JP4613016B2 - 電子写真負帯電フルカラー用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真負帯電フルカラー用トナーであり、より詳細には、静電式複写機やレーザービームプリンタ等、いわゆる電子写真法を用いた画像形成装置で用いられるフルカラー電子写真用トナーに関する。
近年、電子写真方式を用いたハードコピーの技術は、普及が広がるにつれ低エネルギー化(消費電力の削減)の要望、高速化や定着システムの簡素化及び安定化のため、白黒プリント用黒トナーには、定着温度が低く定着領域の広いトナーが要求されてきている。そして、更にハードコピー技術は、フルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は特に拡大している。フルカラー電子写真法によるカラー画像は、一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナーまたはそれに黒色を加えた4色を用いて全ての色の再現を行なっている。すなわち、これらの各トナー毎に帯電、露光、現像、転写のプロセスを繰り返し、記録媒体上に複数色のトナーからなるトナー画像を形成し、このトナー画像を熔融・混合(混色)させて記録媒体上に定着させることによってフルカラー画像を形成している。
このような、複数回の現像を行ない、定着工程として同一支持体上に色の異なる数種のトナー像の重ね合わせを必要とするカラー電子写真法では、カラートナーが持つべき定着特性はきわめて重要な要素である。すなわち、定着したカラートナーは、トナー粒子が光に対して乱反射して色再現を妨げる事のないように、トナー粒子の境界を無くすまで熔融させ透明性をだすことのできる色再現範囲の広いカラートナーでなければならない。また、適度の光沢性やつやが必要である。一方、カラートナーの定着に用いられる定着装置は、表面離型性の良い優れた材料を用いたローラなどを用いるものの、ローラなどの表面にオイルを多量に塗布したものが殆どである。ところが、離型性を増すための多量のオイル塗布は、転写紙のオイル汚れ、コストアップ、オイルを収納するためのスペースが必要となり、定着装置が複雑になり大型化する等の問題がある。
一般にカラートナーの定着にオイルを使用する理由は、一般の白黒プリント用黒トナーに対して、定着加熱時に、より熱熔融性を増し、低粘度化して透明性を得る必要があるためである。しかし、このような樹脂を用いたトナーは、熱熔融時の凝集力が低下し、定着熱ローラへのトナーの付着性がおこり、高温オフセット現象が発生する。したがって、この高温オフセットを防止するために、定着ローラにオイルを塗布して、定着ローラへのトナーの付着性を低減することが一般的である。
そして近年、定着システム機構の簡素化とオイルの画像への悪影響(オイル汚れ、ベタツキ)防止を目的にシリコンオイルによるオフセット防止効果機構をなくしたオイルレス機構への対応が必要になってきている。そのため、よりトナーからの低温から高温までの定着特性の改善が必要となっている定着ローラにオイルを塗布しない、いわゆるオイルレストナーが試みられており、一般的にワックスをトナー中に分散させることが提案されている。しかし、カラートナーの場合、前述のように、低粘度化したトナーからワックスが適性に染み出す必要があり、オフセットを防止することが困難である。
特許文献1には、ポリエステル樹脂と、カルナバワックスとポリオレフィンワックスよりなる離型剤を含有するトナーが記載されているが、白黒プリント用の黒トナーのため、トナーの透明性や、トナー粒子の熔融混和性が考慮されておらず、カラートナーとして幅広い定着領域をもつには不十分である。
特許文献2には、植物性ワックスと合成炭化水素系ワックスの混合物を含有するカラートナーが記載されているが、樹脂からの適切なワックスの染み出し効果を考慮されておらず、高速での幅広い定着領域やオイルレス化を付与するためには効果は不十分である。
特許文献3には、オフセット現象防止のためトナー用結着剤として環状構造を有し、且つ高粘度のオレフィン重合体を選択し、更にアミドワックス、カルナバワックス、高級脂肪酸及びそのエステル、高級脂肪酸金属石鹸、部分ケン化高級脂肪酸エステル、高級脂肪族アルコール、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックスから選択されるワックスを使用することが提案されているが、樹脂からのそれぞれのワックスの適切な染み出し効果が考慮されておらず、非オフセット域は、不十分であり実用的ではない。
本出願人は、特願2003−80973号として、離型剤がカルナバワックスと無極性パラフィンワックスの混合物であるトナーにおいて、結着樹脂として酸価が7〜20mgKOH/gであるポリエステル樹脂を使用する事を提案したが、ワックスの染み出し効果の適正化について記載されているが、樹脂の粘弾特性が考慮されていないため、幅広い定着領域と同時に優れた色再現域を付与するためには十分ではなかった。
特公平2−32624号公報 特開平11−2917号公報 特開2000−284528号公報
本発明の目的は、定着装置に定着オイルを塗布することなく良好な定着性、光沢性、透明性、離型性を有するカラートナーを提供することである。さらに、帯電性、流動性、保存性にすぐれたトナーを提供する事である。
少なくとも着色剤及び離型剤と結着樹脂からなり、前記結着樹脂がポリエステル樹脂であり酸価が7〜20mgKOH/gで、数分子量Mnが2.5〜5.0×10でかつMw/Mnが10〜25であるトナーにおいて、前記離型剤がカルナバワックスと無極性パラフィンワックスとの混合物を含有する事を特徴とする電子写真負帯電フルカラー用トナーが提供される。
すなわち、本発明は、少なくとも着色剤、離型剤、結着樹脂、負帯電制御剤からなる電子写真負帯電フルカラー用トナーにおいて、
前記結着樹脂は、ポリエステル樹脂であり、その酸価が7〜20mgKOH/gで、数平均分子量Mnが2.5〜5.0×10 3 で、かつ重量平均分子量Mwに対する比Mw/Mnが10〜25であり、
前記離型剤が無極性パラフィンワックスとカルナバワックスとの7/3〜3/7の比率の混合物であり、かつ、前記ワックス混合物の針入度が3以下で、DSCピーク温度の範囲が70℃〜100℃であり、
前記トナーが、粉砕法トナーに疎水性外添剤を混合したものであり、フェライト系キャリアと併用した2成分系現像剤としてオイルレスフルカラーシステムに使用されるものである、電子写真負帯電フルカラー用トナーである。
本発明によれば、定着装置に定着オイルを塗布することなく良好な定着性、光沢性、透明性、離型性を有するカラートナーを得ることができ、また、帯電性、流動性、保存性にすぐれたトナーを得ることができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明におけるトナーは、少なくとも着色剤及び離型剤と結着樹脂からなり、前記結着樹脂がポリエステル樹脂であり、その酸価が7〜20mgKOH/gで、数平均分子量Mnが2.5〜5.0×10で、かつ重量平均分子量Mwに対する比Mw/Mnが10〜25であるトナーにおいて、前記離型剤がカルナバワックスと無極性パラフィンワックスとの混合物を含有する事を特徴とする電子写真負帯電フルカラー用トナーである。
帯電性、離型性、保存性、顔料分散のよいポリエステル樹脂の酸価を、マイナス帯電が発揮でき、かつワックスとの相溶性をコントロールするため7mgKOH/g以上とし、環境安定性(湿度)の安定と適度な相溶状態が維持できる20mgKOH/g以下とした。7未満では充分な染み出し効果の発揮ができず定着特性が悪くなり、トナー飛散、かぶりが発生する。そして、20より大きいとトナーの水分量変化大きく環境変動(湿度)による特性変動が大きくなり、安定した画像が維持できなくなり、また適度な相溶状態を維持できないため定着特性が悪くなる。また、樹脂の数平均分子量Mnを2.5〜5.0×10にすることにより、良好な各色トナー間の熔融混和性を維持する事ができ、色再現特性が高い特性をトナーに持たすことができる。5.0×10を超えると熔融混和性が悪くなり、色再現性が低下し、2.5×10未満にすると高温離型性や保存安定性が悪くなる。また更に、トナーにワックスを含有させた場合に色再現性が良く定着領域を広く維持できるように樹脂の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnを10〜25にする。10未満では高温オフセットが早く発生し、25を超えると弾性特性が大きくなり、溶融混和性の低下と定着画像表面状態の凹凸による光の乱反射により色再現性が悪くなる。
次に、ワックスには、定着特性改善効果として、樹脂からの染み出しが低温から起こり、低温時のペーパーへの密着性を強くして低温オフセットを防止するアンカー効果と、高温時での染み出しにより、定着ローラ表面をワックスが覆う事によりトナーと定着ローラとの間にワックスが入り込み、トナーと定着ローラの付着力を下げ、高温オフセットを防止する効果の大きく2つの作用がある。
そして、上記2つの作用を効率よく発揮させるために、無極性パラフィンワックスに、カルナバワックスを組み合わせた混合物を利用した。この事により、低温でのアンカー効果が優れており且つ十分な高温オフセット防止効果を低分子量樹脂利用トナーに持たせる事ができた。
これは、樹脂と相溶性の低い無極性パラフィンワックスが低温から溶け出し、相溶性の高いカルナバワックスが、高温まで染み出し効果が持続する作用があり、更に混合物を利用する事によりそれぞれの有用な効果が単独で用いられるより、優れた定着特性を示すと考えられる。
また、均一化された混合物を用いることにより、樹脂への相溶性が適性化され、不均一分散によるワックスの大きな塊が発生しない。適性化されないでワックスの大きな塊が存在すれば、トナー特性の帯電特性の劣化や、感光体や、キャリア等へのフィルミング等が起こり、トナーの透明性も悪くなる。
そして、無極性パラフィンワックスとカルナバワックスとの混合比率は、30%:70%から70%:30%であることが好ましい。それぞれの比が30%未満及び70%を超えると、混合物としての幅広い効果が無くなる。
また、ワックスの針入度は、3以下が好ましく。3を超えるとフルカラートナーでは、保存性、流動性が低下し、帯電性が悪くなる。
更に、ワックスのDSCピーク温度は、70℃〜100℃の範囲が好ましい。70℃未満では保存性に問題が発生し、オイルレスフルカラーシステムでは100℃を超えると染み出し効果が弱く定着特性が悪くなる。
更に、離型剤100重量部に対するワックス混合物の添加量が1重量部〜10重量部の範囲であることが好ましい。ワックスの混合物の添加量が1重量部より少なければワックスの効果が発揮できず、10重量部を超えると帯電性の劣化などが発生する。
本発明のトナーにおける着色剤としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック等の所望の色に応じて種々の着色剤が挙げられる。イエロー(Y)トナー用の着色剤としては、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメ ントイエロー17、ピグメントイエロー180、C.I.ピグメ ントイエロー93、ピグメ ントイエロー74等顔料や、黄色酸化鉄、黄土などの無機系顔料などが挙げられる。また、染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染料や、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、 C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料が挙げられる。 マゼンタ(M)トナー用の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C. I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、 C.I.ディスパーズレッド15等が挙げられる。 シアン(C)トナー用の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C. I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86等が挙げられる。 ブラックは、カーボンブラックが好適に使用される。
そして従来公知のいかなる染顔料をも使用できる。また結着樹脂100重量部に対して着色剤が1〜30重量部で含有されることが好ましく、さらに、着色剤が2〜20重量部であることがより好ましい。
本発明のトナーにおける結着樹脂の多価アルコール成分は、エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール 、1,4−ブテンジオール 、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、水添ビスフェノールA等の2価アルコール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコ−ル類など挙げられこれらアルコール成分以外も使用してもよい。
ポリエステル樹脂を構成する多塩基酸成分としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸類、トリメリット酸、トリメチン酸、ピロメリット酸等の三塩基以上の酸類及びこれらの無水物、低級アルキルエステル類が、挙げられこれら酸成分以外も使用してもよい。
なお、本発明のトナーにおける結着樹脂は、ポリエステル樹脂以外に他の樹脂、例えば、スチレンアクリル樹脂、エポキシ樹脂、石油樹脂の他、上記した結着樹脂等とブレンドして用いてもよい。
本発明のトナーにおける無極性パラフィンワックスは、石油から抽出される天然パラフィンワックスが利用できる。
本発明のトナーにおけるカルナバワックスは、カルナバヤシから採取される天然ワックスである。酸価は、代表値で4〜10mgKOH/g、針入度は、代表値で1以下である。
また、本発明のトナーには、トナーの摩擦帯電性を制御することを目的として、電荷制御剤が含有されていてもよい。負電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、オイルブラック、スピロンブラック等の油溶性染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸、樹脂酸石鹸などが挙げられる。電荷制御剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部含有されることが好ましく、0.5〜8重量部であることがより好ましい。イエロー、マゼンタ、シアンのトナーにおいては、無色のアルキルサリチル酸の金属塩等が望ましい。
さらに、本発明のトナーは、トナーの流動性、帯電性等を調整することを目的として、表面処理剤が含有されていてもよい。表面処理剤としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、脂肪酸金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、酸化亜鉛粉末、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末、微粉末シリカ等が挙げられる。表面処理剤は、着色剤含有樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部含有されることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。
トナーの粒径は、特に限定されるものではないが、例えば、平均粒径が3〜30μm程度のものが好適である。特に、高画質の画像を得るためには、粒径が9μm程度以下の小粒径であることが好ましく、4〜9μmがより好ましく、5〜8μmがさらに好ましい。
本発明のトナーは、着色剤、結着樹脂、任意にその他の添加剤とともに、乾式ブレンダー、スーパーミキサー、ボールル等によって均質に予備混合し、さらにこの混合物を、例えば、バンバリーミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機などの混練装置を用いて均一に熔融混練した後、冷却、粉砕し、必要に応じて分級することによって製造することができる。
DSCピーク温度測定としは、例えばセイコーインスツルメント社製のDSC200が挙げられる。測定条件としては、20℃〜200℃まで1分間当たり10℃の割合で昇温させ、次に200℃から20度まで降温させる過程を2回繰り返してその時の吸熱ピークを測定するものである。
ワックスの針入度測定は、JIS K2235−5.4に準じて測定するものである。
樹脂の分子量測定は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)でポリエチレン換算にて測定する。
以下、本発明のトナーを実施例および比較例に基づいて説明する。
トナーの作成例を説明する。
・ポリエルテル樹脂100重量部、(ビスフェノールAプロピレンオキサイドとテレフタル酸、フマル酸もしくは無水トリメリット酸併用)
・銅フタロシアニン(Pigment Blue 15)5重量部
・電荷制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物)2.0重量部
・ワックス
をスーパーミキサーで均一混合した後、二軸押出機で加熱溶融・混練し、冷却した。こうして得られた混練品をカッティングミルで粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、分級機で5μm以下の微粉を除去して分級トナーを得た。粒径は5〜16 μmの範囲に分布しており、平均粒径は8.0μmであった。次に分級トナーに外添剤疎水性シリカ0.4%を加え、スーパーミキサーで混合し外添処理トナーを得た。次にこれらのトナーとキャリアとを混合し、現像剤を作製した。キャリアにはフェライト粒子を使用し、現像剤のトナー濃度は4.0%に設定した。
実施例および比較例に用いたワックスの粘度特性を図1に、ワックス構成を図2に、トナーのポリエステル樹脂の酸価、数分子量Mn、Mw/Mn及びワックス混合物のDSCピーク温度、針入度、添加量を図3に示す。
印刷試験2を説明する。得られた上記2成分現像剤を用い、シャープ社製複写機AR−S505で未定着画像を作成し、次にシャープ社製フルカラー複写機ARC−260の定着装置(オイルレス方式)を改造し、ローラ温度を自由に設定できる外部定着機を用い、紙送りを120mm/secに固定し、100℃〜220℃まで温度を5℃づつ変更した。この時、未画像部に画像が再転写するオフセット現象を観察し、画像が再転写しない温度を非オフセット域として図4に示す。非オフセット域は、幅が60℃以上のものが良好である。
150℃形成された定着画像の画像濃度をマクベス社製の反射濃度計により測定し、その後、定着画像に対して砂消ゴムによる摺擦を行ない、摺擦後の画像濃度を測定した後、式(定着強度=(摺擦後の画像濃度/摺擦前の画像 濃度)×100)にて定着強度を算出して、定着強度の指標(%)とし、カラートナーの粒子熔融混合性から80以上を○とした。得られた定着強度を図4に示す。
また、150℃形成された定着画像の光沢度(75度測定)を測定し、その値を図4に示す。熔融性が良好で凸凹の少ない光沢度は20以上のものであり、20未満は不適である。
トナー10gをポリエチレン瓶に入れ、45℃で7日間保管した。放冷後、瓶から取り出し目視にて凝集の程度を判定した。塊があるときは指で軽く触れたとき、塊がほぐれ実用上問題のない場合は○、硬さを 感じる場合は×と判定した。得られた保存性を図4に示す。
形成された定着画像の画像濃度をマクベス社製の反射濃度計により測定未使用紙と定着画像の白紙部の濃度差を測定し、0.005以下の場合は○とし、それを超えるものを×として判断した。得られたかぶりを図4に示す。
本発明トナーである実施例1から13では、図4に示すように総合評価が良好な結果が得られた。
比較例1〜3は、ワックスが本発明から外れるため定着特性である非オフセット領域が悪い結果になった。比較例4と5は、樹脂の数分子量が本発明の範囲から外れたため、比較例4は、定着特性である非オフセット領域と保存性、比較例5は、定着特性である非オフセット領域と保存性良好な結果がえられなかった。比較例6と7は樹脂の比Mw/Mnが本発明の範囲から外れたため、比較例6では非オフセット領域で、比較例7は定着強度、光沢度に良好な結果が得られなかった。比較例8、9は樹脂の酸価が本発明の範囲から外れていたため、定着特性である非オフセット領域に良好な結果が得られなかった。比較例10は、ワックスのDSCピーク温度が低いため,保存性がわるくなった。比較例11は、ワックスのDSCピーク温度が高いため、染み出し効果が悪く、定着特性である非オフセット領域で良好な結果がえられなかった。比較例12、13は、ワックスの混合比率が、それぞれ一方に偏っているため、幅広い非オフセット域が得られなかった。比較例14は、ワックス含有量が多いため、帯電性が不安定になりカブリが発生した。比較例15は、ワックスの含有量が少なすぎ、定着特性が悪い。以上のように、本発明でないものは、良好な結果を得られなかった。
実施例及び比較例に用いたワックスの粘度特性を説明する図表。 実施例及び比較例に用いたワックスの混合割合を説明する図表。 実施例及び比較例に用いたポリエステル樹脂とワックスを説明する図表。 実施例及び比較例のトナーの測定結果を説明する図表。

Claims (1)

  1. 少なくとも着色剤離型剤結着樹脂、負帯電制御剤からなる電子写真負帯電フルカラー用トナーにおいて、
    前記結着樹脂は、ポリエステル樹脂であり、その酸価が7〜20mgKOH/gで、数平均分子量Mnが2.5〜5.0×103で、かつ重量平均分子量Mwに対する比Mw/Mnが10〜25であり、
    前記離型剤が無極性パラフィンワックスとカルナバワックスとの7/3〜3/7の比率の混合物であり、かつ、前記ワックス混合物の針入度が3以下で、DSCピーク温度の範囲が70℃〜100℃であり、
    前記トナーが、粉砕法トナーに疎水性外添剤を混合したものであり、フェライト系キャリアと併用した2成分系現像剤としてオイルレスフルカラーシステムに使用されるものである、
    電子写真負帯電フルカラー用トナー。
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