JP4650254B2 - 設備機器の温度制御装置、温度制御システム、温度制御方法および温度制御プログラム - Google Patents
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Description
電力デマンドの集中を分散させることを課題とする。
本発明の第1実施形態にかかる温度制御システム100の概略構成図を図1に示す。
図1に示すように、温度制御システム100は、主として、温度制御装置1と温度調節機器である複数のショーケース6(冷却用)とを備える。
各ショーケース6は、温度制御装置1と通信可能に接続され、温度制御装置1からの制御指令を受信してショーケースの温度制御を行うコントローラ61を有する。
図2は、温度制御装置1の概略構成図を示す。温度制御装置1は主に、受信部10と、記憶部20と、演算処理部30と、送信部40とを含むコンピュータなどの装置である。
受信部10は、各ショーケース6から送信される、温度情報などの情報を受信する。
記憶部20は、後述する演算処理部30により処理された情報、受信部10からの情報、および所定の入力手段により入力された情報などを格納する。記憶部20は、RAMやROMなどの内部メモリやハードディスクなどの外部メモリの双方を含むものである。記憶部20には、後述するショーケースの夜間設定温度や通常設定温度の値、デマンド制御の上限値、その他演算結果の数値などが記憶される。さらに記憶部20には、第1〜第3の制御プログラム27〜29および開始時刻制御データベース21などが格納されている。
演算処理部30は、記憶部20や受信部10からの情報を演算処理するCPUなどの装置により構成される。演算処理部30は、復帰時間演算部31と、電力デマンド予測手段としての個別冷却デマンド演算部32、総電力デマンド演算部33およびデマンド比較演算部34の三つの演算部と、第1〜第3制御部37〜39とを有する。
送信部40は、第1〜第3制御部37〜39で生成した制御指令などを各ショーケース6のコントローラ61に送信する。
図3Aおよび図3Bは、本実施例による温度制御システム100による温度制御処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、本実施形態による温度制御システムの動作を説明する。
次に、第1〜第3制御部37〜39の処理についてそれぞれ説明する。
第1制御部37は、図4に示すように、主にS107a〜S107gステップに従って処理が行われる。図5Aは第1制御部による処理前の予測電力デマンドを示すグラフであり、図5Bは以下の処理後の予測電力デマンドを示すグラフである。
第2制御部38は、図6に示すように、主にS109a〜S109cステップに従って処理が行われる。
第3制御部39は、S110ステップ(図3B)において、蓄熱利用運転を開始することによる制御を行う。
(1)本実施形態にかかる温度制御装置1は、第1制御部37を備え、第1制御部37はショーケース6の温度復帰動作の開始時刻を早める調整を行う。したがって、ショーケース6が夜間設定温度から通常設定温度へ復帰する時の電力デマンドの急激な上昇を和らげる。これにより、電力デマンドの集中を分散させることができる。
上記第1実施形態の第1制御部37による処理では、各ショーケース6の通常設定温度への温度復帰動作の開始時刻を早める調整を行っている。これに代えて、単に温度復帰動作の開始時刻を遅らせることによる調整も可能である。たとえば、次のような処理である。
(b)ショーケース6が順番に温度復帰動作に入ることにより、上限電力デマンドを超えると判断したら、次のショーケース6の温度復帰動作の開始を中断させる。次いで、
(c)先のショーケース6の温度復帰が完了し、電力デマンドが下がったら次のショーケース6の復帰動作を開始させる。
本発明の第2実施形態にかかる温度制御システムについて説明する。なお、この空調制御システムの概略構成は、図1に示す第1実施形態の空調制御システム100と同様であるので、その図示および説明は省略する。また、ショーケース6の構成についても、第1実施形態と同様であるので、その図示および説明は省略し、符号は第1実施形態と同一とする。
図7は、温度制御装置201の概略構成図を示す。温度制御装置201は主に、受信部210と、記憶部220と、演算処理部230と、送信部240とを含むコンピュータである。
受信部210は、各ショーケース6から送信される、温度情報などの情報を受信する。
記憶部220は、後述する演算処理部230により処理された情報、受信部210からの情報、および所定の入力手段により入力された情報などを格納する。記憶部220は、RAMやROMなどの内部メモリやハードディスクなどの外部メモリの双方を含むものである。記憶部220には、後述するショーケースの夜間設定温度や通常設定温度の値、デマンド制御の上限値、その他演算結果の数値などが記憶される。さらに記憶部220には、第1制御プログラム227、開始時刻制御データベース221および電力料金データベース223などが格納されている。
演算処理部230は、記憶部220や受信部210からの情報を演算処理するCPUなどの装置により構成される。演算処理部230は、復帰時間演算部231と、電力デマンド予測手段として個別冷却デマンド演算部232、総電力デマンド演算部233およびデマンド比較演算部234の三つの演算部と、電力料金演算部235と、第1制御部237とを有する。
送信部240は、第1制御部237で生成した制御指令などを各ショーケース6のコントローラ61に送信する。
図8Aおよび図8Bは、本実施形態による温度制御システムによる温度制御処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、本実施形態による温度制御システムの動作を説明する。なお、図中の第1制御部による処理(S214ステップ)は、第1実施形態の第1制御部の処理(図4のS107a〜S107g)と同様であるため、ここでは図示を省略する。
第1制御部237が温度復帰動作の開始時刻の調整を行い、全体として温度復帰動作を行う時間が長くなることで、従量料金が加算されることになる。温度制御装置201は、第1実施形態の温度制御装置1の特徴に加え、電力料金演算部235をさらに備えるため、第1制御部237の処理の結果による電力料金の低減額を従量料金による増額分が上回る場合は、上限電力デマンドを調整する。したがって、電気料金が増加することを回避できる。
上記第2実施形態では第1制御部237のみを設けているが、第1実施形態のように第2および第3制御部を設けてもよい。この場合、たとえば、各制御部の処理の結果の電力料金を比較して、もっとも低コストの制御部を選択するように設定してもよい。
10、210 受信部
20、220 記憶部(記憶手段)
21、221 開始時刻制御データベース
27、227 第1制御プログラム(第1制御手段)
28 第2制御プログラム(第2制御手段)
29 第3制御プログラム(第3制御手段)
30、230 演算処理部
31、231 復帰時間演算部
32、232 個別冷却デマンド演算部
33、233 総電力デマンド演算部
34、234 デマンド比較演算部
37、237 第1制御部(第1制御手段)
38 第2制御部(第2制御手段)
39 第3制御部(第3制御手段)
40、240 送信部
100 温度制御システム
233 電力料金データベース
235 電力料金演算部(電力料金演算手段)
Claims (10)
- 複数の温度調節機器(6)内の温度を、夜間設定温度から通常運転を行うための通常設定温度へ復帰させる温度制御装置(1)であって、
予め設定されたデマンド制御の上限値を取得し、電力デマンドが前記上限値を越えないように前記温度調節機器のうち少なくとも一つの温度復帰動作の開始時刻を調整する制御を行う第1制御手段(27,37,227,237)と、
前記温度調節機器(6)が前記通常設定温度に復帰するまでに必要な時間である温度復帰時間を決定する復帰時間決定手段(31,231)と、
を備える温度制御装置。 - 前記電力デマンドを演算し、前記電力デマンドが前記上限値を越えるかどうかを判断する電力デマンド予測手段(32〜34,232〜234)と、
すくなくとも前記温度調節機器と前記開始時刻とを関連付けて記憶する記憶手段(20,220)と、
前記第1制御手段(27,37,227,237)の制御指令を前記温度調節機器(6)に送信する送信手段(40,240)と、
をさらに備え、
前記第1制御手段(27,37,227,237)は、
前記電力デマンド予測手段(32〜34,232〜234)により前記電力デマンドが前記上限値を越えると判断された場合は、前記温度調節機器(6)のうち少なくとも一つの温度復帰動作の開始時刻を早める処理機能と、
早めた前記開始時刻を前記記憶手段(20,220)に記憶させる処理機能と、
記憶された前記開始時刻に基づき前記制御指令を生成する処理機能と、を有する、
請求項1に記載の温度制御装置。 - 前記記憶手段(20,220)は、前記温度調節機器(6)のIDコードと前記開始時刻との関連付けを含む開始時刻制御データベース(21,221)を有する、
請求項2に記載の温度制御装置。 - 複数の温度調節機器(6)内の温度を、夜間設定温度から通常運転を行うための通常設定温度へ復帰させる温度制御装置(1)であって、
予め設定されたデマンド制御の上限値を取得し、電力デマンドが前記上限値を越えないように前記温度調節機器のうち少なくとも一つの温度復帰動作の開始時刻を調整する制御を行う第1制御手段(27,37,227,237)と、
電力料金演算手段(235)と、
を備え、
前記電力料金演算手段(235)は、
前記開始時刻を調整することにより得られる電力料金の低減額を演算する処理機能と、
前記開始時刻を調整することにより得られる電力の従量料金の増額分を演算する処理機能と、
前記低減額と前記従量料金の増額分とを比較演算する処理機能と、
前記従量料金の増額分が前記低減額を越える場合、前記上限値を調整する処理機能と、を有する、
温度制御装置。 - 複数の温度調節機器(6)内の温度を、夜間設定温度から通常運転を行うための通常設定温度へ復帰させる温度制御装置(1)であって、
予め設定されたデマンド制御の上限値を取得し、電力デマンドが前記上限値を越えないように前記温度調節機器のうち少なくとも一つの温度復帰動作の開始時刻を調整する制御を行う第1制御手段(27,37,227,237)と、
前記温度調節機器(6)の設定温度を段階的に前記通常設定温度に変更させる制御を行う第2制御手段(28,38,228,238)と、
を備え、
前記第1制御手段(27,37,227,237)および前記第2制御手段(28,38,228,238)は選択可能である、
温度制御装置。 - 前記温度調節機器(6)について蓄熱利用運転をさせる制御を行う第3制御手段(29,39,229,239)をさらに備え、
前記第1制御手段(27,37,227,237)および前記第3制御手段(29,39,229,239)は選択可能である、
請求項5に記載の温度制御装置。 - 前記温度調節機器(6)は、ショーケースである、
請求項1〜6のいずれかに記載の温度制御装置。 - 請求項1、5、6のいずれかに記載の前記温度制御装置(1)と、
前記温度制御装置(1,201)と通信可能であり、前記温度制御装置(1,201)からの制御指令を受信して前記温度調節機器(6)の温度制御を行うコントローラ(61)と、
前記コントローラと接続された複数の温度調節機器(6)と、
を備える、温度制御システム(100)。 - 複数の温度調節機器(6)内の温度を、夜間設定温度から通常運転を行うための通常設定温度に復帰させる温度制御方法であって、
予め設定されたデマンド制御の上限値を取得するステップと、
電力デマンドが前記上限値を越えないように前記温度調節機器(6)のうち少なくとも一つの温度復帰動作の開始時刻を調整するステップと、
前記温度調節機器(6)が前記通常設定温度に復帰するまでに必要な時間である温度復帰時間を決定するステップと、
を備える、温度制御方法。 - 複数の温度調節機器(6)内の温度を、夜間設定温度から通常運転を行うための通常設定温度に復帰させるための温度制御プログラムであって、
すくなくとも前記夜間設定温度、前記通常設定温度、および予め設定されたデマンド制御の上限値を取得する第1ステップと、
前記温度調節機器(6)が前記通常設定温度に復帰するまでに必要な時間である温度復帰時間を取得する第2ステップと、
前記通常設定温度に至るまでに必要な各前記温度調節機器の電力デマンドである個別冷却デマンド(E1...E8)を演算する第3ステップと、
前記温度調節機器(6)の温度復帰動作の開始時刻を演算する第4ステップと、
前記温度調節機器の前記個別冷却デマンド(E1...E8)を加算する第5ステップと、
前記個別冷却デマンド(E1...E8)の加算により得られた加算電力デマンドと前記上限値とを比較演算する第6ステップと、
前記第6ステップの比較演算の結果に基づき、前記開始時刻もしくは前記開始時刻から前記温度復帰時間を除算した開始時刻を記憶させる第7ステップと、
前記温度調節機器(6)について第5ステップから第7ステップを繰り返す第8ステップと、
前記温度調節機器(6)についてそれぞれ記憶した前記開始時刻に従って生成する制御指令を前記温度調節機器(6)に送信する第9ステップと、
をコンピュータに実行させるための温度制御プログラム。
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