JP4618666B2 - 雀球遊技機 - Google Patents
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Description
前記ゲーム進行アシスト手段は、前記捨てれば聴牌判定手段が判定した捨てれば聴牌する捨て牌に対応して配設した捨て牌用ボタンスイッチの点灯手段を、前記遊技者が捨て牌の操作を行う前に点灯する捨て牌スイッチ点灯手段を有している雀球遊技機である。
(2)現在の14個の手牌から何れか1個の牌を捨て牌として捨てたと仮定したときに、13個の手牌が聴牌の状態になるか否かを判定し、聴牌の状態になると判定した場合には、遊技者が捨て牌の操作を行う前に、この捨て牌に対応する捨て牌用ボタンスイッチに設けた発光体を点灯して遊技者に明示する捨て牌スイッチ点灯手段。
(4)ゲーム開始時に14個の配牌の図柄が確定したときに、この配牌について上がり役別にこの上がり役を完成させるための向聴数を算出し、この算出した上がり役別の向聴数を表示装置に表示する向聴数表示手段。
さらに、操作パネル3には、履歴データ表示ボタンスイッチSW1、自摸牌捨て牌アシストボタンスイッチSW2、向聴数表示ボタンスイッチSW3が設けられている。これらのボタンスイッチSW1、SW2、SW3は、遊技者が本発明の特徴であるゲーム進行アシスト手段を実現するためのアシスト要求入力手段になる。
上記した履歴データ表示ボタンスイッチSW1、自摸牌捨て牌アシストボタンスイッチSW2、向聴数表示ボタンスイッチSW3を押圧することにより実行される各アシスト機能は、本発明におけるゲーム進行アシスト手段を構成する。
(1)遊技機1の電源がONされたときの初期化の処理、例えば、電源ON時の初期化制御コマンドをサブ制御基板Kb、サブ制御基板Kbを経由して画像制御基板Kcに送信する処理を行う。この制御コマンドに基づいて、サブ制御基板Kbと画像制御基板Kcは電源ON時の初期化処理を行う。これにより、画像制御基板Kcは、電源ON時の演出用画像や音声等を出力することができる。
(1)ゲーム開始時に、RAM42に記憶する残り遊技球数を14個に設定する。
(2)捨て牌ボタンスイッチ16a、・・・等から捨て牌の操作信号を検出すると、遊技球発射位置(図1には図示せず)に遊技球を1球送る制御を行う。
(3)遊技球発射レバー4から発射された遊技球が入球口11a、11b、11c、等の何れかに入球し、その入球信号が検出されると、残り遊技球数を「1」減算し、入球した入球口に対応する牌の図柄コードを作成する。
ランプ制御プログラムP23は、メイン制御基板Kaから送信された制御コマンドとその制御データに基づいて、ランプ7、12の点灯と消灯の制御を行うためのプログラムである。
さらに、サブ基板動作制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから自動配牌した後および遊技者が自摸の操作を行って上がり役を完成していない14個の手牌に関する図柄データ、または遊技者が捨て牌の操作を行った後の13個の手牌に関する図柄データが送信されてきたときに、上記スイッチSW2のオンオフフラグに「1」が記憶されているか否かを判定する。そして、「1」が記憶されている場合には、サブ基板動作制御プログラムP21は、捨てれば聴牌判定プログラムP27、自摸れば上がり牌判定プログラムP28、自摸れば聴牌判定プログラムP29を作動させて、スイッチSW2に対応したアシスト機能を実行させるように制御する。
さらに、サブ基板動作制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから自動配牌した牌の図柄データ(上がり役の組合せになっていない配牌)を受信したときに、上記SW3のオンオフフラグに「1」が記憶されているか否かを判定する。そして、「1」が記憶されている場合には、向聴数算出プログラムP26を作動させて、スイッチSW3に対応するアシスト機能を実行させるように制御する。
以下、遊技者が履歴データ表示ボタンスイッチSW1、自摸牌捨て牌アシストボタンスイッチSW2を押圧したとき、このアシスト機能を実現するための処理内容について説明する。
遊技者が履歴データ表示ボタンスイッチSW1を押圧(ON)すると、サブ基板動作制御プログラムP21は、前記のように、このボタンスイッチSW1のオンオフフラグに「1」を記憶する。そして、サブ基板動作制御プログラムP21は、ゲーム履歴データ集計プログラムP25を作動させて、例えば、RAM42に記憶している過去200回分のゲーム履歴データを集計する処理を行う。この集計処理は、例えば、上がり役別に、上がり回数とその上がり発生確率(%)等を求める処理を行う。そして、ゲーム履歴データ集計プログラムP25はこの集計処理したデータを画像制御基板Kcに送信する。画像制御基板Kcは、このゲーム履歴データを受信すると、ゲーム履歴データ表示プログラムP323aが作動して、図10に示すように、例えば、過去200回分のゲーム履歴データとして上がり役別の上がり回数とその発生確率(%)、現在の手牌の図柄を表示装置14に表示する処理を行う。遊技者はこの画面G1を見て、過去に実施されたゲームの上がり役別の発生頻度を確認して容易に上がり易い役、上がり難い役を判断することができるので、現在の手牌から目標とする上がり役を考慮しながらゲームを進めることができ、ゲームの興趣をより高くすることができる。なお、履歴データ表示ボタンスイッチSW1に対応するアシスト機能は、遊技者がゲームを行っていないときにも所定の時間間隔ほど画面G1を表示させることもできる。このように、何時でも履歴データ表示ボタンスイッチSW1によるアシスト機能が実現できるようにすると、遊技者はゲームを行う前に雀球遊技機の過去のゲーム実績を確認できるという効果が生じる。
遊技者が自摸牌捨て牌アシストボタンスイッチSW2を押圧してONの状態にすると、サブ基板動作制御プログラムP21は、前記のように、このボタンスイッチSW2のオンオフフラグに「1」を記憶する。そして、サブ基板動作制御プログラムP21は、自動配牌および遊技者が自摸の操作を行った後の14個の手牌データであって、かつ、上がり役を完成させることができなかった手牌データがメイン制御基板Kaから送信されてきたとき、および、遊技者が捨て牌の操作を行った後にメイン制御基板Kaから13個の手牌データが送信されてきたときに、捨てれば聴牌判定プログラムP27、自摸れば上がり牌判定プログラムP28、自摸れば聴牌判定プログラムP29に次の処理を行わせるように制御する。
捨てれば聴牌判定プログラムP27は、この14個の手牌データから何れか1個の牌を不要な牌として捨てたと仮定したときに、13個になったこの手牌データは聴牌するか否か、すなわち、「捨てれば聴牌」する捨て牌の有無を判定する。そして、捨てれば聴牌判定プログラムP27は、「捨てれば聴牌」する捨て牌が判定された場合には、捨て牌スイッチ点灯制御プログラムP30にこの捨て牌に対応する捨て牌用ボタンスイッチ16a、16b、・・・、16m、17に設置されているフルカラーLED59a、・・を、遊技者が捨て牌の操作を行う前に点灯させる制御を行う。これにより、遊技者は捨て牌の操作を行う前に、「捨てれば聴牌」する捨て牌を知ることができる。
自摸れば上がり牌判定プログラムP28は、この13個の手牌データに何れか1個の牌を自摸牌として追加したと仮定したときに、14個になったこの手牌は上がり役を完成するか否か、すなわち、「自摸れば上がり」になる牌の有無を判定するプログラムである。そして、「自摸れば上がり」になる牌が判定された場合には、自摸れば上がり牌判定プログラムP28は、遊技者が遊技球を発射する(自摸操作)前に、入球口点灯制御プログラムP31を作動させてこの「自摸れば上がり」になる牌に対応する入球口近傍に設けたフルカラーLED37、・・を点灯させる制御を行う。これにより、遊技者は遊技球を発射する前に、どの入球口に入球させると手牌が上がりになるかを知ることができるようになる。
メイン基板動作制御プログラムP1は、RAM42の手牌記憶領域に記憶する現在の手牌データ(13個または14個)についてはその図柄コードを上昇順にソートしてサブ制御基板Kbに送信する。サブ制御基板Kbのサブ基板動作制御プログラムP21は、上がり役を完成していないこの14個の手牌の図柄コードを受信すると、受信したデータをRAM42に記憶する。そして、サブ基板動作制御プログラムP21は、上記したアシストスイッチSW2のオンオフフラグに「1」が記憶されている場合には、制御を捨てれば聴牌判定プログラムP27に移行させる。すると、捨てれば聴牌判定プログラムP27は、順次、サブプログラムである一九字牌種類数算出プログラムP27a、捨てれば七対子聴牌判定プログラムP27b、捨てれば国士無双聴牌判定プログラムP27c、聴牌判定プログラムP27dを作動させる。以下、捨てれば聴牌判定プログラムP27の処理手順を、図13に示すフローチャートのステップS1〜S10順に説明する。
まず、捨てれば聴牌判定プログラムP27は、一九字牌種類数算出プログラムP27aを作動させる。一九字牌種類数算出プログラムP27aは、RAM42に記憶した14個の手牌の図柄コードについて、数牌の「1」、「9」、および字牌が何種類含まれているかを算出する。この算出方法は、予め、図28に示すように、雀球遊技機1で使用する27種の牌の図柄ごとに図柄コードを設定しているので、この図柄コードを参照して手牌に含まれている数牌の「1」、「9」、および字牌の種類数を算出することができる。
(2)上がり役が「七対子」の場合、7種類の牌で上がり役が構成されるので、14個の手牌に9種類以上の「1」と「9」の数牌、および字牌が含まれている場合には、手牌から如何なる1個の牌を捨てても聴牌させることができない。
(3)上がり役が「国士無双」の場合、13種類の牌で上がりが構成されるので、現在の14個の手牌に11種類以下の「1」と「9」の数牌、および字牌が含まれている場合には、手牌から1個の牌を捨てても聴牌させることができないと判定することができる。14個の手牌に12種類の「1」と「9」の数牌および字牌が含まれているときには、「1」と「9」の数牌および字牌から構成される雀頭が形成されている可能性があるからである。
(4)従って、現在の14個の手牌に「1」と「9」の数牌、および字牌が9〜11種類含まれている場合には、14個の手牌から不要な1個の牌を捨てても、この手牌を聴牌させることができない。
続いて、捨てれば聴牌判定プログラムP27は、捨てれば七対子聴牌判定プログラムP27bを作動させる。捨てれば七対子聴牌判定プログラムP27bは、現在の14個の手牌から1個の不要な牌を捨てると、「七対子」で聴牌するか否かを判定し、「七対子」で聴牌することができる牌が判定された場合には、この捨て牌の図柄コードを「捨てれば聴牌」する牌として、ステップS8aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「七対子」で聴牌することができないと判定した場合にはステップS3に進む。
(1)RAM42に記憶されている14個の手牌の図柄コードは、上昇順に配列されて記憶されている。この手牌の図柄コードの先頭から順次、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数をカウントする。
(2)上記(1)の処理により、同一の図柄コードが2個ほど揃っている組数が6組存在すれば、14個の手牌は残り2個の牌から不要な1個の牌を捨てると「七対子」で聴牌すると判定することができる。ただし、同一の図柄コードが4個揃っている場合には、「七対子」で聴牌していると判定しないようにする。
(3)上記(2)の処理で「七対子」で聴牌していると判定することができた場合には、14個の手牌から、同一の図柄コードが2個ほど揃っている対子6組の牌を除いた残り2個の牌の図柄コードについて、その何れか1個を捨てれば、この牌の図柄コードを「捨てれば聴牌」する牌と判定することができる。ただし、この残り2個の図柄コードの一方が、対子を構成する6組の牌の中に含まれている場合には、この一方の牌を「捨てれば聴牌」する牌と判定する。
続いて、捨てれば聴牌判定プログラムP27は、捨てれば国士無双聴牌判定プログラムP27cを作動させる。捨てれば国士無双聴牌判定プログラムP27cは、現在の14個の手牌から1個の不要な牌を捨てると、「国士無双」で聴牌するか否かを判定し、「国士無双」で聴牌すると判定された場合には、この捨て牌の図柄コードを「捨てれば聴牌」する牌とし、ステップS8bによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「国士無双」で聴牌することができないと判定された場合には、ステップS4に進む。
(2)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数Aが11個以下の場合は、「国士無双」で聴牌していないと判定できるので、捨てれば国士無双聴牌判定プログラムP26は終了させる。
(3)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数が13個含まれている場合には、不要な1個の牌を捨てると、数牌の「1」「9」と字牌の全ての図柄コードが13面待ちとなる「国士無双」で聴牌している。従って、14個の手牌のうちこの不要な1個の牌の図柄コードを「捨てれば聴牌」する牌として判定することができる。
(4)上記(1)の処理で、数牌の「1」「9」と字牌の種類数が12個含まれている場合には、この12個のうち1種の牌が2個含まれているかチェック、すなわち、雀頭が形成されているかをチェックする。そして、雀頭が形成されているときには、14個の手牌のうち、残り1個の牌の図柄コードが「捨てれば聴牌」する牌と判定することができる。
以下に説明するステップS4〜S10は、聴牌判定プログラムP27dにより、現在の14個の手牌から1個の牌を捨てる操作を行ったときに、「七対子」「国士無双」を除いた一般上がり役で聴牌させることができるか否かを判定する処理を行う。本発明において、現在の14個の手牌から何れか1個の牌を捨て牌としたときに、この13個になる手牌は聴牌の状態になるか否かの判定は、下記の技術的思想に基づいて行っている。
(0、0、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
(0、0、1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)
(0、2、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)
14個の手牌について上がり時の配列パターンを示す上記配列パターン(0、0、2)の手牌から、何れか1種の牌種を削除して13個の手牌にすると、その牌種別の牌の合計個数を3で除算して得た余りの個数の組合せの配列パターンは、(0、0、1)、または(0、2、2)になるからである。このことから、現在の14個の手牌から、どの牌種の牌を1個捨てれば、上記した聴牌しているときの配列パターン(0、0、1)、または(0、2、2)を構成させることができるか、すなわち、「捨てれば聴牌」する可能性がある捨て牌の牌種を判定することができる。なお、本発明において、配列パターン式(2)である(0、0、1)、配列パターン式(3)である(0、2、2)は、聴牌時の配列パターンを構成する。
(0、0、0、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (4)
また、聴牌時の配列パターンは下記の配列パターン式(5)と(6)で表すことができる。
(0、0、0、1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (5)
(0、0、2、2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (6)
上記配列パターン式(4)、(5)、(6)が成り立つ理由は、前記した3種の牌種(2種の数牌と字牌)において、配列パターン式(1)、(2)、(3)が成り立つ理由と同様である。
(1)数牌である「萬子」の図柄コードは、図28に示すように、「01」〜「09」に設定されている。従って、14個の手牌の図柄コードが、この「01」〜「09」に含まれているか否かを順次判定し、この範囲に含まれている場合にはその個数をRAM42に「1」加算することにより、「萬子」の個数を算出することができる。
(2)同様にして、「筒子」の図柄コードは「0A」〜「12」、「一索」と「九索」を含む字牌の図柄コードは「13」〜「1B」に設定されているので、上記(1)と同様な処理により、「筒子」と「字牌」の個数を算出することができる。上記手順で算出した牌種ごとの牌の個数、すなわち、「萬子」「筒子」「字牌」の各個数はRAM42に記憶しておく。
聴牌判定プログラムP27dは、下記の配列パターン式(7)、(8)、(9)で示すように、上記ステップS4で算出した牌種ごとの牌の個数、すなわち、「萬子」の個数A、「筒子」の個数B、「字牌」の個数Cの何れか一つを1個減算した個数を3で除算したときの余りの個数の配列パターンを求める。なお、余りの個数とは、前記したように、牌種ごとの牌の個数を3で除算したときの整数の余り値を示し、その値は0、1、2の何れかの値になる。本発明においては、この配列パターン式(7)、(8)、(9)を手牌の配列パターンという。
((A−1)/3の余り、B/3の余り、C/3の余り) ・・・・・ (7)
(A/3の余り、(B−1)/3の余り、C/3の余り) ・・・・・ (8)
(A/3の余り、B/3の余り、(C−1)/3の余り) ・・・・・ (9)
この例を図14に基いて説明すると、a3に示すように、「萬子」の個数を「−1」したときの個数を3で除算して得た余りの個数の配列パターン式(7)は(1、2、1)、同様に「筒子」の個数を「−1」したときの配列パターン式(8)は(2、1、1)、「字牌」の個数を「−1」したときの配列パターン式(8)は(2、2、0)を得ることができる。なお、このステップS5の処理において、牌種の牌の個数が0の場合、その牌種の牌の個数を「3」で除算した余りの個数は「0」にする処理を行う。同様に、牌種の個数が0の場合、その個数を「−1」した個数を「3」で除算して得る余りの個数は「0」にする。
聴牌判定プログラムP27dは、ステップS5で求めた手牌の配列パターン式(7)、(8)、(9)が、前記した聴牌時の配列パターン(2)または(3)、すなわち、(0、0、1)または(0、2、2)に一致するか否かを判定する。前記したように、この比較を行うときには、ステップS5で求めた手牌の配列パターン、例えば、図14のa3に示す配列パターン(1、2、1)、(2、1、1)、(2、2、0)は、その配列の要素である「0」「1」「2」の配列順序、すなわち、「萬子」「筒子」「字牌」の順序を考慮する必要がない。従って、上記配列パターン式(9)で求めた配列パターン(2、2、0)が、聴牌時の配列パターンである(0、2、2)に一致すると判定することができる。
ステップS6の処理において、上記した手牌の配列パターン式(7)、(8)、(9)が聴牌時の配列パターン式(2)または(3)、すなわち、(0、0、1)または(0、2、2)に一致していない場合には、捨てれば聴牌判定プログラムP27の処理を終了させる。これにより、ステップS7以降の処理を実行する必要がなくなるので、捨てれば聴牌判定プログラムP27の処理時間を短縮させることができる。
ステップS6の処理により、手牌の配列パターン式が聴牌時の配列パターン(2)または(3)に一致したときに、ステップS5の処理において牌種の個数を「−1」した牌種を求め、この牌種コードをRAM42に記憶する。図14に示す例では、14個の手牌から字牌の個数を「−1」する、すなわち、字牌を捨て牌とすると、その手牌の配列パターンは、聴牌時の配列パターンである(0、2、2)に一致すると判定することができる。すなわち、図14に示す例では、14個の手牌に含まれている字牌の「東」「南」の何れか1個を捨て牌として捨てると、13個になった手牌は聴牌状態になる可能性があることを示している。なお、聴牌時の配列パターン(2)または(3)は、予め聴牌判定プログラムP27d内に定数「001」、「022」として登録しておく。
聴牌判定プログラムP27dは、ステップS7で求めた牌種について、現在の14個の手牌から順次、この牌種の牌を1個捨て牌として捨てたと仮定した場合、残った13個の手牌が聴牌状態になるか否かを判定する処理を行う。図14に示す手牌例a1では、字牌として「東」が3個、「南」が1個含まれているので、図柄コード順に、「東」を1個捨て牌とした場合に聴牌するか、続いて、「南」を1個捨て牌とした場合に聴牌するかを判定し、聴牌すると判定された場合には、この捨て牌とした図柄コードをRAM42に記憶する。図14に示す例では、「南」が「捨てれば聴牌」する牌として判定されることになる。聴牌判定プログラムP27dは、ステップS8の処理により、「捨てれば聴牌」する牌として判定され抽出した牌の図柄コードをRAM42に記憶する処理を行う。図14に示す例では、「南」の図柄コード「16」がRAMa4に記憶される。なお、ステップS8において、最初の1個の牌を捨て牌して聴牌するか否かを判定した後、ステップS9に進むようにする。
(パターンa)4組の刻子や順子が完成し、雀頭(対子)は完成していない。
(パターンb)3組の刻子や順子が完成し、雀頭(対子)も完成している。
これにより、13個の手牌が聴牌しているか否かを判定するプログラム処理は、13個の手牌に含まれている刻子、順子、雀頭の組合せ数を判定することにより可能になる。
13個の手牌の図柄コードについて、図柄コード別に個数を集計した図柄コード別個数テーブルを作成する。
手順1で求めた図柄コード別個数テーブルを参照して、個数が2個以上含まれている図柄コードについて、このうち同一の図柄コードが2個以上揃っている図柄について、その2個の図柄コードが雀頭を形成していると仮定する。続いて、RAM42に記憶している13個の手牌データ(実際のプログラム処理では、他の記憶領域に転送した13個の手牌データを用いる)からこの雀頭を形成していると仮定した図柄コードを削除した後、11個になった図柄コードを上昇順に並べ替える処理を行う。なお、13個の手牌に、個数が2個以上含まれている図柄コードが存在しない場合には、下記の手順4に進む。
手順2で求めた11個の図柄コードについて、刻子が形成されているか否かを判定し、刻子が形成されている場合にはその刻子の組合せ数を求める。そして、刻子が形成されている場合には、RAM42に記憶している手牌データからこの刻子の図柄コードを削除した後、残った図柄コードを上昇順に並べ替える処理を行う。刻子が形成されているか否かの判定は、図柄コード別個数テーブルを参照して、個数が3個揃っている図柄コードは刻子が形成されていると判定し、個数が4個揃っている図柄コードについてはそのうち3個について刻子が形成されていると判定する。
RAM42に記憶している残りの手牌データについて、順子が形成されているか否かの判定と、順子が形成されている場合にはその組合せ数を求める処理を行う。順子が形成されているか否かの判定は、次の手順4a、手順4bの何れかを採用することにより可能である。
RAM42に記憶している手牌データの先頭番地から順次、数牌の図柄コードについて、連続した3個の図柄コードが揃っているか否かをチェックする。そして、連続した3個の図柄コードが揃っていた場合には、順子の組合せ数を+1し、続いて、RAM42に記憶している手牌データからこの順子を形成する図柄コードを削除した後、この手牌の図柄コードを上昇順に並べ替える処理を行う。続いて、同様の手順により、数牌の図柄コードについて、連続した3個の図柄コードが揃っているか否かをチェックする。
RAM42に記憶している残った手牌データについて、図26に示す刻子・対子・順子ユニットテーブルを参照して、手牌のうち数牌の図柄コードについて、各順子のユニットが形成されているか否かを順次判定する。そして、順子のユニットが形成されている場合には、順子の組合せ数を+1し、続いて、RAM42に記憶している手牌データからこの順子を形成する図柄コードを削除した後、この手牌の図柄コードを上昇順に並べ替える処理を行う。続いて、同様の手順により、数牌の図柄コードについて、順子のユニットが形成されているか否かをチェックする。なお、図26に示す刻子・対子・順子ユニットテーブルは、27種の牌種について、対子、刻子、順子が形成される図柄コードの組合せパターンを予めROM41に登録したデータテーブルである。
上記手順1〜手順4の処理により、刻子、順子、雀頭(対子)の組合せ数を判定する。そして、この組合せ数が下記(a)または(b)の場合には、13個の手牌は聴牌していると判定することができる。
(a)刻子や順子の組合せ数が計4組になった場合には、13個の手牌は残り1個の牌が雀頭のタンキ待ちの聴牌になると判定することができる。
(b)刻子や順子の組合せ数が計3組になり、かつ、雀頭が1組形成されている場合には、残った2個の手牌が対子を形成しているか、あるいは残った2個の牌が数牌であり、塔子(ターツ)、嵌塔(カンター)、辺塔(ペンター)の何れかを形成している場合には、聴牌状態になっていると判定することができる。
上記手順2の処理において、13個の手牌に、さらに他の同一の図柄コードが個数2個以上含まれている場合には、この2個の図柄コードについても雀頭(対子)が形成されていると仮定して、上記手順2〜手順6の処理を行う。
聴牌判定プログラムP27dは、ステップS7の処理により求めた牌種であり手牌に含まれている全ての牌の図柄コードについて、ステップS8の処理を行ったかどうかをチェックし、未だ処理を行っていない図柄コードが残っている場合には、ステップS8に戻る。一方、全ての図柄コードについてステップS8の処理が終了した場合には、ステップS10に進む。
上記ステップS8、S8a、S8bの処理により、RAM42に記憶した「捨てれば聴牌」する図柄コードについて下記の処理を行う。
(1)捨て牌スイッチ点灯制御プログラムP30は、「捨てれば聴牌」する捨て牌の図柄コードに対応する捨て牌用ボタンスイッチ16a、16b、・・・、16m、17に設けられている発光体であるLED59a、59b、・・・、59nを点灯させる制御を行う。
(2)聴牌判定プログラムP27dは、RAM42に記憶している「捨てれば聴牌」する牌の図柄コードの全てを画像制御基板Kcに制御コマンドと共に送信する。画像制御基板Kcはこの「捨てれば聴牌」する図柄コードを受信すると、捨てれば聴牌表示プログラムP323bによりこの「捨てれば聴牌」する図柄コードに対応する図柄を図15に示すように表示装置14に表示し、さらに、音声・効果音出力プログラムP41により「捨てれば聴牌」する牌がある旨の音声をスピーカー6から出力するようにする。
前記したように、メイン制御基板Kaのメイン基板動作制御プログラムP1は、ゲーム開始時に14個の牌が自動配牌されたとき、および遊技者が遊技球を発射して自摸の操作を行って手牌が14個になったとき、入賞判定プログラムP8を作動させて上がり役を完成させたか否かの判定を行う。そして、上がり役を完成していない場合には、遊技者が14個の手牌の中から不要な1個の牌を捨てる「捨て牌」の操作を行う都度、手牌記憶領域に記憶している13個になった手牌の図柄コードを制御コマンドと共にサブ制御基板Kbに送信する。このとき、13個の図柄コードは上昇順にソートされてサブ制御基板Kbに送信される。サブ制御基板Kbのサブ基板動作制御プログラムP21は、ボタンスイッチSW2がONの状態になっていると、この13個の手牌の図柄コードを受信すると、この受信したデータをRAM42に記憶した後、制御を自摸れば上がり牌判定プログラムP28に移行させる。自摸れば上がり牌判定プログラムP28により「自摸れば上がり」になる牌が判定されなかった場合には、引き続いて自摸れば聴牌判定プログラムP29が作動する。
(1)ステップSa〜Sbにおいては、RAM42に記憶している現在の13個の手牌に含まれている数牌の「1」と「9」の牌、および字牌の種類数Aを算出し、この種類数Aが7以下あるいは12以上のときに、ステップSc〜Sdに進んで、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードの有無を判定する。一方、種類数Aが8〜11の場合には、ステップSfに進む。
(2)ステップSc〜Sdにおいては、自摸すべき候補となる全ての牌の図柄コードについて、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードの有無を判定する。「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが抽出されたときには、この図柄コードをステップSeの処理によりRAM42に記憶した後、この「自摸れば上がり」になる牌に対応する入球口近傍に設置されているフルカラーLED37、・・を点灯させる処理等を行う。一方、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが抽出されなかった場合には、ステップSfに進む。
(4)ステップSg〜Shにおいては、「自摸れば聴牌」する牌の有無を判定する。そして、「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードが抽出されたときには、ステップSiの処理により、この図柄コードをRAM42に記憶した後、この「自摸れば聴牌」する牌に対応する入球口近傍に設置されているフルカラーLED37、・・を点灯させる処理等を行う。一方、「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードが抽出されなかった場合には、自摸れば聴牌判定プログラムP29の処理を終了する。
上記のように、現在の13個の手牌について、「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが判定されなかったときに、自摸れば上がり牌判定プログラムP28は、自摸れば聴牌判定プログラムP29を作動させることになる。
以下、現在の13個の手牌について「自摸れば上がり」にするために、自摸すべき牌の判定を行う自摸れば上がり牌判定プログラムP28の処理手順を図17に基づいて説明する。図17に示す処理手順は、自摸れば上がり牌判定プログラムP28を構成するサブプログラムである一九字牌種類数判定プログラムP27a、七対子上がり牌判定プログラムP28a、国士無双上がり牌判定プログラムP28b、聴牌パターン判定プログラムP28c、上がり牌種判定プログラムP28d、上がり牌判定プログラムP28eにより実行される。
まず、一九字牌種類数算出プログラムP27aは、サブ制御基板KbのRAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードについて、数牌(萬子と筒子)の「1」と「9」の牌である「一萬」「一筒」「九萬」「九筒」、および字牌が含まれている種類数Aを算出する。そして、13個の手牌に数牌の「1」、「9」および字牌の種類数Aが8〜11種類含まれていると判定された場合には、現在の13個の手牌は、上がる可能性がないとして自摸れば上がり牌判定プログラムP28の処理を終了させるようにする。これにより、現時点の手牌について、上がる可能性がない13個の手牌について上記したステップSc〜Sd(図17ではステップS12〜S22)の処理を実行する必要がなくなるので、自摸れば上がり牌判定プログラムP28の処理時間を短縮させることができる。
ステップS12では、七対子上がり牌判定プログラムP28aにより、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「七対子」で上がることができるか否かを判定し、「七対子」で上がることができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば上がり」になる牌としてステップS20aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「七対子」で上がることができないと判定した場合にはステップS13に進む。なお、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸すれば「七対子」で上がることができる牌の判定方法は、前記ステップS2で説明した手順と同じ考え方で可能であるのでその詳細は省略する。
ステップS13では、国士無双上がり牌判定プログラムP28bにより、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加すると、「国士無双」で上がることができるか否かを判定し、「国士無双」で上がることができる牌が判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば上がり」になる牌としてステップS20bによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「国士無双」で上がることができないと判定された場合には、ステップS14に進む。現在の13個の手牌に1個の牌を自摸すれば「国士無双」で上がることができる牌の判定方法は、前記ステップS3で説明した手順と同じ考え方で可能であるのでその詳細は省略する。
以下に説明するステップS14〜S22の処理は、「七対子」「国士無双」を除いた一般上がり役に対する処理になる。ステップS14においては、聴牌パターン判定プログラムP28cにより、RAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードについて、牌種ごとの牌の個数を算出して、RAM42の牌種ごとの個数算出領域に記憶する処理を行う。この牌種ごとに牌の個数の算出は、前記ステップS4の手順と同じである。
聴牌パターン判定プログラムP28cは、ステップS14で求めた手牌の配列パターン(X、Y、Z)が前記した聴牌時の配列パターン式(2)または式(3)、すなわち、(0、0、1)または(0、2、2)に一致するか否かを判定する処理を行う。前記したように、この一致するか否かの判定を行うときには、例えば、図18のa13に示す手牌の配列パターン(2、2、0)は、その要素である「2」「2」「0」の配列順序について「萬子」「筒子」「字牌」の順序を考慮する必要がない。従って、図18のa13に示す手牌の配列パターン(2、2、0)は、聴牌時の配列パターン式(3)、すなわち(0、2、2)に一致すると判定することができる。
ステップS16では、まず、上がり牌種判定プログラムP28dにより、ステップS14で求めた手牌の配列パターンを、前記した上がり時の配列パターン式(1)、すなわち、(0、0、2)にするために、現在の手牌に追加すべき1個の牌種を求める処理を行う。この処理の概要を図18のa13に示す手牌の配列パターン(2、2、0)で説明すると次のようになる。a13に示す手牌の配列パターン(2、2、0)は、現在の13個の手牌について、「萬子」の個数を3で除算したときの余りの個数が2、同じく「筒子」の余りの個数が2、同じく「字牌」の余りの個数が0であることを示している。従って、図18のa13に示す配列パターン(2、2、0)に1個の牌種を追加して上がり時の配列パターン式(0、0、2)にするためには、「萬子」または「筒子」の牌種の1個を手牌に追加すれば、「3」で除算した余りの個数は「0」になるので、上がり時の配列パターン(0、0、2)になることが分かる。このような処理をプログラム化した上がり牌種判定プログラムP28dは、図18のa13に示す手牌の配列パターン(2、2、0)では、「萬子」または「筒子」に上がり役を構成することができる牌種、すなわち、「自摸れば上がり」になる牌種は「萬子」または「筒子」であると判定することができる。なお、上がり時の配列パターン式(1)は、予め、上がり牌種判定プログラム28dに定数「002」として登録しておく。
上がり牌判定プログラムP28eは、ステップS16で求めた牌種についてこの牌種を構成する牌の中からまず1個の牌を選択する。例えば、牌種が「萬子」である場合には、図柄コードの上昇順である「一萬」の図柄コードから選択する処理を行う。この選択処理は、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸牌として追加したときに、上がり役を完成させることができるか否かを判定するために行う。
ステップS17の処理で選択した牌は、この時点の遊技の場において既に4個開示されている牌であるか否かをチェックする必要がる。この理由は、既に4個開示されている牌は自摸する牌として選択できないからである。現時点の遊技の場において、4個開示されている牌か否かのチェック方法は、例えば、次のような(処理1)〜(処理3)を行うプログラムを備えることにより可能になる。なお、既に4個開示されている牌の図柄とは、現在の手牌、現在までの捨て牌、表ドラとして表示されている牌、裏ドラ、風牌について、同一の牌の図柄が既に4個開示されている牌の図柄を示すが、このうち、例えば、表ドラ、裏ドラ、風牌については、4個開示されている牌の図柄としてカウントしない処理を行う等、適宜に設定するとよい。
(処理2)サブ制御基板Kbのサブ基板動作制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから自動配牌プログラムP5が自動配牌した14個の牌の図柄コードが送信されたとき、遊技者が遊技球を発射して自摸操作を行ってメイン制御基板Kaからこの自摸牌の図柄コードが送信されたとき、およびメイン制御基板Kaから表ドラ牌等の図柄コードを受信したときに、開示個数テーブルKの該当する図柄コードの開示個数をカウントする記憶領域を「+1」する処理を行う。
上がり牌判定プログラムP28eは、ステップS17で選択し、現在のゲームの場において4個開示されていない牌の図柄コードをRAM42に記憶している現在の13個の手牌データに追加し、14個になった手牌データを図柄コードの上昇順に並べ直す処理を行う。続いて、この14個の手牌が「七対子」と「国士無双」を除いた一般上がり役の組合せを完成しているか否かを判定する処理を行う。この判定は、一般上がり役は、「刻子」や「順子」の組合せが4組、「雀頭」の組合せが1組で構成されるので、これらの組合せの組数をチェックする手順をプログラム化することにより可能になる。このチェック手順を図18に示す例で説明すると次のようになる。
(2)上記(1)の処理の結果、「刻子」や「順子」の組合せが4組、「雀頭」の組合せが1組完成していれば上がり役を完成したと判定する。
ステップS19の処理により、上がり役を完成することができる牌が判定された場合には、この追加したと仮定した図柄コードを「自摸れば上がり」になる牌としてその図柄コードをRAM42に記憶する。図18に示す例では、「五萬」「三筒」と「六筒」の3個が「自摸れば上がり」になる牌の図柄になるので、これらの図柄コードがRAM42の記憶領域a14に記憶されることになる。
続いて、上がり牌判定プログラムP28eは、13個の手牌に追加すべき全ての牌の図柄コードについて「自摸れば上がり」になる牌の判定処理を行ったか否かをチェックし、チェックしていない牌がある場合には、ステップS17に戻る処理を行う。
上がり牌判定プログラムP28eは、ステップS20、S20a、S20bの処理でRAM42に「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードが記憶されているか否かをチェックし、記憶されている場合には、入球口点灯制御プログラムP31を作動させて、この「自摸れば上がり」になる牌に対応する入球口11a、・・の近傍に設置したフルカラーLED37、・・を点灯させるように制御する。さらに、上がり牌判定プログラムP28eは、RAM42に記憶している「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードの全てを画像制御基板Kcに制御コマンドと共に送信する。画像制御基板Kcはこの「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードを受信すると、自摸れば上がり牌表示プログラムP323cによりこの「自摸れば上がり」になる牌の図柄コードに対応する図柄を図20に示すように表示装置14に表示し、さらに、音声・効果音出力プログラムP41により「自摸れば上がり」となる牌がある旨の音声をスピーカー6から出力するようにする。
ステップS22の処理が終ると、自摸れば上がり牌判定プログラムP28の処理は終了することになる。
自摸れば聴牌判定プログラムP29は、RAM42に記憶した現在の13個の手牌に関する図柄コードに基いて、この手牌を聴牌の状態にするために自摸すべき牌、いわゆる「自摸れば聴牌」する牌の有無を判定する処理を行う。以下、自摸れば聴牌判定プログラムP29の処理手順を、図21に示すフローチャートに基いて説明する。
まず、自摸れば聴牌判定プログラムP29は、前記したステップS1の処理を実行した一九字牌種類数算出プログラムP27aを作動させる。一九字牌種類数算出プログラムP27aは、サブ制御基板KbのRAM42に記憶されている13個の手牌の図柄コードについて、数牌の「1」、「9」の牌、および字牌が含まれている種類数Aを算出する。
自摸れば聴牌判定プログラムP29は七対子聴牌判定プログラムP29aを作動させて、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸して追加したと仮定した場合に、「七対子」で聴牌するか否かを判定する。そして、「七対子」の上がり役で聴牌すると判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば聴牌」する牌としてステップS37aによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「七対子」で聴牌することができないと判定した場合にはステップS33に進む。ステップS32において、現在の手牌に1個の牌を自摸すれば「七対子」の上がり役で聴牌させることができる牌の判定方法は、前記ステップS2において捨てれば七対子聴牌判定プログラムP27bの処理で説明した手順と同じ考え方で可能であるのでその詳細は省略する。
自摸れば聴牌判定プログラムP29は、国士無双聴牌判定プログラムP29bを作動させて、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸したと仮定した場合に、「国士無双」で聴牌するか否かを判定する。そして、「国士無双」で聴牌すると判定された場合には、この自摸すべき牌の図柄コードを「自摸れば聴牌」する牌としてステップS37bによりRAM42に一時記憶する処理を行う。「国士無双」で聴牌することができないと判定された場合には、ステップS34に進む。なお、現在の13個の手牌に1個の牌を自摸すれば「国士無双」で聴牌するか否かの判定方法は、前記ステップS3で説明した手順と同じ考え方で可能であるのでその詳細は省略する。
以下に説明するステップS34〜S40の処理は、自摸れば聴牌判定プログラムP29が全図柄別聴牌判定プログラムP29cを作動させることにより行なわれる。ステップS34においては、現在の13個の手牌に対して、自摸して1個の牌を追加したと仮定したときに、手牌が聴牌の状態になるか否かを事前に判定するために、この自摸する1個の牌(Xi)を選択する処理を行う。この1個の牌の選択処理は、例えば、図28に示すように「一萬」〜「中」までの27種の牌の図柄コード(図22では図柄データテーブルa23で示す)を予め全図柄別聴牌判定プログラムP29cにデータテーブルとして記憶しておき、このデータテーブルに記憶されている図柄コード順に、すなわち、「一萬」の図柄コード「01」から「中」の図柄コード「1B」まで順次、1個ずつ選択する処理を行う。
ステップS34で選択した牌(Xi)は、現時点のゲームの場において既に4個開示されている牌の図柄は自摸する牌として選択しないようにする必要がある。この対策として、前記したステップS18と同一の処理、すなわち、図19に示す開示個数テーブルKを参照して、選択した牌(Xi)が既に4個開示されているか否かをチェックする処理を行う。そして、開示個数が0〜3個の牌の図柄コードを自摸する牌として選択する処理を行って、ステップS36に進む。一方、既に4個開示されている図柄コードについては自摸する牌として選択しないでステップS38に進む。
RAM42に記憶している13個の手牌の図柄コードに、ステップS34〜S35の処理で選択した牌(Xi)の図柄コードを自摸牌として追加する処理を行う。このとき、RAM42に記憶している14個になった手牌の図柄コードは、図柄コードの上昇順にソートして記憶する処理を行う。
ステップS36の処理により牌(Xi)を追加して14個になった手牌が、聴牌するか否かを全図柄別聴牌判定プログラムP29cにより判定し、「自摸れば聴牌」する牌を求める処理を行う。そして、「自摸れば聴牌」する牌として判定された牌(Xi)の図柄コードをRAM42に記憶する。図22に示す手牌例a21では、「自摸れば聴牌」する牌としてa24に示すように、「五萬」、「三筒」、「六筒」、「東」が判定されて抽出されその図柄コードがRAM42に記憶される。
(a)刻子や順子が計4組形成されている。
(b)刻子や順子が計3組と、雀頭(対子)が1組形成されている。
(b1)残り3個の牌のうち、2個が同一の図柄(図柄コード)である。この場合、残り3個の牌からこの同一の図柄2個を除いた残り1個の牌を次の捨て牌操作により捨てると、13個の手牌はシャンポン(対子二組)聴牌の状態になる。
(b2)残り3個の牌に順子を形成するためのターツ(塔子)、カンター(嵌塔)、ペンター(辺塔)の何れかが含まれている。この場合、この残り3個の牌から不要な1個の牌を次の捨て牌操作により捨てると、13個の手牌は聴牌の状態になる。
ステップS38においては、現在の13個の手牌に、27種の牌に関する図柄のうち、次の図柄コードを自摸する牌(Xi)として選択する前処理(i=i+1)、すなわち、「一萬」の図柄コードから「中」の図柄コード「1B」まで、27種の牌の図柄コードを自摸する牌(Xi)として選択するための前処理を行う。このプログラム処理は、例えば、プログラム内に記憶している図28に示すような27種の牌の図柄データテーブルから次の図柄コードを取出す処理を行うことにより可能になる。続いて、次のステップS39に進んで、27種全ての牌について選択する処理を行っていない場合には、再び前記したステップS34の処理に戻るようにする。
ステップS37、S37a、S37bの処理でRAM42に記憶した「自摸れば聴牌」となる牌の図柄コードについて、この牌に対応する入球口11a、・・の近傍に設置したフルカラーLED37、・・を点灯させる処理を行う。この処理は、全図柄別聴牌判定プログラムP29cが入球口点灯制御プログラムP31を作動させることにより実行される。
さらに、全図柄別聴牌判定プログラムP29cは、この「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードの全てを画像制御基板Kcに制御コマンドと共に送信する。画像制御基板Kcはこの「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードを受信すると、自摸れば聴牌表示プログラムP323dによりこの「自摸れば聴牌」する牌の図柄コードに対応する図柄を図23に示すように表示装置14に表示し、さらに、音声・効果音出力プログラムP41により「自摸れば聴牌」する牌がある旨の音声をスピーカー6から出力するようにする。ステップS40の処理が終了すると、自摸れば聴牌判定プログラムP29の処理は終了することになる。
続いて、遊技者が向聴数表示ボタンスイッチSW3を押圧したとき、このアシスト機能を実現するための処理内容の概要について説明する。向聴数表示ボタンスイッチSW3は、このボタンスイッチSW3がONの状態になっていると、1ゲームの開始時に自動配牌プログラムP5が自動配牌した14個の配牌の図柄データに基いて、図11に示すように、予め設定されている上がり役別に、この上がり役を完成させるための向聴数と過去の上がり発生頻度に関する情報、および配牌された14個の図柄を表示するための操作ボタンである。このアシスト機能は、メイン制御基板Kaの自動配牌プログラムP5が14個の配牌データを決定し、この配牌データがサブ制御基板Kbに送信されたとき、向聴数算出プログラムP26により実行される。
なお、図11に示す例では、上がり役別にその向聴数と過去の上がり確率を表示しているが、本発明においては、上がり役別の向聴数のみを表示させるようにしてもよい。
(2)上記(1)の処理で作成した手牌個数データテーブルを参照して、上がり役の組合せのうち、最初に雀頭を決める。この雀頭の決定は、この手牌個数データテーブルの中から同一の図柄コードについてその個数が2個の牌を選定する。同一の図柄コードについてその個数が2個である牌が存在しないときには、同一の図柄コードについてその個数が3個または4個ある牌について、そのうちの2個を選定する。雀頭の組合せが決定すると、図26に示す刻子・順子・対子ユニットコード表を参照して、この雀頭(対子)のユニットコードを求めてRAM2に記憶する。
また、上記した実施形態において本発明の特徴となるアシスト機能を実現するための手段となるゲーム履歴データ記憶手段、自摸れば上がり牌判定手段、自摸れば聴牌判定手段、捨てれば聴牌判定手段、等はサブ制御基板Kbに搭載した例について説明したが、メイン制御基板Ka、あるいは画像制御基板Kcに搭載することも可能である。
2 :遊技盤面
3 :操作パネル
6 :スピーカー
7 :ランプ装置
8 :特別入賞装置(アタッカー)
11a、11b、11c、・・・:入球口
14 :表示装置
15 :メダル投入口
16a、16b、16c、・・・:捨て牌用ボタンスイッチ
17 :自摸牌の捨て牌用ボタンスイッチ
19 :牌選択右シフトボタン
20 :牌選択左シフトボタン
21 :自摸牌決定ボタン
22 :払い出しボタン
23 :遊技終了ボタン
24 :遊技開始ボタン
37 :フルカラーLED
40 :CPU
41 :ROM
42 :RAM
59a、59b、・・・:フルカラーLED
P1 :メイン基板動作制御プログラム
P5 :自動配牌プログラム
P8 :入賞判定プログラム
P21:サブ基板制御プログラム
P24:ゲーム履歴データ記憶プログラム
P25:ゲーム履歴データ集計プログラム
P26:向聴数算出プログラム
P27:捨てれば聴牌判定プログラム
P28:自摸れば上がり牌判定プログラム
P29:自摸れば聴牌判定プログラム
P30:捨て牌スイッチ点灯制御プログラム
P31:入球口点灯制御プログラム
P32:上がり役判定プログラム
P31:画像基板動作制御プログラム
P32:画面表示プログラム
Ka :メイン制御基板
Kb :サブ制御基板
Kc :画像制御基板
SW1:履歴データ表示ボタンスイッチ
SW2:自摸牌捨て牌アシストボタンスイッチ
SW3:向聴数表示ボタンスイッチ
Claims (3)
- 遊技盤面部に複数種の牌種から構成される麻雀牌の図柄に対応した入球口を設け、遊技者が発射した遊技球が入球した前記入球口における麻雀牌の図柄が自摸した牌になり、前記遊技者の手牌に前記自摸した麻雀牌を追加したときに、前記手牌の図柄の組合せが予め設定された上がり役の組合せを完成させると、前記遊技者は賞として前記上がり役ごとに予め設定された枚数のメダルを獲得することができる雀球遊技機において、
前記雀球遊技機は、
前記遊技者の現在の手牌について自摸の操作を行う前に、前記手牌を上がり役の組合せにさせるために自摸すべき麻雀牌の有無を判定する自摸れば上がり牌判定手段と、同じく前記手牌を聴牌させるために自摸すべき麻雀牌の有無を判定する自摸れば聴牌判定手段と、前記遊技者にゲームの進行をアシストするためのゲーム進行アシスト手段を備え、
さらに、前記ゲーム進行アシスト手段は、
前記自摸れば上がり牌判定手段が判定した自摸れば上がりになる前記自摸すべき麻雀牌、または前記自摸れば聴牌判定手段が判定した自摸れば聴牌する前記自摸すべき麻雀牌に対応する前記入球口を、前記上がり役に対して払い出されるメダル枚数のレベルに応じたカラー色で前記遊技者が自摸の操作を行う前に発光させる手段を有し、
かつ、前記ゲーム進行アシスト手段は、前記遊技者によるアシスト要求入力手段の入力操作により作動される
ことを特徴とする雀球遊技機。 - 前記雀球遊技機は、前記遊技者の現在の手牌について捨て牌の操作を行なう前に、前記手牌から何れか1個の麻雀牌を捨て牌として捨てると前記手牌が聴牌するか否かを判定する捨てれば聴牌判定手段を備え、
前記ゲーム進行アシスト手段は、前記捨てれば聴牌判定手段が判定した捨てれば聴牌する前記捨て牌に対応して配設した捨て牌用ボタンスイッチを、前記遊技者が捨て牌の操作を行う前に点灯する捨て牌スイッチ点灯手段を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の雀球遊技機。 - 前記雀球遊技機は、当該ゲームの配牌が確定したときに、前記確定した配牌を前記上がり役ごとに上がりを完成させるための向聴数を算出する向聴数算出手段を備え、
前記ゲーム進行アシスト手段は、前記向聴数算出手段が算出した前記上がり役ごとの向聴数、または前記上がり役ごとの向聴数を表示する向聴数表示手段を有している
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の雀球遊技機。
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