JP4609618B2 - 光ファイバ融着接続方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モードフィールド径の異なる2種の光ファイバ同士を融着接続する光ファイバ融着接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、波長多重伝送用光ファイバやラマン増幅用光ファイバ等の高機能光ファイバを、通常のシングルモード光ファイバと組合わせたハイブリッド光ファイバの開発が進められている。この光ファイバの開発では、光ファイバ自身の特性向上のみならず光ファイバ同士の接続技術が重要な要素となっている。一般的に光ファイバの損失は、小さいものでは0.15dB/kmであるが、海底光ケーブルのように長距離の布設では、多くの光ファイバ間の接続が行なわれる。一つの光ファイバ接続での損失が、例えば、0.15dBであるとすれば、1km相当分の光ファイバ損失となる。光ファイバ自身の損失を少なくするには、ある程度の限界もあることから、光ファイバの接続損失は、可能な限り低減することが望まれている。
【0003】
光ファイバのモードフィールド径(以下、コア径という)が異なる前記の高機能光ファイバと、通常のシングルモード光ファイバを突き合わせて接続すると、双方の光ファイバのコア径が不連続となるため大きな接続損失が生ずる。そこで、融着接続部を加熱処理して、接続部のコア径を一致させるようにテーパー状にして滑らかな形状にする方法(Thermal Expanded Core 、以下、TECという)等が知られている(例えば、特許2618500号公報参照)。また、予めコア径が細い方の光ファイバを加熱処理して、接続部近傍のTEC処理を行なっておき、この後、コア径が太い方の光ファイバと接続することにより、接続部のコア径不連続による接続損失の発生を解消する方法が知られている(例えば、特許2619130号公報参照)。
【0004】
図7は、後者の予めTEC処理を行なった後に融着接続する一例を示す図である。図7(A)は、互いに接続しようとするコア径の異なる2種の光ファイバを示す図、図7(B)は細径コアの光ファイバをTEC処理する図、図7(C)はTEC処理した光ファイバを端面カットした図、図7(D)はアーク放電で融着接続させた状態を示す図である。図中、1a,1bは光ファイバ、2はクラッド部、3a,3bはコア部、4は融着接続部、5は放電電極、6はバーナーを示す。
【0005】
互いに融着接続する光ファイバ1aと1bは、クラッド部2の外径は同じであるが、コア部3aと3bのコア径および比屈折率差が異なる。光ファイバ1aと1bは図7(A)に示すように接続端面を対向配置させた後、アーク放電等により接続端面を溶融して融着接続する。しかし、単に突き合わせて接続しただけでは、光ファイバ1aのコア部3aと光ファイバ1bのコア部3bとのコア径の違いにより、コア径が不連続となり接続損失が大きくなる。
【0006】
そこで、図7(B)に示すように、コア径が細い方の光ファイバ1bを、接続に先立って接続部近傍を多少広い範囲で、バーナー6等で加熱してTEC処理を行なっておく。この加熱は、光ファイバ1b自身は溶融しないが、コア部3bに添加されている屈折率を上げるドーパントがクラッド部側に拡散する温度と時間で行なわれる。このTEC処理により、光ファイバ1bの接続部近傍のコア部3bは、所定範囲でコア径が拡大されたコア部3b’とされる。
【0007】
次いで、図7(C)に示すように、コア径が細い方の光ファイバ1bを、コア径の拡大されたコア部3b’の位置で端面カットを行ない、接続端面を形成する。他方のコア径が大きい光ファイバ1aは、TEC処理を行なわず、同様に端面カットを行ない、融着機に光ファイバ1aと1bをセットして融着接続する。図7(D)は、放電電極5によるアーク放電での融着接続を示すが、他の融着接続方法を用いることもできる。融着接続部4においては、光ファイバ1bの細いコア部3bのコア径を拡大して、光ファイバ1aの太いコア部3aのコア径と一致させることで、低損失の接続を形成することが可能とされている。
【0008】
しかしながら、海底光ケーブル用などに使用するには、接続損失の低減以外に高強度の接続が要求される。前記特許2619130号公報で開示された上述の図7に示した接続方法には、接続強度については触れておらず、実際にこの方法で接続した光ファイバでのスクリーニング通過確率はあまり良くなく、接続のやり直しが多く、作業時間がかかるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、コア径の異なる異種光ファイバ間の融着接続で、接続損失の低減と同時に接続強度を高めることのできる光ファイバ融着接続方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ファイバ融着接続方法は、モードフィールド径の異なる2種の光ファイバ同士の端面を突き合わせて融着接続する際に、前記モードフィールド径が小さい方の光ファイバを局部的に加熱して前記モードフィールド径を拡大し、この後、拡大した前記モードフィールド径部分でカットして融着接続し、融着接続した後にアニール処理の加熱を行なう光ファイバ融着接続方法であって、前記アニール処理の加熱は、融着接続部を中心に両側に順次加熱範囲を広げて往復移動させて行なうことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1〜図5により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)は融着接続の工程図、図1(B)は工程図に対応させた作業内容の概略を示す図、図2(A)〜図2(D)は融着接続前の光ファイバの形状を説明する図、図3(A)〜図3(B)は抵抗加熱ヒーターを説明する図、図4はバーナー加熱を説明する図、図5はアニール処理を説明する図である。図中、1a,1bは光ファイバ、2はガラスファイバ部(クラッド部)、3a,3bはコア部、4は融着接続部、7はファイバ被覆、8a,8bは保持クランプ、9は加傷刃、11は融着クランプ、12は抵抗加熱ヒーター、13はバーナー、14は保護部材を示す。
【0012】
本発明の融着接続方法は、例えば、図2(A)で示すようなモードフィールド径(以下、コア径という)の異なる1対の光ファイバ1aと1bを融着接続するのに適用される。1対の光ファイバ1aと1bは、従来技術の項で説明したようにクラッド部2の外径は同じであるがコア部3a,3bのコア径が異なる。ファイバ被覆7は、同じ外径のものであってもよく、異なる外径であってもよい。以下に、光ファイバ1aと1bの融着接続方法を、図1(A)の工程図と図1(B)作業概略図により説明する。
【0013】
先ず、S1工程で、光ファイバ1a,1bの先端部分のファイバ被覆7を、端面カットの余裕を含めた所定長さで除去し、ガラスファイバ部2(クラッド部)を露出させる。このファイバ被覆除去には、通常の被覆除去器を用いて行なうことができる。
【0014】
次いで、S2工程でコア径が細い方の光ファイバ1bの露出されたガラスファイバ部2を保持クランプ8a,8bで保持し、バーナー13でTEC処理する。この場合、露出されたガラスファイバ部2の表面に傷がつくと、傷がつけられた部分に応力集中が生じ、破断されやすくなる。そこで、次のS3工程でカットされて破棄されるガラスファイバ部2の先端側は、保持クランプ8bで直接保持してもよいが、反対側の部分は、クランプ時に傷がつけられないようにファイバ被覆7の部分を保持クランプ8aで保持するのが好ましい。
【0015】
TEC処理は、図2(B)に示すように、バーナー13で光ファイバ1bの接続端面を形成するカット部分を中心に比較的広範囲に加熱して行なう。このTEC処理により、細径のコア部3に添加されているドーパントは、クラッド部2に拡散されて、部分的にコア径が拡大されたコア部3a’が形成される。拡大されるコア部3a’のコア径は、接続する相手方の光ファイバ1aのコア径と等しくなるようにTEC処理するのが望ましく、このためのバーナー13の加熱温度や加熱時間等は、光ファイバ1bの種別やコア径により適宜選定される。
【0016】
次いで、S3工程で融着接続するのに適切な接続端面を得るために、光ファイバ1a,1bの端面カットを行なう。図2(C)に示すように、ファイバ被覆7から所定の位置でカットされるが、コア径の小さい光ファイバ1bは、S2工程で予めカット位置のコア径を拡大したコア部3a’で形成してある。したがって、光ファイバ1bのカット端面は、コア径が拡大されたコア部3a’の中間位置に形成される。この結果、図2(D)に示すように、光ファイバ1aと1bの融着接続する端面のコア径を、等しいかまたは近い形にして突き合わせることができる。
【0017】
光ファイバの端面カットは、例えば、図1(B)で示すように、カットする両側を保持クランプ8a,8bで保持し、光ファイバに張力を付与した状態で、加傷刃9で加傷してカットする方法がある。光ファイバ1a,1bの端面カットに際しては、露出されたガラスファイバ部分の表面に傷をつけないことと、カット面を光ファイバ軸に対して垂直になるようにカットされることが必要である。
【0018】
光ファイバ1a,1bの保持は、S2工程と同様に、カット後に破棄されるガラスファイバ部2の先端側は保持クランプ8bで保持し、反対側の部分は、クランプで傷がつけられないようにファイバ被覆7の部分を保持クランプ8aで保持するのが好ましい。なお、光ファイバ端面のカットで、加傷刃による加傷部分を押圧枕で押してカットする方法もあるが、この場合も、ファイバ被覆部分をクランプして行なうのが好ましい。また、光ファイバ1a,1bのカット面が光ファイバ軸の垂直面に対して傾斜していると、融着接続時での伝送損失が大きくなり、後にTEC処理を行なっても損失の改善を十分図ることができない。なお、カット面の傾斜角は、1°未満でカットされているのが好ましい。
【0019】
次のS4工程では、光ファイバ1a,1bを融着機にそれぞれセットする。通常、光ファイバ1a,1bのガラスファイバ部2をV溝クランプ台に載せ、ファイバ被覆部分を別にクランプするが、ガラスファイバ部分の露出長さを短くした高強度接続では、ファイバ被覆7の部分を、V溝台を用いた融着クランプ11で直接クランプしてセットする。次いで、S5工程で光ファイバ1aと1bの位置合わせを行なう。この位置合わせは、光ファイバのガラスファイバ部2の外径およびコア部3a,3bを顕微鏡カメラ(図示せず)で行ない、また、端面間隔を調整する。さらに、次のS6工程で、光ファイバ1a,1bの端面を顕微鏡カメラで観察し、傾斜角、端面の欠けやバリ、埃の付着の有無等を検査する。
【0020】
次のS7工程で、融着接続を行なう。この融着接続には、放電電極によるアーク放電または抵抗加熱ヒーターによる加熱(例えば、Vytran社FFS2000)を用いることができる。図1(B)では、具体例として、抵抗加熱ヒーター12を用いた例で示してある。図3は、抵抗加熱ヒーターによる融着接続の一例を示す図で、図3(A)は斜視図、図3(B)は抵抗加熱ヒーターの電流−電圧特性図である。図中、12は抵抗加熱ヒーター、15はヒーター電源、16は電力調整装置を示す。抵抗加熱ヒーター12は、タングステン、モリブテン、タンタル等の電気抵抗材料で形成することができる。抵抗加熱ヒーター12の形状は、リボン抵抗線材をループの一部を開口して、この開口から光ファイバを挿脱できるように、U字状に形成するのが望ましい。
【0021】
抵抗加熱ヒーター12は、具体的には、厚さ0.05mm、幅0.6mmのタングステン抵抗線材を、半径0.4mmの円弧と深さ1.0mmでU字状部12aを形成する。この抵抗加熱ヒーターの電圧−電流特性は、図3(B)に示すように非直線性を示し、ヒーター電源15に接続された電力調整装置16で、加熱量が調整される。ヒーター電力は20Wで、5秒程度の加熱時間で融着接続させることができる。なお、抵抗加熱ヒーター12は、加熱量の調整が容易で管理がしやすいことに加えて、気圧、湿度等の外囲気に左右されにくいため、安定した精度の高い融着接続を行なうことができる。なお、抵抗加熱ヒーターを用いた融着接続として、例えば、特許3073520号公報が知られている。
【0022】
融着接続が行なわれた後、次のS8工程で、抵抗加熱ヒーター12またはバーナー13によるアニール処理を行なう。図1(B)では、具体例として、バーナー13を用いた例で示してある。このアニール処理は、光ファイバ1a,1bの融着接続の際に局部的に加えられた加熱による熱歪、および、TEC時の加熱による熱歪を除去するために行なわれる熱処理である。他に、TEC処理のための加熱、自己調心のために行なわれる追加加熱など、光ファイバの融着接続後に加熱する場合があるが、ここでいうアニールは、これらの加熱とは加熱時間、加熱方法で異なるものである。
【0023】
アニール処理をバーナー13で行なう場合、図4に示すように、光ファイバ1a,1bを融着クランプ11で保持したまま、バーナー加熱ステージに移して行なわれる。バーナー13の燃焼ガスとしては、酸水素ガスでは火炎が強すぎ、プロパンガスと酸素ガスを用いるのが好ましい。加熱温度は、プロパンガスの流量を変えることにより容易に調整することができ、また、酸素流量を変えても調整することができる。加熱量は、光ファイバの種類により異なるが、TEC処理の温度(例えば、700℃〜1300℃)より低い温度(500℃程度)で、20秒位行なう。
【0024】
アニール処理に抵抗加熱ヒーター12を用いる場合は、融着接続に引続いて行なうことができ作業時間を短縮することができる。加熱方法は、図5に示すように、融着接続部4を中心に両側に順次加熱範囲を広げて往復移動させて行なうことができる。この場合、融着時のヒーター電力が20Wとすれば、この電力を徐々に減じ18W程度に減じながら行なうとよい。また、抵抗加熱ヒーター12を移動させる代わりに、光ファイバ側を動かしてもよい。
【0025】
アニールのための加熱方法の具体例としては、例えば、図5で示したように、融着接続部4を中心に、両側に少なくとも3回ほど抵抗加熱ヒーター12を往復移動させて行なう。また、この往復移動は、1回目を両側に300μm行ない、2回目は両側に1回目の倍の距離で600μm行ない、3回目は両側に3倍の距離で900μm行なう。なお、移動距離は、最大で左右に1200μmづつ行なえば十分である。以上のように、融着接続部4を中心に両側に順次加熱範囲を広げることにより、融着接続部の融着時の熱歪およびTEC処理時の熱歪を効果的に除去することができる。
【0026】
アニール処理した後、S9工程で接続部の検査を行なう。検査内容としては接続部の太りまたは細りの外観検査、ダストおよび気泡の混入、コア部の傾き、軸ずれ等がある。この後、S10工程で、融着接続部4に引張り張力をかけてスクリーニングを行なう。スクリーニングに合格した後は、S11工程で、光ファイバ1a,1bを融着クランプ11から外し、ファイバ被覆と同様な樹脂でリコートして保護する。また、保護チューブ等の保護部材14を用いて、融着接続部4を保護することもできる。
【0027】
図6は、上述した本発明についての評価結果を示す図である。互いに融着接続する1対の光ファイバ試料には、コア径の差が2μm以上あるものを用いた。各試料No毎に、それぞれ20サンプルを作製し、スクリーニング試験および接続損失を測定し、その平均値を求めた。なお、2%スクリーニングとは、接続部に2%の伸びを1秒間与え低強度部分を予め取り除く方法である。接続損失は、OTDR(Optical Time Domain Reflectmeter)にて、1550nmでの接続損失を測定した。
【0028】
融着接続に先立って行なうTEC処理は、1対の光ファイバのうち、コア径が小さい方の光ファイバのみに対して、バーナーを用いて行なった。なお、比較のため、試料1については、TEC処理を行なわずに融着接続を行なった。融着接続は、アーク放電による加熱と加熱抵抗ヒーターによる加熱の2種類について行ない、融着接続後のアニール処理は、行なわない例とバーナーまたは加熱抵抗ヒーターで行なった例で評価した。
【0029】
図6の結果から、試料1のTEC処理を行なわずに融着接続した場合、融着接続後にアニール処理を行なっても接続損失は2.2dBと大きく、実用に供することはできないものであった。融着接続に先立ってTEC処理を行なった試料2〜7は、接続損失を0.10〜0.15dBに低減でき、ほぼ実用に供することが可能な値が得られた。しかし、融着接続後にアニール処理を行なわなかった試料2と試料3は、スクリーニング通過確率が40%と50%と低く、接続強度が十分でないという結果であった。
【0030】
これに対し、アーク放電による融着接続の後、アニール処理を行なった試料4と5は、いずれもスクリーニング通過確率が90%に回復され、接続強度が向上されていることが明らかになった。また、融着接続をアーク放電に代えて抵抗加熱ヒーターを用い、この後、アニール処理を行なった試料6と7は、いずれもスクリーニング通過確率が90%を確保するとともに、接続損失を試料4,5より更に小さい0.10dBに低減することができた。これは、アーク放電加熱が局部的に集中して加熱されるのに対して、ヒーター加熱は、幅広く加熱するため放射損失を増加させず、むしろ低減させる効果があり、また、熱歪を発生し難くする効果があると考えられる。
【0031】
さらに、試料6と試料7とは、融着接続を共にヒーター加熱で行ない、アニール処理をバーナー加熱とヒーター加熱で異ならせている。いずれもスクリーニング通過確率は90%を確保するとともに、接続損失は0.10dBと低く、結果は同じであった。しかし、試料7は、ヒーターによる融着接続に引続いて、処理ステージを変えることなく、単にヒーター電力を調整するのみでアニール処理を行なうことができ、試料6の場合と比べて作業時間を2分程度短縮することができた。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、モードフィールド径(コア径)の異なる異種光ファイバ間の融着接続で、接続損失の低減と同時に接続強度を高めることのでき、接続品質の信頼性を高め、また、歩留まりの向上を図ることが可能となる。そして、アニール処理の加熱は、融着接続部を中心に両側に順次加熱範囲を広げて往復移動させて行なうことにより、融着接続部の融着時の熱歪およびTEC処理時の熱歪を効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図2】融着接続前の光ファイバの形状を説明する図である。
【図3】抵抗加熱ヒーターによる融着接続を説明する図である。
【図4】バーナーの加熱を説明する図である。
【図5】アニールの加熱方法の具体例を示す図である。
【図6】本発明の評価結果を示す図である。
【図7】従来の融着接続方法を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b…光ファイバ、2…ガラスファイバ部(クラッド部)、3a,3b…コア部、4…融着接続部、5…放電電極、6…マイクロトーチ、7…ファイバ被覆、8a,8b…保持クランプ、9…加傷刃、11…融着クランプ、12…抵抗加熱ヒーター、13…バーナー、14…保護部材。

Claims (5)

  1. モードフィールド径の異なる2種の光ファイバ同士の端面を突き合わせて融着接続する際に、前記モードフィールド径が小さい方の光ファイバを局部的に加熱して前記モードフィールド径を拡大し、この後、拡大した前記モードフィールド径部分でカットして融着接続し、融着接続した後にアニール処理の加熱を行なう光ファイバ融着接続方法であって、前記アニール処理の加熱は、融着接続部を中心に両側に順次加熱範囲を広げて往復移動させて行なうことを特徴とする光ファイバ融着接続方法。
  2. 前記アニール処理の加熱を抵抗加熱ヒーターで行なうことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ融着接続方法。
  3. 前記アニール処理の加熱をバーナーで行なうことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ融着接続方法。
  4. 前記融着接続を抵抗加熱ヒーターで行なうことを特徴とする請求項2または3に記載の光ファイバ融着接続方法。
  5. 前記融着接続は、光ファイバの被覆部をクランプして行なうことを特徴とする請求項1〜4に記載の光ファイバ融着接続方法。
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