JP4621638B2 - 点火装置 - Google Patents

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この発明は、主として、内燃機関に用いられる点火装置に関し、好ましくは多重点火型点火装置として機能する。
内燃機関の点火装置として、近年の排気ガス対策や燃費向上のための高圧縮のリーン燃焼(希薄燃焼)に適合するために、高エネルギーの点火装置が求められている。例えば、以下の特許文献には、容量性放電と誘導性放電とを組み合わせた多重放電型点火装置が記載されている。
特許第2811781号 特開平11−210607号
これらの点火装置は、通常の電流遮断方式の点火装置に比べて、放電回数が多い分だけ消費電力が増加するにも拘わらず、その消費電力を低減する方策が採られていない。また、回路構成としても、大容量のスイッチング素子を二個必要とし、その制御回路も極めて部品点数が多く、製造コストが高価であるという問題がある。更に、上記の点火装置では、本来の点火タイミングの以前に、ON状態になるスイッチング素子が存在するため、プレイグニッション(pre-ignition)のおそれもある。
以上に鑑み、本発明は、部品点数が少なく、また、消費電力を抑制することのできる点火装置を提供することを目的とする。また、点火タイミングに達するまでは、スイッチング素子がON状態にならないため、無駄な電力消費がなく、且つ、誤動作のおそれも解消される点火装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、直流電源と接地端子との間に、エネルギー蓄積コイルと、逆流防止素子と、キャパシタとを接続した第一直列回路を設けると共に、前記キャパシタの両端に、スイッチング素子の電流通路及び点火コイルからなる第二直列回路を接続した点火装置であって、前記スイッチング素子は、前記点火コイルの二次側に接続された点火プラグの点火動作時に、複数回のON/OFF動作を実行するよう制御され、前記スイッチング素子のON動作時には、エネルギー蓄積コイル及び前記キャパシタから、前記点火コイルを経由して、前記スイッチング素子のON電流が流れ込み前記点火プラグの点火動作時には、放電方向が交互に切り替わる複数回の放電動作が繰り返されるよう構成されると共に、前記エネルギー蓄積コイル又は前記スイッチング素子に流れる被監視電流の検出手段が設けられ、前記検出手段の出力が、前記スイッチング素子の駆動回路に入力されて、前記スイッチング素子の少なくとも最後のON動作時に流れる被監視電流が、所定の上限値に達すると、前記スイッチング素子を強制的にOFF状態に制御するよう構成されている
本発明は、一つの点火コイルに対応して単一のスイッチング素子で足り、極めて簡潔な構成でありながら、容量性放電と誘導性放電を交互に繰り返す多重放電型点火装置を実現できる。なお、容量性放電とは、キャパシタに蓄積された電荷の放電に伴う点火プラグの放電を意味し、誘導性放電とは、点火コイルに充電された磁気エネルギーが、直接的に放出されて実行される点火プラグの火花放電を意味する。
本発明によれば、スイッチング素子のON/OFF動作の周期を適宜に変えることが可能であり、多重放電における設計の自由度が高い。また、本発明によれば、点火プラグでの放電の有無に応じた動作周期でスイッチング素子をON/OFF動作させることができ、点火放電に必要となる点火コイルの最適な出力電力を得ることができる。そのため、消費電力を抑制しつつ、放電持続時間の長い点火装置を実現することができる。また、多重放電時に、順次、放電方向が反転するので、点火プラグの電極が劣化するのを防止できる。
本発明では、好ましくは、前記キャパシタと並列に、或いは、点火トランスの一次コイルに並列に、振動電流を吸収するダンパ素子が接続される。ダンパ素子としては、好ましくは、順方向にのみ通電する素子(典型的にはダイオード)が採用される。この構成によれば、キャパシタが逆方向に充電されることがないので、本発明を多気筒の内燃機関に応用する際に、単一のキャパシタを、各気筒の点火ユニットで共用することができる。
この点は、図6(A)〜(C)の動作を示す図13(A)〜(C)から理解することができる。例えば、図6(B)の構成の場合には、スイッチング素子5のON動作時に、キャパシタ6と、点火コイル4の一次コイル41とで振動回路が形成される。そのため、図13(B)に示すように、キャパシタ6に逆方向電流が流れる時に、この逆方向電流が、複数の点火コイルに分流してしまう。これに対して、キャパシタ6と並列にダイオード11を接続するか(図13(A)参照)、或いは、点火コイル4の一次コイル41に並列にダイオード11を接続すると(図13(C)参照)、振動電流が流れないので、他の点火コイルに電流が流れることがない。但し、図13(C)の構成の場合には、スイッチング素子5のON動作を一回に限定するのが好ましい。
また、本発明では、スイッチング素子のON動作時間を適宜に設定することにより、消費電力を抑制することができ、また、点火プラグの劣化を抑制することができる。特に、内燃機関の燃焼を開始させるための最初のON動作時間や、複数回繰り返されるON/OFF動作の最後のON動作時間は重要である。この最初のON動作時間や最後のON動作時間は、内燃機関の回転数、内燃機関の負荷条件、又は電源電圧により適宜に変更するのが好ましい。
本発明によれば、高圧縮リーン混合気を使用する燃料直噴内燃機関(Gasoline Direct Injection Engine)に対応する点火装置を実現でき、その結果として、低燃費と低排気ガスの内燃機関を実現できる。本発明では、比較的高周波数で交互に繰り返される容量性放電と誘導性放電について、その繰り返し回数や各放電エネルギーを適宜に制御することができる。具体的には、点火パルスの繰り返し回数やスイッチング周期などの動作パラメータが、内燃機関の回転数、内燃機関の負荷条件、又は電源電圧の変動に応じて適宜に変更される。また、本発明は、多様化する電池の高電圧化にも対応することもでき、簡単な回路構成でありながら、消費電力の低減化と、自由度の高い設計を実現する。
図1は、第一実施例の点火装置を示す回路図である。図示の点火装置は、例えば四気筒の内燃機関(ここでは自動車エンジン)に対応しており、同一構成の4つの点火ユニット100,101,102,103が、主として、ECU(電子制御ユニットelectronic control unit)10に制御されて動作している。点火ユニット100〜103は、スイッチング素子5のON/OFF動作によって、点火プラグ8の両端に高電圧を発生させ、各点火ユニット100〜103の点火プラグ8を時間順次に放電させている。
点火ユニット100〜103には、電源端子PWRと、第一制御端子CTL1と、第二制御端子CTL2と、接地端子GNDとが設けられている。第一制御端子CTL1には、電流検出コイル22の検出出力が供給され、第二制御端子CTL2には、ECU10から、位相の異なる制御信号が供給されている。ここで、電流検出コイル22の検出出力は、エネルギー蓄積コイル21の電流値に比例している。
図1に示す通り、点火ユニット100〜103の電源端子PWRには、第一ダイオード3とエネルギー蓄積コイル21の直列回路を経由して、バッテリーによる直流電源E(42V)が供給されている。図示の通り、第一ダイオード3は、直流電源Eから点火ユニット100〜103に向けて、順方向電流が流れるように接続されており、逆流防止素子として機能している。
また、接地端子GNDからエネルギー蓄積コイル21に向けて順方向電流が流れるように、第二ダイオード7が接続されている。この第二ダイオード7は、直流電源Eのバイパス路として機能する素子である。したがって、必ずしも、図示のように、第一ダイオード3の下流側に、第二ダイオード7を接続する必要はなく、第一ダイオード3の上流側に、第二ダイオード7を接続しても良い(図1の破線部参照)。
電源ライン1と接地端子GNDとの間には、キャパシタ(capacitor)12が接続されている。このキャパシタ12は、実際には、セラミックキャパシタC1と電解キャパシタC2とを並列に接続して実現されている。これらのキャパシタC1,C2は、電源ライン1に重畳する雑音を吸収するだけでなく、スイッチング素子5のON/OFF動作に伴う高周波信号のバイパス路を形成している。このように、本実施例では、電源ライン1の最下流位置と接地端子GNDとの間にキャパシタ12を設けているので、周波数特性に優れた高価なダイオード3,7を使用しなくても、スイッチング素子5を高速度でON/OFF動作させることができる。
各点火ユニット100〜103と接地端子GNDとの間には、キャパシタ6及び第三ダイオード11が並列に接続されている。第三ダイオード11は、キャパシタ6が負方向に充電されることを防止するダンパ素子(damper)であり、スイッチング素子5を経由する振動電流を吸収している。
次に、点火ユニット100の内部構成を説明するが、他の点火ユニット101〜103も全て同一構成である。点火ユニット100は、スイッチング素子たるトランジスタ5と、トランジスタ5に点火パルスVsを供給して点火ユニットのON/OFF動作を実現する駆動回路9と、トランジスタ5のコレクタ端子に接続される点火コイル4とで構成されている。点火コイル4は、電磁結合された一次コイル41と二次コイル42とで構成され、二次コイル42には点火プラグ8が接続されている。なお、トランジスタのエミッタ端子は、接地されている。
続いて、図1の点火装置の動作内容について図2(A)(B)を参照しつつ説明する。スイッチング素子5がON動作した場合には、図1の点火装置は、等価的に図2(A)の回路構成となり、キャパシタ6の充電電荷が、点火コイル4の一次コイル41を経由して放電され、また、エネルギー蓄積コイル21にはコイル充電電流i1が流れる。
実施例の回路は、仮に、第三ダイオード11が存在しなければ、キャパシタ6と一次コイル41とスイッチング素子5とを経由して、振動電流が流れるよう回路設計されている。但し、実際には、キャパシタ6に第三ダイオード11が並列接続されているので、キャパシタ6の両端電圧Vcは、スイッチング素子5のON動作と同時に急激に減少した後、逆方向への充電が阻止されて安定する。言い換えると、キャパシタ6の両端電圧Vcは、図2(A)の左側に図示したように急激に変化する。
一方、スイッチング素子5がOFF動作した場合には、図1の点火装置は、等価的に図2(B)の回路構成となり、キャパシタ6が、エネルギー蓄積コイル21を経由して充電される。なお、キャパシタ6の充電経路中に第一ダイオード3と第二ダイオード7が存在するので、その整流作用によって、キャパシタ6の両端電圧Vcは、急激に最高値まで増加した後、その値を維持する。この関係は、図2(B)の左側に図示した通りであり、図示例では、キャパシタ6が300Vまで充電されている。
ところで、図2(B)に示すOFF動作時には、エネルギー蓄積コイル21には、図示の向きに大きな逆起電力が発生する。これにより、直流電源Eに加えてエネルギー蓄積コイル21による電圧源が直列に加わり、電源ライン1にはキャパシタ6への大きな充電電流が流れる。この場合、直流電源Eから引き回される電源ライン1が一般的に長くなることによる高周波インピーダンスの増加が有っても、電源ライン1が第二ダイオード7と電源キャパシタ12でバイパスされるため、電源ライン1から放射される高周波ノイズが低減される。
以上の動作内容を踏まえて、図1の点火装置の動作内容を説明する。図3は、点火装置の動作内容を示すタイムチャートである。図3の左半分は、内燃機関の運転開始のアイドリング時から部分負荷時の点火動作を示しており、図3の右半分は、全負荷時に近い定常運転に達した後の定常動作時の点火動作を示している。また、図4は、内燃機関を始動させるためにクランクシャフトを回転させている時(つまり、クランキング時)の点火動作を図示している。
<クランキング時の放電開始までの動作>
そこで、先ず、図4に基づいて、クランキング時における放電開始までの動作を説明する。本実施例では、点火パルスVsは、ECU10からの制御信号CTL2に基づき、ON時間Tonが0.22mS、OFF時間Toffが0.12mSに初期設定されている。但し、エネルギー蓄積コイル21に流れる電流が、所定の上限値Imax(例えば12A)を越えると、制御信号CTL1に基づいて、点火パルスVsが強制的にOFF状態になるよう制御される。したがって、この実施例では、ON時間の設定値Tonを超えるか、或いは、エネルギー蓄積コイル21の電流上限値Imaxを超えると、両者の論理OR出力である点火パルスVsによって、スイッチング素子5がOFF動作状態になる。
さて、42Vの電源電圧Eが投入されると、エネルギー蓄積コイル21と第一ダイオード3を経由してキャパシタ6に充電電流iが流れ、キャパシタ6には、直流電源42Vに対応する充電電荷が蓄積される(初期充電動作)。
次に、スイッチング素子5が、初めてHレベルの点火パルスVsを受けると、スイッチング素子5がON動作して、キャパシタ6の充電電荷は、点火コイル4の一次コイル41を経由して放電される(図4(A)参照)。一方、エネルギー蓄積コイル21には、コイル充電電流i1が流れ、磁気エネルギーの蓄積が開始される。また、スイッチング素子5がON動作したことに対応して、スイッチング素子5のコレクタ電位Voは0Vとなり、キャパシタ6の両端電圧Vcも、0Vに向けて急激に降下する(図2(A)参照)。
なお、キャパシタ6からの放電動作の開始により、点火コイル4の二次コイル42には、4.6kV程度の誘起電圧が発生するが、この段階では、内燃機関の気筒内圧力が高いために、点火プラグ8が放電するには至らない。また、点火プラグ8が火花放電を開始していないので、エネルギー蓄積コイル21の電流値が上限値Imaxを越えることもない。
その後、スイッチング素子5がOFF状態に変化すると(図4(B)参照)、点火コイル4に蓄積された磁気エネルギーの放出により、二次コイル42に30kV程度の高電圧が誘起され、点火プラグ8が火花放電を開始する。すなわち、スイッチング素子5がON動作からOFF動作に変化したタイミングで、点火プラグ8が放電を開始し、内燃機関での燃焼が開始される。一方、エネルギー蓄積コイル21にも300V程度の逆方向起電力が誘起され、キャパシタ6が、約300Vまで急速に充電される。したがって、その後、スイッチング素子5が再度ON動作すると、キャパシタ6からの放電動作により、点火コイル4の二次コイル42に高電圧が誘起されて点火プラグ8では、それまでとは逆方向の放電が行われる。
このように、本実施例では、スイッチング素子の最初のON動作では、点火プラグ8が放電せず、点火プラグ8の動作開始までに、0.22mS程度の放電遅れが生じる。しかし、この遅延時間は、クランキング回転数の遅延角にして0.18度程度であるために問題にはならない。
<アイドリング時の動作>
以上のようにして点火動作が開始されるので、続いて、アイドリング時の点火動作について、図3のタイムチャート(左側)と図5に基づいて説明する。
[t=t0]
図3の左側に示すt=t0のタイミングで、Hレベルの点火パルスVsを受けると、スイッチング素子5は、OFF動作からON動作に変化する。そのため、キャパシタ6の充電電荷は、点火コイル4の一次コイル41を経由して急激に放電される(図5(A)参照)。キャパシタ6は、クランキング時の最終動作において400V程度まで充電されているので、この大量の電荷が点火コイル4に放電されることにより、点火コイル4の二次コイル42に40kV以上の高電圧が誘起され、点火プラグ8は、図示右向きの放電を継続する。なお、スイッチング素子5がON動作したことに対応して、スイッチング素子5のコレクタ電位Voは0Vとなり(図3(B))、キャパシタ6の両端電圧Vcも、0Vに向けて急激に降下する(図2(A)参照)。
また、スイッチング素子5がON動作したことにより、エネルギー蓄積コイル21には、コイル充電電流i1が流れ始め、磁気エネルギーの蓄積が開始される。このコイル電流i1は、図3(D)のように振動成分を伴って増加する。図3(D)は、電流検出コイル22によって検出されるエネルギー蓄積コイル21の電流波形である。
なお、エネルギー蓄積コイル21の電流が上限値Imaxを超えると、スイッチング素子5は強制的にOFF状態に遷移されるが、説明の便宜上、以下の説明では、エネルギー蓄積コイル21の電流が、上限値Imaxを超えることは無いと仮定する。
[t=t1]
エネルギー蓄積コイル21の電流が、上限値Imaxを超えないと仮定すると、タイミングt0から開始された火花放電が終了し終わる迄に、t1(=T0+0.22mS)のタイミングで、スイッチング素子5がOFF動作する(図5(B))。すると、それまでに点火コイル4に蓄積された磁気エネルギーが放出されることにより、二次コイル42に30kV程度の高電圧が誘起され、点火プラグ8は、それまでとは逆向きの放電動作を継続する。
一方、この時、エネルギー蓄積コイル21には300V程度の電圧が誘起され、キャパシタ6が、約300Vまで急速に充電される(図2(B)参照)。
[t=t2]
次に、タイミングt1から開始された誘導性の火花放電が終了し終わる迄に、t2(=t1+0.12mS)のタイミングで、改めてスイッチング素子5がON動作する(図5(A))。すると、キャパシタ6の充電電圧300Vが、点火コイル4の一次コイル41に印加されて、二次コイル42には、先の放電時とは逆方向の33kV程度の高電圧が誘起される。
そのため、点火プラグ8には放電電流が反転して流れ、また、エネルギー蓄積コイル21には、磁気エネルギーの蓄積が開始される。
[t=t3]
その後、スイッチング素子5は、t3(=t2+0.22mS)のタイミングで、再度OFF動作状態になる(図5(B))。すると、点火コイル4の二次コイル42には30KV程度の高電圧が誘起され、点火プラグ8の火花放電電流が再度反転して放電が持続される。また、エネルギー蓄積コイル21の逆方向起電力により、キャパシタ6は再充電される。
以下同様であり、エネルギー蓄積コイル21の電流が上限値Imaxを超えない限り、スイッチング素子5は、0.22mS間のON動作と、0.12mS間のOFF動作を繰り返す。また、点火プラグ8では、容量性放電と誘導性放電とを交互に繰り返す。先に説明した通り、容量性放電とは、キャパシタ6に蓄積された電荷の放電に伴う点火プラグ8の火花放電であり、誘導性放電とは、点火コイル4に充電された磁気エネルギーが、直接的に放出されて実行される点火プラグ8の火花放電である。
図3に示す通り、この実施例では、スイッチング素子5がON/OFF動作を4回繰り返した後、ECU10の制御によって、タイミングtnで最後のON動作を開始する(図5(C))。このON動作は、次回の点火タイミングにおける、最初に点火コイル4に誘起される出力電圧を増加させるための動作である。そのため、ON時間は、それまでのON時間より長い0.4mS程度に設定される。また、エネルギー蓄積コイル21の電流上限値Imaxも、それまでより高い、例えば15Aに設定される。
このような初期設定のため、点火コイル4に蓄積される磁気エネルギーは、それまでの磁気エネルギーより数段大きいレベルとなり、タイミングtmにおける点火プラグ8の誘導性放電は高出力のものとなる(図3(C)参照)。また、スイッチング素子5がOFF状態に遷移した時(図5(D))、エネルギー蓄積コイル21の誘起電圧は400V程度となり、キャパシタ6には、十分な充電電荷が蓄えられ、その状態まま次の点火タイミングまで維持される(図5(A)参照)。
<定常動作時の動作>
続いて、図3の右半分に示す定常動作時の点火動作について説明する。点火タイミングに達すると、タイミングt0でスイッチング素子5がON動作する。すると、キャパシタ6に充電された十分な充電電荷が、点火コイル4の一次コイル41を通して放電されることになり、二次コイル42には、40kV以上の高電圧が誘起され点火プラグ8が火花放電を開始する(図5(A))。
その後、タイミングt0で開始された放電が終了する以前の、タイミングt1(=t0+0.22mS)でスイッチング素子5がOFF動作する。すると、エネルギー蓄積コイル21の誘起電圧によってキャパシタ6に充電が開始されると同時に、点火コイル4の二次コイル42の誘起電圧によって、点火プラグ8に反転した放電電流が流れる(図5(B))。
その後、放電が終了する以前のタイミングt2(=t1+0.12mS)で、再度スイッチング素子5がON動作状態となり、点火プラグ8では、キャパシタ6の放電による容量性放電が行われる(図5(A))。以下同様であり、タイミングt3で、スイッチング素子5がOFF動作することで多重放電が継続され、その後、タイミングtn〜tmで最後のON動作が実行される。
以上説明した図3の点火動作において、動作信号Sのパルス幅は、多重放電の放電継続時間TSを意味するが、この放電継続時間TSは、内燃機関の回転数や負荷条件、或いは電源電圧Eの値に基づいて、ECUにおいて適宜に決定される。例えば、機関回転数が高くなると、これに対応して、放電継続時間TSを短く設定する必要がある(図3の右側参照)。
放電継続時間TSを短く設定する場合、点火パルスVsのパルス幅とパルス周期とを、放電継続時間TSに対応して短くしても良いが、本実施例では、原則としてこれらを変化させず、スイッチング回数のみを減少させている。そのため、本実施例では、点火コイル4の出力電圧が、内燃機関の回転数などに対応して無闇に低下するおそれがない。但し、実施例では、スイッチング回数の最小値が、例えば、二回程度に設定されている。
また、本実施例の回路構成では、点火コイル4の出力電圧は、主としてエネルギー蓄積コイル21へのエネルギー蓄積通電時間、換言すると、スイッチング素子5のON時間Tonに基づいて変化する。したがって、クランキング時とそれに続くアイドル回転時のように、電源電圧が低い時には、ON時間Tonを長く設定するのが好ましい。本実施例では、初期値としてのON時間Tonを比較的長く設定しても、高速回転時などのように電源電圧が比較的高い状態では、エネルギー蓄積コイル21における電流制限機能によって、スイッチング素子のON時間Tonが自動的に短縮化される。
このように、本実施例は、エネルギー蓄積コイル21の電流値が上限値Imaxを超えないので、不要な消費電力の増大を抑制することができる。すなわち、火花放電電流が多いときには、エネルギー蓄積コイル21の電流値に基づいて、点火パルスのパルス幅が自動的に短縮化され、不必要な消費電力を低減している。
また、一般に、高圧縮状態の点火プラグ8の初期放電電圧は、25kV程度の高電圧が要求されるが、一旦、放電が開始されると点火プラグ8の近傍のイオン化により20kV程度の低い電圧でも放電を継続することができる。そのため、点火パルスVsのパルス幅やパルス周期を比較的短く設定することができ、点火コイルの出力電圧を抑制して点火プラグの寿命を延ばすことができる。また、エネルギー蓄積コイル21に流れる電流値に基づいて、点火パルスのパルス幅を決定して点火コイルの出力電圧を抑制しており、この意味でも、点火プラグ8の寿命を延ばしている。
以上、図1の点火装置について具体的に説明したが、図1の回路構成に何ら限定されるものではない。図6(A)は、図1の点火装置の要部を抽出した回路図であり、図6(B)(C)は、図6(A)の一部を変形した回路図である。図6(B)は、図6(A)の回路から第三ダイオード11を除き、スイッチング素子に並列に第四ダイオード27を接続している。一方、図6(C)は、図6(B)の回路において、点火コイルの一次コイル41の両端に、第三ダイオード11を接続している。
図6(B)の回路では、第三ダイオード11が存在しないので、キャパシタ6は、正負何れの方向にも充電可能となり、キャパシタ6には自由振動電流が流れることになる。そのため、点火コイル4の一次コイル41や二次コイル42の直流電流成分が減少することになり、点火コイル内部の銅損が抑制されて発熱が低減される利点がある。なお、第四ダイオード27は、スイッチング素子5の逆方向電流のバイパス流路を形成している。
一方、図6(C)の回路構成では、図6(A)の場合と同様、キャパシタ6と一次コイル41とによる自由振動を抑止することができる。すなわち、キャパシタ6の電荷が放電し終わると、その後、一次コイル41に誘起される逆方向の誘起電圧が第三ダイオード11で吸収されて自由振動が抑止される。したがって、誘導性放電は点火コイル4の二次コイル42の漏れインダクタンスに起因するだけの抑制されたものとなる。このため、容量性放電が支配的となることから、実用上は、スイッチング素子5のスイッチング回数を一回に限定するのが好ましい。そして、ON動作時間は、他の回路構成より長く設定され、例えば、0.6mS〜2mS程度となる。
図7は、第二実施例の点火装置を示す回路図であり、図1の点火装置と同一の部品は同一の番号が付されている。この点火装置は、例えば、四気筒の内燃機関に対応しており、同一構成の4つの点火ユニット100,101,102,103が、主として、ECU10に制御されて動作している。また、第一制御端子CTL1には、電流検出コイル22の検出出力が供給され、第二制御端子CTL2には、ECU10から、位相の異なる制御信号が供給されている。
図示の通り、点火ユニット100〜103の電源端子PWRには、第一ダイオード3とエネルギー蓄積コイル21の直列回路を経由して、バッテリーによる直流電源E(42V)が供給されている。また、接地端子GNDからエネルギー蓄積コイル21に向けて順方向電流が流れるように、第二ダイオード7が接続され、電源ライン1と接地端子GNDとの間には、キャパシタ12が接続されている。
各点火ユニット100〜103は、スイッチング素子たるトランジスタ5と、トランジスタ5に点火パルスVsを供給して点火ユニットのON/OFF動作を実現する駆動回路9と、点火コイル4と、キャパシタ6と、第三ダイオード11とで構成されている。ここで、キャパシタ6と第三ダイオード11は互いに並列接続され、第三ダイオード11のアノード(陽極)端子が接地され、カソード(陰極)端子が点火コイル4に接続されている。
図7の点火回路でも、スイッチング素子5は、点火パルスVsに基づいてON動作とOFF動作とを繰り返す。図8(A)は、スイッチング素子5がON状態である場合の等価回路を示している。このON状態では、エネルギー蓄積コイル21に充電電流i1が流れると共に、点火コイル4の一次コイル41には、キャパシタ6からの放電電流i2が流れる(図9(A)参照)。
図8(B)は、スイッチング素子5がOFF状態である場合の等価回路を示している。このOFF状態では、振動電流が流れるように回路設計されているが、実際には、キャパシタ6に第三ダイオード11が接続されているので、自由振動電流は抑制されて、キャパシタ6が逆方向に充電されることはない(図9(B))。この点は、図8(A)の放電動作の場合も同様である(図9(A))。
この点火装置の動作内容も、図1の点火装置の場合とほぼ同様であり、誘導性放電と容量性放電とを繰り返す(図9(C))。但し、点火プラグ8の放電電流を途切れの無いものとするためには、エネルギー蓄積コイル21の磁気放電エネルギーとキャパシタ11の容量の設計制約から、スイッチング素子5のOFF動作時間を0.08mS以下に短く設定する必要がある。
図10(B)(C)は、図7の回路の変形例を例示したものである。図10(A)は、図7の回路構成と同一であるが、図10(B)は、図10(A)の回路から第三ダイオード11を除去し、スイッチング素子5に並列に第四ダイオード27を接続している。この第四ダイオード27は、アバランシェダイオード(avalanche diode)又は定電圧ダイオードで構成されており、スイッチング素子5がOFF状態における電流通路を確保している。図10(B)の回路では、第三ダイオード11が存在せず、且つスイッチング素子5をバイパスする第四ダイオード27が存在するので、キャパシタ6は、正負何れの方向にも充電可能となり、キャパシタ6には自由振動電流が流れる。そのため、点火コイル4の一次コイル41や二次コイル42の直流電流成分が減少することになり、点火コイル内の銅損が抑制されて発熱が低減される利点がある。
また、図10(C)は、第三ダイオード11を、点火コイルの一次コイルの並列接続したものである。このような回路構成でも、図10(A)の場合と同様、キャパシタ6と一次コイル41とによる自由振動を抑止することができる。但し、図10(C)の回路構成の場合には、点火コイル4に第三ダイオード11が接続されるので、スイッチング素子5がOFF状態である場合に、点火コイルの一次コイルに電流が流れない。したがって、誘導性放電は点火コイル4の二次コイル42の漏れインダクタンスに起因するだけの抑制されたものとなる。このため、容量性放電が支配的となることから、スイッチング素子5のスイッチングは一回に限定することが好ましい。
図11は、図7の回路を更に変更した回路例を示している。図11の回路では、キャパシタ6と第三ダイオード11とを、4つの点火ユニット100〜103で共用している。また、第二ダイオード7とキャパシタ12とエネルギー蓄積コイル21を4つの点火ユニットで共用し、第一ダイオード3については、点火ユニット毎に別々に設けている。但し、この回路構成の場合には、スイッチング素子がOFF状態となると、各点火ユニット100〜103の点火コイル4の一次コイル41にも電流が流れる欠点がある。(図12(B)参照)。但し、既に放電している点火プラグ8が、低インピーダンス状態となっているので、破線で示す電流経路はあまり問題にならず、殆ど、実線で示す電流経路のみでキャパシタが充電される。
以上、各種の多重放電型点火装置を例示したが、本発明は、例示した各回路構成に特に限定されるものではない。例えば、図1の回路構成の場合、エネルギー蓄積コイル21、第一ダイオード3、キャパシタ6、及び第三ダイオード11からなる主要部品を、全ての点火ユニットで共用するのではなく、各部品が故障することも考慮して、ある程度、別々に設けても良い。例えば、内燃機関の構成が4気筒の場合は2気筒毎に1セット、6気筒の場合は3気筒毎に1セット、また8気筒の場合は4気筒毎に1セットを各々配置するのが好ましい。
また、実施例で示したスイッチング素子5は、通常のトランジスタだけでなく、例えば、IGBTおよびFETなど適宜選択することができる。また、スイッチング素子5のON/OFF動作時間は、多様化する近年の電源電圧により適宜変更して用いられ、電源電圧が高くなる毎に、点火パルスVsのパルス周期は短く設定される。
なお、スイッチング素子5のON/OFF制御では、ON動作時間を時間設定することなく、エネルギー蓄積コイル21への通電電流値の上限値Imaxのみで制御しても良い。また、実施例では、スイッチング素子5の全てのON動作時間で、エネルギー蓄積コイル21の電流を検出したが、最後のON動作時のみ、電流を検出して制御しても良い。
なお、図1の実施例では、点火コイル4の二次コイル42の低電圧側の端子は接地されているが、一次コイル41に接続しても良い。また、点火コイル4に、燃焼状態を検知するためのイオン電流検出回路などを接続しても、本発明の機能は何ら失われない。
更にまた、上記した各実施例では、電流検出コイル22は、エネルギー蓄積コイル21とは別に設けられているが、例えば、エネルギー蓄積コイル21に中間タップを設け、中間タップからの出力に基づいて、エネルギー蓄積コイル21の電流を検出しても良い。
何れにしても、エネルギー蓄積コイル21の電流値に基づいてスイッチング素子5のON動作時間を制御する場合には、電流検出コイルによる検出値の正確性が要求される。具体的には、エネルギー蓄積コイル21の電流値が大きく変化しても、これに対応して、エネルギー蓄積コイル21の磁束量が、飽和することなく直線的に増加する必要がある。しかも、軽量で安価なコイルによって、上記の特性を実現できるのが望ましい。
本発明の点火装置では、燃料点火に極めて重要な、最初の放電の点火エネルギーは、スイッチング素子5のOFF動作時に放出される磁気エネルギー、言い換えると、単位時間当たりの磁束変化量で決まる。放出される磁気エネルギーは、エネルギー蓄積コイル21に蓄えられたものであり、したがって、この磁気エネルギーは、エネルギー蓄積コイル21の磁束密度、コイル巻き数、及び電流値で決まる。ここで、磁束密度は、鉄心材料とその断面積でほぼ決まる。
本実施例では、0.22mSや0.4mSなどの短い時間内に、十分な磁気エネルギーを蓄積する必要があるが、空間的な制約やコスト上の問題からインダクタンス値には自ずと制限があり、また、通電電流値も、他の電子機器に与える雑音や消費電力を考慮すると、15A程度が限界である。したがって、本実施例を有効に機能させるには、必然的に、磁気回路を最適に設計する必要がある。
図14(A)は、上記の要請に応えるトランス(transformer)の構造を例示したものである。このトランス2は、エネルギー蓄積コイル21と電流検出コイル22とが積層状に巻かれたボビン18と、ボビン18の中央開口に挿入される中心鉄心16と、中心鉄心16に重合される矩形板状の磁石14と、ボビン18を覆う外側鉄心13(13A,13B)とで構成されている。外側鉄心13として、粉末焼結鉄心や積層鉄心などが例示される。また、磁石14は、好ましくは、ネオジウムやサマリウムコバルトで形成される。
図示の通り、中心鉄心16と外側鉄心13とで環状の閉磁路が形成されている。但し、その閉磁路の途中に、磁石14が配置されて空隙が形成されるため、全体としてのBH特性が図14(B)のように、やや緩傾斜している。なお、図14(B)は、エネルギー蓄積コイル21の電流によって発生する磁界Hと、磁束密度Bとの関係を示している。実際には、BH特性は、磁気ヒステリシス(Hysteresis)曲線となるが、便宜上、図14(B)では直線で示している。
このトランス2では、磁石14は、エネルギー蓄積コイル21の電流による起磁力(磁界H)を妨げる方向に配置されている。そして、エネルギー蓄積コイル21の電流がゼロから増加するに応じて、(−H1,−B1)の初期位置から、(+H2,+B2)に向けて磁束密度が増加するようになっている。そのため、磁石14を設けない場合より、エネルギー蓄積コイル21の電流振幅の許容幅が大きく、鉄心断面積を小さく設定しても鉄心を磁気飽和することなく、電流検出機能を有効に機能する。しかも、磁石14を設けない場合には、0〜H2までの磁界振幅しか許容されないが、磁石14を設けた本実施例では、−H1〜+H2の磁界振幅が許容されることで、大きな磁束変化量を得て、キャパシタ6に点火に有効な大きな電荷量を蓄積することができる。
更に、本実施例では、中心鉄心16の上部16aは、略Y字状に広がって磁石14に連続している。そのため、Y字状に広がった分だけ、磁石14の幅を大きくすることができ、図14(B)の−B1を大きくすることできる。したがって、この意味でも、磁界振幅(−H1〜+H2)の許容幅が大きい。
図15(A)は、磁界振幅(−H1〜+H2)を更に大きくするために、外側鉄心に斜めのスリットを設け、そこに磁石14を配置した実施例である。この場合には、斜めにスリットを設けた分だけ、図14(B)の−B1を大きくすることできる。また、この実施例では、スリットを包み込むように、エネルギー蓄積コイル21や電流検出コイル22が巻かれるので、図14(A)の構成より漏れ磁束が少ない利点もある。
図15(B)は、更に別に実施例を例示したものである。この実施例では、円柱状の中心鉄心19と、円盤状の磁石14と、円盤状の板片20とを積層してボビン18の中に収容している。また、ボビン18には、エネルギー蓄積コイル21と電流検出コイル22を積層させた後、円筒状の板材15を装着している。
板片20は、弱磁性体である軟鉄などが使用され、最大電流による最大磁界H1+H2が加わったときに、磁石14による反発磁界を緩和して、目標値の磁束密度B2を得やすいようにしている。なお、上下に設けた板片20は、その一方のみでも良く、また、中央の磁石14を省略しても良い。
円筒状の板材15は、珪素鋼板などで構成され、コイル巻線全体を被うように挿入されることにより、エネルギー蓄積コイル21や電流検出コイル22の漏洩磁束が減少する。その結果、トランスの小型軽量化が実現できると同時に、設計の自由度を上げることができる。なお、板材15は一枚に限定されず複数枚を装着しても良い。
以上、本発明に好適なトランス構造を説明したが、電流検出手段としてトランス構造に限定されるものではなく、スイッチング素子5のエミッタと接地間に小抵抗値のレジスタ(resistor)を接続して検出しても良いのは勿論である。
第一実施例の点火装置を示す回路図である。 図1の点火装置について、スイッチング素子がON状態とOFF状態の場合に分けて等価回路を図示したものである。 図1の点火装置について動作状態を示すタイムチャートである。 図1の点火装置について、クランク時の動作状態を説明する図面である。 図1の点火装置について、アイドリング時と定常動作時の動作状態を説明する図面である。 図1の点火装置の変形例を示す回路図である。 第二実施例の点火装置を示す回路図である。 図7の点火装置について、スイッチング素子がON状態とOFF状態の場合に分けて等価回路を図示したものである。 図7の点火装置について、各瞬間の動作状態を説明する図面である。 図7の点火装置の変形例を示す回路図である。 図7の点火装置の更に別の変形例を示す回路図である。 図11の点火装置の動作内容を示す図面である。 図1の動作内容を他の変形例と対比して説明する図面である。 エネルギー蓄積コイルと電流検出コイルを実現するに好適なトランス構造を説明する図面である。 図14の変形例を示す図面である。
符号の説明
E 直流電源
GND 接地端子
21 エネルギー蓄積コイル
3 逆流防止素子
6 キャパシタ
5 スイッチング素子
4 点火コイル
8 点火プラグ

Claims (14)

  1. 直流電源と接地端子との間に、エネルギー蓄積コイルと、逆流防止素子と、キャパシタとを接続した第一直列回路を設けると共に、
    前記キャパシタの両端に、スイッチング素子の電流通路及び点火コイルからなる第二直列回路を接続した点火装置であって、
    前記スイッチング素子は、前記点火コイルの二次側に接続された点火プラグの点火動作時に、複数回のON/OFF動作を実行するよう制御され、
    前記スイッチング素子のON動作時には、エネルギー蓄積コイル及び前記キャパシタから、前記点火コイルを経由して、前記スイッチング素子のON電流が流れ込み前記点火プラグの点火動作時には、放電方向が交互に切り替わる複数回の放電動作が繰り返されるよう構成されると共に、
    前記エネルギー蓄積コイル又は前記スイッチング素子に流れる被監視電流の検出手段が設けられ、
    前記検出手段の出力が、前記スイッチング素子の駆動回路に入力されて、前記スイッチング素子の少なくとも最後のON動作時に流れる被監視電流が、所定の上限値に達すると、前記スイッチング素子を強制的にOFF状態に制御するよう構成された点火装置。
  2. 前記キャパシタの両端には、前記第二直列回路が、複数個共通して接続されている請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記キャパシタと並列に、或いは、点火トランスの一次コイルに並列に、順方向にのみ通電するダンパ素子を接続した請求項1又は2に記載の点火装置。
  4. 前記ON/OFF動作のスイッチング回数は、前記点火プラグで駆動される内燃機関の回転数や負荷条件、又は前記電源電圧のレベルに応じて変更される請求項1乃至の何れかに記載の点火装置。
  5. 前記ON/OFF動作の少なくともON動作時間は、前記点火プラグで駆動される内燃機関の回転数や負荷条件、又は前記電源電圧のレベルに応じて動的に変更される請求項1乃至の何れかに記載の点火装置。
  6. 少なくとも、点火プラグの点火動作時における最初のON動作時間が、動的に変更される請求項5に記載の点火装置。
  7. 少なくとも、点火プラグの点火動作時における最後のON動作時間が、動的に変更される請求項5に記載の点火装置。
  8. 前記ON/OFF動作における、最後のON動作時間は、それ以前のON動作時間よりも固定的に長く初期設定される請求項1乃至の何れかに記載の点火装置。
  9. 前記エネルギー蓄積コイルを構成する磁気回路は、前記エネルギー蓄積コイルの通電時の磁束方向とは逆極性の磁石が挿入されて構成される請求項1乃至の何れかに記載の点火装置。
  10. 前記検出手段は、前記エネルギー蓄積コイルの中間タップからの出力またはエネルギー蓄積コイルに電磁結合された補助コイルからの出力を利用している請求項1乃至9の何れかに記載の点火装置。
  11. 前記監視電流の上限値は、前記ON/OFF動作の初期段階における値より、最終段階における値を高く設定している請求項1乃至10の何れかに記載の点火装置。
  12. 前記磁気回路は、環状に形成されて、その途中に形成されたスリットに前記磁石が配置される請求項9に記載の点火装置。
  13. 前記磁気回路は、直線棒状の磁性体で構成され、前記棒状の磁性体の略中央部または両端部の少なくとも一箇所に、前記磁石が設置されている請求項に記載の点火装置。
  14. 前記棒状磁性体の少なくとも一方の端部には、前記磁石より弱磁性体の磁性体片が、前記磁石に連続して配置されている請求項1に記載の点火装置。
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