JP4617969B2 - 生ゴミ投入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生ゴミ等の含水性処理物を破砕して乾燥させる生ゴミの処理手段に、含水性処理物を水切りすることで固液分離した後に投入する生ゴミ投入装置に関する。
一般に、シンクの排水口には、水と共に流れ込む生ゴミを捕獲して水だけ排水し、生ゴミを捕獲する捕獲筒が設けられている。この捕獲筒は、排水口から取り外し可能とされており、捕獲筒に溜まった生ゴミは、生ゴミ収集袋等に投入して廃棄している。
このような生ゴミ処理の手間を少なくするため、台所で発生する生ゴミを破砕乾燥処理する生ゴミ処理装置が提案されている。従来の生ゴミ処理装置は、生ゴミの水切りを行う水切処理部と、水切りされた生ゴミを破砕する破砕処理部と、この破砕された生ゴミを乾燥させる乾燥処理部とを備え、破砕処理部で生ゴミの破砕が終了した後、この破砕された生ゴミを乾燥処理部へ送り込み、この乾燥処理部で生ゴミを乾燥させるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−188335号公報
しかし、従来の生ゴミ処理装置では、水切処理部の開閉可能な仕切りの部分から水が漏れると、破砕処理部に水分が入ってしまい、乾燥処理に時間が掛かる。このため、仕切りの部分でシール性を得るためにシール構造を備えているが、仕切りの開閉に伴ってシール構造に生ゴミが付着し、シール性が劣化するという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡単な構造で耐久性があり、十分なシール性を得ることができる仕切り用の蓋を備えて、生ゴミ等の処理物を処理手段に投入できるようにした生ゴミ投入装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、請求項1に係る発明の生ゴミ投入装置は、シンクの排水口と連通した投入筒部を備え、投入筒部の下方に配置された処理手段に、投入筒部へ投入された含水性処理物を固液分離して投入する生ゴミ投入装置であって、投入筒部の下端開口部に外側へ向けた段差が設けられ、投入筒部の内周面より外側に、投入筒部より大径のシール面が形成された大径開口部と、大径開口部に嵌る形状を有する蓋部の外周に、シール面に当接するシール部材を有すると共に、投入筒部の側部に一端が回転自在に支持される軸部を有して、大径開口部に開閉自在な底蓋とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明の生ゴミ投入装置は、請求項1に記載された発明の生ゴミ投入装置において、蓋部の外周に、底蓋の開閉に伴って大径開口部のシール面に当接して、付着物を除去する除去部材を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明の生ゴミ投入装置は、請求項2に記載された発明の生ゴミ投入装置において、除去部材は、シール部材の上側に配置されることを特徴とする。
請求項4に係る発明の生ゴミ投入装置は、請求項1,2または請求項3に記載された発明の生ゴミ投入装置において、下端開口部の側部に形成される排水口を備えるとともに、底蓋の上面に、排水口方向へ傾斜した傾斜面を備え、底蓋の軸部の支持位置を、排水口の非形成位置としたことを特徴とする。
請求項5に係る発明の生ゴミ投入装置は、請求項1,2,3または請求項4に記載された発明の生ゴミ投入装置において、底蓋の軸部は、底蓋を開くと、少なくとも投入筒部の内周面より外側に蓋部の上面を退避させる位置に底蓋の開閉の支点を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、投入筒部と底蓋とのシール面が投入筒部の内周面より外側に位置するので、シール面に処理物等が付着することを防ぐことができる。これにより、底蓋の開閉時におけるシール面への処理物の付着を大幅に低減でき、長期間にわたってシール性が向上する。
また、底蓋の開閉に伴ってシール面に当接して、処理物を除去する除去部材を備えることで、シール面に処理物が付着することが抑えられ、シール性が向上する。
更に、底蓋の開閉の支点を、排水口の非形成位置とすることで、底蓋の開閉の支点付近に含水性処理物が溜まることを防ぎ、底蓋を開いたときに、確実に処理物を処理手段に投入することができる。
従って、簡単な構成で処理手段側に水分が漏れることを防いで、生ゴミを処理手段に投入できる生ゴミ投入装置を安価に提供できる。
以下、図面を参照して本発明の生ゴミ投入装置の実施の形態について説明する。
<生ゴミ処理装置の概要>
図1は本実施の形態の生ゴミ投入装置を備えた生ゴミ処理装置の概要を示す構成図である。生ゴミ処理装置1は、流し台のシンク2の下部に取り付けられ、本実施の形態の生ゴミ投入装置3と、生ゴミ破砕乾燥装置4を備える。
生ゴミ投入装置3は、生ゴミを収集して水を切り、生ゴミ破砕乾燥装置4に投入する機能を有する。生ゴミ破砕乾燥装置4は処理手段の一例で、生ゴミ投入装置3から投入された生ゴミを乾燥させながら破砕する機能を有する。
<生ゴミ投入装置の構成>
図2は本実施の形態の生ゴミ投入装置の一例を示す構成図で、図2(a)は全体断面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢視図である。生ゴミ投入装置3は、上部ユニット5と下部ユニット6を備える。上部ユニット5はシンク2に取り付けられ、下部ユニット6は例えば図1に示す生ゴミ破砕乾燥装置4に組み込まれて、上部ユニット5の下部に取り付けられる。
図3は上部ユニット5の構成例を示し、図3(a)は上方側から見た平面図、図3(b)は下方側から見た平面図である。
上部ユニット5は、シンク2の水等を排水する排水口部8と、生ゴミの投入開口部9を備える。排水口部8は本例では投入開口部9の外側に形成され、排水口8aに向かって下降する傾斜の斜面8bを備え、シンク2の水が斜面8bにより排水口8aに流れ込む構成である。
投入開口部9は円形に開口し、蓋体着脱部10を備える。蓋体着脱部10は、図4に示す蓋体11が着脱できるように取り付けられ、蓋体11に形成したリブ11aが嵌るリブ10aを備える。蓋体11を所定の向きで投入開口部9に嵌め、所定量回転させると、蓋体11のリブ11aが蓋体着脱部10のリブ10aと係止し、蓋体11が上方に抜けない構成である。
また、投入開口部9は、蓋体11を閉じた状態でロックする上蓋ロック機構12を備える。
上蓋ロック機構12は、蓋体11をロックするスライドロック13と、スライドロック13に駆動力を伝達するリンク14と、後述する駆動シャフトを支持するシャフト支持部15を備える。
スライドロック13は、投入開口部9の円周面に対して法線方向に移動可能に支持され、先端側に投入開口部9の内面から突出する係止爪16が形成される。また、スライドロック13は、係止爪16が投入開口部9の内面から突出する方向に、例えばねじりコイルバネ17により付勢されている。
スライドロック13は、蓋体11を蓋体着脱部10に嵌め、所定の方向に回転させると、係止爪16が押されてねじりコイルバネ17に抗して退避する。そして、図4に示す蓋体11の係止穴11bが、係止爪16と対向する位置となると、スライドロック13はねじりコイルバネ17に押されてスライド移動し、係止爪16が蓋体11の係止穴11bに嵌る。
スライドロック13は、係止爪16が蓋体11の係止穴11bに嵌ると、蓋体11の回転を規制して蓋体11を閉じた状態でロックする形状を係止爪16に備える。例えば、係止爪16の一の面は斜面で構成され、他の面は投入開口部9の法線方向に沿った鉛直面で構成される。
リンク14は、軸部14aを支点に回転自在に取り付けられ、軸部14aを挟んで一方の端部がスライドロック13の他端側に回転自在に連結される。これにより、リンク14の回転動作がスライドロック13のスライド移動動作に変換される。また、リンク14の他方の端部には、カム当接面14bが形成される。カム当接面14bは上下方向に所定の幅を有する。
シャフト支持部15は例えば円筒形状で、後述する駆動シャフトが挿入され、該シャフトを回転自在に支持する。
図4に示すように、蓋体11はマグネット18を備える。また、上部ユニット5は、蓋体11のマグネット18を検出する上蓋検出センサ19を備える。上蓋検出センサ19は磁気を検出して出力が変化するセンサで、蓋体11を投入開口部9に嵌めて所定の方向に回転させ、蓋体11の係止穴11bがスライドロック13の係止爪16に嵌る位置とすると、マグネット18を検出可能な位置に備えられる。
下部ユニット6は、上部ユニット5の投入開口部9と接続される投入筒部21と、投入筒部21に対して開閉する底蓋22と、底蓋22および蓋体11の開閉機構23を備える。
投入筒部21は上下端が開口した略円筒形状で、上部ユニット5の投入開口部9を介してシンク2の排水口2aと連通する。下部ユニット6と上部ユニット5は、接続ダクト24を介して接続される。接続ダクト24は、下端側が投入筒部21の上端開口部21aに嵌ると共に、上端側が上部ユニット5の投入開口部9に嵌って、投入筒部21と投入開口部9を連通させる。ここで、接続ダクト24は、屈曲部24aを備えて長さが調整できる構成である。
投入筒部21は、下端開口部21bに大径開口部21cを備える。大径開口部21cは、下端開口部21bの内周面に外側へ向けた段差を設けて形成され、投入筒部21の内周面より外側に、投入筒部21の内径より大きな内径を有するシール面21dが形成される。
また、投入筒部21は、下端開口部21bの一の側部に排水口25を備える。排水口25は、投入筒部21を貫通して形成され、排水口25の入り口には、フィルタ26が取り付けられる。フィルタ26は排水口25の入り口を覆う例えば半円筒形状で、生ゴミ類は捕獲し、水分は通す機能を備え、交換できるように着脱自在となっている。
底蓋22は、投入筒部21の下端に開閉可能に取り付けられる。底蓋22は、投入筒部21の大径開口部21cに嵌る円板形状の蓋部27と、蓋部27の外周の一部から突出して形成される軸部28と、蓋部27において軸部28と対向する位置に形成される押圧部29を備える。
底蓋22の軸部28は、蓋部27の外周より外側で、蓋部27の形成面より上側に形成され、軸部28を支点に回転することで、底蓋22は蓋部27で投入筒部21の大径開口部21cを開閉する。
図5は底蓋22の要部構成及び動作を示す断面図で、図5(a)は底蓋22が開いた状態、図5(b)は底蓋22が開閉する過程の要部構成を示す。
底蓋22の蓋部27は、大径開口部21cの内径より所定量小さな外径を有し、外周面にシール部材30を備える。シール部材30は、例えばOリングで構成され、蓋部27の外周面に円周方向にわたって形成された溝27aに嵌められている。
シール部材30は、蓋部27の外周面から所定量突出しており、図2等に示すように、底蓋22で投入筒部21の下端開口部21bを閉じて蓋部27が大径開口部21cに嵌ると、シール部材30は大径開口部21cに押圧されて弾性変形して、大径開口部21cの内周面に密着する。
また、底蓋22の蓋部27は、シール部材30より上側となる外周面の上端近傍にスクレーパ31を備える。スクレーパ31は除去部材の一例で、断面形状が三角形状の例えばリング状のゴム材で構成され、蓋部27の外周面に円周方向にわたって形成された溝に嵌められている。
スクレーパ31は、蓋部27の外周面から所定量突出しており、図5(b)に示すように、底蓋22で投入筒部21の下端開口部21bを開閉する際に、スクレーパ31が大径開口部21cのシール面21dに接触する。
底蓋22は、投入筒部21の側部に備えた軸受部21eに軸部28が回転自在に支持されて、投入筒分21に取り付けられる。軸受部21eは、排水口25の非形成位置、本例では、排水口25に対して90度の位置に設けられる。
図2に戻り、底蓋22は、蓋部27の上面に傾斜面27dが形成される。傾斜面27dは排水口25に向けて下降する方向に傾斜している。ここで、底蓋22を閉じた状態では、傾斜面27dの最下端が排水口25の下端とほぼ同等、若しくは排水口25の下端より若干上となる高さとする。
底蓋22は、後述する回転翼の回転運動でこの回転翼に押されて閉じる動作を行うため、下面に押上凸部32を備える。
押上凸部32は、底蓋22で投入筒部21を閉じた状態では、回転翼の先端の軌跡に沿った形状で、かつ回転翼の軌跡より若干大きな曲面で構成される。
開閉機構23は、上部ユニット5のリンク14と当接する第1のロックカム33と、底蓋22の閉状態でのロックおよび開放補助を行う第2のロックカム34と、第1のロックカム33と第2のロックカム34を連結する駆動シャフト35と、駆動シャフト35を駆動する駆動部36を備える。
第1のロックカム33は駆動シャフト35に対して偏心したカム面を有する。第1のロックカム33はリンク14のカム当接面14bに当接し、駆動シャフト35が駆動されることで、蓋体11のロックの解除を行う。
第2のロックカム34は、図6に示すように、駆動シャフト35を挟んで押上面34aと押下面34bを備える。
第2のロックカム34の押上面34aは上向きの斜面と斜面から連続する平面で構成され、第2のロックカム34が所定の一の方向に回転することで、底蓋22の押圧部29に下側から当接し、底蓋22を押し上げる。
また、第2のロックカム34の押下面34bは下向きの斜面で構成され、第2のロックカム34が他の方向に回転することで、押下面34bは底蓋22の押圧部29に上側から当接し、底蓋22を押し下げる。
ここで、底蓋22に対する第2のロックカム34による力の作用点を軸部28と反対側とすることで、底蓋22を閉状態でロックするときに、確実にロック可能となる。
駆動シャフト35は下部ユニット6にブラケット37により支持され、上端側に第1のロックカム33が取り付けられ、下端側に第2のロックカム34が取り付けられる。
また、ブラケット37には、駆動部36を構成するステッピングモータ36aおよびギア36bが取り付けられ、駆動シャフト35には、ステッピングモータ36aからギア36b等を介して駆動力が伝達される。
更に、第1のロックカム33および第2のロックカム34の向きを検出するため、駆動シャフト35にはマグネット38が取り付けられる。また、ブラケット37に、マグネット38を検出するカム位置検出センサ39が取り付けられる。
さて、駆動シャフト35の上端は、上部ユニット5のシャフト支持部15に支持され、第1のロックカム33の回転で、リンク14を介してスライドロック13を移動させる。
駆動シャフト35は第1のロックカム33と第2のロックカム34が取り付けられるので、駆動部36の駆動力を受けて第1のロックカム33と第2のロックカム34は連動して回転する。これにより、底蓋22のロックおよびロック解除と、蓋体11のロック解除の一連の動作が、1つの駆動源によって行われる。
<生ゴミ破砕乾燥装置の構成>
図1に示す生ゴミ破砕乾燥装置4は、カバー41の内部に処理容器42を備える。処理容器42は上部に上述した下部ユニット6が取り付けられる。また、処理容器42は内部に攪拌・乾燥空間43が形成されると共に、回転翼44が取り付けられる。攪拌・乾燥空間43は、少なくとも下半分は回転翼44の軌跡に沿って円筒形状を有する。
<回転翼の構成>
図7は回転翼44の構成例を示す斜視図、図8は回転翼44の構成例を示す断面図である。また、図9は処理容器42を回転翼44の軸線方向に沿った面で切断した断面図である。
回転翼44は、中空の軸部45と、この軸部45と連続形成されると共に中空の翼部46を備える。軸部45の内部と翼部46の内部は連通している。
軸部45の一端部は、図9に示すように処理容器42の一方の軸受部42aに回転自在に挿入され、他端部は処理容器42の他方の軸受部42bに回転自在に挿入されて、回転翼44は処理容器42に対して回転自在となっている。
翼部46は軸部45の軸線方向に対して交する方向に延在し、先端は複数本の溝部47が形成されて櫛状となっている。
また、翼部46は一の斜面46aに複数のスリット(噴出口)48が形成される。スリット48は、回転翼44の軸方向に並列して、斜面46aに沿って配置される。
各スリット48は翼部46に沿って延在して回転翼44の内外を連通し、スリット48の間の翼部46は、図8に示すように、斜面46aに対してオーバハングさせて、生ゴミや乾燥ゴミ粉等の侵入防止部46bが形成される。これにより、翼部46に対する鉛直方向から、スリット48を通過して翼部46の内部に直接にゴミ類が入り込みにくい構成としている。なお、侵入防止部46bを形成するため、斜面46aを肉厚にすると共に、斜面46aの傾斜がきつくなるように、翼部46の中心46cは軸部45の中心45cに対してオフセットした形状である。
また、翼部46には翼部46に堆積したゴミ類を一の斜面46aから他の面側へ落とすため、翼部46には複数の貫通窓49が形成される。
更に、翼部46の先端にはそれぞれワイパ50が取り付けられる。ワイパ50は弾性部材による弾性片で構成される。ここで、回転翼44の翼部46は、その先端が処理容器42の攪拌・乾燥空間43の円周面に対して所定の隙間が開くように形成される。ワイパ50は、図10に示すように、翼部46の先端から突出して、処理容器42の内周面に当接する。
なお、回転翼44は第1の部材と第2の部材を組み合わせて構成され、ワイパ50は翼部46における分割面に挟み込まれ、図示しないネジおよびボスによって位置決めされて固定される。
<処理容器の構成>
処理容器42は、図1に示すように、回転翼44の位置を検出する原点位置検出センサ51aと、底蓋押上位置検出センサ51bを備える。図1では、回転翼44が原点位置にある状態を示す。本例では、回転翼44の原点位置は、翼部46が鉛直下向きとなる状態である。後述するが、下部ユニット6の底蓋22が開いた状態で、回転翼44を底蓋押上位置検出センサ51bで検出される位置まで回転させると、回転翼44で底蓋22を押し上げて、底蓋22を閉じる動作を行う。
処理容器42はPTCヒータ52を備える。PTCヒータ52は、正極性のサーミスター特性を有するヒータで、温度が上昇すると抵抗値が上昇し、これにより消費する電流が制御される共に温度上昇が緩やかになり、その後、消費電流および発熱部の温度が、飽和領域に達して安定していくものであり、自己温度制御を行う。
このように、PTCヒータ52では、ヒータの温度が上昇すると消費電流が低くなり、その後一定温度の飽和領域に達すると、消費電流が低い値で安定する特性があるために、これを用いることにより、消費電力の節約ができるとともに、発熱体の温度の異常上昇を防止可能であるという利点がある。
このPTCヒータ52が、処理容器42の底部付近の外周に貼り付けられ、断熱材で被覆されて、処理容器42内が加温される。
図11および図12は処理容器42の構成例を示す斜視図である。処理容器42は正面となる位置に排出口53を備える。排出口53は例えば長方形の開口である。処理容器42は排出口53の左右両側にガイドリブ54を備える。ガイドリブ54はガイド溝55を備える。
図13はガイドリブの構成例を示す斜視図で、ガイド溝55は、閉塞ガイド部55aと、昇降ガイド部55bと、開放ガイド部55cを備える。また、昇降ガイド部55bには、着脱ガイド部55dが形成される。
着脱ガイド部55dは、昇降ガイド部55bからガイドリブ54の端部まで連通する凹状となっている。更に、着脱ガイド部55dには、ロックレバー56を備える。ロックレバー56は、ガイドリブ54にスライド移動自在に取り付けられ、着脱ガイド部55dを開閉する。
図11および図12に戻り、ガイドリブ54は外側に向けて凹状の係止穴57が形成される。また、排出口53にはカバーユニット58が取り付けられる。カバーユニット58は、左右両側に図13に示すガイドボス59を備える。カバーユニット58は、各ガイドボス59が左右のガイドリブ54のそれぞれのガイド溝55に嵌り、処理容器42に取り付けられる。ここで、カバーユニット58の下端が処理容器に当接する構成として、ガイドボス59を支点とした回転動作を規制して、カバーユニット58はガイド溝55に沿ってスライド移動する。
カバーユニット58は操作レバー60を備える。図14は操作レバーの構成例を示す要部説明図である。操作レバー60はプレート60aを備え、図11および図12に示すカバーユニット58の下部左右両側にスライド移動自在に取り付けられる。操作レバー60を操作することで、プレート60aがスライド移動し、カバーユニット58の側部から突出あるいは退避する。
操作レバー60はマグネット60bを備える。また、処理容器42は排出口開閉検出センサ61を備える。排出口開閉検出センサ61はマグネットセンサで、操作レバー60が操作されてプレート60aがガイドリブ54の係止穴57に入る位置にあると、マグネット60bを検出する。これにより、操作レバー60のプレート60aがガイドリブ54の係止穴57に入り、カバーユニット58が排出口53を閉じてロック状態にあることを検出できる。
図1に戻り、カバーユニット58は裏面側に複数組のカッター62を備える。各カッター62は、排出口53を閉じた位置にあるカバーユニット58の裏面から処理容器42内に突出し、周方向に対する位置と軸線方向に対する位置が互いにずれて配置される。
各カッター62は扇状に形成され、その一側縁部に刃部62aが形成される。また刃部62aの一端側には図示しない軸部を備え、図示しないばね部材により、刃部62aが突出する方向に付勢されている。これにより、カッター62に過大な力が加わった時に、軸部を支点に回転して処理容器42の内面からカバーユニット58内へ退避できるようになっている。
<ゴミ袋取り付け機構の構成>
処理容器42は、図11,図12に示すように、排出口53に袋取付アーム63を備える。袋取付アーム63はガイドリブ54の両側に1本ずつ取り付けられ、下端側が軸部63aにより回転自在に処理容器42に支持されて、左右の袋取付アーム63が連動して開閉する。
袋取付アーム63は、処理容器42の排出口53が形成される部位の外形に沿って湾曲した2枚のヘラ63bを備える。このヘラの長さは、排出口53の高さ方向の長さより、若干長い長さを有する。
また、処理容器42は、排出口53の下側に排出板64を備える。排出板64はガイドリブ54の間に取り付けられ、排出口53の下端付近から斜め前方下向きに延在して、排出口53の下側の一部を覆う形状である。
<回転翼の駆動機構>
図15は回転翼の駆動機構および送風機構の構成を示す説明図である。回転翼44(図15では図示せず)は処理容器42から突出する一方の軸部45に平ギア65が取り付けられる。処理容器42には平ギア65をかみ合うカウンタギア66が取り付けられ、カウンタギア66に、モータ67に取り付けられた小ギア68がかみ合う。
モータ67を回転させると、小ギア68、カウンタギア66および平ギア65を介して回転翼44に駆動力が伝達され、回転翼44は軸部45を中心軸として回転する。
<回転翼への送風機構>
カバー41にはファン69が取り付けられる。ファン69はいわゆるシロッコファンで、排気口69aがダクト70で回転翼44(図15では図示せず)の軸部45の一端と繋がっている。ここで、ダクト70と軸部45の接続は、気密性を保ちつつ、かつ、ダクト70に対して軸部45が回転自在となる構成を備える。
<吸気機構>
図16はカバーの吸気機構を示す斜視図である。カバー41には図16(a)に示すように吸気口71を備える。カバー41は気密性を有し、吸気口71から外気を吸気する。吸気口71に図16(b)に示すように逆止弁72を備える。逆止弁72は、例えば、図15に示すファン69を駆動することによる吸気でカバー41内の圧力が負圧となると開口して吸気口71より外気を吸気できる状態となる。また、ファン69の駆動を停止することで、カバー41内部と外部との圧力差がゼロあるいは正圧となると、ばねまたは自重により閉じる構成を有する。
これにより、ファン69を駆動することによる吸気で吸気口71では逆止弁72が開き、外気を吸気する。これにより、ファン69は回転翼44の内部に送風を行う。
また、ファン69の駆動を停止すると、逆止弁72は閉じ、カバー41内部の空気が吸気口71からカバー外へ漏れることを防ぐ。
<排気機構>
図17は処理容器42の排気機構の構成を示す説明図である。図11に示すように、処理容器42は上部に排気口74が形成され、排気口74に図17に示すフィルタユニット75が取り付けられる。また、処理容器42の上部には、フィルタユニット75と並べて逆止弁ユニット76が取り付けられる。
図18はフィルタユニットの構成を示す説明図である。フィルタユニット75は、カバー77と、フィルタ78と、ブラシ79を備える。カバー77は、処理容器42の排気口74に取り付けられる第1の接合部80と、第1の接合部80に形成される爪部81と、爪部81と対向する部位に形成されるネジ止め部82を備える。また、逆止弁ユニット76の吸気口83に取り付けられる第2の接合部84を備える。
ここで、第2の接合部84は、上端側が下端側に対して突出する方向に、第1の接合部80に対して鉛直面から傾斜させている。
フィルタ78は、第1の接合部80と第2の接合部84の間に備えられる。また、ブラシ79は、フィルタ78の面に沿って移動自在となるようにカバー77に取り付けられる。ブラシ79には操作棒79aが取り付けられ、カバー77の外部より操作棒79aを操作することで、ブラシ79をフィルタ78の面に沿って移動させて、フィルタ78を清掃することができる。ここで、フィルタ78の汚れ具合をカバー77の外部より目視できるようにするため、例えばカバー77を透明な樹脂で形成すると良い。
フィルタユニット75は、カバー77の爪部81を図11に示す処理容器42の係止穴85に嵌め、ネジ止め部82を図示しないネジで処理容器42に固定すると、第1の接合部80が排気口74と密着する。また、第2の接合部84は下向きの斜面で形成されるので、第1の接合部80を排気口74に押し付ける力で、逆止弁ユニット76の吸気口83に密着する。
これにより、フィルタユニット75において吸気側となる部位と排気側となる部位のそれぞれを密着させた状態で処理容器42および逆止弁ユニット76に取り付けることができ、排気が外部へ漏れることを防ぐ。
また、ネジを締めることで、気密性が保たれる状態とできるので、交換が容易であり、ブラシ79による清掃でも所期の機能を果たせなくなったフィルタ78は、フィルタユニット75毎容易に交換することができ、装置全体としても性能を維持することができる。
逆止弁ユニット76は、図示しない電磁弁等による逆止弁を備え、排気の流路を開放および閉塞できる構成である。処理容器42の排気口74は、図15および図17に示すように、フィルタユニット75および逆止弁ユニット76を介して、ダクト86により排水トラップ87aより下流の排水管87に接続される。そして、排水管87が詰まる等により排水が逆流してきた場合は、水の流入をセンサで検出し、逆止弁を閉じることで、排水のフィルタユニット75さらには処理容器42内への逆流を防ぐ。
ここで、排水トラップ87aより上流側の排水管87には、生ゴミ投入装置3を構成する下部ユニット6に備えた排水口25が、ダクト87bを介して接続される。また、上部ユニット5に備えた排水口8aがダクト87cを介して接続される。
なお、図11に示すように、処理容器42の下部に水抜き用のドレインコック42eを備えることで、処理能力以上の水が処理容器42に入り込んだ場合に、これを外部に排出できるようにしてある。また、処理容器42の一部を透明にすることで、例えば水が溜まったことなどを目視により確認できる。
<処理容器の分割機構>
処理容器42は、図19に示すように第1のケース42cと第2のケース42dを組み合わせて構成される。第1のケース42cと第2のケース42dは例えばネジ止めにより分解可能に一体とされ、第1のケース42cと第2ケース42dの分割面は、回転翼44の軸受部42a,42bとする。
これにより、図19に示すように第1のケース42cを取り外すと、回転翼44を取り外して交換できる構成となっている。ここで、下部ユニット6は装置背面側の第2のケース42dに備えられ、第1のケース42aを取り外しても、装置本体側に残る構成である。すなわち、図1に示すように、下部ユニット6はシンク2に取り付けられる上部ユニット5と接続しているので、処理容器42の分解時に、装置本体側に残るようにすることで、処理容器42の分解を容易にしている。
<生ゴミ処理装置の制御構成>
図20は生ゴミ処理装置の制御ブロック図である。制御装置91は、システムコントローラ92を備える。システムコントローラ92には、上述した上蓋検出センサ19、カム位置検出センサ39、原点位置検出センサ51a、底蓋押上位置検出センサ51bおよび排出口開閉検出センサ61等が接続される。
システムコントローラ92は、上蓋検出センサ19の出力から、蓋体11が投入開口部9を塞いでロック状態となっているかどうかを検出する。また、カム位置検出センサ39の出力から、蓋体11のロック解除を行う第1のロックカム33と、底蓋22のロックおよびロック解除を行う第2のロックカム34の位置を検出する。更に、原点位置検出センサ51aおよび底蓋押上位置検出センサ51bの出力から回転翼44の位置を検出し、排出口開閉検出センサ61の出力からカバーユニット58の開閉を検出する。
また、システムコントローラ92にはステッピングモータ36a、モータ67、PTCヒータ52およびファン69を駆動するファンモータが接続される。システムコントローラは、各センサの出力から、所定のプログラムによって、ステッピングモータ36a、モータ67およびファン69を駆動するファンモータの回転および回転停止を行う。また、PTCヒータ52のオンおよびオフを行う。更に、システムコントローラ92には逆止弁ユニット76の逆止弁を駆動するステッピングモータ等を接続しても良い。
<生ゴミ処理装置の動作>
次に、各図を参照して生ゴミ処理装置1の動作について説明する。
<生ゴミの投入動作>
まず、蓋体11が開いた状態では、図1に示すように、底蓋22は投入筒部21の下端開口部21bを閉じている。また、図2に示すように、第2のロックカム34の押上部34aで底蓋22の押圧部29を押し上げている。
これにより、図2に示すように、底蓋22の蓋部27が、投入筒部21の大径開口部21cに嵌り、蓋部27の外周面に備えたシール部材30が、大径開口部21cのシール面21dに押圧されて密着している。
投入筒部21に連通した投入開口部9から生ゴミを投入すると、投入された生ゴミは底蓋22上に集積される。上述したように、底蓋22はシール部材30が大径開口部21cのシール面21dに押圧されているので、生ゴミに含まれる水分の底蓋22からの漏れが抑えられる。
また、大径開口部21cは、投入筒部21の内周面に対して外側へ向けて段差が形成されており、投入筒部21の内径L1より、大径開口部21cの内径L2の方が大きく、シール部材30と当接するシール面21dが、投入筒部21の内周面に露出しない。これにより、シール部材30及びシール面21dへの生ゴミの付着が大幅に低減される。更に、誤ってフォーク等が投入されても、シール部材30を傷つけることはない。
投入筒部21に投入された生ゴミが底蓋22上に集積されると、底蓋22の上面に傾斜面27dが形成されているので、水分は傾斜面27dに沿って排水口25から排水トラップ87aの上流側の排水管87に排水される。ここで、排水口25にはフィルタ26が取り付けられるので、生ゴミ類はフィルタ26を通ることはなく、水分が排水口25へ排水される。
図21は生ゴミ投入時の処理の流れを示すフローチャートで、次に、底蓋22の開閉動作について説明する。投入開口部9から投入筒部21に投入された生ゴミを生ゴミ処理装置1で処理するため、まず、蓋体11で投入開口部9を閉じる(ステップA1)。
蓋体11を投入開口部9に嵌め、所定の方向に回転させると、蓋体11の係止穴11bにスライドロック13の係止爪16が嵌り、蓋体11の回転が規制される。また、蓋体11のリブ11aが投入開口部9のリブ10aに嵌り、蓋体11の上方への移動を規制する。これにより、蓋体11は投入開口部9に閉状態でロックされる。
蓋体11の係止穴11bにスライドロック13の係止爪16が嵌る位置となると、蓋体11のマグネット18を上蓋検出センサ19が検出する。これにより、システムコントローラ92は、蓋体11が開口投入部9に嵌り、閉状態でロックされたことを検出する(ステップA2)。
システムコントローラ92は、上蓋検出センサ19で蓋体11のロックを検出すると、原点位置検出センサ51aの出力から回転翼44の位置を検出する。すなわち、回転翼44が回転している場合は、原点位置検出センサ51aが回転翼44を検出すると、モータ67の回転を停止して、回転翼44を原点位置で停止させる(ステップA3)。
また、システムコントローラ92は、ファン69を駆動するファンモータの回転を停止する。本例では、ファン69の回転を停止すると、カバー41内部と外部との圧力の関係で逆止弁72が閉じる。更に、ステッピングモータで逆止弁ユニット76の逆止弁を閉じ、PTCヒータ52を停止する(ステップA4)。
システムコントローラ92は、上蓋検出センサ19で蓋体11のロックを検出すると、一定時間経過後に、ステッピングモータ36aの駆動を開始する。ここで、システムコントローラ92は、上蓋検出センサ19で蓋体11のロックを検出してから、一定時間経過するまでに、上述したステップA3およびステップA4の処理を行う。
図22は蓋体11及び底蓋22のロックおよびロック解除を行う各ロックカムの底蓋22のロックを解除する際の動作を示す説明図である。図22の上段は、蓋体11のロック及びロック解除を行う第1のロックカム33の動作を示し、図22の下段は、底蓋22のロック及びロック解除を行う第2のロックカム34の動作を示す。
図22(a)は第1のロックカム33および第2のロックカム34が原点位置にある状態を示す。第1のロックカム33が原点位置にある状態では、スライドロック13は係止爪16が投入開口部9から突出する。また、第2のロックカム34が原点位置にある状態では、押上部34aが底蓋22に当接して押し上げている。
システムコントローラ92は、上蓋検出センサ19で蓋体11のロックを検出して一定時間経過すると、ステッピングモータ36aを駆動して第2のロックカム34を矢印a方向に回転させ、底蓋22を開く動作を開始する(ステップA5)。
図22(b)は第2のロックカム34を原点位置から矢印a方向に90度回転させた状態を示す。第2のロックカム34が原点位置から矢印a方向に90度回転すると、押上部34aが徐々に底蓋22から離れるが、この状態ではまだ底蓋22を保持している。
ここで、第2のロックカム34と第1のロックカム33は図2に示すように駆動シャフト35で連結されるので、第2のロックカム34を回転させると第1のロックカム33も連動して回転する。第1のロックカム33が原点位置から矢印a方向に90度回転すると、リンク14から離れる。この状態では、スライドロック13は移動しない。
図22(c)は第2のロックカム34を原点位置から矢印a方向に130度回転させた状態を示す。第2のロックカム34が原点位置から矢印a方向に130度回転すると、押上部34aが底蓋22から離れる。これにより、第2のロックカム34による底蓋22の閉状態でのロックが解除される。
底蓋22は鉛直方向に開くので、第2のロックカム34によるロックが解除されると、自重および生ゴミの重さで軸部28を支点にして開く。図5(b)に示すように、底蓋22が投入筒部21を開閉する際は、スクレーパ31が大径開口部21cのシール面21dに接触する。これにより、底蓋22が軸部28を支点にして開くと、スクレーパ31がシール面21dをこすり、シール面21dに付着していた生ゴミ等の付着物が除去される。
図23は底蓋22が開いた状態の生ゴミ処理装置1の内部構成図である。底蓋22が開くと、底蓋22の載せられた生ゴミは、処理容器42内に投入される。このとき、回転翼44は原点位置で停止しているので、底蓋22の開放動作中に、底蓋22が回転翼44に接触することはない。
ここで、底蓋22は、排水のために上面に傾斜面27dが形成されており、底蓋22上の生ゴミは、傾斜面27dの傾斜する排水口25方向に溜まり易い。このため、底蓋22の開閉の支点となる軸部28が排水口25と同じ側にあると、底蓋22を開放したときに、底蓋22から落下する生ゴミが蓋部27の角部等に乗り易くなる。蓋部27の角部等に生ゴミが付着すると、後述するように底蓋22を閉じたときに、生ゴミが蓋部27のシール部材30と大径開口部21cのシール面21dとの間に挟まってしまい、シール性が劣化する。
このため、底蓋22の開閉の支点となる軸部28を、排水口25の非形成位置、本例では排水口25に対して90度の位置に設けることで、底蓋22上で生ゴミが溜まり易い位置と、開閉の支点の位置をずらす。これにより、底蓋22を開放したときに、底蓋22から落下する生ゴミが、蓋部27の角部等に乗りにくくして、底蓋22を閉めたときのシール性の劣化を防ぐ。
また、底蓋22の軸部28は、蓋部27の外周より外側で、蓋部27の形成面より上側に形成されているので、図5(a)に示すように、底蓋22を開放すると、蓋部27の傾斜面27dの頂点が、投入筒部21の大径開口部21cの内周面より外側にL3だけオフセットされる。これにより、底蓋22を開放したときに、底蓋22から落下する生ゴミが蓋部27に接しにくくなり、生ゴミの残留及びシール性の劣化を防ぐ。
さて、通常は底蓋22は第2のロックカム34によるロックが解除されれば自重等で自動的に開くが、シール部材30がシール面21dに貼り付く等によって、自重では開かない状態が考えられる。そこで、第2のロックカム34によって底蓋22を強制的に開く。
図22(d)は第2のロックカム34を原点位置から矢印a方向に180度回転させた状態を示す。第2のロックカム34が原点位置から矢印a方向に180度回転すると、押下部34bが底蓋22の押圧部29を上方から押圧する。これにより、底蓋22には強制的に開く力が加わり、シール部材30が貼り付く等によって、自重では開かない状態であっても、強制的に開くことができる(ステップA6)。
システムコントローラ92は、第2のロックカム34および第1のロックカム33を原点位置から矢印a方向に180度回転させると、ステッピングモータ36aの駆動を停止する。ここで、第2のロックカム34および第1のロックカム33の回転角度は、カム位置検出センサ39で原点位置を検出しておき、ステッピングモータ36aの回転位相で制御する。
なお、第1のロックカム33が原点位置から矢印a方向に180度回転する間は、第1のロックカム33はリンク14から離れており、スライドロック13は移動しない。これにより、蓋体11は閉状態でロックされたままである。このため、底蓋22が開いた状態で、蓋体11を開くことはできず、処理容器42からの臭気の逆流および処理容器42内への水分の流入を防ぐ。
さて、上蓋検出センサ19で蓋体11のロックを検出してから、ステッピングモータ36aの駆動を開始して底蓋22を開くまでの時間としては数秒程度、例えば5秒程度に設定する。
これは、投入開口部9から投入筒部21に投入された生ゴミは水分を含んでいると考えられるので、蓋体11が閉じられた後でも底蓋22上で待機させることで水分を切ってから、処理容器42内に投入するためである。
システムコントローラ92は、第2のロックカム34および第1のロックカム33を原点位置から矢印a方向に180度回転させてステッピングモータ36aの駆動を停止すると、モータ67により回転翼44を図24に示すように矢印c方向に回転させる(ステップA7)。
底蓋22が開放した状態で、原点位置にある回転翼44を矢印c方向に回転させると、底蓋22は回転翼44の回転軌跡中に存在するので、回転翼44の翼部46が底蓋22に接触する。更に、図25に示すように、回転翼44を底蓋押上検出センサ51bで検出されるまで回転させると、回転翼44は押上凸部32を介して底蓋22を押し上げ、底蓋22は軸部28を支点とした回転動作で閉じる。
図5(b)に示すように、底蓋22が投入筒部21を開閉する際は、スクレーパ31が大径開口部21cのシール面21dに接触する。これにより、底蓋22が軸部28を支点にして閉じると、スクレーパ31がシール面21dをこすり、シール面21dの内周面に付着していた生ゴミ等の付着物が除去される。従って、底蓋22の1回の開閉動作において、スクレーパ31によるシール面21dの清掃が、開くときと閉じるときで2回行われるので、清掃性が向上する。
システムコントローラ92は、底蓋押上検出センサ51bが回転翼44を検出すると、モータ67の回転を停止する。これにより、底蓋22は回転翼44に支持された状態で、投入筒部21を塞ぐ。
ここで、モータ67の回転を開始してから、所定時間経過しても底蓋押上検出センサ51bが回転翼44を検出しない場合は、システムコントローラ92は、モータ67を所定量逆転させて回転翼44を原点位置あるいは原点位置を多少越える程度まで戻し、リトライする。なお、複数回のリトライでも底蓋押上検出センサ51bが回転翼44を検出しない場合は、アラームを発生してエラーとする。
なお、このエラー時では、底蓋22は開放した状態であると考えられるので、システムコントローラ92は蓋体11を閉状態でロックしたままとすると共に、逆止弁ユニット76の逆止弁を閉じたままとして、臭気の拡散と処理容器42内への水分の浸入を防ぐ。
なお、図1に示すように、シンク2には投入開口部9と並列して排水口部8が形成され、排水口部8は蓋体11では塞がれないので、蓋体11を閉じたままでも、通常のシンクとしての機能は果たすようになっている。
システムコントローラ92は、底蓋押上検出センサ51bが回転翼44を検出してモータ67の回転を停止すると、ステッピングモータ36aを回転させ、第2のロックカム34および第1のロックカム33を、図22(d)の状態から、矢印b方向に回転させる。
第2のロックカム34が図22(b)の状態まで矢印b方向に回転すると、押上部34aが底蓋22の押圧部29に接触して、底蓋22を押し上げる。そして、第2のロックカム34が図22(a)の状態まで矢印b方向に回転すると、押上部34による押上動作は完了する(ステップA8)。
ここで、第1のロックカム33は、図22(d)の状態から図22(a)の状態まで矢印b方向に回転する間は、リンク14と接触しないので、スライドロック13は移動しない。これにより、蓋体11は閉状態でロックされたままである。
図26は蓋体11及び底蓋22のロックおよびロック解除を行う各ロックカムの蓋体11のロックを解除する際の動作を示す説明図である。図26の上段は、蓋体11のロック及びロック解除を行う第1のロックカム33の動作を示し、図26の下段は、底蓋22のロック及びロック解除を行う第2のロックカム34の動作を示す。
図26(a)は第1のロックカム33および第2のロックカム34が原点位置にある状態を示す。
図26(b)は第1のロックカム33を原点位置から矢印b方向に9度回転させた状態を示す。第1のロックカム33が原点位置から矢印b方向に9度回転すると、リンク14のカム当接面14bに接触する。
図26(c)は第1のロックカム33を原点位置から矢印b方向に75度回転させた状態を示す。第1のロックカム33が原点位置から矢印b方向に75度回転すると、リンク14のカム当接面14bを押し、リンク14を軸部14aを支点に矢印d方向に回転させる。
リンク14は、軸部14aを挟んで一方の端部がスライドロック13の他端側に回転自在に連結される。これにより、リンク14の回転動作がスライドロック13のスライド移動動作に変換され、係止爪16が図4に示す蓋体11の係止穴11bから退避する。
これにより、蓋体11のロックが解除され、所定の方向に回転させることで、投入開口部9から取り外すことができる(ステップA9)。
なお、第2のロックカム34が原点位置から矢印b方向に75度回転する間は、押上部34aの平面部分が底蓋22と接触しており、底蓋22が閉状態でロックされる。
システムコントローラ92は、第1のロックカム33および第2のロックカム34を原点位置から矢印b方向に75度回転させると、ステッピングモータ36aの駆動を停止する。そして、上蓋検出センサ19の出力から、蓋体11が外されたかどうか検出する(ステップA10)。
蓋体11が取り付けられたままであると、ステッピングモータ36aを停止させたままとし、蓋体11のロックを解除した状態を保持する。
蓋体11が取り外されると、システムコントローラ92は、ステッピングモータ36aを図26(c)に示す状態から矢印aに回転させ、図26(a)に示す原点位置に戻す(ステップA11)。
システムコントローラ92は、カム位置検出センサ39の出力から第1のロックカム33および第2のロックカム34が原点位置に戻ったことを検出すると、ステッピングモータ36aの回転を停止する。
上述したように、第1のロックカム33が原点位置にある状態では、スライドロック13は係止爪16が投入開口部9から突出する。また、第2のロックカム34が原点位置にある状態では、押上部34aが底蓋22に当接して押し上げている。これにより、投入開口部9から生ゴミを投入できる状態となる。
なお、第2のロックカム34で底蓋22を閉状態でロックしている状態では、押上凸部32の下端面は回転翼44の翼部46の回転軌跡の外にあり、閉じた状態の底蓋22が回転翼44の回転の妨げになることはない。
以上説明したように、底蓋22が自重で開くため、底蓋22を開くための駆動源を必要としない。閉動作は回転翼44の回転動作を利用するので、特別な駆動源を用いずに自動開閉が行える。これにより、部品点数が少なく低コストで構成できる。
また、底蓋22の可動スペースが処理容器44内であるため、攪拌乾燥処理と底蓋22の開閉スペースを共有でき、商品を小型化できる。このため、シンク下という限られたスペース内をより広く活用できる。
また、蓋体11と底蓋22のロックおよびその解除を1つの駆動源で行うため、部品数が減り低コストで構成できる。
更に、蓋体11と底蓋22が同時に開くタイミングはなく、処理容器42からの乾燥ゴミ粉等の舞い上がりや飛散を防ぐ。
<破砕乾燥動作>
上述した投入動作で生ゴミ投入装置3から生ゴミ破砕乾燥装置4に投入された生ゴミは、処理容器42で破砕および乾燥させる。
処理容器42での破砕・乾燥動作は、底蓋22が閉じている必要があるので、上述した投入動作で底蓋22を閉じる動作を行い、正常に閉じたことが検出されると、システムコントローラ92は破砕・乾燥動作を開始する。
すなわち、PTCヒータ52をオンとし、処理容器42を加熱する。また、ファン69を回転させ、回転翼44の翼部46のスリット48から送風を開始する。更に、モータ67の回転を開始し、回転翼44を矢印c方向に回転させる。
回転翼44を矢印c方向に回転させると、処理容器42内の生ゴミは、スリット48からの送風を受けながら、翼部46によりかき上げられる。回転翼44の翼部46がカバーユニット58に備えたカッター62を通過すると、カッター62は翼部46の溝部47を通過することになるので、翼部46でかき上げられた生ゴミはカッター62で破砕される。
そして、カッター62は回転翼44の軸線方向に沿って複数枚設けてあるので、生ゴミを細かく破砕することができる。また、各カッター62は周方向に対しても位置をずらしてあるので、例えば1つの物体を複数のカッター62で同時に切断するような事象が発生しにくく、回転翼44に過大な力が加わることを防ぐ。
また、回転翼44の翼部46の先端にはワイパ50が取り付けられており、処理容器42の底部付近では、ワイパ50が処理容器42の内面に接触する。これにより、生ゴミの処理容器42への付着を防いでいる。
このように、回転翼44を回転させることで、処理容器42内で生ゴミは攪拌されながら、スリット48からの送風で水分を蒸発させ、乾燥させる。またPTCヒータ52で処理容器42を加熱することで、水分の蒸発を促進する。
PTCヒータ52は自己温度制御機能を有するので、必要以上の電力を消費せず、低電力化が図れる。
なお、回転翼44からの送風を温風とするためには、ファン69からの送風経路にヒータを設けると共に、温度管理が必要となって、構造が複雑になるが、PTCヒータ52を処理容器42に貼り付けて使用することで、回転翼44からは常温の送風を行いつつ、処理容器42内の生ゴミを加熱して、乾燥を促進させることができる。また、乾燥することで微生物の活動を弱め、臭気の発生を抑えることができる。
処理容器42内の空気は、排気口74からフィルタユニット75、逆止弁ユニット76を介して排水トラップ87aより下流の排水管87へ排気される。排気口74は、処理容器42の上部に配置したので、水分が直接流入することを防ぐ。また、フィルタユニット75を介していることで、破砕されて乾燥した乾燥ゴミ粉が排気されることを防ぐ。
また、底蓋22と生ゴミ投入装置3の大径開口部21cとは、シール部材30とシール面21dとの協働によってシールされているので、回転翼44のスリット48からの送風が開始されても、この送風が大径開口部21cを通過してシンク2側へ通風されてしまうことがない。
上述したように、フィルタユニット75に外部より操作可能なブラシ79を備えることで、フィルタユニット75を取り外すことなく、フィルタ78の清掃が可能であり、フィルタ78の目詰まりを防ぐことができる。また、ブラシ79を備えることに代えて、フィルタ78を着脱できるようにして、洗浄可能としても良い。
なお、処理容器42からの排気は排水トラップ87aの下流に行うので、通常、水が逆流することはない。但し、排水管87が詰まった場合等は、水が逆流する可能性がある。このため、逆止弁76から排水管87までの経路中に水の流入を検出するセンサを備えて、もし、水が逆流してきた場合は逆止弁ユニット76を閉じ、処理容器42内への水の逆流を防ぐ。
<カバーユニットの開閉動作>
上述した破砕乾燥動作中は、カバーユニット58は処理容器42の排出口53を閉じている。処理容器42内で破砕され乾燥された乾燥ゴミ粉は、後述する動作で排出口53から排出される。そこで、排出動作に先立つカバーユニット58の開閉動作について図13等を参照して説明する。
カバーユニット58は、ガイドボス59がガイド溝55の閉塞ガイド部55aに位置する状態では、排出口53を塞ぐ。このとき、操作レバー60を操作することで、プレート60aがガイドリブ54の係止穴57に嵌る。これにより、カバーユニット58は排出口53を閉じた状態でロックされる。また、操作レバー60のプレート60aがガイドリブ54の係止穴57に嵌ると、排出口開閉検出センサ61の出力から、システムコントローラ92はカバーユニット58が閉じられていることを検出できる。
操作レバー60を操作して、プレート60aを係止穴57から退避させると、カバーユニット58をガイド溝55に沿って手前に引くことが可能となる。このとき、ガイドボス59はガイド溝55において閉塞ガイド部55aから昇降ガイド部55bに移動する。これにより、カバーユニット58は昇降ガイド部55bに沿って上下に昇降可能となる。
ガイドボス59が昇降ガイド部55bの上端に到達するまでカバーユニット58を上昇させると、カバーユニット58をガイド溝55に沿って押し込むことで、ガイドボス59が昇降ガイド部55bから開放ガイド部55cに移動する。これにより、カバーユニット58は排出口53の前方を開放し、排出口53の上方で立設した状態で保持される。
ここで、カッター62はカバーユニット58の裏面に備えられるので、図27に示すようにカバーユニット58を開放状態としても、カバーユニット58の裏面と処理容器42の間に位置するので、手を触れることはできない。
図1に示すように、処理容器42はカバー41に収納されているため、開放したカバーユニット58の上方から裏面側に手を入れることはできず、カッター62に手を触れることが出来ないようになっている。
また、図27に示すように、開放したカバーユニット58の下方と排出口53の間に多少の隙間は形成されるが、狭い隙間なので、手を入れることはできず、カッター62に手を触れることができないようになっている。
カッター62を交換する場合は、カバーユニット58ごと交換する。まず、ロックレバー56を移動させ、着脱ガイド部55dを開放する。そして、カバーユニット58をガイド溝55の昇降ガイド部55bに沿って移動させ、ガイドボス59を着脱ガイド部55dに位置させて、カバーユニット58を手前に引く。
これにより、ガイドボス59がガイド溝55から外れ、カバーユニット58を処理容器42から取り外すことができる。カバーユニット58を処理容器42に取り付けるには、取り外しと逆の手順で行えば良い。
すなわち、ロックレバー56を移動させて着脱ガイド部55dを開放した状態で、カバーユニット58のガイドボス59を着脱ガイド部55dに嵌め、カバーユニット58を押し込む。これにより、ガイドボス59はガイド溝55の昇降ガイド部55bに嵌る。そして、ガイドボス59が昇降ガイド部55bの下端に到達するまでカバーユニット58を下降させると、カバーユニット58を押し込むことで、ガイドボス59が昇降ガイド部55bから閉塞ガイド部55aに移動する。これにより、カバーユニット58は排出口53を閉じた状態で保持される。
また、ロックレバー56を移動させ、着脱ガイド部56dを閉じることで、カバーユニット58の開閉昇降時に不用意にカバーユニット58が処理容器42から外れることを防ぐ。
<排出動作>
図28は排出時の処理の流れを示すフローチャートである。図1に示すカバー41の前面パネル41aが開かれたことを、図示しないセンサの出力から検出すると(ステップB1)、システムコントローラ92は、原点位置検出センサ51aの出力から回転翼44の位置を検出する。すなわち、回転翼44が回転している場合は、原点位置検出センサ51aが回転翼44を検出すると、モータ67の回転を停止して、回転翼44を原点位置で停止させる(ステップB2)。また、ファン69の回転を停止する。本例では、ファン69の回転を停止すると、逆止弁72が閉じる。さらに、PTCヒータ52を停止する(ステップB3)。
なお、前面パネル41aの開放時に、上蓋検出センサ19が蓋体11を検出していると、上述した投入動作が行われている可能性があり、排出動作を行えないので、ブザーやランプなどアラームを発する。
ユーザは、図29(a)に示すように、袋取付アーム63を軸部63aを支点に回転させて、装置前面に引き出す。そして袋101の開口部の縁部を袋取付アーム63のヘラの間に挟み、袋101が開いた状態とする(ステップB4)。
なお、袋101を取り付ける前に、カバーユニット58を開けられないようにするため、袋取付アーム63を引き出さないと、カバーユニット58を開閉できない機構を備えても良い。
ユーザは、袋取付アーム63を引き出し、袋101を取り付けると、カバーユニット58の操作レバー60を操作して、プレート60aをガイドリブ54の係止穴57から外し、上述したようにカバーユニット58を開ける(ステップB5)。
ここで、カバーユニット58の操作レバー60が操作され、プレート60aがガイドリブ54の係止穴57から外れたことを、排出口開閉検出センサ61の出力からシステムコントローラ92は検出する。
ユーザは、図29(b)に示すように、袋101を取り付けた袋取付アーム63をもとの位置に戻して袋101の開口で排出口53を覆い、図示しない操作部の所定の操作ボタンを押す(ステップB6)。
操作部の所定の操作ボタンが押されると、システムコントローラ92はゴミ排出モードを実行する(ステップB7)。ここで、ゴミ排出モードは、操作レバー60によるロック解除と、操作ボタンの押下の両方を検出した場合に実行される。
システムコントローラ92は、ゴミ排出モードでは、モータ67を駆動して、原点位置にある回転翼44を図30に示すようにまず矢印c方向に回転させる。システムコントローラ92は、回転翼44の回転量が翼部46の先端が排出口53の下端を越えない位置で停止するように、例えば駆動時間を制御することで、回転翼44の回転量を制御する。なお、この停止位置をゴミ排出位置と称す。
回転翼44を原点位置からゴミ排出位置まで回転させると、処理容器42の底部に溜まった破砕され乾燥された乾燥ゴミ粉が、回転翼44の翼部46によりかき上げらえて、排出口53から排出される。
図29(b)に示すように、排出口53には袋取付アーム63により袋101が取り付けられているので、排出口から排出された乾燥ゴミ粉は、袋101に収集される。ここで、回転翼44は、原点位置からゴミ排出位置まで回転する間は、ワイパ50が処理容器42の内壁と接触しながら動くことで、乾燥ゴミ粉の残留を極力防ぐことができる。なお、処理容器42の内壁とワイパ50先端との隙間は、乾燥ゴミ粉が下方に落下しない程度でも良い。
また、排出口53の下側に排出板64を備えることで、袋101で排出口53を覆ったときに、排出板64が袋101の内部に入り込み、排出動作時に乾燥ゴミ粉が袋101に入らず外部に散乱することを防いでいる。
システムコントローラ92は、回転翼44を原点位置からゴミ排出位置まで回転させると、モータ67を逆転させ、図31に示すように、回転翼44を矢印d方向に所定量回転させる。システムコントローラ92は、図32に示すように回転翼44の回転量が原点位置を越えた所定位置で停止するように、例えば駆動時間を制御することで、回転翼44の回転量を制御する。なお、この停止位置を戻り位置と称す。
そして、システムコントローラ92は、ゴミ排出位置から戻り位置までの往復動作を複数回行った後、回転翼44を原点位置で停止させ、ゴミ排出動作が終了したことを、ブザーやランプ等でユーザに通知する(ステップB8)。
このように、回転翼44をゴミ排出位置から戻り位置まで往復動作を行うことで、処理容器42の底部に溜まった乾燥ゴミ粉を集めて、排出口53から確実に排出することができる。なお、回転翼44の往復動作としては、約90度位の間とする。
上述したように、回転翼44のゴミ排出位置を、翼部46の先端が排出口53の下端を越えない位置とすることで、回転翼44の戻り動作時の安全性を確保する。また、ゴミ排出位置では、回転翼44のスリットの向きが水平以上とならないようにする。
これは、ゴミ排出モードでは、ファン69による送風を停止しているので、スリット48からの送風が行われない、このため、スリット48の角度が水平以上となると、乾燥ゴミ粉等がスリット48から回転翼44の内部に入り込む可能性がある。従って、ゴミ排出モードでは、スリット48が水平以上とならないように、回転翼44の回転量を制御する。
ここで、ゴミ排出位置から戻り位置までの回転翼の往復動作で、例えばゴミ排出位置から回転翼44を矢印d方向に回転を開始してから、所定時間経過しても原点位置検出センサ51aが回転翼44の通過を検出しない場合は、異物等が詰まって回転翼44が回転できなくなったと判断し、回転翼44の回転を停止すると共に、ブザーやランプ等でアラームを発する。
ゴミ排出動作が終了したことを、ブザーやランプ等で通知されると、ユーザは袋取付アーム63を引き出し(ステップB9)、カバーユニット58で排出口53を閉じる。そして、カバーユニット58の操作レバー60を操作して、プレート60aをガイドリブ54の係止穴57に嵌める(ステップB10)。
ここで、カバーユニット58の操作レバー60が操作され、プレート60aがガイドリブ54の係止穴57に嵌ると、排出口開閉検出センサ61の出力からシステムコントローラ92はカバーユニット58のロックを検出する。
ユーザは、更に袋取付アーム63から乾燥ゴミ粉の入った袋を外し、廃棄する。そして、袋取付アーム63を基に戻す。最後に、カバー41の前面パネル41aを閉じる(ステップB11)。
カバー41の前面パネル41aが閉じたことを、パネル開閉検出センサ93の出力から検出すると、システムコントローラ92は、排出口開閉検出センサ61の出力からカバーユニット58のロックを検出していれば、上述した生ゴミ投入動作の待機状態となる。なお、カバー41の前面パネル41aが閉じたことを検出したが、カバーユニット58のロックを検出していない場合は、システムコントローラ92は、ブザーやランプ等でアラームを発する。
ここで、以上の排出動作例では、カバーユニット58を開けてから、操作ボタンを操作する手順としたが、操作ボタンを操作してから、カバーユニット58を開ける手順でもよい。この場合は、操作ボタンが操作され、排出口開閉検出センサ61の出力からロックの解除を検出してから、実際にカバーユニット58が開けられるまでの時間を勘案して、所定のタイムラグの後に、上述したゴミ排出モードによる回転翼44の回転動作を実行する。
なお、図示しないが、処理容器42の下部に形成される空間に、引き出し可能なトレーを備えることで、排出動作時にこぼれた乾燥ゴミ粉のカバー41内への落下を防ぐことができる。
さて、図1に示す投入開口部9から誤ってフォーク等の異物が投入された場合、底蓋22より排出口53の開口面積の方が大きいので、処理容器42内の落下した異物であれば、上述した排出動作で排出口53から排出することができる。
<処理容器内のゴミ量検出>
処理容器42内のゴミ量が増えてくると、処理能力が低下する。このため、処理容器内のゴミ量を検出して、ゴミ量が多い場合は、上述した排出動作を促す。
図33にゴミ量検出の構成および動作を示す。満タン検出センサ88は、処理容器42の側部の所定の高さに備えられ、回転翼44の動作で生ゴミ等によりフィン89が押し上げられると、フィン89に備えたマグネット89aを検出する。
図33(b)に示すように、ゴミ量が多い場合、攪拌・乾燥動作でファン44を矢印c方向に回転させると、フィン89を生ゴミが通過するまで、満タン検出センサ88がオンとなるため、満タン検出センサ88のオン時間が長くなる。
これにより、満タン検出センサ88のオン時間が所定時間を超えると、システムコントローラ92は、処理容器42内のゴミ量が規定量を超えたと判断する。なお、具体的な一例として、30分程度の一定時間の間の満タン検出センサ88のオン時間の総時間を検出し、満タン検出センサ88のオン時間の総時間が10分程度になると、ブザーやランプなどでアラームを発して排出動作の実行を促す。また、上述した投入動作を行わないようにする。更に、生ゴミを追加投入可能な状態でアラームを発しても良い。
<ファンによる風量制御>
上述したように、処理容器42内のゴミ量が満タンになると、排出動作の実行を促すが、ゴミ量の増加に伴い、回転翼44でかき上げるゴミ量が増加すると、ファン69の圧力損失が増加する。また、配管内等に汚れが付着することでも圧力損失が増加する。通常、圧力損失が増加すると、ファン69の回転数が増加する。このため、ファン69の回転数を検出し、図34に示すテーブル等を参照して、一定風量を保持できるようにファン69の回転数を制御する。
例えば、テーブルで指示された風量と現在の印加電圧から、指示された風量でファン69を駆動するための回転数を選択した後、選択した回転数と実際の回転数を比較し、回転数が同一となるように印加電圧を制御する。
<生ゴミ処理装置の設置>
図35は生ゴミ処理装置1の設置工程の一例を示す説明図である。生ゴミ処理装置1は、カバー41の内部に、上述したように処理容器42及びその周辺機器が取り付けられて、装置本体を構成する。また、処理容器42には生ゴミ投入装置3を構成する下部ユニット6が取り付けられる。そして、カバー41は、上面から下部ユニット6の投入筒部21と、駆動シャフト35が露出する形態である。
生ゴミ処理装置1を設置するには、下部ユニット6の投入筒部21に接続ダクト24を嵌め、図35に矢印P1で示すように、まず、シンク2の下の所定の位置に、下部ユニット6を含む装置本体を取り付ける。
次に、上部ユニット5をシンク2の排水口2aに矢印P2で示すように上側から嵌める。このとき、図2に示すように、上部ユニット5の投入開口部9が、接続ダクト24に嵌るようにする。ここで、接続ダクト24は、屈曲部24aでの屈曲量を調整することで、長さの調整が可能であり、投入開口部9を接続ダクト24に嵌めて上部ダクト5を矢印P2方向に押すと、シンク2の高さと、シンク下の寸法によって規定される下部ユニット6の高さに応じて屈曲部24aが屈曲し、接続ダクト24の長さが調整される。
また、下部ユニット6側の駆動シャフト35の先端が、上部ユニット5のシャフト支持部15に嵌るようにする。駆動シャフト35の先端を、上部ユニット5のシャフト支持部15に嵌めると、第1のロックカム33がリンク14のカム当接面14bと接触可能な位置関係となる。
上述したように、リンク14のカム当接面14bは、上下方向に幅を持たせてある。同様に、駆動シャフト35の先端とシャフト支持部15の接触範囲も、上下方向に幅を持たせてある。
このため、設置されるシンク2による上下方向の寸法の違いを、接続ダクト24と、カム当接面14bおよびシャフト支持部15の寸法で吸収するため、装置本体の高さ方向の微調整が不要である。そして、上部ユニット5に図示しない固定リングをねじ込む方式とで、上部ユニット5はシンク2に固定される。なお、上部ユニット5の取付固定は、既存技術によりシンクに合わせて適宜選択可能である。
これにより、装置本体の高さ調整に伴う水平出し作業等が不要となり、施工時間の短縮および施工時の組み付け不良等が減少する。また、カバー41に高さ調整機構を備えないことで、カバー41の下部と設置面との間の隙間を少なくでき、長期使用による埃等の堆積を防ぐことができる。
本発明は、建物のキッチン等に設置され、生ゴミ処理の利便性を向上させることができる。
本実施の形態の生ゴミ処理装置の断面図である。 本実施の形態の生ゴミ投入装置の断面図である。 上部ユニットを示す平面図である。 蓋体を示す側面図である。 底蓋の要部構成及び動作を示す断面図である。 第2のロックカムを示す説明図である。 回転翼を示す斜視図である。 回転翼を示す断面図である。 処理容器の断面図である。 回転翼の要部構成を示す説明図である。 処理容器を示す斜視図である。 処理容器を示す斜視図である。 ガイドリブを示す説明図である。 操作レバーを示す説明図である。 回転翼の駆動機構および送風機構の構成を示す説明図である。 カバーの吸気機構を示す斜視図である。 処理容器の排気機構の構成を示す説明図である。 フィルタユニットの構成を示す説明図である。 処理容器の分割機構を示す斜視図である。 生ゴミ処理装置の制御ブロック図である。 生ゴミ投入時の処理の流れを示すフローチャートである。 底蓋のロックおよびロック解除を行うロックカムの動作を示す説明図である。 底蓋を開いた状態を示す処理容器の断面図である。 底蓋を閉じる途中の状態を示す処理容器の断面図である。 底蓋を閉じた状態を示す処理容器の断面図である。 蓋体のロック解除を行うロックカムの動作を示す説明図である。 カバーユニットを開いた状態を示す処理容器の断面図である。 排出時の処理の流れを示すフローチャートである。 袋を取り付けた状態を示す処理容器の説明図である。 排出モードにおける回転翼の動作を示す処理容器の断面図である。 排出モードにおける回転翼の動作を示す処理容器の断面図である。 排出モードにおける回転翼の動作を示す処理容器の断面図である。 ゴミ量検出の構成および動作を示す処理容器の断面図である。 ファン駆動テーブルを示す説明図である。 生ゴミ処理装置の設置工程の一例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・生ゴミ処理装置、2・・・シンク、3・・・生ゴミ投入装置、4・・・生ゴミ破砕乾燥装置、5・・・上部ユニット、6・・・下部ユニット、9・・・投入開口部、11・・・蓋体、21・・・投入筒部、21a・・・上端開口部、21b・・・下端開口部、21c・・・大径開口部、21d・・・シール面、21e・・・軸受部、22・・・底蓋、23・・・開閉機構、24・・・接続ダクト、27・・・蓋部、27d・・・傾斜面、28・・・軸部、30・・・シール部材、31・・・スクレーパ

Claims (5)

  1. シンクの排水口と連通した投入筒部を備え、前記投入筒部の下方に配置された処理手段に、前記投入筒部へ投入された含水性処理物を固液分離して投入する生ゴミ投入装置であって、
    前記投入筒部の下端開口部に外側へ向けた段差が設けられ、前記投入筒部の内周面より外側に、前記投入筒部より大径のシール面が形成された大径開口部と、
    前記大径開口部に嵌る形状を有する蓋部の外周に、前記シール面に当接するシール部材を有すると共に、前記投入筒部の側部に一端が回転自在に支持される軸部を有して、前記大径開口部に開閉自在な底蓋と
    を備えたことを特徴とする生ゴミ投入装置。
  2. 前記蓋部の外周に、前記底蓋の開閉に伴って前記大径開口部の前記シール面に当接して、付着物を除去する除去部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の生ゴミ投入装置。
  3. 前記除去部材は、前記シール部材の上側に配置される
    ことを特徴とする請求項2記載の生ゴミ投入装置。
  4. 前記下端開口部の側部に形成される排水口を備えるとともに、
    前記底蓋の上面に、前記排水口方向へ傾斜した傾斜面を備え、
    前記底蓋の前記軸部の支持位置を、前記排水口の非形成位置とした
    ことを特徴とする請求項1,2または3記載の生ゴミ投入装置。
  5. 前記底蓋の前記軸部は、前記底蓋を開くと、少なくとも前記投入筒部の内周面より外側に前記蓋部の上面を退避させる位置に前記底蓋の開閉の支点を備えた
    ことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の生ゴミ投入装置。
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