JP4641773B2 - 屋内塵性ダニ忌避剤 - Google Patents

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Description

本発明は、屋内塵性ダニ忌避剤に関するものである。
近年、居住環境の変化により、屋内にコナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ等の屋内塵性ダニ類が発生し、不快感を与えるばかりでなく、アレルギー性喘息や皮疹を惹起する等の問題を生じている。
そこで、カーペットや寝具等に処理するための屋内用殺ダニ剤が求められてきたが、屋内では直接肌に接触する使用場面が多いためにより安全性の高い薬剤の開発が必要とされ、的確な防除法は確立されていない。更に、アレルギー性喘息を引き起こすヒョウヒダニ類は、虫体の死骸そのものでもアレルギーの原因になることが明らかとなってきた。
かかる状況を背景として、屋内塵性ダニ類を殺すのではなく、人や患者にダニを近づけないようにする技術も模索され、これまでにいくつかの提案がなされている。例えば、特開平3−264504号公報には、オイゲノールやn−ヘキシルベンゾエート等を有効成分とする殺ダニまたはダニ忌避剤が開示されている。また、特開平6−16515号公報は、室内用ダニ防除剤の有効成分として、ベチバー油、パチョウリ油、クローブ油などの植物精油を、そして、特開2001−31508号公報は、1,8−シネオール、又はこの成分が多く含まれるユーカリオイルを開示し、天然産志向と安全性への配慮を謳っているが、屋内塵性ダニ類に対する忌避効果は満足するものとは言えない。
一方、ダニ忌避剤の剤型として、ダニ忌避成分を液状担体又はゲル状担体に担持させ、これを揮散手段を有する容器に収容し、忌避成分の揮散作用により屋内塵性ダニを忌避させる方法が知られている。ここで、揮散手段としては、水性液剤のダニ忌避剤を吸い上げる吸液芯とこの吸液芯の上部に位置し吸い上げた水性液剤を放散させる蒸発部を備えた吸液芯タイプや、収容されたゲル状体を揮散孔を有する蓋材を介して揮散させるゲルタイプがあるが、一般的に前者の吸液芯タイプの方が忌避成分の揮散量を高め得るとされている。
ところで、本願出願人は、以前に、酢酸シンナミルや桂皮酸メチル等(特開平3−81202号公報)、ヘリオトロピンやアニスアルデヒド等(特開平3−90004号公報)、桂皮油(特開平3−123714号公報)を含有する屋内用殺ダニ剤を開示したが、この当時は殺ダニ剤を意図していたため、本発明の趣旨からいえば改良の余地を残したものであった。
また、これらの桂皮酸誘導体を水性液剤に製剤化するにあたっては、通常多量の界面活性剤の配合を必要とし、その結果、桂皮酸誘導体の揮散が抑制されるという問題があり、前記吸液芯タイプのダニ忌避剤への適用は困難と見られていた。
特開平3−264504号公報 特開平6−16515号公報 特開2001−31508号公報 特開平3−81202号公報 特開平3−90004号公報 特開平3−123714号公報
本発明は、ダニ忌避成分として人畜に対する安全性の高い桂皮酸誘導体を用い、ダニ忌避成分の揮散作用に基づき、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等などに対して優れた忌避効果を奏し得るとともに、火気に対する危険性の少ない水性液剤形態の屋内塵性ダニ忌避剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。
(1)ダニ忌避成分として桂皮酸誘導体を0.5〜4.0重量%、界面活性剤を当該桂皮酸誘導体の0.5〜1.5倍量、可溶化安定剤として多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルを当該桂皮酸誘導体の1.0〜2.5倍量、低級アルコールを3.0〜12重量%及び水を含有してなる屋内塵性ダニ忌避剤において、
前記桂皮酸誘導体が酢酸シンナミル、桂皮酸メチル、桂皮アルデヒド、あるいは桂皮油から選ばれる1種又は2種以上であり、前記多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルがポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物であり、低級アルコールが、エタノール又はイソプロパノールである水性液剤形態の屋内塵性ダニ忌避剤。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、ダニ忌避成分として有用な桂皮酸誘導体を用い、これに配合する特定の可溶化安定化剤の作用で、液性の安定化とダニ忌避成分の揮散量を保持し、屋内塵性ダニ類に対して実用的な忌避効果を奏する。しかも火気に対して危険性の少ない水性液剤なのでその実用性は極めて高い。
本発明でダニ忌避成分として用いる桂皮酸類縁体が、殺ダニ剤としてコナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ類に有効であることは、特開平3−81202号公報や特開平3−123714号公報などに開示されている。しかしながら、これらの公報に記載の屋内用殺ダニ剤は、有効成分の主に接触作用による殺ダニ効果に基づいていたため、製剤や施用方法に制約があり、実用化には至らなかった。
これに対し本発明では、屋内塵性ダニ類を殺すのではなく、人や患者にダニを近づけないようにする観点から、上記桂皮酸類縁体の揮散性に着目するとともに、製剤化検討を行い、実用性に優れた屋内塵性ダニ忌避剤を創製したものである。
桂皮酸類縁体としては、例えば酢酸シンナミル、蟻酸シンナミル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、p−メチル桂皮酸メチル、桂皮アルデヒド、α−ヘキシル桂皮アルデヒド、及び桂皮油などから選ばれた1種又は2種以上があげられるが、これらの化合物のなかでは酢酸シンナミル、桂皮酸メチル、桂皮アルデヒド、あるいは桂皮油が好ましい。
桂皮酸誘導体の配合量は、水性液剤全体に対して0.5〜4.0重量%程度が適当であり、0.5重量%未満であると所望の効果が得られないし、一方4.0重量%を超えると水性液剤の可溶化が困難となる。なお、前記化合物に幾何異性体や光学異性体が存在する場合、それらの各々やそれらの任意の混合物も本発明に包含されることはもちろんである。
本発明では、前記桂皮酸誘導体に加え、ダニ忌避成分として、ベンズアルデヒド類及び/又はオイゲノール類から選ばれた1種又は2種以上を加えることによって忌避効果の増強を図ることがきる。このような化合物としては、例えば、ヘリオトロピン、p−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、ペリラアルデヒド、オイゲノール、イソオイゲノール、ジヒドロオイゲノール、及びオイゲニルアセテートなどがあげられる。
また、前記ダニ忌避成分以外に、安全性とダニ忌避効力に支障を来たさない限りにおいて、他の害虫忌避成分や香料成分、例えばメントール、シトロネロール、テルピネオール、α―ピネン、ゲラニオール、カンファー、リナロール、カラン−3,4−ジオール、あるいはユーカリ、シトロネラ、ニーム、ラベンダー、レモングラス、クローバ、ベルガモット等由来の精油、抽出液、更にサリチル酸エステル類、ベンジルアルコールエステル類、ジャスモン酸エステル類等を添加してもよい。
更に、殺虫剤、殺菌剤、防黴剤、消臭剤など、他種の有効成分を適宜配合することによって多目的組成物とすることも可能である。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、ダニ忌避成分と、界面活性剤、可溶化安定化剤、低級アルコール及び水を含有する水性液剤で、特に可溶化安定化剤として多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルを配合したことに特徴を有する。
すなわち、桂皮酸誘導体の水性液剤を調製するにあたり、従来のアニオン系界面活性剤や非イオン系界面活性剤のみを用いた場合、可溶化に多量の界面活性剤の配合を必要とし、その結果、桂皮酸誘導体の揮散が抑制されるという問題を生じたが、本発明者らは特定の可溶化安定化剤を採用することによって問題を解決し、実用的な忌避効果を奏しえる組成物を達成したものである。
本発明で用いられる界面活性剤としては、高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤(例えば、ラウリルアミンオキサイド、ステアリルアミンオキサイド、ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド等)、非イオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等)などが代表的で、高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤と非イオン系界面活性剤を組み合わせて用いるのがよい。
界面活性剤の配合量は、前記桂皮酸誘導体の0.5〜1.5倍量程度が適当であり、0.5倍量未満であると桂皮酸誘導体の可溶化に支障をきたし、一方1.5倍量を超えると桂皮酸誘導体の揮散性能に影響を及ぼす恐れがある。
可溶化安定化剤として用いられる多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルには、例えばポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル等がある。必ずしも限定されないが、二量化ポリマーが好ましい。
桂皮酸誘導体に対して1.0〜2.5倍量の多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルを配合することによって、液性の安定化と桂皮酸誘導体の揮散保持が可能となり、実用的なダニ忌避効果が提供される。
低級アルコールとしては、エタノール、又はイソプロパノールが好適で、エタノールが性能的に好ましい。低級アルコールの配合量が3.0重量%未満の場合、多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルとの組み合わせによるダニ忌避成分の揮散保持が困難となり、一方12重量%を超えると火気に対する危険性が解消されない。
なお、本発明の屋内塵性ダニ忌避剤には、必要に応じて、脂肪族あるいは芳香族炭化水素類、グライコール類、グライコールエーテル類、エステル類等の他の溶剤、更にジブチルヒドロキシトルエンなどの安定化剤、クエン酸などのpH調整剤、着色剤などを適宜配合してもよいことはもちろんである。
こうして得られた本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、周囲に揮散したダニ忌避成分が、カーペットや寝具等に生息するコナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等のダニ類に対して実用的な忌避効果を奏する。リビングや和室、玄関などの室内で、本剤をそのまま適用することもできるが、好ましい使用形態は、吸液芯を有する容器本体に本発明のダニ忌避剤を充填し、吸液芯を介してダニ忌避剤を蒸発部に導き周囲に揮散させる方式である。以下、その揮散器の形態につき説明する。
揮散器の容器本体は、その材質や構造に特に制限はなく、例えばプラスチック、ガラス、陶器製などがあげられる。内部の液量を視認できる透明ないし半透明のプラスチックあるいはガラス容器が好ましく、表面をダイアカットやボヘミアンカット状に加工してもよい。通常、容器本体の容量としては50ないし300mL程度のものが実用的である。そして、容器本体の底部は、ダニ忌避剤が残りなく吸い上げられるように、後記する吸液芯の当接部を幾分凹状に構成するのがよい。
この容器本体上部の開口部には吸液芯を保持する中栓が冠着される。中栓はプラスチック製が好ましく、また、開口部冠着位置から下方に向けて筒状に形成し吸液芯を挿入するようにすれば、吸液芯を確実に保持できるのでより好適である。
吸液芯は、ダニ忌避剤に対して安定でかつ毛細管現象で水溶液を吸液するものであり、具体的な材質として例えばナイロン、ポリエステルなどのプラスチック繊維、天然繊維、木材などがあげられる。このうちプラスチック繊維又は天然繊維製フェルト吸液芯が使いやすく、揮散器の使用場所や使用目的に合わせ、外径3〜10mm程度の棒状もしくは撚芯状に形成して使用に供される。
吸液芯の上部には、吸い上げたダニ忌避剤を放散させる蒸発部が蒸発部支持体とともに設置される。蒸発部の構造はフェルトもしくはシート状であり、またその材質としては吸液芯の場合と同様、例えばナイロン、ポリエステルなどのプラスチック繊維、天然繊維、木材などを使用できる。このうちプラスチック繊維又は天然繊維製のフェルトもしくはシート状のものが好ましく、厚み2〜15mmで、表面積が10〜60cm2の略円形に成型し、これを吸液芯の頂面に当接するように配設すれば、吸い上げられたダニ忌避剤は吸液芯から蒸発部に移行し、ここから徐々に周囲空間に放散する。蒸発部の表面積が10cm2未満であると蒸発量が低くなる傾向があるし、一方60cm2を超えると蒸発量過多となって持続性に問題を生じる場合がある。通常、ダニ忌避剤の1日あたりの周囲空間への蒸発量を1〜8mLとし、有効持続時間は1〜2ケ月に調整される。
揮散器には、蒸発部に指などが触れないように蒸発部をカバーするメッシュ状の蓋部材を備えたり、あるいは蓋部材の天面を被うとともに下向きの通気路を設け、揮散したダニ忌避成分がカーペットや畳等の表面に移行しやすいように形成してもよい。
更に、インテリア性を付与するために、蓋部材を介して布又はプラスチック製の造花やキャラクターを装填してももちろん構わない。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等のダニ類に対して実用的な忌避効果と火気に対する安全性を具備し、1ケ月ないし2ケ月間の長期間にわたり同時に芳香感を満喫することができるものである。
次に具体的な実施例に基づき、本発明の屋内塵性ダニ忌避剤について更に詳細に説明する。
図1は本発明の屋内塵性ダニ忌避剤が適用される一形態の揮散器の断面図を示す。
酢酸シンナミル2.5重量%、ヘリオトロピン0.1重量%、ラウリルアミンオキサイド2.0重量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油3.0重量%、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物5.0重量%、エタノール7.0重量%、シトラス系香料0.08重量%、クエン酸0.02重量%、及び精製水80.3重量%を含有する本発明の屋内塵性ダニ忌避剤を調製した。なお、この水性液剤の屋内塵性ダニ忌避剤は、消防法上の非危険物に該当した。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤(1)130gを透明ポリエステル容器本体2に充填し、その上部開口部に、外径7mmで棒状のフェルト吸液芯3を挿通した中栓4を冠着させた。蒸発部支持体5に設置された、厚さ5mm、直径5.2cmの円盤状のフェルト製蒸発部6を、吸液芯3の頂面に当接させて取り付けた。更に、容器本体2に沿って気流が下側部に流れる通気路を形成した蓋部材7を蒸発部6の上方に装填し、本発明の屋内塵性ダニ忌避剤(1)が適用される揮散器を得た。
この揮散器を寝室のサイドボード上に置いて使用したところ、約1ケ月間にわたりダニ忌避成分が吸液芯3ならびに蒸発部6を介して揮散し、この揮散作用によって屋内塵性ダニ類が室外から侵入するのを防止することができた。また、寝室に芳香感が漂い、揮散器はインテリア性にも優れたものであった。
実施例1に準じて、表1に示す各種屋内塵性ダニ忌避剤を調製し、下記の項目につき評価した。なお、表中、界面活性剤及び可溶化安定化剤の略号は以下の化合物を表す。
界面活性剤A:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
界面活性剤B:ラウリルアミンオキサイド、
界面活性剤C:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
可溶化安定化剤a:ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物、
可溶化安定化剤b:ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル。
(1)水性液剤の液性
25℃における可溶性や経時的安定性を調べ、その評価を、○:問題なし、△:やや問題あり、×:不適 で示した。
(2)ダニ忌避効力試験
30cm×30cmに裁断したカーペット(アクリル100%)の一辺に沿って、ヤケヒョウヒダニ又はケナガコナダニ約10000個体を培地とともに5cm×30cmの帯状に放した。次いで、その対辺に沿って、誘引用培地100mgを5cm×30cmの帯状に均一に撒いた。このカーペットをダニの逃亡防止のために粘着シートの上に載せた。
8m3の部屋(一側面に床面と隙間を設けてドアを設置)の床中央に揮散器を置き、前記ドアの隙間をテープで密閉して、屋内塵性ダニ忌避剤を揮散させた。24時間後、テープを剥がし、このドアと床面との隙間に前述のカーペットの誘引用培地側の半分を差し込み、処理区とした。揮散器を設置しない部屋にも同様にカーペットを差し込み、無処理区とした。この状態で更に24時間静置した後、カーペットの誘引用培地側半分に侵入したダニ数を計数し、次式に従って忌避率を算出した。試験は、25±2℃、70±10%RHの条件下で実施した。
忌避率(%)=[無処理区の侵入ダニ数−処理区の侵入ダニ数]/無処理区の侵入ダニ数
×100
Figure 0004641773
試験の結果、本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、特定の可溶化安定化剤の作用で、液性の安定化と桂皮酸誘導体の揮散性が保持され、屋内塵性ダニ類に対して実用的な忌避効果を奏することが認められた。しかも火気に対して危険性の少ない水性液剤なのでその実用性は極めて高い。
これに対し、ダニ忌避成分として桂皮酸誘導体を用い、かつ特定の可溶化安定化剤を配合しない場合、比較例1のように、界面活性剤を通常レベルで配合したのみでは液性の安定化が困難であった。比較例2の如く、界面活性剤の配合量を過度に増やせば可溶化の安定性は改善されるが、桂皮酸誘導体の揮散量が抑制され、ダニ忌避効果が著しく低下した。また、ダニ忌避成分として桂皮酸誘導体を用いない比較例3や比較例4では、特定の可溶化安定化剤を配合しなくても安定な可溶化が可能であったが、満足のいくダニ忌避効果が得られなかった。すなわち、本発明で用いる酢酸シンナミルと比較例4のサリチル酸メチルは、ともに芳香族エステル化合物でありながら、製剤化の面では非常に異なる挙動を示すことが観察された。このように、ダニ忌避成分を放散して実用的な忌避効果を確保するには、桂皮酸誘導体と特定の可溶化安定化剤とを組み合わせてはじめて達成できることが確認された。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤は、人体に対して安全性の高い桂皮酸類縁体を使用しているので、屋内塵性ダニ類だけでなく、ゴキブリ等の屋内害虫にも適用できる可能性がある。
本発明の屋内塵性ダニ忌避剤が適用される一形態の揮散器の断面図を示す。
符号の説明
1.屋内塵性ダニ忌避剤
2.容器本体
3.吸液芯
4.中栓
5.蒸発部支持体
6.蒸発部
7.蓋部材

Claims (1)

  1. ダニ忌避成分として桂皮酸誘導体を0.5〜4.0重量%、界面活性剤を当該桂皮酸誘導体の0.5〜1.5倍量、可溶化安定剤として多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルを当該桂皮酸誘導体の1.0〜2.5倍量、低級アルコールを3.0〜12重量%及び水を含有してなる屋内塵性ダニ忌避剤において、
    前記桂皮酸誘導体が酢酸シンナミル、桂皮酸メチル、桂皮アルデヒド、あるいは桂皮油から選ばれる1種又は2種以上であり、前記多芳香環型ポリオキシアルキレンエーテルがポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物であり、低級アルコールが、エタノール又はイソプロパノールであることを特徴とする水性液剤形態の屋内塵性ダニ忌避剤。
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