JP4625113B2 - サイレントチェーン - Google Patents

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Description

本発明は、例えばエンジンなどに用いるサイレントチェーンに関する。
従来、サイレントチェーンとしては、特許文献1に記載のものが知られている。
図6は、従来のサイレントチェーンの平面図である。従来のサイレントチェーン100は、図6に示すように、2枚のリンクプレート201を有する複数のリンク列200と、2枚のガイドプレート301と2枚のリンクプレート302とを有する複数のガイド列300と、を備えており、これら複数のリンク列200と複数のガイド列300とがピン400を介して交互に連鎖状に連結されている。そして、従来のサイレントチェーン100においては、2枚のリンクプレート201の外側にガイドプレート301がそれぞれ配置されており、2枚のリンクプレート201の間に2枚のリンクプレート302が配置されている。
従来のサイレントチェーン100は、リンク列200のリンクプレート201の枚数を2枚(より詳しくは2枚以下)にすることにより、チェーンの作動時に、ピン400との接触の初期段階におけるリンクプレート201の伸びを抑制している。また、従来のサイレントチェーン100は、ガイド列300のリンクプレート302の枚数を2枚(より詳しくは2枚以上)とすることにより、リンクプレート302がスプロケットSの歯部S1に噛み合うときの衝突エネルギーを分散している。
特開2006−300218号公報(段落0033、図1、図2)
しかしながら、近年の装置の精密化、複雑化に伴い、サイレントチェーンの伸びやがたつきを一層抑制することが求められている。
従来のサイレントチェーン100においては、図7に示すように、ガイドプレート301のピン孔301aにピン400が嵌合固定されているとともに、リンクプレート201、302のピン孔201a、302aにピン400が遊嵌されている。
そのため、例えば、製造誤差によって、右側のガイドプレート301の2枚のピン孔301aの間隔PBが、左側のガイドプレート301の2枚のピン孔301aの間隔PAよりも大きく形成された場合、サイレントチェーン100の幅方向に対してピン400が角度αだけ傾いて配置され、左側のリンクプレート201のピン孔201a(より詳しくは、ピン孔201aの左側の開口部付近の点P)にピン400が片当たりしてしまうことがある。左側のリンクプレート201とピン400とが片当たりすると、ピン400が傾いている分だけ片当たりした部分が磨耗し、サイレントチェーン100の伸びやがたつきが大きくなってしまう。
ちなみに、リンク列200のリンクプレート201の板厚をL1とし、ガイド列300のリンクプレート302の板厚をL3とし、ピン400の傾き角度をαとすると、この磨耗量β’は、
β’=(L1+L3)・tanα ・・・・式(1)
となる。
本発明は、かかる事情に鑑みて創案されたものであり、従来よりも伸びやがたつきを抑制することができるサイレントチェーンを提供することを課題とする。
本発明に係るサイレントチェーンは、駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔にピンが嵌合固定される一対のガイドプレートを、前記ピンの軸方向両端に有する複数のガイド列と、駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔に前記ピンが遊嵌され2枚リンクプレートを有する複数のリンク列と、を備え、前記複数のガイド列と前記複数のリンク列とが前記ピンを介して交互に連鎖状に連結されてなるサイレントチェーンであって前記リンク列の2枚のリンクプレートは、相互に隣接して前記ピンの中央に配置されており、前記ガイド列は、駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔に前記ピンが遊嵌される2枚のリンクプレートを、前記リンク列のリンクプレートと前記ガイドプレートの間にそれぞれ1枚ずつ備え、前記ガイド列のガイドプレート及びリンクプレートの板厚の総和が、前記リンク列の2枚のリンクプレートの板厚の総和以上であり、前記ガイド列のリンクプレートと前記ガイドプレートとからなるガイド列の剛性が、前記リンク列の剛性と同じあるいは大きいことを特徴とする。
かかる構成によれば、リンク列の2枚のリンクプレートが、相互に隣接して前記ピンの中央に配置されているため、一対のガイドプレートのピン孔の間隔に誤差が生じたとしても、一方のリンクプレートがピンに片当たりして、他方のリンクプレートがピンに接触するまでの磨耗量が、従来に比べて少なくなる。そのため、ピン軸方向中心位置を中心とするリンク列の回転方向のがたつきが防止されるとともに、サイレントチェーンの伸びが抑制される。
また、リンク列が2枚のリンクプレートで構成されるので、リンク列の歯とスプロケットの歯との噛み合い時の衝撃を分散して、騒音を低減することができる。
また、かかる構成によれば、前記ガイド列は、駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔に前記ピンが遊嵌される2枚のリンクプレートを、前記リンク列のリンクプレートと前記ガイドプレートの間にそれぞれ1枚ずつ備え、前記ガイド列のガイドプレート及びリンクプレートの板厚の総和が、前記リンク列の2枚のリンクプレートの板厚の総和以上であり、リンクプレートとガイドプレートとからなるガイド列の剛性が、前記リンク列の剛性と同じあるいは大きいので、従来に比べて、ガイド列の剛性及び破断強度が向上する。
すなわち、チェーンの幅方向両端部にのみガイド列(ガイドプレートおよびガイド列リンクプレート)が存在する配列の場合、ガイド列の剛性がリンク列の剛性よりも小さいと、万が一、一方のガイド列が変形あるいは破断したようなときには、チェーンが片持ちとなり、他方側のガイド列に集中荷重がかかるため、リンクプレートが曲がり、不正噛み合いを発生し、チェーンの折損、脱落するといった問題が極短時間で発生し、駆動伝達できない、車両走行不能といった事態が生じるおそれがある。
これに対して、ガイド列の剛性が、リンク列の剛性よりも高いあるいは等しい場合、万が一、ガイド列の一方のリンクプレートかガイドプレートに変形や破断が生じたとしても、短期間にチェーン自体の破断に繋がることがない。そして、変形や破断により騒音が生じることで駆動伝達手段の異常を早期にユーザーに認識させることが可能になる。
この構造によって、従来のサイレントチェーンのようにガイド列のリンクプレートの 枚数を増加して荷重を分散させ、強度をアップさせる構造に比べて、最少枚数のガイド列リンクプレート配列で信頼性の高いサイレントチェーン駆動手段を提供することが可能である。
また、かかる構成によれば、前記ガイド列のガイドプレート及びリンクプレートの板厚の総和が、前記リンク列の2枚のリンクプレートの板厚の総和以上であるので、材質の変更やピン孔と外形との面積を大きくする等の手法に比較して、安価に剛性を上げることができるとともに、リンク列とガイド列の剛性の調整を行い易い。
また、前記リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面の少なくとも一方に、当該リンクプレートの外周面と前記ピン孔とを連通する給油溝を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面の少なくとも一方に、当該リンクプレートの外周面と前記ピン孔とを連通する給油溝を有するので、リンクプレートのピン孔とピンとが摺動する部分に給油溝から潤滑油を供給することができる。そのため、リンクプレートのピン孔内周面とピンとの磨耗や焼きつきを抑制し、サイレントチェーンの長寿命化を図ることができる。
また、前記給油溝は、前記外周面側の端部の方が前記ピン孔側の端部よりも駆動方向前方側に位置しているのが好ましい。
かかる構成によれば、給油溝は、前記外周面側の開口部の方が前記ピン孔側の開口部よりも駆動方向前方側に位置しているので、給油溝の中に潤滑油が浸入しやすい。そのため、リンクプレートのピン孔内周面とピンとの磨耗や焼きつきを一層良好に抑制し、サイレントチェーンのさらなる長寿命化を図ることができる。
また、前記リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面が当該リンクプレートの外周面から前記ピン孔にかけて凸状に湾曲する凸状湾曲面に形成されているのが好ましい。
かかる構成によれば、リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面が当該リンクプレートの外周面から前記ピン孔にかけて凸状に湾曲する凸状湾曲面に形成されているので、リンクプレートの外周面からピン孔にむけて潤滑油が浸入しやすく、ピンとピン孔内周面の間における磨耗や焼きつきを抑制することができる。
本発明によれば、従来よりも伸びやがたつきを抑制することができるサイレントチェーンを提供することができる。
本発明を実施するための最良の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はI−I線方向から見た側面図、(c)は分解斜視図、である。
サイレントチェーン1は、例えばエンジンなどの内燃機関に用いられ、クランクシャフトとカムシャフトの間に掛け渡されるカムシャフト駆動チェーンや、クランクシャフトとオイルポンプの間に掛け渡されるオイルポンプ駆動チェーンなどとして利用される。
図1に示すように、サイレントチェーン1は、2枚のリンクプレート2,2からなるリンク列3と、2枚のガイドプレート4,4と2枚のリンクプレート5,5からなるガイド列6と、を備えており、これら複数のリンク列3,3,…と複数のガイド列6,6,…とがピン7,7,…を介して交互に連鎖状に、かつ無端状に連結されている。
リンク列3の2枚のリンクプレート2,2は、ピン7の軸方向の中心位置を挟んで隣接して配置されている。
ガイド列6の2枚のガイドプレート4,4は、ピン7の軸方向の両端にそれぞれ配置されている。また、ガイド列6の2枚のリンクプレート5,5は、リンク列3のリンクプレート2とガイド列6のガイドプレート4の間にそれぞれ配置されている。
すなわち、リンク列3の2枚のリンクプレート2,2は、ピン7の長さ方向中心位置から等しい位置でガイド列6のリンクプレート5,5と隣接している。
図2の(a)はリンク列のリンクプレートの側面図、(b)はガイドプレートの側面図、(c)はガイド列のリンクプレートの側面図、である。
図2(a)に示すように、リンク列3のリンクプレート2は、例えば金属製の板状部材であり、サイレントチェーン1の駆動前後方向に離間して、2つのピン孔21,21を有している。ピン孔21,21は、ピン7の直径よりも若干大きく形成されており、ピン7に対して遊嵌(遊び嵌め)するようになっている。リンクプレート2の外周面のうち、サイレントチェーン1の内側となる部分には、スプロケットSの歯部S1(図6(b)参照)と噛み合う2つのリンク歯22,22が、サイレントチェーン1の駆動前後方向に互いに離間して突出形成されている。
また、リンク列3のリンクプレート2には、その全面に、例えば厚さ12μm程度の炭化クロムコーティング(CrC)が施されている。
リンクプレート2の各部の寸法の一例を示すと、ピン孔21の直径D1は、例えば3.96mmに形成されており、ピン7の直径(例えば3.90mm)よりも大きくなっている。また、ピン孔21の中心点のピッチJ1は、7.91mmに形成されている。また、ピン孔21の外外のピッチK1は11.87mmに形成されている。
図2(b)に示すように、ガイドプレート4は、例えば金属性の板状部材であり、サイレントチェーン1の駆動前後方向に離間して、2つのピン孔41,41を有している。ピン孔41,41は、ピン7の直径よりも若干小さく形成されており、ピン7に対して嵌合(締まり嵌め)するようになっている。ガイドプレート4の2つのピン孔41,41の間には、もう一つの貫通孔42が形成されている。ガイドプレート4の外周面のうち、サイレントチェーン1の外側となる部分であって、2つのピン孔41,41の間の部分には、凹状のくぼみ43が形成されている。
ガイドプレート4の各部の寸法の一例を示すと、ピン孔41の直径D2は、例えば3.86mmに形成されており、ピン7の直径(例えば3.90mm)よりも小さくなっている。また、ピン孔41の中心点のピッチJ2は、7.97mmに形成されている。また、ピン孔41の外外のピッチK2は11.83mmに形成されている。
ガイドプレート4のピン孔41の直径D2やピッチJ1,K1の製造誤差によって、ピン7が傾いた状態で設置されることとなる。
ガイド列6のリンクプレート5は、板厚が異なる点、及び、コーティングが施されていない点を除いて、リンク列3のリンクプレート2と同一の構造を呈している。ガイド列6のリンクプレート5は、リンク列3のリンクプレート2よりも板厚が小さく形成されている(図1(a)参照)。
図2(c)に示すように、ガイド列6のリンクプレート5は、例えば金属性の板状部材であり、サイレントチェーン1の駆動前後方向に離間して、2つのピン孔51,51を有している。ピン孔51,51は、ピン7の直径よりも若干大きく形成されており、ピン7に対して遊嵌(遊び嵌め)するようになっている。リンクプレート5の外周面のうち、サイレントチェーン1の内側となる部分には、スプロケットSの歯部S1(図6(b)参照)と噛み合う2つのリンク歯52,52が、サイレントチェーン1の駆動前後方向に互いに離間して突出形成されている。
図3は、サイレントチェーンのリンク列とガイド列を抜き出して示した拡大平面図である。
本実施形態では、ガイド列6のガイドプレート4及びリンクプレート5の板厚の総和((L2+L3)×2)が、リンク列3のリンクプレート2の板厚の総和(L1×2)以上になっている。一例を挙げると、ガイド列6のガイドプレート4の板厚L2が1.30mmであり、ガイド列6のリンクプレート5の板厚L3が1.40mmである場合、リンク列3のリンクプレート2の板厚L1は2.63mmとなる。
なお、ガイド列6のガイドプレート4の板厚L2を1.27mmとし、ガイド列6のリンクプレート5の板厚L3を1.37mmとし、リンク列3のリンクプレート2の板厚L1を2.60mmとしてもよい。
また、ガイド列6のガイドプレート4の板厚L2を1.20mmとし、ガイド列6のリンクプレート5の板厚L3を1.40mmとし、リンク列3のリンクプレート2の板厚L1を2.60mmとしてもよい。この場合、ガイド列6の板厚の総和とリンク列3の板厚の総和は等しくなる。
ガイドプレート4とリンクプレート5とからなるガイド列6の剛性は、2枚のリンクプレート2からなるリンク列3の剛性と同じ、あるいは大きくなっている。
具体的には、リンク列3とガイド列6の材質と板厚の総和が等しければ両者の剛性は等しくなる。また、リンク列3とガイド列6の材質が等しく、リンク列3の板厚の総和よりもガイド列の板厚の総和の方が大きければ、リンク列3の剛性よりもガイド列の剛性の方が大きくなる。
つづいて、本実施形態の作用について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、製造誤差などによって、図3における左側のガイドプレート4のピン孔41同士の間隔PAが、図3における右側のガイドプレート4のピン孔41同士の間隔PBよりも小さい場合、ピン7が、サイレントチェーン1の幅方向に対して角度αだけ傾いて配置される。
そうすると、サイレントチェーン1に張力が働いたときに、図3における左側のリンクプレート2のピン孔21の内周面のうち、ピン孔41同士の間隔が短いガイドプレート4A側(図3における左側)の開口部付近の点Pに、ピン7が片当たりする。そして、この点Pとピン7とが片当たりした状態で擦れ合うことにより、ピン孔21の内周面が全体的にピン7に当接するまで、両者の間で磨耗が進むこととなる。
このとき、2つのリンクプレート2は、ピン7の軸方向の中心位置を挟んで隣接して配置されているので、リンクプレート2の板厚(すなわち、サイレントチェーン1の幅方向の中心から点Pまでの距離)をL1とすると、磨耗量βは、
β=L1・tanα ・・・・式(2)
となる。
一方、図7に示す従来のサイレントチェーン100においては、リンク列200の2つのリンクプレート201の間に、ガイド列300のリンクプレート302が配置されているので、リンクプレート201,302の板厚をそれぞれL1,L3とすると、磨耗量β’は、前述したように、
β’=(L1+L3)・tanα ・・・・式(1)
となる。
したがって、本実施形態に係るサイレントチェーン1の方が、従来のサイレントチェーン100に比べて、
△β=β−β’=L3・tanα ・・・・式(3)
だけ磨耗量が少なくなる。
以上のように、本実施形態に係るサイレントチェーン1によれば、従来に比べてリンクプレート2とピン7の間の磨耗量を少なくすることができるので、ピン7の軸方向中心位置を中心とするリンク列3の回転方向のがたつきが防止されるとともに、サイレントチェーン1の伸びを抑制することができる。
また、リンク列3が2枚のリンクプレート2,2で構成されるので、リンク列3のリンク歯22とスプロケットSの歯部S1(図6参照)との噛み合い時の衝撃を分散して、騒音を低減することができる。
また、リンクプレート5とガイドプレート4とからなるガイド列6の剛性が、リンク列3の剛性と同じあるいは大きいので、従来に比べて、ガイド列6の剛性及び破断強度が向上する。
また、このようにすると、万が一、ガイド列6のリンクプレート5あるいはガイドプレート4に変形や破断などの異常が生じたとしても、短時間でサイレントチェーン1自体が破断することがない。そして、異音や振動により、サイレントチェーン1の異常を早期にユーザーに認識させることが可能となる。
つづいて、第2実施形態に係るサイレントチェーン1Aについて、図4を参照して説明する。説明において、前記した第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4は、第2実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はII−II線方向から見た側面図、(c)はリンク列のリンクプレートの分解斜視図、である。
図4(a),(b)に示すように、第2実施形態に係るサイレントチェーン1Aは、リンク列3の2枚のリンクプレート2Aに給油溝23を有する点が、第1実施形態と異なっている。
図4(c)に示すように、給油溝23は、半楕円形状の凹溝であり、2枚のリンクプレート2Aの互いに向かい合う側面24にそれぞれ形成されている。給油溝23は、リンクプレート2Aの外周面のうち、サイレントチェーン1Aの外側、すなわち、リンク歯22が形成されている側と反対側の外周面25から、ピン孔21の内周面に亘って形成されている。また、給油溝23は、外周面25側の端部の方がピン孔21側の端部よりも駆動方向前方側(図4(b)における左側)に位置している。
そして、2枚のリンクプレート2Aを隣接して配置することにより、給油溝23によって、断面視楕円形状の給油路が形成され、リンクプレート2Aの外周面25とピン孔21とが連通されることとなる。
第2実施形態にかかるサイレントチェーン1Aによれば、リンク列3の2枚のリンクプレート2Aが、互いに隣接する側面24に、リンクプレート2Aの外周面25とピン孔21とを連通する給油溝23をそれぞれ有するので、リンクプレート2Aのピン孔21とピン7とが摺動する部分に給油溝23から潤滑油を供給することができる。そのため、リンクプレート2Aのピン孔21の内周面とピン7との磨耗や焼きつきを抑制し、サイレントチェーン1Aの長寿命化を図ることができる。
また、給油溝23は、外周面25側の端部の方がピン孔21側の端部よりも駆動方向前方側に位置しているので、給油溝23の中に潤滑油が浸入しやすい。そのため、リンクプレート2Aのピン孔21の内周面とピン7との磨耗や焼きつきを一層良好に抑制し、サイレントチェーン1Aのさらなる長寿命化を図ることができる。
つづいて、第3実施形態に係るサイレントチェーン1Bについて、図5を参照して説明する。説明において、前記した第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5は、第3実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はリンク列のリンクプレートの側面図、(c)は(b)のIII−III断面図である。
図5(a),(b),(c)に示すように、第3実施形態に係るサイレントチェーン1Bは、リンク列3の2枚のリンクプレート2Bの互いに隣接する側面24が、リンクプレート2Bの外周面26からピン孔21にかけて凸状に湾曲する凸状湾曲面に形成されている点が、第1実施形態に係るサイレントチェーン1と異なっている。
さらに詳しく説明すれば、リンクプレート2Bの互いに隣接する側面24とピン孔21とで構成される角部には、テーパ21aが形成されている。また、リンクプレート2Bの互いに隣接する側面24と外周面26とで構成される角部にも、テーパ26aが形成されている。
かかる構成によれば、リンク列3の2枚のリンクプレート2Bは、互いに隣接する側面24がリンクプレート2Bの外周面26からピン孔21にかけて凸状に湾曲する凸状湾曲面に形成されているので、リンクプレート2Bの外周面26からピン孔21にむけて潤滑油が浸入しやすく、ピン7とピン孔21の内周面の間における磨耗や焼きつきを抑制することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
第1実施形態では、リンク列3とガイド列6の材質を同じくするとともに、リンク列3の板厚の総和よりもガイド列6の板厚の総和の方を大きく(あるいは等しく)することによって、リンク列3よりもガイド列6の剛性を大きく(あるいは等しく)したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、リンク列3とガイド列6の材質を異ならせることにより、リンク列3よりもガイド列6の剛性を大きくしてもよい。また、ガイド列6の各プレートに表面処理を施してもよい。
また、ガイドプレート4のピン孔41のピッチJ2を、リンクプレート2のピン孔21のピッチJ1よりも大きくすることにより、ピン孔41,41の間の面積を大きくして、ピン孔41,41間の延びを低減し、ガイドプレート4の剛性を大きくしてもよい。
また、第3実施形態においては、テーパ21a、25aを形成することにより、リンクプレート2Bの側面24を凸状湾曲面に形成したが、本発明はこれに限られるものではなく、リンクプレート2Bの外周面26からピン孔21にかけて、リンクプレート2Bの側面24を、円弧状に湾曲させるようにしてもよい。
本実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はI−I線方向から見た側面図、(c)は分解斜視図、である。 (a)はリンク列のリンクプレートの側面図、(b)はガイドプレートの側面図、(c)はガイド列のリンクプレートの側面図、である。 サイレントチェーンのリンク列とガイド列を抜き出して示した拡大平面図である。 第2実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はII−II線方向から見た側面図、(c)はリンク列のリンクプレートの分解斜視図、である。 第3実施形態に係るサイレントチェーンを示す図面であり、(a)は平面図、(b)はリンク列のリンクプレートの側面図、(c)は(b)のIII−III断面図である。 従来のサイレントチェーンの平面図である。 従来のサイレントチェーンの拡大平面図である。
符号の説明
1 サイレントチェーン
2 リンクプレート
21 ピン孔
22 リンク歯
3 リンク列
4 ガイドプレート
41 ピン孔
5 リンクプレート
51 ピン孔
52 リンク歯
6 ガイド列
7 ピン

Claims (4)

  1. 駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔にピンが嵌合固定される一対のガイドプレートを、前記ピンの軸方向両端に有する複数のガイド列と、
    駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔に前記ピンが遊嵌され2枚リンクプレートを有する複数のリンク列と、を備え、
    前記複数のガイド列と前記複数のリンク列とが前記ピンを介して交互に連鎖状に連結されてなるサイレントチェーンであって
    前記リンク列の2枚のリンクプレートは、相互に隣接して前記ピンの中央に配置されており、
    前記ガイド列は、駆動前後方向に設けられた2箇所のピン孔を有し、それぞれの前記ピン孔に前記ピンが遊嵌される2枚のリンクプレートを、前記リンク列のリンクプレートと前記ガイドプレートの間にそれぞれ1枚ずつ備え、
    前記ガイド列のガイドプレート及びリンクプレートの板厚の総和が、前記リンク列の2枚のリンクプレートの板厚の総和以上であり、
    前記ガイド列のリンクプレートと前記ガイドプレートとからなるガイド列の剛性が、前記リンク列の剛性と同じあるいは大きいことを特徴とするサイレントチェーン。
  2. 前記リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面の少なくとも一方に、当該リンクプレートの外周面と前記ピン孔とを連通する給油溝を有することを特徴とする請求項1に記載のサイレントチェーン。
  3. 前記給油溝は、前記外周面側の端部の方が前記ピン孔側の端部よりも駆動方向前方側に位置していることを特徴とする請求項に記載のサイレントチェーン。
  4. 前記リンク列の2枚のリンクプレートは、互いに隣接する面が当該リンクプレートの外周面から前記ピン孔にかけて凸状に湾曲する凸状湾曲面に形成されていることを特徴とする請求項に記載のサイレントチェーン。
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