JP4650828B2 - 食用油の劣化程度の評価方法、および食用油の劣化程度評価装置 - Google Patents

食用油の劣化程度の評価方法、および食用油の劣化程度評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、食用油の劣化程度を評価する方法、食用油の劣化程度評価装置、および前記食用油の劣化程度評価装置を備えたフライ用器具に関するものである。
劣化した食用油は、それを用いて揚げたフライ食品の味、香り等の品質面に影響を及ぼすのみならず、当該劣化した食用油を人が摂取することによって胸焼けや吐き気の原因となる場合がある。よって、できるだけ劣化した食用油を使用しないことが好ましいといえる。
食用油の劣化においては、熱酸化、熱重合、熱分解、加水分解などの現象が複合的に起こる。食用油の劣化程度の指標としては、酸価が一般的に用いられているが、酸価では加水分解以外の現象を捉えることはできない。食用油の劣化程度を判断する際に、酸価のみを指標として評価するだけでは、食用油の劣化程度の実際とは異なる、誤った判断をする可能性がある。そのため、一般的に用いられている酸価だけでは不十分で、重合物量や極性化合物量の測定を組み合わせて食用油の劣化程度を判断することが必要であると考えられる(例えば非特許文献1、2参照)。しかし、上記重合物量、極性化合物量を測定するためには、HPLC等のクロマトグラフィーを行なう必要があり、複雑な装置および複雑な操作が必要なこと、測定に際し一定の技量が必要となること、等の不都合がある。
その他の食用油の劣化程度を評価する指標としては、食用油の色度があるが、食用油の種類によって、その値が異なるため正確な評価を行なうことができない。また、その他の食用油の劣化程度を評価する手段または方法としては、被験油の静電容量から極性化合物量を測定する装置が知られている(非特許文献3参照)。さらに被験油の比オーム抵抗値を指標として揚げ物料理用の油または脂肪の腐敗度を検出する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平7−151722号公報(公開日:平成7年(1995)6月16日) Tyagi VK,Vasishtha AK,Changes in the characteristics and composition of oils during deep-fat frying.,JOURNAL OF THE AMERICAN OIL CHEMISTS’ SOCIETY.,73,499‐506(1996) 藤村 浩嗣他,フライ調理現場における総合的なフライ油管理手法,日本食品科学工学会誌,49,422-427(2002) 株式会社テストー ホームページ、〔平成17年2月1日検索〕、インターネット<http://www.testo.jp/products/08/testo265.html>
非特許文献2に記載の食用油の劣化程度を評価する装置は、極性化合物量のみを測定して評価する手段であり、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)を全て(もしくは複数)捕捉して食用油の劣化程度を評価することはできない。よって、食用油の劣化程度を評価する手段としては不十分である。
一方、特許文献1に記載の揚げ物料理用の油または脂肪の腐敗度を検出する方法は、8時間または16時間以上フライに使用した食用油について、食用油の比オーム抵抗(または導電率)と、腐敗度(極脂肪画分または酸価)との相関関係を利用して評価する方法であり、使用から8時間未満の食用油の劣化度の評価には適していない。また比オーム抵抗(または導電率)は温度依存的であるため、比オーム抵抗(または導電率)を指標として食用油の劣化程度を評価するためには、比オーム抵抗(または導電率)の測定温度を考慮する必要がある。したがって、常に一定の測定温度で食用油の比オーム抵抗(または導電率)を測定するか、または測定温度ごとに食用油の比抵抗(または導電率)と、腐敗度(極脂肪画分または酸価)との相関関係を予め検討しておく必要があり、食用油の評価方法としては十分かつ簡便な方法とはなっていない。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)を全て(もしくは複数を)捕捉して食用油の劣化程度を評価することができ、かつ食用油の使用時間、測定温度の諸条件を考慮することなく食用油の劣化程度の評価することができる簡便な方法、装置等を提供することにある。
本発明の発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なったところ、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きと、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)との間に良好な相関関係があることを見出した。本発明は、上記新規知見に基づき完成されたものである。
すなわち本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、上記課題を解決すべく、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程を、含むことを特徴としている。
また本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、上記課題を解決すべく、上記被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きから、酸価、重合物量、色度および極性化合物量のうち少なくとも1つ以上を算出する工程であることを特徴とするものであってもよい。
また本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、上記課題を解決すべく、上記被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きが所定の値以上となった場合に、被験油が食用油として使用不可であると判断する工程であることを特徴とするものであってもよい。
また本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、上記課題を解決すべく、上記構成に加え、少なくとも異なる2点以上の温度における被験油のコンダクタンスを測定し、当該被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを算出する工程を、さらに含むことを特徴とするものであってもよい。
また本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、上記課題を解決すべく、上記温度が、140℃〜200℃であることを特徴とする構成であってもよい。
一方、本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置は、上記課題を解決すべく、被験油のコンダクタンスを測定するコンダクタンス測定部、被験油の温度を測定する温度測定部、および被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを計算する計算部を備えることを特徴としている。
一方、本発明にかかるフライ用器具は、上記食用油の劣化程度評価装置を備えることを特徴としている。
本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法は、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きと、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)との間に良好な相関関係があるという知見に基づいて、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを指標とする評価方法である。それゆえ、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)を全て捕捉して、被験油の劣化の程度を評価することができるという効果を奏する。
また、コンダクタンスの測定温度を考慮した被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを指標としており、コンダクタンスの測定温度ごとに標準曲線を作成する必要がなく、さらに劣化の程度を評価するのに好適な被験油の条件(被験油の使用時間)にとらわれることがない。したがって、食用油の劣化程度の評価方法として簡便な方法を提供できるという効果を奏する。
また本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置によれば、被験油のコンダクタンスおよび温度を測定し、その測定値から被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを計算することができる。上述の通り、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きと、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)との間に良好な相関関係がある。それゆえ本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置によれば、被験油の劣化程度を簡便に測定することができるという効果を奏する。
また本発明にかかるフライ用器具は、上記本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置を備えている。それゆえ、フライに使用している食用油の劣化程度を、フライを行ないながら評価することができ、当該食用油の交換時期を即座に判断することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
<1.本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法>
本発明にかかる食用油の劣化程度の評価方法(以下「本発明の評価方法」という)は、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程、を含むことを特徴とするものである。これは、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きと、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)との間に良好な相関関係があるという知見に基づくものである。以下にかかる相関関係を見出すに至った試験について説示する。
なお「食用油」とは、食に供される油脂のことであり、当該油脂には、植物性油脂、動物性油脂がある。植物性油脂としては、パーム油、ナタネ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、サラダ油等が挙げられ、動物性油脂としては、ラード、牛脂、魚油等が挙げられる。上記食用油には、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が含まれている。また「被験油」とは、本は発明の評価方法が適用される食用油のことを意味する。
<1−1.被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きと、食用油の劣化程度に関する指標(酸価、重合物量、色度、極性化合物量)との関係>
〔被験油〕
フライ食品の製造に使用した食用油を被験油として用いた。より具体的には、食用油の劣化程度の指標である酸価、重合物量、色度を予め測定した4種類の被験油(F2:学校給食、H1:病院給食、A2:工場給食、A3:工場給食)を使用した。
ここで酸価とは、脂肪、脂肪酸およびろうの1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数を意味する。酸価は油脂の品位を定める基準の1つとして重要な値で、ことに食用油は酸価が1以下であることを要する。なお酸価の測定は、試料をアルコール−エーテルに溶し、これにフェノールフタレインを指示薬として0.5N水酸化カリウム出て規定することにより行なうことができる。
また重合物量とは、熱重合により生成した重合物の量を示す指標を意味する。なお重合物量の測定は、HPLCを用いて行なった。簡単には、AOCS標準法(Cd22-91)に準拠し、以下の条件でGPCモードによるHPLC法で測定した。測定はHP-1090SeriesII(Agilent Technologies)、ポリスチレンゲルカラムShodex KF-802(8×300mm)直列2本、示差屈折計(Shodex RI SE-62)、移動相テトラヒドロフラン(流速1ml/min)を用いて室温において行なった。なお、上記重合物量の測定については、非特許文献2の記載を援用することができる。この他、重合物量の分析方法については、例えば[編者 小原 哲二郎、「食用油脂とその加工」、p181-221、建帛社]に記載されている。また食用油の劣化と重合物の関係については、例えば[太田 静行、湯木 悦二 著「改訂 フライ食品の理論と実際」、p40-43、幸書房]記載されている。
一方、色度とは被験油の着色程度を意味する。色度の測定は色差計(ASTM色差計)により行なった。色差計は特に限定されるものではなく、市販品を適宜使用すればよい。
被験油の使用日数と劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を表1に示す。
Figure 0004650828
表1は、左端カラムから順に被験油の名称、被験油の使用日数、被験油のNo.、酸価、重合物量、色度を示している。
〔試験方法〕
誘電特性(静電容量C、コンダクタンスG、抵抗R)の測定には、自作の平行平板電極にLCRメーター(HIOKI社製、3532 LCR HITESTER)を接続した誘電特性測定装置を用いた。当該誘電特性測定装置10の概略を図1に示し、上記自作の平行平板電極20の概略を図2(図2(a)は斜視図、図2(b)上面図)に示す。
図1に示すように、誘電特性測定装置10は、概略的に、一対の平行平板電極20を備えたステンレスカップ11、ステンレスカップ11を所定の温度とする温度制御手段12、ステンレスカップ11内の温度を測定する熱電対13、温度制御手段12によって制御可能なヒーター14、LCRメーター15、測定用コンピュータ16とを備えて構成されている。
図2(a)、(b)に示すように、平行平板電極20は2枚の平板電極21a、21b(縦100mm×横60mm)で構成されており、絶縁体22を介して電極板間距離4mmとなるように固定されている。
ステンレスカップ11(2L容)に、常温の被験油17(食用油)を1.4L注ぎ、各種測定を行なった。ステンレスカップ11を加熱し、被験油17の温度を140℃、160℃、180℃、200℃に調節し、低温から順に測定を行なった。1分間隔で10回測定を行ない、平均値を測定値として採用した。測定周波数は、1kHzとした。また、各々の測定の際、被験油17(食用油)を注ぐ前に空の状態での空気の静電容量を測定し、以下の(1)式を用いて誘電率を算出した。
Figure 0004650828
なおこのLCRメーター15は測定周波数が42Hz〜5MHzの範囲で測定が可能である。また測定用コンピュータ16によりLCRメーター15を制御して試料の誘電特性を記録した。
〔結果及び考察〕
(A)被験油の誘電率またはコンダクタンスと、温度との関係
各被験油(食用油)の温度と誘電率との関係を図3、4、5、6に示した。図3は被験油F2の結果を示し、図4は被験油H1の結果を示し、図5は被験油A2の結果を示し、図6は被験油A3の結果を示した。なお図中のシンボルに対応するそれぞれの被験油No.は、表1に示す被験油No.と一致しており、表1を参照することにより被験油を把握することができる。図3〜6より、誘電率は温度上昇に伴い概ね減少する傾向が見られた。しかし、一部の被験油(F2-3,F2-4、H1-3、A2-10、A3-8)では、温度上昇に伴い誘電率が増加する傾向を示した。
一方、各被験油の温度とコンダクタンスとの関係を図7、8、9、10に示した。図7は被験油F2の結果を示し、図8は被験油H1の結果を示し、図9は被験油A2の結果を示し、図10は被験油A3の結果を示した。なお図中のシンボルに対応するそれぞれの被験油No.は、表1に示す被験油No.と一致しており、表1を参照することにより被験油を把握することができる。温度変化に伴いコンダクタンスは直線的に変化した。また、被験油の使用日数が増加するに従い、直線の傾きが大きくなる傾向が見られた。よって被験油の劣化程度がコンダクタンスの温度依存性に影響を及ぼすことが分かった。
被験油の誘電率とコンダクタンスには温度依存性があった。従って、誘電率またはコンダクタンスを利用してフライ油の劣化程度を判定する場合には、誘電率またはコンダクタンスの温度依存性を考慮する必要があることが明らかとなった。
(B)被験油の劣化程度と誘電率またはコンダクタンスとの関係
各被験油の劣化程度と誘電率との関係を、図11、12、13、14に示した。図11は被験油F2の結果を示し、図12は被験油H1の結果を示し、図13は被験油A2の結果を示し、図13は被験油A3の結果を示した。また図11(a)は酸価と誘電率との関係を示し、図11(b)は重合物量と誘電率との関係を示し、図11(c)は色度と誘電率の関係を示す(図12、13、14において同じ)。図11〜14の結果より、被験油の劣化程度が増加するに従い誘電率も増加するということが分かった。
一方、各被験油の劣化程度とコンダクタンスとの関係を図15、16、17、18に示した。図15は被験油F2の結果を示し、図16は被験油H1の結果を示し、図17は被験油A2の結果を示し、図18は被験油A3の結果を示した。また図15(a)は酸価とコンダクタンスとの関係を示し、図15(b)は重合物量コンダクタンスとの関係を示し、図15(c)は色度とコンダクタンスの関係を示す(図16、17、18において同じ)。図15〜18の結果より、誘電率と同様に被験油の劣化程度が増加するに従い、コンダクタンスも増加する傾向を示した。また、フライ油の劣化程度とコンダクタンスとの間には良好な相関関係が見られた。
各温度における被験油の劣化程度と誘電率またはコンダクタンスとの間の相関係数R2を図11〜18から求め、表2、3、4、5に示した。
Figure 0004650828
Figure 0004650828
Figure 0004650828
Figure 0004650828
表2〜5より、誘電率とコンダクタンスを比較した場合、全体的な傾向として、コンダクタンスは誘電率よりも良好な相関係数を示すことが明らかとなった。このフライ油の劣化程度とフライ油のコンダクタンスとの対応関係をより詳細に計測することで、フライ油のコンダクタンスをフライ油の劣化程度の指標として利用可能であるということが分かった。したがって、コンダクタンスがフライ油の劣化程度の把握に適していることが分かった。
(C)コンダクタンスの温度依存性を利用した試験結果の解析
図7〜10において、被験油の劣化程度との間に関連性が示唆されたコンダクタンスの温度依存性について検討を行なった。全ての被験油における温度とコンダクタンスとの関係を図19に示した。なお図中のシンボルに対応するそれぞれの被験油No.は、表1に示す被験油No.と一致しており、表1を参照することにより被験油を把握することができる。図7〜10と同様に、被験油の使用日数が増加するに従い直線の傾きが大きくなることが明らかとなった。すなわち、被験油の劣化程度がコンダクタンスの温度依存性に影響を及ぼすことを図7〜10及び図19は示している。図7〜10及び図19からコンダクタンスの温度依存性の傾き(以下、適宜「dG/dT」で示す)、すなわち図7〜10および図19における直線の傾きを求め、当該dG/dTと被験油の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を、図20、21、22、23、24、および25に示した。図20は被験油F2の結果を示し、図21は被験油H1の結果を示し、図22は被験油A2の結果を示し、図23は被験油A3の結果を示した。また図24は全ての被験油とdG/dTとの関係を示した。なお図20(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、図20(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、図20(c)は色度とdG/dTの関係を示す(図21、22、23、および24において同じ)。
図20〜24の結果より、被験油の劣化程度とコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)との間には良好な相関関係があることが明らかとなった。具体的には、図20(a)の結果から、被験油F2に関し、dG/dTと酸価との相関係数Rは0.971であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000002029X+0.0000000001038であった。また、図20(b)の結果から、被験油F2に関し、dG/dTと重合物量との相関係数Rは0.9774であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000001183X−0.0000000000184であった。また、図20(c)の結果から、被験油F2に関し、dG/dTと色度との相関係数Rは0.9562であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000000063X+0.0000000001100であった。
また図21(a)の結果から、被験油H1に関し、dG/dTと酸価との相関係数Rは0.9973であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000013080X+0.0000000000227であった。また、図21(b)の結果から、被験油H1に関し、dG/dTと重合物量との相関係数Rは0.9513であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000001367X−0.0000000000583であった。また、図21(c)の結果から、被験油H1に関し、dG/dTと色度との相関係数Rは0.9525であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000000128X+0.0000000000277であった。
また図22(a)の結果から、被験油A2に関し、dG/dTと酸価との相関係数Rは0.9963であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000005942X−0.0000000000057であった。また、図22(b)の結果から、被験油A2に関し、dG/dTと重合物量との相関係数Rは0.9781であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000001956X−0.0000000003132であった。また、図21(c)の結果から、被験油A2に関し、dG/dTと色度との相関係数Rは0.9959であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000000091X+0.0000000000069であった。
また図23(a)の結果から、被験油A3に関し、dG/dTと酸価との相関係数Rは0.9957であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000004632X−0.0000000000246であった。また、図23(b)の結果から、被験油A3に関し、dG/dTと重合物量との相関係数Rは0.9613であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000001235X−0.0000000002182であった。また、図23(c)の結果から、被験油A3に関し、dG/dTと色度との相関係数Rは0.9984であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000000058X+0.0000000000034であった。
さらに図24(a)の結果から、全ての被験油に関し、dG/dTと酸価との相関係数Rは0.7965であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000003856X+0.0000000000274であった。また、図24(b)の結果から、全ての被験油に関し、dG/dTと重合物量との相関係数Rは0.8686であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000001457X−0.0000000001860であった。また、図24(c)の結果から、全ての被験油に関し、dG/dTと色度との相関係数Rは0.9232であり、このときの直線回帰式は、Y=0.0000000000072X+0.0000000000334であった。
今回試験に用いた被験油(F2、H1、A2、A3)は、油の種類、使用方法、使用条件等が異なるにも関わらず、図24に示すように、被験油の劣化程度とコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)との間に良好な相関関係を示した。したがって、被験油種類に関係なくdG/dTを求めることによって、当該被験油の劣化程度を評価することができるということがわかった。
<1−2.本発明の評価方法の実施形態>
(D)コンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)の把握
本発明の評価方法は既述のとおり、コンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)を指標として使用し、被験油の劣化程度を評価するため、本発明の評価方法を実施する際には、まず被験油のコンダクタンス、およびコンダクタンス測定時の被験油の温度を測定する必要がある。被験油のコンダクタンスの測定は、公知のテスター(導通試験機)を用いて測定すればよい。ただし、被験油は抵抗が極めて高いために、油のコンダクタンスを測定することができるテスターを適宜選択の上、適用する必要がある。例えば、上記図1に示した誘電特性測定装置は、被験油のコンダクタンスの測定に利用可能である。また被験油の温度測定は、公知の温度計、サーモセンサーを用いればよい。
本発明の評価方法は、コンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)を指標とするために、少なくとも異なる2点以上の温度において、被験油のコンダクタンスを測定することが好ましい。このように、異なる温度において少なくとも2点のコンダクタンスの値があれば、コンダクタンスと温度との関係を示す直線が引け、その直線の回帰式からdG/dTを算出することができる。ただし、コンダクタンスの測定は異なる温度において、可能な限り多く測定することが好ましい。さらに、同一の温度においても複数回、コンダクタンスを測定しておくことが好ましい。コンダクタンスと温度との関係を示す直線の精度を向上させることが可能となり、本発明の評価方法による劣化程度の評価の精度が向上するからである。なおdG/dTは、測定温度とその温度におけるコンダクタンスとの関係を示す直線回帰式を最小二乗法等で計算すればよい。
また、被験油のコンダクタンスを測定する温度は特に限定されるものではないが、実施にフライを行なう温度であること、劣化程度とコンダクタンスとの相関が高いことを考慮すれば、140℃以上200℃以下が好ましく、160℃以上180℃以下がさらに好ましい。
(E)コンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)を用いた被験油の劣化度の評価
本発明の評価方法に含まれる被験油の温度依存性の傾き(dG/dT)を、被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、特に限定されるものではないが、例えば、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)から、酸価、重合物量および色度のうち少なくとも1つ以上を算出する工程であることが挙げられる。
被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、酸価、重合物量、または色度との関係を示す標準曲線を予め作成しておき、上記(D)によって把握した被験油の温度依存性の傾き(dG/dT)を、酸価、重合物量、または色度についての各標準曲線に当てはめ、酸価、重合物量、または色度を算出すればよい。こうのようにして算出した酸価、重合物量、または色度が、酸価、重合物量、または色度についての限界値(食用油として使用不可であるというの所定の値)以上となった時に、当該被験油は食用油として使用不可であると判断することができる。
なお上記各標準曲線は、被験油と同種の食用油について、上記<1−1>の項において説示した操作を行なって作成しておくことが、評価の精度を向上するために好ましいといえる。しかし、図24について上記<1−1>の項で説示したごとく、図24に示した標準曲線は種々広範な食用油に適用可能であるということが分かっているため、図24に示した各標準曲線を利用して、被験油の酸価、重合物量、または色度を算出してもよい。
また、本発明の評価方法に含まれる被験油の温度依存性の傾き(dG/dT)を、被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きが所定の値以上となった場合に、被験油が食用油として使用不可であると判断する工程であってもよい。酸価、重合物量、または色度についての限界値(食用油として使用不可であるというの所定の値)を、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、酸価、重合物量、または色度との関係を示す標準曲線を用いて換算すれば、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)の限界値を求めることができる。したがって、被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)が、被験油の限界値以上となった時に当該被験油は、食用油として使用不可であると判断すればよい。
なお、酸価、または重合物量についての限界値(食用油として使用不可であるというの所定の値)は適宜設定すればよいが、一般的には酸価の限界値は2.5(mgKOH/g)〜3.0(mgKOH/g)、重合物量の限界値は10(%)〜12(%)である。なお限界値は、上記値に限定されるものではない。
なおコンダクタンスと抵抗は互いに逆数の関係にあるため、上記説示したコンダクタンスを抵抗に置き換えることを当業者は容易に理解する。
また、極性化合物量は、重合物量との間に良好な相関関係があり、予め求めた極性化合物量と重合物量との相関関係から計算することができる値である。よってコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と相関関係があることは明らかである。したがって、コンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)から、極性化合物量を算出することは可能である。食用油が劣化すると、極性を持った種々の物質(分解性生物、重合物、遊離脂肪酸など)が生じる。すなわち「極性化合物量」とは、トリグリセライド以外の形状となった物質の総量であり、食用油の劣化程度の指標の1つである。
<2.本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置およびフライ用器具>
本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置(以下「本発明の評価装置」という)は、被験油のコンダクタンスを測定するコンダクタンス測定部、被験油の温度を測定する温度測定部、および被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを計算する計算部を備えることを特徴としている。
図25に本発明の評価装置の一例のブロック図を示す。
当該本発明の評価装置30は、コンダクタンス測定部31、温度測定部32、制御部33、および表示部34を有している。なお制御部33は測定制御部33a、温度制御部33b、および計算部33cで構成されている。
コンダクタンス測定部31は、測定制御部33aからの電気信号を受けて被験油のコンダクタンスの測定を行なう。そして、その測定データを計算部33cへ電気信号として送る。当該コンダクタンス測定部31は、例えば公知のテスターにより構成されている。
また温度測定部32は、測定制御部33aからの電気信号を受けて被験油の温度の測定を行なう。そして、その測定データを計算部33c、温度制御部33bへ電気信号として送る。当該温度測定部32は、例えば公知のサーモセンサーにより構成されている。
測定制御部33aは、コンダクタンス測定部31および温度測定部32に対して、コンダクタンスおよび温度の測定を、ほぼ同時に行なうように制御する。また、測定制御部33aは少なくとも異なる2点以上の温度においてコンダクタンスおよび温度の測定を行なうように制御する。なおコンダクタンスおよび温度の測定は、断続的に行なってもよいし、連続的に行なってもよい。
温度制御部33bは、温度測定部32からの測定データを受け、被験油を固定するための被験油固定部(図示せず)に備えられた加熱部(図示せず)を制御して、被験油の所定の温度となるように制御を行なう。なお当該被験油固定部は、劣化程度を評価する被験油を所定量注入できるようになっている。
計算部33cは、インストールされているプログラムにより、コンダクタンス測定部31および温度測定部32からの測定データをもとに被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)を計算することができる。またdG/dTから被験油の酸価、重合物量、色度、極性化合物量をさらに計算することが可能な構成であってもよい。当該計算部33cの計算結果は、表示部34により表示される。
一方、本発明にかかるフライ用器具は、上記本発明の評価装置を備えることを特徴としている。フライ用器具は、てんぷら、フライを行なうために用いられる器具であり、少なくとも食用油が注入され、揚げだねが投入されるフライ槽を有している。本発明にかかるフライ用器具は、上記フライ槽に本発明の評価装置を別途付加された構成であってもよいし、上記説示した本発明の評価装置の被験油固定部が、上記フライ槽そのものであるという構成であってもよい。また食用油をフライ可能な温度まで加熱することができる加熱部を備えた構成であってよい。なお上記の通り、本発明の評価装置における被験油固定部がフライ槽に相当する構成では、当該フライ槽に温度制御可能な加熱部が備えられており、当該加熱部によって食用油をフライ可能な温度に制御することができる。
上記本発明の評価装置およびフライ用器具には、上記構成に限定されるものではなく、その他必要な構成を適宜含んでいてもよい。
なお本発明は食用油のみに適用されるものではなく、潤滑油、燃料油等をも含む油、油脂に適用可能であることはいうまでもない。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によれば、フライ食品の加工に用いられる食用油の劣化を簡便かつ正確に評価することができ、フライ食品の製造において食用油の交換時期を即座に判断することが可能となる。したがって、本発明はフライ食品の製造を行なう食品加工業、フライ食品を顧客に提供する外食産業等に利用が可能である。
静電容量、コンダクタンス、および抵抗の測定を行なうことができる誘電特性測定装置の概略図である。 図2(a)は静電容量、コンダクタンス、および抵抗の測定を行なうことができる誘電特性測定装置に備えられた平行平板電極の斜視図であり、図2(b)は、同平行平板電極の上面図である。 被験油(F2)の温度と誘電率との関係を示すグラフである。 被験油(H1)の温度と誘電率との関係を示すグラフである。 被験油(A2)の温度と誘電率との関係を示すグラフである。 被験油(A3)の温度と誘電率との関係を示すグラフである。 被験油(F2)の温度とコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 被験油(H1)の温度とコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 被験油(A2)の温度とコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 被験油(A3)の温度とコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 被験油(F2)の劣化程度と誘電率との関係を示すグラフであり、(a)は酸価と誘電率との関係を示し、(b)は重合物量と誘電率との関係を示し、(c)は色度と誘電率の関係を示す。 被験油(H1)の劣化程度と誘電率との関係を示すグラフであり、(a)は酸価と誘電率との関係を示し、(b)は重合物量と誘電率との関係を示し、(c)は色度と誘電率の関係を示す。 被験油(A2)の劣化程度と誘電率との関係を示すグラフであり、(a)は酸価と誘電率との関係を示し、(b)は重合物量と誘電率との関係を示し、(c)は色度と誘電率の関係を示す。 被験油(A3)の劣化程度と誘電率との関係を示すグラフであり、(a)は酸価と誘電率との関係を示し、(b)は重合物量と誘電率との関係を示し、(c)は色度と誘電率の関係を示す。 被験油(F2)の劣化程度とコンダクタンスとの関係を示すグラフであり、(a)は酸価とコンダクタンスとの関係を示し、(b)は重合物量コンダクタンスとの関係を示し、(c)は色度とコンダクタンスの関係を示す。 被験油(H1)の劣化程度とコンダクタンスとの関係を示すグラフであり、(a)は酸価とコンダクタンスとの関係を示し、(b)は重合物量コンダクタンスとの関係を示し、(c)は色度とコンダクタンスの関係を示す。 被験油(A2)の劣化程度とコンダクタンスとの関係を示すグラフであり、(a)は酸価とコンダクタンスとの関係を示し、(b)は重合物量コンダクタンスとの関係を示し、(c)は色度とコンダクタンスの関係を示す。 被験油(A3)の劣化程度とコンダクタンスとの関係を示すグラフであり、(a)は酸価とコンダクタンスとの関係を示し、(b)は重合物量コンダクタンスとの関係を示し、(c)は色度とコンダクタンスの関係を示す。 全ての被験油(F2、H1、A2、A3)における温度とコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 被験油(F2)のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、同被験油(F2)の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を示すグラフであり、(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、(c)は色度とdG/dTの関係を示す。 被験油(H1)のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、同被験油(H1)の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を示すグラフであり、(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、(c)は色度とdG/dTの関係を示す。 被験油(A2)のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、同被験油(A2)の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を示すグラフであり、(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、(c)は色度とdG/dTの関係を示す。 被験油(A3)のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、同被験油(A3)の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を示すグラフであり、(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、(c)は色度とdG/dTの関係を示す。 全ての被験油(F2、H1、A2、A3)のコンダクタンスの温度依存性の傾き(dG/dT)と、同被験油(F2、H1、A2、A3)の劣化程度(酸価、重合物量、色度)との関係を示すグラフであり、(a)は酸価とdG/dTとの関係を示し、(b)は重合物量とdG/dTとの関係を示し、(c)は色度とdG/dTの関係を示す。 本発明にかかる食用油の劣化程度評価装置(一例)のブロック図である。
30 評価装置
31 コンダクタンス測定部
32 温度測定部
33 制御部
33a 測定制御部
33b 温度制御部
33c 計算部
34 表示部

Claims (7)

  1. 被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程を、含むことを特徴とする食用油の劣化程度の評価方法。
  2. 上記被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、
    被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きから、酸価、重合物量、色度および極性化合物量のうち少なくとも1つ以上を算出する工程であることを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  3. 上記被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを、当該被験油の劣化程度の指標として使用する工程は、
    被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きが所定の値以上となった場合に、被験油が食用油として使用不可であると判断する工程であることを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  4. 少なくとも異なる2点以上の温度における被験油のコンダクタンスを測定し、当該被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを算出する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の評価方法。
  5. 上記温度が、140℃以上200℃以下であることを特徴とする請求項4に記載の評価方法。
  6. 被験油のコンダクタンスを測定するコンダクタンス測定部、
    被験油の温度を測定する温度測定部、および
    被験油のコンダクタンスの温度依存性の傾きを計算する計算部を備えることを特徴とする食用油の劣化程度評価装置。
  7. 請求項6に記載の食用油の劣化程度評価装置を備えることを特徴とするフライ用器具。
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