、数字、記号、ロゴ、物体、構造物、その他に似せて成形した発光システムを創出することができる。異なる構成の他の発光ユニット100に接続するのに好適な発光ユニット100の一実施態様を、図54および後続の図と関係して、以下に記述する。
図5は、複数の線形発光ユニット404で形成された、簡単な3次元構成500を示す。このように、線形発光ユニット404を使用して、3次元構造物および物体を創出したり、既存の構造物または物体の線に沿って配置すると、そのような構造物および物体の輪郭を描くことができる。多数の異なる表示、物体、構造物、および美術作品を、線形発光ユニットを媒体として使用することによって創出することができる。
図6は、線形発光ユニット303からなるピラミッド構成600を示す。このピラミッド600は、多数の異なる可能な構成の1つである。
図7は、2次元配列700に配置された、ある数の線形発光ユニット404を示す。発光ユニット404は、このように端と端とを付けて配置して、任意の大きさの配列を創出することができる。発光ユニット404は、様々な寸法、例えば1フィートおよび4フィートのセグメントとすることも、均一な寸法とすることができる。個々の線形発光ユニット404(および線形発光ユニット404のそれぞれに配置された、光源104A〜104D)は、個々に制御することによって、色、色相、強度、彩度、および色温度を変化させることができる。すなわち、配列700は、個々の線形発光ユニット404のオン・オフ状態、色および強度に基づいて、任意の組み合わせの色を提示することができる。
図8は、いくつかのユニット404をオンにした状態の、線形発光ユニット404の配列700を示す。オンにされたユニット404は、オペレータの制御の下で、それらの個々のアドレスに基づいて、同じ色、または異なる色を示すことができる。本明細書において開示する、すべての発光ユニット100と同様に、配列700の要素の、個々の制御を達成するためには、広範囲の制御およびアドレス指定技法を使用することができる。
図9は、異なる発光信号を時間経過とともに生成することによって、ある効果を創出できることを示している。矢印902は、時間が経過すると(図9において下方に移動すると)、異なる要素404がトリガーされにオンになることを示している。図9は、図9の矢印904の経路に追従するように見える、下方かつ配列を横断して移動してまた戻る、移動要素404を表すこともできる。別の選択肢として、図9は、時間経過により一本の線の線形発光ユニット404を表すことができる。すなわち、各時間の経過に伴い、照明される要素が、右に移動し、次いで左に戻る。結果として、特定の色の光が、線形発光要素404の列の両端間を、行ったり来たりして「跳ねかえる(bounce)」か、または配列の「壁」の周辺で「跳ねかえる」ことができる。照明される要素には、単純調和運動、振り子効果、その他の属性を与えることができる。適切なアルゴリズムを用いると、「跳ねかえり」を、それに「摩擦」または(跳ねかえり効果を遅くさせる)「重力」もしくは(跳ねかえり効果を加速させる)「反重力」を与えるかのように見える、規則に従うようにすることができる。要素は、互いに追従するように設計して、それによって、線を横切るか、または配列を通過して、ある色が他の色を追跡して、「カラーチェーシングレインボー(color chasing rainbow)」効果を示すように設計することもできる。このような効果は、曲線要素408、分枝要素410、または屈曲要素412などの要素の、他の組み合わせ、ならびに点光源402を用いて、実行することができる。
いかなる形状または要素も、十分に遠い距離から見た場合には、点光源に実質的に類似することがあることに留意すべきである。例えば、実質的に線形の要素は、十分に大きな距離から見れば、建物の側面上の「ピクセル」のように見える可能性がある。
場合によっては、発光ユニット100の様々な構成からなる発光システムは、非常に規模が大きくなる。複数発光ユニット100またはその他のデバイスの、大規模システムの設計および制御は、一般的に、システムの規模(すなわち、システムに結合されたデバイスの数)が大きくなるほど、益々複雑になる。そのようなシステムの一例は、ネットワークとして互いに結合された、制御可能な発光デバイスの、発光システムである。このようなネットワーク化発光デバイスのシステムは、様々な用途に対して、協調型の色変更発光効果を生成することができる。そのようなシステムの規模が大きくなるにつれて、場合によっては、構成および制御が、システム設計者、施工者およびオペレータに対して、相当の課題となる。
本出願者は、複数のデバイスからなる複雑なシステム、および特に、複数の制御可能発光デバイスからなる複雑な発光ネットワークが、場合によっては、その設計、実装、構成および制御が困難であることを、全体的に認識、かつ理解していた。したがって、本発明の一実施態様は、全体的には、そのようなシステムの様々な特徴を改善し、システム設計、実装、構成および制御の1つまたは2つ以上を容易にする、方法および装置に関する。
本発明に関して、本明細書において開示した様々な概念は、一般的には、複数のデバイスからなるシステムに実装することが可能であって、そのようなシステムにおいては、それに限定はされないが、異なる種類の発光関係デバイスならびにその他の非発光関係デバイスを含む、いくつかの異なる種類のデバイスの、任意のものを使用する。様々な実施態様において、そのようなデバイスとしては、例えば、1つまたは2つ以上のLEDベース光源、その他の種類の照明源(例えば、従来型白熱光源、蛍光光源、およびハロゲン光源、その他多数)、異なる種類の照明源の組み合わせ、および発光および非発光関係両方のデバイスの組み合わせなどを挙げることができる。
より具体的には、本発明の一実施態様は、様々な構成の内の、任意のものに互いに結合されて、ネットワーク化発光システムを形成する、複数の制御可能な発光ユニットからなるシステムを対象としている。この実施態様の1つの観点では、各発光ユニットは、その発光ユニットの製造および/または実装時に事前プログラムすることのできる、1つまたは2つ以上の固有の識別子(例えば、一連番号、ネットワークアドレス、その他)を有し、この識別子によって、それぞれの発光ユニットと、1つまたは2つ以上の発光システムコントローラとの情報の伝達が容易になる。この実施態様の別の観点では、各発光ユニットは、所与の実現形態の必要性に応じて、システムのその他の発光ユニットに対して、柔軟に、様々な物理的構成に配置することが可能である。
そのような複数の制御可能な発光ユニットのシステムにおいて発生する1つの問題は、所与の実現形態に対して発光ユニットを配備するときに、場合によっては、1つまたは2つ以上のシステムコントローラを、各発光ユニットの識別子と、システム内のその他の発光ユニットに対する物理的な位置との関係を提供する、ある種のマッピング情報を用いて、事前に構成するのは困難であることである。特に、発光システム設計者/施工者は、それぞれ固有の識別子(例えば、一連番号)で事前プログラムされたある数の個々の発光ユニットを購入し、次いで、その発光ユニットを、柔軟に、任意多様な構成に配備、かつ相互接続して、ネットワーク化発光システムを実現することを望むことがある。しかしながら、動作以前のある時点において、システムは、各ユニットを適切に制御して、システム全体の発光効果を実現するために、配備される制御可能な発光ユニットの識別子、および好ましくはシステム内の別のユニットに対する、それらの物理的位置を知る必要がある。
これを達成する1つの方法は、1人または2人以上のシステムオペレータおよび/またはプログラマーに、手作業で、1つまたは2つ以上のカステムシステム構成ファイルを作成させる方法であり、この構成ファイルは、各発光ユニットに対する個々の識別子と、システム内の発光ユニットの相対的な物理的位置を識別するためのある手段を提供する、対応するマッピング情報とを含む。しかしながら、所与のシステム内に配備される発光ユニットの数が増大し、システムの物理的形状が複雑化するにつれて、この処理過程が急速に扱い難くなる可能性があることを、本出願者は認識し、理解していた。
前述の観点から、本発明の一実施態様は、互いに結合されてネットワーク化発光システムを形成する、制御可能な発光ユニットの、それぞれの識別子の特定を容易にする方法および装置を対象としている。この実施態様の1つの観点では、システムの各発光ユニットは、事前プログラムされた複数ビット2値識別子を有し、システムを構成するすべての発光ユニットの識別子を反復的に特定(すなわち学習)するために、特定アルゴリズムが実装されている。様々な観点において、そのような特定/学習アルゴリズムは、識別子特定過程において、それに限定はされないが、この処理過程の特定の時点において発光ユニットが消費する電力を監視すること、および/または処理過程の特定の時点において1つまたは2つ以上の発光ユニットの照明状態を監視することを含む、様々な特定方式を使用することができる。
システムのすべての発光ユニットに対する識別子の収集が、特定される(または手作業で入力される)と、本発明の別の実施態様は、識別された発光ユニットを、敷設物における相対的な物理的位置に関係づける、マッピング情報の編集を容易にすることを目的とする。この実施態様の様々な観点において、マッピング情報編集過程は、1つまたは2つ以上のグラフィカルユーザーインターフェイスによって容易にすることが可能であり、このユーザーインターフェイスは、システムオペレータおよび/またはプログラマーが、学習および/または手作業入力による発光ユニットの識別子、ならびに発光ユニット同士の相対的な物理的配置の、1つまたは2つ以上のグラフィック表現に基づいて、システムを簡便に構成することが可能となる。
すべての発光ユニット識別子が既知となり、システムに対するマッピング情報が編集されると、本発明のさらに別の実施態様は、様々なシステム構成および通信プロトコルと関係して、様々な指令ヒエラルキーを使用する、そのような発光システムの制御を対象とする。例えば、本発明の一実施態様は、個々の発光ユニットの「低レベル」の実際の制御は、(いくつかの商業照明用途において従来から使用されている)DMXベースの実装を使用して達成するのに対して、「高レベル」発光指令および/またはその他のプログラミング情報を、ネットワーク化発光システムのある部分の全体にわたって、イーサネット(登録商標)ベースの実装を介して通信することを容易にする、方法および装置を対象とする。この実施態様の1つの観点において、ある数の発光ユニットコントローラが、ネットワーク化発光システムの全体にわたって配備され、イーサネット(登録商標)ベースプロトコルを介して、1つまたは2つ以上の中央システムコントローラと通信する。そのような発光ユニットコントローラは、続いてイーサネット(登録商標)ベースの情報を処理して、DMSベース制御信号を、1つまたは2つ以上の発光ユニットに供給する。
以下の議論を容易にするために、複数のLEDベース光源(以後、全体的に「発光ユニット」と呼ぶ)を含む発光システムを、本発明による様々な概念を実現することのできる、1つの例示的なシステムとして記述する。しかしながら、上記のように、本発明は、そのようなLEDベース光源を用いる実現および応用に限定されないこと、およびその他の実現形態および応用が、その他の種類のデバイス(すなわち、発光および非発光関係デバイスの両方)を用いて可能であることを認識すべきである。
図10は、本発明の一実施態様による発光ユニット識別子を特定する一般的な方法の例を示している。図10に示すように、この方法は、識別子を有する発光ユニットを設ける第1のステップ1002、発光ユニットにアドレス識別情報を提供する第2のステップ1004、発光ユニットに、アドレス識別情報を読み取らせ、そのアドレス識別情報を、識別子の少なくとも一部と比較させ、さらに発光ユニットに、発光ユニットの1つまたは2つ以上の光源を起動または遮断することによって、アドレス識別情報に応答させる第3のステップと、発光ユニットによって消費される電力を監視して、前記比較の指標を提供する第4のステップ1010を含む。
この実施態様の1つの観点によると、図2に示す各LUC208A、208B、および208Cは、電力検知モジュールを含み、このモジュールは、LUCに結合された1つまたは2つ以上の発光ユニットによって電力が消費されているときに(すなわち、発光ユニットの1つまたは2つ以上における、1つまたは2つ以上の光源が通電されているときに)、1つまたは2つ以上の指示をLUCに提供する。
図11は、LUCプロセッサ1102と電力検知モジュール1114を含む、汎用LUC208の一部分のブロック図である。図11に示すように、電力検知モジュール1114は、電源入力接続1112に結合してもよく、これが、電力出力接続1110を介してLUCに結合された1つまたは2つ以上の発光ユニットに、電力を供給することができる。また、電力検知モジュール1114は、1つまたは2つ以上の出力信号1116を、プロセッサ1102に供給してもよく、プロセッサは、接続1108を経由して、中央コントローラ202に電力検知に関係する情報を伝達する。
図11に示すLUCの1つの観点では、電力検知モジュール1114は、プロセッサ1102と一緒に、実際に消費されている電力または電力を消費しているユニットの実際の数を必ずしも特定する必要なく、LUCに結合された発光ユニットの任意のものによって電力が消費されている場合のみを特定するように適合させることができる。図13と関係して、以下にさらに記述するように、LUC設備に結合された発光ユニットの集まりによって、電力が消費されているか、または消費されていないかについての、そのような「2値」判定によって、本発明の一実施態様による(例えば、LUCプロセッサ1102または中央コントローラ202によって実施することのできる)識別子特定/学習アルゴリズムが容易となる。別の観点では、電力検知モジュール1114およびプロセッサ1102は、任意の時間に発光ユニットよって消費される実際の電力を、少なくとも概略で特定するように適合させることができる。単一の発光ユニットにより消費される平均電力が、事前に分かっている場合には、そのような実際の電力計測から、任意の時間において電力を消費しているユニットの数を導出することができる。このような特定は、以下にさらに述べるように、本発明の他の実施態様においても有用である。
図12は、本発明の一実施態様による電力検知モジュール1114を含む、LUCの回路実装の一部分の例を示す。図12において、電源入力接続は、正極端子1112Aおよび接地端子1112Bとして示されている。同様に、発光ユニットへの電力出力接続は、正極端子1110Aおよび接地端子1110Bとして示されている。図12において、電力検知モジュール1114は、本質的に、電源入力接続の接地端子1112Bと電力出力接続の接地端子1110Bとの間の挿入された、電流センサとして実装されている。この電流センサは、電力出力接続から消費される電力に基づいてサンプル電圧を蓄積するサンプリング抵抗R3を含む。次いで、このサンプル電圧は、演算増幅器U6によって増幅され、それによって、電力が消費されていることを示す出力信号1116をプロセッサ1102に供給する。
図12に示す、この実施態様の1つの観点では、電力入力供給接続1112Aおよび1112Bは、約20ボルトの電源電圧の供給が可能であり、電力検知モジュール1114は、LUCに結合された発光ユニットの群が消費する負荷電流のアンペア当たり約2ボルト(すなわち、2V/Aのゲイン)の、出力信号1116を生成するように設計することができる。その他の観点では、プロセッサ1102には、約0.02ボルトの大きさの検出解像度を有するA/D変換器を含めることが可能であり、発光ユニットは、各発光ユニットが通電されたときに約0.1アンペアの電流を消費し、その結果として、群のいずれかのユニットが通電されるときに、(上述の2V/Aゲインの基づいて)最低約0.2ボルトの出力信号1116を生成する(すなわち、プロセッサのA/D変換器によって容易に分解される)ように設計することができる。別の観点では、発光ユニットの群によって消費される、最小零入力電流(オフ状態電流、通電された光源なし)を時折り計測して、電力検知モジュール1114に対して適当な閾値を設定することができ、それによって、出力信号1116は、実際に1つまたは2つ以上の光源が実際に通電されることにより、発光ユニットの群によって電力が消費されている場合を、正確に反映する。
上述のように、本発明の一実施態様によれば、LUCプロセッサ1102は、電力検知モジュール1114からの出力信号1116を監視して、発光ユニットの群によって電力が消費されているかどうかを判定し、この指示を識別子特定/学習アルゴリズムに使用して、LUCに結合された発光ユニットの群の識別子の収集を特定する。そのようなアルゴリズムに関係する様々な概念を説明する目的で、以下の記述では、所与のLUCに結合された発光ユニットのそれぞれに対して固有の4ビット2値識別子の例を仮定する。しかしながら、本発明による発光ユニット識別子は、4ビットには限定されず、以下の例は主として説明の目的で挙げることを認識すべきである。
図13は、本発明の一実施態様による発光ユニットのための、4ビット識別子に基づく2値探索ツリー1300を説明する。図13において、3つの発光ユニット100が全体LUC208に結合されていること、および第1の発光ユニットが、(1101)の第1の2値識別子1302Aを有し、第2の発光ユニットが、(1100)の第2の2値識別子1302Bを有し、かつ第3の発光ユニットが、(1011)の第3の識別子1302Cを有することを仮定する。これらの例示的な識別子は、識別子特定/学習アルゴリズムの例を説明するために、以下で使用する。
図14は、LUCに結合された1つまたは2つ以上の発光ユニットによって消費される電力の監視に基づく、本発明の一実施態様による識別子特定/学習アルゴリズムのより詳細なフロー図である。図14のアルゴリズムにおいて、LUCに結合された発光ユニットの数と、それぞれのユニットに対応する識別子の収集とが特定される。しかしながら、どの発光ユニットがどの識別子を有するかについての特定は特に行わないこと、言い換えると、図14のアルゴリズムは、識別子と発光ユニットの間の1対1対応を特定するのではなく、LUCに結合されたすべての発光ユニットの、識別子の収集を特定することを、認識すべきである。本発明の一実施態様によれば、そのような特定は、発光ユニットの相互の物理的位置に関するマッピング情報を後で編集するという目的に対しては、十分である。
図14のアルゴリズムにおいて、所与のLUCプロセッサ1102または図2に示す中央コントローラ202の一方または両方を、そのアルゴリズムを実行するように構成してもよいこと、およびそのプロセッサまたは中央コントローラのいずれかに、識別子の各ビットに対するフラグを記憶するメモリを含め、そのフラグを、以下にさらに述べるように、アルゴリズムの実行中の様々な時点で設定または再設定してもよいことも、認識すべきである。さらに、アルゴリズムを説明する目的で、識別子の「第1ビット」は、識別子の最高位2値ビットを示すことを理解すべきである。特に、図13の例を参照すると、4つの識別子ビットは、連続的に、第1ビット1404、第2ビット1408、第3ビット1410、および第4ビット1412で表されることを理解すべきである。
図13に示す例示的な識別子および2値樹を再び参照すると、図14のアルゴリズムは、本質的に、2値樹の完全探索を実施し、所与のLUCに結合されたすべての発光ユニットの識別子を特定する。図14に示すように、アルゴリズムは、識別子の最高位ビット1404に対する第1の状態(1または0)を選択することによって開始し、次いで、LUCに結合された発光ユニットのすべてに、大域指令を送り、発光ユニットのそれぞれの識別子が選択状態に対応する最高位ビットを有する場合には、その光源の1つまたは2つ以上に通電する。ここでも説明の目的で、アルゴリズムは、最初に状態「1」(図13に参照番号1314で示す)を選択するものと仮定する。この指令に応答して、発光ユニットのすべては、それぞれの光源に通電し、したがって、LUCから電力が消費される。しかしながら、アルゴリズムは、最初に状態「0」(図13に参照番号1318で示す)を選択することができることを認識すべきである。この場合には、どの発光ユニットも、最高位ビット1404に「0」の識別子を有していないので、LUCから電力は消費されることはなく、アルゴリズムは、このビットに対するフラグを設定することによって応答し、このビットの状態を変更し、そして、LUCに結合されたすべての発光ユニットは(この例では実際にそうであるように)必ず最高位ビットに「1」を有するものと、デフォルトで仮定している。
最高位ビットに「1」が識別された結果として、図14を参照すると、アルゴリズムは、別のビット1408に、同じ状態(すなわち、「1」)を追加し、次いで、発光ユニットのすべてに大域指令を送り、発光ユニットそれぞれの識別子が、「11」で始まる(すなわち、11XXである)場合には、それぞれの光源に通電する。この照会の結果として、図13の例に基づいて、第1および第2の発光ユニットは、それぞれの光源に通電し、電力を消費するが、第3の発光ユニットは、通電しない。いずれの場合にも、いくらかの電力は消費され、そのために、図14のアルゴリズムは、次いで識別子中にさらにビットがあるかどうかを照会する。この例においては、さらにビットが存在し、そのために、アルゴリズムは別のビット1410に戻り、先のビットと同じ状態を加え、次いですべての発光ユニットに大域指令を送り、発光ユニットのそれぞれの識別子が「111」で始まる場合(すなわち、111X)には、それぞれの光源に通電する。
例におけるこの時点で、この照会に対応する識別子はなく、したがってLUCから電力は消費されない。したがって、アルゴリズムは、この第3のビット1410に対してフラグを設定し、ビットの状態を(ここでは、「0」に)変更し、識別子中にさらにビットがあるかどうかを、再び照会する。この例においては、さらにビットが存在するために、アルゴリズムは別のビット1412に戻って、先行ビットと同じ状態(すなわち、もう1つの「0」)を加えて、次いで、すべての発光ユニットに大域指令を送り、それらが識別子「1100」を有する場合には、それぞれの光源に通電する。
この照会に応答して、第2の発光ユニットは、その光源に通電し、そのためにLUCから電力が消費される。識別子にはそれ以上のビットがないので、アルゴリズムは、3つの識別子内の最初の識別子、すなわち、「1100」の第2の識別子1402Bを学習したことになる。この時点で、アルゴリズムは、第4ビット1412に対するフラグが、設定されているかどうかを確認する。このビットに対しては、まだフラグは設定されていないので、アルゴリズムはビット状態を(このときは「1」に)変更して、大域指令をすべての発光ユニットに送り、それらが識別子「1101」を有する場合には、それぞれの光源に通電する。この例においては、第1の発光ユニットは、その光源に通電して、電力を消費し、アルゴリズムによってさらに別の識別子、すなわち「1101」の第1の識別子1402Aが学習されたことを意味する。
この時点で、アルゴリズムは、識別子内で1ビット逆戻りして(この例では、これは第3のビット1410)、このビットに対してフラグが設定されているかどうかを確認する。上記に指摘したように、第3のビットに対するフラグは、実際に設定されていた(すなわち、「111X」に対応する識別子はなかった)。次いで、アルゴリズムは、再び第1の(最高位の)ビット1404に戻ったかどうかを確認し、そうでない場合には、さらにもう1ビット(第2のビット1408に)戻る。このビット(現在は「1」である)に対しては、まだフラグは設定されていないので、アルゴリズムは第2ビットの状態を変更(すなわち、現在の例では「0」に変更)して、すべての発光ユニットに大域指令を送り、発光ユニットのそれぞれの識別子が「10」で始まる(すなわち、10XXである)場合には、それぞれの光源に通電する。現在の例では、第3の発光ユニットはその光源に通電せず、したがって電力は消費されない。したがって、次いで、アルゴリズムは、この第2ビットに対してフラグを設定し、(例えば、第3または第4ビット1410および1412に対して)先に設定されている可能性のある下位フラグをクリアし、別のビット1410に戻って、先行ビットと同じ状態を加える。この時点から、アルゴリズムは、上述のように、第3の発光ユニットの識別子1402C(すなわち、1011)を学習するまで実行されて、他にLUCに結合されているその他の発光ユニットはないと判定する。
ここでも、4ビット識別子の例を、説明の目的で使用したが、図14のアルゴリズムは、任意の数のビットを有する識別子を特定するのにも同様に適用できることを認識すべきである。さらに、図14は、識別子特定/学習アルゴリズムの一例だけを提示するものであること、また本発明の他の実施態様によれば、識別子を特定/学習する他の方法も、実施が可能であることを認識すべきである。
別の実施態様においては、発光ユニットコントローラは、電力監視システムを含まないことがあるが、本発明の原理による、発光ユニットアドレスを識別する方法は、なお達成することができる。例えば、1つまたは2つ以上の発光ユニットが消費する電力を監視する代わりに、個々の発光ユニットの目に見える説明を、人の介入によるか、またはカメラまたはビデオレコーダなどの別の撮像システムによって記録することができる。この場合には、個々の発光ユニットが放出する光の画像を、各ビット識別に対して記録することが可能であり、上記での識別のように、2値タスクツリーを上下する必要はなくなる。
図15は、発光ユニットの照明状態の観察に基づく、本発明の原理による処理フロー図を示している。この方法は、アドレス(識別子)を与えることのできる複数の発光ユニットからの光を制御することを含む;1500。この方法は、発光ユニットのそれぞれに、データを読み出す処理機能を装備するステップと、発光ユニットに命令を供給して、発光ユニットの色および強度の少なくとも一方を制御するステップとを含み、それぞれの処理機能には、アドレスを与えることができる;1504。例えば、発光ユニットは、プロセッサ102がネットワークデータを受信することのできる、発光ユニット100を含んでもよい。このプロセッサはネットワークデータを受信して、この受信したデータと整合する方法で、LED(単数または複数)104を動作させることができる。このプロセッサは、それ自体に明示的または暗黙的にアドレス指定されたデータを読み出すか、またはそれ自体に供給されるデータのすべてに応答することができる。ネットワーク指令は、アドレスを有する特定の発光ユニット、または類似のアドレスを有する発光ユニットの群を特に対象とするか、またはネットワークデータを、すべてのネットワークデバイスに伝達することができる。すべてのネットワークデバイスへの伝達は、アドレス指定ではなく、ユニバースまたはワールド形式指令とすることができる。
この方法は、各プロセッサに識別子を与えるステップをさらに含み、この識別子は、複数のデータビットで形成されている;1508。例えば、各発光ユニット100を、メモリ114と関連づけて、このメモリ114に、発光体またはプロセッサに固有の一連番号を含めることができる。もちろんのこと、一連番号またはその他の識別子の設定は、機械スイッチまたはその他の装置によって設定することが可能であり、本発明は、識別子を設定する特定の方法に限定されるものではない。一連番号は、例えば、EPROM内の32ビット数とすることができる。
この方法は、また、複数のそのようなプロセッサに命令を送るステップを含み、この命令が、識別子の複数のビットの、選択されて番号をつけられたビットと関連し、かつ、この命令は、プロセッサに、そのプロセッサが制御する光源に対する、照明の「オン」状態と照明の「オフ」状態とを選択させ、この選択は、命令と、この命令の番号付きビットの番号に対応する、識別子のビットとの比較によって判定される。例えば、ネットワーク指令を、発光ユニットのネットワーク内の1つまたは2つ以上の発光ユニットに送ってもよい。この指令は、この指令を受け取るすべての発光ユニットが応答するように、大域指令とすることができる。ネットワーク指令は、プロセッサ102に、その一連番号と関連するデータの第1ビットを読み出すように命令してもよい。次いで、プロセッサは、第1ビットを、ネットワーク命令内の命令と比較するか、またはビットが0であるか1であるかを推定することができる。ビットが1である場合には、プロセッサは、発光ユニットをオンにするか、または特定の色、または強度にすることができる。これによって、一連番号の第1ビットの可視表現が与えられる。この発光体を見る人または装置は、一連番号内の第1ビットが、1である(すなわち、光はオン)か、または0である(例えば、光はオフ)ことを理解するであろう。発光体に送られる次の命令は、アドレスの第2ビットの設定を読み取り、それを指示することができる。この処理を、アドレスの各ビットに対して続けることによって、人または装置は、各指令に続いて、発光ユニットの光源がオンまたはオフにされるのを見ることによって、アドレスを解読することが可能になる。
この方法には、その命令に対して、どの発光ユニットが照明され、どの発光ユニットが照明されなかったのかの表現を取り込むステップをさらに含めることができる;1512。例えば、カメラ、ビデオまたはその他の撮像システムを使用して、それぞれのネットワーク指令に続いて、発光ユニット(単数または複数)の画像を取り込んでもよい。先行の2つのステップ1510、1512を、識別子のすべての番号付きビットについて反復すること1514によって、ネットワークにおける各発光ユニットの一連番号の復元が可能となる。
この方法には、表現に取り込まれた、識別子の各ビットの「オン」および「オフ」状態に基づき、発光ユニットのそれぞれに対する識別子を収集するステップをさらに含めることができる;1518。例えば、人は発光ユニットの状態を見て、それらを記録して、その発光ユニットの一連番号を復元するか、あるいは画像の自動的な読み取りと、その画像からの一連番号の再構築を可能にするソフトウエアを書くことができる。このソフトウエアは、発光ユニットの状態を命令と比較して、アドレスのビット状態を計算し、次いで、次の画像に進んで次のビット状態を計算するのに使用することができる。このソフトウエアは、画像内の関連する発光ユニットの複数またはすべてのビット状態を計算し、次いで、次の画像に進んで、次のビット状態を計算するように適合させることができる。この方法は、画像内の発光ユニットの、すべての一連番号を計算するのに使用することができる。
この方法には、また、既知の識別子(例えば、一連番号)とその識別子を有する発光ユニットの物理的位置との対応を収集するステップを含めることができる;1520。例えば、取り込まれた画像は、発光ユニット状態情報を含むだけでなく、その画像は発光ユニット位置情報も含む。この位置は、相対位置または絶対位置とすることができる。例えば、発光ユニットが、建物の外面に装着されており、画像は、ある発光ユニットが72階の右から3番目の窓の下にあることを示すことができる。この発光ユニット位置を、他の発光ユニット位置の参照として、それによって、すべての識別子(例えば、一連番号)を発光ユニットとその位置に関連づける、マップを構築することもできる。
これらの位置および/または発光ユニットが識別されると、ネットワーク指令を識別子でアドレス指定するとともに、発光ユニットを、その識別子にアドレス指定されたデータに応答させることによって、ネットワーク指令を特定の発光ユニットに宛てることができる。この方法には、所望の物理的な位置にある所望の発光ユニットに、命令を送ることによって、発光ユニットからの照明を制御することをさらに含めることができる。別の実施態様には、発光ユニットがそのアドレス情報をアドレスとして記憶し、そのアドレスに送られたデータに応答するように、新しく識別された発光ユニットアドレス情報を送ることを含めることができる。この方法は、発光ユニットを、発光ユニットの物理的配置に関係して、ある順次方式で発光ユニットをアドレス指定するのが望ましいときに、有用である。例えば、ユーザーは、発光器具が、建物の正面を横断して左から右に行くにしたがって、アドレスを順次増加させることを望むことがある。これによって、アドレスが位置または進行と関連づけられるので、発光順序のオーサリングを容易にすることができる。
本発明の別の観点は、発光ユニットと通信すること、およびそれらのアドレス情報を変更することに関する。一実施態様においては、発光ユニットコントローラLUCは、いくつかの発光ユニットと関連づけられており、このコントローラは、コントローラに関連する発光ユニットに対するアドレス情報/識別子を知ることができる。ユーザーは、別のものと比較した1つの発光ユニットの相対位置を知りたいと思うことがあり、コントローラと通信して、ユーザーが、敷設物内におけるその位置を識別できるように、発光ユニットに通電することができる。例えば、ユーザーは、ディスプレイ付きのコンピュータを使用して、コントローラおよびコントローラに関連する発光ユニットの表現を示すことができる。ユーザーは、ディスプレイ上の表現を使用して、コントローラを選択して、関連する発光ユニットのすべてに通電して、ユーザーがその相対位置および絶対位置を識別することを可能にする。
ユーザーは、また、発光ユニットアドレスまたはコントローラと関連する表現を選択して、その特定の位置を、その他の発光ユニットの配列と関連づけることを選ぶこともある。ユーザーはこのプロセスをすべての関連する発光ユニットアドレスに対して反復して、それらの相対位置を見出すことができる。次いで、ユーザーは、ディスプレイ上の発光ユニット表現を、より便利な順番(例えば、左から右など、発光ユニット実際相対位置の順序)に再配置することができる。次いで、再配置に関係する情報を、発光ユニットとの将来の通信を容易にするために使用することができる。例えば、この情報を、コントローラと発光ユニットとに伝達して、再配置に対応する、発光ユニットに対する新「作業(working)」アドレスを生成することができる。別の実施態様においては、この情報を、構成ファイルに記憶し、それによって発光ユニットへの適切な伝達を容易にすることができる。
図16は、本発明の一実施態様による、発光ユニットの物理的位置に関係するマッピング情報を特定/編集し、その後に発光ユニットに伝達する方法のフロー図である。この方法は、ディスプレイシステムを設けるステップ1602;第1および第2の発光ユニットの表現を提供するステップであって、この表現が第1のアドレスと関連する前記ステップ1604;ユーザーが発光ユニットを選択して、選択した発光ユニットに通電するユーザーインターフェイスを提供するステップ1608;発光ユニットを選択して、その位置を識別し、このステップを他の発光ユニットに対して反復するステップ1610;第1の発光ユニットおよび第2の発光ユニットの表現を、ユーザーインターフェイスを使用してディスプレイ上で再配置するステップ1612;および再配置に関係する発光ユニット情報を伝達し、新しいシステムアドレスを設定するステップ1614を含む。この方法には、表現の再配置に関係する情報を記憶媒体に記憶するステップなどのその他のステップを含めることができる。この記憶媒体は、ハードドライバ;CD;DVD;可搬型メモリシステムまたはその他のメモリデバイスなどの、任意の電子記憶媒体とすることができる。また、この方法には、発光ユニット内のアドレス情報を、発光ユニット作業アドレスとして記憶するステップを含めることもできる。
一実施態様において、発光ユニットが識別されると、発光ユニットコントローラ208は、アドレス情報をコンピュータシステムに伝送することができる。このコンピュータシステムは、ディスプレイ(例えば、グラフィカルユーザーインターフェイス)を含み、ここに、発光ユニットコントローラ208の表現が、図17でオブジェクト1702として示されているように表示される。このディスプレイは、発光コントローラ208と関連する発光ユニット100の表現を、図17にオブジェクト1704として示すように提供することもできる。一実施態様においては、コンピュータは、おそらくユーザーインターフェイスを介して、発光ユニット表現の順番を再配置するのに使用することができる。例えば、ユーザーが発光ユニットコントローラ表現1702の上をクリックし、そうすると、発光ユニットコントローラと関連する発光ユニットのすべてが起動して、ユーザーに発光ユニットの配置の物理的表現(例えば、それらは建物の、72階の窓の上方に位置する)を提示することができる。
次いで、ユーザーは、個々の発光ユニット表現(例えば、1704A)をクリックして、発光ユニットの配列内における、その発光ユニットの物理的位置を識別することができる。ユーザーが発光ユニット位置を識別するので、ユーザーは、コンピュータスクリーン上の発光ユニット表現を、それらが物理的な配置における順番を表すように、再配列することができる。一実施態様においては、この情報は、記憶媒体に記憶することができる。また、この情報は、構成ファイル内で使用して、発光ユニットとの将来の通信を、構成ファイルに従って誘導できるように、構成ファイル内で使用することもできる。一実施態様においては、再配置に関する情報は、発光ユニットコントローラに伝送するとともに、新しい「作業」アドレスを、個々の発光ユニットに割り当てることができる。これは、発光ユニットアドレスの既知の構成を提供して、発光ショー(lighting shows)および効果のオーサリングを容易にするのに有用である。
本発明の別の観点は、発光ユニットの大規模ネットワークに通信するシステムおよび方法に関する。一実施態様においては、発光ユニットへの伝達は、中央コントローラから始まり、中央コントローラでは、情報が高レベル指令で発光ユニットコントローラへと伝達される。次いで、高レベル指令は、発光ユニットコントローラによって解読されて、発光ユニットコントローラは、発光ユニット指令を生成する。一実施態様において、発光ユニットコントローラに、それ自体のアドレスを含め、それによって、コントローラアドレス指定情報を介して、指令を関連する発光ユニットに向けることができる。例えば、中央コントローラは、特定の発光効果用の命令を含む、発光コントローラアドレス指定情報を伝達することができる。発光ユニットコントローラは、それ自体のアドレスについてネットワークを監視することが可能であり、それが聞こえると、関連する情報を読み出す。この情報は、発光ユニットコントローラを誘導して、動的発光効果(例えば、移動虹色)を生成し、次いで制御信号を、それと関連する発光ユニットに伝達して、発光効果を実現することができる。一実施態様においては、発光ユニットコントローラに、群アドレス情報を含めることもできる。例えば、それに、コントローラをその他のコントローラまたはシステムと関連づけるユニバースアドレスを含めて、群としてアドレス指定が可能なコントローラのユニバースを作成するか、またはそれに、同報通信アドレスを含めて、同報通信指令を、ネットワーク上のすべてのコントローラに送ることを可能にする。
図18は、アドレス指定されたシステム(例えば、発光ユニット)への伝達方法のフロー図を示す。この方法には、発光ユニットアドレスを含む発光ユニットを設けるステップ1802;発光ユニットコントローラアドレスを含む、発光ユニットコントローラを設けるステップ1804;中央ネットワークコントローラを設けるステップ1808;中央コントローラから、発光ユニットコントローラアドレスを含む構成情報を伝達するステップ1810;および発光ユニットコントローラに、中央コントローラ通信を監視させて、構成情報を受け取り、構成情報を解読して、発光情報を発光ユニットに伝達させるステップ1812を含めることができる。
本発明による発光ユニットコントローラ208には、固有のアドレスを含めることによって、LUC208を識別して、それと通信できるようにすることができる。LUC298は、ユニバースアドレスを含み、それによって発光ユニットコントローラ208を、その他のコントローラまたはシステムとグループ化するとともに、アドレス指定情報をシステムの群に伝達することができる。発光ユニットコントローラ208は、また、同報通信アドレスを有するか、またはそうでない場合には、多数またはすべての関連するシステムに供給される汎用指令を聞くことができる。
本発明の別の観点は、アドレス指定可能システムのシステムを維持することに関する。一実施態様においては、発光ユニットコントローラ208に、上記のように、電力監視システムを含めて、このシステムを使用して、関連するシステム(例えば、発光ユニット100)の性能を監視して、それに関する情報をフィードバックすることができる。例えば、発光ユニット100は、照明源を制御し、この照明源に3色のLED(例えば、赤色、緑色および青色)を含めることができる。中央コントローラ202は、アドレス指定可能な発光ユニット100のそれぞれを、特定の色にオンするように命令する、状態指令を伝達することが可能であり、電力監視システムは、発光ユニットが消費する電力を監視して、照明源の状態を表示することができる。例えば、この指令は、発光ユニットに、それが含む赤色LEDに通電するように命令することが可能であり、その通電に続いて、発光ユニットコントローラが、電力消費を監視することができる。
赤色LEDのいくつかが機能してないか、または適切に機能していない場合には、電力消費は、期待値よりも小さくなり、故障状態を確認することができる。すべての発光ユニットを、そのようなシステムを使用して検査するように、中央コントローラによって、試験順序を生成して伝達することができる。このルーチンに続いて、システムレポートを生成して、適切に機能していない可能性のある発光ユニットを指示することができる。このレポートは、発光ユニット、関連する発光ユニットコントローラ、位置およびその他任意の関連情報を指示することが出来る。実施態様によっては、このシステムレポートを、プロセッサに配布して、発光構成に対する変更、例えば、発光ユニット100における、アドレスまたはデータストリームに対する変更、またはそれらの操作を特定することができる。すなわち、構成内における1つまたは2つ以上の発光ユニット100またはその構成要素の故障の結果として起こる欠陥を補正する、「自己回復」発光構成を作成することができる。
本出願者は、従来型光源(例えば、蛍光および白熱光源)とLEDベース(例えば、様々な色)光源を組み合わせることによって、多数の空間照明用途(例えば、住居、オフィス/作業場、小売り、商業、産業、および屋外環境)に対して、広範な強調発光効果が実現できることを認識していた。本出願者はまた、様々な光源およびその他のデバイスを、マイクロプロセッサベースのネットワーク化発光システムに一緒に統合し、それによって、広範なコンピュータ制御プログラム可能発光効果が得られることを認識していた。
したがって、本発明の一実施態様は、一般的に、ネットワーク化発光システム、ならびに様々な光源および一緒に結合してネットワーク化発光システムを形成することのできるその他のデバイスの、コンピュータベース制御のための様々な方法および装置に関する。本発明の1つの観点では、従来型光源を、LEDベース(例えば、様々な色)光源と組み合わせて使用することによって、強調発光効果を実現する。例えば、一実施態様においては、従来から様々な空間照明用途に使用されている、1つまたは2つ以上のコンピュータ制御可能(例えば、マイクロプロセッサベース)光源と、LEDベース光源とを、単一の器具に組み合わせて(以後、「組み合わせ器具」)、この従来型光源とLEDベース光源とを、独立に制御することができる。別の実施態様においては、従来型空間照明光源およびLEDベース発光器具を含む専用コンピュータ制御可能発光器具、ならびに組み合わせ器具を、空間全体にわたって分布させて、ネットワークとして互いに結合して、これらの器具のコンピュータ制御を容易にする。
本発明の一実施態様においては、コントローラ(例えば、マイクロプロセッサベースでよい)を、LEDベース光源および従来型光源(例えば、蛍光光源)の両方と、両光源が独立に制御可能なように関連づける。より具体的には、一実施態様によれば、個々の光源または光源の群を、1つまたは2つ以上のコントローラの独立に制御可能な出力ポートに結合し、ある数のそのようなコントローラを、互いに結合して様々な構成として、ネットワーク化発光システムを形成する。この実施態様の1つの観点によると、結合されてネットワーク化発光システムを形成する、各コントローラは、ネットワークに結合された複数のコントローラからのデータを受け取るが、それに結合された1つまたは2つ以上の光源を対象とするデータに選択的に応答することができる点において、「独立にアドレス指定可能」である。独立してアドレス指定可能なコントローラによって、個々の光源、または同一のコントローラまたは異なるコントローラに結合された光源の群は、ネットワーク全体にわたって移動する様々な制御情報(例えば、データ)に基づいて、互いに独立に制御することができる。この実施態様の1つの観点では、1つまたは2つ以上のその他の制御可能なデバイス(例えば、リレー、スイッチ、モータなどの、様々なアクチュエータ類)も、1つまたは2つ以上のコントローラの出力ポートに結合して、独立に制御することができる。
一実施態様によれば、ネットワーク化発光システムは、データを1つまたは2つ以上の独立してアドレス指定可能なコントローラに伝送して、様々な光源および/またはその他のデバイスを、コントローラの1つまたは2つ以上の出力ポートを介して制御することにおいて、本質的に一方向システムとすることができる。別の実施態様においては、コントローラはまた、1つまたは2つ以上の独立に識別可能な入力ポートを有し、ネットワークを介してアクセスの可能で、様々な制御目的に使用される、(例えば、センサの出力からの)情報を受け取ることもできる。この観点で、ネットワーク発光システムは、データが、1つまたは2つ以上の独立してアドレス指定可能なコントローラに送信されるとともに、そこから受信されることにおいて、双方向システムと考えることが出来る。しかしながら、以下にさらに記述するように、所与のネットワークトポロジ(すなわち、複数コントローラの相互接続)に応じて、一実施態様によれば、コントローラは、そのポートの特定の構成に関わらず、ネットワーク上でデータを送信、および受信の両方ができることを認識すべきである。
要約すると、本発明の一実施態様による発光システムコントローラには、1つまたは2つ以上の独立に制御可能な出力ポートを含めて、コントローラが受け取るデータに基づいて、光源またはその他のデバイスに、制御信号を供給することができる。このコントローラ出力ポートは、ネットワーク上でデータを受け取る各コントローラが、そのコントローラの出力ポートを対象とするデータの特定の部分に、選択的に応答するか、またはそれを適当に経由させることにおいて、独立に制御可能である。この実施態様の1つの観点では、発光システムコントローラには、1つまたは2つ以上の独立に識別可能な入力ポートを含めて、様々なセンサ(例えば、光センサ、音または圧力センサ、熱センサ、運動センサ)からの出力信号を受け取ることができる。これらの入力ポートは、これらのポートから得られる情報を、コントローラによってネットワーク上の固別に識別可能なデータとして符号化できることにおいて、独立に識別可能である。さらに別の観点では、コントローラは、ネットワークに結合された複数のコントローラを対象とするデータを受け取るが、それがサポートする1つまたは2つ以上の入力および/または出力ポートに基づき、ネットワークとデータを選択的に交換(すなわち、そこからデータを受け取り、かつ/またはそこにデータを伝送する)することができる点において、コントローラは「独立にアドレス指定可能」である。
1つまたは2つ以上のセンサを使用する本発明の一実施態様によれば、広範な空間照明用途に対して、様々なフィードバック刺激に応答する、複数光源およびデバイスの自動化コンピュータ制御動作を容易にする、ネットワーク化発光システムを実現することができる。例えば、家庭、オフィス、小売り環境その他のための、自動化発光応用を、広範なフィードバック刺激(例えば、温度または自然環境照明、音または音楽、人の運動またはその他の運動、その他における変化)に基づいて実現することができる。様々な実施態様によれば、複数のコントローラを互いに結合して、ある数の異なる構成(すなわち、トポロジ)として、ネットワーク化発光システムを形成することができる。例えば、一実施態様によれば、複数の光源に対する制御情報を含むデータ、ならびに1つまたは2つ以上のセンサから受け取る情報に対応するデータを、1つまたは2つ以上の中央または「ハブ」プロセッサ、およびそれぞれが1つまたは2つ以上の光源に結合された複数のコントローラ、その他の制御可能なデバイス、および/またはセンサ類の間で、ネットワーク全体にわたって移送することができる。
別の実施態様においては、複数のコントローラのネットワークは、コントローラと情報を交換する中央ハブコントローラを含まず、その代わりに、コントローラを互いに結合することによって、分散化(de-centralized)方式で、互いに情報を交換することができる。より一般的には、様々な実施態様において、ある数の異なるネットワークトポロジ、データプロトコル、およびアドレス指定方式を、本発明によるネットワーク化発光システムに使用することができる。例えば、一実施態様によれば、1つまたは2つ以上の特定のコントローラアドレスを、ネットワーク上の各コントローラに手作業で事前割り当て(例えば、コントローラの不揮発性メモリに記憶)することができる。別の選択肢として、1つまたは2つ以上の中央プロセッサ(例えば、サーバー)が、ネットワークに結合されたコントローラ(例えば、クライアント)の存在を照会して(すなわち、pingして)、それらの存在が確認されると、1つまたは2つ以上のアドレスをコントローラに割り当てることができる。発光システムはまた、「自己回復性」として、構成要素またはユニットの故障の場合に、再構成することを可能にすることもできる。これらの実施態様において、従来型インターネットアドレス指定方式およびデータプロトコルを含む、広範なアドレス方式およびデータプロトコルを使用することができる。
さらに別の実施態様においては、特定のネットワークトポロジが、ネットワーク化発光システム用の、アドレス指定方式および/またはデータプロトコルを指定することができる。例えば、一実施態様においては、所与のネットワークトポロジ、およびそれぞれのコントローラの、ネットワークトポロジにおける個別の位置に基づいて、ネットワーク上のそれぞれのコントローラに、アドレスを割り当てることができる。同様に、別の実施態様においては、それぞれのコントローラのネットワークトポロジにおける個別の位置に基づいてネットワーク全体にわたって伝送するために、データを特別な方法(例えば、特別な順番)で配置することができる。この実施態様の1つの観点では、ネットワークトポロジにおける相対的なコントローラの位置が、各コントローラがネットワークと交換するデータを指定するので、ネットワークは、コントローラへの特有のアドレスの割り当てを必要としないことにおいて、「自己回復性」であると考えられる。
特に、一実施態様によれば、複数コントローラのデータポートが、結合されて直列接続(例えば、ネットワーク用のデイジーチェインまたはリングトポロジ)を形成し、コントローラに伝送されたデータは、各コントローラの直列接続における相対位置に基づいて、順次配置される。この実施態様の1つの観点においては、直列接続における各コントローラがデータを受け取るので、コントローラは、それを対象とするデータ列の1つまたは2つ以上の初期部分を、「削除(strip off)」し、データ列の残りを直列接続の次のコントローラに伝送する。ネットワーク上の各コントローラは、この過程を反復し、すなわち、受け取ったデータ列の1つまたは2つ以上の初期部分を削除し、列の残りを伝送する。このようなネットワークトポロジは、1つまたは2つ以上の固有のアドレスを各コントローラに割り当てる必要性をなくする。その結果として、各コントローラを、同様に構成することが可能であり、コントローラを、ネットワーク上で柔軟に相互交換するか、あるいはシステムオペレータまたはネットワーク管理者がアドレスを再割り当てすることを必要とせずに、ネットワークに追加することができる。
発光ユニット100に対する様々な幾何学的構成を識別したことによって、これらの構成に照明制御信号を供給するには、オペレータは適切な制御信号を適切な発光ユニット100に関係づけることができる必要があることがわかる。ネットワーク化発光ユニット100の構成は、任意に配置が可能であり、オペレータは、特定の発光体を環境内の特定の幾何学的位置に関係づける、テーブルまたは類似の機能を開発することが必要である。大規模な敷設物は多数の発光ユニット100を必要とするので、発光体(light)の物理的位置とそのネットワークアドレスの間の関係を、識別して追跡することの必要性は、特に、発光施工者が、ある期間にわたって発光システムを使用、かつ維持するオペレータと同じでない場合には、きわめて困難となる可能性がある。
したがって、状況によっては、制御信号を供給する目的で、発光ユニット100の物理的位置とその仮想位置との間の関係を容易にする、アドレス指定方式を提供するのが有利なことがある。したがって、本発明の一実施態様は、発光ユニット100にアドレス情報を供給する方法を対象とする。この方法は、A)データを、少なくとも1つのLED発光ユニット100と少なくとも1つのその他の制御可能なデバイスとに結合された、独立してアドレス指定可能なコントローラに伝送する操作であって、前記データが、コントローラによって少なくとも1つのLED光源に出力される第1の制御信号のための第1の制御情報、およびコントローラによって少なくとも1つの他の制御可能デバイスに出力される第2の制御信号のための第2の制御情報の、少なくとも一方を含む前記操作と、B)前記データに基づいて、前記少なくとも1つのLED光源、および前記少なくとも1つのその他の制御可能デバイスの、少なくとも一方を制御する操作とを含む。
本発明の別の実施態様は、A)複数の独立してアドレス指定可能なコントローラのためのデータを受け取る操作であって、前記複数の独立にアドレス可能なコントローラの、少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラが、少なくとも1つのLED光源と少なくとも1つのその他の制御可能デバイスとに結合されている、前記操作と、B)コントローラによって少なくとも1つのLED光源に出力される第1の制御信号のための第1の制御情報、およびコントローラによって少なくとも1つの他の制御可能デバイスに出力される第2の制御信号のための第2の制御情報の、少なくとも一方に対応するデータの少なくとも一部分を選択する操作と、C)前記少なくとも1つのLED光源、および前記少なくとも1つのその他の制御可能デバイスの少なくとも一方を、選択したデータの部分に基づいて制御する操作とを含む、方法を対象とする。
本発明の別の実施態様は、互いに結合されてネットワークを形成する、複数の独立してアドレス指定可能なコントローラと、少なくとも1つのLED光源および少なくとも1つのその他の制御可能デバイスに結合された、複数の独立してアドレス指定可能なコントローラの少なくとも1つの、独立してアドレス指定可能なコントローラと、ネットワークに結合され、かつ前記複数の独立してアドレス指定可能なコントローラにデータを伝送するようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記データが、前記少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラによって前記少なくとも1つのLED光源に出力される、第1の制御信号のための第1の制御情報、および前記少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラによって前記少なくとも1つの他の制御可能デバイスに出力する第2の制御信号のための第2の制御情報の、少なくとも一方に対応する、発光システムを対象とする。
本発明の別の実施態様は、発光システムに使用する装置を対象としており、この発光システムは、互いに結合されてネットワークを形成する、複数の独立してアドレス指定可能なコントローラと、少なくとも1つのLED光源に結合された、前記複数の独立してアドレス指定可能なコントローラの少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラと、少なくとも1つのその他の制御可能デバイスとを含む。この装置は、前記少なくとも1つのプロセッサをネットワークに結合する出力を有する少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の独立してアドレス指定可能なコントローラにデータを伝送するようにプログラムされており、前記データは、前記少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラによって少なくとも1つのLED光源に出力される、第1の制御信号のための第1の制御情報、および前記少なくとも1つの独立してアドレス指定可能なコントローラによって少なくとも1つの他の制御可能デバイスに出力される、第2の制御信号のための第2の制御情報の、少なくとも一方に対応する。
本発明の別の実施態様は、少なくとも1つのLED光源と少なくとも1つのその他の制御可能デバイスとを含む、発光システムに使用する装置を対象とする。この装置は、前記少なくとも1つのコントローラを、少なくとも1つのLED光源および少なくとも1つのその他の制御可能デバイスとにそれぞれ結合する、少なくとも第1および第2の出力ポートを有する、少なくとも1つのコントローラとを含み、前記少なくとも1つのコントローラは少なくとも1つのデータポートも有して、第1の出力ポートによって少なくとも1つのLED光源に出力される、第1の制御信号のための第1の制御情報、および第2の出力ポートによって少なくとも1つの他の制御可能デバイスに出力される、第2の制御信号のための第2の制御情報の少なくとも一方を含むデータを受け取り、前記少なくとも1つのコントローラは、前記少なくとも1つのLED光源、および前記少なくとも1つのその他の制御可能デバイスの、少なくとも一方を、前記データに基づいて制御するように構築されている。
本発明の別の実施態様は、結合されて直列接続を形成する、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスを含み、これらの独立してアドレス指定可能なデバイスの少なくとも1つのデバイスが、少なくとも1つの光源を含む、発光システムにおける方法を対象とする。この方法は、A)少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスにデータを伝送する操作を含み、このデータは、第1および第2の独立にアドレス指定可能なデバイスの少なくとも1つのための制御情報を含み、前記データは、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスの直列接続における相対位置に基づいて配置される。
本発明の別の実施態様は、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスを含み、これらの独立してアドレス指定可能なデバイスの少なくとも1つのデバイスが、少なくとも1つの光源を含む、発光システムにおける方法を対象とする。この方法は、A)第1の独立してアドレス指定可能なデバイスにおいて、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスのための第1のデータを受け取る操作と、B)前記第1のデータから少なくとも第1のデータ部分を除去して第2のデータを形成する操作であって、前記第1のデータ部分が、第1の独立してアドレス指定可能なデバイスのための第1の制御情報に対応する、前記操作と、C)第1の独立してアドレス指定可能なデバイスから、第2のデータを伝送する操作とを含む。本発明の別の実施態様は、発光システムを対象とし、この発光システムは、結合されて直列接続を形成する、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスと、少なくとも1つの光源を含む、前記独立してアドレス指定可能なデバイスの少なくとも1つのデバイスと、前記第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスにデータを伝送するようにプログラムされており、前記データは、第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスの少なくとも一方のための制御情報を含み、前記データは、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスの直列接続における相対位置に基づいて配置されている。
本発明の別の実施態様は、発光システムに使用する装置を対象とし、この発光システムは、結合されて直列接続を形成する、少なくとも第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスを含み、前記独立してアドレス指定可能なデバイスの少なくとも1つのデバイスが、少なくとも1つの光源を含む。この装置は、少なくとも1つのプロセッサを第1および第2の独立してアドレス指定可能なデバイスに結合する出力を有する、少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスにデータを伝送するようにプログラムされており、前記データは、前記少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスの少なくとも一方のための制御情報を含み、前記データは、前記少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスの直列接続における相対位置に基づいて配置されている。
本発明の別の実施態様は、発光システムに使用する装置を対象とし、この発光システムは、少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスを含み、この独立して制御可能なデバイスの少なくとも1つのデバイスが、少なくとも1つの光源を含む。この装置は、前記少なくともつのコントローラを、少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスに結合する、少なくとも1つの出力ポートを有する少なくとも1つのコントローラと、前記少なくとも第1および第2の独立して制御可能なデバイスのための第1のデータを受け取る少なくとも1つのデータポートとを含み、前記少なくとも1つのコントローラは、第1のデータから少なくとも第1のデータ部分を除外して、第2のデータを形成して、この第2のデータを、前記少なくとも1つのデータポートを介して伝送するように構築されており、第1のデータ部分は、少なくとも第1の独立して制御可能なデバイスのための第1の制御情報に対応する。
本発明の別の実施態様は、発光システムを対象とする。この発光システムは、第1のデータポートを介してデータストリームを受け取り、該データストリームの第1の部分に基づいて照明条件を生成し、第2のデータポートを介して、前記データストリームの少なくとも第2の部分を伝達するように適合された、LED発光システム;該LED発光システムを保持するように適合されるとともに、第1および第2のデータポートをデータ接続に電気的に関連づけるように適合されたハウジングを含み;前記データ接続は、少なくとも1つの不連続断面を有する電気導体含み;第1のデータポートは、不連続断面の第1の側のデータ接続と関連し、第2のデータポートは、不連続断面の第2の側に関連し、第1および第2の側は電気的に絶縁されている。
本発明の別の実施態様は、集積回路を対象とする。この集積回路は、第1のデータポートを介して受け取るデータストリームの少なくとも第1部分を読み出すように適合された、データ認識回路;前記データの第1部分に応答して、少なくとも1つの照明制御信号を生成するように適合された、照明制御回路;および第2のデータポートを介して前記データストリームの少なくとも第2部分を伝送するように適合された出力回路を含む。
本発明の別の実施態様は、発光システムを制御する方法を対象とする。この方法は、複数の発光システムを設けるステップ;データストリームを、複数の発光システムの第1の発光システムに伝達するステップ;前記第1の発光システムに、前記データストリームを受け取らせ、かつ前記データストリームの第1部分を読み取らせるステップ;第1の発光システムに、前記データストリームの第1部分に応答して、発光効果を生成させるステップ;および前記第1の発光システムに、前記データストリームの少なくとも第2部分を、前記複数の発光システムの第2の発光システムに伝達させるステップを含む。
図19は、本発明の一実施態様による、ネットワーク化発光システムを示す図である。図19のシステムにおいては、3つのコントローラ26A、26Bおよび26Cが、互いに結合されてネットワーク241を形成している。特に、コントローラ26A、26Bおよび26Cのそれぞれは、データポート32を有し、これを介してデータ29が、コントローラと、ネットワークに結合された少なくとも1つのその他のデバイスとの間で交換される。図19は、3つのコントローラを含むネットワークを示すが、本発明はこの意味で限定されるものではなく、任意の数のコントローラを互いに結合してネットワーク241を形成できることを認識すべきである。
図19は、また、プロセッサの出力ポート34を経由してネットワーク241に結合されたプロセッサ22も示している。図19に示す実施態様の1つの観点では、プロセッサ22を、ユーザーインターフェイス20に結合して、システムオペレータまたはネットワーク管理者がネットワークにアクセスできるようにする(例えば、1つまたは2つ以上のコントローラ26A、26B、および26Cへ情報を伝送、および/またはそれから情報を受け取る、プロセッサ22をプログラムする、その他)こともできる。
図19に示すネットワーク化発光システムは、本質的にバストポロジを使用して構成する。すなわち、コントローラのそれぞれを、共通のバス28に結合する。しかしながら、本発明はこの意味で限定されるものではなく、本発明のその他の実施態様によれば、その他の種類のネットワークトポロジ(例えば、木、星、デイジーチェインまたはリング形のトポロジ)を実現できることを認識すべきである。特に、本発明の一実施態様による、ネットワーク化発光システム用の、デイジーチェインまたはリング形のトポロジの例を、図3に関係して以下にさらに詳しく述べる。また、図19に示す、ネットワーク発光システムは、プロセッサ22と1つまたは2つ以上のコントローラ26A、26Bおよび26Cとの間、あるいはコントローラ間でデータ29を転送するための、様々な異なるアドレス指定方式およびデータプロトコルの任意のものを使用することができることを認識すべきである。本発明の目的に対して好適なアドレス指定方式およびデータプロトコルのいくつかの例を、以下にさらに詳細に述べる。
やはり図19の実施態様に示すように、ネットワーク化発光システムの各コントローラ26A、26B、および26Cは、それに限定はされないが、従来型光源(例えば、蛍光灯または白熱灯)、LEDベース光源、制御可能アクチュエータ類(例えば、スイッチ、リレー、モータ、その他)、および様々なセンサ類(例えば、光、熱、音/圧力、運動のセンサ)を含む、多様なデバイスの1つまたは2つ以上に結合されている。例えば、図19は、コントローラ26Aは蛍光灯36A、LED40A、および制御可能リレー38に結合され、同様にコントローラ26Bは、センサ42、蛍光光源36B、および3つのLEDの群40Bに結合され、かつコントローラ26Cは、LEDの3つの群40C1、40C2、および40C3、ならびに蛍光光源36Cに結合されているのを示している。
図19(およびその他の図)に示す蛍光光源は、模式的に簡単な管で示してあるが、この描写は説明の目的だけのものであることを認識すべきである。特に、蛍光光源のガス放電管は、通常、安定器(ballast)(図示せず)で制御され、この安定器が、制御信号(例えば、電流または電圧)を受信して光源を動作させる。本開示の目的では、蛍光光源は、一般に、蒸気を満たしたガラス管を含み、このガラス管の内壁は、蛍光材料でコーティングされているものと理解する。蛍光光源は、ガラス管に電気的に結合された安定器を制御して、管の蒸気中に電流を通すことによって、光を放射する。蒸気中を通過する電流によって、蒸気が電子を放出して、この電子が管壁上の蛍光材料に当たり、それを白熱(すなわち、発光)させる。従来型蛍光灯安定器の一例は、AC電圧(例えば、120ACボルト)を安定器に印加することによって制御して、ガラス管を発光させることができる。
従来型蛍光灯安定器の別の例においては、0〜10DCボルトのDC電圧を安定器に印加して、ガラス管が放射する光の量(例えば、強度(intensity))を徐々に制御することができる。図19の実施態様において、コントローラ26A、26B、および26Cに結合された様々なデバイスの、特定の種類および構成は、説明のためだけのものであり、本発明は、図19に示す特定の構成に限定されないことを認識すべきである。例えば、その他の実施態様によれば、所与のコントローラは1つのデバイスとだけ関連し、別のコントローラは出力デバイス(例えば、1つまたは2つ以上の光源またはアクチュエータ)とだけ関連し、別のコントローラは入力デバイス(例えば、1つまたは2つ以上のセンサ)とだけ関連し、また別のコントローラは任意の数の入力もしくは出力デバイス、または入力および出力デバイスの組み合わせと関連してもよい。さらに、本発明によるネットワーク化発光システムの異なる実現形態としては、光源のみ、光源およびその他の出力デバイス、光源およびセンサ、または光源、その他の出力デバイス、およびセンサの任意に組み合わせがある。
図19に示すように、一実施態様によれば、様々なデバイスが、ある数のポートを介してコントローラ26A、26B、および26Cに結合される。より具体的には、少なくとも1つのデータポート32に加えて、各コントローラに、1つまたは2つ以上の独立して制御可能な出力ポート30ならびに1つまたは2つ以上の独立して識別可能な入力ポート31を含めることができる。この実施態様の1つの観点によれば、各出力ポート30は、データポート32を経由してコントローラが受け取る特定のデータに基づいて、出力ポート30に結合された1つまたは2つ以上のデバイスに制御信号を供給する。同様に、各入力ポート31は、1つまたは2つ以上のセンサからの信号を受信し、例えば、それをコントローラがデータとして符号化し、このデータが、データポート32を経由してネットワーク全体にわたって伝達されて、ネットワークの特定の入力ポートにおいて受信される信号に対応していると識別される。
特に、この実施態様の1つの観点によれば、所与のコントローラの各出力ポートおよび入力ポートに、特定の識別子を割り当てることができる。これは、例えば、コントローラにおける(例えば、メモリ48に記憶された)ソフトウエアまたはファームウエア、様々な入力および/または出力ポートの特定のハードウエア構成、ネットワーク(すなわち、データポート32)を経由してプロセッサ22または1つまたは2つ以上のその他のコントローラ、あるいは前記の任意の組み合わせから受け取る命令によって、達成することができる。この実施態様の別の観点では、コントローラは次の点において独立してアドレス指定可能であり、それはコントローラが、ネットワーク上の他のコントローラの出力ポートに結合された複数のデバイスを対象とするデータを受け取るが、コントローラ内のポートの相対的な構成(例えば、ポートへの識別子の割り当て、および/またはポートの物理的配置)に基づいて、その出力ポートへの1つまたは2つ以上を対象とする特定のデータを選択して、それに応答する(すなわち、選択的に経路指定する)能力を有する点である。さらに、コントローラは、その入力ポート31の1つまたは2つ以上において受信する特定の入力信号に対応すると識別できる、ネットワークにデータを伝達することができる。
例えば、図19に示すネットワーク化発光システムに基づく、本発明の一実施態様において、なんらかの入力刺激(例えば、光、音/圧力、温度、運動、その他)に応答するセンサ42が、コントローラ26Bの入力ポート31に信号を供給し、この信号には、ネットワーク241上で(例えば、プロセッサ22によって)コントローラ26Bのデータポート32を介して固有にアクセスすることができる(すなわち、独立してアドレス指定されている)。センサ42によって出力される信号に応答して、プロセッサ22は、様々なデータをネットワーク全体にわたって伝送することが可能であり、そのようなデータには、1つまたは2つ以上の特定の光源および/またはコントローラ26A、26B、および26Cの任意の1つに結合されたその他のデバイスを制御する制御情報が含まれ、コントローラはそれぞれ、データを受け取り、適当な出力ポートにデータの部分を選択的に経路指定して、特定の光源および/またはその他のデバイスに対して所望の制御を実現する。プロセッサ22を使用しないが、その代わりに互いに結合された複数のコントローラの分散化ネットワークを含む、本発明の別の実施態様においては、コントローラの任意の1つが、上述のような、プロセッサ22と同様に機能して、最初に、1つまたは2つ以上のセンサからの入力データにアクセスして、次いで、その入力データに基づいて様々な制御機能を実施することができる。
前述の内容から、本発明の一実施態様によるネットワーク化発光システムを実装することによって、様々な空間照明用途に対して、(例えば、ネットワークの1つまたは2つ以上のコントローラに結合された1つまたは2つ以上のセンサからの)様々なフィードバック刺激に応答して、複数光源およびデバイスの自動化コンピュータ制御動作を容易にすることができることを認識すべきである。例えば、家庭、オフィス、小売り、商業環境およびその他などに対する、本発明による自動ネットワーク化発光の応用は、エネルギー管理および節減、安全、マーケティングおよび宣伝、エンターテインメントおよび環境改善、ならびに様々なその他の目的に対して、様々なフィードバック刺激(例えば、温度または自然環境光、音または音楽、人の運動または他の運動などにおける変化)に基づいて実現することができる。
図19のシステムに基づく、異なる実施態様において、様々なデータプロトコルおよびアドレス指定方式を、本発明によるネットワーク化発光システムに使用することができる。例えば、一実施態様によれば、特定のコントローラおよび/またはコントローラ出力および入力ポートアドレスを、ネットワーク241上の各コントローラに手作業で事前割り当てする(例えば、コントローラの不揮発メモリに記憶する)ことが出来る。別の選択肢として、システムを次の点において「自己構成(self-configuring)」にすることが可能であり、それは、プロセッサ22が、ネットワーク241に結合されたコントローラの存在を照会し(すなわち、pingし)、一旦その存在が確認されると、コントローラにアドレスを割り当てることができるという点である。これらの実施態様において、従来型インターネットアドレス指定方式およびデータプロトコルを含み、様々なアドレス指定方式およびデータプロトコルを使用することができる。前述の概念は、以下にさらに詳細を述べるように、図3に示すネットワーク化発光システムの実施態様に応用することもできる。
本発明の一実施態様によれば、コンピュータ制御可能な発光器具(例えば、マイクロプロセッサベースの発光器具)において、異なる色のLEDを、1つまたは2つ以上の蛍光光源などの、1つまたは2つ以上の従来型非LED光源と組み合わせることができる。この実施態様の1つの観点では、そのような器具内の異なる種類の光源を、なんらかの入力刺激に応答するか、または個別にプログラムされた命令の結果として、独立に制御して、様々な用途に対して様々な強調発光効果を提供することができる。マイクロプロセッサ制御LEDベース光源における、異なる色のLED(例えば、赤色、緑色、または青色)の使用は、例えば、米国特許第6,016,038号に記述されている。このようなLEDベース光源においては、一般に各LED色の強度は、様々な色彩発光効果をもたらすように、プログラム可能命令によって独立して制御される。本発明の一実施態様によれば、これらの概念を、さらに拡張して、従来型非LD光源および新型LEDベース光源の両方を含む、発光器具のマイクロプロセッサベース制御を実現する。
例えば、図19に示すように、本発明の一実施態様によれば、コントローラ26Cは、赤色LEDの第1の群40C1、緑色LEDの第2の群40C2、および青色LEDの第3の群40C3に結合されている。LEDの第1、第2、および第3の群のそれぞれは、コントローラ26Cのそれぞれの独立に制御可能な出力ポートに結合してあり、したがって独立に制御することができる。図19に示したそれぞれのLEDの群には、直列に接続した3つのLEDを示してあるが、本発明はこの意味で限定されるものではない。すなわち、様々な実施態様によれば、任意の数の光源またはLEDを、直列または並列構成に互いに結合して、コントローラの所与の出力ポート30によって制御することができる。
本明細書における実施態様は、コントローラ26が、照明源またはその他のデバイスの出力を直接的に制御していることを示すかもしれないが、このコントローラは、その他の構成要素を制御して、照明源またはその他のデバイスを間接的に制御することができることを認識すべきである。例えば、コントローラ26は、LEDの列を制御することができる。図19に示すコントローラ26Cは、別の独立して制御可能な出力ポート30を経由して蛍光光源36Cに結合することもできる。一実施態様によれば、コントローラ26Cが受け取り、そのそれぞれの出力ポートに経路指定するデータには、赤色LED40C1、緑色LED40C2、青色LED440C3、および蛍光光源36Cのそれぞれに対する、所望のパラメータ(例えば、強度)に対応する制御情報が含まれる。このようにして、蛍光光源36Cの強度を、特定の制御情報(例えば、マイクロプロセッサベース命令)によって独立して制御することが可能であり、赤色、緑色、および青色のLEDの相対的強度も、それぞれの特定の制御情報(例えば、マイクロプロセッサベース命令)によって独立して制御して、蛍光光源36Cに対して様々な色彩強調効果を実現することができる。
図20は、本発明の一実施態様による、コントローラ26の例を示す図であり、このコントローラは、図19のネットワーク化照明におけるコントローラ26A、26B、および26Cの任意の1つとして使用することができる。図20に示すように、コントローラ26は、入力端子32Aおよび出力端子32Bを有するデータポート32を含み、このデータポートを介して、データ29をコントローラ26へ、またコントローラ26から移送する。また、図20のコントローラ26には、データ29を処理するマイクロプロセッサ46(μP)を含めるとともに、メモリ48(例えば、揮発性および/または不揮発性メモリ)も含めることができる。
図20のコントローラはまた、電源44およびマイクロプロセッサ46に結合された、制御回路50を含む。制御回路50およびマイクロプロセッサ46は、マイクロプロセッサ46が受け取るデータに基づいて、1つまたは2つ以上の独立して制御可能な出力ポート30(図20に01、02、03および04で示す)から様々な制御信号を適当に送り出すように動作する。図20は、4つの出力ポート30を示しているが、本発明は、この意味で限定されるものではなく、コントローラ26は、任意の数の出力ポートを有するように設計することができることを認識すべきである。電源44は、マイクロプロセッサ46および制御回路50に電力を供給するとともに、最終的に、以下にさらに述べるように、出力ポートによって出力される制御信号を駆動するのに使用することができる。
本発明の一実施態様によれば、図20に示すマイクロプロセッサ46は、それがデータポート32を介して受け取る、データの特定の部分を復号または抽出するようにプログラムされており、このデータの特定の部分は、コントローラ26の1つまたは2つ以上の出力ポート26に結合された、1つまたは2つ以上のデバイス52A〜52D(図20においてDEV1、DEV2、DEV3、およびDEV4で示す)に対する望ましいパラメータに対応する。図19に関係して上述したように、デバイス52A〜52Dは、個々の光源、光源の群、または1つまたは2つ以上のその他の制御可能デバイス(例えば、様々なアクチュエータ)とすることができる。この実施態様の1つの観点では、マイクロプロセッサ46が、コントローラ26の1つまたは2つ以上の出力ポートを対象とする、受け取ったデータの特定の部分を復号または抽出するとすぐに、復号または抽出されたデータ部分は、制御回路50に伝送されて、この制御回路が、そのデータ部分を、前記1つまたは2つ以上の出力ポートによって出力される制御信号に変換する。
一実施態様においては、図20に示すコントローラ26の制御回路50には、1つまたは2つ以上のディジタル/アナログ変換器(図示せず)を含めて、マイクロプロセッサ46から受け取るデータ部分を、出力ポートによって供給されるアナログ電圧または電流出力信号に、変換することができる。この実施態様の1つの観点では、各出力ポートを、制御回路のそれぞれのディジタル/アナログ変換器に関連づけてもよく、制御回路50は、マイクロプロセッサ46から受け取るそれぞれのデータ部分を、適当なディジタル/アナログ変換器へと経路指定することができる。上述のように、電源44は、ディジタル/アナログ変換器に電力を供給し、アナログ出力信号を駆動することができる。この実施態様の1つの観点では、核出力ポート30を制御して、0〜10DCボルトの範囲の可変アナログ電圧制御信号を供給することができる。しかしながら、本発明はこの意味で限定されるものではなく、その他の実施態様によれば、その他の種類の制御信号を、コントローラの1つまたは2つ以上の出力ポートによって供給するか、またはコントローラの異なる出力ポートを、異なる種類の制御信号を供給するように構成することができることを認識すべきである。
例えば、一実施態様によれば、図20に示すコントローラ26の制御回路50は、1つまたは2つ以上の出力ポート30において、パルス幅変調信号を制御信号として供給することができる。この実施態様においては、様々な可能な実現形態によれば、上述のディジタル/アナログ変換器は、制御回路50に必ずしも使用しなくてもよい。LEDベース光源における、異なる色のLEDの、それぞれの群を駆動するパルス幅変調信号の使用は、例えば、先に引用した米国特許第6,016,038号に記述されている。本発明の一実施態様によれば、この概念を拡張して、ネットワーク化発光システムのその他の種類の光源および/またはその他の制御可能デバイスを制御することができる。
図20に示すように、コントローラ26には、制御回路50に結合された1つまたは2つ以上の独立して識別可能な入力ポート31を含めて、1つまたは2つ以上のセンサ42によって供給される信号43を受信することもできる。図20に示すコントローラ26は、1つの入力ポート31を含むが、本発明はこの意味で限定されるものではなく、本発明のその他の実施態様によるコントローラは、任意の数の独立して識別可能な入力ポートを備えるように設計できることを認識すべきである。さらに、信号43は、本質的にディジタルまたはアナログでよく、本発明はこの意味で限定されないことを認識すべきである。一実施態様においては、制御回路50に、1つまたは2つ以上のアナログ/ディジタル変換器(図示せず)を含めて、1つまたは2つ以上の入力ポート31において受け取るアナログ信号を、対応するディジタル信号に変換することができる。続いて、1種または2種以上のそのようなディジタル信号を、マイクロプロセッサ46によって処理し、ネットワーク全体にわたって伝送することのできるデータとして(様々なプロトコルの任意のものによって)符号化することが可能であり、この場合に、符号化されたデータは、コントローラ26の1つまたは2つ以上の特定の入力ポート31において受信される入力信号に対応させて、識別することができる。
図20に示すコントローラ26は、双方向データポート32(すなわち、データを受信する入力端子32Aおよびデータを送信する出力端子32B)、ならびに出力ポート30および入力ポート31を含むが、本発明は、図20に示す特定の実現形態に限定されないことを理解すべきである。例えば、その他の実施態様によれば、コントローラには、一方向データポート(すなわち、入力端子32Aおよび出力端子32bの一方だけを有して、それぞれデータを受信または送信することができる)を含める、とともに/あるいは、1つまたは2つ以上の出力ポートだけ、もしくは1つまたは2つ以上の入力ポートだけを含めることができる。
図21は、本発明の別の実施態様による、ネットワーク化発光システムを示す図である。図21の発光システムにおいては、コントローラ26A、26B、および26Cが直列接続されて、デイジーチェイン形またはリング形のトポロジを有するネットワーク242を形成している。図21では3つのコントローラを示してあるが、本発明はこの意味で限定されるものではなく、任意の数のコントローラを、直列接続してネットワーク242を形成することができることを認識すべきである。さらに、図19と関係して上述したように、本発明の様々な実施態様による、ネットワーク化発光システムは、多数の異なるアドレス指定方式およびデータプロトコルの任意のものを使用してデータを移送することができる。図21に示すネットワーク化発光システムについて、1つの観点では、ネットワーク242のトポロジは、トークンリングプロトコルに基づくデータ伝送技法に、特に向いている。しかしながら、図21の発光システムは、この意味で限定されるものではなく、その他のデータ伝送プロトコルを、以下にさらに述べるように、この実施態様に使用することができることを認識すべきである。
図21の発光システムにおいては、データは、ネットワーク242を介して、28A、28B、28C、および28Dで示す、ある数のデータリンクを経由して伝送する。例えば、一実施態様によれば、コントローラ26Aは、リンク28A上のプロセッサ22からデータを受け取り、続いてリンク28B上のコントローラ26Bにデータを伝送する。また、コントローラ26Bは、リンク28C上のコントローラ26Cにデータを伝送する。図21に示すように、コントローラ26Cは、任意選択で、リンク28D上のプロセッサ22にデータを伝送して、それによってネットワーク242のリングトポロジを形成することができる。しかしながら、別の実施態様によれば、図21に示すシステムのネットワークトポロジは、(データリンク28Dに対して破線で示すように)閉鎖リングを形成する必要は無く、その代わりに、解放デイジーチェインを形成することもできる。例えば、図21に基づく代替実施態様においては、データを、プロセッサ22からネットワーク242へと(例えば、データリンク28Aを経由して)伝送することができるが、プロセッサ22は、ネットワーク242からのすべてのデータを受け取る必要はない(例えば、データリンク28Dをサポートする物理的接続は必要ではない)。
図21に示すシステムに基づく様々な実施態様によれば、データリンク28A〜28Dのそれぞれで伝送されるデータは、同一であっても、そうでなくてもよい。言い換えると、様々な実施態様によれば、コントローラ26A、26B、および26Cは、同一データを受け取っても、受け取らなくてもよい。さらに、図19に示すシステムと関係して上述したように、図21に示すコントローラ26A、26B、および26Cに結合された様々なデバイスの特定の種類および構成は、説明の目的だけのものであることを、一般的に認識すべきである。例えば、その他の実施態様によれば、所与のコントローラは、1つのデバイスとだけ関連づけてもよく、別のコントローラを出力デバイスとだけ関連づけ(例えば、1つまたは2つ以上の光源またはアクチュエータ類)、別のコントローラを入力デバイスとだけ関連づけ(例えば、1つまたは2つ以上のセンサ類)、さらに別のコントローラを、任意の数の入力デバイスまたは出力デバイス、あるいは入力デバイスと出力デバイスの組み合わせと関連づけることができる。
さらに、図21に示すトポロジに基づく、ネットワーク化発光システムの異なる実現形態には、光源のみ、光源およびその他の出力デバイス、光源およびセンサ類、または光源、その他の出力デバイス、およびセンサ類の任意の組み合わせを含めることができる。図21に示すネットワークトポロジに基づく、本発明の一実施態様によれば、プロセッサ22からネットワーク242に伝送される(および任意選択で、プロセッサがネットワークから受け取る)データは、ネットワーク242を形成する直列接続におけるコントローラの相対位置に基づいて、個別に配置することができる。例えば、図22は、本発明の一実施態様による、図21のネットワーク化発光システムに使用することのできる、特定のデータ配置に基づくデータプロトコルを示す図である。図22に、データバイト60B1〜B10の列を示してあり、ここでバイトB1〜B2は、列60の第1の部分62を構成し、バイトB4〜B6は列60の第2の部分を構成し、そしてバイトB7〜B10は列60の第3の部分を構成する。図22は、3つの部分に配置した10個のデータバイトの列を示すが、本発明はこの意味で限定されるものではなく、図22に示すデータバイトの特定の配置および数は、説明目的だけのものであることを認識すべきである。
一実施態様によれば、図22に示す例示的なプロトコルは、図21のネットワーク化発光システムに使用して、コントローラ26A、26B、26Cの1つまたは2つ以上に結合された、様々な出力デバイス(例えば、ある数の光源および/またはアクチュエータ類)を制御することができる。この実施態様を説明する目的で、図21に示すコントローラ26Bの入力ポート31に結合されたセンサ42を、出力ポート30に結合された光源で置き換えてある。すなわち、コントローラ26Bは、2つの出力ポート30および1つの入力ポート31ではなく、3つの光源にそれぞれ結合された3つの独立して制御可能な出力ポート30を有すると見なしている。この実施態様においては、図22に示すデータバイトB1〜B10のそれぞれは、コントローラ26A、26B、および26Cの内の1つの、特定の出力ポートによって供給される制御信号に対する、対応する望ましいパラメータを表すディジタル値に対応する。
特に、図21のネットワークトポロジおよび図22に示すデータプロトコルを使用する、本発明の一実施態様によれば、データ列60は、最初にプロセッサ22からコントローラ26Aにデータリンク28Aを介して伝送され、データバイトB1〜B10は、ネットワーク242を形成する直列接続内のコントローラの相対位置に基づく順序に個別に配置されている。例えば、データ列60の第1の部分62の、データバイトB1〜B3は、コントローラ26Aの3つの出力ポート30を対象とするデータにそれぞれ対応する。同様に、列の第2の部分の、データバイトB4〜B6は、コントローラ26Bの3つの出力ポート30を対象とするデータにそれぞれ対応する。同様に、列の第3の部分の、データバイトB7〜B10は、コントローラ26Cの4つの出力ポート30を対象とするデータにそれぞれ対応する。
この実施態様においては、各コントローラ26A、26B、および26Cは、データポート32の入力端子32Aを経由してデータを受け取り、コントローラがサポートする出力ポートの数に基づいて受け取ったデータの最初の部分を削除し、次いで、それがあるならば受け取ったデータの残部を、データポート32の出力端子32Bを介して伝送するようにプログラムされている。したがって、この実施態様においては、コントローラ26Aは、データリング28Aを介してプロセッサ22からデータ列60を受け取り、その列60から3バイトB1〜B3の第1の部分62を削除し、この部分のデータを使用して、その3つの出力ポートを制御する。次いで、コントローラ26Aは、第2および第3の部分64および66を含む、データ列の残部を、データリンク28Bを介してコントローラ26Bにそれぞれ伝送する。結果的に、コントローラ26Bは、(これらは、コントローラ26Bが受け取るデータ列の初期部分を構成するので)列から、3つのバイトB4〜B6からなる第2の部分を削除し、そしてデータのこの部分を使用して、そのコントローラの3つの出力ポートを制御する。次いで、コントローラ26Bは、データ列(現時点では、第3の部分66だけを含む)の残部を、データリンク28Cを介してコントローラ26Cに伝達する。最終的に、コントローラ26Cは、(この部分が、現時点では、コントローラ26Cが受け取るデータ列の最初の部分だけを構成するので)第3の部分66を削除し、データのこの部分をそのコントローラの4つの出力ポートを制御するのに使用する。
図12に示すネットワーク化発光システムの特定の構成は、合計で10の出力ポート(コントローラ26Aおよび26Bのそれぞれについて3つの出力ポート、およびコントローラ26Cについて4つの出力ポート)を含み、図22に示すデータ列60は、少なくとも10の対応するデータバイトB1〜B10を含むが、本発明はこの意味で限定されるものではなく、所与のコントローラは、任意の数のポートをサポートするように設計することができることを認識すべきである。したがって、この実施態様の1つの観点では、各コントローラがサポートする出力ポートの数、および結合されてネットワーク242を形成するコントローラの合計数によっては、図22に示すデータ列60のデータバイトの、順次配置、グループ分け、および合計数が指定される。
例えば、一実施態様において、各コントローラは、同一の設計がされており4つの出力ポートをサポートする。したがって、この実施態様においては、図22に示すものと類似のデータ列を、それぞれ少なくとも4バイトの各部分に区画し、データ列の連続する4バイト部分を、直列接続において連続するコントローラに対して指定する。この実施態様の1つの観点では、ネットワークは、次の点において「自己構成」であると考えられるが、それは、直列接続におけるコントローラの相対的な位置が、各コントローラが応答する、ネットワークからのデータを指定するので、ネットワークが、コントローラに特定のアドレスを割り当てる必要がない点である。その結果として、各コントローラは、同様に構成する(例えば、受け取るデータ列の最初の4バイト部分を削除するようにプログラムする)ことが可能であり、システムオペレータまたはネットワーク管理者がアドレスを再割り当てする必要なく、コントローラを、ネットワーク上で柔軟に相互交換したり、ネットワークに追加することができる。特に、コントローラに適当なデータを提供するのに、システムオペレータまたはプログラマーが知る必要があるのは、直列接続における所与のコントローラの相対位置だけである。
本明細書の実施態様は、図22の、データセグメントB1、B2、その他を含むデータストリーム60について述べ、この場合には各データセグメントが、照明システムに伝送されて、コントローラ26の特定の出力を制御するのに対して、個々のデータセグメントを、コントローラ26で読み取り、2つ以上の出力を制御するのに使用することができることを理解すべきである。例えば、コントローラ26を、制御データを記憶するメモリと関連づけてもよい。データセグメントB1を受け取ると、例えば、コントローラは、そのメモリからデータセグメントB1に対応する制御データを調べ、それを使用して、1つまたは2つ以上の出力(例えば、照明源)を制御することができる。例えば、コントローラ26が2つまたは3つ以上の異なる着色LEDを制御するときには、受け取ったデータパケットB1を使用して異なる色の相対強度を設定することができる。
図21に示すネットワークトポロジおよび図22に示すデータプロトコルに基づく、本発明の別の実施態様によれば、列60のデータバイトの1つまたは2つ以上が、1つまたは2つ以上のコントローラの、特定の入力ポートにおいて受信される対応する入力信号を表す、ディジタル値に対応させることができる。この実施態様の1つの観点では,データ列60は、互いに結合されてネットワーク242を形成するコントローラの、各入力ポートおよび出力ポートに対して少なくとも1バイトを含むように配設することが可能であり、この場合に、列60における1つまたは2つ以上のバイトは、特定の入力ポートまたは出力ポートに対応する。例えば、図21に示すようにセンサ42がコントローラ26Bの入力ポート31に結合されている、本発明の一実施態様によれば、データ列のバイトB4を、コントローラ26Bの入力ポート31において受信される入力信号を表すディジタル値と対応させることができる。
この実施態様の1つの観点では、前記の実施態様において上述したように、受信したデータの最初の部分を削除するのではなく、その代わりに、全データ列60を受信、かつ送信するように各コントローラをプログラムすることができる。全データ列60を受け取ると、各コントローラは、その列に適当に索引を付けて、その出力ポートを対象とするデータを抽出するか、またはその入力ポートからデータを列中に配置するようにプログラムすることもできる。この実施態様においては、1つまたは2つ以上の入力ポートに対応するデータを、後続の処理をするプロセッサ22に伝送するために、データリンク28Dを使用して、ネットワーク242の閉鎖リングトポロジを形成する。
閉鎖リングトポロジを使用する、この実施態様の1つの観点では、プロセッサ22を、ネットワーク242の1つまたは2つ以上のコントローラの、1つまたは2つ以上の入力ポートに対応する位置に、「ブランク」バイト(例えば、nullデータ)を有するコントローラ26Aに、データ60を最初に伝送するように、プログラムすることができる。データ列60が、ネットワーク中を移動するときに、各コントローラは、それがある場合には、その入力ポートに対応するデータを、列の中に適当に配置することができる。データリンク28Dを経由してデータ列を受け取ると、プロセッサ22を、列の中に同様に適当に索引をつけることによって、入力ポートに対応するデータをすべて抽出するようにプログラムすることができる。
本発明の一実施態様によれば、図22に示すデータプロトコルは、少なくとも部分的にDMXデータプロトコルに基づいてもよい。DMXデータプロトコルは、例えば、上記で引用した米国特許第6,016、038号に記述されている。DMXプロトコルにおいては、本質的に、図22に示すデータ列60の各バイトB1〜B10は、0〜255の範囲のディジタル値に対応する。上述のように、このディジタル値は、コントローラの特定の出力ポートが提供する制御信号に対する望ましい出力値を表すことができる。例えば、このディジタル値は、出力ポートが提供するアナログ電圧値、または出力ポートが提供するパルス幅変調信号のパルス幅を表すことができる。同様に、このディジタル値は、コントローラの特定の入力ポートで受信する信号の何らかのパラメータ(例えば、電圧値ましくは電流値、またはパルス幅)を表すことができる。
図21に示すネットワークトポロジおよび図22に示すデータプロトコルに基づく、本発明のさらに別の実施態様によれば、列60のデータバイトの1つまたは2つ以上は、1つまたは2つ以上のコントローラ26A、26B、および26Cに対して割り当てられたアドレス(またはアドレス群)と対応させることができる。例えば、バイトB1は、コントローラ26Aのアドレス(または、ある範囲のアドレスの開始アドレス)と対応し、バイトB2はコントローラ26Bのアドレス(または、ある範囲のアドレスの開始アドレス)と対応し、さらにバイトB3がコントローラ26Cのアドレス(または、ある範囲のアドレスの開始アドレス)と対応するようにすることができる。図22に示すデータ列60のその他のバイトは、その他のコントローラのアドレスとそれぞれ対応させるか、または不使用バイトとすることができる。
この実施態様の1つの観点では,プロセッサ22は少なくともバイトB1〜B3をコントローラ26Aに伝送する。コントローラ26Aは、(例えば、図20に示すように、そのメモリ48内に)第1のバイトB1をアドレスとして記憶し、データ列からB1を削除し、残りのバイトをコントローラ26Bに伝送する。同様に、コントローラ26Bは、残りのバイトB2およびB2を受け取り、最初の受領バイト(すなわち、B2)をアドレスとして記憶し、残りのバイトB3をコントローラ26Cに伝送し、コントローラ26Cは、バイトB3(最初の受領バイト)をアドレスとして記憶する。したがって、この実施態様においては、ネットワーク242を形成する、直列接続における各コントローラの相対位置が、コントローラが処理するデータ自体ではなく、プロセッサが最初にコントローラに割り当てたアドレス(または、ある範囲のアドレスの開始アドレス)を指定する。
この実施態様においては、上述した図19のシステムの、1つの観点と同様に、各コントローラが、特定のアドレスまたはアドレスの範囲に割り当てられると、各コントローラを、データリンク28A上のプロセッサ22によって最初に伝送されるデータのすべてを、受信および再送信するようにプログラムすることができる。言い換えると、この実施態様の1つの観点では、各コントローラにアドレスが割り当てられると、プロセッサ22が伝送するデータの列は、ネットワーク242を形成するコントローラの特定のトポロジ(すなわち、直列接続における位置)によって拘束されることがない。さらに、各コントローラは、データ列に適当に索引付けして、その列からデータを抽出するか、またはその中にデータを配置するようにプログラムする必要がない。その代わりに、1つまたは2つ以上のコントローラの、特定の入力ポートおよび出力ポートに対応するデータは、特定のコントローラ、およびそのコントローラの特定の入力ポートまたは出力ポートを指定する、「アドレスヘッダ」を備えてフォーマットすることができる。
この実施態様の別の観点では、コントローラにアドレスを割り当てる間に、プロセッサ22は、割り当てようとするコントローラアドレスに対応する、任意に設定された数のデータバイトを有するデータ列を伝送することができる。上述のように、直列接続内の各コントローラは、列からアドレスを抽出して、列の残部を先に送る。直列接続における最後のコントローラが、アドレスを抽出すると、列に残るすべてのアドレスを、データリング28Dを経由してプロセッサ22に戻すことができる。このようにして、プロセッサ22が最初に伝送した列の中のバイト数と、最終的にプロセッサに戻された列の中のバイト数とに基づいて、プロセッサは、互いに物理的に結合されてネットワーク242を形成している、コントローラの数を特定することができる。
この実施態様のさらに別の観点によれば、コントローラにアドレスを割り当てる間に、図21に示すプロセッサ22は、図22に示すデータ列60の1つまたは2つ以上のバイトを使用して、コントローラ26Aに初期コントローラアドレスを伝送することができる。この初期コントローラアドレスを受け取ると、コントローラ26Aは、このアドレスを(例えば、不揮発性メモリ内に)記憶して、そのアドレスを増分し、増分したアドレスをコントローラ26Bに伝送することができる。そして次にコントローラ26Bが、この過程を繰り返す。すなわち、受け取ったアドレスを記憶し、受け取ったアドレスを増分して、増分したアドレスを、直列接続における次のコントローラ(すなわち、コントローラ26C)に伝送する。一実施態様によれば、直列接続における最後のコントローラ(例えば、図21に示す例におけるコントローラ26C)が、それが記憶するアドレス、またはそれが記憶したものから増分させたアドレスのいずれかをプロセッサ22(例えば、図21のデータリンク28Dを経由して)に伝送する。このようにして、プロセッサ22は、ネットワークに、初期コントローラアドレスを伝送することだけが必要であり,ネットワークから戻されたアドレスに基づいて、プロセッサは、互いに物理的に結合されてネットワーク242を形成しているコントローラの数を特定することができる。
上述した本発明の様々な実施態様において、プロセッサ22およびコントローラ(例えば、26、26A、26B、その他)は、例えば専用ハードウエアを用いたり、または上述の様々な機能を実施するようにソフトウエア(例えば、マイクロコード)でプログラムした、1つまたは2つ以上のマイクロプロセッサを使用するなど、多様な方法で実現することができる。この点において、本発明の一実現形態は、1つまたは2つ以上のコンピュータプログラムで符号化された、1つまたは2つ以上のコンピュータ可読媒体(例えば、PROM、EPROM、およびEEPROMなどの揮発性および不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ、その他)を含み、このコンピュータプログラムは、1つまたは2つ以上のプロセッサおよび/またはコントローラ上で実行されると、上述した本発明の機能の少なくともいくつかを実行する。この1つまたは2つ以上のコンピュータ可読媒体は、プロセッサまたはコントローラ内部に固定するか、または可搬式として、その結果、そこに記憶される1つまたは2つ以上のプログラムを、プロセッサまたはコントローラにロードして、上述した本発明の様々な観点を実現することができる。用語「コンピュータプログラム」は、本明細書においては、1つまたは2つ以上のマイクロプロセッサをプログラミングして、上述の本発明の観点を実現するのに使用可能な、任意の種類のコンピュータコード(例えば、ソフトウエアまたはマイクロコード)を総称的に指して使用する。
本発明の一実施態様は、複数の発光器具を含む、発光ネットワークとすることができる。発光器具をプロセッサと関連づけて、このプロセッサが、発光制御データストリームを、発光システムが直列に配置されている複数の発光システムに伝達することができる。 そして次に、複数の発光システムのそれぞれが、制御データストリームを、それ自体で使用するために削除するか、またはその他の方法で修正し、次いでデータストリームの残部を、直列接続における残りの発光システムに伝達することができる。一実施態様においては、この削除(stripping)または修正は、発光器具が制御データストリームを受け取るときに行われる。
一実施態様においては、発光器具は、制御データストリームの第1のセクションを削除するか、または修正して、その結果として、発光器具が発光条件を変更してデータに応答することができる。次いで、発光器具は、残りのデータストリームを取り込み、それを、直列ラインの次の発光器具に伝達することができる。そして、この次の発光システムが、同様な削除/修正、実行、および再伝送を完了する。一実施態様においては、プロセッサは、高レベル発光指令を受け取り、プロセッサが、この高レベル指令に基づいて発光制御信号を生成して伝達することができる。本発明によるシステムには、フェリス観覧車(Ferris Wheel)、遊園地乗り物、ボードウォーク、建物、回廊、または多数の発光器具が望まれる、その他任意の領域において、協調発光効果(coordinated lighting effects)を生成する、多数の発光システムを含めることができる。
場合によっては、1つまたは2つ以上のプロセッサ、発光ユニット、または系列内のその他の構成要素が故障することがある。本明細書において提供する方法およびシステムは、自己回復性発光システムも含み、この方法およびシステムには、それぞれが複数の光源を有する、複数の発光ユニットをシステム内に設けること、発光ユニットの少なくともいくつかと関連して、発光ユニットを制御する、少なくとも1つのプロセッサを設けること、データを発光ユニットのそれぞれにアドレス指定するネットワーク機能を提供すること、発光ユニットの問題を識別する、診断機能を提供すること、および、少なくとも1つのプロセッサの動作を修正して、診断機能によって識別された問題を自動的に補正する、自己回復機能を提供することを含む。
図22Aおよび22Bは、本発明の一実施態様による「自己回復性」概念を説明している。図22Aを参照すると、複数の発光ユニット100が、配列7800に配置されている。図22Aの配列は、1次元配列である。すなわち、発光ユニット100は、単一経路の電線に沿って直列につながれている。この構成は、「ストリング発光体(a string light)」構成と呼ぶことができる。このような構成においては、第1の発光ユニット100のプロセッサ102が、入力データストリームを読み取り、データストリームからデータの先頭のバイトを取り込み、その先頭のバイト全体を修正する(例えば、先頭のバイトの先頭のビットに「1」を配置する)か、または削除し、そしてデータストリームを次の発光ユニット100へと送る。次いで、後続の発光ユニット100が、修正されたデータストリームを第1の発光ユニットから読み取り、第1の発光ユニットが先頭のバイトを修正するか、または先頭のバイトを削除するかどうかに応じて、先頭のバイトを読み取るか(以前の2番目のバイト)、または先頭の未修正バイト(例えば、第1の位置に「1」を有さない先頭のバイト)を読み取る。次いで、後続の発光ユニット100は、修正データストリームおよびその他を、発光ユニット100のライン全体にわたって送る。したがって、発光ユニット100を配列7800に配置して、電線およびデータを、実質的に1次元、すなわち線形配置に配備できる。
図22Aのもののような直列構成についての1つの課題は、どの発光ユニット100が故障しても、すべての後続ユニットが影響を受ける可能性があることである。例えば、ショーが上述のように幾何学的にオーサリングされており、発光ユニット100がデータを削除することに失敗する場合には、配列7800内でのオーサリングの効果がずれるので、全配列の筋書き(script)が不適切になる可能性がある。したがって、発光ネットワークの故障時に、それを回復させる方法に対するニーズがある。発光ユニット100の発光ネットワークを回復させる1つの技法は、診断プロセッサ7802を設けることである。診断プロセッサ7802は、特定の発光ユニット100(例えば、線形発光ユニット、タイル、その他)に対する入出力を計測することができる。入力への変更にもかかわらず、出力が変化しない場合に、診断プロセッサ7802は、発光ユニット100内の、故障を認識することができる。
入力および出力ストリームを解析すること(図13および14に関係して上述した方法で、電力または電流変化の計測するなど)によって、プロセッサ7802は、故障だけでなく、発光ユニット100内に位置する光源104A〜104Dの数を特定することが可能であり、それによってプロセッサ7802は、故障した発光ユニット100が取り込むべきであったデータのバイト数を知ることができる。次いで、プロセッサ7802は、つながれた発光ユニット間のデータストリームを修正するのにどの技法が使用されるかに応じて、故障した発光ユニット100によって使用されていたであろう、適当な数のバイトの、先頭のビットを「1」に設定するか、またはデータストリームからその数のバイトを削除するなどによって、出力データストリームを修正して、欠陥を補正することができる。
診断プロセッサ7802は、配列7800内の発光ユニット100のそれぞれからの入力および出力を計測することが可能であり、それによって、ストリングのすべてが監視される。実施態様においては、診断プロセッサ(単数または複数)7802は、制御プロセッサ102と通信可能であり、それによって入力データストリームは、発光ユニット100の故障を説明するために修正される。例えば、診断プロセッサ7802が、故障した発光ユニット100から出るデータストリームを変更する必要なく、幾何学的マッピングを維持して、オーサリングされたショーを変更することもできる。
図22Bを参照すると、配列7900は、それぞれが入力ポートおよび出力ポートを備える、複数の発光ユニット100を含む。例えば、任意のユニットは、1つの入力ポートと3つの出力ポートとを有することができる。図22Aの1次元配列7800と異なり、配列7900は2次元配列7900である。実施態様によっては、任意の発光ユニット100は、そのポートの機能を変更することが可能なように適合させることができる。例えば、どのポートが入力ポートであり、どれが出力ポートであるかは、発光ユニット100のプロセッサ102によって変えることができる。適切に機能するシステムにおいて,データは、1つの発光ユニット100の入力ポートに入り、出力ポートを出て、そして1つまたは2つ以上の隣接する発光ユニット100の入力ポートに送りこまれる。点線矢印7902は、配列7900の2次元メッシュを通過するデータの経路を示す。これは、多数の利用可能な経路の1つである。しかしながら、ある発光ユニット100が故障すると、その発光ユニットからデータを受け取るように構成されている入力ポートを有する、その他の発光ユニット100が、それらを対象とするデータを受け取らないことになる。
そのような場合には、データを再経路指定して、それによって、故障した発光ユニット100から、「下流」にあるユニットにデータが到達するようにするのが望ましい。例えば、ユニット7904が故障すると、図22Bに示す経路指定において、ユニット7908も故障することになるが、この理由は、その入力ポートが、ユニット7904の出力へと誘導されているからである。しかしながら、ユニット7908の入力ポートを、ユニット7910の近傍の位置に切り替えると、ユニット7908は、そのユニットからデータを受け取ることが可能となり、故障の範囲は、その他のユニットに伝播するのではなく、単一のユニットに留まる。実施態様によっては、そのようなメッシュまたは配列7900は、次の点において「自己回復性」であり、それは、そのようなメッシュまたは配列が、マスター経路指定テーブルおよび診断プロセッサを含み、それによって(図22Aと関係して記述したものと類似する)診断プロセッサが、特定の発光ユニット100の故障を発見すると、診断プロセッサは制御システムに通知して、マスター経路指定テーブルを使用して、その入力データに依存していたユニット100の入力ポートの位置を変更するなどによって、メッシュを通過するデータを再経路指定することができる点である。
メッシュ7900は、マスター経路指定ユニットなしで、自己回復することができる。すなわち、ユニット100は、(例えば、それらが電源投入されるときはいつも)それらがデータを受け取っているかどうかを監視するように構成することができる。ユニット100が、データを受け取っていない場合には、ユニットはその入力ポートを、発光ユニット100の異なるポートに換えて、ふたたびそれがデータを受け取っているかどうかを判定することができる。例えば、ユニット7908は、ユニット7904の故障を、その入力ポートをユニット7910に面する位置に変更することによって、マスター経路指定テーブルの必要なく、「回復」することができることになる。その他の場合において、データを受け取っていないときに個々の発光ユニット100を新規の入力ポートに換えるだけでは、配列7900が「回復」できない場合には、発光ユニット100は、それ自体の状態を隣接するユニットに合図することが必要であり、これによって、それ自体の入力ポートを位置変更して、最終的に可変経路指定が配列7900全体にわって確立される。経路指定が決定されると、例えば診断プロセッサを用いて、経路指定を監視して、例えば、データの異なる経路指定とともに変化する、幾何学的効果を発生させる、入力データストリームにおいて必要とされることのある任意の変更を可能にするのが望ましい。
自己回復ネットワークのその他の実施態様は、自己回復情報ネットワークなどとして既知であり、これらのネットワークの原理を、本発明の原理による発光ネットワークにおける発光デバイスに応用することができる。
発光ユニット100の大規模構成における別の問題は、発光ユニット100のアドレスを取り込むことである。本発明の一実施態様は、環境内の発光ユニット100の位置を自動的に取り込む方法である。発光体の位置を取り込む手段として、画像デバイスを使用することができる。コンピュータデバイスに接続したカメラによって、発光体の位置の解析と計算のための画像を取り込むことができる。図23は、この方法を達成するために使用することのできる一連のステップを示す、フロー図2300である。第1に、ステップ2302において、マッピングしようとする環境を、環境光を低減することによって、暗くすることができる。次に、ステップ2304において、制御信号を、各発光ユニット100に送り、発光ユニット100が順番にオン、オフするように命令する。同時に、ステップ2306において、各「オン」時間に、カメラによって画像を取り込むことができる。次に,ステプ2308において、画像を解析して、「オン」の発光ユニット100の位置を同定する。ステップ2310において、中心軌跡(centroid)を抽出することができる。
特定の発光ユニットがオンのときに、その他の光は存在しないので、画像からフィルタリングして削除すべき他のアーティファクトの問題がほとんどない。次に、ステップ912において、発光ユニット100の中心軌跡を記憶して、システムは、発光ユニット100および中心軌跡位置のテーブルを生成する。このデータは、図26に関係して以下に述べるような、構成ファイルに入れるのに使用することができる。要約すると、順番に、各発光ユニットを起動して、中心軌跡計測値を求める。これを発光ユニット100のすべてについて実施する。このようにして画像から、(x,y)座標によるなどして、発光システムの面内での位置が得られる。
3D位置が望ましい場合には、第2の画像を取り込んで、発光体の位置を別の座標次元において3角測量することができる。これはステレオ問題である。同様な方法で、人の眼は、両眼で得られる画像間の対応とずれ(disparity)によって、奥行き(depth)を測定しており、第2の組の画像を取り込むことによってこの対応を得ることができる。カメラは、第1のカメラに対して既知の位置に複数設置するか、または第1のカメラを、ある一定の距離および方向で移動させる。この移動または位置の差によって、2つの画像の基底線が確立されて、発光ユニット100に対する第3の座標(例えば、(x,y,z))を抽出することが可能になる。
ある物理的位置にある発光ユニットを、発光ユニット100に対するアドレスに関係づける様々な実施態様を創出したが、それがネットワークアドレス、固有識別子、または互いに制御信号を送る発光ユニット100の列またはストリングであろうとなかろうと、発光ユニットに対する制御信号をオーサリングする機能を有することがさらに望ましい。そのようなオーサリングシステムの一例が、マサチュセッツ州ボストンのColor Kinetics Incorporatedが提供するCOLORPLAY(登録商標)などの、ソフトウエアベースオーサリングシステムである。
本発明の一実施態様は、制御信号を生成するためのシステムおよび方法に関する。本明細書において、制御信号は、様々な環境における発光ユニット100用のオーサリング発光ショーおよびディスプレイと関係して開示するが、制御信号は、それが、発光システム、発光ネットワーク、光、LED、LED発光システム、音響システム、サラウンドサウンドシステム、霧生成装置(fog machine)、降雨装置(rain machine)、電気機械式システムまたはその他のシステムであろうとなかろうと、制御信号に応答することのできる任意のシステムの制御に使用することができる。米国特許第6,016,038号、同第6,150,774号、および同第6,166,496号に記載されているような発光システムは、制御信号を使用することのできる、いくぶん異なる種類の発光システムを示すものである。
ある種のコンピュータアプリケーションにおいては、一般に、ある種類の仮想環境を表す、ディスプレイスクリーン(これは、パーソナルコンピュータスクリーン、テレビジョンスクリーン、ラップトップスクリーン、ハンドヘルド、ゲームボーイスクリーン、コンピュータモニタ、フラットスクリーンディスプレイ、LCDディスプレイ、PDAスクリーン、またはその他のディスプレイであってもよい)が用いられる。また、通常、このディスプレイスクリーンを取り囲む実世界環境内にユーザーがいる。本発明は、とりわけ、仮想環境におけるコンピュータアプリケーションの使用であって、線形構成、配列、曲線構成、3D構成、およびその他の構成を含む上述のような様々な構成内に位置する発光ユニット100などの、実世界環境に位置する、発光システムなどのシステム用の制御信号を生成する、コンピュータアプリケーションの使用に関する。
本発明の一実施態様は、図24のブロック図に示すような制御信号を生成する方法を記述する。この方法には、画像または画像の表現、すなわちグラフィック表現202を提供または生成することを含めることができる。グラフィック表現は、図面、写真、生成画像、または静的な、もしくは静的に見える画像とすることができる。コンピュータスクリーンまたはその他のスクリーン上に表示される画像はスクリーン上で連続的に更新されているのにもかかわらず、これらの画像は、静止画像に含めることができる。静止画像は、また、画像のハードコピーであってもよい。
グラフィック表現2402を提供することには、画像または画像の表現を生成することを含めることができる。例えば、プロセッサを使用して、グラフィック表現2402を生成するソフトウエアを実行することができる。ここでも、生成される画像は、静的であるか、またはそう見えるか、あるいは画像は動的でもよい。動的画像を生成するのに使用するソフトウエアの一例として、Macromedia, Incorporatedが提供するFlash 5コンピュータソフトウエアがある。Flash 5は、グラフィック、画像およびアニメーションの生成に広範に使用されているコンピュータプログラムである。画像を生成するための、その他の有用な製品としては、例えば、Adobe Illustrator、Adobe Photoshop、および Adobe LiveMotionが挙げられる。静的および動的画像の両方を生成するのに使用可能な、その他の多くのプログラムがある。例えば、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)は、コンピュータプログラムPaintを製造している。このソフトウエアは、スクリーン上にビットマップフォーマットで画像を生成するのに使用される。その他のソフトウエアプログラムを使用して、ビットマップ、ベクトル座標、またはその他の技法で画像を生成することができる。また、3次元またはそれ以上でグラフィックを描くプログラムが多数ある。例えば、マイクロソフト社のDirect X librariesは、3次元空間に画像を生成する。前記ソフトウエアプログラムまたは類似のプログラムの、いずれの出力も、グラフィック表現2402としての役割を果たすことができる。
実施態様によっては、グラフィック表現2402は、プロセッサ上で実行されるソフトウエアを使用して生成することができるが、グラフィック表現2402は、スクリーン上に表示されることはない。一実施態様においては、アルゴリズムによって、例えば室内でのイクスプロージョン(explosion)などの画像またはその表現を生成することができる。このイクスプロージョン機能は、画像を生成し、この画像を使用して、本明細書で記述したような制御信号を、実際に画像をスクリーンに表示して、あるいは表示することなく、生成することができる。この画像は、スクリーン上に表示することなく、例えば、発光ネットワークによって表示することができる。
一実施態様においては、画像の生成または表現は、プロセッサ上で実行されるプログラムによって達成することができる。一実施態様においては、画像の生成または画像の表現の目的は、空間内で定義される情報を提供することである。例えば、画像の生成によって、発光効果が室内を進行する状態を定義することができる。発光効果によって、例えばイクスプロージョンを表現することができる。この表現によると、部屋の隅で明るい白色光を発生させて、この光をある速力(速度および方向を含む)で、この部屋の隅から離れるように移動させ、この効果の伝播が続く間に、光の色を変化させることができる。一実施態様においては,画像発生装置が、ファンクションまたはアルゴリズムを生成することができる。このファンクションまたはアルゴリズムは、イクスプロージョン、雷撃(lighting strike)、ヘッドライト、室内を通過する列車、室内に発射された弾丸、部屋を移動する光、部屋を横切る日の出、またはその他の事象などの事象を表現することができる。このファンクションまたはアルゴリズムは、室内で渦巻く光(lights swirling in a room)、室内で反射される光のボール、室内で反射される音、またはその他などの画像を表現することができる。このファンクションまたはアルゴリズムは、また、無規則に生成される効果またはその他の効果を表現することもできる。
図24を参照すると、発光システム構成機能2404は、本明細書に記述する方法およびシステムの、さらなるステップを達成することができる。発光システム構成機能は、図1に関係して示したものなどの、発光システムのための、システム構成ファイル、構成データまたはその他の構成情報を生成することができる。
光システム構成機能は、発光ユニット100などのシステム、サウンドシステムまたは本明細書に示すその他のシステムを、環境100内の位置(単数または複数)で表現するか、またはそれらを関係づけることができる。例えば、LED発光ユニット100は、室内の位置に関係づけることができる。一実施態様においては、照射される表面(lighted surface)の場所を、構成ファイルに含めるために、特定することもできる。照射された表面の位置を、発光ユニット100と関連づけることもできる。実施態様によっては、表面を照明する光を生成する発光ユニット100も重要である一方で、照射された表面107を、所望のパラメータとすることができる。表面が発光ユニット100によって照射されるようにスケジュールされているときに、発光制御信号を、発光ユニット100に伝達することができる。例えば、生成された画像が、部屋の特定のセクションが、色相、彩度または明度において変化することを要求するときに、制御信号を発光システムに伝達することができる。この場合においては、制御信号を使用して、発光システムを制御することによって、照射される表面107を適当な時間に照明することができる。照射される表面107を、壁面に配置し、光をその表面107に投射するように設計された発光ユニット100は、天井に配置することができる。構成情報は、発光ユニット100を始動して、表面107に照射する時期を起動または変化させるように、配設することもできる。
なお図24を参照すると、グラフィック表現2402および発光システム構成機能2404からの構成情報を、変換モジュール2408に供給することが可能であり、この変換モジュールは、構成ファイルからの位置情報を、グラフィック表現からの情報と関連づけて、その情報を、発光ユニット100用の制御信号などの制御信号に変換する。次いで、変換モジュールは、制御信号を、発光ユニット100などに伝達することができる。実施態様によっては、変換モジュールは、(以下に示す)環境に対する構成ファイル内に記憶されているように、グラフィック表現における位置を、環境内の発光ユニット100の位置にマップ化する。このマッピングは、グラフィック表現におけるピクセルまたはピクセル群の、環境100内の発光ユニット100または発光ユニット100の群に対する、1対1のマッピングとしてもよい。グラフィック表現内のピクセルの、発光ユニット100によって照射される、環境内の表面107、ポリゴン、または物体に対するマッピングとすることもできる。マッピング関係は、ベクトル座標情報、波動関数、またはアルゴリズムを、発光ユニット100の位置に対してマッピングすることもできる。多数の異なるマッピング関係を、構想することが可能であり、これらは本明細書に包含されるものである。
図25を参照すると、制御信号を生成するための方法およびシステムの、ブロック図の別の態様を示してある。光管理機能2502を使用して、発光ユニット100を、環境内の位置、光システムによって照射される表面、およびその他に、マッピングするマップファイルを生成する。アニメーション機能2508が、アニメーション効果のためのグラフィックファイルの列を生成する。変換モジュール2512が、発光ユニット100用のマップファイル2504内の情報を、グラフィックファイル内のグラフィック情報と関係づける。例えば、グラフィックファイル内の色彩情報を使用して、発光ユニット100用の色制御情報に変換して、類似の色を生成することができる。グラフィックファイル用のピクセル情報を、発光ユニット100用のアドレス情報に変換することが可能であり、このアドレス情報が、問題のピクセルと対応することになる。実施態様によっては、変換モジュール2512は、発光システム用の構成ファイルの内容および問題のアニメーション機能に適当な変換アルゴリズムに基づいて、特定のグラフィックファイル情報を特定の発光制御信号に変換するためのルックアップテーブルを含む。変換された情報は、再生ツール2514に送ることが可能であり、この再生ツールが、アニメーションを再生し、環境内の発光ユニット100に制御信号2518を供給することができる。
図26を参照すると、構成ファイル2600の一実施態様を示してあり、これは発光ユニット100またはその他のシステムに対して記憶することのできる構成情報のいくつかの要素を示している。すなわち、構成ファイル2600は、各発光ユニット100に対する識別子2602とともに、環境100に対する所望の座標系またはマッピングシステム(これは、(x,y,z)座標、極座標、(x,y)座標、その他とすることができる)における、その発光システム100の位置2608を記憶することができる。位置2608およびその他の情報は、時間依存である場合があり、そのために構成ファイル2600には、時間の要素2604を含めることができる。構成ファイル2600は、発光ユニット100によって照射される位置2610の情報を記憶することもできる。この情報は、1組の座標で構成するか、またはこの情報は、環境内で識別される表面、ポリゴン、物体またはのその他の項目とすることができる。構成ファイル2600は、また、発光ユニット100の使用に対して利用可能な自由度、例えば色彩範囲2612における利用可能な色彩、強度範囲2614における利用可能な強度、またはその他についての情報を記憶することもできる。構成ファイル2600には、また、本発明で開示する制御システムによって制御される、環境内のその他のシステムについての情報、環境内の表面107の特徴についての情報、その他も含めることができる。すなわち、構成ファイル2600は、1組の発光ユニット100を、それらが環境100において生成することのできる、条件にマッピングすることができる。
一実施態様において、構成ファイル2600などの構成情報は、プロセッサ上で実行されるプログラムを使用して生成することができる。図27を参照すると、このプログラムは、グラフィカルユーザーインターフェイスを備えるコンピュータ2700上で実行することが可能であり、この場合に、環境2702の表現を表示して、発光ユニット100、照射される表面107またはその他の要素をグラフィックフォーマットで示すことができる。このインターフェイスには、例えば部屋の表現2702を含めることができる。発光体、照射される表面またはその他のシステムを、インターフェイス2712内で提示して、システムに場所を割り当てることができる。一実施態様においては、位置座標系または位置マップは、発光システムなどのシステムを表現することができる。位置マップは、例えば、照射される表面の表現のために生成することもできる。図27は、発光ユニット100を備える部屋を示している。他の実施態様においては、発光ユニット100は、建物の外面、建物の窓、その他に配置することができる。
表現2702は、効果の生成を簡略化するのにも使用することができる。例えば、1組の記憶された効果を、スクリーン2712上にアイコン2710で表すこことができる。イクスプロージョンアイコンを、カーソルまたはマウスで選択することが可能であり、これによって、座標系においてイクスプロージョンの開始および終了点をクリックするように、ユーザーが応答を求められる。表現内でベクトルを配置することによって、ユーザーは、部屋2702の上方隅で、イクスプロージョンを開始させて、光および/または音の波が環境中を伝播するようにすることができる。構成ファイル2600において識別されるように、発光ユニット100のすべてが所定の位置にある状態で、イクスプロージョンの表現を、発光システムおよび/またはサウンドシステムなどの別のシステムによって、部屋の中で再生することができる。
使用に際して、本明細書で使用するような制御システムは、コンピュータ2700のユーザーに提供されている情報に応答、または協調して、発光ユニット100からユーザーまたはプログラマーに情報を提供するのに使用することができる。これを提供する方法の一例は、コンピュータ2700上でコンピュータアニメーションを生成しているユーザーと関係する。発光ユニット100を使用して、コンピュータ2700上のディスプレイ2712に応答して、1つまたは2つ以上の発光効果を創出することができる。発光効果、または照明効果は、多種多様な効果を生成することが可能であり、それには、色変更効果;ストロボ効果;フラッシング効果;協調発光効果;ビデオまたはオーディオなどの他の媒体と協調する発光効果;色が、色相、彩度および強度においてある時間にわたって変化するカラーウォッシュ;環境色の生成;カラーフェード;カラーチェーシングレインボー、部屋の端から端に走るフレヤ(flare streaking across a room)、日の出、イクスプロージョンによる煙(plume)、その他の移動効果などの、運動を刺激する効果;およびその他多数の効果が含まれる。生成することのできる効果は、無限に近い。光および音が絶え間なくユーザーを取り囲み、空間における照明または色を制御または変化させることによって、情緒を変化させ、雰囲気を創出し、材質または物体を強調し、またはその他の快適で、かつ/または有用な効果を創出する。コンピュータ2700のユーザーは、ディスプレイ2712上で効果を修正する間に、それらを観察することが可能であり、したがって、ユーザーが便宜に効果を修正することができる、フィードバックループを可能にする。
図28は、いかに所与の発光ユニット100からの光を、ある表面上に表示する方法を示している。発光ユニット100、サウンドシステム、またはその他のシステムは、表面上に投射することができる。発光ユニット100の場合には、これは、発光ユニット100によって照明されている領域2802とすることができる。発光ユニット100、またはその他のシステムは、移動することも可能であり、これによって、領域107も移動することができる。サウンドシステムの場合には、これは、ユーザーが、音を発生させることを望む領域とすることができる。
一実施態様においては、画像または表現を形成するために生成される情報を、発光ユニット100または複数の発光ユニット100に伝達することができる。この情報は、構成ファイルに生成された状態で、発光システムに送ることができる。例えば、画像は、部屋の上方右側隅で始まるイクスプロージョンを表し、このイクスプロージョンが部屋中を伝播するようにすることができる。画像が、その計算された空間を伝播するにつれて、制御信号を、対応する空間にある発光システムに伝達することができる。発光システムがその上に投射する、照射される空間中を画像が通過しているときに、伝達信号は、発光システムに、所定の色相、彩度および強度の光を生成させることができる。本発明の一実施態様は、発光システムを介して画像を投射することができる。この画像は、コンピュータスクリーンまたはその他のスクリーンまたは投射デバイスを用いて、投射することもできる。一実施態様においては、スクリーンを使用して、発光システム上での画像の再生に先立って、かつ/またはその間に、画像を可視化することができる。一実施態様では、音またはその他の効果を、発光効果と関係づけることができる。例えば、空間中を伝播する光波のピーク強度は、音波の直前にあるようにすることができる。その結果、光波が部屋を通過し、音波がそれに続くようにすることができる。光波は、発光システム上で再生が可能であり、音波は、サウンドシステム上で再生することができる。この協調は、部屋を通過しているように見える効果を創出するか、または様々なその他の効果を創出することができる。
図27を参照すると、効果は、コンピュータ2700のディスプレイスクリーン2712上に表現された、仮想環境中を伝播することができる。実施態様よっては、この効果は、空間を時間とともに移動するベクトルまたは面としてモデル化することができる。すなわち、実世界環境内の効果の面に位置する、すべての発光ユニット100を、効果面が発光システム面を通過して伝播するときに、ある種の照明を生成するように制御することができる。これは、ディスプレイスクリーンの仮想環境内にモデル化が可能であり、これによって、開発者は、時間と共に変化する一連の位置を通過して、面をドラッグすることができる。例えば、効果面2718は、仮想環境中を、ベクトル2708によって移動することができる。効果面2718が、ポリゴン2714に到達するとき、ポリゴンを、カラーパレット2704から選択した色に、ハイライトすることができる。このポリゴンに対応する実世界物体上に配置された、発光ユニット100は、そうすると、実世界環境において同じ色で照明することができる。もちろん、このポリゴンは、任意の物体、面、表面、壁、その他の上にある発光システムの任意の構成とすることが可能であり、その結果、創出することのできる3D効果の範囲は無制限である。
一実施態様において、画像情報は、中央コントローラから伝達することができる。この情報は、発光システムがこの情報に応答する以前にリフレッシュすることができる。例えば、画像情報を、位置マップ内のある位置に誘導することができる。位置マップに誘導される情報のすべてを、その情報を発光システムに送る以前に取り込むことができる。これは、画像がリフレッシュされる度に、またはこの画像のセクションがリフレッシュされる度に、あるいはその他の時期に達成することができる。一実施態様においては、取り込んだ情報に対して、アルゴリズムを実行することができる。このアルゴリズムは、情報を平均化する、最大情報を計算して選択する、最小情報を計算して選択する、情報の第1四分位数を計算して選択する、情報の第3四分位数を計算して選択する、最も使用される情報を計算して選択する、情報の積分を計算して選択する、またはその情報について別の計算を実行することができる。このステップを完了することによって、受け取った情報に応答する、発光システムの効果を平準化することができる。例えば、1回のリフレッシュサイクルにおける情報は、マップ内の情報を数回変更する可能性があり、投射された光が、任意のリフレッシュサイクルにおいて1つの値をとるときに、効果の見え方を最良にすることができる。
一実施態様においては、発光システムに伝達される情報は、発光システムが情報に応答する以前に変更することができる。例えば、情報フォーマットは、伝達の以前に変わってもよい。情報は、コンピュータからUSBポートまたはその他の通信ポートを介して伝達することが可能であり、情報のフォーマットは、情報が発光システムに伝達されるときに、DMXなどの発光プロトコルに変えることができる。一実施態様においては、情報または制御信号は、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタンツ、またはその他のシステムの、通信ポートを介して、発光システムまたはその他のシステムに伝達することができる。情報または制御信号は、また、電子的またはその他の方法でメモリに記憶して、後に検索することもできる。Color Kinetics Incorporatedが製造販売する、iPlayerシステムやSmartJackシステムなどのシステムは、発光制御信号を伝達および/または記憶するのに使用することができる。
一実施態様においては、いくつかのシステムを、位置マップと関連づけることが可能であり、いくつかのシステムが位置マップを共有するか、またはこれらのシステムが、独立した位置領域に常駐してもよい。例えば、第1の発光システムから照射される表面の位置が、第2の発光システムから照射される表面と交差してもよい。この2つのシステムは、それでも、発光システムのいずれかに伝達される情報に応答することができる。一実施態様においては、2つの発光システムの相互作用も制御することができる。アルゴリズム、ファンクションまたはその他の技法を使用して、相互作用空間における1つまたは2つ以上の発光システムの発光効果を変更することができる。例えば、相互作用空間が、発光システムからの非相互作用空間の半分よりも大きい場合には、発光システムの色相、彩度および明るさを修正して相互作用領域を補償することができる。これを用いて、例えば、相互作用領域または隣接領域の全体的外観を調整することができる。
本発明の原理による方法およびシステムを使用して生成される制御信号は、広範囲の効果を生成するのに使用することができる。今、壁または部屋を横切って移動させたいと思うファイヤまたはイクスプロージョン効果を考えてみる。これは、白色フラッシュとして部屋の一端で始まり、このフラッシュが、外に移動し、これに高輝度黄色波が続き、その強度は、それが部屋を通過して移動するにつれて変化する。本発明の原理による制御信号を生成するときに、発光設計者は、部屋の中の発光体ならびに各発光システムの発光効果のタイミングおよび生成について関心を払う必要がない。その代わりに設計者が関心を払わなくてはならないのは、部屋の中にあるこれらの発光体の相対位置または実際位置である。設計者は、発光体を部屋の中に配置し、次いで、部屋の中の発光体を、上述したピクセル情報などのグラフィック情報と関連づけることができる。設計者は、例えばFlash 5を使用して、コンピュータ上でファイヤまたはイクスプロージョン効果をプログラムして、その情報を、環境内の発光ユニット100に伝達することができる。環境内の発光体の位置を、照射しようとする表面107または領域2802と同様に、考慮することができる。
一実施態様においては、発光効果を音に結合することが可能であり、この音は、発光効果に追加されるとともにそれを強化する。一例として「赤色警告」列があり、この場合には、「ウープウープ(whoop whoop)」というサイレンのような効果が、その音と協調する部屋全体の赤色の点滅と結合される。一方の刺激が他方を強化する。低周波音および点滅光を使用する、地震の音および運動が、このような協調効果の別の例である。光および音の移動を使用して方向を示すことができる。
一実施態様においては、発光体は、2次元または平面図内に表現される。これによって、発光体の面内での表現が可能となり、この面において、発光体を様々なピクセルと関連づけることができる。次いで、標準的なコンピュータグラフィック技法を、効果のために使用することができる。アニメーションツウィ−ニング(animation tweening)および、標準的ツールでも、発光効果を創出するのに使用することができる。Macromedia Flashは、比較的低解像度のグラフィックで動き、ウエブ上のアニメーションを創出する。Flashは、簡易ベクトルグラフィックスを使用して、容易にアニメーションを創出する。ベクトル表現は、World Wide Web上で、ネット上でアニメーションを送るなどの、ストリーミングアプリケーションに対して効率的である。同じ技法を使用して、環境100に対する座標系内で、ピクセル情報またはベクトル情報を、発光ユニット100の位置に対応するベクトルまたはピクセルに、マッピングすることによって、発光指令を抽出するのに使用することができるアニメーションを創出するのに使用することができる。
例えば、コンピュータ2700のアニメーションウインドウは、部屋または、発光体を含むその他の環境を表現することができる。そのウインド内のピクセルは、その部屋の内部の発光体と対応させることが可能であり、低解像度平均化画像を、高解像度画像から創出することができる。この方法で、対応するピクセルまたはピクセルの近傍がオンになるときに、部屋の中の発光体を起動することができる。LEDベース発光技術は、ディジタル制御情報を使用して、要求に応じて任意の色を創出することが可能であるので(米国特許第6,016,038号、同第6,150,774号、および同第6,166,496号を参照)、発光体は、元の画像の色を、忠実に再生することができる。
本発明の原理によるシステムおよび方法を使用して生成することのできる効果の例としては、それに限定はされないが、イクスプロージョン、色彩、水中効果、乱流(turbulence)、色彩変化、ファイヤ、ミサイル、追跡、部屋の回転、形状運動(shape motion)、ティンカーベル形状(Tinkerbell-like shapes)、部屋内を移動する光、およびその他多数を上げることができる。これらの効果はいずれも、周波数、波長、波幅、ピークツーピーク測定値、速力(velocity)、慣性力、摩擦、速度(speed)、幅、回転、ベクトル、その他などのパラメータを用いて指定することができる。
コンピュータグラフィックスにおいて、エイリアス除去は、周辺が描かれた画像において、解像度に限界がある場合の階段状効果を除去する技法である。このような効果は、テレビジョン上で、狭い縞状のパターンが示されるときに、見ることができる。この周辺は、線が水平に近づくにつれて、蟻が這うように見える。同様にして、効果運動の間の円滑な遷移を与えるように、発光を制御することができる。例えば波幅、振幅、位相または周波数などの効果パラメータを修正して、比較的良好な効果をもたらすことができる。
例えば、図29を参照すると、概略図2900に、ある時間にわたる単独の発光体2904を表す、円を示してある。この光を「横断させる」効果のためには、その効果は単に、波が光を通過すると光を脈動させる、階段関数を有すればよい。しかしながら、幅の概念なしには、この効果は識別不能かもしれない。この効果は幅を有するのが好ましい。しかしながら、光の上の効果が、単に、ある時間オンとなる階段関数であるならば、急激な遷移があるように見えて、これは場合によっては望ましいが、時間共に移動する(すなわち、それに関連するいくぶんかの速力を有する)効果に対しては、これは通常、望ましくない。
図29に示す波2902は、変化に対応する形状を有する。要するに、それは波2902が、空間を伝播するときの、視覚的な畳み込み積分(convolution)である。したがって、イクスプロージョンなどからの波が、空間中の点群を通過して移動すると、これらの点は、その強度がゼロから上昇するとともに、さらに色相および彩度における関連する変化を与えることも可能であり、これによって効果の移動の、現実感がさらに高まる。光の数および密度が増加すると、ある点において、部屋はスクリーンの延長となり、大きくまばらなピクセルが与えられる。比較的少数の発光ユニット100の場合にでも、この効果は、最終的には大型スクリーンディスプレイと類似のディスプレイとしての役割を果たすことができる。
効果は、関連する運動および方向、すなわち速力を有してもよい。さらにその他の物理的パラメータでも、摩擦、慣性力、および運動量など、物理的パラメータを得るために、記述することができる。さらにそれ以上に、効果は、特有の軌跡を有することができる。一実施態様においては、各発光体は、その発光体の属性を与える表現を有することができる。これは、例えば2D位置の形態を取ることができる。発光ユニット100は、割り当てられた様々な自由度(例えば、xyz−rpy)のすべて、または任意の組み合わせを有することができる。
ここに列記する技法は、発光に限定されない。制御信号は、その位置に基づくその他の装置、例えば、花火技術(pyrotechnics)、臭気生成装置、霧生成装置(fog machines)、泡生成装置(bubble machines)、運動機構、音響デバイス、空間を移動する音響効果、またはその他のシステム中を伝播させることができる。
本発明の別の実施態様を図30に示してあり、この図は、制御信号を生成するためのステップを含むフロー図3000を含む。最初に、ステップ3002において、ユーザーは、図27に示すディスプレイ2712のようなグラフィカルユーザーインターフェイスにアクセスすることができる。次に、ステップ3003において、ユーザーは、例えばグラフィックプログラムまたは類似の機能を使用して、ディスプレイ上に画像を生成することができる。この画像は、例えば部屋、壁、建物、表面、物体、またはその他の環境の表現とすることが可能であり、この環境には発光ユニット100が配置される。図30と関係して、次のことを仮定しており、それは環境内での発光ユニット100の構成が、既知であり、例えば、テーブルまたは構成ファイル2600などに記憶されていることである。次に、ステップ3004において、ユーザーは、例えば効果のメニューなどから、効果を選択することができる。一実施態様においては、この効果は、色パレットから選択する色とすることができる。この色は、白色の色温度とすることもできる。この効果は、本明細書に記述したものなどの、別の効果としてもよい。一実施態様においては、画像の生成3003は、プロセッサ上で実行されるプログラムによって達成することができる。
次いで画像をコンピュータスクリーン上に表示することができる。ステップ3004において、パレットから色が選択されると、ステップ3008においてユーザーは画像の部分を選択することができる。これは、グラフィカルユーザーインタ−フェイスにおけるスクリーン上のカーサーを使用して達成することが可能であり、この場合に、カーサーを、画像の所望部分の上に置いて、次いでその部分をマウスで選択する。画像の部分の選択に続いて、ステップ3010において、その部分からの情報を、発光制御信号に変換することができる。これには、ビットストリームのフォーマットを変更すること、またはその情報をその他の情報への変換することを含めることができる。画像を形成する情報は、赤色、緑色、および青色などのいくつかの色に、セグメント化することができる。この情報はまた、例えば、セグメント化した赤色、緑色、および青色信号にして、発光システムに伝達することもできる。この信号はまた、ステップ3012において、復号信号として発光システムに伝達することができる。
この技法は、発光システムの色を変更するのに有用である可能性がある。例えば、カラーパレットをグラフィカルユーザーインタ−フェイス内に提示することが可能であり、かつパレットは数百万の異なる色を表現することができる。あるユーザーは、部屋の中、またはその他の領域の照明を、深い青色に変更したいと思うことがある。このタスクを達成するために、ユーザーは、マウスを用いてスクリーンから色を選択することが可能であり、部屋の中の照明が、ユーザーが選択したスクリーンの部分の色と一致するように、変化する。一般に、コンピュータスクリーン上の情報は、赤色、緑色および青色の小さなピクセルで提示される。米国特許第6,016,038号、同第6,150,774号、および同第6,166,496号に記載されたものなどの、LEDシステムには、赤色、緑色、および青色の発光要素も含めることができる。スクリーン上の情報から、制御信号への変換過程は、発光システムが指令を理解するように、フォーマット変更とすることができる。しかしながら、一実施態様においては、個別の発光要素の情報またはレベルは、ピクセル情報を生成するのに使用する情報と同一のものとすることができる。これによって、発光システムにおけるピクセル情報の正確な複製が可能となる。
環境内で光システムの位置を特定する技法、環境内で効果(時間および形状ベース効果を含む)をモデル化する技法、および発光システム環境を仮想環境にマッピングする技法を含む、本明細書に記述した技法を使用すると、無制限の範囲の効果を、無制限の範囲の環境においてモデル化することが可能である。効果は、正方形または長方形ディスプレイ上に創出することのできるものに限定する必要はない。その代わりに、発光システムは、広範囲の線、ストリング、曲線、ポリゴン、錐体、球体、半球体、非線形構成、雲、任意の形状および構成に配置することが可能であり、次いで、選択された座標次元においてそれらの位置を取り込む仮想環境内に、モデル化することができる。すなわち、光システムは、部屋、建物、家庭、壁、物体、製品、小売店、車両、船舶、飛行機、プール、スパ、病院、手術室、またはその他の場所などの、任意の環境の内部または外部に配置することができる。
一実施態様において、発光システムを、コンピュータアプリケーションのコードと関連づけて、それによって、コンピュータアプリケーションコードが修正または作成されて、発光システムを制御するようにすることができる。例えば、オブジェクト指向プログラミング技法を使用して、コンピュータコード内のオブジェクトに属性を接続し、この属性を使用して発光システムの挙動を支配することができる。オブジェクト指向技法は、当該分野において知られており、Timothy Buddによる教科書「Introduction to Object-Oriented Programming」などに記載されている。ここで理解すべきことは、その他のプログラミング技法も、コンピュータアプリケーションと協調して照明するように発光システムを誘導するのに使用することが可能であり、オブジェクト指向プログラミングは、当業者であれば本明細書に記述する方法およびシステムを促進することを理解するであろう、多種多様なプログラム技法の1つであることである。
一実施態様においては、開発者は、発光システム入力を、コンピュータプリケーション内のオブジェクトに接続することができる。例えば、開発者は、アプリケーションオブジェクトのコード構築、またはオブジェクトに追加される、発光ユニット100の抽象を有することができる。オブジェクトは、位置、速力、色彩、強度、またはその他の値などの、様々な属性で構成することができる。開発者は、コンピュータアプリケーションのコード内に、オブジェクトにおけるインスタンスとして発光体(light)を加えることができる。例えば、オブジェクトは、オブジェクト指向コンピュータアニメーションプログラムまたはソリッドモデリングプログラムにおけるベクトルとすることができる。発光ユニット100を、コンピュータアプリケーションのオブジェクトのインスタンスとして追加することが可能であり、発光システムは、強度、色および様々な効果などの、属性を有することができる。したがって、コンピュータアプリケーションにおいてベクトルのオブジェクトをコールするイベントが発生すると、プログラムを通して実行されているスレッドが、発光システムのプロセッサへの入力としての役割を果たすコードを引き出すことができる。発光体は、形状、配置、空間位置を正確に表現するか、属性または特性(trait)の値を表すか、またはその他の要素またはオブジェクトの指示を提供する。
図31を参照すると、本発明の原理によるネットワーク化発光システムの一実施態様においては、ネットワーク発信装置3102が、ネットワーク情報を発光ユニット100に伝達する。このような実施態様においては、発光ユニット100には、入力ポート3104および出力ポート3108を含めることができる。ネットワーク情報は、第1の発光ユニット100に伝達し、第1の発光ユニット100は、それ自体にアドレス指定された情報を読み取り、情報の残りの部分を次の発光ユニット100に送ることができる。当業者であれば、本発明の原理によるシステムに包含される、その他のネットワークトポロジがあることを認識するであろう。
図32を参照すると、フローチャート3200は、協調照明を提供する方法に対するステップを示す。ステップ3202において、プログラマーは、例えば、オブジェクト指向プログラミング技法を使用して、コンピュータアプリケーション用のオブジェクトをコーディングする。ステップ3204において、プログラミングは、アプリケーションにおけるオブジェクトのそれぞれに対するインスタンスを引き出す。ステップ3208において、プログラマーは、アプリケーションの1つまたは2つ以上のオブジェクトに、発光体をインスタンスとして加える。ステップ3210において、プログラマーは、アプリケーションコードを通して実行される、スレッドを準備する。ステップ3212において、プログラマーは、光をインスタンスとして有するオブジェクトから、発光システム入力コードを引き出すスレッドを準備する。ステップ3214において、ステップ3212においてスレッドから引き出された入力信号が、発光システムに供給されて、その結果、発光システムが、コンピュータアプリケーションから引き出されるコードに応答する。
コンピュータアプリケーション用のコードから、発光ユニット100への、そのようなオブジェクト指向光入力を使用して、様々な発光効果を、実世界環境において、コンピュータアプリケーションの仮想世界オブジェクトに関連づけることができる。例えば、ポリゴンのイクスプロージョンなどの、効果のアニメーションにおいて、発光効果に、ポリゴンのイクスプロージョン、例えば、音、閃光(flashing)、運動、振動およびその他の一時的効果を接続することができる。さらに、発光ユニットには、音生成装置、運動生成装置、霧生成装置(fog machine)、雨生成装置(rain machine)またはそのオブジェクトに関係する指示を生成することのできるその他の装置を含む、その他の効果装置を含めてもよい。
図33を参照すると、フロー図3300が、コンピュータスクリーンの仮想環境上の表現と、実環境内の発光ユニット100または発光ユニット100の組との間の、協調照明のためのステップを示している。実施態様によっては、発光ユニット100の制御用のプログラムコードは、その制御信号を供給するマシン上で実行される個別のスレッドを有する。ステップ3302において、プログラムはスレッドを開始する。ステップ3304において、スレッドは、ある数の仮想発光体、すなわち仮想環境において発光体を表現するプログラムコード内のオブジェクトを通して、できる限り頻繁に実行される。ステップ3308において、スレッドは3次元数学を解いて、環境内のどの実世界発光ユニット100が、コンピュータ表現の仮想環境におけるオブジェクトの座標系の基準点として投射される、実世界における基準点(例えば、選択される表面107)に近接しているかを求める。したがって、(0,0,0)位置は、実世界における場所であり、かつコンピュータアプリケーションのディスプレイにおけるスクリーン上の点(例えば、ディスプレイの中心)でもあり得る。ステップ3310において、コードは、仮想環境を、発光ユニット100を含む、実世界環境にマッピングし、その結果、コンピュータスクリーンの外部で発生している事象は、基準点との関係において、仮想オブジェクトおよび事象の、コンピュータスクリーン上の基準点に対する関係と相似している。
ステップ3312において、この方法のホストは、マッピングのためのインターフェイスを提供することができる。マッピングファンクションは、例えば、以下および付録Aに記述するDirectlight APIにおける「project-all-lights」のファンクションによって行うことが可能であり、このファンクションは、ドラグおよびドロップインターフェイスなどの簡易ユーザーインターフェイスを使用して実世界光をマッピングする。発光体の配置は、その発光体を向ける表面ほどは、重要ではないことがある。照明または光を反射して環境に戻すのはこの表面であり、その結果、マッピングプログラムに対して最も重要なのは、この表面となることがある。マッピングプログラムは、発光システムの場所ではなく、これらの表面を、マッピングするか、または発光ユニット100の場所および表面107上の光、の両方をマッピングすることもできる。
協調照明のためのコードを提供するシステムは、プロセッサ、オペレーティングシステム、およびデータベースなどの実行のためのファイルを記憶するためのメモリを含む、プログラミングを可能にする任意好適なコンピュータである。
各発光ユニット100は、構成ファイル中に記憶される属性を有することができる。構成ファイルの構造の一例を、図26に示してある。実施態様によっては、構成ファイルには、発光体番号、各発光体の位置、発光体出力の位置または方向、光のガンマ(明るさ)、1つまたは2つ以上の属性の指示番号、およびその他様々な属性などの、様々なデータを含めることができる。構成ファイルの座標を変更することによって、スクリーン上に表現される仮想世界への実世界発光体のマッピングを、仮想環境において発生していることを実世界発光体が反映することができる方法で、行うことができる。したがって、開発者は、イクスプロージョンのような時間ベース効果を創出することができる。次いで、様々なアプリケーション属性に接続することのできる、効果のライブラリをコード内に設けることができる。例としては、イクスプロージョン、レインボー、カラー追跡、フェードインおよびフェードアウト、その他が挙げられる。開発者は、アプリケーションの仮想オブジェクトに、効果を接続することができる。例えば、イクスプロージョンが終了すると、光は、ディスプレイ内で消えて、構成ファイル内の光と関連するオブジェクトの破壊を反映している。
構成ファイルを簡略化するために、様々な技法を使用することができる。実施態様によっては、順番に通し番号をつけた、半球カメラを、換算係数を備える基底線として使用して、発光体を3角測量し、発光体がどこにあるかを計測する必要なしに、構成ファイルを自動的に生成する。実施態様によっては、構成ファイルはタイプ入力するか、または、光源をドラグして環境の表現上にドロップするのに使用することのできる、グラフィカルユーザーインタ−フェイスに入れることができる。開発者は、実環境に真に配置された器具と一致する、構成ファイルを作成することができる。例えば、発光要素が、環境内でドラグ、ドロップされると、プログラムは、プログラム中の仮想発光体を、環境内の実発光体と関連づけることができる。発光の構成を支援する発光オーサリングプログラムの一例が、米国特許出願第09/616,214号「Systems and Methods for Authoring Lighting Sequences.」に含まれている。Color Kinetics Inc.は、「ColorPlay」と呼ばれる、好適なオーサリングおよび構成プログラムを提供している。
コードの実装についてのさらなる詳細は、本明細書に付録Aとして添付した、Directlight API説明書に示してある。Directlight APIは、プログラマーが発光効果をプログラムに組み入れることを可能にする、プログラマー用インターフェイスである。Directligh APIは、付録Aとして添付してある。オブジェクト指向プログラミングは、発光効果を組み入れるのに使用されるプログラム技法の一例にすぎない。発光効果は、任意のプログラミング言語またはプログラミング方法に組み入れることが出来る。オブジェクト指向プログラミングにおいては、プログラマーは、3D空間をシミュレーションすることが多い。
上記の例においては、発光体は、オブジェクトの位置を示すのに用いており、このオブジェクトは、期待される光を生成するか、または光をそれらに接続する。光を使用することのできる方法には、他に多くの方法がある。発光システム内の発光体は、コンピュータアプリケーション(ゲームなど)においてイベントを指示すること、またはオブジェクトのレベルまたは属性を指示することなどの、様々な目的で使用することができる。
シミュレーションタイプのコンピュータアプリケーションは、3D化されており、属性とともに事象を備えるオブジェクトを有することが多い。プログラマーは、実世界環境のシミュレーションなどの、シミュレーションのために、事象をアプリケーション中にコーディングすることができる。プログラマーは、また、シミュレーション内に属性またはオブジェクトをコーディングすることもできる。すなわち、プログラムは、イクスプロージョン、弾丸、価格、製品特徴、健康、他の人々、光のパターン、その他などの、事象および属性を追跡することができる。次いで、コードは、仮想世界から実世界へのマッピングが可能である。実施態様によっては、任意選択のステップにおいて、システムは、例えばセンサまたは入力デバイスからの実世界データを、仮想世界に追加することができる。次いで、システムは実世界および仮想世界のオブジェクトを互いに協調させて制御することができる。また、発光システムを指示装置として使用することによって、実世界環境にいる人を支援する情報を、発光システムを介して与えることが可能である。
コンピュータスクリーンまたは類似の装置を使用して、環境内の発光ユニット100の構成を表現できることを認識し、かつ発光ユニット100の表現を、オブジェクト指向プログラム内のオブジェクトに接続し、このプログラムが、仮想世界における表現の、事象および属性に対応する発光ユニット100のための制御信号を生成することができることを認識すれば、発光ユニット100のための制御信号は、発光ショーのオーサリングの目的で、グラフィック表現に接続できるだけでなく、エンターテインメント目的などのその他の目的で生成されるグラフィック表現、ならびにグラフィクで表現することが可能であり、したがって、環境内で発光ユニット100によって表現することのできる、その他の信号およびデータ源にも接続できることが、理解されるであろう。例えば、家電製品ディスプレイまたはコンピュータスクリーンなどのディスプレイ上に現われるグラフィックイコライザーによるなどして、音楽をグラフィックで表現することができる。次に音楽のグラフィック表現は、筋書きのあるショーを、ソフトウエアオーサリングツールで編集するのと同じ方法で、発光ユニット100用のオーサリング信号に変換することができる。したがって、グラフィックで提示することのできる任意の種類の信号または情報は、上記のもとの類似の信号生成機能を、発光ユニット100の実世界位置を仮想環境における座標に変換する上記の、アドレス指定および構成機能と連結して使用して、発光ユニット100上の表現に変換することが可能である。
発光ユニット100用の制御信号に変換することのできる表現の一例は、コンピュータゲーム表現である。コンピュータゲームにおいては、通常、ある種の仮想世界を表現する、ディスプレイスクリーン(これには、パーソナルコンピュータスクリーン、テレビジョンスクリーン、ラップトップスクリーン、ハンドヘルド、ゲームボーイスクリーン、コンピュータモニタ、フラットスクリーンディスプレイ、LCDディスプレイ、PDAスクリーン、またはその他のディスプレイでもよい)がある。このディスプレイスクリーンに、グラフィック表現を含め、このグラッフィク表現は、通常、ゲーム用のオブジェクト、事象および属性を具現化することができる。ゲーム用のコードは、発光ユニット100用の発光制御信号を接続することが可能であり、それによってゲーム内の事象がスクリーン上にグラフィックで表現され、次にスクリーン上のグラフィックスが、イクスプロージョン用のフラッシング光などの実世界のゲームの事象または属性を表す信号などの、対応する発光制御信号に変換される。ゲームによっては、ゲーム中のオブジェクトを、直接、発光体の配列上に表現することが可能である。例えば、ゲーム「ポン(pong)」は、パドルおよび「ボール」などのゲーム要素を表す光の線形要素を用いて、建物の側面上でプレイすることができる。
図34を参照すると、フロー図3400は、ゲームなどのコンピュータアプリケーションの実行と一緒に発光ユニット100の協調照明を実現するための基本ステップを示している。ステップ3402において、システムのプロバイダは、コンピュータゲームからのコンテンツを関係づけるコンテンツ信号の取得3402を可能にする。例えば、コンテンツ信号は、コンピュータゲームを実行するためのコンピュータコード、または、テレビジョンまたはモニタ上に表示するために、コンピュータゲームシステムから供給される、ビデオもしくはその他の信号である。ステップ3404において、ホストは、所望の構成に発光体を設置するなど、実世界環境の照明を制御するためのシステムを確立する。このシステムは、ホストが照明を変更することを可能にするためのプロセッサ102を、さらに含む。次に、ステップ3408において、ユーザーが、照明制御を、ステップ3402で得られたコンテンツ信号の特性に協調させる。例えば、コンピュータゲームシステムからある種のコードまたはある種の信号を受け取ると、照明システムを制御して、環境における照明を変更することができる。さらに詳細は、以下に記述する実施態様と関係して示す。
実施態様によっては、発光システムを、コンピュータゲームのコードと関係づけて、それによってコンピュータゲームコードを修正または作成して、発光システムを制御することができる。例えば、オブジェクト指向プログラミング技法を使用して、コンピュータゲーム内のオブジェクトに属性を接続することができるとともに、この属性を使用して、実世界発光システムの共同を支配することができる。オブジェクト指向技法は、当該分野において知られており、Timothy Buddによる教科書「Introduction to Object-Oriented Programming」などに記載されている。ここで理解すべきことは、その他のプログラミング技法を使用して、ゲームと協調して発光システムを照明することも可能であり、オブジェクト指向プログラミングは、当業者であれば、本明細書に記述する方法およびシステムを促進することを理解するであろう、多様なプログラミング技法の1つである。
一実施態様において、開発者は、発光システム入力をゲーム内のオブジェクトに接続することができる。例えば、開発者は、ゲームオブジェクトの、コード構築に追加される発光体の抽象、またはオブジェクトを有することができる。オブジェクトは、位置、速力、色、強度、またはその他の値などの、様々な属性で構成することができる。開発者は、ゲームのコード内で、オブジェクト内のインスタンスとして発光体を加えることができる。例えば、ゲームオブジェクトは、位置、寸法、速力その他などの属性を含む、船とすることができる。光源を、ゲームのオブジェクトのインスタンスとして追加し、この光源に、強度、色、および様々な効果などの属性を持たせることができる。すなわち、船のオブジェクトを呼び出す事象がゲーム内で発生すると、プログラムを通して実行されているスレッドが、発光システムのプロセッサへの入力としての役割をするコードを引き出すことができる。発光体は、形状、配置、空間位置を正確に表すか、属性または特性の値を表すか、またはその他の要素もしくはオブジェクトの指示を提供することができる。
図35を参照すると、フローチャート3500が、協調照明を提供する方法のステップを示している。ステップ3502において、プログラマーは、例えば、オブジェクト指向プログラミング技法を使用して、コンピュータゲームのためのゲームオブジェクトをコーディングする。ステップ3504において、プログラミングは、ゲームにおけるオブジェクトのそれぞれに対するインスタンスを作成する。ステップ3508において、プログラマーは、ゲームの1つまたは2つ以上のオブジェクトに、発光体をインスタンスとして加える。ステップ3510において、プログラマーは、ゲームコードを通して実行される、スレッドを準備する。ステップ3512において、プログラマーは、光をインスタンスとして有するオブジェクトから、発光システム入力コードを引き出すスレッドを準備する。ステップ3514において、ステップ3512においてスレッドから引き出された入力信号が、発光制御システムに供給されて、その結果、発光システムが、コンピュータゲームから引き出されるコードに応答する。
コンピュータゲーム用のコードから、発光システムへの、そのようなオブジェクト指向光入力を使用して、様々な発光効果を、実世界環境において、コンピュータゲームの仮想世界オブジェクトに関連づけることができる。例えば、スペースバトルゲームにおいて、船の光源に、例えば、音、閃光(flashing)、運動、振動およびその他の一時的効果などの効果を接続することができる。さらに、発光システムには、音生成装置、運動生成装置、霧生成装置(fog machine)、雨生成装置(rain machine)またはそのオブジェクトに関係する指示(indications)を生成することのできるその他の装置を含む、その他の効果装置を含めてもよい。
図36を参照すると、フロー図3600が、協調照明のためのステップを示している。一実施態様においては、発光体用のプログラムコードは、マシン上で実行される個別のスレッドを有する。ステップ3602において、プログラムはスレッドを開始する。ステップ3604において、スレッドは、ある数の仮想発光体を通してできる限り頻繁に実行される。ステップ3608において、スレッドは、3次元数学を解いて、環境内のどの実世界発光体が、ゲームにおけるオブジェクトの座標系の基準点として投射される、実世界における基準点(例えば、ユーザーの頭、建物の側面、その他)に近接しているかを求める。したがって、(0,0,0)位置は、実世界におけるユーザーの頭であり、かつゲームにおけるスクリーン上の点(例えば、ディスプレイの中心、したがって仮想環境中を見るユーザーの視界)でもあり得るか、または、例えば、建物の側面の視界を有する屋外環境における位置などの、基準点でもあり得る。
ステップ3610において、コードは、仮想環境をおよびその中のオブジェクトを、発光システムを含む、実世界環境にマッピングし、その結果、コンピュータスクリーンの外部で発生している事象は、基準点との関係において、仮想オブジェクトの、スクリーン上の基準点に対する関係と相似している。ステップ3612において、ホストは、マッピングのためのインターフェイスを提供することができる。マッピングファンクションは、例えば、以下および付録Aに記述するDirectlight APIにおける「project-all-lights」のファンクションによって行うことが可能であり、このファンクションは、ドラグおよびドロップインターフェイスなどの簡易ユーザーインターフェイスを使用して実世界発光体をマッピングする。発光体の配置は、その発光体を向ける表面ほどは、重要ではないことがある。照明または光を反射してユーザーに戻すのはこの表面であり、その結果、マッピングプログラムに対して最も重要なのは、この表面となることがある。マッピングプログラムは、発光器具の場所ではなく、これらの表面を、マッピングするか、または発光器具の場所および表面上の光、の両方をマッピングすることもできる。一実施態様において、上記のcabanaなどのスクリーンは、このマッピングの簡略化を、1組の不変的な発光システムおよび、システムが位置する実世界環境に関わらず同一特性を有するスクリーンを設けることによって行うことができる。
図37を参照すると、それぞれの実発光体は、構成ファイルに記憶される属性を有することができる。構成ファイル3700の構造の一例を図37に示してある。構成ファイル3700には、発光体番号3702、各光の位置3704、光出力の位置または方向3708、光のガンマ(明るさ)3710、1つまたは2つ以上の属性の標識(indicator)番号3712〜3714、およびその他様々な属性を含めることができる。構成ファイル内の座標を変更することによって、実世界発光体を、それらが仮想世界で発生していることを反映する方法で、仮想世界にマッピングすることができる。したがって、開発者は、イクスプロージョンのような時間ベース効果を創出することができる。次いで、様々なアプリケーション属性に接続することのできる、効果のライブラリをコード内に設けることができる。例としては、イクスプロ−ジョン、フェードインおよびフェードアウト、その他がある。開発者は、効果をゲームないの仮想ライとに接続する。例えば、イクスプロージョンが終了すると、発光体は、ゲーム内で消えて、構成ファイル内の発光体と関連するオブジェクトの破壊を反映している。
構成ファイルを簡略化するために、様々な技法を使用することができる。実施態様によっては、順番に通し番号をつけた、半球カメラを、換算係数を備える基底線として使用して、光を3角測量し、発光体がどこにあるかを計測する必要なしに、構成ファイルを自動的に生成する。図38のフロー図3800を参照すると、実施態様によっては、構成ファイルはステップ3802において作成される。構成ファイルは、タイプ入力するか、または、光源をドラグして部屋の表現上にドロップするのに使用することのできる、グラフィカルユーザーインタ−フェイスに入れることができる。ステップ3804において、開発者は、実際の部屋におけるユーザー座標に対して、実際に配置された器具と一致する、構成ファイルを作成することができる。例えば、発光要素が、環境内でドラグ、ドロップされると、ステップ3808において、プログラムは、プログラム中の仮想発光体を、環境内の実発光体と関連づけることができる。発光の構成を支援する発光オーサリングプログラムの一例が、米国特許出願第09/616,214号「Systems and Methods for Authoring Lighting Sequences.」に含まれている。また、Color Kinetics Inc.は、「ColorPlay」と呼ばれる、好適なオーサリングおよび構成プログラムを提供している。
コンピュータゲームにおけるオブジェクトではないデータまたは信号に接続された発光ユニット100を有すること、例えば、一日の終り、日没、日の出、またはゲームに没頭するプレイヤーに有用な、その他の標識(indicator)などの、別の環境条件を指示することも、可能である。発光ユニット100は、例えば、人、生物体、またはその他の物の存在を、例えば、雰囲気またはその善悪の特徴によって、投射するなど、気分または美を提供することができる。これらの特徴は、色および強度と関連づけることもできる。危険物体への接近によって、発光体を、ユーザーに危険を警報するための警報モード(赤色フラッシング)に切り替えることもできる。
本発明の一実施態様においては、発光システムは、実世界環境にすでに存在する発光ユニット100によって置換、または増強することができる。例えば、家の中での発光体の使用を含む、ゲームを創出することができる。ゲーム自体を、家の中の発光体用のユーザーインターフェイスとして使用することができる。良い例としては、ゲーム環境内で発光体が消えると、発光体は実世界でも消える、ホラーゲームである。そのような環境は、仮想世界を自分たちがいる実世界と相互作用させることによって、自らがプレイしている仮想世界のさらに奥深くに置かれるユーザーに対しては、極めて魅力的であり得る。
家のような環境における実発光体、例えば住宅発光体または建物の外面上の発光ユニット100は、ゲーム自体のためのゲームオブジェクトとなり得るか、または特定の発光体配置を、特定のゲームをプレイする目的で創出することもできる。図39を参照すると、コンピュータシステム3904(これは、発光体3902に接続3908をもたらす任意の従来型コンピュータシステムでよい)と一緒に発光体の配列3902を使用するシステム3900を示してある。配列3902は、図39に示すように壁または天井に配置することができる。個々の発光ユニット100、または発光体104A、104B、104C、104Dには、オン・オフ状態、色、および強度の変化を与えて、実際にディスプレイ上のピクセルのような役割を果たさせることができる。このように、「ポン」のようなゲームバージョンまたはその他の簡単なゲームを、発光システムの発光体の配列を用いて、配列内の発光体を、スクリーン上の仮想世界に類似する「ピクセル」の役割をさせて、プレイすることができる。
そのような実施態様においては、コンピュータゲームをするのに、コンピュータシステム3904のスクリーンを使用する必要がないこともある。その代わりに、一人のプレイヤーが、スクリーンを使用してプレイ中のゲームを制御し、その間に他のプレイヤーがゲーム環境に没頭することもできる。上述のように、一人のプレイヤーがホラーゲームをしている間に、次の部屋または別の環境のプレイヤー達が、ゲーム環境を制御することなしに、その一人のプレイから光刺激を体験することもできる。本質的に、彼らは、ゲームに相乗りする第3者としてゲームプレイを体感することができる。さらに、住宅内の発光体の配置によって、特定のゲーム用のパラメータを表すこともできる。例えば、ユーザーが自分の家で凶悪な怪物と戦っており、その家の照明が、ゲームにおける照明と同様にふるまっている、ゲームを創出することもできる。そのようなゲーム環境は、家屋内の発光体の場所についての情報を受け取って、その照明に一致するゲーム世界を生成することによって、創出することもできる。
図40は、住宅用発光体をゲームと協調させるシステムをプログラムするためのステップを含むフローチャート4000を示す。ステップ4002において、プログラマーは、住宅発光体のそれぞれの実世界位置を同定する。ステップ4004において、プログラマーは、コンピュータのディスプレイスクリーン上で、例えば、発光体の位置の表現を、住宅の仮想表現の上にドラッグおよびドロップすることによって、発光体をマッピングする。ステップ4008において、プログラムは、実世界の発光体と一致する、仮想発光体を含む、ゲーム世界を生成する。次いで、ゲーム発光体の変化によって、部屋の発光体を、例えば色相または強度において変化させることができる。
当業者であれば容易に理解するように、この多人数体験は、多人数競争ゲーム、例えばネットワークを介して共同でプレイされるゲームなどに拡張することもできる。ユーザーが、別のユーザーがプレイしている実世界環境に実際に影響を与えようとしている場合もあり得る。例えば、そのゲームにおいて、最初のユーザーは、周りの世界を感知する能力を破壊することによって、相手の船を不能にしようとしているかもしれない。例えば、ユーザーは、その船の前方または後方視界を破壊するかもしれない。実世界において、第2のプレイヤーは、第1のプレイヤーがその目標を達成するときに、実際に様々な視界が破壊される(発光体が切断される)こともあり得る。さらに現実的な例では、第1のユーザーは、第2のユーザーの発光体を遮断していることもあり得る。第1の人は、例えば、発光体を消すか、またはその色を変えることによって、他の人の部屋の発光体に直接的に影響を与えるか、または第1の人は、例えば、他の人の仮想部屋に近づき、センサを作動させることによって、他の人の部屋の照明条件を間接的に変えることもできる。また、第1の人は、光を生成または光を反射する物体を携行していてもよい。この物体は、他の人の部屋の照明をトリガーして、他の人に第1の人の存在を指示または警告することができる。
上記の図および記述は、主としてコンピュータゲームを示すものであるが、当業者であれば、このシステムを他の種類のコンピュータデバイスおよび環境に応用することは明白であろう。コンピュータデバイスとしては、それに限定はされないが、任意の種類のコンピュータ、コンソールゲームシステム(例えば、Sony製のPlaystationシリーズ)、パーソナルディジタルアシスタンツ(PDA)、電話、WEBTVもしくは類似のシステム、シン・クライアント(thin client)、または、ユーザーがアプリケーションを実行することのできる、その他任意の種類のシステムであって、発光システムがユーザーに提示されるディスプレイを強化することのできるシステムなどを挙げることができる。発光システムが、ユーザーに視覚情報の供給源だけを提供するシステムもあり得る。
コンソールゲームシステムに対しては、当業者であれば理解するように、発光システムを駆動するコンソールゲーム用の独自開発のチップセット上に、Directlightプログラマーインターフェイスに類似する、カスタマイズされたライブラリを、過度の実験を行うことなく作成することもできる。コンソールゲームは、一般に、独自開発のチップセットを有しており、そのために、これらのシステム用のカスタムライブラリを生成する必要があることがある。このようなコンソール用のシステムおよびライブラリは、PCベースのゲームとほとんど同様に機能させることもできる。コンソールには、USB、シリアル、パラレル、ファイアワイヤ(firewire)、光、モデム、または発光システムと通信するその他の通信用のポートを含めることができる。発光情報は、コントローラポートを介して送ることもできる。コントローラポートは、コントローラ通信とともに、発光制御情報に使用することができる。個別のコントローラポートを使用することもできる。例えば、第1のコントローラポートは、コントローラと通信するのに使用し、別のコントローラポートを、発光システムと通信するのに使用することができる。
多くのゲームおよびコンピュータシステムは、ジョイスティック、マウス、キーボード、グローブ、タクタイルマウス(tactile mouse)、ダンスパッド、運動機器、またはその他の入力装置などの入力装置を含む。これらの装置は、一般に、ユーザーが、ゲームの局面またはコンピュータプログラムのその他のパラメータを制御するのに使用される。これらの入力デバイスのそれぞれは、発光ユニット100用の制御信号に影響を与えるように構成することもできる。例えば、マウスは、部屋の中または建物の外部の発光体を制御するのに使用することもできる。マウスが動かされると、発光ユニット100が応答するか、またはユーザーがダンスパッドの上でダンスをすると、発光体が、それらのダンスの色彩表現を生成することもできる。例えば、それらのパッドとの衝撃力は、強度計測値に変換し、それに対して、その位置を色に変換することもできる。入力装置は、音を、光と同時に、またはそれと一緒に誘導することもできる。
本発明の一実施態様においては、発光システムは、センサまたはデータ入力と関係づけることも可能であり、これらの入力は、マイクロホン、カメラ、熱、冷却またはその他の入力などの仮想環境と関連づけることができる。例えば、ユーザーは、マイクロホンを介して音声命令を与えることによって、ゲームオブジェクトを制御し、この音声命令がアプリケーション用の指令に合成されて、そして次に、発光システムを介して環境の照明を制御するのに使用される。
上述の実施態様は、主としてリアルタイムシミュレーションを含むゲームと関係するが、そのような種類のゲームに対しては、発光システムに対する多数の用途がある。例えば、フライトゲームでは、制御の指標または燃料レベルのような重要な統計量を使用し;レーシングゲームでは、運動を含めるか、または警察車両の接近などの第3者行動を指示し;スケートボード、スノーボード、またはその他の実行スポーツシミュレータでは、運動の指標、第3者行動の指標、または特に優れた成績に対するフラッシュバルブなどの報酬を含めることができる。その他の種類のシミュレータも、発光システムを使用することが可能であり、それには、限定はされないが、ローラーコースターシミュレーション、閉鎖ブースアーケードシミュレーション、またはロケーションベースエンターテインメントゲーム(多数のプレイヤーによる、ブース内での大規模ゲーム類)などがある。さらに、当業者であれば理解するであろうように、上記は可能性に対する限定された概要であり、過度の実験を行うことなく実行のできる、さらに多くの応用がある。
他の実施態様においては、音楽アプリケーションを使用して、音楽を光に振付けること、または音楽生成の一部として光を生成することも可能になる。あるいは、光を使用してユーザーが音楽の演奏を学ぶのを支援することもできる。例えば、キーボード上でユーザーが押すべき特定のキーを示す光を、投射することもできる。やがては、楽譜を読めないユーザーが、ユーザーの成績が光信号として提供されるので、楽器や音楽の演奏を自習できるかもしれない。
本発明の一実施態様は、発光ユニット100を、特定の発光構成にすることからなる、パズルとすることもできる。例えば、プレイヤーは、発光ユニット100で構成される、実世界ルービックキューブ(Rubic's cube)表現を「解く」ことができる。本発明の一実施態様は、フライトシミュレータに使用して、環境光条件を昼間から夜間へと変更したり、または水平線が変化するにつれて、もしくはシミュレータのその他の観点と関連して、発光条件を変化させることができる。
多くの発光ユニット100の構成には、場合によっては、建物の照明などの屋外発光用途におけるように、長距離にわたって分散された多数の発光ユニット100が必要となることがある。多数の発光ユニット100を1つの設備に実装することは、非常に複雑であり、電線問題、電力変換器または電源、およびインテリジェント器具の場合には、制御目的で、器具からデータを送受するためのケーブル電線の使用をもたらす可能性がある。その方法およびシステムを上記で開示した、そのような発光ユニット100の構成に対して、制御信号をアドレス指定して構成する困難さに加えて、そのような大規模構成に配置される発光ユニット100に好適な、電源を準備することも重要である。したがって、本明細書では、発光ユニット100用の改良型の電源108を提供する方法およびシステムを提供する。
様々な種類の発光システムは、電源ネットワークにタップ接続するときに、異なる問題をもたらす。例えば、白熱発光源は、通常、電力ネットワークに対する単純な抵抗負荷によって給電される。数年にわたって、蛍光およびHIDランプが受容され使用されることによって、負荷を駆動する電子部品の使用が増大し、コンピュータおよび器具とともに、これらのデバイスは、その中に組み込まれた安定装置および電源のせいで、電源ネットワークにおけるいくつかの副作用をもたらした。これらの新規なシステムが消費する電流は、従来型光源の抵抗負荷とは非常に異なっており、このことが電気の消費者および提供者に対する問題を生ぜしめる。
過去においては、電力問題は、正弦波状に電流を消費する、線形電源から生じていた。代替選択肢として、スイッチング電源は、過去に使用された線形電源と比較して、小型で効率的である。しかしながら、スイッチング電源は、入力電流の歪みをもたらす。スイッチング電源は、円滑な正弦波状ではなく、パルス状に電流を消費する。したがって、交番する電圧(ほとんどの電力分配システムにおいて、通常は、50または60Hz正弦波)および電流は、位相がずれていることが多い。その結果として、電圧極大および極小は、電流の極大および極小とは対応しない。このような歪みは、局所電源網を備える電力分配に問題を引き起こし、電力分配およびローカル回路における容量問題をもたらす。
理想的な状態において、入力電流および電圧は、同相で正弦波状である。任意の状態において、力率は、実効電力(ワット)を皮相電力(電流×電圧)で除したものとして定義される。電力は、単に電圧と電流の積として定義されるように見えるかもしれないが、電圧および電流の位相がずれている場合には、この積はデバイスが使用する実効電力と大きく異なる可能性がある。単純な抵抗負荷に対しては、力率は単位または1.0である。しかしながら、スイッチ電源に対しては、力率は、ずっと低く、例えば0.6となる可能性がある。低い力率の修復は、力率補正(PFC)の使用によって達成することができる。高品質PFCは、スイッチング電源における実効電力と皮相電力との比を0.99にすることが可能であり、これによって低力率に伴う問題が軽減される。
LEDベース発光ユニット100およびほとんどの電子部品は、低電圧システムであるので、電力変換を使用することは極めて一般的である。多くの場合に、オフボード電源があり、これは、壁に直接的にプラグ接続されて、低電圧ACまたは、より一般的にはDC電力を供給する、電圧変換器または等価物である。したがって、高電圧システムおよび低電圧システムは分離されることが多い。ほとんどの大衆消費電子製品では、これらの電源システムは、デバイスと一体である。すなわち、それらは壁に直接的にプラグ接続して、必要な電力変換はすべて、デバイスの内部で実行される。これは、ほとんどの電子製品にとって最も実際的であり、それによって電源と電子回路用の個別の筐体が不要になる。
しかしながら、ほとんどのLEDベース発光システムにおいては、オフボード電源が使用されており、この理由は、単一電源で複数発光ユニット100に給電が可能なことが多く、システムの全体コストを、各発光ユニット100がオンボード電源を備えた場合よりも、低く保つことができるからである。このような電源を固定器具に統合することは、コストおよび必要な物理的スペースの両方において大きすぎるものであった。さらに、オンボード電源は、熱問題を引き起こす。熱は、多くの電子構成要素に損傷を与える。しかしながら、発光ユニット100同士を離して設置する敷設物においては、保全問題に加えて、ケーブル電線の追加コストが、分散電源システムの元の便益を上回る可能性がある。
一般に、電力の分配が効率的になるように、電源網のインピーダンスは、低くなりがちである。電源、または電力を使用する任意のデバイスのインピーダンスは、非線形であってはならない。そうでなければ、そのデバイスは、電源線に高調波を生成する可能性があり、これは無駄で望ましくない。とりわけ、非線形インピーダンスは力率を低下させる。
ある発光ユニット100に対しては、クリーンで調整され、かつ力率補正されたエネルギーおよび電力を供給するために、電源システムを直接、発光ユニット100に一体化するのが好ましい。そのような状況においては、不要な構成要素および部品を除去することも好ましい。
本明細書において開示するのは、発光ユニットまたは力率補正によって便益を得るその他のデバイスのための、1段階および2段階力率補正電源用の回路の、いくつかの実施態様である。各設計の主要特徴は、出力電力の調整のためのフィードバック機能である。主要な課題は、大型のキャパシタの除去である。好ましい一実施態様では、電流源を備える電源内のフライバック変換器を使用する。
電源の設計には、脈動が少なく良好な力率を備えるクリーンな電力を供給するために、エネルギーを貯蔵して放出する効率的な機器を開発する必要がある。課題は、良好で、効率的で、低コストのPFC電力を供給することである。ほとんどの設計課題と同様に、トレードオフが必要である。
PFC電源を設計する際の1つの設計選択は、1段階設計対2段階設計の選択である。1段階設計は、2段階設計に対していくつかの利点、例えば必要な構成要素が少なく、製造コストが低いこと、があるように思われる。しかしながら、これらの利点は、性能においてトレードオフにある。脈動を低減することによって性能を向上させるには、システムは、より多くのエネルギー蓄積を、回路の出力に移す必要がある。
図41は、線路フィルタ4102、力率補正(PFC)機能4104、キャパシタ4108およびDC/DC変換器4110を組み入れた、標準的な低電圧スイッチング電源を示す。線路フィルタは、高電圧AC入力の、概略整流およびフィルタリングを提供する。PFC機能4104は、電圧および電流が同相になることを保証する。出力キャパシタ4108は、入力電力が低下する事象のおいて、あるレベルのエネルギー蓄積を提供する。このキャパシタ値は、通常、出力に影響を与えることなく、失われた入力波形サイクルを許容する、大きさにする。最終的に、DC出力電圧を、所望のDCレベル、例えば24VDCに変換する。
図42は、線路フィルタ4102を備える、標準的な低電圧電源のブロック図4200である。いかなる力率補正機能も存在しないことに注目されたい。エネルギー蓄積キャパシタ4108は、線路フィルタ4102とDC/DC変換器4110の間に示してある。この電源は、等価な出力を供給できるが、力率補正出力を供給することはできない。したがって、この電源は、局所電力分布において問題を生じる可能性がある。
図43は、一体型PFCおよびDC/DC変換器4302を備える、別の電源装置を示す。これを、1段階PFC低電圧電源と呼ぶ。1段階の便益としては、低コストおよび小寸法がある。注目すべきことは、エネルギー蓄積キャパシタ4108は、この場合には、出力端にあり出力をサイクル損失下で維持することである。これがないと、出力は、電力低下による悪影響を受けて、電圧レベルを維持する能力がなくなる。
図44は、線路フィルタ4102を備える、図43のさらに詳細な内訳である。本明細書に示す回路図は、一般に機能形態で示す。類似の機能ブロックおよび類似の機能について多数の変形形態が可能であり、それらはこの明細書に包含されるものである。制御回路4402は、調整された出力を提供するために、スイッチ4404を迅速にスイッチングする。これは、スイッチング電源の標準要素である。
図45は、図44を出力段階へと続けるものである。要素4108は、オーバラップを示すために、複製してある。次いで、高電圧DC出力の出力が、標準的な回路図によって示すように、DC/DC変換器に供給される。ここでも、制御回路を示してあり、この制御回路は出力を計測して、それに応答して、リアルタイムで出力を調整および調節して、電圧レベルを維持する。インダクタ4504の電流は、スイッチQ2 4510の制御によって、ダイオードD3 4508を介して迅速に充電され、次いで放電される。小出力キャパシタ4512を、出力に付加して、追加のエネルギー蓄積を提供し、出力脈動を最小化する。
図46は、力率補正機能4104、エネルギー蓄積キャパシタ4108およびDC/DC変換器4110の組み合わせを備える、代替実施態様である。
図47は、図43の1段階要素4302のブロック図に対する代替実施態様である。この組み合わせは、図46の2段階システムに対して、小型および低コストの代替選択肢を与える。
図48は、発光ユニット100用の、典型的なLED照明電力およびデータ供給システムのブロック図である。ブロック4802に示すように、電源セクションは図41と同等であり、LEDベース発光ユニット100を直接的に駆動する低電圧バスを提供する。これは、マサチュセッツ州ボストンのColor Kinetics Incorporated製のiColor Accent発光製品を含む、いくつかの市販低電圧システムと同等である。データ変換器4804は、発光体に情報を供給して、発光レベル、色、効果、およびデータストリーム内のその他の情報を伝達する。通信および電力の供給は、統合電力/データケーブルを介する方法、または回路基板上のトレースを介する方法、または無線通信システムを含む、電子デバイスデータまたは電力を供給する多数の方法の1つによって行うことができる。
発光ユニット100は、電力およびデータの受領側であり、このインスタンシエーションにおいては、低電圧電力を供給されて、LED光源104を制御かつ駆動する。低電圧によって、ケーブルの長さに沿っての電圧低下があることは既知であり、これによって、発光システム内の発光ユニット100の構成の可能な長さが制限される。電線の抵抗は、小さくはあるが、重大であり、システム設計において考慮しなくてはならない。そのような低電圧システムの一般的な長さは、ケーブル長で数十メートルである。ある量を超える電圧低下があると、ある距離で、電圧が使用不能なレベルまで減少し、その結果、発光ユニット100内部の電子回路が作動不能となることを意味する。電圧低下効果は、比較的低い電気抵抗を有する、比較的大きな線径の電線によって軽減することができる。しかしながら、そのような電線は、極めて重くかつ高価であり、敷設およびコストの実際的な問題があり、この問題のために、大線径電線の手法は最適とはいえない。
図49は、発光ユニット100用の従来型電源の問題の多くを解決する、力率補正電源の一実施態様である。図49において、力率補正機能4104およびエネルギー蓄積キャパシタ4108は、高電圧電力バスを設けることによって、DC/DC変換器4110から、分離されている。電力は、電圧と電流の積である。オームの法則では、電圧と電流との関係は、V=IRの式となる。したがって、電力はまた、I2Rに等しく、すなわち、電力は電流の2乗に比例する。電圧が増加すると、電流が減少し、電線抵抗の効果および結果として起こる電力損失が低下する。図49は、非常に長い電線を可能にするとともに、さらに発光ユニット100に給電し制御することを可能にする高電圧バスの一実施態様を示している。4902をつけた要素は、線路フィルタ4102、PFC機能4104および蓄積キャパシタ4108を含むが、このとき、電力は、高電圧バスを使用して、特定のプロジェクトまたは敷設のための長いケーブルを介して、発光ユニット100へと誘導される。
DC/DC変換器4110は、同じ発光ユニット100の場所に配置されており、このDC/DC変換器が、発光ユニット100またはその他のデバイスに電力を供給する。高電圧入力は、発光ユニット100当たりの最小コストをもたらし、非常に長い電線を可能とし、したがってシステムコストおよび構成における敷設コストを最小化し、この構成では、発光ユニット100は、建物外面上などに、長距離にわたって広がっている。従来型電源によって給電される発光ユニット100に比較して、線路長は、劇的に、例えば、10倍またはそれを超えて増大させることができる。また、電線径は、図48に示す低電圧、高電流システムにおけるよりも、ずっと小さくすることができる。分離式段階システムの個有の利点は、2段階の分離によって、低損失高電圧バスの使用による、大規模敷設が容易になることである。この2段階設計は、必ずしも、単一ハウジングに組み入れることはないが、そうすることは可能である。
図50は、2段階設計の別の実施態様を示し、この場合には、線路電力(例えば、120または240VAC)に、任意選択の線路フィルタ4102を介して高電圧バスを直接接続している。この実現形態は、特定の供給源、おそらく1つの筐体に源を発する全電力およびデータを有して、電力およびデータを、ある数の器具に供給する。図50の下部は、力率補正電源の別の実施態様を示す。
この実施態様は、器具のそれぞれが、壁プラグを介して直接、線路電力に接続するか、または局所的な電力に直接接続するかを可能にするための、さらなるステップをとる。これによって、その特定の実装のための、追加で固有の電線の敷設が不要になり、標準的な電気会社によって、このシステムの電力供給の配線を実装することを可能にする。データ変換器は、先に示したように、個別のデータバスによって設けることが可能であり、これは、電力線または別の無線システムを介して、配線することができる。この解決法は、場所と実装において、最高の柔軟性を与える。力率補正の様々な実施態様を、本明細書に含めることを意図するものである。詳しい情報は、HorowitzとHillによる、「The Art of Electronics」2ed. Cambridge University Press, 1991. Section 6.19、「Switching Regulators and DC-DC Converters」を参照することができる。
図51は、図1に関係して記述した発光システムと類似の、本発明の原理による発光システム5100を示す。発光システム5100には、1つまたは2つ以上のLED104、108、および110を含めることができる。一実施態様においては、LED104A、104B、および104Cは、異なる色(例えば、104A赤色、104B緑色、および104C青色)を生成することができる。発光システム5100には、プロセッサ102を含めて、このプロセッサ102が、LED104A、104B、および104Cの出力を独立に制御できるようにすることができる。このプロセッサは、LEDを駆動する制御信号の生成が可能であり、それは、例えば、パルス変調信号、パルス幅変調信号(PWM)、パルス振幅変調信号、アナログ制御信号またはLEDの出力を変える、その他の制御信号である。一実施態様においては、プロセッサは、LEDの出力を制御するその他の回路を制御することができる。LEDは、2つ以上のLEDのストリングとして設けて、これらを群として制御し、プロセッサ102は、2つ以上のストリングのLEDを制御することができる。当業者であれば認識するであろうように、多くのシステムおよび方法が、LED(単数または複数)および/またはLEDストリング(単数または複数)を作動させるのに使用可能であり、本発明はそのようなシステムおよび方法を包含するものである。
発光システム5100は、本発明の原理による発光ユニット100として、色スペクトル内で、ある範囲の色を生成することができる。例えば、発光ユニット100には、複数のLED(例えば、104A〜D)を設け、プロセッサ102はこれらのLEDの出力を制御して、LEDの2つまたは3つ以上からの光が、結合して混合色光を生成するようにすることができる。そのような発光システムは、様々な用途に使用可能であり、それは、ディスプレイ、室内照明、装飾照明、特殊効果照明、直接照明、間接照明、またはそれが望ましいその他任意の用途を含む。多くのそのような発光システムを互いにネットワーク化して、大規模ネットワーク化発光応用例を形成することができる。
一実施態様においては、発光ユニット100を構成する、LED104および/またはその他の構成要素を、ハウジング5212内に配置することができる。ハウジング5212は、ある領域に照明を提供するように適合させるとともに、線形発光パターン、円形発光パターン、長方形、正方形、または空間または環境内のその他の発光パターンを生成するように配置することができる。例えば、線形配置を、壁−天井境界に沿って壁の上辺に設けて、光を壁の下方または天井に沿って投射して、ある種の発光効果を生成することができる。一実施態様においては、生成された光の強度は、ある表面(例えば、壁)に、一般的な環境照明条件において発光効果を見るのに充分な光を供給するのに十分とすることができる。一実施態様においては、そのような収納式発光システムを、直視型発光システムとして使用することができる。例えば、そのような収納式発光システムは、建物の外面に装着してもよく、観察者は、発光システムが照射するセクションを直接的に見ることができる。ハウジングには、拡散光学部品、またはその他の光学部品を含めて、LED(単数または複数)104からの光が、その光学部品を介して投射されるようにすることができる。これは、LEDによって生成される光パターンを、混合、再誘導、または別の方法で変更するのを支援する。LED(単数または複数)104は、ハウジング5212内部に配置するか、ハウジング5212の上に配置するか、または特定の用途において望まれる、その他の方法で装着することができる。
図52は、本発明の原理による発光ユニット100をプログラムする方法を示す。この方法には、発光システム5202を提供すること、プログラミングデバイス5204を提供すること、プログラミングデバイス5208についてのアドレスまたはその他の情報を選択または生成すること、選択および/または生成されたアドレスを発光システム5210に伝達すること、および発光システム5212のメモリ内に伝達されたアドレスを記憶することを含めることができる。
本明細書に含まれる実施例の多くは、発光システムとしてLEDベース発光システムデバイスを使用するが、その他の照明源を、発光システムに組み入れることもできる。これらの照明源は、アドレス指定可能なコントローラと関連づけることが可能であり、このコントローラは、ネットワークの一部として組み込むときに設定を必要とするか、または選択、修正または生成すべき事前プログラムされた発光制御プログラムを有する。本発明の原理によるプログラミングデバイスは、これらの照明源においても使用可能であり、アドレスをプログラムするか、または本明細書に記述する他の機能を実行することができる。
図53は、本発明の原理によるプロセスフロー図を示す。本発明は、アドレスを与えることのできる、複数の発光ユニットからの光を制御する方法5300である。この方法は、発光ユニット100のそれぞれに、データを読み取る処理機能を装備するステップと、発光ユニットに命令を与えて、発光ユニットの色および強度の少なくとも一方を制御するステップとを含み、各処理機能にアドレスを与えることのできる方法5302である。例えば、発光ユニットには、プロセッサ102がネットワークデータを受け取ることのできる、発光ユニット100を含めてもよい。プロセッサは、ネットワークデータを受け取り、受け取ったデータと整合する方法で、光源104を作動させることができる。プロセッサ102は、それ自体に明示的または暗黙的にアドレス指定されたデータを読み取るか、またはプロセッサは、それ自体に供給されたデータのすべてに応答することができる。ネットワーク指令は、アドレスを有する特定の発光システム、または類似のアドレスを有する発光システムの群を限定して対象とするか、あるいはネットワークデータを、すべてのネットワークデバイスに伝達することができる。すべてのネットワークデバイスへの伝達は、アドレス指定はできないが、ユニバースまたはワールド型指令とすることができる。
この方法は、各プロセッサに複数のデータビットで形成する識別子を供給するステップ5304をさらに含む。例えば、各発光ユニット100には、メモリ114(例えば、EPROM)を含めて、このメモリ114には発光体またはプロセッセに固有の一連番号を含めてもよい。もちろんのこと、一連番号またはその他の識別子の設定は、機械式スイッチまたはその他の装置によって設定が可能であり、本発明は、識別子を設定する特定の方法に限定されるものではない。この一連番号は、例えば、EPROM内の32ビット番号とすることができる。上述した、様々なアドレス指定および構成方式を使用することができる。
一実施態様において、この方法は、複数のそのようなプロセッサに命令を送ることをさらに含み、この命令が、識別子の複数のビットの、選択された番号付きビットと関連しており、この命令は、そのプロセッサに、そのプロセッサが制御する発光ユニットために、照明の「オン」状態と照明の「オフ」状態とを選択させ、その選択が、その命令と、その命令の番号付きビットの番号に対応する識別子のビットとの比較によって決定される5308。例えば、ネットワーク指令は、発光ユニットのネットワーク内の、1つまたは2つ以上の発光ユニットに送ることが出来る。この指令は、その指令を受け取るすべての発光ユニットが応答するように、大域指令とすることができる。ネットワーク指令は、プロセッサ102に命令して、その一連番号に関連するデータの先頭のビットを読み取らせることができる。次いで、プロセッサは、先頭のビットをネットワーク命令中の命令と比較するか、またはそのビットが1であるか0であるかを推定することができる。ビットが1であると、プロセッサは、発光ユニットをオンにするか、または特定の色または強度にしてもよい。これによって、一連番号の先頭のビットの、視覚表現が与えられる。光を見ている人または装置は、一連番号の中の先頭のビットが、1(すなわち、光はオン)、または0(すなわち、光はオフ)のいずれかであることを理解するであろう。発光体に送られる次の命令は、アドレスの第2のビットの設定を読み取り、指示することにすることができる。このプロセスを、アドレスの各ビットに対して続けることによって、人または装置が、各指令に続いて発光体がオンおよび/またはオフになるのを見ることによって、アドレスを解読することが可能となる。
この方法には、その命令に対して、どの発光ユニットが照明され、どの発光ユニットが照明されないかの表現を取り込むことをさらに含めることができる5310。例えば、カメラ、ビデオまたはその他の撮像システムを使用して、そのようなネットワーク指令のそれぞれに続いて、発光体(単数または複数)の画像を取り込むことができる。識別子のすべての番号付きビットについて、前述の2つのステップ5308、5310を反復すること5312によって、ネットワーク内の各発光体の一連番号の再構築が可能になる。
この方法には、表現内に取り込まれた識別子の各ビットの「オン」または「オフ」状態に基づいて、発光ユニットのそれぞれの識別子を構成すること5314をさらに含めることができる。例えば、人は、発光体の状態を見て、それらを記録して、発光体一連番号を解読するか、またはソフトウエアを書いて、画像の自動読み取りおよび画像からの一連番号の再構成を可能にすることができる。このソフトウエアを使用して、発光体の状態と命令とを比較して、アドレスのビット状態を計算して、次いで、次の画像に進んで、次のビット状態を計算する。このソフトウエアは、画像内の関連する発光ユニットの複数またはすべてのビット状態を計算し、次いで、次の画像に進んで、次のビット状態を計算するように適合させることができる。このプロセスは、画像中の発光ユニットの一連番号のすべてを計算するのに使用することもできる。
この方法には、既知の識別子(例えば、一連番号)と、識別子を有する発光ユニットの物理的場所との対応を構成すること5318を含めることもできる。例えば、取り込まれた画像は、発光ユニット状態情報を含むばかりでなく、発光ユニット位置情報を含む。この位置は、相対的または絶対的である。例えば、発光体を、建物の外面に装着し、画像は、特定の発光体が72階の右から3番目の窓の下にあることを示すことができる。この発光ユニット位置を、その他の発光ユニット位置に関係づけて、それによって、識別子(例えば、一連番号)のすべてを、位置を有する発光体と関連づける、マップを構築することができる。
これらの位置および/または発光ユニットが識別されると、その指令を識別したものに宛てて、その発光ユニットを、その識別子に宛てられたデータに応答させることによって、ネットワーク指令を、特定の発光ユニットに仕向けることができる。この方法には、発光ユニットからの照明を、所望の物理的場所にある、所望の発光ユニットに命令を送ることによって、制御することをさらに含めることができる。別の実施態様には、現時点で識別された発光ユニットアドレス情報を送ることを含めて、発光ユニットが、アドレス情報をそのアドレスとして記憶し、そのアドレスに送られたデータに応答するようにすることができる。この方法は、発光ユニットの物理的配置に関係して、なんらかの順番方式で発光ユニットをアドレス指定するのが望ましいときに、有用となり得る。例えば、ユーザーは、発光器具が、建物の正面を横切って左から右に移動するにつれて、アドレスを連続的に増大させたいと思うことがある。これは、発光順序のオーサリングを容易にし、それはアドレスが位置または進行と関連づけられていることが理由である。
図54を参照すると、いくつかの要素で構成された、発光システム5400を示してある。発光システム5400は、複数の線形配置された光源104A〜104Dを含み、それは、一実施態様においては、様々な色、例えば赤色、緑色、琥珀色、白色および青色のLEDである。発光ユニット5402は、ボード5408上のプロセッサ102と組み合わせて配置される。ボード5408は、ハウジング5410内に位置し、ハウジングは2つの端部5412を有する。ハウジウングは、屋外仕様に適合されており、湿気による侵食を防止するために封止されている。また、実質的に透明で、光源104A〜104Dから発光システム5400の観察者への光の伝播を可能にする、カバーがある5414。このカバーは、水密性であるか、または耐水性とすることができる。端部5412を介して、複数の電線5418が配置され、これは接続箱5420に接続している。発光システム5400はまた、追加の接続箱5420を介して配線することによって、同様のそのようなシステムに接続することもできる。透明カバー5414は、発光システム5400からの光が、観察者の方向に、実質的に不変のビーム角度で伝播することを可能にする。発光システム5400は、それらを表面、例えば建物の内壁または外壁に連結することによって、配置することができる。発光システム5400は、列またはその他の形態で構成して、標識(signage)、表示、または照明効果を、電線5418を介してプロセッサ102に中継される、命令によって提供することができる。多種多様な効果を創出することができる。
図55を参照すると、いくつかの異なる要素で構成される、発光システム5500の別の実施態様を示してある。発光システム5500は、ハウジング5502を含み、これは、カバー5504および端部5508を含む。ハウジングは、水密または耐水性として、その結果それを屋外用途に好適にすることができる。カバー5504の内側には、複数の発光ユニット5510が配置され、この発光ユニットは、所望の構成、例えば図55に示す線形構成に配置されている。その他の実施態様においては、発光ユニット5510は、列、トライアド、曲線、またはマトリックスに配置することができる。同様に、ハウジング5502は、図55では実質的に直線かつ円筒形であるが、その他の実施態様においては、湾曲させるか、列に配置するか、またはその他の構成、例えば幾何学的形状、文字、数字、またはネオンサインで可能な広範な構成に類似するその他の構成であってもよい。
発光ユニット5510は、データを処理し、発光ユニット5510に命令を与える、処理機能またはプロセッサ102と組み合わせて提供してもよく、この処理機能102には、発光ユニットが生成する光の色および強度の少なくとも一方を制御するデータをアドレス指定するためのアドレスを与えることができる。また、処理機能102には、例えば一連番号またはDMXアドレス、および発光ユニット5510と一義的に関連づけることのできるバーコード5518などの、識別子の少なくとも1つを与えることもできる。プロセッサ102は、プロセッサのアドレスに従って照明命令を与える外部信号に応答して、発光システム5500の特定の物理的場所に対する照明を指定することができる。
カバー5504は、実質的に光透過性で、光学的な機能を有するカバーとしてもよく、この場合には、図54と関係して開示したものなどの透明カバーに対するよりも、複数の光源104A〜104Dからの光の混合の程度が大きくなる。透明カバーを有するシステムにおいては、ユーザーは、光源104A〜104Dを直接的に見る。このような実施態様においては、それによって望ましくない混色が起こり、ある種の効果を見るのが困難となることがある。また、直接視による実施態様は、発光ユニット、例えばLEDの固有のビーム角度に限定されて、その結果、その角度の外側からの観察者には、色がまったく見えなくなる。例えば、壁から離れて外側方向に照明することが望ましい場合には、壁も照明するのが望ましいことがあるが、外向きに配置した、1列のLEDを有するシステムは、同時に両方の方向は照明しない。光学的な機能を有するカバー5504は、光源104A〜104Dからの光を拡散させ、その結果、光は、線光源104A〜104Dのビーム角の内側および外側の両方向に伝わる。
したがって、カバーは光を拡散させて、直接視用途においては濁ってしまう効果を可能にすることを含めて、円滑な混色を起こさせる。また、カバー5504は、光を後方に拡散させて、外側の観察者の方向と共に、発光システム5500が装着されている表面の照明を可能にする。したがって、光学的機能を有するカバーは、ある種の用途に対して、実質的な利点をもたらす。カバー5504用として、様々な半透明または半透過性材料、例えば、プラスチック、クリスタルガラス(crystal)、様々なポリマー、その他を使用することができる。光を拡散、回折、反射、屈折、またはその他の方法で光の方向を変える材料は、発光ユニットから放射される光のビーム角を増大させて、光源104A〜104D自体のビーム角よりも大きな角度にわたって、実質的に均一な光強度を生成する、光学部品を得るという目的に役立てることができる。
一実施態様においては、光学的機能を有するカバー5504は、端部5508を有する。この端部5508は、それ自体が実質的に光透過性であり、その結果、端部5508は、カバー5504と同様に、光源104A〜104Dからの光を混合することもできる。端部5508は、発光システム5500が、別の類似の発光システム5500と直接接触して位置することを可能にするように、適合させることができる。別の発光システム5500との電気的通信およびデータ通信の少なくとも1つに、発光システム5500を配置することのできる、コネクタ5520を設けることもできる。コネクタ5520は、図54の接続箱5420のような、個別の接続装置を必要とすることなく、第2の類似の発光システム5500に、直接データ接続および電気接続を与えることのできる構成に、配置することができる。光透過性端部5508と併用する直接コネクタ5520(接続箱なし)の利点は、発光システム5500を、他の発光システム5500と端と端をつけて配置することが可能であり、ハウジングの非透過性部分がある場所、または接続箱のための空間が必要な場所などに現われる可能性のある、間隙を残さないことである。間隙は、望ましくない光学特性、例えば、発光システム5500によって生成しようとする文字、数字、またはその他の画像における欠落部分を発生させる可能性がある。接続箱を除去することによって、非常に時間のかかる実装の問題、例えば、発光システム部分間の各端子において壁の中に個別の箱を配置する必要などを回避することもできる。接続箱は、また、端部間に無理に間隙を空けて、照明の領域を望ましくない状態で妨害する可能性がある。
コネクタ5520には、複数の電線5522を含めることができる。電線5522には、例えば、データ、電力および接地用の電線を含めて、これらを、各発光システム5500が並列に、タップ接合することができる。発光システム5500の任意のセクションにおいて、複数のアドレス指定可能なプロセッサ102および複数のアドレス指定可能な光源104A〜104Dがあってもよい。電線5522は、発光システム5500から発光システム5500まで、デイジーチェイン構成で、(コネクタ620の内部で)ループを形成して、単一の中央コントローラが、データ電線を経由して、多数の発光システム5500を制御することを可能にして、各プロセッサ102に、それ自体の固有のアドレス(これは、上述した様々な方法の1つによってそのプロセッサ102の物理的または幾何学的場所と関連している)に対して指定された命令を供給することができる。一実施態様においては、コネクタケーブル5520は、例えば、Essex Royal 12/3 Type SJOOW(-40C) 300Vケーブルとすることができる。
図56を参照すると、コネクタ5520を設けることによって接続箱の必要性をなくすことは、各発光システム5500を壁の中の接続箱に接続するのではなく、発光システム5500を、装着システム5600を介して、壁またはその他の表面に配置できることを意味している。装着システム5600は、ブラケット502を含めることができる。一実施態様においては、ブラケット5602に複数の穴を設けて、それを通して、装着システム5600を実質的に平坦な表面上に、例えばネジ、トグルボルト、または類似の締結具を用いて装着することができる。一実施態様においては、ブラケット5602に、アルミニウムなどの金属製の金属部分5604と、例えばゴム5608製の非金属部分とを含めることが出来る。ゴム5608は、金属部分が金属壁またはその他の表面と接触するのを防止して、それによって、酸化を促進する可能性のある金属部分同士の電気的接続を回避することができる。
装着システム5600には、クランプなどの締結具5610を含めることができる。クランプは2つの顎または爪6612を有してもよく、これらには、実施態様によっては、金属部分とともに、ゴムまたはその他の非金属材料部分を設けて、爪5612が互いに接触するときに、非金属部分が酸化を防止するようにすることができる。顎5612は、拡がって発光システム5500を受け入れて、ユーザーが、発光システム5500を簡便にはめ込んで、次いで常設のためにネジ5614を締めることを可能にする。非金属部分は、発光システム5500を保持するクランプを、緩衝することもできる。締結具5600には、締結具5600を締め付けるためのネジ5614を含めることもできる。実施態様によっては、締結具5600は、移動可能、例えば回転可能に装着システム5600上に配置して、それによってブラケット5602を締結具5610に対して任意の角度で配置可能として、施工業者が、装着システム5600上に配置する発光システム5500を、任意所望の角度で傾けること、例えば、装着システム5600を表面に便宜に取り付けるために穴5618を露出させる角度で、またはブラケットを発光システム5500の背後に配置することによって観察者から隠れる角度で、傾けることを可能にする。
図57は、穴5618を備えるブラケット5602の上面図5700および側面図5702を示す。
図58は、平坦面上の複数の装着システム5600内に配置された発光システム5500の図を示す。装着システム5600を用いて、複数の発光システム5500を、表面上に任意の構成で配置して、それによって発光システム5500の幾何学的パターン、例えば、ネオンまたは類似の発光体を用いて生成することのできる任意のパターンを、提供することが可能である。しかしながら、発光ユニット5510およびプロセッサ5512を用いて、各発光ユニット5510を制御して、ユーザーが望む、任意の色、強度または特定の照明効果を生成することができる。そのような発光システム5500の複数を一緒に制御することによって、ユーザーが望む効果を用いて、ユーザーが望むとおりに、壁全体を照明することができる。
図59は、本発明の原理による発光システム5900を示す。発光システム5900には、内部に装着された回路ボード5902およびLED(単数または複数)などの光源104A〜104Dとともに、光学部品5904を含めることができる。一実施態様においては、光学部品5904は、内部構成要素を包囲するように形成した、押出し加工ポリカーボネート光学部品とすることができる。押出し成形光学部品5904は、開放端を有してもよく、これに蓋をして、完全包囲光学部品を形成することができる。一実施態様においては、そのような完全包囲光学部品は、発光ユニット100またはその他の照明システムを収容して、それによって、光学部品5904が照明システムによって照射されるようにすることができる。例えば、LED104A〜104Dを、回路ボード5902上に装着して、さらにシステムには、光源104A〜104Dを制御するためのマイクロプロセッサ102も含めることができる。
再び図59の実施態様を参照すると、光源104A〜104Dを、光学部品5904上の光分布を最適化するために配置して、均一に照射された光学部品5904の外観を生成することができる。例えば、光源104Aを、光源104Aから放射された光の大部分が、光学部品5904の湾曲部分に当たるように、配置することができる。光源104Aからのビーム角度(すなわち、光源104Aから放射される光の投写角)を、光りの大部分が曲面に当たるように投射するように適合化して、光学部品5904の発光の均一性を最適化することができる。一実施態様においては、光源104A〜104Dは、列に配置することができる。このシステムには、例えば、光学部品5904の長さだけ延びる一列のLED104A〜104D、および光学部品5904の長さだけ延びる別の列のLED104E〜104Fを含めることができる。この2列のLED104A〜Dおよび104E〜Fは、光学部品5904の軸に沿って、互いに実質的に平行である。この配置は、LEDによって投射される光のビーム角を効率的に増大させることによって、均一に照明される光学部品の幅を増大させるのに有用である。別の実施態様においては、3列以上のLEDがあってもよく、また別の実施態様においては、所望の効果に応じて、1列だけのLEDとしてもよい。一実施態様においては、光源104A〜Dは、プラットフォーム5902(例えば、回路ボード)上に装着することができる。
本発明の別の態様は、アセンブリシステムの製造方法である。図60は、そのようなシステムの一実施態様を示す。回路ボードを電力、データまたはその他のシステムに組み付けるのは困難な作業となりやすい。一実施態様においては、発光システムには、電力線およびデータ線にタップ接合する複数の回路ボードを含めることができる。例えば、LEDとプロセッサを搭載した、複数の回路ボード6000を、命令用にデータ線にタップ接合し、各アセンブリに給電するために電源線に接合するように適合させることができる。複数の回路ボードを、光学部品6004内に(例えば、光学部品は8フィートの長さであり、8つの1フィードアドレス指定可能セクションを含み、各セクションはLED群とプロセッサを含む)配置することができる。
一実施態様において、プラットフォーム6006(例えば、回路ボード)は、取付け部分(例えば、穴6010)を有してもよい。この回路ボードはまた、取付け部分の近くに導電トレース6008を有することもできる。このアセンブリはまた、取付けデバイス6002を有してもよい。取付けデバイス6002は、電線6003の絶縁を貫通して、取付けデバイス6002と電線6003の導電層との間に電気的接触を提供するように設計された、絶縁変位部分6012を有してもよい。取付けデバイス6002はまた、取付け端部6014を有してもよくこの端部6014は、穴6010の1つを通過させることができる。一旦、穴6014を通過すると、電気伝導性材料を使用して、機械的および電気的に取付けデバイス6002を回路ボードに関連づけることができる(例えば、はんだを使用して、電気伝導性取付けデバイス6002を、導電性トレース6008に接続することが可能であり、またはんだを使用して、デバイス6002をボード6006に機械的に保持することができる)。
図61は、本発明の原理による別のシステム6100を示す。図示したシステム6100は、プラットフォームをデータおよび/または電源に取り付けることにも関係する。例えば、回路ボード6104を、電気導電体および/または機械的システム6108に、接続デバイス6102を介して取り付けることができる。例えば、電気導体6108は、電気導伝性材料(例えば、銅)で形成し、かつスプリング張力を与えて形成して、それによって、電気導体は、接続デバイス6102を挿入すると開き、デバイス6102に閉止しようとする圧力を加えて、その結果、電気導体は、電気的接触および機械的保持の両方をもたらすことができる。本発明の別の態様は、発光アセンブリ技法に関する。
図62は、本発明の原理による発光アセンブリ6200を示す。この発光アセンブリ6200は、記述した他の実施態様における光学部品と類似する、光学部品5904を、端部キャップ6202とともに含む。端部キャップ6202は、重複領域6204において、光学部品5904上をすべるように適合させることができる。この重複領域には、接着剤またはその他の封止技法で光学部品5904を端部キャップ6202で封止するか、またはこの重複領域は単にすべり嵌めを形成することができる。端部キャプ6202はまた、透明または半透明として、光が端部キャップ6202を通過できるようにすることができる。これは、光を端部方向に、また場合によっては端部から伝播させる細長い光学部品を設ける際に有用である。また、端部キャップ6202には、タブ6208を含めることができる。タブ6208は、光源104(例えば、LEDを搭載した回路ボード)を捕捉するように配置することができる。この配置は、回路ボード(この図には示さす)を端部で捕捉し、一方で中央部分(すなわち、光学部品5904の1部分)を比較的非拘束にしたままにする際に有用である。
図63は、本発明の原理による端部キャップ6202の端面図を示す。この端部キャップ6202の端には、ガス交換部6302を含めてもよい。このガス交換部6302は、たとえば、封止した光学部品5904の内部に、またはその外部へとガスを通すのに使用することができる。一実施態様においては、発光アセンブリの雰囲気を清浄化または乾燥させる方法は、その光学部品の両端に、封止された端部キャップ6202を備える光学部品5904を設けることを含めることができる。各端部キャップ6202には、ガス交換部6302を含めて、一方は乾燥ガス(例えば、窒素)をシステム内に通すのに使用し、他方は管からガスを抜くのに使用する。システムをある時間掃気した後に、吸引端を封止して、続いてガス充填端を封止する。これは、乾燥した内部雰囲気を含む発光アセンブリを提供して、高レベルの水分含有率によって引き起こされる凝縮またはその他の悪影響を防止するのに有用である。
図64は、発光アセンブリ6400の横断面図を示す。発光アセンブリ6400には、光学部品5904を含め、この光学部品を半透明材料(例えば、ポリカーボネート)で製作することができる。また、発光アセンブリ6400には、隆起フレーム(ridged frame)6402(例えば、アルミニウム)を含めることもできる。この隆起フレーム6402は、光学部品5904の下部ローブ(lower lobe)を捕捉して、全体的なシステム剛性をもたらすように適合させることができる。一実施態様においては、クランプ機構(例えば、図56に示すようなクランプ)を、隆起フレーム6402を保持するように適合させることができる。隆起フレーム6402または光学部品5904には、通過セクション(pass through section)6404をさらに設けることができる。この通過セクション6404は、液体(例えば、水)または気体を、それが隆起フレーム6402と光学部品5904との間に溜まらないように、通すように適合させることができる。また、隆起フレーム6402は異なる材料の熱膨張を許容するように適合させることができる。一実施態様においては、隆起フレーム6402は、固定締結具6408を含むように適合させることができる。この固定締結具6408は、他の締結具6410(例えば、ねじ)を用いて、穴または溝6412に取り付けることができる。この固定締結具は、発光アセンブリを表面(例えば、建物)に固定する追加の方法などの、安全構造を提供するのに使用することができる。例えば、発光アセンブリを、クランプ機構(例えば、図56に示すクランプ)を用いて建物の外面に締結して、さらに安全ケーブルも使用して、主接続(例えば、前記クランプ)の破断の場合に、発光アセンブリを壁に結合することができる。
図65は、本発明の原理による発光アセンブリ6500を示す。発光アセンブリ6500には、隆起フレーム6402と共に、光学部品5904を含めることができる。図示したように、隆起フレーム6402は、光学部品5904の端部まで延びていない。この構造は、光学部品5904の端部で、端部キャップ6202の封止を可能にするように適合させて、一方で、膨張構成部品6502を含めることもできる。膨張構成部品6502は、例えば比較的柔らかい材質のゴムで形成することができる。一実施態様においては、膨張構成部品6502は、隆起フレーム6402の移動を(すなわち、光学部品5904上で移動するのを)拘束するのに使用することができる。隆起フレームを拘束する一方で、膨張構成要素6502を、隆起フレーム材質と光学部品材質との間の熱膨張不一致を吸収するのに十分なほど軟質にして、発光アセンブリが熱サイクルに曝されるときに、端部キャップが大きな応力を受けないようにすることができる。
本発明の別の実施態様は、発光アセンブリの電気システム6600に関する。多数の発光アセンブリを、共通の電気システムを介して関連づけることができる。この電気システムには、データおよび/または電力伝達システムを含めることができる。例えば、図66の電気システムは、3線システム(three-wire system)上の電力およびデータの両方を含む。電気バス6602には、電気バス6610よりも大きい電流容量を有する電線を含めることができるが、この理由は、バス6610は、比較的制約された数(例えば、1つの)の発光アセンブリに電流を運ぶ必要があるのに対して、バス6602は、より多くの発光アセンブリに電流を供給するからである。バスは、3つのセグメント6610A、B、およびC、ならびに6602A、B、およびCと2つのバスに分解することが可能であり、それぞれの記号をつけた電線が、他方のバスの同じく識別された電線に通ずるように、それぞれ電気的に関連づけることができる。電気システム6600は、発光アセンブリ筐体6612中を通すことができる。電線は、筐体6612中に通して、クランプまたはその他の締結具6608を使用して留めることができる。このクランプデバイス6608を使用して歪み開放を行い、その結果、引っ張られている外部アセンブリが、電線に歪みを与えないようにすることができる。筐体6612には、充填材料6604(例えば、エポキシまたは樹脂)を充填して、アセンブリに耐水性を与えることもできる。
図67は、本発明の原理により、変化する時系列に沿って異なる色および強度の光を表示するようにプログラムすることのできる、線形発光ユニット404の配列6700を示す。配列6700は、任意の色および強度を異なる要素に沿って、例えば図67において下方および右方向に伝播させることによって、効果が配列6700中を移動できるように配置した、線形発光ユニット404で構成される。上述の制御、アドレス指定およびオーサリング技法を使用して、様々な線形発光ユニット404を個々に制御することによって、カラーチェーシングショー、虹、ソリッドカラーパターン、カラーフェード、モーション効果、イクスプロージョン効果、グラフィックス、ロゴ、文字、数字、記号、その他などのショーを創出することができる。
図68は、建物6800の外部に沿って配置した、複数の線形発光ユニット404を示す。この線形発光ユニット404は、建物の外形を、例えば、すべての隅を伝い、窓の周り、ドアの周り、屋根の輪郭に沿うなどして、描くこともできる。もちろんのこと、ユニットは直線である必要はなく、建物の構造の特徴を強調する、その他の形状を含めることができる。力率制御を用いることによって、少数の電源を備える、非常に長い線の線形発光システムを提供して、このような配設を実用的なものにすることが可能である。任意の建物6800、例えばオフィスビル、銀行、学校、官庁建物、橋、またはその他の構造物の、外面の大きな部分に、効果は表示することが可能である。移動光、記号、およびその他を含む、多くの効果を提供することができる。
図69は、建物6800の外面のほとんどを覆う、線形発光ユニット404の配列6900を備える、建物6800を示す。この線形発光ユニット404は、広範囲の表示および効果を可能にするのに、十分な数がある。例えば、発光ユニット404は、遠距離から、ピクセルと類似の、ショーにおける移動要素として見ることができる。しかしながら、ビデオ表示と異なり、これらの要素は、例えば、建物6800を包囲するなど、任意の形状に分布させることが可能であり、このピクセルは、例えば上述のような、オーサリング技法によってプログラムすることができる。一実施態様においては、前記要素をコンピュータスクリーン上で制御して、配列6900の発光体をゲームの中のオブジェクトを反映させて、Pongのようなコンピュータゲームを、配列6900上で実行するように編集することが可能である。
図70は、単語の文字を示すように発光させた、いくつかの線形発光要素404を含む配列6900を示す。配列6900の適当な線形発光ユニット404を発光させることによって、任意の範囲の文字、数字、記号、ロゴ、ブランド、絵、その他を、示すことができる。すなわち、配列6900は、任意の標識目的に対して、情報を配信したりブランドを表示する、標識を形成することができる。
図71は、建物6800上の配列を示しており、この場合、配列は、線形発光ユニット404と、その他の構成の発光ユニット100、例えば円形発光ユニット402との混合で構成されている。発光ユニット6900の混合は、「オン」および「オフ」状態、色、および強度を変化させて発光させて、広範囲の異なるショーおよび効果を生成することができる。
図72は、上にあるデッキ7202に続く、階段7200を示す。線形発光ユニット404は、階段7200およびデッキ7202の手すりを発光させている。異なる発光ユニット404が、異なる色および強度を示して、特有のデッキ照明を創出することができる。同様の構成を設けることによって、デッキおよび階段だけでなく、その他の建築構造物、例えば、ドア、窓、屋根の輪郭、見晴らし台(gazebo)、ジャングルジム、ブランコ、すべり台、木小屋(tree house)、クラブハウス、ガレージ、物置、プール、スパ、家具、雨傘、カウンタ、キャビネット、池、歩道、樹木、フェンス、街灯、彫像、車両、自動車、ボート、マスト、帆、飛行機、翼、噴水、滝、およびその他の物体および構造物の、輪郭を描いたり、表示したりすることができる。
図73は、それぞれが、異なる色および強度を任意の時間系列で表示して人目をひく効果を生成することのできる、線形発光ユニット404で強調された様々な特徴を備える住宅を示している。この線形発光ユニット404は、窓7302、ドア7304、歩道7308、ガレージ7310、車道7312および屋根の輪郭7314の輪郭を描いている。その他の任意の建物の特徴を、住宅、商業建築、またはその他構造物にかかわらず、線形発光ユニット404またはその他の形状の発光ユニット、例えば円形402、曲線408、または湾曲412形の発光ユニットによって、強調することができる。
図74は、地上プール、スパ、浴槽、トランポリン、または円形の部屋または建物などの、実質的に円筒形物体に好適な発光構成7400を示す。構成7400は、曲線発光ユニット408および垂直線形発光ユニット404を含み、これらはそれぞれアドレス指定、制御およびオーサリングすることによって、本明細書に記述したような、多様な発光効果を生成することができる。
図75は、線形発光ユニット404および点光源発光ユニット402を含み、天井発光体7502および壁発光体7504を備える構成7500を示す。ユニットを任意に混合することによって、広範囲の効果を建築空間に生成することが可能であり、それは例えば、玄関、廊下、空港ターミナル、トンネル、円筒形トンネル、水滑り台トンネル、洞穴、入口通路、入口ホール(vestibule)、歩道、地下鉄駅、または類似の環境である。
図76は、曲線発光ユニット408および線形発光ユニット400からなるドーム7602を備える構成7600を示す。
図77は、帆船のマスト7704、船体7708および帆7710を強調する、線形発光ユニット404を備えるボート7702の構成7700を示す。
同様の構成を、その他の形態のボート、例えば、モーターボート、箱舟(pontoon boats)、その他、ならびにその他の乗り物、例えば飛行機、自動車、バス、船、その他にも使用することができる。
さらに、上記のすべての実施態様においては、すべての形状および寸法の個々の発光ユニット100は、上述の方法によってアドレス指定、オーサリングおよび制御が可能であり、それは例えば、筋書きプログラムを再生する、センサに応答する、ゲームまたはその他のコンピュータプログラム内のオブジェクトとして作用する、音楽またはビデオ入力に応答する、またはユーザーインターフェイスなどの直接ユーザー入力に応答するなどの方法である。線形発光ユニット404および曲線発光ユニット408によって、大型で、精密な配列および構成の生成が可能となり、これらは、建築の特徴を強調し、情報を提供し、かつエンターテインメント効果を生成する発光ディスプレイを可能にする。
付録A
DIRECTLIGHT API
COLOR KINETICS社フルスペクトル照明を制御するためのプログラミングインターフェイス
最初に読むべき重要事項
1)サンプルプログラムおよびReal Light Setupは、使用のコンピュータ上のWindows(登録商標)で、DirectLight.dll COMオブジェクトを登録するまでは実行できません。このインストールには、Register DirectLight.exeおよびUnregister DirectLight.exeという賢明な名称の2つの短いプログラムが含まれています。
2)DirectLightでは、COM1にSmartJackが接続されていることを仮定しています。この仮定は、“mylights.h”ファイル内の、DMX_INTERFACE_NUM値を編集することによって変更することができます。
DirectLightについて
構成
アプリケーション(例えば、3D描画ゲーム)は、その3D世界内に、バーチャルライト(virtual light)を生成することができる。DirectLightは、これらのライトを、色および明るさの設定は、ゲーム内のバーチャルライトの場所および色に対応させた状態で、実世界のColor Kineticsフルスペクトルディジタルライト上にマッピングすることができる。
DirecLightには、バーチャルライトの3つの一般形がある。
ダイナミックライト(Dynamic light) バーチャルライトの最も一般的な形態は、位置と色値(color value)を有する。このライトは、移動可能であり、その色は必要な頻度で変更可能である。ダイナミックライトは、輝く宇宙星雲、ロケット閃光、会社のロゴの横を飛び過ぎる黄色スポットライト、または貪欲な突然変異氷イタチ(ice-weasel)の明るく赤い目などを表すことができる。
アンビエントライト(Ambient light)は、静止しており、色値だけを有する。太陽、オーバヘッドルームライト、または一般カラーウォッシュ(general color wash)が、アンビエントの例である。ダイナミックライトおよびインジケータライトは、必要な数だけ所有できるが、アンビエントライト源は1つだけ所有することができる(これは、アンビエント色値の数である)。
インジケータライト(Indicator lights)は、特定のリアルワールドライトにのみ割り当てることができる。ダイナミックライトが、位置を変更することが可能であり、したがって異なるリアルワールドライト(real-world lights)に影響を与えるのに対して、インジケータライトは、常に単一のリアルワールドライトに影響を与える。インジケータは、ユーザーに、ライティングとは別に、例えばシールド状態、脅威の場所、その他のフィードバックを与えることを意図している。
これらのすべてのライトは、必要な頻度でその色を変えることができる。
通常、ユーザーは、リアルワールドライトを設定する。my_lights.hファイルを、DirectLight GUI Setupプログラムの中に作成して、それによって編集することができる。APIが、my_lights.hファイルから設定をロードし、これは、リアルワールドライトがある場所、それらの型式、および、どの種類のバーチャルライト(ダイナミック、アンビエント、インジケータ、またはそれらの組み合わせ)がそれらに影響を与えるかについての情報のすべてを含む。
バーチャルライトは、生成して静的とするか、または実時間で動的に生成することができる。DirectLightsは、それ自体のスレッドにおいて実行される。また、DirectLightsは、ライト中に常に新しい値を置き換えて、それらが休眠しないようにする。ユーザーは、バーチャルライトを更新した後に、それらを、一回のファンクションコールでリアルワールドライトに送る。DirectLightは、仮想世界から実世界へのすべてのマッピングを処理する。
アプリケーションが、すでに3D光源を使用している場合には、その光源をVirtual_Lightクラス上に1:1でマッピングすることができるので、DirectLightの実装は、非常に容易である。
アクションゲームに対する一般的な設定は、主としてアンビエントに設定される1つのオーバヘッドランプ、主としてダイナミックに設定される、モニタの背後、側面および周囲のライト、およびおそらくインジケータに設定されるスクリーン近くのいくつかの小さいライトを有する。
アンビエントライトは、気分と雰囲気を創出する。プレイヤーの回りのダイナミックライトは、プレイヤー回りで発生している物事:武器、環境物体、爆発、などのフィードバックを与える。インジケータライトは、ゲームパラメータ:シールドレベル、危険、発見、などについての瞬時のフィードバックを与える。
効果(LightignFX)は、ライトに接続することが可能であり、これはダイナミックライティングに優先するか、またはそれを強調する。スタートレック(Star Trek)において、例えば、Armadaが、Red Alertをヒットすると、部屋のすべてのライトが、赤色に脈動し、それらのライトが有するその他の色情報をすべて、一時的に置き換える。
その他の効果は増強することができる。例えば、イクスプロージョン効果は、1個のバーチャルライトに接続して、時間経過とともに再生される。したがって、ファイヤボールをフェードさせるために常に値をツウィーク(tweak)しなくてはならないのではなく、バーチャルライトを生成して、効果を接続して開始し、そして効果が終了するまでライトをそのままにしておくことができる。
リアルライトは、それらが設置された部屋を基本とする座標系を有する。コンピュータモニタの前に座っている人を基準として、その頭を原点とする。Xはその右方向に増大し、Yは天井方向に増大し、Zはモニタ方向に増大する。
バーチャルライトは、いかなる座標系を使用しようともまったく自由である。バーチャルライトをリアルライトにマッピングするいくつかの異なるモードがある。バーチャルライト座標系軸を、リアルライト座標系と軸合わせすることによって、物事はずっと容易になる。
ライト位置は、任意の実数値をとることができる。DirectLight GUI setupプログラムは、ライトを、部屋の中央から1メートル以内に制約するが、この値は、手操作によって思うままに変更することができる。しかし、最初にProjection Typesについて読んで頂きたい。ある種のモードでは、実世界および仮想世界の座標系が、同じ縮尺を有することが必要となる。
開始
DirectLight SDKのインストール
Setup.exeファイルを実行すると次のものがインストールされる。
/Windows/System/に3つのdllファイル、すなわちDirectLight用に1つ、DMXを経由するリアルワールドライトとの低レベル通信用に2つ。
DirecLightをインストールしたフォルダに:Visual C++プロジェクトファイル、ソースコードおよびヘッダファイル:
時間ライブラリをコンパイル:
およびコンフィグレーションファイル:
my_lights.hは、DirectLightおよびDirectLight GUI Setup.exeの両方によって参照される。my_lights.hは、light_definitions.hを参照する。その他のファイルは、DirectLight GUI Setupによってのみ参照される。DLLおよびSetupプログラムの両方とも、これらのファイルを発見するためにレジストリエントリを使用する:
また、このディレクトリには、このドキュメンテーションおよび次のサブホルダ含まれる:
FX_Librariesは、DirectLightsからアクセス可能なライティング効果を含む。
Real Light Setupは、リアルライトについての情報を変更するためのグラフィカルエディタを含む。
Sample Programは、DirectLightの使い方を示す、豊富なコメント付きのプログラムを含む。
DirectLight COM
DirectLight DLLは、DirectLight機能をカプセル化するCOMオブジェクトをインプリメントする。DirectLightオブジェクトは、DirectLightインターフェイスを有し、これをクライアントプログラムが使用する。
DirectLight COMオブジェクトを使用するためには、オブジェクトを使用するマシンは、DirectLight COMサーバーを登録しておくことが必要である(前記の、最初に読むべき重要事項を参照のこと)。これを済ませていない場合には、 Microsoft COM実時間ライブラリは、ユーザーのCOMサーバーを見つける場所を知らないことになる(本質的に、DirecgLight.dllのパスが必要となる)。
プログラム(これをクライアントと呼ぶ)からDirectLight COMオブジェクトにアクセスするためには、まず、(とりわけ)DirectLight COMインターフェイスの定義を収録するdirectlight.hと、オブジェクトおよびインターフェイスの様々なUIDの定義(詳細は後述)を収録する、DirectLight_i.cをインクルードしなくてはならない。
COMサーバーを使用する以前には、最初にCOMランタイムを初期化しなくてはならない。これを行うには、NULLパラメータを用いて、CoInitializeファンクションをコールする。
CoInitialize (NULL);
現在の目的では、この戻り値について、気にかける必要はない。
次に、DirectLightオブジェクトをインスタント化する必要がある。これを行うには、CoCreateInstanceファンクションをコールする必要がある。これによって、DierctLightオブジェクトのインスタンスが作成されて、DirectLightインターフェイスにポインタが与えられる。
CLSID_CdirectLightはDirectLightオブジェクトの識別子(directlight_i.cに定義)であり、IID_IDirectLightは、DirectLightインターフェイスの識別子であり、またpDirectLightは、インスタンス化したばかりのオブジェクト上へのDirectLightインターフェイスのインプリメントに対するポインタである。pDirectLightポインタは、残りのクライアントが使用して、DirectLight機能にアクセスすることになる。
CoCreateInstanceによって戻される、誤りがある場合には、ほとんどはREGDB_E_CLASSNOTREGであり、これは、クラスが使用マシン上で登録されていないことを示す。これが当てはまる場合には、Register DirectLightプログラムを実行したことを確認して、もう一度やり直す。
アプリケーションを整理するときには、次の3行を含める必要がある。
COMインターフェイスは、それを使い終わったときには、必ずそれを開放する必要がある。それをしないと、アプリケーションの終了後にオブジェクトがメモリに残留することになる。
CoFreeUnusedLibraries ()は、COMに、使用中の DirectLightファクトリ(CoCreateInstance ()をコールしたときにCOMオブジェクトを作成したサーバー)をメモリから除去するように要求し、CoUninitialize ()は、COMライブラリを停止する。
DirectLight Class
DirectLightクラスは、APIのコア機能を収録する。これは、アンビエントライトの値、すべてのライトの大域の明るさ(ガンマ)を設定する機能、およびバーチャルライトを追加および除去する機能を収録する。
Types:
これらの値の説明については、Direct Light Class内のProjection Typesを参照されたい。
これらの値についての説明は、Direct Light ClassのLight TypesまたはDirectLight GUI Setupのオンラインヘルプを参照されたい。
これらの値は、1つの色から別に色にフェーディングするときに、ライティング効果の異なる曲線を表す。
Public Member Functions:
Set_Ambient_Lightファンクションは、アンビエントライトの赤色、緑色、および青色の値を、ファンクションに送りこまれる値に設定する。これらの値は、0〜MAX_LIGHT_BRIGHTNESSの範囲にある。アンビエントライトは、アプリケーションにおける、定数または「室内灯(Room Lights)」を表現するように設計されている。アンビエントライトは、任意またはすべての、リアルワールドライトに送ることができる。各リアルワールドライトには、任意の割合のアンビエントライトを含めることができる。
Stir_Lightsは、DirectLight内に作成されたライトバッファに基づいて、ライト情報をリアルワールドライトに送る。DirectLight DLLは、ユーザーのためにライトの攪拌(stirring)を処理する。通常、このファンクションを、アプリケーションはコールしない。
Submit_Virtual_Lightは、Virtual_Lightインスタンスを作成する。その仮想位置は、送り込まれる最初の3つの値で指定され、その色は、2番目の3つの値で指定される。この位置は、アプリケーション空間座標を使用しなければならない。色に対する値は、0〜MAX_LIGHT_BRIGHTNESSの範囲にある。このファンクションは、作成されたライトにポインタを戻す。
Virtual_Lightインスタンスにポインタが与えられると、Remove_Virtual_Lightが、バーチャルライトを消去する。
Set_Gammaファンクションは、Direct Lightデータ構造のガンマ値を設定する。この値は、ライトの全体値を制御するのに使用し、すべてのバーチャルライトは、リアルライトに投射される前に、ガンマ値を乗じられる。
Set_Cutoff_Rangeは、カメラからのカットオフ距離を設定する。この距離を越えると、バーチャルライトは、リアルワールドライトに影響を与えないことになる。バーチャルライトが、遠距離からリアルワールドライトに影響を与えるようにするには、高い値を設定する。値が小さい場合には、バーチャルライトは、何らかの影響を有するためにはカメラに近くなくてはならない。この値は、アプリケーション空間座標でなくてはならない。
Clear_All_Lightsは、すべてのリアルライトを遮断する。
Project_All_Lightsは、ガンマ、アンビエントおよびダイナミックの寄与、位置および投射モード、カットオフ角度およびカットオフ範囲を考慮して、すべてのバーチャルライトの、すべてのリアルワールドライトへの影響を計算し、その値をすべてのリアルワールドライトに送る。
インジケータは、構成ファイル(my_lights.h)を介して、任意のリアルワールドライトに割り当てることができる。各インジケータは、固有の正の整数IDを有する必要がある。Set_Indicator_Colorは、which_indicatorによって割り当てられた色を、指定された赤色、緑色、および青色の値に変更する。Set_Indicator_Colorが、存在しないインジケータidでコールされる場合には、何も発生しないことになる。ユーザーは、どのライトが、インジケータであるかを指定するが、インジケータであるライトも、なおアンビエントライトおよびダイナミックライトによって影響されることに留意されたい。
指定された値を有するインジケータにポインタを戻す。
リアルライトの数を戻す。
ディレクトリを調べて、my_lights.hファイルへのパスを見つける。
レジストリが決定するデフォールト場所から、my_lights.hファイルをロードする。DirectLightは、このファイルの情報に基づいて、リアルライトのリストを作成する。
実世界に新規のリアルライトを作成する。通常、DirectLightは、開始時に、my_lights.hファイルからリアルライト情報をロードする。
リアルライトのインスタンスを安全に消去する。
アンビエントライトにポインタを戻す。
リアルライトのリストが空である場合に、真(true)を戻し、そうでない場合には偽(false)を戻す。
Light Class
アンビエントライトは、ライトとして定義される。ライトクラスは、Virtual LightsとReal Lightsの親クラスである。メンバ変数:
255として定義。
現在、このライトに接続されている効果のリスト。
すべてのライトは、色を有する必要がある!ColorRGBは、ColorRGB.hに定義されている。
新規のライティング効果を、このバーチャルライトに接続する。
古いライティング効果を、バーチャルライトから切断する。
Real Lights
Real Lightsは、Lightクラスから継承する。リアルライトは実世界のライトを表す。メンバ変数:
−1と定義。
char m_identifier [100]は、ライトの名称である(例えば、「オーバヘッド」または「コーブライト」)。デバッギングツールとしての使用を除いて、DirectLightによって使用されない。
int DMX_portは、所与のライトがそこから情報を受け取るチャネルを表す、固有の負でない整数である。DMX情報は、各ライトに対して3バイト(赤色、緑色、および青色)を有するバッファ内に送られる。(DMX_port * 3)は、実際には、指定されたライトの赤色値の指標である。DirectLight DMXのバッファは、512バイトであり、したがってDirectLightは約170のライトをサポートできる。大きなバッファは、性能問題を引き起こす可能性があり、したがって可能であれば、大きなDMX_port数を使用するのを避ける。
Light_Type m_Typeは、Color Kineticsライトの異なるモデルを記述する。現在、DirectLight GUI Setupがアイコンを表示する以外には不使用。
float_m_add_ambientこのライト色に対するアンビエントライト寄与の量
範囲0〜1
float_m_add_dynamicこのライト色に対するダイナミックライト寄与の量
範囲0〜1
float_m_gammaは、このライトの全体的明るさである。範囲0〜1。
float m_cutoff_angleは、このライトの、その回りにあるバーチャルライトに対する敏感さを決定する。大きな値にすると、それは、ほとんどのバーチャルライトからの情報を受け取る。比較的小さな値にすると、それは、リアルライトと同一アーク(arc)にあるバーチャルライトからのみ寄与を受ける。
Projection_Type m_projection_typeは、バーチャルライトがリアルライト上にマッピングされる状態を定義する。
SCALE_BY_VIRTUAL_DISTANCE_TO_CAMERA_ONLY:このリアルライトは、仮想座標系の原点からバーチャルライトの位置までの距離だけに基づいて、バーチャルライトからの寄与を受けることになる。バーチャルライト寄与は、原点からの距離がカットオフ範囲に近づくにつれて、直線的に減少する。
SCALE_BY_DISTANCE_AND_ANGLE:このリアルライトは、上記で計算された距離と、リアルライトとバーチャルライトとの間の角度差とに基づいて、バーチャルライトからの寄与を受ける。バーチャルライト寄与は、原点からの距離がカットオフ範囲に近づき、角度がカットオフ角度に近づくにつれて、直線的に減少する。
SCALE_BY_DISTANCE_VIRTUAL_TO_REAL:このリアルライトは、リアルライトからバーチャルライトへの3-spaceにおける距離に基づいて、バーチャルライトからの寄与を受けることになる。このモードでは、実座標系および仮想座標系が同一であることを仮定する。バーチャルライト寄与は、実から仮想への距離がカットオフ範囲に近づくにつれて、直線的に減少する。
int m_indicator_number:インジケータが負の場合は、ライトはインジケータではない。それが負でない場合には、そのインジケータ番号に送られる色だけを受け取る。
Virtual Lights
Virtual Lightsは、実世界Color Kineticsライト上にマッピングされる、ゲームまたはその他の実時間アプリケーションの内部の光源を表す。Virtual Lightsは、アプリケーション内において、可能な限り頻繁に、作成、移動、消去、および色変更を行うことができる。
MAX_LIGHT_BRIGHTNESSは、ライトがとることのできる最大値である。ほとんどのColor Kineticsライトの場合には、この値は225である。ライトは、0から始まる範囲を有すると仮定する。
Set_Colorファンクションは、バーチャルライトの赤色、緑色および青色の値を、ファンクションに送り込まれる値に設定する。
Set_Positionファンクションは、バーチャルライトの位置値を、ファンクションに送り込まれる値に設定する。この位置は、アプリケーション空間座標を使用しなくてはならない。
ライトの位置を取得する。
Lighting FX
Lighting FXは、リアルライトもしくはバーチャルライト、またはインジケータ、さらにアンビエントライトに接続することのできる、時系列効果である。ライティング効果は、別の効果を子(children)として有することが可能であり、その場合には、その子は順次再生される。
−1として定義。
効果を開始または停止する時間、これはバーチャル値である。
個々の効果は、全体時間に基づいて、その再生時間を倍率変更する。
TRUEが送り込まれた場合には、この効果は、実世界時間を使用し、Stir_Lightがコールされるのと同じ頻度で、それ自体を更新する。FALSEが送り込まれた場合には、この効果は、アプリケーション時間を使用し、Apply-FXがコールされる度に、更新する。
TRUEが送り込まれた場合には、Stir_Lightがコールされるときに、この効果は、その値を外挿する。
この効果を、送り込まれたライトに接続する。
この効果の、ライトへの寄与を除去する。remove_FX_from_lightが真であれば、この効果も、ライトから切断される。
上記のファンクションは、バーチャルライト、インジケータライト(そのインジケータへのポインタ、またはその番号によって関係づけられる)、アンビエントライト、およびすべてのリアルライトをもたらすバージョンとしても存在する。
効果を開始する。ループが真である場合には、それが終了した後に効果は再び開始する。
効果を破壊することなく、停止させる。
効果の再生を、それが時間切れであるので、ループさせるか、または停止する。
この効果に対して、どの程度のゲーム時間が過ぎたかを変更する。
この効果に対して、どの程度の実時間が過ぎたかを見出す。
実時間あたりどの程度のアプリケーション時間をこれまでに費やしたかを外挿することに基づいてFX時間を変更する。
これは基本ライティングファンクションである。LightingFXが継承されるとき、このファンクションは、ライトの色値を時間経過とともに実際に変更するすべての重要な作業を行う。ユーザーは自分の値を既存のライト値に加える、または既存の値を自分の値で置き換える、またはその2つの任意の組み合わせを、選択できることに留意されたい。このようにして、ライティング効果(Lighting effects)は、既存のライトに優先実施するか、または単にそれらに取ってかわる。
すべての効果の時間を更新する。
この効果を、適当なすべてのバーチャルライト、アンビエントライト、およびインジケータライトに適用する。
それぞれの効果を、適当なすべてのバーチャルライト、アンビエントライト、およびインジケータライトに適用する。
この効果を、単一リアルライトに適用する。
この効果が、子効果を有する場合には、次の1つを開始する。
この効果が有する子効果のリストの終わりに、新規の子効果を追加する。timeshareは、効果を再生する合計時間の、この子の取り分である。timeshareは、合計が1となる必要はなく、合計シェアは、効果の合計実再生時間に一致するように倍率変更されている。
指定された効果の親となる。
この効果およびそのすべての子に、影響を与えるライトのリストを継承させる。
Configuration File
ファイルmy_lights.hは、リアルワールドライトについての情報を収録し、開始時に、DirectLightシステム中にロードされる。ファイルmy_lights.hおよびlight_definitions.hは、DirectLightsを使用してアプリケーションと同一のディレクトリに含めなければならない。
my_lights.hは、DirectLight GUI Setupプログラムによって作成し編集する。プログラムの使い方についてのより詳細な情報については、プログラム内のオンラインヘルプを参照されたい。
この例ファイルは、我々のオフィスからとったものであり、そこには、コンピュータの回りに、(モニタの前に座っている人を基準として)以下のライトを備える、ライトセットアップが備えられている:1つのオーバヘッド(ほとんどアンビエントライト);頭の両側に1つづつ(左および右):頭の後に1つ;我々の前方にあるモニタの上、左および右側にそれぞれに沿って3つである。
my_lights.hファイルの各ラインは、Real_Lightを表す。各Real_Lightインスタンスは、1つのリアルワールドライトを表す。
モニタの左右の下部ライトは、インジケータ0および2であり、モニタの左側の中央ライトは、インジケータ1である。
位置値は、メートル単位である。Zは、モニタの面に対して入る/出る方向である。Xはモニタの面内で垂直な方向である。Yは、モニタ面内で水平な方向である。
MAX_LIGHTSは、各MDX世界に対して、最高170である。各DMX世界は、通常、コンピュータへの単一の物理的接続(例えば、OCM1)である。MAX_LIGHTSが大きいと、ライトの応答は遅くなるが、この理由はMAX_LIGHTSが、DMX(MAX_LIGHTS*3)に送るバッファの大きさを決定するためである。バッファがより大きくなると、明らかに、送る時間は長くなる。
OVERALL_GAMMAは、0〜1の値をとることができる。この値は、DirectLights中に読み込んで、実行中に変更することができる。
本発明の一実施態様による、発光環境におけるデバイスとして役立つ、発光ユニットの一例を示す図である。
複数の発光ユニットと、中央コントローラとを備える発光システムを示す図である。
本発明の原理による発光ユニットをプログラミングするためのプログラミングデバイスの概略図である。
本発明による発光ユニットの様々な構成を示す図である。
様々な発光ユニットの構成を示す図である。
線形発光ユニットからなるピラミッド構成を示す図である。
2次元配列に配置された、ある数の線形発光ユニットを示す図である。
ある発光ユニットがオン位置にあり、その他がオフ位置にある、図7の配列を示す図である。
ある発光構成上で発生する時間軸効果を示す図である。
本発明の一実施態様による、発光ユニット識別子を特定するための全体処理フローチャートの一例を示す図である。
本発明の一実施態様による、電力検知モジュールを含む発光ユニットコントローラの一部を示す図である。
本発明の一実施態様による、電力検知モジュールを含む発光ユニットコントローラの回路実装の一例を示す図である。
本発明の一実施態様による、図2に示すシステムの複数の発光ユニットに対して可能な識別子を表す、2進樹構造を示す図である。
本発明の一実施態様による識別子特定/学習アルゴリズムを示すフローチャートである。
本発明の一実施態様による識別子特定/学習アルゴリズムを示すフローチャートである。
発光ユニットの照明状態を観察することによって、発光ユニット識別子を特定するための、本発明の一実施態様による処理フロー図である。
本発明の一実施態様による、発光ユニット物理的位置に基づくマッピング情報の特定/編集のための、処理フロー図である。
本発明の一実施態様による、システム構成を容易にする例示的なグラフィカルユーザーインターフェイスを示す図である。
本発明の一実施態様による、発光システムと通信するための処理フロー図である。
本発明の一実施態様による、ネットワーク化発光システムを示す図である。
本発明の一実施態様による、図19に示す発光システムにおける、コントローラの例を示す図である。
本発明の別の実施態様による、ネットワーク化発光システムを示す図である。
本発明の一実施態様による、図21に示すネットワーク化発光システムに使用することのできるデータプロトコルの一例を示す図である。
「自己回復」概念を説明するための、発光ユニットの1次元配列を示す図である。
「自己回復」概念を説明するための、発光ユニットの2次元配列を示す図である。
ビデオカメラを使用して発光体の位置を同定するのに使用することのできる、一連のステップを表すフロー図である。
構成機能およびグラフィック表現機能を使用して発光制御信号を生成する要素を示す概略図である。
アニメーション機能および発光管理機能から、発光制御信号を生成する要素を示す概略図である。
ある環境における発光システムに関係するデータについての、構成ファイルを示す図である。
コンピュータスクリーンを使用する、環境の仮想表現を示す図である。
環境の部分に光を投写する発光システムを含む、環境の表現を示す図である。
発光システムを通過しての効果の伝播を示す概略図である。
撮像デバイスを使用して、環境内にある複数の発光システムの位置を特定するステップを示す、フロー図である。
ネットワーク送信装置によって生成されるデータを伝送する発光システムを示す概略図である。
グラフィカルユーザーインターフェイスと対話して、環境に発光効果を生成するステップを示すフロー図である。
オブジェクト指向プログラミング技法を用いた発光システムのための制御信号を生成するステップを示すフロー図である。
コンピュータアプリケーションからのデータに基づき、実世界発光システムのための発光信号を生成するスレッドを実行するためのフロー図である。
協調照明を実現する方法のためのステップを示すフローチャートである。
協調照明を提供するステップを含む、別のフローチャートである。
発光ユニットの属性のための構成ファイルを示す図である。
発光ユニットための構成ファイルを生成するステップを示す図である。
構成ファイルに関係する、発光体の配列を使用するシステムを示す図である。
発光体をゲームと協調させるようにシステムをプログラミングするステップを含む、フローチャートである。
標準的な低電圧切り替え電源を示す図である。
線路フィルタを備える、一般的な低電圧電源のブロック図である。
一体型PFCおよびDC/DC変換器を備える別の電源装置を示す図である。
線路フィルタを備える図43に示す電源の、より詳細な内訳を示す図である。
図44から、電源の出力段階に続く図である。
電源の代替実施態様を示す図である。
図43に示す1段階要素のブロック図に対する、代替実施態様を示す図である。
発光ユニット用の、標準的なLED照明電力およびデータ供給源システムのブロック図である。
力率補正電源の一実施態様を示す図である。
電源の2段階設計の、別の実施態様を示す図である。
力率補正電源の別の実施態様を示す図である。
本発明による発光ユニットの構成を示す図である。
本発明による、処理フロー図である。
本発明の原理による、発光システムを示す図である。
本発明の原理による、発光システムを示す図である。
本発明の原理による、発光システムを示す図である。
本発明の原理による、ブラケットを示す図である。
本発明の原理による、発光システムを示す図である。
本発明の原理による、光学部品を含む発光システムを示す図である。
本発明の原理による、回路アセンブリを示す図である。
本発明の原理による、端部キャップを備える光学部品を示す図である。
本発明の原理による、空気抜き口を備える端部キャップを示す図である。
本発明の原理による、発光システムアセンブリを示す図である。
本発明の原理による、端部キャップおよび膨張システムを示す図である。
本発明の原理による、電線システムを示す図である。
本発明の原理による、回路アセンブリを示す図である。
異なる効果を表示できる、線形発光ユニットの配列を示す図である。
発光体の構成を備える建物を示す図である。
実質的に建物の外面を覆う、線形発光ユニットの配列を示す図である。
建物の外面上にある線形発光ユニットの配列上での、単語の表示を示す図である。
建物の外面上の多様な表示を生成するための、異なる構成の発光ユニットの配列を示す図である。
線形発光ユニットによって照射された、階段およびデッキを示す図である。
線形発光ユニットの構成によって照射された、家屋を示す図である。
ディスプレイを生成するための、発光ユニットの実質的に円筒形の構成を示す図である。
廊下の天井および壁を実質的に覆う構成の、発光ユニットを備える廊下を示す図である。
ドーム形の発光ユニットの構成を示す図である。
帆船上に配置された発光ユニットの構成を示す図である。