JP4610731B2 - Ct断層像の画像診断装置、x線ct装置、及びプログラム - Google Patents

Ct断層像の画像診断装置、x線ct装置、及びプログラム Download PDF

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    • A61B6/54Control of apparatus or devices for radiation diagnosis
    • A61B6/548Remote control of the apparatus or devices

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCT断層像の画像診断装置、X線CT装置、及びプログラムに関し、更に詳しくは被検体のCT断層像における関心領域内の特定の組織の包含率を求めるためのCT断層像の画像診断装置、X線CT装置、及びプログラムに関する。
【0002】
X線又はMR方式によるCT装置では、被検体のCT断層像を表示画面に表示すると共に、特定の組織(脂肪等)の画像を指定することで、特定の組織の比率(例えば脂肪率等)を求めることが行われる。以下、具体的に説明する。
【0003】
【従来の技術】
図8は従来技術を説明する図で、X線CT装置における場合を示している。図8(A)において、表示画面13aには被検体100のCT断層像が表示され、ここには、皮下脂肪101、背骨102、肝臓103、肝脂肪104等の各組織が含まれる。
【0004】
この状態で、操作者が脂肪を抽出するためのCT閾値範囲(例えば−150<CT数<−50)を入力すると、CPUは上記図8(A)のCT断層像を入力されたCT閾値範囲内で2値化し、図8(B)に示す如く、メモリ11bに脂肪101,104の2値画像を生成する。
【0005】
更に、操作者が図8(A)の肝臓103に沿って測定領域を指定した後、カーソルCで例えば肝臓内の脂肪104の一点を指定すると、図8(B)ではメモリ11bの対応画素位置が選択され、CPUは該画素位置を開始点として隣接するビット「1」の領域を、図示の如く、定まった規則・手順により検索し、こうして肝臓内脂肪104の領域(画素数)を求める。その後、同様に求めた測定領域の画素数で除算し、脂肪率を求めていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記隣接するビット「1」の領域をある定まった規則により検索する方式であると、肝臓内脂肪領域104の特定に複雑な検出アルゴリズムと多大の時間を要していた。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的とする所は、簡単な走査であるラスタースキャンと、簡単な論理で特定の組織の包含率を容易に測定可能なCT断層像の画像診断装置、X線CT装置、及びプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は例えば図1の構成により解決される。即ち、本発明の画像診断方法は、被検体のCT断層像につき特定の組織の包含率を求めるCT断層像の画像診断方法において、表示画面上のCT断層像につき指定された関心領域Rの2値画像を生成し、得られた第1の2値画像につき前記関心領域に対応する第1の画素数(面積SRに相当)を求める工程と、前記関心領域Rに含まれるCT断層像を特定の組織のCT閾値範囲内で2値化し、得られた第2の2値画像につき前記特定の組織に対応する第2の画素数(面積SFに相当)を求める工程と、前記第1,第2の画素数の比(SF/SRに相当)を求める工程とを備えるものである。
【0009】
本発明によれば、第1,第2の画素数(面積SR,SFに相当)は第1,第2の2値画像を領域番号付処理(ラベリング)した画像に対する簡単な計数処理(ヒストグラム演算等)で得られるため、特定の組織の包含率を容易かつ高速に測定可能である。
【0010】
本発明のプログラムは、コンピュータに上記本発明に記載の画像診断方法を実行させるためのコンピュータ実行可能なプログラムである。このようなプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体で提供されても良いし、又は有線/無線の通信回線を介して提供されても良い。
【0011】
本発明()の画像診断装置は、被検体のCT断層像における関心領域内の特定の組織の包含率を求めるためのCT断層像の画像診断装置であって、表示画面上のCT断層像において指定された前記関心領域とその他の領域との第1の2値画像を生成し、得られた第1の2値画像に基づいて前記関心領域に対応する第1の画素数を求める手段と、前記関心領域の画像について、前記特定の組織のCT閾値に基づく第2の2値画像を生成し、当該2値画像について、孤立した連続領域に対して領域番号を付与するラベリングをラスタスキャン方式により行い、前記付与された領域番号に基づいて、前記特定の組織に対応する第2の画素数(面積SFに相当)を求める手段と、 前記第1の画素数と第2の画素数の比を求める手段とを備えるものである。
【0012】
本発明(2)においては、 前記第2の画素数を求める手段は、前記第2の2値画像について、複数の孤立した連続領域の第2の画素数と求めるものであり、前記第1の画素数と第2の画素数との比を求める手段は、前記第1の画素数と前記複数の孤立した連続領域から選択された1又は2以上の第2の画素数との比を求めるものである。
好ましくは、第2の2値画像を互いに孤立した領域(連続領域)に分割すると共に、これらを識別可能な態様でラベリング(領域番号付処理)した第3の画像を生成する手段と、表示画面上の第3の画像につき選択された1又は2以上の第3の画像に対応する第3の画素数を求める手段と、前記第1,第3の画素数の比を求める手段とを備える。
【0013】
本発明によれば、第2の2値画像を互いに孤立した連続領域に分割して領域番号付処理した後、領域番号毎の画素数を測定(ヒストグラム測定)することにより、指定したCT閾値範囲内に含まれる異なる組織(皮下脂肪,体脂肪,肝脂肪等)の包含率を容易に測定できる。
【0014】
本発明(3)のX線CT装置は、被検体を挟んで相対向するX線管及びX線検出器を備え、X線検出器の検出信号に基づき被検体のCT断層像を再構成するX線CT装置であって、上記本発明(1)又は(2)に記載の画像診断装置を備えるものである。
本発明(4)のプログラムは、コンピュータに、被検体のCT断層像における関心領域内の特定の組織の包含率を求めるためのCT断層像の画像診断方法を実行させるためのプログラムにおいて、画像診断方法は、表示画面上のCT断層像において指定された前記関心領域とその他の領域との第1の2値画像を生成し、得られた第1の2値画像に基づいて前記関心領域に対応する第1の画素数を求める工程と、前記関心領域の画像について、前記特定の組織のCT閾値に基づく第2の2値画像を生成し、当該2値画像について、孤立した連続領域に対して領域番号を付与するラベリングをラスタスキャン方式により行い、前記付与された領域番号に基づいて、前記特定の組織に対応する第2の画素数を求める工程と、 前記第1の画素数と第2の画素数との比を求める工程とを含むものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に好適なる実施の形態を詳細に説明する。
なお、全図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。
【0016】
図2は実施の形態によるX線CT装置の要部構成図で、本発明のX線CT装置への適用例を説明する。このX線CT装置は、大きく分けて、X線ファンビームにより被検体100のアキシャル/ヘリカルスキャン・読取を行う走査ガントリ30と、被検体100を載せて体軸方向に移動させる撮影テーブル20と、操作者が操作する遠隔の操作コンソール10とから構成される。
【0017】
走査ガントリ30において、40は回転陽極型のX線管、41はX線管40の制御(管電圧kV,管電流mA等)を行うX線制御部、50はX線曝射範囲(主に体軸方向)の制限を行うコリメータ、51はコリメータ50の体軸方向の開口幅や位置の制御を行うコリメータ制御部、70はチャネルCH方向に並ぶ多数(n=1000程度)のX線検出器(素子)が体軸方向の1列又は2列以上に配列されているX線検出器、80はX線検出器70の各検出信号に基づき被検体100の投影データを生成し、収集するデータ収集部(DAS)、60は走査ガントリ(X線撮影系)30を被検体体軸の回りに回転させる回転制御部である。
【0018】
操作コンソール10において、11はX線CT装置の主制御・処理(スキャン制御,CT断層像の再構成処理,本発明による組織包含率の演算等)を行う中央処理装置、11aはそのCPU、11bはCPU11aが使用するRAM,ROM等からなる主メモリ(MEM)、12はキーボードやマウス等を含む指令やデータの入力装置、13はスキャン計画やスキャン結果のCT断層像等を表示するための表示装置(CRT)、14はCPU11aと走査ガントリ30及び撮影テーブル20との間で各種制御信号CSやモニタ信号MSのやり取りを行う制御インタフェース、15はデータ収集部80からの投影データを一時的に蓄積するデータ収集バッファ、16はX線CT装置の運用に必要な各種アプリケーションプログラムや各種演算用/補正用のデータファイル等を格納している二次記憶装置(ハードディスク等)である。
【0019】
係る構成により、X線管40からのファンビームは被検体100を透過してX線検出器70に一斉に入射する。データ収集部80は、X線検出器70の各検出信号を積分及びA/D変換して対応する投影データを生成し、これらを収集してデータ収集バッファ15に格納する。更に、走査ガントリ30が僅かに回転した各ビューで上記同様の投影を行い、こうして走査ガントリ1回転分の投影データを収集・蓄積する。
【0020】
更に、アキシャル/ヘリカルスキャン方式に従って撮影テーブル20を被検体100の体軸方向に間欠的/連続的に移動させ、こうして被検体100の所要撮影領域についての全投影データを収集・蓄積する。これらは、膨大な量となるため、最終的には二次記憶装置16に格納する。そして、スキャン終了すると、CPU11aは得られた全投影データに基づき被検体100のCT断層像を再構成し、表示装置13に表示する。
【0021】
このCT断層像を見た操作者(技師等)は、以下に述べる画像診断処理の支援の下で、CT断層像内に含まれる特定の組織(脂肪等)の包含率を容易に求めることが可能である。
【0022】
図3は実施の形態による脂肪率測定処理のフローチャート、また図4,図5はそのイメージ図(1),(2)であり、以下、肝脂肪率の測定例を具体的に説明する。図3において、被検体100のCT断層像を表示装置13に表示すると、この処理に入力する。ステップS11では操作者が画面上の一つのCT断層像を選択する。図4(A)に選択された一例のCT断層像を示す。このCT断層像には、皮下脂肪101、背骨102、肝臓103、肝脂肪104等の各組織が含まれる。
【0023】
ステップS12では操作者が表示画面13a上で所望の領域Rを指定する。
領域Rの指定には公知のグラフィック描画機能を利用できる。例えば、図4(B)に示す如く、肝臓104の周囲をカーソルCでプロット(又はトレース)する。このプロット情報は滑らかな曲線で補間され、こうして複雑な形の領域でも容易に指定できる。
【0024】
ステップS13ではメモリ11b上に領域Rに対応するマスク画像(第1の2値画像)を生成する。図4(C)にマスク画像を示す。この例では、領域Rの各矩形部分はビット「1」であり、それ以外の空白部分はビット「0」である。
【0025】
ステップS14ではマスク画像の領域Rの画素数(面積SR)をヒストグラム測定により求める。図4(D)及び(d)にヒストグラム測定のイメージを示す。図において、メモリ11bをラスタースキャンし、かつヒストグラム測定し、ビット「1」の画素数{領域Rの総画素数(面積SR)}を求める。
【0026】
以下の処理では表示画面13a上のCT断層像をマスク画像でマスク{図5(A)に示す如く、肝臓103の部分のCT断層像を抽出}しながら、以下の領域Rのマスク付2値化、マスク付ラベリングを行う。ステップS16では肝臓103の部分のCT断層像を、別途に指定されたCT閾値(例えば−150〜−50)の範囲内で、領域Rをマスクしつつ2値化する。
【0027】
図5(B)の挿入図(b)に線減弱係数μとCT値(CT数)の関係を示す。ある組織tのCT値(CT)tは、水wと組織tの線減弱係数を夫々μw,μtとするときに、(1)式、
(CT)t={(μt−μw)/μw}×1000 (1)
により与えられる。空気の線減弱係数μair≒0であるので、空気のCT値=−1000となり、水のCT値=0(基準)となる。また骨の線減弱係数μb≒2μwと考えると、骨のCT値≒1000となる。この状態で、一般に脂肪のCT値は約−50〜−150の範囲とされる。
【0028】
図5(B)に2値化された肝脂肪104の像を示す。ここでは、肝脂肪104の部分がビット「1」で、それ以外の部分はビット「0」である。このような2値画像を記憶するメモリ11bは、1画素当たり1ビットあれば良い。
【0029】
但し、この例では、後に、肝脂肪104の領域を互いに孤立した連続領域に分ける領域番号付(ラベリング)処理を行うため、1画素当たり複数(例えば12)ビットを割当てる。これにより、4095=212−1までの領域分割が可能となる。この場合は、肝脂肪104の部分が画素データ「1」で、それ以外の部分は画素データ「0」とする。
【0030】
ステップS17ではノイズ部分の画素データを除去する。このノイズ除去は、図5(B)に示す如く、例えばメモリ11b上で3×3画素のノイズ除去論理フィルタを走査させ、注目画素Pの周囲画素が全て画像データ=「0」である場合における該注目画素Pを画像データ「0」で置換することにより行う。他にも様々なタイプのノイズ除去フィルタを1回又は複数回繰り返して使用できる。
【0031】
ステップS18では各孤立した脂肪連続領域を抽出するために、領域番号付(ラベリング)処理を行う。図5(C)において、ここでは3つの脂肪連続領域が分離され、夫々にラベル▲1▼〜▲3▼が付与されている。本実施の形態では、この領域番号付(ラベリング)処理を制御の簡単なラスタスキャン方式によって実現している。その詳細は図6,図7に従って後述する。
【0032】
ステップS19では操作者が表示画面13a上で所望の脂肪領域Fの領域番号(ラベル)を選択する。即ち、ラベル領域▲1▼〜▲3▼のいずれかを選択する。このとき、画面上の各ラベル領域には、各領域に合成した符号情報を表示しても良いし、或いは、各領域を色分けし、又は異なるパターンで塗り分けても良い。上記いずれにしても、操作者は各領域▲1▼〜▲3▼の場所及び形状を明瞭に認識できる。
【0033】
ステップS20では選択された脂肪領域Fの画素数(面積SF)を例えばヒストグラム測定により求める。図5(D)及びその挿入図(d)にそのイメージを示す。この測定は選択されたラベルの画素数を計数することで容易に行える。ステップS21では脂肪率をSF/SRの演算により求める。ステップS22では求めた脂肪率を表示画面に表示する。
【0034】
かくして、本実施の形態によれば、操作者は、まず関心領域Rを指定することで、該関心領域Rと共に、そこに含まれる関心組織の各領域がラベル表示される。次に関心組織の領域を選択することで、該組織の包含率が求まる。従って、多様な医療目的の診断を柔軟かつ容易に行える。
【0035】
なお、上記の如くラベル領域▲1▼〜▲3▼が全て肝脂肪の場合は、わざわざ領域▲1▼〜▲3▼に分離し、かつラベリングをするまでもなく、上記図5(B)の2値画像の状態から肝脂肪の包含率を一挙に求められる。即ち、この場合は上記ステップS18,S19の処理を省略できる。
【0036】
しかし、実際には関心領域R内に他の皮下脂肪や体脂肪が含まれる場合も少なくなく、これらをCT閾値のみで峻別することは実際上困難である。従って、この様なときに上記領域分離・ラベリングの処理が有用となる。即ち、図5(D)において、この場合の操作者は、例えば領域▲1▼を体脂肪と判断したことにより、肝脂肪としては領域▲2▼,▲3▼のみを選択可能である。これにより、肝臓内の肝脂肪率が適正に求まる。同様にして、被検体100内の皮下脂肪率又は体脂肪率のみを求めることも容易に可能となる。
【0037】
かくして、本実施の形態によれば、所望の関心領域Rに含まれる所望の組織tの包含率が、必要ならユーザの判断を加味しつつ、かつ簡単な操作と処理アルゴリズムの下で、高速かつ適正に求まる。
【0038】
図6は実施の形態による領域分離・ラベリング処理のフローチャートで、上記ステップS18の処理で実行される。また図7はそのイメージ図で、以下、図6,図7を参照して領域分離・ラベリング処理を詳細に説明する。
【0039】
図7において、この処理は、基本的にはメモリ11bを3×3のブロック窓Wでラスタスキャンする単純な制御により、領域分離・ラベリング処理を一挙に行うものである。
【0040】
図6において、ステップS31ではメモリ11bのアドレスレジスタx=0,y=0に初期化する。ステップS32ではブロック窓W内の注目画素データP=「1」(脂肪領域内)か否かを判別し、「1」でない場合は、「0」(脂肪領域外)であるので、ステップS38に進む。なお、ステップS38以降の処理は後述する。
【0041】
また上記ステップS32の判別で注目画素データP=「1」(脂肪領域内)の場合は、更にステップS33で当該ブロック窓W内に既にラベリングされた他の画素はあるか否かを判別する。ラベリングされた画素が無い場合は、とりあえず孤立した脂肪領域に遭遇したとみなせるので、ステップS37で当該注目画素Pを新たな番号でラベリングする。
【0042】
また上記ステップS33の判別で既にラベリングされた他の画素がある場合は、当該注目画素Pを既にラベリングされた他の画素(例えばアドレスの若い方の画素)と同一の番号でラベリングする。ステップS35では当該ブロック窓W内に異なるラベルの他の画素はあるか否かを判別し、ある場合はステップS36でこれらのラベルが接続していたという情報を記憶する。また異なるラベルの他の画素がない場合は、ステップS36の処理をスキップする。
【0043】
上記いずれの場合も、そのステップS38ではxに+1する。ステップS39ではx=n(メモリ判定領域外)か否かを判別し、x=nでない場合はステップS32に戻る。またx=nの場合はステップS40でx=0,y=y+1に更新する。ステップS41ではy=m(スキャン終了)か否かを判別し、y=mでない場合はステップS32に戻り、またy=mの場合は、ステップS42で必要なら再度ラスタースキャンを行い上記接続していたラベル番号のふり直しを行う。
【0044】
次に上記の処理を図7の具体例で説明する。タイミングaではその注目画素データPに新たなラベル▲1▼が付与される。次のタイミングbではそのブロック窓W内に既にラベリングされた他の画素▲1▼があるので、この注目画素データPには同一のラベル▲1▼が付与される。またこの時点では、このブロック窓W内には他の種類のラベルは付与されていない。こうして、孤立した領域内の隣接する画素には同一のラベルが順次付与される。
【0045】
次のタイミングcではその注目画素データPに新たなラベル▲2▼が付与される。同様にして、その次のタイミングdではその注目画素データPに新たなラベル▲3▼が付与される。更に、その次のタイミングeでは、そのブロック窓W内に既にラベリングされた他の画素▲1▼があるので、この注目画素データPには同一のラベル▲1▼が付与される。
【0046】
しかし、この時点では、このブロック窓W内の右上に他のラベル▲2▼が存在する。そこで、これらのラベル▲1▼,▲2▼が接続していたという情報を記憶する。このような状態は、とりあえず孤立していると判断され、互いに異なる番号を付与されたような2つの領域がその後に合流する時点で発生する。以下、同様にして領域分割・ラベリング処理を行う。
【0047】
こうして、やがてメモリ11bのラスタスキャンを終了すると、この例では上記ラベル▲1▼,▲2▼が接続していたという情報が記憶されている。そこで、この場合はメモリ11bを再度ラスタスキャン(但し、通常の1画素づつを読み出すラスタスキャン)し、ラベル▲2▼の画素をラベル▲1▼に書き換える。こうして、領域分割・ラベリング処理が単純なラスタースキャンのアルゴリズムで、高速に行われる。
【0048】
なお、上記実施の形態では脂肪率測定への適用例を述べたが、本発明は任意組織の包含率測定に適用できる。
【0049】
また、上記実施の形態ではX線CT装置への適用例を述べたが、これに限らない。例えばMR装置でもMR検出によるCT断層像が表示されるから、本発明を適用可能である。
【0050】
また、上記本発明に好適なる実施の形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で各部の構成、制御、処理及びこれらの組合せの様々な変更が行えることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、CT断層像に基づく簡単な操作及び処理で特定の組織の包含率を容易かつ正確に測定可能となり、CT断層像を利用した医療の拡大、発達に寄与するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】実施の形態によるX線CT装置の要部構成図である。
【図3】実施の形態による脂肪率測定処理のフローチャートである。
【図4】実施の形態による脂肪率測定処理のイメージ図(1)である。
【図5】実施の形態による脂肪率測定処理のイメージ図(2)である。
【図6】実施の形態による領域分離・ラベリング処理のフローチャートである。
【図7】実施の形態による領域分離・ラベリング処理のイメージ図である。
【図8】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
10 操作コンソール
11 中央処理装置
11a CPU
11b 主メモリ(MEM)
12 入力装置
13 表示装置(CRT)
14 制御インタフェース
15 データ収集バッファ
16 二次記憶装置
20 撮影テーブル
30 走査ガントリ
40 X線管
41 X線制御部
50 コリメータ
51 コリメータ制御部
60 回転制御部
70 X線検出器
80 データ収集部(DAS)

Claims (4)

  1. 被検体のCT断層像における関心領域内の特定の組織の包含率を求めるためのCT断層像の画像診断装置であって、
    表示画面上のCT断層像において指定された前記関心領域とその他の領域との第1の2値画像を生成し、得られた第1の2値画像に基づいて前記関心領域に対応する第1の画素数を求める手段と、
    前記関心領域の画像について、前記特定の組織のCT閾値に基づく第2の2値画像を生成し、当該2値画像について、孤立した連続領域に対して領域番号を付与するラベリングをラスタスキャン方式により行い、前記付与された領域番号に基づいて、前記特定の組織に対応する第2の画素数を求める手段と、
    前記第1の画素数と第2の画素数との比を求める手段とを備えることを特徴とする画像診断装置。
  2. 前記第2の画素数を求める手段は、前記第2の2値画像について、複数の孤立した連続領域の第2の画素数求めるものであり、前記第1の画素数と第2の画素数との比を求める手段は、前記第1の画素数と前記複数の孤立した連続領域から選択された1又は2以上の第2の画素数との比を求めるものであることを特徴とする請求項1に記載の画像診断装置。
  3. 被検体を挟んで相対向するX線管及びX線検出器を備え、X線検出器の検出信号に基づき被検体のCT断層像を再構成するX線CT装置であって、請求項1又は2に記載の画像診断装置を備えることを特徴とするX線CT装置。
  4. コンピュータに、被検体のCT断層像における関心領域内の特定の組織の包含率を求めるためのCT断層像の画像診断方法を実行させるためのプログラムにおいて、
    画像診断方法は、
    表示画面上のCT断層像において指定された前記関心領域とその他の領域との第1の2値画像を生成し、得られた第1の2値画像に基づいて前記関心領域に対応する第1の画素数を求める工程と、
    前記関心領域の画像について、前記特定の組織のCT閾値に基づく第2の2値画像を生成し、当該2値画像について、孤立した連続領域に対して領域番号を付与するラベリングをラスタスキャン方式により行い、前記付与された領域番号に基づいて、前記特定の組織に対応する第2の画素数を求める工程と、
    前記第1の画素数と第2の画素数との比を求める工程と
    を含むことを特徴とするプログラム
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