JP4643457B2 - 照明器具用グローブ - Google Patents

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Description

本発明は、照明器具用グローブに関し、特に、室内における平均照度を従来品に比べて効率的に向上させることのできる照明器具用グローブに関する。
従来より、浴室等に用いられる照明器具のグローブは、グローブ内に配置される光源などの照明部材の外観を隠すと共に、該光源から目に眩しくない穏やかな光を射出する目的で、該グローブにおける、光源からの光を外部に射出する面を、光拡散性を有する乳白色の材質で構成することが多い(例えば、特許文献1)。
ここで、グローブ内に収容される光源などの照明部材の外観を隠すという目的を達成するという点において、従来の照明器具用グローブにおける乳白色の面(即ち、光源からの光を外部に射出する面)は、50%以下の全光線透過率を有する材料から構成されることが多い。
特開2001−84818号公報
しかしながら、そのように、全光線透過率が50%以下である乳白色の面から光が射出される従来の照明器具用グローブは、照度の面において不利であり、1灯の照明器具だけでは、室内全体の照度が十分に確保できないことがあるという問題点があった。
例えば、一般的に、浴室に設置される照明器具は、洗い場における給水用の水栓の取り付け面に設けられることが多く、この水栓の取り付け面が入口に対向する側の面である場合には、照明器具から遠く離れた入口付近の照度が不十分となり、人が浴槽に出入りする際に床面が見え難いなどの使い難さが生じる。
一方で、複数の照明器具を設置することによって、室内における十分な照度を確保することが可能となるが、設定する照明器具の数を増やした場合には、照明器具の増加分だけ設置コストが増大する。さらに、配線接続などの施工面においても負荷が増大する。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、室内における平均照度を従来品に比べて効率的に向上させることのできる照明器具用グローブを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の照明器具用グローブは、浴室の洗い場部分における水栓が配置されている側の壁面に取付けられた光源を包囲するものであって、前記光源は電球であり、前記光源からの光を外部に射出する面が、55%以上、かつ、65%以下の全光線透過率を有する材料から構成され、前記材料は、照度640lxの室内において、目又はレンズから50cm離した当該材料からなる板状の面を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、前記対象物体の完全な輪郭を観察し得る前記板状の面からの最大距離が、20cm以上、かつ、40cm以下の範囲にあるものであり、前記光源からの光を外部に射出する面の内側または外側に光の拡散性を高めるような凹凸形状又はシボを形成する。なお、請求項1における「壁面」とは、壁だけでなく柱部分の面も含まれることを意図する。
請求項1記載の照明器具用グローブによれば、光源からの光を外部に射出する面が、55%以上の全光線透過率を有する材料から構成されているので、該面の全光線透過率が50%以下に構成されている従来品に比べ、室内における平均照度を向上させることができる。
一方で、本発明者らは、光源からの光を外部に射出する面の全光線透過率が高すぎる場合、即ち、透明性(透光性)が高すぎる場合には、逆に、室内全体の平均照度が低下するということを見出した。そして、この現象に対して検討を重ねた結果、この面(光源からの光を外部に射出する面)の全光線透過率を65%以下とすることが、室内における平均照度を向上させるという点において好ましいことを見出した。
従って、光源からの光を外部に射出する面の全光線透過率を、55%以上、かつ、65%以下とすることによって、室内における平均照度を効率的に向上させることが可能となるのである。その結果として、照明器具の設置数を増やさずとも、室内における十分な照度を確保することが可能となり、室内の照度不足によって生じる使い難さを回避できると共に、照明器具の設置コストを抑制したり、配線接続などの施工面における負荷を軽減できるという効果を奏する。
また、照度640lxの室内において、目又はレンズから50cm離した板状の面を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、対象物体の完全な輪郭を観察し得る当該板状の面からの最大距離が20cm以上となるような板を構成する材料を、光源からの光を外部に射出する面を構成する材料をとして使用するので、該最大距離が数cm程度となるような材料から構成される従来品に比べ、室内における平均照度を向上させることができる。
その一方で、該最大距離の上限を40cm以下とすることによって、透明性が高すぎる材料に比べて、室内における平均照度を向上させることができる。
従って、該最大距離が、20cm以上、かつ、40cm以下の範囲となるような材料を用いて、光源からの光を外部に射出する面を形成することによって、室内における平均照度を効率的に向上させることが可能となり、その結果として、照明器具の設置数を増やさずとも、室内における十分な照度を確保することが可能になるという効果がある。
さらに、光源からの光を外部に射出する面の内側に、光の拡散性を高めるような凹凸形状又はシボが形成されているので、このシボ又は光の拡散性を高めるような凹凸形状を介することによって光源からの光を拡散しつつ外部へ射出することができる。よって、光源からの光が直接目に入り難くなるので、不快な眩しさを回避できるという効果がある。
また、シボ又は光の拡散性を高めるような凹凸形状の存在によって、外部へ射出される光に変化をつけることができると共に、照明器具用グローブ内に収容される光源などの照明部材の外観を隠す又は暈すことができるので、照明器具としての意匠性の向上に貢献するという効果がある。なお、光の拡散性を高めるような凹凸形状」としては、例えば、スダレ状凹凸や波型形状の凹凸や鋸歯形状の凹凸などの凹凸形状が挙げられる。

以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、本発明の照明器具用グローブの一実施の形態であるグローブ1の全体構造について説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるグローブ1の外観を示す斜視図である。なお、図1(a)は、グローブ1を左前上方から見た場合の斜視図であり、図1(b)は、グローブ1を左後下方から見た場合の斜視図である。また、図2は、図1(a)のII−II線を通る断面を上面視した場合の断面図である。
図1に示すように、グローブ1は、上カバー2と下カバー3とから構成される。上カバー2は、厚さ数mm程度の乳白色プラスチックの成型品であり、天面2a及び背面2bを有し、天面2a及び背面2bの下縁部(下カバー3と係合される側の端部)には、下カバー3と係合される凸条(図示せず)が形成されている。
一方で、下カバー3は、厚さ数mm程度の乳白色プラスチックの成型品であり、前方側面3a、第1底面3b、第2底面3c、及び背面3dを有し、前方側面3a及び背面3dの上縁部(上カバー2と係合される側の端部)には、上カバー2と係合される凹条(図示せず)が形成されている。
上カバー2の凸条と下カバー3の凹条とを係合させて、これらのカバー2,3を組み合わせると、光源である電球10(図2参照)を収容可能な空間が内部に形成される。なお、上カバー2と下カバー3との係合は、それぞれに形成された凸条と凹条とを嵌合させた上で接合部を溶着することによって行われるので、グローブ1の水密性を確保することができる。そのため、グローブ1は、高湿となり得る室内用(例えば、浴室用)の照明として利用することができる。
下カバー3の背面3dには、グローブ1の内部に電球10(図2参照)を挿入するための開口部4と案内筒部5とが形成されている。案内筒部5の外周面には、室内側壁の壁面20に取り付けられたソケット12の雌螺子部(図示せず)に対応する雄螺子部(図示せず)が形成されている。そのため、グローブ1は、ソケット12の雌螺子部に対し、水密性を確保するためのパッキン(図示せず)を介して、案内筒部5の外周面に形成された雄螺子部を螺合させることによって、ソケット12に装着できると共に、装着時とは逆方向にグローブ1を回転させることによって、ソケット12から取り外すことができる。
上カバー2及び下カバー3は、いずれも、上述したように乳白色プラスチックの成型品であるが、乳白色プラスチックの乳白色が濃い、即ち、透明性(透光性)が低すぎる場合には、照度の面において不利が生じるので、乳白色を薄くし透明性を高めることが望ましい。
しかし、詳細は図5などを参照しつつ後述するが、本発明者らは、グローブの透明性が高すぎる場合には、逆に、室内全体の平均照度を低下させるということを見出した。従って、上カバー2及び下カバー3の材料として使用される乳白色プラスチックとしては、全光線透過率が、50%以上かつ80%以下であるものが好ましく、55%以上かつ75%以下であるものがより好ましい。特に好ましい乳白色プラスチックの全光線透過率の範囲は、55%以上かつ65%以下である。なお、「全光線透過率」とは、白色光線の透過率のことであり、JIS K7105に準拠する方法(ヘイズ値が30%未満である試験片に対して行われる測定法A)によって測定して得られる値である。
上記のような全光線透過率の範囲を有する乳白色プラスチックを上カバー2及び下カバー3の材料として使用することによって、室内における平均照度を効率的に向上させることが可能となるので、照明器具の設置数を増やさずとも、室内における十分な照度を確保することができる。その結果、室内の照度不足によって生じる使い難さを回避することができると共に、照明器具の設置コストを抑制したり、配線接続などの施工面における負荷を軽減することができるのである。
なお、上カバー2の材料として用いられる乳白色プラスチック、及び下カバー3の材料として用いられる乳白色プラスチックは、同じ全光線透過率を有する乳白色プラスチックであってもよいし、全光線透過率の異なるものであってもよい。
ここで、上カバー2や下カバー3の材料として使用される乳白色プラスチックは、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂やスチレン樹脂などの透明プラスチックに、着色剤や拡散剤を分散させて成型することによって得られるプラスチックであり、着色剤や拡散剤の含有率に応じて乳白色の濃さが変化する。上記のような好ましい範囲の全光線透過率を有する乳白色プラスチックは、例えば、透明プラスチックに添加される着色剤及び拡散剤の量を、それぞれ、0.3〜0.5%程度及び0.9〜1.1%程度とすることによって得ることができる。
また、上カバー2及び下カバー3の材料として使用される乳白色プラスチックは、乳白色の濃度を、板状のプラスチック片を介して対象物体を観察した場合の輪郭の欠け具合によって表現することができる。
例えば、照度が約640lxの室内において、静止画もしくは動画を撮像可能なカメラのレンズ、又は目(肉眼)から約50cm離した板状のプラスチック片を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、対象物体の完全な輪郭を観察し得る最大距離を、乳白色プラスチックにおける乳白色の濃度(即ち、透明性)の尺度として利用することができる。
この「対象物体の完全な輪郭を観察し得る最大距離」を用いた場合、上記したような効率的に室内における平均照度を向上させることのできる乳白色プラスチックとしては、該最大距離が、10cm以上かつ50cm以下の範囲となるような乳白色プラスチックが好ましく、より好ましい乳白色プラスチックは、上記最大距離の範囲が20cm以上かつ40cm以下となるものである。上記最大距離が30cm程度である乳白色プラスチックが特に好ましい。
また、図1及び図2に示すように、下カバー3における前方側面3a及び第1底面3bの内側には、上下方向(前方側面3aの場合には、天面2aに隣接する端辺から第1底面3bに隣接する端辺へ向かって延びる方向であり、第1底面3bの場合には、前方側面3aに隣接する端辺から第2底面3cに隣接する端辺へ向かって延びる方向)に直線状に延びる凸部6が所定間隔で離間されつつ連続して並ぶスダレ状凹凸60が形成されている。
このように、前方側面3a及び第1底面3bの内側にスダレ状凹凸60を形成することによって、電球10からの光が散乱されつつ外部へ射出されるので、電球10により発光された光が直接目に入り難くなるので、不快な眩しさを回避できる。また、このスダレ状凹凸60の存在によって、グローブ1を介して外部に射出される光に変化をつけることができるので、照明器具としての意匠性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、スダレ状凹凸60における凸部6の断面は半円形状に構成されているが、この凸部6の断面形状は半円形状に限定されるものではない。凸部60の形状としては波形形状や鋸歯形状や台形状など種々の凸形状を利用することができる。即ち、スダレ状凹凸60に限定されず、種々の形状の凸部に応じた凹凸(波形形状の凹凸や鋸歯形状の凹凸など)を利用することができる。
また、下カバー3における第2底面3cには、その内側にシボ加工によってシボが形成されている。シボの形成された第2底面3cを介することによって、電球10からの光が散乱されつつ外部へ射出されるので、電球10により発光された光が直接目に入り難くなるので、不快な眩しさを回避できる。ここで、本実施の形態では、グローブ1は、室内側壁の壁面20(図2参照)の上方(例えば、床面から約1850mmの高さ)に設置されたソケット12に取り付けられるものであるので、第2底面3cの内側にシボを形成することによって、照明器具(グローブ1、ソケット12、及び電球10)の直下における眩しさを和らげることができる。
同様に、上カバー2における背面2b及び下カバーにおける背面3dにもまた、その内側にシボが形成されている。よって、背面2b及び背面3dから射出された光が壁面20に反射する反射光によって、人が照明器具から射出される光を眩しく感じることを防止することができる。
なお、グローブ1(上カバー2及び下カバー3)の内側にスダレ状凹凸60やシボを形成することによって、グローブ1内部に収容される電球10やソケット12などの照明部材の外観を暈すことができ、照明器具としての意匠性の向上にも貢献する。このように、グローブ1内部に収容される照明部材の外観を暈すという点においては、スダレ状凹凸60やシボを、前方側面3aや第1底面3bや第2底面3cなどの人の目に付く面に形成することが好ましい。
次に、図3及び図4を参照しつつ、上記した構成を有する本発明のグローブ1を装着した照明器具を用いて行った浴室100内における平均照度測定の結果について説明する。図3は、浴室100の上面視外略図である。
図3に示すように、浴室100は、浴槽110部分と洗い場120部分とから構成され、その全体のサイズが1600×2000×2200mmである室である。
かかる構成を有する浴室100の洗い場120部分における水栓が配置されている側の壁面120aに、上記した構成を有するグローブ1が装着された照明器具を1灯設置し、浴室100内における平均照度を測定した。
ここで、測定に使用したグローブ1は、全光線透過率が60%である乳白色プラスチックから構成されたグローブとした。なお、この全光線透過率が60%である乳白色プラスチックは、照度が約640lxの室内において、目(肉眼)から約50cm離した板状のプラスチック片を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、対象物体の完全な輪郭を観察し得る最大距離が約30cmであるプラスチックである。
また、グローブ1を取り付ける照明器具は、壁面120aの幅方向略中央、高さ1850mmの位置に設置され、光源である電球10には、60Wの白熱灯を使用した。また、照明器具を取り付けた壁面120aは暗色(メタルレッド)とした。
通常、浴室では、浴槽110部分よりも洗い場120部分の照度が重要とされる。よって、浴室100内における平均照度を得るための測定点を、図3に示すように、洗い場120(1600×1200×2200mm)内における点Aから点Eまでの5点に設定した。具体的には、洗い場120を形成する4辺からそれぞれ100mm離した4辺から形成される長方形の4つの頂点のうち、壁面120a側における浴槽110に近い点を点Aとし、壁面120a側における浴槽110から離れた点を点Bとし、壁面120aに対向する面側における浴槽110に近い点を点Cとし、壁面120aに対向する面側における浴槽110から離れた点を点Dとした。また、4点A,B,C,Dを頂点とする長方形の中心を点Eとした。
洗い場120内に設定された5点(点A〜点E)のそれぞれにおける高さ850mmでの上向き照度を測定し、各点において得られた上向き照度(以下、単に「照度」と称する)の平均値を、浴室100内における平均照度とした。
また、上記した構成を有する本発明のグローブ1(以下、必要に応じて「本発明品」と称する)を装着した照明器具を用いた場合の浴室100内の平均照度と比較する目的で、従来品のグローブを装着した場合、及び、グローブを装着しない場合についても、同様に浴室100内の平均照度を測定した。なお、比較用の従来品のグローブとしては、下カバー(下カバー3に対応する部分)は乳白色プラスチックで構成されているが、上カバー(上カバー2に対応する部分)が透明プラスチックで構成されたグローブを用いた。この従来品のグローブにおける下カバー部分の乳白色プラスチックの全光線透過率は45%であった。なお、この全光線透過率が45%である乳白色プラスチックは、照度が約640lxの室内において、目(肉眼)から約50cm離した板状のプラスチック片を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、対象物体の完全な輪郭を観察し得る最大距離が数cm程度であるプラスチックである。
本発明品(乳白色プラスチックの全光線透過率60%)、従来品(乳白色プラスチックの全光線透過率45%)、及びグローブなしの場合に対してそれぞれ得られた各測定点の照度、及び浴室100内における平均照度の結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明品(グローブ1)を用いた場合の浴室100内における平均照度は72.4lxであり、この値は、従来品を用いた場合に得られた値(62.4lx)に比べて16%程度明るくなったことを示す。なお、測定に用いた従来品のグローブは、上記したように一部の面が透明プラスチックで構成されており、本発明品と条件が異なるが、通常、一部が透明プラスチックで構成されているグローブの方が、全面が乳白色プラスチックで構成されているグローブに比べて室内の平均照度が高くなるので、従来品のグローブの全面を全光線透過率45%の乳白色プラスチックで構成した場合には、平均照度の差はより拡大するものと考えられる。よって、本発明品を用いて得られた平均照度と従来品を用いて得られた平均照度との差は、材料である乳白色プラスチックの全光線透過率の差に起因するものであるといえる。
さらに、本発明品を用いた場合の浴室100における平均照度は、全光線透過率の値が100%に相当する“グローブなし”の場合に得られた値(71.0lx)に比べて2%程度明るいことを示した。よって、材料として使用する乳白色プラスチックの全光線透過率を高くすることによって、浴室100内における平均照度を向上させることができるが、全光線透過率が高すぎる場合には、逆に、浴室100内における平均照度が低下することを示す。
図4は、各測定点(点A〜点E)において得られた照度(表1参照)をプロットしたグラフであり、このグラフでは、測定点を横軸とし、測定によって得られた照度(単位:lx)を縦軸としている。
図4のグラフから明らかなように、本発明品(黒四角)を用いた場合、全ての測定点(点A〜点E)の照度が、従来品(白三角)を用いた場合に比べて向上した。この結果は、本発明品の材質である乳白色プラスチックの全光線透過率が、従来品で使用された乳白色プラスチックの全光線透過率より高いことに起因するものであると考えられる。
一方で、本発明品(黒四角)を用いた場合とグローブなし(黒丸)の場合とを比較すると、照明器具が設定された壁面120a側の2点(点A及び点B)においては、グローブなしの照度の方が本発明品を用いた場合の照度より高いが、壁面120aに対向する面側の2点(点C及び点D)においては、本発明品を用いた場合の照度の方がグローブなしの照度に比べて高い。
この結果は、グローブなしの場合には、電球10から発光された光が、電球10を中心とする比較的近い位置(点Aや点B)の照度を上げることに貢献するが、ある程度遠い位置(点Cや点D)の照度向上にはあまり貢献していないことを示している。その一方で、全光線透過率60%の乳白色プラスチックから構成される本発明品(グローブ1)を用いたことによって、点Cや点Dの照度を効率的に向上させることができたことを示している。
よって、本発明品を用いた場合に点Cや点Dの照度を効率的に向上させることができた結果として、浴室100における平均照度が、グローブなしの場合に比べて数パーセントながらも有意に高くなったものと考えられる。
次に、図5を参照して、照明器具用グローブの透明性と浴室100内における平均照度と関係について説明する。図5は、照明器具用グローブの材料として使用されるプラスチック材料の全光線透過率と、浴室100内における平均照度との関係を示すグラフであり、このグラフでは、プラスチック材料の全光線透過率を横軸とし、上記と同様の測定によって得られた浴室100内における平均照度(単位:lx)を縦軸としている。
図5のグラフから明らかなように、浴室100内における平均照度は、全光線透過率が0%(不透明)から約60%の範囲において、全光線透過率の値の増加に伴い上昇した。そして、全光線透過率が約60%である場合の平均照度を最大として、それ以上の全光線透過率の範囲では、全光線透過率の増加に伴って平均照度が減少した。
よって、本実施の形態におけるグローブ1(上カバー2及び下カバー3)の材料として使用される乳白色プラスチックとしては、全光線透過率が、50%以上かつ80%以下であるものが好ましく、55%以上かつ75%以下であるものがより好ましいことが明らかである。さらに、特に好ましい乳白色プラスチックの全光線透過率の範囲は、55%以上かつ65%以下であるといえる。
以上、説明したように、本発明のグローブ1によれば、光源からの光を外部に射出する面(天面2a、背面2b、前方側面3a、第1底面3b、第2底面3c、及び背面3d)が、55%以上の全光線透過率を有する乳白色プラスチックから構成されているので、従来品のグローブに比べ、浴室100内における平均照度を向上させることができる。その一方で、乳白色プラスチックを高くし過ぎず、65%以下とすることによって、浴室100内における平均照度を効率的に向上させることができる。
その結果、照明器具の設置数を増やさずとも、浴室100内における十分な照度を確保することが可能となり、浴室100内の照度不足によって生じる使い難さを回避できると共に、照明器具の設置コストを抑制したり、配線接続などの施工面における負荷を軽減することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、グローブ1は、壁面120aに設置された照明器具に装着されるものとして説明したが、天井に設置された照明器具に装着されるものであってもよい。
また、上記実施の形態では、スダレ状凹凸60やシボをグローブ1の内側に形成する構成としたが、スダレ状凹凸やシボをグローブ1の外側に形成する構成であってもよい。ただし、意匠的な観点からすれば、スダレ状凹凸やシボは、グローブ1の内側に形成する方が好ましい。また、上記実施の形態では、グローブ1には、スダレ状凹凸60及びシボの両方を形成したが、スダレ状凹凸60又はシボのいずれか一方のみであってもよい。
また、上記実施の形態では、前方側面3a及び第1底面3bの内側にスダレ状凹凸60を形成するように構成したが、このような光源(電球10)からの光を外部に射出する面の内側に形成される凹凸は、スダレ状凹凸60に限定されるものではなく、波形形状の凹凸や鋸歯形状の凹凸等、光の拡散性を高めるような凹凸形状であれば好適に利用することができる。
本発明の一実施の形態におけるグローブの外観を示す斜視図であり、(a)は、グローブを左前上方から見た場合の斜視図であり、(b)は、グローブを左後下方から見た場合の斜視図である。 図1(a)のII−II線を通る断面を上面視した場合の断面図である。 浴室の上面視外略図である。 各測定点において得られた照度をプロットしたグラフである。 照明器具用グローブの材料として使用されるプラスチック材料の全光線透過率と、浴室内における平均照度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 グローブ(照明器具用グローブ)
2 上カバー(照明器具用グローブの一部)
2a 天面(光源からの光を外部に射出する面)
2b 背面(光源からの光を外部に射出する面)
3 下カバー(照明器具用グローブの一部)
3a 前方側面(光源からの光を外部に射出する面)
3b 第1底面(光源からの光を外部に射出する面)
3c 第2底面(光源からの光を外部に射出する面)
3d 背面(光源からの光を外部に射出する面)
10 電球(光源)
60 スダレ状凹凸(光の拡散性を高めるような凹凸形状)
6 凸部(光の拡散性を高めるような凹凸形状の一部)

Claims (1)

  1. 浴室の洗い場部分における水栓が配置されている側の壁面に取付けられた光源を包囲する照明器具用グローブにおいて、前記光源は電球であり、前記光源からの光を外部に射出する面が、55%以上、かつ、65%以下の全光線透過率を有する材料から構成され、前記材料は、照度640lxの室内において、目又はレンズから50cm離した当該材料からなる板状の面を介して対象物体に焦点を合わせて観察した場合に、前記対象物体の完全な輪郭を観察し得る前記板状の面からの最大距離が、20cm以上、かつ、40cm以下の範囲にあるものであり、前記光源からの光を外部に射出する面の内側または外側に光の拡散性を高めるような凹凸形状又はシボを形成することを特徴とする照明器具用グローブ。
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