JPH09174198A - 塑性加工用金属鋳塊 - Google Patents

塑性加工用金属鋳塊

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JPH09174198A
JPH09174198A JP35176095A JP35176095A JPH09174198A JP H09174198 A JPH09174198 A JP H09174198A JP 35176095 A JP35176095 A JP 35176095A JP 35176095 A JP35176095 A JP 35176095A JP H09174198 A JPH09174198 A JP H09174198A
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ingot
mold
molten metal
metal
plastic working
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JP35176095A
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English (en)
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Shigeru Yanagimoto
茂 柳本
Masashi Fukuda
政志 福田
Yoshiaki Sudo
善昭 須藤
Takayuki Kato
隆之 加藤
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塑性加工用金属鋳塊において、鋳造歩留が高
い;注湯が容易である;素材の重量のバラツキが少な
い;メニスカスが非常に小さい;内部の品質が良好であ
る;寸法精度に優れていることを達成する。 【構成】 注湯後に湯口4を閉鎖した部分を含み、かつ
上面、側面及び下面で画成される鋳型2内に充満された
溶湯を該鋳型内で少なくとも表面部で凝固させた金属鋳
塊6の少なくとも一部の金属組織は、表面部から、溶湯
の上面の鋳型2内での上昇方向にほぼ平行な方向で成長
した結晶組織からなり、かつ鋳塊表面に切断面をもたな
い金属鋳塊。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塑性加工、特に鍛造用
金属鋳塊に関し、さらに詳しくはアルミニウム等の冷間
鍛造、熱間鍛造、密閉鍛造等の加工において使用される
塑性加工用素材に関するものである。金属としてはアル
ミニウム、亜鉛、マグネシウム(夫々合金を含む)等の
非鉄金属やその他鉄鋼等にも適用できるが、特にアルミ
ニウム、亜鉛、マグネシウムが好適である。以下代表的
に金属としてアルミニウムを取上げ説明する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムの鍛造用素材には一般的に
押出棒、連続鋳造棒を必要な長さ、厚さに切断したもの
が使用されている(雑誌「ある」1995年7月号、3
3〜34頁、(株)軽金属通信ある社、平成7年7月2
8日発行)。さらに、圧延板を打抜いて円板にしたもの
も使用されている。押出棒の場合にはアルミニウム溶湯
を連続鋳造してビレットとし、均質化処理後押出して丸
棒、異形断面棒、中空棒とし、外径寸法精度を要するも
のはさらに引抜き工程を経てから、所定長さあるいは厚
さに切断し素材を得る。
【0003】また連続鋳造棒を用いる場合には、アルミ
ニウム溶湯を連続鋳造して細径棒とした後、熱処理して
外周面を面削し、その後、所定の長さ、厚さに切断す
る。また異形断面棒、中空棒を所定の厚さに切断する。
圧延板を打抜く場合には、先ずアルミニウム溶湯を連続
鋳造して圧延用素材とし、加熱後熱間圧延して圧延板と
する。その後、打抜機にて所定の外径に打抜いて素材と
する。その他、溶湯から直接連続鋳造にて板を得る直接
圧延法を利用して、打抜き素材を得る方法等もある。以
上の方法で得られる鍛造用素材は切断面、切削面もしく
は塑性加工面をもっており、全面が鋳肌のものはない。
すなわち鋳塊そのものを鍛造素材とするものではない。
【0004】さらに鋳塊を得る別の方法として金型重力
鋳造、ダイカスト鋳造、低圧あるいは高圧鋳造等があ
る。これらの鋳造法はアルミニウム溶湯を鋳造機に注湯
して鋳塊とした後、湯口、押湯等を切断する工程を経て
素材を得る。
【0005】軽金属協会アルミニウム鍛造委員会が研究
している「鋳造鍛造法」は製品部位毎の型内充満と欠陥
減少に最適な鍛造プリフォームを溶湯の凝固速度を制御
することにより得る方法であり、金型重力鋳造とダイカ
スト鋳造の改良法と言えるが、この方法で得られた鋳塊
も鍛造をするためには湯口、押湯等を切断する必要があ
る(前掲「ある」第42頁参照)。
【0006】これらとは別に鉄鋼の鋳造において、いわ
ゆる一方向凝固の方法が知られている(特開昭56−5
0776号公報)。またアルミニウム合金では試験装置
としての一方向凝固法が知られている(雑誌「鋳物」
第49巻 第9号(1977年),P539〜54
4)。図2にその概略を示す。この方法は、水冷ノズル
10を備えた冷却板1上に鋳型2を載置し、溶湯7を注
入し冷却板により冷却し、鋳塊6の凝固界面12を矢印
のように下部から上方に一方向に進行させる方法であ
る。図で8は上蓋、9は側壁からの冷却を防止するため
の電気炉である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したような鍛造用
素材の中で、鋳塊の押出材もしくは連鋳棒を切断した素
材は、素材の内部品質は良いが工程が複雑で、加工工数
が多くかかること、そして製造工程の途中で多くのアル
ミ屑が発生するために、歩留りが悪いことから製造コス
トが高いが、以下に挙げる素材よりは圧倒的にコスト及
び品質の総合的競争力が優れているために、アルミニウ
ム鍛造素材とのほとんで全部を占めている。
【0008】圧延板からの打抜きは、押出し材等と同じ
理由から製造コストが高く、さらに圧延が困難な合金系
の素材の製造は困難である。直接圧延材は、圧延材のコ
ストを低減させるための加工法として開発されたもので
あるが、高力アルミニウム合金は製造が困難であるなど
合金種はさらに限定されるために一般的ではない。
【0009】金型鋳造、ダイカスト鋳造、低圧鋳造、高
圧鋳造等による鋳塊は上記製法に比して、工程が単純で
あるが故に製造コストが連続鋳造棒や展伸材より安い
が、内部に鋳巣、凝固偏析、ピンホール、引け巣、酸化
物の巻込み等の欠陥を持っているのが常である。これら
の欠陥は、鋳型からの抜熱によって凝固が進行する時、
各鋳型壁面から発達した凝固界面は、鋳塊の内部で衝突
し合いながら進行するため、凝固終了部に不純物やガス
が鋳塊内部に取り残され、そこが欠陥の発生部位とな
る。さらに鍛造用素材のように単純な形状ではあって
も、板厚が外径に比して薄いような場合には、指向性凝
固が困難であるため内部欠陥対策は非常に立てにくい。
従って、特に機械的強度や疲労強度など高いレベルを要
求される構造部材には、鋳物はこれら欠陥の存在のため
に使用制限を受ける。また使用される場合でも厳重な品
質検査が行なわれる必要があって、検査費用がかさんだ
り製品歩留りが悪化するなどして、出来上がった部品の
トータルコストはかえって鍛造品より高価になることが
ある。
【0010】一方、一方向凝固による鋳塊は鋳造欠陥は
少ない。この鋳塊は鍛造用素材としては使用されていな
かったが、本発明者らはその使用可能性について検討し
た。まず、一方向凝固鋳塊は内部の品質は良好である
が、従来の方法は溶湯の上面が開放自由面であるため、
鋳型の側壁と接触するメニスカス部は大きな曲面とな
り、鋳塊は図3(a)に示すような半径Rの形状とな
り、押出棒や連鋳棒を切断した図3(b)に示すような
外周面に直角な面を形成することができない。メニスカ
スの曲面の半径Rは、溶湯温度、溶湯の鋳型への注湯方
法、鋳型の振動、その他の要因によって大きく変動する
ために、出来上がった鋳塊の形状は、はなはだしく変化
する。特に型鍛造に供する素材については、素材形状が
鍛造製品の出来上がりに与える影響が大きく、素材の板
厚が薄かったり、形状が複雑な物については、メニスカ
ス曲面の存在を無視できなくなる。そのため素材に表裏
の関係が生じ鍛造型への素材の投入の向きに制約を受け
ることになり実用上不向きである。
【0011】さらに注湯量を一定に制御することが難し
く、できあがった素材の重量のバラツキは大きく、又素
材の寸法を一定に制御することが困難なため、鍛造時に
過負荷がかかって鍛造機が停止したり、あるいは鍛造製
品の寸法形状のバラツキが大きくなる。従って、従来の
技術では安価にして鋳塊内部品質が良好で、さらに寸法
精度と鋳塊の重量精度が高い素材を得ることはできな
い。
【0012】したがって、本発明の目的は、鋳造歩留が
高い;注湯が容易である;素材の重量のバラツキが少な
い;メニスカスが非常に小さい;内部の品質が良好であ
る;寸法精度に優れているなどの諸利点を満たす塑性加
工用金属鋳塊を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、注湯後に湯口
を閉鎖した部分を含み、かつ上面、側面及び下面で画成
される鋳型内に充満された溶湯を該鋳型内で少なくとも
表面部で凝固させた金属鋳塊であって、該金属鋳塊の少
なくとも一部の金属組織は、表面部から、溶湯上面の鋳
型内での上昇方向にほぼ平行な方向で成長した結晶組織
からなり、かつ鋳塊表面に切断面がないことを特徴とす
る塑性加工用金属鋳塊に関する。鋳型とは湯口を除いた
溶湯の成型に関与する型を通常意味するが、本発明にお
いては湯口を閉鎖する栓の先端面も溶湯の成型に関与す
るので、通常の意味の鋳型とこの閉鎖栓を総称するもの
である。鋳型の側面とは鋳塊外周面及び中空鋳塊の場合
はその内周面を成型する中子外周面である。通常の意味
の鋳型は前記の「鋳型」と区別するために主鋳型と呼ぶ
ことにする。
【0014】本発明の塑性加工用鋳塊は、上注もしくは
下注の何れでも製造可能である。上注法の場合は、例え
ば、鋳型の一部を構成する冷却板上に鋳造空隙を残して
主たる鋳型を配置し、溶湯を湯口から上向きに空隙を残
すことなく鋳型内に充満させ、主たる鋳型の注湯孔を開
閉栓により閉塞して閉塞された前記鋳造空隙内に金属溶
湯を冷却板の冷却により金属溶湯を一方向から強制冷却
すなわち凝固させることができる。また下注法の場合
は、例えば、鋳型の一部を構成する冷却板の上面もしく
は下面に鋳造空隙を残して主たる鋳型を配置し、溶湯を
湯口から上向きに鋳型内に空隙を残すことなく充満さ
せ、主たる鋳型の注湯孔を開閉栓により閉塞して閉塞さ
れた前記鋳造空隙内の金属溶湯を冷却板の冷却により金
属溶湯を一方向から強制冷却すなわち凝固させることが
できる。以下上注法について主に説明する。
【0015】この方法において鋳型の上部に溶湯受槽を
設け、その溶湯を主鋳型に設けた注入口を通して主鋳型
内に空隙を残すことなく充満させ、次いで注入口を開閉
栓により遮断して冷却を行なうことができる。
【0016】本発明に係る鋳塊は(a)鋳型に充満され
た溶湯を凝固させたものであるので、通常の金型鋳塊の
ように押湯や湯口の切断面がなくまた連続鋳造棒を切断
した場合のような切断面がない。したがって、切断をす
る工程を経ずにそのまま鍛造などの塑性加工に供するこ
とができる。しかしながら、鍛造加工の要件が過酷であ
る場合は、金属組織内の溶質元素の偏析を均一にするた
めの均質化処理を行ったり、あるいは鋳造歪みの除去や
合金成分を粗大析出させて材料を軟化する焼鈍処理を行
ってから鍛造することもできる。また鍛造製品の精度に
よってはばり取りのためにバレル研摩、ショットブラス
トなどの軽度の表面加工を行うこともある。
【0017】一般の金型鋳造品のように押し湯効果のも
とで凝固した鋳塊であると、湯口、押湯等の切断誤差、
抜きテーパ等により素材重量のバラツキが大きい。また
連続鋳造法の鋳塊の切断には通常丸鋸切断機が利用さ
れ、切断された素材重量のバラツキは厚さによっても変
わるが、例えば60mmφ×9mmt位の製品では±
2.5%程度に抑えることができるが、本発明は切断を
利用しないでこの程度の重量バラツキを得ることができ
る。このような小さい重量バラツキを得るためには、本
発明においては、(a)溶湯全面を鋳型内面と接触させ
る充満による鋳型空間での注湯量制御法と(b)溶湯上
面の上昇方向にほぼ平行な結晶成長とを採用する。
【0018】まず、一方向からの冷却により作られる特
定の結晶粒成長方向(b)は強制冷却により凝固界面を
できるだけ鋳塊の上部に位置させることにより健全な凝
固金属割合を多くする効果をもつものである。したがっ
て、上記以外の方向からの結晶成長は上記の効果を損な
うことになるので排除する必要がある。但し、鋳型の側
面もしくは上面からの避けられない冷却により発生する
結晶粒成長の方向性は扁平鋳塊の幅に対して20%以
下、好ましくは15%以下(片側)程度ならば許容され
る。本発明による上記の結晶粒成長方向(b)はこのよ
うな不可避的なものを除いて鋳塊における唯一のもので
ある。
【0019】溶湯充満法(a)によって充満された溶湯
が鋳型上部でも多少凝固すると、鋳塊上面では若干の凝
固収縮は起こり、鋳型上面から凝固面が離れる外引けが
発生し、以降は自由開放面での凝固となる。この凝固が
発生しても鋳塊の重量のばらつきは小さく、鋳造の妨げ
となるような大きなメニスカスは鋳塊には残らない。具
体的にはメニスカスは曲率半径で1mm以下とすること
ができる。
【0020】上記の特長(a)をより具体的に説明す
る。この特長を満たすためには、鋳型内の溶湯は鋳型内
空間全体に空隙なく行きわたるようにするため加圧され
ていること、さらに鋳型内の空気が溶湯の注入量に応じ
て通気孔などにより適切に排出されること、溶湯受槽の
溶湯の押湯作用により加圧されることが望ましい。これ
によって鋳型内の溶湯にはメニスカス等による空隙は生
じない。また得られる鋳塊も鋳型の内面に沿った良好な
形状となる。この場合溶湯受槽の溶湯上面の高さが鋳型
に充満した溶湯上面より30mm以上上にあることが望
ましい。
【0021】以上のような特長(a)及び(b)を有す
る鋳塊は従来の連続鋳造、金型鋳造、ダイカスト鋳造、
低圧・高圧鋳造、一方向凝固鋳造の何れの方法により得
られた鋳塊とも異なっていることは上述の説明から明ら
かであろう。その他の公知の鋳造法(例えば、改訂5版
金属便覧、第1035〜1043頁)によっても本発明
に係る鋳塊を得ることはできない。
【0022】本発明の鋳塊は、湯口から鋳型内に注湯さ
れ、注湯後に湯道を閉鎖した部分と溶湯外面が接触して
いることも特長(c)とする。この特長により、湯口か
ら溶湯を注湯した後少なくとも注湯直後には鋳型内面と
溶湯が接触しているので、溶湯の重量は鋳型空隙の体積
と溶湯の比重の積に等しくなりその結果、注湯量が一定
となり惹いては鋳塊の重量も一定となりかつ余分の溶湯
を注湯することがなくなる。
【0023】さらに注湯後に湯道を閉鎖して閉鎖栓の先
端を鋳型の一部とすると、湯口切断の必要がなくなりま
た鋳塊の重量バラツキも少なくなる。但し、注湯直後か
ら溶湯の冷却が開始するので、閉鎖栓(鋳型の一部)と
接触する溶湯の冷却が最も遅くなる。このため溶湯の充
填が最も遅くなる鋳塊の湯口部は鋳放し状態であるが、
図4に示すように、凹凸状湯口痕30を形成することが
ある。この湯口痕は閉鎖栓の精度により鋳塊上面で認め
られないようにすることもできるが、高さは2mm以下
の鍛造性にはほとんど影響を及ぼさない程度の痕跡が残
存することがある。
【0024】本発明に係る鋳塊の金属組織上の特長
(b)を詳しく説明する。上注ぎの場合、溶湯の充填が
最も速い鋳塊の下部は強制冷却されているために、結晶
粒が垂直(すなわち溶湯の充填方向と一致)もしくは垂
直線から±20°以内、最大で±45°程度以内の傾き
角度で上向きに成長する方向性がある。一方、鋳型側壁
及び上面から冷却は上記した以外の成長の方向性をもた
らすこともあるが、本発明の鋳塊には必ず、ある表面部
から溶湯上面の鋳型内での上昇方向にほぼ平行な成長の
方向性が認められる。なお、下注ぎの場合は冷却板配置
位置によって成長方向は上向もしくは下向きになるが、
同様の方向性がある。
【0025】この成長の方向性は、マクロ組織観察から
柱状晶の存在を同定して検出することができ、これがで
きない場合は偏光顕微鏡観察(バーカー処理:1.8%
HBF4 (ほうフッ化水素酸)水溶液で陽極酸化(電圧
20〜40V,液温20℃、1〜2分))により結晶粒
が方向性をもって成長していることを同定して検出する
ことができる。前者は、結晶粒微粒化剤が添加されてい
ない合金や、Al−Si系合金における共晶組成近傍も
しくは過共晶組成の合金である。一方、例えば、Al−
Ti合金もしくはAl−Ti−B合金などの結晶粒微細
化剤を添加した合金は柱状晶が認められないことが多い
が偏光顕微鏡組織による粒径の観察により結晶成長の方
向性を検出することができる。
【0026】強制冷却の効果を高くするためには、強制
冷却面(鋳型側壁の極近傍を除く)で凝固した鋳塊下部
の平均DAS(二次dendrite arm spacing)は40μm
以下であることが好ましい。このように強制冷却するこ
とにより、200μm以上のミクロポロシティ、ミクロ
シュリンケージなどの鋳造欠陥が102 mm2 以内に1
個以内、50〜200μmの空洞欠陥が10個以内とい
う健全な鋳塊を製造することができる。
【0027】上記した方向性結晶成長の下では、DAS
は強制冷却面(鋳型側壁の極近傍を除く)からその反対
側に向かって増大する顕著な傾向が認められる。前者の
DASをd1 及び後者のDASをd2 と表すと、強制冷
却によりd1 <d2 となる。しかし1.1d1 <d2
あると方向性結晶成長効果がほとんどなく鋳造欠陥が多
くなる条件も含まれることになり、また10.0d1
2 であると、鋳塊の工業生産の面から現実的ではない
ので、d1 =1.1d1 〜10.0d1 の範囲にあるこ
とが好ましい。この組織を以下「強制冷却組織」と言う
ことにする。より好ましくはd2 =1.1d1 〜5.0
1 である。
【0028】強制冷却組織の比ないしは割合は強制冷却
の程度を強くし、かつ/または鋳型側面及び強制冷却面
と対抗する面(鋳型上面)での保温及び断熱効果を大き
くすると、多くなり、強制冷却組織の割合が多いと鋳造
欠陥も少なくなるので、強制組織は鋳塊の中心縦断面で
見た面積に対して70面積%以上であることが好まし
い。
【0029】方向性結晶成長の効果は偏光顕微鏡組織観
察による結晶粒径(以下「偏光結晶粒径」と言う)につ
いては、鋳塊中の強制冷却面における偏光結晶粒径
(d′)の大きさが平均して100μm以下であること
が好ましい。また偏光結晶粒径(d′)は強制冷却面か
らその反対側に向かって増大する顕著な傾向が認められ
る。前者の偏光結晶粒径をd′1 及び後者の偏光結晶粒
径をd′2 と表すと、強制冷却によりd′1 <d′2
なる。しかしd′2 >1.05d′1 であると強制冷却
の効果がほとんどなく鋳造欠陥が多くなる条件も含ま
れ、またd′2 >7.0d′1 であると、鋳塊の工業生
産の面から現実的ではないので、d2 ′=1.05d′
1 〜7.0d1 ′の範囲にあることが好ましい。この組
織も以下「強制冷却組織」と言うことにする。より好ま
しくはd2 =1.05d′1 〜5.0d′1 である。こ
のような強制冷却組織も前述した理由により70面積%
以上であることが好ましい。
【0030】本発明の鋳塊は概して扁平な形状をもって
いるものが好ましい。また、上下面は平行であってもよ
く、また図5(a),(b),(c),(d)に示すよ
うな上下面が平行でなくともよく、また図5(e)に示
すような円形以外の平面形状をもった異形鋳塊や、局部
的な肉厚部分の鍛造加工率を高めて機械的性質を良好に
するため異形鋳塊、更には三次元的に異形な鋳塊も鍛造
品の形状にできるだけ近い素材とするために適宜製造す
ることができる。
【0031】以下、本発明に係る鋳塊を製造する方法を
図面を参照して説明する。図1において1は冷却板で、
その上に主鋳型2が配置されている。主鋳型2の上部に
は溶解炉等(図示せず)からの溶湯7の受槽3が設けら
れ、図1ではその底部は鋳型の上部と一体になってい
る。そして溶湯受槽3と鋳型とは注入口4により連通し
ている。注入口4には開閉栓5が設けられ、鋳型への溶
湯の注入は開閉栓5を上下に駆動する装置(図示せず)
により引上げて行ない、溶湯上面が上向きに上昇し、注
入終了後、予め定められた一定時間経過後開閉栓を下げ
て溶湯を遮断する。8は上蓋、9は溶湯を所定の温度に
維持し、かつ鋳型に注入された溶湯の鋳型側壁からの冷
却を防止するための電気炉である。
【0032】冷却板1はその下部にスプレーノズル10
により水を噴射して冷却する。11はこのノズル10を
収納固定すると同時に冷却板1を支持している筒状ケー
ス、11’は冷却水の排水口である。ケースは駆動装置
(図示せず)に連結され、冷却板及びノズルと共に上下
動する。本発明の鋳造法は例えば図1のようにして行な
うことができるが、これに限られるものではなく、冷却
板上の閉塞された鋳型内に、溶湯を空隙を生じさせるこ
となく充満させ、これを冷却板からの冷却で強制冷却さ
せることにある。
【0033】本発明の鋳造法において、主鋳型は溶湯を
注入し充満した後閉塞されておればよく、注入前は上部
等は開放されていてもよい。従って溶湯の主鋳型内への
注入は図1の方法に限らず種々の方法を採用することが
でき、注入口は図1では主鋳型の上面中央部に一つ設け
てあるが、その位置や個数は目的とする鋳塊の大きさ、
形状等によって種々選ぶことができる。さらに上注ぎに
おいて注入口を主鋳型の側壁に設けることも可能であ
る。
【0034】鋳型に注入された溶湯は冷却板により主と
して冷却され、側壁等からの冷却を防ぐことが必要であ
る。これによって溶湯は下部から上方に向けて強制的に
凝固する。鋳型空隙内への溶湯の注湯に際しては、冷却
板は100℃以上の温度になっていることが望ましく、
これより低い温度で注湯すると金型鋳造で一般的にみら
れる欠陥の一種であるきらわれ(図6の(a)、(b)
に示すような点や曲線状の凹部形状)が起きるので好ま
しくない。また冷却の効率と品質の確保から上限は溶湯
と同じ温度位が適当である。さらに、きらわれの防止に
は冷却板面に一般によく利用される離型剤を塗布するこ
とは有効である。
【0035】冷却板の強制冷却の一つの方法は、冷却板
体下面に噴霧されるスプレーや噴射されるシャワーによ
る方法である。他の方法はスプレーやシャワーだけでな
く、図7に示すように冷却板体の内部に穿設された冷却
水配管13や図8のように冷却板体下部に冷却水槽14
を設け、その中を通水して行なってもよい。冷却板の強
制冷却は主鋳型に注湯後、冷却板が所定の温度に達して
から開始する。そして冷却板が所定の温度に到達した時
点で強制冷却を停止する。必要以上に冷却を続けると鋳
型自体の熱を奪って鋳型の温度を低下させ、次の鋳造を
行なうに当って鋳型の望ましい温度以上に加熱するのに
必要以上の時間を要する。強制冷却を停止した後、冷却
板は鋳塊との接触を継続し、所定の温度に達したところ
で冷却板を降下させる。鋳型内の溶湯の冷却は、鋳型底
部の冷却板による強制冷却のみにて行なってもよいし、
途中まで冷却板で行なった後、冷却板を外して直接鋳塊
底部にシャワーやスプレー等によって冷却水を当てて冷
却の促進を図ってもよい。冷却水を鋳塊に直接当てるこ
とによって冷却速度を上げることが可能で、結果として
鋳塊底面から遠ざかった凝固界面の進行速度を早めるこ
と、すなわち凝固速度を早めることができ、鋳塊の凝固
組織を調整することができる。
【0036】つまり、冷却板の近傍では凝固速度が速い
ので結晶粒及びDASは細かいが、冷却板から遠ざかる
につれて凝固速度は小さくなる。従って凝固殻の厚さが
冷却水による直接冷却によってもブレークアウトしない
程度に増大したときは、冷却板を取り除いて冷却水を直
接鋳塊底部に当てると、鋳塊からの抜熱量が急激に増え
て冷却速度を増し、鋳塊内部に残存する溶湯の凝固速度
を早める、方向性成長結晶の割合を高めることができ
る。したがって、本発明においては完全凝固を鋳型内に
おいて行うことが必ずしも好ましいとは言えず、必要に
より冷却水による直接冷却を行うのがよい。この方法
は、特に鋳塊の板厚が厚い時に効果を発揮し、上下の組
織が均質な鋳塊を得ることができる。さらにこの方法で
は、鋳物の分野で見られた合金による鋳造の難易は問題
にならず如何なる合金も良質な鋳物として鋳造し得る。
【0037】冷却板が100℃以上になっているところ
に注湯を開始するのが望ましいが、そのため加熱は凝固
を終了した鋳塊の保有熱を利用して行なうことができ
る。すなわち、冷却を止めた冷却板の上に鋳込まれた鋳
塊が載置されている間に、鋳塊の保有熱は冷却板の温度
を高め同時に抜熱効果により鋳塊自身の冷却を早めるこ
とができる。さらに冷却板に熱電対等の温度測定装置を
挿入して、冷却板の温度を測定できるようにして、冷却
板が200℃以下になったら冷却板上の鋳塊を取り除い
てもよい。そしてこの冷却板の温度の測定は鋳型内空間
への注湯の可否を判断することにも利用できる。また冷
却板の温度を測定して各工程の温度変化をモニターして
いれば、上述した注湯の可否、冷却板への冷却水の供給
及び停止、鋳塊の冷却板上への放置と取り出しのタイミ
ングの可否を自動的に判断し、自動操業することが可能
となるので、鋳造を無人で連続的に行なうことができ、
かつ安定した鋳塊を得ることができる。温度測定装置は
少なくとも冷却板には設けられ、その他必要により上面
鋳型、側面鋳型等に設けてもよい。
【0038】冷却板の材質は、Cu、Alその他耐火性
に優れ、かつ熱伝導率の高い金属材料が利用される。し
かし、グラファイト、SiC、Si34 などの熱伝導
率の高い耐火材も使用可能である。冷却板上に配置され
る主鋳型は、鋳塊を下から取り出す場合はその側壁に図
9に示すように下方に向けて広がる抜き勾配α°を持た
せると鋳塊の鋳型からの離れがよくなる。この抜き勾配
の大きさは5°以内であることがよく、5°を超えると
鋳塊の外周部の上・下の外径寸法差が大きくなって鍛造
製品の品質を悪くする。また上面鋳型と側面鋳型が分離
できる鋳型の場合は鋳造後、側面鋳型ごと移動させて、
鋳塊を冷却板に設けたノックピンにより上方に押上げ、
又は真空パッドを鋳塊の上面に当接し、吸引取り出すこ
とも可能である。この場合は上記と同様の理由で、主鋳
型の勾配が上記と反対、即ち上方に5°以下位広がる鋳
型が好ましい。さらに型離れを円滑に進めるには鋳型面
への離型剤の塗布は有効である。
【0039】主鋳型を構成する材料は通常の耐火物、C
aO、SiO2 、Al23 、MgO等を主成分とした
断熱耐火物、SiC、Si34 、黒鉛、BN、TiO
2 、ZrO2 、AlN等の単体かあるいはこれらの混合
耐火物、その他Fe、Cuなどの金属でもよい。これら
の中で鋳造する金属あるいは合金種と、使用温度、溶融
金属との濡れ性、耐食性等から統合的に判断し選定され
る。これらの耐火物からなる主鋳型は、それ自体が加熱
媒体を内蔵しているか、あるいは電気炉その他の加熱炉
により外部加熱を受けて、好ましくは上面鋳型と側面鋳
型の上部温度があらかじめ金属の融点と溶湯温度の間程
度の温度に加熱、維持される。また断熱耐火材からなる
主鋳型はこれらの加熱を必要としないが、材料によって
は補助的に内部あるいは外部加熱を加えてもよい。した
がって、本発明における鋳型による冷却とは、溶湯の温
度を奪うことであり、冷却板以外の鋳型を適度な温度に
加熱することは、耐火物からの凝固を遅らせて一方向凝
固を促進するために望ましい方法であることに特に言及
する。
【0040】主鋳型の加熱温度はできるだけ凝固界面が
水平になるように制御するのがよく、側面が先に凝固す
ると凝固界面は中央部がやや凹んだ面となり、逆に耐火
物の温度が高く中央部が先に凝固すると多少山型の面が
形成される。溶湯受槽は、主鋳型の上部に主鋳型とは別
個に構成され、載置されたルツボであってもよく、また
図1に示すように溶湯受槽の下部に主鋳型を構成するよ
うに一体化されたものでもよい。溶湯受槽の材質は、主
鋳型材質と同じであっても異なってもよく特別に制約を
受けない。
【0041】主鋳型の溶湯注入口には開閉栓5が設けら
れ、これを開閉することにより溶湯受槽からの溶湯を主
鋳型内に間欠的に供給することができ、注湯と凝固と鋳
塊の取り出しを繰り返し行なうことによって一定周期で
連続的に鋳塊を製造することができる。開閉栓は溶湯を
主鋳型内空間に確実に供給することが必要で、さらにそ
の下面からは、鋳型壁面の一部として空間に暴露される
ことから、変形や欠落などを起こしてはならず、その機
能上重要な意味を持つ。
【0042】従って開閉栓は耐火・断熱材のほかに機械
的強度の強い材質が選ばれる。例えばSiC、Si3
4 あるいはそれらの混合体やその他の耐火材が使用され
るが、Feや鋳鋼その他溶融金属との反応性のない、あ
るいは小さい金属材料を使用することもできる。開閉栓
には必要に応じて反応を防止するために離型剤を塗布し
てもよい。開閉栓の形状は先端部が注入口とのテーパー
による摺り合わせになっていて(図1)、その摺り合わ
せ部で溶湯を上・下で遮断する。
【0043】その他、栓の形状については上述した形状
にとらわれるものではなく、溶湯注入後閉塞できるもの
であれば如何なる形状、材質であってもかまわない。主
鋳型内の空間に注湯する時、空間内の気体と溶湯とが円
滑に置換するには、空間内の気体(空気)が外気へ直接
放出されることが望ましい。外気への直接の放出が行な
われない場合には、空間内の気体は開閉栓閉口部を通っ
て外部溶湯受槽内の溶湯中に流入し放出される。従っ
て、開栓の都度空間内に充填される溶湯と溶湯受槽内の
溶湯は撹乱されて、鋳塊内に巣や、ピンホール欠陥やミ
クロシュリンケージを発生させるだけでなく、溶湯受槽
内に酸化物を発生させ溶湯が汚染されるために酸化物の
巻き込み欠陥を発生させる。
【0044】鋳型内の空気の放出は、例えば鋳型内の上
面と側壁面とが合致する部位に通気路を設けることによ
って行なうことができる。鋳型内に空気が閉じ込められ
ていると鋳塊を鋳型通りの形状とする場合の妨げとな
る。通気路は少なくとも鋳型上部には設けられ、その他
必要により鋳型下部、側面、冷却板面の溶湯が接触する
面に設けられる。これらの通気路は1個所あるいは2個
所以上に設ける。空気逃しの通気路は金属溶湯が差込ま
ない微小なものであって、それは例えば図10に示すよ
うに多孔質耐火材15を鋳型壁面にはめ込んで、それを
外気と連通して通気路とするか、あるいは図11に示す
ように鋳型壁面の一部あるいは全部をグラファイト、S
iC、Si34 等の多孔質耐火材16、17としても
よい。
【0045】他の方法は、鋳型の側壁と上面との接合面
のいずれか、あるいは両方に図12の(a)のように浅
い溝18を設けるか、あるいは図12の(b)のように
接合面上に板厚の薄いシム19などを載置してスリット
状の通気路を設ける方法である。このスリットは、その
厚さが200μm以内がよく、接合面の全面にわたって
形成されていても局所的に形成されていてもよい。どの
ような間隔で開口するかは鋳造しようとする金属種と鋳
型の内容積とスリットの厚さとから経験的に決められ
る。
【0046】他の方法は図13に示す細孔20であっ
て、その直径は200μm以内がよい。細孔をあける間
隔、個数は上記同様経験的に決められる。細孔はドリル
加工等の機械的加工又は放電加工等の電気的加工法によ
ってあけられる。他の方法は図14に示す鋳型の側壁と
上面との間に耐火繊維布21をはさんで通気路とするこ
とができる。布は厚いと溶融金属に繊維を引き抜かれる
ことが発生し、耐火性に乏しくなり、鋳物形状の不安定
性を引き起こすなどトラブルにつながるので薄い方がよ
く、1mm以内が適当である。
【0047】耐火繊維布としては市販されているアルミ
ナ繊維布、Al23 とSiO2 の混合繊維布、ガラス
繊維布、カーボン繊維布等、耐火性の布であればよい。
その他空気逃し通路として、鋳型接合面や冷却板上を面
粗しによって粗くしたり、セラミック製のコーティング
剤を塗布する等によって微小通気路を形成させることも
できる。この空気逃しは、鋳型内に空気溜り部が形成さ
れる場合にはその空気溜り部位にも設置が必要である
(図15)。空気溜りから空気が逃げた後は溶湯が充満
する。鋳型内空間への溶湯の注入に際しては、あらかじ
めAr、N2 、He等の不活性ガスによって、空間が空
気と置換することが可能である。この結果、注入時の撹
乱による酸化物の発生が防止でき、鋳塊の品質をさらに
良好にする。
【0048】鋳型内の鋳塊は、凝固収縮とその後の熱収
縮とによって多くは自然落下する。鋳塊の鋳型からの取
り出しは、鋳型から離れ自然落下するものを冷却板もし
くは専用の受皿で受け、側面からエアーノズルで吹き飛
ばしたり、さらに図16に示す真空吸引パッド23を鋳
塊の底部に接触させて、機械的に引抜く装置を設置する
ことで、より確実に鋳塊を取り出すことが可能である。
冷却板が降下しても、鋳塊の熱収縮が十分でない間は、
通常鋳塊が鋳型に保持されているので、この間に鋳塊の
直下に真空吸引パッドを装着して吸引取り出しを行な
う。
【0049】この場合真空吸引パッドをその内部に冷却
水ノズルを備えた構造とし、鋳塊底面を覆いつつ、ノズ
ルから冷却水を噴出して鋳塊の冷却を促進した後、真空
に吸引して鋳塊を取り出すことも可能である。真空吸引
パッドは、鋳塊の自然落下が円滑に行かなかった時の緊
急用の取り出し冶具として使ってもよく、またそれを工
程の中に組込んで強制的に取り出す構成にしてもよい。
この自然落下がスムーズに行かず、落下されなかった場
合に、その異常を検知するためにフォトセンサーあるい
は近接スイッチ、あるいは冷却板の重量測定などの検出
装置が使用される。
【0050】以上説明した方法の操作手順の典型例を示
せば次の通りである。各操作を電気計装的に回路に組込
んだ自動制御装置により、自動的に本発明の方法を実施
することができる。 1)開閉栓を上げ、溶湯を鋳型内に充満させる。 2)同上栓を閉じ、溶湯を遮断する。 3)冷却板の水冷バルブを開とする(冷却板の温度と連
動)。 4)同上バルブを閉とし、所定時間保持する(同上温度
と連動)。 5)冷却板を降下させる。 6)センサーにより鋳塊の落下を検出する。 6−1)不検出(落下せず)。 6−2)真空吸引パッド作動、吸着。 6−3)降下。 6−4)吸着停止。 7)エアーノズルを噴射し、鋳塊を取り外す。 8)冷却板を上昇し、鋳型下部に設置する。 (以下余白)
【0051】
【実施例】
[実施例1]VTRシリンダードラムを鍛造で製造する
ために用いられる素材を図1の装置を用い鋳造した。ア
ルミニウム合金を別に設けた溶解炉で溶解し、図1の溶
湯受槽に導入した。冷却板は銅板製とし、主鋳型、溶湯
受槽、開閉栓は市販の耐火断熱材(ニチアス(株)製、
商品名:ルミボート)を使用した。鋳型内のガスの逃げ
は図12(b)のシムを用いる方法を使用した。以下に
鋳造条件及び手順を示す。
【0052】 1)合金種 JIS 2218合金(結晶粒微細化剤添加 せず) 2)溶湯受槽内の溶湯温度 720℃ 3)鋳型の上部内面と溶湯受槽の溶湯面のレベル差 50mm 4)注湯前冷却板温度 150℃ 5)冷却水量 5リットル/min 6)溶湯注入口の径 12mmφ 7)空気逃し通路 45μm 8)電気炉内雰囲気温度 750℃ 9)上面鋳型及び側面鋳型の上部温度 680℃ 10)素材(鋳塊)形状 62.5mm径×9mm厚 抜きテーパ 2° 11)鋳造手順 注湯 2秒後に開閉栓を閉 冷却板 500℃で水冷開始 冷却板 30℃で水冷完了 冷却板 200℃で冷却板降下 12)鋳塊は冷却板と共に自然落下、回収
【0053】鋳塊のマクロ組織は図17に示したとおり
であり、鋳塊の底面(最周囲部を除く)から柱状晶が成
長していた。さらに、鋳塊中心軸に沿って、底面、中心
部及び表面に位置する部分の偏光組織写真(倍率78
倍)をそれぞれ図18(a),(b)及び(c)に示
す。図18(a)に示される強制冷却面における偏光結
晶粒径(d′1 )は100μmであり、図18(c)に
示される偏光結晶粒径(d′2 )は平均487μmであ
る。なお、d′1 に対し7倍以下の組織の面積割合は1
00%であった。
【0054】この鋳塊を素材にしてカップ状(外径63
mm、高さ20mm、肉厚5mm)の形状に500トン
鍛造機で冷間鍛造した。鍛造の前に焼鈍処理(390℃
×4時間)を行ない、鍛造に際しての潤滑膜塗布には鍛
造用潤滑液(日本パーカライジング(株)製ボンダリュ
ーベ液)を用いた。
【0055】[実施例2]溶湯受槽内の溶湯面の高さに
よる鋳型内充満効果を調べるため、上部鋳型の内面と溶
湯受槽内の溶湯面(注湯終了時)とのレベル差(H)を
変えて鋳造した。他の鋳造条件は実施例1と同じであ
る。得られた鋳塊の上面の角の形状(図3のメニスカス
半径R)とHとの関係は表1の通りであり、H≧20m
mで溶湯が鋳型内に充満したことが確認された。
【表1】
【0056】[比較例1]実施例1と同様の素材を以下
の鋳造、押出工程を経て製造し、これを用いて鍛造し
た。 1)合金種 JIS 2218合金 2)連続鋳造 200φビレット 3)ビレット均質化処理 500℃×16時間 4)押出し 64mmφ 5)引抜き 62.5mmφ 6)焼鈍処理 390℃×4時間 7)切断(丸鋸盤) 9mm厚 8)鍛造 実施例1と同じ
【0057】[比較例2]実施例1と同様の素材を以下
の工程で製造し、これを用いて鍛造した。 1)合金種 JIS 2218合金 2)連続鋳造 70mmφ細径棒 3)均質化及び焼鈍処理 500℃×16時間、
390℃×4時間 4)外径面削 62.5mmφ 5)切断 9mm厚 6)鍛造 実施例1と同じ
【0058】以上の実施例1、比較例1、2の結果を表
2に示す。
【表2】
【0059】実施例1は注湯の定量性が発揮され、その
素材を使用した鍛造品の肉厚のバラツキが小さい。素材
製造歩留りは、冷却板が200℃で冷却板を降下して得
た鋳塊が原料の重量に対する歩留りである。比較例1,
2は丸鋸盤の切断により得た鍛造用素材の原料に対する
歩留りである。切断公差は±0.15mmである。
【0060】[比較例3]図2の装置により、鋳型内溶
湯の上面を開放自由面にして鋳造した。溶湯はひしゃく
により計量(75g)し、鋳型に注湯した。その他の条
件は実施例1と同様にして鋳塊を得、これを用いて実施
例1と同様に鍛造した。その結果を実施例1と比較し、
図19(表3)に示す。
【0061】[実施例3]実施例1の合金JIS 22
18に、結晶粒微細化剤として、Al−5%Ti,0.
2%B合金及び0.005%Tiを添加した他は実施例
1と同じ条件で鋳造を行ったところ、図20に示すよう
に底部に柱状晶が成長したマクロ組織を有し、メニスカ
スが半径0.1mmの鋳塊が得られた。さらに、鋳塊中
心軸に沿った、底面、中心部及び表面部の偏光組織写真
から、強制冷却面における偏光結晶粒径(d′1 )は平
均72μmであり、上面における偏光結晶粒径(d′
2 )は140μmであることが分かった。なお、d′1
に対し1.05〜7倍以下の組織の面積割合は100%
であった。
【0062】[実施例4]実施例1の合金JIS 22
18の代わりに6061合金を使用し実施例1と同一条
件で鋳造を行ったところ、鋳塊側面から内側に最大で約
5mm入った領域を除くほとんど全部で柱状晶のマクロ
組織を有しかつメニスカス半径が0.3mmの鋳塊が得
られた(図21参照)。
【0063】[実施例5]実施例4の6061合金に結
晶粒微細化剤としてAl−5%Ti−1%B合金を0.
005%Tiとともに添加した他は実施例4と同じ条件
で条件で鋳造を行ったところ、全面が等軸晶のマクロ組
織を有しかつメニスカス半径が0.2mmの鋳塊が得ら
れた。さらに、鋳塊の半径の1/2に位置(中間)し、
底面、中心部及び表面部の偏光組織写真(倍率78倍)
をそれぞれ図22(a),(b)及び(c)に示す。図
22(a)によると、底面に接した偏光結晶粒の群を1
段として数え、その上に位置するものを順次2段、3段
として数えると10段程度までは偏光結晶粒は成長方向
性が認められる。また、図22(a)に示される強制冷
却面における偏光結晶粒径(d′1 )は平均73.9μ
mであり、図22(c)に示される偏光結晶粒径(d′
2 )は平均88.4μmである。なお、d′1 に対し
1.05〜7倍以下の組織の面積割合は100%であっ
た。さらに、金属組織写真について強制に冷却面と平行
な5本の直線を引きデンドライトアームの交点数から求
めた(交線法)DAS平均値μmを次に示す。
【0064】 周縁上部 25.8 周縁中心部 27.3 周縁底部 23.7 中間上部 29.3 中間中心部 28.5 中間底部 18.4 中心上部 33.9 中心中心部 26.6 中心底部 24.2
【0065】表4より、強制冷却の効果は鋳塊の底面か
ら上面まで及んでいるが、周縁部では鋳型側面からの冷
却によりその効果が弱くなっていることが分かる。ま
た、上記した3か所の底部のDASを平均した値を強制
冷却面でのDASとし、この値に対し1.1〜7倍の範
囲に入る組織の割合を計算したところ100%であっ
た。
【0066】
【実施例6】実施例1の合金JIS2218の代わりに
4032合金(結晶粒微細化剤無添加)を使用し実施例
1と同一条件で鋳造を行ったところ、鋳塊底面から厚さ
の1/4程度上方まで柱状晶のマクロ組織を有しかつメ
ニスカスが0.3mmの鋳塊が得られた。さらにDAS
を二次枝法(デンドライトの2次アーム間隔を測定)に
より測定したところ次表の結果が得られた。
【0067】
【表5】 DAS(μm) 下部とのDASの比 周縁上部 13.2 3.38 周縁中心部 13.9 3.56 周縁下部 3.9 1 中間上部 14.2 3.38 中間中心部 11.5 2.74 中間下部 4.2 1 中心上部 13.7 2.32 中心中心部 12.4 2.10 中心下部 5.9 1
【0068】強制冷却面でのDASに対し1.1〜7倍
の範囲に入る組織の割合は100面積%であった。な
お、DAS=4.2μmであり強制冷却効果が最大の中
間下部のミクロ組織写真(図23)とDAS=14.2
μmであり強制冷却効果が最小の中心上部のミクロ組織
写真(図24)を示す。これらの図の組織写真は表5に
示されるDASの数値に対応している。
【0069】
【発明の効果】本発明により得られる鋳塊は、製造コス
トが低く、鋳物やダイカストなどに比して内部品質に優
れかつ鍛造性が優れている。更に重量バラツキが小さい
などの優れた特性をもった鋳塊は、長いこと鍛造用素材
の主流である連続鋳造棒もしくはその押出棒に置き換わ
ることができるので、工業的価値が非常に高い。又、こ
の鋳塊は、インパクト、転造加工、転動加工などの塑性
加工材に供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋳塊を鋳造する方法の一例を示す概略
断面図である。
【図2】従来の一方向凝固による鋳造装置の概略断面図
である。
【図3】図2による鋳塊(a)及び押出棒(b)の切断
による素材の断面形状を表わす図である。
【図4】本発明の鋳塊表面に形成される湯口痕の模式図
である。
【図5】本発明の鋳塊の形状例の説明図(a)〜(e)
である。
【図6】鋳塊にきらわれが生じた状態を示す図である。
【図7】冷却体の冷却方法の一例を示す断面図である。
【図8】冷却体の冷却方法の他の例を示す断面図であ
る。
【図9】テーパー形状の鋳型を示す断面図である。
【図10】鋳型に多孔質体による微小の通気路を設けた
状態を示す断面図である。
【図11】空気を逃がすため全体を多孔質とした鋳型を
示す図である。
【図12】鋳型に空気逃げ溝を設けた図(a)及び鋳型
に空気逃げ用シムを載置した図である。
【図13】鋳型に空気逃げ細孔を設けた図である。
【図14】鋳型に空気逃げの耐火繊維布をはさんだ図で
ある。
【図15】鋳型の空気溜り部に空気逃げ多孔質体を設け
た図である。
【図16】鋳塊の下部に真空吸引パッドを装着した図で
ある。
【図17】JIS2218合金(実施例1)の金属マク
ロ組織写真である。
【図18】図17の合金の偏光金属組織写真(a)、
(b)、(c)である。
【図19】実施例11及び比較例3の結果を示す図表
(表3)である。
【図20】JIS2218合金(実施例3)の金属マク
ロ組織写真である。
【図21】JIS6061合金(実施例4)の金属マク
ロ組織写真である。
【図22】JIS6061合金(実施例5)の偏光金属
組織写真(a)、(b)、(c)である。
【図23】JIS4032合金の金属ミクロ組織写真
(倍率185倍)である。
【図24】図22と同様の写真である。
【符号の説明】
1 冷却板 2 主鋳型 3 溶湯受槽 4 注入口 5 開閉栓 6 鋳塊 7 溶湯 8 上蓋 9 電気炉 10 ノズル 11 筒状ケース 11’ 排水口 12 凝固界面 13 水冷配管 14 冷却水槽 15 多孔質体 16 多孔質主鋳型(側壁) 17 多孔質主鋳型(上壁) 18 溝 19 シム 20 細孔 21 耐火繊維布 23 真空吸引パッド
フロントページの続き (72)発明者 加藤 隆之 福島県喜多方市字長内7840 株式会社ショ ウテック内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注湯後に湯口を閉鎖した部分を含み、か
    つ上面、側面及び下面で画成される鋳型内に充満された
    溶湯を該鋳型内で少なくとも表面部で凝固させた金属鋳
    塊であって、該金属鋳塊の少なくとも一部の金属組織
    は、該表面部から、溶湯の上面の鋳型内での上昇方向に
    ほぼ平行な方向で成長した結晶組織からなり、かつ鋳塊
    表面に切断面がないことを特徴とする塑性加工用金属鋳
    塊。
  2. 【請求項2】 前記金属鋳塊が湯口から下向きに注湯さ
    れた鋳塊であり、前記結晶の成長方向はほぼ上向きであ
    ることを特徴とする請求項1記載の塑性加工用金属鋳
    塊。
  3. 【請求項3】 前記鋳塊が概して扁平な上下面を有する
    請求項1又は2に記載の塑性加工用金属鋳塊。
  4. 【請求項4】 前記金属がアルミニウムもしくはアルミ
    ニウム合金である請求項1から3までの何れか1項記載
    の塑性加工用金属鋳塊。
  5. 【請求項5】 前記鋳塊が前記湯口から注湯方向で最も
    離れた表面部分において有するDAS(μm)に対して
    1.1〜10.0倍の範囲のDAS(μm)をもつ組織
    の面積割合が70%以上であることを特徴とする請求項
    4記載の塑性加工用金属鋳塊。
  6. 【請求項6】 前記鋳塊が前記湯口から注湯方向で最も
    離れた表面部分において有する、偏光光学顕微鏡で測定
    される結晶粒径に対して1.05〜7倍の範囲の結晶粒
    径をもつ組織の面積割合が70%以上であることを特徴
    とする請求項4記載の塑性加工用金属鋳塊。
  7. 【請求項7】 前記鋳型に空気抜き孔が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から6までの何れか1項記載
    の塑性加工用金属鋳塊。
  8. 【請求項8】 焼鈍された状態である請求項1から7ま
    でのいずれか1項記載の塑性加工用金属鋳塊。
  9. 【請求項9】 表面をバレル研磨したことを特徴とする
    請求項1から8までの何れか1項記載の塑性加工用金属
    鋳塊。
  10. 【請求項10】 表面をショットブラストしたことを特
    徴とする請求項1から8までの何れか1項記載の塑性加
    工用金属鋳塊。
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