JP4631115B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、負極に送り込む水素を燃料とし、正極に送り込む酸素を酸化剤として、これらを電解質を通じて反応させる発電機として一般に知られている。この燃料電池に使用される水素は、炭化水素またはメタノールを改質することによって生成することができ、一般に、そのための改質器等を燃料電池と組み合わせることにより燃料電池システムが形成される。
【0003】
例えば特開平9−115541号公報や特開平9−266005号公報には、炭化水素を水蒸気改質反応によって水素に改質する改質器と、この改質の際に発生するCOを水性ガスシフト反応によって酸化させるCO変成器と、さらに残存するCOを選択酸化させる選択酸化器と、固体高分子型燃料電池とを備えた燃料電池システムが開示されている。改質器、CO変成器及び選択酸化器の各々には、それぞれの反応を促進させるための触媒が設けられており、例えば、原燃料としてメタンを用いた燃料電池システムでは、改質器には下記(1)式の反応を促進させるためにNi系触媒等が充填され、CO変成器には下記(2)式の反応を促進させるためにCu−ZnO系触媒が充填され、選択酸化器には、水素リッチガス中の少量のCOの酸化反応を水素の酸化反応に優先して行うためにRu系触媒等が充填されている。
【0004】
CnHm+nH2O→nCO+(n+m/2)H2 ………(1)
nCO+nH2O→nCO2+nH2 ………(2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような改質器、CO変成器及び選択酸化器を備えた燃料電池システムでは、これら各機器に充填している触媒の全体量が多いため、システム全体の熱容量が大きかった。そのため、システムの起動や運転の停止を迅速に行うことが難しかった。また、大きな負荷変動に迅速に対応することが困難であり、急激な容量変化に対して信頼性が低かった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、起動や運転停止を迅速に行うことができ、容量変化に俊敏に対応できる燃料電池システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、メンブレン型水素生成器を備えるとともに、燃料電池のカソード排出ガスの一部を原燃料と混合して当該メンブレン型水素生成器に供給し、当該メンブレン型水素生成器で生成した水素を燃料電池に供給することとした。
【0008】
具体的には、第1の発明は、炭化水素またはメタノールからなる原燃料を供給する原燃料供給手段(38)と、上記原燃料の部分酸化反応に対して活性を呈する第1の触媒(22)と、該部分酸化反応によって生成されるCOを反応物とする水性ガスシフト反応に対して活性を呈する第2の触媒(23)とを有し、上記原燃料供給手段(38)から供給される上記原燃料から該部分酸化反応及び該水性ガスシフト反応により水素を生成し、該水素を水素透過膜(24)を透過させて取り出すメンブレン型水素生成器(10)と、上記メンブレン型水素生成器(10)によって生成された水素を燃料として発電する燃料電池(11)と、上記燃料電池(11)のカソード排出ガスから酸素及び水蒸気を含んだ空気を取り出し、該空気を上記部分酸化反応のために上記メンブレン型水素生成器(10)に供給する空気供給手段(42)とを備えていることとしたものである。
【0009】
このことにより、メンブレン型水素生成器(10)において、下記(3)式及び(4)式で表される反応が起こる。
【0010】
CnHm+(n/2)O2→nCO+(m/2)H2 ………(3)
CO+H2O→CO2+H2 ………(4)
(3)式は部分酸化反応であり、この反応によって目的とする水素が得られるとともに、同時に生じるCOが(4)式の水性ガスシフト反応によって酸化され、その際に水素が発生する。ここで、水素は水素透過膜(24)を透過するが、COまたはCO2は水素透過膜(24)を透過しないため、水素は水素透過膜(24)を介してCOやCO2から分離される。そして、分離された水素は燃料電池(11)に供給され、燃料電池(11)の燃料として利用される。メンブレン型水素生成器(10)に対しては、空気供給手段(42)から水蒸気が供給されるので、上記(4)式の水性ガスシフト反応が生じやすくなり(平衡が生成側に傾く)、水素の収率は高くなる。
【0011】
前記(3)式の部分酸化反応は発熱反応であり、原燃料が例えばメタン(CH4)の場合はΔH=−36.07kJ/molである。前記(4)式の水性ガスシフト反応も発熱反応であって、ΔH=−41.12kJ/molである。従って、これら反応が始まった後は、反応を維持するために必要な熱が反応熱によって得られるので、外部からの加熱量を少なくすることができ、ひいては外部加熱を不要にすることができる。
【0012】
このように、従来システムにある水蒸気改質、CO変成器及び部分酸化反応器といった各機器の設置が不要となり、システム全体の触媒量を低減することができる。そのため、システムの起動及び停止が容易になり、また、負荷変動に応じて運転能力を迅速に調整することが可能となる。また、システムが小型化し、低コスト化が図られる。
【0013】
第2の発明は、前記第1の発明において、水蒸気透過膜(34)を有し、燃料電池(11)のカソード排出ガスから該水蒸気透過膜(34)を介して水蒸気を回収する水蒸気回収手段(12)と、上記水蒸気回収手段(12)によって回収された水蒸気をメンブレン型水素生成器(10)の水素透過膜(24)に沿って流れるように供給する第1水蒸気供給手段(27a)と、上記燃料電池(11)のアノード(16)を加湿するように上記メンブレン型水素生成器(10)の残留水蒸気を該燃料電池(11)に供給する第2水蒸気供給手段(29a)とを備えていることとしたものである。
【0014】
このことにより、水蒸気回収手段(12)において、燃料電池(11)のカソード排出ガスから水蒸気が回収される。回収された水蒸気は、第1水蒸気供給手段(27a)によってメンブレン型水素生成器(10)に供給され、水素透過膜(24)に沿って流通する。その結果、この水蒸気はメンブレン型水素生成器(10)内でスイープガスの役割を担い、部分酸化反応または水性ガスシフト反応を促進し、水素の収率が向上する。
【0015】
第3の発明は、前記第2の発明において、メンブレン型水素生成器(10)において水素を分離されて残った残留ガスと燃料電池(11)のアノード排出ガスとを合流させる合流手段(47)と、上記残留ガスと上記アノード排出ガスとが合流してなる混合ガスを燃焼させる触媒燃焼器(14)とを備えていることとしたものである。
【0016】
このことにより、混合ガスは触媒燃焼器(14)で燃焼した後にシステム外に排出されることになり、大気に放出される排出ガスが清浄化する。
【0017】
第4の発明は、前記第3の発明において、触媒燃焼器(14)に設けられた熱回収熱交換器(49)と、上記熱回収熱交換器(49)が接続され、該熱回収熱交換器(49)を介して上記触媒燃焼器(14)の排ガスと熱交換を行う熱媒体を流通させる熱回収回路(50)とを備えていることとしたものである。
【0018】
このことにより、排熱回収熱交換器(49)において燃焼ガスの有する熱が回収され、この回収熱を利用することによりシステムの効率向上が図られる。
【0019】
第5の発明は、前記第3の発明において、触媒燃焼器(14)の下流側の燃焼ガス流路(14a)に設けられた熱回収熱交換器(49)と、上記熱回収熱交換器(49)が接続され、該熱回収熱交換器(49)を介して上記触媒燃焼器(14)の排ガスと熱交換を行う熱媒体を流通させる熱回収回路(50)とを備えていることとしたものである。
【0020】
このことにより、排熱回収熱交換器(49)において燃焼ガスの有する熱が回収され、この回収熱を利用することによりシステムの効率向上が図られる。
【0021】
第6の発明は、前記第1〜第5の発明において、燃料電池(11)には、該燃料電池(11)を冷却するとともに該燃料電池(11)の排熱を回収する冷却熱交換器(48)が設けられていることとしたものである。
【0022】
このことにより、冷却熱交換器(48)によって燃料電池(11)が冷却されるとともに、燃料電池(11)の排熱が回収され、システムの効率向上が図られる。
【0023】
第7の発明は、前記第4または第5の発明において、熱回収回路(50)には、燃料電池(11)を冷却するとともに該燃料電池(11)の排熱を回収する冷却熱交換器(48)が設けられ、上記熱回収回路(50)における上記冷却熱交換器(48)と上記排熱回収熱交換器(49)との間には、該冷却熱交換器(48)または該排熱回収熱交換器(49)の熱交換量を調節するためのバイパス回路(51)が設けられていることとしたものである。
【0024】
このことにより、熱回収回路(50)の熱媒体の一部または全部をバイパス回路(51)にバイパスさせることにより、冷却熱交換器(48)及び熱回収熱交換器(49)における熱交換量を調節することが可能となる。
【0025】
第8の発明は、前記第4、5または7の発明において、熱回収回路(50)の熱媒体は水であり、上記熱回収回路(50)には、上記水を利用する利用機器が設けられていることとしたものである。
【0026】
このことにより、利用水は冷却熱交換器(48)または排熱回収熱交換器(49)を介して直接加熱され、利用機器において有効に利用される。
【0027】
第9の発明は、前記第4、5または7の発明において、熱回収回路(50)は、熱回収側熱媒体が流通する閉回路によって形成され、上記熱回収回路(50)に設けられた中間熱交換器と、上記中間熱交換器を介して上記熱回収回路(50)に接続され、該中間熱交換器において上記熱回収側熱媒体と熱交換を行う利用側熱媒体を流通させる利用側回路と、上記利用側回路に設けられ、上記利用側熱媒体を利用する利用機器とを備えていることとしたものである。
【0028】
このことにより、冷却熱交換器(48)または排熱回収熱交換器(49)によって加熱された熱回収側熱媒体が熱回収回路(50)を流通し、利用側回路を流通する利用側熱媒体は、中間熱交換器を介して熱回収側熱媒体に加熱される。そして、加熱された利用側熱媒体は、利用機器において有効に利用される。
【0029】
第10の発明は、前記第8または9の発明において、利用機器は、メンブレン型水素生成器(10)に供給される原燃料を予熱する予熱熱交換器(52)であることとしたものである。
【0030】
このことにより、冷却熱交換器(48)または排熱回収熱交換器(49)によって回収された熱が原燃料の予熱に利用され、システムの効率が向上する。
【0031】
第11の発明は、前記第1〜10の発明において、電気出力と熱出力との比率を変動自在なように燃料電池(11)の出力電流を調節する出力電流調節手段(138)を備えていることとしたものである。
【0032】
燃料電池における燃料(水素)利用率及び酸素(空気)利用率は、燃料電池(11)の負荷(電力使用量)によって変動する。つまり、燃料電池(11)に対する燃料流入量及び酸素流入量を一定にしたとき、燃料電池(11)の出力電流値を変化させれば、電池反応によって消費される水素及び酸素の量が変化し、それに伴って電気出力が変化する。
【0033】
第12の発明は、前記第2〜第11の発明において、熱伝導性の水蒸気透過膜(35)を有し、燃料電池(11)のカソード(15)に供給されるカソード供給空気を加湿及び予熱するように、水蒸気回収手段(12)において水蒸気を回収された残留ガスから該水蒸気透過膜(35)を介して熱及び水蒸気を回収し、該熱及び水蒸気を上記カソード供給空気に供給する補助回収手段(13)を備えていることとしたものである。
【0034】
このことにより、補助回収手段(13)によって、水蒸気回収手段(12)の残留ガスから熱及び水蒸気が回収される。そして、これら熱及び水蒸気はカソード供給空気に供給され、燃料電池(11)のカソード(15)の加湿及び予熱に利用される。従って、システムの効率が向上する。
【0035】
第13の発明は、前記第1〜第12の発明において、原燃料をメンブレン型水素生成器(10)に搬送する第1搬送手段(39)と、メンブレン型水素生成器(10)から燃料電池(11)に水素ガスを搬送する第2搬送手段(40)と、燃料電池(11)にカソード供給空気を搬送する第3搬送手段(45)とを備え、前記空気供給手段(42)は、第4搬送手段(43)を備え、上記第1〜第4搬送手段(39,40,45,43)のうち少なくとも2つは、同一の電動機によって駆動される圧縮機または送風機により構成されていることとしたものである。
【0036】
このことにより、少なくとも2つの搬送手段は同一の電動機によって駆動される圧縮機または送風機により構成されているので、システム全体の小型化や低コスト化が促進される。
【0037】
第14の発明は、前記第1〜第12の発明において、原燃料をメンブレン型水素生成器(10)に搬送する第1搬送手段(39)と、メンブレン型水素生成器(10)から燃料電池(11)に水素ガスを搬送する第2搬送手段(40)と、燃料電池(11)にカソード供給空気を搬送する第3搬送手段(45)とを備え、上記第2及び第3搬送手段(40,45)は、上記第1搬送手段(39)の起動に先立って起動するように構成されていることとしたものである。
【0038】
このことにより、燃料の供給に先立って燃料電池(11)の加湿が行われることになり、燃料電池(11)は起動直後から良好な特性を発揮することになる。
【0039】
第15の発明は、前記第1〜第14の発明において、メンブレン型水素生成器(10)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧になるように設定され、上記メンブレン型水素生成器(10)と上記燃料電池(11)とを接続する水素供給路(29a)には、動圧回収用の膨張タービンが設けられていることとしたものである。
【0040】
このことにより、メンブレン型水素生成器(10)内の高圧圧力の有するエネルギーの一部が膨張タービンで回収され、回収した動力の有効活用によりシステムの効率が向上する。
【0041】
第16の発明は、前記第1〜第14の発明において、燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、メンブレン型水素生成器(10)において水素を分離されて残った残留ガスと燃料電池(11)のアノード排出ガスとを合流させる合流手段(47)と、上記合流手段(47)の下流側に設けられた動力回収用の膨張タービン(56)とが設けられていることとしたものである。
【0042】
このことにより、メンブレン型水素生成器(10)の残留ガスと燃料電池(11)のアノード排出ガスとが混合してなる混合ガスは、膨張タービン(56)において動力が回収される。そして、回収した動力が有効活用されることにより、システムの効率が向上する。
【0043】
第17の発明は、前記第2〜第14の発明において、燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、水蒸気回収手段(12)の下流側に、燃料電池(11)のカソード排出ガスから水蒸気を回収されて残った残留ガスから動力を回収する膨張タービン(55)が設けられていることとしたものである。
【0044】
このことにより、水蒸気回収手段(12)を流出した残留ガスの有するエネルギーの一部が膨張タービン(55)で回収され、回収した動力の有効活用によりシステムの効率が向上する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0046】
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係る燃料電池システム(1) は、メンブレン型水素生成器(10)、燃料電池(11)、水蒸気分離器(12)、熱・水蒸気交換器(13)、及び触媒燃焼器(14)を備えている。
【0047】
図2に示すように、水素生成器(10)は、円筒形状の水素透過膜(24)からなる内管(20)と、内管(20)と同心状に設けられた外管(21)と、これら内管(20)及び外管(21)を覆う有底円筒形状のケーシング(17)とを備えている。
【0048】
ケーシング(17)の上面には、水蒸気導入管(27)が接続された水蒸気導入口(28)が設けられ、ケーシング(17)の下面には、水素供給管(29)が接続された水素導出口(30)が設けられている。内管(20)の一端は水蒸気導入口(28)に接続され、内管(20)の他端は水素導出口(30)に接続されている。ケーシング(17)の側面の下部には、燃料導入管(18)が接続された燃料導入口(25)と、残留ガス排出管(19)が接続された残留ガス排出口(26)とが設けられている。ケーシング(17)の内面と外管(21)の外面との間には、燃料導入口(25)から導入したガスを上方に向かって流通させるガス流路(31)が形成されている。外管(21)の上端面はケーシング(17)の上部の内面よりも下方に位置しており、外管(21)の上端面とケーシング(17)の上部内面との間には、ガス流路(31)を流通したガスを外管(21)と内管(20)との間に導くために十分な大きさの隙間が設けられている。
【0049】
外管(21)と内管(20)との間には上方から下方に向かって順に、第1触媒が充填されてなる第1触媒層(22)と、第2触媒が充填されてなる第2触媒層(23)とが設けられている。外管(21)の下部は、その一部がケーシング(17)の下部の内面に固着されており、他の一部は、燃料導入口(25)から導入したガスがそのまま残留ガス排出口(26)から流出することがないように、第2触媒層(23)を通過したガスのみを残留ガス排出口(26)から排出する排出通路を区画形成している。
【0050】
第1触媒は、炭化水素またはメタノールからなる燃料ガスの部分酸化反応に対して活性を呈する触媒であり、例えばRuまたはRhをAl2O3に担持させてなる触媒を好適に用いることができる。一方、第2触媒は、上記部分酸化反応によって生成されるCOを反応物とする水性ガスシフト反応に対して活性を呈する触媒であり、例えばFe2O3、Cr2O3、CuO、ZnO等を好適に用いることができる。
【0051】
図1に示すように、燃料電池(11)は、触媒電極であるカソード(酸素極)(15)とアノード(水素極)(16)とを有する固体高分子電解質型の燃料電池である。
【0052】
水蒸気分離器(12)は、水蒸気透過膜(34)によって燃料電池(11)のカソード排出ガスから水蒸気を分離するものであり、水蒸気透過膜(34)の一方の側にはカソード排出ガスが流通するガス流通部(32)が設けられ、水蒸気透過膜(34)の他方の側には、分離された水蒸気が流通する水蒸気流通部(33)が設けられている。
【0053】
熱・水蒸気交換器(13)は、熱伝導性の水蒸気透過膜からなる熱及び水蒸気の移動が可能な分離膜(35)を有し、水蒸気分離器(12)において水蒸気を分離されて残った残留ガスから分離膜(35)を介して熱及び水蒸気を回収し、回収した熱及び水蒸気を燃料電池(11)のカソード(15)に供給される空気(カソード供給空気)に加えるものである。分離膜(35)の一方の側には、残留ガスが流通するガス流通部(37)が設けられ、分離膜(35)の他方の側には、カソード供給空気が流通する空気流通部(36)が設けられている。
【0054】
炭化水素またはメタノールからなる原燃料(原料)を供給する原料供給源(38)の下流側の燃料導入路(18a)には、原料ガスを搬送する圧縮機(39)が設けられ、圧縮機(39)の吐出側には前述の燃料導入管(18)(図2参照)が接続されている。
水素生成器(10)の水素供給管(29)が設けられた水素供給路(29a)は、燃料電池(11)のアノード(16)の入口側に接続されている。この水素供給路(29a)には、水素生成器(10)において生成した水素ガスを燃料電池(11)に搬送するための圧縮機(40)が設けられている。燃料電池(11)のカソード(15)の出口側と水蒸気分離器(12)のガス流通部(32)とは、ガス流路(41)を介して接続されている。ガス流路(41)の一部は分岐して燃料導入路(18a)に接続され、カソード排出ガスの一部を原料ガスと混合させる空気供給路(42)となっている。この空気供給路(42)には、圧縮機(43)が設けられている。水蒸気分離器(12)の水蒸気流通部(33)と水素生成器(10)の水蒸気導入管(27)とは、水蒸気導入路(27a)を介して接続されている。熱・水蒸気交換器(13)の空気流通部(36)と燃料電池(11)のカソード(15)の入口側とは、送風機(45)が設けられた空気供給路(44)を介して接続されている。水素生成器(10)の残留ガス排出管(19)が設けられたガス流路(19a)と燃料電池(11)のアノード(16)の出口側に設けられたガス流路(46)とは、合流路(47)において合流しており、その下流側に触媒燃焼器(14)が設けられている。
【0055】
燃料電池システム(1)には、本燃料電池システム(1)の排熱を利用するための熱回収回路として、水回路(50)が設けられている。触媒燃焼器(14)の下流側には、触媒燃焼器(14)の排出ガスと水回路(50)の水とを熱交換させて当該排出ガスの熱を回収するための熱回収熱交換器(49)が設けられている。水回路(50)には、上記熱回収熱交換器(49)の他に、燃料電池(11)の冷却熱交換器(48)と、原料供給源(38)から供給される原料ガスを予熱するための予熱熱交換器(52)と、ポンプ(53)とが設けられている。冷却熱交換器(48)と熱回収熱交換器(49)との間には、流量調節機構(54)を有するバイパス回路(51)が設けられている。
【0056】
図示は省略するが、本実施形態では、圧縮機(39)と圧縮機(40)と圧縮機(43)とは、同一の電動機(図示せず)によって駆動されるように一体的に形成されている。なお、圧縮機(39)、圧縮機(40)、圧縮機(43)及び送風機(45)は、それぞれ別個に構成されていてもよく、このうちの2または3以上が同一の電動機によって駆動されるように構成されていてもよい。
【0057】
また、圧縮機(39)、圧縮機(40)、圧縮機(43)及び送風機(45)のそれぞれの容量は、水素生成器(10)における第1触媒層(22)及び第2触媒層(23)内の圧力が内管(20)内の圧力よりも高く、水蒸気分離器(12)におけるガス流通部(32)内の圧力が水蒸気流通部(33)内の圧力よりも高く、熱・水蒸気交換器(13)におけるガス流通部(37)内の圧力が空気流通部(36)内の圧力よりも高くなるように設定されている。
【0058】
次に、燃料電池システム(1) の動作について説明する。まず、送風機(45)及び圧縮機(40)を起動し、原料供給源(38)からの原料の供給に先立って燃料電池(11)の加湿を行う。その後、圧縮機(39)及び圧縮機(43)を起動する。原料供給源(38)から供給された原料ガスは、予熱熱交換器(52)によって予熱された後、空気供給路(42)から供給される酸素及び水蒸気を含むカソード排出ガスとともに、水素生成器(10)に流入する。
【0059】
原料ガスとカソード排出ガスとが混合してなる混合ガスは、水素生成器(10)の第1触媒層(22)において部分酸化反応(前記(3)式参照)を起こし、この反応によって水素が生成される。また、部分酸化反応によって生じたCOは、第2触媒層(23)において水性ガスシフト反応(前記(4)式参照)を起こし、この反応によっても水素が生成される。生成された水素は、水素透過膜(24)を通過し、内管(20)内を流れるスイープガスとしての水蒸気とともに水素供給路(29a)に流出し、燃料電池(11)のアノード(16)側に供給される。一方、水素を分離されて残った残留ガスは、ガス流路(19a)に排出される。
【0060】
燃料電池(11)では、アノード(16)の電極表面において2H2→4H++4e-、カソード(15)の電極表面においてO2+4H++4e-→2H2Oの電池反応が起こる。従って、カソード(15)の排出ガスには電池反応に用いられなかった余剰空気と電池反応によって生じた水蒸気とが含まれる。このカソード排出ガスの一部は、空気供給路(42)を通じて水素生成器(10)に供給される。カソード排出ガスの他の部分は、水蒸気分離器(12)のガス流通部(32)に供給される。一方、アノード(16)の排出ガスには、電池反応に使用されなかった水素、空気及び水蒸気が含まれる。このアノード排出ガスは、水素生成器(10)の残留ガスとともに触媒燃焼器(14)において燃焼され、清浄ガスとなって大気に放出される。
【0061】
水蒸気分離器(12)のガス流通部(32)に供給されたカソード排出ガスは、ガス流通部(32)を流通する際に水蒸気透過膜(34)によって水蒸気が分離される。分離された水蒸気は、水蒸気導入路(27a)を通じて水素生成器(10)に供給され、スイープガスとして水素生成器(10)の内管(20)内を流通する。水蒸気が分離されて残った残留ガスは、熱・水蒸気交換器(13)のガス流通部(37)に供給される。
【0062】
熱・水蒸気交換器(13)のガス流通部(37)に供給されたガスは、ガス流通部(37)を流通する際に、空気流通部(36)を流れる空気と熱及び水蒸気の交換を行い、冷却及び減湿される。冷却及び減湿されたガスは、大気に放出される。一方、空気流通部(36)において加熱及び加湿された空気は、空気供給路(44)を通じて燃料電池(11)のカソード(15)に供給される。
【0063】
以上のように、本燃料電池システム(1) によれば、従来システムにある水蒸気改質器、CO変成器及び選択酸化器といった各機器の設置が不要であり、システムの簡易化及びコンパクト化が実現できる。また、充填している触媒の量が少なく、システム全体の熱容量が小さいことから、システムの起動や運転の停止を迅速に行うことができる。また、大きな負荷変動に対応して容量を迅速に調節することができる。
【0064】
<実施形態2>
図3に示す実施形態2に係る燃料電池システム(1A)は、燃料電池(11)を大気圧よりも高い圧力(高圧)の条件下で作動させるようにしたものである。具体的には、本燃料電池システム(1A)は、実施形態1の燃料電池システム(1) において圧縮機(43)を削除し、熱・水蒸気交換器(13)のガス流通部(37)の下流側に膨張タービン(55)を設け、触媒燃焼器(14)の下流側に膨張タービン(56)を設けたものである。圧縮機(39)、圧縮機(40)及び送風機(45)の容量は、燃料電池(11)の内部を高圧にするように設定されている。
【0065】
膨張タービン(55)は送風機(45)と連結されており、熱・水蒸気交換器(13)から大気に放出される排出ガスから動力を回収し、回収した動力を送風機(45)の駆動に利用するように構成されている。膨張タービン(56)は例えば圧縮機(40)と連結されており、触媒燃焼器(14)から大気に放出される排出ガスから動力を回収し、回収した動力を圧縮機(40)の駆動に利用するように構成されている。
【0066】
従って、本実施形態によれば、排出ガスの動力の一部を回収し、圧縮機及び送風機の駆動に利用するので、システムの運転効率を向上させることができる。
【0067】
<実施形態3>
図4に示すように、実施形態3は、燃料電池(11)に電力調節器(138)を設けたものである。電力調節器(138)は、燃料電池(11)の出力電流値を調節する調節器であり、燃料電池(11)と電気負荷(136)との間に設けられている。また、電力調節器(138)には、燃料電池(11)と並列に別の電源(137)が接続されている。
【0068】
電力調節器(138)による燃料電池(11)の出力電流値の調節によって不足する電力は、電源(137)によって補われる。
【0069】
燃料電池(11)における水素の使用量が1L/min(0℃、1気圧)のときにその利用率が100%であるとすると、そのときの出力電流値Aは理論的には次のようになる。
【0070】
A=2nF
=143(アンペア)
(A;C(クーロン)/sec,n:モル/sec,F:ファラデー定数)
従って、出力電流値を上記理論値よりも下げると水素利用率(燃料利用率)及び空気利用率が低下することになる。この場合、空気利用率は例えば0.4〜0.75の範囲で調節する。
【0071】
電気出力と熱出力のバランス(比率)は、水素生成器(10)の水素生成量を一定にしたまま変動させることも可能であり、また、水素生成器(10)の水素生成量を変動させながら変動させることも可能である。水素生成器(10)の水素生成量は、例えば原料の供給量や、酸素及び水蒸気の混合比を変化させる等の操作により変動させることができる。
【0072】
このように、本燃料電池システムによれば、メンブレン型水素生成器(10)や熱回収回路(50)の円滑な動作を損なうことなく、負荷変動運転を行うことができる。
【0073】
<その他の実施形態>
上記実施形態1〜3では、冷却熱交換器(48)及び熱回収熱交換器(49)を介して排熱回収した水を予熱熱交換器(52)に直接供給するようにしていたが、図5に示すように、冷却熱交換器(48)及び熱回収熱交換器(49)を閉回路に構成された熱回収回路(50)に設け、予熱熱交換器(52)を熱回収回路(50)とは別個の利用側回路(61)に設け、これら熱回収回路(50)と利用側回路(61)とを中間熱交換器(60)で接続するようにしてもよい。
【0074】
また、前記実施形態2は、燃料電池(11)の内部を高圧にする形態であったが、水素生成器(10)の内部を高圧にし、燃料電池(11)の内部圧力を大気圧にし、水素生成器(10)と燃料電池(11)との間の水素供給路(29a)に動力回収用の膨張タービンを設けるようにしてもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、燃料電池(11)のカソード排出ガスの一部を原燃料と混合してメンブレン型水素生成器(10)に供給し、触媒の存在下において原燃料の部分酸化反応及び水性ガスシフト反応を起こし、水素透過膜(24)によって分離した水素を燃料電池(11)に供給することとしたので、システム全体の触媒の量を低減することができ、システムの熱容量を小さくすることができる。従って、システムの起動及び停止が容易になり、また、負荷変動に応じて運転能力を迅速に調節することが可能となる。また、システムを小型化することができ、コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る燃料電池システムの構成図である。
【図2】メンブレン型水素生成器の構成図である。
【図3】実施形態2に係る燃料電池システムの構成図である。
【図4】実施形態3に係る燃料電池システムの一部の構成図である。
【図5】他の実施形態に係る燃料電池システムの一部の構成図である。
【符号の説明】
(1) 燃料電池システム
(10) メンブレン型水素生成器
(11) 燃料電池
(12) 水蒸気分離器
(13) 熱・水蒸気交換器
(14) 触媒燃焼器
(15) カソード
(16) アノード
(24) 水素透過膜
(34) 水蒸気透過膜
(35) 分離膜
(42) 空気供給路
(48) 冷却熱交換器
(49) 熱回収熱交換器
(50) 水回路
(52) 予熱熱交換器
Claims (17)
- 炭化水素またはメタノールからなる原燃料を供給する原燃料供給手段(38)と、
上記原燃料の部分酸化反応に対して活性を呈する第1の触媒(22)と、該部分酸化反応によって生成されるCOを反応物とする水性ガスシフト反応に対して活性を呈する第2の触媒(23)とを有し、上記原燃料供給手段(38)から供給される上記原燃料から該部分酸化反応及び該水性ガスシフト反応により水素を生成し、該水素を水素透過膜(24)を透過させて取り出すメンブレン型水素生成器(10)と、
上記メンブレン型水素生成器(10)によって生成された水素を燃料として発電する燃料電池(11)と、
上記燃料電池(11)のカソード排出ガスから酸素及び水蒸気を含んだ空気を取り出し、該空気を上記部分酸化反応のために上記メンブレン型水素生成器(10)に供給する空気供給手段(42)と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
水蒸気透過膜(34)を有し、燃料電池(11)のカソード排出ガスから該水蒸気透過膜(34)を介して水蒸気を回収する水蒸気回収手段(12)と、
上記水蒸気回収手段(12)によって回収された水蒸気をメンブレン型水素生成器(10)の水素透過膜(24)に沿って流れるように供給する第1水蒸気供給手段(27a)と、
上記燃料電池(11)のアノード(16)を加湿するように上記メンブレン型水素生成器(10)の残留水蒸気を該燃料電池(11)に供給する第2水蒸気供給手段(29a)と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
メンブレン型水素生成器(10)において水素を分離されて残った残留ガスと燃料電池(11)のアノード排出ガスとを合流させる合流手段(47)と、
上記残留ガスと上記アノード排出ガスとが合流してなる混合ガスを燃焼させる触媒燃焼器(14)と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
触媒燃焼器(14)に設けられた熱回収熱交換器(49)と、
上記熱回収熱交換器(49)が接続され、該熱回収熱交換器(49)を介して上記触媒燃焼器(14)の排ガスと熱交換を行う熱媒体を流通させる熱回収回路(50)と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
触媒燃焼器(14)の下流側の燃焼ガス流路(14a)に設けられた熱回収熱交換器(49)と、
上記熱回収熱交換器(49)が接続され、該熱回収熱交換器(49)を介して上記触媒燃焼器(14)の排ガスと熱交換を行う熱媒体を流通させる熱回収回路(50)と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項1〜5のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
燃料電池(11)には、該燃料電池(11)を冷却するとともに該燃料電池(11)の排熱を回収する冷却熱交換器(48)が設けられている燃料電池システム。 - 請求項4または5のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
熱回収回路(50)には、燃料電池(11)を冷却するとともに該燃料電池(11)の排熱を回収する冷却熱交換器(48)が設けられ、
上記熱回収回路(50)における上記冷却熱交換器(48)と上記排熱回収熱交換器(49)との間には、該冷却熱交換器(48)または該排熱回収熱交換器(49)の熱交換量を調節するためのバイパス回路(51)が設けられている燃料電池システム。 - 請求項4、5または7のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
熱回収回路(50)の熱媒体は水であり、
上記熱回収回路(50)には、上記水を利用する利用機器が設けられている燃料電池システム。 - 請求項4、5または7のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
熱回収回路(50)は、熱回収側熱媒体が流通する閉回路によって形成され、
上記熱回収回路(50)に設けられた中間熱交換器と、
上記中間熱交換器を介して上記熱回収回路(50)に接続され、該中間熱交換器において上記熱回収側熱媒体と熱交換を行う利用側熱媒体を流通させる利用側回路と、
上記利用側回路に設けられ、上記利用側熱媒体を利用する利用機器と
を備えている燃料電池システム。 - 請求項8または9のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
利用機器は、メンブレン型水素生成器(10)に供給される原燃料を予熱する予熱熱交換器(52)である燃料電池システム。 - 請求項1〜10のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
電気出力と熱出力との比率を変動自在なように燃料電池(11)の出力電流を調節する出力電流調節手段(138)を備えている燃料電池システム。 - 請求項2〜11のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
熱伝導性の水蒸気透過膜(35)を有し、燃料電池(11)のカソード(15)に供給されるカソード供給空気を加湿及び予熱するように、水蒸気回収手段(12)において水蒸気を回収された残留ガスから該水蒸気透過膜(35)を介して熱及び水蒸気を回収し、該熱及び水蒸気を上記カソード供給空気に供給する補助回収手段(13)を備えている燃料電池システム。 - 請求項1〜12のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
原燃料をメンブレン型水素生成器(10)に搬送する第1搬送手段(39)と、
メンブレン型水素生成器(10)から燃料電池(11)に水素ガスを搬送する第2搬送手段(40)と、
燃料電池(11)にカソード供給空気を搬送する第3搬送手段(45)とを備え、
前記空気供給手段(42)は、第4搬送手段(43)を備え、
上記第1〜第4搬送手段(39,40,45,43)のうち少なくとも2つは、同一の電動機によって駆動される圧縮機または送風機により構成されている燃料電池システム。 - 請求項1〜12のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
原燃料をメンブレン型水素生成器(10)に搬送する第1搬送手段(39)と、
メンブレン型水素生成器(10)から燃料電池(11)に水素ガスを搬送する第2搬送手段(40)と、
燃料電池(11)にカソード供給空気を搬送する第3搬送手段(45)とを備え、
上記第2及び第3搬送手段(40,45)は、上記第1搬送手段(39)の起動に先立って起動するように構成されている燃料電池システム。 - 請求項1〜14のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
メンブレン型水素生成器(10)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、
燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧になるように設定され、
上記メンブレン型水素生成器(10)と上記燃料電池(11)とを接続する水素供給路(29a)には、動圧回収用の膨張タービンが設けられている燃料電池システム。 - 請求項1〜14のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、
メンブレン型水素生成器(10)において水素を分離されて残った残留ガスと燃料電池(11)のアノード排出ガスとを合流させる合流手段(47)と、
上記合流手段(47)の下流側に設けられた動力回収用の膨張タービン(56)とが設けられている燃料電池システム。 - 請求項2〜14のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
燃料電池(11)は、内部圧力が大気圧よりも高くなるように設定され、
水蒸気回収手段(12)の下流側に、燃料電池(11)のカソード排出ガスから水蒸気を回収されて残った残留ガスから動力を回収する膨張タービン(55)が設けられている燃料電池システム。
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