JP4611251B2 - 流体特性測定装置 - Google Patents

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本発明は、自らの測定信頼性を確認することが可能な圧電/電歪膜型センサに関する。
圧電/電歪膜型センサは、それに備わる膜状の圧電/電歪体を一対の電極で挟んでなる圧電/電歪素子の機械−電気変換作用を利用して、粘度、密度、濃度等の流体の特性を測定するために用いられるものである。例えば、流体中において圧電/電歪膜型センサ(圧電/電歪素子)を振動させると、流体の粘性抵抗によって機械的抵抗を受け、その機械的抵抗と一定の関係において圧電/電歪素子の電気的定数が変化するので、それを検出して、流体の粘度を測定することが可能である。尚、以下に示す本発明の課題と、課題を同じ又は共通にする先行文献は存在しないようであるが、参考となる圧電/電歪膜型センサの先行文献として、特許文献1〜4を挙げることが出来る。
特開平8−201265号公報 特開平5−267742号公報 特開平6−260694号公報 特開2005−164495号公報
上記したような圧電/電歪膜型センサ(単にセンサともいう)は、近年、用途が広がってきており、それに伴って、必ずしも電気系のセンサとして好適な場所で使用されず、むしろ過酷な場所で使用される場合が多くなってきた。例えば、鉛電池の電解液(希硫酸)の性状や自動車のオイルの粘性を測定する用途では、測定対象(流体)に起因して、圧電/電歪体の周囲に、例えば硫黄酸化物(SO)や窒素酸化物(NO)やその他の酸化物を含有するガスが揮発して局部的に充満するおそれがある。仮にそうなると、電極間の絶縁性が低下するおそれが生じ、圧電/電歪体に所定の電圧が印加されない結果、出力が低下し測定精度が悪化する。
又、測定対象(流体)のガス化のおそれが小さくても、例えば工場でセンサが使用される場合に、その工場によっては、周囲の環境が、高温多湿で腐食性ガス濃度の高い雰囲気である場合がある。この場合にも、その雰囲気がセンサの周囲にまで及べば、同様に、圧電/電歪膜型センサの測定精度を悪化させ、測定値の信頼性が低下するおそれがある。
これに対し、圧電/電歪膜型センサを、例えば高分子樹脂性の保護膜で覆い、雰囲気(環境)から護る手段が考えられる。しかし、センサにこのような処理を施すと、保護膜によって圧電/電歪膜型センサ(圧電/電歪素子)が振動し難くなり、センサの感度が低下するため、好ましい対策とはいえない。
もっとも、圧電/電歪膜型センサの測定対象(流体)や使用環境は予めわかっていることであるから、センサの設置に関して、通常は問題が生じないように配慮がなされるが、そのため上述の保護膜で覆うことによるコスト増や感度低下による信頼性不足を招く可能性がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、保護膜で覆う等の膜付け等の処理が必要なく、使用場所の雰囲気に変化があった場合に、これに対処し得て、少なくとも信頼性の低い測定を継続することを防止し得る圧電/電歪膜型センサを提供することである。研究が重ねられた結果、流体特性の測定という本来的な機能の他に、自らの状態を確認出来る機能を備えた圧電/電歪膜型センサによって、上記目的が達成されることが見出された。
即ち、先ず、本発明によれば、薄肉ダイヤフラム部と、その薄肉ダイヤフラム部の周縁に一体的に架設された厚肉部と、を有し、それら薄肉ダイヤフラム部及び厚肉部によって、外部に連通した空洞が形成されたセラミック基体、及び、そのセラミック基体の薄肉ダイヤフラム部の外表面上に配設された、膜状の圧電/電歪体と、その圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極と、を含む積層構造を有する圧電/電歪素子、を備え、その圧電/電歪素子の駆動に連動して、セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部が振動する圧電/電歪膜型センサであって、圧電/電歪体が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するとともに、電極が、金又は白金を含有し、自らの測定信頼性を確認することが可能な圧電/電歪膜型センサが提供される。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の好適な例としては、ナトリウムが挙げられる。
次に、本発明によれば、上記した圧電/電歪膜型センサと、その圧電/電歪膜型センサの圧電/電歪素子を駆動する電圧を印加する電源と、圧電/電歪膜型センサの薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出する電気的定数監視手段と、圧電/電歪膜型センサの、圧電/電歪体で挟まれた一対の電極の間の絶縁抵抗の計測をする絶縁抵抗計測手段と、を備える流体特性測定装置が提供される。
本発明に係る流体特性測定装置においては、上記圧電/電歪体で挟まれた一対の電極の間の絶縁抵抗の計測が、高湿度環境下で実施される場合に、よりセンサの状態を明確に把握することが出来る。
圧電/電歪素子を駆動する電圧は、一対の電極間に印加され、それに挟まれた圧電/電歪体に電界がかけられる。電気的定数としては、例えば、損失係数、位相、抵抗、リアクタンス、コンダクダンス、サセプタンス、インダクタンス、及びキャパシタンスを挙げることが出来る。特に、圧電/電歪体の共振周波数の近傍で極大又は極小の変化点を1つもつ損失係数又は位相が好ましく用いられる。
更に、本発明によれば、上記した圧電/電歪膜型センサが使用をされ、その使用によって、圧電/電歪膜型センサにおける圧電/電歪体で挟まれた一対の電極の間の絶縁性が低下した場合に、これを再生する方法であって、少なくとも圧電/電歪膜型センサの圧電/電歪体の、加熱をする工程(圧電/電歪体を加熱する工程)と、酸性液又は純水を用いて、少なくとも圧電/電歪素子の、洗浄をする工程(圧電/電歪素子を洗浄する工程)と、圧電/電歪体の、分極をする工程(圧電/電歪体を分極する工程)と、を有する圧電/電歪膜型センサの再生方法が提供される。
これを再生する方法とは、電極の間の絶縁性が低下した圧電/電歪膜型センサの、その絶縁性を回復させることを意味する。この再生によって、電極で挟まれた圧電/電歪体に所定の電圧が印加されるようになる。
上記した圧電/電歪膜型センサの製造方法及び再生方法において使用される酸性液としては、例えば希硫酸、希塩酸が挙げられ、純水は、その比抵抗が0.5〜18MΩ・cm(25℃)であるものが好適に使用される。純水の方が、電極の種類を幅広く選定出来る(腐食させない)ことから、酸性液より好ましい。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサでは、センサの使用環境下に存在する酸化物が、圧電/電歪体に含有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、圧電/電歪体の表面において反応し表面に吸着され、電極に含有する金又は白金は、触媒として、その反応を促進させる。その結果、電極の間の絶縁抵抗の変化となって現れ、センサの使用環境(雰囲気)、自らの絶縁状態、即ち測定信頼性を、確認することが出来る。
又、本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、それを構成する圧電/電歪体が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するとともに、電極が、金又は白金を含有するものであるので、センサの使用環境下に存在する酸化物を吸着し易いため、小さい変化で多くの吸着が可能となり、高感度である。
例えば、圧電/電歪膜型センサが、ナトリウムを含有する圧電/電歪体で構成される場合に、周囲の環境に硫黄酸化物(SO)が増えると、硫黄酸化物(SO)が圧電/電歪体に含まれるナトリウムと反応し、圧電/電歪体の表面に吸着されて、ナトリウム−硫黄化合物(例えば硫酸ナトリウム)が圧電/電歪体の表面に生じる。そして、その結果、電極の間に僅かに短絡電流が流れ易くなり、電極の間の絶縁抵抗が低下する。従って、電極の間の絶縁抵抗を、(例えば一定時間毎に)測定することによって、環境に存在する硫黄酸化物(SO)等の酸化物の濃度を測定することが出来、環境の変化を敏感に検出することが可能である。本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、このような環境に存在する酸化物の濃度の測定、又は環境の変化の検出、を行うためのセンサとして利用することが出来る。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有しない圧電/電歪体と、金又は白金を含有しない電極とで構成される圧電/電歪膜型センサでは、周囲の硫黄酸化物(SO)等の酸化物と反応し易い物質が圧電/電歪体に存在せず、且つ、その反応を促進させる触媒も存在しないので、周囲の硫黄酸化物(SO)等の酸化物が圧電/電歪体の表面に吸着され難く、抵抗変化が少ない。そのため、使用環境の変化が起きて、空気中の酸化物の濃度が上昇しても、その存在が圧電/電歪膜型センサ自体ではわからず、使用環境(雰囲気)の変化を検知することが難しい。従って、自らの測定信頼性を確保することは困難である。
しかし、本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、環境に存在する酸化物の濃度の測定及び環境の変化を検出し、自らの測定信頼性を確認することが可能となるため、環境が悪くなったときは、測定信頼性が落ちることが判明する。よって、そのセンサ自体の測定値の補正をする等の処置を加えることが可能となるので、センシング精度を向上出来る。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、薄肉ダイヤフラム部の上に配設された圧電/電歪素子を備え、圧電/電歪素子の駆動に連動して薄肉ダイヤフラム部が振動するものであるので、従来知られた粘度、密度、濃度等の流体の特性を測定するセンサとして利用することが出来る。例えば、流体中において圧電/電歪膜型センサ(圧電/電歪素子)を振動させ、流体の粘性抵抗によって機械的抵抗を受け、その機械的抵抗と一定の関係において圧電/電歪素子の電気的定数が変化するので、その電気的定数を検出して、流体の粘度を測定することが可能である。
従って、本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、環境測定機能又は環境変化検出機能を備えた流体特性測定用センサであるということが出来る。又、環境によっては必ずしも設置時に予定した性能を発揮し得ないこともあり得ることから、性能を十分に発揮し得る環境に自らが置かれているか否かを診断する自己診断機能を有し、且つ、補正し、自己修復することが可能な流体特性測定用センサということも出来る。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサを使用し、好ましくは本発明に係る流体特性測定装置の態様によって、例えば流体の粘度を測定するとき、流体の粘度を測定と同時に、その硫黄酸化物(SO)の濃度を検出して、両方を記録することが可能となる。あるいは、少なくとも環境の変化が生じたことを検知し、警報を発すること、補正をすることが出来る。従って、測定対象(流体)が漏れたり、工場の状況が変ったりして、圧電/電歪膜型センサを設置した場所において、予期せず、例えば硫黄酸化物(SO)を含有するガスが充満した場合に、その環境の変化によって測定値が異常になったことに気付かないという問題は生じない。
本発明に係る流体特性測定装置は、上記した本発明に係る圧電/電歪膜型センサ、電源、電気的定数監視手段、絶縁抵抗計測手段を備えている。これは、本発明に係る圧電/電歪膜型センサを使用して、流体の特性を測定するとともに、環境の測定をする装置の具体的な態様の一例にあたるものである。本発明に係る流体特性測定装置によれば、電気的定数監視手段によって電気的定数が検出され、流体の特性(例えば粘度)が測定される。又、絶縁抵抗計測手段によって、電極の間の絶縁抵抗が測定され、環境に存在する硫黄酸化物(SO)等の酸化物の濃度が測定される。これらによって、上記本発明に係る圧電/電歪膜型センサの優れた効果が導かれるのである。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、高い湿度、酸化物が存在する雰囲気で使用されると、圧電/電歪素子の表面に、酸化物(例えば硫黄酸化物(SO))、又はその酸化物とアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えばナトリウム)との化合物(例えば硫酸ナトリウム)が堆積し、電極の間の絶縁性が低下し、電源側の出力が一定であっても電極で挟まれた圧電/電歪体に所定の電圧が印加されなくなる。そうなると、少なくとも流体特性測定用センサとしては、正常な測定値が得られない。このような、もはや使用出来ず寿命を終えた本発明に係る圧電/電歪膜型センサに対して、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法を施すことで、使用可能な状態に戻すことが可能である。
即ち、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法によれば、圧電/電歪素子(圧電/電歪体)を、酸性液又は純水を用いて洗浄をするので、圧電/電歪素子の表面に付いた酸化物(例えば硫黄酸化物(SO))、又はその酸化物とアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えばナトリウム)との反応で生じた化合物(例えば硫酸ナトリウム)、が除去され、電極の間の絶縁性は回復し、電極で挟まれた圧電/電歪体には所定の電圧が印加されるようになる。又、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法では、圧電/電歪素子の分極をするので、加熱乾燥により脱極した圧電/電歪体を、所定の分極状態まで回復させることが出来、所定の振動が得られるようになる。従って、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法が施された使用済みの圧電/電歪膜型センサは、流体特性測定用センサとして、正常にはたらき得るものとなる。
加えて、本発明に係る圧電/電歪膜型センサにおいて、その使用により、圧電/電歪素子の表面に、酸化物(例えば硫黄酸化物(SO))、又はその酸化物とアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例えばナトリウム)との化合物(例えば硫酸ナトリウム)が堆積すると、酸化物の濃度の測定にかかる精度が低下し又は酸化物の濃度の変化率を検知する感度が鈍くなる問題が生じ得るが、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法によって、それらが除去されると、上記問題は解消され、新たに、精度よく環境を測定し、又は環境変化検出機能を感度よく発揮し得るものとなる。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明の要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明の実施の形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。
先ず、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの構成について説明する。図1は、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの一の実施形態を示す平面図(上面図)であり、図2は、図1におけるAA断面を表す断面図であり、図3は、図1におけるBB断面を表す断面図である。図1〜図3に示される圧電/電歪膜型センサ20は、セラミック基体1と圧電/電歪素子12とを備えている。セラミック基体1は、薄肉ダイヤフラム部3と、その薄肉ダイヤフラム部3の周縁に一体的に架設された厚肉部2と、を有し、そのセラミック基体1には、それら薄肉ダイヤフラム部3及び厚肉部2によって、貫通孔9で外部に連通する空洞10が形成されている。圧電/電歪素子12は、セラミック基体1の薄肉ダイヤフラム部3の外表面上に配設されており、膜状の圧電/電歪体5及びその圧電/電歪体5を挟んだ一対の膜状の電極(上部電極5及び下部電極4)による積層構造を呈するものである。
圧電/電歪膜型センサ20では、下部電極4は、補助電極8の側の一端が薄肉ダイヤフラム部3を越えない位置に至るまでの長さで形成され、補助電極8は、不完全結合部7Bを挟み、下部電極4とは独立して、圧電/電歪体5の下側に入り込むように形成されている。下部電極4及び補助電極8の厚肉部2の上の端部は、リード用端子として用いられる。不完全結合部7Bの位置に(下部電極4と補助電極8との間に)、圧電/電歪体5と薄肉ダイヤフラム部3を結合させるための結合層を設けてもよい。圧電/電歪体5は、下部電極4と補助電極8に跨るように、且つ、下部電極4を覆う大きさで形成されている。上部電極6は、圧電/電歪体5と補助電極8に跨り、補助電極8に導通せしめるよう形成される。圧電/電歪体5には張り出し部11が形成されているが、センサ特性として電気的定数のばらつきや経時変化をより小さくすることが求められる場合には、下部電極4と圧電/電歪体5をほぼ同等の大きさとして、張り出し部11をなくしてもよい。
圧電/電歪膜型センサ20では、圧電/電歪素子12を駆動(変位発生)させると、それに連動して、セラミック基体1の薄肉ダイヤフラム部3が振動する。セラミック基体1の薄肉ダイヤフラム部3の厚さは、圧電/電歪体5の振動を妨げないために、一般に、50μm以下、好ましくは30μm以下、更に好ましくは15μm以下とされる。薄肉ダイヤフラム部3の平面形状としては、長方形、正方形、三角形、楕円形、真円形等の如何なる形状も採り得るが、励起される共振モードを単純化させる必要のあるセンサの応用では、長方形や真円形が必要に応じて選択される。
次に、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの各構成要素の材料について、上記した圧電/電歪膜型センサ20を例にして説明する。セラミック基体1に使用される材料は、耐熱性、化学的安定性、絶縁性を有する材質が好ましい。これは、下部電極4、圧電/電歪体5、上部電極6を一体化する際に、熱処理する場合があること、及び、圧電/電歪膜型センサが液体の特性をセンシングする場合、その液体が導電性や、腐食性を有する場合があるためである。好ましく使用可能な材料としては、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素及びガラス等を例示することが出来る。これらのうち、安定化された酸化ジルコニウムは、薄肉ダイヤフラム部を極薄く形成した場合にも機械的強度を高く保てること、靭性に優れること等から、最も好適である。
圧電/電歪体5の材料としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有し、圧電/電歪効果を示す材料であれば、何れの材料でもよい。条件を満たす好適な材料として、(Bi0.5Na0.5)TiO、若しくはこれを主成分とする材料、又は、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO−xKNbO(xはモル分率で0≦x≦0.06)若しくはこれを主成分とする材料が挙げられる。
結合層を設ける場合には、その材料として、圧電/電歪体5とセラミック基体1の双方と密着性、結合性が高い、有機材料又は無機材料を使用することが出来る。使用する材料は、その熱膨張係数が、セラミック基体1の材料の熱膨張係数、及び、圧電/電歪体5に用いられる材料の熱膨張係数の中間の値を有するものであることが、信頼性の高い結合性を得るために、好ましい。圧電/電歪体5が熱処理される場合には、圧電/電歪体5の熱処理温度以上の軟化点を有するガラス材料が好適に用いられる。圧電/電歪体5とセラミック基体1を強固に結合せしめ、軟化点が高いために熱処理による変形が抑制されるからである。更に、圧電/電歪体5が、上記の材料で構成される場合には、結合層の材料としては、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO−xKNbO(xはモル分率で0.08≦x≦0.5)を主成分とするものが、好適に採用される。圧電/電歪体5とセラミック基体1の双方との密着性が高く、熱処理の際の圧電/電歪体5及びセラミック基体1への悪影響を抑制出来るからである。即ち、圧電/電歪体5と同様の成分を有することから、圧電/電歪体5との密着性が高く、又、ガラスを用いた場合に生じ得る異種元素の拡散による問題が少なく、更に、KNbOを多く含むことから、セラミック基体1との反応性が高く、強固な結合が可能となる。加えて、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO−xKNbO(xはモル分率で0.08≦x≦0.5)は、圧電/電歪特性を殆ど示さないので、使用時に下部電極4と補助電極8に生じる電界に対し、変位を発生しないため、安定したセンサ特性を得ることが可能である。
電極(上部電極6、下部電極4、及び補助電極8)の材料は、金、若しくは金を主成分とする合金、又は、白金、若しくは白金を主成分とする合金、が用いられる。
次に、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの製造方法について、上記した圧電/電歪膜型センサ20を製造する場合を例にして説明する。セラミック基体1は、グリーンシート積層法によって作製することが出来る。具体的には、上記したセラミック材料を主成分とする、所定枚数のセラミックグリーンシートを用意し、例えばパンチとダイとを備える打抜加工機を用いて、得られたセラミックグリーンシートのうちの必要枚数に積層後に空洞10になる所定形状の孔部を開け、必要枚数に積層後に貫通孔9になる所定形状の孔部を開け、その後に薄肉ダイヤフラム部3を構成するセラミックグリーンシート、空洞10になる孔部を開けたセラミックグリーンシート、貫通孔9になる孔部を開けたセラミックグリーンシート、の順に積層しグリーン積層体を得て、それを焼成することによって、セラミック基体1が得られる。
尚、セラミックグリーンシートは、従来知られたセラミック製造方法によって作製することが出来る。例えば、セラミック材料粉末を用意し、これにバインダ、溶剤、分散剤、可塑剤等を望む組成に調合してスラリーを作製し、これを脱泡処理後、ドクターブレード法、リバースロールコーター法、リバースドクターロールコーター法等のシート成形法によって、セラミックグリーンシートを得ることが可能である。
圧電/電歪素子12は、別途、それのみを作製した後に、セラミック基体1に貼り付けてもよく、セラミック基体1の上に、直接、形成してもよい。後者の場合、例えば以下のように作製される。先ず、下部電極4と補助電極8が、公知の各種の膜形成手法によって、セラミック基体1の薄肉ダイヤフラム部3の外表面上に形成される。具体的には、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、CVD、イオンプレーティング、メッキ等の薄膜形成手法や、スクリーン印刷、スプレー、ディッピング等の厚膜形成手法が、適宜、選択される。特に、スパッタリング法及びスクリーン印刷法が、好適に選択される。
結合層を設ける場合には、その形成には、通常の厚膜手法が用いられ、特にスタンピング法、スクリーン印刷法、あるいは、形成すべき部分の大きさが数十μm〜数100μm程度の場合には、インクジェット法が好適に用いられる。結合層の熱処理が必要な場合には、次の圧電/電歪体5の形成前に熱処理されてもよいし、圧電/電歪体5の形成後、同時に熱処理されてもよい。
圧電/電歪体5は、下部電極4と補助電極8と同様に、公知の各種膜形成法により形成される。中でも、低コストの観点から、スクリーン印刷が好適に用いられる。これにより形成された圧電/電歪体5は必要に応じて熱処理され、下部電極4、補助電極8及び結合層7Cと、一体化される。熱処理温度は、900℃から1400℃程度である。熱処理の際には、高温時に圧電/電歪体5が不安定にならないように、圧電/電歪材料の蒸発源とともに雰囲気制御を行いながら行うことが好ましい。
上部電極6は、下部電極4及び補助電極8と同様の膜形成法により形成される。そして、上部電極6は、膜形成後、必要に応じて熱処理され、圧電/電歪体5及び補助電極8と接合され、一体構造とされる。
尚、下部電極4、結合層、圧電/電歪体5、及び上部電極6が熱処理により接合される場合には、それぞれを形成の都度熱処理してもよいし、それぞれを、順次、膜形成後、同時に熱処理してもよい。熱処理する際、良好な接合性や構成元素の拡散による変質を抑制するために、熱処理温度が適切に選ばれることはいうまでもない。
以上の工程によって、セラミック基体1及び圧電/電歪素子12を備えた圧電/電歪膜型センサ20が、構造上は完成する。そこで、次に、圧電/電歪膜型センサ20全体を(少なくとも圧電/電歪素子12を)、酸性液又は純水を用いて洗浄する。この洗浄によって、圧電/電歪体5に含有され表面に存在するアルカリ金属又はアルカリ土類金属が除去される。例えば、圧電/電歪体5の材料として、(Bi0.5Na0.5)TiOを主成分とする材料が選択された場合には、圧電/電歪体5の表面に存在し得るナトリウムが除去される。アルカリ金属であるナトリウムが除去されるため、圧電/電歪膜型センサ20は、出荷時の製品として、高湿度の環境下においても、圧電/電歪体5の表面の絶縁性が保たれたものになる。
そして、圧電/電歪体5に直流高電圧を印加して、分極処理を行う。分極処理は、パルス状の電圧を、その大きさが印加回数の進行に応じて大きくなるように、印加することが好ましい。そうしない場合より短時間で分極率を向上させ得るからである。これは、圧電/電歪体5の内部に介在する応力を緩和しながら分極処理がなされることに基づくものと推定される。更に、分極処理の後、熱(80〜100℃)を加え、圧電/電歪体5の電気的定数の値が収束した後に、(収束した時点で)圧電/電歪体5の再分極処理を行うことが、尚好ましい。圧電/電歪膜型センサの特性を安定化することが出来るからである。尚、上記圧電/電歪体5の電気的定数として、キャパシタンス、損失係数、抵抗、リアクタンス、コンダクダンス、サセプタンス、インダクタンス等を、適宜、採用することが出来る。
次に、本発明に係る圧電/電歪膜型センサの再生方法について、圧電/電歪膜型センサ20を例にして説明する。上記した製造方法によって圧電/電歪膜型センサ20は作製されるが、この圧電/電歪膜型センサ20は、環境測定機能又は環境変化検出機能を備えたものであり、それら機能は、圧電/電歪体5がアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するとともに、電極(上部電極6、下部電極4等)が金又は白金を含有するものであることによって、周囲の酸化物(例えば硫黄酸化物(SO))を吸着することを通じて実現される。従って、この圧電/電歪膜型センサ20が、例えば、後述する流体特性測定装置に組み込まれて、工場等の現場で実際に使用されると、使用環境がクリーンルーム等の特殊な場所でない限り、環境の条件により時間の程度の差こそあれ、酸化物、化合物等が圧電/電歪体5の表面に堆積していき、やがては上部電極6と下部電極4の間の絶縁性の低下に至り、流体特性測定用センサとしては、もはや使用出来なくなり、その寿命を終える。
そこで、この寿命を終えた、換言すれば、上部電極6と下部電極4の間の絶縁性が出荷時に比較して一定以上に低下した圧電/電歪膜型センサ20を、例えば流体特性測定装置から外して再生工場に持ち帰り、圧電/電歪膜型センサ20を酸性液又は純水を用いて洗浄する。このような洗浄によって、圧電/電歪体5の表面に吸着され付着している酸化物、化合物等が除去され、この除去により、圧電/電歪膜型センサ20は、出荷時の製品と同じように、高湿度の環境下においても、圧電/電歪体5の表面の絶縁性が保たれたものになり、そうであれば、当然に電極の間の絶縁性も回復し、再使用可能となる。又、乾燥させるために加熱する場合には、あらためて圧電/電歪体5を分極をすることが必要であり、この分極によって、圧電/電歪素子12の圧電/電歪特性も、出荷時の製品と同じになり得る。
次に、本発明に係る流体特性測定装置について説明する。図4は、本発明に係る流体特性測定装置の一の実施形態を示す構成図である。図4に示される流体特性測定装置40は、既述の圧電/電歪膜型センサ20、その圧電/電歪膜型センサ20の圧電/電歪素子12を駆動させるべく上部電極6と下部電極4の間に電圧を印加するための電源21、圧電/電歪膜型センサ20の薄肉ダイヤフラム部3の振動に伴う電気的定数の変化を検出するための電気的定数監視手段22、及び圧電/電歪膜型センサ20における上部電極6と下部電極4の間の絶縁抵抗を計測するための絶縁抵抗計測手段23を備え、更には、図示しない加湿手段を備える。
流体特性測定装置40は、電気的定数監視手段22を備え、電気的定数の検出によって流体の特性を測定することが可能な装置である。例えば、流体中において、圧電/電歪膜型センサ20において圧電/電歪素子12を駆動させて薄肉ダイヤフラム部3を振動させると、流体の粘性抵抗によって機械的抵抗を受けて、その機械的抵抗と一定の関係において圧電/電歪素子12の電気的定数が変化するので、それを検出して、流体の粘度を測定することが出来る。そして、流体特性測定装置40は、絶縁抵抗計測手段23を備えるので、例えば一定時間毎に上部電極6と下部電極4の間の絶縁抵抗を計測することが出来、それによって環境に存在する硫黄酸化物(SO)等の酸化物の濃度を測定することが可能となる。従って、流体特性測定装置40は、流体の特性を測定しつつ、環境を測定し得る装置である。更に、その絶縁抵抗を測定する際に、加湿手段により、圧電/電歪素子12を加湿することで、より高精度に自らの表面の状態が測定の信頼性を確保し得るものであるか否かを、確認することが出来る。
本発明に係る流体特性測定装置の、流体の特性を測定する上での基本的原理は、振動子である圧電/電歪素子及び薄肉ダイヤフラム部の振幅と、この振動子に接触する流体の特性とに相関性があることを利用したものである。例えば、流体の特性が粘性抵抗である場合、その流体の粘性抵抗が大きいと振動子の振幅は小さくなり、粘性抵抗が小さくなれば振動子の振幅は大きくなる。
そして、振動子の振動のような機械系における振動形態は、電気系の等価回路に置き換えることが出来、この場合、振幅は電流と対応すると考えればよいことになる。又、等価回路の振動状態は、共振点近傍で種々の電気的定数の変化を示すが、本発明に係る流体特性測定装置は、これら損失係数、位相、抵抗、リアクタンス、コンダクタンス、サセプタンス、インダクタンス及びキャパシタンス等の電気的定数のうち、等価回路の共振周波数近傍での変化が極大又は極小の変化点を1つもつ損失係数又は位相を好ましく指標として用いるものである。損失係数又は位相の検知は、他の電気的定数の場合と比較して、より容易に行うことが可能である。
勿論、流体の特性が粘性抵抗以外の場合においても、振動子の振動に対して影響を及ぼす要素が特性を測定すべき流体に存在すれば、その特性を、圧電/電歪素子及び薄肉ダイヤフラム部の振動の変化に関連させることによって、測定することが出来る。例えば、流体が溶液であって、その溶液の濃度が変化することにより、粘度ないし密度が変化すれば、溶液中における圧電/電歪素子及び薄肉ダイヤフラム部の振動形態が変化するため、溶液濃度の測定を行うことが可能である。即ち、本発明に係る流体特性測定装置は、溶液の粘度測定、密度測定、濃度測定を行うことが出来る。
以下、本発明について実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
上記した圧電/電歪膜型センサ20と同態様(結合層なし)の圧電/電歪膜型センサを、以下のようにして、6体、作製した。先ず、安定化された酸化ジルコニウムの粉末、バインダ、分散剤を混合してスラリーを作製し、これを脱泡処理した後、ドクターブレード法によって成形し、複数のセラミックグリーンシートを得た。そして、必要なセラミックグリーンシートに、適宜、孔部を開け、のちに薄肉ダイヤフラム部を構成するセラミックグリーンシート、空洞になる孔部を開けたセラミックグリーンシート、貫通孔になる孔部を開けたセラミックグリーンシート、の順に積層し、圧着してグリーン積層体を得た。その後、そのグリーン積層体を焼成することによって、セラミック基体を得た。
次いで、得られたセラミック基体の薄肉ダイヤフラム部の上に、白金を主成分とするペースト、(Bi0.5Na0.5)TiOを主成分とする圧電/電歪材料のペースト、金を主成分とするペーストを順次、スクリーン印刷法で塗布し、それぞれ焼成し、下部電極と補助電極、圧電/電歪体、上部電極からなる圧電/電歪素子を形成し、未洗浄、未分極の圧電/電歪膜型センサを得た。
そして、比抵抗が1MΩ・cmの純水を用いて、圧電/電歪膜型センサを洗浄し、その後、40Vの直流電圧を印加して、分極処理を施した。
以上のようにして作製した6体の圧電/電歪膜型センサA1,A2,A3,B1,B2,B3のうち4体について、初期の絶縁抵抗を測定したところ、それぞれ、8.05×1010Ω(A1)、8.00×1010Ω(A2)、8.00×1010Ω(B1)、8.10×1010Ω(B2)であった。
そして、A1,A2,A3については、真空パックして、1日(24時間)、工場の室内に保存した。一方、B1,B2,B3については、真空パックすることなくそのまま、工場の室内に放置、1日(24時間)放置した。工場の室内の初期の湿度は30%、温度は24℃であり、1日経過後の湿度は80%、温度は24℃であった。1日保存又は放置した6体の圧電/電歪膜型センサA1,A2,A3,B1,B2,B3のうち4体のA1,A2,B1,B2について絶縁抵抗を測定したところ、それぞれ、1.50×1010Ω(A1)、1.50×1010Ω(A2)、8.00×10Ω(B1)、8.10×10Ω(B2)であった。工場の室内に放置した圧電/電歪膜型センサの絶縁抵抗は、真空パックしたものに比して、大きく低下していた。
残りの2体のA3,B3については、保存又は放置を継続し、延べ6日間、工場の室内において保存又は放置をした。そして、6日保存又は放置した2体の圧電/電歪膜型センサA3,B3の表面を、X線光電子分光分析計を使用して分析した。結果を図5に示す。図5に示されるように、工場の室内に放置した圧電/電歪膜型センサの表面には、真空パックしたものに比して、硫黄酸化物(SO)が多く付着していた。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、流体特性測定用センサとして、又は/及び、(空気中の)酸化物(例えば硫黄酸化物(SO))濃度測定用センサとして、利用することが出来る。本発明に係る圧電/電歪膜型センサによれば、環境を測定しつつ(又は環境の変化を検出しつつ)、流体の特性を測定することが出来るので、本発明に係る圧電/電歪膜型センサは、特に、測定対象である流体が、鉛電池の電解液(希硫酸)、各種オイル、バッテリー液であり、その測定項目が濃度等である場合の、流体特性測定用センサとして好適に利用される。
本発明に係る圧電/電歪膜型センサの一の実施形態を示す平面図である。 図1におけるAA断面を表す断面図である。 図1におけるBB断面を表す断面図である。 本発明に係る流体特性測定装置の一の実施形態を示す構成図である。 実施例において圧電/電歪膜型センサの表面に存在する硫黄酸化物(SO)の量をX線光電子分光分析計(X−ray Photoelectron Spectroscopy)で測定した結果を示すチャートである。
符号の説明
1 セラミック基体
2 厚肉部
3 薄肉ダイヤフラム部
4 下部電極
5 圧電/電歪体
6 上部電極
7B 不完全結合部
7C 結合層
8 補助電極
9 貫通孔
10 空洞部
11 (圧電/電歪体の)張り出し部
12 圧電/電歪素子
20 圧電/電歪膜型センサ
21 電源
22 電気的定数監視手段
23 絶縁抵抗計測手段
40 流体特性測定装置

Claims (3)

  1. 薄肉ダイヤフラム部と、その薄肉ダイヤフラム部の周縁に一体的に架設された厚肉部と、を有し、それら薄肉ダイヤフラム部及び厚肉部によって、外部に連通した空洞が形成されたセラミック基体、及び、そのセラミック基体の前記薄肉ダイヤフラム部の外表面上に配設された、膜状の圧電/電歪体と、その圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極と、を含む積層構造を有する圧電/電歪素子、を備え、その圧電/電歪素子の駆動に連動して、前記セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部が振動する圧電/電歪膜型センサであ、前記圧電/電歪体が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するとともに、前記電極が、金又は白金を含有する圧電/電歪膜型センサと、
    その圧電/電歪膜型センサの圧電/電歪素子を駆動する電圧を印加する電源と、
    前記圧電/電歪膜型センサの薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出する電気的定数監視手段と
    前記圧電/電歪膜型センサの、圧電/電歪体で挟まれた前記一対の電極の間の絶縁抵抗の計測をする絶縁抵抗計測手段と、を備え、
    自らの測定信頼性を確認することが可能な流体特性測定装置。
  2. 前記絶縁抵抗の計測が、高湿度環境下で実施される請求項に記載の流体特性測定装置。
  3. 薄肉ダイヤフラム部と、その薄肉ダイヤフラム部の周縁に一体的に架設された厚肉部と、を有し、それら薄肉ダイヤフラム部及び厚肉部によって、外部に連通した空洞が形成されたセラミック基体、及び、そのセラミック基体の前記薄肉ダイヤフラム部の外表面上に配設された、膜状の圧電/電歪体と、その圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極と、を含む積層構造を有する圧電/電歪素子、を備え、その圧電/電歪素子の駆動に連動して、前記セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部が振動する圧電/電歪膜型センサであり、前記圧電/電歪体が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するとともに、前記電極が、金又は白金を含有し、自らの測定信頼性を確認することが可能な圧電/電歪膜型センサが使用をされ、その使用によって、前記圧電/電歪膜型センサにおける前記圧電/電歪体で挟まれた前記一対の電極の間の絶縁性が低下した場合に、これを再生する方法であって、
    少なくとも前記圧電/電歪膜型センサの前記圧電/電歪体の、加熱をする工程と、
    酸性液又は純水を用いて、少なくとも前記圧電/電歪素子の、洗浄をする工程と、
    前記圧電/電歪体の、分極をする工程と、を有する圧電/電歪膜型センサの再生方法。
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