JP4611726B2 - 組合せ秤 - Google Patents

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Description

本発明は、粉粒体等の被計量物を計量するための組合せ秤に関する。
図6は、粉体、粒体等の粉粒体を計量する従来の組合せ秤の断面の構造を示す模式図である。この組合せ秤では、センター基体1は、例えば集合シュート8の隙間等から延びた図示されない4本の脚部によって支持および固定され、その側面が円筒形で、その側面の周囲に円状に列設される複数の供給ホッパ11及び計量ホッパ5を支持しており、センター基体1の上部に投入ホッパ2が取り付けられている。投入ホッパ2は、上部に被計量物である粉粒体の投入口2aが1つ配置され、投入口2aから投入された被計量物をそれぞれの供給ホッパ11の上方へ導くための分岐路2bを備えている。それぞれの分岐路2bの下端にはカットゲート3が取り付けられ、カットゲート3を開閉中心3aに関して回動させることにより、その下方に位置する供給ホッパ11に被計量物が投入される。供給ホッパ11は排出用ゲートを備え、そのゲートを開くことによりその下方に位置する計量ホッパ5に被計量物が投入される。計量ホッパ5にはロードセル等の重量センサ7が取り付けられており、この重量センサ7は、センター基体1内に取り付けられ、計量ホッパ5内の被計量物の重量を計測する。計量ホッパ5の下方には、組合せ演算によって選択された計量ホッパ5から排出される被計量物を集めて排出口8aから排出して包装機等に供給する集合シュート8が設けられている。なお、重量センサ7の重量の計測値(以下、計量値)は制御部10に入力される。この制御部10は、重量センサ7から入力された計量値に基づいて組合せ演算を行うとともに、組合せ秤全体の動作を制御する。
この従来の組合せ秤の動作を示すタイミングチャートを図7に示す。図7では、制御部10の組合せ演算の結果、排出される組合せに選択されている計量ホッパ5と、その計量ホッパ5に対応する供給ホッパ11及びカットゲート3のゲート開閉動作を示している。
まず、供給ホッパ11及び計量ホッパ5に被計量物が供給されており、制御部10により組合せ演算が行われた状態とする。時刻t31で、例えば包装機からの投入指令信号が制御部10に入力されると、制御部10は次のように計量ホッパ5、供給ホッパ11及びカットゲート3の動作を制御する。時刻t31で入力される投入指令信号を受けて、まず、組合せに選択されている計量ホッパ5のゲートを開いて被計量物を集合シュート8上へ排出させた後、次に供給ホッパ11のゲートを開いて被計量物を計量ホッパ5へ供給する。さらに、カットゲート3を開いて被計量物を供給ホッパ11へ供給する。計量ホッパ5に供給ホッパ11から被計量物が供給されると、重量センサ7の出力安定待ち期間経過後に、制御部10は次に排出すべき組合せを決定するための組合せ演算を行う。時刻t32で、次の投入指令信号が制御部10に入力されると、同様の動作が繰り返される。図7において、Tssは、計量ホッパ5における供給ホッパ11からの被計量物の受入れ期間及び重量センサ7の出力安定待ち期間であり、Tcは、制御部10により組合せ演算が行われる期間である。
特開昭63−250528号公報 実公平2−655号公報 特開2004−191082号公報
上記従来の組合せ秤において、計量ホッパの数を増やすと、組合せの数が増加し、計量精度が向上することはよく知られている。しかしながら、センター基体1の周囲に円状に列設される計量ホッパ5の数を増加させると、計量ホッパ5が列設される円状領域の径が増加するとともに、それに伴い、計量ホッパ5から排出された被計量物を滑り落とすために所定の傾斜角を有する集合シュート8の高さも増加するため、外形寸法が増大し、装置が大型化するという問題がある。
特許文献1には、重量センサを有するホッパを上下2段に配置したユニットを複数設けるとともに、上側のホッパは下側のホッパと集合シュートとへ選択的に被計量物を排出可能な構成とし、上側及び下側のホッパを組合せに参加させる構成が開示されており、この構成によれば、装置の大型化を抑えて、組合せに参加させるホッパ数を増加することができる。しかし、この場合、上側のホッパは、下側のホッパへ排出するためのゲートと、集合シュートへ排出するためのゲートとが必要であり、これら2つのゲートが別々に開閉動作を行わなければならず、ゲートの制御が複雑になるという欠点がある。
なお、特許文献2及び特許文献3にも、重量センサを有するホッパを上下2段に配置したユニットを複数設けた構成が記載されているが、これらの場合、上側のホッパを組合せに参加させるものではないので、組合せに参加させるホッパ数を増加することはできず、特許文献1の場合のように、上側のホッパを組合せに参加させるという技術的思想とは全く異なるものである。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ホッパのゲートの開閉制御が容易であり、かつ、装置の大型化を抑えて計量精度の向上を図ることができる組合せ秤を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の組合せ秤は、各々、供給される被計量物の重量を各々が保有する重量センサで計量し、被計量物を排出するためのゲートを有する複数の第1の計量ホッパと、各々、前記第1の計量ホッパと対応して前記第1の計量ホッパの直下に配設され、供給される被計量物の重量を各々が保有する重量センサで計量し、被計量物を排出するためのゲートを有する複数の第2の計量ホッパと、前記第1の計量ホッパのゲート及び前記第2の計量ホッパのゲートの開閉動作を制御するとともに、前記第1の計量ホッパ及び第2の計量ホッパの各々が保有する前記重量センサによる計量値に基づいて組合せ演算を行い、前記組合せ演算により、供給されている被計量物の重量の合計が目標重量に対して許容範囲内となる前記計量ホッパの組合せを1つ求め、この組合せに選択されている前記計量ホッパのゲートを開いて被計量物を排出させる制御手段と、前記組合せに選択されている前記計量ホッパから排出される被計量物を集合させて排出するための集合シュートとを備え、前記第1の計量ホッパは、そのゲートが開かれることにより、対応する前記第2の計量ホッパの方向へのみ被計量物が排出される構成であり、前記制御手段は、前記組合せに前記第1の計量ホッパを選択する場合には、前記選択する前記第1の計量ホッパと対応する前記第2の計量ホッパが必ず前記組合せに選択されるように前記組合せを求めるように構成されるとともに、対応する前記第1の計量ホッパと前記第2の計量ホッパとが前記組合せに選択されている場合に、前記対応する前記第1の計量ホッパと前記第2の計量ホッパとの両方のゲートを開くことにより前記第2の計量ホッパの被計量物を前記集合シュート上へ排出させるとともに前記第1の計量ホッパの被計量物を対応する前記第2の計量ホッパ内を通過させて前記集合シュート上へ排出させるように構成されている。
この構成によれば、従来の供給ホッパに代えて、上側の第1の計量ホッパを設けた構成であるため、外形寸法を増大させることがなく装置の大型化が抑えられるとともに、組合せ演算を行う組合せ数を増加することができ、計量精度の向上を図ることができる。また、それぞれのユニット(対応する第1と第2の計量ホッパ)において、第1の計量ホッパのみが選択される場合の組合せ以外の組合せを求めるように組合せ演算を行うことで、それぞれのユニットにおいて、第1の計量ホッパが選択されるときは必ず第2の計量ホッパも選択されるので、第1の計量ホッパからの被計量物の排出は、第2の計量ホッパから被計量物を排出するとき同時に第2の計量ホッパ内を通過させて行うことが可能となる。そこで、第1の計量ホッパは、そのゲートが開かれることにより、対応する第2の計量ホッパの方向へのみ被計量物が排出される構成とし、第1の計量ホッパから直接集合シュート上へ排出しないようにすることで、第1の計量ホッパのゲートの制御が複雑になることなく容易である。
また、各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパを通過させて前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給を行った後、前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給を行い、前記制御手段は、前記第1の計量ホッパのゲートを、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方から同時に被計量物が排出されるときから、前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了するまでの間、連続して開状態とし、前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了した後に閉状態とするように構成することが好ましい。
このように、対応する第1と第2の計量ホッパの両方が組合せに選択された場合、第1と第2の計量ホッパの両方から同時に被計量物を排出しはじめてから、下側の第2の計量ホッパへの被計量物の供給が終了するまでの間は、上側の第1の計量ホッパのゲートを連続して開いた状態にしているため、上側の第1の計量ホッパのゲートの制御が容易である。
また、各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパを通過させて行われる前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給を開始してから前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了するまでの間、連続して被計量物の供給を行い、前記制御手段は、前記供給手段により前記第1の計量ホッパを通過させて行われる前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が開始されてから所定時間経過後に、前記第1の計量ホッパのゲートを閉じることにより、前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給が行われるようにすることが好ましい。
このように、対応する第1と第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて被計量物が排出された場合、第1と第2の計量ホッパに対し連続して被計量物を供給することにより、供給時間を短縮して計量速度の向上に寄与するとともに、供給手段の制御も容易となる。
また、各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、前記第1の計量ホッパの被計量物が供給される上部の開口を前記第2の計量ホッパの被計量物が供給される上部の開口より小さくし、かつ、前記供給手段から供給され前記第1の計量ホッパに収納されなかった被計量物の全てが前記第2の計量ホッパへ収納されるように構成されてあってもよい。
この構成によると、第1と第2の計量ホッパの両方が空の場合、上側の第1の計量ホッパのゲートを閉じた状態のまま、供給手段から被計量物を供給することで、第1の計量ホッパの開口より外側を通過したり第1の計量ホッパから溢れた被計量物は全て第2の計量ホッパへ収納されるので、第1と第2の計量ホッパの両方へ被計量物を供給できる。また、上側の第1の計量ホッパに被計量物が供給されており、下側の第2の計量ホッパが空の場合も、第1の計量ホッパのゲートを閉じた状態のまま、供給手段から被計量物を供給することで、第1の計量ホッパの開口より外側を通過したり第1の計量ホッパから溢れた被計量物が全て第2の計量ホッパへ収納されるので、第2の計量ホッパへ被計量物を供給できる。いずれの場合も上側の第1の計量ホッパのゲートを閉じた状態のまま供給できるので、第1の計量ホッパのゲートの制御が容易である。
この場合、各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのゲートが閉じられた状態で前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパに対する供給量の被計量物を連続して供給することが好ましい。
この構成により、対応する第1と第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて被計量物が排出された場合、第1と第2の計量ホッパに対し連続的かつ同時に被計量物が供給されるので、供給時間を短縮して計量速度の向上に寄与するとともに、供給手段の制御も容易となる。また、上側の第1の計量ホッパのゲートを閉じた状態のまま、第1と第2の計量ホッパの両方へ被計量物が供給されるので、上側の第1の計量ホッパのゲートの制御が容易である。
また、各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのうち前記第2の計量ホッパのみが組合せに選択されて被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのゲートが閉じられた状態で前記第2の計量ホッパに対する供給量の被計量物を供給することが好ましい。
この構成により、対応する第1と第2の計量ホッパのうち下側の第2の計量ホッパのみが組合せに選択されて被計量物が排出された場合、上側の第1の計量ホッパのゲートを閉じた状態のままで第2の計量ホッパへ被計量物を供給できるので、上側の第1の計量ホッパのゲートの制御が容易である。
また、前記供給手段は、上部から被計量物が導入される筒と、前記筒の下部に回動自在に設けられ、一方向へ回動することにより前記筒の下端を閉じた状態から開いた状態にし、他方向へ回動することにより前記筒の下端を開いた状態から閉じた状態にするカットゲートとで構成され、前記カットゲートに取り付けられ、前記筒の下端を開いた状態から閉じた状態となるように前記カットゲートが回動する際、前記第1の計量ホッパの開口部分より上方に盛り上がった被計量物を掻き落とすスクレーパを設けた構成とすることが好ましい。
このように、カットゲートにスクレーパを設け、第1の計量ホッパの上部に盛り上がった被計量物を掻き落とすことにより、第1の計量ホッパの上部に盛り上がった被計量物が振動等によって第2の計量ホッパへ落下するのを防止でき、第1及び第2の計量ホッパにそれぞれの所定量が供給された状態を維持できる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、組合せ秤において、ホッパのゲートの開閉制御が容易であり、かつ、装置の大型化を抑えて計量精度の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における組合せ秤の断面の構造を示す模式図である。本実施の形態における組合せ秤では、センター基体(ボディ)1は、例えば集合シュート8の隙間等から延びた図示されない4本の脚部によって支持および固定され、その側面が円筒形で、その側面の周囲に2段の円状に列設される複数の計量ホッパ4及び計量ホッパ5を揺動自在に支持しており、センター基体1の上部に投入ホッパ2が取り付けられている。投入ホッパ2は、上部に被計量物である粉粒体の投入口2aが1つ配置され、投入口2aから投入された被計量物をそれぞれの計量ホッパ4の上方へ導くための分岐路2bを備えている。それぞれの分岐路2bの下端にはカットゲート3が取り付けられ、カットゲート3を開閉中心3aに関して回動させることにより、その下方に位置する計量ホッパ4に向けて分岐路2bから被計量物が投入される。計量ホッパ4は排出用ゲートを備え、そのゲートを開くことによりその下方に位置する計量ホッパ5に向けて被計量物が排出される。同様に計量ホッパ5も排出用ゲートを備え、そのゲートを開くことによりその下方の集合シュート8に向けて被計量物が排出される。下側の各計量ホッパ5は、上側の各計量ホッパ4の直下に配置され、上側の計量ホッパ4から排出された被計量物の全量が下側の計量ホッパ5へ投入される構成である。計量ホッパ4,5の排出用のゲートとしては、例えばホッパ下部の断面V字形状の底面部分が両側へ開き(図中の計量ホッパ4,5の下部に記載した矢印が開く方向を示す)、被計量物が下方へ排出される周知のゲートを用いればよい(もちろん、片開きのゲートも可能である)。また、計量ホッパ4、5にはそれぞれロードセル等の重量センサ6、7が取り付けられており、この重量センサ6、7は、センター基体1内に取り付けられ、計量ホッパ4、5内の被計量物の重量を計測する。計量ホッパ5の下方には、後述の組合せ演算によって選択された計量ホッパ4、5から排出される被計量物を集めて排出口8aから排出して包装機等に供給する集合シュート8が設けられている。集合シュート8の上端は、円状に列設された計量ホッパ4、5及びカットゲート3の外側でその周囲を覆うように配設された防塵用のカバー(図示せず)につながっている。なお、重量センサ6、7の重量の計測値(以下、計量値)は制御部10に入力される。この制御部10は、重量センサ6、7から入力された計量値に基づいて組合せ演算を行うとともに、組合せ秤全体の動作を制御する。
本実施の形態における制御部10による組合せ演算は、上側および下側の計量ホッパ4、5に取り付けられている重量センサ6、7から入力された計量値に基づいて、供給されている被計量物の合計の計量値が目標重量(被計量物が集合シュート8から排出されて包装機等で1まとまり(例えば1袋分)とすべき目標の重量)に対して許容範囲内であり、かつ目標重量に等しいか最も目標重量に近い組合せの計量ホッパ4、5を選択する。但し、上下に対応して配置された対をなす計量ホッパ4、5において、下側の計量ホッパ5が選択されず上側の計量ホッパ4のみが選択される組合せを禁止する。言い換えれば、上側の計量ホッパ4が選択される組合せは、それに対応する下側の計量ホッパ5もともに選択される組合せに限られる。したがって、上下に対応して配置された対をなす計量ホッパ4、5を1つのユニットとすると、各ユニットにおいて、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択される場合と、計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択される場合と、計量ホッパ4と5の両方とも組合せに選択されない場合とがある。
本実施の形態の組合せ秤に備えられるユニット(対をなす計量ホッパ4、5)の個数に対し、組合せ演算における組合せ数についてまとめた例を図2に示す。図2(a)は、組合せ選択数(組合せ演算によって組合せに選択される計量ホッパの個数)を4個とした場合の組合せ数についてまとめた表であり、図2(b)は、組合せ選択数を5個とした場合の組合せ数についてまとめた表である。
被計量物が粉粒体の場合、各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/4または1/5として計量することが多く、供給量にばらつきが少ないことから、各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/4とする場合には組合せ選択数が4個となり、各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/5とする場合には組合せ選択数が5個となる。
図2(a)に示すように、組合せ選択数が4個の場合、本実施の形態において有効な組合せ数は、下側の計量ホッパ5のみを4個選択した場合の組合せ数と、上下に対をなす計量ホッパ4,5を2組選択した場合の組合せ数と、上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組含む4個を選択した場合の組合せ数との合計となる。ここで、上下に対をなす計量ホッパ4,5からなるユニットの個数をN個とすると、下側の計量ホッパ5のみ選択した場合の組合せ数は、である。上下に対をなす計量ホッパ4,5を2組選択した場合の組合せ数は、である。上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組含む4個を選択した場合の組合せ数は、上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組と、他の2個の計量ホッパ5とを選択する組合せの数であり、N×(N−1)である。
図2(b)に示すように、組合せ選択数が5個の場合、本実施の形態において有効な組合せ数は、下側の計量ホッパ5のみを5個選択した場合の組合せ数と、上下に対をなす計量ホッパ4,5を2組含む5個を選択した場合の組合せ数と、上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組含む5個を選択した場合の組合せ数との合計となる。ここで、上下に対をなす計量ホッパ4,5からなるユニットの個数をN個とすると、下側の計量ホッパ5のみ選択した場合の組合せ数は、である。上下に対をなす計量ホッパ4,5を2組含む5個を選択した場合の組合せ数は、上下に対をなす計量ホッパ4,5を2組と、他の1個の計量ホッパ5とを選択する組合せの数であり、×(N−2)、すなわち×(N−2)である。上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組含む5個を選択した場合の組合せ数は、上下に対をなす計量ホッパ4,5を1組と、他の3個の計量ホッパ5とを選択する組合せの数であり、N×(N−1)である。
図6に示す従来例の場合の組合せ数は、図2(a)、図2(b)における下側の計量ホッパのみ選択した場合の組合せ数に該当し、この場合に比べ、本実施の形態の場合は、組合せ数が大幅に増加することがわかる。
したがって、本実施の形態では、図6の供給ホッパ11に代えて、上側計量ホッパ4を設けた構成であるため、外形寸法を増大させることがなく装置の大型化が抑えられるとともに、前述のように組合せ数を増加することができ、計量精度の向上を図ることができる。また、計量精度の向上をそれほど図る必要がない場合には、ユニット(対をなす計量ホッパ4,5)の個数を減らして装置の外形寸法を小さくし、装置の小型化を図ることができる。また、計量ホッパの数が増加しているので、いわゆるシングルシフト動作に対しダブルシフト、あるいはトリプルシフト動作を行わせることが装置を大型化することなく可能となり、この場合は計量速度の向上を図ることができる。ダブルシフト、トリプルシフト動作はシングルシフト動作に対して計量速度が2倍、3倍(排出サイクルが1/2、1/3)となることはよく知られている。
次に本実施の形態における組合せ秤の動作の一例について説明する。被計量物である粉粒体が投入ホッパ2の投入口2aから投入され、自然落下力(または自然落下力及び図示されないバイブレータによる振動)によって各分岐路2bの下端のカットゲート3まで導かれる。カットゲート3は、制御部10によって、その開度および開時間が制御され、開度および開時間に応じた量の被計量物が計量ホッパ4に向けて投入(落下)される。以下では、簡単化のため、カットゲート3の開度は一定とし、開時間に応じて投入量(供給量)が決まるものとして説明する。
本実施の形態における動作の一例を示すタイミングチャートを図3に示す。図3(a)は、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されるユニットにおける計量ホッパ4、5とその上方のカットゲート3のゲート開閉動作を示すタイミングチャートであり、図3(b)は、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択されるユニットにおける計量ホッパ4、5とその上方のカットゲート3のゲート開閉動作を示すタイミングチャートである。なお、上下の計量ホッパ4と5のいずれもが組合せに選択されていないユニットでは、カットゲート3及び計量ホッパ4、5のゲートは閉じられたままである。図3において、Tssは、計量ホッパにおける被計量物の受入れ期間及び重量センサの出力安定待ち期間であり、Tcは、制御部10により組合せ演算が行われる期間であり、この期間Tcに包装機からの投入指令信号の入力待ちの時間が含まれることもある。Twは、下側計量ホッパ5の重量センサ7の出力安定後、制御部10により組合せ演算が開始されるまでの期間である。
図3(a)に示すように、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されたユニットでは、時刻t11で、例えば包装機からの投入指令信号が制御部10に入力されると、制御部10は次のように計量ホッパ4、5及びカットゲート3の動作を制御する。時刻t11で入力される投入指令信号を受けて、時刻t11の直前の組合せ演算により組合せに選択されている上下の計量ホッパ4と5の両方のゲートを開いて被計量物を集合シュート8上へ排出させる。このとき、上側計量ホッパ4から排出される被計量物は、下側計量ホッパ5内を通過して集合シュート8上へ排出される。その後、上側計量ホッパ4のゲートを開いたままで、下側計量ホッパ5のゲートを閉じ、カットゲート3を開く。これにより、投入ホッパ2の分岐路2bの被計量物が落下し、上側計量ホッパ4を通過してまず下側計量ホッパ5へ供給される。その後、所定時間経過後に上側計量ホッパ4のゲートを閉じて上側計量ホッパ4に被計量物を供給する。このときのカットゲート3の開時間は2つの計量ホッパ4,5に対する被計量物の供給量に応じた時間に設定されている。このようにして、下側計量ホッパ5に被計量物が供給され、下側計量ホッパ5の重量センサ7の出力安定待ち期間が経過し、かつ、上側計量ホッパ4に被計量物が供給され、上側計量ホッパ4の重量センサ6の出力安定待ち期間が経過した後に、制御部10は次に排出すべき組合せを決定するための組合せ演算を行う。この組合せ演算により、このユニットの計量ホッパ4と5の両方が再び組合せに選択された場合には、時刻t12で次の投入指令信号が制御部10に入力されると、同様の動作が繰り返される。
図3(b)に示すように、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択されたユニットでは、制御部10は、時刻t11で入力される投入指令信号を受けて、時刻t11の直前の組合せ演算により組合せに選択されている下側計量ホッパ5のゲートを開閉して被計量物を集合シュート8上へ排出させた後、上側計量ホッパ4のゲートを開閉して被計量物を下側計量ホッパ5へ供給する。さらに、カットゲート3を開いて被計量物を上側計量ホッパ4へ供給する。このときのカットゲート3の開時間は1つの計量ホッパに対する被計量物の供給量に応じた時間に設定されている。このようにして、下側計量ホッパ5に被計量物が供給され、下側計量ホッパ5の重量センサ7の出力安定待ち期間が経過し、かつ、上側計量ホッパ4に被計量物が供給され、上側計量ホッパ4の重量センサ6の出力安定待ち期間が経過した後に、制御部10は次に排出すべき組合せを決定するための組合せ演算を行う。この組合せ演算により、このユニットの下側の計量ホッパ5のみが再び組合せに選択された場合には、時刻t12で次の投入指令信号が制御部10に入力されると、同様の動作が繰り返される。
なお、図3(a)、図3(b)のそれぞれの場合におけるカットゲート3の開時間、上側計量ホッパ4のゲートの開時間、下側計量ホッパ5のゲートの開時間は、予め制御部10内に設定されており、各場合に応じたそれぞれの開時間に基づいて、制御部10はカットゲート3及び計量ホッパ4、5のゲートの開閉を制御する。
本実施の形態では、特開昭63−250528号公報(特許文献1)の開示技術のように、上側の計量ホッパに、下側の計量ホッパと集合シュートのそれぞれへ向けて被計量物を排出するためのゲートを設ける必要がなく、下側計量ホッパ5へ向けて排出するゲートのみを設ければよいため、上側計量ホッパ4のゲートの制御が容易である。例えば、特開昭63−250528号公報の開示技術では、上側のホッパと下側のホッパとが同時に組合せに選択された場合、上側のホッパの被計量物を集合シュート上へ排出するために上側のホッパの集合シュートへ排出用のゲートを開いて閉じ、その後、上側のホッパを通過させて下側のホッパへ被計量物を供給するために上側のホッパの下側のホッパへ排出用のゲートを開かなければならず、上側のホッパの2つのゲートの制御が複雑になる。これに対し本実施の形態では、図3(a)のように、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されたユニットにおいて、上下の計量ホッパ4と5の両方から同時に被計量物を集合シュート8上へ排出しはじめてから、下側計量ホッパ5への被計量物の供給が終了するまでの間は、上側計量ホッパ4のゲートを連続して開いた状態のままでよいため、上側計量ホッパ4のゲートの制御が容易である。
さらに、本実施の形態のように被計量物が粉粒体の場合、上下の計量ホッパ4と5の両方へ被計量物を供給する際、図3(a)のように、カットゲート3を開いて下側計量ホッパ5へ供給を開始後、所定時間経過後に、カットゲート3を開いたままで、上側計量ホッパ4のゲートを閉じることにより上側計量ホッパ4へ被計量物が供給される。このように上下の計量ホッパ4と5に対し連続して被計量物を供給することにより、供給時間を短縮して計量速度の向上に寄与するとともに、カットゲート3の制御も容易となる。
なお、被計量物がポテトチップスのような塊状の物品である場合には、投入ホッパ2及びカットゲート3に代えて、例えば、センター基体1の上部に、外部の供給装置から供給される被計量物を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダが設けられ、その分散フィーダの周囲に、分散フィーダから送られてくる被計量物を振動によって各計量ホッパ4へ送出するためのリニアフィーダが設けられた構成にすればよい。このような構成で、被計量物が塊状の物品である場合には、前述のように上下の計量ホッパ4と5に対して連続して被計量物を供給すると、下側計量ホッパ5への供給から上側計量ホッパ4への供給に切り替えるために上側計量ホッパ4のゲートを閉じるときに、ゲートに被計量物の噛み込みが発生するため、下側計量ホッパ5への供給終了時に一旦リニアフィーダからの供給を停止させ、上側計量ホッパ4のゲートを閉じた後、リニアフィーダからの供給を再開させるようにすればよい。
また、本実施の形態において、被計量物が粉粒体の場合、カットゲート3に代えて、例えば特開2003−130719号公報に記載されているような、ベルトフィーダ、スクリューフィーダ、ロータリーフィーダ、ロールフィーダ等を用いてもよい。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における組合せ秤の要部の断面の構造を示す模式図である。本実施の形態における構成は、上側計量ホッパ4を下側計量ホッパ5よりも平面積において小さく構成しており、上側計量ホッパ4の被計量物が供給される上部の開口が下側計量ホッパ5の被計量物が供給される上部の開口より小さくなっている。そして、カットゲート3が開いて投入ホッパ2の分岐路2bから投入される被計量物のうち、上側計量ホッパ4に収納されなかった被計量物の全てが下側計量ホッパ5へ収納されるように構成されている。さらに、カットゲート3にスクレーパ9を設けている。上記以外の構成は、実施の形態1における図1の構成と同様である。また、制御部10(図1参照)による組合せ演算の方法も実施の形態1の場合と同様である。
図4(a)は、カットゲート3を開いた状態を示し、図4(b)は、カットゲート3を閉じた状態を示す。本実施の形態では、カットゲート3を開くと、投入ホッパ2の分岐路2bの被計量物が上側計量ホッパ4及び下側計量ホッパ5へ供給される。そして、カットゲート3を閉じるときに、カットゲート3に設けられたスクレーパ9によって上側計量ホッパ4の上部に盛り上がった被計量物が掻き落とされて下側計量ホッパ5へ供給される。上側計量ホッパ4の上部は、カットゲート3とともに回動するスクレーパ9が動く外側の軌跡に沿うような形状に形成されている。
本実施の形態では、上側計量ホッパ4を小さくしているが、上側計量ホッパ4への被計量物の供給量は、下側計量ホッパ5への供給量と同等にしてもよいし、それより少なくしてもよい。下側計量ホッパ5への供給量と同等にした場合、実施の形態1と同様、各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/4とする場合には組合せ選択数が4個となり、各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/5とする場合には組合せ選択数が5個となる。組合せ選択数が4個、5個の場合の組合せ数も、実施の形態1と同様、図2(a)、図2(b)の合計の組合せ数となり、組合せ数が大幅に増加するため、外形寸法を増大させることなく計量精度の向上を図ることができる。また、実施の形態1と同様、計量精度の向上をそれほど図る必要がない場合には、ユニット(対をなす計量ホッパ4,5)の個数を減らして装置の小型化を図ることができ、また、ダブルシフトあるいはトリプルシフト動作を行わせることにより計量速度の向上を図ることができる。また、上側計量ホッパ4への被計量物の供給量を、下側計量ホッパ5への供給量より少なくした場合でも、組合せ数が増加することにより、外形寸法を増大させることなく計量精度の向上を図ることが可能となる。
なお、上側計量ホッパ4への供給量は、スクレーパ9によって上側計量ホッパ4の上部に盛り上がった被計量物が掻き落とされた状態のときの量となり、上側計量ホッパ4の大きさによって決まるので、各計量ホッパ4,5への供給量を例えば目標重量の1/4とする場合には、供給される被計量物の量が目標重量の1/4となるように上側計量ホッパ4の大きさを設定しておく必要がある。したがって、例えば各計量ホッパ4,5への供給量を目標重量の1/4から1/5に変更する場合等、各計量ホッパ4への供給量を変更する場合には、変更後の供給量に応じた大きさの計量ホッパ4を用意し、それと取り替える。
次に本実施の形態における組合せ秤の動作の一例について説明する。被計量物である粉粒体が投入ホッパ2の投入口2aから投入され、自然落下力(または自然落下力及び図示されないバイブレータによる振動)によって各分岐路2bの下端のカットゲート3まで導かれる。カットゲート3は、制御部10によって、その開度および開時間が制御され、開度および開時間に応じた量の被計量物が計量ホッパ4に向けて投入(落下)される。以下では、簡単化のため、カットゲート3の開度は一定とし、開時間に応じて投入量(供給量)が決まるものとして説明する。
本実施の形態における動作の一例を示すタイミングチャートを図5に示す。図5(a)は、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されるユニットにおける計量ホッパ4、5とその上方のカットゲート3のゲート開閉動作を示すタイミングチャートであり、図5(b)は、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択されるユニットにおける計量ホッパ4、5とその上方のカットゲート3のゲート開閉動作を示すタイミングチャートである。なお、上下の計量ホッパ4と5のいずれもが組合せに選択されていないユニットでは、カットゲート3及び計量ホッパ4、5のゲートは閉じられたままである。図5における期間Tss、Tc、Twは、図3における期間Tss、Tc、Twと同様の期間である。
図5(a)に示すように、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されたユニットでは、時刻t21で、例えば包装機からの投入指令信号が制御部10に入力されると、制御部10は次のように計量ホッパ4、5及びカットゲート3の動作を制御する。時刻t21で入力される投入指令信号を受けて、時刻t21の直前の組合せ演算により組合せに選択されている上下の計量ホッパ4と5の両方のゲートを開いて被計量物を集合シュート8上へ排出させる。このとき、上側計量ホッパ4から排出される被計量物は、下側計量ホッパ5内を通過して集合シュート8上へ排出される。その後、上側計量ホッパ4と下側計量ホッパ5のゲートを閉じ、カットゲート3を開く。これにより、投入ホッパ2の分岐路2bの被計量物が落下して上側計量ホッパ4および下側計量ホッパ5へ同時に供給される。このときのカットゲート3の開時間は2つの計量ホッパ4,5に対する被計量物の供給量に応じた時間に設定されている。このカットゲート3の開時間経過後にカットゲート3を閉じるとき、スクレーパ9によって上側計量ホッパ4の上部に盛り上がった被計量物は掻き落とされて下側計量ホッパ5に供給される。このようにして、上側計量ホッパ4と下側計量ホッパ5に被計量物が供給され、上側計量ホッパ4の重量センサ6及び下側計量ホッパ5の重量センサ7の出力安定待ち期間が経過した後に、制御部10は次に排出すべき組合せを決定するための組合せ演算を行う。この組合せ演算により、このユニットの計量ホッパ4と5の両方が再び組合せに選択された場合には、時刻t22で次の投入指令信号が制御部10に入力されると、同様の動作が繰り返される。
図5(b)に示すように、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択されたユニットでは、制御部10は、時刻t21で入力される投入指令信号を受けて、時刻t21の直前の組合せ演算により組合せに選択されている下側計量ホッパ5のゲートを開いて被計量物を集合シュート8上へ排出させた後、下側計量ホッパ5のゲートを閉じ、カットゲート3を開く。上側計量ホッパ4のゲートは閉じた状態のままである。これにより、投入ホッパ2の分岐路2bの被計量物が落下して上側計量ホッパ4上および下側計量ホッパ5へ供給される。このとき上側計量ホッパ4はすでに被計量物が供給されている状態の上に、さらに被計量物が供給されるので、盛り上がった状態となり、さらに上側計量ホッパ4から溢れた被計量物は下側計量ホッパ5へ供給される。このときのカットゲート3の開時間は1つの計量ホッパ5に対する被計量物の供給量に応じた時間に設定されている。このカットゲート3の開時間経過後にカットゲート3を閉じるとき、スクレーパ9によって上側計量ホッパ4の上部に盛り上がった被計量物は掻き落とされて下側計量ホッパ5に供給される。このようにして、上側計量ホッパ4と下側計量ホッパ5がともに被計量物が供給された状態となり、上側計量ホッパ4の重量センサ6及び下側計量ホッパ5の重量センサ7の出力安定待ち期間が経過した後に、制御部10は次に排出すべき組合せを決定するための組合せ演算を行う。この組合せ演算により、このユニットの下側の計量ホッパ5のみが再び組合せに選択された場合には、時刻t22で次の投入指令信号が制御部10に入力されると、同様の動作が繰り返される。この図5(b)における出力安定待ち期間(Tss)と組合せ演算が行われる期間Tcとの間の期間Twは、図5(a)のような他のユニットの出力安定待ち期間(Tss)が終了するのを待っている期間である。
なお、図5(a)、図5(b)のそれぞれの場合におけるカットゲート3の開時間、上側計量ホッパ4のゲートの開時間、下側計量ホッパ5のゲートの開時間は、予め制御部10内に設定されており、各場合に応じたそれぞれの開時間に基づいて、制御部10はカットゲート3及び計量ホッパ4、5のゲートの開閉を制御する。
本実施の形態では、特開昭63−250528号公報(特許文献1)の開示技術のように、上側の計量ホッパに、下側の計量ホッパと集合シュートのそれぞれへ向けて被計量物を排出するためのゲートを設ける必要がなく、下側計量ホッパ5へ向けて排出するゲートのみを設ければよいため、上側計量ホッパ4のゲートの制御が容易である。例えば、特開昭63−250528号公報の開示技術では、上側のホッパと下側のホッパとが同時に組合せに選択された場合、上側のホッパの被計量物を集合シュート上へ排出するために上側のホッパの集合シュートへ排出用のゲートを開いて閉じ、その後、上側のホッパを通過させて下側のホッパへ被計量物を供給するために上側のホッパの下側のホッパへ排出用のゲートを開き、さらにその排出用のゲートを閉じてから上側のホッパに被計量物が供給されることになり、上側のホッパの2つのゲートの制御が複雑になる。これに対し本実施の形態では、図5(a)のように、上下の計量ホッパ4と5の両方が組合せに選択されたユニットにおいて、上側計量ホッパ4のゲートを、下側計量ホッパ5のゲートとともに開いて上下の計量ホッパ4と5の両方から同時に被計量物を集合シュート8上へ排出した後、下側計量ホッパ5のゲートとともに上側計量ホッパ4のゲートを閉じ、その閉じた状態で、上側計量ホッパ4及び下側計量ホッパ5へ被計量物が供給されるので、上側計量ホッパ4のゲートの制御が容易である。
さらに、本実施の形態では、上下の計量ホッパ4と5の両方へ被計量物を供給する際、図5(a)のように、カットゲート3を開いたままで、上下の計量ホッパ4と5に対し連続して同時に被計量物を供給することにより、供給時間を短縮して計量速度の向上に寄与するとともに、カットゲート3の制御も容易となる。
さらに、本実施の形態では、上側計量ホッパ4には被計量物が供給されており下側計量ホッパ5が空の状態のときに、下側計量ホッパ5へ被計量物を供給する際も、上側計量ホッパ4のゲートを閉じたまま供給できるので、上側計量ホッパ4のゲートの制御が容易である。特に、図5(b)のように、下側の計量ホッパ5のみが組合せに選択されたユニットでは、その排出サイクル中、上側計量ホッパ4のゲートを閉じたままでよい。
なお、本実施の形態において、スクレーパ9を設けない構成も可能である。この場合、上側計量ホッパ4の上部が、カットゲート3とともに回動するスクレーパ9が動く外側の軌跡に沿うような形状に形成されている必要がなく、上部の開口端面を同一平面上に形成できる。この場合、上側計量ホッパ4の上部の開口端面から上に盛り上がって投入される部分の被計量物も含めて、上側計量ホッパ4への供給量とする。また、この場合、カットゲート3に代えて、例えば特開2003−130719号公報に記載されているような、ベルトフィーダ、スクリューフィーダ、ロータリーフィーダ、ロールフィーダ等を用いてもよい。しかしながら、図4のように、カットゲート3にスクレーパ9を設け、上側計量ホッパ4の上部に盛り上がった被計量物を掻き落とすようにした方が、例えば組合せに選択されなかった上側計量ホッパ4の盛り上がった被計量物が振動等によって下側計量ホッパ5へ落下するのを防止でき、計量ホッパ4、5にそれぞれの所定量が供給された状態を維持できる。
本発明は、外形寸法を増大することなく、計量精度の向上を図ることができる組合せ秤として有用である。
本発明の実施の形態1における組合せ秤の断面の構造を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における組合せ秤における組合せ数を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における組合せ秤の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における組合せ秤の要部の断面の構造を示す模式図である。 本発明の実施の形態2における組合せ秤の動作を示すタイミングチャートである。 従来の組合せ秤の断面の構造を示す模式図である。 従来の組合せ秤の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 センター基体
2 投入ホッパ
3 カットゲート
4 上側計量ホッパ
5 下側計量ホッパ
6 重量センサ
7 重量センサ
8 集合シュート
9 スクレーパ
10 制御部

Claims (7)

  1. 各々、供給される被計量物の重量を各々が保有する重量センサで計量し、被計量物を排出するためのゲートを有する複数の第1の計量ホッパと、
    各々、前記第1の計量ホッパと対応して前記第1の計量ホッパの直下に配設され、供給される被計量物の重量を各々が保有する重量センサで計量し、被計量物を排出するためのゲートを有する複数の第2の計量ホッパと、
    前記第1の計量ホッパのゲート及び前記第2の計量ホッパのゲートの開閉動作を制御するとともに、前記第1の計量ホッパ及び第2の計量ホッパの各々が保有する前記重量センサによる計量値に基づいて組合せ演算を行い、前記組合せ演算により、供給されている被計量物の重量の合計が目標重量に対して許容範囲内となる前記計量ホッパの組合せを1つ求め、この組合せに選択されている前記計量ホッパのゲートを開いて被計量物を排出させる制御手段と、
    前記組合せに選択されている前記計量ホッパから排出される被計量物を集合させて排出するための集合シュートとを備え、
    記第1の計量ホッパは、そのゲートが開かれることにより、対応する前記第2の計量ホッパの方向へのみ被計量物が排出される構成であり、
    前記制御手段は、前記組合せに前記第1の計量ホッパを選択する場合には、前記選択する前記第1の計量ホッパと対応する前記第2の計量ホッパが必ず前記組合せに選択されるように前記組合せを求めるように構成されるとともに、対応する前記第1の計量ホッパと前記第2の計量ホッパとが前記組合せに選択されている場合に、前記対応する前記第1の計量ホッパと前記第2の計量ホッパとの両方のゲートを開くことにより前記第2の計量ホッパの被計量物を前記集合シュート上へ排出させるとともに前記第1の計量ホッパの被計量物を対応する前記第2の計量ホッパ内を通過させて前記集合シュート上へ排出させるように構成された、組合せ秤。
  2. 各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、
    各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパを通過させて前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給を行った後、前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給を行い、
    前記制御手段は、前記第1の計量ホッパのゲートを、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方から同時に被計量物が排出されるときから、前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了するまでの間、連続して開状態とし、前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了した後に閉状態とする請求項1記載の組合せ秤。
  3. 各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、
    各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパを通過させて行われる前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給を開始してから前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給が終了するまでの間、連続して被計量物の供給を行い、
    前記制御手段は、前記供給手段により前記第1の計量ホッパを通過させて行われる前記第2の計量ホッパに対する被計量物の供給が開始されてから所定時間経過後に、前記第1の計量ホッパのゲートを閉じることにより、前記第1の計量ホッパに対する被計量物の供給が行われるようにする請求項1記載の組合せ秤。
  4. 各々、前記第1の計量ホッパの上方に配置され、被計量物を下方へ供給する複数の供給手段が設けられ、
    前記第1の計量ホッパの被計量物が供給される上部の開口を前記第2の計量ホッパの被計量物が供給される上部の開口より小さくし、かつ、前記供給手段から供給され前記第1の計量ホッパに収納されなかった被計量物の全てが前記第2の計量ホッパへ収納されるように構成された請求項1記載の組合せ秤。
  5. 各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパの両方が組合せに選択されて前記両方から同時に被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのゲートが閉じられた状態で前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパに対する供給量の被計量物を連続して供給する請求項4記載の組合せ秤。
  6. 各々の前記供給手段は、各々の下方に配置された前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのうち前記第2の計量ホッパのみが組合せに選択されて被計量物が排出された場合に、前記第1の計量ホッパ及び前記第2の計量ホッパのゲートが閉じられた状態で前記第2の計量ホッパに対する供給量の被計量物を供給する請求項4記載の組合せ秤。
  7. 前記供給手段は、上部から被計量物が導入される筒と、前記筒の下部に回動自在に設けられ、一方向へ回動することにより前記筒の下端を閉じた状態から開いた状態にし、他方向へ回動することにより前記筒の下端を開いた状態から閉じた状態にするカットゲートとで構成され、
    前記カットゲートに取り付けられ、前記筒の下端を開いた状態から閉じた状態となるように前記カットゲートが回動する際、前記第1の計量ホッパの開口部分より上方に盛り上がった被計量物を掻き落とすスクレーパを設けた請求項4〜6のいずれかに記載の組合せ秤。
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