JP4615670B2 - 静電チャックにおけるチャッキング力を制御する方法及び装置 - Google Patents

静電チャックにおけるチャッキング力を制御する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハを処理するための静電チャックの作動に関し、特に、半導体ウエハと静電チャック内の電極(単数もしくは複数)との間の静電容量の閉ループ制御を使用して静電チャックにおけるチャッキング力を制御する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ処理装置は一般に真空チャンバを有しており、その内部に、処理中にウエハを支持するためのウエハ支持ペデスタル即ちサセプタが設置されている。処理中にウエハをウエハ支持ペデスタルの支持面上に容易に保持するため、ウエハ支持ペデスタルには、静電チャックが組み込まれている。一般に静電チャックは、誘電体や半導体材料で作られたプラテンもしくはペデスタルを有している。このプラテンには、1つ以上の導電電極が埋設されている。この単数又は複数の電極は、ペデスタルのウエハ支持面から平行に離間している。
【0003】
単極静電チャックにおいては、1つの電極がペデスタルに埋め込まれる。ウエハを静電的に保持するため、DC又はAC電圧がチャックの電極とウエハの間に印加される。電圧の印加によって、逆極性の電荷がウエハの裏面と電極(ジョンセン・ラーベックタイプのチャックにおいてはチャック面)とに蓄積する。電荷の逆極性化によって静電力が生じ、これがウエハをペデスタルのウエハ支持面上に留める。
【0004】
二極性の静電チャックにおいては、2つの電極がペデスタルに埋設されている。埋設された電極対の間には、ウエハを電気的に浮動状態にしながら、差電圧が印加される。この電圧差により、逆極性の電荷がウエハの裏面と各電極(ジョンセン・ラーベックタイプのチャックにおいてはチャック面)とに蓄積する。電荷の逆極性化によって静電力が生じ、これがウエハをペデスタルのウエハ支持面上に留める。
【0005】
静電チャックの動作をウエハプロセスの順序と適正に調和させるために、静電チャックに関するウエハの状態を監視する必要がある。例えば、ウエハが単にチャック上に存在するのかどうか、或いは、ウエハが「チャッキングされている」のか否か、即ち適当な位置に静電的に保持されているのか否か監視する必要がある。かかる情報は、半導体ウエハ処理装置により、ウエハの処理を制御するのに使用され、また、ウエハが存在しないか或いは正しくチャッキングされていない間にプロセスが開始することによりペデスタル或いはウエハが損傷を受けないことを確実にするのに使用される。この目的のため種々の検知方法が開発されてきた。
【0006】
例えば、1995年7月25日付けのBlakeらに発行された米国特許第5,436,790号では、ウエハの存在及びクランプ状態の監視装置を開示している。この監視装置には、ウエハ支持ペデスタル内に埋設された二極性チャックの2電極間の静電容量即ちキャパシタンスを監視する回路がある。静電容量は、ウエハが支持面上に配置されていないと第1の範囲内に入り、ウエハが所定位置にあるがクランプされていなければ第2の範囲内に入る。更に、静電容量は、埋設された電極対が差動DC電圧で付勢されるときに形成される静電チャックにより所定位置に保持されると、第3の範囲に入る。この監視回路は、ウエハの設置及びクランピングを確認するために容易に検知し使用できるDC電圧に測定静電容量を変換することによって、システムの静電容量がどの範囲にあるかを検知する。
【0007】
Burkhartらにより1997年6月11日に出願された標題 Method and Apparatus for Wafer Detection の米国特許願第08/873,268号は、支持ペデスタル上における半導体ウエハの存在及び位置を検出するための方法、例えばセラミック静電チャックのそれなどを開示する。特に、この米国特許出願は、静電チャックに埋設された電極に加えて、ウエハ支持ペデスタルの表面に取り付けられている電極を開示している。ウエハの存在と位置及びチャッキング状態は、静電チャックの埋設電極(単数又は複数)と他の表面の電極との間で行われた静電容量の測定値により決定することができる。この共有に係る引用文献は参照によってこの明細書に組み込まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
静電チャックのコントローラは一般的に開ループの制御システムもしくは制御装置を採用しており、この制御システムにおいて、チャッキング動作は、一定電圧をチャックの電極(単数又は複数)に印加することにより制御される。しかし、この制御方式は、チャック製造プロセスからくるチャック間の変動、静電チャック自体の時間劣化、或いは静電チャックの作動中の他の外乱を考慮するものではない。これらの変動は、吸収されないでいると、静電チャック特性に望ましくない変動性をもたらすことになる。
【0009】
従って、当該技術においては、最適の静電チャック特性を達成するために、変動するもしくは変動性のチャッキング特性に対して動的に補償できる静電チャックの改良式制御装置の必要性が存在している。
【0010】
【課題を解決するための手段】
先行技術に関連した上述の不都合は、動的フィードバック回路についての本発明によって克服されるが、この動的フィードバック回路は、ウエハと静電チャックの電極(単数又は複数)との間の静電容量を測定し、次いでチャッキング電圧を調節して一定の静電容量測定値を維持する。一定の静電容量を維持するためにチャッキング電圧を動的に調整することにより、本発明は、ウエハ対して一定の(コンスタントな)チャッキング力を維持する。チャッキング力がコンスタントであることは、多くの理由から望ましい。その一として、チャッキング力がコンスタントであるということは、ウエハの外周まわりのシール力がコンスタントになることに合致する。シール力がコンスタントであれば、裏面ガス漏洩率がコンスタントになり、そしてこの裏面ガス漏洩率がコンスタントになれば、ウエハとESCとの間の間隙領域の圧力がコンスタントになる。この状態が望ましいのは、ウエハと静電チャックの間の熱移動がコンスタントになるからである。
【0011】
更に具体的には、本発明の例示的な実施例は、誘電材料に埋設された一対の共面電極を有する単極静電チャック(モノポーラ静電チャック)を有している。ウエハをチャッキングするため、この電極の対は、1のDC電源から同一の電圧に接続され、一方ウエハは第2の電位(例えば接地)に直接結合される。電極とウエハの電位差が静電力を発生し、これがウエハをチャック表面上に保持する。静電容量測定回路が電極対間の静電容量を測定する。測定された静電容量はウエハが存在しない場合の基準値を有し、静電容量値は、ウエハがチャックに配置されている場合やウエハがチャッキングされている場合で変化し、そして最も重要なことは、静電容量が、ウエハに作用するチャッキング力に直接応答して変化することである。更に、ウエハが不適切にチャッキングされているとき、例えばウエハがチャックの中心から外れているときに、静電容量が異常な値を有する。本発明は、静電容量値を監視し、所与の用途に対してウエハへのチャッキング力を最適に維持する最適チャッキング電圧を導く。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の教示事項は、添付図面に関する以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解することができる。なお、理解を容易にするため、可能な場合、各図に共通の同一要素を表わすのに同一参照符号を使用することにする。
【0013】
図1は、本発明の閉ループ制御システム101に結合する単極(モノポーラ)静電チャック100の概略線図を表している。例示するならば、静電チャック100は、代表的な半導体ウエハ処理装置であるイオン注入装置50内に示されている。ここにはイオン注入装置が表されているが、本発明は、物理気相堆積(PVD)のシステム、化学気相堆積(CVD)のシステム、エッチングシステムや冷却チャンバ等をはじめとする、静電チャックを使用しうるあらゆる形態の半導体処理装置への用途が見いだされる。
【0014】
イオン注入装置50は真空チャンバ102を有し、この内部には静電チャック100が配置されている。イオン源104は、真空チャンバ102に接続されており、静電チャック100に保持された半導体ウエハ130に衝突するイオンビーム106を発生する。ウエハ130は、チャックを水平に方向付けながら(位置132Aとして仮想線で示す)、該チャック上に配置される。一旦ウエハ130をチャッキングしたら(即ち、チャック100によって静電的に保持したら)、チャック100は枢回されて、位置132Bで示すような垂直に方向付けられる。一旦垂直に方向付けられると、静電チャック100は、(矢印108で示すように)垂直面において並進され、それと同時に、イオンビーム106が代表的には静電もしくは磁気手段により水平方向に(即ち、紙面に直交する平面において)走査される。このようにして、ウエハ130の全領域をイオンビーム106に曝露することができる。
【0015】
静電チャック100は、誘電チャック本体部116に埋設された1対の共平面の電極112及び114を有している。静電チャック100は、例えば4個又は8個の「パイスライス」形状のような追加電極を有していてよく、該追加電極は後述する閉ループ制御装置101に個々に接続できる。チャック本体部116の誘電材料は、窒化アルミニウムが好ましいが、アルミナ,ポリイミド,窒化ホウ素等のような任意の誘電材料とすることができる。窒化アルミニウムのような半導体セラミックが好ましいのは、窒化アルミニウムがジョンセン・ラーベック効果を促進して、垂直姿勢のウエハを処理するシステムにおいて有効な優れたチャッキング特性になるからである。チャック100は、1つの電圧ポテンシャルが電極112及び114の双方(2つ以上の電極が使用されていればその全て)に接続されている高電圧電源(ESC(Electrostatic Chuck: 静電チャック)電源122)によって駆動され、そしてもう1つの電圧ポテンシャル(例えば接地)が、チャック100の支持面124から若干延びている導通ピンもしくは接点128を経由してウエハ130に接続されている。動的に制御されるウエハ130のチャッキング動作を容易にするために、電極112及び114は、静電容量測定回路118と、ESC電源122の出力電圧を制御するコントローラ120とに接続されている。
【0016】
静電容量測定回路118は、DC遮断コンデンサCを介して電極112及び114に接続されている。負荷抵抗器RLは、各コンデンサCをESC電源122の一方の端子(例えば+端子)に接続する。負荷抵抗器は、ESC電源122の静電容量を静電容量測定回路118から隔離して過渡信号を抑制する。静電容量測定回路118は電極112及び114間の電界を監視し、電極容量を表す電圧を発生する。
【0017】
図1は更に、静電チャック100のウエハ支持面124上にあるウエハ130を示している。ウエハ130と静電チャック100の埋設電極112及び114との間の、距離δ1で表わされた間隔110は、電極112及び114より上の誘電材料の厚さと、ウエハ130及びチャック100の支持面124の間の間隙126とから構成されている。間隙126を明瞭に表わすため、ウエハとチャックの界面は誇張されている。この間隔110は、電圧が静電チャックの電極112,114とウエハ130との間に印加されるときのように、ウエハ130がチャッキングされるとき、即ちチャック面124に吸引されるときに、減少する。チャッキングされたウエハは、ウエハ130A(図1における仮想線)として例示されており、その場合、間隔110即ち距離δ2は、未チャッキングのウエハ130についての値より小さい。一般に、ウエハ/電極配列によって形成されるような平行板コンデンサについての静電容量Cは、C=εoεrA/δによって与えられ、ここでεoは自由空間の誘電率、εrは誘電材料の相対誘電率(ウエハとチャックの表面との間の間隙に供給される任意の気体からのものを有する)、Aはコンデンサの断面積、δはウエハ130と静電チャックの支持面124との間の間隔である。この静電容量は、異なるウエハ/電極間隔のため、ウエハ130がチャッキングされているか否かに応じて変化する。従って、本発明は、静電容量を監視することにより、静電チャック100にあるウエハ130の状態を評価する。更に、偏差Δδ(=δ1−δ2)は、ウエハ130に作用する正味の力に関わる変形力もしくはチャッキング力に関係しているので、静電容量はこの正味の力を予測するのにも使用できる。一般に、ウエハ130に作用する正味の力もしくは合力Frは、チャッキング力Fcと裏面気体の圧力によりウエハ130にかかる力Fpとの間の差に等しい。一般に、ウエハ130からチャック100への熱伝達を改良するために、ヘリウムのような気体がチャックの表面124とウエハ130の裏面との間の隙間スペースへ気体源134から供給されるので、処理の間、ウエハを比較的に低温に維持することができる。典型的には、静電チャック100は、該チャック100から熱を運び去る冷却板(図示せず)に装着されている。
【0018】
ウエハ130に作用する力は、
r=Fc−Fp 式(1)
c=k(Δδ) 式(2)
と表すことができる。ここで、kは、ウエハの機械的性質、ウエハの外形寸法(厚さ)、静電チャック表面の外形寸法、ウエハ裏面及び静電チャック表面の平均表面粗さ等に関係する比例定数である。
【0019】
チャック100が傾斜及び並進運動の双方を必要とするイオン注入装置で使用される静電チャック100の例示的実施例において、ウエハに作用する合力は十分な保持力を発生して、ウエハ130がその慣性力によりチャック100の支持面124から落ちて離反しないように、ウエハ130を保持しなければならない。これは、my≪μFrと表すことができる。ここで、yはウエハの最大加速度であり、μはウエハと静電チャック間の静摩擦係数である。ウエハの傾斜及び並進についての作動要件から、処理中にウエハを効果的に保持するためにはどの位の合力とすべきかを計算することができる。次いで所要のチャッキング力は式(1)から推論することができる。前述したように、このチャッキング力は、ウエハ130と電極112,114との間の静電容量に直接関係している。この静電容量を連続的に監視すると共に、チャッキング力を調節するため閉ループ制御プロセスにおいて使用することにより、本発明は、静電容量を一定値に維持し、それにより、ウエハの処理中、一貫した静電チャック特性を確保する。
【0020】
静電チャックの静電容量を閉ループでフィードバック制御することには、通常の開ループ電圧制御の解決策に優る多くの利点がある。静電容量を監視することは、チャック100におけるウエハ130の存在を検知するための代替技術をもたらす。チャッキングされたウエハと静電チャックのシステムは、未チャッキングのウエハを有するシステムとは異なる静電容量を有しているので、静電容量の監視は、何時ウエハがチャッキングされたか検出することを可能にする。ウエハの偏心,静電チャックの損傷,あるいは粒子の付いたウエハ等の異種モードのウエハチャッキングミスも複数の電極からの静電容量測定値を比較することにより検出することができる。即ち、静電容量は、部分的にだけ覆われている電極と比較して、ウエハにより完全に覆われている電極から測定した場合に、実質的に異なっている。更に、静電容量の検出によりウエハに作用する正味の力を予測しうるので、静電容量は、最適のチャッキング外し時期を達成するのに、或いは、静電チャック毎の製造上の変動や時間の経過に伴う静電チャック特性の劣化に対する静電チャックコントローラの感度を無視するのに使用できる。また、測定した静電容量の値は、ウエハ搬送ロボットがウエハをチャック上方の所定位置に移動させるときに変化する。従って、本発明の制御システムは、ウエハが何時チャンバ内に到達してチャック上に何時配置されたのかを決定する近接検出器として使用できる。
【0021】
本発明の制御システムの改良構造を最も良く例示するため、先ず、比較の目的で、従来の開ループ式チャッキング力制御システムについて説明する。図2は、開ループの制御技術を用いる通常の静電チャック制御システム200をブロック図方式で示している。チャッキング動作は、静電チャックシステムにおける電極に一定の(又は周期的なAC)電圧Vを印加することによって制御される。この場合、ウエハと静電チャックとの間に結果として生ずる静電容量は、チャック電圧Vの印加に依存するだけでなく、作動中の外乱(d)により影響される。更に、この静電容量は、製造プロセス中に静電チャックに導入される変動を表わす伝達関数HESC(t,mfg)202によって修正される。これらの変動には、静電チャックによって生ずるチャッキング力の時間劣化(t)や、静電チャックの製造プロセスに依拠するチャック毎の変動(mfg)があり、後者には、電極の深さ、静電チャック表面形状の平坦度等がある。この開ループ制御技術の下では、ウエハと静電チャックの電極との間の静電容量に明らかに表れるチャッキング特性は、一定の大きさのチャッキング電圧(DC又はAC電圧)を単に印加し維持することによって最適化することはできない。
【0022】
これとは対照的に、図1に戻って、本発明は、電極112,114間の静電容量を表す静電容量測定値が連続的に監視され、入力パラメータとして静電チャック(ESC)コントローラ120に接続される閉ループ制御技術を用いている。次にこのコントローラ120は、高圧電源122に制御電圧を発生する。このように構成されているため、ESCコントローラ120が印加電圧Vに対して必要な調整を行うので、チャッキング特性は、一定の静電容量によって表明されるように、最適化することができ、もしくは一貫したレベルに維持することができる。換言すれば、一定の静電容量を維持することにより、閉ループ制御装置101は、ウエハ130とチャック100との間に一定のチャッキング力を維持する。
【0023】
これは図3の閉ループ制御装置に例示されている。ここで、Cdは外乱dを受ける静電容量値を表し、Gcは静電チャックコントローラ120及び高圧電源122の伝達関数を表し、Cはウエハと電極との間(或いは2つの電極間)に維持される一定の静電容量である。この閉ループ制御装置101は、静電容量Cを所望レベルに制御することを可能とし、従って、外乱や、静電チャックの製造プロセスにおけるチャック毎の固有のバラツキからくるどんな変動も無くす。また、脱チャッキングの間、静電容量測定値は脱チャッキング電圧を制御するのに使用できる。即ち、脱チャッキング電圧を調整して、脱チャッキングが行われるまで、特定の軌道に沿って静電容量値を変更する.
図4は、発振器400と、オプトアイソレーター402と、周波数・電圧(F/V)変換器404とからなる静電容量測定回路118のブロック図である。発振器400はDC−DC変換器或いは他の電気的に浮動状態の電源により駆動される。発振器の振動の周波数は、2つの結合コンデンサCの全静電容量と静電チャック静電容量CESCによって設定され変更される。CESCが変わると、発振器の周波数が変わる。CESCを確実に検出可能とするため、結合コンデンサの値はCESCの値のほぼ10倍である。オプトアイソレーター402は、信号分離を行うため、発振器400をF/V変換器404に接続する。F/V変換器404は、振動の周波数を検出して、この周波数を表わす大きさを有するDC電圧VOUTを発生する。このように構成したので、DC電圧は周波数に比例して変化し、従って、VOUTの変化としてCESCの変化が生ずる。この電圧VOUTは、チャッキング電圧の大きさを制御するのに使用され、閉ループのチャッキング電圧制御装置が形成される。静電チャックの時定数は、ほぼ25〜200msecであるから、閉ループ制御装置の時定数はチャック時定数のほぼ5〜10倍であるべきである。
【0024】
電極の形状は静電容量測定の感度を高めることができる。本発明は、半月形、インターディジタル構造、同心リング等のような電極形状で機能するが、本発明は図5に表したように「プロペラ形状」のパターン500を使用する。このような異形の電極は、ウエハの位置に対する極めて優れた感度を提供する。このプロペラ形状の電極パターンは異形パターンの実証例として考えるべきである。他の異形パターンもプロペラ形状のパターンと同様に作動しうる。内側電極502は、中心部分504が外側部分506よりも細い「プロペラ」形状を有する。外側電極508は、プロペラ形状に匹敵する切欠き部510を有するので、内側電極502は外側電極508によって境界を定められている。静電容量測定を容易にするため、内側及び外側電極502,508は図1の電極112及び114と同様であり、回路101に接続されている。
【0025】
図6は、本発明の異形電極パターン600の別の実施例を表している。300mmのウエハを保持するために総じて使用されるこの実施例は、3つの葉形のあるプロペラ形状のパターン600を有する。内側電極602は、外側部分606A,606B,606Cよりも面積の小さい中心部分604を有する3つの葉形のあるプロペラ形状である。外側電極608は、3つの葉形のあるプロペラ形状に匹敵する切欠き部610を有するので、内側電極602は外側電極608によって境界を定められている。静電容量測定を容易にするため、内側及び外側電極602,608は図1の電極112及び114と同様であり、回路101に接続されている。
【0026】
チャックの駆動と静電容量測定の両方を行うために用いる電極対を上に開示したが、このような閉ループの制御技術は、任意の数の電極とウエハとの間及びそれらの種々の組み合わせの静電容量測定に総じて適用可能である。例えば、ウエハ・静電チャックシステムが静電チャックの表面に設けられるような複数の他の電極を備えているある適用例(1997年6月11日に出願された標題 Method and Apparatus for Wafer Detection の米国特許願第08/873,268号にBurkhart らにより教示されているような例)について、本発明の閉ループ制御技術は、更に上述の他の電極からの入力接続部に合うように容易に適合することができる。このような構成では、ある電極が静電容量の測定のために使用され、他の電極がウエハ保持のため電力を供給される。また、上述の本発明の実施例を単極(モノポーラ)のチャックに関連して説明したが、本発明は双極(バイポーラ)チャックにも同様に適用可能である。
【0027】
チャックがチャック表面の直ぐ近くに保持されたウエハと平行に整列して並進できるシステムにおいては、本発明の静電容量測定装置は、チャックとウエハ取扱システムの平面との平行度を最大にするのに使用することができる。図7は、本発明をアラインメント検出器として用いるシステム699の概略図を表わしている。このシステム699は、静電チャック100と、チャックを軸線707の回りに傾斜させるアクチュエータ706と、アクチュエータ用コントローラ710とを備えている。システム699の作動を容易にするため、ウエハ700は、静電チャック100の表面704の上手でロボット702によって懸架されている。上述したように、静電容量測定回路118は電極112,114間の静電容量を測定して、測定された静電容量値を表わす電圧を発生する。この実施例において、本発明は、チャック及びウエハ間の角度オフセット(θ)を最小にするのに用いられる。
【0028】
作動中、ウエハ100は、チャック100の上手で既知の距離(d)に保持されており、電極112,114間の静電容量が測定される。この測定を続けながらチャックを1回転以上ねじり(チャック中心回りに回転し、回転角度φで表わす)、ねじり角の関数として周期信号708を発生する。次いで、傾斜軸線707を、信号708の振幅を最小にするよう計算されたアクチュエータ706への制御信号により調節する(サーボ制御する)。チャックを再び1回転以上ねじりながら、信号711となるウエハ/チャック静電容量をサンプリングする。この手順は、チャック表面及びウエハ平面が実質的に平行であると考えることができるレベル以下に信号711の振幅が減少しなくなるまで続けられる。直交軸線709からはハードウエアの幾何公差によって決定される一定の寄与分が一般にあるため、振幅がゼロまで減少することはない。
【0029】
本発明の教示事項を組み入れた種々の実施例について記載し詳細に説明してきたが、当業者は、かかる教示事項をやはり有するその他多くの改変実施例を容易に案出できよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】単極の静電チャックに関連して用いられる本発明の閉ループ式静電容量監視及びフィードバック回路に係る一実施例の概略図である。
【図2】通常の静電チャック制御方法で用いられる開ループ式制御回路をブロック図方式で表わす図である。
【図3】本発明による閉ループ式静電容量フィードバック回路をブロック図方式で表わす図である。
【図4】静電容量測定回路のブロック図である。
【図5】本発明の一実施例において使用される電極の平面図を表わす図である。
【図6】静電チャックの電極についての代替構成の平面図である。
【図7】本発明の代替適用例の概略図を表わす図である。
【符号の説明】
100…静電チャック、101…閉ループ制御システム。

Claims (15)

  1. 静電チャックを制御するための装置であって、
    少なくとも1つの電極を有する静電チャックと、
    該静電チャックの少なくとも1つの電極に接続されて、測定される静電容量値の連続的な閉ループ制御を行う静電容量測定回路と、
    を備え、
    前記測定される静電容量値に応じて前記静電チャックにより発生される保持力は、前記静電チャックと前記静電チャックに配置されたウエハとの間の一定の静電容量値を維持することにより、動的に制御され
    前記一定の静電容量値は、前記静電チャックに印加されるチャッキング電圧を動的に調整することにより維持される静電チャック制御装置。
  2. 前記静電容量測定回路が前記静電チャックの2つの電極間に接続されている請求項1に記載の装置。
  3. 前記2つの電極のうちの第1電極が、プロペラ状の平面形状を有し、前記2つの電極のうちの第2電極が、前記第1電極を取り巻いている請求項2に記載の装置。
  4. 前記静電容量測定回路が、前記静電チャックの1つの電極と前記静電チャックに配置されたウエハとの間に接続するようになっている請求項1に記載の装置。
  5. 前記装置が、前記静電チャック上に配置されるウエハに電気的に接続されるようになっている接点部材を更に備え、前記静電容量測定回路が、前記静電チャックの1つの電極と前記接点部材との間に接続されている請求項1に記載の装置。
  6. 前記装置が、前記静電チャックの少なくとも1つの電極に電圧を印加する電圧制御回路を更に備え、
    前記静電容量測定回路は、前記電圧制御回路に入力として接続される出力信号を有する請求項1に記載の装置。
  7. 前記静電容量測定回路が、前記静電チャック内に埋設された少なくとも1つの電極に接続されている請求項1に記載の装置。
  8. 前記静電容量測定回路が、前記静電チャック内に埋設された少なくとも2つの電極間に接続されている請求項1に記載の装置。
  9. 前記静電容量測定回路が、
    静電容量値を表わす振動周波数を発生する発振器と、
    該発振器に接続される周波数電圧変換器と
    を備える請求項1に記載の装置。
  10. 前記静電チャックに少なくとも1つの電極が配置され、前記電極は前記静電チャック上にあるウエハに電気的に接続するようになっている請求項1に記載の装置。
  11. 前記静電容量測定回路が、前記埋設された電極の1つと前記静電チャックに配置された電極の1つとの間に接続されている請求項10に記載の装置。
  12. 前記静電チャックに接続されたアクチュエータと、
    前記アクチュエータに接続され、前記測定された静電容量値に応じ前記アクチュエータをして前記静電チャックを移動させるアクチュエータコントローラとを更に備える請求項1に記載の装置。
  13. ウエハと静電チャックとの間の保持力を動的に制御するための方法であって、
    前記保持力を表わす静電容量値を測定するステップと、
    前記ウエハが処理されつつある間、前記保持力を動的に最適化するため、前記静電チャックと前記静電チャックに配置されたウエハとの間の一定の静電容量値を維持することにより、前記静電チャックに印加されるチャッキング電圧を連続的な閉ループにおいて前記静電容量値に応じて制御するステップとを有し、
    前記一定の静電容量値は、前記静電チャックに印加されるチャッキング電圧を動的に調整することにより維持される方法。
  14. 静電チャックの角度位置を動的に制御するための方法であって、
    一対の電極を有する静電チャックの表面上方にウエハを配置するステップと、
    前記一対の電極と電極の間の静電容量を測定するステップと、
    前記静電チャックと前記静電チャックの前記表面上方に配置された前記ウエハとの間の静電容量の特定値が測定されるまで前記静電チャックの前記表面の前記角度位置を移動させるステップとを有し、
    前記静電チャックに印加されるチャッキング電圧を動的に調整することにより前記特定値は一定に維持される方法。
  15. 静電容量の前記特定値が、前記静電チャックの前記表面と前記ウエハとが平行であることを表わす請求項14に記載の方法。
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