JP4646120B2 - スピーカー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気循環機構を備えるスピーカー装置に関する。
従来より、平板状のマグネット、平板状のプレート及びツボ型ヨークを含む磁気回路と、導電性を有する端子部材、導電部材が編み込まれた導電ダンパー、樹脂材料からなる連結部材、ボイスコイル、ボイスコイルボビン及びフレームを含む振動系とを備える内磁型のスピーカー装置が知られている。そのようなスピーカー装置では、連結部材がボイスコイルボビンに取り付けられている。
なお、スピーカー装置として、例えば、放熱構造を備えるスピーカー装置が各種知られている。
例えば、ボイスコイルで発生した熱の放熱効果を充分に確保するため、磁気回路保持部材の磁気回路保持用座面と対向する端面に形成された開口と、磁気回路保持部材の周面に貫通された貫通孔と、磁気回路保持部材の内壁からリブ状に突出形成された放熱フィンとを備えるスピーカー装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、熱伝導性を有する材料によって形成されたボイスコイルボビン及び放熱管同士を熱伝導可能な状態で連結すると共に、放熱管の内周面に多数の放熱フィンを配設することにより、ボイスコイルで発生した熱を高い効率で放熱することができるスピーカー装置が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、ボビン(ボイスコイルボビン)とセンターキャップに熱良導性の材料を用いると共に、ボビンにスリットを設けることにより、ボイスコイルを効率よく冷却することができるスピーカー装置が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2003−299185号公報 特開2002−78084号公報 特開2002−142292号公報
本発明は、ボイスコイルの放熱効果及び音の再生効率の向上を図ることが可能なスピーカー装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、円筒部およびマグネット設置部を備えたヨークと、前記円筒部とプレートの間にある磁気ギャップと、前記磁気ギャップ内を上下に振動し、ボイスコイルが巻かれた略円筒形状のボイスコイルボビンと、前記ボイスコイルボビンの外壁に取り付けられた略円筒形状の連結部材と、内周部が前記連結部材に接続されているダンパと、内周部が前記連結部材に接続されている振動板と、前記ボイスコイルボビンと前記連結部材を上から覆い、かつ前記振動板に接続されている略椀形状のキャップと、 前記振動板の外周部と、前記ダンパの外周部と、前記円筒部とが接続されているフレームと、前記フレームと前記ダンパと前記円筒部の外壁によって囲まれた第1の空間と、前記第1の空間とつながっていて、前記連結部材の内壁と前記ボイスコイルボビンの外壁と前記円筒部の上端とによって囲まれた第2の空間と、前記第2の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記円筒部の内壁と前記マグネット設置部とによって囲まれた第3の空間と、前記第3の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記ボイスコイルボビンの内壁と前記プレートと前記キャップとによって囲まれた第4の空間と、前記キャップの裏面と前記第2の空間との間を通じて前記第4の空間とつながっていて、前記連結部材の外壁部と前記振動板の表面と前記キャップとによって囲まれた第5の空間と、を備え、前記ボイスコイルボビン及び前記連結部材が各々通気孔を有し、かつ、ボイスコイルボビンの通気孔と連結部材の通気孔の位置とを一致させることによって、前記第5の空間と前記第4の空間とは、前記第2の空間を通じてつながっている
本発明の1つの観点では、スピーカー装置は、円筒部およびマグネット設置部を備えたヨークと、前記円筒部とプレートの間にある磁気ギャップと、前記磁気ギャップ内を上下に振動し、ボイスコイルが巻かれた略円筒形状のボイスコイルボビンと、前記ボイスコイルボビンの外壁に取り付けられた略円筒形状の連結部材と、内周部が前記連結部材に接続されているダンパと、内周部が前記連結部材に接続されている振動板と、前記ボイスコイルボビンと前記連結部材を上から覆い、かつ前記振動板に接続されている略椀形状のキャップと、前記振動板の外周部と、前記ダンパの外周部と、前記円筒部とが接続されているフレームと、前記フレームと前記ダンパと前記円筒部の外壁によって囲まれた第1の空間と、前記第1の空間とつながっていて、前記連結部材の内壁と前記ボイスコイルボビンの外壁と前記円筒部の上端とによって囲まれた第2の空間と、前記第2の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記円筒部の内壁と前記マグネット設置部とによって囲まれた第3の空間と、前記第3の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記ボイスコイルボビンの内壁と前記プレートと前記キャップとによって囲まれた第4の空間と、前記連結部材の外壁部と前記振動板の表面と前記キャップとによって囲まれた第5の空間と、を備え、前記第5の空間と前記第4の空間とは第1のつながりを有しており、前記ボイスコイルボビン及び前記連結部材が各々通気孔を有することによって、前記第5の空間と前記第4の空間とは、前記第2の空間を通じて、前記第1のつながりとは別の第2のつながりを有する。
好適な例では、前記連結部材の前記通気孔は、当該連結部材の側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔であると共に、前記ボイスコイルボビンの前記通気孔は、当該ボイスコイルボビンの側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔である。また、前記ボイスコイルボビンの前記通気孔は略円形状の形状を有するのが好ましく、また、前記連結部材の前記通気孔は略矩形状の形状を有するのが好ましい。
このため、このスピーカー装置の駆動時にボイスコイルボビンが振動した場合に、ボイスコイルボビンの内側の空間に存在する空気を、連結部材の通気孔及びボイスコイルボビンの通気孔を通じて、スピーカー装置内の他の空間へ効率よく逃がすことができる。
即ち、スピーカー装置の駆動時にボイスコイルボビン等が放音側へ振動した場合、それに伴って、ボイスコイルボビンの内側の空間内には、ボイスコイルにより加熱された当該ボイスコイル周辺に存在する高温の空気が流れ込む。しかしながら、ボイスコイルボビン等が放音側と逆側へ移動することにより、そのボイスコイルボビンの内側に流れ込んだ高温の空気を含む空気は圧縮され、その高温の空気は、ボイスコイルボビンの通気孔及び連結部材の通気孔を通じて、スピーカー装置内の他の空間に排出される。こうして、ボイスコイルボビンの内側の空間内に高温の空気が滞留するのを防止でき、放熱効果の向上を図ることができる。これにより、ボイスコイルの耐入力の向上を図ることができる。また、上記の構成により、ボイスコイルボビン等の移動時に当該ボイスコイルボビンの内側の空間内の圧力が高くなるのを抑制できるため、ボイスコイルボビン及び連結部材を含む振動系が振動し易くなる。これにより、音の再生効率の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[スピーカー装置の構成]
まず、図1及び図2等を参照して、本発明の実施例に係るスピーカー装置100の構成等について説明する。
図1(a)は、本発明の実施例に係るスピーカー装置100を放音側から観察したときの斜視図を示す。一方、図1(b)は、本実施例に係るスピーカー装置100を放音側と逆側から観察したときの斜視図を示す。図2は、本実施例に係るスピーカー装置100を、その中心軸L1を含む平面で切断したときの断面図を示す。図3は、ボイスコイルボビン5等の構成を示す斜視図である。図4(a)は、連結部材7の構成を示す斜視図である。図4(b)は、図4(a)における切断線B−B’に沿った断面図を示す。図5は、導電ダンパー8bの構成を示す平面図である。
スピーカー装置100は、主として、フレーム4、ヨーク1、マグネット2及びプレート3を含む磁気回路30と、ボイスコイルボビン5、ボイスコイル6、連結部材7、ダンパー8a、導電ダンパー8b、支持部材9、振動板10、エッジ11及びキャップ12を有する振動系31と、パッキン13及び緩衝部材14を有する複数の部材とを備え、車載用のスピーカー装置として好適に用いられる。また、このスピーカー装置100は、低音再生用のスピーカー装置として好適に用いられる。
まず、磁気回路30の各構成要素について説明する。磁気回路系30は、内磁型の磁気回路として構成されている。
ヨーク1は、本体部51と底部52とを有し、それらが結合されてなる。
本体部51は、円筒状の形状をなす円筒部51aと、その円筒部51aの外周壁の下端部から外側に延在するフランジ部51bと有する。フランジ部51b上には、その周方向に適宜の間隔をおいて複数の凸部51cが形成されている。各凸部51cは、後述するようにヨーク1をフレーム4に固定する機能を有する。
底部52は、略凹形状を逆にした断面形状をなしている。底部52の上端部には、円形状の平面形状をなし、平坦性を有する載置部52aが形成されている。この載置部52a上には、マグネット2が配置される。載置部52aの中央には開口52abが形成されている。
マグネット2は、平板状の形状をなし、ヨーク1の載置部52a上に配置されている。プレート3は、環状の形状をなし、マグネット2上に配置されている。プレート3の中央には開口3aが形成されている。プレート3の外周壁と、本体部51の内周壁との間には磁気ギャップ20が形成されており、この磁気ギャップ20にはマグネット2の磁束が集中している。
フレーム4には、スピーカー装置100を構成する様々な構成要素が取り付けられ、当該フレーム4は、それらの各構成要素を支持する役割を担う。フレーム4は、既知の各種の材料にて形成することが可能である。スピーカー装置100の放熱効果の向上を図るため、フレーム4は熱伝導率の高い金属材料によって形成されている。このため、フレーム4は、スピーカー装置100の内部空間とその外部空間との間で熱の授受を行う媒体として機能する。フレーム4は、略杯状の形状をなし、主として、その下端部に形成された第1フランジ部4aと、その略中央部に形成された第2フランジ部4bと、その上端部に形成された第3フランジ部4cと、第2フランジ部4bと第3フランジ部4cとの間に形成された複数の開口4dとを有する。
第1フランジ部4aは、上記したヨーク1の要素であるフランジ部51b上に取り付けられている。ここで、その取り付け方法について簡単に説明する。フレーム4の第1フランジ部4a上には、その周方向に適宜の間隔をおいて複数の開口4abが設けられている。また、各開口4abは、ヨーク1の各凸部51cに対応する位置に設けられている。このため、フレーム4をヨーク1に取り付けるためには、まず、各開口4ab内に各凸部51cを挿入し、フレーム4の第1フランジ部4aをヨーク1のフランジ部51b上に載置する。続いて、各凸部5cの上端部をカシメ用治具によってカシメる。これにより、フレーム4の第1フランジ部4aは、その変形した各凸部51cの上端部と、フランジ部51bとにより挟持された状態で固定される。
第2フランジ部4b上には、後述する支持部材9が取り付けられる。第2フランジ部4b上の適当な位置には、開口4baが設けられている。この開口4baは、後述する支持部材9の爪部9eと嵌合する。第3フランジ部4c上には、後述するエッジ11の外周縁部及びパッキン13が夫々取り付けられる。各開口4dは、フレーム4の周方向に適宜の間隔をおいて設けられている。各開口4dは、磁気回路30で発生する熱を、スピーカー装置100の外部空間へ放熱させる機能を有する。
次に、振動系31の各構成要素について説明する。
ボイスコイルボビン5は、図2及び図3に示すように、円筒状の形状をなしている。ボイスコイルボビン5の側壁の略中央位置には、その周方向に適宜の間隔をおいて複数の通気孔5aが設けられている。ボイスコイルボビン5の外周壁の下端部近傍には、ボイスコイル6が巻かれている。ボイスコイルボビン5の内周壁の下端部近傍は、マグネット2及びプレート3の各外周壁と一定の間隔をおいて対向している。一方、ボイスコイルボビン5の外周壁の下端部近傍は、ヨーク1の要素である、円筒部51の内周壁の上端部と一定の間隔をおいて対向している。
ボイスコイル6は、図3に示すように、2組のプラス/マイナス用の各リード線6aを有している。プラス用の各リード線6aはL(又はR)チャンネル信号の入力配線であり、マイナス用の各リード線6aはグランド(GND:接地)信号の入力配線である。
支持部材(スペーサー)9は、ダンパー8a及び導電ダンパー8bの各外周縁部を支持する機能を有する。支持部材9は、スピーカー装置100の軽量化を図るべく、例えば樹脂材料にて形成されているのが好ましい。支持部材9は、略環状の平面形状及び階段状の断面形状をなし、第1平坦部9aと、その第1平坦部9aの上方に且つ外側に設けられた第2平坦部9bと、その第1平坦部9aの一端側の下面側に設けられた鉤状の形状をなす複数の爪部9eとを有する。第1平坦部9a上には、ダンパー8aの外周縁部が取り付けられる一方、第2平坦部9b上には、導電ダンパー8bの外周縁部が取り付けられる。また、第2平坦部9bには、複数の端子部材26を取り付けるための複数の端子取付部9cが設けられている。端子取付部9cは、図9に示すように、後述する端子部材26が挿入される間隙9caと、端子部材26を端子取付部9cに固定するための鉤状の爪部9cbとを有する。第1平坦部9aの下面側から第2平坦部9bにかけて、その部分には、支持部材9を、フレーム4の第2フランジ部4b上にボルト16を通じて固定するためのねじ孔9dが設けられている。各爪部9eは、フレーム4の第2フランジ部4bに設けられた各開口4baと嵌合しており、支持部材9を第2フランジ部4bに固定している。
連結部材(カップ)7は、振動板10、ダンパー8a及び導電ダンパー8bの各内周縁部を支持する機能を有する。連結部材7は、スピーカー装置100の軽量化を図るべく、支持部材9と同様に、例えば樹脂材料にて形成されているのが好ましい。連結部材7の内周縁部、即ち、屈曲部7bの内周縁部は、ボイスコイルボビン5の外周壁の上端部近傍に取り付けられている。
ここで、図2及び図4等を参照して、連結部材7の構成について詳述する。
連結部材7は、略円筒状の形状をなす円筒部7aと、その円筒部7aの上端部から内側に、即ち、図2において中心軸L1側に屈曲するように設けられた屈曲部7bとを備えて構成され、円筒部7aと屈曲部7bは一体的に形成されている。
円筒部7aは、第1フランジ部7abと、第2フランジ部7ac、第3フランジ部7ad、複数の通気孔7ae、複数の凹部7af及び複数の被取付部7agを有する。
第1フランジ部7abは、円筒部7aの下端部側に設けられている。第1フランジ部7ab上には、ダンパー8aの内周縁部が取り付けられる。第2フランジ部7acは、円筒部7aの下端部近傍に且つ第1フランジ部7abの上側の位置に設けられている。第2フランジ部7ac上には、導電ダンパー8bの内周縁部が取り付けられる。第3フランジ部7adは、円筒部7aの下端部近傍に且つ第2フランジ部7acの上側の位置に設けられている。第3フランジ部7ad上には、振動板10の内周縁部が取り付けられる。
特に、本発明の実施例では、図3、図4、図7及び図10等に示されるように、ボイスコイルボビン5及び連結部材7は各々通気孔7ae及び5aを有しており、連結部材7がボイスコイルボビン5の外周壁に取り付けられた状態において、連結部材7の通気孔7aeの位置は、ボイスコイルボビン5の通気孔5aの位置と一致している。この点については後で詳述する。なお、好適な例では、連結部材7の各通気孔7aeは、当該連結部材7の側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔であると共に、ボイスコイルボビン5の各通気孔5aは、当該ボイスコイルボビン5の側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔である。また、ボイスコイルボビン5の各通気孔5aは略円形状の形状を有するのが好ましく、また、連結部材7の通気孔7aeは略矩形状の形状を有するのが好ましい。各凹部7afは、後述する端子部材25の起立部25bの外形より大きく形成され(図6及び図10を参照)、相隣接する通気孔7aeの略中央位置に設けられている。各被取付部7agは、第3フランジ部7ad及び各凹部7afに対応する位置に設けられている。各被取付部7agは、後述する端子部材25の取付部25cが挿入される溝7ahを有する。各被取付部7agは、各端子部材25の取付部25cを溝7ah内に挿入することにより当該取付部25cを固定する機能を有する。
屈曲部7bは、平坦性を有する平坦面7baと、その平坦面7baの内周縁部から内側に且つ下側へ延在するように形成され、ボイスコイルボビン5の外周壁に取り付けられる被取付部7bbとを備えて構成される。平坦面7ba上には、複数の突起部7c、複数の凹部7d、複数の一対の鉤状突起部7e及び爪部7fが設けられている。各突起部7cは、複数の通気孔7aeのうち一部の通気孔7aeを除く各通気孔7aeに対応する位置に且つ平坦面7ba上から突出するように設けられている。各凹部7dは、相隣接する各通気孔7aeの略中央に対応する位置に設けられ、各凹部7dと各凹部7afは繋がっている。各々の一対の鉤状突起部7e及び爪部7fは、各凹部7d上の略中央付近に設けられている。各爪部7fは、略三角形の断面形状をなしている。各鉤状突起部7eは、拡大して示されるように鉤状の形状をなしている。各鉤状突起部7eは、各端子部材25の突出部25afと嵌合し、端子部材25の上端部を連結部材7の上端部に固定する機能を有する。また、各爪部7fは、各端子部材25の開口25acと嵌合し、各鉤状突起部7eと共に、端子部材25の上端部を連結部材7の上端部に固定する機能を有する。
ここで、平坦面7baを基準面としたとき、当該基準面から各突起部7cの上端面までの距離D7は、当該基準面から各鉤状突起部7eの上端面までの距離D6よりも相対的に大きくなるように設定されている。このため、各突起部7cの上端面は、各鉤状突起部7eの上端面より上方に位置している。好適な例では、当該基準面から各突起部7cの上端面までの距離D7を約1.3mmに設定した場合には、当該基準面から各鉤状突起部7eの上端面までの距離D6は約1.1mmに設定されているのが好ましい。
なお、完成品たる連結部材7は、このスピーカー装置100の製造過程において、ダンボール箱などの梱包箱内に収容され、次工程の作業を実施する場所等へ輸送される。かかる梱包箱は、その内部に複数段の仕切り板を有し、連結部材7は、所定数量単位毎に各仕切り板上に載置された状態で輸送される。
ここで、連結部材7の構成要素である、各突起部7cと各鉤状突起部7eの相対的な位置関係は上記のように設定しているので、連結部材7を梱包箱内に収容する際に、或いは、複数の連結部材を収容する梱包箱を輸送する際に、何らかの衝撃が梱包箱に加わったとしても、仕切り板と衝突する連結部材7の部位は各突起部7cであり、当該仕切り板と各鉤状突起部7eとが衝突するようなことはない。即ち、各突起部7cは、各鉤状突起部7eと各仕切り板との衝撃を防止する機能を有する。これにより、梱包箱内に多くの連結部材7を収容した上で、各連結部材7の環状突起部7eを破損させることなく輸送することができ、連結部材7の輸送効率の向上を図ることができる。
なお、本実施例では、上記した一対の鉤状突起部7e及び爪部7f、並びに、凹部7d、凹部7af、及び溝7ahを含む被取付部7agを「端子取付部70」と総称する。
図2に戻り、ダンパー8aは、略環状の形状をなし、同心円状の複数の波形状(コルゲーション)が形成された弾性部を有し、連結部材7及びボイスコイルボビン5等を弾性的に支持する。ダンパー8aの内周縁部は、連結部材7の外周壁の下端部付近に設けられた第1フランジ部7ab上(図2及び図4(a)を合わせて参照)に取り付けられている一方、ダンパー8aの外周縁部は、支持部材9の要素である第1平坦部9a上に取り付けられている。
導電ダンパー8bは、ダンパー8aと共に連結部材7及びボイスコイルボビン5等を弾性的に支持する機能を有する。導電ダンパー8bは、ダンパー8aより若干大きく形成され、ダンパー8aと略同一の形状を有する。但し、導電ダンパー8aには、複数の導電部8beが形成されている。導電ダンパー8bの内周縁部は、ダンパー8aの上側に且つ連結部材7の外周壁の下端部近傍に設けられた第2フランジ部7ac上(図2及び図4(a)を合わせて参照)に取り付けられている一方、導電ダンパー8bの外周縁部は、支持部材9の要素である第2平坦部9b上に取り付けられている。
具体的には、導電ダンパー8bは、図5に示すように、開口8ba、弾性部8bb、被取付部8bc、複数の突出部8bd、及び複数の導電部8beを備えて構成される。
開口8baは、導電ダンパー8bの中央に形成されている。この開口8baは、導電ダンパー8bを連結部材7の外周壁に取り付ける際に用いられる挿入口である。弾性部8bbは、ダンパー8aの弾性部と同一の波形状に形成され、連結部材7等を弾性的に支持する機能を有する。弾性部8bbの内周縁部は、ダンパー8aの上方に且つ連結部材7の外周壁の下端部近傍に設けられた第2フランジ部7ac上(図2及び図4(a)を合わせて参照)に取り付けられる。被取付部8bcは、平坦性を有し、弾性部8bbの外周縁部から外側に延在してなる。被取付部8bcは、支持部材9の第2平坦部9b上に取り付けられる。各突出部8bdは、被取付部8bcの外周縁部の適当な位置から外側に延在してなる。図示のように、本実施例では、各突出部8bdは4つ設けられている。各突出部8bdは、支持部材9の第2平坦部9bに設けられた各端子取付部9cに対応する位置に設けられており、当該各端子取付部9c上に取り付けられる(図10を参照)。複数の導電部8beは、導電性材料にて形成されている。各導電部8beは、導電ダンパー8bの上面側に、且つ、弾性部8bbの内周縁部から各突出部8bdにかけてストライプ状に延在するように平網状に編み込まれている。
複数の部材には、後述するパッキン13及び緩衝部材14の他にも複数の端子部材25及び26が含まれる。
まず、図6(a)を参照して、端子部材25の構成について詳述する。図6(a)は、端子部材25の構成を示す斜視図を示す。
端子部材25は、天板部25a、起立部25b、取付部25c、屈曲部25d及び接続部25eを備えて構成され、連結部材7の外周壁に設けられた各端子取付部70に取り付けられる。
天板部25aは、端子部材25の上端部に設けられている。天板部25aは、その一端側から上方へ突出するように設けられた突出部25abと、その突起部25aの近傍位置に設けられた開口25acと、その開口25acの近傍位置に設けられた突出部25afと、鉤部25ad及びスリット25aeとを有する。突出部25abは、端子部材25を連結部材7に取り付ける際に用いられる。開口25acは、階段状の平面形状を有する。この開口25acは、連結部材7の要素である一対の鉤状突起部7e及び爪部7fと嵌合する。なお、図6に示される拡大図には、開口25acと、連結部材7の要素である一対の鉤状突起部7e及び爪部7fとが嵌合したと仮定した場合に、それらの要素の相対的な位置関係を現した状態が示されている。鉤部25adには、ボイスコイル6の各リード線6aの先端部が巻きつけられ、その鉤部25ad及びスリット25aeの付近には半田付け処理が実施される。
起立部25bは、天板部25aの一端側から下側へ略直角に折り曲げられてなる。取付部25cは、起立部25bの一端側の略中央位置から下側へ延在するように形成されている。屈曲部25dは、取付部25cの両側に対応する位置に夫々設けられる。各屈曲部25dは、起立部25bの一端側から外側に延在し、その位置から更に外側、即ち起立部25bから離隔する方向に略直角に折り曲げられてなる。接続部25eは、各屈曲部25dの一端側から延在してなり、平板状の形状に形成されている。接続部25eは、導電ダンパー8bの各導電部8beと電気的に接続される部位である。
ここで、図7、図8及び図10を参照して、連結部材7の各端子取付部70への各端子部材25の取付方法について説明する。
図10は、各端子部材25が連結部材7の各端子取付部70に取り付けられた状態を示す斜視図である。なお、図10では説明に必要な最小限の要素のみ図示する。図7は、図10における破線領域E3付近に対応する部分拡大斜視図であり、また、端子部材25を連結部材7の端子取付部70へ取り付ける前の状態を示す部分拡大斜視図である。図8(a)は、図7に対応する部分拡大斜視図であり、また、端子部材25を連結部材7の端子取付部70へ取り付けた後の状態を示す部分拡大斜視図である。図8(b)は、図10における切断線C−C’に沿った部分断面図である。
端子部材25を連結部材7の端子取付部70に取り付けて固定するには、次のような手順で実施する。まず、矢印Y4方向に示すように、端子部材25の取付部25cを斜め上方向から連結部材7の溝7ah内に挿入すると共に、端子部材25の起立部25bを連結部材7の凹部7af内に配置し、さらに、端子部材25の天板部25aに設けられた開口内25acに連結部材7の一対の鉤状突起部7e及び爪部7fの一部を仮挿入した状態で端子部材25の天板部25aを連結部材7の凹部7d内に配置する。かかる状態では、一対の鉤状突起部7e及び爪部7fは、未だ完全には開口25ac内に挿入されていない。続いて、連結部材7の被取付部7agを支点にして、矢印Y5に示すように、端子部材25の突出部25abを連結部材7の周方向に移動(スライド)して、一対の鉤状突起部7e及び爪部7fを開口25acに嵌合させる。なお、この作業は人手を介して実施することができる。こうして、端子部材25が端子取付部70に取り付けられた状態が図8(a)及び図10に示されている。
ここで、端子部材25の天板部25a側(上端部側)に着目した場合、一対の鉤状突起部7e及び爪部7fは、図6(a)の拡大図に示されるような状態で、開口25acと嵌合している。そして、各端子部材25の鉤部25adには、図10に示されるように、ボイスコイル6の各リード線6aの先端部が巻きつけられ、その付近には図示しない半田付けがされている。このため、各端子部材25は、対応するボイスコイル6の各リード線6aと電気的に接続されている。一方、端子部材25の取付部25c側(下端部側)に着目した場合、端子部材25の取付部25cは、連結部材7の凹部7af内に挿入された状態で、連結部材7の被取付部7agに固定されている。そして、図10に示されるように、各端子部材25の下端部は、図示しない半田を介して導電ダンパー8bの各導電部8beの一端側と電気的に接続されている。
かかる取付方法によれば、端子部材25を連結部材7に取り付けるときに、その連結部材7と結合されたボイスコイルボビン5等を磁気回路30側へ移動させるような外力が作用しないので、連結部材7、ボイスコイルボビン5、ダンパー8a及び導電ダンパー8b等の各構成要素を、振動系31及び磁気回路30の適正な位置に取り付けることができる。これにより、このスピーカー装置100の駆動時に振動系31を適正に動作させることができる。そのため、感度(音圧レベル)にばらつきは生じることはなく、音質が低下するのを防止できる。
次に、図6(b)を参照して、端子部材26の構成について詳述する。図6(b)は、端子部材26の構成を示す斜視図を示す。
複数の端子部材26は、上記した複数の端子部材25と同様に、導電性を有する部材にて形成されている。各端子部材26は、開口26abを有する天板部26aと、その天板部26aの一端側から略直角に折り曲げられてなる起立部26bとを有する。起立部26bは、その略中央部に設けられた開口26baと、その一端側に設けられた鉤孔状の切り欠きを有する接続部26bbと、その一端側に且つ接続部26bbと隣接する位置に設けられた固定部26bcとを有する。接続部26bbには、アンプ側のプラス/マイナス用の各出力配線80の一端側が巻きつけられる。固定部26bcは、その本体たる端子部材26を支持部材9に固定する機能を有する。
ここで、図9及び図10を参照して、支持部材9の各端子取付部9cへの各端子部材25の取付方法について説明する。
図9は、図10における破線領域E2付近を背面側から観察したときの部分拡大斜視図であり、また、各端子部材26を支持部材9の各端子取付部9cに取り付ける方法等を示す斜視図である。また、図9では、説明の便宜上、複数の端子取付部9cのうち一方を、図10の切断線D−D’に沿った断面図として示す。
まず、天板部26aの下面側が導電ダンパー8bの導電部8beと接触するまで、矢印Y3方向に接続部26bb及び固定部26bcを端子取付部9cの間隙9caに挿入し、さらにその位置から下側、即ち矢印Y3方向に押し込む。これにより、端子取付部9cの爪部9cbが端子部材26の開口26baと嵌合し、当該端子部材26が端子取付部9cに固定される。続いて、間隙9caからはみ出した固定部26bcを、図9の拡大図に示される図中矢印のように支持部材9の外側に略直角に折り曲げる。これにより、端子部材26が支持部材9の端子取付部9cに固定される。
以上のように、各端子部材25が連結部材7の端子取付部70に、また、各端子部材26が支持部材9の端子取付部9cに夫々取り付けられた状態が図10に示されている。
かかる状態において、各端子部材26の上端部は、図示しない半田を介して導電ダンパー8bの各導電部8beの他端側に電気的に接続されている一方、各端子部材26の接続部26bbには、アンプ側のプラス/マイナス用の各出力配線80の一端側が巻きつけられており、その部分には半田付けがされている。このため、各端子部材26は、導電ダンパー8bの各導電部8beの他端側及びアンプ側の各出力配線80と電気的に接続されている。
振動板10は、コーン状の形状をなし、音波を放射する機能を有する。振動板10は、各種の用途に応じて、紙系、高分子系、金属系などの各種材料にて形成することができる。振動板10の内周縁部は、導電ダンパー8bの上方に且つ連結部材7の外周壁の略中央付近に設けられた第3フランジ部7ad上(図2及び図4(a)を合わせて参照)に取り付けられている。振動板10の外周縁部には、Ω状の断面形状及び環状の平面形状を有するエッジ11の内周縁部が取り付けられている。エッジ11の外周縁部は、フレーム4の第3フランジ部4c上に取り付けられている。エッジ11は、スピーカー装置100の駆動時に生じる不要な振動を抑制する機能を有する。
キャップ12は、カップ状の形状をなし、ボイスコイルボビン5及び連結部材7を覆うように、振動板10の上面側の内周部近傍の位置に取り付けられている。このため、キャップ12は、主として、粉塵などの異物がスピーカー装置100の内部へ侵入するのを防止する機能を有する。また、キャップ12の形成材料としては、紙系、高分子系、金属系などの各種材料にて形成することができる。 パッキン13は、略コの字状の断面形状及び環状の平面形状を有し、樹脂などの絶縁性を有する材料にて形成されている。また、パッキン13の下面側には、平坦性を有する第1平坦面13a、及び、その第1平坦面13aの上方に且つ内側に設けられ平坦性を有する第2平坦面13bが設けられており、その下面側を断面視すると階段状の形状をなしている。パッキン13は、第1平坦面13aとフレーム4の第3フランジ部4cとが接触した状態で且つ第2平坦面13bとエッジ11の外周縁部とが接触した状態で、エッジ11の外周縁部上及び第3フランジ部4c上に取り付けられている。このため、エッジ11の外周縁部は、パッキン13の第2平坦面13bと、フレーム4の第3フランジ部4cとに挟持された状態で当該第3フランジ部4c上に固定されている。
緩衝部材14は、ウレタンやスポンジなどのクッション性を有する棒状の部材にて形成されている。緩衝部材14の下面には、接着剤が塗布され又は両面テープが貼り付けられている。緩衝部材14は、円環状に変形された状態で、その接着剤又は両面テープを介してパッキン13上に取り付けられている。なお、本実施例に係るスピーカー装置100は、緩衝部材14を介して被取付部へ取り付けられる。このため、緩衝部材14は、主として、スピーカー装置100の駆動時に、当該スピーカー装置100で発生した不要な振動が当該被取付部へ伝達するのを抑制する働きを有する。
以上の構成を有するスピーカー装置100では、図10に示すように、ボイスコイル6のプラス/マイナス用の各リード線6a、各端子部材25、各導電部8be、各端子部材26、及びアンプ側のプラス/マイナス用の各出力配線80は各々電気的に接続されている。これにより、ボイスコイル6には、各端子部材26、各導電部8be及び各端子部材25を通じて、アンプ側の各出力配線80側から2チャンネル分の信号及び電力が供給される。これにより、スピーカー装置100の駆動時、磁気ギャップ20内でボイスコイル6に駆動力が発生し、振動板10等をスピーカー装置100の中心軸L1方向へ振動させる。こうして、スピーカー装置100は、振動板10の前面側、即ち矢印Y1方向から音波を放射する。
[スピーカー装置内の空気循環機構]
次に、図11及び図12等を参照して、本発明の実施例に係るスピーカー装置100内の空気循環機構について説明する。図11は、図2に対応するスピーカー装置100の断面図であり、特に、ボイスコイルボビン5等が放音側へ移動したと仮定した場合に、スピーカー装置100内における空気の流れを説明する図である。図12は、図11に対応するスピーカー装置100の断面図であり、特に、ボイスコイルボビン5等が放音側と逆側へ移動したと仮定した場合に、スピーカー装置100における空気の流れを説明する図である。なお、以下では、図11及び図12の説明に際し、説明の便宜上、振動系31の各要素が移動したものと仮定して説明する。
スピーカー装置100では、アンプ側からボイスコイル6に電気信号が入力されると、磁気ギャップ20内でボイスコイル6に駆動力が発生して、ボイスコイルボビン5等が矢印Y1方向、及び、矢印1と逆側の矢印Y2方向に振幅(移動)する。そして、スピーカー装置100の駆動に伴ってボイスコイル6が発熱し、そのボイスコイル6の周辺の空気は高温となる。もし、仮に、スピーカー装置100に空気循環機構を設けていない場合には、そのようなボイスコイル6の温度上昇に伴ってボイスコイル6への耐入力の限界値が低下してしまう等の問題が生じ得る。
この点、本発明の実施例では、図3、図4、図7及び図10等に示されるように、ボイスコイルボビン5及び連結部材7は各々通気孔7ae及び5aを有しており、連結部材7がボイスコイルボビン5の外周壁に取り付けられた状態において、連結部材7の通気孔7aeの位置は、ボイスコイルボビン5の通気孔5aの位置と一致している。このため、このスピーカー装置100の駆動時にボイスコイルボビン5等が振動した場合に、ボイスコイルボビン5等の内側の空間S4内に存在する空気を、連結部材7の通気孔7ae及びボイスコイルボビン5の各通気孔5aを通じて、スピーカー装置100内の他の空間(空間S1等)へ効率よく逃がすことができる。これにより、本実施例では、上記したような不具合は生じない。以下、この点について詳述する。
まず、図11において、スピーカー装置100の駆動時にボイスコイルボビン5等が放音側、即ち、矢印Y1の方向に移動したと仮定した場合、スピーカー装置100の内部に存在する空気の流れは、概ね次の通りである。即ち、この場合、フレーム4の第1フランジ部4aと、ダンパー8aの下面と、ヨーク1の本体部51等の間の空間S1に存在する空気の一部は、図中矢印方向に示すように、連結部材7の内周壁と、ボイスコイルボビン5の外周壁と、ヨーク1の本体部51等との間に存在する空間S2内へ吸入される。続いて、その吸入された勢いにより、その空間S2内に存在する空気の一部は、さらに図中矢印方向に示すように、ボイスコイル6の外周壁と、ヨーク1の本体部51の内周壁の間の間隙(磁気ギャップ20)内を矢印Y1方向と逆方向へ進行し、ヨーク1の本体部51と、ヨーク1の底部52等との間に存在する空間S3内へ吸入される。これにより、ボイスコイル4周辺に存在する高温の空気は上記の経路を辿って空間S3へ吸入される。続いて、その吸入された勢いにより、その空間S3に存在する空気の一部は、図中矢印方向に示すように、ボイスコイルボビン5の内周壁と、マグネット2及びプレート3の各外周壁との間の間隙を通過して、キャップ12と、ボイスコイルボビン5の内周壁と、プレート3の上端面等との間の空間S4内へ吸入される。これにより、ボイスコイル4周辺に存在する高温の空気は上記の経路を辿って空間S4へ吸入される。また、その吸入された勢いにより、その空間S4内に存在する高温の空気の一部は、図中矢印方向に示すように、キャップ12と、連結部材7の外周壁等との間の空間S5へ、さらに、空間S2へ吸入される。なお、実際には、スピーカー装置100の内部に存在する空気の流れはもっと複雑である。
そして、矢印Y1方向へのボイスコイルボビン5等の移動が終了した状態、換言すればボイスコイルボビン5等が矢印Y1方向と逆方向へ移動する瞬間の状態において、上記したスピーカー装置100内における空気の流れにより、ボイスコイル6の周辺に存在していた高温の空気は、主として、空間S2、空間S4及び空間S5内に滞留している。
次に、図12において、スピーカー装置100の駆動時にボイスコイルボビン5等が放音側と逆側(磁気回路30側)、即ち、矢印Y2方向に移動したと仮定した場合、上記により空間S2、空間S4及び空間S5内等に滞留している高温の空気は、主として、3つの経路を辿り、空間S1へ排出される。なお、実際には、スピーカー装置100の内部に存在する空気の流れはもっと複雑である。
この場合、ボイスコイルボビン5の内周壁等とプレート3の上端面との間の空間S4に存在する高温の空気は圧縮されつつ、その高温の空気の一部は、図中矢印方向に示すように、ボイスコイルボビン5の内周壁と、マグネット2及びプレート3の各外周壁等との間の間隙(磁気ギャップ20)を進行して、空間S3へ排出される。続いて、その勢いにより、その空間S3内に排出された高温の空気は、ボイスコイル6の外周壁と、ヨーク1の本体部51の内周壁等との間の間隙を矢印Y2方向と逆方向(キャップ12側)へ進行して、空間S2へ排出される。続いて、その勢いにより、その空間S2へ排出された高温の空気は、空間S1へ排出される。このように、空間S4内に存在する高温の空気の一部は、上記の経路(以下、「第1経路」と呼ぶ)を辿り、空間S1へ排出される。
また、上記のようにボイスコイルボビン5等の空間S4内に存在する高温の空気が圧縮されることにより、その空間S4に存在する高温の空気の一部は、ボイスコイルボビン5の各通気孔5aを通じて、空間S2内へ排出される。続いて、その勢いにより、その空間S2に滞留している高温の空気及びその空間S2へ排出された高温の空気は、空間S1へ排出される。このように、空間S4に存在する高温の空気の一部、及び、空間S2に滞留している高温の空気は、上記の経路(以下、「第2経路」と呼ぶ)を辿り、空間S1へ排出される。
また、上記のようにボイスコイルボビン5等の空間S4内に存在する高温の空気が圧縮されることにより、その空間S4に存在する高温の空気の一部は、図中矢印方向に示すように、空間S5内へ排出され、さらに、その空間S5内へ排出された高温の空気、及び、空間S5に滞留している高温の空気は、図中矢印方向に示すように、空間S1へ排出される。このように、空間S4に存在する高温の空気の一部、及び、空間S5に滞留している高温の空気は、上記の経路(以下、「第3経路」と呼ぶ)を辿り、空間S1へ排出される。 このように、ボイスコイルボビン5等が矢印Y2方向へ移動することにより、スピーカー装置100内の空間S2、空間S4及び空間S5内に滞留していた高温の空気は、第1経路乃至第3経路を辿り、最終的に、空間S1に排出される。そして、その空間S1に排出された高温の空気は、熱伝導性のある金属材料からよりなるフレーム4を通じて、スピーカー装置100の外部空間に存在する空気との間で熱の授受が行われる。これにより、ボイスコイル6周辺を含むスピーカー装置100の内部に存在する空気は冷却され、放熱効果を向上させることができる。
以上整理すると、本実施例では、上記したようにボイスコイルボビン5及び連結部材7は各々通気孔5a及び7aeを有しており、連結部材7がボイスコイルボビン5の外周壁に取り付けられた状態において、連結部材7の通気孔7aeの位置は、ボイスコイルボビン5の通気孔5aの位置と一致している。このため、このスピーカー装置100の駆動時にボイスコイルボビン5等が振動した場合に、ボイスコイルボビン5等の内側の空間S4内に存在する空気を、連結部材7の通気孔7ae及びボイスコイルボビン5の各通気孔5aを通じて、スピーカー装置100内の他の空間(空間S1等)へ効率よく逃がすことができる。その結果、放熱効果を向上することができ、ボイスコイル6の耐入力の向上を図ることができる。また、かかる構成により、ボイスコイルボビン5等の移動時に当該ボイスコイルボビン5の内側の空間S4内の圧力が高くなるのを抑制できるため、ボイスコイルボビン5及び連結部材7を含む振動系31が振動し易くなり、低音の再生効率の向上を図ることができる。
本発明の実施例に係るスピーカー装置を正面側及び背面側から観察した各斜視図を示す。 図1(a)の切断線A−A’に沿ったスピーカー装置の断面図を示す。 ボイスコイルボビン等の構成を示す斜視図である。 連結部材の構成を示す斜視図及び断面図を示す 導電ダンパーの構成を示す平面図である。 各種の端子部材の構成を示す斜視図である。 端子部材を連結部材の端子取付部に取り付ける方法を説明する連結部材等の部分拡大斜視図である。 端子部材が連結部材の端子取付部に取り付けられた状態等を示す部分拡大斜視図及び断面図である。 端子部材が支持部材の端子取付部に取り付けられた状態等を示す部分拡大視図である。 ボイスコイルの各リード線とアンプ側の配線が各端子部材、導電ダンパーを通じて電気的に接続されている様子を示す要部拡大斜視図である。 本実施例の作用効果を説明する、図2に対応する断面図である。 本実施例の作用効果を説明する、図2に対応する断面図である。
符号の説明
5 ボイスコイルボビン
5a 通気孔
7 連結部材
7a 円筒部
7ae 通気孔
30 磁気回路
31 振動系
S1、S2、S3、S4、S5 空間
100 スピーカー装置

Claims (3)

  1. 円筒部およびマグネット設置部を備えたヨークと、
    前記円筒部とプレートの間にある磁気ギャップと、
    前記磁気ギャップ内を上下に振動し、ボイスコイルが巻かれた略円筒形状のボイスコイルボビンと、
    前記ボイスコイルボビンの外壁に取り付けられた略円筒形状の連結部材と、
    内周部が前記連結部材に接続されているダンパと、
    内周部が前記連結部材に接続されている振動板と、
    前記ボイスコイルボビンと前記連結部材を上から覆い、かつ前記振動板に接続されている略椀形状のキャップと、
    前記振動板の外周部と、前記ダンパの外周部と、前記円筒部とが接続されているフレームと、
    前記フレームと前記ダンパと前記円筒部の外壁によって囲まれた第1の空間と、
    前記第1の空間とつながっていて、前記連結部材の内壁と前記ボイスコイルボビンの外壁と前記円筒部の上端とによって囲まれた第2の空間と、
    前記第2の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記円筒部の内壁と前記マグネット設置部とによって囲まれた第3の空間と、
    前記第3の空間と磁気ギャップを通じてつながっていて、前記ボイスコイルボビンの内壁と前記プレートと前記キャップとによって囲まれた第4の空間と、
    前記キャップの裏面と前記第2の空間との間を通じて前記第4の空間とつながっていて、前記連結部材の外壁部と前記振動板の表面と前記キャップとによって囲まれた第5の空間と、を備え、
    前記ボイスコイルボビン及び前記連結部材が各々通気孔を有し、かつ、ボイスコイルボビンの通気孔と連結部材の通気孔の位置とを一致させることによって、前記第5の空間と前記第4の空間とは、前記第2の空間を通じてつながっていることを特徴とするスピーカー装置。
  2. 前記連結部材の前記通気孔は、当該連結部材の側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔であると共に、前記ボイスコイルボビンの前記通気孔は、当該ボイスコイルボビンの側壁に一定の間隔をおいて複数個設けられた貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  3. 前記ボイスコイルボビンの前記通気孔は略円形状の形状を有すると共に、前記連結部材の前記通気孔は略矩形状の形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカー装置。
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