JP4640733B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,光半導体素子を備える半導体装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,光半導体素子を備える半導体装置には,次記文献に開示される光モジュール400がある。
”井戸立身,井上宏明著「半導体光制御デバイスと実装」 回路実装学会誌 Vol.10 NO.5(1995) pp.306‐309”
まず,図14および図15を参照しながら,上記文献に係る光モジュール400について説明する。なお,図14は,上記文献の図3に相当し,図15は,上記文献の図6に相当する。
【0003】
光モジュール400は,光半導体素子として電界吸収型光変調器(Electro−Absorption modulator;以下,「EA変調器」という。)402を備えている。EA変調器402は,PIN構造を有する光導波路を有しており,該光導波路を伝搬する光に対し強度変調を行う光半導体素子である。EA変調器402では,PIN構造の光導波路に逆バイアス電圧を印加して吸収層(I層)に電界を加えることにより,吸収層での光吸収量を変化させることができる。
【0004】
一般に,EA光変調器の変調帯域は,その素子容量によって制限される。そこで,上記文献では,EA変調器402の変調器領域の素子長を100μm以下に短くしてEA変調器402の低容量化を図ることにより,EA変調器402の変調帯域を40GHz程度まで広帯域化している。上記文献において,かかるEA変調器402には,光変調器領域に光導波路を一体形成した導波路集積化電界吸収型光変調器を適用している。これは,次のような理由による。
【0005】
光モジュール400において,マイクロストリップライン404と終端抵抗器406とを形成した高周波基板408は,少なくとも1mm以上の幅を必要とする。したがって,キャリア410の幅Wは,高周波基板408の幅により制限されてしまう。幅WがEA変調器402の素子長に合っていないと,非球面レンズ414によりEA変調器402両端面に集光する光がキャリア410に当たってしまい,例えば,EA変調器402端面で十分な光結合(集光)が得られない或いはキャリア410により不要な光の散乱を生じてしまう等の不具合が生じる可能性がある。そこで,上記文献の光モジュール400では,変調器領域に光を導く導波路領域を設けることにより,変調器領域の長さを短く保ったままEA変調器402全体の素子長を長くして,EA変調器402の素子長と幅Wとを合わせている。
【0006】
なお,光モジュール400は,次のような高周波信号に関する実装構造を備えている。高周波コネクタ418から入力された高周波電気信号は,マイクロストリップライン404を通り,EA変調器402チップ近傍で終端抵抗器406を介し終端される。すなわち,マイクロストリップライン404に終端抵抗器406を接続し,終端抵抗器406を介して接地されている。そして,EA変調器402には,ボンディングワイヤ422により,マイクロストリップライン404の終端抵抗器406の接続部分が接続されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の光モジュール400では,高周波伝送線路としてマイクロストリップライン404を用い,さらに終端抵抗器406として50Ω抵抗器を該マイクロストリップライン404に並列に接続しているため,高周波特性が十分でない。したがって,発生した光電流を効率よくEA変調器402外部に流すことができない。図15に,光モジュール400の高周波特性が示されているが,EA変調器102の変調領域長lが100μmの場合には,26GHz以上での変調度が−3dB以上となっている。すなわち,図15は,上記従来の半モジュール400では,26GHz以上の周波数を持つ光電流は,EA変調器402外部に流れ出さないことを示している。
【0008】
ここで,上記従来の光モジュール400を次のような状況で用いる場合を考えてみる。高速デジタル信号で変調された光信号をEA変調器402に入射した場合,EA変調器402には,その吸収特性により該光信号に対応した光電流が発生する。かかる光電流は,EA変調器402に電気的に接続された接続回路を通じて外部に流される。かかる光電流は高周波信号であるため,接続回路の高周波特性が重要となる。そして,かかる光電流がEA変調器402から良好に流れ出さない時には,EA変調器402内にフォトキャリアが溜まることとなり,EA変調器402の吸収特性が劣化する可能性が高い。
【0009】
以上のように,光半導体素子を備える半導体装置には,一般に,光半導体素子内に発生したフォトキャリアを速やかに高周波的に光半導体素子外部に逃がす回路が必要である。さらに,広帯域で光電流を速やかに光半導体素子外部に流すことができれば,半導体装置を周波数によらず使用できるようになると考えられる。
【0010】
なお,光半導体素子内に発生したフォトキャリアを光半導体素子外部に逃がす構成としては,ボンディングワイヤ等により光半導体素子の出力電極を直流的にグラウンドにショートさせる構成も考えられる。しかし,かかる構成では,広帯域で非常に良好なショート状態を作り出すことができる反面,光半導体素子にバイアス電圧を印加することが難しい。
本発明は,従来の半導体装置が有する上記その他の問題点に鑑みて成されたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本願にかかる発明は,光の入力によりフォトキャリアが発生する半導体層とフォトキャリアを高周波電力として出力する出力電極とを有する光半導体素子を備え光として所定の周波数の高周波信号で変調された光信号が入力される半導体装置において,以下のような構成を採用する。
【0012】
本願にかかる発明は,出力電極に接続され出力電極から出力される所定の周波数の高周波電力に対し出力電極を接地状態とするショート回路を備える構成を採用する。ここで,接地状態とは,出力電極から出力された高周波電力が高周波的にグラウンドに流れる状態をいい,出力電極が直流的に接地される必要はない。
【0013】
本願にかかる発明では,半導体層に発生したフォトキャリアをショート回路により光半導体素子外部に速やかに逃がすことができる。したがって,本願にかかる発明によれば,高速動作する光半導体素子の機能劣化を防止することができる。なお,本願にかかる発明において,ショート回路には,他の所定の周波数電力および直流電力に対して出力電極を接地状態としない回路を適用することが好適である。一般に,光半導体素子では,半導体層に対するバイアス電界の印加が必要だからである。
【0014】
ここで,本願にかかる発明のように,ショート回路は,一方の電極が接地され他方の電極が出力電極に接続される1または2以上のコンデンサ(キャパシタ)を備える構成を採用することができる。本願にかかる発明のように,コンデンサを利用して出力電極を高周波的に接地状態とすれば比較的簡単にショート回路を構成することができる。
【0015】
なお,本願にかかる発明では,各コンデンサを相互独立に出力電極に接続することができる。かかる構成では,コンデンサと出力電極との接続線の構成を相互独立に設定することができるため,各コンデンサを含む回路の自己共振周波数を相互独立に設定することができる。
【0016】
また,本願にかかる発明では,各コンデンサを梯子状に出力電極に接続することができる。すなわち,本願にかかる発明のように,ショート回路は,一方の電極が接地される第1〜第nのコンデンサを備え,第1のコンデンサの他方の電極は出力電極に接続され,第(k+1)のコンデンサの他方の電極は第kのコンデンサの他方の電極に接続される構成を採用することができる。なお,nは2以上の整数であり,kは1以上(n−1)以下の任意の整数である。
【0017】
かかる構成では,各コンデンサを相互独立に出力電極に接続する構成と比べ,半導体装置におけるコンデンサの配置スペースを小さくすることができる。ここで,本願にかかる発明のように,第kのコンデンサは,第(k+1)のコンデンサよりもキャパシタンスが小さい構成を採用することができる。
【0018】
また,本願にかかる発明のように,ショート回路は,接地された導電体に接続される1または2以上の誘電体基板と,誘電体基板の表面に設置され出力電極に接続される1または2以上のオープンスタブと,を備える構成を採用することができる。本願にかかる発明では,オープンスタブの長さを調整することにより,ショート回路のインピーダンスを容易に調整することができる。なお,一般に,オープンスタブに対しては,接地された導電体が対向配置される。
【0019】
さらに,本願にかかる発明のように,ショート回路は,接地された導電体に接続される1または2以上の誘電体基板と,誘電体基板の表面に設置される2以上のオープンスタブと,オープンスタブを出力電極に接続する1または2以上のマイクロストリップラインと,を備える構成を採用することができる。ここで,本願にかかる発明では,各オープンスタブを梯子状に出力電極に接続することができる。
【0020】
また,本願にかかる発明では,各オープンスタブを相互独立に出力電極に接続することができる。すなわち,本願にかかる発明のように,ショート回路は,接地された導電体に接続される1または2以上の誘電体基板と誘電体基板の表面に設置され出力電極に相互独立に接続される2以上のオープンスタブとを備える構成を採用することができる。かかる構成では,オープンスタブの構成を相互独立に設定することができるため,各オープンスタブのインピーダンスを相互独立に設定することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0022】
(第1実施形態)
まず,図1〜図4を参照しながら,第1実施形態について説明する。なお,図1は,本実施形態に係るショート回路104の等価回路図である。図2は,キャリア106の概略構成図であり,平面図である図2(a)とA−A’断面図である図2(b)とからなる。図3は,本実施形態に係る光モジュール100の概略構成図であり,平面方向の断面図である図3(a)と側面方向の断面図である図3(b)とからなる。図4は,ショート回路104のインピーダンスについての計算結果を示すスミスチャートである。
【0023】
図3(a)(b)に示すように,本実施形態に係る光モジュール100は,光半導体素子としてEA変調器102を備える半導体装置である。光モジュール100は,EA変調器102以外に,ショート回路104とキャリア106と実装フレーム108とを備えている。光モジュール100において,EA変調器102とショート回路104とは,キャリア106のメタルベース162上に設置される。さらに,キャリア106は,実装フレーム108のベース180上に設置される。
【0024】
図1に示すように,本実施形態に係るショート回路104は,3の特定周波数の高周波電力に対してEA変調器102の上部電極102aを接地状態とすることができる。ショート回路104は,3つのコンデンサC1〜C3を備えている。コンデンサC1〜C3は,電気的に見ると,それぞれキャパシタンス(容量)と寄生抵抗と寄生インダクタとを直列接続した回路と等価である。
【0025】
なお,光モジュール100は,3つのコンデンサC1〜C3を備える構成であるが,本実施形態はかかる構成に限定されない。本実施形態では,適当なキャパシタンス,インダクタンスおよびインピーダンスを持つn個のコンデンサを備える構成を採用することもできる。ここで,nは,1以上の任意の整数である。かかる構成では,ショート回路により,nの周波数の高周波電力に対しEA変調器102の上部電極102aを接地状態にすることができる。
【0026】
図2(a)(b)に示すように,ショート回路104において,コンデンサC1〜C3は,EA変調器102の上部電極102aから梯子状に接続されている。より詳細には,コンデンサC1の上部電極がボンディングワイヤL1により出力電極に相当する上部電極102aに接続され,コンデンサC2の上部電極がボンディングワイヤL2によりコンデンサC1の上部電極に接続され,コンデンサC3の上部電極がボンディングワイヤL3によりコンデンサC2の上部電極に接続されている。換言すれば,EA変調器102の上部電極102aに対しコンデンサC1〜C3の上部電極が順次直列接続されている。
【0027】
なお,本実施形態では,コンデンサC1〜C3を相互独立にEA変調器102に接続することもできる。すなわち,本実施形態では,コンデンサC1の上部電極をボンディングワイヤL1によりEA変調器102の上部電極102aに接続し,コンデンサC2の上部電極をボンディングワイヤL2により上部電極102aに接続し,コンデンサC3の上部電極をボンディングワイヤL3により上部電極102aに接続することもできる。かかる接続方法はショート回路104の特性を比較的自由に設計可能である点で光モジュール100に係る上記接続方法よりも優れている。反面,光モジュール100に係る上記接続方法の方が実装面積や光学結合(レンズ実装)等を考慮すると有利である。
【0028】
さらに,ショート回路104において,コンデンサC1〜C3の下部電極は,いずれもメタルベース162に接続されている。さらにまた,コンデンサC1〜C3は,EA変調器102に近いほうから順にキャパシタンスの小さいものが配置される。すなわち,コンデンサC2はコンデンサC3よりも小さなキャパシタンスを持ち,コンデンサC1はコンデンサC2よりも小さなキャパシタンスを持つ。
【0029】
本実施形態において,コンデンサC1〜C3は,自己共振周波数をできるだけ高周波数にすることが望ましい。そこで,ショート回路104には,積層型のコンデンサではなく,寄生インダクタンスの小さい強誘電体材料を用いた並行平板型のコンデンサを用いることが望ましい。
【0030】
キャリア106は,メタルベース162とマイクロストリップライン(Micro−Strip Line:以下,「MSL」という。)164と誘電体から形成される高周波基板166とを備えている。
【0031】
MSL164は,メタルベース162表面に設置される高周波基板166表面に形成することにより,メタルベース162表面に対向配置されている。かかるMSL164は,光モジュール100外部のバイアス回路110をEA変調器102の上部電極102aに接続する電気配線である。光モジュール100において,MSL164の一方の端部は,ボンディングワイヤによりバイアス回路110に接続されており,他方の端部はボンディングワイヤL1により上部電極102aに接続されている。
【0032】
メタルベース162表面には,基板設置領域162aと素子搭載領域162bとが形成されている。基板設置領域162aは高周波基板166を設置する領域であり,素子搭載領域162bはEA変調器102とショート回路104のコンデンサC1〜C3とを搭載する領域である。なお,光モジュール100において,EA変調器102とコンデンサC1〜C3と高周波基板3とは,メタルベース162表面に,半田その他の固定手段により固定することができる。
【0033】
図3(a)(b)に示すように,実装フレーム108は,レンズ182とレンズホルダ184と光ファイバ186とを備えている。レンズ182は,レンズホルダ184に保持固定されて,EA変調器102の光導波路と光ファイバ186のコアとを接続する光軸上に配される。レンズ182とEA変調器102との距離は,レンズ184の焦点がほぼEA変調器102の光入出力端面上に合うように調整されている。
【0034】
光モジュール100において,レンズ182は,光ファイバ186から出力された光をEA変調器102の光導波路に光結合させるとともに,EA変調器102の光導波路から出力された光を光ファイバ186に光結合させる。なお,レンズ182には,レンズ182とキャリア106との接触を防ぐために,非球面レンズを適用することが好適である。
【0035】
さらに,実装フレーム108は,キャリア106とレンズホルダ184とが設置されるベース180を備えている。光モジュール100において,ベース180上には,キャリア106を介してEA変調器102およびショート回路104が配されるとともに,レンズホルダ184を介してレンズ182が配される。
【0036】
さらにまた,実装フレーム108は,電子冷却素子188を備えている。実装フレーム108において,電子冷却素子188上にはベース180が設置される。すなわち,電子冷却素子188上にはベース180およびキャリア106を介してEA変調器102が設置される。光モジュール100において,電子冷却素子188は,キャリア106(メタルベース162)とベース180とを介してEA変調器102を冷却し,EA変調器102に恒温動作を実現させる。
【0037】
さらに,実装フレーム108は,コネクタ190とパッケージ192とを備えている。コネクタ190は,EA変調器102にバイアス電圧を印加するために,MSL164とバイアス回路110とを相互接続する。また,パッケージ192は,EA変調器102とショート回路104とキャリア106とベース180とレンズ182とレンズホルダ184と光ファイバ186の光入出力端と電子冷却素子188とを収容する。
【0038】
光モジュール100において,パッケージ182にはメタルベース162が接続されるとともに,パッケージ182は接地される。かかる構成によって,EA変調器102の下部電極とコンデンサC1〜C3の下部電極とは,メタルベース162とパッケージ182とを介して接地される。
【0039】
以上説明した光モジュール100は,キャリア106とレンズ182等の光学系とが相互に干渉することなく(ぶつからずに)かつ良好な光学結合が可能となるように,設計する必要がある。また,光モジュール100におけるボンディングワイヤL1〜L4のワイヤ長は,ボンディングワイヤL1〜L4が設計値通りのインダクタンスを持つように調整する必要がある。
【0040】
次に,本実施形態に係る光モジュールの動作について説明する。高速信号で変調された光信号がEA変調器102に入射すると,EA変調器102の吸収層には,当該光信号の強度に応じた光電流が発生する。かかる光電流の低周波成分は,MSL164を通じてバイアス回路110側に流れる。一方,光電流の高周波成分は,EA変調器102の上部電極102aからショート回路104に流れる。ショート回路104において,該高周波成分は,ボンディングワイヤL1を通じてコンデンサC1に入力され,ボンディングワイヤL1およびL2を通じてコンデンサC2に入力され,ボンディングワイヤL1,L2およびL3を通じてコンデンサC3に入力される。
【0041】
上記高周波成分中,特定周波数f1の成分はコンデンサC1を介してグラウンドに流れ,別の特定周波数f2の成分はC2を介してグラウンドに流れ,別の周波数f3の成分は,コンデンサC3を介してグラウンドに流れる。すなわち,コンデンサC1は周波数f1の高周波電力に対し上部電極102aを接地状態にし,コンデンサC2は周波数f2の高周波電力に対し上部電極102aを接地状態にし,コンデンサC3は周波数f3の高周波電力に対し上部電極102aを接地状態にする。なお,コンデンサC1〜C3により出力電極102aが接地状態となる周波数f1,f2,f3には,それぞれある程度の幅がある。
【0042】
一般に,コンデンサのインピーダンスZは,Z=1/(2πfC)で表される。ここで,fはコンデンサに印加される高周波電力の周波数を示し,Cはコンデンサのキャパシタンスを示す。したがって,理想的には,コンデンサでは,周波数fが大きくキャパシタンスCが大きいほどインピーダンスZが低くなり,上部電極と下部電極とがショート状態となる。しかし,実際には,コンデンサ自体が持つ寄生インダクタンスやコンデンサに接続されるインダクタンス成分(ボンディングワイヤ等)のために,周波数fがある周波数より大きくなると,インピーダンスZは逆に高くなる。かかるある周波数が自己共振周波数である。
【0043】
したがって,本実施形態にかかる光モジュール100では,所望する周波数成分に対し上部電極102aを接地状態にするために,EA変調器102とショート回路104とを含む回路全体の構成を考慮して,コンデンサC1〜C3のキャパシタンスを設定する必要がある。
【0044】
図4は,光モジュール100において,上部電極102aから見たショート回路104のインピーダンス(S11)についての計算結果を示すスミスチャートである。該計算に用いた回路定数は,図1中に例示した値であり,ショート回路104によって20GHz及び40GHzの高周波電力に対し光変調器102の上部電極102aが接地状態となるよう設定した。図4から理解できるように,確かに20GHzと40GHzで,ショート回路104のインピーダンスが低下し,ショート回路104がショート状態になるいることがわかる。
【0045】
以上説明したように,本実施形態に係る光モジュールでは,EA変調器の上部電極とグラウンドとの間に,コンデンサが並列に接続されている。さらに,本実施形態に係るEA変調器の上部電極は,MSLを介してバイアス回路に接続されている。したがって,EA変調器にバイアス電圧を印加しつつ,EA変調器で発生した特定周波数の高周波電力をコンデンサを介してグラウンドに逃がすことができる。結果として,本実施形態によれば,バイアス電圧の印加によるEA変調器の光吸収変調機能を損なうことなく,EA変調器の高帯域化を図ることができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に,主として図8〜図10を参照しながら,第2実施形態にいて説明する。なお,図8は,本実施形態に係るショート回路204の等価回路図である。図9は,本実施形態に係る光モジュール200のキャリア206の概略構成図であり,平面図である図9(a)とB−B’断面図である図9(b)とからなる。図10は,ショート回路204のインピーダンスについての計算結果を示すスミスチャートである。
【0047】
本実施形態に係る光モジュール200は,上記第1実施形態に係る光モジュール100と,ショート回路およびキャリアの構成が相違する。光モジュール200は,他の構成において,上記第1実施形態に係る光モジュール100と略同一の構成を有する。以下,本実施形態に係る光モジュール200のショート回路204およびキャリア206について詳細に説明する。
【0048】
図9(a)(b)に示すように,キャリア206は,メタルベース262と高周波基板266とを備えている。キャリア206において,高周波基板266上には,バイアス配線268とショート回路204とが形成されている。かかる高周波基板266は,例えば半田固定により,メタルベース262表面の基板設置領域262aに設置されている。光モジュール200において,メタルベース262表面の素子搭載領域262bには,例えば半田固定により,EA変調器102が設置されている。
【0049】
図8に示すように,ショート回路204は,MSL240とオープンスタブ242および244とを備えている。MSL240とオープンスタブ242および244とは,誘電体基板に相当する高周波基板266上に設置される。かかる構成により,オープンスタブ242および244は,高周波基板266を介してメタルベース262表面に対し対向配置される。
【0050】
MSL240は,第1部分240aと第2部分240bとから構成されている。MSL240において,第2部分240bと反対側の第1部分240aの端部は,ボンディングワイヤL5によりEA変調器102の上部電極102aに接続されている。さらに,第2部分240b側の第1部分240aの端部は,オープンスタブ242に接続されている。さらにまた,第1部分240aの適当な位置は,ボンディングワイヤL6とバイアス配線268とによりバイアス回路110に接続されている。また,第1部分240aと反対側の第2部分240bの端部は,オープンスタブ244に接続されている。
【0051】
本実施形態において,MSL240とオープンスタブ242および244とバイアス配線268とは,例えばAuその他の金属のメタライズバターンにより形成することができる。また,本実施形態において,MSL240には,第1部分240aと第2部分240bとの線路幅が相互に略同一のものを適用することもできるし,第1部分240aと第2部分240bとの線路幅が相互に異なるものを適用することもできる。
【0052】
さらに,上記光モジュール200は,2つのオープンスタブ242および244を備える構成であるが,本実施形態はかかる構成に限定されない。本実施形態では,適当なインピーダンスおよび長さを持つn個のオープンスタブを適当なインピーダンスおよび長さを持つMSLに接続する構成を採用することができる。ここで,nは,1以上の任意の整数である。かかる構成では,ショート回路により,n個の周波数の高周波電力に対しEA変調器102の上部電極102aを接地状態にすることができる。
【0053】
以上のように構成された光モジュール200では,EA変調器102の上部電極102aがショート回路204を介してグラウンドに接続される。ショート回路204は,オープンスタブ242および244の作用により,所定の高周波電力が印加された場合にインピーダンスが低下しショート状態となる。一般に,オープンスタブは,ある周波数(波長λ)に対して,その線路長LがL=λ/4のときにショート状態になることが知られている。
【0054】
なお,本実施形態に係る光モジュール200では,2つのオープンスタブ242および244を単一のMSL240に接続している。したがって,オープンスタブ242および244の長さは,該当する高周波電力波長の4分の1にはならない。つまり,光モジュール200では,オープンスタブ242および244の長さを,MSL240の第1部分240aと第2部分240bのインピーダンスおよび長さを考慮して,設計する必要がある。
【0055】
図10は,本実施形態に係るショート回路204について,20GHzと40GHzとにおける上部電極102aから見たインピーダンス(S11)の計算結果を示すスミスチャートである。なお,該計算には,図8中の回路図に例示した回路定数を用いた。図8において,Wは,MSL240,オープンスタブ242および244の線路幅であり,Lは,MSL240,オープンスタブ242および244の長さである。また,該計算では,高周波基板266にアルミナセラミック製のものを適用したと仮定して,高周波基板266の誘電率を9.9とした。図10から分かるように,20GHzと40GHzでショート回路204が低インピーダンスになっていることがわかる。
【0056】
ここで,図5〜図7を参照しながら,上記第1実施形態に係るショート回路104と比較して,本実施形態に係るショート回路204の作用・効果について説明する。
【0057】
図5には,図1に示すショート回路104においてコンデンサC2のキャパシタンスを0.7pF〜0.9pFの範囲で変化させた場合について,20GHzの高周波電力に対するショート回路104のインピーダンス変化を示す。図6には,図1に示すショート回路104においてコンデンサC1のキャパシタンスを0.25pF〜0.3pFの範囲で変化させた場合について,40GHzの高周波電力に対するショート回路104のインピーダンス変化を示す。なお,ここでは,上記ショート回路104が,40GHzの高周波電力をコンデンサC1によりグラウンドに逃がし20GHzの高周波電力をコンデンサC2によりグラウンドに逃がすものと仮定する。
【0058】
図5および図6に示すように,上記第1実施形態に係るショート回路104では,コンデンサC1またはC2の微量なキャパシタンスの変化に対し,インピーダンスが大きく変化し,ショート回路104がショート状態から外れてしまうことがわかる。実際のコンデンサでは,キャパシタンスの公差が,0.2pF〜lpF程度のキャパシタンスを持つもので,最小±約0.1pF程度ある。したがって,上記第1実施形態に係るショート回路104では,使用するコンデンサC1〜C3のキャパシタンスのばらつきにより,十分な特性を得られない可能性がある。
【0059】
また,図7には,図1に示すショート回路104においてボンディングワイヤL1の長さを変化させた場合について,40GHzの高周波電力に対するショート回路104のインピーダンスの変化を示す。図7に示すように,ショート回路104のインピーダンスは,ボンディングワイヤL1の長さが0.1μm程度しか変化していない場合でも,大きく変わることがわかる。なお,一般に,おおよそ0.1nHのインダクタンスは,ボンディングワイヤの長さに換算して0.1mmに相当する。したがって,上記第1実施形態に係るショート回路104では,良好な特性を得るために,EA変調器102とコンデンサC1,C2,C3の実装時に,その距離を正確に合わせる必要が生じる。
【0060】
一方,本実施形態に係るショート回路204では,オープンスタブ242および244を介して,EA変調器102の上部電極102aをグラウンドに接続している。一般に,スタブは,長さ調整が容易であるため,コンデンサやボンディングワイヤと比較して設計通りの回路定数を実現し易い。したがって,本実施形態に係るショート回路204は,上記第1実施形態に係るショート回路104よりも製造し易い。
【0061】
以上説明したように,本実施形態に係る光モジュールでは,EA変調器の上部電極に,ボンディングワイヤおよびMSLを介してオープンスタブが接続されている。また,EA変調器の上部電極には,MSLおよびワイヤを介してバイアス回路が接続されている。したがって,本実施形態に係る光モジュールでは,EA変調器にバイアス回路からバイアス電圧を印加しつつ,EA変調器で発生した特定周波数の高周波電力をオープンスタブを介してグランドに逃がすことができる。結果として,本実施形態によれば,バイアス電圧の印加によるEA変調器の光吸収変調機能を損なうことなく,EA変調器の高帯域化を図ることができる。
【0062】
また,本実施形態では,構成が簡単でかつ長さを連続的に変えることができるオープンスタブをショート回路に用いている。したがって,本実施形態に係る光モジュールでは,上記第1実施形態に係る光モジュールと比べて,EA変調器上部電極の接地状態をより精度良く作り出すことができる。結果として,本実施形態によれば,光モジュールの歩留まり向上が可能となる。
【0063】
(第3実施形態)
次に,図11〜図13を参照しながら,第3実施形態に係る光モジュール300について説明する。なお,図11は,本実施形態に係るショート回路304の等価回路図である。図12は,本実施形態に係る光モジュール300のキャリア306の概略構成図であり,平面図である図12(a)とC−C’断面図である図12(b)とからなる。図13は,ショート回路304のインピーダンスについての計算結果を示すスミスチャートである。
【0064】
本実施形態に係る光モジュール300は,上記第1実施形態に係る光モジュール100と,ショート回路およびキャリアの構成が相違する。光モジュール300は,他の構成において,上記第1実施形態に係る光モジュール100と略同一の構成を有する。以下,本実施形態に係る光モジュール300のショート回路304およびキャリア306について詳細に説明する。
【0065】
図12(a)(b)に示すように,キャリア306は,メタルベース362と第1高周波基板366aと第2高周波基板366bとを備えている。キャリア306において,第1高周波基板366a上には,バイアス配線368とオープンスタブ342とが形成されている。本実施形態において,オープンスタブ342および344とバイアス配線368とは,例えば金などのメタライズバターンにより形成することができる。
【0066】
第1高周波基板366aは,例えば半田固定により,メタルベース362表面の第1基板設置領域362aに設置されている。また,第2高周波基板366b上には,オープンスタブ344が形成されている。第2高周波基板366bは,例えば半田固定により,メタルベース362表面の第2基板設置領域362cに設置されている。さらに,光モジュール300において,メタルベース362表面の素子搭載領域362bには,例えば半田固定により,EA変調器102が設置されている
【0067】
図11に示すように,ショート回路304は,オープンスタブ342および344を備えている。オープンスタブ342は第1高周波基板366aを介してメタルベース362表面に対し対向配置され,オープンスタブ344は第2高周波基板366bを介してメタルベース362表面に対し対向配置される。
【0068】
本実施形態に係るショート回路304において,オープンスタブ342および344の長さは,それぞれ所望の周波数(波長λ)の高周波電力に対し波長の4分の1倍となるように設定する。かかる構成により,ショート回路304では,当該所望の周波数を有する高周波電力に対し,EA変調器102の上部電極102aを接地状態とすることができる。
【0069】
ショート回路304において,オープンスタブ342とオープンスタブ344とは,EA変調器102の上部電極102aに相互独立に接続されている。より詳細には,オープンスタブ342の一端は,ボンディングワイヤL7によりEA変調器102の上部電極102aに接続されており,オープンスタブ344の一端は,ボンディングワイヤL8により上部電極102aに接続されている。
【0070】
光モジュール300では,オープンスタブ342の適当な位置に,ボンディングワイヤL9によってバイアス配線368が接続されている。かかる構成により,バイアス回路110からEA変調器102へのバイアス電圧の印加が可能となる。
【0071】
なお,上記光モジュール300は,2つのオープンスタブ342および344を備える構成であるが,本実施形態はかかる構成に限定されない。本実施形態では,適当なインピーダンスおよび長さを持つn個のオープンスタブを備える構成を採用することができる。ここで,nは,1以上の任意の整数である。かかる構成では,ショート回路により,n個の周波数の高周波電力に対しEA変調器102の上部電極102aを接地状態にすることができる。
【0072】
以上のように構成された光モジュール300では,EA変調器102の上部電極102aがショート回路304を介してグラウンドに接続される。ショート回路304は,オープンスタブ342および344の作用により,所定の高周波電力が印加された場合にインピーダンスが低下しショート状態となる。
【0073】
より詳細には,ショート回路304では,EA変調器102の光吸収で発生する高周波電力が所望の特定周波数f1のとき,一方のオープンスタブ342がショート状態となり,他方のオープンスタブ344のインピーダンスが高くなる。対して,EA変調器102の光吸収で発生する高周波電力が周波数f2のとき,一方のオープンスタブ342がショート状態となり,他方のオープンスタブ344のインピーダンスが高くなる。
【0074】
本実施形態に係るショート回路304では,2つのオープンスタブ342および344が上部電極102aとグラウンドとの間に並列接続されている。したがって,オープンスタブ342または344のいずれかがショート状態となれば,ショート回路304全体がショート状態となる。
【0075】
図13には,本実施形態に係るショート回路304について,20GHzと40GHzとにおけるEA変調器102の上部電極102aから見たインピーダンス(S11)の計算結果を示すスミスチャートである。なお,該計算には,図11中の回路図に例示した回路定数を用いた。図11において,Wは,オープンスタブ342および344の線路幅であり,Lは,オープンスタブ342および344の長さである。また,該計算では,第1高周波基板366aおよび第2高周波基板366bにアルミナセラミック製のものを適用したと仮定して,第1高周波基板366aおよび第2高周波基板366bの誘電率を9.9とした。
【0076】
図13から分かるように,20GHzと40GHzとでショート回路304は低インピーダンスになっていることがわかる。なお,図13ではインピーダンスの値がわかりやすいように完全なショート点からずらした結果を示しているが,オープンスタブの長さを最適化すれば2つの周波数とも完全なショート状態にすることも可能である。
【0077】
以上説明したように,本実施形態に係る光モジュールにおいて,EA変調器の上部電極には,ボンディングワイヤを介してオープンスタブが接続されている。また,EA変調器の上部電極には,ボンディングワイヤを介してバイアス回路が接続されている。したがって,EA変調器にバイアス回路からバイアス電圧を印加しつつ,EA変調器で発生した特定周波数の高周波電力をオープンスタブを介してグランドに逃がすことができる。結果として,本実施形態によれば,バイアス電圧の印加によるEA変調器の光吸収変調機能を損なうことなく,EA変調器の高帯域化を図ることができる。
【0078】
さらに,本実施形態では,構成が簡単でかつ長さを連続的に変えることができるオープンスタブをショート回路に用いている。したがって,本実施形態に係る光モジュールでは,上記第1実施形態に係る光モジュールと比べて,EA変調器上部電極の接地状態をより精度良く作り出すことができる。結果として,本実施形態によれば,光モジュールの歩留まり向上が可能となる。
【0079】
さらにまた,本実施形態では,それぞれのオープンスタブで各周波数ごとの特性を独立に最適化することが可能である。したがって,本実施形態によれば,上記第2実施形態と比べて,より良好なショート回路の特性を得ることが可能となる。
【0080】
以上,本発明に係る好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術思想の範囲内において,各種の修正例及び変更例を想定し得るものであり,それら修正例及び変更例についても本発明の技術範囲に包含されるものと了解される。
【0081】
例えば,上記実施形態においては,光半導体素子としてEA変調器を適用した半導体装置を例に挙げたが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な光半導体素子,例えば,半導体層として過飽和吸収体を適用した光半導体素子,或いはフォトダイオード等を適用した半導体装置に対しても適用することができる。
【0082】
また,上記実施形態においては,電気線路としてマイクロストリップライン(micro−strip line)を適用した半導体装置を例に挙げたが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な電気線路,例えば,平衡形ストリップライン(ballanced strip line),誘電体支持ストリップライン,コプレーナライン,或いは同軸線路等を適用した半導体装置に対しても適用することができる。
【0083】
さらに,上記実施形態においては,コンデンサまたはオープンスタブを用いたショート回路を適用した半導体装置を例に挙げたが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々なショート回路,例えば,ショートスタブを用いたショート回路等を適用した半導体装置に対しても適用することができる。
【0084】
さらにまた,上記実施形態においては,半導体装置の回路定数の具体例を示したが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な回路定数を有する半導体装置に対しても適用することができる。すなわち,上記実施形態において示した回路定数は,本発明にかかる半導体装置に適用可能な回路定数の一例にすぎず,異なる回路定数を有する半導体装置においても本発明を適用し,上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置は,光半導体素子で発生した高周波電力を高周波的にショートするショート回路を備える。したがって,本実施形態によれば,光半導体素子にバイアス電圧を印加でき,且つ半導体層に発生したフォトキャリアを効率よく光半導体素子外部に逃がすことのできる実装構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るショート回路の等価回路図である。
【図2】第1実施形態に係る光モジュールに適用可能なキャリアの概略構成図である。
【図3】第1実施形態に係る光モジュールの概略構成図である。
【図4】図1に示すショート回路のインピーダンスについての計算結果を示すスミスチャート図である。
【図5】図1に示すショート回路のインピーダンスについての他の計算結果を示すスミスチャート図である。
【図6】図1に示すショート回路のインピーダンスについての他の計算結果を示す他のスミスチャート図である。
【図7】図1に示すショート回路のインピーダンスについての他の計算結果を示す他のスミスチャート図である。
【図8】第2実施形態に係るショート回路の等価回路図である。
【図9】第2実施形態に係る光モジュールに適用可能なキャリアの概略構成図である。
【図10】図1に示すショート回路のインピーダンスについての他の計算結果を示す他のスミスチャート図である。
【図11】第3実施形態に係るショート回路の等価回路図である。
【図12】第3実施形態に係る光モジュールに適用可能なキャリアの概略構成図である。
【図13】図1に示すショート回路のインピーダンスについての他の計算結果を示す他のスミスチャート図である。
【図14】従来の光モジュールの概略構成図である。
【図15】従来の光モジュールの特性説明図である。
【符号の説明】
100 光モジュール
102 EA変調器
102a 上部電極
104 ショート回路
164 MSL
162 メタルベース
242,244,342,344 オープンスタブ
C1,C2,C3 コンデンサ
Claims (1)
- 光の入力によりフォトキャリアが発生する半導体層と前記フォトキャリアを高周波電力として出力する出力電極とを有する光半導体素子を備え,前記光として所定の周波数の高周波信号で変調された光信号が入力される,半導体装置であって:
前記出力電極に接続され前記出力電極から出力される前記周波数の高周波電力に対し前記出力電極を接地状態とするショート回路を備え,
前記ショート回路は,一方の電極が接地される第1〜第nのコンデンサを備え(nは,2以上の整数である。);
第1のコンデンサの他方の電極は,前記出力電極に接続され;
第(k+1)のコンデンサの他方の電極は,第kのコンデンサの他方の電極に接続され(kは,1以上(n−1)以下の任意の整数である。);
第kのコンデンサは,第(k+1)のコンデンサよりもキャパシタンスが小さいことを特徴とする,半導体装置。
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