JP4632092B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動操舵のための制御およびその制御の解除が可能な車両用操舵装置に関する。
車両に備えられた操舵アクチュエータを利用して車両の自動操舵を行う技術が提案されている。たとえば、車両に搭載されたパワーステアリング装置は、舵取り機構に操舵力(操舵補助力)を付与する操舵アクチュエータとして、電動モータや油圧アクチュエータを備えている。これらの操舵アクチュエータの出力を制御することによって、運転者のステアリング操作によることなく、車両の舵取り車輪を転舵させることができる。
より具体的には、自動駐車支援制御では、車両の現在位置から駐車位置までの目標移動経路が演算され、この目標移動経路に従って車両が後退するように、車両の移動距離に対する目標転舵角の関係が求められる。そして、車両の移動距離に応じた目標転舵角を達成するように操舵アクチュエータが制御される。この際、運転者は、ブレーキおよびアクセル操作によって車速の調節および停止位置の調節を行えばよく、ステアリング操作を行う必要はない。
むろん、車両の目標移動経路に人その他の移動物のような障害物が事後的に入り込んできたような場合には、運転者は、ブレーキ操作だけでなく、ステアリングホイールに操作トルクを加えて、自動駐車制御に介入することができる。この場合、ステアリングホイールに加えられた操作トルクが所定のトルク閾値を超えたことが検出され、これに応答して自動駐車制御が解除される(特許文献1)。その他、自動駐車制御の停止を指示するための所定のスイッチを操作することによっても、運転者の意志によって、自動駐車制御を解除することができる。
特開2004−284530号公報(0017段落)
前述の自動駐車制御の場合に、運転者による車速の調整、駐車位置への進入角度または目標移動経路によっては、ステアリングホイールの回転が速くなる場合がある。ステアリングホイールの回転が低速である場合には問題は少ないが、とくに、ステアリングホイールの回転が速い状態で運転者がステアリングホイールに手指をぶつけると、その衝撃によって、運転者に不快感を与えるおそれがある。とくに、自動駐車制御の場合などには、たとえば、運転者が後方を目視しながら車速調整を行う状況となるから、このような状況下で、速く回転するステアリングホイールに手指をぶつけると、運転者は不意の衝撃に驚くことになる。むろん、ステアリングホイールに手指が巻き込まれたような場合には、操作トルクがトルク閾値を上回って自動駐車制御が解除されるので危険はないが、不意の衝撃による不快感は避けられない。
そこで、この発明の目的は、操作部材への衝撃に応じて自動操舵制御を解除できるようにして、操舵フィーリングの改善を図った車両用操舵装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の舵取り機構(1)に操舵力を付与する操舵アクチュエータ(M)と、前記舵取り機構と連動する操作部材(5)と、この操作部材に加えられる操作トルクを検出するトルク検出手段(11)と、前記操舵アクチュエータを制御することによって自動操舵制御を行う自動操舵制御手段(22)と、前記操作部材に加えられる操作トルクの変化速度を取得するトルク変化速度取得手段(25)と、前記トルク検出手段によって検出される操作トルクが第1トルク閾値(TH1)を超えたときに前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するとともに、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が所定の速度閾値を超えているときには、前記操作トルクが前記第1トルク閾値を超えていなくても、前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除する自動操舵解除手段(24,S1〜S7)とを含むことを特徴とする車両用操舵装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、操作トルクが第1トルク閾値を超えなくても、操作トルク変化速度が速度閾値を超えると、自動操舵制御が解除される。そのため、操作部材に運転者の手指その他の障害物がぶつかったりして衝撃が生じたときには、操作トルク変化速度が大きくなるので、操作トルクが第1トルク閾値を超えなくても自動操舵制御を解除することができる。これにより、衝撃によって運転者が受ける不快感を抑制でき、操舵フィーリングを改善できる。
なお、前記自動操舵解除手段は、操作部材に操作トルクが与えられた直後(初期)の所定時間において前記トルク変化速度取得手段が取得する操作トルク変化速度を、前記速度閾値と比較するものであることが好ましい。
前記トルク変化速度取得手段は、前記トルク検出手段が検出する操作トルクの時間微分値を求めるトルク微分値演算手段であってもよい。
前記舵取り機構と操作部材とは、機械的に連動するようになっていてもよいし、一方の動作が他方へと機械的に伝達される関係にはないが、電気的な制御によって互いに連動する関係となっていてもよい。
請求項2記載の発明は、前記自動操舵解除手段は、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が前記速度閾値を超えているときには、前記トルク検出手段によって検出される操作トルクが前記第1トルク閾値よりも小さな第2トルク閾値(TH2)を超えたときに前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するものであることを特徴とする請求項1記載の車両用操舵装置である。
この構成では、操作トルク変化速度が速度閾値を超えているときに、操作トルクが第2トルク閾値を超えたことに応答して、自動操舵制御が解除される。第2トルク閾値は第1トルク閾値よりも小さいので、操作部材に衝撃が加わって操作トルク変化速度が大きくなるときには、すみやかに自動操舵制御を解除でき、これにより、操舵フィーリングを改善できる。
請求項3記載の発明は、前記操作部材の作動速度を検出する作動速度検出手段(29)をさらに含み、前記自動操舵解除手段は、前記作動速度検出手段によって検出される作動速度が所定の作動速度閾値(ωth)を超える場合において、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が前記速度閾値を超えたときに、前記操作トルクが前記第1トルク閾値を超えていなくても、前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するものであることを特徴とする請求項1または2記載の車両用操舵装置である。
この構成によれば、操作部材の作動速度が作動速度閾値を超えるほど高速である場合に、操作トルク変化速度に基づいて自動操舵制御の解除が行われる。すなわち、自動操舵制御によって操作部材が高速に作動される状況において、操作部材に衝撃が加わり、操作トルク変化速度が大きくなった場合に、自動操舵制御が解除される。操作部材の作動速度が低速の場合には、運転者の手指等が操作部材にぶつかっても運転者は大きな衝撃を受けることはないので、自動操舵制御をただちに停止しなくとも操舵フィーリングが著しく悪化することはない。請求項3の発明では、このような状況のときには、自動操舵制御が継続されるので、不用意に自動操舵制御が解除されることを抑制または防止できる。
前記作動速度検出手段は、たとえば、操作部材がステアリングホイールである場合に、ステアリングホイールの操作角速度を検出する操作角速度検出手段を含むものであってもよい。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の車両用操舵装置の一実施形態である電動パワーステアリング装置の構成を説明するための概念図である。この電動パワーステアリング装置は、車両の舵取り車輪W(たとえば前左右輪)を転舵させるための舵取り機構1に対して、操舵アクチュエータとしての電動モータMが発生するトルクを伝達するように構成されている。舵取り機構1は、車両の左右方向に沿うラック軸2と、このラック軸2のギヤ部に噛合するピニオン3とを備えたラック・ピニオン型のものである。ピニオン3には、ステアリングシャフト4の一端が結合されており、このステアリングシャフト4の他端には、操作部材としてのステアリングホイール5が結合されている。したがって、ステアリングホイール5を回動操作することによって、この回動がステアリングシャフト4およびピニオン3を介してラック軸2に伝達され、このラック軸2の軸方向変位に変換される。
ラック軸2の両端には、一対のタイロッド6の各一端がそれぞれ結合されている。この一対のタイロッド6の各他端は、一対のナックルアーム7の各一端に結合されている。この一対のナックルアーム7は、一対のキングピン8まわりに回動自在にそれぞれ支持されていて、一対の舵取り車輪Wにそれぞれ結合されている。この構成により、ラック軸2が軸方向に変位すると、ナックルアーム7がキングピン8まわりに回動し、これにより、舵取り車輪Wが転舵される。
舵取り機構1に対して適切な操舵力を付与するために、電動モータMを制御するためのコントローラ(ECU:電子制御ユニット)10が設けられている。このコントローラ10には、ステアリングホイール5に加えられる操作トルクを検出するトルクセンサ11の出力信号と、ステアリングシャフト4の回転角を検出することによってステアリングホイール5の操作角を検出する操作角センサ17の出力信号と、当該電動パワーステアリング装置が搭載された車両の車速を検出する車速センサ12の出力信号とが入力されるようになっている。また、コントローラ10には、さらに、自動駐車モードの設定およびその解除を行うための自動駐車モードスイッチ13の出力が与えられており、車両後方を撮像するカメラ14からの映像信号が入力されるようになっている。さらに、コントローラ10には、車両の運転席近傍に配置された表示装置15(たとえば液晶表示装置その他の画像表示装置)が接続されており、表示装置15の表示画面に設けられたタッチパネル16の出力信号が入力されるようになっている。
コントローラ10は、自動駐車モードスイッチ13の操作によって自動駐車モードが指示されると、車両の自動駐車のために操舵制御(自動駐車制御)を行う自動駐車モードに従って電動モータMを制御する。また、自動駐車モードスイッチ13の操作によって自動駐車モードの解除が指示されると、自動駐車制御を解除して、アシストモードに従って電動モータMを制御する。アシストモードとは、トルクセンサ11によって検出される操作トルクと、車速センサ12によって検出される車速とに基づいて、運転者による操舵を補助するための操舵補助力を電動モータMから発生させる制御モードである。
図2は、コントローラ10の電気的構成を説明するためのブロック図である。コントローラ10は、マイクロコンピュータ20と、車載バッテリ31からの電力を電動モータMに供給するための駆動回路30とを含む。
マイクロコンピュータ20は、CPU(中央処理装置)およびメモリ(ROM,RAMなど)を含み、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理手段としての働きを有する。この複数の機能処理手段には、前記アシストモードに従って電動モータMを制御するアシスト制御部21と、前記自動駐車モードに従って電動モータMを制御する自動駐車制御部22と、自動駐車モードとアシストモードとを切り換えるモード切り換え部23と、所定の条件が成立したときに自動駐車制御部22による自動駐車制御を解除し、自動駐車モードからアシストモードへと移行させるための自動駐車解除制御部24と、操作トルクの時間微分値であるトルク微分値を求めるトルク微分値演算部25と、操作角センサ17が出力する操作角の時間微分値である操作角速度を演算する操作角速度演算部29とを含む。
モード切り換え部23は、アシスト制御部21および自動駐車制御部22のいずれか一方による制御を選択して有効化する。これにより、自動駐車モードとアシストモードとが切り換えられる。このモード切り換え部23は、自動駐車モードスイッチ13による設定に従って制御モードを切り換えるほか、自動駐車モード時には、自動駐車解除制御部24からの指示に応じて、自動駐車モードからアシストモードへと制御モードを切り換える。
自動駐車解除制御部24は、トルクセンサ11が検出する操作トルクと、トルク微分値演算部25によって求められるトルク微分値と、操作角速度演算部29によって演算される操作角速度とに基づいて、自動駐車モードを解除すべきか否かを判定し、自動駐車モードを解除すべきときに、そのことを表す自動駐車解除指示をモード切り換え部23に与える。より具体的には、次の条件1,2のいずれかが満足されると、自動駐車解除指示を発行する。
条件1:操作トルクが第1閾値TH1を超えている。
条件2:操作角速度が速度閾値ωthを超えており、かつ、操作トルク入力初期のトルク微分値が閾値αを超えており、かつ、操作トルクが第2閾値TH2(<TH1)を超えている。
アシスト制御部21は、トルクセンサ11によって検出される操作トルクおよび車速センサ12によって検出される車速に対応したモータ目標電流値を定める。より具体的には、アシスト制御部21は、操作トルクおよび車速に対するモータ目標電流値を定めたアシスト特性に従って、モータ目標電流値を設定し、このモータ目標電流値が達成されるように、駆動回路30を介して電動モータMを駆動制御する。アシスト特性は、たとえばマップ(テーブル)の形式でマイクロコンピュータ20内のメモリに予め格納されている。このアシスト特性は、たとえば、操作トルクの絶対値が大きいほどモータ目標電流値を大きく設定し、車速が大きいほどモータ目標電流値を小さく設定できるように定められている。
自動駐車制御部22は、車両の現在位置から目標駐車位置までの目標移動経路を演算する目標移動経路演算部26と、この目標移動経路演算部26によって演算された目標移動経路に従って操舵角を制御する操舵角制御部27と、車速センサ12の出力信号に基づいて移動距離を演算する移動距離演算部28とを含む。
目標移動経路演算部26は、カメラ14が撮像する映像と、タッチパネル16からの入力とに基づいて目標移動経路を演算する。より具体的には、運転者が自動駐車モードスイッチ13を操作して自動駐車モードを指定すると、カメラ14が出力する映像が表示装置15に表示される。運転者は、表示装置15に表示された映像を参照して、タッチパネル16から所望駐車位置を指定する。したがって、この場合、タッチパネル16は、駐車位置指定手段として機能することになる。こうして駐車位置が指定されると、目標移動経路演算部26は、自車位置と指定された駐車位置との位置関係を演算し、さらに、カメラ14が撮像した映像から認識される障害物を回避する経路を目標移動経路として求める。この移動経路は、表示装置15に表示されてもよい。
目標移動経路演算部26は、目標移動経路の情報を、現在の車両位置からの車両の移動距離と、この移動距離に対応する操舵角との関係を表すテーブルデータである操舵制御テーブルデータの形式でメモリに格納する。操舵角制御部27は、その操舵制御テーブルデータを参照して、電動モータMを制御する。すなわち、操舵角制御部27は、移動距離演算部28から入力される車両の移動距離に基づき、当該移動距離に対応する操舵角データを操舵制御テーブルデータから取得する。この操舵角データが達成されるように、操舵角制御部27は、駆動回路30を介して電動モータMを制御する。
自動駐車の実行中、運転者は、基本的にはステアリングホイール5の操作は行わず、アクセルおよびブレーキの操作を行って、車両の速度を調節し、さらに、停止位置を調節する。その間、舵取り機構1の操舵角は、自動駐車制御部22により制御される電動モータMによって刻々と自動調節される。
図3は、自動駐車解除制御部24の動作を説明するためのフローチャートである。自動駐車解除制御部24は、まず、トルクセンサ11の出力信号を参照して、ステアリングホイール5に対する操作トルクの入力があるかどうかを判断する(ステップS1)。より具体的には、所定の閾値δT(>0)以上の絶対値の操作トルクThが検出されるかどうかを判断する。操作トルクの入力がなければ、自動駐車制御を継続する(ステップS1:NO)。
一方、操作トルクの入力が検出されると(ステップS1:YES)、自動駐車解除制御部24は、次に、ステアリングホイール5の回転が速いかどうかを判断する。すなわち、操作角速度演算部29によって求められる操作角速度が所定の速度閾値ωth以下かどうかを判断する(ステップS2)。操作角速度が速度閾値ωth以下であれば(ステップS2:YES)、トルク閾値THを第1閾値TH1(>δT)に設定し(ステップS3)、トルクセンサ11によって検出される操作トルクThの絶対値がトルク閾値THを超えているかどうかを判断する(ステップS4)。操作トルクThの絶対値がトルク閾値THを超えていれば(ステップS4:YES)、運転者がステアリングホイール5に操作トルクを意図的に加えているものと判断して、自動駐車解除指示をモード切り換え部23に与える(ステップS5)。これに応じて、モード切り換え部23は、自動駐車モードからアシストモードへの切り換えを行う。操作トルクThの絶対値がトルク閾値THを超えていなければ(ステップS4:NO)、自動駐車解除制御部24は、自動駐車解除指示を発行せず、自動駐車モードを継続させる。
電動モータMによって舵取り機構1の操舵角が速く変化させられていて、それに応じてステアリングホイール5が速く回転している場合には、ステップS2において、操作角速度が速度閾値ωthを超えていると判断される(ステップS2:NO)。この場合に、自動駐車解除制御部24は、さらに、操作トルク入力が検出された直後(初期)の所定時間(たとえば、0.1〜0.5秒)に渡るトルク微分値監視期間にトルク微分値演算部25が求めるトルク微分値を監視し、このトルク微分値を所定の閾値αと比較する(ステップS6)。トルク微分値監視期間にトルク微分値が閾値αを超えた場合には(ステップS6:YES)、運転者の手指やその他の障害物がステアリングホイール5に当たったものと判断して、トルク閾値THを第1閾値TH1よりも小さな第2閾値TH2(δT<TH2<TH1)に設定する(ステップS7)。この小さな第2閾値TH2をトルク閾値THとして用いて、操作トルクThに関する判断(ステップS4)が行われる。その結果、運転者の手指その他の障害物に大きなトルクがかかるよりも前に、操作トルクThの絶対値がトルク閾値THに達し(ステップS4:YES)、自動駐車解除指示が発行される(ステップS5)。
前記トルク微分値監視期間において、トルク微分値が閾値α以下に保持されれば(ステップS6:NO)、トルク閾値THに前記第1閾値THが設定され(ステップS3)、この第1閾値THに基づいて、自動駐車制御を解除すべきか否かが判断されることになる(ステップS4)。これにより、ステアリングホイール5の回転が速い場合であっても、操作トルクThの絶対値が比較的大きな第1閾値TH1に達するまでは、自動駐車モードを維持することができる。これにより、自動駐車モードが不用意に解除されることを抑制または防止しながら、運転者が意図的にステアリングホイール5に操作トルクを加えて自動駐車制御に介入したような場合には、自動駐車モードを解除することができる。
図4は動作例を説明するための図であり、図4(a)は自動駐車中に運転者がステアリングホイール5に操作トルクを加えて自動駐車制御に介入する場合の操作トルクの時間変化を示し、図4(b)はステアリングホイール5の回転速度が速度閾値ωthを超えている状況で自動駐車中に運転者の手指その他の障害物がステアリングホイール5にぶつかった場合の操作トルクの時間変化を示している。
操作者が意図的に自動駐車に介入する場合には、図4(a)に示すように、操作トルクはゆるやかに立ち上がる。とくに、操作トルクが入力された初期の立ち上がりが緩やかである。この場合、操作トルク入力初期のトルク微分値監視期間においてトルク微分値が閾値αを超えないので、トルク閾値THは比較的大きな第1閾値TH1に定められる。したがって、操作者が意図的に自動駐車に介入して大きな操作トルクをステアリングホイール5に加えた場合や、操作者の手指等がステアリングホイール5に巻き込まれたような場合でなければ、操作トルクが閾値THに達することことがない。したがって、不用意に自動駐車制御が解除されることがない。
一方、自動駐車制御中に、運転者の手指その他の障害物がステアリングホイール5にぶつかったような場合には、その衝撃によって、図4(b)に示すように、操作トルクが急峻に立ち上がる。とくに、操作トルクが入力された直後の立ち上がりが急峻になる。この場合、トルク微分値監視期間内にトルク微分値が閾値αを超え、したがって、トルク閾値THは比較的小さな第2閾値TH2に定められる。その結果、操作トルクは速やかにトルク閾値THに達し、すみやかに自動駐車制御が解除される。これにより、運転者に大きな違和感を与えることを抑制または防止できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することも可能である。たとえば、前述の実施形態では、自動駐車制御中に操作トルク入力が検出された初期のトルク微分値が閾値αを超える場合に、トルク閾値THを比較的小さな第2閾値TH2に設定し、操作トルクThの絶対値が当該第2閾値TH2を超えることを条件に自動駐車制御を解除することとしているが、操作トルク入力初期のトルク微分値が閾値αを超える場合には、操作トルクThの値によらずに、自動駐車制御を解除することにしてもよい。
また、前述の実施形態では、ステアリングホイール5の回転角速度が速度閾値ωthを超えていることを条件(ステップS2)に、トルク微分値に関する判定(ステップS6)を行うようにしているが、ステアリングホイール5の回転速度に関する判定(ステップS2)を省いてもよい。すなわち、ステアリングホイール5の回転速度に関係なく、操作トルク入力初期のトルク微分値が閾値αを超えるか否かでトルク閾値THを第1または第2閾値TH1,TH2に設定するようにしてもよい。むろん、この場合にも、操作トルク入力初期のトルク微分値が閾値αを超える場合には、操作トルクThの値によらずに、自動駐車制御を解除することにしてもよい。
また、前述の実施形態では、トルク微分値が閾値α以下の場合に、第1閾値TH1を用いることとしているが、この場合には、第1および第2閾値TH1,TH2とは異なる第3閾値TH3(TH1>TH3>TH2)をトルク閾値THとして用いるようにしてもよい。
そのほか、操作トルク入力初期のトルク微分値が小さい場合には、運転者による修正操舵であると判定したり、トルク微分値の大小に応じて修正操舵の緊急度を判定したりすることもできる。
また、前述の実施形態では、操作部材としてのステアリングホイール5の作動速度を検出するために、操作角センサ17を設けて、操作角速度を演算するようにしているが、ステアリングホイール5の作動速度の検出は、たとえば、ラック軸2の移動量を検出するラック移動量センサの出力を用いて行うこともでき、また、電動モータMの回転速度を検出することによって行うこともできる。
さらに、前述の実施形態では、電動パワーステアリング装置にこの発明が適用された例について説明したが、この発明は、車両の舵取り機構に操舵力を付与する操舵アクチュエータが備えられた車両用操舵装置に対して広く適用することができる。このような車両用操舵装置には、いわゆるステア・バイ・ワイヤシステム、油圧式のパワーステアリング装置などが含まれる。ステア・バイ・ワイヤシステムとは、ステアリングホイール等の操作部材と舵取り機構との機械的な結合をなくし、操作部材の操作量をセンサによって検出するとともに、そのセンサの出力に応じて制御される操舵アクチュエータの駆動力を舵取り機構に伝達するようにしたシステムである。ステア・バイ・ワイヤシステムでは、自動操舵制御中には必ずしも操作部材を舵取り機構に連動させる必要はないが、自動操舵制御が解除されたときに操作部材の位置(たとえばステアリングホイールの操作角)と舵取り機構の位置(操舵角)との対応をとるためには、自動操舵制御中であっても、操作部材を舵取り機構に連動するように作動させることが好ましい。
また、前述の実施形態では、自動操舵制御の例として自動駐車制御を例に挙げたが、この発明は、たとえば、車両を走行車線に沿って自動走行させるための自動操舵制御のような他の種類の自動操舵制御にも適用可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の車両用操舵装置の一実施形態である電動パワーステアリング装置の構成を説明するための概念図である。 前記車両用操舵装置に備えられたコントローラの電気的構成を説明するためのブロック図である。 前記コントローラに備えられた自動駐車解除制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 (a)は自動駐車中に運転者がステアリングホイールに操作トルクを加えて自動駐車制御に介入する場合の操作トルクの時間変化を示す図であり、(b)はステアリングホイールの回転速度が速度閾値を超えている状況で自動駐車中に運転者の手指その他の障害物がステアリングホイールにぶつかった場合の操作トルクの時間変化を示す図である。
符号の説明
1…舵取り機構、5…ステアリングホイール、11…トルクセンサ、17…操作角センサ、20…マイクロコンピュータ、22…自動駐車制御部

Claims (3)

  1. 車両の舵取り機構に操舵力を付与する操舵アクチュエータと、
    前記舵取り機構と連動する操作部材と、
    この操作部材に加えられる操作トルクを検出するトルク検出手段と、
    前記操舵アクチュエータを制御することによって自動操舵制御を行う自動操舵制御手段と、
    前記操作部材に加えられる操作トルクの変化速度を取得するトルク変化速度取得手段と、
    前記トルク検出手段によって検出される操作トルクが第1トルク閾値を超えたときに前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するとともに、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が所定の速度閾値を超えているときには、前記操作トルクが前記第1トルク閾値を超えていなくても、前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除する自動操舵解除手段とを含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記自動操舵解除手段は、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が前記速度閾値を超えているときには、前記トルク検出手段によって検出される操作トルクが前記第1トルク閾値よりも小さな第2トルク閾値を超えたときに前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するものであることを特徴とする請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 前記操作部材の作動速度を検出する作動速度検出手段をさらに含み、
    前記自動操舵解除手段は、前記作動速度検出手段によって検出される作動速度が所定の作動速度閾値を超える場合において、前記トルク変化速度取得手段によって取得される操作トルク変化速度が前記速度閾値を超えたときに、前記操作トルクが前記第1トルク閾値を超えていなくても、前記自動操舵制御手段による前記自動操舵制御を解除するものであることを特徴とする請求項1または2記載の車両用操舵装置。
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