JP4635048B2 - 蛍光ポリマーの消費率を用いた冷却水装置の制御 - Google Patents

蛍光ポリマーの消費率を用いた冷却水装置の制御 Download PDF

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Description

本発明は、算出された情報に基づく冷却水装置の制御方法に関する。
冷却水装置には冷却塔、熱交換器、ポンプ、及び装置内で水を移動させるのに必要なパイプが含まれる。冷却水装置の制御は、有害なスケーリング、腐食、ファウリング(汚れ)、又は微生物の制御が必要な状況を招くことなく、可能な限り最も高い濃縮サイクル(concentration cycle)で冷却水装置を運転したいという要求のバランスを取ることを基本としている。
濃縮サイクルは特定の種について次のように定義される:
Figure 0004635048
例えば、特定の種がカルシウムイオン(Ca+2)であり、冷却水装置が500ppm Ca+2で、150ppm Ca+2の補給水と共に運転されている場合には、冷却水装置は3.3濃縮サイクルで運転される。冷却水装置の運転には、最高値の濃縮サイクルを達成し、ブローダウン時に水を不必要に失うことを避け、不必要に処理ポリマーなど(但し処理ポリマーに限らないが)の処理剤を過剰投与することを避けることが望ましい。冷却水装置の最大濃縮サイクルは、スケーリングや腐食などの望ましくない事象によって制限される。冷水塔における特定の種の量がある一定のレベルに達した時に、該種がこれらの問題の原因となる。
現在、冷却水装置の濃縮サイクルを制御に用いられる方法としては、いくつかの公知の方法がある。典型的な濃縮サイクルの制御としては、(一以上の水源からの)補給水として知られている「新鮮」な水の該装置への流速の制御、及び、該装置の外部への主流速の制御(ブローダウンという)がある。補給水の流量を制御するために、補給水の冷却塔への流入をポンプ又はバルブで調節し、典型的には冷却塔の貯水槽又は「下水槽」で水位調節器を用いる。水位調節器は補給水ポンプ又はバルブと連結され、下水槽の水が水位調節器の所定の基準よりも減少すると補給水ポンプ又はバルブが作動する。
伝導率はブローダウンの制御の典型的な方法である。本願において、伝導率とは水の導電率の測定をいい、水中にイオン種が存在するために水に電気伝導性がある。伝導率を用いて水中に存在するイオン種の全体量を容易に予測することができ、バルブ又はポンプを開放するための簡単な制御装置を設置し、貯水槽の水の伝導率が所定の基準を上回った時にブローダウンを開始すればよいので、伝導率はブローダウンの流出の制御に使用することができる。
伝導率では、存在するイオン種の量で示される、水のスケールが発生する傾向(scaling tendency)を、あくまでも間接的に測定するだけであるため、冷却水装置の制御における伝導率の有用性には限界がある。少量のリン酸イオンなどのスケール発生種(scaling species)は、伝導率が測定可能なほど増大するわけではないが、重大なスケールの問題を引き起こす可能性がある。同様に、非スケール発生種(non-scaling species)に対する水中に存在するスケール発生種の割合が、時間の経過につれて変化する場合には、伝導率に基づくブローダウンの制御は、冷却塔の制御には不適当な手法である。該割合が増加した場合には、スケールが発生する。該割合が減少した場合には、冷却塔は最適よりも低いレベルの濃縮サイクルで作動することになり、システムの処理に使われる水や薬品が無駄になったり、腐食などその他の問題が発生し得る。炭酸カルシウムのシステムにおいて、伝導率に基づく制御に関するその他の懸念としては、スケール発生の限界点を超えた場合には、冷却塔が「石灰軟化剤」として機能する可能性があることである。このような状況で、炭酸カルシウムが堆積した場合には、装置における伝導率が、冷却塔のサイクルに対して比例して変化せず、深刻なスケール発生の問題を引き起こす。冷却水の技術の業界において、1つだけの分析に基づく冷却塔の制御方法として、伝導率のみを用いる方法は信頼できないと考えられている。
その代わりに、タイマーを用いることで、水中の具体的な種を測定することなくブローダウンの放出を制御することができる。上記の制御方式に加え、又はその代わりに、マイクロプロセッサ制御装置と連動した補給水用流量計又はブローダウン用流量計を用いて、冷却水全体の質量を平衡にすることができる。
これらの公知の制御方式における問題は、ブローダウンが伝導率によって制御され、補給が水位調節器によって制御される時、通常の補給水の組成が変りやすいものである場合、又は、通常の補給水の水源とは全く異なる他の補給水の水源がある場合、又は、詳細不明の他のブローダウンの水源がある場合には、水位調節器や伝導率では装置において発生することを全て説明することはできない。このような場合には、通常、伝導率の設定点を熟知したオペレーターが冷却水装置を操作する。その結果、処理剤や水の最適とはいえない使用により余計な費用が発生することになる。
スケール、腐食、ファウリング、及び微生物の増殖などの望ましくない問題の発生を制御するために、多くの冷却水装置において処理薬品(treatment products)が使用されている。該処理薬品にはポリマー及びその他の材料が含まれ、冷却水装置の分野の当業者にとっては公知である。ブローダウンの動きによって、処理薬品を供給する薬品供給ポンプ又はバルブが作動する排出又は供給機構のいずれかに基づいて処理薬品を投入するように、冷却水制御装置を設定することができる。また、別の方法としては、「供給スケジュール」を用いたタイマーに基づいて冷却水制御装置が処理薬品を供給するように設定してもよく、供給された補給水の所定量に基づき、補給水ラインの流量計によって処理薬品の供給が始動するように設定してもよい。これらの制御方法の限界としては、これらのいずれの装置においても処理薬品の濃度がオンラインで直接計測されないことである。したがって、例えばポンプの故障、ドラムが空になること、高い、低い又は不明なブローダウンの発生など機械に問題が発生した場合には、装置の容量又は補給水の質が変わってしまう。そのため、処理薬品の濃度が正しく維持されなくなってしまう。この問題はよく見られるもので、一般的に、処理薬品の投与量に大きなばらつきがあるため、装置内の処理剤のレベルが低下しすぎないよう冷却水装置への供給が過剰であるか、又は、知らないうちに処理薬品の供給が不十分である。コスト面と性能面に不利益が生じるため、処理薬品の供給過剰も供給不足もどちらも望ましくない。
公知の制御方式の一態様としては、供給する処理薬品の活性成分に対して公知の割合で不活性蛍光剤(inert fluorescent chemical)を冷却水装置に添加し、蛍光光度計を用いて不活性蛍光剤の蛍光信号を測定することである。これはTRASAR(登録商標)(ナルコカンパニー製(Nalco Company);住所:1601 W. Diehl Road, Naperville IL 60563、アメリカ合衆国;電話番号:(630)305-1000)として市販されている。このTRASAR(登録商標)を使用した場合には、不活性蛍光剤の蛍光信号を用いて、冷却塔内に所望量の処理薬品が存在するかを測定し、所望量の処理薬品が存在するようにブローダウンなどの運転パラメータを任意で調節することができる。
現在ある多くの冷却塔では、装置内の処理薬品レベルを制御するために不活性蛍光トレーサー(inert fluorescent tracers)が使用され、水中の伝導率を測定するために伝導率制御装置(conductivity controller)が使用されている。
不活性蛍光トレーサー及び伝導率の両方を使用する冷却塔は、通常、冷却塔の制御に次の種類の情報を用いる。例えば、150ppmのCa+2及び75ppmのMg+2を含み、100ppmの「Mアルカリ度」、600μS/cmの伝導率を有する典型的な補給水を有する冷却塔は、500ppmCa+2で作動するよう設定される。許容範囲内で作動させるためには、この冷却水装置の濃縮サイクルは3.3である(500を150で除して算出する)。システムを500ppmCa+2で作動させることは、伝導率の設定値を600の3.3倍にすること、又は1980μS/cmに対応している。伝導率がこの設定値を超える場合には、上記装置は自動的にある一定の量の「濃縮」冷却水をブローダウンし、「新鮮」な補給水と入れ替わるよう設定されている(「濃縮」とは許容できないほど高いレベルのイオン種を含有した装置中の水をいい、「新鮮」とは該「濃縮」冷却水よりも、スケールを発生させるイオン種を低いレベルで有することをいう)。これにより、伝導率及び硬度(Ca+2及びMg+2)イオンは希釈によって低下する。また、希釈により装置内の不活性蛍光トレーサーの量も少なくなる。装置内の不活性蛍光トレーサーの量の低下により、不活性蛍光トレーサーが発する蛍光信号も低下する。このトレーサーが発する蛍光信号が低下すると、トレーサー制御装置が作動し、ブローダウンによって失われた蛍光性の減少を補うために処理薬品と不活性蛍光トレーサー剤の混合物が新たに投入される。
冷却水装置に添加された水処理薬品を調節する公知の方法では、TRASAR(登録商標)の別の態様を用いる。これには、元々蛍光性を有する蛍光ポリマー又は蛍光部が「付与された(tagged)」ポリマーのいずれかを含む処理剤が用いられる。これらの蛍光ポリマーは不活性ではなく、むしろ、蛍光ポリマーは性質に関係する条件であってもそれに応じて機能するため、これらの蛍光ポリマーは消費されるものである。そのため、蛍光ポリマーの蛍光信号を測定することにより、装置内の活性ポリマーを測定することができる。また、これにより蛍光ポリマーの消費量を測定することができる。蛍光ポリマーの消費量を測定することによって、その測定結果を、蛍光ポリマーを含む処理薬品の新たな投入の制御に用いることができる。
この分野の参考文献としては、「The Chemical Treatment of Cooling Water」(第二版、ジェームス W. マッコイ(James W. McCoy)著、1983、Chemical Publishing Co., Inc.、第1章Principals of Open Recirculating Cooling Water Systems、1〜20頁、第3章Scaling and Fouling、48〜81頁、第6章Operating Procedures、198〜226頁、付属書及び用語解説、268〜273頁)が挙げられる。
また、別の参考文献としては、「High Cycle Cooling Tower Operation: Hurdles and Solutions」(フーツ他(Hoots et al)著、388〜397頁、1999年10月18〜20日に開催された国際水会議の第60回記念集会で発表されたもの)が挙げられる。
米国特許第6,280,635号の発明の名称は、冷却水装置の自動循環制御(Autocycle Control of Cooling Water Systems)である。この特許は2001年8月28日に登録され、次の工程を含む、冷却水装置を制御する自動循環方法を明細書及び特許請求の範囲に記載している:
a)該冷却水装置に処理薬品を添加する工程であって、該処理薬品が不活性蛍光トレーサー及び蛍光ポリマーを所定の割合で含む工程;
b)十分な数の蛍光光度計を用意する工程、
c)該十分な数の蛍光光度計を用いて、冷却水装置の水の中の該不活性蛍光トレーサーの蛍光信号、及び該蛍光ポリマーの蛍光信号を測定する工程;
d)工程c)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水装置中の該蛍光ポリマー量を決定する工程;
e)存在する該蛍光ポリマー量と該装置に投入される蛍光ポリマー量を比較して、該蛍光ポリマーの消費率を決定する工程;及び
f)該蛍光ポリマーの消費率を用いて、該冷却水装置の濃縮サイクルを制御する工程であって、該制御には以下のパラメータのいずれか又は全てを備わっていることを条件とする工程
i)冷却水装置に投入される補給水の流速;
ii)不活性蛍光トレーサー及び標識処理ポリマー(tagged treatment polymer)を含む処理薬品の流速;
iii)冷却水装置からのブローダウン流速の頻度及び量;
iv)冷却塔を通過する全体の水の流速;
v)冷却塔の全体の水量;及び
vi)次の条件における該蛍光ポリマーの消費率の範囲においての補給水の組成
α)不活性蛍光トレーサー及び標識処理ポリマーを含む処理薬品(treatment product)の最低流速が、冷却水装置に必要量の標識処理剤を供給できるほど十分でなければならず、且つ
β)流速を連結して調節する場合には、流速同士のバランスを保つ。
冷却水装置を制御するための新しい方法と技術が常に求められている。
特許請求の範囲に記載の本発明の第一の態様は、冷却水装置の1ドラム式制御方法であって、次の工程を含む1ドラム式制御方法:
(1)冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式(Fouling Index equation)、スケール指数計算式(Scale Index equation)、又はタワースケール指数計算式(Tower Scale Index equation)を用いて、学習期間(learning time period)において、不連続の間隔で該消費率を算出し、次の工程を含む工程
a)冷却水装置を用意する工程;
b)水処理薬品(water treatment product)を用意する工程であって、
(i)該水処理薬品は、少なくとも1種の蛍光ポリマー、少なくとも1種の不活性蛍光トレーサー、及び任意でその他の水処理剤(water treatment chemicals)を含む水処理薬品であり、
(ii)該水処理薬品には、該蛍光ポリマーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
(iii)該水処理薬品には、該不活性蛍光トレーサーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
(iv)該蛍光ポリマー及び該不活性蛍光トレーサーのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該不活性蛍光トレーサー及び該蛍光ポリマーが有する蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する工程;
c)該水処理薬品を該冷却水装置の水の中へ添加する工程であって、
(i)該水処理薬品は、不定期に水中に添加され、且つ
(ii)該水処理薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔(interval of time)がある工程;
d)1以上の蛍光光度計を用意する工程;
e)該1以上の蛍光光度計を用いて、冷却水装置からの水の中における該不活性蛍光トレーサーの蛍光信号、及び該蛍光ポリマーの蛍光信号を測定する工程であって、工程g)における計算で使用される測定を、該冷却水装置の水中へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行う工程;
f)工程e)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水の水中に存在する蛍光ポリマーの濃度、及び不活性蛍光トレーサーの濃度を決定する工程、
g)下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間内の間隔における蛍光ポリマーの消費率を算出するために、不連続の間隔において工程e)及び工程f)を繰り返し行う工程:
(i)FIL=[A/(tlf−tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}−ln{LTP(f)/LTP(0)}];
式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、
Aは定数=1であり、
tlf=間隔終了の時間、
tl0=間隔開始の時間、
LIT(0)=該間隔開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
LIT(f)=該間隔終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
LTP(0)=該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度;
LTP(f)=該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)−LTP(t)/LTP(0)];
式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり;
間隔時間(interval time)は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔の時間であり、
LTP(0)は該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
LIT(0)は該間隔開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
LTP(t)は該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
LIT(t)は該間隔終了時の蛍光トレーサーの濃度である;又は
(iii)TSIL=−C×SL(t)×60;
式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、
SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される;
(2)第1工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程;
(3)評価期間(evaluation time period)における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程であって、計算に使用される測定は、該冷却水装置の水に水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行われ、下記評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて計算する工程:
(i)FIE=[A/(tef−te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}−ln{ETP(f)/ETP(0)}];
式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、
Aは定数=1であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
tef=評価期間終了の時間、
te0=評価期間開始の時間、
EIT(0)=評価期間開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
EIT(f)=評価期間間終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度;
ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)−ETP(t)/ETP(0)];
式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
評価時間(evaluation time)は分単位で表される評価の時間であり、
ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
EIT(0)は評価時間開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
EIT(t)は評価時間終了時の蛍光トレーサーの濃度である;
(iii)TSIE=−C×SE(t)×60;
式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは評価期間にわたって算出される;及び
4)評価期間における蛍光ポリマーの消費率と、前の工程である工程(2)で決定された該冷却水装置の水の中の該学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率とを、以下の方法で比較する工程;
(i)FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(ii)SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(iii)TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(iv)NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を以下のように計算する:
NSI=D×[SIE−SIL]/SIL(SD)、
NTSI=D×[TSIE−TSIL]/TSIL(SD);
式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、
Dは定数=10であり;
TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、
TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの値の標準偏差であり;
NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI又はNTSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
そして任意で
5)該冷却水装置の運転パラメータを調節し、該冷却水装置の水の中の蛍光ポリマーの消費率を所望の蛍光ポリマーの消費率に保持する工程を含むことを特徴とする1ドラム式制御方法。
特許請求の範囲に記載の本発明の第2の態様は、冷却水装置の2ドラム式制御方法であって、次の工程を含む2ドラム式制御方法:
(1)冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、又はタワースケール指数計算式を用いて、学習期間において、不連続の間隔で該消費率を算出する、次の工程を含む工程
a)冷却水装置を用意する工程;
b)腐食防止薬品(corrosion inhibitor product)を用意する工程であって、
(i)該腐食防止薬品は、公知の腐食防止剤(corrosion inhibitor chemicals)からなる群より選択される1以上の化合物、及びiftcipとして知られる不活性蛍光トレーサーを含む腐食防止薬品であって、
(ii)該iftcipを、該腐食防止薬品に公知の割合で添加する工程、
c)スケール制御薬品(scale control product)を用意する工程であって、
(i)該スケール制御薬品は、少なくとも1種の蛍光ポリマー及び任意でその他のスケール制御剤(scale control chemicals)を含むスケール制御薬品であって;
(ii)該スケール制御薬品には、該蛍光ポリマーが、該スケール制御薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し;
(iii)該蛍光ポリマー及び該iftcipのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該iftcipの蛍光信号及び該蛍光ポリマーの蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該iftcipの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する工程
d)該スケール制御薬品及び該腐食防止薬品を該冷却水装置の水に添加する工程であって;
(i)該スケール制御薬品は、不定期に水に添加され、
(ii)該腐食防止薬品は、不定期に水に添加され、
(iii)該スケール制御薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔があり、及び
(iv)該腐食防止薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔がある工程;
e)1以上の蛍光光度計を用意する工程;
f)該1以上の蛍光光度計を用いて、該冷却水装置からの水の中における該蛍光ポリマーの蛍光信号、及び該iftcipの蛍光信号を測定する工程であって、工程h)における計算で使用される測定を、該冷却水装置の水にスケール制御薬品を新たに添加しない時及び腐食防止剤を新たに添加しない時に生じる時間的間隔において行う工程;
g)工程f)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水装置の水中に存在する蛍光ポリマーの量、及びiftcipの量を決定する工程;
h)下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間における蛍光ポリマーの消費率を算出するために、不連続の間隔において工程f)及び工程g)を繰り返し行う工程:
(i)FIL=[A/(tlf−tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}−ln{LTP(f)/LTP(0)}];
式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、
Aは定数=1であり、
tfl=間隔終了の時間、
tl0=間隔開始の時間、
LIT(0)=間隔開始時のiftcipの濃度;
LIT(f)=間隔終了時のiftcipの濃度;
LTP(0)=間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度;
LTP(f)=間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)−LTP(t)/LTP(0)];
式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり;
間隔時間は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔であり、
LTP(0)は間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
LIT(0)は間隔開始時のiftcipの濃度であり、
LTP(t)は間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、
LIT(t)は間隔終了時のiftcipの濃度であり;又は
(iii)TSIL=−C×SL(t)×60;
式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、
SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される;
(2)第1工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程;
(3)評価期間における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程であって、計算に使用される測定は、該冷却水装置の水に水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行われ、下記評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて計算する工程:
(i)FIE=[A/(tef−te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}−ln{ETP(f)/ETP(0)}];
式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、
Aは定数=1であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
tef=評価期間終了の時間、
te0=評価期間開始の時間、
EIT(0)=評価期間開始時のiftcipの濃度;
EIT(f)=評価期間終了時のiftcipの濃度;
ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度;
ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)−ETP(t)/ETP(0)];
式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
評価時間は分単位で表される評価の時間であり、
ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
EIT(0)は評価時間開始時のiftcipの濃度であり、
ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
EIT(t)は評価時間終了時のiftcipの濃度である;
(iii)TSIE=−C×SE(t)×60;
式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、傾きは評価期間にわたって算出される;及び
4)評価期間における蛍光ポリマーの消費率と、前の工程である工程(2)で決定された該冷却水装置の水の中の該学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率とを、以下の方法で比較する工程;
(i)FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(ii)SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(iii)TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
(iv)NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を以下のように計算する:
NSI=D×[SIE−SIL]/SIL(SD)、
NTSI=D×[TSIE−TSIL]/TSIL(SD);
式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、
Dは定数=10であり;
TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、
TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの標準偏差であり;
NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
そして任意で
5)該冷却水装置の運転パラメータを調節し、該冷却水装置の水の中の蛍光ポリマーの消費率を所望の蛍光ポリマーの消費率に保持する工程を含むことを特徴とする2ドラム式制御方法。
本願において、以下の用語は次のように記載する意味を有する:
「消費量」とは、冷却水装置の水の中に添加される蛍光ポリマーの量と、冷却水装置の水の中に存在する蛍光ポリマーの量の差を意味する。
「HEDP」とは、1ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸を意味する。
「不活性」とは、不活性蛍光トレーサーが、冷却水装置中のその他の薬品により、又は金属組成、微生物学的作用、殺生物剤濃度、熱変化、又は全体の熱容量等その他の装置のパラメータにより、目に見えて又は著しく影響されないことを意味する。「目に見えて又は著しく影響されない」が意味するところを定量化すると、この記述は、冷却水装置内で通常直面する条件下で、不活性蛍光化合物の蛍光信号に10%を超える変化が生じないことを意味する。冷却水装置内で通常直面する条件については、冷却水装置の分野の当業者の間で知られている。
「1ドラム式」方法:1ドラム式方法においては、蛍光ポリマー及び不活性蛍光トレーサーが、その他任意のスケール制御剤及び任意の腐食制御剤と共に「水処理薬品」に混合され、該水処理薬品は冷却水装置内の水の中に添加される。
「PBTC」は、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸を意味する。
「PCT」は、パイロット冷却塔を意味する。
「スケール制御薬品」は、冷却水装置内の機器の表面に堆積するスケールの量を調節する効果を有する薬品を意味する。
「蛍光ポリマー」は、元々蛍光性であるポリマー又は蛍光部を付与されたポリマーのいずれかとして定義され、該ポリマーは冷却水装置内でスケール防止剤として機能することができる。
2ドラム式方法。特許請求の範囲に記載の本発明の2ドラム式方法においては、蛍光ポリマーが、蛍光ポリマー及びその他の任意のスケール制御剤を含む「スケール制御薬品」の一部として、冷却水装置の水の中に添加される。腐食防止薬品は、該スケール制御薬品とは別に添加する。腐食防止薬品には、1以上の腐食防止剤及び不活性蛍光トレーサーが含まれ、「iftcip」と略される。スケール制御薬品と腐食防止剤薬品は別々に冷却水装置の水の中に添加され、そのため、このような方法を「2ドラム式」という。
特許請求の範囲に記載の本発明の第1の態様は、冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、又はタワースケール指数計算式を用いて、学習期間において、不連続の間隔で該消費率を算出する工程を含む冷却水装置の1ドラム式制御方法である。
特許請求の範囲に記載の本発明の方法は、全ての公知の冷却水装置で実施することができる。そのような装置としては、開放型再循環式冷却水装置、閉鎖型冷却水装置、及びワンススルー(once-through)式冷却水装置が含まれる。
このような態様で用いられる水処理薬品には、少なくとも1種の蛍光ポリマー、少なくとも1種の不活性蛍光トレーサー、及び任意でその他の水処理剤が含まれるが、別途投与される殺生物剤は含まれておらず;
(v)該水処理薬品には、該蛍光ポリマーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
(vi)該水処理薬品には、該不活性蛍光トレーサーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
(vii)該蛍光ポリマー及び該不活性蛍光トレーサーのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該不活性蛍光トレーサー及び該蛍光ポリマーが有する蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する。
本願において、蛍光ポリマーは、元々蛍光性であるポリマー又は蛍光部が付与されたポリマーのいずれかとして定義される。特許請求の範囲に記載の本発明の方法においては、蛍光ポリマーは、冷却水装置においてスケール防止剤(scale inhibitor)として機能できなければならず、また、使用されている不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有していなければならない。
特許請求の範囲に記載の本発明に好適に用いられる蛍光ポリマーとしては、米国特許第5,128,419号、5,171,450号、5,216,086号、5,260,386号、及び5,986,030号;米国特許第6,344,531号、発明の名称「蛍光水溶性ポリマー」;米国特許第6,312,644号、発明の名称「蛍光モノマー及び蛍光モノマーを含む冷却水装置用ポリマー」;及び米国特許第6,645,428号、発明の名称「蛍光モノマー及び蛍光モノマーを含む冷却水装置用ポリマー」の明細書及び特許請求の範囲に記載されているものからなる群より選択される蛍光ポリマーが挙げられる。この段落に記載の全ての特許は、ここで参照されることにより、全て本出願に組み込まれる。
好ましい蛍光ポリマーは以下に示すものからなる群より選択される:
アクリル酸 59.9モル%/アクリルアミド 20モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 20モル%/8−(4−ビニルベンジルオキシ)1,3,6−ピレントリスルホン酸 0.1モル%,3ナトリウム塩;
アクリル酸 39.9モル%/アクリルアミド 30モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 30モル%/8−(3−ビニルベンジルオキシ)1,3,6−ピレントリスルホン酸 0.1モル%,3ナトリウム塩;
アクリル酸 59.8モル%/アクリルアミド 20モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 20モル%/4−メトキシ−N−(3−N’、N’−ジメチルアミノプロピル)ナフタルイミド塩化ビニルベンジル第4級塩 0.2モル%;
アクリル酸 39.8モル%/アクリルアミド 30モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 30モル%/4−メトキシ−N−(3−N’、N’−ジメチルアミノプロピル)ナフタルイミド塩化ビニルベンジル第4級塩 0.2モル%;
アクリル酸 59.9モル%/アクリルアミド 20モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 20モル%/4−メトキシ−N−(3−N’、N’−ジメチルアミノプロピル)ナフタルイミド2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル第4級塩 0.1モル%;
アクリル酸 39.8モル%/アクリルアミド 30モル%/N−(スルホメチル)アクリルアミド 30モル%/4−メトキシ−N−(3−N’,N’−ジメチルアミノプロピル)ナフタルイミド2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル第4級塩 0.2モル%;
アクリル酸 80.8モル%/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウム 19モル%/4−メトキシ−N−(3−N’,N’−ジメチルアミノプロピル)ナフタルイミド2−ヒドロキシ−3−アリルオキシ−プロピル第4級塩 0.2モル%。
これらの蛍光ポリマースケール制御薬品は、ナルコより市販されている、又は、有機化学の分野の当業者が合成することができる。
スケール制御剤の技術分野においては、スケール制御薬品は、抑制するスケールの種類によって、一般的に二つの種類に分けられることが知られている。リン酸カルシウムの堆積を調節するスケール制御剤と炭酸カルシウムの堆積を調節するスケール制御剤である。
一般的なリン酸カルシウム用スケール制御薬品は、上述した蛍光ポリマーである。好ましいリン酸カルシウム用スケール制御薬品は標識ポリマーである。上述した蛍光ポリマーが、リン酸カルシウムスケール防止剤と同じように、初期段階で効果的であっても、HEDP及びPBTC等の炭酸カルシウムスケール防止剤によって炭酸カルシウムのスケールを十分に防止できない場合には、蛍光ポリマーの消費が観察され、蛍光ポリマーにおける炭酸カルシウム分散剤としての少なくとも部分的な活性を示すことが知られている。
一般的な炭酸カルシウム用のスケール制御薬品は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(略して「HEDP」)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(略して「PBTC」)、アミノトリメチレンホスホン酸(略して「AMP」)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸(略して「HMDTMP」)、及びポリアミノポリエーテルメチレンホスホン酸(略して「PAPEMP」)等のホスホン酸塩類;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸、無水マレイン酸/アクリル酸エチル/アクリル酸ビニルターポリマー、及び、アルキルエポキシカルボン酸塩(略して「AEC」)等の有機ポリマー;ホスフィノコハク酸エステル(コハク酸塩)オリゴマー(略して「PSO」)等のホスフィノカルボン酸類;ホスホノカルボン酸(スルホン酸化)共重合体(略して「POCA」、Belclene 484として市販されている)等のホスホノカルボン酸類からなる群より選択される。好ましい炭酸カルシウム防止剤としては、HEDP及びPBTCが挙げられる。
特許請求の範囲に記載の本発明の第一の態様の水処理薬品、又は、特許請求の範囲に記載の本発明の第二の態様の腐食防止薬品のいずれかと共に、特許請求の範囲に記載の本発明に好適に用いられる不活性蛍光トレーサーとしては、以下のものが挙げられる:
1,3,6,8−ピレンテトラスルホン酸,四ナトリウム塩(CAS登録番号59572−10−0);2−アントラセンスルホン酸ナトリウム(CAS登録番号16106−40−4)を含むがこれに限定されないモノスルホン酸化アントラセン類及びその塩;1,5−アントラセンジスルホン酸(CAS登録番号61736−91−2)、2,6−アントラセンジスルホン酸(CAS登録番号61736−95−6)、1,8−アントラセンジスルホン酸(CAS登録番号61736−92−3)を含むがこれらに限定されないジスルホン酸化アントラセン及びその塩(米国特許出願第10/631,606号(出願日:2003年7月31日、発明の名称「ジスルホン酸化アントラセンの不活性蛍光トレーサーとしての使用」、現在係属中)参照。ここで参照されることにより、全体が本出願に組み込まれる。);4−ジベンゾフランスルホン酸(CAS登録番号42137−76−8)、3−ジベンゾフランスルホン酸(CAS登録番号215189−98−3)、1,5−ナフタレンジスルホン酸,二ナトリウム塩(水和物)(CAS登録番号1655−29−4)(別名1,5−NDSAハイドレート);ベンゼンスルホン酸,2,2’−(1,2−エテンジイル)ビス[5−(4−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−,二カリウム塩(CAS登録番号52237−03−3)(別名Phorwite BHC766)、2,2’−スチルベンジスルホン酸,4,4’−ビス(4−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−,二ナトリウム塩(CAS登録番号23743−28−4)(別名Phorwite BHC)を含むがこれらに限定されないスルホン酸化スチルベン−トリアゾール蛍光増白剤及びその塩。
これら全ての不活性蛍光トレーサーは、ナルコから市販されている、又は、有機化学の分野の当業者に知られた技術を用いて合成することができる。
水処理薬品の調製において、蛍光ポリマーは、水処理薬品中に、水処理薬品のその他全ての成分に対して公知の割合で存在し、不活性蛍光トレーサーは、水処理薬品中に、水処理薬品中のその他全ての成分に対して公知の割合で存在する。
特許請求の範囲に記載の本発明の第一の態様に用いられる水処理薬品の調製において、水処理薬品中に殺生物剤は存在しないことが分かっている。殺生物剤を冷却水に添加する場合には、水処理薬品と殺生物剤は別々に添加する。
共に使用する蛍光ポリマー及び不活性蛍光トレーサーの選択において、蛍光ポリマーが、不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有するように選択する必要がある。蛍光光度法の分野の当業者には、蛍光光度計を用いて物質の蛍光信号を探知する方法は知られており、必要なテストを行い、どの不活性蛍光トレーサーをどの蛍光ポリマーと組み合わせるべきかを決めることができる。
上述した方法は、特許請求の範囲に記載の本発明の1ドラム式方法である。1ドラム式方法においては、蛍光ポリマーと不活性蛍光トレーサーを共に水処理薬品に混合する。該水処理薬品は、腐食防止剤又は殺微生物剤等のその他の水処理剤を含んでいてもよい。
上記方法の次の工程は、蛍光ポリマー、不活性蛍光トレーサー及び任意のその他の水処理剤を含む水処理薬品を、冷却水装置の水の中に添加する工程である。これは、当業者に公知の機器及び技術を使用して実施することができる。
冷却水装置の水の中に添加される蛍光ポリマーの「活性ポリマー」に基づく量は、約0.1ppmから約1000ppm、好ましくは約0.1ppmから約100ppm、さらに好ましくは約0.1ppmから約20ppmである。
冷却水装置の水の中に添加される不活性蛍光トレーサーの量は、約0.01ppmから約1000ppm、好ましくは約0.03ppmから約10ppm、さらに好ましくは約0.05ppmから約1.0ppmである。
添加される水処理薬品の全体量は、冷却水装置の水中の該薬品の必要度に基づく。冷却水の分野の当業者には、冷却水装置の水中の水処理薬品の必要度をどのように決定すればよいかは知られている。
上記方法の次の工程は、1以上の蛍光光度計を用意する工程である。蛍光ポリマーの蛍光信号の検知に好適に用いられる蛍光光度計は市販されており、米国特許第6,369,894号(発明の名称「モジュール型蛍光光度計及びそれを1以上の蛍光体の検知に用いる方法」、登録日:2002年4月9日、ここで参照されることにより、全てが本出願に組み込まれる。)の明細書及び特許請求の範囲に記載された蛍光光度計からなる群より選択できる。このモジュール型蛍光光度計はナルコから販売されている。
特許請求の範囲に記載の本発明の方法に好適に用いられるその他の蛍光光度計としては、ナルコから販売されている改良型TRASAR 8000 蛍光光度計(「携帯型」);TRASAR 700 蛍光光度計(「卓上型」);改良型TRACER 3000;TRASAR Xe−2 コントローラ;及び、ターナーデザインズ社(Turner Designs)(住所:845 Maude Ave., Sunnyvale, CA 94085、アメリカ合衆国;電話番号:(408)749−0994)から販売されているCyclops7 蛍光光度計として知られるインライン型蛍光光度計探知機(光学フィルターは使用するトレーサーに合うものを選ぶ必要がある)が挙げられる。好ましい蛍光光度計はモジュール型蛍光光度計である。これらの蛍光光度計を使用するためには、蛍光ポリマーの蛍光信号の性質と合うように、励起及び放射光学フィルターを選択する必要がある。
不活性蛍光トレーサーの検知に好適に用いられる蛍光光度計は市販されており、米国特許第6,369,894号(発明の名称「モジュール型蛍光光度計及びそれを1以上の蛍光体を検知するために用いる方法」、出願日:2002年4月9日、ここで参照されることにより、全て本出願に組み込まれる。)の明細書及び特許請求の範囲に記載された蛍光光度計からなる群より選択できる。この蛍光光度計はナルコから販売されている。
特許請求の範囲に記載の本発明の方法において不活性蛍光トレーサーの検知に好適に用いられるその他の蛍光光度計としては、TRASAR 8000 蛍光光度計(「携帯型」);TRASAR 700 蛍光光度計(「卓上型」);TRASAR 3000(ピレンテトラスルホン酸用);改良型TRASAR 3000(アントラセンジスルホン酸二ナトリウム塩トレーサー用);TRASAR Xe−2 コントローラ;及び、米国特許出願第10/769,631号(出願日:2004年1月30日、ここで参照されることにより、全て本出願に組み込まれる。)の明細書及び特許請求の範囲に記載された交換可能な先端開放セル蛍光光度計が挙げられる。これら全ての蛍光光度計は、ナルコから販売されている。その他の蛍光光度計としては、ターナーデザインズ社(Turner Designs)(住所:845 Maude Ave., Sunnyvale, CA 94085、アメリカ合衆国;電話番号:(408)749−0994)から入手可能な、Cyclops7 蛍光光度計(光学フィルターは使用するトレーターに合うものを選ぶ必要がある)として知られている、インライン型蛍光光度計探知機が挙げられる。好ましい蛍光光度計は、モジュール型蛍光光度計である。
これらの蛍光光度計を使用するためには、蛍光ポリマー及び蛍光ポリマーの蛍光信号の性質と合うように、励起及び放射光学フィルターを選択する必要があることが、蛍光光度法の分野の当業者の間で知られている。
Trasar(登録商標)Xe−コントローラ、Trasar 3000及びモジュール型蛍光光度計のいずれにもフローセルが備えられており、液体のオンライン連続観察が可能である。その他の蛍光光度計は「無作為サンプリング(grab sample)」蛍光光度計であり、オンラインの連続観察はできない。特許請求の範囲に記載の本発明の方法を実施するには、蛍光信号をオンラインで連続観察することができる蛍光光度計を使用することが好ましい。
1以上の好適な蛍光光度計を設置し、冷却水装置からの水の中の不活性蛍光トレーサーの蛍光信号及び蛍光ポリマーの蛍光信号の測定に使用する。
特許請求の範囲に記載の本発明の方法の作業性にとって非常に重要なことは、使用される測定は、冷却水装置の水へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において測定されたもののみということである。したがって、特許請求の範囲に記載の本発明の方法の第一の態様において、計算に用いられる全ての測定は、冷却水装置の水へ水処理薬品が添加されない時間的間隔において、行われるということになる。また、これは、特許請求の範囲に記載の本発明の方法の第二の態様において、計算に用いられる全ての測定は、冷却水装置の水へ腐食防止薬品及びスケール制御薬品が添加されない時間的間隔において、行われるということになる。
蛍光信号を測定した後、測定した蛍光信号を、該冷却水装置の水中に存在する蛍光ポリマー量及び不活性蛍光トレーサー量の計算に使用する。
これらの量が判明した後、蛍光ポリマーの消費率の計算を開始することができる。このスケール制御薬品の消費率の計算は、2つの異なる期間(time period)について行われる。第1の期間は学習期間(learning time period)として知られており、この期間内の間隔において行われる測定は、「通常の」又は「定期的な」蛍光ポリマーの消費率の計算に使用される。
下記式において、変数「tlf=学習期間内の間隔終了の時間」及び「tl0=学習期間内の間隔開始の時間」が用いられる。したがって、学習期間における間隔自体はtlf−tl0となる。この方法が実施可能であるためには、更に水処理剤が添加された時に行われた測定を使用することはできないため、間隔の時間の長さは、新たな水処理剤の各添加の間に生じる時間的間隔である。
学習期間における合計時間は、公知の「通常の」冷却水装置の運転条件に基づく。学習期間における合計時間の長さがどのくらいであるか、測定を行う間隔が学習期間において何回必要であるかは、冷却水装置の運転の分野の当業者が判断することができる。
特許請求の範囲に記載の本発明の方法の次の工程は、下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間内の間隔における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程である:
(i)FIL=[A/(tlf−tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}−ln{LTP(f)/LTP(0)}];
式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、
Aは定数=1であり、
tlf=間隔終了の時間、
tl0=間隔開始の時間、
LIT(0)=該間隔開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
LIT(f)=該間隔終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
LTP(0)=該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度;
LTP(f)=該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)−LTP(t)/LTP(0)];
式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり;
間隔時間は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔の時間であり、
LTP(0)は該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
LIT(0)は該間隔開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
LTP(t)は該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
LIT(t)は該間隔終了時の蛍光トレーサーの濃度である;又は
(iii)TSIL=−C×SL(t)×60;
式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、
SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される。
特許請求の範囲に記載の本発明の第一の態様の方法における次の工程は、前工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程である。
上記学習期間における平均消費率を、「評価」期間(evaluation time period)における消費率と比較する。この工程における計算に用いられる測定は、冷却水装置の水へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行う。
下記式において、変数「tef=評価期間終了の時間」及び「te0=評価期間開始の時間」が使用される。したがって、評価期間自体はtef−te0となる。評価期間の長さは、冷却水装置に求められる運転条件に基づく。学習期間における合計時間は、公知の「通常の」冷却水装置の運転条件に基づく。どれくらいの長さの評価期間が冷却水装置に必要であるかは、冷却水装置の運転の分野の当業者が判断することができる。
評価期間における蛍光ポリマーの消費率の計算は、評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて以下のように行われる:
(i)FIE=[A/(tef−te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}−ln{ETP(f)/ETP(0)}];
式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、
Aは定数=1であり、学習期間と評価期間において同じものが選択され、
tef=評価期間終了の時間、
te0=評価期間開始の時間、
EIT(0)=評価期間開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
EIT(f)=評価期間終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度;
ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度;
(ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)−ETP(t)/ETP(0)];
式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、
Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
評価時間は分単位で表される評価の時間であり、
ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
EIT(0)は評価時間開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
EIT(t)は評価時間終了時の蛍光トレーサーの濃度である;
(iii)TSIE=−C×SE(t)×60;
式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、
Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは評価期間にわたって算出される。
評価期間における計算が完了した後、次の工程は、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を評価期間における蛍光ポリマーの消費率と比較する工程である。比較は以下のように行われる。
ファウリング指数計算式が用いられた時、FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい。
スケール指数計算式が用いられた時、SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい。
タワースケール指数計算式が用いられた時、TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい。
NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を計算することによって、他の種類の比較を行なうことができる。以下のように計算する:
NSI=D×[SIE−SIL]/SIL(SD)、
NTSI=D×[TSIE−TSIL]/TSIL(SD);
式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、
Dは定数=10であり;
TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、
TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの値の標準偏差であり;
NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい。
評価期間における蛍光ポリマーの消費率が、学習期間における蛍光ポリマーの消費率よりも高い又は低い場合には、特許請求の範囲に記載の本発明の方法における任意の工程として、冷却水装置のオペレーターが冷却水装置を調節し、蛍光ポリマーの消費率を学習期間における値に調節することができる。
特許請求の範囲に記載の本発明の第二の態様は、冷却水装置の2ドラム式制御方法であって、腐食防止薬品を用意し、腐食防止薬品を冷却水装置の水の中に添加する前に、不活性蛍光トレーサーを腐食防止薬品と公知の割合で混合する。特許請求の範囲に記載の本発明の2ドラム式方法においては、不活性蛍光トレーサーとは別に、蛍光ポリマーを冷却水装置の水に添加し、該蛍光ポリマーを腐食防止薬品と同時に冷却水装置の水に添加する。したがって、この技法により「2ドラム式」と識別される。
腐食防止薬品は、公知の腐食防止薬品からなる群より選択される1以上の化合物である。特許請求の範囲に記載の本発明において好適に用いられる腐食防止薬品としては、オルトリン酸塩、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、亜鉛、ホスフィノコハク酸エステルオリゴマー(略して「PSO」)、モリブデン酸塩、クロム酸塩、バイオラボ ウォーター アディティブズ社(Biolab Water Additives)(住所:P.O. Box 30002,Lawrenceville,GA 30049、アメリカ合衆国;電話番号:(678)502−4699))から販売されているBelcor 575(商品名)、及びローディア社(Rhodia)(住所:259 Prospect Plains Rd CN 7500, Cranbury, NJ 08512、アメリカ合衆国;電話番号:(609)860−3926)から販売されているBricorr 288(商品名)が挙げられる。好ましい腐食防止薬品はPSOであり、ナルコから販売されている。
特許請求の範囲に記載の本発明の第二の態様に用いられる腐食防止薬品の調製において、水処理薬品中に殺生物剤は存在しないことが分かっている。殺生物剤を冷却水に添加する場合には、水処理薬品と殺生物剤は別々に添加する。
これら全ての腐食防止薬品は、ナルコから市販されている、又は、有機化学の分野の当業者が合成することができる。
スケール制御薬品には、上述した蛍光ポリマー及び任意のスケール制御剤が含まれる。特許請求の範囲に記載の本発明の第二の態様に用いられる腐食防止薬品の調製において、水処理薬品中に殺生物剤は存在しないことが分かっている。殺生物剤を冷却水に添加する場合には、水処理薬品と殺生物剤は別々に添加する。
スケール制御薬品及び腐食防止薬品を、上記冷却水装置の水に添加する。添加されるスケール制御薬品の量と腐食防止薬品の量は、冷却水装置の水中の両方の薬品の必要度に基づく。冷却水の分野の当業者には、冷却水装置の水中の腐食防止薬品及びスケール制御薬品の必要度をどのように決定すればよいかは知られている。
これら両方の薬品を添加した後、特許請求の範囲に記載の本発明の第一の態様において上述したように工程が実施される。
消費率を決定する方法を用いることは、いずれの蛍光性の種の初期濃度にも依存していないため、冷却水装置の制御には有用な方法である。消費率を決定する方法は、不活性蛍光トレーサー及び蛍光ポリマーが「2ドラム式」方法のように別々の薬品に分かれている場合においても用いることができ、バックグラウンド蛍光信号の影響を最小限に抑えることができる。

Claims (2)

  1. 冷却水装置の1ドラム式制御方法であって、次の工程を含むことを特徴とする1ドラム式制御方法:
    (1)冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、又はタワースケール指数計算式を用いて、学習期間において、不連続の間隔で該消費率を算出し、次の工程を含む工程
    a)冷却水装置を用意する工程;
    b)水処理薬品を用意する工程であって、
    (i)該水処理薬品は、少なくとも1種の蛍光ポリマー、少なくとも1種の不活性蛍光トレーサー、及び任意でその他の水処理剤を含む水処理薬品であり、
    (ii)該水処理薬品には、該蛍光ポリマーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
    (iii)該水処理薬品には、該不活性蛍光トレーサーが、該水処理薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し、
    (iv)該蛍光ポリマー及び該不活性蛍光トレーサーのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該不活性蛍光トレーサー及び該蛍光ポリマーが有する蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該不活性蛍光トレーサーの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する工程;
    c)該水処理薬品を該冷却水装置の水の中へ添加する工程であって、
    (i)該水処理薬品は、不定期に水中に添加され、且つ
    (ii)該水処理薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔がある工程;
    d)1以上の蛍光光度計を用意する工程;
    e)該1以上の蛍光光度計を用いて、冷却水装置からの水の中における該不活性蛍光トレーサーの蛍光信号、及び該蛍光ポリマーの蛍光信号を測定する工程であって、工程g)における計算で使用される測定を、該冷却水装置の水中へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行う工程;
    f)工程e)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水の水中に存在する蛍光ポリマーの濃度、及び不活性蛍光トレーサーの濃度を決定する工程、
    g)下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間内の間隔における蛍光ポリマーの消費率を算出するために、不連続の間隔において工程e)及び工程f)を繰り返し行う工程:
    (i)FIL=[A/(tlf−tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}−ln{LTP(f)/LTP(0)}];
    式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、
    Aは定数=1であり、
    tlf=間隔終了の時間、
    tl0=間隔開始の時間、
    LIT(0)=該間隔開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
    LIT(f)=該間隔終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
    LTP(0)=該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度;
    LTP(f)=該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度;
    (ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)−LTP(t)/LTP(0)];
    式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、
    Bは定数=1,000,000又は100,000であり;
    間隔時間は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔の時間であり、
    LTP(0)は該間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
    LIT(0)は該間隔開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
    LTP(t)は該間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
    LIT(t)は該間隔終了時の蛍光トレーサーの濃度である;又は
    (iii)TSIL=−C×SL(t)×60;
    式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、
    Cは定数=1,000,000又は100,000であり、
    SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される;
    (2)第1工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程;
    (3)評価期間における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程であって、計算に使用される測定は、該冷却水装置の水中へ水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行われ、下記評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて計算する工程:
    (i)FIE=[A/(tef−te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}−ln{ETP(f)/ETP(0)}];
    式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、
    Aは定数=1であり、
    tef=評価期間終了の時間、
    te0=評価期間開始の時間、
    EIT(0)=評価期間開始時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
    EIT(f)=評価期間終了時の不活性蛍光トレーサーの濃度;
    ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度;
    ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度;
    (ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)−ETP(t)/ETP(0)];
    式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、
    Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
    評価時間は分単位で表される評価の時間であり、
    ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
    EIT(0)は評価時間開始時の蛍光トレーサーの濃度であり、
    ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
    EIT(t)は評価時間終了時の蛍光トレーサーの濃度である;
    (iii)TSIE=−C×SE(t)×60;
    式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、
    Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
    SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは評価期間にわたって算出される;及び
    4)評価期間における蛍光ポリマーの消費率と、前の工程である工程(2)で決定された該冷却水装置の水の中の該学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率とを、以下の方法で比較する工程;
    (i)FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (ii)SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (iii)TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (iv)NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を以下のように計算する:
    NSI=D×[SIE−SIL]/SIL(SD)、
    NTSI=D×[TSIE−TSIL]/TSIL(SD);
    式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、
    Dは定数=10であり;
    TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、
    TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの値の標準偏差であり;
    NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI又はNTSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    そして任意で
    5)該冷却水装置の運転パラメータを調節し、該冷却水装置の水の中の蛍光ポリマーの消費率を所望の蛍光ポリマーの消費率に保持する工程を含むことを特徴とする1ドラム式制御方法。
  2. 冷却水装置の2ドラム式制御方法であって、次の工程を含むことを特徴とする2ドラム式制御方法:
    (1)冷却水装置の水中における蛍光ポリマーの消費率を決定する工程であって、ファウリング指数計算式、スケール指数、又はタワースケール指数計算式を用いて、学習期間において、不連続の間隔で該消費率を算出する、次の工程を含む工程
    a)冷却水装置を用意する工程;
    b)腐食防止薬品を用意する工程であって、
    (i)該腐食防止薬品は、公知の腐食防止剤からなる群より選択される1以上の化合物、及びiftcipとして知られる不活性蛍光トレーサーを含む腐食防止薬品であって、
    (ii)該iftcipを、該腐食防止薬品に公知の割合で添加する工程、
    c)スケール制御薬品を用意する工程であって、
    (i)該スケール制御薬品は、少なくとも1種の蛍光ポリマー及び任意でその他のスケール防止剤を含むスケール制御薬品であって;
    (ii)該スケール制御薬品には、該蛍光ポリマーが、該スケール制御薬品のその他全ての成分に対して、公知の割合で存在し;
    (iii)該蛍光ポリマー及び該iftcipのいずれもが、検知可能な蛍光信号を有し、該iftcipの蛍光信号及び該蛍光ポリマーの蛍光信号のいずれもが、同じ冷却水装置の水の中で探知できるように、該蛍光ポリマーが、該iftcipの検知可能な蛍光信号とは異なる検知可能な蛍光信号を有する工程
    d)該スケール制御薬品及び該腐食防止薬品を該冷却水装置の水に添加する工程であって;
    (v)該スケール制御薬品は、不定期に水に添加され、
    (vi)該腐食防止薬品は、不定期に水に添加され、
    (vii)該スケール制御薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔があり、及び
    (viii)該腐食防止薬品の各添加の間に、不連続の時間的間隔がある工程;
    e)1以上の蛍光光度計を用意する工程;
    f)該1以上の蛍光光度計を用いて、該冷却水装置からの水の中における該蛍光ポリマーの蛍光信号、及び該iftcipの蛍光信号を測定する工程であって、工程h)における計算で使用される測定を、該冷却水装置の水にスケール制御薬品を新たに添加しない時及び腐食防止薬品を新たに添加しない時に生じる時間的間隔において行う工程;
    g)工程f)で測定された蛍光信号を用いて、該冷却水装置の水中に存在する蛍光ポリマーの量、及びiftcipの量を決定する工程;
    h)下記ファウリング指数計算式、スケール指数計算式、及びタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて、学習期間における蛍光ポリマーの消費率を算出するために、不連続の間隔において工程f)及び工程g)を繰り返し行う工程:
    (i)FIL=[A/(tlf−tl0)]×[ln{LIT(f)/LIT(0)}−ln{LTP(f)/LTP(0)}];
    式中、FILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したファウリング指数であり、
    Aは定数=1であり、
    tfl=間隔終了の時間、
    tl0=間隔開始の時間、
    LIT(0)=間隔開始時のiftcipの濃度;
    LIT(f)=間隔終了時のiftcipの濃度;
    LTP(0)=間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度;
    LTP(f)=間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度;
    (ii)SIL=[{B×LTP(0)}/間隔時間]×[LIT(t)/LIT(0)−LTP(t)/LTP(0)];
    式中、SILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したスケール指数であり、
    Bは定数=1,000,000又は100,000であり;
    間隔時間は、分単位で表される、測定が行われる不連続の時間的間隔であり、
    LTP(0)は間隔開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
    LIT(0)は間隔開始時のiftcipの濃度であり、
    LTP(t)は間隔終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、
    LIT(t)は間隔終了時のiftcipの濃度であり;又は
    (iii)TSIL=−C×SL(t)×60;
    式中、TSILは学習期間内の時間的間隔毎に計算したタワースケール指数であり、
    Cは定数=1,000,000又は100,000であり、
    SL(t)はln[LTP(t)/LTI(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは学習期間内の時間的間隔毎に計算される;
    (4)第1工程で算出された全てのFIL又は全てのSIL又は全てのTSILを合計し、全学習期間においてFIL、SIL、又はTSILが計算された回数で除して、学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率を算出する工程であって、この計算によりFILa、SILa、又はTSILaが算出され、FILaは学習期間における平均ファウリング指数であり、SILaは学習期間における平均スケール指数であり、TSILaは学習期間における平均タワースケール指数である工程;
    (5)評価期間における蛍光ポリマーの消費率を算出する工程であって、計算に使用される測定は、該冷却水装置の水に水処理薬品を新たに添加する各添加の間に生じる時間的間隔において行われ、下記評価期間におけるファウリング指数計算式、評価期間におけるスケール指数計算式、及び評価期間におけるタワースケール指数計算式からなる群より選択される計算式を用いて計算する工程:
    (i)FIE=[A/(tef−te0)]×[ln{EIT(f)/EIT(0)}−ln{ETP(f)/ETP(0)}];
    式中、FIEは算出された評価期間におけるファウリング指数を意味し、
    Aは定数=1であり、
    tef=評価期間終了の時間、
    te0=評価期間開始の時間、
    EIT(0)=評価期間開始時のiftcipの濃度;
    EIT(f)=評価期間終了時のiftcipの濃度;
    ETP(0)=評価期間開始時の蛍光ポリマーの濃度;
    ETP(f)=評価期間終了時の蛍光ポリマーの濃度;
    (ii)SIE=[B×ETP(0)]/評価時間×[EIT(t)/EIT(0)−ETP(t)/ETP(0)];
    式中、SIEは評価期間におけるスケール指数であり、
    Bは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
    評価時間は分単位で表される評価の時間であり、
    ETP(0)は評価時間開始時の蛍光ポリマーの濃度であり、
    EIT(0)は評価時間開始時のiftcipの濃度であり、
    ETP(t)は評価時間終了時の蛍光ポリマーの濃度であり、及び
    EIT(t)は評価時間終了時のiftcipの濃度である;
    (iii)TSIE=−C×SE(t)×60;
    式中、TSIEは評価期間におけるタワースケール指数であり、
    Cは定数=1,000,000又は100,000であり、学習期間内及び評価期間内のいずれにおいても同じ定数が選択され;
    SE(t)はln[ETP(t)/EIT(t)]対時間の曲線の傾きであり、l/秒単位で表され、該傾きは評価期間にわたって算出される;及び
    4)評価期間における蛍光ポリマーの消費率と、前の工程である工程(2)で測定された該冷却水装置の水の中の該学習期間における蛍光ポリマーの平均消費率とを、以下の方法で比較する工程;
    (i)FIE=FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;FIE>FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;FIE<FILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (ii)SIE=SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;SIE>SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;SIE<SILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (iii)TSIE=TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;TSIE>TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;TSIE<TSILaの場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    (iv)NVincentスケール指数又はNVincentタワースケール指数を以下のように計算する:
    NSI=D×[SIE−SIL]/SIL(SD)、
    NTSI=D×[TSIE−TSIL]/TSIL(SD);
    式中、NSIはNVincentスケール指数であり、NTSIはNVincentタワースケール指数であり、
    Dは定数=10であり;
    TSIE、SIE、TSIL及びSILは、上述したとおりであり、
    TSIL(SD)及びSIL(SD)は、それぞれ算出された学習期間におけるTSIL及びSILの標準偏差であり;
    NSI又はNTSI=0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率と同じであり;NSI又はNTSI>0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より大きく;NSI<0である場合には、評価期間における蛍光ポリマーの消費率は、学習期間における蛍光ポリマーの消費率より小さい;
    そして任意で
    5)該冷却水装置の運転パラメータを調節し、該冷却水装置の水の中の蛍光ポリマーの消費率を所望の蛍光ポリマーの消費率に保持する工程を含むことを特徴とする2ドラム式制御方法。
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