JP4625177B2 - シリカ回収方法およびシリカ回収装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は地熱熱水などのモノケイ酸を含むシリカ水溶液からシリカを回収する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地熱発電は、地中の高温地熱流体を噴出させ、分離された水蒸気を用いて発電するものである。このとき水蒸気とともにシリカを数百ppmの濃度で含む地熱熱水が噴出する。
地熱熱水においては、温度の低下に伴ってモノケイ酸の重合が進行し、シリカが析出する。析出したシリカは、還元熱水輸送配管に付着して配管の閉塞を招いたり、還元井においては、透水層などに析出して還元容量の減衰がおこる。
【0003】
そこで、従来は以下のような処理が行われている。
1)地熱熱水のpHを大略6以下にしてモノケイ酸の重合反応を抑制し、スケールの析出を防ぐ。
2)地熱熱水に高分子凝集剤などを添加し、モノケイ酸を効率的に重縮合し、ポリケイ酸として回収する。
3)地熱熱水の温度を低下させて過飽和シリカを析出させた後、濾過して分離する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法は、シリカの付着防止効果、処理コストなどの観点において不十分であり、実用段階に達したとは言い難い。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、還元井などへのシリカの付着を充分に抑制することができる手段を提供することを課題とする。
さらに、低コスト化を図ることができる手段を提供すること目的とする。
具体的には効率的にモノケイ酸を重合させて、ポリケイ酸を回収する手段を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、直鎖状のカチオン系界面活性剤の存在下で、複数の球状粒子からなるγ−アルミナ担体などの表面がプラスに帯電しいてる担体を撹拌しつつ、シリカ水溶液を供給し、この担体の表面でモノケイ酸が前記カチオン系界面活性剤と反応しながら重合してポリケイ酸を生じることを見出し、本発明を完成させるに至った。
さらにこの方法によって得られたポリケイ酸は、後述するQ4構造を殆ど含まず、ゼオライトグループの中でも最も表面積が大きく、細孔径が大きなメソポーラスシリカの原料に適していることがわかった。
すなわち、前記課題を解決するために、本発明のシリカ回収方法は、シリカ水溶液中のモノケイ酸を重合してポリケイ酸とし、該ポリケイ酸を回収するシリカ回収方法であって、表面がプラスに帯電している担体を充填した重合装置内にシリカ水溶液を投入し、カチオン系界面活性剤存在下で前記担体とともに撹拌することにより、モノケイ酸からポリケイ酸を得る重合工程を含むことを特徴とする。
また、重合工程後のシリカ水溶液を濾過して未重合のモノケイ酸を分離する濾過工程を含むことを特徴とする。
この濾過工程においては、限外濾過を用いると好ましい。
また、本発明のシリカ回収装置は、シリカ水溶液を、カチオン系界面活性剤存在下に表面がプラスに帯電している担体とともに撹拌し、当該シリカ水溶液中のモノケイ酸を重合してポリケイ酸を得る重合装置と、該重合装置から抜き出したシリカ水溶液を滞留させ、ポリケイ酸を沈殿させる滞留槽と、該滞留槽から抜き出したシリカ水溶液を濾過して未重合のモノケイ酸を分離する濾過装置と、該モノケイ酸を分離したシリカ水溶液を前記滞留槽に戻す循環ラインとを備えていることを特徴とする。
また、前記濾過装置には限外濾過膜が用いられていると好ましい。
そして、シリカ回収方法によって回収されたポリケイ酸を用いると、メソポーラスシリカを製造することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のシリカ回収装置の一例を示した概略構成図である。以下、シリカ回収方法について操作順に説明する。
図中符号1は重合装置であって、この重合装置1には撹拌機1aが設けられている。また、内部には複数の球状粒子からなるγ−アルミナ担体1bが充填されている。そして、γ−アルミナ担体1bが撹拌機1aによって連続的に撹拌されている、いわゆる移動床となっている。
なお、本実施例においてはγ−アルミナ担体1bが用いられているが、重合装置1に充填する担体は、表面がプラスに帯電している担体であれば制限なく用いることができる。
【0007】
γ−アルミナ担体1bの平均粒子径は例えば0.5〜10mmとされる。0.5mm未満では浮遊して下流に流過し、10mmをこえると表面積が小さくなるため、重合速度の促進効果が低下する場合がある。
また、γ−アルミナ担体1bは、例えば熱水処理量(シリカ水溶液処理量)1Ton/hに対して10〜50kgを必要とする。10kg未満では十分な効果が得られず、50kgをこえると効果が飽和する。
これらの条件はγ−アルミナ担体1b以外の担体を用いた場合にも適用することができる。
【0008】
まず、この重合装置1にライン2から地熱熱水などのモノケイ酸が溶解したシリカ水溶液を投入する。地熱熱水中のモノケイ酸の濃度は、一般には500〜1000ppm程度である。また、シリカ回収装置に供給される地熱熱水の温度は、例えば60〜100℃程度であり、重合工程、およびその後の工程もこの条件で行われる。このように温度を低下させずに重合を促進する点も本発明の特徴のひとつである。
なお、このとき重合装置1の入口手前において、ライン3からカチオン系界面活性剤とpH調整剤を投入し、pHを7〜9に調整する。pHがこの範囲外であると、重合促進効果が低下する場合がある。pH調整剤は例えば水酸化ナトリウム水溶液、塩酸水溶液などが用いられ、その濃度は特に限定されない。
【0009】
カチオン系界面活性剤はγ−アルミナ担体1bとともに重合の促進に寄与するもので、例えば炭素数10以上、好ましくは10〜40、さらに好ましくは10〜20の直鎖状の構造を備えたアミノ系のカチオン系界面活性剤が好ましい。例えばn−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の濃度が高い程、重合促進効果が大きくなるが、経済性と効果とのバランスから、重合装置1に供給するシリカ水溶液中の濃度が5〜100ppm、好ましくは5〜20ppmとなるようにする。通常は10ppm程度に設定すると好ましい。
【0010】
重合装置1内では、シリカ水溶液中のモノケイ酸がγ−アルミナ担体1bの表面に吸着するとともにカチオン系界面活性剤と反応し、かつ、モノケイ酸同士が重合してポリケイ酸となる。また、γ−アルミナ担体1bは常に撹拌されているため、その表面に吸着したモノケイ酸およびポリケイ酸は剥離する。このようにγ−アルミナ担体1bの表面において、モノケイ酸およびポリケイ酸の吸着と剥離が繰り返されることにより、重合が進行する。
重合装置1におけるシリカ水溶液の滞留時間は、モノケイ酸の濃度などによっても異なるが、例えば5〜15分とされる。
【0011】
なお、モノケイ酸は、pHが7近傍の水溶液中では、H3SiO4 -の形で解離していると考えられる。そのため、モノケイ酸のみでは、マイナスイオン同士が反発して凝集しにくく、重合が進行しにくい。しかし、本発明においてはγ−アルミナ担体などの表面がプラスに帯電している担体が存在するため、モノケイ酸はこの担体の表面に引きつけられて付着し、重合が促進されるものと考えられる。
また、モノケイ酸とカチオン系界面活性剤との反応についてはよく分かっていないが、カチオン系界面活性剤はカチオン基として解離しており、H3SiO4 -となっているモノケイ酸と容易に反応すると予測される。そして、前記担体に、これらの反応物が付着し、濃縮されることにより、モノケイ酸の重合が加速するものと推測される。
【0012】
そして、γ−アルミナ担体1bから剥離したポリケイ酸を含むシリカ水溶液は、ライン4から滞留槽5に導かれる。滞留槽5の底部はテーパ状に縮径され、下端には抜き出し用のパイプ5aが設けられ、その途中にはバルブ5bが設けられている。
ここで、カチオン系界面活性剤と反応したポリケイ酸の溶解度は700〜800ppm程度であり、それ以上の濃度になると析出する。したがって、シリカ水溶液中のポリケイ酸の濃度が高くなると、滞留槽5の底部のテーパ部には析出したポリケイ酸の粒子が沈殿する。
さらに、滞留槽5中のシリカ水溶液の上澄み液は、ポンプ7の作用によってライン6から抜き出され、濾過装置8に導かれる。
【0013】
濾過装置8の濾過膜は、モノケイ酸を透過し、ポリケイ酸を透過しない、例えば孔径0.2μm程度のものが選択されている。この例においては、析出するポリケイ酸の粒径などを考慮して、中空糸膜からなるマイクロフィルターモジュールが用いられている。また、分離能、濾過効率などの観点から限外濾過膜が好ましい。例えば旭化成社製の商品名:SIP−1053などが好適である。なお、本発明においては、条件によっても異なるが、平均粒径10〜300μm程度のポリケイ酸が得られる。
したがって、濾過装置8においては、前記シリカ水溶液は、モノケイ酸のみを含むモノケイ酸水溶液と、ポリケイ酸を高濃度に含むポリケイ酸水溶液とに分けられる。モノケイ酸水溶液はライン9から系外に抜き出され、還元井などに戻される。また、上述のように本発明においては一連の工程を地熱熱水の温度を低下させずに比較的高温条件で行うことができる。よって、この系外に抜き出したモノシリカ水溶液から熱を回収し、有効利用することができる。
【0014】
一方、前記ポリケイ酸水溶液は循環ライン10から滞留槽5に戻される。このようにして滞留槽5からライン6、濾過装置8、および循環ライン10によって形成されたループ内をポリケイ酸水溶液が循環することにより、滞留槽5内のシリカ水溶液は濃縮され、ポリケイ酸の濃度が高くなる。そして、上述の様に上限の濃度をこえて析出したポリケイ酸の粒子は滞留槽5の底部に沈殿する。
そして、ポリケイ酸が所定量沈殿したら、バルブ5bを開き、滞留槽5からポリケイ酸を回収する。
なお、カチオン系界面活性剤の濃度が10ppm程度であれば、カチオン系界面活性剤の多くはポリケイ酸中に含まれ、系外に取り出されるモノケイ酸水溶液中のカチオン界面活性剤の濃度は非常に低く、例えば0.2ppm程度であることが実験的に確認されている。
【0015】
ところで、ポリケイ酸から得られるメソポーラスシリカは、従来のゼイライトと比較して比表面積と細孔径が大きく、ダイオキシンなどの大きい分子を吸着するのに適している。
例えば一般的なX型ゼオライトの比表面積が約500〜600m2/g、細孔径が3〜10Åであるのに対して、メソポーラスシリカの比表面積と細孔径は、例えばそれぞれ900〜1650m2/g、12〜110Åである。
従来、大きな分子を吸着できるものとして活性炭が用いられているが、活性炭は再生できないという問題がある。これに対してメソポーラスシリカは焼成することなどによって再生することができるという利点を有している。
【0016】
一方、Siの結合状態は、Siの周囲が全て−OHであるQ0構造から、全てがSi−O−の形であるQ4構造までの5種類がある。そして、メソポーラスシリカは、原料のポリケイ酸にQ4構造が少しでも含まれていると製造することができない場合がある。
本発明において得られるポリケイ酸はQ4構造を含まず、メソポーラスシリカの原料として非常に適している。
【0017】
メソポーラスシリカは以下のようにして製造することができる。
ヘキサデシルピリジニウムクロリドなどの直鎖状カチオン系界面活性剤の水溶液に酸を加えて酸性とし、これにポリケイ酸の水溶液を温度20〜100℃の条件下で少量ずつ添加する。
この混合液をpH0〜12の範囲で、温度20〜100℃の条件下でかき混ぜ、晶析反応を行う。
反応が十分に進行し、沈殿の析出がほとんどなくなった時点で反応を終了し、得られた沈殿物をろ過、水洗、乾燥することによってカチオン系界面活性剤を含有するメソポーラスシリカ前駆体が得られる。
このようにして得られたメソポーラスシリカ前駆体からカチオン系界面活性剤を除去することによって、メソポーラスシリカを得ることができる。
カチオン系界面活性剤の除去方法としては、例えば400℃以上の温度で焼成する方法などを例示することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
1)予備実験
九州電力大岳発電所から排出される地熱熱水を用いて以下の実験を行った。
地熱熱水700mlを仕込んだビーカーをウォーターバスによって保温し、85℃の温度条件で、撹拌機で撹拌しながらモノケイ酸の重合を行った。pHは、pH調整剤(塩酸または水酸化ナトリウム)によって調整し、pH7とした。表1に条件を示した。
そして、時間毎に試料を抜き出し、図2に示した方法で分析することによって総シリカ濃度とモノケイ酸濃度を測定し、重合の進行を測定し、結果を図3〜図5に示した。
なお、γ−アルミナ担体へのモノケイ酸の初期吸着は極めて大きい。したがって、未処理のγ−アルミナ担体を使用するとモノケイ酸濃度の低下が、単なる吸着によるものか、重合によって消費されたことによるものなのかが判別できない。そこで、予めモノケイ酸を飽和吸着させたγ−アルミナ担体を用いた。
【0019】
【表1】
【0020】
図3は担体の種類を比較したもので、担体無添加のものと比べてシリカゲル担体を添加しても効果はないが、γ−アルミナ担体を添加することによって、ある程度重合が促進されることがわかった。
図4はγ−アルミナ担体とカチオン系界面活性剤を併用した場合にカチオン系界面活性剤の濃度を比較したもので、カチオン系界面活性剤が多い程、重合速度が早くなることがわかった。また、図3に示したγ−アルミナ担体のみの場合と比較して、カチオン系界面活性剤の添加によって重合速度が促進されることが明らかである。なお、この結果から上述のように経済性と効果のバランスを考慮して、カチオン系界面活性剤の濃度は10ppm程度が適当であると判断した。
図5はγ−アルミナ担体とカチオン系界面活性剤を併用した場合にγ−アルミナ担体の使用量を比較したもので、γ−アルミナ担体の使用量が多い程、重合速度が早くなることがわかった。
また、試料番号5のポリケイ酸の粒径分布を計測したところ、0.1μm以上に成長していることが確認できた。
【0021】
2)シリカ回収装置による実験
表2に示した仕様の装置を用いて図1に示したものと同様のシリカ回収装置を構成した。そして、地熱熱水を約500ml/min程度の供給速度で重合装置1に導入して、ポリケイ酸の回収を試みた。
装置構成の概要と、pHと温度条件を図6に示した。なお、この装置は実験室用であるため、滞留槽5の底部にポリケイ酸回収用のパイプおよびバルブは設けられていない。
また、濾過装置8には、マイクロフィルターであって、精密濾過膜(限外濾過膜)からなる中空糸膜モジュール(旭化成社製の商品名:UMP−153、平均孔径0.2μm)を用いた。
【0022】
【表2】
【0023】
重合装置1の入口(S1)、滞留槽5の入口(S2)、滞留槽5の出口(S3)、濾過装置8の透過出口(S4)において、それぞれ試料を採取し、総シリカ濃度とモノケイ酸濃度を測定した。試験開始から1.5時間後の測定結果を図6にあわせて示した。
【0024】
S1とS4を比較すると、総シリカ濃度が790ppmから366ppmに減少し、地熱熱水中のシリカを回収できたことがわかった。
また、滞留槽5を経たS3において、総シリカ濃度が719ppmであり、初期値よりもやや低下した。また、実験終了後に重合装置1と滞留槽5を解放して観察したところ、白色のポリケイ酸の粒子が大量に沈殿していた。これらの結果より、カチオン系界面活性剤の共存下のシリカ飽和濃度が700〜800ppm程度であるため、総シリカ濃度がこれ以上増加しないものと考えられた。
また、S4においてはポリケイ酸が含まれていなかったため、モノケイ酸のみが濾過装置8を透過したことが確認できた。
【0025】
3)メソポーラスシリカの合成
前記2)で回収したポリケイ酸を20重量%水酸化ナトリウム溶液に溶解し、5重量%のコロイダルシリカを調整した。これをシリカ源として、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド(界面活性剤)を、SiO2との重量比が8/1になるように添加し、塩酸でpH0〜1に調整し、白色の沈殿物を得た。
約3時間撹拌濾過後、水洗、乾燥を行ってカチオン系界面活性剤を含むメソポーラスシリカ前駆体を得た。そして、400℃程度の高温空気雰囲気で焼成してカチオン系界面活性剤を除去し、メソポーラスシリカを得た。
【0026】
図7に得られたメソポーラスシリカのXRD(X線回折法)解析結果を示した。
面間隔(細孔径)は35.1Åであり、典型的なメソポーラスシリカであることが確認できた。また、比表面積をBET(ブルナウアーエメットテーラー式)にて計測したところ、946m2/gであった。
したがって、本発明によって回収したポリケイ酸を用いてメソポーラスシリカを製造できることが明らかとなった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、カチオン系界面活性剤と表面がプラスに帯電している担体の作用によって、効率よくシリカを重合してポリケイ酸とし、シリカの回収を行うことができ、かつ還元井などへのシリカの付着を防ぐことができる。
しかも、得られたポリケイ酸はメソポーラスシリカの原料として有効活用することができる。
したがって、処理時間の短縮化と生成物の有効活用により、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシリカ回収装置の一例を示した概略構成図である。
【図2】 総シリカ濃度とモノケイ酸濃度の測定方法を示したフローチャートである。
【図3】 実施例において、重合度の進行について担体の種類を比較した結果を示したグラフである。
【図4】 実施例において、重合度の進行についてカチオン系界面活性剤濃度を比較した結果を示したグラフである。
【図5】 実施例におて、重合度の進行についてγ−アルミナ担体の使用量を比較した結果を示したグラフである。
【図6】 実施例において用いたシリカ回収装置を示した概略構成図である。
【図7】 実施例で得られたメソポーラスシリカのXRD(X線回折法)解析結果を示したグラフである。
【符号の説明】
1…重合装置、1a…撹拌機、1b…γ−アルミナ担体(表面がプラスに帯電している担体)、5…滞留槽、8…濾過装置、10…循環ライン。
Claims (6)
- シリカ水溶液中のモノケイ酸を重合してポリケイ酸とし、該ポリケイ酸を回収するシリカ回収方法であって、
表面がプラスに帯電している担体を充填した重合装置内にシリカ水溶液を投入し、カチオン系界面活性剤存在下で前記担体とともに撹拌することにより、モノケイ酸からポリケイ酸を得る重合工程を含むことを特徴とするシリカ回収方法。 - 請求項1に記載のシリカ回収方法において、重合工程後のシリカ水溶液を濾過してモノケイ酸を分離する濾過工程を含むことを特徴とするシリカ回収方法。
- 請求項2に記載のシリカ回収方法において、濾過工程において限外濾過を用いることを特徴とするシリカ回収方法。
- シリカ水溶液を、カチオン系界面活性剤存在下に表面がプラスに帯電している担体とともに撹拌し、当該シリカ水溶液中のモノケイ酸を重合してポリケイ酸を得る重合装置と、該重合装置から抜き出したシリカ水溶液を滞留させ、ポリケイ酸を沈殿させる滞留槽と、該滞留槽から抜き出したシリカ水溶液を濾過してモノケイ酸を分離する濾過装置と、該モノケイ酸を分離したシリカ水溶液を前記滞留槽に戻す循環ラインとを備えていることを特徴とするシリカ回収装置。
- 前記濾過装置に限外濾過膜が用いられていることを特徴とする請求項4に記載のシリカ回収装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリカ回収方法によって回収されたポリケイ酸からメソポーラスシリカを製造することを特徴とするメソポーラスシリカの製造方法。
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