JP4616702B2 - 画像処理 - Google Patents
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Description
1.同じ目位置を有するように正規化された顔の画像のセット300の各顔を、小さいブロックに一様にサンプリングする。
2.各ブロックの属性を算出する。
3.属性を、異なる値の処理しやすい数に量子化する。
4.次に、量子化属性を、そのブロック位置に関して1つの量子化値を生成するために組み合わせる。
5.そして、1つの量子化値を、エントリとしてヒストグラム、ヒストグラムに記録する。全てのトレーニング画像の全てのブロック位置に関する累積されたヒストグラム情報320は、顔の特徴の数学的モデルの基礎を形成する。
6.ウィンドウを、一連のブロックのように一様にサンプリングし、そして、各ブロックに関する属性を算出して、上述のステップ1〜4のように量子化する。
7.各ブロック位置の量子化属性値の対応する「確率(probability)」を、対応するヒストグラムから調べる。すなわち、各ブロック位置のそれぞれの量子化属性を生成し、そのブロック位置に関して予め生成されたヒストグラム(異なる角度を表す複数のトレーニング用の組がある場合には、複数のヒストグラム)と比較する。ヒストグラムが「確率」データを高める方法については後述する。
8.得られる全ての確率を互いに乗算して、ウィンドウを「顔」又は「顔でない」に分類するために、閾値と比較する最終の確率を形成する。「顔」又は「顔でない」の検出結果は絶対検出よりもむしろ確率ベースの方法であることは、言うまでもない。顔を含んでいない画像を間違って「顔」として検出(所謂誤検出(false positive))してしまうことがある。また、顔を含んでいる画像を間違って「顔でない」として検出(所謂見逃し検出(false negative))してしまうこともある。あらゆる顔検出システムの目標は、誤検出の割合及び見逃し検出の割合を減らすことであるが、現在の技術では、これらの割合をゼロに減らすことは、不可能ではないとしても困難である。
顔追跡アルゴリズムについて説明する。追跡アルゴリズムは、画像シーケンスにおいて顔検出性能を向上させることを意図している。
・顔の数。
・各顔の「顔写真(Mugshot)」(個人の顔の画像を表す口語的な言葉、警察にファイルされている写真を照会する用語からきている)。
・各顔が最初に出現するフレーム番号。
・各顔が最後に出現するフレーム番号。
・各顔の識別(前のシーンで見られた顔に一致するか、顔のデータベースに一致したもの)−顔の識別には、顔の認識も必要とされる。
顔追跡法は、以下のような3つの主な利点を有する。
・顔検出結果が得られないフレームにおいて、カルマンフィルタリング及び肌色追跡を用いることにより、見逃された顔を埋める(fill in)ことができる。これにより、画像シーケンス間に亘って、真の許容率を高めることができる。
・顔を連続的に追跡することにより、顔のリンクを提供できる。アルゴリズムは、将来のフレームにおいて検出された顔が同じ個人の顔であるか、他の個人の顔であるかを自動的に知ることができる。したがって、このアルゴリズムから、シーン内の顔の数やこれらの顔が存在するフレームに関する情報を含むシーンメタデータを容易に作成することができ、各顔の代表的な顔写真を作成することもできる。
・顔の誤検出は、画像間で連続することは希であるため、顔の誤検出率を低くすることができる。
顔スタンプの組を生成及び維持するために、追跡処理において一時的にリンクされた複数の顔スタンプから所定数(n)のスタンプが選択される。選択の基準は、以下の通りである。
1.スタンプは、色追跡又はカルマン追跡からではなく、顔検出から直接生成されている必要がある。更に、スタンプは、「正面」の顔トレーニングセットから生成されたヒストグラムデータを用いて検出された場合にのみ選択される。
2.一旦、(例えば、顔追跡を構成する画像の時間順に)最初のn個のスタンプが集められると、既存の顔スタンプの組と、(時間順の)追跡から得られる新たな各スタンプとの類似性(以下参照)が測定される。追跡された各顔スタンプと、スタンプの組内の残りのスタンプとの類似性も測定され、保存される。新たに得られた顔スタンプが顔スタンプの組の既存の要素より類似性が低い場合、その既存の要素は、無視され、新たな顔スタンプが顔スタンプの組に含まれる。このようにしてスタンプを選択することにより、選択処理の終わりには、顔スタンプの組内に、入手可能な最大限の変化が含まれる。これにより、顔スタンプの組は、特定の個人をより明確に代表するようになる。
2つの顔追跡結果が同じ個人を表しているか否かを判定するためにこれらを比較する際に用いる、新たに遭遇した個人の顔スタンプの組(セットB)と、以前に遭遇した個人の顔スタンプ(セットA)との間の類似性の基準は、セットAの顔スタンプからセットBの顔のスタンプがどれ程良好に再構築できるかに基づいて定められる。セットAの顔スタンプからセットBの顔スタンプが良好に再構築できる場合、セットAとセットBの両方の顔スタンプは、同じ個人のものである可能性が高いと考えられ、したがって、新たに遭遇した個人は、以前、検出された個人と同一人物であると判定できる。
オブジェクト追跡により、個人がシーンから姿を消さない限り、ビデオフレームのシーケンス中において、その個人の同一性が維持される。顔類似コンポーネントの目的は、個人が一時的にシーンから消え、又はカメラから顔を背け、或いは異なるカメラによってシーンが捕捉された場合においても個人の同一が維持されるように追跡をリンクさせることである。
jSi=0.9*jSi−1+0.1*jSi
ここで、上付き文字jは、先に集められた顔スタンプの組jとの比較を表している。
・ID1は、合計234フレームに出現している(但し、これらは連続していない場合もある)。ID1は、ID2又はID3と同時にショット内に現れたことは一度もなく、したがって、これらの個人は、将来、併合される可能性がある。ID1は、87フレームに亘ってID4と共存しており、したがって、この個人と併合されることはない。また、ID1は、5フレームに亘ってID5と共存している。このフレーム数は、閾値フレーム数より少なく、したがって、これらの2つIDは、併合される可能性を残している。
・ID2は、合計54フレームに出現している(但し、これらは連続していない場合もある)。ID2は、ID3のみと共存しており、したがって、この個人と併合されることはない。また、ID2は、良好に一致すれば、ID1、ID4、ID5の何れかと将来併合される可能性がある。
・ID3は、合計43フレームに出現している(但し、これらは連続していない場合もある)。ID3は、ID2のみと共存しており、したがって、この個人と併合されることはない。また、ID2は、良好に一致すれば、ID1、ID4、ID5の何れかと将来併合される可能性がある。
・ID4は、合計102フレームに出現している(但し、これらは連続していない場合もある)。ID4は、ID2又はID3と同時にショット内に現れたことは一度もなく、したがって、これらの個人は、将来、併合される可能性がある。ID4は、87フレームに亘ってID1と共存しており、したがって、この個人と併合されることはない。また、ID4は、5フレームに亘ってID5と共存している。このフレーム数は、閾値フレーム数より少なく、したがって、これらの2つIDは、併合される可能性を残している。
・ID5は、合計5フレームに出現している(但し、これらは連続していない場合もある)。ID5は、全てのフレームについて、ID1及びID4と共存したが、このフレーム数は閾値フレーム数より少ないので、ID5は、ID1及びID4の何れか一方と併合される可能性がある。また、ID5は、ID2及びID3と共存していないので、ID2又はID3と併合される可能性がある。
・ID1は、他の更なる既存の人とも併合することはできない。
・この具体例では、2つのIDが併合された後は、小さい方のID番号を維持するとの規約がある。
・IDがピクチャ内に存在している間は、IDを併合することは許可されない。
照明変化に対するロバスト性を向上させる方法には、次のような方法がある。
(a)広範囲に亘る照明変化を含む付加的なサンプルを用いた追加的なトレーニング。
(b)急峻な影の影響を減少させるためのコントラストの調整。
異なる照明条件に対処するためにトレーニングセットに更なる顔のサンプルを追加してもよい。これらの顔のサンプルは、好ましくは、元から用いていたトレーニングセット内の顔のサンプルより多くの照明の変化を含んでいるとよい。図12に示すように、拡張された(結合された)トレーニングセット(曲線B)は、小さいトレーニングセット(曲線A)のみを用いた場合に比べて、僅かに性能が向上している。
正面のポーズに関するヒストグラムを用いた検出のための適切な閾値は、正面以外のポーズに関するヒストグラムを用いた場合に比べて僅かに低くすることが好ましいことが見出されている。このため、各ポーズの確率マップを結合する前に、正面のポーズの確率マップにバイアスを加える必要がある。顔検出システムのヒストグラムトレーニング機能を変更する際には、この正面のバイアスを経験的に決定する必要があった。
急峻な影が存在する顔画像は、検出が難しいことが観察された。このため、影の影響を低減するための前処理を考案した。この前処理では、(検査中の画像全体より小さい)ウィンドウを入力画像内の各画素の周りにセンタリングし、ウィンドウ内の最小の画素値によって、ウィンドウの中心の画素値を平均化する。これにより、出力画像の各画素の値(Ioutput)は、以下の式の通りとなる。
Ioutput(x)=(Iinput(x)+ min(W))/2
ここで、Wは、画素xにセンタリングされたウィンドウを表す。
この技術は、例えば、店舗内等の厳しい照明環境下で、例えば顔等のオブジェクトを検出する必要がある場合に特に有用であり、したがって、所謂「電子看板(デジタルサイネージ)」に適用し、広告マテリアルを表示する画面を見ている個人の顔を検出するために用いてもよい。この場合、顔の存在、顔の滞在時間、及び/又は顔の数を用いて、広告画面上に表示するマテリアルを変更することができる。
ここに提案した幾つかのサンプル画像に関する修正を行った後の顔検出システムの性能を図13a及び図13bに示す。左側及び右側の画像は、それぞれ修正前及び修正後の顔検出の結果を示している。このように、上述した修正により、厳しい照明条件下でも、正面の顔及び正面以外の向きの顔の両方の検出が成功している。
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2.エイチ・シュナイダーマン(H. Schneiderman)及びティー・カナデ(T. Kanade)著、「オブジェクト検出のための局所的外観及び空間的関係の確率的モデリング(Probabilistic modelling of local appearance and spatial relationships for object detection)」、コンピュータビジョン及びパーターン検出に関するIEEEコンファレンス1998(IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Detection, 1998)
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Claims (15)
- nを2以上の数として、検査する画像のセットを代表するn個の画像のサブセットを選択する画像処理方法において、
上記検査する画像のセット内の画像間の類似性の度合いを検出し、上記画像のサブセットが該検査する画像のセット内の他の画像との間で最も低い類似性を有するn個の画像を含むようにするステップを有し、
上記類似性の度合いを検出するステップは、
上記検査する画像のセットについて、該画像を1つ以上の検査領域に分割するステップと、
上記各検査領域について、該検査領域を上記検査する画像のセット内の1つ以上の他の画像内の1つ以上の参照領域と比較し、該検査領域を置換した場合に、該画像の外観が現在の画像に近くなるような、該検査領域に最も近い参照領域を特定するステップと
を有する画像処理方法。 - 上記類似性を検出するステップは、
上記検査する画像のセットからn個の画像からなる検査用のサブセットを抽出するステップと、
上記検査用のサブセット内のn個の画像間で、相互の類似性を検出するステップと、
上記検査する画像のセット内の他の画像のそれぞれについて、
上記他の画像と、上記サブセット内のn個の画像との間の類似性の度合いを検出するステップと、
上記他の画像と上記検査用のサブセット内のn個の画像との間の類似性が、上記サブセット内の1つの画像と上記検査用のサブセットの残りの画像との間の類似性より低い場合、該サブセット内の類似性が最も高い画像を他の画像と置換するステップとを有する請求項1記載の画像処理方法。 - 上記検査する画像のセットがn個より少ない画像しか含まない場合、上記検査する画像のセットを代表する画像のサブセットを選択しないことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
- ビデオシーケンスの連続したピクチャ内に存在するオブジェクトを検出するステップと、
上記検出されたオブジェクトを含むピクチャの部分のシーケンスを導出するステップとを有し、
上記ピクチャの部分のシーケンスは、上記検査する画像のセットを構成することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 上記検査する画像のセットを構成するピクチャの部分のシーケンスは、上記ビデオシーケンス内の時間的に連続するピクチャのグループから導出されることを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
- 上記オブジェクトを検出するステップは、
上記ピクチャを処理して、上記オブジェクトの存在を示すピクチャ特徴を検出する第1の検出ステップと、
上記オブジェクトが検出される尤度が上記第1の検出ステップより高い1又は複数の第2の検出ステップとを有し、
上記オブジェクトを含むと検出されたピクチャの部分のシーケンスは、上記第1の検出ステップの結果から導出され、0個以上のピクチャの部分は、上記第2の検出ステップ又は各検出ステップの結果を用いて導出された上記シーケンス内のピクチャの部分の分布に関する制約に基づいて上記第2の検出ステップの結果から導出されることを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。 - 上記第2の検出ステップは、上記オブジェクトの存在を示すピクチャの色特性を検出するステップを有することを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
- 上記第2の検出ステップは、上記オブジェクトについて検出された他の1つ以上のピクチャ内の位置に基づいて、該オブジェクトのピクチャ内の位置を予測するステップを有することを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
- 上記検査する画像のセットから、上記第2の検出ステップを用いて導出された全てのピクチャの部分を除外するステップを更に有する請求項6記載の画像処理方法。
- 上記オブジェクトは顔であることを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
- コンピュータに、請求項1記載の画像処理方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
- 請求項11記載のプログラムを記録した記録媒体。
- nを2以上の数として、検査する画像のセットを代表するn個の画像のサブセットを選択する画像処理装置において、
上記検査する画像のセット内の画像間の類似性の度合いを検出し、上記画像のサブセットが該検査する画像のセット内の他の画像との間で最も低い類似性を有するn個の画像を含むようにする検出器を備え、
上記検出器は、
上記検査する画像のセットについて、該画像を1つ以上の検査領域に分割し、
上記各検査領域について、該検査領域を上記検査する画像のセット内の1つ以上の他の画像内の1つ以上の参照領域と比較し、該検査領域を置換した場合に、該画像の外観が現在の画像に近くなるような、該検査領域に最も近い参照領域を特定する
画像処理装置。 - 請求項13記載の画像処理装置を備えるビデオ会議装置。
- 請求項13記載の画像処理装置を備える監視装置。
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