JP7247431B2 - 減弱係数マップ作成装置、減弱係数マップ作成方法、およびプログラム - Google Patents

減弱係数マップ作成装置、減弱係数マップ作成方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、陽電子放射断層撮像(以下、「PET」と称す)画像及び単一光子放射断層撮像(以下、「SPECT」と称す)画像の減弱補正に用いる減弱係数マップを作成する技術に関し、特に骨SPECTの減弱補正に用いられる減弱係数マップを作成する技術に関する。
PET画像およびSPECT画像に代表される核医学画像は、心臓疾患や癌をはじめとする種々の疾患の診断に有効である。これらの画像は、特定の放射性同位元素でラベルされた薬剤(以下、「放射性医薬品」と称す)を投与し、該薬剤より直接的または間接的に放出されたγ線を専用のカメラによって検出し、再構築することによって得られる。核医学画像は、疾患に対する特異度や感度が高いという優れた性質を有しているばかりでなく、病変部の機能に関する情報を得ることができるという他の診断画像にはない特徴を有している。
核医学画像は被験者に投与された放射性医薬品から直接的または間接的に放出されたγ線を検出することにより得られる。γ線は生体内において構成物質と吸収や散乱といった相互作用を起こし、減弱を受けるので、検出されたγ線のカウントは体表からの深さに応じて減弱され、過小評価されたものとなる。従って、検出されたγ線カウントを用いて核医学画像を正確に再構築するためには、生体におけるγ線の減弱を考慮した減弱補正を行う必要がある。
減弱補正とは、撮像された核医学画像空間のある断面内において、任意の線源(例えば、Tc-99m線源)から放出されたγ線が断面内で放射状に空間内を進行し、最外側に位置する検出器に到達するまでに生じる光子減弱を計算することにより、その減弱分を検出データに上乗せする方法である。
このような減弱補正を行う手法としては、外部線源を用いた減弱補正と、X線CTを用いた減弱補正法がある(非特許文献1)。外部線源を用いた減弱補正法では、減弱体がある場合のトランスミッションデータと減弱体がない場合のブランクデータとを用いて、減弱係数のマップを求める。X線CTを用いた減弱補正法では、被験者のX線CT画像を撮像し、そのCT値より線減弱係数を見積もって減弱係数マップを求める。
氏家盛通、宇野和也、廣野圭司、森田立美「PET検査における吸収補正法(外部線源とX線CT)の比較~吸収補正法と被ばくに関する臨床現場での対応~」診療放射線技術科学科論集第6号(2008)
近年、SPECT/CT装置の開発により骨検査領域での定量評価が注目されている。この定量評価には、減弱補正の実施が必須である。全身検査を行う骨SPECTに対応するCTデータを撮像するにはSPECT/CT装置が必要である。しかし、SPECT/CT装置を保有していない施設も少なからず存在し、施設によっては、骨SPECTデータの減弱補正を行い、骨検査領域での定量評価を行うことが困難な場合があった。
従来、SPECT/CT装置を有しない施設では、Chang法を用いた減弱補正が行われていたが、骨SPECTの減弱補正の方法は体幹部の構造が複雑であるため従来からあるChang法の使用が困難であった。そこで、本発明は、減弱係数マップの新しい作成技術を提供することを目的とする。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、被験者の核医学画像データを入力する入力部と、前記核医学画像の中で減弱の程度が均一になる領域に関心領域を設定する関心領域設定部と、前記関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の核医学画像を、平均カウント値が前記閾値以上の第1の領域、前記閾値未満の第2の領域に分類する領域判定部と、テンプレートのCT画像において、前記第1の領域の画素値を骨領域に対応するCT値に変換し、前記第2の領域の画素値を骨以外の領域に対応するCT値に変換して、仮想のCT画像を生成し、前記仮想のCT画像を用いて前記核医学画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成部とを備える。
本発明の減弱係数マップ作成装置は、被験者の核医学画像データを入力する入力部と、前記核医学画像の中で減弱の程度が均一になる領域に関心領域を設定する関心領域設定部と、前記関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の核医学画像を、平均カウント値が前記閾値以上の第1の領域、前記閾値未満の第2の領域に分類する領域判定部と、前記第1の領域の画素値を骨領域に対応するCT値に変換し、前記第2の領域の画素値を骨以外の領域に対応するCT値に変換すると共に、CT画像を構成するCT情報を付加して、仮想のCT画像を生成し、前記仮想のCT画像を用いて前記核医学画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成部とを備える。
本発明によれば、減弱の程度が均一になる領域に設定した関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の核医学画像の領域を分類することにより、適切な減弱係数マップを作成できる。また、本発明は、分類した領域に基づいてCT値を設定した仮想のCT画像を生成し、仮想のCT画像から減弱係数マップを生成するので、被験者のX線CT画像から減弱係数マップを作成する従来法(例えば、非特許文献1)を利用することができる。なお、テンプレートのCT画像としては、被験者のCT画像を用いてもよいし、被験者以外の平均的なCT画像を用いてもよい。
ここで、前記関心領域設定部は、被験者の核医学画像の中で減弱の程度が均一になる領域に関心領域を設定できればよい。減弱の程度が均一になる領域とは、放射性医薬品が均一に分布し、そこから発せられる放射線が同程度に減弱される領域である。具体例として、関心領域設定部は、肋骨の領域を避けて肺に関心領域を設定してもよく、又は肝臓に設定してもよい。
骨や軟部組織が写っていない肺の領域は、放射線の減弱に関しては均一で、かつ、空気とほぼ同じとみなすことができるので、肺に関心領域を設定することにより、実質的に減弱のないカウント値を基準とすることができる。また、肝臓の領域は均一に放射能が分布するため減弱の程度が均一であるので、関心領域を設定することで適切な閾値を得られる。なお、肺や肝臓以外であっても、前記核医学画像の中に減弱の程度が均一と評価される領域がある場合には、その領域内に関心領域を設定し、閾値の基準となる平均カウント値を求めてもよい。
本発明の減弱係数マップ作成装置において、前記領域判定部は、前記第2の領域のうち、カウント値が前記平均カウント値以上の領域を第3の領域、前記平均カウント値未満の領域を第4の領域に分類し、前記減弱係数マップ作成部は、前記第3の領域の画素値を軟部組織又は水領域に対応するCT値に変換し、前記第4の領域の画素値を空気領域に対応するCT値に変換して、仮想のCT画像を生成し、前記核医学画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成部とを備えてもよい。この構成により、骨以外の領域を軟部組織又は水領域と、空気領域とに分けて、各領域に対応するCT値に変換して、仮想のCT画像を生成し、きめ細かく減弱係数を設定した減弱係数マップを作成することができる。
本発明の減弱係数マップ作成装置において、前記核医学画像は、骨SPECT画像データであってもよい。本発明は、体幹部の構造が複雑である骨SPECT画像データに好適に適用することができる。
本発明は、被験者の核医学画像に基づいて、適切に減弱係数マップを作成することができる。
第1の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置の構成を示す図である。 第1の実施の形態の画像処理装置の動作を示す図である。 第2の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態の画像処理装置の動作を示す図である。
以下、本発明の実施の形態の減弱係数マップ作成装置について図面を参照して説明する。以下に説明する実施の形態では、核医学画像として骨SPECT画像を用いる例を挙げるが、本発明は、骨以外のSPECT画像やPET画像等の核医学画像についても適用することができる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置10の構成を示す図である。
画像処理装置10は、核医学画像撮像装置30にて撮像された被験者の骨SPECT画像データの減弱補正を行う機能を有している。画像処理装置10は、核医学画像撮像装置30にて撮像された骨SPECT画像データを入力する画像入力部11と、骨SPECT画像データの減弱補正を行う演算処理部12と、減弱補正された画像を出力する出力部13とを有している。画像入力部11は、被験者のCT画像を入力する機能も有している。なお、ここで入力される被験者のCT画像は、SPECT/CT装置で撮像されたCT画像のようにSPECT画像との位置合わせがなされたものでなくてもよい。入力されたCT画像は、CT形態画像データ記憶部16に記憶される。
演算処理部12は、減弱補正を行うために用いる減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成装置に相当する処理部20と、作成された減弱係数マップを用いて骨SPECT画像の減弱補正を行う減弱補正部28と、減弱補正された画像を再構成する画像再構成部29とを有している。
減弱係数マップ作成装置に相当する処理部20について説明する。関心領域設定部21は、被験者の骨SPECT画像に対して関心領域(以下、「VOI」とも称す)を設定する機能を有する。関心領域設定部21は、被験者の骨SPECTデータ画像の体軸断面(axial)像、冠状断面(coronal)像を参照して、被験者の右肺上葉の肋骨のない領域内にVOIを設定する。VOIは、一例として、直径60mm程度の球形の形状を有する。設定するVOIの位置や形状のデータは、VOIデータ記憶部14に記憶されており、関心領域設定部21は、VOIデータ記憶部14からVOIの形状のデータを読み出して用いる。
VOI平均値算出部22は、設定したVOIの平均カウント値を算出する機能を有する。ここで、平均カウント値を「L」とする。数値比較部23は、被験者の骨SPECT画像データの各ピクセルのカウント値と閾値とを比較する。第1の閾値として平均カウント値Lの5倍である5Lを用い、第2の閾値として平均カウント値Lを用いる。第1の閾値、第2の閾値としてどのような値を用いるかは、領域区分閾値データ記憶部15に記憶されている。数値比較部23は、領域区分閾値データ記憶部15から閾値のデータを取得して用いる。ここでは、第1の閾値として、平均カウント値の5倍を用いているが、5倍というのは一例であり、例えば、平均カウント値Lの他の定数倍の数値(4倍とか6倍等)を用いてもよい。
領域判定部24は、数値比較部23による比較結果に基づいて、平均カウント値が第1の閾値以上の領域をA領域、平均カウント値が第2の閾値以上、第1の閾値未満の領域をB領域、平均カウント値が第2の閾値未満の領域をC領域と判定する。
数値変換部25は、CT形態画像データ記憶部16に記憶されたCT画像を読み出し、読み出したCT画像のCT値を領域の種類(A領域、B領域、C領域の種類)に応じて変換する。つまり、読み出したCT画像をテンプレートとし、領域の種類に応じたCT値に置き換えていく。A領域と判定された領域はピクセル値を300または400に変換し、B領域と判定された領域はピクセル値を50とし、C領域と判定された領域は、ピクセル値を-1000とする。なお、A領域においてピクセル値を300と400のいずれにするかは、被験者の年齢や症例によって判定する。被験者が骨粗鬆症である場合、または50歳以上の場合にはピクセル値を300とし、それ以外では400とする。これにより、被験者の仮想CT画像が生成される。なお、ここで変換に用いた数値は一例であり、他の値に変換してもよい。
減弱係数マップ作成部26は、数値変換部25で生成された被験者の仮想CT画像を用いて、減弱係数マップを作成する。減弱係数マップ作成部26による減弱係数マップの生成には、従来の方法を適用することができる。
図2は、第1の実施の形態の画像処理装置10の動作を示す図である。まず、核医学画像撮像装置30にて被験者の骨SPECT画像を撮像し(S10)、続いて被験者のCT画像データを読み込んで入力する(S12)。画像処理装置10は、核医学画像撮像装置30にて撮像された骨SPECT画像データを読み込んで入力する(S14)。
画像処理装置10は、関心領域設定部21にて骨SPECT画像データの右肺上葉に球形のVOIを設定し(S16)、VOIの平均カウント値Lを算出する(S18)。続いて、画像処理装置10は、平均カウント値Lから求めた第1の閾値(5L)、第2の閾値(L)を用いて、骨SPECT画像データのA領域、B領域、C領域に分類する(S20)。次に、画像処理装置10は、A領域は骨、B領域は軟部組織又は水、C領域は空気として、CT画像データ記憶部16から読み出したCT画像のデータを、領域の種類に応じたCT値に変換し、仮想のCT画像を生成する(S22)。画像処理装置10は、仮想のCT画像に基づいて減弱係数マップを作成する(S24)。
次に、画像処理装置10は、作成された減弱係数マップを用いて、骨SPECT画像データを減弱補正し、画像再構成を行う(S26)。そして、画像処理装置10は、再構成された画像を出力する(S28)。
以上、本実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置10の構成について説明したが、上記した画像処理装置10のハードウェアの例は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク、ディスプレイ、キーボード、マウス、通信インターフェース等を備えたコンピュータである。上記した各機能を実現するモジュールを有するプログラムをRAMまたはROMに格納しておき、CPUによって当該プログラムを実行することによって、上記した画像処理装置10が実現される。このようなプログラムも本発明の範囲に含まれる。
第1の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置10は、被験者のX線CT画像データをテンプレートとし、被験者の骨SPECT画像データに基づいて仮想のCT画像を生成し、仮想のCT画像データに基づいて減弱係数マップを作成することができる。本実施の形態では、被験者のCT画像をテンプレートとして用いて仮想のCT画像を生成する例を挙げたが、テンプレートとして用いるCT画像は被験者のCT画像でなくてもよく、第三者のCT画像をテンプレートとして用いてもよい。
第1の実施の形態では、被験者の骨SPECT画像を、骨、軟部組織又は水、空気のそれぞれに対応すると考えられる領域に分類することによって、体幹部の構造が複雑である骨SPECT画像の減弱係数マップを適切に作成することができる。
また、本実施の形態で用いるCT画像は、SPECT/CT画像で撮像される画像のように、SPECT画像との位置合わせがなされたものでなくてもよいので、SPECT/CT撮像装置を保有していない施設でも本実施の形態を用いることができる。
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態の減弱係数マップ作成装置を備えた画像処理装置10の構成を示す図である。第2の実施の形態の画像処理装置10は、第1の実施の形態の画像処理装置10と同様に、被験者の骨SPECT画像データをA領域、B領域、C領域に分類する。第2の実施の形態の画像処理装置10では、仮想のCT画像から減弱係数マップを作成するために、CT画像のテンプレートを用いず、CT画像のCT情報を用いる。以下、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。
第2の実施の形態の減弱係数マップ作成装置は、CT画像を構成するCT情報を記憶したCT情報記憶部17を有している。CT情報は、CT画像を構成する情報、例えば撮像条件、再構成条件等である。CT画像は、被験者の形態を表すCT値とCT情報を含んで構成される。なお、本実施の形態では、CT情報記憶部17に記憶されたCT情報は、DICOM等のコンピュータで利用可能な形式にて、CD、DVD、ハードディスク、あるいは半導体メモリ等のコンピュータで読取り可能な媒体に保存された状態で提供されるデータを用いてもよい。
数値変換部25は、前記核医学画像のピクセル値を領域の種類(A領域、B領域、C領域の種類)に応じたCT値に変換する。A領域と判定された領域はピクセル値を300または400に変換し、B領域と判定された領域はピクセル値を50とし、C領域と判定された領域は、ピクセル値を-1000とする。なお、A領域においてピクセル値を300と400のいずれにするかは、被験者の年齢や症例によって判定する。被験者が骨粗鬆症である場合、または50歳以上の場合にはピクセル値を300とし、それ以外では400とする。これにより、被験者の仮想のCT画像が生成される。なお、ここで変換に用いた数値は一例であり、他の値に変換してもよい。変換されたCT値と、CT情報記憶部17から読み出したCT情報とに基づいて仮想のCT画像を生成する。
減弱係数マップ作成部26は、仮想のCT画像に基づいて減弱係数マップを作成する。減弱係数マップ出力部27は、作成した減弱係数マップを減弱補正部28に対して出力する。これにより、減弱補正部28は、減弱係数マップを用いて減弱補正を行うことができる。
図4は、第2の実施の形態の画像処理装置10の動作を示す図である。まず、核医学画像撮像装置30にて被験者の骨SPECT画像を撮像する(S10)。画像処理装置10は、核医学画像撮像装置30にて撮像された骨SPECT画像データを読み込んで入力する(S14)。
画像処理装置10は、VOI設定部21にて骨SPECT画像データの右肺上葉に球形のVOIを設定し(S16)、VOIの平均カウント値Lを算出する(S18)。続いて、画像処理装置10は、平均カウント値Lから求めた第1の閾値(5L)、第2の閾値(L)を用いて、骨SPECT画像データのA領域、B領域、C領域に分類する(S20)。画像処理装置10は、A領域は骨、B領域は軟部組織又は水、C領域は空気として、各領域に対応するCT値に変換し、変換によって得られたCT値とCT情報記憶部17から読み出したCT情報とにより仮想のCT画像を生成する。画像処理装置10は、仮想のCT画像に基づいて、各領域に対応する減弱係数を設定して減弱係数マップを作成する(S24)。
次に、画像処理装置10は、作成された減弱係数マップを用いて、骨SPECT画像データを減弱補正し、画像再構成を行う(S26)。そして、画像処理装置10は、再構成された画像を出力する(S28)。
以上、第2の実施の形態の画像処理装置10の構成および動作について説明した。第2の実施の形態の画像処理装置10は、第1の実施の形態の画像処理装置10と同様に、被験者の骨SPECT画像に基づいて減弱係数マップを作成することができる。また、第2の実施の形態では、CT情報と被験者の骨SPECT画像データに基づいて、仮想のCT画像を生成することにより、仮想のCT画像に対して、X線CT画像から減弱係数マップを作成する従来の手法を用いることができる。また、本実施の形態の画像処理装置10は、被験者のCT画像なしに減弱係数マップを生成できる。
SPECT画像のカウント値は骨組織の代謝活性だけではなく、組織血流や血中クリアランスなどに依存するため、肺の平均カウント値を基準として変換された仮想CT画像データにおける骨・軟部組織・空気の範囲は、真のCTデータと比較すると多少異なる。しかし、仮想CTデータを用いた減弱補正によるSPECT画像のカウント値と、真のCTデータを用いた減弱補正によるSPECT画像のカウント値の誤差は少ないことを臨床データによって確認した。したがって、本実施の形態のように仮想のCT画像を用いた方法によって、適切な減弱係数マップを作成することができる。
以上、本発明の減弱係数マップ作成装置の構成について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明の減弱係数マップ作成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記した実施の形態では、骨SPECT画像データの領域をA~Cの3つの領域に分類する例を挙げたが、必ずしも3つの領域に分類しなくてもよく、例えば、第1の閾値(5L)を境界として2つの領域に分類してもよい。骨であると想定される領域か否かによって領域を分類することにより、減弱係数マップを作成することができる。
現段階では、SPECT画像に基づいて軟部組織と水を分離することは困難である。その一方で、軟部組織と水を分離することによる減弱補正の精度向上は僅かであると考えられるので、本実施の形態では分離していない。ただし、将来に、軟部組織または水を分離可能な技術が現れたときには、B領域を、軟部組織と水の領域に分類してもよい。
上記した実施の形態では、右肺上葉にVOIを設定する例を挙げたが、VOIの設定領域は必ずしも右肺上葉に限られず、左肺上葉や、右肺中葉等でもよい。ただし、右肺上葉が、肋骨と心臓を避ける意味で好適である。また、被験者の骨SPECT画像に肺が含まれていない場合には、減弱の程度が均一であると評価される領域内にVOIを設定してもよい。減弱の程度が均一であると評価される領域として、肺以外に、肝臓にVOIを設定してもよい。
本発明は、核医学画像の減弱補正に用いる減弱係数マップを作成する装置として有用である。
10 画像処理装置
11 画像入力部
12 演算処理部
13 出力部
14 VOIデータ記憶部
15 領域区分閾値データ記憶部
16 CT形態画像データ記憶部
17 CT情報記憶部
20 減弱係数マップ作成装置の処理部
21 関心領域設定部
22 VOI平均値算出部
23 数値比較部
24 領域判定部
25 数値変換部
26 減弱係数マップ作成部
27 減弱係数マップ出力部
28 減弱補正部
29 画像再構成部
30 核医学画像撮像装置

Claims (6)

  1. 被験者の骨SPECT画像データを入力する入力部と、
    前記骨SPECT画像の中で減弱の程度が均一であると評価される領域内に関心領域を設定する関心領域設定部と、
    前記関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の骨SPECT画像を、カウント値が前記閾値以上の第1の領域、前記閾値未満の第2の領域に分類する領域判定部と、
    前記第1の領域の画素値を骨領域に対応するCT値に変換し、前記第2の領域の画素値を骨以外の領域に対応するCT値に変換すると共に、CT画像を構成するCT情報を付加して、仮想のCT画像を生成し、前記仮想のCT画像を用いて前記骨SPECT画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成部と、
    を備える減弱係数マップ作成装置。
  2. 前記関心領域設定部は、肋骨の領域を避けて肺領域に関心領域を設定する請求項1に記載の減弱係数マップ作成装置。
  3. 前記関心領域設定部は、肝臓領域に関心領域を設定する請求項1に記載の減弱係数マップ作成装置。
  4. 前記領域判定部は、前記第2の領域のうち、カウント値が前記平均カウント値以上の領域を第3の領域、前記平均カウント値未満の領域を第4の領域に分類し、
    前記減弱係数マップ作成部は、前記第3の領域の画素値を軟部組織又は水領域に対応するCT値に変換し、前記第4の領域の画素値を空気領域に対応するCT値に変換して、仮想のCT画像を生成し、前記骨SPECT画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成する減弱係数マップ作成部と、
    を備える請求項1乃至のいずれかに記載の減弱係数マップ作成装置。
  5. 被験者の骨SPECT画像から当該骨SPECT画像の減弱補正に用いる減弱係数マップを生成する方法であって、
    被験者の骨SPECT画像データを入力するステップと、
    前記骨SPECT画像の中で減弱の程度が均一であると評価される領域内に関心領域を設定するステップと、
    前記関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の骨SPECT画像を、カウント値が前記閾値以上の第1の領域、前記閾値未満の第2の領域に分類するステップと、
    記第1の領域の画素値を骨領域に対応するCT値に変換し、前記第2の領域の画素値を骨以外の領域に対応するCT値に変換すると共に、CT画像を構成するCT情報を付加して、仮想のCT画像を生成するステップと、
    前記仮想のCT画像を用いて前記骨SPECT画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成するステップと、
    を備える減弱係数マップ作成方法。
  6. 被験者の骨SPECT画像から当該骨SPECT画像の減弱補正に用いる減弱係数マップを生成するためのプログラムであって、コンピュータに、
    被験者の骨SPECT画像データを入力するステップと、
    前記骨SPECT画像の中で減弱の程度が均一であると評価される領域内に関心領域を設定するステップと、
    前記関心領域の平均カウント値の定数倍を閾値として、被験者の骨SPECT画像を、カウント値が前記閾値以上の第1の領域、前記閾値未満の第2の領域に分類するステップと、
    記第1の領域の画素値を骨領域に対応するCT値に変換し、前記第2の領域の画素値を骨以外の領域に対応するCT値に変換すると共に、CT画像を構成するCT情報を付加して、仮想のCT画像を生成するステップと、
    前記仮想のCT画像を用いて前記骨SPECT画像の減弱補正を行う減弱係数マップを作成するステップと、
    を実行させるプログラム。
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