JP4651183B2 - 雌ねじ位相測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナット部材の内周面に形成された螺旋状の雌ねじ、例えば、ボールねじにおけるナット部材の内周面に形成された螺旋状のボール転動溝のような雌ねじについて、上記ナット部材の内周面の所定の位置に対して該雌ねじが形成されているか否かを検査する際に使用される雌ねじ位相測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじは、外周面に所定のリードで螺旋状のボール転動溝が形成されたねじ軸と、内周面にねじ軸側のボール転動溝と対向する螺旋状の負荷転動溝を有し、ボールを介して上記ねじ軸に螺合するナット部材とから構成されており、ねじ軸の回転に応じてナット部材が該ねじ軸の軸方向へ移動するように構成されている。このように構成されるボールねじでは、ナット部材とねじ軸とが相対的に回転すると、上記ボールはねじ軸のボール転動溝及びナット部材の負荷転動溝の間で荷重を負荷しながら転動するが、ナット部材がねじ軸の軸方向の全長にわたって移動し得るよう、かかるナット部材にはボールの無限循環路が形成されており、ねじ軸の回転に伴ってナット部材の負荷転動溝の終端に到達したボールはリターンパイプ等の無負荷通路を経て負荷転動溝の始端に戻されるようになっている。
【0003】
ボールの無限循環路をナット部材に形成するための具体的構成としては、ナット部材の周壁を貫通する略U字状のリターンパイプを用い、ねじ軸のボール転動溝を転動するボールをこのリターンパイプを通してホール転動溝の数巻分だけ元に戻すように構成したものや、デフレクタと呼ばれる駒状部材をナット部材の内周面に嵌合させ、このデフレクタを通してボールがねじ軸のボール転動溝を一巻分だけ乗り越えて元に戻るように構成したものが知られている。また、ナット部材に対しその軸方向の全長にわたって負荷転動溝を形成すると共に軸方向に沿って直線状のボール戻し孔を形成しておき、ナット部材の一方の端面に装着したエンドキャップを用いて負荷転動溝から転がり出たボールを上記ボール戻し孔に送り込み、このボール戻し孔から転がり出たボールを反対側の端面に装着したエンドキャップで負荷転動溝の始端に戻すように構成したものも知られている。
【0004】
いずれの構成で無限循環路を形成する場合であっても、ナット部材の内周面に形成される負荷転動溝は該ナット部材の周方向に関して所定の位相で、すなわち周方向の所定の位置を始端として螺旋状に形成されている必要がある。たとえ、かかる負荷転動溝が所定のリードで螺旋状に形成されているとしても、位相がずれている場合には、負荷転動溝の始端及び終端をリターンパイプ、デフレクタ又はエンドキャップに形成された無負荷通路の入り口と精度良く合致させることが困難となり、ボールの無限循環に大きな抵抗が作用したり、循環そのものが困難になるといった不具合が生じてしまう。
【0005】
従来、ボールねじのナット部材の加工にはマシニングセンタが用いられており、加工基準面となる軸方向の端面加工や、孔開け加工、負荷転動溝の加工等を1台の加工機によって行っていた。すなわち、ナット部材として加工されるワークを該加工機に対して一回取り付ければ、負荷転動溝の加工も含めた種々の加工が総てなされるようになっていたのである。しかし、近年では生産効率を高めることを目的として、負荷転動溝の加工をブローチ加工機によって行うことが行われている。この場合、ワークをマシニングセンタに取り付けて端面加工や孔開け加工を施した後、かかるワークをマシニングセンタからブローチ加工機に取付直すことが必要となり、ワークを取付直す際の誤差等に起因して負荷転動溝の位相ずれが発生してしまう恐れがある。仮に位相ずれが発見された場合には、その原因を究明するため長期にわたって生産ラインを停止させなければならないことから、かかる事態が発生するのを防止するため、各生産ラインではブローチ加工後の負荷転動溝に関し、比較的頻繁に負荷転動溝の位相ずれの測定を行う必要が生じている。
【0006】
しかし、従来は負荷転動溝の位相ずれを簡易に測定する装置が存在せず、かかる測定は熟練者のみが手間をかけて行い得るものであった。このため、位相ずれ測定の度毎に生産ラインを長時間停止させる必要が生じ、生産効率を低下させる大きな問題点となっていた。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、熟練者でなくともナット部材の内周面に形成されたねじ溝の位相ずれを簡便に測定することが可能な雌ねじ位相測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の雌ねじ位相測定装置は、ナット部材の内周面に螺旋状に形成されたねじ溝の位相を測定する装置であって、上記ナット部材の軸方向端面に当接する基準面を備えた位置決めパレットと、この位置決めパレット上で上記ナット部材を周方向及び半径方向へ位置決めする位置規制手段と、上記位置決めパレット上に固定されたナット部材の内部に挿入されると共にナット部材の軸方向に沿って進退自在な測定ロッドと、この測定ロッドに装着されると共にナット部材の内周面に形成されたねじ溝の断面形状に適合する測定子と、この測定子を上記ねじ溝内に圧接させ又は該ねじ溝から離間させる操作機構と、上記測定子とねじ溝との係合によって生じた測定ロッドの進退量を計測する計測器とから構成されることを特徴とするものである。
【0009】
尚、このように構成される本願の測定装置は、前述したボールねじのナット部材の内周面に形成された負荷転動溝の位相ずれ測定にのみ利用し得るものではなく、ねじ軸とナット部材とが滑り接触するタイプのねじ案内機構における雌ねじの位相ずれの測定等、種々の雌ねじの位相ずれの測定に利用し得るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の雌ねじ位相測定装置を詳細に説明する。
図1は本発明の測定装置によって位相ずれが測定されるボールねじを示すものである。このボールねじ1は、外周に螺旋状のボール転動溝2が形成されたねじ軸3と、内周に上記ボール転動溝2と対応する螺旋状の負荷転動溝4が形成されたナット部材5とから構成され、互いに対向するこれらボール転動溝2及び負荷転動溝4によって多数のボール6が転動自在に介装される螺旋状の負荷ボール通路が構成されている。
【0011】
ナット部材5はフランジ8を有する略円筒形状に形成されており、中実部9には軸方向に貫通するボール戻し通路10が設けられる一方、かかるナット部材5の両端面には一対のエンドキャップ11が取り付けられるようになっている。このエンドキャップ11には前記負荷ボール通路の端部とボール戻し通路10の端部とを連通する方向転換路が設けられており、一対のエンドキャップ11,11をナット部材5に固定することでボール6の無限循環路が形成されるようになっている。
【0012】
すなわち、ナット部材5とねじ軸3との相対回転によって上記負荷ボール通路7から転がり出たボール6は、一方のエンドキャップ11に形成された方向転換路を通じて上記ボール戻し通路10に送り込まれ、かかるボール戻し通路10を転動した後に他方のエンドキャップ11の方向転換路12を通じて再度負荷ボール通路に送りこまれる。この実施例のボールねじ装置装置は循環するボール列60,60が2条組み込まれており、各ボール列は別個の無限循環路を循環するようになっている。
【0013】
図2は本発明を適用した雌ねじ位相測定装置10の一実施例を示すものであり、この測定装置は図1に示したボールねじ1のナット部材5について、その内周面に形成された負荷転動溝4の位相ずれを測定し得るようになっている。この測定装置10は、ナット部材5の固定及び位置決め機能を備えたトップテーブル11と、このトップテーブル11上に固定されたナット部材5の位相ずれを測定するための測定機構が搭載されたアンダーテーブル12とから構成されており、アンターテーブル12の四隅に立設された支柱13によってトップテーブル11が支えられている。尚、図1中の符号14はアンダーテーブル12の下面側の四隅に設けられた脚部である。
【0014】
先ず、上記トップテーブル11上にはナット部材5を載置するための位置決めパレット20が固定されている。この位置決めパレット20はフランジ部21を備えた中空円筒状に形成されており、かかる円筒部をトップテーブル11に嵌合させると共に図示外のボルトでフランジ部21をトップテーブル11に締結するようにして固定されている。また、ナット部材5の軸方向の端面と接触する位置決めパレット20の上面22は、かかるナット部材5の軸方向の位置決め基準面となっている。この基準面22にはナット部材5に開設されたボール戻し通路10に嵌合する位置決めピン26が立設されており、ナット部材5を位置決めパレット20にセットする際に、そのボール戻し通路10を上記位置決めピン26に嵌合させることにより、かかるナット部材5が周方向及び半径方向について位置決めされるようになっている。すなわち、この位置決めピン26が本発明の位置規制手段に相当する。更に、上記トップテーブル11上にはナット部材5を位置決めパレット20の基準面22に押圧するクランプ手段23が設けられており、このクランプ手段23に備えられた規制板24をナット部材5の端面に当接させると共に、やはりクランプ手段23に備えられた調整ねじ25を回すことで、ナット部材5が位置決めパレット20の基準面22に向けて押しつけられ、かかるナット部材5の軸方向の位置決めを確実に行い得るようになっている。
【0015】
一方、上記アンダーテーブル12上には直線案内装置30を介して可動テーブル31が取り付けられている。この直線案内装置30は、アンダーテーブル12に固定された軌道レール30aと、この軌道レール30aに沿って移動自在なスライダ30bとから構成されており、上記可動テーブル31を図2の紙面左右方向に沿って自在に案内し得るようになっている。また、アンダーテーブル12上の可動テーブル31の一側にはスタッド32が立設されており、このスタッド32と可動テーブル31の間には該可動テーブル32を常に紙面左方向へ付勢するスプリング33が張設されている。
【0016】
また、上記可動テーブル31上には前述の位置決めパレット20の中空部に対応して略L字状のホルダー34が立設されている。このホルダー34はナット部材5の中空部内に挿入される測定ロッド40を鉛直方向に関して移動自在に支承している。この測定ロッド40は直線案内装置の軌道レールをそのまま利用したものであり、この軌道レール40に対して移動自在に係合するスライダ40aが上記ホルダー34に固定されている。これにより、測定ロッド40としての軌道レールがホルダー34に対して鉛直方向に移動自在に支承されている。また、この測定ロッド40は位置決めパレット20の中空部内を貫通して、かかる位置決めパレット20の基準面22から上方へ突出しており、ナット部材5を位置決めパレット20に対して装着した際には、測定ロッド40の先端がナット部材5の中空部内に挿入されるようになっている。
【0017】
上記測定ロッド40の先端近傍には球状の測定子41が装着されており、この測定装置では、かかる測定子41をナット部材の5内周面に形成された負荷転動溝4内に圧接させることによって、かかる負荷転動溝4の位相ずれを測定し得るように構成されている。測定子41は負荷転動溝4を転動するボール6と同一直径の球状に形成されると共に、上記測定ロッド40の側面に固定されており、上記位置決めパレット20上に固定されたナット部材5の負荷転動溝4に対して、上記スプリング33の付勢力を利用して圧接するようになっている。
【0018】
また、上記測定ロッド40の下端は可動テーブル31上に揺動自在に設けられた伝達リンク42の一端に上方から乗っかっている。この伝達リンク42は可動テーブル31上に設けられた支持壁43に対して支軸44を介して支えられており、かかる支軸44は伝達リンク42の長手方向の略中央に設けられている。また、伝達リンク42の他端には上方からスライドピン45が乗っかっており、上記伝達リンク42の揺動に合わせてスライドピン45が上下動するようになっている。スライドピン45は可動テーブル31上に立設された円筒状のガイド部材46に収容されて、かかるガイド部材46の中空部内を上下動するように構成されている。更に、このガイド部材46はトップテーブル11を貫通して上方へ突出しており、その上端には計測器としてのインジゲータ47が装着されている。インジゲータ47から突出するプルーブ48はガイド部材46の中空部に対して上端側の開口から挿入されており、かかる中空部内で上記スライドピン45の上端面と接触している。
【0019】
図3は測定ロッド40、伝達リンク42及びスライドピン45の関係を示すものであり、分図bは分図aの状態から測定ロッド40が僅かに下降した状態を示している。このように、上記測定ロッド40が僅かに下降して伝達リンク42の一端を上方から押圧すると、かかる伝達リンク42が支軸44を中心として揺動し、該伝達リンク42の他端に乗っかっているスライドピン45が僅かに押し上げられる。これにより、スライドピン45の上端面に接しているインジゲータ47のプルーブ48も押し上げられ、インジゲータ47がスライドピン45の移動量を指示するようになっている。すなわち、測定ロッド40の移動量に応じた値がインジゲータ47によって指示されることになる。
【0020】
一方、図2の背面側には、スプリング33の付勢力に抗して可動テーブル31を一定の位置に係止するための操作ハンドル50が設けられている。かかる操作ハンドル50はアンダーテーブル12又はトップテーブル11に対して回転自在に設けられており、図4に示すように、操作ハンドル50の回転軸51には偏心カム52が取り付けられている。また、可動テーブルに立設された支持壁にはカムフォロワ53が取り付けられており、上記スプリング33の付勢力によってこのカムフォロワ53が偏心カム52のカム面に対して常に当接するように構成されている。このため、図4の分図bに示すように操作ハンドル50を回転させると、偏心カム52のカム面に接するカムフォロワ53が可動テーブル31の移動方向に沿って押圧され、スプリング33の付勢力に抗して可動テーブル31を図2の紙面右方向(図4の紙面左方向)へ移動させ、測定準備位置に設定することができるようになっている。また、操作ハンドル50を図4の分図bの状態から分図aの状態に設定すると、可動テーブル31はスプリング33の付勢力によって図2の紙面左方向(図4の紙面右方向)へ移動することになる。
【0021】
このように構成された本実施例の位相測定装置は、先ず、操作ハンドル50を図4(b)に示す位置に操作して可動テーブル31を測定準備位置に設定した後、この状態でナット部材5を位置決めパレット20に固定する。このとき、ナット部材5の中空部内に挿入される測定ロッド40の測定子41はナット部材5の負荷転動溝4からは離間した状態にあり、ナット部材5と測定ロッド40との干渉を気にすることなく、かかるナット部材5を位置決めパレット20上に固定することができる。このようにしてナット部材5の固定が終了したならば、操作ハンドル50を図4(a)に示す位置に操作し、可動テーブル31をスプリング33の付勢力によって測定準備位置から移動させる。これにより、測定ロッド40に保持された球状の測定子41はナット部材5の内周面に押しつけられ、かかるナット部材5の内周面に形成された螺旋状の負荷転動溝4内に入り込む。測定子41はボール6と同じ直径の球状に形成されていることから、ボール6と同じように負荷転動溝4に入り込み、上記スプリング33の付勢力によって負荷転動溝4と係合する。
【0022】
このとき、図5の分図aに示すように、ナット部材5の内周面に形成された負荷転動溝4と測定ロッド40の測定子41とが正対しておらず、僅かにずれている場合には、測定子41が負荷転動溝4に完全に収まらず、かかる負荷転動溝4の淵に接触することになる。しかし、測定ロッド40はスプリング33の付勢力によってナット部材5の内周面へ押し付けられており、しかも測定ロッド40は鉛直方向へ移動自在に保持されていることから、分図bに示すように、測定子41は上記付勢力によって自ずから負荷転動溝4の内部に収まり、これに伴って測定ロッド40が上下動することになる。つまり、ナット部材5の負荷転動溝4が測定子41に対してずれている分だけ、測定ロッド40が上下動し、この測定ロッド40の上下への移動量が前述したインジゲータ47によって表示されることになる。
【0023】
実際にナット部材5の負荷転動溝4の位相ずれを測定する際には、図6の分図aに示すように、先ずは負荷転動溝4が位相ずれなく高精度に形成されたマスターナット60を位置決めパレット20上に固定し、この状態でマスターナット60の負荷転動溝に対して測定作業を行い、インジゲータ47の表示の零点調整を行う。次に、マスターナット60を位置決めパレット20から取り外して、今度は位相ずれを測定するナット部材5を該位置決めパレット20上に固定し、同じように測定作業を行う。このとき、マスターナット60の負荷転動溝に対して測定対象であるナット部材5の負荷転動溝4の位相がずれていれば、分図bに示すように、インジゲータ47の表示が位相ずれの量に応じて変化することになる。そして、この位相ずれ量が予め定められた誤差の範囲内に収まっているのであれば、測定したナット部材5は製品として合格であり、同一の生産ラインによって製造されたナット部材5についても負荷転動溝4の位相ずれが許容範囲内であると判断することができる。
【0024】
このような測定作業は上記操作ハンドル50を操作するのみで行えるので、熟練した作業者でなくとも短時間で簡単に実施することができ、ある程度の頻度で実施したとしても、ナット部材5の生産効率を損なうことがない。従って、このような測定作業を各生産ラインについて定期的に行うことにより、許容範囲を超えて負荷転動溝4の位相ずれが生じたナット部材5が製造されるのを未然に防ぐことが可能となる。
【0025】
尚、インジゲータ47の零点調整を行う際には、前述したマスターナット60ではなく、図7に示すような円筒状のゲージ70を用い、かかるゲージ70の上面に測定子41を乗せるようにして零点調整を行っても良い。測定子41はボール6と同一の直径Daに形成されていることから、ゲージ70の高さをhとすれば、これに測定子(ボール)の半径Da/2を加算した数値が位相ずれなく形成された負荷転動溝4の基準面22に対する距離ということになる。このため、ナット部材5を位置決めパレット20に固定して測定を行えば、インジゲータ47に示された量だけ、負荷転動溝4がナット部材5の軸方向へずれて形成されていることを把握することができる。
【0026】
また、図3、図6及び図7では上記実施例に用いるではインジゲータ47としてアナログ式のものを示したが、これをデジタル式のインジゲータとしても良いことは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の雌ねじの位相測定装置によれば、雌ねじのねじ溝に対して測定子を圧接させた際に生じる測定ロッドの上下動を計測器から読み取ることにより、熟練者でなくとも簡便な操作で短時間に雌ねじの位相ずれを測定することができ、ある程度の頻度でこのような測定作業を実施したとしても、ナット部材の生産効率を損なうことがなく、この装置を用いて定期的に位相ずれの測定作業を行うことにより、許容範囲を超えて雌ねじの位相ずれが生じたナット部材が製造されるのを未然に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測定装置によって雌ねじの位相ずれを測定可能なボールねじの一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明を適用した測定装置の実施例を示す正面断面図である。
【図3】 実施例に係る測定ロッドの動きとインジゲータの表示との関係を説明する図である。
【図4】 実施例に係る操作ハンドルと可動テーブルの動きとの関係を説明する図である。
【図5】 実施例に係る測定子がナット部材の負荷転動溝に圧接した際の測定ロッドの動きを説明する図である。
【図6】 マスターナットを用いてナット部材の負荷転動溝の位相ずれを測定する手順を説明する図である。
【図7】 ゲージを用いてナット部材の負荷転動溝の位相ずれを測定する手順を説明する図である。
【符号の説明】
4…負荷転動溝(ねじ溝)、5…ナット部材、20…位置決めパレット、22…基準面、40…測定ロッド、41…測定子、47…インジゲータ(計測器)

Claims (3)

  1. ねじ案内機構のねじ軸に螺合するナット部材の内周面に螺旋状に形成されたねじ溝の位相を測定する装置であって、
    上記ナット部材の軸方向端面に当接する基準面を備えた位置決めパレットと、この位置決めパレットに載置された上記ナット部材に嵌合して当該位置決めパレット上で上記ナット部材を周方向及び半径方向へ位置決めする位置規制手段と、上記位置決めパレット上に固定されたナット部材の内部に挿入されると共にナット部材の軸方向に沿って進退自在な測定ロッドと、この測定ロッドに装着されると共にナット部材の内周面に形成されたねじ溝の断面形状に適合する測定子と、この測定子を上記ねじ溝内に圧接させ又は該ねじ溝から離間させる操作機構と、上記測定子とねじ溝との係合によって生じた測定ロッドの移動量が伝達されて当該移動量に応じた値を指示する計測器とから構成されることを特徴とする雌ねじ位相測定装置。
  2. 上記操作機構は測定者によって操作されるハンドレバーを備え、このハンドレバーの設定位置に応じて上記測定子がナット部材のねじ溝と係合又は離間することを特徴とする請求項1記載の雌ねじ位相測定装置。
  3. 上記ナット部材の内周面には螺旋状のボール転動溝が形成されており、上記測定子はこのボール転動溝を転動するボールと同じ直径の球状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の雌ねじ位相測定装置。
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