JP4614229B2 - 車両用シート - Google Patents

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本発明は、後方からの衝突(所謂「後突」)を受けた着座者が慣性により後方移動するときに、前方移動して頭部を支持するヘッドレストを設けた車両用シートに係るものである。
従来、着座者の背中後方に位置する背凭シート内に後方回動する可動フレームを設け、可動フレームが後方回動することで、背凭シートの上部に設けたヘッドレストを、梃の原理で、前方回動させて着座者の頭部を支持する構成は公知である(特許文献1)。
また、従来、着座者の後方移動により可動フレームが後方回動することで、ヘッドレストを前方回動させて着座者の頭部を支持するようにし、この可動フレームの下方にランバーサポート機構を設けた構成は公知である(特許文献2)。
特開平10−116616号公報 特表平9−502363号公報
前記公知例のうち前者のものは、ヘッドレストと可動フレームとを縦フレーム杆により直接連結し、この縦フレーム杆は背凭シートの左右の側部フレームの間の中央部分に設けているため、着座者の背が当たり着座フィーリングが低下するという課題がある。
即ち、後方移動する可動フレームのエネルギーを回動中心軸を支点にヘッドレストの前方回動に変換させる着想のため、ヘッドレストと可動フレームとを直接縦フレーム杆により連結していたのである。
この構成では、必然的に可動フレームおよび縦フレーム杆は着座者の背が当たる部分の背凭シート内に設けるので、着座フィーリングが低下する。
また、後突時、可動フレームは背凭シート内を後方に移動するが、その移動量には限界があり、そのため、ヘッドレストの移動量を大きくできず、着座者の頭部の支持が十分でなく、むち打ち症防止効果を十分に発揮できないという課題がある。
即ち、単にシーソーのように、回動中心を支点として可動フレームの後方移動量をヘッドレストの前方移動に変換するのであるから、回動中心に対するヘッドレストおよび可動フレームの距離はシートの大きさに比して当然設計上の制約があり、ヘッドレストの移動量には限界が生じる。
また、ヘッドレストと可動フレームとを直接連結しているため、後突のときヘッドレストが頭部を支持しても、可動フレームが後方移動するので、着座者の上体と頭部との前後位置の差が広がり、着座姿勢が悪化するという課題もある。
前記公知例のうち後者のものも、ヘッドレストと可動フレームとを縦フレーム杆により直接連結しているため、前者の公知例と同様な課題を有している。
また、後者の公知例は、可動フレームより下方にランバーサポート機構のサポート部の上部を取付けているため、サポート部を上下に圧縮するために十分となる上下高さ(伸縮するための上下長さ)がなく、サポート部の前方押出量が少ないという課題がある。
即ち、サポート部の前方押出量を多くするには可動フレームの位置を高くしなければならないが、そうすると、必然的にヘッドレストの前方移動量は減少するから、サポート部の前方押出量とヘッドレストの前方移動量のどちらも多くすることはできない。
本願は、着座者の後方に位置する前後移動体によって着座者の後方移動荷重を検出する構成でありながら、ヘッドレストの移動量を十分に確保し、しかも、前方押出量を多くしたランバーサポート機構を設けて、着座感を向上するように特段の工夫したものである。
本発明は、背凭シート2の背凭フレーム3は、左右の側部フレーム23の上部を上部フレーム24により、前記左右の側部フレーム23の下部を下部フレーム25により夫々連結して中抜きの四角枠形状に形成し、前記上部フレーム24にヘッドレスト6を上側リンク12により前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には伝動部材31により連結して前記上側リンク12を作動させる下側リンク35を設け、該下側リンク35に着座者の慣性による後方移動を感知する後突感知体40の左右両端側を取付け、該後突感知体40の前側位置の前記背凭フレーム3の中抜きの枠内には、該後突感知体40とは別体のクッション支持機構45を設け、該クッション支持機構45は、左右一対の縦枠46に対して側方に突き出る横枠47を上下に所定間隔を置いて複数並設してサポート部48を形成し、該サポート部48は合成樹脂により弾性変形しかつ上下に伸縮してクッション材4を前方に押圧する程度を調節可能に構成し、前記後突感知体40は、その左右のアーム部37の先端を感知体取付軸38により前記下側リンク35の回動アーム36に回動自在に取付け、後突感知体40の左右のアーム部37と回動アーム36との何れか一方には係合突起29を設け、何れか他方にはストッパ28を設け、係合突起29とストッパ28とにより後突感知体40が所定位置に位置するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のサポート部48を背凭フレーム3に取付けるガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置するように設け、着座すると、ガイド兼フレーム50の後方移動により後突感知体40に当接し、更にガイド兼フレーム50が後方に移動すると、後突感知体40はガイド兼フレーム50に追随して前後するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記後突感知体40は、前記クッション支持機構45の最下部の横枠47の下側屈曲部56よりも上方位置に設けた車両用シートとしたものである。
請求項1の発明では、後突感知体40をサポート部48の後側に設け、後突感知体40は背凭フレーム3の下側リンク35にサポート部48とは別体状態に取付けているから、後突感知体40とサポート部48とは互いに取付位置の制約とはならず、後突感知体40は着座者の後方移動を最適に感知しうる腰部の後方に設けることができて感知精度を向上させ、サポート部48の下部は腰部の下方まで支持してクッション性を良好にでき、後突の感知とクッション性の向上とを両立させることができ、更に、サポート部48は上下に伸縮することによりクッション材4の前方押出量を十分にしてランバーサポート作用も十分に発揮させることができる。
この場合、後方には自由に移動するようにしている後突感知体40は、係合突起29とストッパ28の作用により、後突感知体40の前方回動が停止されて、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置する。
また、組付けの際、後突感知体40は、必ず、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に位置するから、後突感知体40とクッション支持機構45との前後位置を誤認した組立てを防止する。
請求項2の発明では、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置するので、ガイド兼フレーム50と後突感知体40との接触が防止され、常時、後突感知体40に負荷が掛かるのを防止して、耐久性を向上させる。
また、後突感知体40とクッション支持機構45は前後に並設しているが、分離して取付けているので、夫々を確実に作動させる。
請求項3の発明では、後突感知体40は着座者の腰部の後方に設けているので、後方移動を最適に感知できて感知精度を向上させることができる。
本発明の実施例を図面により説明すると、1は車両用シート、2は車両用シート1の背凭シートであり、該背凭シート2は背凭フレーム3にクッション材4を取付け、クッション材4の外周を表皮部材5により包囲して構成している。背凭シート2の上部にはヘッドレスト6を設ける。
前記ヘッドレスト6は、少なくとも着座者の頭部を支持する頭部支持部7と、前記背凭シート2に装着するためピラー8とを有して構成する。ヘッドレスト6は背凭シート2に前後移動可能に取付け、後突されると通常の位置よりも前方移動して着座者の頭部を支持するように構成する。
ヘッドレスト6は、前記ピラー8を左右方向のヘッドレスト取付杆10に設けたピラー支持部材11に高さ調節自在に取付ける。ピラー8とピラー支持部材11の構成は公知であり、図示は省略するが、ピラー8に形成した係合凹部にピラー支持部材11に設けた係合部材を係合させて保持すればよい。
前記ヘッドレスト取付杆10の左右両側は、上側リンク12を介して前後移動可能に背凭フレーム3に取付ける。上側リンク12の構成は任意であるが、以下一例を示す、上側リンク12の一部を構成する第一リンク杆13の一端(後端)を前記ヘッドレスト取付杆10の左右両端に固定した移動側ブラケット14に軸15により取付ける。第一リンク杆13の他端は背凭フレーム3の左右両側の上部に設けた固定側ブラケット16に軸17により回動自在に夫々取付ける。
第一リンク杆13の下方の移動側ブラケット14には、第二リンク杆20の一端を軸21により軸着する。第二リンク杆20はその中間部を前記固定側ブラケット16に軸22により回動自在に取付ける。
前記上側リンク12は、第一リンク杆13と移動側ブラケット14と第二リンク杆20により構成し、背凭フレーム3の左右の側部フレーム23に夫々設ける。
即ち、前記背凭フレーム3は、左右の側部フレーム23の上部を上部フレーム24により、側部フレーム23の下部を下部フレーム25により夫々連結して中抜きの四角枠形状に形成し、この中抜き部分である左右の側部フレーム23の間の上側部分にヘッドレスト3を前後に移動させるための部材を設けないですみ、着座者の着座感を向上させ、好適である。
また、上側リンク12の第一リンク杆13と移動側ブラケット14と第二リンク杆20は、縦の板状部材により厚み方向が左右方向となるように配置構成すると、側部フレーム23の間の空間を広くでき、一層、着座者の着座感を向上させ、好適である。
前記第一リンク杆13の下部には、一端を背凭フレーム3側に係止したバネ30の他端を係止し、ヘッドレスト3が常時後側に位置するように上側リンク12を付勢する。
前記第二リンク杆20の他端には伝動部材(ロッド)31の上部を軸32により連結する。伝動部材31の下部は下側リンク35の回動アーム36の先端に伝動部材取付軸33により取付ける。回動アーム36の基部は軸39により背凭フレーム3に回動自在に取付ける。
回動アーム36の先端側には、後突感知体40のアーム部37の先端を感知体取付軸38により回動自在に取付ける。後突感知体40は後方から衝突された着座者が慣性によって後方移動して、後突を感知する。
この場合、前記下側リンク35は後突感知体40よりも上方に位置させ、後突感知体40(板状部40A)が回動アーム36のアーム取付軸39よりも下方且つ後方に位置するようにアーム部37を配置構成すると、後突感知体40による回動アーム36の回動および伝動部材31による上側リンク12が確実となって、好適である。
しかして、回動アーム36は前下がりの約45度傾斜となるようにアーム取付軸39により取付け、また、前記伝動部材取付軸33と感知体取付軸38は、何れもアーム取付軸39より下方であって前側に位置するように配置する。
即ち、回動アーム36を前下がりに傾斜させているので、後突感知体40からの力の伝達効率が良好になって、小さい力でヘッドレスト6を前方移動させ、しかも、後突感知体40の後方移動を伝動部材31の上動に変換する回動アーム36は、単に、アーム取付軸39を中心に後方回動するだけで、伝動部材取付軸33と感知体取付軸38も共に後方回動すればよいので、後突感知体40と下側リンク35と伝動部材31の作動スペースを小さくでき、クッション材4や側部フレーム23等の他の部材との干渉を防止して、確実に作動させる。
また、アーム部37の感知体取付軸38周りの所定位置には、係合突起29を設け、係合突起29は前記回動アーム36に設けたストッパ28に当接して、後突感知体40が所定位置に位置するように構成する。
即ち、後突感知体40は自重で感知体取付軸38中心に前方回動してしまうので、ストッパ28と係合突起29により所定位置に位置させる。
しかして、アーム部37と回動アーム36との何れか一方には前記感知体取付軸38を固定し、何れか他方に設けた挿通孔38Aに感知体取付軸38を挿通し、感知体取付軸38の先端にプッシュナット38Bを係合させ、アーム部37が感知体取付軸38に対して回動自在になるように取付ける。
即ち、単に、後突感知体40のアーム部37と回動アーム36との取付をボルトとナットの組合せで取付けると、アーム部37の回動による経年で緩むことがあるが、プッシュナット38Bにより取付けることで、アーム部37が感知体取付軸38の軸方向に移動するのを阻止するように取付けられる。
この場合、後突感知体40は、左右方向の板状部40Aの左右両側に前記アーム部37の基部を取付けて構成し、アーム部37と板状部40Aとは分割して形成し、板状部40Aの左右両側にアーム部37をリベット37Aにより固定する。
しかして、背凭フレーム3の左右の側部フレーム23と上部フレーム24と下部フレーム25により包囲された中抜き空間内には、ランバーサポート機能を有するクッション支持機構45を設ける。クッション支持機構45は、左右一対の縦枠46にあばら骨状に側方に突き出る横枠47を上下に所定間隔を置いて複数並設してサポート部48を有し、サポート部48は合成樹脂により弾性変形しながらクッション材4を支持するように構成している。
サポート部48の上部の横枠47にはL形状に屈曲させた上側屈曲部49を形成する。上側屈曲部49はガイド兼フレーム50の縦軸部51に上下摺動自在に取付ける。
ガイド兼フレーム50の縦軸部51の上部には、上部取付枠51Aを設け、上部取付枠51Aの左右両側はコイルバネ51Bを介して左右の側部フレーム23に取付ける。左右の縦軸部51の下部は下側連結杆52により連結し、縦軸部51の下部と下側連結杆52の左右両側部分との間にはかぎ型状の係合部53を形成する。係合部53はサポート部48の横枠47の内の最下部の横枠47のL形状に屈曲させた下側屈曲部56に係合させて固定状態に取付ける。
したがって、サポート部48は、その上側屈曲部49がガイド兼フレーム50の縦軸部51に上下摺動自在に、その下側屈曲部56がガイド兼フレーム50の下側連結杆52に夫々取付けられることで、上側屈曲部49が下側屈曲部56に対して遠近移動し、これにより、サポート部48全体が伸縮するように構成している。
しかして、ガイド兼フレーム50の縦軸部51の下部には下部取付枠51Cを設け、下部取付枠51Cの左右両側はワイヤーアーム51Dを介して左右の側部フレーム23に取付ける。ワイヤーアーム51Dは、少なくとも、後突感知体40の板状部40Aよりも下方に位置させると、サポート部48によるホールド性を向上させて、好適である。ワイヤーアーム51Dと下部取付枠51Cとの取付部分は、前後動は勿論のこと上下動も可能であり、サポート部48による着座フィーリングを、安定した良好なクッション性にする。
この場合、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置させ、着座すると、サポート部48およびガイド兼フレーム50が後方に移動して後突感知体40に当接し、更にサポート部48およびガイド兼フレーム50が後方に移動すると、後突感知体40はアーム部37が感知体取付軸38中心に回動することで後方移動する。
しかして、サポート部48の上側屈曲部49の左右何れか一方側にはワイヤー60のアウターチューブ61の端部を取付け、ワイヤー60のインナーケーブル62の先端はアーム63の一方端に接続する。アーム63の他端にはバネ64の下端を係止し、バネ64の上端はサポート部48の上側屈曲部49に係止する。
また、アーム63の取付構成は任意であるが、アーム63は左右両端がワイヤー60とバネ64により上方に牽引されているので、軸棒形状の取付部材65の上端をアーム63の中間部に係止し、取付部材65の下部を下側屈曲部56に係止すればよい。
しかして、クッション支持機構45は、ワイヤー60を牽引すると、サポート部48の上側屈曲部49と下側屈曲部56の間隔が狭くなって前記クッション材4を前方に押出す。反対に、ワイヤー60のインナーケーブル62を緩めると、バネ64の弾力およびサポート部48の弾性によりサポート部48の上側屈曲部49と下側屈曲部56の間隔が広くなってクッション材4を後方に引っ込める。
(実施例の作用)
背凭フレーム3には、上側リンク12によりヘッドレスト6を前後移動自在に取付け、上側リンク12の第二リンク杆20には伝動部材31を取付け、伝動部材31の下部は下側リンク35の回動アーム36に取付け、回動アーム36には、アーム部37を介して後突感知体40を設けているから、後方から衝突された着座者が慣性により後方移動すると、後突感知体40が後方移動し、後突感知部後突感知体40の後方移動により伝動部材31を下方に牽引し、伝動部材31は上側リンク12の第二リンク杆20を軸22中心に下方回動させ、第二リンク杆20は軸21を斜め前方に押し上げ、軸21は移動側ブラケット14を第一リンク杆13により規制しながら押し上げ、移動側ブラケット14はヘッドレスト取付杆10を斜め前方に押し上げ、これによりヘッドレスト6は前方移動する。
したがって、ヘッドレスト6は上側リンク12により前方回動して頭部を支持し、むち打ち症防止効果を奏する。
この場合、前記下側リンク35は、後突感知体40よりも上方に位置させ、下側リンク35の回動アーム36のアーム取付軸39よりも下方且つ後方に後突感知体40が位置するように、アーム部37を配置構成しているから、後突感知体40による回動アーム36の回動および伝動部材31による上側リンク12の作動が確実となって、好適である。
即ち、後突感知体40の後方移動を下側リンク35の回動アーム36により伝動部材31の下方牽引運動に変換するから、荷重(慣性)の伝達効率が良く、作動が確実となる。
しかして、回動アーム36は前下がりの約45度傾斜となるようにアーム取付軸39により取付け、また、前記伝動部材取付軸33と感知体取付軸38は、何れもアーム取付軸39より下方であって前側に位置するように配置しているから、前下がりに傾斜した回動アーム36は小さい力で後方移動し、後突感知体40の後突感知精度を向上させ、また、後突感知体40からの力の伝達効率が良好になってヘッドレスト6を前方移動させ、しかも、後突感知体40の後方移動を伝動部材31の上動に変換する回動アーム36は、単に、アーム取付軸39を中心に後方回動するだけで、伝動部材取付軸33と感知体取付軸38も共に後方回動すればよいので、後突感知体40と下側リンク35と伝動部材31の作動スペースを小さくでき、クッション材4や側部フレーム23等の他の部材との干渉を防止して、確実に作動させる。
しかして、従来のように、上部フレーム24自体を梃の原理で移動させる構成では、後突のとき着座者の背部の支持が不安定になるが、本願では、上部フレーム24の直下方にはクッション支持機構45のサポート部48を設け、サポート部48の下部後方に後突感知体40を設けているから、クッション支持機構45のサポート部48が着座者の背部全体をで支持できて、前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しているときに、頭部を含めた着座者の着座姿勢を極めて安定させる。
しかして、後突感知体40は着座者の腰部後方に設けているから、背凭フレーム3の左右の側部フレーム23と上部フレーム24と下部フレーム25により包囲された中抜き空間内には、ランバーサポート機能を有するクッション支持機構45を設けることができ、クッション支持機構45のサポート部48の上部および下部は、後突感知体40の位置と無関係に、サポート部48の上下長さの設計上の制約はなく、サポート部48の撓み量である前方押出量を十分に確保でき、また、広範囲に着座者を支持する。また、後突感知体40は、サポート部48の上部および下部の位置と無関係に、後方移動量の大きい着座者の腰部の後方に位置させて、後突の感知精度を向上させる。
即ち、従来のように、背凭フレーム3の上部を支点として梃のように移動するように可動フレームを設けると、可動フレームよりも下方にランバーサポート機構の上部を位置させることになり、ランバーサポート機構の上下長さは必然的に短くなってクッション材4の前方押出量を十分に確保できないが、本願では、サポート部48の上部の取付位置を高くでき、サポート部48の縦の全長を長くして、クッション材4の前方押出量を十分に確保する。
しかして、クッション支持機構45は、上部フレーム24と下部フレーム25の間にサポート部48を設け、該サポート部48が上下方向において伸縮するように構成すればよいので、クッション支持機構45の構成は簡素となって、設計の自由度が向上する。
即ち、着座者が慣性により後方移動すると、クッション支持機構45のサポート部48が後方移動しながら着座者の背部全体を支持し、サポート部48の後方移動により後突感知体40が後方移動してヘッドレスト6が前方移動し、このヘッドレスト6が頭部を支持しているときに、クッション支持機構45のサポート部48が着座者の背部全体を支持するから、頭部を含めた着座者の着座姿勢を極めて安定させる。
この場合、クッション支持機構45は、サポート部48をガイド兼フレーム50に取付け、ガイド兼フレーム50の上部は、コイルバネ51Bを介して左右側部フレーム23に取付け、ガイド兼フレーム50の下部はワイヤーアーム51Dを介して左右側部フレーム23に取付けているから、サポート部48の上部はコイルバネ51Bにより大きく前後動して背中特に肩甲骨あたりを弾力的に支持しクッション性を向上させ、サポート部48の下部は、ワイヤーアーム51Dにより前後動するが、コイルバネ51Bに比し前後移動量は小さくなるので、腰部を保持(サポート)する。
即ち、コイルバネ51Bは長さ以上に伸長するからサポート部48およびガイド兼フレーム50の移動量は大きくなるが、ワイヤーアーム51Dはその長さ以上に伸長しないので、コイルバネ51Bに比し前後移動量は小さくなる。
したがって、サポート部48の上部は弾力的に着座者を支持し、サポート部48の下部は腰部を保持(サポート)でき、面状体で着座者の背および腰の全体を支持しつつ、支持する各部に対応して適切に支持するので、着座フィーリングを良好にすると共に、着座姿勢を安定させて良好にする
この場合、ワイヤーアーム51Dは、少なくとも、後突感知体40の板状部40Aよりも下方の下部取付枠51Cと左右の側部フレーム23との間に取付けているから、ワイヤーアーム51Dによるサポート部48の支持が確実となって、サポート部48のホールド性を向上させて、好適である。
また、サポート部48の下部取付枠51Cとワイヤーアーム51Dとの取付部分は、前後動は勿論のこと上下動も可能であり、簡単な構成で三次元方向の移動が可能になるので、コストの低減とクッション性の向上を両立させる。
即ち、コイルバネ51Bおよびワイヤーアーム51Dは、夫々、前記側部フレーム23に取付けているので、コイルバネ51Bおよびワイヤーアーム51Dの夫々の長さを十分に確保できるため、サポート部48が前後動するときのコイルバネ51Bおよびワイヤーアーム51Dのストロークも十分になり、サポート部48の前後動を円滑に行わせることができ、着座感を一層向上させることができる。
また、後突感知体40はアーム部37を介して下側リンク35に取付けているので、後突感知体40とは無関係に、サポート部48を設けることができ、サポート部48の上下長さを一層長くし、サポート部48の彎曲による前後移動量を大きくする。
この場合、クッション支持機構45は、後突感知体40とは別体に形成し、後突感知体40の前側に位置しており、サポート部48がガイド兼フレーム50に対して前後に移動して、押圧程度を調節するように構成し、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置させ、着座すると、サポート部48およびガイド兼フレーム50が後方に移動して後突感知体40に当接するようにしているから、後突感知体40はサポート部48の後方移動の障害にならず、背部に対する背凭シート2の当たりの違和感を減少させ、クッション性を良好にする。
しかして、アーム部37のアーム取付軸39周りの所定位置には係合突起29を設け、係合突起29は前記回動アーム36に設けたストッパ28に当接すように形成しているから、後突感知体40が自重でアーム取付軸39中心に前方回動するのを停止させ、後突感知体40の板状部40Aを所定位置に位置させる。
即ち、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置するので、ガイド兼フレーム50と後突感知体40との接触が防止され、常時、後突感知体40に負荷が掛かるのを防止して、耐久性を向上させる。
また、後突感知体40とクッション支持機構45は前後に並設しているが、分離して取付けているので、夫々を確実に作動させる。
この場合、係合突起29とストッパ28の作用により、後突感知体40の前方回動が停止されるから、後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置する。
また、組付けの際、後突感知体40は、必ず、クッション支持機構45のガイド兼フレーム50の後方に位置するから、後突感知体40とクッション支持機構45との前後位置を誤認した組立てを防止する。
なお、係合突起29とストッパ28は、アーム部37の上方(後方)回動を規制しないから、サポート部48が後方移動すると、後突感知体40も後方移動して、クッション性を低下させない。
しかして、クッション支持機構45は、合成樹脂により左右一対の縦枠46にあばら骨状に側方に突き出る横枠47を上下に所定間隔を置いて複数並設して弾性変形するサポート部48を形成し、サポート部48の上部はガイド兼フレーム50の縦軸部51に上下摺動自在に取付けられているから、ワイヤー60を牽引すると、アーム63の一端を上動させ、アーム63の他端が可動してバネ64を牽引し、バネ64は上下動自在の上側屈曲部49を下方に牽引して下動させ、これにより、サポート部48の上側屈曲部49と下側屈曲部56の間隔が狭くなって前記クッション材4を前方に押出す。
反対に、ワイヤー60のインナーケーブル62を緩めると、バネ64の弾力およびサポート部48の弾性によりサポート部48の上側屈曲部49と下側屈曲部56の間隔が広くなってクッション材4を後方に引っ込める。
したがって、クッション支持機構45は、クッション材4を面状に支持するのみならず、着座者の背の押圧程度を変更調節するランバー機能を発揮でき、着座フィーリングを向上させる。
また、下側リンク35の回動アーム36およびアーム部37は、平板部材により形成する。そのため、左右の側部フレーム23の間の空間を占有する回動アーム36およびアーム部37の取付スペースを小さくし、その分、サポート部48の横枠47の左右幅を大きくでき、クッション性能を向上させ、且つ、後突感知体40による後突感知精度を低下させない。
しかして、アーム部37と回動アーム36との何れか一方には前記感知体取付軸38を固定し、何れか他方に設けた挿通孔38Aに感知体取付軸38を挿通し、感知体取付軸38の先端にプッシュナット38Bを係合させているから、後突感知体40がクッション支持機構45のサポート部48の前後動に追随して前後しても、アーム部37と回動アーム36との取付部分は緩まず、取付強度を確保する。
即ち、後突感知体40のアーム部37と回動アーム36との取付をボルトとナットで行うと、アーム部37の回動により緩むことがあり、ダブルナット等の対策が必要になるが、本願はプッシュナット38Bを使用しているので、これを防止する。
しかして、感知体取付軸38とプッシュナット38Bにより、後突感知体40を回動アーム36に取付けるにあたって、後突感知体40は左右のアーム部37と板状部40Aとの何れかを分割して構成しているから、取付作業を容易にしている。
即ち、左右のアーム部37の間隔は左右の感知体取付軸38の先端間隔に対して長くなるので、アーム部37と板状部40Aを一体に形成すると、アーム部37を変形させないと、取付けられないが、本願では、後突感知体40はアーム部37と板状部40Aとを別体に形成しているから、アーム部37を感知体取付軸38にプッシュナット38Bで取付け、左右のアーム部37に板状部40Aをリベット37Aで取付ければよく、取付を頗る容易にする。
したがって、左右のアーム取付軸39の先端の間隔より広い後突感知体40(アーム部37)を、変形させることなく、頗る容易に取付けられる。
背凭シートおよびヘッドレストの斜視図。 背凭フレームの正面図。 同側面図。 上下リンク機構の概略斜視図。 上側リンクの正面図。 回動アームに後突感知体のアーム部を取付ける状態の斜視図。
符号の説明
1…車両用シート、2…背凭シート、3…背凭フレーム、4…クッション材、5…表皮部材、6…ヘッドレスト、8…ピラー、10…ヘッドレスト取付用杆、11…ピラー支持部材、12…上側リンク、13…第一リンク杆、14…移動側ブラケット、15…軸、16…固定側ブラケット、17…軸、20…第二リンク杆、21…軸、22…軸、23…側部フレーム、24…上部フレーム、25…下部フレーム、30…バネ、31…伝動部材、32…軸、33…軸、35…下側リンク、36…回動アーム、37…取付アーム、38…軸、38B…プッシュナット、39…軸、40…後突感知体、45…クッション支持機構、46…縦枠、47…横枠、48…サポート部、49…上側屈曲部、50…ガイド兼フレーム、51…縦軸部、51A…上部取付枠、51B…コイルバネ、51C…下部取付枠、51D…ワイヤーアーム、52…下側連結杆、53…屈曲部、54…係合部材、56…下側屈曲部、60…ワイヤー、61…アウターチューブ、62…インナーケーブル、63…アーム、64…バネ、65…取付部材。

Claims (3)

  1. 背凭シート2の背凭フレーム3は、左右の側部フレーム23の上部を上部フレーム24により、前記左右の側部フレーム23の下部を下部フレーム25により夫々連結して中抜きの四角枠形状に形成し、前記上部フレーム24にヘッドレスト6を上側リンク12により前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には伝動部材31により連結して前記上側リンク12を作動させる下側リンク35を設け、該下側リンク35に着座者の慣性による後方移動を感知する後突感知体40の左右両端側を取付け、該後突感知体40の前側位置の前記背凭フレーム3の中抜きの枠内には、該後突感知体40とは別体のクッション支持機構45を設け、該クッション支持機構45は、左右一対の縦枠46に対して側方に突き出る横枠47を上下に所定間隔を置いて複数並設してサポート部48を形成し、該サポート部48は合成樹脂により弾性変形しかつ上下に伸縮してクッション材4を前方に押圧する程度を調節可能に構成し、前記後突感知体40は、その左右のアーム部37の先端を感知体取付軸38により前記下側リンク35の回動アーム36に回動自在に取付け、後突感知体40の左右のアーム部37と回動アーム36との何れか一方には係合突起29を設け、何れか他方にはストッパ28を設け、係合突起29とストッパ28とにより後突感知体40が所定位置に位置するように構成した車両用シート。
  2. 請求項1において、前記後突感知体40は、着座前、クッション支持機構45のサポート部48を背凭フレーム3に取付けるガイド兼フレーム50の後方に所定間隔を置いて位置するように設け、着座すると、ガイド兼フレーム50の後方移動により後突感知体40に当接し、更にガイド兼フレーム50が後方に移動すると、後突感知体40はガイド兼フレーム50に追随して前後するように構成した車両用シート。
  3. 請求項1または請求項2において、前記後突感知体40は、前記クッション支持機構45の最下部の横枠47の下側屈曲部56よりも上方位置に設けた車両用シート。
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