JP4630485B2 - 隠線処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、隠れ要素を有する正射投影図形の隠線を処理する隠線処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板金部品は、コンピュータ筐体、コンピュータ筐体内部のカード格納部、エアコンや冷蔵庫などの家庭電化製品、エレベータ、自動車部品などの製品に用いられている。これら板金部品は、薄い金属板から、数値制御製造装置を用いて、穿孔、切削、曲げ、溶接などの工程を経て製造される。3D(3次元)板金部品の設計者は、通常、部品の正射投影法による投影図、図形のさまざまな寸法、穴や形成形状などの特徴の詳細を指定する設計図と、製造の順序を作成する。
板金製造工業では、CADのオペレータは、特殊なCADパッケージを使用して図面から3次元形状を再生成する。
【0003】
設計した3次元の製品の正射投影図形(2次元図形配置)を再生成する機能は、多数の3D−CADアプリケーションによって提供されている。3次元モデルと正射投影図形において、特徴情報と共に隠線を表示することで、編集の操作性が向上する。正射投影図形における特徴情報によって、CADプログラマによる元の設計と、生成された図形データの比較も容易になる。
【0004】
隠線アルゴリズムは、3次元CADパッケージによって用いられ、隠れ要素を消去することによってモデルを再現する。CADパッケージによって用いられる古典的な隠線消去のアルゴリズムには、スキャンライン法、Zバッファ法などがある。これらはラスタに基づいた手法であるが、隠線消去には、ベクトルに基づいた手法もある。サザランド,I.E.、スプロル,R.F.、シュマッカー,R.A.(Sutherland I.E., Sproull, R.F., and Shumacker, R.A)による「10の隠面アルゴリズムの特性(A Characterization of Ten Hidden-Surface Algorithms)」、コンピュータサーベイ(Compu. Surv.)、6巻、1号、1974年3月、1〜55ページの論文は、幾つかの隠線消去アルゴリズムの特性を検討している。ベクトルに基づいた手法は、性能の観点からは高速であると考えられる。プランチンガ,H、ダイヤー,C.R.、シールズ,W.B(Plantinga, H, Dyer C.R., and Seales W.B)による「回転する多面体シーンのアスペクト表示を用いた実時間隠線消去(Real-time hidden-line elimination for a rotating polyhedral scene using the aspect representation)」、グラフィックスインターフェース紀要‘90(Proc. Graphics Interface '90)、1990年、9〜16ページの論文は、回転するオブジェクトの隠線を実時間で消去する、ベクトルに基づいた高速な手法を提案している。隠線消去アルゴリズムは、複雑な形状と多数の頂点を有するオブジェクトに対しては低速であると考えられる。キータン マルマレー(Ketan Mulmuley)による「隠面消去の効率的プログラム(An Efficient Algorithm For Hidden Surface removal)」、コンピュータグラフィックス(Computer Graphics)、23巻、3号、1989年、379ページの論文で提示された、確率的幾何学ゲームの理論に基づいた汎用高速アルゴリズムは、複雑なシーンの隠線問題に対処するために開発された。アンダーソン,D.P.(Anderson, D.P.)による「投影格子面における隠線消去(Hidden Line Elimination in Projected Grid Surfaces)」、グラフィックスに関するACM論文集(ACM Transactions on Graphics)、1巻、4号、1982年10月、274〜288ページの論文は、制限のある場合に適用するため、特定の状況におけるオブジェクトの幾何学的性質と位相的性質を抽出する手順を採用している。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
ところで、板金部品と、板金部品から構成された製品に対する隠線処理は、板金部品が多数の構造要素からなる複雑な形状をしていると、低速になる。3次元の板金部品を、素早く直感的に、正射投影図形の高速生成によって、描画し、操作するためには、高性能で正確な隠線処理アルゴリズムが不可欠である。
【0006】
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、3次元の板金の隠線処理を行う、高性能で正確な隠線処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る隠線処理方法は、平面に投影した、稜線及び隠線を含む稜線図形を求める特定の方法が存在する3次元の単純要素から構成された、複合要素の隠線図形における隠線を処理するものであって、各単純要素の隠線図形を求めるステップと、上記単純要素の全ての対について、この対の第1の単純要素の第1の隠線図形及び第2の単純要素の第2の隠線図形が互いに隠れる隠線相互従属の対を求めるステップと、上記隠線相互従属な対を隠線非相互従属にするステップと、上記隠線非相互従属な単純要素について、第3の単純要素及びこの第3の単純要素の前にある第4の単純要素は、第3の単純要素の第3の隠線図形及び第4の単純要素の第4の隠線図形が互いに隠すことがない隠線独立になるように隠線順序付けするステップと、上記隠線順序付けされた単純要素について、全体が1つの複合要素を構成するまで、隣接する要素の結合を繰り返すステップとを有する。
【0008】
本発明では、モデルの構造要素において、面分、曲げ線、穴、成型のような板金部品の位相要素間の空間関係を最初に比較することで、隠線の検出を行う。また、パターン情報のような穴と成型の空間インスタンスの情報を、最適処理に利用する。工具の形状とそのパラメータなどの特徴に所在する製造情報は、要素における属性として要素と共に処理されるので、図形における投影された要素は、元の3D部品の属性を有する。本明細書で記述するアルゴリズムと技法によって、CADプログラマは、自分のモデルデータと元の正射投影図形と照合するため、製造特徴と隠れ要素を有する正射投影図形を生成し、容易に比較できるようになる。
【0009】
本発明では、処理モジュールのデータ構造、コアデータ構造における手続きのオブジェクト指向編成を提示する。また、複雑な部品を処理するアルゴリズムの性能を示し、時間短縮の成果を検討する。
【0010】
本発明は、隠線情報と、穿孔工具と特殊成型工具を用いて形成された穴と成型形状のような特徴情報とを有する3D板金の正射投影図形を生成するための手順を記述する。曲げが多くなって部品の形状が複雑になり、モデルの特徴が多くなるに伴い、隠れ要素処理は、低速になる。このようなアプリケーションに適するソフトウェアのパッケージを開発するためには、隠れ要素と特徴情報を有する正射投影図形を生成するような、最適化された処理アルゴリズムが必要である。
【0011】
本発明では、面分、曲げ線、穴や成型形状などの製造特徴のような多数の3Dオブジェクトを有する複雑な形状の板金に対する隠線処理を最適化する方法と技法を記述する。所望の精度で結果を得るのに要する処理時間は、位相要素をグループ化し、複雑な部品のオブジェクト間において、隠線従属、隠線独立、隠線相互従属のような投影関係を処理することによって、著しく短縮される。3Dオブジェクトの投影情報に加え、特徴情報も加えて処理すると、最終的な図形データは、元の描画データを容易に検査するために必要となる特徴情報を有するようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る隠線処理方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
本実施の形態では、隠線(hidden line: HL)を高速で正確に消去するように、面分、曲げ線、穴などの位相要素と、形状のパターンなどの特徴についての空間配置情報とを効率的に用いる隠線処理アルゴリズムを提示する。また、隠線処理のアルゴリズムは、モデルにおける要素の製造属性を保持するように設計されている一方、モデルにおける隠線消去を処理する。
【0014】
隠線処理アルゴリズムを説明する前に、隠線処理アルゴリズムで用いる用語を説明する。
【0015】
まず、図形(view)について説明する。
【0016】
図形とは、3D要素の平面への投影である。一般性を失わずに、図形は、3D要素のXY平面への投影と定義することもできる。異なる平面への投影は、適切に回転した3D要素のXY平面への投影に変換することができる(図1のA)。
【0017】
次に、隠線図形(hidden line view: HLV)について説明する。
【0018】
隠線図形は、見えない稜線が隠れ要素(破線で描かれた要素)によって表され、見える稜線が正常要素(実線で描かれた要素)によって表されているような図形である。隠線図形は、適切に回転した3D要素をXY平面に投影し、見えない要素を隠れ要素として表示することで得られる(図1のB)。
【0019】
次に、要素の種類について説明する。
【0020】
隠線図形は、以下の種類の要素から構成される。
【0021】
正常要素は、Z軸の正方向から見える3D部分の稜線を表している。これらの要素は、実線で描かれている。
【0022】
隠れ要素は、Z軸の正方向からは見えない3D部分の稜線を表している。これらの要素は、破線で描かれている。
【0023】
不可視要素は、部品の現実の稜線を表していないが、アルゴリズムの中間計算で使用される。これらの要素は、表示されない。
【0024】
次に、投影シート(projection sheet)と投影情報について説明する。
【0025】
投影シートは、XY平面における隠線による境界と定義される(図1のC)。
投影情報、隠線図形、投影シートの間には、次の関係がある。
【0026】
投影情報=隠線図形+投影シート
次に、単純3D要素と複合3D要素について説明する。
【0027】
単純3D要素とは、投影情報を演算するため特定の方法が存在する要素のことである。3D面分と曲げ線は、板金部品の単純要素である。一方、複合3D要素とは、複数の単純要素から構成されている要素のことである。このような板金部品は、複合要素である。
【0028】
図1は、これまで説明してきた用語、すなわち図形、投影シート、隠線図形を用いて3D面分要素の投影情報を説明している。曲げ線の投影情報は、図2に示されている。
【0029】
次に、隠線図形の改変(alteration)について説明する。
【0030】
複合3D要素が小さい単純3D要素によって構成されていると(例えば面分と曲げ線から構成された部品)、複合物の最終的な隠線図形は、個別の小さい要素の改変された隠線図形から構成されている。このような改変は、常に、隠線に変換された正常(実)線から構成されている。特定の3D部品の隠線図形の改変は、複合物における他の3D部品によるものである。図3のAは、第1面分aの隠線図形を示す。図3のBは、第2面分bの隠線図形を示す。図3のCは、部品全体の隠線図形を示す。図3のDは、部品を示す。最終的な図形においては、第2面分bの隠線図形の正常線の幾つかは、第1面分aによって隠されたことが見られる。
【0031】
次に、要素間の従属性について説明する。
【0032】
複合3D要素の一部となる2つの単純3D要素を想定すると、それらの間の関係は、以下の形態の1つとなる。
【0033】
隠線独立については、要素の対は、要素の1つの最終的な図形が他方によって改変されないと、隠線独立である。図4に示された第1面分aと第2面分bは、相互に隠線独立であり、どちらの面分も他方の面分を隠さない。
【0034】
隠線非同一と隠線従属については、要素の対は、要素の一方の隠線図形が他方の隠線図形によって改変されると、隠線非同一と称される。後者の隠線図形は前者の隠線図形によって改変されないが、その図形が改変される要素は、他方の要素に隠線従属と称される。
【0035】
図5のZ軸の正方向から見ると、第1面分aは第2面分bに従属していないが、第2面分bは第1面分aに従属している。このような対は、隠線非同一と称される。
【0036】
隠線相互従属については、要素の対は、最終的な図形において、両方の要素の図形が他方により改変されると、隠線相互従属と称される。図6の第1面分aと第2面分bは、隠線相互従属である。
【0037】
次に、3D要素の集合についての隠線相互接続について説明する。
【0038】
3D要素の集合は、この集合における任意の対が隠線相互従属であると、隠線相互接続と称される。
【0039】
次に、3D要素の対の隠線相互従属の除去について説明する。
【0040】
3D要素の隠線相互従属の対は、隠線図形が互いに改変されると、隠線独立とすることができる。
【0041】
次に、3D要素の集合の相互接続の除去について説明する。
【0042】
3D要素の集合の相互接続は、全ての隠線相互従属の対の隠線図形が、隠線相互従属を除去するように改変されると、除去することができる。
【0043】
次に、3D要素の集合の隠線順序付けについて説明する。
【0044】
3D要素の集合は、要素Ei<要素Ejであって(「<」は、順序で前に来ること意味する)、要素Eiと要素Ejが隠線独立であると(さもなければ、要素Ejは要素Eiに隠線従属である)、隠線順序付けがなされたと称される(この定義を与えたのは、隠線非相互従属を保持しつつ要素を結合する場合について後述する性質が、隠線順序付けのみに適用されるからである)。
【0045】
次に、要素の結合について説明する。
【0046】
2つの3D要素を結合し、1つの新しい要素を形成すると、これらの要素は一緒に1つの単一要素と見なされる。これらの要素は、1つの単一隠線図形を有することになり、これらの隠線図形は両方の要素を考慮することで得られるようになる。これらの要素の全てにおいて、2つの要素の関係が隠線独立又は隠線非同一のいずれかであると、個別の隠線図形から結合した隠線図形が容易に得られるという利益がある。また、要素自身において面分や曲げ線などの要素の隠線図形を求めることは、比較的簡単である。
【0047】
次に、非相互従属を保持しながらの要素の結合について説明する。
【0048】
隠線順序付けされた3D要素の集合において、2つの隣接する要素が1つの新しい要素を形成するために接合されると、その結果として生じた集合も非相互従属である。順序付けは、隠線順序付けのままである。すなわち、(2,10,15,27,47,53)が3D要素の隠線順序付けであり(数字は、3D要素に対応する識別子である)、要素10と要素15が結合して要素50を形成すると、順序付け(2,50,27,47,53)も隠線順序付けである。このことは、この結合過程は、集合が1つの要素で構成されるようになるまで繰り返し適用できること意味している。このような要素の隠線図形は、部品全体の隠線図形になる。
【0049】
次に、本発明を適用した隠線検出アルゴリズムについて説明する。アルゴリズムは、次のように2つに分割することができる。
【0050】
第1は、複合オブジェクトの隠線図形を、構成する単純要素の投影情報から求めるメインアルゴリズム又は一般アルゴリズムである。
【0051】
第2は、面分と曲げ線など単純要素の投影情報を計算するサブアルゴリズム又は特定アルゴリズムである。
【0052】
まず、メインアルゴリズムについて説明する。
【0053】
メインアルゴリズムの演算は、次のステップから構成されている。
【0054】
(a)部品は、単純要素、すなわち面分と曲げによって構成されていると見なされる。
(b)3D要素において各3D要素の隠線図形を求める。
(c)3D要素がとり得る全ての対の間の関係を求める。
(d)要素から隠線相互従属を除去し、隠線非相互接続な要素の集合にする。
(e)3D要素を隠線順序付けする。
(f)全ての要素が結合されて全体を構成するまで、隣接する要素を繰り返し結合する。
【0055】
次に、サブアルゴリズムについて説明する。
【0056】
サブアルゴリズムの演算は、以下の通りである。
【0057】
(a)単一面分の隠線図形を求める。
(b)単一曲げ線の隠線図形を求める。
(c)2つの3D要素を結合し、複合要素を形成する。
(d)相互従属3D要素の対の隠線図形を改変し、これらを隠線独立にする。
(e)面分と曲げ線を隠線順序付けする。
【0058】
次に、上述したアルゴリズムについて説明する。
【0059】
図7に示す簡単な板金部品を想定し、以下でこの部品についての本アルゴリズムの演算を説明する。
【0060】
部品は、3つの面分(識別子1,2,3)と2つの曲げ(識別子4,5)によって構成されている。なお、面分aと面分bは、図7A〜Cに共通している。
【0061】
これらの要素のそれぞれの隠線図形(他方は無視する)を求める。
【0062】
これらの要素の全ての間の関係を求める。とり得る10個の対は、次の通りである。(1,2)、(1,3)、(1,4)、(1,5)、(2,3)、(2,4)、(2,5)、(3,4)、(3,5)、(4,5)
上述の対における(1,4)と(1,3)は、相互従属であることが見出される。
【0063】
(1)の隠線図形は、(4)と(3)に関して変更される。
(4)の隠線図形は、(1)に関して変更される。
(3)の隠線図形は、(1)に関して変更される。
要素は、隠線順序付けによって並べ替えられる。この結果、順序付けは、(1,4,3,2,5)となる。
(1)と(4)は、(6)を形成するために結合される。この結果、順序付けは(6,3,2,5)となる。
(6)と(3)は、(7)を形成するために結合される。この結果、順序付けは(7,2,5)となる。
(8)と(5)は、(9)を形成するために結合される。この結果、順序付けは(9)となる。
【0064】
3D要素(9)は、部品の全体である。(9)の隠線図形は、部品の全体の隠線図形である。
【0065】
次に、最適化をさらに進めるための特殊技法について説明する。
【0066】
まず、オブジェクトの関係と隠線図形の改変について説明する。
【0067】
部品における要素又はオブジェクト(面分と曲げ線)の全ての対は、単純関係を有する対と複雑関係を有する対に分類される。オブジェクトの対は、これらのオブジェクトを分離する3D平面が存在すると、単純関係を有すると称される。オブジェクトの対は、オブジェクトが、下位オブジェクトが単純関係を有するように分離されると、複雑関係を有すると称される。単純関係を有する2つのオブジェクトの間の方向は、分離平面に垂直なベクトルである。
【0068】
図8は、部品間に単純関係が存在する場合を示す図である。この図において、第1要素aと第2要素bは、単純関係を有している。図9は、部品に複雑関係が存在する場合を示す図である。図9のAは、複雑関係になった2つのオブジェクト(1つの面分と1つの曲げ線)を示している。図9のBは、面分と曲げ線が、どのように面分と曲げ線が下位オブジェクトに分離され、下位オブジェクトが単純関係を有するようになったかを示している。
【0069】
単純関係のある2つのオブジェクトの隠線図形の改変について説明する。
【0070】
単純関係を有する要素について、2つの要素の間の方向が図形の方向に垂直であると、いずれの図形も他の図形に関して改変されない。第1要素から第2要素への方向が図形の方向に沿っていると、第1要素が第2要素を隠す。この場合、第1要素の投影シートは、隠れシートとして第2要素に所在する。第1要素から第2要素への方向が図形に対する負方向であると、第2要素が第1要素を隠す。
この場合、第2要素の投影シートは、隠れシートとして第1要素に所在する。
【0071】
複雑関係を有する2つのオブジェクトの隠線図形の改変について説明する。
【0072】
複雑関係を有する2つのオブジェクトの隠線図形の改変には、部品内のオブジェクトの可視投影シートを必要とする。可視投影シートは、オブジェクトの隠線図形の可視部品の境界として定義される。図9のBでは、オブジェクト(4)の可視投影シートは、以下のように示される。
【0073】
複雑関係のオブジェクトの改変の場合、部品内に存在する全ての下位オブジェクトの可視投影シートを計算する必要がある。第1要素からの下位オブジェクト「a」が第2要素からの下位オブジェクト「b」を隠す場合、第1要素から、下位オブジェクト「a」の可視投影シートに関して第2要素を隠す。図9のBでは、面分(2)が要素(4)の可視投影シートによって隠されるが、曲げ線(4)は要素(1)と(3)の可視投影シートによって隠される。
【0074】
このようにして、オブジェクトの関係に基づく処理によって、隠線検出はさらに高速になる。
【0075】
次に、内周ループと板金穴特徴の隠線検出について説明する。
【0076】
外周ループの図形と内周ループの図形は、別個に計算され、面分の図形を得るために加えられる。これは、ループ(外周又は内周)の何れの形状も、他のループ(外周/内周)の図形に影響を及ぼさないからである。
【0077】
要素の3D境界矩形は、重複をチェックし、隠線検出のための費用のかかる計算を避けるために用いられる。図10を用いて説明するように、XY平面に投影された穴の3D境界矩形は、この3D境界矩形が完全に内周にあるのか又は完全に外周にあるのかをチェックするため、他の平面の境界矩形(XY平面上に投影される3D境界矩形)と照合される。3D境界矩形が完全に内周又は完全に外周にある場合、この3D境界矩形は、完全に隠れているか又は完全に隠れていない。したがって、他の全ての稜線の隠線検出を避けることができる。
【0078】
ループが相対的に回転していない標準工具形状の空間配置パターンの場合、ループの1つの図形を計算することで十分であり、それ以外のループの図形は、この図形をシフトすることによって得られる(図11)。
【0079】
次に、隠線モジュール設計とCADシステムへのインタフェースについて説明する。
【0080】
まず、オブジェクト指向設計とクラス階層について説明する。
【0081】
上述した隠線検出アルゴリズムを用いた正射投影図形生成モジュールは、相互作用する部品と製品設計のための板金CADシステムで使用するために設計、開発されている。HL_Part(隠線_部品)、HL_Face(隠線_面分)、HL_BendLine(隠線_曲げ線)、HL_Pattern(隠線_パターン)、HL_Link(隠線_リンク)などの隠線要素オブジェクト、HL_3DobjectRelation(隠線_3Dオブジェクト関係)、HL_IndependentRelation(隠線_独立関係)などの処理オブジェクトは、面分、曲げ線、ループオブジェクトなどの位相オブジェクト、すなわち、リンクから派生している。このように、正射投影図形生成モジュールは、オブジェクトが、CADシステムの他の2D−3D処理モジュールにおけるオブジェクトの同じ階層から派生するように設計されている。したがって、モジュールは、CADシステムと緊密に相互作用する。
【0082】
次に、CADシステムとI/Oのインタフェースについて説明する。
【0083】
正射投影図形生成モジュールは、2D/3D板金CADシステムの一部として込みこまれ、このシステムと機能レベルのインタフェースを有する。
【0084】
モデルデータは、CADモジュールから所定の3Dバッファフォーマットによって供給され、このフォーマットは、曲げ、穴、成型形状などの一般的な板金特徴を有している。図形生成モジュールは、中立インタフェース構造もサポートし、部品の図面は、DXFフォーマットなどの標準ファイルフォーマットによって汎用CADパッケージにインポートすることができる。モジュールは、処理が高速で効率的になるように、インポートしたデータの汎用CAD構造要素を検出し、属性を有する所定のフォーマットに変換する。モジュールは、隠れ要素情報と要素に属性として添付される工具形状パラメータと共に、三次元部品の正射投影図形データを所定の向きで生成する。生成された正射投影法図形は、2D−CADモジュールに送られ、インタフェースを通じて寸法指定とさらなる処理が行われる。
【0085】
次に、本発明を適用した隠線検出アルゴリズムの結果と評価について説明する。
【0086】
本実施の形態では、600MHzプロセッサと128MB RAMを備えた装置を用い、(i)多数の内周穴[部品A]、(ii)多数の面分と曲げ線[部品B]、(iii)多数の標準工具形状の部品[部品C]を有する板金部品に対して行われた性能試験の結果を示す。全ての方向、すなわち、前面、背面、上面、底面、左側面、右側面、等角、背面等角について図形を生成し、その図形データをCADシステムに書き込むのに要する時間が、部品に関して測定され、下の表1に示されている。部品A〜Cの等角図形の隠線図形は、図12のA〜Cにそれぞれ示されている。試験によると、以前のアルゴリズムに比べると、処理速度は平均で15倍を超えるように改善された。
【0087】
【表1】
Figure 0004630485
部品の正射投影図形は、2D寸法指定モジュールに送られ、立体モデルを作成するのに用いた元の正射投影図形の詳細のように、部品図形の寸法が指定される。生成された正射投影図形データは、全ての特徴属性を含むので、元の図形データに関する寸法指定と寸法照合は、高速で正確になる。
【0088】
【発明の効果】
上述したように、穴と成型形状などの特徴情報と隠線情報を有する3D板金部品の正射投影図形を生成するアルゴリズムを提示した。所望の制度での結果を得るまでの時間は、位相要素をグループ化し、隠線従属、隠線独立、隠線相互独立などの複雑な部品のオブジェクト間の投影関係を処理することで、著しく短縮された。
【図面の簡単な説明】
【図1】3D面分要素の投影情報を示す図である。
【図2】曲げ線の投影情報を示す図である。
【図3】3D部品の隠線図形の改変を示す図である。
【図4】隠線独立を示す図である。
【図5】隠線従属を示す図である。
【図6】隠線相互従属を示す図である。
【図7】簡単な板金部品についての隠線の演算を示す図である。
【図8】部品に単純関係が存在する場合を示す図である。
【図9】部品に複雑関係が存在する場合を示す図である。
【図10】要素の境界矩形を介した最適化を示す図である。
【図11】格子パターンの工具形状を有する部品の隠線図形を示す図である。
【図12】試験部品の等角図形を示す図である。

Claims (3)

  1. 演算手段及び記憶手段を含むコンピュータを用い、前記記憶手段に格納された所定のプログラムを前記演算手段が実行することにより実現されるものであって、平面に投影した、稜線及び隠線を含む稜線図形を求める特定の方法が存在する3次元の単純要素から構成された、複合要素の隠線図形における隠線を処理する隠線処理方法において、
    コンピュータが、モデル形状を規定するデータを供給されるステップと、
    コンピュータが、上記データに含まれる各単純要素の隠線図形を求めるステップと、
    コンピュータが、上記単純要素の全ての対について、この対の第1の単純要素の第1の隠線図形及び第2の単純要素の第2の隠線図形が互いに隠れる隠線相互従属の対を求めるステップと、
    コンピュータが、上記隠線相互従属な対を隠線非相互従属にするステップと、
    コンピュータが、上記隠線非相互従属な単純要素について、第3の単純要素及びこの第3の単純要素の前にある第4の単純要素は、第3の単純要素の第3の隠線図形及び第4の単純要素の第4の隠線図形が互いに隠すことがない隠線独立になるように隠線順序付けするステップと、
    コンピュータが、上記隠線順序付けされた単純要素について、全体が1つの複合要素を構成するまで、隣接する要素の結合を繰り返すステップと
    を有することを特徴とする隠線処理方法。
  2. コンピュータが、上記第1の隠線図形及び上記第2の隠線図形を改変することで、隠線相互従属な対を隠線非相互従属な対することを特徴とする請求項1記載の隠線処理方法。
  3. コンピュータが、単一面分の隠線図形を求めるステップと、
    コンピュータが、単一曲げ線の隠線図形を求めるステップと、
    コンピュータが、2つの単純要素を結合して複合要素を構成するステップと、
    コンピュータが、隠線相互従属の対の隠線図形を改変し、この対を隠線独立にするステップと、
    コンピュータが、面分及び曲げ線を隠線順序付けするステップと
    を有することを特徴とする請求項1記載の隠線処理方法。
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