JP4623016B2 - 医療用ステープラ - Google Patents

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Description

本発明は、傷口を縫合するために使用される医療用ステープラに関する。
一般に、外科手術等において傷口を縫合する手段として縫合糸のほかに医療用ステープルが使用されている。この医療用ステープルは、クラウン部とその両側の弯曲部から下方に湾曲する針脚部とから構成され、医療用ステープラを使用する。医療用ステープラは、医療用ステープルを装填したヘッド部を備えたステープラ本体と、ヘッド部側がステープラ本体の収納部に収納された状態で回動により開閉可能に設けられた操作レバーとを備え、操作レバーを通常は収納部からはみ出す開方向にバネ付勢しておき、操作レバーを強く握って閉方向に回動させ、医療用ステープルをヘッド部から突出させて皮膚内に刺し込み、その両側針先部を内側に折り曲げながら傷口を寄せて縫合する。
縫合糸で縫合する場合は傷口の両側の糸通し孔間を縫合糸で縛るため、抜糸した後も糸の痕が残ってしまうことが多いが、これに対し、医療用ステープルの場合は、傷口を寄せるだけで医療用ステープルのクラウン部は皮膚に接触することはない。このため、医療用ステープルを取り外した後は、傷口の痕が残るだけであり、一般的に手術痕がきれいである。したがって、医療用ステープラによる縫合手術の普及が期待されている。
ところで、医療用ステープラは使い捨てが基本である。縫合手術の後、医療用のステープラの内部に医療用ステープルが何本残っているかに関係なく、一手術が終われば廃棄処分されることになる。
特許第3054202号公報
しかしながら、縫合手術後(医療用ステープラの使用後)に何の処理もしないで医療用ステープラを廃棄しようとしても、医療用操作レバーはバネによりステープラ本体に対して開き状態となり、ステープラ本体から大きくはみ出して嵩張った状態になってしまっている。感染の危険がある医療廃棄物の処理費用は通常のごみ廃棄処理よりも高額であり、廃棄物を減容することは病院の経費を節減し、コストを削減する上で大きな課題である。
また、縫合手術では装填されている医療用ステープラをすべて使い切るとは限らず、廃棄する医療用ステープラの中に医療用ステープルが残留している場合が間々ある。この医療用ステープラの入ったごみ袋を処理する途中で操作レバーに外力が加わり、これによって打ち出されたステープルがごみ袋を突き破ってしまい、患者の体液で汚染された医療用ステープルが露わになってしまい、不衛生であるという問題がある。
このような問題に対しては、縫合が終了した後で医療用ステープラ内に残っている医療用ステープルをすべて空打ちして、医療用ステープルと医療用ステープルとを個別に廃棄処分する方法もあるが、空打ちに伴なって打ち出された不要な医療用ステープルで手術室内を汚すとともに、この打ち出された医療用ステープルが誤って患者に付着してしまうなどの事態も起こりえるので、かえって問題である。
また、医療用ステープラを分解して廃棄することも考えられるが、分解作業時に細かな医療用ステープルを取り扱わなくてはならない不便さがあり、また、手術作業のなかで出術室内に細かな部品が飛び散るおそれもあって、有効な手段とはいえない。
本発明は前述の問題点を解消し、操作レバーをステープラ本体に対して上方に回動した状態で廃棄することにより、医療廃棄物の減容と残留ステープルの処分を安全且つ確実に行なうことができる医療用ステープラを提供することをその課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、一端に医療用ステープルを打ち出すヘッド部を備えたステープラ本体と、該ステープラ本体に設けられた支軸に回動開閉可能に枢着された操作レバーとを備え、操作レバーの上記支軸を挟んだ一方には、上記ヘッド部からステープルを押し出す押圧部を、他方にはグリップ部を設け、上記ステープラ本体に対して操作レバーのグリップ部を開き方向に付勢しておき、上記グリップ部を閉じ方向に回動させて上記ステープルを上記ヘッド部から突出させて皮膚内に刺し込み、さらに内側に折り曲げながら傷口を寄せて縫合する医療用ステープラにおいて、
上記ステープラ本体の支軸の近傍には、上記操作レバーを閉じ方向に回動させた後に、上記付勢による開き方向への回動を許容する第1位置と、上記操作レバーに係合して上記開き方向への回動を阻止する第2位置とに作動操作可能な阻止部材を設けており、上記阻止部材を上記ステープラ本体に設けた回動軸から突出形成されたロック片とするとともに、上記操作レバーには上記ロック片に向き合う位置に凹部を形成し、上記第1位置を上記回動軸を回動させてロック片が倒れた状態の位置とし、上記第2位置を上記回動軸を回動させてロック片が起立して上記凹部に係合可能な状態の位置としたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記回動軸には突片を突出形成するとともに、上記回動軸の近傍には、上記ロック片が回動して起立して上記凹部に係合したときに、上記突片に係止する係止片を形成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、上記ロック片の操作部は、上記ヘッド部とグリップ部との間に配置されたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3において、上記回動軸は上記ロック片が倒れる方向にバネ付勢されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、縫合時には阻止部材を第1位置となるように設定操作しておき、操作レバーを握り込んでステープラ本体に対して閉じ方向に回動させてステープルをヘッド部から突出させて皮膚内に刺し込み、さらに内側に折り曲げながら傷口を寄せて縫合し、その後操作レバーから力を抜けば付勢力によって開き方向への回動が許容されて上記ステープルが解放される。同様の作業を繰り返して必要な本数のステープルを使用して傷口を縫合すればよい。その後、医療用ステープラを廃棄するときは、操作レバーを握り込んでステープラ本体に対して閉じ方向に回動させ、さらに阻止部材を第2位置に変更する。これにより、阻止部材には操作レバーが係合して開き方向への回動は阻止されるから、操作レバーは握り込んだ状態に保持される。したがって、残留ステープルの処分を安全且つ確実に行なうことができる。
このように、操作レバーを握り締め、ダイヤルを回すという操作は、ロックするときにだけ必要な操作であり、医療用ステープラが使用済みとなり、廃棄して再び使わないという意識を喚起して行うものであるから、医療事故を確実に防止することができる。
また、操作レバーが閉じ状態になっているときは、全体の容積は小さくなる。したがって、廃棄したときの嵩を小さくすることができ、医療用廃棄物の減容化に資することができる。
さらに、操作レバーは、最終的にはステープルを折り曲げる閉方向に回動させた状態で係止されるので、ヘッド部内部に残留した先頭のステープルの針先部は内側に折り曲げられた状態で固定されている。したがって、ステープラ本体からステープルの針先部が突出することがないから、医療用ステープラが廃棄されているごみ袋を処理する途中で操作レバーに外力が加わっても、押し出されたステープルがごみ袋を突き破って露わになるおそれがなく、廃棄作業を安全に行うことができる。また、残留ステープルはそのまま残したままの状態で、しかも分解することなく廃棄できるから、手術室内を汚したりするおそれがない。したがって、医療機関従事者だけでなく、医療器具の廃棄業者も含めた医療ごみの廃棄に携わる作業者全体にとって衛生的に廃棄処理を行なえるようになる。
さらに、上記阻止部材が上記ステープラ本体に設けた回動軸から突出形成されたロック片で、上記操作レバーの上記ロック片に向き合う位置には凹部を形成し、上記第1位置は上記回動軸を回動させてロック片が倒れた状態とし、上記第2位置は上記回動軸を回動させてロック片が起立して上記凹部に係合可能な状態としたので、縫合作業時にはロック片を第1位置となるように倒しておき、縫合作業が終了して廃棄するときには、操作レバーを閉じ方向に回動させた後、上記ロック片を起立させて第2位置に変更することにより操作レバーの凹部に係合させる。係合時には上記操作レバーが再び開き方向に移動するのが阻止されるから、操作レバーは握り込んだ状態に保持される。したがって、残留ステープルの処分を安全且つ確実に行なうことができる。
請求項2に係る発明によれば、ロック片を上記ステープラ本体に設けた回動軸に枢着し、この回動軸には突片を形成する一方、回動軸の近傍には、上記突片に係止可能な係止片を形成し、上記ロック片が回動して上記凹部に係合したときに、上記突片も回動して上記係止片に係止するようにしたので、突片が係止片に係止した後は、たとえ使い終わった後の医療用ステープラを投げ捨てたときに何かにあたってロック片が凹部から外れるような不測の力が働いても、突片が係止片に係止しているため、回動軸が回動することはできない。したがって、ロック片と凹部との係合も解除できないから、操作レバーはさらに確実に握り込んだ状態に保持される。
請求項3に係る発明によれば、ロック片の回動軸の操作部は、上記ヘッド部とグリップ部との間に配置され、傷口縫合時に傷口の周辺を注視する場合に上記操作部が障害になることがなく、また操作レバーを握る際に手に当たることがない。したがって、操作部が縫合手術の邪魔になることがない。
請求項4に係る発明によれば、ロック片はバネにより倒れ状態に保持されるから、不測の原因で起立することはない。
図1は本発明に係る医療用ステープラの一実施形態の斜視図、図2はその縦断面図、図3は上記医療用ステープラの正面図及び背面図であり、図4は上記医療用ステープラの分解斜視図である。
上図において符号1はステープラ本体、2は操作レバーを示す。いずれも合成樹脂から構成されている。ステープラ本体1は縦断面が略倒立U字形に形成され、その前部内側には医療用ステープルを打ち出すヘッド部3が固定されている。
ヘッド部3はベース板4上に前部に斜めのフェースプレート5を備えたマガジン部を設けてなり、フェースプレート5の裏側にはドライバプレートの摺動案内溝6(図4参照)が形成されているとともに、フェースプレート5の下端には医療用ステープルの打ち出し部7が設けられている。打ち出し部7には、ステープルの中央部分を下から支持するアンビル8が設けられている。打ち出し部7の内側上部には、ドライバプレート10が上記摺動案内溝6に沿って上下方向に摺動自在に設けられ、常時上部位置にあるようにバネ付勢されている。ヘッド部3には数本から数十本の医療用のステープルが装填され、図示しない送り手段によって先頭のものから順に打ち出し部7に供給されるように構成されている。9は打ち出し部7の中心を指し示すガイドである。
なお、図3に示したように、ドライバプレート10の下端は、倒立した凹字状に形成され、両側に突片11が形成されている。また、先頭ステープルS1の中央部はアンビル8上に載置されるようになっている。
また、上記ヘッド部3のベース板4には、その上面の後端部に半円形状の軸受け片12と係止片14とが形成されている。
操作レバー2の先端には、支軸15が設けられ、支軸15はステープラ本体1に軸受けされ、これにより操作レバーは、ステープラ本体のヘッド部3側に設けられた支軸15を中心に上下方向に回動可能に取り付けられている。そして、ヘッド部3側に位置する前部2aが、ステープラ本体1の内側のスペース(収納部)内に収納配置されている。操作レバー2の後部にはグリップ部16が形成され、グリップ部16は、ステープラ本体1の内側スペースに収納される閉じ方向(上方)と、内側スペースから下方にはみ出す開き方向(下方)に回動可能に設けられ、常時は上記内側スペースからはみ出す開き方向(下方)にバネ付勢されている。また、操作レバー2が閉じ方向に回動するときは、図2に示すように、その前端部は上記ドライバプレート10を上記打ち出し部7に向けて押圧するように配置されている。
次に、上記ステープラ本体1の上記支軸15の後部近傍位置には、閉じ方向に回動した操作レバーを再度開き方向に回動するのを阻止可能な阻止部材が設けられている。この阻止部材Aは、ステープラ本体1のヘッド部3と操作レバー2のグリップ部16との間に設けられた回動軸17の中央に突出形成されたロック片18によって構成され、回動軸17の両側にはロック片18と約90度よりやや小さい角度をなすように突片19が形成されている。また、回動軸17の一端には操作ダイヤル20が形成されている。
なお、上記回動軸17は、ヘッド部3のベース板4の後端部の半円形状の軸受け片12とステープラ本体1に形成された半円形状の軸受け片13との間に形成された軸受部に回動自在に支持されている。したがって、操作ダイヤル20を回転させることにより上記ロック片18を起倒操作することができる。このとき、同時に突片19も回動する。
次に、上記操作レバー2のグリップ部16よりも前方位置の下端には、上記ロック片18の上部に向き合う位置に下向きに開口する凹部21が形成されている。これにより、凹部21は上記ロック片18に係合可能となり、阻止部材Aは、上記操作レバー2を閉じ方向に回動させた後に、上記付勢による開き方向への回動を許容するようにロック片18が倒れる第1位置と、上記操作レバー2に係合して上記開き方向への回動を阻止するようにロック片18が起立する第2位置とに作動操作できるようになっている。
ところで、上記操作レバー2が上記ステープラ本体1に対して開き位置にあるときは、図2に示されるように、回動軸17を回動させてロック片18を起立させて第2位置の状態にしようとしても、凹部21に干渉して回動させることはできない。したがって、上記ロック片18は上記凹部21に干渉されて倒れた状態に保持される。操作レバー2が閉じ方向に回動して凹部21が十分にロック片18から離れたときにのみ回動軸17を回動させてロック片18を起立させることができるようになっている。
次に、上記構成の医療用ステープラの作動態様について説明すると、傷口を縫合するときは、ロック片18を第1位置となるように倒しておき、ヘッド部3の先端を傷口両側の皮膚の上に押し当て、操作レバー2を図3に示されるように、上記収納部内に収納する閉じ方向(上方)に回動させてヘッド部3の打ち出し部7に供給されたステープルS1を押圧する。このときステープルS1の中央はアンビル8に支持され、それ以上下方には移動できない。これに対し、ドライバプレート10の両側に形成された突片11がステープルS1の両側を押圧するので、ステープルS1の針先部だけが押し下げられ、アンビル8の両端を中心にステープルS1の針先部は互いに近づくように曲がっていく。その後、操作レバー2を移動端まで移動させていく中で、針先部を皮膚内に刺し込み、その両側針先部を内側に折り曲げながら傷口を引き寄せて縫合する。
操作レバー2に対する力を解除してグリップ部16をバネ力によってステープラ本体1の収納部からはみ出す開き方向に復帰回動させることにより、ステープルS1はヘッド部3から排出され、1個所の傷口の縫合は終了する。このように、同じ操作を繰り返すことにより傷口全体の縫合を完成させることができる。
そして、全ての縫合を終了した後、医療用ステープラを廃棄するときは、図5及び図6に示すように、操作レバー2を握り込んでステープラ本体1に対して閉じ方向に回動させ、さらにダイヤル20を回転させてロック片18が起立して第2位置を取るように操作する。これにより、上記ロック片18は起立して上記凹部21に入り込む。その後、操作レバー2から力を抜くと、操作レバー2は少し戻るが、図7のようにロック片18は凹部21の内角に係合するので、ロックされればそれ以上戻り方向には回動できない。このとき、凹部21の上底面22はロック片18の先端の回動軌跡の内側に入り込むように斜めに形成されているから、ロック片18が逆方向に回動しようとしても、ロック片18の先端は凹部21に係合して回動させることはできない。操作レバー2をさらに閉じ方向に回動させて凹部21の上底面22を上記回動軌跡の外側に移動させればロック片18も逆方向に回動するが、しかし操作レバー2はバネによって開き方向に付勢されているから、このバネ付勢に抗してロック片18の回動軸17を逆方向に回動させるには大きな力が必要となる。したがって、廃棄時に廃棄箱等に放り投げたりしても、そのときの衝撃の程度では不可能である。このように、係合時には上記操作レバー2はロックされ、再び開き方向に移動することはできず、握り込んだ状態に保持される。また、操作レバー2を握り締め、ダイヤル20を回すという操作は、ロックするときにだけ必要な操作であり、医療用ステープラが使用済みとなり、廃棄して再び使わないという意識を喚起して行うものであるから、医療事故を確実に防止することができる。
また、操作レバー2はステープラ本体1の収納部に収納されるから、全体の容積は小さくなる。したがって、廃棄したときの嵩を小さくすることができ、医療用廃棄物の減容化に資することができる。
さらに、操作レバー2は、最終的にはステープルを折り曲げる閉方向に回動させた状態で係止されるので、ヘッド部3内部に残留した先頭のステープルの針先部は内側に折り曲げられた状態でアンビル8上に固定されている。したがって、ステープラ本体1からステープルの針先部が突出することがないから、医療用ステープラが廃棄されているごみ袋を処理する途中で操作レバー2に外力が加わっても、押し出されたステープルがごみ袋を突き破って露出するおそれがなく、廃棄作業を安全に行うことができる。また、残留ステープルはそのまま残したままの状態で、しかも分解することなく廃棄できるから、手術室内を汚したりするおそれがない。したがって、医療機関従事者だけでなく、医療器具の廃棄業者も含めた医療ごみの廃棄に携わる作業者全体にとって衛生的に廃棄処理を行なえるようになる。
また、ロック片18を凹部21に係合させるためにダイヤル20によって回動軸17を回動したとき、図6及び図7に示されるように、ロック片18とともに突片19も回動する。そして、ロック片18が回動して起立し、上記凹部21に係合したとき、同様に回動した突片19は係止片14の係止顎部に当たって押し出して係止顎部を乗り越えたときに突片19の先端は係止顎部に係止する。突片19が係止片14に係止した後は、たとえ使い終わった後の医療用ステープラを投げ捨てたときに何かにあたってロック片18が凹部21から外れるような不測の力が働いても、突片19が係止片14に係止しているため、回動軸17が回動することはできない。したがって、ロック片18と凹部21との係合も解除できないから、操作レバー2はさらに確実に握り込んだ状態に保持される。
さらに、上記ロック片18の操作部であるダイヤル20は、上記ヘッド部3とグリップ部16との間に配置されているから、医療用ステープラを操作するのに障害にならない。ダイヤル20がヘッド部3に近い位置に配置されていると、ステープルの打ち出し位置や傷口の周辺などを注視して確認するのにダイヤル20が邪魔になりやすい。また、ダイヤル20がグリップ部16側に配置されていると、縫合時に指がダイヤル20当たって操作しにくい。しかし、ダイヤル20はヘッド部3とグリップ部16との間にあるから、縫合作業の障害になることはなく、
なお、上記回動軸17を図示しないバネによりロック片18が倒れる方向に付勢してもよい。これによれば、ロック片18はバネにより倒れ状態に保持されるから、不測の原因で起立することはない。
また、ロック片18の起倒構成は、必ずしも回動によるものに限定されない。他の公知の手段を利用した構成であってもよい。
次に、図8(a)(b)は阻止部材の他の実施形態を示すもので、阻止部材Bは操作レバー2の凹部21に係合可能な部位を短径と長径とを備えた断面卵形状に形成した回動軸23によって構成されている。図示例では、断面が卵形状となっているが、略円形状の約半分を切除した略半月形状としてもよく、あるいは略円形状の一部を切除した略D字状の断面形状であってもよい。また、長方形などの断面形状であってもよい。回動軸23はステープラ本体1の支軸15の近傍に回動自在に設けられ、端部には操作ダイヤル(図示せず)が取り付けられている。これにより、上記回動軸23は回動により上記凹部21に対応する部位の高さが変えられるようになっている。すなわち、同図(a)は短径としての高さh1が低い第1位置であり、同図(b)は長径としての高さh2が高い第2位置である。なお、同図において図1〜図7に示された符号と同じものは同じ部材を示すものとする。
上記構成によれば、阻止部材Bにおいて操作レバー2の凹部21に係合可能な部位が短径と直径とを備えた断面形状に形成されているので、回動軸23を回転させることにより、操作レバー2と係合する部位の高さが変わる。これを利用することにより、回動により高さが低くなる位置を第1位置、高さが高くなる位置を第2位置とすることにより、請求項1に係る発明によるものと同様の効果を得ることができる。
上記構成によれば、傷口を縫合するときは、同図(a)のように回動軸23を第1位置となるように回動させておく。この場合、操作レバー2の閉じ状態から開き方向への回動は許容されるから、必要な回数の縫合作業を行うことができる。
これに対し、全ての縫合を終了した後、医療用ステープラを廃棄するときは、操作レバー2を握り込んで同図(b)のようにステープラ本体1に対して閉じ方向に回動させた後、回動軸23を回動操作して第2位置をとるように変更する。これにより、操作レバー2から力を抜くと、操作レバー2の凹部21に回動軸が係合するので、それ以上戻り方向には回動できない。操作レバー2はロックされ、再び開き方向に移動することはできず、握り込んだ状態に保持される。
したがって、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図9(a)(b)は阻止部材のさらに他の実施形態を示すもので、阻止部材Cは上記ステープラ本体1の支軸15の近傍に、上記操作レバー2の凹部21に遊嵌可能な第1位置と、遊嵌可能な第2位置とにスライド可能に設けられたスライド部材であり、スライド操作されることにより同図(a)に示す第1位置と同図(b)に示す第2位置とを取り得るように構成されている。なお、同図において図1〜図7に示された符号と同じものは同じ部材を示すものとする。
上記構成によれば、傷口を縫合するときは、同図(a)のように阻止部材Cを第1位置となるように位置させておく。この場合、阻止部材Cは凹部21に遊嵌可能であるので、操作レバー2の閉じ状態から開き方向への回動が許容され、必要な回数の縫合作業を行うことができる。
これに対し、全ての縫合を終了した後、医療用ステープラを廃棄するときは、操作レバー2を握り込んで同図(b)のようにステープラ本体1に対して閉じ方向に回動させた後、阻止部材Cをスライド操作して第2位置をとるように変更する。これにより、操作レバー2から力を抜くと、阻止部材Cは操作レバー2の凹部21に遊嵌されず、操作レバー2はそれ以上戻り方向に回動できない。この結果操作レバー2はロックされ、再び開き方向に移動することはできず、握り込んだ状態に保持される。
したがって、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記凹部に代えて凸部とし、阻止部材が凸部に遊嵌可能な位置を第1位置とし、遊嵌可能な位置を第2位置として構成してもよいことはもちろんである。
本発明に係る医療用ステープラの一実施形態の斜視図 上記医療用ステープラの縦断面図 上記医療用ステープラの正面図 上記医療用ステープラの分解斜視図 操作レバー2を握り込んでダイヤルを回動操作したときの側面図 図5の要部の拡大図 図5の状態から操作レバーの握り込みを開放したときの要部の拡大図 (a)(b)は他の実施形態の要部の側面図 (a)(b)はさらに他の実施形態の要部の側面図
1 ステープラ本体
2 操作レバー
3 ヘッド部
16 グリップ部
18 ロック片
21 凹部

Claims (4)

  1. 一端に医療用ステープルを打ち出すヘッド部を備えたステープラ本体と、該ステープラ本体に設けられた支軸に回動開閉可能に枢着された操作レバーとを備え、操作レバーの上記支軸を挟んだ一方には、上記ヘッド部からステープルを押し出す押圧部を、他方にはグリップ部を設け、上記ステープラ本体に対して操作レバーのグリップ部を開き方向に付勢しておき、上記グリップ部を閉じ方向に回動させて上記ステープルを上記ヘッド部から突出させて皮膚内に刺し込み、さらに内側に折り曲げながら傷口を寄せて縫合する医療用ステープラにおいて、
    上記ステープラ本体の支軸の近傍には、上記操作レバーを閉じ方向に回動させた後に、上記付勢による開き方向への回動を許容する第1位置と、上記操作レバーに係合して上記開き方向への回動を阻止する第2位置とに作動操作可能な阻止部材を設けており、上記阻止部材を上記ステープラ本体に設けた回動軸から突出形成されたロック片とするとともに、上記操作レバーには上記ロック片に向き合う位置に凹部を形成し、上記第1位置を上記回動軸を回動させてロック片が倒れた状態の位置とし、上記第2位置を上記回動軸を回動させてロック片が起立して上記凹部に係合可能な状態の位置としたことを特徴とする医療用ステープラ。
  2. 上記回動軸には突片を突出形成するとともに、上記回動軸の近傍には、上記ロック片が回動して起立して上記凹部に係合したときに、上記突片に係止する係止片を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の医療用ステープラ。
  3. 上記ロック片の操作部は、上記ヘッド部とグリップ部との間に配置されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の医療用ステープラ。
  4. 上記回動軸は上記ロック片が倒れる方向にバネ付勢されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の医療用ステープラ。
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