JP4615683B2 - 繊維強化セメント成形体およびその製法 - Google Patents

繊維強化セメント成形体およびその製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化セメント成形体およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セメント成形体の凍害発生機構は、T.C.Powersの「水圧説」によると、水が凍結して氷となる際の体積膨張分に相当する未凍結水の移動が、粘性抵抗により静水圧を生じさせ、組織を破壊するとされる。この機構による凍害を防止するために、セメント成形体中に空気で満たされた空間を導入して、発生する静水圧を緩和する方法が採られている。この方法では、導入する空間量が多いほど、凍害防止効果が高いことが知られている。
【0003】
上記の、静水圧による応力を緩和するための空間を導入する手法のひとつに、中空粒子を添加する方法がある(特開平08−217561)。しかし、この方法では、充分な耐凍害性を得るために多量の中空粒子を添加する必要があり、該中空粒子の凝集による表面平滑度の低下、曲げ強度の低下などの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術が有していた上述の問題を解消し、強度が強く、表面平滑性、耐凍害性に優れた繊維強化セメント成形体およびその製法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%含有し、かさ比重が0.9〜1.2である繊維強化セメント成形体を提供する。なお、本明細書において、特記ないかぎり、%は質量百分率、部は質量部、である。また、「平均粒径」とは、粒度分布を測定した際のメディアン径をいう。このような繊維強化セメント成形体であれば、耐凍害性に優れ、また、製品の強度が強く、表面平滑性も良好となる。
【0006】
本発明の繊維強化セメント成形体は、
中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%含有し、かさ比重が0.9〜1.2である繊維強化セメント成形体であって、
前記繊維強化セメント成形体は、オートクレーブ養生にて得られるものであり、
前記中空粒子および表面に開口する空隙を有する無機混和材以外に、セメントおよび/または石灰を合量で5〜70%、スラグを0〜50%、石膏を0〜50%、珪石粉末を20〜60%、マイクロシリカを0〜20%、無機骨材であって上記以外のものを0〜30%、セルロース繊維を2〜30%含有し、
前記表面に開口する空隙を有する無機混和材は、かさ比重が0.1〜0.5のパーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉である、ことが好ましい。
【0007】
また、本発明において、前記中空粒子は、粒径が20〜1000μmの無機中空粒子であることが好ましい。
【0008】
また、本発明は、
固形分換算で、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%含有する原料混合物に、有機混和材と水とを加えて混合した水硬性スラリーとし、該水硬性スラリーを所定の形状に脱水成形して中間成形体を成形し、該中間成形体をオートクレーブ養生にて硬化する繊維強化セメント成形体の製法であって、
前記原料混合物が、固形分換算で、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%、セメントおよび/または石灰を合量で5〜70%、スラグを0〜50%、石膏を0〜50%、珪石粉末を20〜60%、マイクロシリカを0〜20%、無機骨材であって上記以外のものを0〜30%、セルロース繊維を2〜30%含有するものであり、該原料混合物に有機混和材であってセルロース繊維以外のものを固形分換算で外掛けで0〜2%、および水を加えて混合して前記水硬性スラリーとし、
前記表面に開口する空隙を有する無機混和材は、かさ比重が0.1〜0.5のパーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉である、
繊維強化セメント成形体の製法を提供する。
このような製法を採れば、該製品の表面に容易に模様を付けることができ、また、早期に高い強度を発現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
前述したように、セメント成形体において、未凍結水の移動が、粘性抵抗により静水圧となり、組織を破壊する応力となる。すなわち、静水圧(応力)は、水分移動時の抵抗の大きさと水分の移動距離(緩和空間までの距離)に関係がある。したがって、本発明者は、中空粒子の添加量を減らし、緩和空間までの距離が長くなる場合でも、静水圧を増大させないためには、中空粒子以外の組織部分に高い透水機能を持たせ、水分移動の抵抗を低減すればよいと考えた。
【0010】
本発明において、繊維強化セメント成形体のかさ比重は0.9〜1.2の範囲であることが必須である。かさ比重が0.9未満では、繊維強化セメント成形体の強度が低下し、一方、かさ比重が1.2を超えると繊維強化セメント成形体が硬くなり加工性が悪くなる。
【0011】
本発明において、中空粒子の含有率は2〜15%であることが必須である。中空粒子の含有率が2%未満では、緩和空間までの距離が大きくなり、未凍結水の移動距離が長くなるために応力を低減できず、耐凍害性に劣る。中空粒子の含有率が15%を超えると、中空粒子が材料中に均一に分散せず、凝集により表面平滑度が低下し、繊維強化セメント成形体の強度も低下する。
【0012】
本発明において、中空粒子を使用する目的は、水分の凍結に伴い発生する応力を緩和する空間を材料内に分散させ、耐凍害性を向上させるためである。したがって、中空粒子自身が吸水して粒子内の空間が水分で満たされないことが必要であり、完全に密閉された中空粒子であることが必要である。この条件を満足する中空粒子としては、、無機質中空粒子が特に好ましく、たとえば、フライアッシュバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン等が挙げられる。
【0013】
前記中空粒子は、粒径が20〜1000μmの中空粒子であることが好ましい。中空粒子の粒径が20μm未満であると、粒子の殻の厚さが10μm程度であれば、粒子内の空間が消失し、中空粒子でなく中実粒子となるため、耐凍害性に劣る。また、中空粒子であっても、粒子の殻の厚さが薄くなり、殻の強度が低下し、繊維強化セメント成形体の製造過程中に粒子が破壊されるため、耐凍害性に劣る。一方、中空粒子の大きさが1000μmを超えると、表面平滑度が低下するので好ましくない。
【0014】
本発明において、表面に開口する空隙を有する無機混和材の含有率は1〜40%であることが必須である。表面に開口する空隙を有する無機混和材の含有率が1%未満では、中空粒子以外の組織部分に十分な透水性を持たせることができず、粘性抵抗が増大し、耐凍害性は低下する。含有率が40%を超えると、繊維強化セメント成形体のかさ比重が小さくなり、強度が低下するか、または、繊維強化セメント成形体の吸水率が高くなり、耐凍害性能が低下する。
【0015】
本発明において、表面に開口する空隙を有する無機混和材は次のような作用を果たす。成形体中の水分の凍結は、凍結水と未凍結水が混在しながら進行していく。凍結した水の体積膨張分に相当する未凍結水の移動が、粘性抵抗により静水圧を発生させる。表面に開口する空隙を有する無機混和材は、組織に高い透水性を持たせることができ、未凍結水の移動を容易にし、静水圧を低減させる効果がある。
【0016】
したがって、本発明における表面に開口する空隙を有する無機混和材とは、常温で無機質の固体であり、内部に空隙を有し、かつ該空隙の一部または全部が該無機質の固体の外表面に開口しており、該無機質の固体を水中に浸漬させると該空隙の多くが水で充たされるものをいう。このような空隙が繊維強化セメント成形体中において、透水機能、すなわちパイプの役割を果す。このような表面に開口する空隙を有する無機混和材として、パーライト粉砕粉、セメント製品粉砕粉(たとえば、繊維強化セメント製品粉砕粉)などがある。
【0017】
このうち、かさ比重が0.1〜0.5のパーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉であることが特に好ましい。すなわち、無機混和材のかさ比重が0.1未満では、無機混和材が材料中で均一に分散せず凝集してしまい、表面平滑度が低下する。かさ比重が0.5を超えると、空隙量が少なくなり、組織透水性が低下するため耐凍害性に劣るので好ましくない。また、無機混和材が組織中に均一に分散している必要があることから、パーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉であることが好ましい。
【0018】
本発明において、セメントおよび/または石灰の含有率は合量で5〜70%であることが好ましい。セメント、石灰には次のような作用がある。セメントの水和反応において生成するCa(OH)2とSiO2が水熱反応し、CaO−SiO2−H2O系および/またはトバモライト等の水和物を生成する。これらCaO−SiO2−H2O系、トバモライトは耐久性、強度特性に優れている。
【0019】
セメント、石灰の含有率が合量で5%未満では、未反応のSiO2分が多量に残り、強度が低い。一方、セメント、石灰の含有率が合量で70%超では、未反応のCa(OH)2分が多量に残り、炭酸ガスによる材料の炭酸化を受けやすくなり耐久性が低下する。セメント、石灰の含有率は、合量で上記範囲中40〜60%の範囲が好ましい。
【0020】
このようなセメントとしては、ポルトランドセメント、アルミナセメント、耐硫酸塩セメント、高炉セメント、ポゾランセメント等が例示される。このうち、ポルトランドセメント、アルミナセメントは、早強性があり、中間生成物であるエトリンガイトやモノサルフェイト水和物を生成しにくく、トバモライトの生成が容易であるので好ましい。
【0021】
スラグは必須成分ではないが、含有することにより次のような利点がある。スラグ中のAl23の反応によりトバモライトの生成が容易になり、曲げ強度が向上する。しかし、スラグの含有率が50%を超えると、養生するためのオートクレーブ中においてH2S等の発生が著しくなる。より好ましいスラグの含有率は2〜10%である。
スラグとしては、高炉スラグ微粉末が好ましい。プレーン比表面積が4000cm2/g以上であり、SiO2、Al23、CaOを主成分とするものを好ましく使用できる。
【0022】
石膏は必須成分ではないが、含有することにより材料の可塑性が向上し、欠け等が少なくなる利点がある。しかし、石膏の含有率が50%を超えると、中間生成物であるエトリンガイトやモノサルフェイト水和物が生成し、最終生成物であるトバモライトが生成しにくくなる。より好ましい石膏の含有率は2〜10%である。
【0023】
本発明において、珪石粉末の含有率は20〜60%であることが好ましい。珪石粉末は、次のような作用がある。Ca(OH)2と水熱反応し、CaO−SiO2−H2O系および/またはトバモライト等の水和物を生成する。珪石粉末としては、結晶性が高い珪石微粉末が、CaO−SiO2−H2O系および/またはトバモライトを生成しやすい点から好ましい。珪石粉末の含有率が20%未満では炭酸化による経時劣化が著しくなり、60%超では強度が低下する。
【0024】
マイクロシリカは必須成分ではないが、平均粒径0.1〜1μmの超微粒子であるために、セルロース繊維等の間に充填され、表面意匠性を向上させる。しかし、マイクロシリカの含有率が20%を超えると脱水性が低下する。
マイクロシリカとしては、フェロシリコン生産時または脱ケイジルコニア生産時に生じるケイ酸質ダストであるフュームドシリカが好ましい。マイクロシリカは、SiO2成分が80%以上のものが好ましい。また、マイクロシリカのプレーン比表面積は10m2/g以上が好ましく、20m2/g以上のものがより好ましい。
【0025】
無機骨材であって上記以外のもの(以下、単に「無機骨材」という)は必須成分ではないが、含有することにより、次のような利点がある。たとえば、水酸化マグネシウムが含有されることにより、水和物の安定性が増すために、長期的な耐久性が向上する。また、炭酸カルシウム、マイカはセメント等の反応性を損なうことなく寸法安定性を向上させる。しかし、無機骨材の含有率が30%を超えると強度が低くなる。
【0026】
本発明において、セルロース繊維の含有率は2〜30%であることが好ましい。セルロース繊維の含有率が2%未満では、繊維強化セメントの強度が低下し、30%超では原料中に均一に分散しにくくなる。セルロース繊維としては、スラリーの流動性が高く、より均一な分散が可能になる理由から平均繊維長1.5〜3.0mmのものが望ましい。
【0027】
有機混和材であってセルロース繊維以外のもの(以下、単に「有機混和材」という)は必須成分ではないが、含有することにより次のような利点がある。たとえば、ポリビニルアルコール粉末は50〜150℃で溶解するため、中間体の養生中に中間体中に広がり、強度が向上する。しかし、有機混和材の含有率が外掛けで2%を超えると不燃特性が低下する。
【0028】
このような繊維強化セメント成形体は、たとえば次のようにして製造できる。まず、原料混合物として、固形分換算で、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%、セメントおよび/または石灰を5〜70%、スラグを0〜50%、石膏を0〜50%、珪石粉末を20〜60%、マイクロシリカを0〜20%、無機骨材であって上記以外のものを0〜30%、セルロース繊維を2〜30%、有機混和材であってセルロース繊維以外のものを外掛けで0〜2%の割合で配合する。
【0029】
上記の原料混合物は、水と混合し固形分の含有率が10〜30%程度のスラリーにして使用される。このスラリーを抄造法、脱水プレス法、型枠鋳込み法等の方法により所定の形状に成形して中間体を得る。次いで、この中間体を養生し、繊維強化セメント成形体とする。この養生方法としては、60〜80℃の飽和蒸気圧下で湿潤養生し、さらに140〜180℃の高温高圧下でのオートクレーブ養生する方法が、生産性、性能等の点で好ましい。
【0030】
【実施例】
セルロース繊維として用いるパルプシートに固形分濃度が3.5%になるように水を添加してパルパーにより解繊しパルプ水とした。次いで、表1に示す配合割合になるように各原料を調合し、前述のパルプ水、割り水を添加し、ミキサーで混合し、固形分濃度25%のスラリーを得た。
【0031】
次いでスラリーを加圧脱水し、厚さ12mmの中間成形体を得た。該中間成形体を、80℃飽和水蒸気圧で8時間養生し、その後オートクレーブで160℃で15時間養生を行い試験体を作製した。また、中空粒子を配合しない以外は表1と同じ配合割合になるように調合した原料混合物を同様な方法で処理し、組織透水性測定用試験体を作製した。
【0032】
使用した原料は以下のとおりである。
セメント:ポルトランドセメント、三菱マテリアル社製、製品名[普通ポルトランドセメント]。
珪石粉末:秩父鉱業社製、製品名[微粉珪石粉末]。
無機骨材:旭硝子社製、製品名[工業用水マグ(水酸化マグネシウム)]および、奥多摩鉱業社製、製品名[TR−352(炭酸カルシウム)]。
セルロース繊維:ハーマック社製、製品名[バージンパルプ]。
中空粒子:(1)フライアッシュバルーン:太平洋セメント社製、製品名[イースフィアーズ]、平均粒径:130μm、(2)フライアッシュバルーン:ユニオン化成社製、製品名[CFビーズ]、平均粒径:150μm、(3)ガラスバルーン:東海工業社製、製品名[セルスター]、平均粒径:55μm、(4)アルミノシリケートバルーン:リボール社製、製品名[ASB]、粒径:20〜600μm。
パーライト粉砕粉:東興パーライト社製、[製品名:52−S]。
セメント製品粉砕粉:旭硝子社製。
【0033】
これらのサンプルについて、かさ比重、耐凍害性、組織透水性、曲げ強度、表面平滑度を測定した結果を表1に示す。かさ比重は、JIS A5413のかさ比重試験に準じて測定した。耐凍害性は、24時間吸水した試験体でASTM C666−A法に準ずる凍結融解サイクル試験を行い、50サイクル時点での厚さ変化率を測定し耐凍害性を評価した。
【0034】
組織透水性は、JIS A5422の耐透水性試験に準じて測定した。組織透水性の試験は、表1に示す配合割合のうち中空粒子を除いた原料混合物からなる試験体で行った。その理由は、中空粒子は吸水しないので、未凍結水の移動に関与しないからである。
【0035】
曲げ強度は、JIS A5422の曲げ破壊荷重試験に準じて測定した。
表面平滑度は、官能検査により評価した。該検査は、5名の判定員により5点法(平滑度に最も優れるものを5点、最も劣るものを1点とし、表面平滑度を5段階で評価する)で行い、平均点が2点以下のサンプルを×、3〜4点を○、4点以上を◎とした。
【0036】
本発明の実施例である例1〜5では、いずれも曲げ強度、表面平滑度に問題がなく、耐凍害性に優れた繊維強化セメント成形体が得られた。
例6(比較例)では、耐凍害性に問題はないものの、強度、表面平滑度の点で劣った。例7(比較例)では、組織透水性が低いまま中空粒子の添加量を減らしたため、十分な耐凍害性が得られなかった。
【0037】
【表1】
Figure 0004615683
【0038】
【発明の効果】
本発明において、組織部分に高い透水性を持たせることにより、少量の中空粒子の添加で耐凍害性能に優れた繊維強化セメント成形体が得られた。
本発明の繊維強化セメント成形体は、曲げ強度、表面平滑性、耐凍害性に優れた効果を発揮する。

Claims (4)

  1. 中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%含有し、かさ比重が0.9〜1.2である繊維強化セメント成形体であって、
    前記繊維強化セメント成形体は、オートクレーブ養生にて得られるものであり、
    前記中空粒子および表面に開口する空隙を有する無機混和材以外に、セメントおよび/または石灰を合量で5〜70%、スラグを0〜50%、石膏を0〜50%、珪石粉末を20〜60%、マイクロシリカを0〜20%、無機骨材であって上記以外のものを0〜30%、セルロース繊維を2〜30%含有し、
    前記表面に開口する空隙を有する無機混和材は、かさ比重が0.1〜0.5のパーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉である、
    繊維強化セメント成形体。
  2. 前記中空粒子は、粒径が20〜1000μmの無機中空粒子である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の繊維強化セメント成形体。
  3. 固形分換算で、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%含有する原料混合物に、有機混和材と水とを加えて混合した水硬性スラリーとし、該水硬性スラリーを所定の形状に脱水成形して中間成形体を成形し、該中間成形体をオートクレーブ養生にて硬化する繊維強化セメント成形体の製法であって、
    前記原料混合物が、固形分換算で、中空粒子を2〜15%、表面に開口する空隙を有する無機混和材を1〜40%、セメントおよび/または石灰を合量で5〜70%、スラグを0〜50%、石膏を0〜50%、珪石粉末を20〜60%、マイクロシリカを0〜20%、無機骨材であって上記以外のものを0〜30%、セルロース繊維を2〜30%含有するものであり、該原料混合物に有機混和材であってセルロース繊維以外のものを固形分換算で外掛けで0〜2%、および水を加えて混合して前記水硬性スラリーとし、
    前記表面に開口する空隙を有する無機混和材は、かさ比重が0.1〜0.5のパーライト粉砕粉および/またはセメント製品粉砕粉である、
    繊維強化セメント成形体の製法。
  4. 前記中空粒子は、粒径が20〜1000μmの無機中空粒子である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の繊維強化セメント成形体の製法。
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