以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図3を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、図2に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、コントロールパネル80が配設されている。このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82、メニュー画面表示、メニュー選択、決定、取り消しなどのメニュー操作部84、識別情報の変動時間を短縮するための変動短縮ボタン86などが含まれている。
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21は、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
また、皿ユニット21の左前面には、Aボタン(決定ボタン)、Bボタン(取消ボタン)を含むゲーム操作部88が配設されている。このゲーム操作部88は、遊技者によって操作可能な操作手段の一例である。具体的には、このゲーム操作部88が遊技者によって操作されることに応じて、背景動画像の種類が変更可能となる。
上述した発射装置130は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。尚、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能なパチンコ遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、このパチンコ遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図1に示すように、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。
この遊技盤14の前面中央には、始動口44、シャッタ40などが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、液晶表示装置32において識別情報の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な開放状態となることがある。また、このような遊技盤14においては、各種の役物が取り付け可能となっている。
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。また、このベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の中央には、図3に示すように、可変表示手段としての特別図柄表示装置33が背面側から配設されている。この特別図柄表示装置33は、7セグ表示が可能な表示装置であり、特別図柄ゲームにおいて特別図柄としての識別情報の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置33における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄としての識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“3”、“7”の数字、“−”の絵柄を用いる。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置33において、識別情報の導出表示が行われ、導出表示された識別情報が特定の表示態様(例えば、“3”、“7”のいずれかが導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行することとなる。また、導出表示された識別情報が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される態様、所謂「はずれ態様」)になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。
また、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、“7”が導出表示される態様、所謂「確変大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態(高確率遊技状態、確率向上遊技状態)に移行することとなる。一方、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様ではない非特別の表示態様(例えば、“3”が導出表示される態様、所謂「普通大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、遊技者に相対的に不利な通常遊技状態に移行することとなる。
上述したような確変状態では、通常遊技状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。尚、導出表示された識別情報が特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する遊技状態を、確変大当り遊技状態と称する。また、導出表示された識別情報が非特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する遊技状態を、普通大当り遊技状態と称する。
また、詳しくは後述するが、大当り遊技状態となった後に、確変状態となる特別大当りにおいては、大当り遊技状態中におけるラウンド制御の上限ラウンド数が15ラウンドとなる。一方、大当り遊技状態となった後に、確変状態とならない普通大当りにおいては、大当り遊技状態中におけるラウンド制御の上限ラウンド数が2ラウンドとなる。
上述した液晶表示装置32は、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設されることとなる。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、詳しくは後述するが、特別図柄ゲームにおける特別図柄に伴う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の表示態様で表示されることとなる。つまり、液晶表示装置32は、表示状態が変化可能であり、遊技に関する動画像を表示する。また、言い換えると、液晶表示装置32は、装飾図柄の可変表示を行う。尚、本実施形態における液晶表示装置32は、表示手段、可変表示手段の一例に相当する。
また、この液晶表示装置32には、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する装飾図柄が可変表示される。これら複数の図柄列において装飾図柄の導出表示が行われ、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“12”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になると、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行することとなる。また、導出表示された複数の識別情報の組合せが、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”、“3”、“5”、“7”、“9”、“11”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「特定大当り表示態様」)になると、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行し、その特定遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。液晶表示装置32には、これらの装飾図柄の他にも、背景画像、演出用の演出画像、普通図柄画像等が表示される。尚、本実施形態においては、装飾図柄を複数の図柄列で構成したが、これに限らず、例えば、装飾図柄を一列の図柄列で構成してもよい。
このように、遊技者によってパチンコ遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、ガラスドア11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤14の前面側に透過性を有する保護ガラス19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像が、透過性を有する遊技盤14及び保護ガラス19を介して遊技者に対して視認可能となる。
このため、詳しくは後述するが、透過性を有する遊技盤14の背面に液晶表示装置32が配設され、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて各種の演出を行うことによって、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。また、従来の遊技機においては、表示領域のサイズを大きくすることによって、遊技領域のサイズが小さくなる可能性があった。また、表示領域のサイズを大きくしないで、各種の画像を表示することは、遊技者にとって視認することが煩雑となるおそれもあった。そこで、後述するような表示演出を実行することによって、液晶表示装置32における表示領域のサイズにとらわれない多種多様な演出を実行でき、興趣の向上を図ることができる。また、遊技盤14と、その遊技盤14の後方に配設される液晶表示装置32との間に隙間を設けたので、障害釘の調整を行う際などにおける衝撃が液晶表示装置32に伝導しにくく、液晶表示装置32を傷つけることを防止し、液晶表示装置32の製品寿命を永らえることができる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流通、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した木枠12は、木製の枠体であり、図2に示すように、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、詳しく後述する基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の中央には、上述した可変表示手段としての特別図柄表示装置33が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32aに普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された識別情報が特定の態様である場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、V・カウントセンサ102(図4参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したことを主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立する毎に識別情報の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
また、特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の可変表示保留条件が成立した場合には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、特定遊技状態である大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に導出表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、特別図柄表示装置33、変動短縮ボタン86、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
特別図柄表示装置33は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄としての識別情報の可変表示を行うものである。
変動短縮ボタン86は、その操作に応じて、主制御回路60に操作信号を供給する。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。尚、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払出す払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の駆動制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図1においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、表示制御手段、可変表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、メニュー操作部84、ゲーム操作部88が接続されており、その操作に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。特に、ゲーム操作部88が遊技者によって操作された場合には、背景動画像の演目が変更可能となる。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターン(一又は複数の演出ブロック)を選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。表示制御回路250は、表示制御手段、可変表示制御手段の一例に相当する。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
また、表示制御回路250は、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている。特に、表示制御回路250には、複数種類の動画像データが記憶されている。また、この動画像データは、複数のセクションから構成されているものがある。また、このような動画像データには、複数種類の装飾図柄画像や、その装飾図柄画像の背景となる複数種類の背景動画像データなどが含まれている。また、背景動画像データには、一連の背景動画像を表示させるための背景動画像データや、背景動画像データに基づく一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データなどが記憶されている。言い換えると、画像データROMには、識別情報の可変表示における背景動画像となる複数種類の背景動画像のいずれかを表示するための背景動画像データが記憶されている。また、言い換えると、画像データROMには、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードのいずれかを実行するためのモード実行データが記憶されている。尚、このようなデータを記憶している表示制御回路250は、動画像データ記憶手段、モード実行データ記憶手段の一例に相当する。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データを読み出す等、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置32に表示させるための画像データを生成する。そして、表示制御回路250は、生成した画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。特に、詳しくは後述するが、表示制御回路250は、遊技に応じて、背景動画像データに基づいて、液晶表示装置32に背景動画像の表示を行うこととなる。また、表示制御回路250は、複数のセクションの動画像データを所定の順序で用いて、動画像を液晶表示装置32に表示させることとなる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[演出内容についての説明]
上述したような構成のパチンコ遊技機10において実行される演出内容について図5から図8を用いて説明する。尚、図5は、変動パターンなどに対応する演出パターンを示す説明図であり、図6から図8は、演出の進行を示す説明図である。
演出パターンは、図5に示すように、変動パターンと、演出に関する演目とに対応して決定される。
変動パターンとは、識別情報の変動表示パターンを示すものである。変動パターンは、主制御回路60にて決定され、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドが、副制御回路200に対して供給されることとなる。これによって、主制御回路60において決定された識別情報の変動パターンは、副制御回路200でも認識可能となる。具体的には、変動パターン01から変動パターン06など、各種の変動パターンがある。変動パターン01は、通常変動パターンであり、変動パターン02は、花舞台変動パターン(リーチならず)であり、変動パターン03は、ノーマルリーチ(ハズレ)であり、変動パターン04は、ノーマルリーチ(大当り)であり、変動パターン05は、スーパーリーチ(ハズレ)であり、変動パターン06は、スーパーリーチ(大当り)である。
また、演出に関する演目とは、演出の種別を示す情報である。具体的に演目としては、演目「橋弁慶」、演目「娘道成寺」、演目「白波五人男」、演目「八百屋お七」などがある。また、この演目は、詳しくは後述するが、一連の演出パターンが完了したことを条件に、更には、遊技者の操作に応じて、副制御回路200により変更されることとなる。
このような副制御回路200において変動パターンと、演目とに基づいて、演出パターンが選択されることとなる。
具体的には、変動パターンが変動パターン01である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして通行人往来演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして坊主見張り演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして捕り手見張り演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとしてお七往来演出パターンが選択される。
また、変動パターンが変動パターン02である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして立て札折れている演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして花子引き返す演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして宝箱からっぽ演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとしてお七通り過ぎる演出パターンが選択される。
また、変動パターンが変動パターン03である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして牛若丸通り過ぎる演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして坊主登場(敗北)演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして捕り手登場(敗北)演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとしてお七帰る演出パターンが選択される。
また、変動パターンが変動パターン04である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして弁慶登場(返り討ち)演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして案珍登場演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして仲間登場演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとして吉三郎登場演出パターンが選択される。
また、変動パターンが変動パターン05である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして弁慶と対戦(敗北)演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして蛇登場、坊主と対戦(敗北)演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして逃走を図り失敗演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとして櫓に登る梯子が倒れる演出パターンが選択される。
また、変動パターンが変動パターン06である場合において、演目が演目「橋弁慶」であるときには、演出パターンとして弁慶と対戦(勝利)演出パターンが選択され、演目が演目「娘道成寺」であるときには、演出パターンとして蛇登場、坊主と対戦(勝利)演出パターンが選択され、演目が演目「白波五人男」であるときには、演出パターンとして逃走を図り成功演出パターンが選択され、演目が演目「八百屋お七」であるときには、演出パターンとして櫓に登り鐘を鳴らす演出パターンが選択される。
また、このような演目は、図6に示すように、通常においては、演目「橋弁慶」、演目「娘道成寺」、演目「白波五人男」、演目「八百屋お七」の順で実行されることとなる。尚、詳しくは後述するが、遊技者の操作に応じて、演目「橋弁慶」から演目「娘道成寺」、演目「娘道成寺」から演目「白波五人男」、演目「白波五人男」から演目「八百屋お七」、演目「八百屋お七」から演目「橋弁慶」など、上述した順序と同じ正順序に演目が変更可能であり、更には、遊技者の操作に応じて、演目「八百屋お七」から演目「白波五人男」、演目「白波五人男」から演目「娘道成寺」、演目「娘道成寺」から演目「橋弁慶」、演目「橋弁慶」から演目「八百屋お七」など、上述した順序とは逆順序に演目が変更可能である。
また、これらのような演目(例えば、演目「橋弁慶」、演目「娘道成寺」、演目「白波五人男」、演目「八百屋お七」などの背景画像)を実行する場合における背景動画像は、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して実行される。尚、これらの背景動画像は、リーチ等となる変動パターンの場合には、特殊の背景動画像(例えば、特別演出、花舞台演出等)となる。
また、演目の変更に関する具体的な一例について図7を用いて説明する。
図7に示すように、一つの演目は、複数のセクションを含むメイン動画像と、特別のループ動画像とで構成されている。具体的には、図7(A)に示すように、演目「橋弁慶」においては、橋弁慶メイン動画像と、橋弁慶ループ動画像とから構成されている。橋弁慶メイン動画像は、セクションA、セクションB、セクションC等から構成されている。また、これらの動画像は、所定の順序で表示されることとなる。具体的には、セクションA、セクションB、セクションC、・・・と実行した後に、橋弁慶ループ動画像が繰り返し実行されることとなる。つまり、複数のセクションの動画像データを所定の順序で用いて、動画像が液晶表示装置32に表示されることとなる。
また、セクションBを実行しているタイミング(例えば、符号T1のタイミング)で、花舞台リーチ動画像などの特殊動画像が表示されると決定された場合には、セクションBにおける動画像の表示が中断され、特殊動画像の表示が開始する。そして、特殊動画像の表示が終了した場合には、セクションBの先頭から動画像の表示が再開されることとなる。
このように、複数のセクションから構成された動画像データを所定の順序で用いて、遊技に関する動画像を表示させ、その動画像の表示が中断された場合には、その中断されたときに実行されていた動画像データのセクションを判定し、判定された動画像データのセクションから動画像の表示を再開させるので、例えば、一連の動画像表示の実行時間が長いなどの理由で、複数のセクションから構成される動画像データに基づく動画像が中断された場合において、その中断された動画像データのセクションから再開されることとなり、複数のセクションのうち、時系列に後の方に実行されるセクションに基づく動画像を表示させる機会が低減されることがないなど、全ての動画像を表示させる機会を増大させ、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を高めることができる。
判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させるので、例えば、動画像の表示が中断されたときにおける動画像データを記憶領域に常駐させる必要がなく、動画像の表示が再開されるときに、動画像の表示が中断されたときに判定された動画像データのセクションに基づいて、その動画像データのセクションの最初から実行すればよく、制御負荷を低減しつつ、演出効果を高めることができる。
識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を表示させるので、可変表示待機状態、可変表示状態毎に切り替わることなく継続して、動画像を表示させることとなり、一連の動画像を表示する機会が増大し、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、メイン動画像の表示が終了した後に、ループ動画像の表示を実行しているタイミング(例えば、符号T2のタイミング)で、識別情報の可変表示が開始した場合には、図6に示す正順序である演目(例えば、今現在が図7(A)に示すように演目「橋弁慶」である場合には、演目「娘道成寺」)のセクションAの最初から動画像の表示が開始される。
このように、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更するので、一連の動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を異ならせることとなり、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、その所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更するので、一連の背景動画像が完了したことを条件に、表示する背景動画像の種類を変更することとなり、背景動画像演出が中途半端で終了する機会を減少させ、演出効果の減退を抑制することができる。
また、一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データが記憶されており、そのループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されていることを条件に動画像種類変更条件の成立を検出するので、一連の背景動画像が完了した場合であっても、背景動画像演出を継続的に行うことができ、演出効果を向上させることができる。また、同じような一連の背景動画像を定常的に繰り返し表示させることがなく、一連の背景動画像とは異なるループ背景動画像演出を繰り返し実行することとなり、演出に対する興趣の永続を図ることによって、演出効果の減退を抑制することができる。
また、上述したように、ループ動画像の表示が行われていない場合であっても、遊技者の操作に応じて、図7(B)に示すように、演目が変更される場合がある。具体的には、演目「橋弁慶」において、遊技者により、演目を逆順序に変更する操作があり、ループ動画像がまだ実行されていないセクションCを実行しているタイミング(例えば、符号T3のタイミング)で、識別情報の可変表示が開始された場合には、図6に示す逆順序である演目(例えば、今現在が図7(B)に示すように演目「橋弁慶」である場合には、演目「八百屋お七」)のセクションAの最初から動画像の表示が開始される。
このように、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードからいずれかを選択して記憶し、識別情報の可変表示を開始するときに、記憶されたモードに対応するモード実行データを読み出して実行するので、識別情報の可変表示中においても、次回の識別情報の可変表示から実行されるモードが選択可能となるため、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
また、識別情報の可変表示における背景画像となる複数種類の背景画像のいずれかを表示するためのデータが記憶されるので、遊技者の操作に応じて、様々な背景画像を表示することができ、演出効果を高めることができる。
また、遊技者による操作が可能な操作手段による操作を受け付けたときは、一連の背景動画像の表示が完了に拘らず、動画像種類変更条件の成立を検出するので、遊技者の操作に応じて、実行する背景動画像データの種類を変更することとなり、遊技者の所望とするタイミングで背景動画像の変更を行うことができ、遊技者に対する利便性を高めることができ、更なる演出効果の向上を図ることができる。また、操作手段による操作を受け付けたときに、実行する背景動画像データの種類を選択可能に変更することもでき、遊技者の所望とする背景動画像に変更することができ、遊技者に対する利便性を高めることができ、更なる演出効果の向上を図ることができる。
また、大当り遊技状態に移行した場合における演出に関する具体的な一例について図8を用いて説明する。
大当り遊技状態に移行した場合には、特別大当りと普通大当りとで、演出パターンが異なる。大当り時に行われる演出に対応する演出パターンは、メイン大当り演出パターンと、サブ大当り演出パターンと、最終ラウンド大当り演出パターンとが含まれている。メイン大当り演出パターンは、サブ大当り演出パターンよりも実行時間が相対的に長い演出パターンである。つまり、メイン大当り演出パターン、サブ大当り演出パターンは、大当り遊技状態において演出を行うための演出データであり、メイン大当り演出パターンは、第一の演出時間にて実行される第一の演出データであり、サブ大当り演出パターンは、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データである。このような演出パターンは、プログラムROM208に記憶されており、このようなデータが記憶されているプログラムROM208は、演出データ記憶手段の一例に相当する。また、最終ラウンド大当り演出パターンは、最終ラウンドに移行した場合に実行される演出パターンである。
また、特別大当り(例えば、上限のラウンドが15ラウンドなど)となった場合においては、メイン大当り演出パターンが選択され、そのメイン大当り演出パターンに基づくメイン大当り演出が完了した後には、サブ大当り演出パターンが選択される。尚、このサブ大当り演出パターンに対応するサブ大当り演出は、最終ラウンドに移行するまで繰り返し実行されることとなる。そして、最終ラウンドに移行した場合(例えば、符号T4のタイミングなど)には、最終ラウンド大当り演出が実行される。
一方、普通大当り(例えば、上限のラウンドが2ラウンドなど)となった場合においては、サブ大当り演出パターンが選択され、そのサブ大当り演出パターンに基づくサブ大当り演出が、最終ラウンドに移行するまで繰り返し実行されることとなる。そして、最終ラウンドに移行した場合(例えば、符号T5のタイミングなど)には、最終ラウンド大当り演出が実行される。
つまり、特別大当りとなることが決定された場合には、前記第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行した後、第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行する一方、普通大当りとなることが決定された場合には、第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行することとなる。
このように、所定の大当り移行条件が成立し、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行し、特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、大当り遊技状態の上限ラウンド数に応じた演出時間の大当り演出を実行することができ、例えば、普通大当りにおいて、第一の大当り演出を実行した場合など、大当り遊技状態における大当り演出が途中で終了する可能性を低め、演出効果の低減を抑制することができる。また、大当り演出の内容の相違によっても大当り遊技状態における上限ラウンド数が容易に認識可能となる。
また、第一の大当り演出を実行した後に、第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、第一の演出データに基づく第一の大当り演出を繰り返し実行することがないため、演出データの記憶容量を増大させることなく、複数種類の演出を行うことができ、更に演出効果を高めつつ、記憶容量の削減を図ることができる。
[表示画面の説明]
また、上述した構成によって実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図9から図26を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示装置33においては、図3に示すように、特別図柄としての識別情報が可変表示される。具体的には、識別情報の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、識別情報の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された識別情報が、非特定の表示態様(例えば、“3”、“7”などにならない態様、“−”)となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、特定の表示態様(例えば、“3”、“7”など)となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、特別図柄表示装置33における特別図柄を装飾するための複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図9に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図10に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示されるタイミングで、装飾図柄が導出表示されることとなる。また、導出表示される装飾図柄は、導出表示される特別図柄と関連性を有する。具体的には、特別図柄が“−”である場合には、装飾図柄は、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となり、特別図柄が“3”、“7”である場合には、装飾図柄は、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となる。つまり、全ての列が停止表示され、その導出表示された複数列の装飾図柄が、図11に示すように、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となると、特別図柄が“−”として導出表示され、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、図21に示すように、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となると、特別図柄が“3”、“7”として導出表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、このような装飾図柄の他にも、図9から図24に示すように、背景動画像が表示されることがある。具体的には、図9から図11に示すように、牛若丸と弁慶とが戦う演目「橋弁慶」に係る背景動画像が表示される。このような背景動画像は、複数のセクションから構成されるメイン動画像と、メイン動画像が完了した後に繰り返し表示されるループ動画像とから構成される。このような背景動画像は、リーチとなる等の所定の動画像表示中断条件が成立しない場合には、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像が表示されることとなる。
一方、所定の動画像表示中断条件が成立した場合には、以前に行っていた背景動画像が中断し、その演目に対応する特別の背景動画像が表示される。具体的には、図12に示すように、牛若丸が登場する予兆背景動画像が表示されることがある。このように、牛若丸が登場したが、図13に示すように、立て札折れている背景動画像が表示されるとともに、識別情報がはずれとして導出表示される場合がある。このような背景動画像は、上述した変動パターン02に対応して表示される背景動画像である。一方、図14に示すように、牛若丸が登場した後に、識別情報がリーチとなる場合がある。牛若丸が登場した後に識別情報がリーチとなった場合には、図15に示すように、牛若丸が通り過ぎる背景動画像が表示されるとともに、識別情報の可変表示がはずれとなることがある。このような背景動画像は、上述した変動パターン03に対応して表示される背景動画像である。一方、弁慶が突然襲い掛かるが、牛若丸が返り討ちにし、弁慶に勝利する背景動画像が表示されるとともに、識別情報が特定の表示態様となる場合がある。このような背景動画像は、上述した変動パターン04に対応して表示される背景動画像である。また、図16に示すように、弁慶に戦いを挑むことを試み、図17に示すように、弁慶が登場し、図18に示すように、牛若丸が弁慶との戦いを開始する背景動画像が表示されることがある。そして、図19に示すように、牛若丸が川に落ち、牛若丸が敗北する動画像演出が表示されるとともに、識別情報がはずれとして導出表示される場合がある。このような背景動画像は、上述した変動パターン05に対応して表示される背景動画像である。一方、図20及び図21に示すように、牛若丸が弁慶との戦いに勝利する背景動画像が表示されるとともに、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合がある。このような背景動画像は、上述した変動パターン06に対応して表示される背景動画像である。
また、このような所定の動画像表示中断条件が成立し、識別情報がはずれとして導出表示された場合には、以前の中断した演目のセクションの最初から背景動画像が表示されることがある。
このように、複数のセクションから構成された動画像データを所定の順序で用いて、遊技に関する動画像を表示させ、その動画像の表示が中断された場合には、その中断されたときに実行されていた動画像データのセクションを判定し、判定された動画像データのセクションから動画像の表示を再開させるので、例えば、一連の動画像表示の実行時間が長いなどの理由で、複数のセクションから構成される動画像データに基づく動画像が中断された場合において、その中断された動画像データのセクションから再開されることとなり、複数のセクションのうち、時系列に後の方に実行されるセクションに基づく動画像を表示させる機会が低減されることがないなど、全ての動画像を表示させる機会を増大させ、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を高めることができる。
一方、所定の動画像表示中断条件が成立した際に表示されていた背景動画像が、メイン動画像の表示が完了した後に表示されるループ動画像である場合には、図22から図24に示すように、異なる演目の背景動画像が表示される。図22は、演目「娘道成寺」における背景動画像であり、図23は、演目「白波五人男」における背景動画像であり、図24は、演目「八百屋お七」における背景動画像である。尚、これら背景動画像は、通常、演目「橋弁慶」、演目「娘道成寺」、演目「白波五人男」、演目「八百屋お七」の正順序で変更される。
このように、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、その所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更するので、一連の背景動画像が完了したことを条件に、表示する背景動画像の種類を変更することとなり、背景動画像演出が中途半端で終了する機会を減少させ、演出効果の減退を抑制することができる。
更には、遊技者の操作に応じて演目が変更される場合があり、上述した正順序で変更される場合があり、更には、演目「八百屋お七」、演目「白波五人男」、演目「娘道成寺」、演目「橋弁慶」の逆順序で変更される場合もある。
このように、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードからいずれかを選択して記憶し、識別情報の可変表示を開始するときに、記憶されたモードに対応するモード実行データを読み出して実行するので、識別情報の可変表示中においても、次回の識別情報の可変表示から実行されるモードが選択可能となるため、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
また、上述したように、所定の動画像表示中断条件が成立した後に、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には、大当り遊技状態に移行する。この場合においては、識別情報の可変表示の結果が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様とならなかった(非特別の表示態様となった)場合には、図25に示すように、普通大当りとなり、上限ラウンド数が2ラウンドとなる。一方、識別情報の可変表示の結果が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様となった場合には、図26に示すように、特別大当りとなり、上限ラウンド数が15ラウンドとなる。尚、このように、実行時間が異なる普通大当りと特別大当りとでは、背景動画像データや音声データなどの演出データの選択が異なる。具体的には、上述したように、普通大当りとなった場合には、メイン大当り演出データが実行されることなく、サブ大当り演出データが繰り返し実行されるが、特別大当りとなった場合には、メイン大当り演出データが実行され、その実行が完了した後に、サブ大当り演出データが繰り返し実行される。
このように、所定の大当り移行条件が成立し、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行し、特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、大当り遊技状態の上限ラウンド数に応じた演出時間の大当り演出を実行することができ、例えば、普通大当りにおいて、第一の大当り演出を実行した場合など、大当り遊技状態における大当り演出が途中で終了する可能性を低め、演出効果の低減を抑制することができる。また、大当り演出の内容の相違によっても大当り遊技状態における上限ラウンド数が容易に認識可能となる。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図27から図29、図31から図42に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図29)の状態遷移について図30を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図27に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図29を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図28を用いて説明する。
最初に、図28に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、始動口44等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図27のステップS15において実行されるサブルーチンについて図29を用いて説明する。尚、図29において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図29に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図31を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。詳しくは図32を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口39が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口39の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口39が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口39の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。詳しくは図33を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄である場合には、確変状態に移行させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。また、メインCPU66は、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。これによって、この始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、始動記憶情報が“1”減少した旨が認識可能となる。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図30に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図29に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図29に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図29に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図29に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、大当りラウンド最大継続数(上限ラウンド数、例えば、本実施形態においては2又は15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
つまり、本実施形態におけるステップS71からステップS80を実行するメインCPU66は、遊技の進行を制御するとともに、液晶表示装置32における表示態様が特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態におけるステップS71からステップS80を実行するメインCPU66は、遊技制御手段の一例に相当する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図29のステップS72において実行されるサブルーチンについて図31を用いて説明する。
最初に、図31に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態となったことを認識することができ、一連の背景動画像演出が終了すると、タイトル表示(例えば、機種名称表示など)が行われ、その後、演目の種類を切り替える。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。例えば、通常時における大当り判定テーブルでは、2個の大当り判定値が設定されているが、高確率時における大当り判定テーブルでは、10個の大当り判定値が設定されており、高確率フラグに基づいて大当り判定テーブルを選択することによって、特定遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、高確率フラグが所定の値(例えば“77”)である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、特定遊技状態に移行する確率(識別情報の可変表示の結果を特定の表示態様とする確率)は、通常時よりも向上することとなるのである。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な特定遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。言い換えると、メインCPU66は、所定の大当り移行条件が成立したか否かを判定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、特別図柄としての識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。特に、メインCPU66は、識別情報を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定する場合には、上述したステップS79において確変状態に移行させる制御を行うこととなる。また、言い換えると、メインCPU66は、識別情報を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定するか、識別情報を非特別の表示態様(大当り図柄が非確変図柄となる表示態様)として決定するかによって、後述するステップS134において、上限ラウンド数が15ラウンドである特別大当りに移行させるか、上限ラウンド数が2ラウンドである普通大当りに移行させるかを決定することとなる。つまり、ステップS107を実行するメインCPU66は、ステップS105、106において所定の大当り移行条件が成立したときに、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りと、特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとのうちの何れかの大当りに決定することとなる。尚、本実施形態において、本処理を実行するメインCPU66は、大当り種類決定手段の一例に相当する。このように記憶された識別情報を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が導出表示されることとなる。また、このように記憶された識別情報を示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄を、特別図柄としての識別情報に決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された識別情報を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が導出表示されることとなる。また、このように記憶された識別情報を示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインCPU66は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が、決定した変動パターンで、変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動時間を示す変動時間テーブルと、に基づいて、変動時間を算出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図29のステップS74において実行されるサブルーチンについて図32を用いて説明する。
最初に、図32に示すように、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS131)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS132)。これらの処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS133に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133においては、大当りか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図31のステップS106の処理によって大当りであると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、大当りと判別した場合には、ステップS134に処理を移し、大当りとは判別しなかった場合には、ステップS140に処理を移す。
ステップS140においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS134においては、メインCPU66は、ステップS107において決定された大当り図柄が確変図柄であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄であると判別した場合には、特別大当り開始コマンド(上限ラウンドが15ラウンド)を示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットするとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大入賞口開放回数最大値に“15”をセットし(ステップS135)、ステップS137に処理を移す。このように記憶された特別大当り開始コマンドを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に特別大当り開始コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した特別大当り開始コマンドに応じて、大当り演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、後述するステップS164において上限ラウンド(15ラウンド)に至ったか否かを認識可能となる。
一方、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄ではないと判別した場合には、普通大当り開始コマンド(上限ラウンドが2ラウンド)を示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットするとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大入賞口開放回数最大値に“2”をセットし(ステップS136)、ステップS137に処理を移す。このように記憶された普通大当り開始コマンドを示すデータは、図28のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に普通大当り開始コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した普通大当り開始コマンドに応じて、大当り演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、後述するステップS164において上限ラウンド(2ラウンド)に至ったか否かを認識可能となる。
そして、ステップS137においては、制御状態フラグとして大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り開始インターバル管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。このように、メインCPU66は、大当りとなる所定の大当り移行条件が成立すると、遊技者に有利な所定のラウンド遊技を予め決定されたラウンド数を上限として実行する大当り遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。また、メインCPU66は、ステップS107において決定された大当りの種類に対応する上限ラウンド数に基づいて実行される大当り遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、ステップS133からステップS137を実行するメインCPU66は、大当り移行制御手段の一例に相当する。そして、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS138)。この処理において、メインCPU66は、大当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口内残留球監視処理]
図29のステップS78において実行されるサブルーチンについて図33を用いて説明する。
最初に、図33に示すように、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であるか否かの判断(ステップS161)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS162)。これらの処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS163に処理を移す。一方、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS163においては、特定領域通過ありか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口が開放してからこの処理が実行されるまでの間にV・カウントセンサ102から供給された所定の検知信号があったか否かを判定し、これに基づいて、特定領域通過ありと判別した場合には、ステップS164に処理を移し、特定領域通過ありとは判別しなかった場合には、ステップS167に処理を移す。
ステップS164においては、大入賞口開放回数が大入賞口開放回数最大値以上であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口開放回数最大値を読み出し、大入賞口開放回数カウンタから読み出した値が大入賞口開放回数最大値以上であると判別した場合には、ステップS167に処理を移し、大入賞口開放回数が大入賞口開放回数最大値以上であるとは判別しなかった場合には、ステップS165に処理を移す。尚、この大入賞口開放回数最大値は、上述したように、特別大当り時においてはステップS135において“15”がセットされ、普通大当り時においてはステップS136において“2”がセットされる。
ステップS165においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS166)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS167においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大当り終了インターバルを示す値(07)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS168)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図34を用いて説明する。
最初に、図34に示すように、サブCPU206は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期化処理を実行する(ステップS201)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。詳しくは図38から図40を用いて後述するが、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する(ステップS204)。詳しくは図41を用いて後述するが、サブCPU206は、液晶表示装置32における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ132の発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図35を用いて説明する。
最初に、図35に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS221)行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU206は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60s)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図36を用いて説明する。
最初に、図36に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS231)行い、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する、つまり、インクリメントする(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図41参照)において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路250に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU206は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU206は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、2msなど、一定の周期毎など)によりタイマ割込処理を実行することとなる。このタイマ割込処理について図37を用いて説明する。
最初に、図37に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS241)行い、各種タイマの更新処理を実行する(ステップS242)。そして、サブCPU206は、スイッチ入力処理を実行する(ステップS243)。詳しくは図42を用いて後述するが、サブCPU206は、遊技者の操作に応じて、各種の処理を実行することとなる。そして、サブCPU206は、ステップS241において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS244)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図34のステップS203において実行されるサブルーチンについて図38から図40を用いて説明する。
最初に、図38に示すように、サブCPU206は、受信コマンドがあるか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、コマンド割込処理(図35参照)のステップS222においてコマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、受信コマンドがあるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出し(ステップS402)、ステップS403に処理を移す。一方、サブCPU206は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS403において、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、デモ表示コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS404に処理を移す。一方、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信していないと判別した場合には、図39のステップS421に処理を移す。
ステップS404において、サブCPU206は、セクションフラグがループであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたセクションフラグから値を読み出し、ループ動画像の表示が行われている旨の値であるか否かによって、セクションフラグがループであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、セクションフラグがループであると判別した場合には、演目フラグを更新する処理、セクションフラグをリセットする処理を実行し(ステップS405)、ステップS406に処理を移す。具体的には、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた演目フラグから値(演目を示す値)を読み出す。そして、サブCPU206は、読み出した値に基づいて、演目が正順序に移行するような値を算出し、演目フラグを更新する。また、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたセクションフラグをリセットする。これによって、後述するステップS408において、正順序に移行した演目における最初のセクションから、動画像の表示が開始されることとなる。つまり、サブCPU206は、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更することとなる。言い換えると、サブCPU206は、一連の背景動画像の表示が完了し、ループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されており、(識別情報の可変表示が終了し、)客待ち状態となったことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更することとなる。尚、本実施形態において、ステップS405を実行するサブCPU206は、変更条件検出手段、動画像変更手段の一例に相当する。一方、この処理において、サブCPU206は、セクションフラグがループであると判別した場合には、ステップS405を実行することなく、ステップS406に処理を移す。
ステップS406において、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、以前に受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、前回の変動パターンが通常変動であったか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動であると判別した場合には、ステップS409に処理を移す。一方、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動ではないと判別した場合には、ステップS407に処理を移す。
ステップS407において、サブCPU206は、ステップS433において記憶された演目フラグ、セクションフラグを読み出し、その読み出した演目フラグ及びセクションフラグに対応する演出データをセットする(ステップS408)。これによって、サブCPU206は、ステップS431などにおいて動画像の表示が中断された場合において、所定の動画像表示再開条件が成立したときには、その動画像の表示を、ステップS432において判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態におけるステップS408を実行するサブCPU206は、動画像表示再開制御手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、その所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更するので、一連の背景動画像が完了したことを条件に、表示する背景動画像の種類を変更することとなり、背景動画像演出が中途半端で終了する機会を減少させ、演出効果の減退を抑制することができる。
また、一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データが記憶されており、そのループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されていることを条件に動画像種類変更条件の成立を検出するので、一連の背景動画像が完了した場合であっても、背景動画像演出を継続的に行うことができ、演出効果を向上させることができる。また、同じような一連の背景動画像を定常的に繰り返し表示させることがなく、一連の背景動画像とは異なるループ背景動画像演出を繰り返し実行することとなり、演出に対する興趣の永続を図ることによって、演出効果の減退を抑制することができる。
一方、ステップS409において、サブCPU206は、演目フラグが更新されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた演目フラグから値を読み出し、演目フラグが更新されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、演目フラグが更新されたと判別した場合には、ステップS407に処理を移す。一方、サブCPU206は、演目フラグが更新されていないと判別した場合には、ステップS411に処理を移す。
ステップS409において演目フラグが更新されたと判別された場合には、上述したステップS407と同じように、サブCPU206は、更新された演目フラグやセクションフラグを読み出し、その読み出した演目フラグ及びセクションフラグに対応する演出データをセットする(ステップS408)。具体的には、サブCPU206は、上述したステップS405や後述するステップS364、S368において更新された演目フラグ、セクションフラグを読み出し、それらの値に基づく演出データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS411において、サブCPU206は、演目を引き続き実行する。この処理において、サブCPU206は、実行している演目を引き続き実行する。この場合において、サブCPU206は、複数のセクションが順次実行されることとなるが、その移行するセクションを示すセクションフラグを更新する。これによって、液晶表示装置32では、演目が引き続き実行されることとなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を液晶表示装置32に表示させることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、ステップS408、411において、背景動画像の表示が実行される場合には、その表示の進行は、図6及び図7に示すように、演目に対応する複数のセクションが所定の順序で実行される。また、この場合において、セクションが変更されたときには、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたセクションフラグを更新することとなる。これによって、サブCPU206は、今現在実行されているセクションが認識可能である。
ステップS421において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS422に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、図40のステップS441に処理を移す。
ステップS422において、サブCPU206は、上述したステップS404と同じように、セクションフラグがループであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたセクションフラグから値を読み出し、ループ動画像の表示が行われている旨の値であるか否かによって、セクションフラグがループであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、セクションフラグがループであると判別した場合には、演目フラグを更新する処理、セクションフラグをリセットする処理を実行し(ステップS423)、ステップS424に処理を移す。これによって、後述するステップS427において、正順序に移行した演目における最初のセクションから、動画像の表示が開始されることとなる。一方、この処理において、サブCPU206は、セクションフラグがループであると判別した場合には、ステップS423を実行することなく、ステップS424に処理を移す。つまり、サブCPU206は、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更することとなる。言い換えると、サブCPU206は、一連の背景動画像の表示が完了し、ループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されており、識別情報の可変表示が開始されたことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更することとなる。尚、本実施形態において、ステップS423を実行するサブCPU206は、変更条件検出手段、動画像変更手段の一例に相当する。
ステップS424において、サブCPU206は、通常変動であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、通常変動であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、通常変動であると判別した場合には、ステップS425に処理を移す。この処理において、サブCPU206は、通常変動ではないと判別した場合には、ステップS431に処理を移す。
ステップS425において、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動である、又は、今現在既にデモ表示中であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、以前に受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、前回の変動パターンが通常変動であったか否かを判断することとなる。また、サブCPU206は、今現在実行している演出データを読み出すことによって、今現在既にデモ表示中であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動である、又は、今現在既にデモ表示中であると判別した場合には、ステップS428に処理を移す。一方、サブCPU206は、前回の変動パターンが通常変動ではない、かつ、今現在既にデモ表示中ではないと判別した場合には、ステップS426に処理を移す。
ステップS426において、サブCPU206は、上述したステップS407、S408と同じように、ステップS433において記憶された演目フラグ、セクションフラグを読み出し、その読み出した演目フラグ及びセクションフラグに対応する演出データをセットする(ステップS427)。これによって、サブCPU206は、ステップS431などにおいて動画像の表示が中断された場合において、所定の動画像表示再開条件が成立したときには、その動画像の表示を、ステップS432において判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態におけるステップS427を実行するサブCPU206は、動画像表示再開制御手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS434に処理を移す。
一方、ステップS428において、サブCPU206は、上述したステップS409と同じように、演目フラグが更新されたか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、演目フラグが更新されたと判別した場合には、ステップS426に処理を移す。一方、サブCPU206は、演目フラグが更新されていないと判別した場合には、ステップS430に処理を移す。
ステップS428において演目フラグが更新されたと判別された場合には、上述したステップS426と同じように、サブCPU206は、更新された演目フラグやセクションフラグを読み出し、その読み出した演目フラグ及びセクションフラグに対応する演出データをセットする(ステップS427)。具体的には、サブCPU206は、上述したステップS423や後述するステップS364、S368において更新された演目フラグ、セクションフラグを読み出し、それらの値に基づく演出データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS434に処理を移す。
一方、ステップS430において、サブCPU206は、上述したステップS411と同じように、演目を引き続き実行する。この処理において、サブCPU206は、実行している演目を引き続き実行する。この場合において、サブCPU206は、複数のセクションが順次実行されることとなるが、その移行するセクションを示すセクションフラグを更新する。これによって、液晶表示装置32では、演目が引き続き実行されることとなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を液晶表示装置32に表示させることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS434に処理を移す。
尚、ステップS427、430において、背景動画像の表示が実行される場合には、その表示の進行は、図6及び図7に示すように、演目に対応する複数のセクションが所定の順序で実行される。また、この場合において、セクションが変更されたときには、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたセクションフラグを更新することとなる。これによって、サブCPU206は、今現在実行されているセクションが認識可能である。
一方、ステップS431において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド及び演目フラグに対応する演出データ(特別演出、花舞台等)をワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、実行中のセクションフラグを読み出し、そのセクションを判定し(ステップS432)、セクションフラグの判定結果を記憶する(ステップS433)。従って、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド及び演目フラグに対応する演出データ(特別演出、花舞台等)を実行する前の演目、セクションなどを判定し、一時的に記憶することとなる。つまり、サブCPU206は、動画像データに基づく動画像が表示されている間に、所定の動画像表示中断条件が成立したときには、その動画像の表示を中断させる制御を行うこととなる。また、サブCPU206は、動画像の表示が中断されたときに表示されていたその動画像に対応する動画像データのセクションを判定することとなる。尚、本実施形態において、ステップS431を実行するサブCPU206は、動画像表示中断制御手段の一例に相当する。また、本実施形態において、ステップS432を実行するサブCPU206は、中断時セクション判定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS434に処理を移す。
ステップS434において、サブCPU206は、装飾図柄変動表示データをセットする。この処理において、サブCPU206は、受信した導出図柄指定コマンドに基づいて、特別図柄としての識別情報の導出図柄を読み出す。また、サブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、識別情報の変動パターンを読み出す。そして、サブCPU206は、それら導出図柄と変動パターンとに基づいて、特別大当りとなるか、普通大当りとなるか、リーチとなるか、それともはずれとなるかを判定する。そして、サブCPU206は、判定結果に基づいて、装飾図柄の導出結果を決定する。そして、サブCPU206は、決定された装飾図柄の導出結果を示すデータを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、そのデータを表示制御回路250に供給する。これによって、液晶表示装置32において、サブCPU206によって決定された装飾図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、複数のセクションから構成された動画像データを所定の順序で用いて、遊技に関する動画像を表示させ、その動画像の表示が中断された場合には、その中断されたときに実行されていた動画像データのセクションを判定し、判定された動画像データのセクションから動画像の表示を再開させるので、例えば、一連の動画像表示の実行時間が長いなどの理由で、複数のセクションから構成される動画像データに基づく動画像が中断された場合において、その中断された動画像データのセクションから再開されることとなり、複数のセクションのうち、時系列に後の方に実行されるセクションに基づく動画像を表示させる機会が低減されることがないなど、全ての動画像を表示させる機会を増大させ、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を高めることができる。
また、判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させるので、例えば、動画像の表示が中断されたときにおける動画像データを記憶領域に常駐させる必要がなく、動画像の表示が再開されるときに、動画像の表示が中断されたときに判定された動画像データのセクションに基づいて、その動画像データのセクションの最初から実行すればよく、制御負荷を低減しつつ、演出効果を高めることができる。
また、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を表示させるので、可変表示待機状態、可変表示状態毎に切り替わることなく継続して、動画像を表示させることとなり、一連の動画像を表示する機会が増大し、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更するので、一連の動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を異ならせることとなり、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、その所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更するので、一連の背景動画像が完了したことを条件に、表示する背景動画像の種類を変更することとなり、背景動画像演出が中途半端で終了する機会を減少させ、演出効果の減退を抑制することができる。
また、一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データが記憶されており、そのループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されていることを条件に動画像種類変更条件の成立を検出するので、一連の背景動画像が完了した場合であっても、背景動画像演出を継続的に行うことができ、演出効果を向上させることができる。また、同じような一連の背景動画像を定常的に繰り返し表示させることがなく、一連の背景動画像とは異なるループ背景動画像演出を繰り返し実行することとなり、演出に対する興趣の永続を図ることによって、演出効果の減退を抑制することができる。
また、動画像種類変更条件は、前記識別情報の可変表示の開始であるので、識別情報の可変表示の開始を契機に背景動画像データの種類を変更することとなり、背景動画像データの変更を切りのよいタイミングで行うことができ、演出効果の向上を図ることができる。
図40のステップS441において、サブCPU206は、大当り開始コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、大当り開始コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、大当り開始コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS442に処理を移す。一方、サブCPU206は、大当り開始コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS445に処理を移す。
ステップS442において、サブCPU206は、15ラウンド大当りであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、特別大当り開始コマンドを受信したか否かによって、15ラウンド大当りであるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、15ラウンド大当りであると判別した場合には、ステップS443に処理を移す。一方、サブCPU206は、15ラウンド大当りではない、つまり、2ラウンド大当りであると判別した場合には、ステップS444に処理を移す。
ステップS443において、サブCPU206は、15ラウンド大当り用の演出制御データをセットする。この処理において、サブCPU206は、メイン大当り演出を実行した後に、サブ大当り演出を繰り返し実行する旨の演出制御データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、メイン大当り演出を実行した後に、サブ大当り演出を繰り返し実行する旨の演出制御データを、表示制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して供給する。これによって、メイン大当り演出が実行され、その後、サブ大当り演出が繰り返し実行されることとなる。つまり、サブCPU206などの副制御回路200や、液晶表示装置32などは、特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行し、その第一の大当り演出を実行した後に、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行することとなる。尚、本処理を実行するサブCPU206などの副制御回路200や、液晶表示装置32などは、演出実行手段、第一大当り演出実行手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS444において、サブCPU206は、2ラウンド大当り用の演出制御データをセットする。この処理において、サブCPU206は、メイン大当り演出を実行することなく、サブ大当り演出を繰り返し実行する旨の演出制御データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、メイン大当り演出が実行されることなく、サブ大当り演出が繰り返し実行されることとなる。つまり、サブCPU206などの副制御回路200や、液晶表示装置32などは、普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行することなく、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行することとなる。尚、本処理を実行するサブCPU206などの副制御回路200や、液晶表示装置32などは、演出実行手段、第二大当り演出実行手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
また、メイン大当り演出が、ある曲のフルコーラスを実行する演出、サブ大当り演出が、同じある曲の前奏、後奏などのカラオケ部分を実行する演出の場合を具体的な一例とすると、上限ラウンド数が15ラウンドである場合には、ある曲のフルコーラスが実行された後に、後奏などのカラオケ部分が繰り返し実行されることとなる。一方、上限ラウンド数が2ラウンドである場合には、ある曲のフルコーラスが実行さることなく、後奏などのカラオケ部分が繰り返し実行されることとなる。
このように、所定の大当り移行条件が成立し、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行し、特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、大当り遊技状態の上限ラウンド数に応じた演出時間の大当り演出を実行することができ、例えば、普通大当りにおいて、第一の大当り演出を実行した場合など、大当り遊技状態における大当り演出が途中で終了する可能性を低め、演出効果の低減を抑制することができる。また、大当り演出の内容の相違によっても大当り遊技状態における上限ラウンド数が容易に認識可能となる。
また、第一の大当り演出を実行した後に、第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、第一の演出データに基づく第一の大当り演出を繰り返し実行することがないため、演出データの記憶容量を増大させることなく、複数種類の演出を行うことができ、更に演出効果を高めつつ、記憶容量の削減を図ることができる。
ステップS445において、サブCPU206は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS446に処理を移す。一方、サブCPU206は、大入賞口開放中表示コマンドを受信していないと判別した場合には、受信コマンドに対応する演出制御データをセットし(ステップS449)、本サブルーチンを終了する。
ステップS446において、サブCPU206は、最終ラウンドであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、大当り開始コマンド(例えば、特別大当り開始コマンドや普通大当り開始コマンドなど)に基づいて、上限ラウンド数を認識可能である。また、サブCPU206は、大入賞口開放中表示コマンドを受信する度に、ラウンド数をカウントしており、今現在のラウンド数を認識可能である。そして、サブCPU206は、今現在移行されたラウンド数が上限ラウンド数である、つまり、最終ラウンドであるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、最終ラウンドであると判別した場合には、ステップS447に処理を移す。一方、サブCPU206は、最終ラウンドではないと判別した場合には、ステップS448に処理を移す。
ステップS447において、サブCPU206は、最終ラウンド用の演出制御データをセットする。この処理において、サブCPU206は、最終ラウンド用の演出制御データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、最終ラウンド用の演出制御データを、表示制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して供給する。これによって、ステップS443やステップS444などにおける演出から最終ラウンド用の演出に変更される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS448において、サブCPU206は、ラウンド数表示データを更新する。この処理において、サブCPU206は、以前のラウンド数表示データを読み出し、そのラウンド数表示データを“1”増加させるように更新する。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、ラウンド数表示データに基づく演出制御データを、表示制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して供給する。これによって、ラウンド数が報知可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[表示制御処理]
図34のステップS204において実行されるサブルーチンについて図41を用いて説明する。
最初に、図41に示すように、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であるか否かを判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU206は、上述したVDP割込処理(図36参照)のステップS232においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、“2”であるか否かを判断する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが“1”増加するため、サブCPU206は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であると判別した場合には、ステップS352に処理を移す。一方、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS352において、サブCPU206は、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、画像を表示させるための制御データを、表示制御回路250に供給する。例えば、サブCPU206は、画像データを示すデータなど、演出を示す制御データを表示制御回路250に供給することとなる。そして、サブCPU206は、VDPカウンタに“0”をセットする(ステップS353)。そして、サブCPU206は、バンク切替指示を表示制御回路250に供給する(ステップS354)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図37のステップS243において実行されるサブルーチンについて図42を用いて説明する。
最初に、図42に示すように、サブCPU206は、Aボタンを入力したか否かを判断する(ステップS361)。この処理において、サブCPU206は、Aボタンを入力したと判別した場合には、ステップS362に処理を移す。一方、サブCPU206は、Aボタンを入力したと判別しなかった場合には、ステップS365に処理を移す。
ステップS365において、サブCPU206は、Bボタンを入力したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、Bボタンを入力したと判別した場合には、ステップS366に処理を移す。一方、サブCPU206は、Bボタンを入力したと判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS362において、サブCPU206は、選択モードであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に選択モード制御データがセットされているか否かによって、選択モードであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、選択モードであると判別した場合には、ステップS364に処理を移す。一方、サブCPU206は、選択モードではないと判別した場合には、ステップS363に処理を移す。
ステップS363において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に選択モード制御データをセットする。そして、サブCPU206は、選択モード画面を表示するためのデータをワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206から表示制御回路250に対して、このような指示が供給され、液晶表示装置32に選択モード画面が表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS364において、サブCPU206は、演目フラグ(正順序)に更新を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられている演目フラグを読み出す。そして、サブCPU206は、読み出した演目フラグから一つだけ正順序に変更するように、演目フラグを更新する。そして、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられているセクションフラグに初期値を設定し、セクションフラグのリセットを行う。これによって、上述したステップS408(図38参照)や、ステップ427(図39参照)において、更新された演目フラグ、セクションフラグに基づく動画像が液晶表示装置32に表示されることとなる。つまり、サブCPU206は、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、更には、識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて複数種類のモードからいずれかを選択することとなる。そして、サブCPU206、ワークRAM210は、選択されたモードを記憶することとなる。尚、ステップS364を実行するサブCPU206は、モード選択手段の一例に相当する。また、ステップS364を実行するサブCPU206や、ワークRAM210は、モード記憶手段の一例に相当する。また、上述したステップ427を実行するサブCPU206は、識別情報の可変表示を開始するときに、ステップS364や、ステップS368において選択、記憶されたモードに対応するモード実行データを読み出して実行することとなる。尚、本実施形態におけるステップS427を実行するサブCPU206は、モード実行手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS366において、サブCPU206は、上述したステップS362と同じように、選択モードであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、選択モードであると判別した場合には、ステップS368に処理を移す。一方、サブCPU206は、選択モードではないと判別した場合には、ステップS367に処理を移す。
ステップS367において、サブCPU206は、上述したステップS363と同じように、ワークRAM210の所定領域に選択モード制御データをセットする。そして、サブCPU206は、選択モード画面を表示するためのデータをワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206から表示制御回路250に対して、このような指示が供給され、液晶表示装置32に選択モード画面が表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS368において、サブCPU206は、演目フラグ(逆順序)に更新を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられている演目フラグを読み出す。そして、サブCPU206は、読み出した演目フラグから一つだけ逆順序に変更するように、演目フラグを更新する。そして、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられているセクションフラグに初期値を設定し、セクションフラグのリセットを行う。これによって、上述したステップS408(図38参照)や、ステップ427(図39参照)において、更新された演目フラグ、セクションフラグに基づく動画像が液晶表示装置32に表示されることとなる。つまり、サブCPU206は、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、更には、識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて複数種類のモードからいずれかを選択することとなる。そして、サブCPU206、ワークRAM210は、選択されたモードを記憶することとなる。尚、ステップS368を実行するサブCPU206は、モード選択手段の一例に相当する。また、ステップS368を実行するサブCPU206や、ワークRAM210は、モード記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードからいずれかを選択して記憶し、識別情報の可変表示を開始するときに、記憶されたモードに対応するモード実行データを読み出して実行するので、識別情報の可変表示中においても、次回の識別情報の可変表示から実行されるモードが選択可能となるため、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
また、識別情報の可変表示における背景画像となる複数種類の背景画像のいずれかを表示するためのデータが記憶されるので、遊技者の操作に応じて、様々な背景画像を表示することができ、演出効果を高めることができる。
また、識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、操作手段による操作の受け付けを可能としたので、従来の利便性を維持しながら、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
[その他の実施形態]
尚、上述した実施形態においては、操作手段の操作に応じて、又は、上述したような各種の条件が成立した場合に、背景動画像を変更したが、これに限らず、例えば、リーチの発生率の変更や、図柄変動の演出態様の変更や、スペックの変更等にも適用できる。
また、本実施形態においては、通常遊技状態時における待機画面や、識別情報の通常変動における動画像演出において適用したが、これに限らず、例えば、識別情報の特別の変動パターンにおける動画像演出や、大当り時における動画像演出などに適用することもできる。
また、本実施形態においては、演目を変更するタイミングを、識別情報の可変表示の開始時、デモ表示開始時としたが、これに限らず、例えば、これら一方であってもよく、更には、タイトル表示が行われた場合等、その他の条件を満たしたタイミングで、演目を変更してもよい。もちろん、これらの組み合わせであってもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更させるようにしたが、これに限らず、例えば、動画像の種類を変更させなくてもよい。更にまた、上述した実施形態においては、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像を表示させたが、これに限らず、例えば、可変表示待機状態において継続して動画像を表示させないようにしてもよい。更にまた、上述した実施形態においては、中断したと判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させたが、これに限らず、例えば、動画像データのセクションの最初からでなくても、そのセクションの途中から、動画像の表示を再開させてもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、操作手段による操作の受け付けを可能としたが、これに限らず、例えば、待機状態においては、操作手段による操作の受け付けないようにしても問題ない。更にまた、上述した実施形態においては、識別情報の可変表示における背景画像となる複数種類の背景画像のいずれかを表示するためのデータが記憶されるように構成したが、これに限らず、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードのいずれかを実行するためのモード実行データであればよい。
更にまた、上述した実施形態においては、遊技者による操作が可能な操作手段による操作を受け付けたときは、一連の背景動画像の表示が完了に拘らず、動画像種類変更条件の成立を検出するように構成したが、これに限らず、例えば、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、動画像種類変更条件の成立を検出するように構成すればよい。更にまた、上述した実施形態においては、動画像種類変更条件の少なくとも一つが、識別情報の可変表示の開始であったが、これに限らず、例えば、識別情報の可変表示が開始しない場合であっても、一連の背景動画像の表示が完了したときに動画像種類変更条件の成立を検出するように構成してもよい。更にまた、上述した実施形態においては、一連の背景動画像の表示が完了した後に、ループ背景動画像の表示が行われ、そのループ背景動画像が表示されていることを条件に動画像種類変更条件の成立を検出するように構成したが、これに限らず、例えば、一連の背景動画像の表示が完了した後に、再度、同じような一連の背景動画像の表示が繰り返し行われてもよい。この場合においては、一連の背景動画像の表示が1回完了したことを条件に、動画像種類変更条件の成立を検出するように構成してもよい。もちろん、一連の背景動画像の表示が完了し場合であっても、ループ背景動画像を表示させず、静止画像を表示するようにしてもよい。また、ゲーム操作部88の操作により背景動画像の変更を行わないようにしてもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、特別大当りとなった場合には、実行時間が相対的に長い第一の大当り演出データに基づく第一の大当り演出を実行した後に、実行時間が相対的に短い第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するようにしたが、これに限らず、例えば、第一の大当り演出を繰り返し実行してもよい。もちろん、第一の大当り演出データに基づく第一の大当り演出を実行した後に、第一の大当り演出よりも実行時間が長い別の大当り演出や、第一の大当り演出よりも実行時間が同じような別の大当り演出を実行してもよい。また、上述した実施形態においては、最終ラウンド用の大当り演出を実行させたが、これに限らず、例えば、最終ラウンド用の大当り演出を実行させず、サブ大当り演出を実行するようにしてもよい。また、サブ大当り演出を繰り返し実行しないようにしてもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、動画像が表示されている間に、所定の動画像表示中断条件が成立したときには、その動画像の表示を中断させ、その動画像の表示が中断された場合において、所定の動画像表示再開条件が成立したときには、その動画像の表示が中断されたときに表示されていた動画像に対応する動画像データのセクションから、その動画像の表示を再開させるようにしたが、これに限らず、例えば、その動画像の表示が中断されたときに表示されていた動画像に対応する動画像データのセクションとは異なるセクションから、その動画像の表示を再開させるようにしてもよい。
また、所定の動画像表示中断条件は、リーチ等の特別な変動パターンで識別情報の可変表示が行われることが主な条件であったが、これに限らず、任意の条件であればよい。また、所定の動画像表示再開条件は、リーチ等の特別な変動パターンで行われる識別情報の可変表示が終了することが主な条件であったが、これに限らず、任意の条件であればよい。
更にまた、上述した実施形態においては、複数のセクションから構成され、それら複数のセクションを所定の順序で用いて、動画像データに基づく動画像を表示させていたが、これに限らず、例えば、複数のセクションを所定の順序で用いて、動画像を表示させず、ランダムな順序で用いて、動画像を表示させるようにしてもよい。複数のセクションから構成されていなくても、一つのセクションから構成されていてもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて複数種類のモードからいずれかが選択され、識別情報の可変表示を開始するときに、その選択されたモードに対応し、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードのいずれかを実行するためのモード実行データを読み出して、実行するようにしたが、これに限らず、例えば、識別情報の可変表示を開始しないときに、モード実行データに基づく処理を実行するようにしてもよい。また、操作手段を備えないようにしてもよい。
更にまた、上述した実施形態においては、特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行する一方、ラウンド数の上限が特別大当りよりも小さい普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データより短い第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するように構成したが、これに限らず、例えば、特別大当りとなることが決定された場合と、ラウンド数の上限が特別大当りよりも小さい普通大当りとなることが決定された場合とで、大当り演出を異ならせなくてもよい。また、特別大当りと普通大当りとの両者を備えなくてもよい、つまり、ラウンド遊技におけるラウンド数の上限が一定であってもよい。また、大当り遊技状態中における大当り演出データは、実行時間の長い第一の演出データと、実行時間の短い第二の演出データを備えなくてもよい。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤14の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。遊技盤の具体的な構成の例について図43を用いて説明する。尚、図43は、理解を容易とするために、複数の障害釘等を省略したものである。
例えば、遊技盤の一部を、透過性を有さない部材で構成してもよい。具体的には、図43(A)に示すように、遊技盤314を、透過性を有する部材314aと平板状の透過性を有さない部材314b(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、図43(A)に示すように、透過性を有する部材314aと、透過性を有さない部材314bとを単に結合させて構成するだけでなく、図43(B)に示すように、透過性を有する部材315aを、透過性を有さない部材315bで囲むように結合させる構成としてもよい。
また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、図43(C)に示すように、透過性を有する遊技盤316の一部316bを、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、符号316aに示すように、一部に透過性を有する遊技盤316を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域15の全部又は一部の後方に位置する表示領域32aに、その遊技領域15の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。
更には、上述した実施形態においては、一部又は全部に透過性を有する遊技盤14を用いたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、透過性を有さない遊技盤を用いてもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成について図44を用いて説明する。
図44に示すように、扉311には、表示装置332が備えられており、各種の演出画像が表示される。この表示装置332は、遊技者により触接された座標位置を検出するタッチパネル351と、保護カバーである透明アクリル板353、355と、それら透明アクリル板353、355の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置354と、が積層されている。この表示装置332(液晶表示装置354)は、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置354は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、識別情報の可変表示、普通図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示、衝突画像の表示等を行う。
また、この液晶表示装置354の上方及び下方には、液晶表示装置354のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライト352が設けられている。また、この液晶バックライト352は、電源供給時においては、点灯するように制御されている。このため、液晶バックライト352を常時電源供給時において常時駆動させることにより、液晶表示装置354に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライト352は、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。
遊技盤314には障害釘313が打ちこまれている。この遊技盤314と扉311との間に遊技領域315が設けられ、その遊技領域315に発射された遊技球317が転動可能となる。
尚、この表示装置332は、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶表示装置354、液晶バックライト352等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶バックライト352等を備えることなく、液晶表示装置354のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置354は、表示領域と、遊技盤314における遊技領域315の全部又は一部とが重なるように遊技盤314の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域315の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。
尚、本実施形態においては、図1に示すようなパチンコ遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、例えば、図45に示すようなパチスロ遊技機410や、図46に示すようなゲーム機501など、各種の遊技機に本発明を採用してもよい。具体的には、図45に示すように、パチスロ遊技機410には、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置430と、その液晶表示装置430の後方にリール(図示せず)とを備えている。このため、液晶表示装置430に透過性の高い画像が表示されている場合には、遊技者に対してリールを視認可能な状態となる。また、図46に示すように、ゲーム機501にも、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置505と、その液晶表示装置505の後方にリール503L、503C、503Rとを備えている。もちろん、このようなスロットゲームが実行されるゲーム機501でなくとも、ビンゴゲームやクジが実行されるゲーム機に本発明を適用してもよい。
尚、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図47に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。また、パチンコ遊技機等の遊技機自体に本発明を適用したが、パチスロ遊技機、ゲーム機などに適用してもよい。例えば、図48に示すように、ゲーム機600は、ゲームの進行を制御するとともに、各種の画像を表示させる制御、各種の音声を発生させる制御を行うゲーム機本体604と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、各種の画像を表示する表示装置602と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、遊技者によって操作可能な操作部606とから構成される。ゲーム機本体604は、上述したような制御を行う制御部(図示せず)を有する。また、このゲーム機本体604は、上述したような制御を制御部に行わせるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROMなど)を着脱可能である。
また、上述した実施形態においては、各種の処理をコンピュータに実行させるためのシミュレーションプログラムにも適用可能である。このシミュレーションプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
[シミュレーションプログラムの実施形態]
パチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて図49を用いて説明する。尚、図49は、このシミュレーションプログラムを実行するコンピュータを示す概略図である。
図49に示すように、コンピュータ300Aは、コンピュータ本体302、表示領域304aに画像を表示する表示装置304、操作部としてのキーボード306を備えている。コンピュータ本体302には、表示装置304と、キーボード306と、が電気的に接続されている。尚、本実施形態においては、キーボード306を操作部として構成したが、本発明はこれに限らず、操作可能であれば他の態様であってもよく、例えば、マウス、コントローラ等でもよい。
コンピュータ本体302には、制御回路(図示せず)が内蔵されている。この制御回路は、CPU等からなる制御部(図示せず)と、各種のデータ、プログラム等を記憶する記憶部(図示せず)と、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置(図示せず)と、を備えている。また、制御回路は、表示装置304及びキーボード306等の外部装置を制御するためのインターフェイス回路(図示せず)を備えている。
尚、本実施形態においては、コンピュータとしてパーソナルコンピュータを用いた構成としたが、本発明はこれに限らず、別の態様であってもよく、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置であってもよい。
また、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体には、各種のデータが記憶されている。具体的な例としては、これらの記憶媒体は、複数のセクションから構成された複数種類の動画像データ(ループ背景動画像データを含む背景動画像データ等)が記憶された動画像データ記憶手段、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードのいずれかを実行するためのモード実行データ(識別情報の可変表示における背景画像となる複数種類の背景画像のいずれかを表示するためのデータ)が記憶されるモード実行データ記憶手段、大当り遊技状態において演出を行うための演出データであり、第一の演出時間にて実行される第一の演出データ及び前記第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データが記憶された演出データ記憶手段などの一例に相当する。
また、本実施形態においては、上述した実施形態におけるパチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて説明する。このシミュレーションプログラムは、具体的には以下のような処理(ステップ)をコンピュータに実行させるためのものである。
(A1) 複数のセクションから構成された動画像データを所定の順序で用いて、遊技に関する動画像を表示させる表示制御処理。
(A2) 前記動画像データに基づく動画像が表示されている間に、所定の動画像表示中断条件が成立したときには、当該動画像の表示を中断させる制御を行う動画像表示中断制御処理。
(A3) 前記動画像表示中断制御処理において前記動画像の表示が中断された場合において、所定の動画像表示再開条件が成立したときには、当該動画像の表示を再開させる制御を行う動画像表示再開制御処理。
(A4) 前記動画像表示中断制御処理において前記動画像の表示が中断されたときに表示されていた当該動画像に対応する動画像データのセクションを判定する中断時セクション判定処理。
(A5) 前記動画像表示再開制御処理において、前記中断時セクション判定処理において判定された前記動画像データのセクションから、動画像の表示を再開させる制御を行う処理。
(A6) 前記動画像表示再開制御処理において、前記中断時セクション判定処理において判定された前記動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させる制御を行う処理。
(A7) 識別情報の可変表示の表示制御を行う可変表示制御処理。
(A8) 前記表示制御処理において、前記識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、前記識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を表示させる処理。
(A9) 複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更する動画像変更処理。
(A10) 前記識別情報の可変表示が行われているときにおいて、遊技者による操作が可能な操作手段による操作が受け付けられたときには、当該操作に応じて、前記識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードからいずれかを選択するモード選択処理。
(A11) 前記識別情報の可変表示を開始するときに、前記モード選択処理において選択されたモードに対応するモード実行データを実行するモード実行処理。
(A12) 前記モード選択処理において、前記識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、前記操作手段による操作の受け付けを可能とした処理。
(A13) 複数種類の背景動画像データのいずれかに基づいて一連の背景動画像の表示制御を行う表示制御処理。
(A14) 前記表示制御処理において行われた一連の背景動画像の表示制御が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出する変更条件検出処理。
(A15) 前記変更条件検出処理において所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更する動画像変更処理。
(A16) 前記変更条件検出処理において、背景動画像データに基づく一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されていることを条件に前記動画像種類変更条件の成立を検出する処理。
(A17) 前記変更条件検出処理において、前記識別情報の可変表示の開始であることを条件に前記動画像種類変更条件の成立を検出する処理。
(A18) 前記変更条件検出処理において、遊技者による操作が可能な操作手段による操作を受け付けたときは、一連の背景動画像の表示が完了に拘らず、前記動画像種類変更条件の成立を検出する処理。
(A19) 所定の大当り移行条件が成立すると、遊技者に有利な所定のラウンド遊技を予め決定されたラウンド数を上限として実行する大当り遊技状態に移行する大当り移行制御処理。
(A20) 前記所定の大当り移行条件が成立したときに、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りと、前記特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとのうちの何れかの大当りに決定する大当り種類決定処理。
(A21) 前記大当り移行制御処理において、前記大当り種類決定処理において決定された大当りの種類に対応する上限ラウンド数に基づいて実行される大当り遊技状態に移行する処理。
(A22) 前記大当り遊技状態において演出を行うための演出データであり、第一の演出時間にて実行される第一の演出データ及び前記第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく演出を実行する演出実行処理。
(A23) 前記演出実行処理において、前記大当り種類決定処理において前記特別大当りとなることが決定された場合には、前記第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行する第一大当り演出実行処理。
(A24) 前記演出実行処理において、前記大当り種類決定処理において前記普通大当りとなることが決定された場合には、前記第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行する第二大当り演出実行処理。
(A25) 前記第一大当り演出実行処理において、前記第一の大当り演出を実行した後に、前記第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行する処理。
このように、(A1)から(A5)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、複数のセクションから構成された動画像データを所定の順序で用いて、遊技に関する動画像を表示させ、その動画像の表示が中断された場合には、その中断されたときに実行されていた動画像データのセクションを判定し、判定された動画像データのセクションから動画像の表示を再開させるので、例えば、一連の動画像表示の実行時間が長いなどの理由で、複数のセクションから構成される動画像データに基づく動画像が中断された場合において、その中断された動画像データのセクションから再開されることとなり、複数のセクションのうち、時系列に後の方に実行されるセクションに基づく動画像を表示させる機会が低減されることがないなど、全ての動画像を表示させる機会を増大させ、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を高めることができる。
また、(A6)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、判定された動画像データのセクションの最初から、動画像の表示を再開させるので、例えば、動画像の表示が中断されたときにおける動画像データを記憶領域に常駐させる必要がなく、動画像の表示が再開されるときに、動画像の表示が中断されたときに判定された動画像データのセクションに基づいて、その動画像データのセクションの最初から実行すればよく、制御負荷を低減しつつ、演出効果を高めることができる。
また、(A7)及び(A8)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、識別情報の可変表示が行われていない可変表示待機状態、識別情報の可変表示が行われている可変表示状態において継続して、動画像データに基づく動画像を表示させるので、可変表示待機状態、可変表示状態毎に切り替わることなく継続して、動画像を表示させることとなり、一連の動画像を表示する機会が増大し、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、(A9)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、複数種類の動画像データのいずれかに基づく動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を変更するので、一連の動画像の表示が完了した後に、表示させる動画像の種類を異ならせることとなり、変化に富んだ動画像の表示によって、演出が単調とならず、演出効果を更に向上させることができる。
また、(A10)及び(A11)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、識別情報の可変表示が行われているときにおいて、操作手段による操作を受け付けたときには、その操作に応じて、識別情報の可変表示に関連して実行される複数種類のモードからいずれかを選択して記憶し、識別情報の可変表示を開始するときに、記憶されたモードに対応するモード実行データを読み出して実行するので、識別情報の可変表示中においても、次回の識別情報の可変表示から実行されるモードが選択可能となるため、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
また、(A12)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、識別情報の可変表示が行われていない待機状態においても、操作手段による操作の受け付けを可能としたので、従来の利便性を維持しながら、モードの変更の煩雑さを解消することができるとともに、遊技機の稼動率の低下を抑制することができる。
また、(A13)から(A15)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出し、その所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更するので、一連の背景動画像が完了したことを条件に、表示する背景動画像の種類を変更することとなり、背景動画像演出が中途半端で終了する機会を減少させ、演出効果の減退を抑制することができる。
また、(A16)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、一連の背景動画像の表示が完了してから実行される所定時間のループ背景動画像を繰り返し表示するためのループ背景動画像データが記憶されており、そのループ背景動画像データに基づくループ背景動画像が表示されていることを条件に動画像種類変更条件の成立を検出するので、一連の背景動画像が完了した場合であっても、背景動画像演出を継続的に行うことができ、演出効果を向上させることができる。また、同じような一連の背景動画像を定常的に繰り返し表示させることがなく、一連の背景動画像とは異なるループ背景動画像演出を繰り返し実行することとなり、演出に対する興趣の永続を図ることによって、演出効果の減退を抑制することができる。
また、(A17)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、動画像種類変更条件は、前記識別情報の可変表示の開始であるので、識別情報の可変表示の開始を契機に背景動画像データの種類を変更することとなり、背景動画像データの変更を切りのよいタイミングで行うことができ、演出効果の向上を図ることができる。
また、(A18)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、遊技者による操作が可能な操作手段による操作を受け付けたときは、一連の背景動画像の表示が完了に拘らず、動画像種類変更条件の成立を検出するので、遊技者の操作に応じて、実行する背景動画像データの種類を変更することとなり、遊技者の所望とするタイミングで背景動画像の変更を行うことができ、遊技者に対する利便性を高めることができ、更なる演出効果の向上を図ることができる。また、操作手段による操作を受け付けたときに、実行する背景動画像データの種類を選択可能に変更することもでき、遊技者の所望とする背景動画像に変更することができ、遊技者に対する利便性を高めることができ、更なる演出効果の向上を図ることができる。
また、(A19)から(A24)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、所定の大当り移行条件が成立し、第一のラウンド数を上限ラウンド数とする特別大当りとなることが決定された場合には、第一の演出時間にて実行される第一の演出データに基づく第一の大当り演出を実行し、特別大当りより上限ラウンド数が少ない第二のラウンド数を上限ラウンド数とする普通大当りとなることが決定された場合には、第一の演出データより短い第二の演出時間にて実行される第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、大当り遊技状態の上限ラウンド数に応じた演出時間の大当り演出を実行することができ、例えば、普通大当りにおいて、第一の大当り演出を実行した場合など、大当り遊技状態における大当り演出が途中で終了する可能性を低め、演出効果の低減を抑制することができる。また、大当り演出の内容の相違によっても大当り遊技状態における上限ラウンド数が容易に認識可能となる。
また、(A25)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、第一の大当り演出を実行した後に、第二の演出データに基づく第二の大当り演出を実行するので、第一の演出データに基づく第一の大当り演出を繰り返し実行することがないため、演出データの記憶容量を増大させることなく、複数種類の演出を行うことができ、更に演出効果を高めつつ、記憶容量の削減を図ることができる。
尚、本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、制御部を各種の手段として機能させるように構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上述した記憶媒体よりコンピュータ300Aに内蔵された記憶部にプログラムをインストールし、コンピュータ300Aに内蔵された記憶部に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、上述した実施形態における各種の手段として制御部を機能させるように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、一つのコンピュータ300Aにおいて各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、他のコンピュータ(例えばゲームサーバ)と、それらの処理を別々に分けて実行させるように構成してもよい。
他のコンピュータを用いて実行されるシミュレーションプログラムについて図50を用いて説明する。尚、図50は、シミュレーションプログラムを実行するゲームシステムを示す概略図である。
図50に示すように、ネットワーク500には、コンピュータ300A、300B、…と、その他のコンピュータであるゲームサーバ400と、が接続されている。つまり、これらのコンピュータ300A、300B、…は、ゲームサーバ400に対して通信可能に接続されている。また、ゲームサーバ400は、制御部(図示せず)と、プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、を備え、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
この場合には、上述した実施形態において具体的に記載された処理を、コンピュータ300A、300B、…と、ゲームサーバ400とに、別々に分けて実行させるように構成してもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技を模するシミュレーションプログラムの一例を挙げると、上述した(A19)から(A21)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをゲームサーバ400の記憶部に記憶し、上述した(A1)から(A18)、(A22)から(A25)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをコンピュータ300A、300B、…の記憶部に記憶する。これにより、ゲームサーバ400の制御部は、(A19)から(A21)の処理を実行し、コンピュータ300A、300B、…の制御部は、(A1)から(A18)、(A22)から(A25)の処理を実行することとなる。
尚、本実施形態においては、コンピュータ300A、300B、…の各々とゲームサーバ400とに、シミュレーションプログラムに含まれる各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、各種の処理を実行させるためのシミュレーションプログラムをゲームサーバ400に記憶し、コンピュータ300A、300B、…からゲームサーバ400に供給されるダウンロード要求に応じて、ゲームサーバ400からコンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムをダウンロードすることにより、コンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムを実行させるように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、表示状態が変化可能な表示手段と、複数種類の背景動画像データが記憶された動画像データ記憶手段と、前記動画像データ記憶手段に記憶された背景動画像データに基づいて、遊技に応じて前記表示手段に背景動画像の表示を行う表示制御手段とを備えた遊技機であって、前記表示制御手段によって行われた一連の背景動画像の表示が完了したことを条件に、所定の動画像種類変更条件が成立したことを検出する変更条件検出手段と、前記変更条件検出手段によって所定の動画像種類変更条件が成立したことが検出されたときに、実行する背景動画像データの種類を変更する動画像変更手段とを備えたことを特徴とするものであるが、表示手段、動画像データ記憶手段、表示制御手段、変更条件検出手段、動画像変更手段、可変表示手段、操作手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。