JP4635848B2 - 核医学用のデータ処理方法および核医学診断装置 - Google Patents

核医学用のデータ処理方法および核医学診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて求められる被検体の核医学用のデータに対して処理を行う核医学用のデータ処理方法および核医学診断装置に係り、特に、放射性薬剤による被検体内の集積を検出する技術に関する。
従来、X線撮影、X線CT(Computed Tomography)、MRI(磁気共鳴イメージング)などにより撮影された医用画像の診断において、読影医の負担軽減や病変部の見落としを防ぐ目的でコンピュータ診断支援(Computer-Aided Diagnosis: CAD)装置と呼ばれる画像診断支援システムが発達してきた。特に乳がん検出のためのマンモグラムにおいては、アイリスフィルタを用いる方法(例えば、非特許文献1参照)や、Quoitフィルタを用いて検出する方法(例えば、非特許文献2参照)や、ラプラシアンフィルタ処理を行った画像を用いて検出する方法、方向性のある多数のラプラシアンフィルタの最小出力をとる最小方向差分フィルタを用いる(例えば、非特許文献3参照)、フラクラル次元を利用して腫瘤陰影の良悪を鑑別する方法(例えば、非特許文献4参照)などがある。
信学論 Vol.J75-D-11, No3. pp663-670 1992 信学論 Vol.J71-D-11, No10. pp1994-2001 1988 信学論 Vol.J76-D-11, No2. pp241-249 1993 Medical Imaging Technology17(5), pp577-584 1999
しかしながら、このような画像診断支援技術では、X線像における乳房や胸部、MRIやX線CT像における肺野部を対象としており、核医学診断装置、すなわちECT(Emission Computed Tomography)装置のように、核医学用のデータ(例えばPET(Positron Emission Tomography)画像等)を対象にしていない。さらに、PET画像における病変部の形状は、X線像やX線CT像における病変部の形状と異なるので、上述した非特許文献1〜4の手法における画像処理特徴量をそのままPET画像のような核医学用のデータに適用することができない。なお、核医学用のデータにおける病変部とは、放射性薬剤による被検体内の集積に相当する。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、集積を正確に検出することができる核医学用のデータ処理方法および核医学診断装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて求められる被検体の核医学用のデータに対して処理を行うことによって、前記放射性薬剤による被検体内の集積を検出する核医学用のデータ処理方法であって、(1)前記核医学用のデータの中から選択された集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割し、(2)その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求め、(3)それらの輝度統計量に基づいて集積の有無を検出することを特徴とするものである。
[作用・効果]核医学用のデータでの集積は、他の画像の病変部と比較すると、限られた形状で、限られた範囲で、集積以外の箇所よりも比較的に輝度が高い。そこで、請求項1に記載の発明によれば、(1) 前記核医学用のデータの中から選択された集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割し、(2)その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求めると、もし候補点が集積の周辺であれば、限られた形状の限られた範囲でのその候補点での環状領域が集積の可能性が高く、(3)それらの輝度統計量に基づいて集積を検出することが可能である。仮に候補点が集積の周辺でなくとも、その候補点での環状領域が集積の可能性が低いことが明らかになるので、集積の誤検出を防止することができる。もし候補点が集積の周辺でなければ、別の候補点を決定して、前記(1)〜(3)を繰り返すことで、集積を正確に検出することができる。
上述した発明において、核医学用のデータの輝度に基づいて限られた範囲での候補点を決定するのが好ましい(請求項2に記載の発明)。上述したように、核医学用のデータでの集積では集積以外の箇所よりも比較的に輝度が高い。そこで、核医学用のデータの輝度に基づいて集積の箇所がある程度限られた範囲内にあるとわかっている場合には、核医学用のデータの輝度に基づいて限られた範囲での候補点を決定することで、その決定された候補点が集積の周辺の可能性が高く、その候補点での環状領域が集積の可能性も高い。したがって、候補点を別に決定するという作業が少なくなり、集積の検出を速やかに行うことができる。
また、上述したこれらの発明において、核医学用のデータでの限られた範囲に基づいて候補点を決定するのが好ましい(請求項3に記載の発明)。上述したように、核医学用のデータでの集積は限られた範囲内にある。そこで、集積の箇所がある程度わかっている場合には、核医学用のデータでの限られた範囲に基づいて候補点を決定することで、その決定された候補点が集積の周辺の可能性が高く、その候補点での環状領域が集積の可能性も高い。したがって、候補点を別に決定するという作業が少なくなり、集積の検出を速やかに行うことができる。
また、請求項4に記載の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて、被検体の核医学用のデータを求める核医学診断装置であって、前記核医学用のデータの中から選択された前記放射性薬剤による被検体内の集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割する環状領域分割手段と、その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求める輝度統計量導出手段と、それらの輝度統計量に基づいて集積の有無を検出する集積検出手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項4に記載の発明によれば、核医学用のデータの中から選択された集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割し、輝度統計量導出手段がその分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求めると、もし候補点が集積の周辺であれば、限られた形状の限られた範囲でのその候補点での環状領域が集積の可能性が高く、それらの輝度統計量に基づいて集積検出手段は集積を検出することが可能である。仮に候補点が集積の周辺でなくとも、その候補点での環状領域が集積の可能性が低いことが明らかになるので、集積検出手段による集積の誤検出を防止することができる。もし候補点が集積の周辺でなければ、別の候補点を決定して、同様の作業を繰り返すことで、集積を正確に検出することができる。
上述した発明において、候補点を決定するのは人手を介して候補点を入力指定してもよいし、候補点を決定する候補点決定手段を備えてもよい(請求項5に記載の発明)。この場合には、その候補点決定手段で決定されて選択された候補点を中心として、環状領域分割手段は周辺部分の領域を環状に分割する。
上述した発明の一例は、上述した集積検出手段で検出された集積と核医学用のデータとを重畳して出力する重畳出力手段を備えることである(請求項6に記載の発明)。かかる重畳出力手段を備えることで、集積の検出結果を核医学用のデータに反映させて出力することができ、その出力の閲覧に供することができる。
この発明に係る核医学用のデータ処理方法および核医学診断装置によれば、もし集積のための候補点が集積の周辺であれば、限られた形状の限られた範囲でのその候補点での環状領域が集積の可能性が高く、候補点を中心とした環状領域における輝度統計量に基づいて集積を検出することが可能である。仮に候補点が集積の周辺でなくとも、その候補点での環状領域が集積の可能性が低いことが明らかになるので、集積の誤検出を防止することができる。もし候補点が集積の周辺でなければ、別の候補点を決定したうえで、その候補点を中心とした周辺部分の領域の環状の分割、その分割された各々の環状領域における輝度統計量のそれぞれの導出、それらの輝度統計量に基づく集積の有無の検出を繰り返すことで、集積を正確に検出することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。なお、本実施例では、核医学診断装置として、PET装置を例に採って説明するとともに、集積検出として乳がん検出を例に採って説明する。
本実施例装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1を備えている。この天板1は、上下に昇降移動、被検体Mの体軸Zに沿って平行移動するように構成されている。このように構成することで、天板1に載置された被検体Mは、後述するガントリ2の開口部2aを通って、頭部から順に腹部、足部へと走査されて、被検体Mの投影データや断層画像といった診断データを得る。この診断データを本明細書では『PET画像』と定義づける。この診断データ(PET画像)は、この発明における核医学用のデータに相当する。
天板1の他に、本実施例に係るPET装置は、開口部2aを有したガントリ2と、互いに近接配置された複数個のシンチレータブロック3aと複数個のフォトマルチプライヤ3bとを備えている。シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bは、被検体Mの体軸Z周りを取り囲むようにしてリング状に配置されており、ガントリ2内に埋設されている。フォトマルチプライヤ3bは、シンチレータブロック3aよりも外側に配設されている。シンチレータブロック3aの具体的な配置としては、例えば、被検体Mの体軸Zと平行な方向にはシンチレータブロック3aが2個並び、被検体Mの体軸Z周りにはシンチレータブロック3aが多数個並ぶ形態が挙げられる。シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bでγ線検出器を構成する。
その他にも、本実施例装置は、天板駆動部4とコントローラ5とメモリ部6と入力部7と出力部8と投影データ導出部9と再構成部10とを備えている。天板駆動部4は、天板1の上述した移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
コントローラ5は、本実施例装置を構成する各部分を統括制御する。コントローラ5は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
メモリ部6は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例では、投影データ導出部9や再構成部10で処理された診断データ(PET画像)についてはRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。ROMには、各種の核医学診断を行うためのプログラム等を予め記憶しており、そのプログラムをコントローラ5が実行することでそのプログラムに応じた核医学診断をそれぞれ行う。
入力部7は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ5に送り込む。入力部7は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。出力部8はモニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。本実施例では、検出された集積(ここでは乳がん)を強調して、その強調された集積とPET画像とを重畳して出力する(図4を参照)機能を出力部8は備えている。したがって、出力部8は、この発明における重畳出力手段に相当する。
投影データ導出部9、再構成部10、および後述する画像診断支援部20の候補点決定部21や環状領域分割部22や輝度統計量導出部23や集積検出部24は、例えば上述したメモリ部6などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部7などに代表されるポインティングデバイスで入力された命令をコントローラ5が実行することで実現される。
放射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)が投与された被検体Mから発生したγ線をシンチレータブロック3aが光に変換して、変換されたその光をフォトマルチプライヤ3bが光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として投影データ導出部9に送り込む。
具体的には、被検体Mに放射性薬剤を投与すると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本のγ線が発生する。投影データ導出部9は、発光したシンチレータブロック3aの位置とγ線の入射タイミングとをチェックし、一対を構成する2つのシンチレータブロック3aにγ線が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと判定する。一対を構成する2つのシンチレータブロック3aの内の一方のみにγ線が入射したときには、投影データ導出部9は、ポジトロンの消滅により生じたγ線ではなくノイズとして扱い、そのときに送り込まれた画像情報もノイズと判定してそれを棄却する。
投影データ導出部9に送り込まれた画像情報を投影データとして、再構成部10に送り込む。再構成部10がその投影データを再構成して、被検体Mの断層画像を求める。断層画像を、コントローラ5を介して出力部8に送り込む。このようにして、再構成部10で得られた断層画像に基づいて核医学診断を行う。
本実施例装置は、これらの構成の他に、さらに画像診断支援部20を備えている。この画像診断支援部20は、診断データ(PET画像)の中から集積のための候補点を決定する候補点決定部21と、決定されて選択されたその候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割する環状領域分割部22と、その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求める輝度統計量導出部23と、それらの輝度統計量に基づいて集積の有無を検出する集積検出部24とを備えている。本実施例では、環状に分割するのに図3に示すようにリング状に分割、すなわち輪切りにする。また、本実施例では、輝度統計量として輝度平均値を用いる。ここで、上述した画像情報(画素)と輝度とは同義であることに留意されたい。画像診断支援部20のこれらの具体的な機能については、図2〜図4で後述する。候補点決定部21は、この発明における候補点決定手段に相当し、環状領域分割部22は、この発明における環状領域分割手段に相当し、輝度統計量導出部23は、この発明における輝度統計量導出手段に相当し、集積検出部24は、この発明における集積検出手段に相当する。
次に、本実施例に係る集積検出の具体的な一連の処理について、図2のフローチャートおよび図3、図4の説明図を参照して説明する。図2は、本実施例に係る集積検出の一連の流れを示したフローチャートであり、図3は、候補点を中心として周辺部分の領域をリング状に分割(輪切りに)した様子を模式的に示した説明図であり、図4は、集積(乳がん)とPET画像との重畳出力を模式的に示した説明図である。
なお、本実施例では、PET画像として、再構成部10で得られた断層画像に基づく断面画像(コロナル・サジタル像)を例に採って説明する。ここで、被検体Mを人体としたときに、『サジタル(sagittal)』とは被検体Mの体軸Zに平行で、かつ人体を左右に分けた面であって、『コロナル(coronal)』とは被検体Mの体軸Zに平行で、かつ人体を前後に分けた面である。すなわち、サジタル像は矢状断面画像であって、コロナル像は冠状断面画像である。なお、PET画像としては、上述したコロナル・サジタル像に限定されず、例えば、トランスバース像や、投影データ導出部9で最大値投影法(Maximum Intensity Projection Method: MIP)によって得られたMIP像であってもよい。『トランスバース(transverse)』とは被検体Mの体軸Zに垂直な面であって、トランスバース像は横断断面画像である。
(ステップS1)リング状に分割
投影データ導出部9や再構成部10で処理されたPET画像(ここではコロナル・サジタル像)を、コントローラ5を介してメモリ部6に書き込んで一旦記憶する。そして、メモリ部6からPET画像を読み出して、画像診断支援部20の候補点決定部21に送り込む。候補点決定部21は、PET画像の中から集積のための候補点を決定する。
本実施例の場合には、乳がんの検出なので、PET画像の全体から候補点を決定するのでなく、限られた範囲の胸部、あるいはさらに限られた範囲の乳頭部に相当する箇所のみから候補点を決定すればよい。したがって、乳がんの検出などのように放射性薬剤による被検体M内の集積の箇所がある程度限られた範囲内にあるとわかっている場合には、PET画像での限られた範囲(ここでは胸部あるいは乳頭部)に基づいて候補点を決定する。したがって、本実施例では胸部以外の箇所から候補点を決定する必要はない。
また、乳がんの場合には、乳がんに相当する集積付近では乳がん以外の箇所よりも比較的に輝度が高い。そこで、PET画像の輝度に基づいて限られた範囲での候補点を決定する。PET画像の輝度に基づいて候補点を決定するには、例えば候補点の決定の対象となる輝度とそれ例外の箇所の輝度の差分をとって、予め設定された輝度の閾値よりも下回った場合には、対象の箇所の輝度は候補点でないとして、その輝度の閾値よりも上回った場合には、対象の箇所の輝度は候補点の箇所の輝度だとして、その箇所を候補点として決定する。このように決定された候補点のデータを環状領域分割部22に送り込む。
環状領域分割部22は、上述のように決定されて選択された候補点を中心として周辺部分の領域、図3に示すようにリング状に分割する。以下、各リング状に分割された周辺部分の領域を『リング領域』とする。図3に示すように候補点をOとして、中心から外側に向かって各リング領域を順にR1,R2,…,RJ,RJ+1,…,RN-1,RNとする。なお、リング領域RNの下付き添え字のNは有限であって、本実施例の場合には、胸部あるいは乳頭部の範囲内にリング領域が収まるようにNを設定すればよい。また、分割されたリング領域の数はNとなる。このように分割されたデータを輝度統計量算出部23に送り込む。
なお、人手を介して候補点を入力指定することも可能である。この場合には、入力部7で入力された候補点のデータを、コントローラ5を介して、環状領域分割部22に送り込む。
(ステップS2)輝度平均値導出
輝度統計量導出部23は、ステップS1でそれぞれ分割された各リング領域RJの輝度平均値をそれぞれ求める(J=1〜N)。あるリング領域RJに属する画素での各輝度をx1,x2,…xI-1,xI,…,xM-1,xMとすると輝度平均値はΣxI/Mで表される(ただし、Σはx1,x2,…xI-1,xI,…,xM-1,xMまでの総和)。そして、リング領域R1での輝度平均値をa1とし、リング領域R2での輝度平均値をa2とし、以下、同じように対応付けると、中心から外側に向かって各リング領域での輝度平均値はa1,a2,…,aJ,aJ+1,…,aN-1,aNとなる。
(ステップS3)相対差/数値差導出
ステップS2で求められたリング領域RJでの輝度平均値aJを用いて相対差bJおよび数値差cJをそれぞれ求める。相対差bJおよび数値差cJは下記(1)式、(2)式のようにそれぞれ表される。
J=(aJ+1−aJ)/aJ …(1)
J=aJ+1−aJ …(2)
ステップS3の操作について、Jの値を1から初めて、1つずつインクリメントして増やしながら(N−1)回繰り返す。このように求められた相対差bJおよび数値差cJを集積検出部24に送り込む。
(ステップS4)閾値との比較
ある閾値B、Cを設定する。ただし、Bは0<B<1の値をとり、CはC<0の値をとる。そして、集積検出部24は、相対差bJを上述した閾値Bと比較するとともに、数値差cJを上述した閾値Cと比較する。このとき、A.の条件をbJ<Bとするとともに、B.の条件をcJ<Cとする。
(ステップS5)A. and B.の条件を満たす?
集積検出部24は、上述したA.の条件を満たし、かつB.の条件を満たす(A. and B.の条件を満たす)か否かを判断する。そして、A.の条件を満たし、かつB.の条件を満たす場合には、ステップS1で決定された候補点が集積だとして検出する。A.の条件を満たさない、およびB.の条件を満たさないの少なくともいずれかの場合には、決定された候補点が集積でなかったとして、次の候補点を決定するために、隣接する画素に移動する。そして、ステップS1に戻って、同様の作業を繰り返す。
本実施例では、誤検出を防止するためにA.の条件を満たし、かつB.の条件を満たす(A. and B.の条件を満たす)場合を例に採って説明したが、A.の条件を満たす、およびB.の条件を満たすの少なくともいずれかである(A. or B.の条件を満たす)場合には、決定された候補点集積だとして検出してもよい。
以上のステップS1〜S5の一連の処理で候補点を集積だとして検出したら、その集積結果を出力部8に送り込む。そして、検出された集積(乳がん)を強調する。その強調された集積P1をとし、PET画像をPとする。そして、図4に示すように、強調された集積P1とPET画像Pとを重畳して出力する。重畳出力の際には、集積を強調せずにPET画像に重畳してもよいが、集積結果を見やすくするために、本実施例のように集積を強調するのがより好ましい。
なお、強調表示の手法としては、周知の手法が適用できる。例えば、輝度や色彩による強調手法、集積の箇所を矢印等で指し示す手法、集積の箇所の輪郭のみを強調する手法、集積の箇所全体を円などで囲んで表示する手法などが適用できる。
PET画像(ここではコロナル・サジタル像)などに代表される核医学用のデータでの集積は、他の画像(X線像やX線CT像などの画像)の病変部と比較すると、限られた形状(本実施例のように乳がんの場合には球形)で、限られた範囲(本実施例のように乳がんの場合には胸部あるいは乳頭部)で、集積以外の箇所よりも比較的に輝度が高い。
そこで、上述の構成を備えた本実施例装置によれば、ステップS1でPET画像の中から集積のための候補点を決定し、その決定されて選択された候補点を中心として周辺部分の領域を環状(本実施例ではリング状)に分割し、その分割された各々の環状領域(本実施例ではリング領域R,R,…,R,RJ+1,…,RN−1,Rにおける輝度統計量(本実施例では輝度平均値a,a,…,a,aJ+1,…,aN−1,a)をステップS2でそれぞれ求めるとともに、ステップS3で輝度平均値aを用いて相対差bおよび数値差cをそれぞれ求めると、もし候補点が集積の周辺であれば(本実施例ではステップS5のA. and B.の条件を満たせば)、限られた形状の限られた範囲でのその候補点での環状領域(本実施例ではリング領域)が集積の可能性が高く、それらの輝度統計量に基づいて集積を検出することが可能である。
仮に候補点が集積の周辺でなくとも、その候補点での環状領域(本実施例ではリング領域)が集積の可能性が低いことが明らかになるので、集積の誤検出を防止することができる。もし候補点が集積の周辺でなければ、別の候補点を決定して、ステップS1〜S5を繰り返すことで、集積を正確に検出することができる。
本実施例では、PET画像の輝度に基づいて限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)での候補点を決定している。上述したように、PET画像での集積は集積以外の箇所よりも比較的に輝度が高い。そこで、PET画像の輝度に基づいて集積(ここでは乳がん)の箇所がある程度限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)内にあるとわかっている場合には、PET画像の輝度に基づいて限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)での候補点を決定することで、その決定された候補点が集積の周辺の可能性が高く、その候補点での環状領域(本実施例ではリング領域)が集積の可能性も高い。したがって、候補点を別に決定して、さらにステップS1〜S5を繰り返すという作業が少なくなり、集積の検出を速やかに行うことができる。
また、本実施例では、PET画像の限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)に基づいて候補点を決定している。上述したように、PET画像での集積は限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)内にある。そこで、集積の箇所がある程度わかっている場合には、PET画像での限られた範囲(本実施例では胸部あるいは乳頭部)に基づいて候補点を決定することで、その決定された候補点が集積の周辺の可能性が高く、その候補点での環状領域(本実施例ではリング領域)が集積の可能性も高い。したがって、候補点を別に決定して、さらにステップS1〜S5を繰り返すという作業が少なくなり、集積の検出を速やかに行うことができる。
また、本実施例では、集積検出部24で検出された集積とPET画像とを重畳して出力する出力部8を備えているので、集積の検出結果をPET画像に反映させて出力することができ、その出力の閲覧に供することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、PET装置を例に採って説明したが、この発明は、単一のγ線を検出して被検体の断層画像を再構成するSPECT(Single Photon Emission CT)装置などにも適用することができる。
(2)上述した実施例では、シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bが静止したままでγ線を検出する静止型であったが、シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bが被検体Mの周りを回転しながらγ線を検出する回転型でもよい。
(3)上述した実施例では、吸収補正を行うために被検体の近傍に外部線源を備えた装置にも適用することができる。すなわち、被検体Mに投与する放射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)と同種の放射線を外部線源から照射して、吸収補正データ(トランスミッションデータ)を求めて、この吸収補正データを用いて吸収補正を行った診断データを用いて画像診断支援を行うことも可能である。
(4)上述した実施例では、PET装置とX線CT装置とを備えたPET−CTのように、核医学診断装置とX線CT装置とを組み合わせた装置にも適用することができる。
(5)上述した実施例では、集積検出として乳がん検出を例に採って説明したが、それ以外の箇所の集積についても適用することができる。
(6)上述した実施例では、統計量の一例は平均値であったが、通常用いられる統計量であれば、平均値に限定されず、例えば輝度の中央値、輝度の最頻値であってもよい。中央値は、輝度の集団のうち、中間に位置する値であって、最頻値は、ヒストグラムを取って、最もカウント数の多い値である。また、平均値と中央値との双方を組み合わせるなど、互いに異なる統計量を2つ以上組み合わせてもよい。
(7)上述した実施例では、輝度平均値aを用いて相対差bおよび数値差cをそれぞれ求めて、A.の条件(b<B)and B.の条件(c<C)を満たすか否かで集積の有無を検出したが、輝度平均値に代表される輝度統計量に基づく集積検出手法はこれに限定されない。例えば、輝度平均値aが急激に変化すれば集積を検出してもよい。
(8)上述した実施例では、PET画像の輝度に基づいて限られた範囲(実施例では胸部あるいは乳頭部)での候補点を決定するとともに、PET画像の限られた範囲(実施例では胸部あるいは乳頭部)に基づいて候補点を決定したが、いずれか一方のみに基づいて候補点を決定してもよいし、PET画像の全体から候補点を決定してもよい。
(9)上述した実施例では、環状領域は図3に示すようなリング領域であったが、例えば図5(a)に示すような四角形状の環状領域や、図5(b)に示すような三角形状の環状領域などのように、閉じられた図形であれば、環状領域の形状については特に限定されない。例えば、病変部の形状に合わせた形状とすることもできる。
(10)上述した実施例では、検出された集積とPET画像とを重畳して出力したが、集積のみを出力してもよい。
(11)上述した集積検出手法をプログラムとしてROMに予め記憶しておき、そのプログラムをコントローラ5などに代表される中央演算処理装置(CPU)が実行することでそのプログラムに応じた集積検出を行うようにしてもよい。すなわち、核医学用のデータ処理プログラムをコンピュータに実行させてもよい。
実施例に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。 実施例に係る集積検出の一連の流れを示したフローチャートである。 候補点を中心として周辺部分の領域をリング状に分割(輪切りに)した様子を模式的に示した説明図である。 集積(乳がん)とPET画像との重畳出力を模式的に示した説明図である。 (a),(b)は、変形例に係る環状領域を模式的に示した説明図である。
符号の説明
8 … 出力部
21 … 候補点決定部
22 … 環状領域分割部
23 … 輝度統計量導出部
24 … 集積検出部
O … 候補点
J … リング領域
J … 輝度平均値
P … PET画像
M … 被検体

Claims (6)

  1. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて求められる被検体の核医学用のデータに対して処理を行うことによって、前記放射性薬剤による被検体内の集積を検出する核医学用のデータ処理方法であって、(1)前記核医学用のデータの中から選択された集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割し、(2)その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求め、(3)それらの輝度統計量に基づいて集積の有無を検出することを特徴とする核医学用のデータ処理方法。
  2. 請求項1に記載の核医学用のデータ処理方法において、前記核医学用のデータの輝度に基づいて限られた範囲での前記候補点を決定することを特徴とする核医学用のデータ処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の核医学用のデータ処理方法において、前記核医学用のデータでの限られた範囲に基づいて前記候補点を決定することを特徴とする核医学用のデータ処理方法。
  4. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて、被検体の核医学用のデータを求める核医学診断装置であって、前記核医学用のデータの中から選択された前記放射性薬剤による被検体内の集積のための候補点を中心として周辺部分の領域を環状に分割する環状領域分割手段と、その分割された各々の環状領域における輝度統計量をそれぞれ求める輝度統計量導出手段と、それらの輝度統計量に基づいて集積の有無を検出する集積検出手段とを備えることを特徴とする核医学診断装置。
  5. 請求項4に記載の核医学診断装置において、前記候補点を決定する候補点決定手段を備え、その候補点決定手段で決定されて選択された候補点を中心として、前記環状領域分割手段は周辺部分の領域を環状に分割することを特徴とする核医学診断装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の核医学診断装置において、前記集積検出手段で検出された集積と前記核医学用のデータとを重畳して出力する重畳出力手段を備えることを特徴とする核医学診断装置。
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