JP4625019B2 - ナイセリア・ゴノロエアエ検出のための試薬および方法 - Google Patents

ナイセリア・ゴノロエアエ検出のための試薬および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4625019B2
JP4625019B2 JP2006544344A JP2006544344A JP4625019B2 JP 4625019 B2 JP4625019 B2 JP 4625019B2 JP 2006544344 A JP2006544344 A JP 2006544344A JP 2006544344 A JP2006544344 A JP 2006544344A JP 4625019 B2 JP4625019 B2 JP 4625019B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
seq
sequence
oligonucleotide
typically
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006544344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007514427A (ja
Inventor
カワ,ダイアン
ルー,シ−ダ
デイリー,ピーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JP2007514427A publication Critical patent/JP2007514427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4625019B2 publication Critical patent/JP4625019B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
    • C12Q1/689Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms for bacteria

Description

本発明は、分子生物学および核酸科学の分野に関する。本発明は、ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)のような病原体を検出するための方法および試薬を提供し、また医学的診断および予後の分野にも関する。
ナイセリア属は、淋病の原因微生物であるヒトの病原体、N.ゴノロエアエ(N. gonorrhoeae)を含む、グラム陰性好気性細菌からなる。有病率が高く死亡率は低いN.ゴノロエアエ感染は通常性的接触により起こり、典型的には男性では尿道の粘膜を、女性では子宮頸内膜を冒す。しかしながら、感染は他の組織にも広がることがある。たとえば、男性における性器感染は、尿道をさかのぼって前立腺炎の症状をもたらすことが可能であり、一方女性では子宮頸部のN.ゴノロエアエ感染は、ファロピウス管まで広がり、未処置の場合、最終的にはとりわけ不妊症を引き起こすことがある。N.ゴノロエアエの病原性機構は、線毛を介した非線毛上皮細胞への細菌の付着を含む。この機構はまた、エンドトキシンおよびIgAプロテアーゼの産生も含む。
N.ゴノロエアエとクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)の同時感染はしばしば観察される。双方の感染は、子宮外妊娠の2つの既知の原因であり、未処置の場合には不妊症をもたらすことも可能である。それらはまた、粘液膿性子宮頚管炎および骨盤内炎症性疾患の急性の臨床症状の原因であることも知られている。それゆえ、無症状であることが可能なN.ゴノロエアエおよびC.トラコマチス(C. trachomatis)感染の検出は、特に女性において、治療を必要とする個体、及び、感染が生じてさらには感染が伝播するリスクにあるより幅広い集団にとって重要である。
細菌感染の検出および同定は、伝統的には純粋培養分離および測定の手法によって成遂げられてきており、それは標本供給源、増殖の要求性、眼に見える増殖の特徴、顕微鏡的形態学、染色反応、および生化学的特徴についての知識を利用する。たとえば、N.ゴノロエアエ感染を検出および同定する既存の方法は、グラム染色、選択寒天培地での培養、および、チトクロトーム酸化酵素および糖質利用試験を含む。共凝集および蛍光抗体染色を含む血清学的アッセイもまた、N.ゴノロエアエの検出について記述してきた。培養に基づく方法は、比較的感度がよいが、通常実行するのに時間がかかり、しばしば一晩のインキュベーションを含み、労働集約的である。グラム染色および抗体に基づく試験は、典型的には1時間未満で結果を与えるが、通常は培養に基づく方法の感度よりも感度が低い。
感染因子の認識のためのプローブとしての、特異的なポリヌクレオチド配列の使用は、問題を含む免疫学的同定アッセイおよび他の既存の方法論に対する一つの代替法である。たとえば、標的核酸配列と相補的な核酸プローブが、標的核酸配列検出するためのサザンブロットおよびドットプロットといったハイブリダイゼーション法において使用されてきた。こうしたハイブリダイゼーション法の多くは、生物体の培養および/または増菌に依存しており、したがって迅速な診断には適さない。多くの他のものの中でも、ポリメラーゼ連鎖反応のような、特定の核酸配列の迅速な増幅のための技術の到来は、臨床標本に対し配列特異プローブを直接的に使用し、それにより、ハイブリダイゼーションアッセイを行なうに先立つ病原体の増菌およびin vitroでの培養をなくす機構を提供した。したがって、増幅に基づくハイブリダイゼーションアッセイは、臨床試料中の病原体の検出のための簡単かつ迅速な診断技術を提供することが可能である。
今日までに用いられた多くのプローブは、N.ゴノロエアエ、N.メニンギティディス(N. meningitidis)、およびその他同類のもの、のような、高度に相同性の核酸配列を有する病原因子を区別するために充分な特異性を欠いている。このことは、偽陽性を含め、偏ったアッセイ結果をもたらす可能性がある。かかる誤診の結果の一つが、患者に対する不適切な治療過程の適用であろう。
本発明は、ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)の迅速な検出のための種特異的な方法および試薬、すなわちナイセリア属の他の種、または他の属由来の種を実質的に検出しない方法および試薬を提供する。たとえば、本発明の核酸検出試薬(たとえば、プローブ核酸、配列特異抗体など)は、典型的には、N.ゴノロエアエには存在するが、他の種には存在しない核酸配列に結合する。さらに、N.ゴノロエアエに感染した患者はしばしばクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)にも感染していることから、本発明はまた、試料中のN.ゴノロエアエおよびC.トラコマチスを同時に検出する方法も提供する。このアプローチは、患者が受けさせられる診断法の数を最小化し、また典型的には全体的な診断コストも最小化する。組成物および反応混合物に加えて、本発明はまたこれらの病原因子の検出のためのキットおよびシステムにも関係しており、またコンピュータおよびコンピュータ読取り可能な媒体に関する。
一つの観点において、本発明は、配列番号3〜27、またはその相補体からなる群より選ばれる配列をもつ核酸からなるオリゴヌクレオチドを提供する。別の観点においては、本発明は配列番号3〜27、およびその相補体からなる群より選ばれる配列をもつ核酸を含んでなるオリゴヌクレオチドであって、100以下のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドを提供する。さらに別の観点においては、本発明は、配列番号3〜27のうちの一つ、またはその相補体に対し、少なくとも90%(たとえば、少なくとも95%、など)の配列同一性を有するオリゴヌクレオチドであって、100以下のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドを提供する。このような態様においては、典型的には、これらのオリゴヌクレオチドは、プライマー核酸、プローブ核酸、またはその他同様のものである。これらの態様のあるものにおいては、オリゴヌクレオチドは40以下のヌクレオチド(たとえば、35以下のヌクレオチド、または30以下のヌクレオチド、など)を有する。態様によっては、オリゴヌクレオチドは少なくとも一つの修飾されたヌクレオチドを含んでなる。任意に、オリゴヌクレオチドは少なくとも一つの標識および/または少なくとも一つのクエンチャー成分を含んでなる。態様によっては、オリゴヌクレオチドは少なくとも一つの、保存的に修飾されたバリエーションを含む。
別の観点においては、本発明は、次の配列番号1、配列番号2、またはその相補体と、少なくとも90%の配列同一性を含んでなるオリゴヌクレオチドであって、100以下のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドに関する。態様によっては、オリゴヌクレオチドは、約12〜約50の間のヌクレオチド長の配列を有する。態様によっては、オリゴヌクレオチドの少なくとも一つのヌクレオチドは、未修飾のヌクレオチドに比して核酸のハイブリダイゼーション安定性を変えるように修飾される。ある態様においては、オリゴヌクレオチドは少なくとも一つの標識および/または少なくともクエンチャー成分を含む。態様によっては、固形支持体はオリゴヌクレオチドを含んでなる。
別の観点においては、本発明は試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出する方法であって、(a)少なくとも一つの核酸増幅反応において、試料由来の核酸を、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸と選択的に結合する、プライマー核酸の少なくとも一つの第1のペアと接触させることを含む方法を提供する。当該方法はまた、(b)核酸および/またはその1若しくは複数のアンプリコンを、(a)の間または後の核酸増幅反応から検出し、それにより試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出することも含む。ある態様においては、たとえば、核酸および/またはそのアンプリコンは、配列番号28〜33からなる群より選ばれる少なくとも一つの配列を含んでなる。態様によっては、(a)は、試料由来の核酸を、クラミジア・トラコマチスに対し少なくとも部分的に相補的なプライマー核酸の第2ペアと接触させることを含んでなる。これらの態様において、(b)は、1又は複数の追加のアンプリコンを(a)の間または後の核酸増幅反応から検出することを含んでなり、それにより試料中のクラミジア・トラコマチスを検出する。ある態様においては、少なくとも一つのプライマー核酸は修飾されたプライマー核酸を含んでなる。態様によっては、少なくとも一つのプライマー核酸は、少なくとも一つの標識を含んでなる。これらの態様においては、(b)は任意に、標識により発生した検出可能なシグナルを検出すること、または標識により発生した検出可能なシグナルを増幅して増幅シグナルを発生させ、そして増幅シグナルを検出することを含んでなる。態様によっては、(b)は、アンプリコンと、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸に対し検出可能に結合する1又は複数の核酸検出試薬との間の、結合をモニタ−することを含んでなる。典型的には、少なくとも一つの核酸検出試薬は、少なくとも一つの標識および/または少なくとも一つのクエンチャー成分を含んでなる。これらの態様においては、(b)は任意に、標識により発生した検出可能なシグナルを検出すること、または標識により発生した検出可能なシグナルを増幅して増幅シグナルを発生させ、そして増幅シグナルを検出することを含んでなる。
別の観点においては、本発明は、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を決定する方法であって、(a)試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンを、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸と選択的に結合する、1又は複数のオリゴヌクレオチドと接触させることを含んでなる方法を提供する。この方法はまた、(b)核酸および/またはそのアンプリコンと、該オリゴヌクレオチドとの間の結合を、(たとえば、1つの時点において、多数の別個の時点において、選択時間にわたって連続的に、など)モニターすることも含んでおり、ここで、核酸および/またはそのアンプリコンとオリゴヌクレオチドとの間の検出可能な結合が、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を決定する。態様によっては、たとえば、核酸および/またはそのアンプリコンは、配列番号28〜33からなる群より選ばれる少なくとも一つの配列を含んでなる。試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在は、通常(a)の前には不明であるか、または実証されていない。ある態様においては、(a)は、核酸および/またはそのアンプリコンを溶液中のオリゴヌクレオチドと、少なくとも42℃の温度において、少なくとも15分間接触させることを含んでなり、ここで、該溶液の全重量は約50%のホルマリンを含んでなり、かつヘパリンを約1mg/mlの濃度で含んでなる。さらに、方法は典型的には、シーケンシング反応以外の反応を含んでなる。試料は、通常、ヒト被検者のような、哺乳類の被検者に由来する。ある態様においては、核酸および/またはそのアンプリコンと、オリゴヌクレオチドとは、溶液中で接触される。任意に、固形支持体は、核酸および/またはアンプリコン(たとえば、固形支持体上にアレイされた)を含んでなる。付加的なオプションとして、固形支持体はオリゴヌクレオチドを含んでなる。
本発明のある態様においては、前記方法はさらに、試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンを、クラミジア・トラコマチス核酸に対し検出可能に結合する少なくとも一つの追加のオリゴヌクレオチドと接触させることを含んでなる。これらの態様においては、前記方法はまた、核酸および/またはそのアンプリコンと追加のオリゴヌクレオチドとの間の結合をモニターすることをも含んでおり、それにより試料中のクラミジア・トラコマチスを検出する。態様によっては、方法は、少なくとも一つの追加の試料(たとえば、同じ被検者由来のもの)を用いて(a)と(b)を少なくとも1回以上繰返すこと、および、(b)の、核酸および/またはそのアンプリコンとオリゴヌクレオチドとの間の結合を、少なくとも1回繰返された(b)と比較して、たとえばナイセリア・ゴノロエアエおよび/またはクラミジア・トラコマチスア感染、あるいはその他同様のものについて診断された被検者の治療過程をモニターすることを含む。
本発明の核酸検出試薬は、種々の態様を含む。実例を示せば、少なくとも一つの核酸検出試薬はオリゴヌクレオチド(たとえば、プローブ核酸、プライマー核酸など)を含んでなる。典型的には、オリゴヌクレオチドは、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体の部分配列(subsequence)と、少なくとも85%(たとえば、約90%、約95%など)の配列同一性を有する。態様によっては、(b)は、オリゴヌクレオチドと核酸および/またはそのアンプリコンとの間の結合をモニターすることを含んでなる。任意に、オリゴヌクレオチドは約8〜約100の間のヌクレオチド長の配列を有する。ある態様においては、オリゴヌクレオチドは、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する。任意に、少なくとも一つのオリゴヌクレオチドは修飾されている。態様によっては、たとえば、ヌクレオチドは、未修飾のヌクレオチドに比較してハイブリダイゼーション安定性を変えるよう修飾される。
さらに実例を示せば、少なくとも一つの核酸検出試薬は任意に、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。付加的なオプションとして、少なくとも一つの核酸検出試薬は、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。他の態様においては、少なくとも一つの核酸検出試薬は、たとえば、配列特異抗体を含んでなる。
ある態様においては、核酸、そのアンプリコン、および/または核酸検出試薬は、少なくとも一つの標識および/または少なくとも一つのクエンチャー成分を含んでなる。たとえば、標識は、任意に蛍光色素、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、質量修飾基、放射性同位体、酵素、またはその他同様のものを含んでなる。これらの態様においては、(b)は典型的には、標識によって発生した検出可能なシグナルを検出することを含んでなる。実例を示せば、(b)は任意に、(i)標識によって発生した検出可能なシグナルを増幅して増幅シグナルを発生させること、および(ii)増幅シグナルを検出することを含んでなる。
態様によっては、少なくとも一つの核酸は、(a)の前または間に、少なくとも一つの核酸増幅技術を用いて、アンプリコンを産生するべく増幅され、かつ(b)は、核酸および/またはそのアンプリコンと、核酸検出試薬との間の結合を、増幅の間または後にモニターすることを含んでなる。たとえば、核酸増幅技術は、典型的にはポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応、および/またはその他同様のものを含んでなる。これらの態様においては、セグメントは、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を含んでなる少なくとも一つのプライマー核酸を用いて、任意に増幅される。態様によっては、プライマー核酸は、本明細書に記載されているか、または当業界で知られている、少なくとも一つの標識を含んでなる。任意にプライマー核酸は、修飾されたプライマー核酸(たとえば、核酸増幅特異性変更修飾、制限部位リンカー、および/またはその他同様のもの)を含んでなる。
別の観点においては、本発明は試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出する方法に関する。当該方法は、(a)試料由来の核酸を、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる少なくとも一つの核酸を含んでなるプライマー核酸の第1のペアと接触させることを含む。さらに、当該方法はまた、(b)核酸および/またはその1若しくは複数のアンプリコンを、核酸増幅反応から、(a)の間または後に検出することを含んでなり、それにより試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出する。ある態様においては、たとえば、核酸および/またはそのアンプリコンは、配列番号28〜33からなる群より選ばれる少なくとも一つの配列を含んでなる。試料は、典型的には、ヒトの被検者のような、哺乳類の被検者に由来する。典型的には、少なくとも一つのプライマー核酸は、修飾されたプライマー核酸を含んでなる。態様によっては、たとえば、修飾されたプライマー核酸は、核酸増幅特異性変更修飾および/または制限部位リンカー修飾を含んでなる。ある態様においては、(a)は試料由来の核酸を、クラミジア・トラコマチス核酸に対し少なくとも部分的に相補性のプライマー核酸の少なくとも一つの第2のペアと接触させること、および(b)は、1又は複数の追加のアンプリコンを(a)の間または後の核酸増幅反応から検出することを含んでなり、それにより試料中のクラミジア・トラコマチスを検出する。
態様によっては、少なくとも一つのプライマー核酸は、少なくとも一つの標識を含んでなる。標識は任意に、たとえば、蛍光色素、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、質量修飾基、放射性同位体、酵素などを含んでなる。これらの態様においては、(b)は典型的には、標識によって発生した検出可能なシグナルを検出することを含んでなる。任意に(b)は、(i)標識によって発生した検出可能なシグナルを増幅して増幅シグナルを発生させること、および(ii)増幅シグナルを検出することを含んでなる。
ある態様においては、(b)はアンプリコンと、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸に対し検出可能に結合する1又は複数の核酸検出試薬との間の、結合をモニターすることを含んでなる。任意に、少なくとも一つの核酸検出試薬は、オリゴヌクレオチド(たとえば、プローブ核酸など)を含んでなる。これらの態様のいくつかにおいては、(b)はオリゴヌクレオチドとアンプリコンとの間のハイブリダイゼーションを検出することを含んでなる。任意に、オリゴヌクレオチドは、約8〜約100の間のヌクレオチド長の配列を含んでなる。ある態様においては、オリゴヌクレオチドの少なくとも一つのは修飾されている(たとえば、未修飾のヌクレオチドに比して核酸ハイブリダイゼーション安定性を変えるためか、またはその他同様)。たとえば、少なくとも一つの核酸検出試薬は、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を含んでなる核酸を含んでなる。さらに実例を示せば、少なくとも一つの核酸検出試薬は任意に、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。付加的なオプションとして、少なくとも一つの核酸検出試薬は、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。態様によっては、少なくとも一つの核酸検出試薬は、配列特異抗体またはその他同様のものを含んでなる。任意に、少なくとも一つの核酸検出試薬は、少なくとも一つの標識および/またはクエンチャー成分を含んでなる。代表的な標識は任意に、蛍光色素、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、質量修飾基、放射性同位体、酵素、またはその他同様のものを含んでなる。これらの態様においては、(b)は典型的には、標識によって発生した検出可能なシグナルを検出することを含んでなる。任意に(b)は、(i)標識によって発生した検出可能なシグナルを増幅して増幅シグナルを発生させること、および(ii)増幅シグナルを検出することを含んでなる。
別の観点においては、本発明は試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出する方法であって、(a)少なくとも一つの核酸増幅反応において、試料由来の核酸を、プライマー核酸の少なくとも一つの第1のペアと接触させることを含んでおり、ここで、各プライマー核酸は12〜100の間のヌクレオチド長を有しており、かつ少なくとも一つのプライマー核酸は、配列番号1、配列番号2、又はその相補体の部分配列と、少なくとも90%の配列同一性を有する。当該方法はまた、(b)核酸および/またはその1若しくは複数のアンプリコンを、(a)の間または後の核酸増幅反応から検出し、それにより試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出することも含む。典型的には、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在は、(a)の前には不明であるか、または実証されていない。態様によっては、1又は複数のプライマー核酸は、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する。
更に別の観点においては、本発明は、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を検出する方法であって、(a)試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンを、12〜100の間のヌクレオチドを有し、配列番号1、配列番号2、またはその相補体の部分配列と少なくとも90%の配列同一性を有する少なくとも一つのオリゴヌクレオチドと接触させることを含む方法に関する。さらに、当該方法はまた、(b)核酸および/またはそのアンプリコンと、オリゴヌクレオチドとの間の結合をモニターすることを含み、ここで、核酸および/またはそのアンプリコンとオリゴヌクレオチドとの間の検出可能な結合が、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を決定する。典型的には、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在は、(a)の前には不明であるか、または実証されていない。ある態様においては、1又は複数のプライマー核酸は、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する。
別の観点においては、本発明は、被検者に由来する試料と、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列をもつ核酸に対し選択的に結合する1又は複数の核酸検出試薬とを含んで成る組成物に関する。試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在は、通常(a)の前には不明であるか、または実証されていない。典型的には、少なくとも一つの核酸検出試薬は、オリゴヌクレオチド(たとえば、プローブ核酸、プライマー核酸、またはその他同様のもの)を含んでなる。典型的には、オリゴヌクレオチドは、配列番号1、配列番号2、またはその相補体の部分配列と、少なくとも85%(たとえば、約90%、約95%など)の配列同一性を含んでなる。これらの態様のいくつかにおいては、オリゴヌクレオチドは約8〜約100の間のヌクレオチド長(たとえば、約12〜約50の間のヌクレオチド長)の配列を有する。ある態様においては、オリゴヌクレオチドの少なくとも一つのヌクレオチドは修飾されている(たとえば、未修飾のヌクレオチドに比較して、核酸ハイブリダイゼーション安定性を変えるため)。たとえば、核酸検出試薬は任意に:核酸検出試薬は任意に:配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する少なくとも一つの核酸を含んでなる。さらに実例を示せば、少なくとも一つの核酸検出試薬は任意に、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。付加的なオプションとして、少なくとも一つの核酸検出試薬は、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。態様によっては、核酸検出試薬は少なくとも一つの配列特異抗体を含んでなる。ある態様においては、組成物はさらに、クラミジア・トラコマチス核酸に対し選択的に結合する少なくとも一つの、追加の核酸検出試薬を含む。
典型的には、少なくとも一つの核酸検出試薬は、少なくとも一つの標識および/またはクエンチャー成分を含んでなる。実例を示せば、標識は任意に、蛍光色素、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、質量修飾基、放射性同位体、酵素、またはその他同様のものを含んでなる。
本発明の組成物の核酸検出試薬は、種々の様式で提供される。態様によっては、たとえば、少なくとも一つの核酸検出試薬は溶液中にある。他の態様においては、固形支持体は、少なくとも一つの核酸検出試薬を含んでなる。これらの態様においては、核酸検出試薬は固形支持体に対し、非共有結合的または共有結合的に付着されている。これらの態様において利用される代表的な固形支持体は、たとえば、プレート、マイクロウェルプレート、ビーズ、マイクロビーズ(たとえば、磁気マイクロビーズなど)、チューブ(たとえば、マクロチューブなど)、ファイバー、ウィスカー、コーム、ハイブリダイゼーションチップ、膜、単結晶、セラミック層、自己組織化単分子膜、およびその他同様のものから任意に選ばれる。
さらに実例を示せば、核酸検出試薬は任意に、ビオチンまたはビオチン誘導体と接合されており、固形支持体は任意にアビジンまたはアビジン誘導体か、またはストレプトアビジンまたはストレプトアビジン誘導体と接合されている。態様によっては、リンカーが核酸検出試薬を固形支持体へ付着させる。リンカーは典型的には、オリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、オリゴポリアミド、オリゴエチレングリセロール、オリゴアクルアミド、アルキル鎖、およびその他同様のものから選ばれる。任意に、開裂可能な付着が、核酸検出試薬を支持体へ付着させる。開裂可能な付着は通常、たとえば、熱、酵素、化学薬品、電磁放射線によって開裂する。
別の観点においては、本発明は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体、の部分配列に対応する配列を有するアンプリコンのセットを含む混合物を提供する。典型的には、アンプリコンのセットの少なくとも一つのサブセットは、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する少なくとも一つのプライマー核酸を用いて産生される。ある態様においては、プライマー核酸は修飾されたプライマー核酸を含んでなる。たとえば、修飾されたプライマー核酸は任意に、核酸増幅特異性変更修飾、制限部位リンカー修飾、および/またはその他同様のものを含んでなる。態様によっては、反応混合物はさらに、クラミジア・トラコマチス核酸配列に対応する配列を含んでなるアンプリコンの追加のセットをさらに含む。
別の観点において、本発明はキットであって、(a)12〜100の間、またはそれより少ないヌクレオチドを有し、配列番号1、配列番号2、またはその相補体の部分配列と少なくとも90%の配列同一性を含んでなる少なくとも一つのオリゴヌクレオチド;並びに1又は複数の:(b)試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと前記オリゴヌクレオチドとの間の結合をモニターすることにより、不明であるか、または実証されていない、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を測定するための説明書、あるいは、(c)少なくとも一つのオリゴヌクレオチドを梱包するための少なくとも一つの容器を含むキットを提供する。これらの態様のいくつかにおいては、オリゴヌクレオチドは約8と100の間のヌクレオチド長の配列を有する。ある態様においては、たとえば、オリゴヌクレオチドは、配列番号3〜27、実質的に同一なその変異体であって配列番号3〜27のうちの一つに対し少なくとも90%の配列同一性を有する変異体、並びに配列番号3〜27および前記変異体の相補体からなる群より選ばれる配列を有する。さらに実例を示せば、オリゴヌクレオチドは任意に、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。付加的なオプションとして、オリゴヌクレオチドは、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。別の態様においては、核酸検出試薬は配列特異抗体である。ある態様においては、キットはさらに、クラミジア・トラコマチス核酸に対し特異的に結合する1又は複数の核酸検出試薬を含む。これらの態様においては、キットは典型的にはさらに、試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと、追加の核酸検出試薬との間の結合をモニターすることによって試料中のクラミジア・トラコマチスを検出するための説明書、並びに/あるいは追加の核酸検出試薬を梱包するための1又は複数の容器を含む。態様によっては、キットは典型的にはさらに、少なくとも一つの酵素(たとえば、ポリメラーゼなど)および/または1又は複数のヌクレオチドを含んでなる。
態様によっては、核酸検出試薬は溶液中にあるのに対し、他方では固形支持体が核酸検出試薬を含んでなる。固形支持体は任意に、たとえば、プレート、マイクロウェルプレート、ビーズ、マイクロビーズ、チューブ、ファイバー、ウイスカ、コーム、ハイブリダイゼーションチップ、膜、単結晶、セラミック層、自己組織化単分子膜、またはその他同様のものから任意に選ばれる。
典型的には、オリゴヌクレオチドは少なくとも一つの標識および/またはクエンチャー成分を含んでなる。代表的な標識は、たとえば、蛍光色素、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、質量修飾基、放射性同位体、酵素、またはその他同様のものを含んでなる。
更に別の観点においては、本発明は試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出するためのシステム(たとえば、自動化されたシステム)を提供する。当該システムは、(a)12〜100の間、またはそれより少ないヌクレオチドを有する少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、配列番号1、配列番号2、またはその相補体の配列と少なくとも90%の配列同一性を含んでなるオリゴヌクレオチドを含む。当該システムはまた、(b)試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと、オリゴヌクレオチドとの間の結合を検出する少なくとも一つの検出器、並びに(c)当該検出器と作用可能に接続した少なくとも一つのコントローラであって、当該検出器によって検出された結合を、試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在と互いに関係づける、1又は複数のインストラクションセットを含んでなるコントローラーも含む。前記オリゴヌクレオチドは典型的には、配列番号3〜27、またはその相補体からなる群より選ばれる配列を有する。さらに実例を示せば、オリゴヌクレオチドは典型的には、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。付加的なオプションとして、オリゴヌクレオチドは、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。さらに、前記オリゴヌクレオチドは典型的には、少なくとも一つの標識および/または少なくとも一つのクエンチャー成分を含んでなる。ある態様においては、前記システムはさらに、クラミジア・トラコマチス核酸に対し特異的に結合する1又は複数の追加の核酸検出試薬を含んでおり、ここで、前記検出器は、試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと、追加の核酸検出試薬との間の結合を検出し、かつ、前記コントローラは、当該検出器によって検出された結合を、試料中のクラミジア・トラコマチスの存在と互いに関係づける、少なくとも一つのインストラクションセットを含んでなる。態様によっては、少なくとも一つの容器または固形支持体は、オリゴヌクレオチドを含んでなる。これらの態様においては、前記システムは任意に、(d)容器中または固形支持体上の温度を調整するべく、容器または固形支持体と作用可能に接続した、少なくとも一つの温度調整器、および/または、(e)たとえば、1又は複数の核酸増幅技術を容器中または支持体上などで行なうために、当該容器または支持体に対し、および/または、当該容器または支持体から、液体を輸送する少なくとも一つの液体輸送成分を含む。
別の観点においては、本発明は、(a)配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体の部分配列に対応する複数の配列に対応する、複数の文字列を含んでなるデータセットを含んでなる、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能な媒体を含むシステムを提供する。当該システムはまた、(b)コンピュータまたはコンピュータ読取り可能な媒体へ接続された自動合成装置であって、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能な媒体からの、データセットにおける1又は複数の文字列に対応する1又は複数の核酸の合成を指示するインストラクションを受ける自動合成装置、を含む。典型的には、少なくとも一つの文字列は:配列番号3〜27、またはその相補体からなる群より選ばれる配列に対応する。
I.定義
本発明を詳細に説明する前に、本発明が、特定のオリゴヌクレオチドプローブ、方法、組成物、反応混合物、キット、システム、コンピュータ、またはコンピュータ読取り可能媒体に制限されず、当然変更可能であることが理解されるべきである。本明細書において使用される専門用語が、特定の態様を記述する目的のためのものであって、制限されることを意図していないこともまた理解されるべきである。さらに、他に定義されない限り、本明細書において用いられた全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の記述および請求においては、以下の専門用語および文法上の変形は、下文に明らかにされる定義に従って使用されるであろう。
「5’−ヌクレアーゼプローブ」は、少なくとも2つの標識を有しており、かつ2つの標識のうちの一つが開裂されるか、または別の方法でプローブから分離された後、強度の増した放射線を放出するオリゴヌクレオチドプローブを指す。ある態様においては、たとえば、5’−ヌクレアーゼプローブは、2つの異なる蛍光色素、たとえば、5’末端レポーター色素および3’末端クエンチング色素または成分で標識される。プローブがインタクトである場合、エネルギー移動は典型的には2つの蛍光体間で起こり、レポーター色素からの蛍光放出がクエンチされるようにする。たとえば、ポリメラーゼ連鎖反応の伸長段階の間に、鋳型核酸へ結合した5’−ヌクレアーゼプローブは、たとえばTaqポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって開裂され、レポーター色素からの蛍光放出がもはやクエンチされないようにする。代表的な5’−ヌクレアーゼプローブは、たとえば、各々参考文献として含まれている、ゲルファンド(Gelfand)らに対し1993年5月11日に発行された「HOMOGENEOUS ASSAY SYSTEM USING THE NUCLEASE ACTIVITY OF A NUCLEIC ACID POLYMERASE(核酸ポリメラーゼのヌクレアーゼ活性を用いたホモジニアスアッセイシステム)」と題する米国特許第5,210,015号、ヒグチ(Higuchi)に対し1999年11月30日に発行された「HOMOGENEOUS METHODS FOR NUCLEIC ACID AMPLIFICATION AND DETECTION(核酸増幅および検出のためのホモジニアス法)」と題する米国特許第5,994,056号、およびヒグチ(Higuchi)に対し2001年1月9日に発行された「METHODS AND DEVICES FOR HEMOGENEOUS NUCLEIC ACID AMPLIFICATION AND DETECTOR(ヘモジニアスな核酸増幅のための方法および装置と検出器)」と題する米国特許第6,171,785号に記述されている。
用語「変更」は、限定しないが、置換、挿入、および/または欠失を含む、核酸配列における変化を指す。
「増幅反応」は、1又は複数の標識核酸配列またはそれに対する相補体の、プライマーに開始される複製を指す。
「アンプリコン」は、たとえば、転写、クローニング、および/またはポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)(たとえば、鎖置換PCR増幅(SDA)、二本鎖PCR増幅など)または他の核酸増幅技術において起こるような、別の分子を複製するかまたは転写することによって作成される分子を指す。典型的には、アンプリコンは選ばれた核酸(たとえば、鋳型または標識核酸)のコピーであるか、またはそれに対する相補体である。
「増幅シグナル」は、増幅反応なしに、または増幅反応と組合せて発生したことが可能な、増大された検出可能なシグナルを指す。代表的なシグナル増幅技術は、たとえば、各々参考文献として含まれている、カオ(Cao)ら著、「Clinical evaluation of branched DNA signal amplification for quantifying HIV type 1 in human plasma(ヒト血漿中の1型HIVを定量化するための分枝DNAシグナル増幅の臨床的評価)」、AIDS Res Hum Retroviruses、1995年、第11巻、第3号、p.353−361、および、セゲブ(Segev)への米国特許第5,437,977号、ドレール(Delair)らへの米国特許第6,033,853号、およびホーン(Horn)への米国特許第6,180,777号において記述されている。
「抗体」は、少なくとも一つの免疫グロブリン遺伝子、または少なくとも一つの免疫グロブリン遺伝子のフラグメントによって実質的にコードされたポリペプチドであって、リガンドとの検出可能な結合に参加することが可能であるものを指す。この用語は、天然に生じた形状、ならびにフラグメントおよび誘導体を含む。フラグメントは、本明細書において用いられる用語の範囲内では、Fab、Fab′、およびF(ab)′2フラグメントといった、ペプチダーゼを用いた消化によって産生されたもの、フラグメントが、疾病を示す抗原のような標的分子への、検出可能な結合が可能なままである限り、化学的分離により、化学的開裂により、産生されたものを含む。
「アレイ」は、エレメントの集団を指す。集団は、空間的に整列されている(「パターン化されたアレイ」)か、または不規則(「無作為にパターン化された」アレイ)であることが可能である。アレイは、1又は複数の機能的エレメント(たとえば、マイクロアレイ上のプローブ領域)を形成または含んでなることが可能である。
用語「付着した」または「接合した」は、物質または化合物が、互いに連結されているか、または他の方法で接合されている、相互作用および/または状態を指す。これらの相互作用および/または状態は、典型的には、たとえば、共有結合、イオン結合、化学吸着、物理吸着、およびそれらの組合せによって産生される。ある態様においては、たとえば、オリゴヌクレオチドプローブは固形支持体へ付着される。態様によっては、オリゴヌクレオチドプローブはビオチンと接合され(すなわち、ビオチン化され)、固形支持体はアビジンと接合され、プローブが、たとえば、ビオチンとアビジンとの結合相互作用を介して固形支持体へ付着するようにする。
分子種は、それらが共有結合的および/または非共有結合的相互作用を介して互いに会合したとき「結合」する。たとえば、2つの相補的な一本鎖核酸は、互いにハイブリダイズして、少なくとも一つの二本鎖領域をもつ一つの核酸を形成する。さらに実例を示せば、抗体および対応する抗原もまた、互いに非共有結合的に会合することが可能である。
用語「開裂」は、物質または化合物を、別の物質または化合物への付着から解放するプロセスを指す。ある態様においては、たとえばオリゴヌクレオチドは、たとえば固形支持体から開裂され、液相法によるオリゴヌクレオチドの分析を可能にする。たとえば、参考文献として取入れられている、ウェルズ(Wells)ら著、「Cleavage and Analysis of Material from Single Resin Beads(単一樹脂ビーズからの物質の開裂および分析)」、J. Org. Chem. 1998年、第63巻、p.6430参照。
「文字」は、文字列の文字に関連して使用される場合、列のサブユニットを指す。一つの態様においては、文字列の文字は、コード化された生体分子の一つのサブユニットをコードする。したがって、たとえば、コード化された生体分子がポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドである場合、列の一文字は単一のヌクレオチドをコードしている。
「文字列」は、配列情報を記憶することが可能な任意の実体である(たとえば、核酸などのヌクレオチド配列のような、生体分子のサブユニット構造)。一つの態様においては、文字列は、文字(文字、数字、または他の記号)の単純な配列であることが可能であり、あるいは、有形または無形の形状にあるかかる情報(たとえば、電子の、磁気の、など)の数的またはコード化された表現であることが可能である。文字列は必ずしも「直線的」である必要はなく、多くの他の形状、たとえばリンクドリストまたは他の非直線アレイ(たとえば、文字の直線的アレイを生成するためのコードとして使用される)で存在することも可能である。文字列は典型的には、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド列を、直接または間接的にコードするものであって、任意の暗号化された列、またはイメージ、または、不明瞭ではなく文字列へ変換されることが可能な物体(対象、物)の配列を含んでおり、ポリヌクレオチド、またはその他同様のもの(天然のモノマーで作られていようと人工的なモノマーで作られていようと)の中の、モノマーまたはポリマーの配列を表す。
用語「クラミジア・トラコマチス」、「C.トラコマチス」、または「CT」は、クラミジア属の細菌種トラコマチスを指す。たとえば、各々参考文献として含まれている、スチーブンズ(Stephens)ら著、「Genome sequence of an obligate intracellular pathogen of humans: Clamydia trachomatis(ヒトの偏性細胞内病原体:クラミジア・トラコマチスのゲノム配列)」、Science、1998年、第282巻、p.754−759、カルマン(Kalmam)ら著、「Comparative genomes of Chlamydia pneumoniae and C. trachomatis(クラミジア・ニューモニエおよびC.トラコマチスの比較ゲノム)」、Nature Genetics、1999年、第21巻、p.385−389、およびスチーブンズ(Stephens)著、「Chlamydia: Intracellular Biology, Pathogenesis, and Immunity(クラミジア:細胞内生物学、病因論(発病学)、および免疫性)」、ASMプレス、1999年参照。クラミジア・トラコマチスのゲノムの完全な配列に関する代表的なGenBank(登録商標)アクセッション番号は、NC_000117である。また、2004年3月12日付けのstdgen.lanl.govでワールドワイドウェブに上げられている、クラミジア・トラコマチス・データベースも参照のこと。
用語「クラミジア・トラコマチス核酸」または「C.トラコマチス核酸」は、クラミジア・トラコマチスに由来するか、またはクラミジア・トラコマチスから単離された核酸(および/またはそのアンプリコン)を指す。
用語「その相補体」は、所定の核酸と同じ長さであり、且つ所定の核酸と正確に相補的である核酸を指す。
「組成物」は、2以上の異なる成分の組合せを指す。ある態様においては、たとえば、組成物は固形支持体を含んでおり、それはたとえば、当該支持体の表面に共有または非共有結合的に付着された1又は複数のオリゴヌクレオチドプローブを含んでなる。他の態様においては、組成物は1又は複数のオリゴヌクレオチドを溶液中に含む。
用語「欠失」は、核酸配列との関連においては、少なくとも一つのヌクレオチドが、核酸配列から、たとえば、核酸配列の5’−末端から、3’−末端から、および/または核酸配列の内部の位置から、除去される変化を指す。
用語「誘導体」は、別の物質と構造上関係している化学物質か、または、たとえば化学的または酵素的修飾により、別の物質(すなわち、由来となっている物質)から生成されることが可能な化学物質を指す。実例を示せば、オリゴヌクレオチドプローブは任意に、ビオチンまたはビオチン誘導体と接合される。さらに実例を示せば、一つの核酸は、他の核酸の配列についての知識に基づく化学合成、他の核酸の増幅、またはその他同様のもの、といったプロセスにより、別のものから「誘導される」ことが可能である。
用語「検出可能に結合する」は、1又は複数の検出法を用いて、バックグラウンドシグナル(たとえば、ノイズ)を超えて検出可能な、少なくとも2つの分子種(たとえば、プローブ核酸と標的核酸との、配列特異抗体と標的核酸との、など)の間の結合を指す。
核酸は、追加のヌクレオチド(または他の類似の分子)が該核酸内へ取り込まれるとき、「伸長される」かまたは「延長される」。たとえば核酸は、典型的にはヌクレオチドを核酸の3’末端において付加するポリメラーゼのような、ヌクレオチドを取込む生体触媒によって任意に伸長される。
「伸長されたプライマー核酸」は、1又は複数の追加のヌクレオチドがそれに付加されるか、または他の方法で取り込まれた(たとえば、それに対し共有結合により結合された)プライマー核酸を指す。
核酸は、典型的には溶液中において、それらが互いに会合するとき、「ハイブリダイズする」かまたは「結合する」。核酸は、水素結合、溶媒の排除、塩基のスタッキング、およびその他同様の物といった、充分に特徴付けられた種々の物理化学的な力のためハイブリダイズする。核酸のハイブリダイゼーションのための広範囲にわたる手引は、参考文献として含まれる、タイセン(Tijssen)著、「Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology---Hybridization with Nucleic Acid Probes(生化学および分子生物学における実験室技術−核酸プローブによるハイブリダイゼーション)」第1部第2章、「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays(ハイブリダイゼーションの原理および核酸プローブアッセイの戦略の概要)」、エルセビア(Elsevier)、ニューヨーク、1993年、ならびにオーズベル(Ausubel)(編)、「Current Protocols in Molecular Biology(分子生物学における最新のプロトコール)」第I、II、およびIII巻、1997年に見出される。ハムズおよびヒギンス(Hames & Higgins)著、「Gene Probes 1(遺伝子プローブ1)」、オックスフォード大学出版局IRLプレス、英国、オックスフォード、1995年(Hames and Higgins 1)、およびハムズおよびヒギンス(Hames & Higgins)著、「Gene Probes 2(遺伝子プローブ2)」、オックスフォード大学出版局IRLプレス、英国、オックスフォード、1995年(Hames and Higgins 2)は、オリゴヌクレオチドを含め、DNAおよびRNAの合成、標識、検出、および定量について詳細を呈示している。バムズおよびヒギンス、1および2の双方は、参考文献として含まれている。
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件」は、核酸増幅反応、サザンおよびノーザンハイブリダイゼーション、またはその他同様のものといった、核酸ハイブリダイゼーションアッセイまたは実験との関連においては、配列依存性であり、異なる環境パラメータの下では異なっている。核酸ハイブリダイゼーションのための広範囲な手引きは、タイセン(Tijssen)(1993年)、上記、および、バムズおよびヒギンス、1および2に見出される。
本発明の目的のためには、通常、「高度にストリンジェントな」ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、規定のイオン強度およびpHにおいて、特定の配列についての熱融点(Tm)より少なくとも約5℃低くなるように選択される。Tmは、完全に一致するプローブに対し、試験配列の50%がハイブリダイズする温度(規定のイオン強度およびpHにおいて)である。非常にストリンジェントな条件は、特定のプローブについてのTmに等しくなるべく選択される。
サザンまたはノーザンブロットにおけるフィルタ上の相補的な核酸のハイブリダイゼーションのための、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の実例は、42℃において1mgのヘパリンを用いた50%ホルマリンであり、ハイブリダイゼーションは一晩行なわれる。ストリンジェントな洗浄条件の実例は、65℃で15分間の、0.2xSSC洗浄である(SSCバッファーの記述に関して、参考文献として含まれている、サンブルック(Sambrook)ら、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual(分子クローニング;実験室マニュアル)」第3版、コールドスプリングハーバーラボラトリープレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニューヨーク州、コールドスプリングハーバー、2001年、参照)。しばしば、高ストリンジェンシーの洗浄は、低ストリンジェンシーの洗浄によって先行され、バックグラウンドのプローブシグナルを除去するようにする。低ストリンジェンシーの洗浄の実例は、40℃において15分間の、2xSSCである。通常、特定のハイブリダイゼーションアッセイにおいて、無関係のプローブについて観察されるものよりも5xの(またはそれより高い)シグナル対ノイズ比は、特異的なハイブリダイゼーションの検出を示している。
比較ハイブリダイゼーションは、本発明の核酸を同定するべく使用することが可能である。
特に、本発明の状況におけるストリンジェントなハイブリダイゼーションの検出は、たとえば、本明細書においてリストしている配列中に与えられた核酸に対する、強力な構造上の類似性を示す。たとえば、本文の代表的な核酸に対しハイブリダイズする核酸は、ストリンジェントな条件下で同定することが望ましい。ストリンジェントハイブリダイゼーションの一つの目安は、リストされた核酸の一つ(たとえば、配列番号3〜27およびその相補体から選ばれる配列をもつ核酸)に対し、ストリンジェントな条件下で、検出可能にハイブリダイズする能力である。ストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件は、任意の試験核酸について、経験的に容易に決定されることが可能である。
たとえば、高度にストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件の決定においては、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件のストリンジェンシーは、選ばれた基準の組み合わせに出会うまで、徐々に増加される(たとえば、温度を上げること、塩濃度を下げること、界面活性剤濃度を上げること、および/または、ハイブリダイゼーションまたは洗浄におけるホルマリンのような有機溶媒の濃度を上げることによる)。たとえば、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件のストリンジェンシーは、配列番号3〜27、およびその相補的なポリヌクレオチド配列から選ばれる、1又は複数の核酸配列からなるか、または含んでなるプローブが、完全に一致する相補的な標的(再度、配列番号3〜27、およびその相補的なポリヌクレオチド配列から選ばれる、1又は複数の核酸配列を含んでなる核酸)に対し、非標的核酸に対する当該プローブのハイブリダイゼーションについて観察されるものの、少なくとも5x高いシグナル対ノイズ比で結合するまで、徐々に増加される。この場合、非標的核酸はN.ゴノロエアエ以外の生物からのものであり、ある態様においては、C.トラコマチスからのものである。かかる非標的核酸の実例は、たとえば、AE01469(ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155)およびAE002435(ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、血清群B、株MC58、区画77)といった、GenBank(登録商標)アクセッション番号をもつものを含む。追加のかかる配列は、たとえば、GenBank(登録商標)において、当業者により同定されることが可能である。
試験核酸は、それがプローブに対し、完全に一致した相補的な標的に対する場合の少なくとも二分の一と同じくらいよくハイブリダイズするとき、すなわち、完全に一致するプローブが、完全に一致する相補的な標的に対し、非標的核酸AE01469(ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155)またはAE002435(ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、血清群B、株MC58、区画77)に対するハイブリダイゼーションについて観察されるものの少なくとも約5x〜10x高いシグナル対ノイズ比で結合する条件下で、標的に対するプローブのハイブリダイゼーションの少なくとも二分の一の高さのシグナル対ノイズ比をもってハイブリダイズするとき、プローブ核酸へ特異的にハイブリダイズすると言われる。
超高ストリンジェンシーハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、完全に一致する相補的な標的核酸に対するプローブの結合に関するシグナル対ノイズ比が、非標的核酸AE01469(ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155)またはAE002435(ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、血清群B、株MC58、区画77)に対するハイブリダイゼーションについて観察されるものの少なくとも10x高いシグナル対ノイズ比になるまで、ハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件のストリンジェンシーが増大されているものである。かかる条件下で、完全に一致する相補的な標的核酸のものの少なくとも二分の一のシグナル対ノイズ比で、プローブに対しハイブリダイズする標的核酸は、当該プローブに対し超高ストリンジェンシー条件下で結合すると言われる。
同様に、さらに高いレベルのストリンジェンシーは、関係するハイブリダイゼーションアッセイのハイブリダイゼーションおよび/または洗浄条件のストリンジェンシーを徐々に増大することにより、決定されることが可能である。たとえば、完全に一致する相補的な標識核酸に対するプローブの結合についてのシグナル対ノイズ比が、非標的核酸AE01469(ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155)またはAE002435(ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、血清群B、株MC58、区画77)に対するハイブリダイゼーションについて観察されるものの少なくとも10x、20x、50x、100x、または500x以上高くなるまで、ハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件のストリンジェンシーが増大されたものが、特定されることが可能である。かかる条件下で、完全に一致する相補的な標識核酸のものの少なくとも二分の一のシグナル対ノイズ比で、プローブに対しハイブリダイズする標的核酸は、超高ストリンジェンシー条件下でプローブに対して結合すると言われる。
配列番号3〜27によって表される核酸に対し、高い、超高い、および超超高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする標的核酸の検出は、本発明の特徴である。かかる核酸の実例は、所定の核酸配列に比較して、一または数個のサイレントな、または保存的な核酸置換をもつものを含む。
用語「同一」またはパーセント「同一性」は、2以上の核酸またはポリペプチド配列との関連においては、たとえば、当業者に利用可能な配列比較アルゴリズムの一つを用いて、または目視検査により測定されるような、最大対応に関して比較およびアラインされた場合に、同じかまたは、特定のパーセントの、同じであるアミノ酸残基またはヌクレオチドを有している2以上の配列または部分配列を指す。パーセント配列同一性および配列類似性の測定に適している代表的なアルゴリズムは、BLASTプログラムであり、たとえば、各々参考文献として含まれる、アルトシュール(Altschul)ら著、「Basic local aligmnent search tool(基礎的なローカルアラインメント研究ツール)」、J. Mol. Biol.、1990年、第215巻、p.403−410、ギッシュ(Gish)ら著、「Identification of protein coding regions by database similarity search(データベース類似性検索によるタンパク質コード領域の同定)」、Nature Genet. 、1993年、第3巻、p.266−272、マデン(Madden)ら著、「Applications of network BLAST server(ネットワークBLASTサーバーの応用)」、Meth. Enzymol.、1996年、第266巻、p.131−141、アルトシュール(Altschul)ら著、「Gapped BLAST and PSI-BLAST: a new generation of protein database search programs(ギャップドBLASTおよびPSI−BLAST:新世代のタンパク質データベース検索プログラム)」、Nucleic Acids Res.、1997年、第25巻、p.3389−3402、およびチャン(Zhang)ら著、「PowerBLAST: A new network BLAST application for interactive or automated sequence analysis and annotation(パワーBLAST:インタラクティブなまたは自動化された配列分析およびアノテーションのための新規なネットワークBLAST応用)」、Genome Res.、1997年、第7巻、p.649−656、において記述されている。多くの他の最適アラインメントアルゴリズムもまた当業界で知られており、パーセント配列同一性を測定するべく任意に使用される。
句「溶液中で」は、アッセイまたは反応の成分が固形支持体へ付着されておらず、液体培地中に存在しているアッセイまたは反応条件を指す。代表的な液体培地は、水性および有機溶液を含む。たとえば、本発明のあるアッセイは、オリゴヌクレオチドプローブをN.ゴノロエアエ核酸およびN.ゴノロエアエ核酸アンプリコンと一緒に溶液中でインキュベートして、ハイブリダイゼーションが起こるようにすることを含む。
用語「挿入」は、核酸配列との関連においては、少なくとも一つのヌクレオチドが、たとえば5’−末端、3’−末端、および/または核酸配列の内部の位置において、核酸配列へ付加される変化を指す。
「標識」は、分子に対し、付着されるか(共有結合的または非共有結合的に)、または付着されることが可能な成分を指し、この成分が、分子または、標識された分子がそれと相互作用する(たとえば、ハイブリダイズするなど)別の分子について、情報(たとえば、分子についての記述、識別などの情報)を提供するか、または提供することが可能である。代表的な標識は、蛍光標識(たとえば、クエンチャーまたは吸収体を含む)、弱い蛍光標識、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識、放射性標識、質量修飾基、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン、酵素(たとえば、ペルオキシダーゼ、ホスファターゼなど)、およびその他同様のものを含んでなる。
「リンカー」は、化合物または置換基を、別の成分、たとえば、核酸、オリゴヌクレオチドプローブ、プライマー核酸、アンプリコン、固形支持体、またはその他同様のものに対し、共有結合的または非共有結合的に付着させる化学成分を指す。たとえば、リンカーは任意に、オリゴヌクレオチドを固形支持体(たとえば、リニアアレイまたは他のロジックプローブアレイ)へ付着させるべく使用される。さらに実例を示せば、リンカーは任意に、標識(たとえば、蛍光色素、放射性同位体など)をオリゴヌクレオチドプローブ、プライマー核酸、またはその他同様のものへ付着させる。リンカーは典型的には、少なくとも2官能基化学成分であって、ある態様においては、それらは検出可能な付着を含んでなり、それはたとえば、熱、酵素、化学薬品、電磁放射線などによって開裂されて、物質または化合物をたとえば固形支持体から放出することが可能である。リンカーの慎重な選択は、化合物の安定性およびアッセイ方法に適した条件下で開裂が行なわれることを可能にする。通常、リンカーは、たとえば化学種をつなぎ合わせること、またはかかる種の間の、ある最小距離または他の空間的相互関係を保持すること以外に、何ら特定の生物活性をもたない。しかしながら、リンカーの成分は連結された化学種の、三次元構造、正味電荷、疎水性などといった、いくつかの特性に影響を及ぼすべく選択されてよい。代表的なリンカーは、たとえば、オリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、オリゴポリアミド、オリゴエチレングリセロール、オリゴアクリルアミド、アルキル鎖、またはその他同様のものを含む。リンカー分子についての追加の記述は、たとえば、すべて参考文献に含まれている、ハーマンソン(Hermanson)著、「Bioconjugate Techniques(バイオコンジュゲート技術)」、エルセビア・サイエンス(Elsevier Science)(1996年)、リトル(Lyttle)ら著、Nucleic Acids Res.、1996年、第24巻、第14号、p.2793、シュチェピノ(Shchepino)ら著、Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids、2001年、第20巻、p.369、ドロニナ(Doronina)ら著、Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids、2001年、第20巻、p.1007、トラウェック(Trawick)ら著、Bioconjugate Chem、2001年、第12巻、p.900、オレイニク(Olejnik)ら著、Methods in Enzymology、1998年、第291巻、p.135、および、プルジェバルジシク(Pljevaljcic)ら著、J. Am. Chem. Soc.、2003年、第125巻、第12号、p.3486に提供されている。
「質量修飾」基は、典型的には基を含んでなる分子の、典型的には分子量の面からダルトンとして測定される、質量を修飾する。たとえば、サイズまたは配列において、単一の塩基の差異をもつ、少なくとも2つの核酸の間の識別を向上させる質量修飾基は、たとえば、分子量測定を用いたシーケンシングを容易にするべく使用することが可能である。
「混合物」は、二以上の異なる成分の組合せを指す。「反応混合物」は、所定の反応に関係する、および/または促進することが可能な分子を含んでなる混合物を指す。「増幅反応混合物」は、増幅反応を行なうために必要な試薬を含有する溶液を指し、典型的にはプライマー、熱安定DNAポリメラーゼ、dNTP、および二価金属陽イオンを、適当なバッファー中に含有する。反応混合物は、反応を行なうために必要な全ての試薬を含有していれば完全と呼ばれ、必要な試薬のサブセットのみを含有していれば不完全と呼ばれる。当業者には、利便性、貯蔵安定性の理由から、あるいは用途に依存した成分濃度の調整を可能にするため、反応成分は日常的に、各々が全成分のサブセットを含有している別々の溶液として貯蔵されること、および反応に先立ち反応成分が組合わされて完全な反応混合物を作成することが理解されよう。さらに、当業者には、反応混合物が商品化のため別々に梱包されること、および有用な商業用のキットが、本発明の修飾されたプライマーを含む反応成分の任意のサブセットを含有してよいことが理解されよう。
「修飾されたプライマー核酸」は、プライマー核酸へ所望の特性を与える、成分またはヌクレオチド配列を含んでなる、プライマー核酸を指す。ある態様においては、たとえば、修飾されたプライマー核酸は、「核酸増幅特異性変更修飾」を含んでなり、それはたとえば、非特異的核酸増幅を低減し(たとえば、プライマーダイマー形成を最少化する、またはその他同様のこと)、意図された標的アンプリコンの収率を高め、および/またはその他同様のことをする。核酸増幅特異性変更修飾の実例は、たとえば、参考文献として含まれている、ウィル(Will)に対し1999年12月14日に発行された「MODIFIED NUCLEIC ACID AMPLIFICATION PRIMERS(修飾された核酸増幅プライマー)」と題する米国特許第6,001,611号に記述されている。他の代表的なプライマー核酸修飾は、「制限部位リンカー修飾」であり、ここで、選ばれた制限部位を含んでなるヌクレオチド配列は、たとえば、プライマー核酸の5’−末端に付着される。制限部位リンカーは、典型的にはプライマー核酸へ付着され、次に続くアンプリコンクローニング、またはその他同様のものを促進する。
「成分」または「基」は、その状態に分子などの何かが分割される部分の一つを指す(たとえば、官能基、置換基、またはその他同様のもの)。たとえば、オリゴヌクレオチドプローブは任意に、クエンチャー成分、標識成分、またはその他同様のものを含んでなる。
用語「ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)」、「N.ゴノロエアエ(N. gonorrhoeae)」、または「NG」は、ナイセリア属の細菌種、ゴノロエアエを指す。たとえば、参考文献として含まれている、スクールニック(Schoolnik)(編)「Pathogenic Neisseriae: Proceedings of the fourth International Symposium(病原性ナイセリア:第4回国際シンポジウム会報)、1984年10月21〜25日、カリフォルニア州アシロマ(Asilomar)」、アメリカ微生物学会、1986年参照。N.ゴノロエアエおよびC.トラコマチスのさらなる一般的な記述は、たとえば、各々参考文献として含まれている、ストラザズおよびウェストラン(Struthers and Westran)著、「Clinical Bacteriology(臨床細菌学)」、ASMプレス&マンソン・バブリシング(Manson Publishing)、2003年、パーシング(Persing)ら著、「Molecular Microbiology: Diagnostic Principles and Practice(分子微生物学:診断の原理および実践)」、ASMプレス、2003年、マリ(Murray)著、「Manual of Clinical Microbiology(臨床微生物学マニュアル)」、第8版、ASMプレス、2003年参照。また、2004年3月12日付けのstdgen.lanl.govでワールドワイドウェブに上げられている、ナイセリア・ゴノロエアエ・データベースも参照のこと。
用語「ナイセリア・ゴノロエアエ核酸」または「N.ゴノロエアエ核酸」は、ナイセリア・ゴノロエアエに由来するか、またはナイセリア・ゴノロエアエから単離された核酸(および/またはそのアンプリコン)を指す。
用語「核酸」は、ヌクレオチド(たとえば、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチドなど)および、直鎖または分枝鎖式に共有結合的につなぎ合わされた、かかるヌクレオチドを含んでなるポリマーを指す。代表的な核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、DNA−RNAハイブリッド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、遺伝子、cDNA、アプタマー、アンチセンス核酸、干渉RNA(RNAi)、分子ビーコン、核酸プローブ、ペプチド核酸(PNA)、ロックされた核酸(LNA(登録商標))、PNA−RNA接合体、LNA(登録商標)−DNA接合体、LNA(登録商標)−RNA接合体などを含む。
核酸は、典型的には一本鎖か、または二本鎖であり、通常ホスホジエステル結合を含有するが、いくつかの場合には、本明細書に概説されたように核酸類似体が含まれており、それは変更された骨格を有してもよく、たとえば、制限なしに、ホスホラミド(各々参考文献として含まれている、ボカージ(Beaucage)ら著、Tetrahedron、1993年、第49巻、第10号、p.1925、およびその参考文献;レツィンガー(Letsinger)著、J. Org. Chem.、1970年、第35巻、p.3800;スプリンツル(Sprinzl)ら著、Eur. J. Biochem.、1977年、第81巻、p.579;レツィンガー(Letsinger)ら著、Nucl. Acids Res.、1986年、第14巻、p.3487;サワイ(Sawai)ら著、Chem. Lett.、1984年、805;レツィンガー(Letsinger)ら著、J. Am. Chem. Soc.、1988年、第110巻、p.4470;および、パウウェルズ(Pauwels)ら著、Chemica Scripta、1986年、第26巻、p.1419)、ホスホロチオエート(双方とも参考文献として含まれている、マグ(Mag)ら著、Nucleic Acids Res.、1991年、第19巻、p.1437;および米国特許第5,644,048号)、ホスホロジチオエート(参考文献として含まれている、ブリウ(Briu)ら著、J. Am. Chem. Soc.、1989年、第111巻、p.2321)、O−メチルホスホロアミダイト結合(参考文献として含まれている、エクスタイン(Eckstein)著、「Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach(オリゴヌクレオチドおよび類似体:実用的アプローチ)」、オックスフォード大学出版、1992年参照)、および、ペプチド核酸骨格および結合(各々参考文献として含まれている、エグホルム(Egholm)著、J. Am. Chem. Soc.、1992年、第114巻、p.1895;メイヤー(Meier)ら著、Chem. Int. Ed. Engl.、1992年、第31巻、p.1008;ニールセン(Nielsen)著、Nature、1993年、第365巻、p.566;およびカールソン(Carlsson)ら著、Nature、1996年、第380巻、p.207参照)。他の類似体核酸は、正に帯電している骨格(参考文献として含まれる、デンプシー(Denpcy)ら著、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1995年、第92巻、p.6097);非イオン性骨格(各々参考文献として含まれている、米国特許第5,386,023号、5,637,684号、5,602,240号、5,216,141号、および4,469,863号;アンジュー(Angew)著、Chem. Intl. Ed. English、1991年、第30巻、p.423;レツィンガー(Letsinger)ら著、J. Am. Chem. Soc.、1988年、第110巻、p.4470;レツィンガー(Letsinger)ら著、Nucleoside & Nucleotide、1994年、第13巻、p.1597;サングビおよびダン・コック(Y.S. Sanghvi & P. Dan Cook)編、「Carbohydrate Modifications in Antisense Research(アンチセンス研究における糖質修飾)」、ASCシンポジウムシリーズ580、第2および3章;メスマエカー(Mesmaeker)ら著、Bioorganic & Medicinal Chem. Lett.、1994年、第4巻、p.395;ジェフス(Jeffs)ら著、J. Biomolecular NMR、1994年、第34巻、p.17;およびTetrahedron Lett. 、1996年、第37巻、p.743)および、米国特許第5,235,033号、および5,034,506号、および、サングビおよびダン・コック(Y.S. Sanghvi and P. Dan Cook)編、「Carbohydrate Modifications in Antisense Research(アンチセンス研究における糖質修飾)」、ASCシンポジウムシリーズ580、第6および7章に記述されたものを含め、非リボース骨格を含む。1又は複数の炭素環式糖類を含有する核酸もまた、核酸の定義内に含まれる(参考文献として含まれている、ジェンキンズ(Jenkins)ら著、Chem. Soc. Rev.、1995年、p.169−176参照)。いくつかの核酸類似体はまた、たとえば、参考文献として含まれている、ラウルズ(Rawls)著、C & E News、1997年6月2日、p.35にも記述されている。このようなリボース−リン酸骨格の修飾は、標識のような追加の成分の付加を促進するべく、あるいはかかる分子の生理的環境における安定性および半減期を変更するべく行なわれてよい。
典型的に核酸に見出されるこれらの天然に生じる複素環(たとえば、アデニン、グアニン、チミン、シトシン、およびウラシル)に加えて、核酸類似体はまた、天然に生じない複素環式または修飾された塩基を有するものを含んでおり、その多くは本明細書に記載されているか、または別の方法で参照されている。特に、多くの非天然に生じた塩基はさらに、たとえば、各々参考文献として含まれている、シーラ(Seela)ら著、Helv. Chim. Acta、1991年、第74巻、p.1790、グレイン(Grein)ら著、Bioorg. Med. Chem. Lett.、1994年、第4巻、p.971−976、およびシーラ(Seela)ら著、Helv. Chim. Acta、1999年、第82巻、p.1640に記述されている。さらに実例を示せば、融点(Tm)の修飾因子として作用する、ヌクレオチドにおいて用いられるある塩基が、任意に含まれる。たとえば、これらのいくつかは7−デアザプリン(たとえば、7−デアザグアニン、7−デアザアデニンなど)、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、プロピニル−dN(たとえば、プロピニル−dU、プロピニル−dCなど)、およびその他同様のものを含む。たとえば、参考文献として含まれている、シーラ(Seela)らに対し1999年11月23日に発行された「SYNTHESIS OF 7-DEAZA-2’-DEOXYGUANOSINE NUCLEOTIDES(7−デアザ−2′−デオキシグアノシンヌクレオチド)」と題する米国特許第5,990,303号参照。他の代表的な複素環式塩基は、たとえば、ヒポキサンチン、イノシン、キサンチン;2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン、およびキサンチンの8−アザ誘導体;アデニン、グアニン、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン、およびキサンチンの7−デアザ−8−アザ誘導体;6−アザシトシン;5−フルオロシトシン;5−クロロシトシン;5−ヨードシトシン;5−ブロモシトシン;5−メチルシトシン;5−プロピニルシトシン;5−ブロモビニルウラシル;5−フルオロウラシル;5−クロロウラシル、5−ヨードウラシル;5−ブロモウラシル;5−トリフルオロメチルウラシル;5−メトキシメチルウラシル;5−エチニルウラシル;5−プロピニルウラシル、およびその他同様のものを含む。
修飾された塩基およびヌクレオチドの実例はまた、フローリエ(Froehler)らに対し1996年1月16日に発行された「OLIGONUCLEOTIDES CONTAINING 5-PROPYNYL PYRIMIDINES(5−プロピニルピリミジンを含有するオリゴヌクレオチド)」と題する米国特許第5,484,908号、フローリエ(Froehler)らに対し1997年7月8日に発行された「ENHANCED TRIPLE-HELIX AND DOUBLE-HELIX FORMATION WITH OLIGOMERS CONTAINING MODIFIED PYRIMIDINES(修飾されたピリミジンを含有するオリゴマーによる促進された三重らせんおよびに重らせん形成)」と題する米国特許第5,645,985号、フローリエ(Froehler)らに対し1998年11月3日に発行された「METHODS OF USING OLIGOMERS CONTAINING MODIFIED PYRIMIDINES(修飾されたピリミジンを含有するオリゴマーの使用法)と題する米国特許第5,830,653号、コークカイン(Kochkine)らに対し2003年10月28日に発行された「SYNTHESIS OF [2.2.1]BICYCLO NUCLEOSIDES([2.2.1]ビシクロヌクレオシドの合成)と題する米国特許第6,639,059号、スクーブ(Skouv)らに対し2001年10月16日に発行された「ONE STEP SAMPLE PREPARATION AND DETECTION OF NUCLEIC ACIDS IN COMPLEX BIOLOGICAL SAMPLES(複雑な生体試料におけるワンステップの試料調製および核酸の検出)」と題する米国特許第6,303,315号、およびコークカイン(Kochkine)らに対し2003年5月15日に公開された「SYNTHESIS OF [2.2.1]BICYCLO NUCLEOSIDES([2.2.1]ビシクロヌクレオシドの合成)と題する米国特許出願公開第2003/0092905号にも記述されており、これらは各々参考文献として含まれている。
用語「核酸検出試薬」は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体を含んでなる核酸に対し、検出可能に結合(たとえば、核酸ハイブリダイゼーションにおける、抗体−抗原認識における水素結合、およびその他同様のもの、または他のタイプの結合相互作用)する試薬を指す。たとえば、配列番号3〜27、またはその相補体から選ばれた配列を含んでなる核酸(たとえば、プローブ核酸、プライマー核酸など)は、これらの配列を有する核酸に対し特異的に結合する。他の代表的な核酸検出試薬は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体を含んでなる核酸に対し特異的に結合する、配列特異抗体を含む。
「ヌクレオチド」は、ヌクレオシドのエステル、たとえば、ヌクレオシドのリン酸エステルを指す。たとえば、ヌクレオチドはヌクレオシドの糖成分の5’位置へ共有結合的に連結された1、2、3、またはそれより多いリン酸基を含むことが可能である。
「ヌクレオチド取込み生体触媒」は、核酸へのヌクレオチドの取込みを触媒する触媒を指す。ヌクレオチド取込み生体触媒は、典型的には酵素である。「酵素」は、タンパク質および/または核酸を主成分とする触媒であり、他の化合物または「基質」が関与する化学反応の活性化エネルギーを低減するべく作用する。「ヌクレオチド取込み酵素」は、たとえば、核酸増幅またはその他同様のものの間の、核酸へのヌクレオチドの取込みを触媒する酵素を指す。代表的なヌクレオチド取込み酵素は、たとえば、ポリメラーゼ、ターミナルトランスレラーゼ、逆転写酵素、テロメラーゼ、ポリヌクレオチドホスホリラーゼを含む。
「オリゴヌクレオチド」は、少なくとも2つの核酸モノマー成分(たとえば、ヌクレオチド)を、典型的には3つより多いモノマー単位を、さらに典型的には10個より多いモノマー単位を含む核酸を指す。オリゴヌクレオチドの正確なサイズは、通常、ヌクレオチドの最終的な機能または用途を含めた、種々の因子に依存する。オリゴヌクレオチドは、限定しないが、既存のまたは天然の配列の単離、DNA複製または増幅、逆転写、適当な配列のクローニングおよび制限酵素消化、または、ナラング(Narang)ら、Meth. Enzymol.、1979年、第68巻、p.90−99のリン酸トリエステル法;ブラウン(Brown)ら、Meth. Enzymol.、1979年、第68巻、p.109−151のリン酸ジエステル法;ボカージ(Beaucage)ら、Tetrahedron Lett.、1981年、第22巻、p.1859−1862のジエチルホルホラミダイト法;マッテウッチ(Matteucci)ら、J. Am. Chem. Soc.、1981年、第103巻、p.3185−3191のトリエステル法;自動合成法;または米国特許第4,458,066号の固形支持体法のような方法による、直接的な化学合成か、または当業界で知られている方法を含めた、任意の適当な方法により任意に調製される。これらの参考文献はすべて、参考として含まれている。
用語「オリゴヌクレオチドプローブ」、「プローブ核酸」、または「プローブ」は、適当な条件下で標的核酸に対し選択的にハイブリダイズすることが可能な、標識されているか、または標識されていないオリゴヌクレオチドを指す。典型的にはプローブは、核酸試料中に含有される特定の標的配列(たとえば、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体を含んでなるN.ゴノロエアエ核酸)、C.トラコマチス核酸配列など)に対し充分に相補的であって、限定しないが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件のような選択したハイブリダイゼーション条件下で、標的配列と安定なハイブリダイゼーション二重鎖を形成する。プローブを用いて充分にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で行なわれるハイブリダイゼーションアッセイは、特定の標的配列の選択的な検出を可能にする。用語「ハイブリダイジング領域」は、標的核酸に対し正確に、または実質的に相補的であって、それゆえ該標的へハイブリダイズする、核酸の領域を指す。配列中の単一ヌクレオチドの識別のためのハイブリダイゼーションアッセイにおける使用のためには、ハイブリダイジング領域は、典型的には約8から約100までのヌクレオチド長である。ハイブリダイジング領域は通常オリゴヌクレオチド全体を指すが、プローブは追加のヌクレオチド配列を含んでよく、それはたとえば、プローブ配列を固形支持体またはその他同様のものへ付着させるための部位を提供するための、リンカー結合部位として機能する。ある態様においては、本発明のオリゴヌクレオチドプローブは、FRETプローブ、分子ビーコン、またはその他同様のものといった、1又は複数の標識(たとえば、レポーター色素、クエンチャー成分など)を含んでなり、それはまたプローブと試料中の標的核酸と間のハイブリダイゼーションを検出するべく利用されることも可能である。態様によっては、オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイジング領域は、標的配列に対し完全に相補的である。しかしながら通常は、完全な相補性が必要ではなく、安定な二重鎖はミスマッチまたは未対合の塩基を含有してもよい。ストリンジェントな条件の変更が、1又は複数の塩基対ミスマッチまたは未対合塩基をもつ安定なハイブリダイゼーション二重鎖を可能にするために必要であるのかもしれない。参考文献として含まれる、サンブルック(Sambrook)ら著、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual(分子クローニング:実験室マニュアル)」第3版、コールドスプリングハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニューヨーク州、コールドスプリングハーバー、2001年、は、適当な変更に関するガイドラインを提供している。標的/プローブ二重鎖の安定性は、オリゴヌクレオチドの長さ、オリゴヌクレオチドの塩基組成および配列、温度、およびイオン強度を含めた多くの変数に依存する。当業者は、通常、所定のプローブの正確な相補体が、プローブとして同様に有用であることを認識するであろう。配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつN.ゴノロエアエ核酸と結合する、本発明の例示的なプローブは、配列番号3〜27およびその相補体から選ばれる配列を含んでなる。当業者はまた、ある態様において、プローブ核酸がプライマー核酸としても使用可能であることを認識するであろう。
「プライマー核酸」または「プライマー」は、鋳型核酸(たとえば、N.ゴノロエアエ核酸であって、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体を含んでなる核酸、C.トラコマチス核酸など)に対してハイブリダイズすることが可能な核酸であって、適当な反応条件下で、たとえばポリメラーゼのようなヌクレオチド取込み生体触媒を用いて、鎖の伸長または延長を可能にする。プライマー核酸は、典型的には天然または合成のオリゴヌクレオチド(たとえば、一本鎖オリゴデオキシヌクレオチドなど)である。他のプライマー核酸長が任意に利用されるが、それらは典型的には、約8〜約100までのヌクレオチド長の範囲にわたるハイブリダイジング領域を含んでなる。短いプライマー核酸は通常、より冷たい温度を利用して、鋳型N.ゴノロエアエまたはC.トラコマチス核酸と充分に安定なハイブリッド複合体を形成する。鋳型N.ゴノロエアエまたはC.トラコマチス核酸の部分配列に対し、少なくとも部分的に相補的であるプライマー核酸は、典型的には、伸長が起こるため鋳型とハイブリダイズするには充分である。プライマー核酸は、所望であれば、たとえば、分光的、光化学的、生化学的、免疫化学的、化学的、または他の技術により検出可能な標識を取込むことにより、標識されることが可能である。実例を示せば、有用な標識は、放射性同位体、蛍光色素、高電子密度試薬、酵素(ELISAにおいて通常使用される)、ビオチン、または、ハプテンおよびそれに対して抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能であるタンパク質を含む。多くのこれらのおよび他の標識は、本明細書においてさらに記述され、そして/あるいは、当業界で知られている。配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列を有するN.ゴノロエアエ核酸に対して結合する、本発明の代表的なプライマーは、配列番号3〜27およびその相補体から選ばれる配列を含んでなる。当業者は、ある態様においては、プライマー核酸もまたプローブ核酸として使用可能であることを認識するであろう。
「クエンチャー成分」または「クエンチャー」は、さもなければこの発光を放射していた供給源により放射される、検出可能な発光の放射、たとえば、蛍光または発光放射を低減する、および/または、低減することが可能な成分を指す。クエンチャーは典型的には、供給源により放射された検出可能な発光を、少なくとも50%まで、典型的には少なくとも80%まで、さらに典型的には少なくとも90%まで低減する。代表的なクエンチャーは、たとえば、ホーン(Horn)らに対し2002年10月15日発行された「OLIGONUCLEOTIDE PROBES BEARING QUENCHABLE FLUORESCENT LABELS, AND METHODS OF USE THEREOF(クエンチ可能な蛍光標識をもつオリゴヌクレオチドプローブ、およびその使用法)」と題する米国特許第6,465,175号に提供されており、これは参考文献として含まれている。
用語「試料」は、限定しないが、1又は複数の被検者または個体から単離された組織または液体、in vitroの細胞培養成分、ならびに臨床試料を含め、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸を含有しているか、または含有すると考えられる任意の物質を指す。代表的な試料は、血液、血漿、血清、尿、関節液、精液、精漿、前立腺液、膣液、子宮頚管液、子宮液、子宮頚部擦過、羊水、肛門擦過物、粘液、痰、組織、およびその他同様のものを含む。
用語「被検者由来の試料」は、分析に先立ち試料が1又は複数の処理段階(たとえば、細胞溶解、破片除去、安定化など)を受けるか否かにかかわらず、被検者から得られた試料を指す。実例を示せば、試料は、擦過、静脈穿刺、ぬぐい液(swabbing)、バイオプシー、または当業界で知られている技術により、被検者から採取されることが可能である。
用語「選択的に結合する」または「選択的な結合」は、核酸検出試薬との関連においては、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつN.ゴノロエアエ核酸に対し、該核酸検出試薬が、各々表XおよびXIから選ばれた少なくとも3つの生物体からの核酸に対して同じハイブリダイゼーション条件下で結合する以上に結合する核酸検出試薬を指す。
用語「選択的に検出する」は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつN.ゴノロエアエ核酸を、他の生物体からの核酸以上に検出する能力を指す。
「選択的にハイブリダイズすること」または「選択的なハイブリダイゼーション」は、核酸が特定の核酸標的配列に対し、非標的核酸配列に対するそのハイブリダイゼーションよりも、検出可能なほどより高い程度にハイブリダイゼーションする場合に生じる。選択的にハイブリダイズする配列は、互いに、少なくとも50%、または60%、または70%、または80%、または90%の配列同一性か、またはそれより高い、たとえば、典型的には95〜100%の配列同一性(すなわち相補性)を有する。
核酸の「配列」は、核酸内のヌクレオチドの順序および正体を指す。配列は典型的には5’から3’の方向に読まれる。
「配列特異抗体」は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸に対し、検出可能に結合する抗体を指す。
「シーケンシング反応」は、たとえば、ターミネーターヌクレオチドの使用を含む反応であって、所定の核酸中のヌクレオチド配列を解明するべくデザインされているものを指す。
「セット」は、少なくとも2つのものの集団を指す。たとえば、セットは2個、3個、4個、5個、10個、20個、50個、100個、1000個、または他の数の分子または配列型を含んでよい。たとえば、本発明のある観点は、アンプリコンのセットを有する反応混合物を含む。「サブセット」は、セットの任意の部分を指す。
「固形支持体」は、オリゴヌクレオチドプローブまたはその他同様のもののような化学成分で被覆されるか、またはさもなければそれへ付着されることが可能な、固形物質を指す。代表的な固形支持体は、プレート、ビーズ、マイクロビーズ、チューブ、ファイバー、ウィスカー、コーム、ハイブリダイゼーションチップ(GeneChip(登録商標)プローブアレイ(アフィメトリクス・インク(Affymetrix, Inc.)、米国、カリフォルニア州、サンタクララ)において使用されたもののような、マイクロアレイ基板を含む)、膜、単結晶、セラミック層、自己組織化単分子膜、およびその他同様のものを含む。
オリゴヌクレオチドプローブは、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間に存在するミスマッチの数が、オリゴヌクレオチドと試料中に存在するかもしれない非標的核酸との間に存在するミスマッチの数よりも小さければ、標的核酸に「特異的」である。ハイブリダイゼーション条件は選択されることが可能であって、その下では、存在するミスマッチの数がオリゴヌクレオチドと標的配列との間に存在するミスマッチの数を超えない場合にのみ、安定な二重鎖が形成される。かかる条件下では、標的特異オリゴヌクレオチドは、標的配列とのみ安定な二重鎖を形成することが可能である。したがって、適当にストリンジェントな増幅条件下での標的特異プライマーの使用は、標的プライマー結合部位を含有するこれらの配列の特異的増幅を可能にする。同様に、適当にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下での標的特異プローブの使用は、特異的標的配列の検出を可能にする。
「被検者」は、生物体を指す。典型的には、生物体は哺乳類の生体、特にヒトの生体である。ある態様においては、たとえば、被検者はNGおよび/またはCT感染があることが疑われる患者である。
「部分配列」または「セグメント」は、核酸配列全体の任意の部分を指す。
「実質的に同一な変異体」は、核酸またはポリペプチドとの関連においては、たとえば、配列比較アルゴリズムを用いて、または目視検査によって測定されるような、最大対応について比較およびアラインされた場合に、互いに少なくとも85%、典型的には少なくとも90%、さらに典型的には少なくとも95%のヌクレオチドまたは配列同一性を有する二以上の配列を指す。実質的な同一性は、通常、少なくとも約15ヌクレオチドまたはアミノ酸長である配列領域にわたり、さらに典型的には少なくとも約20ヌクレオチドまたはアミノ酸長である配列領域にわたり、なおさらに典型的には少なくとも約25ヌクレオチドまたはアミノ酸長である配列領域にわたって存在する。態様によっては、たとえば、比較された核酸またはポリペプチドの全長にわたり、配列は実質的に同一である。
用語「置換」は、核酸配列との関連においては、核酸配列の少なくとも一つが別のヌクレオチドにより置換えられる変更を指す。
用語「標的配列」、「標的領域」、および「標的核酸」は、増幅されるか、検出されるか、またはさもなければ分析されるべき、核酸の領域を指す。
「ターミネーターヌクレオチド」は、核酸への取込みに際し、たとえば、少なくとも一つのヌクレオチド取込み生体触媒による、核酸のさらなる伸長を防止するヌクレオチドを指す。
「熱安定酵素」は、熱に対し安定であり、耐熱性であり、かつ高温に対し選択期間曝露された場合に充分な触媒活性を保持している酵素を指す。たとえば、熱安定ポリメラーゼは、高温に対し、二本鎖核酸の変性を引き起すために必要な期間にわたって曝露された場合、次に続くプライマー伸長を成遂げるべく充分な活性を保持している。核酸変性に必要な加熱条件は、当業界で知られており、双方とも参考文献として含まれている米国特許第4,683,202号および4,683,195号に代表される。本明細書において用いられる熱安定ポリメラーゼは、典型的にはポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)のような温度サイクリング反応における使用に適している。熱安定ポリメラーゼに関しては、酵素活性は、鋳型核酸(たとえば、N.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスゲノムの選ばれた部分配列)に対し相補的であるプライマー延長産物を形成するための、適切な様式でのヌクレオチドの組合せについての触媒作用を指す。
II.概要
本発明は、ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)の選択的な検出に関する。特に、N.ゴノロエアエゲノムの少なくとも2つの標的領域を利用した新規な検出戦略に基づき、本発明に記述された方法および試薬を用いて、N.ゴノロエアエ感染が診断されることが可能である。これらの標的領域の各々は、N.ゴノロエアエゲノムにおいて多数のコピーを有する。したがって、このことは典型的には、ゲノム中の単一のコピー領域をターゲティングする技術に比較して、本明細書に記載されているアプローチを利用した試料中のN.ゴノロエアエの検出を容易にする。さらに、本明細書に記載されている核酸検出試薬は、通常、選択したアッセイ条件下で、N.ゴノロエアエには存在するが他の種には存在しないヌクレオチド配列に対し、検出可能に結合し、それによりたとえば、偽陽性の発生を最少化する。この特異性は、たとえば、図5〜7、9、および10、ならびに以下に提供された実施例における関連した記述において、例を挙げて説明されている。
さらに実例を示せば、本発明のある方法は、核酸検出試薬を、被検者(たとえば、N.ゴノロエアエ感染の疑いのあるヒト患者など)に由来する試料中のまたは試料由来の核酸と、接触させることを含む。ある態様においては、試料中の核酸の標的領域は、核酸検出試薬と接触される前または同時に増幅される。核酸検出試薬は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸に対し、検出可能に結合する。下文で更に説明するように、配列番号1および配列番号2は、本発明の方法においてターゲティングされる、N.ゴノロエアエの2つの領域に相当するコンセンサス配列である。これらの方法はまた、核酸および/またはアンプリコンと、核酸検出試薬との間の結合をモニターすること(たとえば、1つの時点において、多数の別個の時点において、選択時間にわたって連続的に、など)も含んでおり、たとえば、試料が由来した患者を診断するため、ナイセリア・ゴノロエアエ感染と診断された患者について治療経過をモニターするため、および/またはその他同様のもののため、ナイセリア・ゴノロエアエが試料中に存在するかどうかを決定する。
態様によっては、これらの方法はさらに、標的領域の核酸および/またはアンプリコンを、クラミジア・トラコマチス核酸と検出可能に結合する追加の核酸検出試薬と接触させることを含む。これらの態様においては、方法はまた、核酸および/またはアンプリコンと、追加の核酸検出試薬との間の結合をモニターすることも含み、クラミジア・トラコマチスも試料中に存在するかどうかを決定する。任意に、これらの方法はまた、追加の試料(たとえば、同じ被検者由来のもの)を用いて、たとえば、ナイセリア・ゴノロエアエおよび/またはクラミジア・トラコマチス感染と診断された被検者に関する治療経過、感染の再発、および/またはその他同様のものをモニターするべく、1回以上繰返される。
本発明の他の方法は、試料由来の核酸を、配列番号3〜27またはその相補体からなる群より選ばれる少なくとも一つの核酸を含む、プライマー核酸の少なくとも一つの第1のペアと接触させること、またはインキュベートすることを含む。下文で更に説明するように、配列番号3〜27は、配列番号1または配列番号2の部分配列を含むオリゴヌクレオチドである。加えて、これらの方法はまた、増幅反応が行なわれる間またはその後に、アンプリコンを検出して、ナイセリア・ゴノロエアエが試料中に存在するかどうかを決定することも含む。任意に、これらの方法はさらに、試料由来の核酸を、クラミジア・トラコマチス核酸に対し少なくとも部分的に相補的であるプライマー核酸の少なくとも一つの第2のペアと接触させること、および、増幅反応が行なわれる間またはその後に、追加のアンプリコンを検出して、クラミジア・トラコマチスが試料中に存在するかどうかを決定することを含む。これらの方法もまた、選択した時点で任意に繰返される。
組成物および反応混合物に加えて、本発明はまた、これらの病原因子を検出するためのキットおよびシステム、並びに関連するコンピュータおよびコンピュータ読取り可能媒体にも関する。
III.核酸検出試薬
本発明の核酸検出試薬は、種々の態様、例えばプローブ核酸、プライマー核酸、および配列特異抗体を含む。これらの核酸検出試薬ターゲットリピート130(本明細書においては「NGDR9」とも呼ばれる)は、N.ゴノロエアエゲノム中の806塩基対のダイレクトリピート(同方向繰返し)であり、タンパク質をコードすると考えられている。N.ゴノロエアエゲノムは、NGDR9の2つのコピーを含んでおり、一方はヌクレオチド位置458182〜458988に局在化され、他方はヌクレオチド位置1586504〜1587310に局在化される。NGDR9のコンセンサス配列は、配列番号1に対応しており、これは表1に示されている。表1にはNGDR9座の一方の鎖だけが示されているが、当業者は配列番号1が二本鎖ゲノム核酸の領域を同定していること、および提供された配列情報によって双方の鎖の配列が完全に指定されることが認識されよう。
Figure 0004625019
実例を示せば、配列番号3〜12、17〜20、24〜26、またはその相補体、標的NGDR9またはその相補体を含んでいる核酸検出試薬である。配列番号3〜12、17〜20、および24〜26は表2に示されている。
Figure 0004625019
本発明の他の核酸検出試薬、ターゲットリピート116(「NGDR33」とも呼ばれる)は、N.ゴノロエアエゲノム中の1142塩基対のダイレクトリピートであり、ポリポリペプチドをコードしている。N.ゴノロエアエゲノムは2コピーのNGDR33を含んでおり、一方はヌクレオチド位置491768〜492910に局在化され、他方はヌクレオチド位置1606987〜1608129に局在化される。NGDR33のコンセンサス配列は、配列番号2に対応しており、これは表3に示されている。表3にはNGDR33座の一方の鎖だけが示されているが、当業者は配列番号2が二本鎖ゲノム核酸の領域を同定していること、および明記された配列情報によって双方の鎖の配列が完全に指定されることが認識されよう。
Figure 0004625019
たとえば、配列番号13〜16、21〜23、27、またはその相補体、標的NGDR33またはその相補体を含んでいる核酸検出試薬である。配列番号13〜16、21〜23、および27は表4に示されている。
Figure 0004625019
NGDR9が標的である、ある態様においては、プローブおよび/またはプライマーは任意に、配列番号1の:259、260、262、264、265、266、268、269、273、275、276、277、279,297、298、300、301、302、303、304、305、306、308、313、314、315、316、317、318、320、321、325、326、428、429、431、432、433、434、435、440、441、および447からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。これらのヌクレオチド位置は、表5においてハイライト表示されかつ下線が付されており、ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE014469)の配列とのいくつかの代表的なミスマッチを示しており、このことはNGDR9の配列とB.スイス1330の第I染色体、区画155とのアラインメントにおいて同定された。ブルセラ・スイスゲノムからのこの配列との他のミスマッチは、図4に例示されている。B.スイスゲノムのこの配列は、他の細菌種からの配列よりも高いレベルの、NGDR9との同一性を有する。NGDR9の配列の、B.スイス配列とのアラインメントは、下文に提供された実施例においてさらに記述される。
Figure 0004625019
態様によっては、NGDR33がターゲティングされ、プローブおよび/またプライマーは任意に、配列番号2の:89、90、91、92、95、98、101、105、106、107、216、217、220、222、223、225、233、235、236、238、335、336、337、338、339、342、345、346、および351からなる群より選ばれる1又は複数のヌクレオチド位置を含んでなる核酸セグメントに対し、検出可能に結合する。これらのヌクレオチド位置は、表6においてハイライト表示されかつ下線が付されており、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)の配列とのいくつかの代表的なミスマッチを示しており、このことはNGDR33の配列とN.メニンギティディス血清群B、株MC58、区画77とのアラインメントにおいて同定された。N.メニンギティディスゲノムからのこの配列との他のミスマッチは、図8に例示されている。N.メニンギティディスゲノムのこの配列は、他の細菌種からの配列よりも高いレベルの、NGDR33との同一性を有する。NGDR33の配列の、N.メニンギティディス配列とのアラインメントは、下文に提供された実施例においてさらに記述される。
Figure 0004625019
上記のように、本発明のある態様においては、核酸検出試薬はオリゴヌクレオチド(たとえば、プローブ核酸、プライマー核酸など)を含んでなる。他の長さが任意に利用されるが、オリゴヌクレオチドは通常、典型的には約8〜約100の間のヌクレオチド長、さらに型的には約10〜約75の間のヌクレオチド長、なおさらに典型的には約12〜約50の間のヌクレオチド長、より一層典型的には約15〜約35の間のヌクレオチド長(たとえば、約20、約25、または約30ヌクレオチド長)である配列を含んでなる。核酸合成のような、オリゴヌクレオチドの調製法は、下文にさらに記述される。
当業者により、NGDR9またはNGDR33に対し選択的に結合するオリゴヌクレオチド(たとえば、配列番号3〜27またはその相補体から選ばれた配列を有する核酸の、実質的に同一な変異体)をデザインするべく、種々のアプローチが利用可能であり、このオリゴヌクレオチドはN.ゴノロエアエを検出するべく使用することが可能である。実例を示せば、DNASTAR社(ウィスコンシン州、マジソン)から市販されるDNAstarソフトウェアパッケージは、配列アラインメントに使用可能である。たとえば、NGDR9およびB.スイス、またはNGDR33およびN.メニンギティディスに関する核酸配列は、個別のファイルとしてDNAstar EditSeqプログラムへアップロードされることが可能である。配列ファイルのペア(たとえば、NGDR9およびB.スイス)は、DNAstar MegAlignアラインメントプログラムにおいて開かれ、ClustalWアラインメント法が適用されることが可能である。ClustalWアラインメントに使用されるパラメータは任意に、ソフトウェアのデフォルト設定である。MegAlignは典型的には、2つの配列間のパーセント同一性の概要を提供しない。これは通常、マニュアルにより計算される。アラインメントから、たとえば、互いに85%未満の同一性を有する領域が典型的には同定され、これらの領域内のオリゴヌクレオチド配列が選択されることが可能である。多くの他の配列アラインメントアルゴリズムおよびソフトウェアパッケージもまた、任意に利用される。配列アラインメントアルゴリズムはまた、たとえば、双方とも参考文献として含まれている、マウント(Mount)著、「Bioinformatics: Sequence and Genome Analysis(バイオインフォマティクス:配列およびゲノム分析)」、コールドスプリングハーバー・ラボラトリープレス、2001年、および、ダービン(Durbin)ら著、「Biological Sequence Analysis: Probabilistic Models of Proteins and Nucleic Acids(生物学的配列分析:タンパク質および核酸の確率的モデル)」、ケンブリッジ大学出版局、1998年においても記述されている。
さらに実例を示せば、比較のための配列の最適アラインメントは、たとえば、各々参考文献として含まれている、スミスおよびウォーターマン(Smith & Waterman)著、Adv. Appl. Math.、1981年、第2巻、p.482の局所ホモロジーアルゴリズムにより、ニードルマンおよびヴンシュ(Needleman & Wunsch)著、J. Mol. Biol.、1970年、第48巻、p.443のホモロジーアラインメントアルゴリズムにより、ピアソンおよびリプマン(Pearson & Lipman)著、Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA、1988年、第85巻、p.2444のシミラリティ法のための探索により、また、これらのアルゴリズム(ウィスコンシン・ジェネティクス・ソフトウェア・パッケージ(Wisconsin Genetics Software Package)、ジェネティクス・コンピュータ・グループ(Genetics Computer Group)(ウィスコンシン州、マジソン)のGAP、BESTHIT、FASTA、TFASTA)のコンピュータ化された実現によるか、または目視検査によって行なわれることが可能である。
配列同一性(%)を決定するために適した別の例となるアルゴリズムは、たとえば、アルチュール(Altschul)ら著、J. Mol. Biol.、1990年、第215巻、p.403−410に記述されているBLASTアルゴリズムであり、これは参考文献として含まれている。BLAST分析のバージョンの実施のためのソフトウェアは、2004年3月12日付けのncbi.nlm.nih.gov/におけるワールドワイドウェブ上のナショナル・センター・フォー・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center for Biotechnology Information)により公的に利用可能である。このアルゴリズムは、データベース配列中の同じ長さのワードとアラインされたとき、ある正の値の閾値スコアTにマッチするかまたは満たす、検索配列中の長さWのショートワードを同定することにより、ハイスコアリング配列ペア(HSP)をまず同定することを含む。Tは、ネイバフード・ワード(neighborhood word)スコア閾値と呼ばれる(アルチュール(Altschul)ら、上記)。こうした最初のネイバフード・ワードヒットは、それらを含有しているより長いHSPを見出すための検索開始用の種として作用する。ワードヒットは次に、各配列に沿って両方向へ、累積アラインメントスコアが増大可能である限り延長される。累積スコアは、ヌクレオチド配列について、パラメータM(マッチした残基のペアに対する報酬;通常は>0)およびN(ミスマッチした残基に対するペナルティスコア;通常は<0)を用いて計算される。アミノ酸配列に関しては、スコアリングマトリックスが累積スコアを計算するために使用される。各々の方向へのワードヒットの延長は:累積アラインメントスコアが、その最大達成値から量Xまで低下するとき、1又は複数の負のスコアの残基のアラインメントによって累積スコアがゼロ以下になるとき、またはいずれかの配列が末端に達したとき、停止される。BLASTアルゴリズムパラメータW、T、およびXは、アラインメントの感度および速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、デフォルトとしてワード長(W)11、期待値(E)10、基準値(cutoff)100、M=5、N=4、および双方の鎖の比較を使用する。アミノ酸配列については、BLASTPプログラムは、デフォルトとしてワード長(W)3、期待値(E)10、およびBLOSUM62スコアリングマトリックス(たとえば、参考文献として含まれている、ヘニコフおよびヘニコフ(Henikoff & Henikoff)著、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1989年、第89巻、p.10915参照)を使用する。
パーセント配列同一性を計算することに加えて、BLASTアルゴリズムはまた、2つの配列の間の類似性についての統計的分析も行なう(たとえば、参考文献として含まれている、カーリンおよびアルチュール(Karlin & Altschul)著、Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA、1993年、第90巻、p.5873−5787参照)。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の一つの目安は、最小和確率(P(N))であって、2つのヌクレオチド配列の間のマッチが偶然に起こる確率の指標を提供する。たとえば、参照核酸に対する試験核酸の比較において、最小和確率が約0.1未満、または約0.01未満、およびまたは約0.001未満であれば、核酸は参照配列に類似である(および、それゆえ相同である)と考えられる。
有用な配列アラインメントアルゴリズムの追加の実例は、PILEUPである。PILEUPは、累進ペアワイズアラインメントを用いて、一群の関連する配列から多数の配列アラインメントを作成する。それはまた、アラインメントを作成するために使用された、クラスター化関係を示すツリーをプロットすることも可能である。PILEUPは、参考文献として含まれている、フェングおよびドゥリトル(Feng & Doolittle)、J. Mol. Evol.、1987年、第35巻、p.351−360の、累進アラインメント法の単純化を用いる。使用された方法は、参考文献として含まれている、ヒギンスおよびシャープ(Higgins & Sharp)、CABIOS、1989年、第5巻、p.151−153により記述された方法に類似している。プログラムは、たとえば最大長5,000文字からなる300配列までをアラインすることができる。マルチプルアラインメント法は、2つの最も類似した配列のペアワイズアラインメントで始まり、2つのアラインされた配列のクラスターを生成する。このクラスターは次いで、次に最も関連する配列またはアラインされた配列のクラスターに対しアラインされる。2つの配列のクラスターは、2つの個別の配列のペアワイズアラインメントの単純な延長によってアラインされることが可能である。最終的なアラインメントは、一連の累進的な、ペアワイズアラインメントによって達成される。プログラムはまた、クラスター化関係のデンドグラム(dendogram)またはツリー表示をプロットするべく使用することが可能である。プログラムは、特定の配列およびそのアミノ酸またはヌクレオチドコーディネートを配列比較の領域について指定することによって実行される。
本発明のプローブおよびプライマーは任意に、1又は複数の標識を含んでおり、それは下文においてさらに記述される。加えて、プローブおよびプライマーは任意に、ハイブリダイゼーションの融解温度を変える修飾されたヌクレオチド、アンプリコンクローニングを促進するための制限部位リンカー、核酸増幅反応の特異性を高める修飾基、および/またはその他同様のものといった、種々の他の修飾を含む。たとえば、核酸ハイブリダイゼーションの融点を上昇させるある修飾されたヌクレオチドは、約8〜約14の間のヌクレオチドを含めたもののような、より小さいプローブの使用を可能にするべく、任意に含められる。これらの修飾されたオリゴヌクレオチドの実例は、1又は複数のLNA(登録商標)モノマーを有するものを含む。このようなヌクレオチド類似体は、たとえば、コークカイン(Kochkine)らに対し2003年10月28日に発行された「SYNTHESIS OF [2.2.1]BICYCLO NUCLEOSIDES([2.2.1]ビシクロヌクレオシドの合成)と題する米国特許第6,639,059号、スクーブ(Skouv)らに対し2001年10月16日に発行された「ONE STEP SAMPLE PREPARATION AND DETECTION OF NUCLEIC ACIDS IN COMPLEX BIOLOGICAL SAMPLES(複雑な生体試料におけるワンステップの試料調製および核酸の検出)」と題する米国特許第6,303,315号、およびコークカイン(Kochkine)らに対し2003年5月15日に公開された「SYNTHESIS OF [2.2.1]BICYCLO NUCLEOSIDES([2.2.1]ビシクロヌクレオシドの合成)と題する米国特許出願公開第2003/0092905号においてさらに記述されており、これらは各々参考文献として含まれている。LNA(登録商標)モノマーを含んでなるオリゴヌクレオチドは、たとえば、エキシコン(Exiqon)A/S(デンマーク、ヴェドベク(Vedbaek))から市販されている。追加のプローブおよびプライマー修飾は、前文に示された定義におけるものを含め、本明細書において言及される。
ある態様においては、本明細書に記載のように利用された核酸検出試薬は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体を標識とする配列特異抗体である。配列番号1および配列番号2は、前文にさらに記述されており、表1および2において各々提供されている。本発明のこれらの態様における使用に適した抗体は、通常の方法論により、および/または遺伝子工学により調製されてよい。抗体フラグメントは、通常たとえば、超可変領域を含めた軽鎖および/または重鎖の可変領域から(VHおよびVL)、またはVHおよびVL領域の双方から、遺伝的に工学されてもよい。たとえば、本明細書で用いた用語「抗体」は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体、ならびに生物学的に活性なそのフラグメントを含んでおり、他の可能性の中でも、「1価の」抗体(グレニエ(Glennie)ら著、Nature、1982年、第295巻、p.712);共有結合的にであれ、非共有結合的にであれ凝集された、Fab′およびF(ab′)2フラグメントを含めたFabタンパク質;軽または重鎖のみ、典型的には可変重および軽鎖領域(VHおよびVL領域)、さらに典型的には超可変領域(他にVHおよびVL領域の相補性決定領域(CDR)として知られる);Fcタンパク質;1又は複数の抗原と結合可能な「ハイブリッド」抗体;定常−可変領域キメラ;異なる起源の重および軽鎖をもつ「複合」免疫グロブリン;標準的な組換え技術により、突然変異技術により、または当業界で知られている他の定方向進化術により調製されるような、改良された特異性および他の特徴をもつ「変更された」抗体を含む。
本明細書に記載されている、利用された配列特異抗体は、標識されたか、または未標識でよい。適当な標識は、たとえば、放射性核種、酵素、補酵素、蛍光色素、化学発光色素、クロモゲン、酵素基質またはコファクター、酵素阻害剤、フリーラジカル、およびその他同様のものを含む。かかる標識された試薬は、ラジオイムノアッセイ、エンザイムイムノアッセイ、たとえば、ELISA、蛍光イムノアッセイ、およびその他同様のものといった、種々の周知のアッセイにおいて使用されてよい。たとえば、各々参考文献として含まれている、米国特許第3,766,162号、3,791,932号;3,817,837号;および4,233,402号参照。付加的な標識は、本明細書においてさらに記述される。
態様によっては、NGDR9およびNGDR33によってコードされた、転写されたRNAおよび/または翻訳されたタンパク質は、検出のためにターゲティングされる。RNAおよび/またはタンパク質を検出するための多くの技術が、当業界で知られている。たとえば、本発明のプローブおよびプライマー核酸は、NGDR9またはNGDR33転写産物の検出のための、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)における使用に適合されることが可能である。さらに、種々の電気泳動アッセイ(たとえば、SDS−PAGEまたはその他同様のもの)、イムノアッセイ、質量分析アッセイ(たとえば、マトリックス支援レーザ脱離/イオン化(MALDI)に基づく分析、表面増強レーザ脱離/イオン化(SELDI)に基づく分析、など)、および/または他のアプローチが、NGDR9またはNGDR33によってコードされたタンパク質を検出するべく使用することが可能である。多くのこれらのおよび他の、適当なRNAおよびタンパク質検出法は、本明細書で引用した参考文献に記述されている。
本発明の実施においては、分子生物学および組換えDNAにおける多くの通常の技術が任意に使用される。これらの技術は周知であり、たとえば、オーズベル(F. M. Ausubel)(編)、「Current Protocols in Molecular Biology(分子生物学における最新のプロトコール)」第I、II、およびIII巻、1997年;サンブルック(Sambrook)ら著、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual(分子クローニング:実験室マニュアル)」第3版、コールドスプリングハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニューヨーク州、コールドスプリングハーバー、2001年;バージャおよびキメル(Berger & Kimmel)著、「Guide to Molecular Cloning Techniques, Methods in Enzymology(分子クローニング技術への手引き、酵素学における方法)」、第152巻、アカデミックプレス社、カリフォルニア州、サンディエゴ(Berger);グロバー(D. N. Glover)編、「DNA Cloning: A Practical Approach(DNAクローニング:実用的アプローチ)」第IおよびII巻、1985年;ゲイト(M. L. Gait)編、「Oligonucleotide Synthesis(オリゴヌクレオチド合成)」、1984年;ハムズおよびヒギンス(Hames & Higgins)著、「Nucleic Acid Hybridization(核酸ハイブリダイゼーション)」、1985年;ハムズおよびヒギンス(Hames & Higgins)編、「Transcription and Translation(転写および翻訳)」、1984年;フレシュニー(Freshney)編、「Animal Cell Culture(動物細胞培養)」、1986年;「Immobilized Cells and Enzymes(固定された細胞および酵素)」、IRL出版、1986年;パーバル(Perbal)著、「A Practical Guide to Molecular Cloning(分子クローニングへの手引き)」、1984年;「the series, Methods in Enzymology(シリーズ、酵素学における方法)」、アカデミックプレス社;ミラーおよびカロス(J. H. Miller & M. P. Calos)編、「Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(哺乳類用の遺伝子伝達ベクター)」、コールドスプリングハーバー・ラボラトリー、1987年;ウーおよびグロスマン(Wu & Grossman)編、およびウー(Wu)編、Methods in Enzymology、各々第154巻および第155巻、において説明されており、これらのすべては参考文献として含まれている。
IV.配列バリエーション
多くの核酸およびポリペプチド配列が、本発明の範囲内にある。実例を示せば、図1は、ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)のダイレクトリピート9(NGDR9)配列の、種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAの少なくともアンプリコンの部分の配列との、配列アラインメントを示している。さらに明確には、5つのN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNA(すなわち、NG株1117、1120、6346、6359、および6364)は増幅され、DK101(配列番号7)およびDK102R(配列番号25)に対応するプライマー核酸を用いてシーケンスされる。オリゴヌクレオチドDK101およびDK102Rに対する相補体(すなわち、DK102(配列番号8))、および、オリゴヌクレオチドNG519(配列番号5)およびNG514(配列番号6)の位置は、図1に示されたNGDR9の配列において下線が付されている。さらに、DR9配列と5つのN.ゴノロエアエ株との間の大部分またはコンセンサス配列もまた、示されている。
さらに実例を示せば、ある代表的なNGDR9関連核酸配列のバリエーションは、遺伝子ID番号NG0465、NG0466、NG0467、IGR0389、IGR0390、NG1616、NG1617、NG1618、IGR1318、およびIGR1319と関連づけられ、ある代表的なNGDR33関連核酸配列バリエーションは、遺伝子ID番号NG0518、NG0519、NG0520、IGR0430、IGR0431、NG1649、NG1650、IGR1345、およびIGR1346と関連づけられ、こられはすべて、2004年3月12日付けのstdgen.lanl.govにおいて、ワールドワイドウェブ上に提供されている。
サイレントバリエーション
当業者には、遺伝コードの退縮のため、NGDR9およびNGDR33ポリペプチドをコードしている数多くの核酸配列が産生されてよく、そのいくつかは、本明細書に明確に開示された核酸配列に対し最少の配列ホモロジーをもってよいことが認識されるであろう。代表的なNGDR9ポリペプチドは、遺伝子ID番号NG0465、NG0466、NG0467、NG1616、NG1617、およびNG1618、と関連づけられ、また代表的なNGDR33ポリペプチドは、遺伝子ID番号NG0518、NG0519、NG0520、NG1649、およびNG1650と関連づけられ、こられはすべて、2004年3月12日付けのstdgen.lanl.govにおいて、ワールドワイドウェブ上に提供されている。
Figure 0004625019
たとえば、コドン表(表7)の検査が、コドンAGA、AGG、CGA、CGC、CGG、およびCGUが、すべてアミノ酸アルギニンをコードすることを示している。したがって、アルギニンがコドンにより指定されている本発明の核酸のすべての位置において、該コドンは、コードされたポリペプチドを変えることなく、上記の対応するコドンのいずれかへ変更されることが可能である。RNA配列におけるUが、DNA配列におけるTに対応することが理解される。
かかる「サイレントバリエーション」は、下文に開示される「保存的に修飾されたバリエーション」の一種である。当業者は、核酸の各コドン(AUG以外、これは通常はメチオニンのための唯一のコドンである)が、標準的な技術により、機能上同一のポリペプチドをコードするべく修飾され得ることを認識するであろう。したがって、一つのポリペプチドをコードしている核酸の各々のサイレントバリエーションが、任意の記述された配列において暗示されている。本発明は、NGDR9およびNGDR33ポリペプチドをコードしている核酸配列の、各々および全ての可能なバリエーションを提供しており、それらは、可能なコドンの選択に基づく選択的な組合せによって作成されることも可能である。これらの組合せは、NGDR9およびNGDR33ポリペプチドをコードしている核酸配列に対し適用された、標準的なトリプレット遺伝コード(たとえば、表1に示されたような)に従って作成される。本明細書における各核酸の、かかる全てのバリエーションは、遺伝コードとの組合せにおける配列の考慮によって、明確に提供され記述される。
保存的バリエーション
特定の核酸配列の「保存的に修飾されたバリエーション」または、単純に「保存的バリエーション」は、同一または本質的に同一なアミノ酸配列をコードする核酸か、または核酸がアミノ酸配列をコードしない場合には、本質的に同一な配列を指す。当業者は、コードされた配列における、単一のアミノ酸または低いパーセントのアミノ酸(典型的には5%未満、さらに典型的には4%、2%、または1%未満)を変更、付加、または欠失する個々の置換、欠失、または付加が「保存的に修飾されたバリエーション」であることを認識するであろう(ここで、当該変更は、結果としてアミノ酸の欠失、アミノ酸の付加、または化学的に類似したアミノ酸によるアミノ酸の置換を生じる)。
機能上類似したアミノ酸を提供する保存的置換表は、当業界で知られている。表8は、互いに「保存的置換」であるアミノ酸を含有する、6つの群を示している。
Figure 0004625019
したがって、本明細書において言及される、NGDR9およびNGDR33ポリペプチドの「保存的置換バリエーション」は、低いパーセントの、典型的には5%未満、さらに典型的には2%または1%未満のポリペプチド配列のアミノ酸の、保存的に選択された同じ保存的置換群のアミノ酸による置換を含む。
非機能性配列の付加のような、核酸分子の活性を変えない配列の付加は、基本の各案の保存的バリエーションである。
当業者は、本明細書に記載されている核酸の多くの保存的バリエーションが、機能的に同一な核酸を生じることを認識するであろう。たとえば、前文に議論されたように、遺伝コードの退縮により、「サイレント置換」(すなわち、コードされたポリペプチドに結果として変更を生じない、核酸における置換)は、アミノ酸をコードしているすべての核酸配列の暗黙の特徴である。同様に、アミノ酸配列中の1個または数個のアミノ酸が、高度に類似した性質を持つ別のアミノ酸によって置換される「保存的アミノ酸置換」もまた、開示されたコンストラクトに対し高度に類似性であると容易に同定される。開示された各配列についてのかかる保存的バリエーションは、本発明の特徴である。
V.プローブおよびプライマー合成
本発明のオリゴヌクレオチドプローブおよびプライマーは、当業界で知られている本質的に任意の技術を用いて合成されることが可能である。ある態様においては、たとえば、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドプローブおよびプライマーは、たとえば、参考文献として本明細書に含まれている、ボカージおよびカルサーズ(Beaucage & Caruthers)著、Tetrahedron Letts.、1981年、第22巻、第20号、p.1859−1862の固相ホルホラミダイトトリエステル法を用いて化学的に、あるいは当業界で知られている他の合成技術、たとえば、参考文献として本明細書に含まれている、ニーダム−ワンデワンダ(Needham-VanDevanter)ら著、Nucleic Acids Res.、1984年、第12巻、p.6159−6168に記述されたような自動合成装置を用いて合成される。自動化されたオリゴヌクレオチド合成用には、広く多様な装置が市販されている。マルチヌクレオチド合成法(たとえば、トリヌクレオチド合成など)もまた、任意に利用される。さらに、本明細書に記載されているプライマー核酸は、任意に種々の修飾を含む。ある態様においては、たとえば、プライマーは、たとえば次に続くアンプリコンクローニングを促進するための、制限部位リンカーなどを含む。さらに実例を示せば、プライマーはまた任意に、増幅反応の特異性を改良するべく、たとえば、本明細書に参考文献として含まれている、1999年12月14日発行の「MODIFIED NUCLEIC ACID AMPLIFICATION PRIMERS(修飾された核酸増幅プライマー)」と題するウィル(Will)に対する米国特許第6,001,611号に記述されたように修飾される。プライマーおよびプローブはまた、本明細書に記載されているような、さもなければ当業界で知られている、種々の他の修飾を用いて合成されることが可能である。
本質的には任意の標識が、本発明の核酸検出試薬を標識するべく任意に利用される。態様によっては、たとえば、標識は蛍光色素(たとえば、ローダミン色素(たとえば、R6G、R110、TAMRA、ROXなど)、フルオレセイン色素(たとえば、JOE、VIC、TET、HEX、FAMなど)、ハロゲン化フルオレセイン色素、シアニン色素(たとえば、CY3、CY3.5、CY5、CY5.5など)、BODIPY(登録商標)色素(たとえば、FL、530/550、TR、TMRなど)、ALEXA FLUOR(登録商標)色素(たとえば、488、532、546、568、594、555、653、647、660、680など)、ジクロロローダミン色素、エネルギー転移色素(たとえば、BIGDYE(登録商標)v1色素、BIGDYE(登録商標)v2色素、BIGDYE(登録商標)v3色素など)、ルシファー(Lucifer)色素(たとえば、ルシファーイエローなど)、CASCADE BLUE(登録商標)、オレゴン・グリーン(Oregon Green)、およびその他同様のものを含んでなる。蛍光色素の追加の実例は、たとえば、ハウグランド(Haugland)著、「Molecular Probes Handbook of fluorescent Probes and Research Products(蛍光プローブおよび研究産物の分子プローブハンドブック)」、第9版、2003年、およびその最新版に提供されており、これらは各々参考文献として含まれている。蛍光色素は通常、たとえば、モレキュラー・プローブ・インク(Molecular Probes Inc.)(オレゴン州、ユージーン)、アマシャム・バイオサイエンシズ・コープ(Amersham Biosciences Corp.)(ニュージャージー州、ピスカタウェイ)、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)(カリフォルニア州、フォスターシティ)など、を含めた種々の商業用の製造業者から市販されている。他の標識は、たとえば、ビオチン、弱い蛍光標識(イン(Yin)ら著、Appl Environ Microbiol.、2003年、第69巻、第7号、p.3938、バーベンデュア(Babendure)ら著、Anal. Biochem.、2003年、第317巻、第1号、p.1、およびジャンコヴィアク(Jankowiak)ら著、Chem Res Toxicol.、2003年、第16巻、第3号、p.304)、非蛍光標識、比色標識、化学発光標識、生物発光標識(ウィルソン(Wilson)ら著、Analyst.、2003年、第128巻、第5号、p.480、およびローダ(Roda)ら著、Luminescence、2003年、第18巻、第2号、p.72)、ラーマン標識、電気化学標識、生物発光標識(キタヤマ(Kitayama)ら著、Photochem Photobiol.、2003年、第77巻、第3号、p.333、アラカワ(Arakawa)ら著、Anal. Biochem.、2003年、第314巻、第2号、p.206、およびマエダ(Maeda)著、J. Pharm. Biomed. Anal.、2003年、第30巻、第6号、p.1725)、および、たとえば、2002年11月22日出願の、米国仮特許出願第60/428,484号に記述されたような、アルファ−メチル−PEG標識試薬を含んでおり、これらの参考文献は各々参考として含まれている。核酸標識はまた下文においてさらに記述される。
さらに、本質的に任意の核酸(および、標準的であろうが非標準的であろうが、実質的に任意の標識された核酸)は、ザ・ミッドランド・サーティファイド・リエイジェント・カンパニー(The Midland Certified Reagent Company)、ザ・グレート・アメリカン・ジーン.カンパニー(The Great American Gene Company)、エクスプレスジェン・インク(ExpressGen Inc.)、オペロン・テクノロジーズ・インク(Operon Technologies Inc.)、プロリゴ(Proligo)LLC、およびその他多数といった、任意の多様な市販の供給源から、カスタムオーダー(特注)またはスタンダードオーダー(規格注文)されることが可能である。
VI.試料調製および核酸増幅
試料は通常、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス感染を有することが疑われる被検者、典型的には哺乳類の被検者、さらに典型的にはヒトの被検者から単離される。代表的な試料または標本は、血液、血漿、血清、尿、関節液、精液、精漿、前立腺液、膣液、子宮頚管液、子宮液、子宮頚部擦過、羊水、肛門擦過物、粘液、痰、組織、およびその他同様のものを含む。これらの試料を得るための本質的に任意の技術、たとえば、擦過、静脈穿刺、ぬぐい液、バイオプシー、または当業界で知られている他の技術を含めて、任意に利用される。
標本を分類すること、細胞を培養すること、供給源から核酸を単離および調製することの方法は、当業界で知られており、これらの多くは参考文献および/または本明細書に提供された実施例においてさらに記述される。
さらに実例を示せば、本明細書に記載されている標的核酸の分析に先立ち、これらの核酸は、典型的には異なる成分の複合混合物を含む試料から、精製されるかまたは単離されてよい。収集された試料中の細胞は、典型的には溶解されて細胞内容物を放出する。たとえば、特定の試料中のN.ゴノロエアエおよび他の細胞は、それらを種々の酵素、化学物質と接触させることにより溶解されるか、および/または、当業界で知られている、たとえば細菌の細胞壁を分解する、他のアプローチによって溶解されることが可能である。態様によっては、核酸は細胞溶解物中で直接分析される。他の態様においては、核酸はさらに精製されるか、または検出に先立ち細胞溶解物から抽出される。本質的に任意の核酸抽出法が、本発明の方法において利用される試料中の核酸を精製するべく使用可能である。核酸を精製するために使用可能な代表的な技術は、たとえば、アフィニティクロマトグラフィー、固形支持体上へ固定されたプローブに対するハイブリダイゼーション、液体−液体抽出(たとえば、フェノール−クロロホルム抽出など)、沈殿(たとえば、エタノールの使用など)、濾紙による抽出、ミセル形成試薬(たとえば、セチル−トリメチル−アンモニウム−ブロミドなど)による抽出、固定されたインターカレートしている色素(たとえば、エチジウムブロミド、アクリジンなど)への結合、シリカゲルまたは珪藻土類への吸着、磁性ガラス粒子またはオルガノシラン粒子へのカオトロピック条件下での吸着、および/またはその他同様のものを含む。試料の処理はまた、たとえば、米国特許第5,155,018号、6,383,393号、および5,234,809号に記述されており、これらは各々参考文献として含まれている。
さらに例示すれば、未修飾の核酸は、シリカ表面をもつ物質に対し結合することが可能である。本発明の方法の実行における使用のために任意に適合された、多くのこれらのプロセスが、この技術において記述されている。実例を示せば、参考文献として含まれている、フォーゲルスタイン(Vogelstein)ら著、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1979年、第76巻、p.615−619は、すりフリントガラスを用いた、ヨウ化ナトリウムの存在下の、アガロースゲルからの核酸の精製を記述している。参考文献として含まれている、マルコ(Marko)ら著、Anal. Biochem.、1982年、第121巻、p.382−387は、過塩素酸ナトリウムの存在下の、ガラスダスト上の細菌からの核酸の精製を記述している。参考文献として含まれている、DE−A 3734442においては、核酸はガラス繊維フィルタ上で単離される。これらのガラス繊維フィルタへ結合した核酸は、洗浄され、次いでメタノール含有トリス/EDTAバッファーを用いて溶出される。同様の手法は、ジャコビ(Jakobi)ら著、Anal. Biochem.、1988年、第175巻、p.196−201において記述されており、これは参考文献として含まれている。特に、ジャコビらは、カオトロピック塩類溶液中での核酸のガラス表面に対する選択的な結合、および、アガロース、タンパク質、および細胞残渣のような不純物からの核酸の分離を記述している。不純物からガラス粒子を分離するためには、粒子は遠心分離されることが可能であるか、または液体がガラス繊維フィルタを通して吸込まれることが可能である。加えて、塩およびエタノールの添加による沈殿の後の、核酸を固定するための磁性粒子の使用は、たとえば、オールダトン(Alderton)ら著、Anal. Biochem.、1992年、第201巻、p.166−169、およびPCT/GB91/00212に記述されており、これらは双方とも参考文献として含まれている。凝集物は、磁場を適用すること、および1又は複数の洗浄段階を行なうことにより、元の溶媒から分離される。少なくとも1回の洗浄段階の後、核酸は典型的にはトリスバッファー中に溶解される。
たとえば、ストレプトアビジンを含む層でコートされた多孔性のガラスマトリックス中の磁性粒子もまた、本発明のある態様において利用可能である。これらの粒子は、たとえば、ビオチン接合された核酸およびタンパク質を単離するべく使用することが可能である。フェリ磁性、強磁性、および超常磁性粒子もまた、任意に利用される。本明細書に記載されている方法の実施における使用に適合可能な、磁性ガラス粒子および関連する方法はまた、たとえば、WO 01/37291に記述されており、これは参考文献として含まれている。
核酸を採取および検出するための、最も有力かつ基本的な技術は、核酸増幅である。本発明においては、注目の核酸増幅は、典型的にはそのDNAの検出に先行するか、または同時である。さらに、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドプローブもまた、たとえば、化学合成またはその他同様のものに続いて任意に増幅される。態様によっては、検出可能なシグナルは、たとえば、分枝核酸または、当業界で知られている他のシグナル増幅フォーマットを用いて増幅される。
本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドおよび方法による使用のために、任意に利用されるか、または適合された増幅法は、たとえば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、核酸配列にもとづく増幅(NASBA)、ローリングサークル増幅(RCA)、および/またはその他同様のものといった、種々のポリメラーゼまたはリガーゼ介在性増幅法を含む。これらの、および他の増幅法の使用に関する詳細は、たとえば、すべて参考文献として含まれている、バージャ、サンブルック、 オーズベル(Berger, Sambrook, Ausubel)著、「PCR Protocols A Guide to Methods and Application(PCRプロトコール、方法および応用への手引き)」、イニス(Innis)編、アカデミックプレス、カリフォルニア州、サンディエゴ、1990年(イニス)、シュヴァイツァ(Schweitzer)ら著、「Combining nucleic acid amplification and detection(核酸増幅および検出の組合せ)」、Curr Opin Biotechnol.、2001年、第12巻、第1号、p.21−27を含め、様々な論文および/または種々の標準的なテキストにおいて見出されることが可能である。多くの利用可能な生物学テキストもまた、PCRおよび関連する増幅法について議論を拡大してきた。核酸増幅はまた、たとえば、マリス(Mullis)ら(1987年)の米国特許第4,683,202号、および、スークナナンおよびマレク(Sooknanan & Malek)著、Biotechnology、1995年、第13巻、p.563に記述されており、これらは双方とも参考文献として含まれている。PCRによって大きい核酸を増幅する改良された方法は、チャング(Cheng)ら著、Nature、1994年、第369巻、p.684において要約されており、これは参考文献として含まれている。ある態様においては、標的核酸を増幅するべく二本鎖PCR増幅が利用される。二本鎖PCR増幅は、たとえば、ガブリエル(Gabriel)ら著、「Identification of human remains by immobilized sequence-specific oligonucleotide probe analysis of mtDNA hypervariable regions I and II(ミトコンドリアDNA超可変領域IおよびIIの、固定化された配列特異オリゴヌクレオチドプローブ分析によるヒト遺骨の同定)」、Croat. Med. J.、2003年、第44巻、第3号、p.293、および、ラー(La)ら著、「Development of a duplex PCR assay for detection of Brachyspira hyodysenteriae and Brachyspira pilosicoli in pig feces(ブタ糞中のブラキスピラ・ハイオダイセンテリーおよびブラキスピラ・ピロシコリの検出のための二本鎖PCRアッセイの開発)」、J. Clin. Microbiol.、2003年、第41巻、第7号、p.3372においてさらに記述されており、これらは双方とも参考文献として含まれている。任意に、標識されたプライマー(たとえば、ビオチニル化されたプライマー、スコーピオン(Scorpion)プライマーなど)は、たとえば、アンプリコンおよびその他同様のものの検出を促進するため、試料中の核酸を増幅するべく利用される。スコーピオンプライマーはまた、たとえば、ホワトコム(Whitcombe)ら著、「Detection of PCR products using self-probing amplicons and fluorescence(自己プロービングアンプリコンおよび蛍光を用いたPCR産物の検出)」、Nat Biotechnol.、1999年、第17巻、第8号、p.804−807に記述されており、これは参考文献として含まれている。標識化は、本明細書においてさらに記述される。
アンプリコンは、電気泳動、クロマトグラフィー、沈殿、透析、濾過、および/または遠心分離を含めた、当業界で知られている多数の方法のいずれかにより、他の反応成分から回収および精製される。核酸精製の観点は、たとえば、ダグラス(Douglas)ら著、「DNA Chromatography(DNAクロマトグラフィー)」、ジョン・ウィリー&サンズ・インク(Wiley John & Sons, Inc.)、2002年、および、スコット(Schott)著、「Affinity Chromatography: Template Chromatography of Nucleic Acids and Proteins(アフィニティクロマトグラフィー:核酸およびタンパク質の鋳型クロマトグラフィー)」、クロマトグラフィック・サイエンス・シリーズNo.27、マーセル・デッカー(Marcel Dekker)、1984年において記述されており、これらは全て参考文献として含まれている。態様によっては、アンプリコンは検出前に精製されない。アンプリコンの検出は下記においてさらに記述される。
VII.プローブ分析
本発明のある態様においては、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドプローブは、共有結合的または非共有結合的に固形支持体へ付着されており、それは次に、被検者由来の増幅および標識された核酸を含んでなる試料と接触される。他の態様においては、本発明のプローブは、溶液中に遊離に提供される。本質的に任意の基板物質が、本発明のこれらの観点における使用のために任意に適合される。ある態様においては、たとえば、基板はシリコン、ガラス、またはポリマー物質から製造される(たとえば、ガラスまたはポリマーの顕微鏡スライド、シリコンウェハーなど)。顕微鏡スライドを含め、適当なガラスまたはポリマー基板は、フィッシャー・サイエンティフィク(Fisher Scientific)(ペンシルベニア州、ピッツバーグ)またはその他同様のものといった、様々な商業用の製造業者から市販されている。態様によっては、本発明における固形支持体は膜である。適当な膜物質は、たとえば、ポリアラミド膜、ポリカーボネート膜、多孔性プラスチックマトリックス膜(たとえば、POREX(登録商標)ポーラス・プラスチック(Porous Plastic)など)、多孔性金属マトリックス膜、ポリエチレン膜、ポリ(ビニリデンジフルオリド)膜、ポリアミド膜、ナイロン膜、セラミック膜、ポリエステル膜、ポリテトラフルオロエチレン(TEFLON(登録商標))膜、ウーブンメッシュ膜、マイクロフィルトレーション膜、ナノフィルトレーション膜、限外濾過膜、透析膜、複合膜、親水性膜、疎水性膜、ポリマーを主成分とする膜、非ポリマーを主成分とする膜、粉末活性炭膜、ポリプロピレン膜、ガラス繊維膜、ガラス膜、ニトロセルロース膜、セルロース膜、ニトロセルロース膜、セルロースアセテート膜、ポリスルホン膜、ポリエーテルスルホン膜、ポリオレフィン膜、またはその他同様のものから任意に選ばれる。多くの他の膜性物質は、P.J.コバート・アソシエーツ・インク(Cobert Associates, Inc.)(ミズーリ州、セントルイス)、ミリポア・コーポレーション(Millipore Corporation)(マサチューセッツ州、ベッドフォード)、またはその他同様のものといった、様々な商業用の製造業者から広く市販されている。他の代表的な固形支持体は、たとえば、セラミック、金属、樹脂、ゲル、プレート、ビーズ、マイクロビーズ(たとえば、磁性マイクロビーズなど)、チューブ(たとえば、マイクロチューブなど)、ウィスカー、ファイバー、コーム、単結晶、よび自己組織化単分子膜を含めて任意に利用される。
本発明のオリゴヌクレオチドプローブは、支持体に対し、直接的または間接的に(たとえば、ウシ血清アルブミン(BSA)またはその他同様のもののようなリンカーを介して)、たとえば、任意の利用可能な化学的または物理的方法によって付着される。広く態様なリンキング化学が、広く多様な固形支持体への分子のリンキングに利用可能である。さらに明確には、核酸は固形支持体に対し、カップリング剤とのコンジュゲーションによるような共有結合により、または、静電相互作用、水素結合、または抗体−抗原カップリングのような非共有結合により、あるいはそれらの組合せによって付着されてよい。典型的なカップリング剤は、ビオチン/アビジン、ビオチン/ストレプトアビジン、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)プロテインA/IgG抗体Fcフラグメント、およびストレプトアビジン/プロテインAキメラ(参考文献として含まれている、サノ(Sano)ら著、Bio/Technology、1991年、第9巻、p.1378)、またはこれらの薬剤の誘導体または組合せを含む。核酸は固形支持体に対し、光開裂可能な結合、静電結合、ジスルフィド結合、ペプチド結合、ジエステル結合、またはこれらの結合の組合せにより付着されてよい。核酸はまた任意に固形支持体に対し、4,4′−ジメトキシトリチルまたはその誘導体のような、選択的に解離可能な結合により付着される。有用であることが見出されている誘導体は、3または4[ビス−(4−メトキシフェニル)]−メチル−安息香酸、N−スクシンイミジル−3または4−[ビス−(4−メトキシフェニル)]−メチル−安息香酸、N−スクシンイミジル−3または4−[ビス−(4−メトキシフェニル)]−ヒドロキシメチル−安息香酸、N−スクシンイミジル−3または4−[ビス−(4−メトキシフェニル)]−クロロメチル−安息香酸、およびこれらの酸の塩を含む。
前文に言及されたように、オリゴヌクレオチドプローブは任意に、核酸と固形支持体との間のリンカーを介して固形支持体へ任意に付着される。有用なリンカーは、上述のような、他のまたは追加のカップリングパートナーに対する結合のための、または固形支持体に対する付着を開裂可能にするための、カップリング剤を含む。
開裂可能な付着は、プローブと固形支持体との間に、たとえば、オリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、オリゴポリアミド、オリゴアクリルアミド、オリゴエチレングリコール、約6〜20の間の炭素原子からなるアルキル鎖、およびそれらの組合せを含めた、開裂可能な化学成分を付着させることにより作成されることが可能である。これらの成分は、たとえば、化学薬品、電磁放射線、または酵素により開裂されてよい。酵素による開裂可能な代表的な付着は、プロテアーゼにより開裂可能なペプチド結合、ヌクレアーゼ二より開裂可能なホスホジエステル結合を含む。
β−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール(DTT)、および他の還元剤といった化学薬品は、ジスルフィド結合を開裂する。有用であってもよい他の薬剤は、酸化剤、水和剤、および他の選択的に活性のある成分を含む。紫外線、赤外線、および可視光線のような電磁放射線は、光開裂可能な結合を開裂する。付着はまた、たとえば、熱または酵素処理か、または可逆的な化学的または磁気的付着を使用することにより、可逆的であってもよい。解離および付着は、たとえば、磁場または電場を用いて行なわれることが可能である。
アレイに基づくハイブリダイゼーションは、多くのアンプリコンの存在を同時に検出するべく使用可能であることから、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸の検出に特に適している。数多くのアレイシステムが記述されており、アフィメトリクス・インク(Affymetrix, Inc.)(米国、カリフォルニア州、サンタクララ)およびその他同様のもののような商業用の製造業者から市販されているものを含め、本発明による使用のために適合されることが可能である。アレイの構築および使用の観点はまた、たとえば、スポルスキ(Sapolsky)ら著、「High-throughput polymorphism screening and genotyping with high-density oligonucleotide arrays(高密度オリゴヌクレオチドアレイによるハイスループット多型スクリーニングおよびゲノタイピング)」、Genetic Analysis: Biomolecular Engineering、1999年、第14巻、p.187−192;ロックハート(Lockhart)著、「Mutant yeast on drugs(薬物に対する酵母突然変異体)」、Nature Medicine、1998年、第4巻、p.1235−1236;フォドー(Fodor)著、「Genes, Chips and the Human Genome(遺伝子、チップおよびヒトゲノム)」、FASEB Journal、1997年、第11巻、p. A879;フォドー(Fodor)著、「Massively Parallel Genomics(超並列ゲノミクス)」、Science、1997年、第277巻、p.393−395;および、チー(Chee)ら著、「Accessing Genetic Information with High-Density DNA Arrays(高密度DNAアレイによる遺伝情報の入手)」、Science、1996年、第274巻、p.610−614に記述されており、これらは全て参考文献として含まれている。
本発明の方法および他の観点を実施するための上述のプローブおよびプライマーに加えて任意に利用される、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸を検出するための他のプローブおよびプライマーは、たとえば、ピュロヒット(Purohit)らに対する米国特許第5,550,040号、およびワイス(Weiss)に対する米国特許第6,090,557号に記述されており、これらは双方とも参考文献として含まれている。
VIII.核酸ハイブリダイゼーション
オリゴヌクレオチドプローブの、それらの標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸に対するハイブリダイゼーションは、好適なハイブリダイゼーション条件を選択することによって達成される。プローブ:標的核酸ハイブリッドの安定性は、典型的にはアッセイおよび洗浄の条件に適合するべく選択され、安定な、検出可能なハイブリッドを、プローブと標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸との間でのみ形成するようにする。1又は複数の異なるアッセイパラメータの操作が、特定のハイブリダイゼーションアッセイの正確な感度および特異性を決定する。
さらに明確には、DNA、RNA、PNA、またはDNA、RNA、およびPNAの組合せ、の相補的な塩基の間のハイブリダイゼーションは、温度、塩濃度、静電強度、バッファー組成、およびその他同様のものの異なる、広く多様な条件下で起こる。これらの条件およびそれらを適用するための方法の実例は、たとえば、タイセン(Tijssen)(1993年)、上記、および、ハムズおよびヒギンス(Hames Higgins)、上記、において記述されているハイブリダイゼーションは通常、ハイブリダイズされる配列の性質およびその長さに依存して、約0℃〜約70℃の間において、約1分間から約1時間の間行なわれる。しかしながらハイブリダイゼーションは、反応の条件に依存して、数秒間または数時間起こることが可能である。実例を示せば、2つの20量体の混合物についての典型的なハイブリダイゼーション条件は、混合物を68℃にさせ、続いて室温(22℃)に5分間、または、2マイクロリットル中で2℃のような非常に低い温度に冷却する。核酸間のハイブリダイゼーションは、トリス−EDTA(TE)、トリス−HCl、およびHEPESのようなバッファー、塩類溶液(たとえば、NaCl、KCl、CaCl2)、または他の水溶液、試薬、および化学物質を用いて促進されてよい。これらの試薬の実例は、RecAタンパク質、T4遺伝子32タンパク質、E.コリ(E. coli)単鎖結合タンパク質、および、主または副核酸溝結合タンパク質を含む。かかる試薬および化学物質の他の実例は、2価イオン、多価イオンおよびエチジウムブロミドのようなインターカレートする物質、アクチノマイシンD、プソラレン、およびアンゲリシンを含む。本発明における使用についての代表的なハイブリダイゼーション法は、COBAS AMPLICOR(登録商標)クラミジア・トラコマチス(CT)/ナイセリア・ゴノロエアエ(NG)テストプロトコール(ロシュ・ダイアグノスティクス・コーポレーション(Roche Diagnostics Corporation)、インディアナ州、インディアナポリス)において明記されたものと類似の条件に従っている。
IX.検出およびプローブバリエーション
前文に言及されたように、本発明の方法において利用された試料中の増幅された標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸は、オリゴヌクレオチドプローブ−標的ハイブリダイゼーション二重鎖の検出を可能にするべく、任意に標識される。通常、標識は、たとえば、増幅に利用されるプライマーに対して付着可能であり、かつ検出可能なシグナル(たとえば、定量化可能なシグナル)を提供する、任意の成分であることが可能である。標識は、当業界で知られている多様な技術により、直接的または関節的にプライマーへ付着されてよい。使用される標識のタイプに依存して、標識は末端(プライマーの5’または3’末端)または非末端ヌクレオチドに対し付着されることが可能であり、種々のサイズおよび組成のリンカーまたはスペーサーアームを介して間接的に付着されることが可能である。市販のホスホラミダイト試薬を用いて、5’または3’末端のいずれかに官能基(たとえば、チオールまたは第1級アミン)を含有するオリゴマーを、適当に保護されたホスホラミドによって産生することが可能であり、かかるオリゴヌクレオチドを、たとえば、「PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications(PCRプロトコール:方法および応用への手引き)」(イニス(Innis)ら編、アカデミックプレス・インク、カリフォルニア州、サンディエゴ、1990年)に記述されたプロトコールを用いて標識することが可能である。一つの態様においては、標識は5’末端においてプライマーへ共有結合的に結合されたビオチンからなる。用語「ビオチニル化されたプライマー」は、プライマーに対し直接的に、または仲介するリンカー分子を介して間接的に結合された1又は複数のビオチン分子をもつプライマーを指す。
さらに実例を示せば、オリゴヌクレオチドプローブ−標的ハイブリダイゼーション二重鎖の検出は、任意に、たとえば、参考文献として含まれているホワイトヘッド(Whitehead)ら著、Nature、1983年、第30巻、第5号、p.158に記述され、かつ市販されている、ルミノールを主成分とする試薬を用いた化学発光アッセイによる。プローブの、標識された標的DNAとのハイブリダイゼーションに続いて、標的DNAへ付着されたビオチン分子は、たとえば、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼ(SA−HRP)へ接合される。別法として、標的DNAは西洋ワサビペルオキシダーゼにより直接的に標識され、それにより分かれたコンジュゲーションの段階を削除することが可能である。いずれの場合にも、次に続く西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素によるルミノールの酸化は、結果として光子の放射を生じ、それが次に、たとえば、標準的なオートラジオグラフィーフィルム上で検出される。シグナルの強さは、DNA量の関数である。既知の量のDNAを含有している一連のDNAスタンダードが、典型的には1又は複数の未知の試料と一緒にアッセイされる。既知のDNAスタンダードのシグナル強度は、シグナル強度とDNA量との間の関数関係についての、経験的な測定を可能にし、それが未知の試料の定量を可能にする。多くの他の検出法はまた、本発明の方法を実施するべく任意に利用されており、本明細書で引用した参考文献において参照され、および/または当業界で知られている。
N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスアンプリコンを検出するための任意の利用可能な法が、本発明において使用することが可能である。共通したアプローチは、分子ビーコンまたは5’−ヌクレアーゼプローブを用いたリアルタイムの増幅検出、インターカレートしている色素の検出、増幅プローブまたは増幅された核酸自体内へ取り込まれた標識の、たとえば、未取込み標識からの増幅産物の電気泳動的分離に続く)検出、ハイブリダイゼーションに基づくアッセイ(たとえば、アレイに基づくアッセイ)、および/または、該核酸へ結合する第2の試薬の検出を含む。たとえば、NGおよび/またはCTは、本発明のある態様においては、AMPLICOR(登録商標)試験フォーマットにおいて、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドを用いて検出される。
さらに実例を示せば、分子ビーコンまたは5’−ヌクレアーゼプローブは、本発明のオリゴヌクレオチド(すなわち、配列番号3〜27から選ばれる)を含有するべく任意にデザインされ、分子ビーコンまたは5’−ヌクレアーゼプローブは、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスアンプリコンを検出するべく使用することが可能である。分子ビーコンまたは5’−ヌクレアーゼプローブは、下文においてさらに記述される。これらの一般的なアプローチについての詳細は、本明細書で引用した参考文献、たとえば、サンブルックおよびオーズベル(Sambrook & Ausubel)において見出される。核酸を標識するための追加の標識化戦略、および対応する検出戦略は、たとえば、ハウグランド(Haugland)著、「Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(蛍光プローブおよび研究産物のハンドブック)」、第9版、モレキュラー・プローブス・インク(Molecular Probes, Inc.)(オレゴン州、ユージン)、2003年において見出されることが可能であり、これは参考文献として含まれている。
分子ビーコン(MB)は、標的核酸(たとえば、標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスアンプリコン)の、リアルタイムの検出および定量化のためにデザインされたオリゴヌクレオチドである。MBの5’および3’末端は、一括して一対の成分を含んでなり、それがMBの検出可能な性質を付与している。末端の一方は蛍光体へ付着され、他方は蛍光体の蛍光放射をクエンチすることが可能なクエンチャー分子へ付着されている。たとえば、蛍光体−クエンチャーペアの一つの実例は、EDANSのような蛍光体を、たとえば5’−末端に、またDabcylのようなクエンチャーを、たとえば3’−末端において使用することが可能である。MBが溶液中に遊離に存在する、すなわち、第2の核酸に対しハイブリダイズされないとき、MBの幹部は相補的な塩基のペアリングによって安定化される。この自己相補的ペアリングは、MBに「ヘアピンループ」構造を生じる結果となり、ここで、蛍光体およびクエンチング成分は、互いに近位である。このことの確証として、蛍光成分は蛍光体によってクエンチされる。分子ビーコンのループは、典型的には本明細書に記載されているオリゴヌクレオチド(すなわち、配列番号3〜27またはその相補体から選ばれる)を含んでなり、したがって、標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸中の検出されるべき配列に対し相補的であって、ループの、標的内のその相補的配列に対するハイブリダイゼーションが、幹部を強いて解離させ、それにより蛍光体とクエンチャーとが互いに遠ざけられる。このことは、結果として蛍光体の非クエンチングを生じ、MBの蛍光に増加を引き起こす。
MBの作成および使用の標準的な方法に関する詳細は、文献において充分に確立されており、MBは数多くの商業用の供給源から利用可能である。MBの製造および使用に関するさらなる詳細は、たとえば、レオン(Leone)ら著、「Molecular beacon probes combined with amplification by NASBA enable homogenous real-time detection of RNA(RNAの均一なリアルタイム検出を可能にするNASBAによる増幅と組合わされた分子ビーコンプローブ)」Nucleic Acids Res.、1995年、第26巻、p.2150−2155;シューフ(Hshuih)ら著、「Novel, ligation-dependent PCR assay for detection of hepatitis C in serum(血清中のC型肝炎検出のための新規なライゲーション依存PCRアッセイ)」J. Clin Microbiol、1997年、第34巻、p.501−507;コストリキス(Kostrikis)ら著、「Molecular beacons: spectral genotyping of human alleles(分子ビーコン:ヒトアレルのスペクトルゲノタイピング)」Science、1998年、第279巻、p.1228−1229;ソコル(Sokol)ら著、「Real time detection of DNA:RNA hybridization in living cells(生細胞におけるDNA:RNAハイブリダイゼーションのリアルタイム検出)」Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1998年、第95巻、p.11538−11543;タイアギ(Tyagi)ら著、「Multicolor molecular beacons for allele discrimination」Nature Biotechnology、1998年、第16巻、p.49−53;ファング(Fang)ら著、「Designing a novel molecular beacon for surface-immobilized DNA hybridization studies(表面固定DNAハイブリダイゼーション研究のための新規な分子ビーコンのデザイニング)」J. Am. Chem. Soc.、1999年、第121巻、p.2921−2922;および、マラス(Marras)ら著、「Multiplex detection of single-nucleotide variation using molecular beacons(分子ビーコンを用いた単一ヌクレオチドバリエーションの多重検出)」Genet. Anal.Biomol. Eng.、1999年、第14巻、p.151−156において見出され、これらはすべて参考文献として含まれている。MBの構築および用途の観点はまた、タイアギ(Tyagi)らに対する「Detectably labeled dual conformation oligonucleotide probes, assays and kits(検出可能にラベルされた二重構造オリゴヌクレオチドプローブ、アッセイおよびキット)」と題する米国特許第5,925,517号(1997年7月20日)、タイアギ(Tyagi)らに対する「Nucleic acid detection probes having non-FRET fluorescence quenching and kits and assays including such probes(非FRET蛍光クエンチングを有する核酸検出プローブと、かかるプローブを含むキットならびにアッセイ)」と題する米国特許第6,150,097号(2000年11月21日);タイアギらに対する「Wavelength-shifting probes and primers and their use in assays and kits(波長シフト性プローブおよびプライマーと、アッセイおよびキットにおけるそれらの用途)」と題する米国特許第6,037,130号(2000年3月14日)といった特許文献においても見出され、これらはすべて参考文献として含まれている。
MB成分(たとえば、蛍光体またはクエンチャーで標識されたものを含めて、オリゴ)は、通常の方法を用いて合成されることが可能である。これらの方法のいくつかは、に前文においてさらに記述されている。たとえば、オリゴヌクレオチドまたはペプチド核酸(PNA)は、市販の自動オリゴヌクレオチド/PNA合成器において、標準的な方法を用いて合成されることが可能である。標識は、オリゴヌクレオチドまたはPNAに対し、自動合成の間に、または、先に記述されている合成後反応により、付着されることが可能である、たとえば、タイアギおよびクレイマー(Tyagi & Kramer)(1996年)、上記参照。官能基化されたオリゴヌクレオチドの合成に関する観点はまた、ネルソン(Nelson)ら著、「Bifunctional Oligonucleotide Probes Synthesized Using A Novel CPG Support Are Able To Detect Single Base Pair Mutations(新規なCPG支持体を用いて合成された二機能化オリゴヌクレオチドプローブは、単一塩基対突然変異の検出が可能である)」Nucleic Acids Res.、1989年、第17巻、p.7187−7194において見出されることが可能であり、これは参考文献として含まれている。標識/クエンチャーは、オリゴヌクレオチドまたはPNAに対し、たとえば、調節されたプローブガラスカラムを使用して、たとえばクエンチャー(たとえば、4−ジメチルアミノアゾベンゼン−4′−スルフォニル成分(DABSYL))を導入することにより、導入されることが可能である。たとえば、クエンチャーは、自動合成の間に、オリゴヌクレオチドの3’末端に付加されることが可能であり;4−(4′−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)のスクシンイミジルエステルは、付加の部位が第1級アミノ基である場合に使用可能であり;また4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4′−マレイミド(DABMI)は、付加の部位がスルフヒドリル基である場合に使用可能である。同様に、フルオロセインはオリゴヌクレオチドにおいて、たとえば、ヌクレオチドをフルオロセインで置換えるフルオレセイン・ホスホラミダイトを用いて、あるいはリンカーを介しフルオロセイン成分をチミジン環において導入するフルオレセインdT・ホスホラミダイトを用いることにより導入されることが可能である。フルオレセイン成分を末端の位置に連結するためには、ヨードアセトアミドフルオレセインがスルフヒドリル基へ連結されることが可能である。テトラクロロフルオレセイン(TET)は、自動合成の間に、5’−テトラクロロ−フルオレセイン・ホルホラミダイトを用いて導入されることが可能である。他の反応性の蛍光体誘導体およびその各々の付着部位は、アミノ基へ連結された、5−カルボキシローダミン−6G(RHD)のスクシンイミジルエステル;スルフヒドリル基へ連結された、テトラメチルローダミンのヨードアセトアミド;アミノ基へ連結された、テトラメチルローダミンのイソチオシアネート;またはスルフヒドリル基へ連結された、テキサスレッド(Texas red)のスルホニルクロリドを含む。これらの標識された成分の合成の間に、所望であれば、たとえば、高圧液体クロマトグラフィーまたは他の方法により、接合されたオリゴヌクレオチドまたはPNAが精製されることが可能である。
クルアケム(Cruachem)(cruachem.com)、オズウェル・リサーチ・プロダクツ(Oswel Research Products)Ltd.(英国;oswel.com)、リサーチ・ジェネティクス(Research Genetics)(インビトロジェン(Invitrogen)の事業部、アラバマ州、ハンツビル(resgen. com))、ザ・ミッドランド・サーティファイド・リエイジェント・カンパニー(the Midland Certified Reagent Company)(テキサス州、ミッドランド、mcrc.com)、およびゴリラ・ゲノミクス(Gorilla Genomics)LLC(カリフォルニア州、アラメダ)を含め、多様な商業用の製造業者が、スタンダードおよびカスタムの分子ビーコンを製造している。ストラタジーン(Stratagene)(カリフォルニア州、ラホヤ)からの、センチネル分子ビーコン対立遺伝子識別キット(Sentinel(登録商標) Molecular Beacon Allelic Discrimination Kits)、および、ユーロジェンテク(Eurogentec)SA(ベルギー、eurogentec.com)およびアイソジェン・バイオサイエンス(Isogen Bioscience)BV(オランダ、isogen.com)からの種々のキットといった、分子ビーコンを利用している種々のキットもまた市販されている。
ある態様においては、1又は複数の5’−ヌクレアーゼプローブを含むリアルタイムPCRアッセイシステムが、増幅されたN.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸の検出のために使用される。これらのシステムは、あるポリメラーゼの内在ヌクレアーゼ活性を用いて、クエンチャーおよび標識を含んでなる本発明のオリゴヌクレオチドから、クエンチャーまたは標識を切離すことにより、結果として標識の非クエンチングを生じる。ポリメラーゼは、複製の開始、すなわち、オリゴヌクレオチドが鋳型へ結合され、かつポリメラーゼがプライマーを伸長する時にのみ、標識を開裂する。したがって、適当に標識されたオリゴヌクレオチドプローブと、適当なヌクレアーゼ活性を含んでなるポリメラーゼとが、注目のN.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸を検出するべく使用することが可能である。たとえば、FRETまたはその他同様のもの(および関連するリアルタイム逆転写PCR)によるリアルタイムPCR産物分析は、それは多様な状況において使用されてきたリアルタイムPCRモニタリングのための周知の技術を提供しており、それは本明細書に記載されているプローブおよび方法による使用に適合されることが可能である(すべて参考文献として含まれている、ローレンド(Laurendeau)ら著、「TaqMan PCR-based gene dosage assay for predictive testing in individuals from a cancer family with INK4 locus haploinsufficiency(INK4座ハプロ不全をもつ癌家系からの個体における予測的検査のための、TaqMan PCRに基づく遺伝子量アッセイ)」Clin Chem、1999年、第45巻、第7号、p.982−6;ローレンド(Laurendeau)ら著、「Quantitation of MYC gene expression in sporadic breast tumors with a real-time reverse transcription-PCR assay(リアルタイム転写PCRアッセイによる散発性乳癌におけるMYC遺伝子発現の定量)」Clin Chem、1999年、第59巻、第12号、p.2759−65;およびクロイツァ(Kreuzer)ら著、「LightCycler technology for the quantitation of bcr/ab1 fusion transcripts(bcr/ab1融合転写産物の定量のためのライトサイクラー技術)」Cancer Research、1999年、第59巻、第13号、p.3171−4参照)。
X.システム
本発明はまた、試料中のN.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスを検出するためのシステムも提供する。システムは、本明細書に記載されている1又は複数の核酸検出試薬(たとえば、プローブ核酸、配列特異抗体など)を含む。ある態様においては、核酸検出試薬は固形支持体上にアレイされており、一方他のものにおいては、それらはたとえば、溶液中に行なわれるアッセイのための、1又は複数の容器中に提供される。システムはまた、試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと、核酸検出試薬との間の結合を検出する、少なくとも一つの検出器(たとえば、分光器など)も含む。他の検出器は、下文にさらに記述される。加えて、システムはまた、検出器に対し作用可能に接続した少なくとも一つののコントローラも含む。コントローラは1又は複数のインストラクションセットを含んでおり、それは、検出器によって検出される結合を、試料中のナイセリア・ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスの存在と相関させる。
態様によっては、少なくとも一つの容器核酸検出試薬。これらの態様においては、システムはさらに、容器内の温度を調整するベクター容器に対し接続された、少なくとも一つの温度モジュレータ、および/または、たとえば、1又は複数の核酸増幅技術を容器内で実施するための、液体を容器へおよび/または容器から移動する、少なくとも一つの液体移動成分(たとえば、自動ピペッターなど)を任意に含む。
本明細書に記載されている核酸検出試薬(たとえば、配列番号3〜27またはその相補体からなる群より選ばれる配列を含んでなるオリゴヌクレオチドプローブ、配列特異抗体など)を用いてN.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸を検出するべく任意に利用される、代表的な市販のシステムは、たとえば、ロシュ・ダイアグノスティクス・コーポレーション(Roche Diagnostics Corporation)(インディアナ州、インディアナポリス)から市販されているCOBAS AMPLICOR(登録商標)アナライザ、ルミネックス・コーポレーション(Luminex Corporation)(テキサス州、オースチン)から市販されているLUMINEX100(登録商標)システム、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)(カリフォルニア州、フォスターシティ)から市販されているABI PRISM(登録商標)配列検出システム、およびその他同様のものを含む。
本発明はさらに、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体の部分配列に対応する多数の配列に対応する、多数の文字列を含んでなるデータセットを含む、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能媒体を提供する。典型的には、少なくとも一つの文字列は、配列番号3〜27またはその相補体からなる群より選ばれる配列に対応する。典型的には、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能媒体はさらに、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能媒体の出力端子と連結した、自動合成装置を含む。当該自動合成装置は、コンピュータまたはコンピュータ読取り可能媒体からインストラクションをアクセプトし、そのインストラクションが、たとえば、データセットの中の1又は複数の文字列に対応する1又は複数のプローブ核酸の合成を指示する。代表的なシステムおよびシステム成分は、下文にさらに記述される。
検出器は、たとえば、システムの別の成分内で、またはそれに対し近位に(たとえば、容器内、固形支持体上など)生成された、検出可能なシグナルを検出するべく構成される。これらのシステムにおいて、任意に利用されるか、または使用に適合された、適当なシグナル検出器は、たとえば、蛍光、燐光、放射能、吸光度、屈折率、発光、またはその他同様のものを検出する。検出器は任意に、たとえば、所定のアッセイ段階の実行の上流および/または下流からの、一つまたは多数のシグナルをモニターする。たとえば、検出器は任意に、多数の光学シグナルをモニターし、それは位置において「リアルタイム」の結果に対応する。代表的な検出器またはセンサは、光電子倍増管、CCDアレイ、光学センサ、温度センサ、圧力センサ、pHセンサ、伝導率センサ、走査センサ、またはその他同様のものを含む。これらの、ならびに他のタイプのセンサは、各々、本明細書に記載されているシステム内へ任意に取り込まれる。任意に、本発明のシステムは、多数の検出器を含む。
これらのシステムにおいて任意に利用される、さらに特異的な代表的な検出器は、たとえば、共鳴光散乱検出器、発光分光器、蛍光分光器、燐光分光器、発光(冷光)分光器、分光光度計、光度計、およびその他同様のものを含む。たとえば、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドプローブを合成するための、たとえば、自動核酸合成装置を含めた種々の合成成分もまた、本発明のシステムにおける使用のために、利用可能されるか、または適合される。本発明のシステムにおいて任意に含まれる、検出器および合成成分は、たとえば、スクーグ(Skoog)ら著、「Principles of Instrumental Analysis(機器分析の原理)」第5版、ハーコート・ブレイス・カレッジ・パブリッシャーズ(Harcourt Brace College Publishers)、1998年、およびカレル(Currell)著、「Analytical Instrumentation: Performance Characteristics and Quality(分析機器:性能特性および品質)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インク(John Wiley & Sons Inc.)、2000年、においてさらに記述されており、これらは双方とも参考文献として含まれている。
本発明のシステムはまた典型的には、成分の操作を制御するべく、システムの1又は複数の成分(たとえば、検出器、合成成分、熱モジュレータ、液体移動成分など)に対し作用可能に接続したコントローラも含む。さらに明確には、コントローラは通常、たとえば、検出器からのデータを受取るため、容器内の温度に影響を及ぼす、および/または調節するため、選ばれた容器への、または容器からの液体流動に影響を及ぼす、および/または調節するため、またはその他同様のものに利用される、分離型または一体型のシステム成分として含まれる。コントローラおよび/または他のシステム成分(単数または複数)は、任意に、適当にプログラムされたプロセッサ、コンピュータ、デジタル装置、または他の情報アプライアンス(たとえば、必要に応じ、アナログ対デジタル、またはデジタル対アナログ変換器を含めて)へ接続され、あらかじめプログラムされたか、またはユーザが入力したインストラクションに従って、これらの機器の操作をインストラクトし、これらの機器からデータおよび情報を受取り、かつ、この情報を解釈、操作、およびユーザに報告するべく機能する。適当なコントローラ、は通常当業界で知られており、種々の商業用の供給源から市販されている。
任意のコントローラまたはコンピュータは、任意にモニターを含んでおり、それはしばしば陰極線管(「CRT」)ディスプレイ、平板ディスプレイ(たとえば、アクティブマトリックス液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイなど)、またはその他同様のものである。コンピュータ回路はしばしばボックス内に配置されており、それは、マイクロプロセッサ、メモリ、インタフェース回路、およびその他といった多数の集積回路を含む。ボックスはまた任意に、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、書込み可能なCD−ROMのような大容量脱着可能なドライブ、および他の一般周辺部品も含む。キーボードまたはマウスのような入力装置は、任意に、ユーザからの入力に備えている。これらの成分は、下文にさらに例示される。
コンピュータは典型的には、ユーザインストラクションを、たとえば、GUIにおける、パラメータフィールドへのセット内へのユーザ入力の形状において、または、たとえば、多様な異なる特定の操作についてプレプログラムされた、プレプログラムされたインストラクションの形状において、受取るための適当なソフトウェアを含む。ソフトウェアは次に、これらのインストラクションを、所望の操作を実行するための1又は複数のコントローラの操作をインストラクトするための、適当な言語に変換する。コンピュータは次に、システム内に含まれている、たとえば、センサ/検出器からデータを受取り、データを解釈し。それをユーザの理解したフォーマットにおいて供給し、あるいはそのデータを使用して、たとえば、重さのスケールまたはその他同様のものから受取った液体重量に応答して液体流動レギュレータを制御するといったプログラミングに従って、さらなるコントローラインストラクションを開始する。
コンピュータは、たとえば、PC(Intelx86またはPentium(登録商標)チップ互換DOS(登録商標)、OS2(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、WINDOWS NT(登録商標)、WINDOWS95(登録商標)、WINDOWS98(登録商標)、WINDOWS2000(登録商標)、WINDOWS XP(登録商標)、LINUXベースの機器、MACINTOSH(登録商標)、Power PC、または、UNIX(登録商標)ベースの(たとえば、SUN(登録商標)ワークステーション)機器)、または当業界で知られている他の通常市販されているコンピュータであることが可能である。ワードプロセシングソフトウェア(たとえば、Microsoft Word(登録商標)またはCorel WordPerfect(登録商標))およびデータベースソフトウェア(たとえば、Microsoft Excel(登録商標)、Corel Quattro Pro(登録商標)のようなスプレッドシートソフトウェアか、または、Microsoft Access(登録商標)またはParadox(登録商標)のようなスプレッドシートソフトウェア)といった、標準的なデスクトップアプリケーションが、本発明に適合されることが可能である。たとえば、温度モジュレータおよび液体流動レギュレータの制御を実行するためのソフトウェアは、当業者により、Visual basic、Fortran、Basic、Java(登録商標)、またはその他同様のものといった標準的なプログラミング言語を用いて、任意に構築される。
図2および3は、本発明の種々の観点がこれにおいて具体化されてよいロジックデバイスを含む、代表的な実例システムを示す図解である。本明細書に提供された教示から、この技術の開業医によって理解されるように、本発明は任意にハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて任意に実現される。態様によっては、本発明の異なる観点が、クライアントサイドロジックまたはサーバサイドロジックのいずれかにおいて実現される。この技術において理解されるように、本発明またはその成分は、ロジックインストラクションおよび/またはデータを含有する媒体プログラム成分(たとえば、固定媒体成分)において実現されてよく、それは、適当に構成されたコンピュータ処理装置内へロードされた場合、本発明に従って装置を動作させる。この技術においてまた理解されるように、ロジックインストラクションを含有する固定媒体は、観察者のコンピュータ内への物理的なローディングのため、固定媒体上で観察者へデリバーされてよく、あるいは、ロジックインストラクションを含有する固定媒体は、観察者がプログラム成分をダウンロードする目的で、コミュニケーション媒体を介してアクセスする、リモートサーバ上に常駐してもよい。
特に、図2は、検出器202および液体移動成分204がそれに対して作用可能に接続した、コンピュータ200を図式的に例示している。任意に、検出器202および/または液体移動成分204は、サーバ(図2には示されず)を介してコンピュータ200へ作用可能に接続される。操作の間、液体移動成分204は典型的には、標識されたN.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチスアンプリコンを含んでなる試料アリコートのような液体を、たとえば、本明細書に記載されているような、その上にアレイされた、ヌクレオチドプローブ、配列特異抗体などを含んでなる核酸検出試薬アレイ206へ移動させる。その後、検出器202は典型的には、液体移動成分204を用いてハイブリダイズしない核酸を核酸検出試薬アレイ206から洗い流すための1又は複数の洗浄段階が行なわれた後に核酸検出試薬アレイ206に付着されたプローブとハイブリダイズする、標識されたアンプリコンによって生成される、検出可能なシグナル(たとえば、蛍光放射など)を検出する。付加的に示されるとおり、温度モジュレータ208はコンピュータ200にも動作可能に接続されている。ハイブリダイゼーションアッセイの実施に先立ち、標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸は、標識されたプライマー核酸(たとえば、配列番号3〜27から選ばれる配列を含んでなるプライマー)を用いて増幅されることが可能である。これらの増幅反応のアンプリコンは、次いで典型的には上述のように液体移動成分204を用いて、結合アッセイを実施するべく、核酸検出試薬アレイ206へ移動される。態様によっては、結合アッセイは、たとえば、配列番号3〜27から選ばれる配列を含んでなる、分子ビーコン、5’−ヌクレアーゼプローブ、またはその他同様のものを用いて、温度モジュレータ208において、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸の増幅と同時に行なわれる。これらの態様においては、検出器202は、温度モジュレータ208を用いて増幅反応が行なわれたとき、生成された検出可能なシグナルを検出する。
図3は、情報アプライアンスまたはデジタル装置300を図式的に示しており、これは固定媒体308を有するサーバ306に対し任意に接続可能な、媒体302および/またはネットワークポート304からのインストラクションを読取ることが可能な、論理装置として理解されてよい。デジタル装置300はその後、これらのインストラクションを用いて、この技術において理解されているように、サーバまたはクライアントロジックを、本発明の観点を体現するべく指示することが可能である。本発明を体現してよい論理装置の一つのタイプは、300に例示されているようなコンピュータシステムであり、CPU310、任意の入力装置312および314、ディスクドライブ316、および任意のモニター318を含有する。固定媒体302、またはポート304の上の固定媒体308は、かかるシステムをプログラムするべく使用されてよく、ディスクタイプの光学または磁気媒体、磁気テープ、固体動的メモリまたは静的メモリ、またはその他同様のものを表す。特別の態様においては、本発明はこの固定媒体上に記録されたソフトウェアとして、全体または部分的に体現されてよい。コミュニケーションポート304はまた、かかるシステムをプログラムするべく使用されるインストラクションを最初に受取るべく使用されてよく、任意のタイプのコミュニケーション接続を表してよい。任意に本発明は、アプリケーション特異集積回路(ACIS)、またはプログラム可能なロジックデバイス(PLD)の回路内において、全体的または部分的に体現されてよい。かかる場合に、本発明はコンピュータが理解可能な記述子言語において体現されてよく、それはASIC、またはPLDを作成するべく使用されてよい。
図3はまた、自動合成装置320も含んでおり、それは任意にサーバ306を介してデジタル装置300へ接続される。任意に、自動合成装置320は、デジタル装置300へ直接的に接続される。操作の間、自動合成装置320は典型的には、配列番号3〜27またはそれに対する相補体からなる群より選ばれる配列を含んでなる、1又は複数のプライマーまたはプローブを合成するためのインストラクションを受取り、それは、たとえば、デジタル装置300および/または、固定媒体302および/または308のようなコンピュータ読取り可能な媒体により、データセット内に入れられる。
XI.キット
本発明の方法において用いられる核酸検出試薬は、任意にキットへ梱包される。本明細書に記載されているように、本発明の核酸検出試薬は、配列番号1、配列番号2、実質的に同一なその変異体であって配列番号1または2のうちの一つと少なくとも90%の配列同一性を有している変異体、あるいは配列番号1、配列番号2、または前記変異体の相補体からなる配列をもつ核酸に対し、検出可能に結合する。さらに、当該キットはまた、固形支持体、バッファー、酵素、およびDNA鎖といった、DNA固定、ハイブリダイゼーションおよび/または検出に必要な、適当に梱包された、試薬および物質、ならびにアッセイを行なうための説明書も含んでよい。任意に、本発明の核酸検出試薬(たとえば、オリゴヌクレオチドプローブ、配列特異抗体など)は、すでに固形支持体上へ付着されて、さもなければ固定されて提供される。別のオプションとして、核酸検出試薬は、たとえば、本発明の検出法を溶液相において行なうため、容器内の溶液中に遊離して提供される。これらの態様によっては、キットの核酸検出試薬は、分子ビーコン、5’−ヌクレアーゼ、またはその他同様のものが配列番号3〜27から選ばれる配列を含んでなる場合のように、標識および/またはクエンチャー成分を含んでなる。ある態様においては、キットはさらに、試料中の標的N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス配列を増幅するための、標識されたプライマーを含む。
キットはまた、1又は複数の:核酸検出試薬を試料由来の核酸またはそのアンプリコンと接触させること、および核酸検出試薬と、N.ゴノロエアエおよび/またはC.トラコマチス核酸との間の結合を検出することのための説明書のセット、もしあれば、核酸検出試薬および説明書のセットを梱包するための、少なくとも一つの容器も含む。本発明のキットにおいて含む代表的な固形支持体は、たとえば、プレート、マイクロウェルプレート、ビーズ、マイクロビーズ、チューブ(たとえば、マイクロチューブなど)、ファイバー、ウィスカー、コーム、ハイブリダイゼーションチップ、膜、単結晶、セラミック層、自己組織化単分子膜、またはその他同様のものから任意に選ばれる。
態様によっては、キットはさらに、たとえば、N.ゴノロエアエ核酸のセグメントを増幅するための、N.ゴノロエアエ核酸の少なくとも一つのセグメントに対し少なくとも部分的に相補的な、少なくとも一つのプライマー核酸を含む。ある態様においては、キットはまた、C.トラコマチス核酸の少なくとも一つのセグメントを増幅するための、1又は複数のプライマーも含む。これらの態様においては、キットは典型的にはさらに、1又は複数のプライマー核酸をもつ核酸の1又は複数の部分配列を増幅するための説明書のセット、少なくとも一つのヌクレオチド取込み生体触媒、および1又は複数のヌクレオチドを含む。ある態様においては、プライマー核酸は少なくとも一つの標識(たとえば、蛍光色素、放射性同位体)を含んでなる。適当な標識は、本明細書においてさらに記述される。たとえば、プライマー核酸は任意に、ビオチンまたはビオチン誘導体と接合される。これらの態様においては、キットは典型的にはさらに、たとえば、本発明の核酸検出試薬と標的核酸との間の結合の検出を成遂げるため、アビジンまたはアビジン誘導体か、またはストレプトアビジンまたはストレプトアビジン誘導体と接合された酵素を含む。これらの態様においては、キットは通常、少なくとも一つのヌクレオチドこり込み生体触媒(たとえば、ポリメラーゼ、リガーゼ、またはその他同様のもの)をさらに含む。これらの態様においては、キットは典型的にはさらにまた、たとえば、標的核酸の増幅における使用のための、1又は複数のヌクレオチドを含んでなる。任意に、少なくとも一つのヌクレオチドは、標識を含んでなる。これらの態様によっては、キットはさらに、たとえば、ピロホスホロリシスの最少化における使用のための、少なくとも一つのピロホスファターゼ(たとえば、熱安定ピロホスファターゼ)、たとえば、持越し汚染に対する防御が所望される場合の適用における使用のための、ウラシルN−グリコシラーゼ(UNG)(たとえば、熱安定UNG)を含む。
XII.実施例
本明細書に記載されている実施例は、例証のみを目的としたものであって、特許請求の範囲を制限することを意図していないことが理解される。また、本明細書に記載されている実施例および態様に鑑みた種々の修飾または変更が、当業者に対して示唆されることができ、それが本出願の精神および範囲、ならびに添付された特許請求の範囲内に含まれるべきであることもまた理解される。
実施例1 ナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)ダイレクトリピート9によるN.ゴノロエアエ(N. gonorrhoeae)の検出
ナイセリア・ゴノロエアエダイレクトリピート9特異オリゴヌクレオチドプライマーの、PCR分析のための選択および合成
ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)は、ナイセリア・ゴノロエアエのゲノム中の2コピーのDNA配列として先に同定された。NGDR9の配列は、ロス・アラモス国立静的伝染病研究所(Los Alamos National Laboratory Sexually Transmitted Diseases)データベースから、stdgen.lanl.gov/stdgen/bacteria/ngon/でのワールドワイドウェブにより入手された。全806塩基対のNGDR9配列は、ナイセリア・ゴノロエアエゲノム中の任意の配列と実質的な同一性を欠いているが、ブルセラ・スイス(Brucella suis)1330、第I染色体、区画155(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE014469)とはギャップ付きで36.85%(ギャップなしで44.4%同一)の配列同一性を有する。図4は、このブルセラ配列の一部を用いた、NGDR9配列のClustalWアラインメントを描いている。NGDR9配列は、B.スイス(B. suis)との最小配列同一性の領域について走査され、各々NGDR9の190塩基対領域に及ぶ、上流および下流のオリゴヌクレオチドプライマー(NG519(5’−CTCTCAATGCCCAATCATAAAGC−3’)およびNG514に対する相補体(すなわち、5’−GATAAAGCAGACGAAGCGGATAC−3’(配列番号24))が合成された。これらのプライマーの3’末端におけるデオキシシチジレート単位は、たとえば、参考文献として含まれている、1999年12月14日発行の「MODIFIED NUCLEIC ACID AMPLIFICATION PRIMERS(修飾された核酸増幅プライマー)」と題するウィル(Will)に対する米国特許第6,001,611号に記述されたように、t−ブチルベンジル基を含むべく修飾されている。NGDR9におえるNG519およびNG514の位置は、図4において下線付けされている。
他の代表的な上流および下流のオリゴヌクレオチドプライマーペアもまた、図4において下線付けされている。特に、DK101(5’−GTTTGGCGGCAAGCATCT−3)およびDK102(5’−AAATGGGATGCTGTCGTCAA−3’)が示されている。プライマーペアDK101、およびDK102に対する相補体(すなわち、5’−TTGACGACAGCATCCCATTT−3’(配列番号25))は、NGDR9の416塩基対領域を増幅するべくデザインされている。5’−末端制限部位リンカーをさらに含んでいる、DK101および、DK102に対する相補体に対応するプライマー、すなわち、HINDDK101(5’−GGCAAGCTTGTTTGGCGGCAAGCATCT−3’;HindIII制限部位に下線)、およびBAMDK102(5’−GGCGGATCCTTGACGACAGCATCCCATTT−3’;BamHI制限部位に下線)もまた合成された。このプライマーのペアを用いたN.ゴノロエアエの検出を示すアガロースゲルの写真は、下文に提供されている。DK103(5’−AAACGCAATCTTCAAACACCTCA−3’)およびDK104(5’−TTTGACGGCCTCACGCATAA−3’)もまた、図4において下線付けされている。DK103および、DK104に対する相補体(すなわち、5’−TTATGCGTGAGGCCGTCAAA−3’(配列番号26))のプライマーペアは、NGDR9の384塩基対領域を増幅するべくデザインされている。
ナイセリアのゲノムDNA精製
種々のナイセリア株からのゲノムDNAの抽出は、PureGene(登録商標)DNA精製システム(ジェントラ・システムズ(Gentra Systems)、ミネソタ州、ミネアポリス)を用いることによって行なわれた。細菌細胞は、チョコレート寒天(ハーディー・ディアグノスティクス(Hardy Diagnostics)、カリフォルニア州、サンタマリア)上で、37℃において、5%CO2中で48時間成長された。細胞は、寒天表面から分離され、PBS中に再懸濁され、13,000〜16,000xgで5秒間遠心分離され、細胞をペレット化した。上清は、10〜20μlの残留液を後に残し、吸引により除去された。試料は強力にボルテックスされ、ペレットを残留液中に再懸濁した。DNA抽出は、製造業者によって指示されたように行なわれた。手短に言えば、300μlの細胞溶解溶液が、再懸濁さえた細胞へ添加され、上下にピペッティングして細胞を溶解した。1.5μlのRNA分解酵素A溶液の、細胞溶解物への添加の後、試料は、チューブを25回逆さにすることによって混合され、37℃で5分間インキュベートされた。試料は、氷上に1分間置くことによって室温まで冷却された。RNA分解酵素処理された細胞溶解物に対し、100μlの体積の、タンパク質沈殿溶液(Protein Precipitation Solution)が添加され、試料は高速で20秒間激しくボルテックスすることにより混合された。タンパク質残渣は、13,000〜16,000xgで1分間の遠心分離によって沈殿された。DNA試料を含有している上清は、各々300μlの100%イソプロパノールを含有している、清浄な1.5mlのマイクロ遠心チューブ内へ移された。試料は、チューブを穏やかに50回逆さにすることにより混合され、次いで、13,000〜16,000xgで1分間遠心分離された。上清は流し出され、ペレットは300μlの70%エタノールで洗浄された。チューブは再度、13,000〜16,000xgで1分間遠心分離された。上清の除去の後、チューブは逆さにすることによって排水され、DNAペレットは50μlの水和溶液(Hydration Solution)中に再懸濁された。ゲノムDNAは、PicoGreen二本鎖DNA定量試薬(dsDNA Quantitation Reagents)(モレキュラー・プローブズ(Molecular Probes)、オレゴン州、ユージーン)を用いて定量化され、再懸濁されたDNAは使用まで−20℃に貯蔵された。
NGDR9のセグメントの増幅
種々のナイセリア種から鋳型として単離されたゲノムDNAと、プライマー、NG519、およびNG514に対する相補体(上記)のプライマーペアとを用いて、別個のPCR反応が行なわれた。PCRは、50mMトリシン(pH8.3)、80mMK(OAc)2(pH7.5)、2mM Mn(OAc)2(pH6.5)、50μM dATP、50μM dGTP、50μM dCTP、100μM dUTP、20UのZO5DNAポリメラーゼ(ロシュ・モレキュラー・システムズ(Roche Molecular Systems)、カリフォルニア州、アラメダ)、5UのAmpErase(登録商標)UNG(ウラシル−N−グリコシラーゼ)、0.5μMの各プライマー、および1ng/μlのエチジウムブロミドを含有する、100μlの体積において行なわれた。ゲノムDNAは、鋳型として、ナイセリア・ゴノロエアエについては、反応当たり103ゲノム当量で、ナイセリア・メニンギティディスおよび他のナイセリアの株については、反応当たり106ゲノム当量で添加された。反応は、95℃における15秒間の変性、58℃における20秒間のアニーリング、および72℃における5分間の最終的な伸長からなる60サイクルにわたり、COBAS TaqMan(登録商標)PCRシステム(ロシュ・モレキュラー・システムズ(Roche Molecular Systems)、カリフォルニア州、アラメダ)を用いて行なわれた。
別個のPCR反応はまた、様々なナイセリア種から単離されたゲノムDNAを鋳型として、またプライマーペア、HINDDK101およびBAMDK102(上記)を用いて、上記の、NGDR9の190塩基対セグメントを増幅するために使用されたものと類似の手法を用いて行なわれた。
PCR産物の分析用アガロースゲル電気泳動
PCR産物は、20μlのDNA試料に対し、8μlの10xのゲルローディングバッファー(0.025%ブロモフェノールブルー色素、100mMEDTA、および30%スクロース)へ添加することにより、ゲル電気泳動分析用に調製された。試料は次に、1XのTBバッファー(0.089Mトリス、0.09Mホウ酸、2mMEDTA、pH8.0)中に、3.0%(w/v)Nusieve、0.5%(w/v)アガロースゲル、および0.5μg/mlエチジウムブロミドを含有する、水平に浸水されたゲルのレーン内へ負荷された。電気泳動ランニングバッファーは、0.5μg/mlのエチジウムブロミドを含有する1XのTBバッファーであった。ゲルは、95〜100Vで1時間流され、次いで除去されて、長波UVトランスイルミネータ上で可視化された。特定のゲルは、190または416bpの、期待されたサイズにおけるPCR産物の有無について調べられた。
図5AおよびB、ならびに6AおよびBは、NGDR9の190塩基対セグメントの検出を示すアガロースゲルの写真であり、それに対し図7は、NGDR9の416塩基対セグメントの検出を示すアガロースゲルの写真である。
実施例2 N.ゴノロエアエの選択的検出を例証するアッセイ
この実施例は、プライマー核酸NG519(配列番号5に相当する配列を有する)およびNG514R(配列番号24に相当する配列を有する)、および5’−ヌクレアーゼプローブ(配列番号18に相当する配列を有する)の、単独またはC.トラコマチスプライマートと組合せての使用を含む。特に、これらのアッセイのインクルシビティ(inclusivity)(すなわち、試料中に標的生物体、N.ゴノロエアエを検出する能力の程度)は、表9に例示されている。
Figure 0004625019
これらのアッセイのエクスクルシビティ(exclusivity)(すなわち、試料中にゴノロエアエ以外の種のナイセリア生物体が存在するとき、偽陽性を排除する能力の程度)は、表10に例示されている。
Figure 0004625019
これらのアッセイの特異性(すなわち、非ナイセリア生物体が試料中に存在するとき、偽陽性を排除する能力の程度)は、表11に例示されている。
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
実施例3 ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート33によるN.ゴノロエアエの検出
PCRプライマー分析のための、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート33特異オリゴヌクレオチドプライマーの選択および合成
ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート33(NGDR33)は、ナイセリア・ゴノロエアエのゲノム中の2コピーのDNA配列として先に同定された。NGDR33の配列は、ロス・アラモス国立性感染症研究所(Los Alamos National Laboratory Sexually Transmitted Diseases)データベースから、stdgen.lanl.gov/stdgen/bacteria/ngon/でのワールドワイドウェブにより入手された。NGDR33のブラストホモロジー検索は、ナイセリア・メニンギティディスとの多数の有意なヒットを示し、全1142塩基対のNGDR33配列は、N.メニンギティディス、血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)に対し、ギャップ付きで38.09%(ギャップなしで50.44%同一)の配列同一性を有する。図8は、このN.メニンギティディス配列の一部を用いた、NGDR33配列のClustalWアラインメントを描いている。NGDR33配列は、N.メニンギティディスとの最小配列同一性の領域について走査され、各々NGDR33の265塩基対領域に及ぶ、上流および下流のオリゴヌクレオチドプライマー(NG613(5’−AATGTCGGGTTTGACGAAACTC−3’)およびNG614に対する相補体(すなわち、5’−AACGTCCGACAACCGGTAAC−3’)が合成された。NG613およびNG614の位置は、図8において下線付けされている。これらのプライマーの3’末端におけるデオキシシチジレート単位は、たとえば、前文に参照されたように、t−ブチルベンジル基を含むべく修飾されている。
ナイセリアゲノムDNAの精製、増幅、および分析用アガロースゲル電気泳動
様々なナイセリア種のゲノムDNAは、実施例1において前文に記述されたように精製された。別個のPCR反応はまた、様々なナイセリア種から単離されたゲノムDNAを鋳型として、またプライマーペア、NG613および、NG614に対する相補体(上記)を用いて、上記の、NGDR9の190塩基対セグメントを増幅するために使用されたものと類似の手法を用いて行なわれた。さらに、これらの増幅反応のPCR産物は、実施例1にいおいて前文に記述されたように、電気泳動で分離された。ゲルは、265bpの、期待されたサイズにおけるPCR増幅産物の有無について調べられた。図9AおよびB、ならびに10は、NGDR33のこの265塩基対セグメントの検出を示すアガロースゲルの写真である。
実施例4 臨床試料中のN.ゴノロエアエ/C.トラコマチスの検出
この予言的な実施例は、臨床試料中のN.ゴノロエアエおよびC.トラコマチスの検出のためのプロトコールを記述する。
臨床試料
女性からの子宮頚管内スワブ標本、および男性からの尿道スワブ標本は、当業界で知られている標準的な方法により採集される。スワブは、適当な培養物輸送媒体(たとえば、2SP、M−4(マイクロテスト・インク(Microtest, Inc.)、ジョージア州、アトランタ)、バーテルのクラミジアル(Bartel’s chlamydial)(イントラセル・コープ(Intracel Corp.)、ワシントン州、イサクア)など)内へ接種され、それは次に、PCR分析に使用される(参考文献として含まれている、ヴァンダーポール(Van der Pol)ら著、J. Clin. Microbiol.、2000年、第38巻、p.1105−1112参照)。これらの標本は通常、2〜8℃において貯蔵され、典型的には採集の24〜72時間以内に研究室へ輸送される。標本は典型的にはスワブがチューブに入ったままボルテックスされ、細胞培養物は接種され、各標本のアリコートが新しいチューブへ移され、それは通常2〜8℃において採集後7日まで貯蔵され、次いでPCR分析用に処理される。
任意に、初尿の50mlのアリコートもまた、男性および女性の双方から採集される。女性の尿標本は、スワブ採集の前または後に採集される。男性の尿標本は、尿道スワブ標本が得られた後に採集される。尿標本は、典型的には室温に貯蔵されて24時間以内に研究室まで輸送されるか、または、もし採集の24時間以内に輸送されなければ、たとえば2〜8℃で貯蔵される。研究室への到着時には、500μlのアリコートは、PCR分析用に処理されるまで、典型的には2〜8℃において、採集時から7日まで貯蔵される。
PCR分析
各々の標本は、典型的には処理され、製造業者の添付文書に記述されたとおりに、AMPLICOR(登録商標)およびCOBAS AMPLICOR(登録商標)試験のいずれかまたは双方にかけられる。処理された各標本について、C.トラコマチス、N.ゴノロエアエ、および内部対照(IC)の標的DNAは、少なくとも2つのプライマーペア、少なくとも一つのC.トラコマチスに特異的なペアおよび少なくとも一つのN.ゴノロエアエに特的なペア(たとえば、配列番号3〜27から選ばれる少なくとも一つの配列を含んでなる)を含有する単一の反応混合物中で同時に増幅される。結果として得られた増幅産物は、通常別々に捕捉され、N.ゴノロエアエ(たとえば、配列番号3〜27から選ばれる配列を含んでなる)、C.トラコマチス、およびIC−特異オリゴヌクレオチドプローブでコートされた、マイクロウェルプレート(AMPLICOR(登録商標)フォーマット)(参考文献として含まれている、クロチフェルト(Crotchfelt)ら著、「Detection of Neisseria gonorrhoeae and Chlamydia trachomatis in genitourinary specimens from men and women by a coamplification PCR assay(共増幅PCRアッセイによる、男性および女性からの尿生殖器標本中のナイセリア・ゴノロエアエおよびクラミジア・トラコマチスの検出)」、J. Clin. Microbiol、1997年、第35巻、p.1536−1540)への、または磁気微粒子(COBAS AMPLICOR(登録商標)フォーマット)へのハイブリダイゼーションにより、比色式に検出される。COBAS AMPLICOR(登録商標)アナライザは、増幅、ハイブリダイゼーション、および検出段階の全てを自動的に行なう(ディドメニコ(DiDomenico)ら著、「COBAS AMPLICOR(登録商標): a fully automated RNA and DNA amplification and detection system for routine diagnostic PCR(COBAS AMPLICOR(登録商標):日常の診断用PCRのための完全に自動化されたRNAおよびDNA増幅と検出)」Clin. Chem.、1996年、第42巻、p.1915−1923、ジャンカインド(Jungkind)ら著、「Evaluation of automated COBAS AMPLICOR PCR system for detection of several infectious agents and its impact on laboratory management(いくつかの感染因子検出のための自動化されたCOBAS AMPLICOR PCRシステムの評価および研究室管理に対する衝撃)J. Clin Microbiol.、1996年、第34巻、p.2778−2783、これらは双方とも参考文献として本明細書に含まれている」。AMPLICOR(登録商標)フォーマットにおいては、増幅は、たとえば、GeneAmp(登録商標)PCRシステム9700サーマルサイクラ(パーキンエルマー(Perkin-Elmer)(コネティカット州ノーウォーク)を用いて行なわれ、検出はマニュアルにより行なわれる(レフェルホルツ(Loeffelholz)ら著、「Detection of Chlamydia trachomatis in endocervical specimens by polymerase chain reacion(ポリメラーゼ連鎖反応による子宮頚管内標本におけるクラミジア・トラコマチスの検出)」)J. Clin, Microbiol.、1992年、第30巻、p.2847−2851、これは参考文献として含まれている)。
データ分析
陽性のカットオフ値(C.トラコマチスについて2.0(A660)、およびN.ゴノロエアエについて3.5(A660)の光学密度[OD])を超えるシグナルを生じる標本は、典型的には、ICの結果にかかわらず、特定の生物体について陽性として解釈される。陰性のカットオフ値(たとえば、0.2のOD)を下回るN.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスシグナルを生じる標本は、ICシグナルが指定されたカットオフ(たとえば、0.2のOD)より上でありかつ試験が妥当であるとみなされるなら、典型的には特定の生物体について陰性として解釈される。N.ゴノロエアエおよびC.トラコマチス双方のカットオフ値およびICを下回る、N.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスシグナルを生じる標本は、通常阻害性であると解釈される。阻害性標本は、典型的には元の標本の凍結されたアリコートの処理によって再試験される。反復試験の結果は、上記の基準を用いて分類される。
陰性および陽性カットオフの間の結果を生じる標本(N.ゴノロエアエについて≧0.2、<3.5、かつC.トラコマチスについて≧0.2、<2.0)は、ICシグナルにかかわらず、典型的には特定の生物体について曖昧である。曖昧な結果は、通常、元の標本のアリコートを処理すること、二重に再試験すること、および結果を最初の試験と比較することによって解決される。これらの標本は、もし、少なくとも2つの妥当な試験が、特定の生物体について≧2.0のN.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスODを生じるなら、特定の生物体について陽性として解釈される。これらの標本は、もし、少なくとも2つの反復試験が、特定の生物体について<0.2ODのN.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスシグナルを生じるなら、ICシグナルが指定されたカットオフを超えていれば、特定の生物体について陰性として解釈される。もし、2つの反復試験が、特定の生物体について<0.2のN.ゴノロエアエまたはC.トラコマチスODを生じ、かつICシグナルが指定されたカットオフを二回の反復試験のいずれについても下回れば、標本は通常阻害性として解釈される。
上述の発明は明確さおよび理解の目的のためにやや詳細に記述されてきたが、当業者にはこの開示を読むことにより、形状および細部において、本発明の真の範囲から逸脱することなく、種々の変更が行なわれ得ることが明らかであろう。たとえば、上述のすべての技術および装置は、種々の組合せにおいて使用することが可能である。本願で引用しているすべての出版物、特許、特許出願、および/または文書は、個々の出版物、特許、特許出願、および/または文書の各々が、全ての目的のために参考文献として含まれることを個別に示している場合には、同程度に、全ての目的のためその全てが引用により組み入れられるものとする。
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
Figure 0004625019
種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示した説明図である。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 種々のN.ゴノロエアエ株からのゲノムDNAのアンプリコンの配列を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエのダイレクトリピート9(NGDR9)の配列アラインメントを示す。 試料中のN.ゴノロエアエを検出するための、代表的な実例システムを示しているブロック図である。 本発明の種々の観点が具体化されてよい、コンピュータおよびコンピュータ関連媒体を含んでいる、代表的な実例システムを示しているブロック図である。 ブルセラ・スイス1330、第I染色体、区画155(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE014469)の配列の一部を用いた、NGDR9配列のClustalWアラインメントを示す。 ブルセラ・スイス1330、第I染色体、区画155(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE014469)の配列の一部を用いた、NGDR9配列のClustalWアラインメントを示す。 ブルセラ・スイス1330、第I染色体、区画155(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE014469)の配列の一部を用いた、NGDR9配列のClustalWアラインメントを示す。 NGDR9の190塩基対セグメントの検出を示しているアガロースゲルの写真である。 NGDR9の190塩基対セグメントの検出を示しているアガロースゲルの写真である。 NGDR9の416塩基対セグメントの検出を示しているアガロースゲルの写真である。 ナイセリア・メニンギティディス、血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)の配列の一部を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエダイレクトリピート33(NGDR33)のClustalWアラインメントを示す。 ナイセリア・メニンギティディス、血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)の配列の一部を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエダイレクトリピート33(NGDR33)のClustalWアラインメントを示す。 ナイセリア・メニンギティディス、血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)の配列の一部を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエダイレクトリピート33(NGDR33)のClustalWアラインメントを示す。 ナイセリア・メニンギティディス、血清群B、株MC58、区画77(GenBank(登録商標)アクセッション番号AE002435)の配列の一部を用いた、ナイセリア・ゴノロエアエダイレクトリピート33(NGDR33)のClustalWアラインメントを示す。 NGDR33の265塩基対セグメントの検出を示しているアガロースゲルの写真である。 NGDR33の265塩基対セグメントの検出を示しているアガロースゲルの写真である。

Claims (4)

  1. 配列番号3〜10、13〜25、27およびその相補体より選ばれる核酸配列からなるオリゴヌクレオチド。
  2. 試料中のナイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)を検出する方法であって:
    (a)前記試料由来の核酸を、少なくとも一つの核酸増幅反応において、配列番号3〜10、13〜16、24、25、27、並びに配列番号3〜10、13〜16、24、25、27の相補体からなる群より選ばれる核酸配列から成るプライマー核酸の第1のペアと接触させること;および
    (b)前記核酸および/またはその1若しくは複数のアンプリコンを、(a)の間または後の核酸増幅反応から検出し、それにより前記試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出すること、
    を含んでなる方法。
  3. 試料中のナイセリア・ゴノロエアエを検出する方法であって:
    (a)前記試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンを、少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、配列番号17〜23、並びに配列番号17〜23の相補体からなる群より選ばれる配列から成るオリゴヌクレオチドと接触させること、
    (b)前記核酸および/またはそのアンプリコンと前記オリゴヌクレオチドとの間の結合をモニターすること、を含んで成り、
    ここで、前記核酸および/またはそのアンプリコンと前記オリゴヌクレオチドとの間の検出可能な結合が前記試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を決定する、方法。
  4. (a)少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、配列番号3〜10、13〜25、27、並びに配列番号3〜10、13〜25、27の相補体からなる群より選ばれる配列から成るオリゴヌクレオチド;並びに1又は複数の:
    (b)試料由来の核酸および/またはそのアンプリコンと前記オリゴヌクレオチドとの間の結合をモニターすることにより、不明であるか、または実証されていない試料中のナイセリア・ゴノロエアエの存在を決定するための説明書:あるいは
    (c)少なくとも一つのオリゴヌクレオチドを梱包するための少なくとも一つの容器、
    を含んでなるキット。
JP2006544344A 2003-12-19 2004-12-16 ナイセリア・ゴノロエアエ検出のための試薬および方法 Active JP4625019B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US53096203P 2003-12-19 2003-12-19
US55246004P 2004-03-12 2004-03-12
PCT/EP2004/014366 WO2005059182A2 (en) 2003-12-19 2004-12-16 Reagents and methods for detecting neisseria gonorrhoeae

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007514427A JP2007514427A (ja) 2007-06-07
JP4625019B2 true JP4625019B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=34704301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006544344A Active JP4625019B2 (ja) 2003-12-19 2004-12-16 ナイセリア・ゴノロエアエ検出のための試薬および方法

Country Status (6)

Country Link
US (2) US20050158768A1 (ja)
EP (1) EP1697541B1 (ja)
JP (1) JP4625019B2 (ja)
CA (1) CA2549688C (ja)
ES (1) ES2410585T3 (ja)
WO (1) WO2005059182A2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7842794B2 (en) * 2004-12-17 2010-11-30 Roche Molecular Systems, Inc. Reagents and methods for detecting Neisseria gonorrhoeae
US8329884B2 (en) 2004-12-17 2012-12-11 Roche Molecular Systems, Inc. Reagents and methods for detecting Neisseria gonorrhoeae
US20060161076A1 (en) * 2005-01-06 2006-07-20 Diamics, Inc. Systems and methods for collection of cell clusters
US20060189893A1 (en) * 2005-01-06 2006-08-24 Diamics, Inc. Systems and methods for detecting abnormal cells
US20070148659A1 (en) * 2005-12-22 2007-06-28 University Of Delhi PCR-based prototype kit for detecting Chlamydia trachomatis and nelsseria gonorrhoeae
US20100311049A1 (en) * 2005-12-22 2010-12-09 University Of Delhi PCR-Based Kit For Detecting Chlamydia Trachomatis and Nelsseria Gonorrhoeae
GB0601302D0 (en) * 2006-01-23 2006-03-01 Semikhodskii Andrei Diagnostic methods and apparatus
AU2014237563B2 (en) * 2013-03-15 2020-06-11 Becton, Dickinson And Company Detection of neisseria gonorrhoeaes
US20220220539A1 (en) 2019-05-07 2022-07-14 Roche Molecular Systems, Inc. Compositions and methods for detection of neisseria gonorroheae

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5994056A (en) * 1991-05-02 1999-11-30 Roche Molecular Systems, Inc. Homogeneous methods for nucleic acid amplification and detection
WO1993007173A1 (en) * 1991-10-03 1993-04-15 University Of Georgia Research Foundation, Inc. Transforming growth factor-e
US5389515A (en) * 1992-09-15 1995-02-14 Boehringer Mannheim Corporation Isolated nucleotide sequences for identifying Neisseria gonorrhoeae
GB9312508D0 (en) * 1993-06-17 1993-08-04 Bioteknologisk Inst Compounds
US5550040A (en) * 1993-06-23 1996-08-27 Hoffman-La Roche Inc. Method, reagents and kits for the detection of Neisseria gonorrhoeae
GB0103424D0 (en) * 2001-02-12 2001-03-28 Chiron Spa Gonococcus proteins
JP2003259875A (ja) * 2002-03-08 2003-09-16 Japan Science & Technology Corp ヒト遺伝子の一塩基多型(4)

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005059182A2 (en) 2005-06-30
US7476736B2 (en) 2009-01-13
EP1697541A2 (en) 2006-09-06
US20070292886A1 (en) 2007-12-20
WO2005059182A3 (en) 2005-09-22
US20050158768A1 (en) 2005-07-21
EP1697541B1 (en) 2013-03-20
ES2410585T3 (es) 2013-07-02
CA2549688A1 (en) 2005-06-30
CA2549688C (en) 2012-04-24
JP2007514427A (ja) 2007-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100238835B1 (ko) 클라미디아 트라코마티스 검출용 조성물 및 검출 방법
JP4092201B2 (ja) 病原微生物の検出方法
US7476736B2 (en) Reagents and methods for detecting Neisseria gonorrhoeae
EP2292793B1 (en) Compositions, methods and kits for determining the presence of Trichomonas Vaginalis in a test sample
US7527926B2 (en) Oligonucleotides, reagents and amplification methods for detecting severe acute respiratory syndrome coronavirus
US8198422B2 (en) High-risk human papillomavirus detection
JP5722521B2 (ja) 淋菌を検出するための試薬及び方法
JP4176134B2 (ja) 病原微生物の検出方法
US8329884B2 (en) Reagents and methods for detecting Neisseria gonorrhoeae
JP4937911B2 (ja) opa遺伝子の5’非翻訳領域を用いたナイセリア・ゴノレアの検出法
CA2707765C (en) Compositions, methods and kits for determining the presence of trichomonas vaginalis in a test sample

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100623

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4625019

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250