JP4644277B2 - アルミニウム合金連続鋳造棒 - Google Patents
アルミニウム合金連続鋳造棒 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4644277B2 JP4644277B2 JP2008229199A JP2008229199A JP4644277B2 JP 4644277 B2 JP4644277 B2 JP 4644277B2 JP 2008229199 A JP2008229199 A JP 2008229199A JP 2008229199 A JP2008229199 A JP 2008229199A JP 4644277 B2 JP4644277 B2 JP 4644277B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum alloy
- mold
- casting
- mass
- alloy continuous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C21/00—Alloys based on aluminium
- C22C21/02—Alloys based on aluminium with silicon as the next major constituent
- C22C21/04—Modified aluminium-silicon alloys
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/04—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
- B22D11/045—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds for horizontal casting
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/04—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
- B22D11/055—Cooling the moulds
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/07—Lubricating the moulds
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/10—Supplying or treating molten metal
- B22D11/108—Feeding additives, powders, or the like
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/16—Controlling or regulating processes or operations
- B22D11/20—Controlling or regulating processes or operations for removing cast stock
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C21/00—Alloys based on aluminium
- C22C21/02—Alloys based on aluminium with silicon as the next major constituent
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Description
中心軸がほぼ水平に保持され、強制冷却手段を有した筒状鋳型を用いる水平連続鋳造法で製造されるアルミニウム合金連続鋳造棒であって、Caを少なくとも0.003質量%以上含有し、Siを7質量%〜14質量%含有し、前記筒状鋳型の上方の部分に対応した部分にSiリッチ組織部が形成され、このSiリッチ組織部は、中心角が少なくとも30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上有し、半径方向断面の元素分布において、面積占有率にして50%未満の初晶α−Alを含有する微細Si組織であり、この微細Si組織の占める範囲が、アルミニウム合金溶湯中にCaが添加され、凝固温度が下がることで制御されて形成されていて、かつ、前記微細Si組織に含まれるSi粒子の平均粒径が0.1μm〜5μmである、ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒。
そして、アルミニウム合金連続鋳造棒の上部表面に形成されるSiリッチ組織部が焼き付き、ブレークアウトを抑制することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒を安定して鋳造することができる。
本発明のアルミニウム合金連続鋳造棒は、中心軸がほぼ水平(ほぼ水平とは、横方向のことである。)となるよう保持され、強制冷却手段を備えた筒状鋳型を用いる水平連続鋳造法で製造され、直径を10mm〜100mmの範囲とすることができる。上記直径範囲以外でも対応は可能であるが、工業的に後工程の塑性加工、例えば、鍛造、ロールフォージング、引抜き加工、転動加工、インパクト加工等の設備を小規模、かつ、安価とするため、直径を10mm〜100mmの範囲にするのが好ましい。直径を変更して鋳造する場合は、直径に対応する内径を有する着脱可能な筒状鋳型に交換し、それに合わせて溶湯温度、鋳造速度を変更することで対応可能である。冷却水量、潤滑油量の設定も必要に応じて変更する。
まず、厚さを求めるためには、例えば、次のような方法で組織の観察をする。
(a)試料のサンプリング箇所・方法・前処理
製造したアルミニウム合金連続鋳造棒(101)から無作為に試料を抜き取り、さらに、アルミニウム合金連続鋳造棒(101)の鋳型上部に対応する側面表面から2mm角〜5mm角の試料用小片(306)〔図3(b)参照〕を切り出す。この試料用小片(306)をミクロトームで薄片状にスライスして半径方向の断面の観察用試料とする。ミクロトームを使用するのは、観察面が鋳塊の極ごく表面に相当し、通常の切断では観察面にダレが生じて良好な観察ができないためで、これを克服できれば、他の手段でも構わない。
同様に側面の円周方向各所から小片を切り出し試料とする。
FE−AES(電界放射型オージェ電子顕微鏡)装置を用いて、半径方向断面のAlまたはSiの元素分布を求める。FE−AES装置は、例えば、MICROLAB−310F(VG社製)を用いることができる。観察条件は、例えば、加速電圧:10kV、試料電流:0.8nA〜2.7nA、倍率:×1000とする。
図3(a)のアルミニウム合金連続鋳造棒(101)から採取した試料用小片(306)の、電界放射型オージェ電子顕微鏡の画像の模式図を図3(b)に示す。電界放射型オージェ電子顕微鏡の画像上において、鋳塊表面から鋳塊中心に向う任意の10μm四方の領域について初晶α−Al(303)の面積占有率を求め、その値が50%未満の領域をSiリッチ組織部(104)とし、鋳塊表面から鋳塊中心方向へのその領域の幅をSiリッチ組織部(104)の厚さ(302)とする。
ここで、得られた電界放射型オージェ電子顕微鏡の画像から上記のごとく指定した領域について点算法から算出した初晶α−Al(303)の面積の比を面積占有率とする。
本発明のアルミニウム合金連続鋳造棒は、その中心における角(中心角)が30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上のSiリッチ組織部を有するので、表面の硬度が従来のアルミニウム合金連続鋳造棒に比べて相対的に硬くなっている。その結果、鋳塊と鋳型内壁との接触抵抗に対して凝固殻がより強固になり、焼き付き等の鋳造欠陥が発生しづらくなると考えることができる。また、微細Si組織を有する部分は金属光沢を有しており、その部分の硬度はその他の部分と比較して高くなっている。ほぼ水平に保持されている筒状鋳型の上方の部分は、潤滑油が過多状態となっているために冷却が不十分となっていると考えられる。アルミニウム合金連続鋳造棒のこの部分に対応した部分にSiリッチ組織部が形成されることにより、鋳型の上方、すなわち、鋳塊の上部の凝固状態が安定して未凝固溶湯の吹き出しを抑制できると考えることができる。
本発明で用いる水平連続鋳造法は、公知の水平連続鋳造法を用いることができ、例えば、中心軸がほぼ水平になるように保持され、強制冷却手段を有した筒状鋳型の内壁面に気体、液体潤滑材、その加熱分解気体から選ばれるいずれか1種または2種以上の流体を供給し、筒状鋳型の一端にSiを含有するアルミニウム合金溶湯を供給して柱状金属溶湯本体を形成し、柱状金属溶湯本体を筒状鋳型で凝固させて形成した鋳塊を、筒状鋳型の他端から引き抜く水平連続鋳造法とすることができる。
タンディッシュ(250)中に貯留された合金溶湯(255)が耐火物製板状体(210)を経て筒状鋳型(201)に供給されるように、タンディッシュ(250)、耐火物製板状体(210)、筒状鋳型(201)が配置されている。筒状鋳型(201)は鋳型中心軸(220)がほぼ水平になるように保持されている。合金溶湯(255)が凝固鋳塊(216)となるように、筒状鋳型(201)の内部には、筒状鋳型(201)の強制冷却手段、筒状鋳型(201)の出口には凝固鋳塊(216)の強制冷却手段が配設されている。図2では、凝固鋳塊(216)を強制冷却する手段の例として、冷却水シャワー装置(205)が設けられている。筒状鋳型(201)の出口の近くには、強制冷却された凝固鋳塊(216)が一定速度で引き出されて連続的に鋳造されるように引出駆動装置(図示せず。)が設置されている。さらに、引き出されたアルミニウム合金連続鋳造棒を所定の長さに切断する同調切断機(図示せず。)が配設されている。
筒状鋳型(201)の強制冷却手段、冷却水シャワー装置(205)は、制御信号によってそれぞれ動作を制御できることが好ましい。
溶解炉またはタンディッシュ(250)は、投入量を制御信号で制御できるCa投入装置を備えているのが好ましい。
図2において、タンディッシュ(250)中の合金溶湯(255)は耐火物製板状体(210)を経て、鋳型中心軸(220)がほぼ水平になるように保持された筒状鋳型(201)に供給され、筒状鋳型(201)の出口で強制冷却されて凝固鋳塊(216)となる。凝固鋳塊(216)は筒状鋳型(201)の出口近くに設置された引出駆動装置によって一定速度で引き出されるため、連続的に鋳造されてアルミニウム合金連続鋳造棒になる。引き出されたアルミニウム合金連続鋳造棒は同調切断機によって所定の長さに切断される。
組成は、Siを7質量%〜14質量%(より好ましくは8質量%〜13質量%。さらに好ましくは12質量%〜13質量%。)含有、金属Caを0.003質量%以上(より好ましくは0.003質量%〜0.04質量%、さらに好ましくは0.003質量%〜0.03質量%。)含有したアルミニウム合金溶湯であるのが好ましい。他の成分としてはFeが0.1質量%〜0.5質量%、Cuが2.0質量%〜9.0質量%、Mnが0質量%〜0.5質量%、Mgが0.2質量%〜1.0質量%であるのが好ましい。
不可避的に混入するCaが存在する場合、合金中の含有量として分析によって得られる値に現れるCa量は、(1)原料から不可避的に混入するCa(混入源は主に原料として使用される金属Si。)と、(2)溶湯に添加するCaとの総計である。例えば、Ca無添加の鋳塊において検出されるものは原料から不可避的に混入するCaであり、添加した場合はそれとの差分が添加したCaの量となる。
製造装置501は、アルミニウム合金溶湯を生成する溶解炉502と、この溶解炉502内へCaを供給するCa投入装置503と、溶解炉502からアルミニウム合金溶湯が供給される、図2に示した構成の鋳造装置504と、この鋳造装置504で鋳造したアルミニウム合金連続鋳造棒101を鋳造装置504から引き出す引出駆動装置505と、鋳造装置504で鋳造したアルミニウム合金連続鋳造棒101の表面に形成されたSiリッチ組織部の範囲を検出して検出信号を出力する検出部506と、鋳造装置504で鋳造したアルミニウム合金連続鋳造棒101を組成分析してCa量測定データ信号を出力する分析部507と、予め設定された判定条件と検出部506および分析部507からの出力信号とを比較し、比較した判定信号を出力する判定部508と、この判定部508などの出力に基づき、予め設定された判定条件内になるように、各部を制御する制御部509とを有している。分析部507は省略も可能である。そして、制御部509は分散させて配置することも可能である。
検出部506からは、アルミニウム合金連続鋳造棒101のSiリッチ組織部の検出位置と表面性状の検出結果に対応した検出信号が出力され、判定部508へ送られる。
上記Siリッチ組織部の判定条件としては、上述の如くアルミニウム合金連続鋳造棒101の側面の表面の中心角30度以上に対応する範囲の反射率または表面粗さを用いることができる。
より精度良くCa添加量を管理するために、鋳造品を組成分析して得られたCa量測定結果のデータを判定部508へ転送する分析部507を設け、Siリッチ組織部の範囲の判定結果とCa添加量のデータを基にして、溶湯温度、鋳造速度、Ca添加量を制御するのが好ましい。Ca添加量を確実に0.003質量%以上としてSiリッチ組織部の範囲を制御することができるからである。
組成分析法としては、Caの検出ができるものであれば良く、鋳造直後の表面から分析できるもの、または、試料を取り出してオフラインで測定するものでも良い。測定時間が1時間以内のものであるものが好ましい。Ca量測定には、例えば、発光分光分析法を挙げることができる。
そして、アルミニウム合金連続鋳造棒の上部表面に形成されるSiリッチ組織部が焼き付き、ブレークアウトを抑制することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒を安定して製造することができる。
また、本装置を用いたアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法は、溶湯温度と凝固温度との温度差を制御することにより、または、溶湯温度と凝固温度との温度差と、筒状鋳型から引き出すアルミニウム合金連続鋳造棒の引出速度を制御することにより、中心角が少なくとも30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上のSiリッチ組織部を有するアルミニウム合金連続鋳造棒を、容易に製造することができる。
そして、アルミニウム合金連続鋳造棒の上部表面に形成されるSiリッチ組織部が焼き付き、ブレークアウトを抑制することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒を安定して製造することができる。
〔実施例1〜実施例4〕
12質量%のSiを含有するアルミニウム合金に金属Caを0.003質量%(実施例1)、0.006質量%(実施例2)、0.01質量%(実施例3)、0.03質量%(実施例4)添加した合金溶湯を、図2に示した装置を用いて、直径30mmのビレットに水平連続鋳造した。浸透性多孔質鋳型には通気率0.01〔L/(cm2×min)〕の黒鉛を用いた。鋳造条件を次に示す。
(1)タンディッシュ内溶湯レベルと鋳型内壁上面とのレベル差:150mm
(2)潤滑油:菜種油
(3)潤滑油供給量:0.2mL/分
(4)鋳造速度:900mm/分
(5)冷却水供給量:25L/分
(6)タンディッシュ内溶湯温度平均:660℃
金属Caの添加を行わない以外は実施例1と同一条件で水平連続鋳造を実施した。
図6において、折れ線(丸白抜きの折れ線)6Aは実施例1、折れ線(三角白抜きの折れ線)6Bは実施例2、折れ線(四角白抜きの折れ線)6Cは実施例3、折れ線(アスタリスクの折れ線)6Dは実施例4、折れ線(黒丸の折れ線)6Eは比較例1を示す。
12質量%のSi、4質量%のCu、0.5質量%のMgを含有するアルミニウム合金に金属Caを0.003質量%(実施例5)、0.006質量%(実施例6)、0.01質量%(実施例7)、0.03質量%(実施例8)添加した溶湯を、図2に示した装置を用いて、直径50mmのビレットに水平連続鋳造した。浸透性多孔質鋳型には通気率0.01〔L/(cm2×min)〕の黒鉛を用いた。鋳造条件を次に示す。
(1)タンディッシュ内溶湯レベルと鋳型内壁上面とのレベル差:170mm
(2)潤滑油:菜種油
(3)潤滑油供給量:0.3mL/分
(4)鋳造速度:900mm/分
(5)冷却水供給量:30L/分
(6)タンディッシュ内溶湯温度平均:660℃
金属Caの添加を行わない以外は実施例5と同一条件で水平連続鋳造を実施した。
図7において、折れ線(丸白抜きの折れ線)7Aは実施例5、折れ線(三角白抜きの折れ線)7Bは実施例6、折れ線(四角白抜きの折れ線)7Cは実施例7、折れ線(アスタリスクの折れ線)7Dは実施例8、折れ線(黒丸の折れ線)7Eは比較例2を示す。
通気度が、0.008〔L/(cm2×min)〕(実施例9)、0.012〔L/(cm2×min)〕(実施例10)、0.001〔L/(cm2×min)〕(実施例11)、0.1〔L/(cm2×min)〕(実施例12)である浸透性多孔質材を用いた以外は実施例5と同一条件で水平連続鋳造を実施した。
実施例9、実施例10は実施例5と同等の結果を得られた。実施例11では、運転を停止するトラブルの急増はなかったが、潤滑効果が不充分となり、鋳肌表面に焼き付きが発生したり、鋳塊が千切れたり、運転が不安定となる傾向があった。実施例12では、運転を停止するトラブルの急増はなかったが、潤滑油が過多状態となり、冷却不十分による湯抜けや、鋳肌や鋳塊内部への介在物の巻き込みが発生し、運転が不安定となる傾向があった。
(2)上記(1)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒において、Siリッチ組織部が、半径方向断面の元素分布において面積占有率で50%未満の初晶α−Alを含有する微細Si組織である。
(3)上記(2)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒において、微細Si組織に含まれるSi粒子の平均粒径が0.1μm〜5μmである。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒において、Siを7質量%〜14質量%含有するようにしている。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒において、Caを少なくとも0.003質量%以上含有するようにした。
(6)上記(2)乃至(5)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒において、表面粗さRmaxが50μm以下であって表面に鋳造後のピーリング工程によるツールマーク欠陥が残らないようにした。
(7)アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、中心軸がほぼ水平に保持され、強制冷却手段を有した筒状鋳型を用いるアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法であって、溶湯温度と凝固温度との温度差を制御することにより、中心角が少なくとも30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上のSiリッチ組織部を有するようにした。
(8)アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、中心軸がほぼ水平に保持され、強制冷却手段を有した筒状鋳型を用いるアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法であって、溶湯温度と凝固温度との温度差と、筒状鋳型から引き出すアルミニウム合金連続鋳造棒の引出速度を制御することにより、中心角が少なくとも30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上のSiリッチ組織部を有するアルミニウム合金連続鋳造棒を製造するようにした。
(9)上記(7)または(8)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、Siを7質量%〜14質量%、Caを少なくとも0.003質量%以上含有するアルミニウム合金溶湯を原料とし、鋳造条件の鋳造速度を200mm/min〜1500mm/min、筒状鋳型に流入するアルミニウム合金溶湯の温度をそのアルミニウム合金の液相線以上とし、材質がAl、Cuもしくはそれらの合金から選ばれる1種または2種以上の組み合わせであって、15mm〜70mmの有効モールド長を有する筒状鋳型を用いるようにした。
(10)上記(9)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、アルミニウム合金溶湯が、Caを少なくとも0.003質量%以上添加したものである。
(11)上記(10)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、添加するCaが、純度99.9質量%以上の金属Caである。
(12)上記(8)乃至(11)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、アルミニウム合金溶湯と接触する内面に、通気度が0.005〔L/(cm2×min)〕〜0.03〔L/(cm2×min)〕である浸透性多孔質材が、リング状に装着してある筒状鋳型を用いるようにした。
(13)上記(12)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法において、有効モールド長のうち5mm〜15mmに浸透性多孔質材が装着されている筒状鋳型を用いるようにした。
(14)アルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置において、溶解炉から供給されるアルミニウム合金溶湯を、筒状鋳型および冷却手段を備えた鋳造部で凝固鋳塊とした後、この凝固鋳塊を筒状鋳型から引出駆動部でほぼ水平に引き出してアルミニウム合金連続鋳造棒を製造するアルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置において、筒状鋳型から引き出したアルミニウム合金連続鋳造棒に形成されたSiリッチ組織部の範囲を検出する検出部と、この検出部からの検出信号と予め設定された判定条件とを比較して判定する判定部と、この判定部からの判定信号に基づき、検出部からの検出信号が予め設定された判定条件内になるように溶解炉の溶湯温度、鋳造部の冷却手段、引出駆動部の引出速度を制御する制御部とを設けるようにした。
(15)上記(14)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置において、判定部からの判定信号に基づき、検出部からの検出信号が予め設定された判定条件内になるように制御部によって制御されるCa投入部を設けるようにした。
また、(16)上記(15)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置、鋳造したアルミニウム合金連続鋳造棒を組成分析して得られたCa量測定データ信号を判定部へ出力する分析部を設け、制御部は、Ca量測定データ信号と予め設定された判定条件とを比較した判定部からの判定信号に基づき、Ca量が予め設定された判定条件内になるようにCa投入部を制御するようにした。
102 アルミニウム合金連続鋳造棒の中心
103 中心角
104 Siリッチ組織部
201 筒状鋳型
202 冷却水
203 冷却水供給管
204 鋳型冷却水キャビティ
205 冷却水シャワー装置
208 流体供給管
210 耐火物製板状体
211 注湯口
213 Oリング
215 柱状金属溶湯
216 凝固鋳塊
217 凝固界面
220 鋳型中心軸
221 筒状鋳型の内壁面
222 浸透性多孔質材
224 環状通路
230 隅部空間
250 タンディッシュ
251 溶湯流入部
252 溶湯保持部
253 筒状鋳型への流出部
254 合金溶湯の液面レベル
255 合金溶湯
302 Siリッチ組織部の厚さ
303 初晶α−Al
304 Si粒子
306 試料用小片
501 製造装置
502 溶解炉
503 Ca投入装置
504 鋳造装置
505 引出駆動装置
506 検出部
507 分析部
508 判定部
509 制御部
L 有効モールド長
Claims (1)
- 中心軸がほぼ水平に保持され、強制冷却手段を有した筒状鋳型を用いる水平連続鋳造法で製造されるアルミニウム合金連続鋳造棒であって、
Caを少なくとも0.003質量%以上含有し、
Siを7質量%〜14質量%含有し、
前記筒状鋳型の上方の部分に対応した部分にSiリッチ組織部が形成され、
このSiリッチ組織部は、中心角が少なくとも30度以上の側面の表面に厚さ18μm以上有し、半径方向断面の元素分布において、面積占有率にして50%未満の初晶α−Alを含有する微細Si組織であり、この微細Si組織の占める範囲が、アルミニウム合金溶湯中にCaが添加され、凝固温度が下がることで制御されて形成されていて、かつ、
前記微細Si組織に含まれるSi粒子の平均粒径が0.1μm〜5μmである、
ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008229199A JP4644277B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-09-08 | アルミニウム合金連続鋳造棒 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002211883 | 2002-07-22 | ||
JP2008229199A JP4644277B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-09-08 | アルミニウム合金連続鋳造棒 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003277213A Division JP4217560B2 (ja) | 2002-07-22 | 2003-07-22 | アルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009039785A JP2009039785A (ja) | 2009-02-26 |
JP4644277B2 true JP4644277B2 (ja) | 2011-03-02 |
Family
ID=35042288
Family Applications (4)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003277213A Expired - Fee Related JP4217560B2 (ja) | 2002-07-22 | 2003-07-22 | アルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置 |
JP2008101257A Expired - Lifetime JP4666666B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-04-09 | アルミニウム合金連続鋳造棒 |
JP2008229200A Expired - Lifetime JP4648968B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-09-08 | アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法 |
JP2008229199A Expired - Lifetime JP4644277B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-09-08 | アルミニウム合金連続鋳造棒 |
Family Applications Before (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003277213A Expired - Fee Related JP4217560B2 (ja) | 2002-07-22 | 2003-07-22 | アルミニウム合金連続鋳造棒の製造装置 |
JP2008101257A Expired - Lifetime JP4666666B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-04-09 | アルミニウム合金連続鋳造棒 |
JP2008229200A Expired - Lifetime JP4648968B2 (ja) | 2002-07-22 | 2008-09-08 | アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (4) | JP4217560B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4757602B2 (ja) * | 2004-10-25 | 2011-08-24 | 昭和電工株式会社 | 連続鋳造装置、連続鋳造方法およびアルミニウム合金鋳造棒 |
KR100895618B1 (ko) * | 2004-10-25 | 2009-05-06 | 쇼와 덴코 가부시키가이샤 | 연속 주조 장치, 연속 주조 방법 및 알루미늄 합금 주조봉 |
JP5324081B2 (ja) * | 2007-12-18 | 2013-10-23 | 昭和電工株式会社 | 注湯用ノズルおよび連続鋳造装置 |
KR101100479B1 (ko) | 2009-05-26 | 2011-12-29 | 현대제철 주식회사 | 선철괴의 제조방법 |
JP5455499B2 (ja) * | 2009-08-05 | 2014-03-26 | トヨタ自動車株式会社 | 連続鋳造開始判定方法及び連続鋳造開始判定装置 |
CN102847918A (zh) * | 2012-09-18 | 2013-01-02 | 蚌埠鑫源石英材料有限公司 | 以软硅为添加剂生产表面吸附性铝材的方法 |
DE102014216517A1 (de) * | 2014-08-20 | 2016-02-25 | Mahle International Gmbh | Gießwerkzeug und Verfahren zur Herstellung eines Kolbens für einen Verbrennungsmotor |
CN108254239A (zh) * | 2018-03-20 | 2018-07-06 | 苏州铭恒金属科技有限公司 | 一种用于铝合金低倍组织检测的恒温槽及处理方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01138043A (ja) * | 1987-11-26 | 1989-05-30 | Showa Denko Kk | 金属の連続鋳造装置 |
JPH0832356B2 (ja) * | 1987-07-07 | 1996-03-29 | 昭和電工株式会社 | 金属の水平連続鋳造方法及び装置 |
JP2000265232A (ja) * | 1999-03-16 | 2000-09-26 | Nippon Light Metal Co Ltd | 高温疲労強度及び耐摩耗性に優れたアルミニウム合金製ピストン及びその製造方法 |
JP2002371302A (ja) * | 2001-06-18 | 2002-12-26 | Aisin Seiki Co Ltd | 摺動部材および弁開閉時期制御装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6356334A (ja) * | 1986-08-26 | 1988-03-10 | Furukawa Alum Co Ltd | アルミ中空材の水平連続鋳造方法 |
-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003277213A patent/JP4217560B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2008
- 2008-04-09 JP JP2008101257A patent/JP4666666B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2008-09-08 JP JP2008229200A patent/JP4648968B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2008-09-08 JP JP2008229199A patent/JP4644277B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0832356B2 (ja) * | 1987-07-07 | 1996-03-29 | 昭和電工株式会社 | 金属の水平連続鋳造方法及び装置 |
JPH01138043A (ja) * | 1987-11-26 | 1989-05-30 | Showa Denko Kk | 金属の連続鋳造装置 |
JP2000265232A (ja) * | 1999-03-16 | 2000-09-26 | Nippon Light Metal Co Ltd | 高温疲労強度及び耐摩耗性に優れたアルミニウム合金製ピストン及びその製造方法 |
JP2002371302A (ja) * | 2001-06-18 | 2002-12-26 | Aisin Seiki Co Ltd | 摺動部材および弁開閉時期制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008207250A (ja) | 2008-09-11 |
JP2009061501A (ja) | 2009-03-26 |
JP4666666B2 (ja) | 2011-04-06 |
JP2009039785A (ja) | 2009-02-26 |
JP4648968B2 (ja) | 2011-03-09 |
JP4217560B2 (ja) | 2009-02-04 |
JP2004066345A (ja) | 2004-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4644277B2 (ja) | アルミニウム合金連続鋳造棒 | |
KR100895618B1 (ko) | 연속 주조 장치, 연속 주조 방법 및 알루미늄 합금 주조봉 | |
BRPI0721850B1 (pt) | método para fundição contínua de lingote com pequena seção transversal. | |
KR100758277B1 (ko) | 연속 주조 알루미늄 합금 봉 및 그 제조방법 및 장치 | |
JP3247265B2 (ja) | 金属の鋳造法及びその装置 | |
JP5565734B2 (ja) | アルミニウム合金の連続鋳造棒、連続鋳造棒の鋳造方法、連続鋳造装置 | |
JP4773796B2 (ja) | アルミニウム合金の連続鋳造棒、連続鋳造棒の鋳造方法、連続鋳造装置 | |
JP4757602B2 (ja) | 連続鋳造装置、連続鋳造方法およびアルミニウム合金鋳造棒 | |
JPH09174198A (ja) | 塑性加工用金属鋳塊 | |
JP5021199B2 (ja) | 水平連続鋳造装置、水平連続鋳造方法およびアルミニウム合金鋳造棒 | |
KR101159598B1 (ko) | 몰드 파우더 점도 추정 방법 | |
JP4757603B2 (ja) | 水平連続鋳造方法および水平連続鋳造装置 | |
JP5574301B2 (ja) | アルミニウム合金の連続鋳造棒 | |
JP2006181643A (ja) | 塑性加工用金属鋳塊 | |
JP2023012240A (ja) | 水平連続鋳造装置、アルミニウム合金鋳造棒の製造方法 | |
JP7406075B2 (ja) | チタン鋳塊の製造方法およびチタン鋳塊製造鋳型 | |
KR20110109331A (ko) | 몰드 슬래그 필름층 측정 방법 및 이를 적용한 몰드 슬래그 필름층 측정 장치 | |
KR101400041B1 (ko) | 용강의 탄소증가량 예측장치 및 그 방법 | |
WO2023032911A1 (ja) | アルミニウム合金鋳塊、およびその製造方法 | |
Wagstaff et al. | The Origins of Wagstaff Inc.: Part 2—Aggressive R&D | |
JP2003010947A (ja) | 鋳造方法および装置ならびにこれを用いて製造された鋳塊、金属製品 | |
Sommerhofer et al. | A New Continuous Casting Process |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100914 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101130 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101203 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4644277 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210 Year of fee payment: 3 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |